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Patent Searching and Data


Title:
METHOD FOR MANUFACTURING NOZZLE PLATE FOR LIQUID EJECTION HEAD, NOZZLE PLATE FOR LIQUID EJECTION HEAD, AND LIQUID EJECTION HEAD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026455
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides a method for manufacturing an inexpensive nozzle plate for a liquid ejection head, which can uniformly eject a liquid well through ejection holes. This method comprises the steps, in the following order, of providing a substrate comprising a first base material of Si and a second base material, of which the etching rate in Si anisotropic dry etching is lower than that of Si, provided on one side of the first base material, forming a film as a second etching mask on the surface of the second base material, forming a second etching mask pattern having a small-diameter opening shape in the second etching mask film, subjecting the assembly to etching until the etched part is extended through the second base material, forming a film as a first etching mask film on the surface of the first base material, forming a first etching mask pattern having a large-diameter opening shape in the first etching mask film, and subjecting the assembly to Si anisotropic dry etching until the etched part is extended through the first base material.

Inventors:
YANATA, Atsuro (Inc. 1 Sakura-machi, Hino-sh, Tokyo 11, 1918511, JP)
梁田 篤郎 (〒11 東京都日野市さくら町1番地コニカミノルタテクノロジーセンター株式会社内 Tokyo, 1918511, JP)
Application Number:
JP2007/066022
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 17, 2007
Export Citation:
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Assignee:
Konica Minolta Holdings, Inc. (6-1 Marunouchi 1-chome, Chiyoda-ku Tokyo, 05, 1000005, JP)
コニカミノルタホールディングス株式会社 (〒05 東京都千代田区丸の内一丁目6番1号 Tokyo, 1000005, JP)
YANATA, Atsuro (Inc. 1 Sakura-machi, Hino-sh, Tokyo 11, 1918511, JP)
International Classes:
B41J2/135
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Claims:
貫通孔を有する基板からなり、
前記貫通孔は、前記基板の一方の面に開口する大径部と、前記基板の他方の面に開口し前記大径部の断面より小さな断面を有する小径部とからなり、
前記貫通孔の前記小径部の開口を液滴吐出孔とする液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法において、
Siからなる第1の基材の片側に、Si異方性ドライエッチングにおけるエッチング速度がSiより遅い第2の基材が設けられてなる基板を準備する工程と、
前記第2の基材の表面に第2のエッチングマスクとなる膜を形成する工程と、
前記第2のエッチングマスクとなる膜にフォトリソグラフィ処理及びエッチングを行い前記小径部の開口形状を有する第2のエッチングマスクパターンを形成する工程と、
前記第2の基材を貫通するまでエッチングを行う工程と、
前記第1の基材の表面に第1のエッチングマスクとなる膜を形成する工程と、
前記第1のエッチングマスクとなる膜にフォトリソグラフィ処理及びエッチングを行い前記大径部の開口形状を有する第1のエッチングマスクパターンを形成する工程と、
前記第1の基材を貫通するまでSi異方性ドライエッチングを行う工程と、をこの順で行うことを特徴とする液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法。
貫通孔を有する基板からなり、
前記貫通孔は、前記基板の一方の面に開口する大径部と、前記基板の他方の面に開口し前記大径部の断面より小さな断面を有する小径部とからなり、
前記貫通孔の前記小径部の開口を液滴吐出孔とする液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法において、
Siからなる第1の基材の片側に、Si異方性ドライエッチングにおけるエッチング速度がSiより遅い第2の基材が設けられてなる基板を準備する工程と、
前記第1の基材の表面に第1のエッチングマスクとなる膜を形成する工程と、
前記第1のエッチングマスクとなる膜にフォトリソグラフィ処理及びエッチングを行い前記大径部の開口形状を有する第1のエッチングマスクパターンを形成する工程と、
前記第1の基材を貫通するまでSi異方性ドライエッチングを行う工程と、
前記第2の基材の表面に第2のエッチングマスクとなる膜を形成する工程と、
前記第2のエッチングマスクとなる膜にフォトリソグラフィ処理及びエッチングを行い前記小径部の開口形状を有するエッチングマスクパターンを形成する工程と、
前記第2の基材を貫通するまでエッチングを行う工程と、をこの順で行うことを特徴とする液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法。
前記第2の基材がSiO 2 であることを特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法。
前記基板の前記液滴吐出孔が形成されている側の面に撥液層を設ける工程を有することを特徴とする請求の範囲第1項乃至第3項の何れか一項に記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方法。
貫通孔を有する基板からなり、
前記貫通孔は、前記基板の一方の面に開口する大径部と、前記基板の他方の面に開口し前記大径部の断面より小さな断面を有する小径部とからなり、
前記貫通孔の前記小径部の開口を液滴吐出孔とする液体吐出ヘッド用ノズルプレートにおいて、
前記大径部を構成する基板の素材はSiであり、
前記小径部を構成する基板の素材はSi異方性ドライエッチングにおけるエッチング速度が前記大径部を構成する基板の素材のエッチング速度より遅い素材から構成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド用ノズルプレート。
前記小径部を構成する基板の素材がSiO 2 であることを特徴とする請求の範囲第5項に記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレート。
前記基板の前記液滴吐出孔が形成されている側の面に撥液層が設けられていることを特徴とする請求の範囲第5項又は第6項に記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレート。
 前記撥液層は厚みが100nm未満であり、
 前記小径部の内径は10μm未満であることを特徴とする請求の範囲第7項記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレート。
 前記撥液膜は、フルオロアルキルシラン系の単分子膜であることを特徴とする請求の範囲第8項に記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレート。
 前記小径部の内径は6μm未満であることを特徴とする請求の範囲第8項又は第9項に記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレート。
 前記小径部の内径は4μm未満であることを特徴とする請求の範囲第8項又は第9項に記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレート。
凹部が形成されたボディプレートと、
前記ボディプレートに被さって前記凹部を圧力室として形成し、圧力発生手段の変位を前記圧力室の内の液体に伝達することで該圧力室に連通し、吐出孔から前記液体の液滴を吐出するノズルを有するノズルプレートとを備えた液体吐出ヘッドにおいて、
前記ノズルプレートは、請求の範囲第5項乃至第11項の何れか一項に記載の液体吐出ヘッド用ノズルプレートであることを特徴とする液体吐出ヘッド。
前記液体が前記圧力発生手段の作用に加えて、前記ノズルプレートに対向する電極とノズルとの間の静電力の作用により液滴として吐出されることを特徴とする、請求の範囲第12項記載の液体吐出ヘッド。
Description:
液体吐出ヘッド用ノズルプレー の製造方法、液体吐出ヘッド用ノズルプレ ト及び液体吐出ヘッド

 本発明は、液体吐出ヘッド用ノズルプレ トの製造方法、液体吐出ヘッド用ノズルプ ート及び液体吐出ヘッドに関する。

 近年、インクジェット式プリンタは高速・ 解像度な印刷が要求されている。このプリ タに用いられるインクジェット式記録ヘッ の構成部品の形成方法にマイクロマシン分 の微細加工技術であるシリコン基板等を対 とした半導体プロセスが用いられている。 のため、シリコン基板にエッチングを施す とにより微細な構造体を形成する方法が数 く提案されている。これらの中に、以下の うなシリコン基板にエッチングを行ってイ クジェット式記録ヘッドのノズルを形成す 方法が知られている。
(1)シリコン単結晶基板の表面にレジスト膜を 形成し、ノズルの後端側に対応する部分のレ ジスト膜を取り除いて第1の開口パターンを 成し、ノズルの先端側に対応する部分のレ スト膜を取り除いて第1の開口パターンより さな第2の開口パターンを形成し、第1、第2 開口パターンによって露出されたシリコン 結晶基板表面の露出部分に対して異方性ド イエッチングを施して、後端側から先端側 向けて階段状に断面が小さくなったノズル 形成する(特許文献1参照)。
(2)小断面のノズルをシリコン基板の一方の面 からドライエッチングで形成し、大断面のノ ズルと、大断面のノズルに連通するインク室 、圧力室、インク供給路等を備えたチャンバ プレートのインク室断面の一部分をシリコン 基板の他方の面からドライエッチングして、 小断面のノズルと連通させてノズルを形成す る(特許文献2参照)。
(3)2枚の単結晶シリコンウェハの間に、単結 シリコンウェハに比べてエッチングレート 遅いバッファ層を挟み込んで、これらを一 的に密接させて一体化された2枚の単結晶シ コンウェハの両面からエッチング加工を行 て、底部が各々バッファ層に達する孔を形 した後、バッファ層を孔の底径の小さい側 らエッチング加工して、ノズル孔を形成す (特許文献3参照)。
さらに、ノズルが形成されているノズルプレ ートの表面の特性もインク滴の噴射特性に影 響を与える。例えば、ノズルプレートの吐出 孔周辺にインクが付着して不均一なインクだ まりが発生すると、インク滴の吐出方向が曲 げられたり、インク滴の大きさにばらつきが 生じたり、インク滴の飛翔速度が不安定にな る等の不都合が生じてしまうという問題があ る。そこで、特許文献4に記載のように、ノ ルプレートの液滴吐出方向側の一面に撥液 理を形成する技術が知られている。

