SHIBUYA MASATOSHI (JP)
TOMIZAWA MASAKI (JP)
OSADA YUJI (JP)
UNIV TOHOKU (JP)
IWABUCHI YOSHIHARU (JP)
SHIBUYA MASATOSHI (JP)
TOMIZAWA MASAKI (JP)
OSADA YUJI (JP)
WO2006001387A1 | 2006-01-05 |
JP2009114143A | 2009-05-28 | |||
JP2009161613A | 2009-07-23 |
YOSUKE DEMIZU ET AL., TETRAHEDRON LETTERS, vol. 49, no. 1, January 2008 (2008-01-01), pages 48 - 52
THE CHEMICAL SOCIETY OF JAPAN, JIKKEN KAGAKU KOZA 17 YUKI KAGOBUTSU NO GOSEI V -SANKA HANNO, 2004, pages 393 - 395
Spring name Kenji (JP)
式(1): R 4 およびR 5 は、それぞれ独立にR 1 と同じ意味を表すか、またはR 4 とR 5 とが一緒になってR 1 で置換されていてもよいメチレン基を形成していてもよく、 R a は、ハロゲン、C 1-6 アルキル基、C 1-6 ハロアルキル基、C 3-6 シクロアルキル基、C 1-6 アルコキシ基、C 1-6 アルコキシC 1-6 アルキル基、C 1-6 アルキルスルフェニルC 1-6 アルキル基、C 1-6 ハロアルコキシ基、C 1-6 アルキルスルフェニル基、C 1-6 アルキルスルフィニル基、C 1-6 アルキルスルホニル基、C 1-6 ハロアルキルスルフェニル基、C 1-6 ハロアルキルスルフィニル基、C 1-6 ハロアルキルスルホニル基、C 2-6 アルケニル基、C 2-6 ハロアルケニル基、C 2-6 アルケニルオキシ基、C 2-6 ハロアルケニルオキシ基、C 2-6 アルケニルスルフェニル基、C 2-6 アルケニルスルフィニル基、C 2-6 アルケニルスルホニル基、C 2-6 ハロアルケニルスルフェニル基、C 2-6 ハロアルケニルスルフィニル基、C 2-6 ハロアルケニルスルホニル基、C 2-6 アルキニル基、C 2-6 ハロアルキニル基、C 2-6 アルキニルオキシ基、C 2-6 ハロアルキニルオキシ基、C 2-6 アルキニルスルフェニル基、C 2-6 アルキニルスルフィニル基、C 2-6 アルキニルスルホニル基、C 2-6 ハロアルキニルスルフェニル基、C 2-6 ハロアルキニルスルフィニル基、C 2 ~C 6 ハロアルキニルスルホニル基、-NO 2 、-CN、ホルミル基、-OH、-SH、-NH 2 、-SCN、C 1-6 アルコキシカルボニル基、C 1-6 アルキルカルボニル基、C 1-6 ハロアルキルカルボニル基、C 1-6 アルキルカルボニルオキシ基、フェニル基、C 1-6 アルキルアミノ基またはジC 1-6 アルキルアミノ基であって、 置換するR a の数は1~5個であり、R a が2個以上の場合は、それぞれの置換基は同じでも異なっていてもよく、 N-OはN-O・を表すか、N-OHを表すか、またはN + (=O)X - を表し、X - はF - 、Cl - 、Br - 、I - 、ClO 2 - 、ClO 4 - 、IO 4 - 、NO 2 - 、NO 3 - 、SO 4 2- 、BF 4 - 、PF 6 - 、SbCl 5 - 、SbF 6 - 、XeF 2 ‐ 、(CF 3 SO 2 ) 2 N - 、CH 3 CO 2 - 、CF 3 CO 2 - 、4-CH 3 C 6 H 4 SO 2 O - またはCF 3 SO 2 O - を表す。)で表される多環式化合物の存在下、亜硝酸化合物または硝酸の存在下(但し、N-OがN + (=O)X - であってX - がNO 3 - である場合は、亜硝酸化合物または硝酸の存在下又は非存在下)、アルコール化合物を酸素で酸化することを特徴とする酸化方法。 |
前記亜硝酸化合物が式(2) |
前記亜硝酸化合物が亜硝酸又は亜硝酸塩である請求項1又は2に記載の酸化方法。 |
前記多環式化合物が、下記式 |
アルコール化合物を酸化してアルデヒド化合物、ケトン化合物及び/又はカルボン酸化合物を製造する請求項1~4のいずれかに記載の酸化方法。 |
下記式 |
本発明は、多環式化合物を用いるアルコ ルの酸素による酸化方法に関する。
空気による酸化反応は、安全性及び環境 和性という観点から、理想的な酸化プロセ として期待を集めている。空気を酸化剤と て用いるアルコール類の酸化方法としては パラジウム化合物を用いる例(例えば、非特 許文献1及び非特許文献4参照)、コバルト錯体 を用いる例(例えば、非特許文献2参照)、ルテ ニウム化合物を用いる例(例えば、非特許文 6参照)、2,2,6,6-テトラメチルピリジン-N-オキ ル(TEMPO)およびその誘導体を用いる例(例え 、特許文献1、及び非特許文献3、5、7、8、9 10、11参照)が知られている。また、TEMPOのオ ソアンモニウム硝酸塩の調製方法としては 二酸化窒素を用いる例(非特許文献12及び13 照)が知られている。
しかし、従来知られている、空気を酸化 として用いるアルコール類の酸化方法は、1 級アルコールの酸化において反応が複雑化し たり、適用できる基質が限られるといった難 点を有している。また、従来知られている空 気酸化は、酸化反応の際に加熱を必要とする か、有毒な重金属化合物を用いる必要があり 、経済性や環境への安全性などの観点から更 なる改善が望まれている。
本発明の目的は、いずれのアルコールの 化においても、有毒な重金属化合物などを 要とせずに、経済性及び環境への安全性の い酸素によるアルコールの酸化方法を提供 るものである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意 討した結果、多環式化合物を触媒として用 、酸素を酸化剤とする酸化方法を見いだし 本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の要旨を有する。
〔1〕式(1):
(式中、R 1 は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、シ アノ基、ヒドロキシ基、メルカプト基、アミ ノ基、ホルミル基、カルボキシル基、スルホ 基、C 1-12 アルキル基、C 3-12 シクロアルキル基、(C 1-12 アルキル)オキシ基、(C 3-12 シクロアルキル)オキシ基、(C 1-12 アルキル)チオ基、(C 3-12 シクロアルキル)チオ基、(C 1-12 アルキル)アミノ基、(C 3-12 シクロアルキル)アミノ基、ジ(C 1-6 アルキル)アミノ基、ジ(C 3-6 シクロアルキル)アミノ基、C 1-12 アルキルカルボニル基、C 3-12 シクロアルキルカルボニル基、(C 1-12 アルキル)オキシカルボニル基、(C 3-12 シクロアルキル)オキシカルボニル基、(C 1-12 アルキル)チオカルボニル基、(C 3-12 シクロアルキル)チオカルボニル基、(C 1-12 アルキル)アミノカルボニル基、(C 3-12 シクロアルキル)アミノカルボニル基、ジ(C 1-6 アルキル)アミノカルボニル基、ジ(C 3-6 シクロアルキル)アミノカルボニル基、(C 1-12 アルキル)カルボニルオキシ基、(C 3-12 シクロアルキル)カルボニルオキシ基、(C 1-12 アルキル)カルボニルチオ基、(C 3-12 シクロアルキル)カルボニルチオ基、(C 1-12 アルキル)カルボニルアミノ基、(C 3-12 シクロアルキル)カルボニルアミノ基、ジ(C 1-12 アルキルカルボニル)アミノ基、ジ(C 3-12 シクロアルキルカルボニル)アミノ基、C 1-6 ハロアルキル基、C 3-6 ハロシクロアルキル基、C 2-6 アルケニル基、C 3-6 シクロアルケニル基、C 2-6 ハロアルケニル基、C 3-6 ハロシクロアルケニル基、C 2-6 アルキニル基、C 2-6 ハロアルキニル基、R a で置換されていてもよいベンジル基、R a で置換されていてもよいベンジルオキシ基、 R a で置換されていてもよいベンジルチオ基、R a で置換されていてもよいベンジルアミノ基、 R a で置換されていてもよいジベンジルアミノ基 、R a で置換されていてもよいベンジルカルボニル 基、R a で置換されていてもよいベンジルオキシカル ボニル基、R a で置換されていてもよいベンジルチオカルボ ニル基、R a で置換されていてもよいベンジルアミノカル ボニル基、R a で置換されていてもよいジベンジルアミノカ ルボニル基、R a で置換されていてもよいベンジルカルボニル オキシ基、R a で置換されていてもよいベンジルカルボニル チオ基、R a で置換されていてもよいベンジルカルボニル アミノ基、R a で置換されていてもよいジ(ベンジルカルボ ル)アミノ基、R a で置換されていてもよいアリール基、R a で置換されていてもよいアリールオキシ基、 R a で置換されていてもよいアリールチオ基、R a で置換されていてもよいアリールアミノ基、 R a で置換されていてもよいジアリールアミノ基 、R a で置換されていてもよいアリールカルボニル 基、R a で置換されていてもよいアリールオキシカル ボニル基、R a で置換されていてもよいアリールチオカルボ ニル基、R a で置換されていてもよいアリールアミノカル ボニル基、R a で置換されていてもよいジアリールアミノカ ルボニル基、R a で置換されていてもよいアリールカルボニル オキシ基、R a で置換されていてもよいアリールカルボニル チオ基、R a で置換されていてもよいアリールカルボニル アミノ基、及びR a で置換されていてもよいジ(アリールカルボ ル)アミノ基からなる群から選ばれる1以上の 置換基を表し、置換基の数が2以上である場 は、それぞれの置換基は同じでも異なって てもよく、
R 4
およびR 5
は、それぞれ独立にR 1
と同じ意味を表すか、またはR 4
とR 5
とが一緒になってR 1
で置換されていてもよいメチレンを形成して
いてもよく、
R a
は、ハロゲン、C 1-6
アルキル基、C 1-6
ハロアルキル基、C 3-6
シクロアルキル基、C 1-6
アルコキシ基、C 1-6
アルコキシC 1-6
アルキル基、C 1-6
アルキルスルフェニルC 1-6
アルキル基、C 1-6
ハロアルコキシ基、C 1-6
アルキルスルフェニル基、C 1-6
アルキルスルフィニル基、C 1-6
アルキルスルホニル基、C 1-6
ハロアルキルスルフェニル基、C 1-6
ハロアルキルスルフィニル基、C 1-6
ハロアルキルスルホニル基、C 2-6
アルケニル基、C 2-6
ハロアルケニル基、C 2-6
アルケニルオキシ基、C 2-6
ハロアルケニルオキシ基、C 2-6
アルケニルスルフェニル基、C 2-6
アルケニルスルフィニル基、C 2-6
アルケニルスルホニル基、C 2-6
ハロアルケニルスルフェニル基、C 2-6
ハロアルケニルスルフィニル基、C 2-6
ハロアルケニルスルホニル基、C 2-6
アルキニル基、C 2-6
ハロアルキニル基、C 2-6
アルキニルオキシ基、C 2-6
ハロアルキニルオキシ基、C 2-6
アルキニルスルフェニル基、C 2-6
アルキニルスルフィニル基、C 2-6
アルキニルスルホニル基、C 2-6
ハロアルキニルスルフェニル基、C 2-6
ハロアルキニルスルフィニル基、C 2
~C 6
ハロアルキニルスルホニル基、-NO 2
、-CN、ホルミル基、-OH、-SH、-NH 2
