KAWADA YASUO (JP)
ARATAKE KIYOSHI (JP)
KAWADA YASUO (JP)
JP2007013636A | 2007-01-18 | |||
JP2007073771A | 2007-03-22 | |||
JP2001160691A | 2001-06-12 | |||
JP2002124845A | 2002-04-26 | |||
JPH1022776A | 1998-01-23 | |||
JP2005065104A | 2005-03-10 |
互いに接合され、共にガラス基材からなるベース基板及びリッド基板と、両基板の間に形成され、被封止物を気密封止した状態で収納するキャビティと、を備えたパッケージの製造方法であって、 前記両基板のうち少なくともいずれか一方に、両基板を重ね合わせたときに前記キャビティを形成するキャビティ用の凹部を形成する凹部形成工程と、 前記凹部内に前記被封止物を収納するように前記両基板を重ね合わせた後、両基板を接合して被封止物を前記キャビティ内に封止する接合工程と、を備え、 前記凹部形成工程の際、平板状のガラス基材の上面にスクリーン印刷により印刷層を平面視枠状に積層した後、印刷層及びガラス基材を同時に焼成して前記凹部を形成することを特徴とするパッケージの製造方法。 |
請求項1に記載のパッケージの製造方法において、 前記凹部形成工程の際、前記印刷層の上面に導電性材料をスクリーン印刷して接合層を形成することを特徴とするパッケージの製造方法。 |
請求項1又は2に記載のパッケージの製造方法において、 前記凹部形成工程の際、前記ガラス基材の上面或いは前記印刷層の上面から前記ガラス基材の下面側に回り込むように導電性材料をスクリーン印刷して電極層を形成し、前記キャビティの内部と外部とを電極層を通じて導通させることを特徴とするパッケージの製造方法。 |
請求項1から3のいずれか1項に記載のパッケージの製造方法において、 前記凹部形成工程の際、前記印刷層の内側における前記ガラス基材の上面に、スクリーン印刷により形状変化層を印刷し、前記キャビティ内を任意の空間形状に調整することを特徴とするパッケージの製造方法。 |
請求項1から4のいずれか1項に記載のパッケージの製造方法によって製造されたことを特徴とするパッケージ。 |
請求項5に記載のパッケージと、 前記キャビティ内に収容された素子と、を備えていることを特徴とする電子デバイス。 |
請求項5に記載のパッケージと、 前記キャビティ内に収容された圧電振動片と、を備えていることを特徴とする圧電振動子。 |
請求項7に記載の圧電振動子が、発振子として集積回路に電気的に接続されていることを特徴とする発振器。 |
請求項7に記載の圧電振動子が、計時部に電気的に接続されていることを特徴とする電子機器。 |
請求項7に記載の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接続されていることを特徴とする電波時計。 |
本発明は、被封止物を気密封止するため キャビティを有するパッケージの製造方法 該製造方法で製造されたパッケージ、該パ ケージを利用した電子デバイス、圧電振動 、該圧電振動子を有する発振器、電子機器 び電波時計に関するものである。
近年、携帯電話や携帯情報端末には、種々
電子部品、例えば、時刻源や制御信号等の
イミング源として圧電振動子が利用されて
る。この種の圧電振動子は、様々なものが
られているが、その1つとして、板状のベー
ス基板と板状の蓋部とが重ね合わされて構成
された密閉容器と、該密閉容器内に収納され
た圧電振動片と、を備えたチップマウント方
式のものが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された圧電振動子は、間に
圧電振動片を収納した状態で、ガラス製又は
セラミックス製のベース基板にガラス製の蓋
部を重ね合わせた後、これらベース基板と蓋
部とを陽極接合や低融点金属等の手段により
気密接合したものである。
しかしながら、上述した従来の圧電振動子
はまだ以下の課題が残されている。
即ち、従来の圧電振動子を製造するにあた
て、圧電振動片をマウントする側であるベ
ス基板を、例えば、ガラスで作製する場合
蓋部と対向する側にキャビティ用の凹部を
ォトリソグラフィ技術により形成する工程
引き回し電極を形成する工程、圧電振動片
固定するためのマウントパッドを形成する
程、接合膜を形成する工程といった複雑な
程を多数経なければならず、製造に手間が
かって製造効率が悪いうえ、コストアップ
繋がってしまっていた。
また、ベース基板にキャビティ用の凹部を
成する場合、等方性のエッチング法により
っているので、角部が丸く削れてしまい、
