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Patent Searching and Data


Title:
METHOD FOR MANUFACTURING SEMICONDUCTOR DEVICE AND RECORDING MEDIUM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/108369
Kind Code:
A1
Abstract:
A semiconductor device having high reliability is provided by reducing fluorine remaining in a metal constituting the semiconductor device. Specifically disclosed is a method for manufacturing a semiconductor device comprising a fluoride removal step for removing a metal fluoride produced on a metal constituting an electrode or wiring of a semiconductor device which is formed on a substrate to be processed. This method for manufacturing a semiconductor device is characterized in that the metal fluoride is removed by supplying formic acid in a gaseous state to the substrate to be processed in the fluoride removal step.

Inventors:
MIYOSHI HIDENORI (JP)
NISHIMURA EIICHI (JP)
KUBOTA KAZUHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053858
Publication Date:
September 12, 2008
Filing Date:
March 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOKYO ELECTRON LTD (JP)
MIYOSHI HIDENORI (JP)
NISHIMURA EIICHI (JP)
KUBOTA KAZUHIRO (JP)
International Classes:
H01L21/768; H01L21/302; H01L21/3205
Foreign References:
JP2003224185A2003-08-08
JPH056880A1993-01-14
JP2004095728A2004-03-25
JP2006310603A2006-11-09
Attorney, Agent or Firm:
ITOH, Tadahiko (Yebisu Garden Place Tower 20-3, Ebisu 4-Chome, Shibuya-K, Tokyo 32, JP)
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Claims:
 被処理基板に形成される半導体装置の電極あるいは配線を形成している金属に生成した金属フッ化物を除去する処理を行うフッ化物除去工程を有する半導体装置の製造方法であって、
 前記フッ化物除去工程では、前記被処理基板に気体状態の蟻酸を供給し、前記金属フッ化物を除去することを特徴とする半導体装置の製造方法。
 前記金属は、Cuであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
 前記フッ化物除去工程では、前記金属上に形成された絶縁層の開口部から露出する前記金属に生成した金属フッ化物が除去されることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置の製造方法。
 前記開口部を形成する開口部形成工程をさらに有し、前記金属フッ化物は当該開口部を形成する工程で生成されることを特徴とする請求項3記載の半導体装置の製造方法。
 前記開口部形成工程と、前記金属フッ化物除去工程は、減圧状態において連続的に処理されることを特徴とする請求項4記載の半導体装置の製造方法。
 前記絶縁層は、シリコンおよび炭素を構成原料として含むことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
 前記絶縁層は、シリコンおよび炭素を構成原料として含み、少なくとも一部が多孔質に形成されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法。
 被処理基板を処理する処理容器を有する基板処理装置に、コンピュータにより基板処理方法を動作させるプログラムを記録した記録媒体であって、
 前記基板処理方法は、
 前記処理容器に気体状態の蟻酸を供給し、前記金属フッ化物を除去するフッ化物除去工程を有することを特徴とする記録媒体。
 前記金属は、Cuであることを特徴とする請求項8記載の記録媒体。
 前記フッ化物除去工程では、前記金属上に形成された絶縁層の開口部から露出する前記金属に生成した金属フッ化物が除去されることを特徴とする請求項8または9記載の記録媒体。
 前記開口部を形成する開口部形成工程をさらに有し、前記金属フッ化物は当該開口部を形成する工程で生成されることを特徴とする請求項10記載の記録媒体。
 前記開口部形成工程と、前記金属フッ化物除去工程は、減圧状態において連続的に処理されることを特徴とする請求項11記載の記録媒体。
 前記絶縁層は、シリコンおよび炭素を構成原料として含むことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項記載の記録媒体。
 前記絶縁層は、シリコンおよび炭素を構成原料として含み、少なくとも一部が多孔質に形成されていることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか1項記載の記録媒体。
Description:
半導体装置の製造方法および記 媒体

 本発明は、金属フッ化物を除去する処理 含む半導体装置の製造方法に関する。

 半導体装置の高性能化に伴い、半導体装置 配線材料として抵抗値の小さいCuを用いる とが広く普及してきている。しかし、Cuは酸 化されやすい性質を有しているため、例えば ダマシン法によってCuの多層配線構造を形成 る工程において、層間絶縁層から露出したC u配線が酸化してしまう場合がある。このた 、酸化されたCuを還元により除去するため、 NH 3 やH 2 などの還元性を有するガスが用いられる場合 があった。

 しかし、NH 3 やH 2 を用いた場合には、Cuの還元処理の処理温度 高くする必要があったため、Cu配線の周囲 形成されている、いわゆるLow-k材料よりなる 層間絶縁層にダメージが生じる懸念があった 。そのため、例えば蟻酸や酢酸などを気化し て処理ガスとして用いることで、Cuの還元を 温で行うことが提案されていた(例えば特許 文献1、特許文献2参照)。

特許第3734447号公報

特開2001-271192号公報

 しかし、Cuなどの金属の表面には、表面が 化されて金属酸化物が形成される場合の他 、表面がフッ化されて金属フッ化物が形成 れてしまう場合がある。例えば、Cuなどの金 属上を覆う絶縁層(例えばSiO 2 膜など)をエッチングする場合には、構成元 としてフッ素を含むガスをエッチングガス して用いる場合がある。

