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Patent Searching and Data


Title:
METHOD OF PACKING LIQUID FILLING INTO SPOUTED POUCH AND SEALING THE POUCH AND APPARATUS THEREFOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/090702
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To obtain a spouted-pouch package having a high degree of deoxidation by a method in which even a liquid filling which readily lathers can be packed while being inhibited from lathering. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] A before-packing deoxidation step (1) is performed before a liquid filling is packed into a pouch. The step (1) comprises: a vacuum step (1-1) in which the pouch is evacuated under vacuum; an inert-gas blow step (1-2) in which an inert gas is blown into the pouch after the vacuum step; and a gas-diminishing vacuum step (1-3) in which the gas in the pouch after the inert-gas blow step is discharged under vacuum to diminish the gas in the pouch to a given amount. Thereafter, the pouch is evacuated in a second before-packing evacuation step (2-1) and then packed with the filling. After the packing, gas replacement is conducted.

Inventors:
SHINAGAWA YOSHIAKI (JP)
SAWADA MAKOTO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/074515
Publication Date:
July 31, 2008
Filing Date:
December 20, 2007
Export Citation:
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Assignee:
TOYO SEIKAN KAISHA LTD (JP)
SHINAGAWA YOSHIAKI (JP)
SAWADA MAKOTO (JP)
International Classes:
B65B3/04; B65B3/22; B65B31/04; B65B39/00; B65B55/24
Foreign References:
JP2006016010A2006-01-19
JP2001328601A2001-11-27
JP2001328601A2001-11-27
JPH11227724A1999-08-24
JP2001341708A2001-12-11
JP2006018205A2006-01-19
Other References:
See also references of EP 2123560A4
Attorney, Agent or Firm:
OSHIRO, Shigenobu et al. (1-18-14 Nishi-shimbashi,Minato-k, Tokyo 03, JP)
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Claims:
 液状内容物をスパウト付きパウチ内に脱酸素して充填・密封するスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封方法であって、内容物充填前にスパウト付きパウチ内から空気を除去する充填前脱酸素工程、内容物充填直前に前記スパウト付きパウチから脱気する充填前脱気工程、前記スパウト付きパウチに液状内容物を充填する充填工程、内容物の充填されたパウチに不活性ガスを吹き込んでガス置換を行なう充填後ガス置換工程を有することを特徴とするスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封方法。
 前記充填前脱酸素工程は、パウチ内から空気を真空排気してなるバキューム工程、該バキューム工程後にパウチ内に不活性ガスを吹き込む不活性ガスブロー工程、該不活性ガスブロー工程後にパウチ内のガスを真空排気してパウチ内のガスを所定量に減量させる減量バキューム工程からなる請求項1に記載のスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封方法。
 前記減量バキューム工程は、前記スパウト近傍に不活性ガスを噴射して不活性ガス雰囲気で行う請求項2に記載のスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封方法。
 前記充填後ガス置換工程の前に、内容物を充填したパウチを押圧してパウチ内のガスと泡を押し出す充填後脱気工程を有する請求項1に記載のスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封方法。
 前記充填工程は、液状内容物を充填後にノズルに付着している残液をロッドで押し出してパウチ内に落下させる残液排出工程を含むものである請求項1に記載のスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封方法。
 前記充填前脱気工程は、パウチを外部より押圧してパウチ内から脱気してなる請求項1に記載のスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封方法。
 前記充填工程の後にスパウトの外周部を洗浄する洗浄工程を有し、該洗浄工程と前記充填後ガス置換を同一ステーションで同時に行う請求項1に記載のスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封方法。
 パウチのスパウト部を把持して搬送するパウチ搬送手段、内容物充填前に前記スパウト付きパウチ内から空気を排気する充填前脱酸素手段、該充填前脱酸素手段の下流側に配置され、内容物充填直前に前記パウチ内のガスを排気する充填前脱気手段、前記パウチにスパウトを介して内容物を充填する充填手段、前記パウチ内に不活性ガスを吹き込む充填後ガス置換手段を有することを特徴とするパウチへの液状内容物充填密封装置。
 前記充填前脱酸素手段は、パウチ内の空気を真空排気するバキューム手段、該バキューム後にパウチ内に不活性ガスを吹き込む不活性ガスブロー手段、該不活性ガスブロー後パウチ内のガスを真空排気してパウチ内のガスを所定量に減量させる減量バキューム手段、及び該減量バキューム手段と前記パウチの係合部近傍に不活性ガスを供給してスパウト近傍を不活性ガス雰囲気にする不活性ガス噴射手段からなる請求項8に記載のパウチへの液状内容物充填密封装置。
 前記充填手段の下流側に内容物を充填したパウチを押圧してパウチ内のガスと泡を押し出す充填後脱気手段を有する請求項8に記載のパウチへの液状内容物充填密封装置。
 スパウトの洗浄と共にパウチ内に不活性ガスを吹き込む洗浄兼充填後ガス置換手段、不活性ガス又は空気を吹き付けてスパウトを乾燥させるスパウト乾燥手段を有する請求項8に記載のスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封装置。
 前記充填手段は、充填ノズルを有する外筒と、下端部が弁体となって弁座に着座することにより充填ノズルを封鎖する外ロッドと、該外ロッド内に摺動自在に嵌合され、充填ノズルに嵌合可能な外径を有し充填ノズル内の残液を押し出す内ロッドからなる請求項8に記載のスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封装置。
 前記充填手段は、充填ノズルを有する外筒と、下端部が弁体となって弁座に着座することにより充填ノズルを封鎖するロッドと、充填ノズルの下端部に設けられ吐出路にメッシュスクリーンを有するメッシュノズルからなる請求項8に記載のスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封装置。
 前記洗浄兼充填後ガス置換手段は、パウチのスパウト外周部に向けて洗浄水を噴射する洗浄水噴出口を有するノズルボディと、該ノズルボディの軸心部に位置しパウチのスパウト開口端を覆ってスパウト内に不活性ガスを注入するガス置換ノズルからなる請求項11に記載のスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封装置。
 前記充填後脱気手段と前記洗浄兼充填後ガス置換手段は同一ステーションに配置され、前記洗浄兼充填後ガス置換手段の下方部に前記脱気手段が設けられている請求項11に記載のスパウト付きパウチへの液状内容物充填密封装置。
Description:
スパウト付きパウチへの液状内 物充填密封方法及びその装置