ッジが立った鋭い加工面を得ることが難し
った。よって、キャビティ内の気密性に悪
響を与える可能性があった。
本発明は、このような事情に考慮してな れたもので、その目的は、キャビティ内の 密性が優れたパッケージを、効率よく低コ トで製造することができるパッケージの製 方法、該製造方法で製造されたパッケージ 該パッケージを利用した電子デバイス、圧 振動子、該圧電振動子を有する発振器、電 機器及び電波時計を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために以下
手段を提供する。
本発明に係るパッケージの製造方法は、互
に接合され、共にガラス基材からなるベー
基板及びリッド基板と、両基板の間に形成
れ、被封止物を気密封止した状態で収納す
キャビティと、を備えたパッケージの製造
法であって、前記両基板のうち少なくとも
ずれか一方に、両基板を重ね合わせたとき
前記キャビティを形成するキャビティ用の
部を形成する凹部形成工程と、前記凹部内
前記被封止物を収納するように前記両基板
重ね合わせた後、両基板を接合して被封止
を前記キャビティ内に封止する接合工程と
を備え、前記凹部形成工程の際、平板状の
ラス基材の上面にスクリーン印刷により印
層を平面視枠状に積層した後、印刷層及び
ラス基材を同時に焼成して前記凹部を形成
ることを特徴とするものである。
この発明に係るパッケージの製造方法に いては、まず、ベース基板とリッド基板と うち少なくともいずれか一方に、後にキャ ティを形成するためのキャビティ用の凹部 形成する凹部形成工程を行う。具体的には 予め平板状に形成されているガラス基材(ガ ラスや結晶化ガラス等)を用意し、このガラ 基材の上面にスクリーン印刷を行って印刷 を印刷する。この際、印刷層を平面視枠状 なるように複数回印刷して積層する。これ より、印刷層で囲まれた内側が凹部となる 次に、この積層した印刷層とガラス基材と 同時に焼成する。これにより、キャビティ の凹部が形成されたベース基板又はリッド 板の少なくともいずれか一方を作製するこ ができる。
そして、凹部内に被封止物を収納するよう
ベース基板とリッド基板とを重ね合わせた
、ベース基板とリッド基板とを接合する接
工程を行うことで、被封止物をキャビティ
に気密封止したパッケージを製造すること
できる。
特に、スクリーン印刷によってキャビティ
の凹部を形成するので、従来のフォトリソ
ラフィ技術を用いたエッチングによる方法
比べて、大幅な工程の簡素化を図ることが
きる。従って、効率良く低コストでパッケ
ジを製造することができる。また、エッチ
グ法を用いず、印刷された印刷層を焼成す
ことでキャビティ用の凹部を形成するので
角部のエッジが立った鋭い加工面を得るこ
ができる。従って、キャビティ内の気密性
高めることができ、高品質なパッケージを
造することができる。
また、本発明に係るパッケージの製造方 は、上記本発明のパッケージの製造方法に いて、前記凹部形成工程の際、前記印刷層 上面に導電性材料をスクリーン印刷して接 層を形成することを特徴とするものである
この発明に係るパッケージの製造方法に いては、印刷層を印刷した後に、該印刷層 上面に導電性材料をスクリーン印刷して接 層を形成する。この後、ガラス基材、印刷 及び電極層を同時に焼成することで、キャ ティ用の凹部及び接合層を有するベース基 又はリッド基板の少なくともいずれか一方 作製することができる。特に、印刷層の上 に接合層が設けられているので、接合工程 に接合層を利用してベース基板とリッド基 とを、例えば陽極接合により接合すること できる。従って、両基板をより強固に接合 ることができ、キャビティ内の気密性をよ 高めることができる。
また、本発明に係るパッケージの製造方 は、上記本発明のパッケージの製造方法に いて、前記凹部形成工程の際、前記ガラス 材の上面或いは前記印刷層の上面から前記 ラス基材の下面側に回り込むように導電性 料をスクリーン印刷して電極層を形成し、 記キャビティの内部と外部とを電極層を通 て導通させることを特徴とするものである
この発明に係るパッケージの製造方法に いては、印刷層をスクリーン印刷する際に 同時に導電性材料をスクリーン印刷して電 層を形成しておく。この際、ガラス基材の 面或いは印刷層の上面から、ガラス基材の 面側に回り込むように導電層を印刷する。 して、ガラス基材、印刷層及び電極層を同 に焼成することで、キャビティ用の凹部及 電極層を有するベース基板又はリッド基板 少なくともいずれか一方を作製することが きる。特に、両基板を接合した後に、電極 を通じてキャビティの内部と外部とを導通 せることができるので、キャビティ内に収 される被封止物と外部とを電気的に接続さ ることが可能である。従って、被封止物の 用範囲を広げることができ、パッケージと ての適応性を広げることができる。