、-SCN、C 1-6
アルコキシカルボニル基、C 1-6
アルキルカルボニル基、C 1-6
ハロアルキルカルボニル基、C 1-6
アルキルカルボニルオキシ基、フェニル基、
C 1-6
アルキルアミノ基またはジC 1-6
アルキルアミノ基であって、
置換するR a
の数は1~5個であり、R a
が2個以上の場合は、それぞれの置換基は同
でも異なっていてもよく、
N-OはN-O・を表すか、N-OHを表すか、またはN +
(=O)X -
を表し、X -
はF -
、Cl -
、Br -
、I -
、ClO 2 -
、ClO 4 -
、IO 4 -
、NO 2 -
、NO 3 -
、SO 4 2-
、BF 4 -
、PF 6 -
、SbCl 5 -
、SbF 6 -
、XeF 2 -
、(CF 3
SO 2
) 2
N -
、CH 3
CO 2 -
、CF 3
CO 2 -
、4-CH 3
C 6
H 4
SO 2
O -
またはCF 3
SO 2
O -
を表す。)で表される多環式化合物の存在下
亜硝酸化合物または硝酸の存在下(但し、N-O
N +
(=O)X -
であってX -
がNO 3 -
である場合は、亜硝酸化合物または硝酸の存
在下又は非存在下)、アルコール化合物を酸
で酸化することを特徴とする酸化方法。
〔2〕前記多環式化合物の使用量が、アルコ
ル化合物に対して0.1モル%~50モル%である前記
〔1〕に記載の酸化方法。
〔3〕前記亜硝酸化合物の使用量が、アルコ
ル化合物に対して1モル%ないし100モル%であ
前記〔1〕又は〔2〕に記載の酸化方法。
〔4〕前記亜硝酸化合物が式(2)
〔5〕前記亜硝酸化合物が亜硝酸又は亜硝酸
である前記〔1〕~〔3〕に記載の酸化方法。
〔6〕前記多環式化合物が、下記式
(式中、R 3
はお互いに同一でも異なっていても良く、水
素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、炭素数
1から3のアルキル基または炭素数1から3のア
コキシ基を表し、かつ、R 3
のうちいずれか1つ以上がフッ素原子または
ドロキシ基であり、N-OはN-O・を表すか、N-OH
表すか、またはN +
(=O)X -
を表し、X -
はF -
、Cl -
、Br -
、I -
、ClO 2 -
、ClO 4 -
、IO 4 -
、NO 2 -
、NO 3 -
、SO 4 2-
、BF 4 -
、PF 6 -
、SbCl 5 -
、SbF 6 -
、XeF 2 ‐
、(CF 3
SO 2
) 2
N -
、CH 3
CO 2 -
、CF 3
CO 2 -
、4-CH 3
C 6
H 4
SO 2
O -
またはCF 3
SO 2
O -
を表す。)で表される化合物である、前記〔1
~〔5〕のいずれかに記載の酸化方法。
〔7〕アルコール化合物を酸化してアルデヒ
化合物、ケトン化合物及び/又はカルボン酸
合物を製造する前記〔1〕~〔6〕のいずれか
記載の酸化方法。
〔8〕下記式
(式中、R 3 はお互いに同一でも異なっていても良く、水 素原子、フッ素原子、ヒドロキシ基、炭素数 1から3のアルキル基または炭素数1から3のア コキシ基を表し、但し、R 3 のうちいずれか1つ以上がフッ素原子または ドロキシ基であり、N-OはN-O・を表すか、N-OH 表すか、またはN + (=O)X - を表し、X - はF - 、Cl - 、Br - 、I - 、ClO 2 - 、ClO 4 - 、IO 4 - 、NO 2 - 、NO 3 - 、SO 4 2- 、BF 4 - 、PF 6 - 、SbCl 5 - 、SbF 6 - 、XeF 2 ‐ 、(CF 3 SO 2 ) 2 N - 、CH 3 CO 2 - 、CF 3 CO 2 - 、4-CH 3 C 6 H 4 SO 2 O - またはCF 3 SO 2 O - を表す。)で表されることを特徴とする化合 。
本発明によれば、1級アルコール、2級ア コールなどのアルコールを、加熱や有毒な 金属酸化物を必要とせずに、穏和な条件に いて、酸素ガス又は空気などの含酸素ガス より酸化し、アルデヒド化合物、ケトン化 物及び/又はカルボン酸化合物をほぼ選択的 高収率で製造することができる。
本発明で用いる多環式化合物は、上記した
(1)で表される。式(1)における各基の表記方
は以下の通りである。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素
子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられる
尚、本明細書中「ハロ」(halo)の表記もこれ
のハロゲン原子を表す。
本明細書におけるC a ~C b アルキルとは、炭素原子数がa~b個よりなる直 鎖または分岐鎖の炭化水素基を表し、例えば メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロ ル基、n-ブチル基、i-ブチル基、s-ブチル基 t-ブチル基、n-ペンチル基、1-メチルブチル 、2-メチルブチル基、3-メチルブチル基、1- チルプロピル基、1,1-ジメチルプロピル基、1 ,2-ジメチルプロピル基、2,2-ジメチルプロピ 基、n-ヘキシル基、1-メチルペンチル基、2- チルペンチル基、1,1-ジメチルブチル基、1,3- ジメチルブチル基、ヘプチル基、オクチル基 、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデ シル基等が具体例として挙げられ、各々の指 定の炭素原子数の範囲で選択される。
本明細書におけるC a ~C b ハロアルキルとは、炭素原子に結合した水素 原子が、ハロゲン原子によって任意に置換さ れた、炭素原子数がa~b個よりなる直鎖または 分岐鎖の炭化水素基を表し、このとき、2個 上のハロゲン原子によって置換されている 合、それらのハロゲン原子は互いに同一で 、または互いに異なっていてもよい。例え フルオロメチル基、クロロメチル基、ブロ メチル基、ヨードメチル基、ジフルオロメ ル基、クロロフルオロメチル基、ジクロロ チル基、ブロモフルオロメチル基、トリフ オロメチル基、クロロジフルオロメチル基 ジクロロフルオロメチル基、トリクロロメ ル基、ブロモジフルオロメチル基、ブロモ ロロフルオロメチル基、ジブロモフルオロ チル基、2-フルオロエチル基、2-クロロエチ 基、2-ブロモエチル基、2,2-ジフルオロエチ 基、2-クロロ-2-フルオロエチル基、2,2-ジク ロエチル基、2-ブロモ-2-フルオロエチル基 2,2,2-トリフルオロエチル基、2-クロロ-2,2-ジ ルオロエチル基、2,2-ジクロロ-2-フルオロエ チル基、2,2,2-トリクロロエチル基、2-ブロモ- 2,2-ジフルオロエチル基、2-ブロモ-2-クロロ-2- フルオロエチル基、2-ブロモ-2,2-ジクロロエ ル基、1,1,2,2-テトラフルオロエチル基、ペン タフルオロエチル基、1-クロロ-1,2,2,2-テトラ ルオロエチル基、2-クロロ-1,1,2,2-テトラフ オロエチル基、1,2-ジクロロ-1,2,2-トリフルオ ロエチル基、2-ブロモ-1,1,2,2-テトラフルオロ チル基、2-フルオロプロピル基、2-クロロプ ロピル基、2-ブロモプロピル基、2-クロロ-2- ルオロプロピル基、2,3-ジクロロプロピル基 2-ブロモ-3-フルオロプロピル基、3-ブロモ-2- クロロプロピル基、2,3-ジブロモプロピル基 3,3,3-トリフルオロプロピル基、3-ブロモ-3,3- フルオロプロピル基、2,2,3,3-テトラフルオ プロピル基、2-クロロ-3,3,3-トリフルオロプ ピル基、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル基 1,1,2,3,3,3-ヘキサフルオロプロピル基、ヘプ フルオロプロピル基、2,3-ジクロロ-1,1,2,3,3- ンタフルオロプロピル基、2-フルオロ-1-メ ルエチル基、2-クロロ-1-メチルエチル基、2- ロモ-1-メチルエチル基、2,2,2-トリフルオロ- 1-(トリフルオロメチル)エチル基、1,2,2,2-テト ラフルオロ-1-(トリフルオロメチル)エチル基 2,2,3,3,4,4-ヘキサフルオロブチル基、2,2,3,4,4, 4-ヘキサフルオロブチル基、2,2,3,3,4,4,4-ヘプ フルオロブチル基、1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフル ロブチル基、ノナフルオロブチル基、4-ク ロ-1,1,2,2,3,3,4,4-オクタフルオロブチル基、2- ルオロ-2-メチルプロピル基、2-クロロ-1,1-ジ メチルエチル基、2-ブロモ-1,1-ジメチルエチ 基、5-クロロ-2,2,3,4,4,5,5-ヘプタフルオロペン チル基、トリデカフルオロヘキシル基等が具 体例として挙げられ、各々の指定の炭素原子 数の範囲で選択される。
本明細書におけるC a ~C b シクロアルキルとは、炭素原子数がa~b個より なる環状の炭化水素基を表し、3員環から6員 までの単環または複合環構造を形成するこ が出来る。また、各々の環は指定の炭素原 数の範囲でアルキル基によって任意に置換 れていてもよい。例えばシクロプロピル基 1-メチルシクロプロピル基、2-メチルシクロ プロピル基、2,2-ジメチルシクロプロピル基 2,2,3,3-テトラメチルシクロプロピル基、シク ロブチル基、シクロペンチル基、2-メチルシ ロペンチル基、3-メチルシクロペンチル基 シクロヘキシル基、2-メチルシクロヘキシル 基、3-メチルシクロヘキシル基、4-メチルシ ロヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン-2-イ 基等が具体例として挙げられ、各々の指定 炭素原子数の範囲で選択される。
本明細書におけるC a ~C b ハロシクロアルキルとは、炭素原子に結合し た水素原子が、ハロゲン原子によって任意に 置換された、炭素原子数がa~b個よりなる環状 の炭化水素基を表し、3員環から6員環までの 環または複合環構造を形成することが出来 。また、各々の環は指定の炭素原子数の範 でアルキル基によって任意に置換されてい もよく、ハロゲン原子による置換は環構造 分であっても、側鎖部分であっても、或い それらの両方であってもよく、さらに、2個 以上のハロゲン原子によって置換されている 場合、それらのハロゲン原子は互いに同一で も、または互いに異なっていてもよい。例え ば2,2-ジフルオロシクロプロピル基、2,2-ジク ロシクロプロピル基、2,2-ジブロモシクロプ ロピル基、2,2-ジフルオロ-1-メチルシクロプ ピル基、2,2-ジクロロ-1-メチルシクロプロピ 基、2,2-ジブロモ-1-メチルシクロプロピル基 、2,2,3,3-テトラフルオロシクロブチル基、2-( リフルオロメチル)シクロヘキシル基、3-(ト リフルオロメチル)シクロヘキシル基、4-(ト フルオロメチル)シクロヘキシル基等が具体 として挙げられ、各々の指定の炭素原子数 範囲で選択される。
本明細書におけるC a ~C b アルケニルとは、炭素原子数がa~b個よりなる 直鎖または分岐鎖で、且つ、分子内に1個ま は2個以上の二重結合を有する不飽和炭化水 基を表す。例えば、ビニル基、1-プロペニ 基、2-プロペニル基、1-メチルエテニル基、2 -ブテニル基、1-メチル-2-プロペニル基、2-メ ル-2-プロペニル基、2-ペンテニル基、2-メチ ル-2-ブテニル基、3-メチル-2-ブテニル基、2- チル-2-プロペニル基、1,1-ジメチル-2-プロペ ル基、2-ヘキセニル基、2-メチル-2-ペンテニ ル基、2,4-ジメチル-2,6-ヘプタジエニル基、3,7 -ジメチル-2,6-オクタジエニル基等が具体例と して挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範 囲で選択される。