 特許文献4によれば、ノズルが形成された 液体吐出ヘッドの吐出面に、少なくとも1の 水分解性基および少なくとも1のフッ素含有 機基が結合しているシリコン原子をもつフ オロシランを塗布して熱処理を行った後に 残留フルオロシランを除去する表面処理を うようになっている。このような表面処理 行うことにより、液体吐出ヘッドの端面に 液膜が形成され、インク滴が吐出孔付近に 着することによる前記弊害を防止すること 可能となる。

 また、ノズル孔の形成されているノズル形 部材が樹脂材料の場合、前記撥液膜の密着 を高めるために、ノズル形成部材と撥液膜 の間にSiO 2 膜を形成する技術が知られている(例えば、 許文献5参照)。このようにSiO 2 膜を介在させて形成したノズルプレートは、 撥液膜の密着性が高くなり、ワイピングなど の擦りに対して強い耐性を示すことが可能で ある。

特開平11-28820号公報

特開2004-106199号公報

特開平6-134994号公報

特開平5-229130号公報

特開2003-341070号公報

 高解像度の印刷を可能とするインクジェ ト式記録ヘッドに使用するノズルプレート は、インクが吐出される複数の吐出孔の直 が精度良く且つそろっていることはもちろ であるが、吐出孔の開口に通じる孔の長さ 精度良く形成する必要がある。この孔の長 は、インクが吐出される際の流路抵抗と関 し、孔の直径が同じであっても、孔の長さ 異なるとインクの吐出量や飛翔状態といっ 吐出状態が異なり、被印刷面に到達するイ クの状態にばらつきが生じる。従って、高 質の印刷ができないという問題がある。

 しかしながら、特許文献1及び2に記載の ズルの形成方法は、何れもドライエッチン によりインクを吐出する小断面のノズル孔 形成しているが、上記の孔の長さである小 面のノズル孔の長さ(ノズル長と称する。)を 精度良く形成することに関しての記述がない 。

 ドライエッチングで、ノズル長を一定に 工する場合、加工に使用するエッチング装 ごとにエッチング条件を予め実験等を行っ 定めて、これらの定めた条件下でエッチン 処理時間によりエッチング量を制御してノ ル長の加工を制御する場合がある。しかし この場合、同じエッチング装置、同じエッ ング条件を設定しても、実際のエッチング 工においては、ノズル長の加工を時間制御 ノズル長の精度を高くするには自ずと限界 あり、ノズル長にばらつきが生じるのが現 である。ノズル長の精度を高くするには、 ズル加工を一旦途中で止めてエッチング装 より取りだしてノズル長を測定して、その 果に基づいて再度ノズル加工を行うといっ 煩雑な工程が必要となる。高解像度で高品 の印刷が要求される場合においては、この ズル長のばらつきによる印刷品質の低下を り小さくすることが要求されている。

 また、特許文献3に記載の方法は、単結晶 シリコンウェハに比べてエッチングレートの 遅いバッファ層を2枚の単結晶シリコンウェ で挟んだ基材を使用している。この場合、 ッチングレートの遅いバッファ層が有るた 、エッチングが進んでこのバッファ層に達 るとエッチングが進まなくなる。従って、 ッチングによる加工量の制御がエッチング ートの大きさに従ってより容易になり、単 晶シリコンウェハの厚みがほぼそのままノ ル長となるためノズル長を精度良く形成す ことが出来る。しかしながら、2枚のシリコ ウェハでバッファ層を挟んだ基材の製造は 易でない。また、同様な基材がSOI(Silicon On Insulator)として市販されているが非常に高価 ある。更に、両面からの孔加工に加えて、 の底部のバッファ層を除去する工程が必要 あるため、製造工程が煩雑となる。

 さらに、近年の液体吐出装置においては より微小な液滴を吐出するためにノズルの 出孔を小さくかつ精密に形成する必要があ という問題があった。特に、吐出孔に液滴 メニスカスを形成させるピエゾ素子等のメ スカス形成手段と、吐出孔と液滴の着弾を ける対象物との間に静電吸引力を発生させ 静電電圧発生手段と、を備える静電吐出方 の液体吐出装置においては、ノズル径やノ ル長のばらつきがノズルの吐出性能に大き 影響してしまうという問題があった。そし 、複数のノズルを備える液体吐出装置にお て各ノズルの吐出性能にばらつきがあると ノズル毎に駆動電圧や波形を調整するなど いった複雑な制御が必要になるという問題 あった。

 本発明は、上記の課題を鑑みてなされた のであって、その目的とするところは、吐 孔から液体がばらつき無く良好に吐出でき 安価な液体吐出ヘッド用ノズルプレート及 その製造方法並びにそれを備えた液体吐出 ッドを提供することにある。