また、本発明に係るパッケージの製造方 は、上記本発明のパッケージの製造方法に いて、前記凹部形成工程の際、前記印刷層 内側における前記ガラス基材の上面に、ス リーン印刷により形状変化層を形成し、前 キャビティ内を任意の空間形状に調整する とを特徴とするものである。
この発明に係るパッケージの製造方法にお
ては、印刷層をスクリーン印刷する際に、
時にスクリーン印刷によって形状変化層を
成する。この際、平面視枠状に印刷された
刷層の内側におけるガラス基材の表面に形
変化層を印刷する。これより、ガラス基材
表面にさらに凹凸をつけることができる。
して、ガラス基材、印刷層及び形状変化層
同時に焼成することで、キャビティ用の凹
の内側に凹凸のついたベース基板又はリッ
基板の少なくともいずれか一方を作製する
とができる。
従って、両基板を接合してキャビティを形
した際に、キャビティ内の空間形状を任意
空間形状に比較的自由に調整することがで
る。例えば、2段キャビティを形成すること
ができる。従って、被封止物に応じてキャビ
ティの空間形状を変化させることができ、パ
ッケージとしての適応性を広げることができ
る。
また、本発明に係るパッケージは、上記 発明のパッケージの製造方法によって製造 れたことを特徴とするものである。
この発明に係るパッケージにおいては、 述した製造方法により製造されているので 気密性に優れ、高品質化されていると共に コストが図られている。
また、本発明に係る電子デバイスは、上 本発明のパッケージと、前記キャビティ内 収容された素子と、を備えていることを特 とするものである。
この発明に係る電子デバイスにおいては 気密性に優れたキャビティ内に素子が収容 れているので、素子が塵埃等の影響を受け く高精度に作動する。従って、電子デバイ としても高品質化が図られている。また、 コスト化されたパッケージを利用している で、電子デバイスに関しても低コスト化を ることができる。
また、本発明に係る圧電振動子は、上記 発明のパッケージと、前記キャビティ内に 容された圧電振動片と、を備えていること 特徴とするものである。
この発明に係る圧電振動子においては、 密性に優れたキャビティ内に圧電振動片が 容されているので、圧電振動片が塵埃等の 響を受け難く高精度に作動する。従って、 電振動子としても高品質化が図られている また、低コスト化されたパッケージを利用 ているので、圧電振動子に関しても低コス 化を図ることができる。
また、本発明に係る発振器は、上記本発明
圧電振動子が、発振子として集積回路に電
的に接続されていることを特徴とするもの
ある。
また、本発明に係る電子機器は、上記本発
の圧電振動子が、計時部に電気的に接続さ
ていることを特徴とするものである。
また、本発明に係る電波時計は、上記本発
の圧電振動子が、フィルタ部に電気的に接
されていることを特徴とするものである。
この発明に係る発振器、電子機器及び電 時計においては、上述した圧電振動子を備 ているので、同様に高品質化及び低コスト を図ることができる。
本発明に係るパッケージの製造方法によれ
、キャビティ内の気密性が高い高品質なパ
ケージを、効率良く低コストで製造するこ
ができる。
また、本発明に係るパッケージによれば、
述した製造方法により製造されているので
気密性に優れ、高品質化されていると共に
コストが図られている。
また、本発明に係る電子デバイス及び圧電
動子によれば、上述したパッケージを利用
ているので、高品質化及び低コスト化を図
ことができる。
更に、本発明に係る発振器、電子機器及び
波時計によれば、上述した圧電振動子を備
ているので、同様に高品質化及び低コスト
を図ることができる。
C…キャビティ
C1、C2…キャビティ用の凹部
1…圧電振動子
2…圧電振動片(被封止物)
3…パッケージ
10…ベース基板
11…ベース基板のガラス基材
12、22…印刷層
13…接合層
14…電極層
20…リッド基板
21…リッド基板のガラス基材
40…形状変化層
100…発振器
110…携帯情報機器(電子機器)
130…電波時計
以下、本発明に係る一実施形態を、図1から
図11を参照して説明する。なお、本実施形態
は、パッケージを圧電振動子に適用した場
を例に挙げて説明する。
本実施形態の圧電振動子1は、表面実装型(2
構造式)タイプの圧電振動子であって、図1
示すように、圧電振動片2と、該圧電振動片2
を内部に形成されたキャビティC内に収納す
パッケージ3と、を備えている。なお、図1で
は、図を見易くするために、後述するベース
基板10とリッド基板20とを若干離間させた状
を図示している。
圧電振動片2は、図2に示すように、水晶、