本明細書におけるC a ~C b ハロアルケニルとは、炭素原子に結合した水 素原子が、ハロゲン原子によって任意に置換 された、炭素原子数がa~b個よりなる直鎖また は分岐鎖で、且つ、分子内に1個または2個以 の二重結合を有する不飽和炭化水素基を表 。このとき、2個以上のハロゲン原子によっ て置換されている場合、それらのハロゲン原 子は互いに同一でも、または互いに異なって いてもよい。例えば2,2-ジクロロビニル基、2- フルオロ-2-プロペニル基、2-クロロ-2-プロペ ル基、3-クロロ-2-プロペニル基、2-ブロモ-2- プロペニル基、3-ブロモ-2-プロペニル基、3,3- ジフルオロ-2-プロペニル基、2,3-ジクロロ-2- ロペニル基、3,3-ジクロロ-2-プロペニル基、2 ,3-ジブロモ-2-プロペニル基、2,3,3-トリフルオ ロ-2-プロペニル基、2,3,3-トリクロロ-2-プロペ ニル基、1-(トリフルオロメチル)エテニル基 3-クロロ-2-ブテニル基、3-ブロモ-2-ブテニル 、4,4-ジフルオロ-3-ブテニル基、3,4,4-トリフ ルオロ-3-ブテニル基、3-クロロ-4,4,4-トリフル オロ-2-ブテニル基、3-ブロモ-2-メチル-2-プロ ニル基等が具体例として挙げられ、各々の 定の炭素原子数の範囲で選択される。
本明細書におけるC a ~C b シクロアルケニルとは、炭素原子数がa~b個よ りなる環状の、且つ、1個または2個以上の二 結合を有する不飽和炭化水素基を表し、3員 環から6員環までの単環または複合環構造を 成することが出来る。また、各々の環は指 の炭素原子数の範囲でアルキル基によって 意に置換されていてもよく、さらに、二重 合はendo-またはexo-のどちらの形式であって よい。例えば2-シクロペンテン-1-イル基、3- クロペンテン-1-イル基、2-シクロヘキセン-1 -イル基、3-シクロヘキセン-1-イル基、ビシク ロ[2.2.1]-5-ヘプテン-2-イル基等が具体例とし 挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲 選択される。
本明細書におけるC a ~C b ハロシクロアルケニルとは、炭素原子に結合 した水素原子が、ハロゲン原子によって任意 に置換された、炭素原子数がa~b個よりなる環 状の、且つ、1個または2個以上の二重結合を する不飽和炭化水素基を表し、3員環から6 環までの単環または複合環構造を形成する とが出来る。また、各々の環は指定の炭素 子数の範囲でアルキル基によって任意に置 されていてもよく、さらに、二重結合はendo- またはexo-のどちらの形式であってもよい。 た、ハロゲン原子による置換は環構造部分 あっても、側鎖部分であっても、或いはそ らの両方であってもよく、2個以上のハロゲ 原子によって置換されている場合、それら ハロゲン原子は互いに同一でも、または互 に異なっていても良い。例えば2-クロロビ クロ[2.2.1]-5-ヘプテン-2-イル基等が具体例と て挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範 で選択される。
本明細書におけるC a ~C b アルキニルの表記は、炭素原子数がa~b個より なる直鎖または分岐鎖で、且つ、分子内に1 または2個以上の三重結合を有する不飽和炭 水素基を表す。例えば、エチニル基、1-プ ピニル基、2-プロピニル基、2-ブチニル基、1 -メチル-2-プロピニル基、2-ペンチニル基、1- チル-2-ブチニル基、1,1-ジメチル-2-プロピニ ル基、2-ヘキシニル基等が具体例として挙げ れ、各々の指定の炭素原子数の範囲で選択 れる。
本明細書におけるC a ~C b ハロアルキニルとは、炭素原子に結合した水 素原子が、ハロゲン原子によって任意に置換 された、炭素原子数がa~b個よりなる直鎖また は分岐鎖で、且つ、分子内に1個または2個以 の三重結合を有する不飽和炭化水素基を表 。このとき、2個以上のハロゲン原子によっ て置換されている場合、それらのハロゲン原 子は互いに同一でも、または互いに異なって いても良い。例えば2-クロロエチニル基、2- ロモエチニル基、2-ヨードエチニル基、3-ク ロ-2-プロピニル基、3-ブロモ-2-プロピニル 、3-ヨード-2-プロピニル基等が具体例として 挙げられ、各々の指定の炭素原子数の範囲で 選択される。
R a で置換されていてもよいアリール基として、 フェニル基、o-メチルフェニル基、m-メチル ェニル基、p-メチルフェニル基、o-クロルフ ニル基、m-クロルフェニル基、p-クロルフェ ニル基、o-フルオロフェニル基、p-フルオロ ェニル基、o-メトキシフェニル基、p-メトキ フェニル基、p-ニトロフェニル基、p-シアノ フェニル基、α-ナフチル基、β-ナフチル基、 o-ビフェニリル基、m-ビフェニリル基、p-ビフ ェニリル基、1-アントリル基、2-アントリル 、9-アントリル基、1-フェナントリル基、2- ェナントリル基、3-フェナントリル基、4-フ ナントリル基、9-フェナントリル基、2-チエ ニル基、3-チエニル基、2-フリル基、3-フリル 基、2-ピラニル基、3-ピラニル基、4-ピラニル 基、2-ベンゾフラニル基、3-ベンゾフラニル 、4-ベンゾフラニル基、5-ベンゾフラニル基 6-ベンゾフラニル基、7-ベンゾフラニル基、 1-イソベンゾフラニル基、4-イソベンゾフラ ル基、5-イソベンゾフラニル基、2-ベンゾチ ニル基、3-ベンゾチエニル基、4-ベンゾチエ ニル基、5-ベンゾチエニル基、6-ベンゾチエ ル基、7-ベンゾチエニル基、1-イソベンゾチ ニル基、4-イソベンゾチエニル基、5-イソベ ンゾチエニル基、2-クロメニル基、3-クロメ ル基、4-クロメニル基、5-クロメニル基、6- ロメニル基、7-クロメニル基、8-クロメニル 、1-ピロリル基、2-ピロリル基、3-ピロリル 、1-イミダゾリル基、2-イミダゾリル基、4- ミダゾリル基、1-ピラゾリル基、3-ピラゾリ ル基、4-ピラゾリル基、2-チアゾリル基、4-チ アゾリル基、5-チアゾリル基、3-イソチアゾ ル基、4-イソチアゾリル基、5-イソチアゾリ 基、2-オキサゾリル基、4-オキサゾリル基、 5-オキサゾリル基、3-イソオキサゾリル基、4- イソオキサゾリル基、5-イソオキサゾリル基 2-ピリジル基、3-ピリジル基、4-ピリジル基 2-ピラジニル基、2-ピリミジニル基、4-ピリ ジニル基、5-ピリミジニル基、3-ピリダジニ ル基、4-ピリダジニル基、1-インドリジニル 、2-インドリジニル基、3-インドリジニル基 5-インドリジニル基、6-インドリジニル基、 7-インドリジニル基、8-インドリジニル基、1- イソインドリル基、4-イソインドリル基、5- ソインドリル基、1-インドリル基、2-インド ル基、3-インドリル基、4-インドリル基、5- ンドリル基、6-インドリル基、7-インドリル 基、1-インダゾリル基、2-インダゾリル基、3- インダゾリル基、4-インダゾリル基、5-イン ゾリル基、6-インダゾリル基、7-インダゾリ 基、1-プリニル基、2-プリニル基、3-プリニ 基、6-プリニル基、7-プリニル基、8-プリニ 基、2-キノリル基、3-キノリル基、4-キノリ 基、5-キノリル基、6-キノリル基、7-キノリ 基、8-キノリル基、1-イソキノリル基、3-イ キノリル基、4-イソキノリル基、5-イソキノ リル基、6-イソキノリル基、7-イソキノリル 、8-イソキノリル基、1-フタラジニル基、5- タラジニル基、6-フタラジニル基、2-ナフチ ジニル基、3-ナフチリジニル基、4-ナフチリ ジニル基、2-キノキサリニル基、5-キノキサ ニル基、6-キノキサリニル基、2-キナゾリニ 基、4-キナゾリニル基、5-キナゾリニル基、 6-キナゾリニル基、7-キナゾリニル基、8-キナ ゾリニル基、3-シンノリニル基、4-シンノリ ル基、5-シンノリニル基、6-シンノリニル基 7-シンノリニル基、8-シンノリニル基、2-プ ニジニル基、4-プテニジニル基、6-プテニジ ニル基、7-プテニジニル基及び3-フラザニル が挙げられる。
R a で置換されていてもよいベンジル基として、 ベンジル基、o-メチルベンジル基、m-メチル ンジル基、p-メチルベンジル基、o-クロルベ ジル基、m-クロルベンジル基、p-クロルベン ジル基、o-フルオロベンジル基、p-フルオロ ンジル基、o-メトキシベンジル基、p-メトキ ベンジル基、p-ニトロベンジル基、p-シアノ ベンジル基が挙げられる。
本発明では、各種アルコールを基質として
触媒として多環式化合物を用い、亜硝酸化
物の存在下、酸素を用いて酸化反応を行う
とができる。
本発明において、酸化されるアルコール化
物としては、特に制限されるものではなく
各種のアルコール化合物が挙げられる。こ
らアルコール化合物の例としては、なかで
、メントール、4-メトキシベンジルアルコ
ル等が好ましい。
本発明に用いられる(1)で表される多環式化 物としては、例えば2-アザアダマンタン-N- キシル(AZADO)、1-メチル-2-アザアダマンタン-N -オキシル(1-Me-AZADO)、5位および/または7位に ドロキシ基またはフッ素原子がそれぞれ独 して置換している2-アザアダマンタン-N-オキ シル化合物等が挙げられる。また、例えばAZA DO、1-フルオロ-2-アザアダマンタン-N-オキシ (1-F-AZADO)、5-フルオロ-2-アザアダマンタン-N- キシル(5-F-AZADO)、5-フルオロ-1-メチル-2-アザ アダマンタン-N-オキシル(5-F-1-Me-AZADO)、5,7-ジ ルオロ-1-メチル-2-アザアダマンタン-N-オキ ル(5,7-F 2 -1-Me-AZADO)、1-メチル-2-アザアダマンタン-N-オ シル(1-Me-AZADO)、1-メチル-5-ヒドロキシ-2-ア アダマンタン-N-オキシル(1-Me-5-OH-AZADO)、5-メ キシ-1-メチル-2-アザアダマンタン-N-オキシ (5-MeO-1-Me-AZADO)、5-ヒドロキシ-2-アザアダマ タン-N-オキシル(5-OH-AZADO)、9-アザビシクロ[3. 3.1]ノナンN-オキシル(ABNO)等が挙げられ、特に 、例えば5-F-AZADOが好ましい。
N-OがN-OHを表す多環式化合物、すなわN-ヒド キシ化合物としては、N-ヒドロキシ-1-フル ロ-2-アザアダマンタン (1-F-AZADOH)、N-ヒドロ シ-5-フルオロ-2-アザアダマンタン (5-F-AZADOH )、N-ヒドロキシ-5-フルオロ-1-メチル-2-アザア ダマンタン (5-F-1-Me-AZADOH)、N-ヒドロキシ-5,7- フルオロ-1-メチル-2-アザアダマンタン (5,7- F 2 -1-Me-AZADOH)、N-ヒドロキシ-1-メチル-2-アザアダ マンタン(1-Me-AZADOH)、N-ヒドロキシ-1-メチル-5- ヒドロキシ-2-アザアダマンタン (1-Me-5-OH-AZADO H)、N-ヒドロキシ-5-メトキシ-1-メチル-2-アザ ダマンタン (5-MeO-1-Me-AZADOH)、N-ヒドロキシ-5- ヒドロキシ-2-アザアダマンタン(5-OH-AZADOH)、N- ヒドロキシ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン (ABNOH )等が挙げられ、特に、例えば5-F-AZADOHが好ま い。