 上記のフッ素を含むエッチングガスによ プラズマ(ドライ)エッチングにより、金属 の絶縁層をエッチングして当該金属を露出 せた場合には、露出した金属の表面がエッ ングガスに含まれるフッ素によりフッ化さ て、金属フッ化物(例えばCuFなど)が生成され てしまう場合があった。

 上記のように、金属表面にフッ素が長時 残留していると、当該金属の腐食の原因に る場合がある。また、金属表面にフッ素が 留したまま、例えば後の工程において当該 属上に別の金属など(例えば拡散防止膜など )を成膜した場合に、当該金属と別の金属の 着性が低下してしまう問題が発生する懸念 あった。

 また、金属フッ化物が形成されることで 属表面と拡散防止膜などの界面での電気的 抵抗値が大きくなり、構成される半導体の 気的な特性が所望の値とならない場合があ 。

 また、金属層の周囲に形成された絶縁層( 例えば層間絶縁層)が、フッ素の影響により 食してしまい、半導体装置の信頼性が低下 てしまう懸念があった。近年の高速度で動 する半導体装置では、いわゆるLow-k材料(低 電率材料)が層間絶縁層として用いられるこ が一般的となってきている。上記のLow-k材 は、フッ素の腐食に対する耐性が小さい特 があり、フッ素によるダメージが懸念され 。

 また、近年の半導体装置のように、コン クトや配線が微細化された構造においては 金属が接触する界面での抵抗値の増大や、 ッ素による腐食の影響がより大きくなり、 留フッ素の問題がより顕在化してきている

 例えば、水を含む薬液により金属上のフッ を除去することは可能だが、デバイスを構 する材料(例えば絶縁層11B,21など)が水によ ダメージを受ける懸念があり、デバイスの 体を鑑みると好適な方法ではない。特に近 の高速度で動作する半導体装置では、層間 縁層の材料としては、SiO 2 などの従来の材料に換わって、比誘電率がSiO 2 より小さいLow-k材料(低誘電率材料)が用いら るようになってきている。このようなLow-k材 料は、特に水などのウェット処理によってダ メージを受け易い懸念があった。

 また、水蒸気を用いて金属上のフッ素を 去する場合であっても、水を用いた場合に べてダメージは低減される可能性はあるも の、デバイスを構成する材料(絶縁層など) ダメージを受ける懸念があった。

 そこで、本発明では、上記の問題を解決 た、新規で有用な半導体装置の製造方法、 よび記録媒体を提供することを統括的課題 している。

 本発明の具体的な課題は、半導体装置を 成する金属に残留するフッ素を低減して、 頼性の高い半導体装置を提供することであ 。

 本発明は、上記の課題を、請求項1に記載し たように、
 被処理基板に形成される半導体装置の電極 るいは配線を形成している金属に生成した 属フッ化物を除去する処理を行うフッ化物 去工程を有する半導体装置の製造方法であ て、
 前記フッ化物除去工程では、前記被処理基 に気体状態の蟻酸を供給し、前記金属フッ 物を除去することを特徴とする半導体装置 製造方法により、また、
 請求項2に記載したように、
 前記金属は、Cuであることを特徴とする請 項1記載の半導体装置の製造方法により、ま 、
 請求項3に記載したように、
 前記フッ化物除去工程では、前記金属上に 成された絶縁層の開口部から露出する前記 属に生成した金属フッ化物が除去されるこ を特徴とする請求項1または2記載の半導体 置の製造方法により、また、
 請求項4に記載したように、
 前記開口部を形成する開口部形成工程をさ に有し、前記金属フッ化物は当該開口部を 成する工程で生成されることを特徴とする 求項3記載の半導体装置の製造方法により、 また、
 請求項5に記載したように、
 前記開口部形成工程と、前記金属フッ化物 去工程は、減圧状態において連続的に処理 れることを特徴とする請求項4記載の半導体 装置の製造方法により、また、
 請求項6に記載したように、
 前記絶縁層は、シリコンおよび炭素を構成 料として含むことを特徴とする請求項3乃至 5のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法 より、また、
 請求項7に記載したように、
 前記絶縁層は、シリコンおよび炭素を構成 料として含み、少なくとも一部が多孔質に 成されていることを特徴とする請求項3乃至 5のいずれか1項記載の半導体装置の製造方法 より、また、
 請求項8に記載したように、
 被処理基板を処理する処理容器を有する基 処理装置に、コンピュータにより基板処理 法を動作させるプログラムを記録した記録 体であって、
 前記基板処理方法は、
 前記処理容器に気体状態の蟻酸を供給し、 記金属フッ化物を除去するフッ化物除去工 を有することを特徴とする記録媒体により また、
 請求項9に記載したように、
 前記金属は、Cuであることを特徴とする請 項8記載の記録媒体により、また、
 請求項10に記載したように、
 前記フッ化物除去工程では、前記金属上に 成された絶縁層の開口部から露出する前記 属に生成した金属フッ化物が除去されるこ を特徴とする請求項8または9記載の記録媒 により、また、
 請求項11に記載したように、
 前記開口部を形成する開口部形成工程をさ に有し、前記金属フッ化物は当該開口部を 成する工程で生成されることを特徴とする 求項10記載の記録媒体により、また、
 請求項12に記載したように、
 前記開口部形成工程と、前記金属フッ化物 去工程は、前記被処理基板が減圧状態にお て連続的に処理されることを特徴とする請 項11記載の記録媒体により、また、
 請求項13に記載したように、
 前記絶縁層は、シリコンおよび炭素を構成 料として含むことを特徴とする請求項10乃 12のいずれか1項記載の記録媒体により、ま 、
 請求項14に記載したように、
 前記絶縁層は、シリコンおよび炭素を構成 料として含み、少なくとも一部が多孔質に 成されていることを特徴とする請求項10乃 12のいずれか1項記載の記録媒体により、解 する。