ンタル酸リチウムやニオブ酸リチウム等の
電材料から形成された音叉型の振動片であ
、所定の電圧が印加されたときに振動する
のである。即ち、圧電振動片2は、平行に配
された一対の振動腕部2aと、該一対の振動
部2aの基端側を一体的に固定する基部2bと、
ら構成されている。なお、圧電振動片2の外
表面上には、一対の振動腕部2aを互いに接近
は離間させる方向に振動させる図示しない
振電極と、引き出し電極を介して励振電極
それぞれ電気的に接続された図示しないマ
ント電極とがパターニングされている。
なお、これら各電極は、例えば、クロム(Cr)
、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)やチタン(Ti)
等の導電性膜(電極膜)の被膜により形成され
ものである。
パッケージ3は、図1に示すように、互いに
合され、共にガラス基材11、21からなるベー
基板10とリッド基板20と、両基板10、20の間
形成され、被封止物である上記圧電振動片2
気密封止した状態で収納するキャビティCと
、を備えている。
キャビティCは、ベース基板10側に形成され
キャビティ用の凹部C1と、リッド基板20側に
形成されたキャビティ用の凹部C2との2つの凹
部C1、C2の組み合わせにより構成されており
本実施形態では途中で深さが変化する2段キ
ビティとなっている。
ベース基板10は、平板状のガラス基材11と、
複数の印刷層12と、接合層13と、電極層14とで
一体的に成形されている。これら複数の印刷
層12、接合層13及び電極層14は、共にスクリー
ン印刷によってガラス基材11上に印刷された
のである。
このベース基板10について、より詳細に説
すると、ガラス基材11の上面には、まず印刷
層12が2層に積層された状態で印刷されている
。この際、2層の印刷層12は、平面視矩形状の
保護用凹部C3を形成するように印刷されてい
。なお、この保護用凹部C3は、上記凹部C1の
一部分である。
そして、2層の印刷層12のうち上段の印刷層1
2の上面から、ガラス基材11の下面側に回り込
むように導電性材料がスクリーン印刷されて
、電極層14が形成されている。この際、図3に
示すように、電極層14は、その一部が圧電振
片2の基部2bの下方に電気的に独立した状態
並列に並ぶように、印刷層12上に引き出さ
た状態で印刷されている。
また、図1に示すように、電極層14の上面 は、4層の印刷層12がスクリーン印刷されて る。ところで、この4層の印刷層12及び先に 刷した上記2層の印刷層12は、平面視枠状に 刷されており、隔壁部として機能するよう なっている。よって、これら積層された印 層12の内側が、上述したキャビティ用の凹 C1として機能する。しかも、保護用凹部C3が 成されているので、途中で深さが変化した 部C1となっている。また、4層の印刷層12の ち、上段の印刷層12の上面には、導電性材料 がスクリーン印刷され、陽極接合用の接合層 13が形成されている。
このように構成されたベース基板10には 上記圧電振動片2が凹部C1に収納された状態 マウントされている。具体的には、導電性 着剤等の接続部15を介して、圧電振動片2の 部2bが電極層14に重なるように接合されてい 。これにより圧電振動片2は、片持ち支持さ れた状態でマウントされていると共に、圧電 振動片2のマウント電極と、印刷層12上に引き 出され、電気的に独立した状態で並列に並ん だ電極層14とがそれぞれ電気的に接続された 態となっている。よって、電極層14を介し 圧電振動片2の励振電極に外部から電圧を印 できるようになっている。即ち、本実施形 の電極層14は、外部電極として機能する。
上述したガラス基材11、印刷層12、電極層 14及び接合層13は、スクリーン印刷終了後に 同時に焼成されており、印刷した形状を維 したまま硬化している。これにより、ガラ 基材11、印刷層12、電極層14及び接合層13は、 一体的に成形され、全体でベース基板10を構 している。
リッド基板20は、ガラス基材21と、ガラス 基材21の上面に2層にスクリーン印刷された平 面視枠状の印刷層22とで一体的に成形されて る。なお、図1では、リッド基板20が裏返し なっているので、紙面に対して下側の面を 面として説明している。この2層の印刷層22 、平面視矩形状の凹部C2を形成するように 刷されている。この際、リッド基板20とベー ス基板10とを重ね合わせたときに、凹部C2が ース基板10側の保護用凹部C3に対向するよう 印刷層22が印刷されている。これらガラス 材21及び印刷層22は、スクリーン印刷終了後 、同時に焼成されており、印刷した形状を 持したまま硬化している。これにより、ガ ス基材21及び印刷層22は、一体的に成形され 、全体でリッド基板20を構成している。