N-OがN + (=O)X - を表す多環式化合物、すなわちオキソアンモ ニウム塩としては、例えば2-アザアダマンタ -N-オキソアンモニウム塩(AZADO + X - )、1-メチル-2-アザアダマンタン-N-オキソアン モニウム塩(1-Me-AZADO + X - )、5位および/または7位にヒドロキシ基また フッ素原子がそれぞれ独立して置換してい 2-アザアダマンタン-N-オキソアンモニウム塩 等が挙げられ、中でも、例えばAZADO + X - 、1-フルオロ-2-アザアダマンタン-N-オキソア モニウム塩(1-F-AZADO + X - )、5-フルオロ-2-アザアダマンタン-N-オキソア ンモニウム塩(5-F-AZADO + X - )、5-フルオロ-1-メチル-2-アザアダマンタン-N- オキソアンモニウム塩(5-F-1-Me-AZADO + X - )、5,7-ジフルオロ-1-メチル-2-アザアダマンタ -N-オキソアンモニウム塩(5,7-F 2 -1-Me-AZADO + X - )、1-メチル-2-アザアダマンタン-N-オキソアン モニウム塩(1-Me-AZADO + X - )、1-メチル-5-ヒドロキシ-2-アザアダマンタン -N-オキソアンモニウム塩(1-Me-5-OH-AZADO + X - )、5-メトキシ-1-メチル-2-アザアダマンタン-N- オキソアンモニウム塩(5-MeO-1-Me-AZADO + X - )、5-ヒドロキシ-2-アザアダマンタン-N-オキソ アンモニウム塩(5-OH-AZADO + X - )、9-アザビシクロ[3.3.1]ノナン N-オキソアン ニウム塩(ABNO + X - )等が挙げられ、特に、例えば5-F-AZADO + X - が好ましい。
その場合、X -
としてはF -
、Cl -
、Br -
、I -
、ClO 2 -
、ClO 4 -
、IO 4 -
、NO 2 -
、NO 3 -
、SO 4 2-
、BF 4 -
、PF 6 -
、SbCl 5 -
、SbF 6 -
、XeF 2 ‐
、(CF 3
SO 2
) 2
N -
、CH 3
CO 2 -
、CF 3
CO 2 -
、4-CH 3
C 6
H 4
SO 2
O -
、CF 3
SO 2
O -
等が挙げられるが、好ましくはCl-またはNO 3
-である。
用いる多環式化合物の量は、基質のアルコ
ルに対して好ましくは0.01モル%~50モル%、よ
好ましくは0.1モル%~10モル%である。
本発明の亜硝酸化合物としては、例えば、
硝酸リチウム、亜硝酸ナトリウム、亜硝酸
リウム、亜硝酸カルシウム、亜硝酸バリウ
、亜硝酸銀等の亜硝酸塩;亜硝酸エチル、亜
硝酸イソアミル、亜硝酸イソブチル、亜硝酸
ターシャリーブチル、亜硝酸ノルマルブチル
、亜硝酸イソプロピル、亜硝酸ノルマルプロ
ピル、亜硝酸アダマンチル等の亜硝酸エステ
ル等が挙げられる。なかでも、例えば亜硝酸
ナトリウム、亜硝酸ターシャリーブチルが好
ましい。
用いる亜硝酸化合物の量としては、基質の
ルコールに対して1モル%ないし100モル%、好
しくは、例えば1モル%ないし50モル%である
なお、亜硝酸化合物の代わりに硝酸を用い
も良い。その場合、用いる硝酸の量は、亜
酸化合物の量に準じる。
本発明の酸化反応は、穏和な条件で実施で
ることが特徴であり、反応温度としては、
温で行うこともできるが、必要により、10
~40℃の範囲、0℃~100℃の範囲、さらには、-10
℃~200℃の範囲で実施できる。また、反応圧
として、常圧(大気圧)で充分であるが、必要
に応じて、0.01~10MPa(ゲージ圧)の範囲の減圧状
態でも加圧状態でも実施できる。酸化反応は
、室温で、常圧が行なうのが好ましい。
反応時間は用いる基質であるアルコール化
物及び反応条件により必ずしも一定しない
、通常1分~100時間であり、好ましくは5分~24
間である。
本発明の酸化反応では、必要に応じて溶 が使用できる。溶媒としては、反応の進行 阻害しないものであれば制限はなく、水、 ルコール類(例えばメタノール、エタノール 、プロパノール、ブタノール、オクタノール 等)、セロソルブ類(例えばメトキシエタノー 、エトキシエタノール等)、非プロトン性極 性有機溶媒類(例えばジメチルホルムアミド ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトア ド、テトラメチルウレア、スルホラン、N-メ チルピロリドン、N,N-ジメチルイミダゾリジ ン等)、エーテル類(例えばジエチルエーテル 、ジイソプロピルエーテル、t-ブチルメチル ーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン )、脂肪族炭化水素類(例えばペンタン、ヘ サン、c-ヘキサン、オクタン、デカン、デカ リン、石油エーテル等)、芳香族炭化水素類( ンゼン、クロロベンゼン、o-ジクロロベン ン、ニトロベンゼン、トルエン、キシレン メシチレン、テトラリン等)、ハロゲン化炭 水素類(例えばクロロホルム、ジクロロメタ ン、ジクロロエタン、四塩化炭素等)、ケト 類(アセトン、メチルエチルケトン、メチル チルケトン、メチルイソブチルケトン等)、 低級脂肪族酸エステル(例えば酢酸メチル、 酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチ 等)、アルコキシアルカン類(例えばジメトキ シエタン、ジエトキシエタン等)及びニトリ 類(例えばアセトニトリル、プロピオニトリ 、ブチロニトリル等)、カルボン酸(酢酸等) の溶媒が挙げられる。その中でも、例えば ジクロロメタンおよび酢酸が好ましい。ま 、基質のアルコールを溶媒として用いるこ もできる。
溶媒として、あるいは添加物として酢酸を
いると、酸化反応が進行し難い、アミノ置
基を有するアルコールを基質として用いる
ともできる。
基質であるアルコール化合物の溶媒中の濃
は、アルコールを溶媒として用いる場合以
は、好ましくは1~99質量%であり、5~50質量%が
より好ましい。
本発明において、酸化剤となる酸素として
、酸素ガス(100%の酸素)だけでなく、空気を
いることができる。
本発明において、基質であるアルコール 消失と、アルデヒド体、ケトン体またはカ ボン酸の生成を確認したあと、溶媒の留去 抽出、再結晶、濾過、デカント、カラムク マトグラフィー等の通常の精製操作により 目的とするアルデヒド、ケトンまたはカル ン酸化合物を単離することができる。
本発明で用いる多環式化合物の製造方法を
下の反応式で示すが、各製造方法の詳細及
具体例は、後述の実施例中で説明される。
例えば、1-Me-AZADOは、国際特許出願公開WO2006
/001387A1パンフレット記載の方法で製造するこ
とができる。
5-F-1-Me-AZADOは、下記のスキームで表される
法により製造することができる。なお、1-メ
チル-N-ベンジルオキシカルボニル-2-アザアダ
マンタン6は、国際特許出願公開WO2006/001387A1
ンフレットに従って製造することができる
亜硝酸化合物のうち市販されていないも については、Synthesis, 2004, 11, 1747-1749に従 て製造することができる。
本発明のオキソアンモニウム硝酸塩は、上 のようにして得られた下記式(2)で表されるN -オキシル化合物又は下記式(3)で表されるN-ヒ ドロキシ化合物を、NO 2 (二酸化窒素)、N 2 O 4 (四酸化二窒素)又は亜硝酸化合物と反応させ ことにより製造することができる。
本発明のオキソアンモニウム硝酸塩の製造
法としては、例えば、式(2)で表されるN-オ
シル化合物を溶媒中でNO 2
又はN 2
O 4
ガスと反応させる方法が挙げられる。
例えば、式(2)で表されるN-オキシル化合物
ジエチルエーテル溶液に、室温でNO 2
ガスを吹き込んで反応させる、といった方法
で行うことができる。
また、式(2)で表される化合物を、前記のア
コール酸化と同じ条件下で、基質のアルコ
ルが存在しない状態で反応させても、本発
のオキソアンモニウム硝酸塩を得ることが
きる。
以下、実施例に基づき、本発明を更に詳細
説明するが、本発明はこれらの実施例によ
限定して解釈されるものではない。
なお、実施例では、各化合物は以下のよう
化学式、若しくは略号で表記した。
水:H 2 O、メタノール:MeOH、パラジウム/炭素:Pd/C、水 素ガス:H 2 、炭酸水素ナトリウム:NaHCO 3 、クロロホルム:CHCl 3 、炭酸カリウム:K 2 CO 3 、ジクロロメタン:CH 2 Cl 2 、酢酸エチル:AcOEt、硫酸マグネシウム:MgSO 4 、四塩化炭素:CCl 4 、アセトニトリル:MeCN、過ヨウ素酸ナトリウ :NaIO 4 、三塩化ルテニウム:RuCl 3 、チオ硫酸ナトリウム:Na 2 S 2 O 3 、ジエチルエーテル:Et 2 O、エタノール:EtOH、水酸化ナトリウム:NaOH、 素化ナトリウム:NaH、ジメチル硫酸:Me 2 SO 4 、タングステン酸ナトリウム・二水和物:Na 2 WO 4 /2H 2 O。
また、各化合物の同定に用いた分析方法の
号は、以下の通りである。
IR:赤外線吸収分析法、NMR:核磁気共鳴分析法
MS:質量分析法、
HRMS(EI):高分解能質量分析法(電子イオン化)、A
nal:元素分析法。
実施例1:触媒の製造
1-メチル-N-トリフルオロアセチル-2-アザア
マンタン(7)の製造
国際特許出願公開WO2006/001387A1パンフレット
従って製造した1-メチル-N-ベンジルオキシ
ルボニル-2-アザアダマンタン6 (1.89 g, 6.61
mmol) のMeOH (0.1 M, 66 mL) 溶液に、Pd が5質
% のPd/C (189 mg) を加え、H 2
気流下2時間攪拌した。反応溶液をセライト(
ライト・コーポレーション社製の登録商標)
でろ過し、減圧下溶媒を除去した。残渣に飽
和NaHCO 3
水溶液 を加え、CHCl 3
で抽出した。有機層をK 2
CO 3
で乾燥後、減圧下溶媒を留去し、粗アミン化
合物(1 g) を得た。該アミン化合物化合物は
製することなく、次反応に用いた。粗アミ
化合物(1 g) のCH 2
Cl 2
(0.2 M,33 mL) 溶液に、氷冷下、トリフルオ
酢酸無水物(1.4 mL, 9.91 mmol) を滴下し、室
に昇温し2時間攪拌した。その後、H 2
Oを加え、AcOEtにより抽出し、飽和食塩水によ
り洗浄し、MgSO 4
で乾燥した後、減圧下溶媒を留去した。残渣
はシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り処理しAcOEt-ヘキサン (1:30 v/v) の流分とし
て1-メチル-N-トリフルオロアセチル-2-アザア
マンタン7 (1.25 g, 5.04 mmol, 収率76%(以下、
同様である。)) を無色固体として得た。
無色固体の一部をとり、ヘキサンにより再
晶し無色柱状晶を得た。mp 42 ℃,
IR(neat):ν =1693 cm -1
1
H-NMR(400 MHz, CDCl 3
):δ=4.18(br., 1H), 2.12(br., 2H), 2.03(br. d, J=11 H
z, 2H), 1.89(m, 3H), 1.85-1.70(m, 3H), 1.63(s, 3H),
1.58(br. d, J=12 .6 Hz, 2H). 13
C-NMR(100 MHz, CDCl 3
):δ =156.1(q, J=33.7 Hz),116.9(q, J=292.1 Hz),57.6,50.
6(q, J=4.1 Hz),43.7,35.9,34.4,29.4,26.5 .
MS m/z: 247 (M +
), 190 (100%).HRMS: Calcd. for C 12
H 16
F 3
NO 247.1184 (M +
), Found.: 247.1174.