 上記の課題は、以下の構成により解決され 。
1.貫通孔を有する基板からなり、
前記貫通孔は、前記基板の一方の面に開口す る大径部と、前記基板の他方の面に開口し前 記大径部の断面より小さな断面を有する小径 部とからなり、
前記貫通孔の前記小径部の開口を液滴吐出孔 とする液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製 造方法において、
Siからなる第1の基材の片側に、Si異方性ドラ エッチングにおけるエッチング速度がSiよ 遅い第2の基材が設けられてなる基板を準備 る工程と、
前記第2の基材の表面に第2のエッチングマス となる膜を形成する工程と、
前記第2のエッチングマスクとなる膜にフォ リソグラフィ処理及びエッチングを行い前 小径部の開口形状を有する第2のエッチング スクパターンを形成する工程と、
前記第2の基材を貫通するまでエッチングを う工程と、
前記第1の基材の表面に第1のエッチングマス となる膜を形成する工程と、
前記第1のエッチングマスクとなる膜にフォ リソグラフィ処理及びエッチングを行い前 大径部の開口形状を有する第1のエッチング スクパターンを形成する工程と、
前記第1の基材を貫通するまでSi異方性ドライ エッチングを行う工程と、をこの順で行うこ とを特徴とする液体吐出ヘッド用ノズルプレ ートの製造方法。
2.貫通孔を有する基板からなり、
前記貫通孔は、前記基板の一方の面に開口す る大径部と、前記基板の他方の面に開口し前 記大径部の断面より小さな断面を有する小径 部とからなり、
前記貫通孔の前記小径部の開口を液滴吐出孔 とする液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製 造方法において、
Siからなる第1の基材の片側に、Si異方性ドラ エッチングにおけるエッチング速度がSiよ 遅い第2の基材が設けられてなる基板を準備 る工程と、
前記第1の基材の表面に第1のエッチングマス となる膜を形成する工程と、
前記第1のエッチングマスクとなる膜にフォ リソグラフィ処理及びエッチングを行い前 大径部の開口形状を有する第1のエッチング スクパターンを形成する工程と、
前記第1の基材を貫通するまでSi異方性ドライ エッチングを行う工程と、
前記第2の基材の表面に第2のエッチングマス となる膜を形成する工程と、
前記第2のエッチングマスクとなる膜にフォ リソグラフィ処理及びエッチングを行い前 小径部の開口形状を有するエッチングマス パターンを形成する工程と、
前記第2の基材を貫通するまでエッチングを う工程と、をこの順で行うことを特徴とす 液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造方 。
3.前記第2の基材がSiO 2 であることを特徴とする第1項又は第2項に記 の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製造 法。
4.前記基板の前記液滴吐出孔が形成されてい 側の面に撥液層を設ける工程を有すること 特徴とする第1項乃至第3項の何れか一項に 載の液体吐出ヘッド用ノズルプレートの製 方法。
5.貫通孔を有する基板からなり、
前記貫通孔は、前記基板の一方の面に開口す る大径部と、前記基板の他方の面に開口し前 記大径部の断面より小さな断面を有する小径 部とからなり、
前記貫通孔の前記小径部の開口を液滴吐出孔 とする液体吐出ヘッド用ノズルプレートにお いて、
前記大径部を構成する基板の素材はSiであり
前記小径部を構成する基板の素材はSi異方性 ライエッチングにおけるエッチング速度が 記大径部を構成する基板の素材のエッチン 速度より遅い素材から構成されていること 特徴とする液体吐出ヘッド用ノズルプレー 。
6.前記小径部を構成する基板の素材がSiO 2 であることを特徴とする第5項に記載の液体 出ヘッド用ノズルプレート。
7.前記基板の前記液滴吐出孔が形成されてい 側の面に撥液層が設けられていることを特 とする第5項又は第6項に記載の液体吐出ヘ ド用ノズルプレート。
8.前記撥液層は厚みが100nm未満であり、
 前記小径部の内径は10μm未満であることを 徴とする第7項記載の液体吐出ヘッド用ノズ プレート。
9.前記撥液膜は、フルオロアルキルシラン系 単分子膜であることを特徴とする第8項に記 載の液体吐出ヘッド用ノズルプレート。
10.前記小径部の内径は6μm未満であることを 徴とする第8項又は第9項に記載の液体吐出ヘ ッド用ノズルプレート。
11.前記小径部の内径は4μm未満であることを 徴とする第8項又は第9項に記載の液体吐出ヘ ッド用ノズルプレート。
12.凹部が形成されたボディプレートと、
前記ボディプレートに被さって前記凹部を圧 力室として形成し、圧力発生手段の変位を前 記圧力室の内の液体に伝達することで該圧力 室に連通し、吐出孔から前記液体の液滴を吐 出するノズルを有するノズルプレートとを備 えた液体吐出ヘッドにおいて、
前記ノズルプレートは、第5項乃至第11項の何 れか一項に記載の液体吐出ヘッド用ノズルプ レートであることを特徴とする液体吐出ヘッ ド。
13.前記液体が前記圧力発生手段の作用に加え て、前記ノズルプレートに対向する電極とノ ズルとの間の静電力の作用により液滴として 吐出されることを特徴とする、第12項記載の 体吐出ヘッド。

 請求の範囲第1項、第2項、第5項に記載の 明によれば、本ノズルプレートには次のよ な効果がある。小径部の基材のSi異方性ド イエッチングにおけるエッチング速度は大 部のSi基板のエッチング速度より遅い。大径 部をSi異方性ドライエッチングで形成する際 Si異方性ドライエッチングによる加工が小 部の基材に達するとエッチング速度が遅く る。このため、Si異方性ドライエッチングに よる大径部の長さの加工ばらつきを考慮した オーバーエッチングをしても小径部の基材が 薄くなることが抑えられ、小径部の長さは小 径部の基材の厚みとすることができる。よっ て小径部をその小径部の長さがばらつくこと なく精度良く形成することができる。

 請求の範囲第8項に記載の発明によれば、 小径部の内径が10μm未満と小さい吐出孔を有 るノズルプレートにおいても、撥液膜を100n m未満と薄く形成することにより、撥液膜が 出孔に入り込んでしまうことによるノズル のばらつきを防止することができるととも 、撥液膜の厚みのばらつきによるノズル長 ばらつきを抑制し、その影響が液滴吐出に ぶのを回避することができる。すなわち、 ノズル間の吐出性能のばらつきを抑制する とが可能である。このように、ノズル長の らつきを抑制することができるため、ノズ の吐出孔に形成されるメニスカスの先端部 電界強度を一定に保つことが可能となる。 た、撥液膜を薄く形成するために、実質的 ノズル長や流路抵抗の増大を抑制すること でき、液滴を吐出させる際に必要な圧力や 力発生手段の駆動電圧の増大を抑制するこ ができる。

 請求の範囲第9項に記載の発明によれば、SiO 2 膜上にフルオロシラン系の撥液膜を形成させ ることにより、良好な単分子膜とすることが 可能である。また、フルオロシラン系の撥液 膜を用いることにより、撥液性が経時的に変 化しないノズルプレートとすることが可能で ある。

 請求の範囲第10項に記載の発明によれば 撥液膜を薄く形成することにより、撥液膜 膜時にノズル内への入り込みが起こったと ても吐出性能への影響が小さく済むため、6 m未満という微小なノズルに適用可能である

 請求の範囲第11項に記載の発明によれば 撥液膜を薄く形成することにより、撥液膜 膜時にノズル内への入り込みが起こったと ても吐出性能への影響が小さく済むため、4 m未満という特に微小なノズルにも適用可能 ある。

 また、請求の範囲第12項に記載の発明に れば、上記の効果を有するノズルプレート 備えた液体吐出ヘッド用ノズルプレートを いて液体吐出ヘッドを構成することができ 。

 また、請求の範囲第13項に記載の発明に れば、上記の効果を有するノズルプレート 、静電力を利用して液滴を吐出する方式の 体吐出ヘッドに用いることにより、ノズル 吐出孔からの吐出液体の滲み出しやノズル レートの吐出面への吐出液滴の付着等を回 することができるので、メニスカス先端部 電界強度を乱すことがなく、より吐出性能 向上させることが可能である。

 また、ノズルプレートの吐出面側の材料に 縁性の高いSiO 2 を使用しているので、ノズルの吐出孔に隆起 したメニスカスへの電界集中により液滴を吐 出させるいわゆる電界集中方式による吐出を 行うことが可能となり、微小液滴の吐出を行 うことができる。ただし、高い集中電界強度 によらない、いわゆる静電アシスト方式によ る吐出も可能である。また、小径部の内径を 6μm未満や4μm未満とすることにより、電界集 射出に必要となる絶縁性の高いSiO 2 膜の厚みをより薄く設定することが可能とな る。

 従って、吐出孔から液体がばらつき無く 好に吐出できる安価な液体吐出ヘッド用ノ ルプレート及びその製造方法並びにそれを えた液体吐出ヘッドを提供することができ

インクジェット式記録ヘッドの例を示 図である。 インクジェット式記録ヘッドの断面を す図である。 ノズルプレートの吐出孔周辺を示す図 ある。 小径部を形成する工程を示す図である 大径部を形成する工程を示す図である 電界アシスト型液体吐出ヘッドを用い 構成した液体吐出装置の全体構成を模式的 示す図である。 本実施形態に係る液体吐出装置の概略 成を示す断面図である。 ノズルの吐出孔付近の電位分布を示す 式図である。 メニスカス先端部の電界強度と小径部 みとの関係を示す図である。 メニスカス先端部の電界強度とノズル 径との関係を示す図である。 液体吐出ヘッドの駆動制御の一例を示 す図である。 ピエゾ素子に印加する駆動電圧の変形 例を示す図である。

 本発明を図示の実施の形態に基づいて説 するが、本発明は該実施の形態に限らない

 図1は液体吐出ヘッドの例であるインクジ ェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドと称 る。)Aを構成している、ノズルプレート1、 ディプレート2、圧電素子3を模式的に示して いる。

 ノズルプレート1には、インク吐出のため のノズル11を複数配列してある。また、ボデ プレート2には、ノズルプレート1を貼り合 せることで、圧力室となる圧力室溝24、イン ク供給路となるインク供給路溝23及び共通イ ク室となる共通インク室溝22、並びにイン 供給口21が形成されている。

 そして、ノズルプレート1のノズル11とボ ィプレート2の圧力室溝24とが一対一で対応 るようにノズルプレート1とボディプレート 2とを貼り合わせることで流路ユニットMを形 する。ここで、以後、上記で説明に使用し 圧力室溝、供給路溝、共通インク室溝の各 号はそれぞれ圧力室、供給路、共通インク にも使用する。