このように構成された圧電振動子1を作動さ
せる場合には、外部電極として機能する電極
層14に対して所定の電圧を印加する。これに
り、電極層14、接続部15、マウント電極及び
引き出し電極を介して励振電極に電流を流す
ことができ、一対の振動腕部2aを接近・離間
せる方向に所定の周波数で振動させること
できる。そして、この一対の振動腕部2aの
動を利用して、時刻源、制御信号のタイミ
グ源やリファレンス信号源等として利用す
ことができる。
ところで、パッケージ3のキャビティCは、
中で深さが変化する2段キャビティとなって
る。よって、圧電振動子1に対して衝撃等の
何らかの原因によって外力が加わり、圧電振
動片2が上下方向に過度に撓んだとしても、
なくとも振動腕部2aの先端がベース基板10及
リッド基板20に干渉し、変形や欠け等が生
てしまうことを防止することができる。従
て、周波数変動が生じてしまうことを防止
ることができる。
次に、上述した圧電振動子1の製造方法に ついて、図4から図11を参照しながら以下に説 明する。なお、本実施形態では、図4に示す うに、ベース基板10のガラス基材11となる平 状のベース用ウエハ30とリッド基板20のガラ ス基材21となる平板状のリッド用ウエハ31と 利用して、圧電振動子1を一度に複数製造す 方法について説明する。なお、図4に示す一 点鎖線は、後に両ウエハ30、31を切断する切 線を示している。
まず、図5に示すように、ベース用ウエハ30
所定位置に該ウエハ30を貫通する複数のス
ーホール32を形成する。次に、キャビティC
形成するためのキャビティ用の凹部C1を形成
する凹部形成工程を行う。
この工程について詳細に説明すると、図6に
示すように、ベース用ウエハ30の上面にスク
ーン印刷を2回繰り返し行って、印刷層12を2
層に積層する。この際、保護用凹部C3となる
分を除く領域に印刷を行う。次いで、図7に
示すように、2層に積層した印刷層12のうち、
上段の印刷層12の上面からスルーホール32を
じてベース用ウエハ30の下面側に回り込むよ
うに、導電性材料をスクリーン印刷して電極
層14を形成する。この際、上述したように、
極層14の一部が、圧電振動片2の基部2bの下
に電気的に独立した状態で並列に並ぶよう
印刷する。
次いで、図8に示すように、電極層14の上面
スクリーン印刷を4回繰り返し行って、印刷
層12を4層に積層する。これにより、印刷層12
囲まれた内側がキャビティ用の凹部C1とな
。次いで、図9に示すように、4層に積層した
印刷層12のうち、上段の印刷層12の上面に導
性材料をスクリーン印刷して接合層13を形成
する。
各種のスクリーン印刷が終了した後、ベー
用ウエハ30、印刷層12、電極層14及び接合層1
3を同時に焼成して、硬化させる。これによ
、ベース用ウエハ30、印刷層12、電極層14及
接合層13が一体的に成形され、キャビティ用
の凹部C1が形成されたベース用ウエハ30を作
することができる。これにより、ベース用
エハ30についての凹部形成工程が終了する。
続いて、リッド用ウエハ31に関しても、キ
ビティCを形成するためのキャビティ用の凹
C2を形成する凹部形成工程を行う。
この工程について詳細に説明すると、図10
示すように、リッド用ウエハ31の下面にスク
リーン印刷を2回繰り返し行って、印刷層22を
2層に積層する。この際、凹部C2となる部分を
除く領域に印刷を行う。このスクリーン印刷
が終了した後、リッド用ウエハ31及び印刷層2
2を同時に焼成して、硬化させる。これによ
、リッド用ウエハ31及び印刷層22が一体的に
形され、キャビティ用の凹部C2が形成され
リッド用ウエハ31を作製することができる。
これにより、リッド用ウエハ31についての凹
形成工程が終了する。
次に、圧電振動片2をキャビティ用の凹部C1
に収納するように、両ウエハ30、31を重ね合
わせた後、両ウエハ30、31を接合して圧電振
片2をキャビティC内に封止する接合工程を行
う。
具体的には、まず、図9に示すように、圧電
振動片2をベース用ウエハ30に形成された各電
極層14に対して接続部15を介してマウントす
。これにより、図4に示すように、複数のベ
ス用ウエハ30に形成された複数の凹部C1内に
それぞれ圧電振動片2が収納された状態とな
。次いで、ベース用ウエハ30の保護用凹部C3
、リッド用ウエハ31の凹部C2とが対向するよ
うに両ウエハ30、31を重ね合わせた後、陽極
合により互いを接合する。即ち、両ウエハ30
、31を所定の温度に加熱した後、接合層13と
ッド用ウエハ31との間に所定の電圧を印加す
る。これにより、接合層13は、リッド用ウエ
31に対して強く密着し、陽極接合される。