5-ヒドロキシ-1-メチル-N-トリフルオロアセ
ル-2-アザアダマンタン(8)及び5, 7-ジヒドロ
シ-1-メチル-N-トリフルオロアセチル-2-アザ
ダマンタン(9)の製造
1-メチル-N-トリフルオロアセチル-2-アザア
マンタン7 (2.271 g, 9.19 mmol) のCCl 4
-MeCN-H 2
O (1.65 M; 5.6 mL-1.1 M; 8.4 mL-1.1 M;8.4 mL) 溶
に、NaIO 4
(4.52 g,21.1 mmol) 、及びRuCl 3
(95 mg,0.460 mmol) を順次加え、60 ℃で9時間
しく攪拌した。その後、飽和NaHCO 3
水溶液、及びNa 2
S 2
O 3
水溶液を順次加え、AcOEtにより抽出した。有
層をMgSO 4
で乾燥した後、減圧下溶媒を留去した。残渣
はシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り処理し、AcOEt-ヘキサン(1:2 v/v) の流分とし
て、白色固体の5-ヒドロキシ-1-メチル-N-トリ
ルオロアセチル-2-アザアダマンタン8 (1.29
g, 4.87 mmol, 53%) を得た。また同時に、白色
体の5,7-ジヒドロキシ-1-メチル-N-トリフルオ
ロアセチル-2-アザアダマンタン9 (340 mg,1.195
mmol,13%) と原料 7 (350 mg, 1.38 mmol, 15%) を
た。
8の一部をとり,ヘキサンにより再結晶し無
柱状晶を得た。mp 91 ℃,
IR(neat):ν =3428,1692 cm -1
1
H-NMR(400 MHz, CDCl 3
):δ=4.37(br., 1H), 2.38(br., 1H), 1.95(br. d, J=12.5
Hz, 2H), 1.9-1.7(m, 5H), 1.69(s, 3H), 1.63(br. d, J
=13.0 Hz, 1H), 1.57(br. d, J=12.1 Hz, 1H), 1.48(br.
d, J=13.0 Hz, 1H). 13
C-NMR(100 MHz, CDCl 3
):δ =156.1(q, J=34.6 Hz),116.7(q, J=291.3 Hz),66.71,66
.66,52.3(q, J=4.9 Hz),51.3,43.3,42.4,34.6,29.0,28.8 .
MS m/z: 263 (M +
), 206 (100%).HRMS: Calcd. for C 12
H 16
F 3
NO 2
263.1133 (M +
), Found.: 263.1118.
9の一部をとり,CHCl 3
により再結晶し白色針状晶を得た。mp 186 ℃
,
IR(neat):ν =3265,1677 cm -1
1
H-NMR(400 MHz, CDCl 3
):δ=4.49(br., 1H), 1.91(br. d, J=12.1 Hz, 2H), 1.88-
1.70(m, 8H), 1.59(s, 3H), 1.55(br. d, J=12.1 Hz, 2H)
. 13
C-NMR(100 MHz, CDCl 3
):δ =157.3(q, J=33.7 Hz),118.1(q, J=291.4 Hz),69.2,62.
5.54.0(q, J=4.1 Hz),51.0,50.6,43.0,28.8 .
MS m/z: 279(M +
), 206 (100%).HRMS: Calcd. for C 12
H 16
F 3
NO 3
279.1082 (M +
), Found.: 279.1107.
5-フルオロ-1-メチル-N-トリフルオロアセチ
-2-アザアダマンタン(10)の製造
5-ヒドロキシ-1-メチル-N-トリフルオロアセ
ル-2-アザアダマンタン8 (184 mg,0.69 mmol) のC
H 2
Cl 2
(1.43 M,0.5 mL) 溶液に-78℃下、(ジエチルア
ノ)サルファートリフルオリド(三フッ化N,N-
エチルアミノ硫黄)(以下、DASTと記すことも
る)(0.46 mL, 3.5 mmol) を加え、徐々に昇温し0
℃で1時間攪拌した。その後Et 2
Oで希釈した後H 2
Oを加えて、AcOEtにより抽出し、有機層をH 2
Oにより洗浄し、MgSO 4
で乾燥した。その後、減圧下溶媒を留去し、
残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィー
により処理し、AcOEt-ヘキサン (1:30 v/v) の流
分として、無色固体の5-フルオロ-1-メチル-N-
リフルオロアセチル-2-アザアダマンタン 10
(183 mg, 定量的) を得た。
10の一部をとり、ヘキサンにより再結晶し
色柱状晶を得た。mp 48 ℃,
IR(neat):ν =1698 cm -1
1
H-NMR(400 MHz, CDCl 3
):δ=4.45(br., 1H), 2.46(br., 1H), 2.14-2.10(m, 1H), 2
.01-1.95(m, 5H), 1.94-1.65(m, 6H),1.56-1.50(m, 1H). 13
C-NMR(100 MHz, CDCl 3
):δ =156.1(q, J=34.4 Hz), 116.6(q, J=290.6 Hz), 89.8
(d, J=186.8 Hz), 61.3(d, J=10.7 Hz), 52.7(m), 48.6(d,
J=18.0 Hz), 42.1(d, J=1.6 Hz), 41.1(d, J=18.8 Hz),
39.9(d, J=18.0 Hz), 34.4(d, J=1.6 Hz), 29.6(d, J=9.0
Hz), 28.6.
MS m/z: 265 (M +
), 190 (100%).HRMS: Calcd. for C 12
H 15
F 4
NO 265.1090 (M +
), Found.: 265.1068.
5フルオロ-1-メチル-2-アザアダマンタン-N-オ
キシル (11)の製造
5-フルオロ-1-メチル-N-トリフルオロアセチ
-2-アザアダマンタン 10 (270 mg, 1.02 mmol)
EtOH (6 mL) 溶液にNaOH水溶液 (10質量%溶液, 3
mL) を加えて2時間攪拌した。その後、CHCl 3
により抽出し、K 2
CO 3
で乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、粗5-フ
オロ-1-メチル-2-アザアダマンタン (165 mg)
を得た。本化合物は精製することなく、次反
応に用いた。
粗5-フルオロ-1-メチル-2-アザアダマンタン
(165 mg) のMeOH (0.5 M,2 mL) 溶液に、氷冷下ウ
レアハイドロゲンパーオキシド(以下、UHPと
すこともある)(365 mg, 3.88 mmol)、及びNa 2
WO 4
・2H 2
O(160 mg, 0.485 mmol)を順次加え、室温にて1.5時
間攪拌した。その後H 2
Oを加え、減圧下で溶媒を留去し、残渣はCHCl 3
により抽出し、K 2
CO 3
で乾燥した。その後、減圧下溶媒を留去し、
残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィー
により処理し、AcOEt-ヘキサン(1:7 v/v)の流分
して黄色針状の5-フルオロ-1-メチル- 2-アザ
ダマンタン-N-オキシル 11(106 mg, 0.579 mmol,
2工程通しでの収率57% (for 2 steps))を得た。
IR(neat):ν =1215 cm -1
MS m/z: 184 (M +
), 111 (100%).HRMS: Calcd. for C 10
H 15
FNO 184.1138 (M +
), Found.: 184.11
26.Anal. Calcd. C 11
H 18
NO 2
:C, 65.19;H, 8.21;N, 7.60. Found:C, 65.27;H, 8.09;N,
7.33.
5-フルオロ-7-ヒドロキシ-1-メチル-N-トリフ
オロアセチル-2-アザアダマンタン (12)の製
5-フルオロ-1-メチル-N-トリフルオロアセチ
-2-アザアダマンタン 10 (186 mg, 0.70 mmol)
CCl 4
-MeCN-H 2
O (1.65 M; 0.42 mL-1.1 M; 0.64 mL-1.1 M;0.64 mL)
液に、NaIO 4
(344 mg,1.61 mmol)、及びRuCl 3
H 2
O(14.5 mg,0.07 mmol) を順次加え、70 ℃で2日激
く攪拌した。その後、飽和NaHCO 3
水溶液、及びNa 2
S 2
O 3
水溶液を順次加え、AcOEtにより抽出した。有
層をMgSO 4
で乾燥した。その後、減圧下溶媒を留去した
。残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーにより処理し、AcOEt-Hexane (1:2 v/v) の流分
して5-フルオロ-7-ヒドロキシ-1-メチル-N-ト
フルオロアセチル-2-アザアダマンタン 12 (2
6 mg, 0.092 mmol, 13%)と原料 (134 mg, 1.38 mmol,
72%) を得た。
IR (neat) :ν= 3415, 1701 cm -1
13
C-NMR (150 MHz, CDCl 3
) : δ = 156.2 (q, J = 34.4 Hz), 116.4 (q, J
= 290.0 Hz), 90.8 (d, J =189.2 Hz), 69.44 (d, J =
11.5 Hz), 61.49 (d, J =11.5 Hz), 52.17 (m), 50.6,
47.86 (d, J =17.2 Hz), 47.37 (d, J = 18.0 Hz), 42
.15 (d, J = 1.7 Hz), 40.00 (d, J = 19.7 Hz), 28.
11.
MS : m/z = 281 (M +
), 206 (100%). HRMS Calcd. for C 12
H 15
F 4
NO 2
(M +
) : 281. 1039, Found. : 281.034.
5,7-ジフルオロ-1-メチル-N-トリフルオロアセ
チル-2-アザアダマンタン (13)の製造
5-フルオロ-7-ヒドロキシ-1-メチル-N-トリフ
オロアセチル-2-アザアダマンタン 12 (26 mg,
0.092 mmol) のCH 2
Cl 2
(1.43 M,0.064 mL) 溶液に-78℃下、DAST (0.061 mL
, 0.46 mmol) を加え、徐々に昇温し0℃で1時間
攪拌した。その後、Et 2
Oで希釈した後H 2
Oを加えて、AcOEtにより抽出し、次いでH 2
Oにより有機層を洗浄し、MgSO 4
で乾燥した。その後、減圧下溶媒を留去し、
残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィー
により処理し、AcOEt-Hexane (1:3 v/v) の流分と
て、5,7-ジフルオロ-1-メチル-N-トリフルオロ
アセチル-2-アザアダマンタン 13 (14 mg, 0.049
mmol, 54%) を得た。
IR (neat) :ν= 1698 cm -1
MS : m/z = 283 (M +
), 208 (100%). HRMS Calcd. for C 12
H 14
F 5
NO 2
(M +
) : 283. 0996, Found. : 283.0993..
5,7-ジフルオロ-1-メチル-2-アザアダマンタン
-N-オキシル (14)の製造
5,7-ジフルオロ-1-メチル-N-トリフルオロアセ
チル-2-アザアダマンタン 13 (20 mg, 0.071 mmol
) のEtOH (0.42 mL) 溶液にNaOH 水溶液(10質量%
液, 0.21 mL) を加えて3時間攪拌した。その
、CHCl 3
により抽出し、K 2
CO 3
で乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、粗5,7-
フルオロ-1-メチル- 2-アザアダマンタン (11
mg) を得た。本化合物は精製することなく、
次反応に用いた。
粗5,7-ジフルオロ-1-メチル- 2-アザアダマン
ン (11 mg) のMeOH (0.24 M,0.24 mL) 溶液に、
冷下UHP(22 mg, 0.24 mmol)、及びNa 2
WO 4
・2H 2
O(9.7 mg, 0.029 mmol)を順次加え、室温にて3時
攪拌した。その後H 2
Oを加え、減圧下溶媒を留去し、残渣はCHCl 3
により抽出し、K 2
CO 3
で乾燥した。その後、減圧下溶媒を留去し、
残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィー
により処理し、AcOEt-ヘキサン(1:2 v/v)の流分
して5,7-ジフルオロ-1-メチル- 2-アザアダマ
タン-N-オキシル 14(3.5 mg, 0.017 mmol, 2工程
しでの収率29%(for 2 steps))を黄色固体として
た。
IR :ν= 1443, 1143 cm -1
MS : m/z = 281 (M +
), 206 (100%). HRMS Calcd. for C 10
H 14
F 2
NO (M +
) : 202. 1043, Found. : 202.1043.