 ここで、図2は、この記録ヘッドAにおい 、ノズルプレート1、ボディプレート2、圧電 素子3を組み立てた後、ノズルプレート1のY-Y 及びボディプレート2のX-Xの位置での断面を 模式的に示している。図2が示しているよう 、流路ユニットMに圧電素子3をインク吐出用 アクチュエータとしてボディプレート2のノ ルプレート1を接着する面と反対の各圧力室2 4の底部25の面に接着することで、記録ヘッド Aが完成する。この記録ヘッドAの各圧電素子3 に駆動パルス電圧が印加され、圧電素子3か 発生する振動が圧力室24の底部25に伝えられ この底部25の振動により圧力室24内の圧力を 変動させることでノズル11からインク滴を吐 させる。

 一つのノズル11の断面を図3に示す。ノズ 11は、ノズルプレート1に穿孔されて形成さ ている。各ノズル11は、それぞれノズルプ ート1の吐出面12に吐出孔13を有する小径部14 その背後に位置する小径部14より径の大き 大径部15との2段構造としている。小径部14の 長さは、ノズルプレート1におけるノズル長 なる。このノズル長を小径部14の開口である 吐出孔13の径と同じく精度良く形成すること 必要である。尚、30は第1の基材であるSi基 、32は小径部14が形成される第2の基材、45は 液層を示している。これらに関しては以降 説明する。

 ここで、ノズルプレート1の製造に関して 説明する。図4、図5は図1のノズルプレート1 製造する工程の概略を断面図でもって模式 に示した図であり、完成したノズルプレー は図5(d)に示している。また、好ましくは撥 層45を設けたノズルプレートを図5(e)に示し いる。

 第1の工程とする小径部14の形成に関して図4 に沿って説明する。ノズルプレート1となる 板は、第1の基材の片側に第2の基材が設けて ある。第1の基材であるSi基板30の上に小径部1 4を形成する第2の基材32を設けてある(図4(a)) 第2の基材32の素材は、Si異方性ドライエッチ ングにおけるエッチング速度がSiのエッチン 速度より遅い必要がある。また、エッチン 処理にて1μmから10μm程度の孔が形成可能な 料であることが好ましい。この様な材料と て、例えば、SiO 2 、Al 2 O 3 などの絶縁材料、Ni、Cr等の金属、フォトレ スト等の樹脂が挙げられる。Siに比較したエ ッチング速度は、Siを1とすると、SiO 2 、Al 2 O 3 は1/300から1/200程度、Ni、Crは1/500程度、フォ レジスト等の樹脂は1/50程度である。ここで このSiを1とするエッチング速度比をエッチ グ選択比とする。これらのエッチング選択 は、エッチング装置やエッチングレート等 エッチング条件により前後するためおおよ の値で示している。この数値が小さいほど り精度良く小径部14を所定の長さとするこ が出来ることになる。

 上記の材料を用いて、小径部14の長さと同 厚みの第2の基材32をSi基板30の上に設ける場 、その形成方法は特に限定されることはな 、材料に応じた公知の、例えば、真空蒸着 、スパッタリング法、CVD法、スピンコート 等が挙げられ、使用する材料に応じて適宜 択すれば良い。第2の基材をSiO 2 とする場合は、シリコン基板30を熱酸化した のを用いても良い。第2の基材の厚みに特に 制限は無いが、厚すぎるとノズル11の流路抵 が増してしまい液滴吐出に必要な駆動電圧 増大してしまい、薄すぎると強度が懸念さ るという問題があるため、必要に応じて適 設定すればよい。

 第2の基材32をSiO 2 とし小径部14を設ける場合を以下で説明する まず、エッチングマスク34aとなる膜34、例 ばNi膜、を第2の基材32の上に公知の真空蒸着 法やスパッタリング法等にて設ける(図4(b))。 膜34は、第2の基材32をエッチングする上でエ チングマスクとなるものであれば特に限定 れない。膜34の上に、公知のフォトリソグ フィ技術により吐出孔13及び小径部14を形成 るエッチングマスク34aを形成するためのフ トレジストパターン36を公知のフォトリソ ラフィ処理(レジスト塗布、露光、現像)にて 形成する(図4(c))。

 次に、このフォトレジストパターン36を スクとして、塩素ガス等を用いた公知の反 性ドライエッチング法を用いて膜34のマスク されてない部分を除去してパターニングする ことによってエッチングマスク34aを得る。こ の後、公知の酸素プラズマによるアッシング 法により残っているフォトレジストパターン 36の除去を行う(図4(d))。

 次に、Niのエッチングマスク34aを用いて、CF 4 ガスを用いた公知の反応性ドライエッチング 法により、第2の基材32を貫通する小径部14を 成する(図4(e))。小径部14が第2の基材32を貫 しておくことで、後述の大径部15の加工が終 了すると小径部14と大径部15とが連通するこ になる。詳細は後述の大径部15に関するとこ ろで説明する。尚、小径部14の長さが第2の基 材の厚みより長くなってSi基板30に入り込ん も何ら問題は生じない。

 次に、エッチングマスク34aを除去すること 第2の基材32であるSiO 2 層に小径部14が完成する(図4(f))。

 ここで、第2の基材32をフォトレジストと る場合、フォトレジストパターンの形成が のまま小径部14の形成となる。また、第2の 材32をNi、Cr等の金属とする場合、第2の基材 32の上にフォトレジストパターンを形成した 、ウエットエッチング等により小径部14を 成することができる。更に、第2の基材32を 脂とする場合、第2の基材32の上にフォトレ ストパターンを形成した後、酸素プラズマ よるドライエッチングにより小径部14を形成 することができる。

 次に、第2の工程とする大径部15の形成に して図5に沿って説明する。大径部15の形成 、小径部14が形成された第2の基材32を備え Si基板30を用い、小径部14に連通するように る。複数の大径部15を設ける場合の大径部15 配列に際し、隣接する大径部15の例えばノ ル内の液体への加圧力の干渉等が問題とな ないような隔壁の強度が確保される厚みを つことができる径とするのが良い。また、 径部14の間隔のピッチも考慮して適宜決める のが良い。

 まず、小径部14を設けた第2の基材32が有る の反対面のSi基板30の上に、公知のフォトリ グラフィ処理により大径部15を設けるため エッチングマスクとなる膜40を設ける。膜40 、Si基板30をSi異方性ドライエッチングする でのエッチングマスクとなるものであれば に限定されることはなく、例えば、SiO 2 膜がある。膜40にマスクパターンを形成する めに公知のフォトリソグラフィ技術により ォトレジストパターン42を形成する(図5(a)) 次に、フォトレジストパターン42をマスクと して、CHF 3 ガスを用いた公知の反応性ドライエッチング 法を用いて、SiO 2 のエッチングマスク40aを形成する。

 次に、Si異方性ドライエッチング法を用 てSi基板30の小径部14が形成されている反対 の面から少なくとも第2の基材に形成されて る小径部14に貫通し、小径部14の断面の全域 が露出するまで大径部15を形成する。このと 、小径部14が形成されている第2の基材32の 材は、エッチング選択比が小さい。このた 、大径部15をエッチングするに際して、第2 基材32にエッチングが達した後は、この第2 基材32のエッチング速度がエッチング選択比 に応じて低下する。

 大径部15を形成するために必要なエッチ グ量(例えば、エッチング条件を同じすると ッチング処理時間に置き換えることができ 。)は、予め実験等で決めたとしても、形成 される大径部15の長さを常に一定とすること 困難であり、例えば、同一のSi基板の上に いても、基板の大きさにもよるが、±5%程度 範囲のばらつきが生じる。

 大径部15を形成して小径部14と必ず連通さ せるためには、Si基板30に大径部15を形成する 長さのばらつきの内、短くなる場合を想定し て、エッチング量を多くなるように設定する 必要がある。しかし、多くすると、場合によ っては、大径部15の長さが長くなりすぎる、 謂オーバーエッチングとなってしまう。こ 結果、オーバーエッチングされた大径部15 連通する小径部14の長さは、小径部14の素材 エッチング選択比がSiと同じである(エッチ グ選択比が1)とすると所定の長さより短く ってしまう。このようなノズルを有するノ ルプレートが組み込まれた記録ヘッドの印 品質は良好とはならないことになる。