 本発明によれば、半導体装置を構成する 属に残留するフッ素を低減して、信頼性の い半導体装置を提供することが可能となる

本発明の概要を示す図(その1)である。 本発明の概要を示す図(その2)である。 蟻酸、酢酸および水の蒸気圧曲線を示 た図である。 本発明を実施する基板処理装置の一例 模式的に示す図である。 本発明の効果を示す図である。 蟻酸処理前のXPSのF1sのスペクトルを示 す図である。 蟻酸処理後のXPSのF1sのスペクトルを示 す図である。 半導体装置の製造方法を示す図(その1) である。 半導体装置の製造方法を示す図(その2) である。 半導体装置の製造方法を示す図(その3) である。 半導体装置の製造方法を示す図(その4) である。 半導体装置の製造方法を示す図(その5) である。 基板処理装置の別の構成例である。

符号の説明

 11,11B,21 絶縁層
 12 配線部
 12B 拡散防止層
 13F 金属フッ化物層
 21H 開口部
 100 基板処理装置
 100A 制御手段
 100a 温度制御手段
 100b ガス制御手段
 100c 圧力制御手段
 100B コンピュータ
 100d CPU
 100e 記録媒体
 100f 入力手段
 100g メモリ
 100h 通信手段
 100i 表示手段
 101 処理容器
 101A 処理空間
 102 ガス供給部
 102A ガス穴
 103 保持台
 103A ヒータ
 104 電源
 105 排気ライン
 105A 圧力調整バルブ
 106 排気ポンプ
 107 ガス供給ライン
 110 原料供給手段110
 110a 原料
 110A ヒータ
 108 バルブ
 109 MFC
 201,203,206 絶縁層
 202 配線層
 204,205,207 配線部
 204c Cu拡散防止膜
 205F Cuフッ化物
 300 基板処理装置
 301 搬送室
 302,306 搬送アーム
 303,304 ロードロック室
 305 被処理基板搬入出室
 307,308,309 ポート
 310 アライメント室
 311 制御部
 401,402,403,404,405 処理容器

 本発明による半導体装置の製造方法は、 処理基板に形成される半導体装置の電極あ いは配線を形成している金属に生成した金 フッ化物を除去する処理を行うフッ化物除 工程を有する半導体装置の製造方法であっ 、前記フッ化物除去工程では、前記被処理 板に気体状態の蟻酸を供給し、前記金属フ 化物を除去することを特徴としている。

 以下に、上記の半導体装置の製造方法の概 を図1A~図1Bに基づき、説明する。 
 まず、図1Aの工程は、半導体装置の多層配 構造を形成する途中の工程を示している。 えば、シリコン基板などに形成される半導 装置では、基板の最下層にMOSトランジスタ どの素子が形成され、これらの素子の上層 当該素子に接続される多層配線構造が形成 れることが一般的である。

 例えば、上記の多層配線構造を構成する 線部12が、絶縁層(層間絶縁層)11に埋設され ようにして形成されている。絶縁層11と配 部12の間には、配線部12を構成する金属(例え ばCu)の絶縁層11への拡散を防止するための拡 防止層12Bが形成されている。さらに、絶縁 11と配線部12を覆うように、絶縁層11上と配 部12上に、絶縁層(キャップ層)11Bと絶縁層( 間絶縁層)21が積層されている。

 上記の配線部12は例えばCuなどの金属により 、バリア層12Bは、例えば、Ta,TaNなどの金属ま たは金属窒化物などにより、絶縁層11,21は例 ばSiO 2 により、絶縁層11Bは例えばSiNにより形成され る。

 ここで、配線部12上に積層される配線部 ダマシン法により形成する場合には、配線 12上に形成された絶縁層21,11Bをエッチングす る必要がある。

 そこで、図1Bに示す工程において、例え フッ素を構成元素として含むフロロカーボ 系のガスを用いて、絶縁層21,絶縁層11Bをエ チングする(エッチング工程)。

 例えば、上記の場合、SiO 2 よりなる絶縁層21を、例えばC 4 F 8 を含むエッチングガスにより、プラズマ(ド イ)エッチングする。また、上記のエッチン にあたっては、絶縁層21上に、フォトレジ ト層をフォトリソグラフィ法によりパター ングして形成されるマスクパターン(図示せ )を形成しておくことが好ましい。さらに、 SiNよりなる絶縁層11Bを、例えばCHF 3 を含むエッチングガスによりプラズマエッチ ングする。

 この結果、絶縁層21、11Bを貫通して配線 (Cu)12を露出させる開口部(ビアホール)21Hが形 成される。また、絶縁層21をエッチングする 合と、絶縁層11Bをエッチングする場合とで 、上記のようにガスやエッチングの条件を 更することが好ましい。

 さらに、必要に応じて、開口部21Hを加工 、ビアホールとトレンチよりなる凹部など 形成し、さらに当該開口部を埋設するよう 配線部(ビアプラグ、パターン配線など)を 成することで、多層配線を形成することが きる。