この接合工程の結果、圧電振動片2をキャビ
ティC内に気密封止することができる。続い
、互いに接合されたベース用ウエハ30及びリ
ッド用ウエハ31を切断する。即ち、接合され
ベース用ウエハ30及びリッド用ウエハ31をダ
イシングソーに設置し、スルーホール32を結
ラインに沿って、ダイシングブレードによ
格子状に切断する。
その結果、図1に示す圧電振動子1を製造す
ことができる。
特に、本実施形態の製造方法では、スク ーン印刷によってキャビティ用の凹部C1、C2 を形成するので、従来のフォトリソグラフィ 技術を用いたエッチング法に比べて、大幅な 工程の簡素化を図ることができる。しかも、 電極層14及び接合層13に関しても、同じスク ーン印刷により形成できるので、多種多様 装置を必要とせず流れ作業的に製造でき、 造効率を従来よりも遥かに高めることがで る。従って、効率良く低コストでパッケー 3及び圧電振動子1を製造することができる。 加えて、エッチング法等を用いず、スクリー ン印刷したものを焼成するだけであるので、 角部のエッジが立った鋭い加工面を得ること ができる。従って、キャビティC内の気密性 高めることができ、高品質なパッケージ3及 圧電振動子1を製造することができる。
なお、上記実施形態では、接合層13を利用
てベース基板10とリッド基板20とを陽極接合
た場合を例にしたが、陽極接合に限定され
ものではない。例えば、所定の導電性材料
スクリーン印刷して接合層13を形成し、該
合層13を利用してAuSn共晶接合やAuAu熱圧着接
等により両基板10、20を接合しても構わない
。
更には、接合層13を設けずに、表面活性化
合等により両基板10、20を接合しても構わな
。
但し、接合層13を利用することで陽極接合
の接合方法を適用でき、両基板10、20をより
固に接合してキャビティC内の気密性を向上
できるので、より好ましい。
また、上記実施形態では、印刷層12の積層
化を利用することで2段キャビティCを形成し
、圧電振動片2の先端が両基板10、20に対して
渉してしまうことを防止したが、図11に示
ように、印刷層12、22とは別に形状変化層40
スクリーン印刷することで干渉を防止して
構わない。
この場合には、凹部形成工程を行う際に、
刷層12、22の内側におけるガラス基材11、21
上面にスクリーン印刷により形状変化層40を
印刷する。これにより、ガラス基材11、21の
面に、印刷層12、22とは別に凹凸をつけるこ
ができる。これら形状変化層40は、圧電振
片2が何らかの原因により圧電振動片2が過度
に撓んだときに、圧電振動片2の先端から所
距離離間した位置で接触するように形成さ
ており、枕部として機能する。これにより
圧電振動片2は、上下方向に過度に撓んだと
ても、略中間部分が枕部である形状変化層4
0に当たるので、先端が両基板10、20に対して
渉しないようになっている。
このように、形状変化層40を印刷すること
、キャビティC内の空間形状を任意の空間形
に比較的自由に調整することができ、上述
たように枕部として機能させることが可能
ある。特に、キャビティC内に気密封止する
被封止物に応じて、適宜形状変化層40を形成
ることで、キャビティC内の空間形状を簡単
且つ自由に変化させることができ、パッケー
ジ3としての適応性を広げることができる。
次に、本発明に係る発振器の一実施形態に
いて、図12を参照しながら説明する。
本実施形態の発振器100は、図12に示すよう
、圧電振動子1を、集積回路101に電気的に接
された発振子として構成したものである。
の発振器100は、コンデンサ等の電子部品102
実装された基板103を備えている。基板103に
、発振器用の上記集積回路101が実装されて
り、この集積回路101の近傍に、圧電振動子1
の圧電振動片2が実装されている。これら電
部品102、集積回路101及び圧電振動子1は、図
しない配線パターンによってそれぞれ電気
に接続されている。なお、各構成部品は、
示しない樹脂によりモールドされている。
このように構成された発振器100において、
電振動子1に電圧を印加すると、該圧電振動
子1内の圧電振動片2が振動する。この振動は
圧電振動片2が有する圧電特性により電気信
号に変換されて、集積回路101に電気信号とし
て入力される。入力された電気信号は、集積
回路101によって各種処理がなされ、周波数信
号として出力される。これにより、圧電振動
子1が発振子として機能する。
また、集積回路101の構成を、例えば、RTC(リ
アルタイムクロック)モジュール等を要求に
じて選択的に設定することで、時計用単機
発振器等の他、当該機器や外部機器の動作
や時刻を制御したり、時刻やカレンダー等
提供したりする機能を付加することができ