5-メトキシ-1-メチル-N-トリフルオロアセチ
-2-アザアダマンタン(15)の製造
NaH(82 mg,3.42 mmol)のTHF(テトラヒドロフラン)
液(1.0 mL)に氷冷下、5-ヒドロキシ-1-メチル-N
-トリフルオロアセチル-2-アザアダマンタン(8
;300 mg,1.14 mmol)のTHF溶液(2.8 mL)を加え30分攪
した後に、氷冷下Me 2
SO 4
(0.32 mL,3.42 mmol)を滴下し、室温に昇温し4時
攪拌した。3時間経過後、再びNaH(82 mg,3.42 mm
ol),及びMe 2
SO 4
(0.32 mL,3.42 mmol)をさらに加え攪拌した。その
後、H 2
Oを加え、Et 2
Oにより抽出し、次いで、有機層を食塩水に
り洗浄し、MgSO 4
で乾燥した後、減圧下溶媒を留去した。残渣
はシリカゲルカラムクロマトグラフィーによ
り処理し、AcOEt-ヘキサン(1:15 v/v)の流分とし
精製し、Me 2
SO 4
との混合物(403 mg)を得た。混合物の一部(333
mg)はさらに精製することなく、次反応に用い
た。また混合物の一部をさらにシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーにより処理し、AcOEt-
ヘキサン(1:60 v/v)の流分として無色油状5-メ
キシ-1-メチル-N-トリフルオロアセチル-2-ア
アダマンタン15を得た。
IR(neat):ν =1698 cm -1
1
H-NMR(400 MHz, CDCl 3
):δ=4.39(br., 1H), 3.24(s, 3H), 2.38(br., 1H), 1.96(b
r. d, J=12.3 Hz, 2H), 1.90-1.75(m, 5H), 1.69(s, 3H),
1.67(br. d, J=13.0 Hz, 1H),1.57(br. d, J=12.3 Hz,
1H), 1.51(br. d, J=13.3 Hz, 1H). 13
C-NMR(100 MHz, CDCl 3
):δ =156.1(q, J=34.6 Hz),116.7(q, J=292.2 Hz),70.4,60.
2,52.1(q, J=4.1 Hz),48.2,47.4,39.4,38.3,35.0,29.0,28.7.
MS:m/z=277(M +
),220(100%).HRMS Calcd. for C 13
H 18
F 3
NO 2
(M +
):277.1290 Found.:277.1271
5-メトキシ-1-メチル-2-アザアダマンタン-N-
キシル(16)の製造
5-メトキシ-1-メチル-N-トリフルオロアセチ
-2-アザアダマンタン15のMe 2
SO 4
との混合物(333 mg)のEtOH溶液(4 mL)にNaOH水溶液
(50質量%溶液,2 mL)を加えて1時間攪拌した。そ
の後、CHCl 3
により抽出し、有機層をK 2
CO 3
で乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、粗5-メ
キシ-1-メチル-2-アザアダマンタン(135 mg)を
た.本化合物は精製することなく,次反応に
いた。
粗5-メトキシ-1-メチル-2-アザアダマンタン(1
35 mg)のMeOH溶液(0.5 M,1.5 mL)に、氷冷下UHP(280
mg,2.96 mmol),及びNa 2
WO 4
・2H 2
O(122 mg,0.37 mmol)を順次加え、室温にて3時間
拌した。その後、H 2
Oを加え、減圧下溶媒を留去し、残渣はCHCl 3
により抽出し、有機層をK 2
CO 3
で乾燥した。その後、減圧下溶媒を留去し、
残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィー
により処理し、AcOEt-ヘキサン(1:4 v/v)の流分
して山吹色針状晶の5-メトキシ-1-メチル-2-ア
ザアダマンタン-N-オキシル(16;105 mg,0.534 mmol,
3工程通しでの収率56% (for 3 steps))を得た。
IR(neat):ν =1215 cm -1
.MS:m/z=196(M +
),196(100%).HRMS Calcd. for C 11
H 18
NO 2
(M +
):196.1338,Found.:196.1319.Anal. Calcd. C 11
H 18
NO 2
:C, 67.32;H, 9.24;N, 7.14. Found:C, 67.14;H, 9.16;N,
7.10.
5-ヒドロキシ-1-メチル-2-アザアダマンタン-N
-オキシル(17)の製造
5-ヒドロキシ-1-メチル-N-トリフルオロアセ
ル-2-アザアダマンタン(8; 500 mg,1.90 mmol)のMe
OH溶液(0.5 M,40 mL)にAmberlyst(アンバーリスト:
ーム・アンド・ハース社製の登録商標) A-26(
OH form)(5.50 g)を加え,油浴中50 ℃に加熱し40
間攪拌した。その後、セライト(セライト・
ーポレーション社製の登録商標)で濾過し、
減圧下溶媒を留去し、粗5-ヒドロキシ-1-メチ
-2-アザアダマンタン(458 mg)を得た。本化合
は精製することなく、次反応に用いた。
粗5-ヒドロキシ-1-メチル-2-アザアダマンタ
(458 mg)のMeOH溶液(0.5 M,4 mL)に、UHP(715 mg,7.6
mmol)、及びNa 2
WO 4
・2H 2
O(314 mg,0.95 mmol)を順次加え、2時間攪拌した
その後H 2
Oを加え、減圧下溶媒を留去し、残渣はCHCl 3
により抽出し、有機層をK 2
CO 3
で乾燥した。その後、減圧下溶媒を留去し、
残渣はシリカゲルカラムクロマトグラフィー
により処理し、AcOEt-ヘキサン(4:1 v/v)の流分
して得た油状物質を分子ふるいクロマトグ
フィーにより処理し、橙色固体の5-ヒドロキ
シ-1-メチル-2-アザアダマンタン-N-オキシル(17
;217.5 mg, 1.19 mmol, 2工程通しでの収率63%( for
2 steps))を得た。
IR(neat):ν =3396 cm -1
, MS:m/z=182(M +
),182(100%).HRMS Calcd. for C 10
H 16
NO 2
(M +
):182.1181,Found.:182.1161.Anal. Calcd. C 11
H 18
NO 2
:C, 65.91;H, 8.85;N, 7.69. Found:C, 65.69;H, 8.83;N,
7.65.
エンド-ビシクロ[3.3.1]ノン-6-エン- 3-カルボ
ン酸(19)の製造
1L の3径フラスコに2-アダマンタノン(18) 48.
0 g (0.320 mol) とメタンスルホン酸300 g (202
mL, 1.58 M) を加えて溶解した。この溶液に
撹拌下、反応溶液の温度が20℃から35℃以下
保つようにアジ化ナトリウム 22.9 g (0.353
mol) を少量ずつ加えた。その過程でアジ化水
素酸および窒素ガスが発生するので、適宜、
氷冷水浴で反応温度を下げた。その後、室温
で1時間撹拌し、ガスクロマトグラフィーで2-
アダマンタノンの消失を確認した。このとき
、4-メタンスルホニル-2-アダマンタノン (2)
生成が確認された。次に、反応装置にジム
ート冷却管を連結し、50質量%水酸化カリウ
水溶液 (450 mL)を徐々に加えた。この際、反
応温度は95℃まで上昇した。室温になるまで1
時間半撹拌した後、反応液をジエチルエーテ
ル 600 mL で洗浄した。水層に濃塩酸120 mLを
注意深く加えて反応液を酸性にすると目的物
が晶出した。これを濾取し、水で十分に洗浄
後、乾燥して粗エンド-ビシクロ[3.3.1]ノン-6-
ン- 3-カルボン酸(19)36.5 g (0.220 mol, 69%)を
た。
エンド-ビシクロ[3.3.1]ノン-6-エン- 3-カルボ
酸(19): 1
H-NMR (400 MHz, CDCl 3
):δ=5.65 (m, 1H), 5.58 (dt, J = 9.5, 3.2 Hz, 1H),
2.57 (t, J = 6.3 Hz, 1H), 2.39 (d, J = 14.0 Hz
, 1H), 2.36-2.20 (m, 4H), 2.06 (br s, 1H), 1.78-1.6
6 (m, 3H), 1.54 (br d, J = 12.3 Hz, 1H). 13
C-NMR (100 MHz, CDCl 3
): δ= 182.6, 130.6, 129.5, 35.9, 31.9, 31.4, 31.1,
29.8, 28.5, 26.2. IR (neat, cm -1
): ν=1680. MS m/z: 166 (M +
), 79 (100%). HRMS (EI): Calcd. for C 10
H 14
O 2
166.0994 (M +
), found: 166.0989.
N-ベンジルオキシカルボニル-エンド-ビシク
ロ[3.3.1]ノン-6-エン-3-イルアミン(20)の製造
エンド-ビシクロ[3.3.1]ノン-6-エン- 3-カルボ
ン酸 (19) 14.7 g (88.5 mmol) のテトラヒドロ
ラン (88.5 mL, 1.0 M)溶液(1L ナス形フラスコ
中)に、室温下、トリエチルアミン29.8 mL (213
mmol) およびジフェニルホスホリルアジド(DP
PA) 21.0 mL (97.4 mmol) を順次加え、同温度で3
時間撹拌した。この時点で、反応系内にはエ
ンド-ビシクロ[3.3.1]ノン-6-エン-3-カルボニル
ジドが生成していると考えられる。
この反応液にテトラヒドロピラン(88.5 mL)
よびベンジルアルコール 91.6 mL (885 mmol)
を加え、エンド-ビシクロ[3.3.1]ノン-6-エン-3-
ルボニルアジドの消失が確認されるまで加
・還流した。放冷後、水および酢酸エチル
加えて分液し、有機層を飽和食塩水溶液で
浄後、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃
した。粗生成物をカラムクロマトグラフィ
(展開溶媒:酢酸エチル-ヘキサン(1 : 8 v/v))
精製し、N-ベンジルオキシカルボニル-エン
-ビシクロ[3.3.1]ノン-6-エン-3-イルアミン(20)
20.4 g (85%) を得た。
N-ベンジルオキシカルボニル-エンド-ビシク
[3.3.1]ノン-6-エン-3-イルアミン(20): 1
H-NMR (400 MHz, CDCl 3
): δ= 7.38-7.25 (m, 5H), 6.05 (t, J = 7.8 Hz, 1H
), 5.92 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 5.79 (dt, J = 9.9,
3.2 Hz, 1H), 5.56 (dd, J = 18.5, 12.4 Hz, 2H), 4
.03 (m, 1H), 2.43 (dd, J = 18.8, 7.2 Hz, 1H), 2.3
4 (br s, 1H), 2.18 (br s, 1H), 2.06 (br d, J =
18.1 Hz 1H), 2.00 (dt, J = 14.7, 5.5 Hz, 1H) 1.89
-1.66 (m, 4H), 1.55 (br d, J = 12.1 Hz, 1H). 13
C-NMR (100 MHz, CDCl 3
): δ= 155.5, 136.9, 134.4, 128.8, 128.4, 128.0, 127
.9, 66.2, 44.7, 37.5, 34.2, 32.5, 31.0, 27.7, 25.5.
IR (neat, cm -1
): ν= 3434, 1721, 1504. MS m/z: 271 (M +
), 91 (100%). HRMS (EI): Calcd. for C 17
H 21
NO 2
271.1572 (M +
), found: 271.1554.
2-アザアダマンタン(21)の製造
100 mlナスフラスコ内にN-ベンジルオキシカ
ボニル-エンド-ビシクロ[3.3.1]ノン-6-エン-3-
ルアミン(20) 4.2 g (15.5 mmol) の塩化メチレ
ン(40 ml, 0.4M)溶液を調製し、そこへ、氷冷下
、トリフルオロメタンスルホン酸5.8 ml (62 m
mol) を加え1時間撹拌した。薄層クロマトグ
フィー(TLC)で原料の消失を確認後、氷冷下、
トリエチルアミン9.6 ml (68.2 mmol)を加え、中
和した後、10質量 % 水酸化ナトリウム水溶
(40ml)を加え1時間攪拌した。その後、CHCl 3
を加えて抽出し、有機層をMgSO 4
で乾燥し、濃縮して粗2-アザアダマンタン(21)
を得た。
2-アザアダマンタン(azaadamantane) (21): 1
H-NMR (400 MHz, CDCl 3
): δ= 3.13 (s, 2H), 2.04 (s, 2H), 1.94 (d, J =
11.4 Hz, 4H), 1.87 (s, 2H), 1.77 (d, J = 11.4 Hz,
4H).