 しかし、配線部12を構成する金属(例えばC u)は、配線部12の周囲の雰囲気によって変質 やすい特徴を有している。例えば、配線部12 の周囲に酸素が存在する場合には、Cu表面は 易に酸化し、Cu表面には酸化膜(酸化銅、CuO) が形成されてしまう。このため、当該酸化銅 を除去するための方法が様々に提案されてい た(例えば特許第3734447号、特開2001-271192号公 など)。

 しかし、Cuなどの金属表面には、酸化膜以 にも、当該金属表面上に形成された絶縁層 エッチングするためのエッチングガスに含 れるフッ素によりフッ化されて、金属フッ 物(例えばCuFなどのCuフッ化物)が生成されて まう場合がある点に本発明の発明者は着目 た。例えば、絶縁層を、C 4 F 8 などのフッ素を構成元素として含むガスでプ ラズマエッチングした場合、Cu表面がフッ化 れてCuのフッ化物層(CuF)が形成されてしまう 場合がある。

 例えば、図1Bを例にとると、配線部12の上 層に形成された絶縁層11B、21の開口部21Hから 出する配線部21の表面には、金属フッ化物 13Fが形成されている。

 Cu表面にCuのフッ化物層が形成されたまま 上層に金属(Cu層やCuの拡散防止膜など)、また は絶縁層が形成されてデバイスが形成される と、残留したフッ素によって、金属や絶縁層 が腐食してしまう問題が生じる場合がある。

 例えば、フッ素が残留したままの状態で 常の水分を含んだ大気中に上記の金属が形 された基板が曝露されると、大気中の水分 フッ素が容易に結合してHFが形成されてし う。上記の水分を含んだHFにより、例えば、 配線や拡散防止膜が腐食したり、または、絶 縁層(層間絶縁層)が腐食してダメージを受け しまう懸念がある。

 そこで、本発明では上記の図1Bに示す工 の後で、上記の金属が形成された被処理基 に気体状態の蟻酸を供給し、金属フッ化物13 Fを除去するフッ化物除去工程を設けている

 上記のフッ化物除去工程を用いた半導体 置の製造方法では、絶縁層21から露出した 線部12(金属)表面の金属フッ化物を効率的に 去することが可能となり、当該金属の腐食 抑制することが可能となる。また、例えば の工程において当該金属上に別の金属(例え ば拡散防止膜層や配線部など)、または絶縁 などを成膜した場合に、配線部12と当該金属 または当該絶縁層の間での密着性が良好とな る。

 また、金属フッ化物が除去されることで 配線部12の表面と、配線部12の上層に形成さ れる金属との界面におけるフッ素の介在によ る電気的な抵抗値の増大の影響が抑制され、 構成される半導体装置の電気的な特性が良好 となる。

 また、配線部12の周囲に形成された絶縁 11や、配線部12の上層に形成された絶縁層11B, 21のフッ素の影響による腐食の影響が抑制さ 、構成される半導体装置の信頼性が良好と る。

 例えば、水(水蒸気)により金属上のフッ素 除去する方法(例えば特開2001-271192号公報参 )では、デバイスを構成する材料(例えば絶縁 層11B,21など)が水によりダメージを受ける懸 があり、デバイスの全体を鑑みると好適な 法ではない。特に近年の高速度で動作する 導体装置では、層間絶縁層の材料としては SiO 2 などの従来の材料に換わって、比誘電率がSiO 2 より小さいLow-k材料(低誘電率材料)が用いら るようになってきている。このようなLow-k材 料は、特に水などのウェット処理によってダ メージを受け易い懸念があった。

 Low-k材料としては、例えば、シリコンと酸 に加えて、さらに炭素を構成元素として含 ように構成された材料(例えば炭素添加SiO 2 膜などと呼ばれる場合がある)がある。また 必要に応じて上記のLow-k材料に水素を加える 場合もある。このような低誘電率層は、SiOC SiCO、SiOCH、SiCO:Hなどと表現される場合があ 。また、このような低誘電率層を構成する 料としては、例えばHSQ(H含有ポリシロキサン )、MSQ(メチル含有ポリシロキサン)などが知ら れている。また、SiO 2 膜や、または上記の低誘電率層を多孔質(ポ ラス)にすることで、層間絶縁層の誘電率を らに低下させる場合もある。

 上記の低誘電率層や多孔質層(ポーラス層) 、従来のSiO 2 膜に比べて、例えば、ウェット処理などによ ってダメージを受けやすく、ウェット処理の 時間(回数)はできるだけ少ないことが好まし 。

 上記の蟻酸を用いた金属フッ化物を除去 る方法では、例えばLow-k材料(または多孔質 料)のような脆弱な層間絶縁層に与えるダメ ージを抑制しながら、層間絶縁膜の開口部よ り露出する金属上に形成された金属フッ化物 を効率よく除去することが可能となっている 。

 また、絶縁層(キャップ層)11Bに関しても 年は低誘電率化が進んでいる。このため、 縁層11Bを、従来のSiNに換わって、例えばSiC SiCNなど、Siと炭素を構成元素として含む材 により構成される構造が提案されている。

 上記の蟻酸を用いた金属フッ化物を除去 る方法では、SiNに比べてエッチングやダメ ジの影響を受けやすいSiCやSiCNなどの材料に 与えるダメージを抑制することが可能である 。