。
上述したように、本実施形態の発振器100 よれば、高品質化、低コスト化した圧電振 子1を備えているので、発振器100自体の品質 をさらに高めると共に低コスト化を図ること ができる。さらにこれに加え、長期にわたっ て安定した高精度な周波数信号を得ることが できる。
次に、本発明に係る電子機器の一実施形 について、図13を参照して説明する。なお 子機器として、上述した圧電振動子1を有す 携帯情報機器110を例にして説明する。始め 本実施形態の携帯情報機器110は、例えば、 帯電話に代表されるものであり、従来技術 おける腕時計を発展、改良したものである 外観は腕時計に類似し、文字盤に相当する 分に液晶ディスプレイを配し、この画面上 現在の時刻等を表示させることができるも である。また、通信機として利用する場合 は、手首から外し、バンドの内側部分に内 されたスピーカ及びマイクロフォンによっ 、従来技術の携帯電話と同様の通信を行う とが可能である。しかしながら、従来の携 電話と比較して、格段に小型化及び軽量化 れている。
次に、本実施形態の携帯情報機器110の構 について説明する。この携帯情報機器110は 図13に示すように、圧電振動子1と、電力を 給するための電源部111とを備えている。電 部111は、例えば、リチウム二次電池からな ている。この電源部111には、各種制御を行 制御部112と、時刻等のカウントを行う計時 113と、外部との通信を行う通信部114と、各 情報を表示する表示部115と、それぞれの機 部の電圧を検出する電圧検出部116とが並列 接続されている。そして、電源部111によっ 、各機能部に電力が供給されるようになっ いる。
制御部112は、各機能部を制御して音声デ タの送信及び受信、現在時刻の計測や表示 、システム全体の動作制御を行う。また、 御部121は、予めプログラムが書き込まれたR OMと、該ROMに書き込まれたプログラムを読み して実行するCPUと、該CPUのワークエリアと て使用されるRAM等とを備えている。
計時部113は、発振回路、レジスタ回路、 ウンタ回路及びインターフェース回路等を 蔵する集積回路と、圧電振動子1とを備えて いる。圧電振動子1に電圧を印加すると圧電 動片2が振動し、該振動が水晶の有する圧電 性により電気信号に変換されて、発振回路 電気信号として入力される。発振回路の出 は二値化され、レジスタ回路とカウンタ回 とにより計数される。そして、インターフ ース回路を介して、制御部112と信号の送受 が行われ、表示部115に、現在時刻や現在日 或いはカレンダー情報等が表示される。
通信部114は、従来の携帯電話と同様の機能
有し、無線部117、音声処理部118、切替部119
増幅部120、音声入出力部121、電話番号入力
122、着信音発生部123及び呼制御メモリ部124
備えている。
無線部117は、音声データ等の各種データを
アンテナ125を介して基地局と送受信のやり
りを行う。音声処理部118は、無線部117又は
幅部120から入力された音声信号を符号化及
複号化する。増幅部120は、音声処理部118又
音声入出力部121から入力された信号を、所
のレベルまで増幅する。音声入出力部121は
スピーカやマイクロフォン等からなり、着
音や受話音声を拡声したり、音声を集音し
りする。
また、着信音発生部123は、基地局からの呼
出しに応じて着信音を生成する。切替部119
、着信時に限って、音声処理部118に接続さ
ている増幅部120を着信音発生部123に切り替
ることによって、着信音発生部123において
成された着信音が増幅部120を介して音声入
力部121に出力される。
なお、呼制御メモリ部124は、通信の発着呼
御に係るプログラムを格納する。また、電
番号入力部122は、例えば、0から9の番号キ
及びその他のキーを備えており、これら番
キー等を押下することにより、通話先の電
番号等が入力される。
電圧検出部116は、電源部111によって制御 112等の各機能部に対して加えられている電 が、所定の値を下回った場合に、その電圧 下を検出して制御部112に通知する。このと の所定の電圧値は、通信部114を安定して動 させるために必要な最低限の電圧として予 設定されている値であり、例えば、3V程度 なる。電圧検出部116から電圧降下の通知を けた制御部112は、無線部117、音声処理部118 切替部119及び着信音発生部123の動作を禁止 る。特に、消費電力の大きな無線部117の動 停止は、必須となる。更に、表示部115に、 信部114が電池残量の不足により使用不能に った旨が表示される。
即ち、電圧検出部116と制御部112とによって
通信部114の動作を禁止し、その旨を表示部1
15に表示することができる。この表示は、文