N-トリフルオロアセチル-2-アザアダマンタ
(22)の製造
2-アザアダマンタン 21 (1 g) のCH 2
Cl 2
(0.2 M,3 7mL)溶液に,氷冷下 、Et 3
N (1.5 mL, 10.9 mmol) 、及びトリフルオロ酢酸
無水物(1.5 mL, 10.9 mmol)を順次加え、室温に
温し2.5時間攪拌した。その後、H 2
Oを加え,AcOEtにより抽出し,有機層を食塩水に
り洗浄し、MgSO 4
で乾燥した。その後、減圧下溶媒を留去した
。残渣はシリカゲルクロマトグラフィーによ
り処理しAcOEt-ヘキサン(1:4 v/v)の流分としてN-
トリフルオロアセチル-2-アザアダマンタン 2
2 (1.42 g, 6.09 mmol, 83%)を 黄色油状物として
得た。
IR(CHCl 3
):ν=1685 cm -1
1
H-NMR(400 MHz, CDCl 3
):δ=4.76(br., 1H), 4.23(br., 1H), 2.14(br., 2H), 1.83
-1.91(m, 10H).
13
C-NMR(100 MHz, CDCl 3
):δ=154.1 (q, J = 35.3 Hz), 116.8 (q, J = 288.4
Hz), 49.7 (q, J = 3.3 Hz), 46.2, 36.1, 35.2, 35.
1, 26.2.
MS:m/z=233(M +
),233(100%).HRMS Calcd. for C 11
H 14
F 3
NO(M +
):233.1027,Found.:233.1023.
5-ヒドロキシ-N-トリフルオロアセチル-2-ア
アダマンタン (23)および5, 7-ジヒドロキシ-N
-トリフルオロアセチル-2-アザアダマンタン
(24)の製造
N-トリフルオロアセチル-2-アザアダマンタ
22 (500 mg,2.14 mmol)のCCl 4
-MeCN-H 2
O (1.65 M;1.3 mL-1.1 M;1.9 mL-1.1 M;1.9 mL) 溶液
、NaIO 4
(1.05 g,4.90 mmol)、及びRuCl 3
(44 mg,0.214 mmol)を順次加え、70 ℃で20時間激
く攪拌した。その後、飽和 NaHCO 3
水溶液、及びNaSO 3
水溶液を順次加え、AcOEtにより抽出した。次
で、有機層をMgSO 4
で乾燥した。その後、減圧下溶媒を留去した
。残渣はシリカゲルクロマトグラフィーによ
り処理しAcOEt-ヘキサン(1:2 v/v)の流分として
白色固体の5-ヒドロキシ-N-トリフルオロアセ
チル-2-アザアダマンタン 23 (341 mg,1.37 mmol,6
4%)を得た。また同時に、白色固体の5,7-ジヒ
ロキシ-N-トリフルオロアセチル-2-アザアダ
ンタン 24 (70 mg,0.26 mmol,12%)と原料22 (138 mg
,0.59 mmol,20%)を得た。
5-ヒドロキシ-N-トリフルオロアセチル-2-ア
アダマンタン 23 の物性;
IR(neat):ν=3425,1681 cm -1
1
H-NMR(400 MHz, CDCl 3
):δ=4.97(br., 1H), 4.43(br., 1H), 2.04(br, 1H), 1.92-
1.79(m, 8H), 1.73-1.68(s, 2H), 1.63(br. d, J=13.0 Hz,
1H).
13
C-NMR(100 MHz, CDCl 3
):δ=154.0 (q, J = 35.2 Hz), 116.5 (q, J = 288.4
Hz), 66.3, 60.3, 51.5 (q, J = 3.3 Hz), 43.4, 42.9,
42.6, 34.7, 33.8, 28.6.
MS:m/z=249(M +
),249(100%).HRMS Calcd. for C 12
H 16
F 3
NO 2
(M +
):249.0977,Found.:249.0956.
5,7-ジヒドロキシ-N-トリフルオロアセチル-2-
アザアダマンタン24の物性;
IR:ν= 3335, 3197, 2686 cm -1
1
H-NMR(400 MHz, CDCl 3
):δ = 4.97 (br s, 1H), 4.52 (br s, 1H), 1.87-1.66
(m, 10H).
13
C-NMR(100 MHz, CDCl 3
):δ = 155.2 (q, J = 35.2 Hz), 118.1 (q, J = 287
.6 Hz), 69.4, 53.2 (m), 51.5, 50.3, 43.3, 42.5.
MS : m/z = 265 (M+), 265 (100%). HRMS Calcd. for
C11H14F3NO3 (M+) : 265. 0926, Found. : 265.0925
5-フルオロ-N-トリフルオロアセチル-2-アザ
ダマンタン (25)の製造
5-ヒドロキシ-N-トリフルオロアセチル-2-ア
アダマンタン 23 (549 mg,2.20 mmol) のCH 2
Cl 2
(1.43 M,1.5 mL) 溶液に-78℃下、DAST (0.58 mL,
4.40 mmol)を加え、徐々に昇温し0℃で1時間攪
した。その後、Et 2
Oで希釈した後H 2
Oを加えて、AcOEtにより抽出し、有機層をH 2
Oにより洗浄し、MgSO 4
で乾燥した。その後、減圧下溶媒を留去し、
残渣はシリカゲルクロマトグラフィーにより
処理し、AcOEt-ヘキサン (1:4 v/v) の流分とし
、5-フルオロ-N-トリフルオロアセチル-2-ア
アダマンタン 25 (457 mg, 1.82mmol, 81%)を白色
固体として得た。
IR (neat) : ν =1681 cm -1
1
H-NMR (600 MHz, CDCl 3
) : δ = 5.02 (br s, 1H), 4.48 (br s, 1H), 2.47
(br d, J = 1.8 Hz, 2H), 2.06-1.94 (m, 6H), 1.81-1
.77 (m, 2H), 1.73-1.67 (m, 2H).
13
C-NMR (150 MHz, CDCl 3
) : δ = 154.1 (q, J = 35.6 Hz), 116.6 (q, J
= 289.7 Hz), 89.9 (d, J = 187.9 Hz), 52.0 (m), 48
.8 (d, J = 11.5 Hz), 41.4 (d, J = 20.1 Hz), 40.7
(d, J = 17.2 Hz), 40.7 (d, J = 17.2 Hz), 34.7
(d, J = 18.6 Hz), 34.7, 33.8, 29.6 (d, J = 10.1
Hz).
MS:m/z=251(M +
),251(100%).HRMS Calcd. for C 11
H 13
F 4
NO(M +
):251.0933,Found.:251.0919.
5-フルオロ-2-アザアダマンタン-N-オキシル(2
6)の製造
5-フルオロ-N-トリフルオロアセチル-2-アザ
ダマンタン 25 (457 mg,1.82 mmol)のEtOH (12mL)
液にNaOH 水溶液(50質量%,3 mL) を加えて、3
間攪拌した。その後、CHCl 3
により抽出し、有機層をK 2
CO 3
で乾燥した。その後、減圧下溶媒を留去し、
粗5-フルオロ-2-アザアダマンタン (268 mg) を
得た。本化合物は精製することなく、次反応
に用いた。
粗5-フルオロ-2-アザアダマンタン (268 mg)
MeOH (0.5 M, 3 mL)溶液に、氷冷下、UHP (544 m
g, 5.78 mmol) 、及びNa 2
WO 4
・2H 2
O (238 mg, 0.722 mmol)を順次加え、室温にて2.5
間攪拌した。その後H 2
Oを加え、減圧下溶媒を留去し、残渣はCHCl 3
により抽出し、有機層をK 2
CO 3
で乾燥した後、減圧下溶媒を留去し、残渣は
シリカゲルクロマトグラフィーにより処理し
、Et 2
O-ヘキサン(1:2 v/v)の流分として、5-フルオロ-
2-アザアダマンタン-N-オキシル 26 (214 mg,1.26
mmol, 2工程通しでの収率69%(for 2 steps))を黄
固体として得た。
IR (neat) :ν= 1442, 1347, 1282 cm -1
MS : m/z = 170 (M +
), 170 (100%). HRMS Calcd. for C9H13FNO (M +
) : 170.0981, Found. : 170.0965.
Anal. Calcd. C 9
H 15
FNO:C, 63.51;H, 7.70;N, 8.23. Found:C, 63.32;H, 7.62;N
, 8.13.
N-ベンジルオキシカルボニル-1-フルオロ-2-
ザアダマンタン (32)の製造
1-ヒドロキシ-N-ベンジルオキシカルボニル-2
-アザアダマンタン 31 (227 mg,0.79 mmol) のCH 2
Cl 2
(1.43 M,0.55 mL) 溶液に-78℃下、DAST (0.32 mL,
2.37 mmol) を加え、徐々に昇温し0℃で1時間
拌した。その後、Et 2
Oで希釈した後H 2
Oを加えて、AcOEtにより抽出した。有機層をH 2
Oにより洗浄し、MgSO 4
で乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣はシ
リカゲルクロマトグラフィーにより処理し、
AcOEt-ヘキサン (1:4 v/v) の流分として、油状
1-フルオロ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-
アザアダマンタン 32 (211 mg, 0.729 mmol, 92%)
を得た。
IR :ν= 1720, 1687, 1392 cm -1
1
H-NMR (600 MHz, CDCl 3
) : δ = 7.37-7.36 (m, 2H), 7.34-7.31 (m, 2H), 7.2
8-7.26 (m, 1H), 5.19 (s, 2H), 4.62 (m, 1H), 2.32 (
br d, 1H, J =2.5 Hz), 2.13-2.10 (m, 2H), 1.92-1.8
8 (m, 2H), 1.79-1.69 (m, 4H), 1.61-1.58(m, 2H).
13
C-NMR (150 MHz, CDCl 3
) : δ = 155.8 (q, J = 2.9 Hz), 136.8, 128.4,
127.7, 127.6, 100 (d, J =218.0 Hz), 66.9, 53.7, 4
1.0 (d, J =20.1), 34.2, 29.9 (d, J =10.1 Hz).
MS m/z: 289 (M +
), 91 (100%).HRMS: Calcd. for C 17
H 20
FNO 2
289.1478 (M +
), Found: 289.1465.
1-フルオロ-2-アザアダマンタン-N-オキシル
(33)の製造
1-フルオロ-N-ベンジルオキシカルボニル-2-
ザアダマンタン 32 (155 mg,0.535 mmol)のMeOH(6
mL, 0.1M)溶液に、Pd が10質量% のPd/C (16 mg)
加え、H 2
雰囲気下室温にて2時間攪拌した。反応溶液
セライト(セライト・コーポレーション社製
登録商標)でろ過し、減圧下溶媒を除去した
。残渣に飽和Na 2
CO 3
水溶液を加え、CHCl 3
で抽出した。有機層をK 2
CO 3
で乾燥後、減圧下溶媒を留去し、粗1-フルオ
-2-アザアダマンタン (70 mg) を得た。本化
物は精製することなく、次反応に用いた。
粗1-フルオロ-2-アザアダマンタン (70 mg)
MeOH溶液 (0.5 M, 0.9 mL) に、氷冷下UHP (169 m
g, 1.8 mmol)、及びNa 2
WO 4
・2H 2
O (74.3 mg, 0.225 mmol) を順次加え、室温にて3
時間攪拌した。減圧下溶媒を留去し、残渣は
CHCl 3
により抽出した。有機層をK 2
CO 3
で乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣はシ
リカゲルクロマトグラフィーにより処理し、
Et 2
O-ヘキサン (1:1 v/v) の流分として、1-フルオ
ロ-2-アザアダマンタン-N-オキシル33 (56 mg, 0
.329 mmol, 2工程通しでの収率62%(for 2 steps))
黄色固体として得た。
IR :ν= 1449, 1323, 1257 cm -1
MS : m/z = 170 (M +
), 97 (100%). HRMS Calcd. for C9H13FNO (M +
) : 170.0981, Found. : 170.0968
Anal: Calcd. for C 9
H 13
FNO: C, 63.51; H, 7.70; N, 8.23.Found: C, 63.44; H,
7.67; N, 8.23.