 また、本発明によるフッ化物除去工程で 、蟻酸を用いているため、例えば酢酸を用 た場合に比べて、フッ化物除去に関する反 性が高くなる(フッ化物を除去する除去速度 が大きくなる)効果を奏する。このため、フ 化物除去工程における基板温度を低く(例え 250℃以下)とすることができる。この結果、 デバイスに与えるダメージをより小さくする ことが可能となる。

 例えば、酢酸は反応(フッ化物除去)に係 官能基が一つ(カルボキシル基)であるのに対 して、蟻酸は反応に係る官能基が実質的に二 つ(カルボキシル基とアルデヒド基)である点 相違する。すなわち、蟻酸は、CとOの2重結 (C=O)を、カルボキシル基とアルデヒド基で 有する構造であると考えられる。このこと 、上記の2つの酸の反応性の違いに寄与する 考えられる。

 また、蟻酸は、酢酸及び水に比べて蒸気 が高いため、気化して供給することが容易 ある特徴を有している。

 図2は、蟻酸、酢酸および水の蒸気圧曲線 図を示したものである(The properties of Gases a nd Liquids,5th Edition参照)。図2を参照するに、 や酢酸の蒸気圧に比べて蟻酸は広い温度範 において蒸気圧が高いことがわかる。この め、蟻酸は、気化して供給することが容易 あり、安定供給の面で優位であることがわ る。

 また、蟻酸は上記のように蒸気圧が高い めにフッ化物除去後の金属(Cu)表面に残留し にくく、処理時間(残留物の除去を考慮する めの時間)を短くすることが可能となって効 よく処理を行うことが可能となる効果を奏 る。

 なお、蟻酸による金属(例えばCu)フッ化物 の除去に関しては、以下の反応のいずれかが 生じると考えられる。

 2CuF 2 +HCOOH → 2CuF+2HF+CO 2
 2CuF+HCOOH → 2Cu+2HF+CO 2
 CuF 2 +HCOOH → Cu+2HF+CO 2
 CuF+HCOOH → Cu(HCOO)+HF
 CuF 2 +2HCOOH → Cu(HCOO) 2 +2HF
 2CuF 2 +3HCOOH → 2Cu(HCOO)+4HF+CO 2
 次に、上記のフッ化物除去工程を実施する 板処理装置の構成の具体的な例について、 面に基づき、以下に説明する。

 図3は、本発明の実施例1による基板処理 置の構成の例を模式的に示した図である。 3を参照するに、本実施例による基板処理装 100は、内部に処理空間101Aが画成される処理 容器101を有している。処理空間101Aには、被 理基板Wを保持する保持台103が設置されてい 。保持台103には、被処理基板Wを加熱するヒ ータ103Aが埋設されており、ヒータ103Aは電源1 04に接続されて被処理基板Wを所望の温度に加 熱することが可能となるように構成されてい る。

 また、処理空間101Aは、処理容器101に接続 された排気ライン105から真空排気され、減圧 状態に保持される。排気ライン105は、圧力調 整バルブ105Aを介して排気ポンプ106に接続さ 、処理空間101Aを所望の圧力の減圧状態とす ことが可能になっている。

 また、処理容器101の、保持台103に対向す 側には、処理容器101内に処理ガスを供給す ための、例えばシャワーヘッド構造よりな ガス供給部102が設置されている。ガス供給 102には、蟻酸よりなる処理ガスを供給する めのガス供給ライン107が接続されている。

 ガス供給ライン107には、バルブ108、質量 量コントローラ(MFC)109が設置され、さらに 酸よりなる原料110aを保持する原料供給手段1 10に接続されている。原料供給手段110には、 ータ110Aが設置され、原料110aは、ヒータ110A よって加熱されることで気化し、気化した 料はガス供給ライン107からガス供給部102に 給される構造になっている。なお、ガス供 ライン107は、原料の加熱気化温度以上に加 されるようにすると、供給ライン107内での スの凝縮を防止しやすくできるために更に ましい。

 ガス供給部102に供給された処理ガス(気化 された原料101a)は、ガス供給部102に形成され 複数のガス穴102Aより、処理空間101Aに供給 れる。処理空間101Aに供給された処理ガスは ヒータ103Aによって所定の温度に加熱された 被処理基板Wに到達し、例えば該被処理基板W 形成されたCu配線のフッ化物の除去が行わ る。

 また、原料110aを気化させる場合や、気化し た原料110a(処理ガス)を処理空間101Aに供給す 場合に、例えばArやN 2 、またはHeなどのキャリアガスを用いて、当 キャリアガスとともに処理ガスが前記処理 間101Aに供給されるようにしてもよい。

 上記のキャリアガスは化学的に不活性で ればいいことから、ArやHe以外の希ガス(例 ばNe、Kr、Xeなど)を用いることも可能である また、使用済みのガス(排気されたガス)か 希ガス分離生成装置を用いて希ガスを分離 ることで、希ガスをリサイクルして使用す ことも可能である。

 また、処理ガスに化学的に被処理物質に影 を及ぼさないガスや、または、還元性を有 る他のガスを加えることも可能である。還 性を有する他のガスとしては、例えばH 2 やNH 3 などがある。

 また、基板処理装置100の、基板処理に係 動作は、制御手段100Aによって制御され、さ らに制御手段100Aは、コンピュータ100Bに記憶 れたプログラムに基づき、制御される構造 なっている。なお、これらの配線は図示を 略している。