メッセージであっても良いが、より直感的
表示として、表示部115の表示面の上部に表
された電話アイコンに、×(バツ)印を付ける
ようにしても良い。
なお、通信部114の機能に係る部分の電源を
選択的に遮断することができる電源遮断部1
26を備えることで、通信部114の機能をより確
に停止することができる。
上述したように、本実施形態の携帯情報 器110によれば、薄型化した圧電振動子1を備 えているので、携帯情報機器110自体の薄型化 を図ることができる。さらにこれに加え、長 期にわたって安定した高精度な時計情報を表 示することができる。
次に、本発明に係る電波時計の一実施形態
ついて、図15を参照して説明する。
本実施形態の電波時計130は、図14に示すよ
に、フィルタ部131に電気的に接続された圧
振動子1を備えたものであり、時計情報を含
標準の電波を受信して、正確な時刻に自動
正して表示する機能を備えた時計である。
日本国内には、福島県(40kHz)と佐賀県(60kHz)
に、標準の電波を送信する送信所(送信局)が
あり、それぞれ標準電波を送信している。40k
Hz若しくは60kHzのような長波は、地表を伝播
る性質と、電離層と地表とを反射しながら
播する性質とを併せもつため、伝播範囲が
く、上述した2つの送信所で日本国内を全て
羅している。
以下、電波時計130の機能的構成について詳
に説明する。
アンテナ132は、40kHz若しくは60kHzの長波の標
準電波を受信する。長波の標準電波は、タイ
ムコードと呼ばれる時刻情報を、40kHz若しく
60kHzの搬送波にAM変調をかけたものである。
受信された長波の標準電波は、アンプ133によ
って増幅され、複数の圧電振動子1を有する
ィルタ部131によって濾波、同調される。
本実施形態における圧電振動子1は、上記搬
送周波数と同一の40kHz及び60kHzの共振周波数
有する水晶振動子部138、139をそれぞれ備え
いる。
更に、濾波された所定周波数の信号は、検
、整流回路134により検波復調される。続い
、波形整形回路135を介してタイムコードが
り出され、CPU136でカウントされる。CPU136で
、現在の年、積算日、曜日、時刻等の情報
読み取る。読み取られた情報は、RTC137に反
され、正確な時刻情報が表示される。
搬送波は、40kHz若しくは60kHzであるから、水
晶振動子部138、139は、上述した音叉型の構造
を持つ振動子が好適である。
なお、上述の説明は、日本国内の例で示 たが、長波の標準電波の周波数は、海外で 異なっている。例えば、ドイツでは77.5KHzの 標準電波が用いられている。従って、海外で も対応可能な電波時計130を携帯機器に組み込 む場合には、さらに日本の場合とは異なる周 波数の圧電振動子1を必要とする。
上述したように、本実施形態の電波時計1 30によれば、薄型化した圧電振動子1を備えて いるので、電波時計130自体の薄型化を図るこ とができる。さらにこれに加え、長期にわた って安定して高精度に時刻をカウントするこ とができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形 に限定されるものではなく、本発明の趣旨 逸脱しない範囲において種々の変更を加え ことが可能である。
例えば、上記各実施形態では、ベース基板
びリッド基板の両方に印刷層をスクリーン
刷すると共に、ベース基板側に電極層及び
合層を印刷する例を挙げたが、この場合に
定されるものではない。特に、印刷層の積
数や、印刷層と電極層と接合層との積層順
等に関しては、特に限定されず、適宜自由
変更して構わない。
また、ベース基板又はリッド基板のいずれ
一方の基板だけに印刷層をスクリーン印刷
て、キャビティ用の凹部を形成しても構わ
いし、電極層や接合層を形成しても構わな
。
また、パッケージのキャビティ内に圧電 動片を気密封止した圧電振動子を例に挙げ 説明したが、圧電振動片ではなく、加速度 ンサや角速度センサ等の素子をキャビティ に気密封止することで、電子デバイスとし も構わない。この場合であっても、気密性 高く、低コストのパッケージを利用できる で、電子デバイス自体の高品質化、低コス 化を図ることができる。
また、キャビティ内に気密封止する被封 物として、素子ではなく、電池や液体等で 構わない。つまり、本発明に係るパッケー は、何らかの被封止物を気密封止する容器 して、幅広く適用することができる。そし 、被封止物に応じて、接合層や電極層や形 変化層等を適宜スクリーン印刷して、対応 て構わない。
Next Patent: RECORDING HEAD AND INFORMATION RECORDING/REPRODUCTION DEVICE