5-ヒドロキシ-2-アザアダマンタン-N-オキシ
の製造
N-CF 3
CO-5-OH-AZAD(N-トリフルオロアセチル-5-ヒドロキ
シ- 2-アザアダマンタン)(616mg)にIPA(イソプロ
ルアルコール) 3gと6N NaOH水溶液2mLを加え、
50℃で4時間攪拌した。GC(ガスクロマトグラフ
法による分析)で原料の消失を確認した後、
ルエンを加えて分液し、有機層を濃縮した
白色固体として5-OH-AZAD(5-ヒドロキシ-2-アザ
ダマンタン)粗物426mgを得た。
GC-MS(CI): 154(M+1)
H-NMR: δ = 3.41(2H, s), 2.27(1H, s), 1.2-1.9(12H, m
)
5-OH-AZADから5-OH-AZADO(5-ヒドロキシ-2-アザアダ
マンタン-N-オキシル)の製造は、以下のよう
行なった。
すなわち、5-OH-AZAD(484mg)のt-ブタノール溶液
NaHCO 3
(5-OH-AZAD に対して0.3eq(0.3当量)(以下、同様で
る。))を加え、70℃に加熱した後、過酸化水
素水(8.0eq)を加えたところ、2時間の反応で5-OH
-AZADから5-OH-AZADOへの転化率は74.6%であった。
らにNaHCO 3
(0.3eq)、及び過酸化水素水(4.0eq)を加え、70℃
2時間撹拌したところ、5-OH-AZADから5-OH-AZADOへ
の転化率は86.3%まで向上した。その後、反応
液をトルエン/6N-NaOH水溶液で分液(褐色溶液)
した。次いで、水層をジクロロメタンで2回
出した。有機層を濃縮した後にカラム精製(
リカゲルクロマトグラフィーにより処理)し
て、黄色固体308mgを得た(得率58%)
GC-MS(CI): 169(M+1)
実施例2:N-オキシル化合物を用いた酸素酸化
アルコール化合物の酢酸溶液(0.33mol/L)また
塩化メチレン溶液(0.33mol/L)に、亜硝酸ナトリ
ウム(アルコール化合物の5mol%)または亜硝酸
ーシャリーブチル(アルコール化合物の30mol%)
および5-フルオロ-2-アザアダマンタン-N-オキ
ル(アルコール化合物の5mol%)を加えて室温下
、酸素バルーンを付した状態で、原料のアル
コールの消失が確認されるまで激しく撹拌し
た。反応終了後、水と塩化メチレンを加えて
分液し、有機層を水洗することにより、目的
のケトンまたはアルデヒドを得た。
なお、アルコール化合物として3-フェニル-n
-プロパノールおよび4-フェニル-n-ブタノール
を用いた場合、3時間撹拌し続けるとカルボ
酸が生成したので、これを水酸化ナトリウ
水溶液で逆抽出した。次いで、塩酸で中和
て再度塩化メチレンで抽出することにより
目的とするカルボン酸を単離した。
上記と同様にアルコール化合物の酸化反応
行った例を、それぞれの反応式、及び表で
す。
なお、表中、t-Bu:ターシャリーブチル基、AZ ADO:2-アザアダマンタン-N-オキシル、1-F-AZADO:1- フルオロ-2-アザアダマンタン-N-オキシル、5-F -AZADO:5-フルオロ-2-アザアダマンタン-N-オキシ ル、1-Me-AZADO:1-メチル-2-アザアダマンタン-N- キシル、1-Me-5-F-AZADO:1-メチル-5-フルオロ-2-ア ザアダマンタン-N-オキシル、5,7-F 2 -1-Me-AZADO:5,7-ジフルオロ-1-メチル-2-アザアダ ンタン-N-オキシル、1-Me-5-OH-AZADO:1-メチル-5- ドロキシ-2-アザアダマンタン-N-オキシル、5- MeO-1-Me-AZADO:5-メトキシ-1-メチル-2-アザアダマ タン-N-オキシル、5-OH-AZADO:5-ヒドロキシ-2-ア ザアダマンタン-N-オキシル、ABNO:9-アザビシ ロ[3.3.1]ノナンN-オキシルを、それぞれ表す
表中、Entryは実施例の番号を、substrateは 質を、productは生成物を、cat.またはcatalystは 媒を、Time(h)は反応時間(単位:時間)を、Yield 収率を、recoverは原料回収を、Noteは備考を methyl esterはメチルエステルを、carboxylic acid はカルボン酸を、traceは痕跡量を、balloonは風 船を、rtは室温を、refは参考を、それぞれ表 。
また、濃度や使用量が通常と異なる場合は
注釈を付けて示した。
さらに、反応式中のNaNO 2
は亜硝酸ナトリウムを、FeCl 3
・6H 2
Oは塩化第二鉄・6水和物を、AcOHは酢酸を、t-B
uONOは亜硝酸ターシャリーブチルを、CH 2
N 2
はジアゾメタンを表す。
また、表中、「NR」は反応が進行しなかっ
ことを示し、「-」は測定しなかったことを
し、「GC yield」とは、ガスクロマトフラフ
による収率の測定結果を示す。
実施例3:酸化反応の溶媒を変更した反応例
3-1 MeCN/AcOH系溶媒
反応容器に、2-オクタノール(3.91g)、2-アザ
ダマンタン-N-オキシル(0.0229g)、アセトニト
ル(7.8g)、酢酸(3.6g)およびNaNO 2
(0.831g)を順次に加え、反応容器内を酸素置換
た後、酸素雰囲気下(0.1MPa)(ゲージ圧、以下
同様である。)、室温にて4時間撹拌した。
的の2-オクタノンの収率は98%(GC yield(ガスク
マトフラフ法による収率の測定、以下、同
である。)であった。
3-2 H 2
O/AcOH系溶媒
反応容器に、2-オクタノール(3.91g)、2-アザ
ダマンタン-N-オキシル(0.0227g)、H 2
O(7.81g)、酢酸(3.61g)およびNaNO 2
(0.827g)を順次に加え、反応容器内を酸素置換
た後、酸素雰囲気下(0.1MPa)、室温にて7時間
拌した。目的とする2-オクタノンの収率は84
%(GC yield)であった。
実施例4 N-ヒドロキシ-2-アザアダマンタン
合物を用いる系での反応
反応容器に、2-オクタノール(1.30g)、N-ヒド
キシ-2-アザアダマンタン(0.0154g)、酢酸(3.9g)
よびNaNO 2
(0.415g)を順次に加え、反応容器内を酸素置換
た後、酸素雰囲気下(0.1MPa)室温にて15時間撹
拌した。目的とする2-オクタノンの収率は89%(
GC yield)であった。
実施例5:硝酸を用いた系での反応
反応容器に、2-オクタノール(0.392g)、2-アザ
ダマンタン-N-オキシル(AZADO)(0.0135g)、酢酸(1.
2g)および65質量% 硝酸水溶液(0.0288g)、を順次
加え、反応容器を酸素置換した後、酸素雰
気下(0.1MPa)室温にて7時間撹拌した。目的と
る2-オクタノンの収率は99%であった。
実施例6 オキソアンモニウムハロゲン化物
の製造例
実施例6-1:塩化物塩の製造
1‐Me‐AZADO(1920 mg, 11.55 mmol)のCCl 4
(23.1 mL, 0.5 M)溶液中に室温下塩素ガスを吹
き込み激しく攪拌した。析出した結晶をグラ
スフィルターにて濾取し、冷却したEt 2
Oにより洗浄し、減圧下乾燥を行い、1‐Me‐AZ
ADO +
Cl -
を得た(2316 mg, 99%)。
実施例6-2:臭化物塩の製造
臭素を用い、実施例6-1と同様の手法で、1‐
Me‐AZADO +
Br -
(実際のカウンターイオンはBr 3 -
)を得た。
実施例7:オキソアンモニウム硝酸塩の製造
5-F-AZADO (16 mg, 0.094 mmol) のEt 2
O溶液 (赤色)に、濃HNO 3
に銅粉を加えて発生させたNO 2
ガスを水浴下で吹き込んだ。溶液の色が透明
になったのを確認し、析出した固体をろ過し
た。その後、析出した黄色い固体をEt 2
Oでよく洗浄した。得られた固体を真空ポン
で減圧下乾燥し、5-F-AZADO +
NO 3 -
(20.5 mg, 0.088 mmol, 94 %) を黄色固体として
得た。
同様に、以下のオキソアンモニウム塩を製
した。
5-F-AZADO +
NO 3 -
IR (neat): ν =1628, 1372, 1333 cm -1
Anal: Calcd. for C 9
H 13
FN 2
O 4
: C, 46.55; H, 5.64; N, 12.06.Found: C, 46.26; H,
5.73; N, 11.86.
1-Me-AZADO +
NO 3 -
IR (neat): ν =1617, 1366, 1333 cm -1
Anal: Calcd. for C 10
H 16
N 2
O 4
: C, 52.62; H, 7.07; N, 12.27.
5-F-1-Me-AZADO +
NO 3 -
IR (neat): ν =1634, 1462, 1334 cm -1
Anal: Calcd. for C 10
H 15
FN 2
O 4
: C, 48.78; H, 6.14; N, 11.38.Found: C, 48.55; H,
5.99; N, 11.24.
TEMPO +
NO 3 -
IR (neat): ν =1620, 1470, 1321 cm -1
Anal: Calcd. for C 9
H 18
N 2
O 4
: C, 49.53; H, 8.31; N, 12.84.Found: C, 49.26; H,
8.07; N, 12.78.
ABNO +
NO 3 -
IR (neat): ν =1627, 1320 cm -1
AZADO +
NO 3 -
IR (neat): ν =1633, 1615, 1332 cm -1
実施例8 AZADOオキソアンモニウム塩化物塩
用いる系
反応容器に、2-オクタノール(1.30g)、2-アザ
ダマンタン-N-オキソアンモニウム塩化物塩(0
.0187g)、酢酸(3.9g)およびNaNO 2
(0.417g)を左記の順に加え、反応容器内を酸素
換した後、酸素雰囲気下(0.1MPa)室温にて15時
間撹拌した。目的とする2-オクタノンの収率
90%(GC yield)であった。
実施例9:オキソアンモニウム硝酸塩を用い
酸素酸化
アルコール化合物の酢酸又は塩化メチレン
液に5-フルオロ-2-アザアダマンタンのオキ
アンモニウム硝酸塩(アルコール化合物の5mol
%)を加えて室温下、原料のアルコール化合物
消失が確認されるまで激しく撹拌した。反
終了後、水と塩化メチレンを加えて分液し
有機層を水洗することにより、目的のケト
又はアルデヒドを得た。
具体的には、反応容器に、2-オクタノール(1 .30g)、2-アザアダマンタン-N-オキソアンモニ ム硝酸塩(0.0214g)、酢酸(3.91g)およびNaNO 2 (0.413g)を左記の順に加え、反応容器内を酸素 換した後、酸素雰囲気下(0.1MPa)室温にて15時 間撹拌した。目的とする2-オクタノンの収率 92%(GC yield)であった。
同様に反応を行った例を、表で示す。な 、表中、Entryは実施例の番号を、Substrateは 質を、Time (h)は反応時間(hは時間、dayは日) 、Yieldは収率を、recoverは原料回収を、Noteは 考を、traceは痕跡量を、balloonは風船を、rt 室温を、それぞれ表す。また、反応条件が 常と異なる場合は付記した。
さらに、表中の以下の各略号は、以下の基
あるいは化合物を表す。
Airは空気を、TBSはターシャリーブチルジメ
ルシリル基を、Cbzはベンジルオキシカルボ
ル基を、Bzはベンゾイル基を、Acはアセチル
基を、Meはメチル基を、Phはフェニル基を、TH
Pはテトラヒドロピランを、HFIPは1,1,1,3,3,3-ヘ
サフルオロ-2-プロパノールを、DMSOはジメチ
ルスルホキシドを表す。また、5-F-AZADO +
NO 3 -
は、5-フルオロ-2-アザアダマンタンのオキソ
ンモニウム硝酸塩を表す。
実施例9-1
実施例9-5
実施例9-6
本発明は、各種のアルコールの酸化を、 気中の酸素により、加熱や有毒な重金属化 物を必要とせずに、穏和な条件でほぼ選択 に行って、アルデヒド化合物、ケトン化合 及び/又はカルボン酸化合物を製造すること が可能であり、工業的に極めて有用である。
なお、2008年5月30日に出願された日本特許 出願2008-143200号及び2008年9月5日に出願された 本特許出願2008-228721号の明細書、特許請求 範囲、及び要約書の全内容をここに引用し 本発明の明細書の開示として、取り入れる のである。
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