 制御手段100Aは、温度制御手段100aと、ガ 制御手段100b、および圧力制御手段100cと、を 有している。温度制御手段100aは、電源104を 御することで保持台103の温度を制御し、保 台103によって加熱される被処理基板Wの温度 制御する。

 ガス制御手段100bは、バルブ108の開閉や、 MFC109による流量制御を統括し、処理空間101A 供給される処理ガスの状態を制御する。さ に、圧力制御手段100cは、排気ポンプ106およ 圧力調整バルブ105Aの開度を制御し、処理空 間101Aが所定の圧力となるように制御する。

 また、制御手段100Aは、コンピュータ100B よって制御されており、基板処理装置100は コンピュータ100Bによって動作される。コン ュータ100Bは、CPU100d、記録媒体100e、入力手 100f、メモリ100g、通信手段100h、および表示 段100iを有している。例えば、基板処理に係 る基板処理方法のプログラムは、記録媒体100 eに記録されており、基板処理は当該プログ ムに基づき、行われる。また、当該プログ ムは、通信手段100hより入力されたり、また 入力手段100fによって入力されてもよい。

 次に、上記の基板処理装置100を用いた具 的な基板処理の一例と、その結果の詳細に いて以下に説明する。

 まず、基板処理の準備として、原料供給 段110に、原料110aとして蟻酸を封入しておい た。また、原料供給手段110部の周囲のヒータ 110Aによって、原料110aが298~333K(25~60℃)になる うに加熱し、原料の蒸気圧が十分高く得ら るようにした。本実施例の場合、298K(25℃) 設定して使用した。この状態で6kPa程度の蒸 圧が得られ、十分なガス流量を確保するこ ができた。

 以下に示す基板処理は、先に説明したプ グラムによって実施される。まず、処理し い金属(層)が少なくとも一部を占める被処 基板Wを保持台103に設置し、温度制御手段100b によってヒータ103Aを制御し、被処理基板Wが3 73~523K(100~250℃)になるように加熱した。

 次に、保持台103から基板Wへの熱伝導を考 慮し、被処理基板Wを保持台103に設置してか 3分後に、バルブ108を開放してガス供給部102 ら被処理基板W上に、均一に処理ガス(蟻酸) 供給した。

 ここでは、ガス制御手段100bによってMFC109 を制御し、流量が10~500sccmとなるように気体 蟻酸を処理容器内に供給した。また、圧力 御手段100cによって圧力調整バルブ105Aを制御 し、処理空間101Aの圧力が、10~2000Paになるよ にした。本実施例の場合、蟻酸の流量を100sc cm、処理空間101Aの圧力が100Pa、基板温度が250 になるようにした。このような処理圧力と ス供給を行った状態で被処理基板Wを保持台 103上に5分間保持して処理を施した。その後 バルブ108を閉じて、排気ポンプ106によって 処理空間101A内に残存する処理ガスを排気し 処理を完了させ、被処理基板Wを取り出した 。

 図4は、上記の処理を行う前後における被処 理基板上のCu表面を、XPS(X線光電子分光)によ 調べた結果を示す図である。なお、上記の 理を行う前には、被処理基板上のCuをCF系の ガスに曝す処理をおこなって、Cu表面にCuフ 化物層を形成した。また、上記のCF系のガス に曝す処理は、上部電極、および下部電極に それぞれ高周波電力(RF電力)を印加すること 可能に構成された基板処理容器内において った。上記の処理では、基板処理容器内の 力を6Paとして、基板処理容器内に供給され CF 4 の流量を90sccm、N 2 の流量を30sccm、上部電極と下部電極の電極間 隔を60mm、上部電極のRF電力を400W、下部電極 RF電力を100W、処理時間を60秒とした。

 図4を参照するに、上記の蟻酸によるフッ 化物除去処理を行った後では、処理前に検出 されていたフッ素が検出されなくなっている (少なくとも検出下限値である1原子%以下とな っている)ことがわかる。したがって、上記 処理によって、Cuのフッ化物層が除去されて いることが確認された。

 また、図5Aは、蟻酸処理前のXPSのF1sのス クトルを、図5Bは上記の蟻酸処理後のXPSのF1s のスペクトルを示したものである。図5A,図5B 縦軸はそれぞれ任意単位であり、図5Aと図5B では縦軸の単位が異なる。また、図5A,図5Bに 、C-F結合に対応する結合エネルギー、Si-F結 合に対応する結合エネルギー、および金属-F 合に対応する結合エネルギーの位置をそれ れ示している。図5A,図5Bを参照するに、蟻 の処理の後には、金属-F結合のピークが大幅 に小さくなっており、金属と結合したFが除 されていることが確認されている。

 次に、上記の実施例1に記載した基板処理 装置を用いた、半導体装置の製造方法の具体 的な一例について、図6A~図6Eに基づき、手順 追って説明する。

 まず、図6Aに示した工程における半導体 置では、シリコンからなる半導体基板(被処 基板Wに相当)上に形成されたMOSトランジス などの素子(図示せず)を覆うように、例えば シリコン酸化膜よりなる絶縁層(層間絶縁層)2 01が形成されている。また、当該素子に電気 に接続されている、例えばW(タングステン) らなる配線層(図示せず)と、これに接続さ た、例えばCuからなる配線層202が形成されて いる。