 ここで、第2の基材32をエッチング選択比 小さい材料としておくと、オーバーエッチ グとなっても大径部15をエッチング速度が 2の基材32に達した時点から低下しエッチン 処理が進まなくなる。よって、大径部15の加 工のために設定するエッチング量を加工ばら つきを考慮した量を所定の加工量に加えた量 に設定してオーバーエッチング状態としても 、第2の基材に対するオーバーエッチングに る加工量は軽減されることになる。従って 小径部14が形成される第2の基材の厚みが薄 なることが抑えられることになる。

 例えば、第2の基材32がSiO 2 であれば、エッチング選択比は1/300から1/200 度と小さい。仮に1/200とすると、オーバーエ ッチング量が10μmの場合、オーバーエッチン 量で小径部14が短くなる量は、0.05μm程度に えることができる。

 小径部14は第2の基材32を貫通しているの 、大径部15を上記の様にオーバーエッチング 状態で形成すると大径部15と小径部14とは連 し、小径部14の長さはほぼ第2の基材の厚み 同じ長さとする所望のノズルが完成する(図5 (c))。この後、フォトレジストパターン42、エ ッチングマスクパターン40aを除去することで ノズルプレートが完成する(図5(d))。フォトレ ジストパターン42は、エッチングマスク40aの 成後、すぐに除去してもよい。

 ここで、小径部14を形成する第1の工程と 径部15を形成する第2の工程の順序は入れ替 ても良い。すなわち、まず図5に示す様に、 第2の基材32を設けたSi基板30に上記と同じ様 Si異方性ドライエッチング法を用いて大径部 15を形成する。この場合、まだ小径部14は第2 基材に形成されていない。次に図4に示す様 に、大径部15が形成されたSi基板30(図4では、 径部15は図示されていない。)に小径部14を 記と同じ様に第2の基材32を貫通するよう形 すれば良い。

 上記のSi基板30へのノズル加工終了後、Si 板30の吐出孔を形成した側の面に撥液層45を 設けた(図5(e))後、ダイサー等を用いて個々の ノズルプレート1に分離する。

 ノズルプレート1の吐出面12はフラットと ている。吐出面12をフラットとすることで ノズルプレート1の加工が容易であり、また 録ヘッドに組み付けられて使用される場合 吐出孔13がある吐出面12のワイピングによる 清掃を問題なく容易に行うことができる。

 撥液層45に関して説明する。図1に示すノ ルプレート1の吐出孔13が存在する吐出面に 液層45を設けるのが好ましい。撥液層45を設 けることで、吐出孔13から液体が吐出面12に 染むことでの染み出しや広がりを抑制する とができる。具体的には、例えば液体が水 であれば撥水性を有する材料が用いられ、 体が油性であれば撥油性を有する材料が用 られるが、一般に、FEP(四フッ化エチレン、 フッ化プロピレン)、PTFE(ポリテトラフロロ チレン)、フッ素シロキサン、フルオロアル キルシラン、アモルファスパーフルオロ樹脂 等のフッ素樹脂等が用いられることが多く、 塗布や蒸着等の方法で吐出面12に成膜されて る。薄膜の厚みは、特に限定されるもので ないが、100nm未満とすることで実質的なノ ル長への影響を低減されることが可能であ ことから、好ましく用いることが出来る。

 また、撥液層45は、フルオロアルキルシラ 系の単分子膜からなるものも好ましく用い ことが出来る。ノズル11の吐出孔13以外の吐 面12全体に形成されている。フルオロアル ルシランは、下記一般式に示されるもので る。
R-Si-X 3
(式中、Xは加水分解性基であり、好ましくは 素数1~5のアルコキシ基である。Rはフッ素含 有有機基であり、炭素数1~20のフルオロアル ル基が好ましい。)
フルオロアルキルシラン系の単分子膜からな るものを用いると、基材との化学結合により 経時劣化の少ない撥液膜とすることが出来る 。

 なお、撥液層45は、ノズルプレート1の吐 面12に直接成膜してもよいし、撥液層45の密 着性を向上させるために中間層を介して成膜 することも可能である。

 なお、ノズル11の断面形状は円形状に限 されることはなく、円形形状の代わりに、 面多角形状や断面星形状等としてもよい。 、断面形状が円でない場合、例えば、小径 り大きい大径とは小径部の断面積を同じ面 の円形に置き換えた場合の直径より、大径 の断面積を同じ面積の円形に置き換えた場 の直径が大きいことを示している。

 図1で示すように、ボディプレート2は、 ズル11にそれぞれ連通する複数の圧力室とな る圧力室溝24、この圧力室にそれぞれ連通す 複数のインク供給路となるインク供給溝23 びこのインク供給に連通する共通インク室 なる共通インク室溝22、並びにインク供給口 21を備えている。これらの溝等を、例えば、 途用意するSi基板に公知のフォトリソグラ ィ処理(レジスト塗布、露光、現像)及びSi異 性ドライエッチング技術を用いて形成する とでボディプレート2となる。

 ノズルプレート1のノズル11とボディプレ ト2の圧力室溝24とが一対一で対応するよう ノズルプレート1とボディプレート2とを貼 合わせることで流路ユニットMを形成する。

 流路ユニットMに圧電素子3をインク吐出 アクチュエータとしてボディプレート2のノ ルプレート1を接着する面と反対の各圧力室 24の底部25の背面に接着することで、記録ヘ ドAが完成する。

 これまで説明したノズルプレート1を、静 電力の作用を利用して液滴を吐出する、いわ ゆる電界アシスト型液体吐出ヘッドに用いる ことができる。

 図6に電界アシスト型液体吐出ヘッドB(液体 出ヘッドB)を用いて構成した液体吐出装置60 の全体構成を模式的に示す。液体吐出ヘッド Bに利用するノズルプレート1の、例えば、大 部15の内周面に、例えばNiP、Pt、Au等の導電 材よりなるノズル内の液体を帯電させるた の静電電圧印加手段である帯電用電極50を ける。帯電用電極50を設けることで、帯電用 電極50がノズルプレート1の大径部15内の液体 接触する。静電電圧電源51から帯電用電極50 と吐出される液滴が着弾する基材53を備えた 向電極54との間に静電電圧が印加されると 大径部15内の液体が同時に帯電さ
れる。この帯電により、液体吐出ヘッドのノ ズル孔11と対向する位置に設けてある対向電 54との間、特に液体と吐出される液滴が着 する基材53との間に静電吸引力が発生される ようにすることができる。

 吐出される液滴となる液体は、水等の無 液体、メタノール等の有機液体及び高電気 導率の物質(銀粉等)が多く含まれるような 電性ペーストが挙げられる。

 各圧力室24に対応する背面部分には、圧 発生手段としての圧電素子アクチュエータ あるピエゾ素子3がそれぞれ設けられている ピエゾ素子3には、ピエゾ素子3に駆動電圧 印加してピエゾ素子3を変形させるための駆 電圧電源52が接続されている。ピエゾ素子3 、駆動電圧電源52からの駆動電圧の印加に り変形して、ノズル内の液体に圧力を生じ せてノズル11の吐出孔13に液体のメニスカス 形成させるようになっている。ここで、上 で述べたように吐出孔13の存在する吐出面12 に撥液層45が設けてあることで、ノズルの吐 孔13部分に形成される液体のメニスカスが 出孔13の周囲の吐出面12に広がることによる ニスカス先端部への電界集中の低下を効果 に防止することができる。尚、55は駆動電 電源52や静電電圧電源51等の液体吐出装置60 制御する制御部である。

 従って、ピエゾ素子3による液体への圧力 と帯電用電極50による液体への静電吸引力と 相乗効果により効率的に液滴が吐出できる 界アシスト型液体吐出ヘッドとすることが 来る。

 次に、本発明に係るノズルプレートを用 た液体吐出装置の別の実施形態について、 面を参照して説明する。ただし、発明の範 を図示例に限定するものではない。

 図7は、第1の実施形態に係る液体吐出装 の全体構成を示す断面図である。なお、本 施形態に係る液体吐出ヘッド102および液体 出装置101は、いわゆるシリアル方式あるい ライン方式等の各種の液体吐出装置に適用 能である。

 本実施形態に係る液体吐出装置101は、イ ク等の帯電可能な液体Lの液滴Dを吐出する 数のノズル110を有する液体吐出ヘッド102と 液体吐出ヘッド102のノズル110に対向する対 面を有するとともにその対向面で液滴Dの着 を受ける基材Kを支持する対向電極103とを備 えている。

 液体吐出ヘッド102のうち対向電極103に対 する側には、液体吐出ヘッド102に用いられ 吐出孔113ら液滴を吐出する複数のノズル110 形成されたノズルプレート111が設けられて る。本実施形態に係るノズルプレート111は シリコン基板111aの対向電極103側の一面にSiO 2膜111bと厚みが100nm未満の撥液膜111cとを順に えている。また、ノズルプレート111に形成 れたノズル110は、シリコン基板111aを貫通す る大径部115と、SiO2膜111bおよび撥液膜111cを貫 通する小径部114とを備える2段構造とされて る。したがって、液体吐出ヘッド102は、ノ ルプレート111の対向電極103や基材Kに対向す 吐出面112からノズル110が突出されない、フ ットな吐出面を有するヘッドとして構成さ ている。

 各ノズル110の小径部114および大径部115は、 れぞれ円柱形状に形成されている。
ノズル径は、小径部114の内径が10μm以下にな ように構成されていることが好ましく、ノ ル110の他の部分の寸法は必要に応じて適宜 定すればよい。

 ノズルプレート上には、撥液膜128が形成 れている。形成方法の一例としては、ノズ 110内に撥液剤が浸入しないようにノズル110 ら空気を噴出させながら、フルオロアルキ シランが溶解した塗布液を塗布、乾燥させ 後、充分焼成して単分子膜とする方法が挙 られる。なお、撥液膜128の形成方法として に制限はなく、例えば、リバースロールコ タ等のローラを用いたコーティング法やブ ード等を用いたコーティング法、或いはCVD( Chemical Vapor Deposition)法を用いて製膜するこ が可能である。また、ノズル110内への撥液 の浸入を防ぐためには、ノズル110内に液体L 充填した状態で成膜することとしても良い

 ノズルプレート111の吐出面112と反対側の には、例えばNiP等の導電素材よりなりノズ 110内の液体Lを帯電させるための帯電用電極 116が層状に設けられている。本実施形態では 、帯電用電極116は、ノズル110の大径部115の内 周面117まで延設されており、ノズル内の液体 Lに接するようになっている。

 また、帯電用電極116には、静電吸引力を じさせるための静電電圧を印加する静電電 印加手段としての帯電電圧電源118に接続さ ている。本実施形態では、単一の帯電用電 116がすべてのノズル110内の液体Lに接触して いるため、帯電電圧電源118から帯電用電極116 に静電電圧が印加されると、全ノズル110内の 液体Lが同時に帯電され、ノズル110や後述す キャビティ120内の液体Lと対向電極103に支持 れた基材Kとの間に静電吸引力が発生するよ うになっている。

 帯電用電極116の背後には、ボディプレー 119が設けられている。ボディプレート119の ノズル110の大径部115の開口端に面する部分 は、それぞれ開口端にほぼ等しい内径を有 る略円筒状の空間が形成されており、各空 は、ノズル110の吐出孔113から吐出される液 Lを一時貯蔵するためのキャビティ120とされ ている。

 ボディプレート119の背後には、可撓性を する金属薄板やシリコン等よりなる可撓層1 21が設けられており、可撓層121により液体吐 ヘッド102内の液体Lが外部に漏出しないよう になっている。

 なお、ボディプレート119には、キャビテ 120に液体Lを供給するための図示しない流路 が形成されている。具体的には、ボディプレ ート119としてのシリコンプレートをエッチン グ加工してキャビティ120、図示しない共通流 路、および共通流路とキャビティ120とを結ぶ 流路が設けられている。共通流路には、外部 の図示しない液体タンクから液体Lを供給す 図示しない供給管が連絡されており、供給 に設けられた図示しない供給ポンプにより いは液体タンクの配置位置による差圧によ 流路やキャビティ120、ノズル110等の内部の 体Lに所定の供給圧力が付与されるようにな ている。

 本実施形態では、可撓層121の外面の各キ ビティ120に対応する部分には、それぞれ圧 発生手段としての圧電素子アクチュエータ ある圧電素子122が設けられており、圧電素 122には、素子に駆動電圧を印加して素子を 形させるための駆動電圧電源123が電気的に 続されている。

 圧電素子122は、駆動電圧電源123からの駆 電圧の印加により変形して、ノズル内の液 Lに圧力を生じさせてノズル110の吐出孔113に 液体Lのメニスカスを形成させるようになっ いる。なお、圧力発生手段は、本実施形態 ような圧電素子アクチュエータのほかに、 えば、静電アクチュエータやサーマル方式 を採用することも可能である。

 駆動電圧電源123および前述した帯電電圧 源118は、それぞれ動作制御手段124に接続さ ており、それぞれ動作制御手段124による制 を受けるようになっている。

 動作制御手段124は、本実施形態では、CPU1 25やROM126、RAM127等が図示しないBUSにより接続 れて構成されたコンピュータからなってお 、CPU125は、ROM126に格納された電源制御プロ ラムに基づいて帯電電圧電源118および各駆 電圧電源123を駆動させてノズル110の吐出孔1 13から液体Lを吐出させるようになっている。

 具体的には、動作制御手段124は、電源制 プログラムに基づいて静電電圧印加手段で る帯電電圧電源118による前記帯電用電極116 の静電電圧の印加を制御して、ノズル110や ャビティ120内の液体Lを帯電させ、液体Lと 材Kとの間に静電吸引力を発生させるように っている。また、動作制御手段124は、電源 御プログラムに基づいて各駆動電圧電源123 駆動させて各圧電素子122をそれぞれ変形さ て、ノズル110内の液体Lに圧力を生じさせて ノズル110の吐出孔113に液体Lのメニスカスを 成させるようになっている。

 液体吐出ヘッド102の下方には、基材Kを裏 面から支持する平板状の対向電極103が液体吐 出ヘッド102の吐出面112に平行に所定距離離間 されて配置されている。対向電極103と液体吐 出ヘッド102との離間距離は、0.1~3mm程度の範 内で適宜設定される。

 本実施形態では、対向電極103は接地され おり、常時接地電位に維持されている。そ ため、前記帯電電圧電源118から帯電用電極1 16に静電電圧が印加されると、ノズル110の吐 孔113の液体Lと対向電極103の液体吐出ヘッド 102に対向する対向面との間に電位差が生じて 電界が発生するようになっている。また、帯 電した液滴Dが基材Kに着弾すると対向電極103 その電荷を接地により逃がすようになって る。なお、本実施形態のように対向電極103 接地する方法に限られず、帯電用電極116を 地させ、対向電極103に静電電圧を印加する ととしても良い。

 対向電極103または液体吐出ヘッド102には 液体吐出ヘッド102と基材Kとを相対的に移動 させて位置決めするための図示しない位置決 め手段が取り付けられており、これにより液 体吐出ヘッド102の各ノズル110から吐出された 液滴Dは、基材Kの表面に任意の位置に着弾可 とされている。

 液体吐出装置101により吐出を行うことが きる液体Lは、公知の液体を特に制限なく使 用することが出来る。

 また、例えば銀粉等の高電気伝導率の物 が多く含まれるような導電性ペーストを液 Lとして使用することも可能である。また、 前記液体Lに溶解または分散させる目的物質 しては、ノズルで目詰まりを発生させるよ な粗大粒子を除けば、特に制限されない。

 さらに、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode Ray  Tube)、FED(Field Emission Display)等の蛍光体とし て従来より知られているものも特に制限なく 用いることができる。例えば、赤色蛍光体と して、(Y,Gd)BO 3 :Eu、YO 3 :Eu等、緑色蛍光体として、Zn 2 SiO 4 :Mn、BaAl 12 O 19 :Mn、(Ba,Sr,Mg)O・α-Al 2 O 3 :Mn等、青色蛍光体として、BaMgAl 14 O 23 :Eu、BaMgAl 10 O 17 :Eu等が挙げられる。