 また、絶縁層201上には、配線層202を覆う うに、第1の絶縁層(層間絶縁層)203が形成さ ている。第1の絶縁層203には、溝部204aおよ ホール部204bが形成されている。溝部204aおよ びホール部204bには、Cuにより形成された、ト レンチ配線とビアプラグからなる配線部204が 形成され、これが前述の配線層202と電気的に 接続された構成となっている。

 また、第1の絶縁層203と配線部204の間には 、Cu拡散防止膜204cが形成されている。Cu拡散 止膜204cは、配線部204から第1の絶縁層203へCu が拡散するのを防止する機能を有する。さら に、配線部204および第1の絶縁層203を覆うよ に、絶縁層205(Cuのキャップ層)および第2の絶 縁層(層間絶縁層)206が積層されて形成されて る。

 以下では、第2の絶縁層206に、先に説明し たフッ化物除去工程を適用して、Cuの配線を 成して半導体装置を製造する方法を説明す 。なお、配線部204に関しても、以下に説明 る方法と同様の方法で形成することが可能 ある。

 図6Bに示す工程では、第2の絶縁層206に、 部207aおよびホール部207b(当該ホール部207bは 前記絶縁層205も貫通)よりなる開口部を、例 ばフッ素を構成元素として含むフロロカー ン系のエッチングガスを用いたプラズマエ チング法などによって形成する(エッチング( 開口部形成)工程)。

 また、例えば上記のエッチング工程の後 、上記のエッチング工程で用いたレジスト ターン(図示せず)をアッシングして除去す アッシング工程を設けてもよい。

 ここで、第2の絶縁層206に形成された開口 部より、Cuよりなる配線部204の一部が露出す 。露出した配線部204の表層は、絶縁層206(絶 縁層205)をエッチングするためのエッチング スに含まれるフッ素によりフッ化されて、Cu フッ化物層205Fが形成される。

 次に、図6Cに示す工程において、先に実 例1で説明したように前記基板処理装置100を いて、露出した配線部204のCuフッ化物層205F 除去を行う。この場合、被処理基板上に気 された蟻酸を供給するとともに、被処理基 を加熱し、Cuフッ化物層205Fの除去を行う。

 また、被処理基板の温度は、低すぎるとC uフッ化物層205Fの除去が十分に促進されない め、373K(100℃)以上であることが好ましい。 なわち、被処理基板の温度は、373K乃至523K(1 00℃乃至250℃)であることが好ましい。

 次に、図6Dに示す工程において、溝部207a よびホール部207bの内壁面を含む第2の絶縁 206上、および配線部204の露出面に、Cu拡散防 止膜207cの成膜を行う。前記Cu拡散防止膜207c 、例えば高融点金属膜やこれらの窒化膜、 たは高融点金属膜と窒化膜の積層膜からな 。例えば当該Cu拡散防止膜207cは、Ta/TaN膜、WN 膜、またはTiN膜などからなり、スパッタ法や CVD法などの方法により、形成することが可能 である。また、このようなCu拡散防止膜は、 わゆるALD法によって形成することも可能で る。

 次に図6Eに示す工程において、Cu拡散防止 膜207cの上に、溝部207aおよびホール部207bを埋 設するように、Cuよりなる配線部207を形成す 。この場合、例えばスパッタ法やCVD法でCu りなるシード層を形成した後、Cuの電解メッ キにより、配線部207を形成し、さらに、配線 部207形成後に、CMPによって平坦化を行い、余 剰なCuを除去する。また、CVD法やALD法により 配線部207を形成してもよい。

 また、本工程の後に、さらに第2の絶縁層 206の上部に第2+n(nは自然数)の絶縁層を形成し 、それぞれの絶縁層に上記の方法によりCuよ なる配線部を形成し、多層配線構造を有す 半導体装置を形成することが可能である。

 また、本実施例では、デュアルダマシン を用いて、Cuの多層配線構造を形成する場 を例にとって説明したが、シングルダマシ 法を用いてCuの多層配線構造を形成する場合 にも上記の方法を適用できることは明らかで ある。

 また、本実施例では、絶縁層に形成され 金属配線(金属層)として、おもにCu配線を例 にとって説明したが、これに限定されるもの ではない。例えば、Cuのほかに、Al,Ag,W,Co,Ni,Ru ,Ti,Taなどの金属配線や金属電極(金属層)に対 ても本実施例を適用することが可能である

 例えば、本発明を適用して、MOSトランジ タのソース電極やドレイン電極上を覆う絶 層をフロロカーボン系のガスを用いてプラ マエッチングした後に、ソース電極やドレ ン電極のフッ化物層を除去することができ 。例えば、ソース電極やドレイン電極は、N iやCoのシリサイド化合物よりなるため、これ らのNiやCoのフッ化物を除去する場合にも本 明を適用することができる。

 また、本発明を適用して、例えば、Alな の金属よりなるゲート電極上を覆う絶縁層 フロロカーボン系のガスを用いてプラズマ ッチングした後に、ゲート電極のフッ化物 を除去することができる。

 また、上記に示したエッチング工程やフ 化物除去工程は、例えばクラスター型の基 処理装置を用いて連続的に行ってもよい。 た、クラスター型の基板処理装置を用いれ 、フッ化物除去工程の後のCu拡散防止膜の 膜工程や、さらには、Cuの電解メッキのため のシード層形成工程を連続的に実施すること が可能となる。次に、上記のクラスター型の 基板処理装置の構成の一例について説明する 。