 上記の目的物質を基材K上に強固に接着さ せるために、各種バインダを添加してもよい 。用いられるバインダとしては、公知の樹脂 化合物を特に制限なく用いることが出来る。 樹脂化合物は、ホモポリマーとしてだけでな く、相溶する範囲でブレンドして用いてもよ い。

 液体吐出装置101をパターンニング手段と て使用する場合には、代表的なものとして ディスプレイ用途に使用することができる 具体的には、PDPの蛍光体の形成、PDPのリブ 形成、PDPの電極の形成、CRTの蛍光体の形成 FEDの蛍光体の形成、FEDのリブの形成、LCD(Liq uid Crystal Display)用のRGB着色層やブラックマ リクス層等のカラーフィルタの形成、ブラ クマトリクスに対応したパターンやドット ターン等のLCD用スペーサの形成等を挙げる とができる。なお、リブとは一般的に障壁 意味し、PDPを例に取ると各色のプラズマ領 を分離するために用いられる。

 また、本実施形態の他の用途としては、 イクロレンズ、半導体用途として磁性体、 誘電体、配線やアンテナとなる導電性ペー ト等のパターンニング塗布、グラフィック 途として通常印刷、フィルムや布、鋼板等 特殊媒体への印刷、曲面印刷、各種印刷版 刷版、加工用途として粘着材、封止材等に する塗布、バイオ、医療用途として微量の 分を複数混合するような医薬品、遺伝子診 用試料等の塗布等に応用することができる

 ここで、本実施形態に係る液体吐出ヘッ 102における液体Lの吐出原理について説明す る。

 本実施形態では、帯電電圧電源118から帯 用電極116に静電電圧を印加して、全ノズル1 10の吐出孔113の液体Lと対向電極103の液体吐出 ヘッド102に対向する対向面との間に電界を生 じさせる。また、駆動電圧電源123から液体L 吐出すべきノズル110に対応するピエゾ素子12 2に駆動電圧を印加してピエゾ素子122を変形 せ、それにより液体Lに生じた圧力でノズル1 10の吐出孔113に液体LのメニスカスM(図8参照) 形成させる。

 この際、図8に示すように、ノズルプレー ト111の内部に、吐出面112に対して略垂直方向 に等電位線が並び、ノズル110の小径部114の液 体LやメニスカスMに向かう強い電界が発生す 。

 特に、図8でメニスカスMの先端部では等 位線が密になっていることから分かるよう 、メニスカスMの先端部では非常に強い電界 中が生じる。そのため、電界の強い静電力 よりメニスカスMが引きちぎられてノズル内 の液体Lから分離されて液滴Dとなる。さらに 液滴Dは静電力により加速され、対向電極103 に支持された基材Kに引き寄せられて着弾す 。その際、液滴Dは、静電力の作用でより近 所に着弾しようとするため、基材Kに対する 着弾の際の角度等が安定し、着弾が正確に行 われる。

 また、ノズル110の吐出孔113に形成された ニスカスMが吐出面112に広がるとメニスカス Mの先端部の電界集中が弱くなってしまうが 本実施形態では、吐出面112に撥液膜111cが形 されているため液体Lの吐出面112での広がり が防止され、メニスカスMの先端部の電界集 が弱まることがない。

 このように、本実施形態に係る液体吐出 ッド102における液体Lの吐出原理を利用すれ ば、フラットな吐出面を有する液体吐出ヘッ ド102においても、高い体積抵抗を有するノズ ルプレート111を用い、吐出面112に対して垂直 方向の電位差を発生させることで強い電界集 中を生じさせることができ、正確で安定した 液体Lの吐出状態となる。そして、撥液膜111c よりメニスカスMが確実かつ適切に形成され るとともに、小径部114におけるノズル長のば らつきを小さくすることができ、吐出性能を 向上させることが可能である。

 ここで、発明者らが各種の絶縁体で形成し ノズルプレート111を用いて行った実験及び ミュレーション実験では、メニスカスMの先 端部の電界強度はノズル径及び絶縁体の厚み に依存し、液滴吐出に必要な電界強度は1.5×1 0 7 V/m程度であるという知見が得られた。詳しく は図9及び図10より、ノズル径(小径部の内径) 10μmの場合は絶縁性であるSiO2膜111bの厚みを 45μm以上に、ノズル径が5μmの場合はSiO2膜111b 厚みを20μm以上に、ノズル径が2μmの場合はS iO2膜111bの厚みを5μm以上に設定すれば電界集 吐出に必要な集中電界強度が得られる。な 、シミュレーション実験は、電界シミュレ ションソフトである「PHOTO-VOLT」(商品名、 式会社フォトン製)で電流分布解析モードに るシミュレーションにより行った。

 次に、本実施形態に係る液体吐出ヘッド1 02および液体吐出装置101の作用について説明 る。

 図11は、本実施形態に係る液体吐出装置に ける液体吐出ヘッドの駆動制御を説明する である。本実施形態では、液体吐出装置101 動作制御手段124は、帯電電圧電源118から帯 用電極116に一定の静電電圧V C を印加させる。これにより、液体吐出ヘッド 102の各ノズル110には常時一定の静電電圧V C が印加され、液体吐出ヘッド102内の液体Lと 向電極103に支持された基材Kとの間に電界が じる。

 また、それと同時に、ノズル110の吐出孔1 13付近で、ノズルプレート111の内部に、吐出 112に対して略垂直方向に等電位線が並ぶよ になり、ノズル110の小径部114内の液体Lに向 かう強い電界が発生する。

 さらに、動作制御手段124が、液滴Dを吐出さ せるべきノズル110に対応する圧電素子122に対 して駆動電圧電源123からパルス状の駆動電圧 V D を印加させると、圧電素子122が変形してノズ ル内部の液体Lの圧力が上昇し、ノズル110の 出孔113では、図11(A)の状態からメニスカスM 隆起して、図11(B)のようにメニスカスMが大 く隆起した状態となる。

 その際、本実施形態では、ノズルプレー 111の吐出面112にフッ化アルキルシランの撥 膜111cが形成されているため、ノズル110の吐 出孔113に形成されたメニスカスMが吐出面112 広がらず、メニスカスMの隆起が保持される

 このように隆起したメニスカスMの先端部で は高度な電界集中が生じ、電界強度が非常に 強くなり、メニスカスMに対して前記静電電 V C により形成された電界から強い静電力が加わ る。そして、この強い静電力による吸引によ り図11(C)のようにメニスカスが引きちぎられ 径が1~10μm程度の微細な液滴Dが形成される 液滴Dは、電界で加速されて対向電極方向に 引され、対向電極103に支持された基材Kに着 弾する。

 その際、液滴Dには空気の抵抗等が加わる が、前述したように、静電力の作用で液滴D より近い所に着弾しようとするため、基材K 対する着弾方向がぶれることなく安定し、 材Kに正確に着弾する。また、ノズル110では 、図11(D)のように液滴Dが引きちぎられた分だ け液面が後退するが、キャビティ120から液体 Lが補充されて、速やかに図11(A)の状態に戻る 。

 なお、ピエゾ素子122に印加する駆動電圧V D としては、本実施形態のようにパルス状の電 圧とすることも可能であるが、この他にも、 例えば、電圧が漸増した後漸減するいわば三 角状の電圧や、電圧が漸増した後一旦一定値 を保ちその後漸減する台形状の電圧、或いは 正弦波の電圧を印加するように構成すること も可能である。また、図12(A)に示すように、 エゾ素子122に常時電圧V D を印加しておいて一旦切り、再度電圧V D を印加してその立ち上がり時に液滴Dを吐出 せるようにしてもよい。また、図12(B)、(C)に 示すような種々の駆動電圧V D を印加するように構成してもよく適宜決定さ れる。

 以上より、本実施形態におけるノズルプ ート111および液体吐出装置101によれば、小 部114の内径が10μm未満と小さい吐出孔113を するノズル110においても、撥液膜111cを100nm 満と薄く形成することにより、撥液膜111cが 出孔113に入り込んでしまうことによるノズ 径のばらつきを防止することができるとと に、撥液膜111cの厚みのばらつきによるノズ ル長のばらつきを抑制し、その影響が液滴吐 出に及ぶのを回避することができる。このよ うに、ノズル長のばらつきを抑制することが できるため、ノズル110の吐出孔113に形成され るメニスカスMの隆起量のばらつきが抑制さ 、先端部の電界強度を一定に保つことが可 となる。また、撥液膜111cを薄く形成するた ノズル長を小さくすることができ、ノズル1 10内の流路抵抗の増大を抑制することが可能 あり、液滴を吐出させる際にノズル110内の 体Lにかける圧力の増大を抑制することがで きる。

 また、撥液膜111cにより、ノズル110の吐出 孔113からの液体Lの滲み出しや吐出面112への 出液滴Dの付着等を回避することができるの 、メニスカスM先端部の電界強度を乱すこと がなく、より吐出性能を向上させることが可 能である。

 また、小径部114の内径が10μm未満と小さい 出孔113を有するノズル110を精密に形成する とができるので、必要とされる集中電界強 が高い電界集中方式の液体吐出ヘッドにも いることができる。
また、エッチングレートの異なるシリコン基 板111aとSiO2膜111bとを備えるので、ノズルプレ ート111の各面側からエッチングを行うことに より容易に大径部115と小径部114とを形成する ことができる。

 さらに、SiO2膜111bの吐出面側にフルオロ ラン系の撥液膜111cを形成させることにより 良好な単分子膜とすることが可能である。 た、フルオロシラン系の撥液膜111cを用いる ことにより、撥液性が経時的に変化しないノ ズルプレート111とすることが可能である。

 なお、本実施形態では、ピエゾ素子122の 形によりメニスカスMを隆起させる構成とし ているが、圧力発生手段はこのようにメニス カスMを隆起させることができる機能を有す ものであればよく、この他にも、例えば、 ズル110やキャビティ120の内部の液体Lを加熱 るなどして気泡を生じさせ、その圧力を用 るように構成することも可能である。

 また、本実施形態では、対向電極103を接 する場合について述べたが、例えば、電源 ら対向電極103に電圧を印加して、帯電用電 116との電位差が1.5kV等の所定の電位差にな ようにその電源を動作制御手段124で制御す ように構成することも可能である。

(実施例1)
 図4、図5を用いてノズルプレート1を製造す 実施例を説明する。まず図4に沿って小径部 14の形成を説明する。厚み200μmのSi基板30の一 方の面に第2の基材32である厚み5μmのSiO 2 膜を形成した(図4(a))。形成する方法は、プラ ズマCVDを用いた。

 次、エッチングマスク34aとなる膜34である み0.3μmのNi膜をスパッタリング法により成膜 した(図4(b))。Ni膜の上にフォトリソグラフィ 理によりフォトレジストパターン36を形成 た(図4(c))。この後、エッチングにより吐出 を開口とする直径5μmの小径部14を第2の基材3 2であるSiO 2 膜に形成するためのエッチングマスク34aであ るNi膜パターンを形成した(図4(d))。

 エッチングマスク34aを用いて、CF 4 を反応ガスとするドライエッチングにより第 2の基材32であるSiO 2 膜をエッチングして小径部14を形成した(図4(e ))。小径部14を形成するためのエッチング量 、予め実験等により求めているが、エッチ グ量のばらつきの範囲を考慮して0.5μm(10%)多 くして5.5μとした。エッチング量を10%増やす とで、小径部14は第2の基材32であるSiO 2 膜を貫通した状態となった。この小径部14の ーバーエッチングによりSi基板30に影響があ っても、後でSi基板30の側に大径部15を設ける ことで問題とはならない。

 次に図5に沿って大径部15の形成を説明する 小径部14が設けてあるSi基板30の他方の面に 2の基材32と同じ方法で膜40である厚み1μmのS iO 2 膜を形成した。このSiO 2 膜の上にフォトレジストパターン42を形成す (図5(a))。このフォトレジストパターン42に いてエッチング処理を行うことでSiO 2 からなるエッチングマスク40aを得る(図5(b))。

 エッチングマスク40aを用いて、Si異方性ド イエッチングによりSi基板30をエッチングし 大径部15を形成する。大径部15を形成するた めのエッチング量は、予め実験等により求め 、エッチング量のばらつきの範囲を考慮して 210μmとした。また、予め実験等で求めたSiO 2 のエッチング選択比は1/200である。従って、S i異方性ドライエッチングにより厚み200μmのSi 基板30をエッチング加工すると、小径部14が 成されているSiO 2 の第2の基材へのオーバーエッチングによる 径部の長さの超過は、0.05μmとなる。この結 、大径部115は小径部14と問題なく通じ、且 、小径部14の長さ(ノズル長)はほぼ所定通り あるノズル孔が完成した(図5(c))。

 次にエッチングマスク40aとしたSiO 2 膜を反応性イオンエッチング法(RIE)により除 した(図5(d))。

 さらに、撥液処理剤としてウンデカフルオ ペンチルトリメトキシシランの1%トリクロ トリフルオロエタン溶液を調整し、小径部 形成されたSiO 2 膜上に塗布した。その後、120℃で30分の加熱 行なうことにより撥液膜を形成した(図5(e))

 上記の手順により形成したノズル孔を有 るSi基板30をダイシングソーにて分離するこ とでノズル孔を有するノズルプレート1を作 した。

 次に図1に示すボディプレート2を製造し 。Si基板を用いて、公知のフォトリソグラフ ィ処理(レジスト塗布、露光、現像)及びSi異 性ドライエッチング技術を用いて、ノズル それぞれ連通する複数の圧力室となる圧力 溝、この圧力室にそれぞれ連通する複数の ンク供給路となるインク供給溝及びこのイ ク供給に連通する共通インク室となる共通 ンク室溝、並びにインク供給口を形成した

 次に、図1に示すように、これまでに用意し たノズルプレート1とボディプレート2とを接 剤を用いて貼り合わせ、更にボディプレー 2の各圧力室24の背面に圧力発生手段である 電素子3を取り付けて液滴吐出ヘッドAとし 。液滴吐出ヘッドAを動作させたところ、イ クがばらつきなく安定して吐出できること 確認した。
(実施例2)
実施例1において、小径部が形成されるSiO 2 膜の厚み及び小径部の径を種々変化させたノ ズルプレートを用いて、本発明に係る液体吐 出装置を作製した(表1の実施形態1)。なお、 枚のノズルプレートには16個のノズルが形成 されている。

 さらに、撥液膜を厚み2μmのフッ素系樹脂 撥水剤を用いたものに変更したノズルプレー トを用いて、本発明に係る液体吐出装置を作 製した(表1の実施形態2)。

 このようにして作製した液体吐出装置を用 て、吐出性能評価を行った。吐出させる液 は、水52質量%、エチレングリコール22質量% プロピレングリコール22質量%、染料(CIアシ ドレッド1)3質量%、界面活性剤1質量%を含有 るインクである。また、吐出性能評価とし は、まず全ての液体吐出ヘッドを24時間連 駆動させた後、一定の静電電圧(1.5kV)を印加 た状態で圧電素子の駆動電圧を徐々に昇圧 せ、各ノズルから液滴が吐出し始める電圧( 以下、「限界駆動電圧」)を測定した。一枚 ノズルプレートに形成された16個のノズルの うち、最初に液滴が吐出したノズルの限界駆 動電圧と、最後に液滴が吐出したノズルの限 界駆動電圧との差に基づいて、吐出性能ばら つきを評価した。得られた評価結果を表1に す。なお、吐出性能ばらつきを算出する式 以下の通りである。
吐出性能ばらつき(%)
 =(最高限界駆動電圧-最低限界駆動電圧)/(16 のノズルの最低駆動電圧の平均値)×100

 また、各ノズルから吐出され着弾した液 径のばらつきも評価した。その評価結果も 1に示す。なお、評価基準は以下の通りであ る。

 ○:液滴径のばらつきが小さい
 △:液滴径にややばらつきが見られるが実用 上問題無し
 ×:液滴径のばらつきが大きく実用上問題有
 表1より、実施形態1による撥液膜が形成さ たノズルプレートを用いることにより、初 状態の良好な吐出状態が、所定期間駆動を なった後も保たれており、より好ましい液 吐出装置の形態とすることができる。