 図7は、先に説明した基板処理装置100を有 するクラスター型の基板処理装置300の構成を 模式的に示す平面図である。図7を参照する 、本図に示す基板処理装置300の概略は、内 が所定の減圧状態または不活性ガス雰囲気 される搬送室301に、基板処理装置100(処理容 101)に加えて、処理容器401,402,403,404,405が接 されてなる構造を有している。

 また、搬送室301の内部には、回転・伸縮 能に構成された搬送アーム302が設置されて り、搬送アーム302によって被処理基板Wが複 数の処理容器の間を搬送されるように構成さ れている。

 さらに搬送室301には、ロードロック室303 304が接続されている。上記のロードロック 303、304の、搬送室301と接続された側の反対 には、被処理基板搬入出室305が接続されて る。さらに、被処理基板搬入出室305には、 処理基板Wを収容可能なキャリアCを取り付 るポート307、308、309が設けられている。ま 、被処理基板搬入出室305の側面にはアライ ント室310が設けられており、被処理基板Wの ライメントが行われる。

 また、被処理基板搬入出室305内には、キ リアCに対する被処理基板Wの搬入出、およ ロードロック室303、304に対する被処理基板W 搬入出を行う搬送アーム306が設置されてい 。上記の搬送アーム306は、多関節アーム構 を有しており、被処理基板Wを載せてその搬 送を行う構造になっている。

 上記の処理容器101,401,402,403,404,405、およ ロードロック室303、304は、搬送室301にゲー バルブGを介して接続されている。上記の処 容器またはロードロック室は、ゲートバル Gを開放することにより搬送室301と連通され 、ゲートバルブGを閉じることにより搬送室30 1から遮断される。また、同様のゲートバル Gは、ロードロック室303、304と、被処理基板 入出室305が接続される部分にも設けられて る。

 また、上記の被処理基板Wの搬送に係る動 作は、制御部311によって制御される構造にな っている。制御部311は、図2で先に説明した ンピュータ100Bに接続されている(接続配線は 図示を省略)。基板処理装置300の基板処理(被 理基板Wの搬送)に係る動作は、コンピュー 100Bの記録媒体100eに記憶されたプログラムに よって実行される。また、コンピュータ100B 記録媒体100eに記憶されたプログラムによっ 、処理容器401~405の基板処理が行われる構造 になっている。

 上記の基板処理装置300による基板処理は 以下のようにして行われる。まず、搬送ア ム306により、キャリアCから、Cu配線が絶縁 で覆われた構造が形成された被処理基板W( 6Aの状態に相当)が取り出されて、ロードロ ク室303に搬入される。次に、搬送アーム302 より、被処理基板Wがロードロック室303から 搬送室301を介して処理容器401または処理容 402に搬送される。処理容器401または処理容 402では、先に説明した図6Bに相当するエッ ング工程に係る処理が行われ、Cu配線上の絶 縁層に開口部が形成されてCu配線の一部が露 される。

 次に、搬送アーム302により、被処理基板W が処理容器401または処理容器402から処理容器 403に搬送される。処理容器403ではアッシング が行われ、エッチングに用いたレジストマス クが除去される。

 次に、搬送アーム302により、被処理基板W が処理容器403から処理容器101に搬送される。 処理容器101では、先に説明した図6Cに係る処 が行われ、Cu配線表面に形成されたCuフッ化 物が除去される。

 次に、搬送アーム302により、被処理基板W が処理容器101から処理容器404に搬送される。 処理容器404では、先に説明した図6Dに係る処 が行われ、例えばスパッタ法やCVD法などに って、絶縁層およびCu配線上に、例えば、Ta /TaN膜、WN膜、またはTiN膜などよりなるCu拡散 止膜が形成される。

 次に、搬送アーム302により、被処理基板W が処理容器404から処理容器405に搬送される。 処理容器405では、Cu拡散防止膜上に、例えば パッタ法やCVD法により、Cuよりなるシード が形成される。

 上記の処理が施された被処理基板Wは、搬 送アーム302によりロードロック室304に搬送さ れ、さらに搬送アーム306によってロードロッ ク室304から所定のキャリアCに搬送される。 のような一連の処理を、キャリアCに収容さ ている枚数の被処理基板Wに対して連続的に 行うことで、複数の被処理基板を連続的に処 理することが可能となる。

 上記の基板処理装置300によれば、被処理 板Wが酸素に曝されることによるCu配線の酸 や、水分に曝されることによるLow-k膜の劣 、あるいは、汚染物質の被処理基板Wへの付 などが抑制され、清浄に基板処理を行うこ が可能となる。

 また、クラスター型の基板処理装置の構 は上記に限定されず、処理容器の構成や処 容器の個数は様々に変形・変更してもよい また、例えば、先に説明したエッチング工 の後に蟻酸による処理を行い、この後でア シングを行うようにしてもよい。

 以上、本発明を好ましい実施例について 明したが、本発明は上記の特定の実施例に 定されるものではなく、特許請求の範囲に 載した要旨内において様々な変形・変更が 能である。

 本発明によれば、半導体装置を構成する 属に残留するフッ素を低減して、信頼性の い半導体装置を提供することが可能となる

 本国際出願は2007年3月8日に出願された日 国特許出願2007-059112号に基づく優先権を主 するものであり、2007-059112号の全内容をここ に援用する。