 本発明は、スパウト付きパウチへの液状 容物充填密封方法及びその装置、特に泡立 易く且つ高脱酸素包装が求められる液状内 物の充填密封に好適なスパウト付きパウチ の液状内容物充填密封方法及びその装置に する。

 近年、スパウト付パウチに清涼飲料、ゼ ー状食品、高カロリー又は高栄養のおかゆ の液状食品を充填密封したものが提案され いる。これらのうち内容物が例えばpH4.6以 の腐敗し易い低酸性内容物の場合、100℃以 の殺菌を必要とし、液状内容物充填・密封 にレトルト殺菌を行っている。また、充填 スパウト開口端をアルミニウム箔複合フィ ム材等の内蓋シール材を融着して密封して る。従来、内容物のパウチへの充填は、パ チが比較的小さい場合は、スパウトを介し 内容物を注入充填している。これらの内容 の場合、特に酸化による内容物のフレーバ の変化、腐敗菌による内容物の腐敗や劣化 確実に防止でき、且つ清潔性を維持できる 填密封方法が求められ、充填後のスパウト 周部の洗浄、ヘッドスペースからの酸素の 去のためのヘッドスペースの窒素ガス置換 確実な密封のためのスパウト開口端の内蓋 ール材による確実なシールが重要な要件と っている。ところが、スパウトは口径が小 いため、充填中および充填後に内容物が溢 てスパウトの口端および外周部が汚れ易い ガス置換が困難である、高速充填が困難で り高速生産ができない等の問題点がある。 のような問題の発生は、泡立ち易い内容物 ある程顕著であり、上記の内容物のうち低 性内容物は特に泡立ち易く、これらの内容 のスパウト付きパウチへの充填密封におけ 上記問題点の解消が求められている。

 上記スパウト口部が汚れ易い主な原因は 充填中あるいは充填後の充填ノズルからの 垂れに加えて、パウチへの内容物充填がパ チ表裏が扁平状に重なった状態から開始さ 、充填中充填ノズルによってスパウトの開 が閉塞されている状態であるため、内部に 気が入らずスパウトが袋の剛性のため内容 の自重のみでは十分に膨らまず液面が高い 態にあり、この状態で次のシール工程に搬 すると搬送衝撃でスパウトから内容液がこ れやすいことにある。スパウトの口端部に 容物が付着していると後工程での口部への 蓋シール材のヒートシール不良になるばか でなく、衛生上も好ましくない。そのため 来、充填中袋の胴壁を外部より吸引して膨 ませた状態で充填する方法、または充填後 充填ステーションで充填ノズルからパウチ に空気を吹き込んでパウチを膨らませるこ により、ノズルの残液を排出すると共に、 面を降下させその状態で次工程に搬送させ ことにより、搬送中の液こぼれを防止する とが提案されている(特許文献1参照)。また 液状内容物充填後、スパウト外周部の洗浄 行っている。スパウト外周部の洗浄方法と て、充填ステーションの次に設けられた洗 兼充填後脱酸素ステーションで複数の噴射 を内周に有するリング状の洗浄器を容器の 部に接近する高さまで降下させ、噴射口か 容器の口部の全外周に水を吹き付けて洗浄 る方法(特許文献2参照)や、洗浄工程でスパ ト口部洗浄装置でスパウト外周部に洗浄液 噴き付けてスパウト外周部を洗浄すると共 、パウチ内に圧縮空気を吹き込んでパウチ 膨らませて液面を低下させる方法などが提 されている(特許文献3参照)。

 一方、ガス置換方法としては、スパウトの 燥工程に続いて、スパウトを介してパウチ に不活性ガスを吹きこむガス置換工程を設 、パウチ内に不活性ガスを吹き込んでガス 換を行ない、次いで内蓋シールを部分的に 付けし、この状態でスパウトの側面を押圧 て脱気するようにしたものが提案されてい (特許文献2参照)。

特開2001-328601号公報

特開平11-227724号公報

特開2001-341708号公報

 上記提案されているスパウト付パウチへ 液状内容物充填密封方法は、何れもスパウ の清浄度の向上、脱酸素の向上に寄与する のであるが、泡立ち易い内容物である場合 充填直後に圧縮空気を充填ノズルから吹き むと泡が発生しやすく、泡がスパウト口部 ら溢れ出してスパウト口部を汚すと共に、 パウト内に大量の泡が残存する。この泡は ッドスペースばかりでなく、残液を圧縮空 でパウチ内に吹き込むことにより、泡(空気 )が内容物内まで侵入して小さな気泡となっ 存在するという問題点がある。また、従来 スパウト付パウチにおけるガス置換包装は 充填後に一旦パウチを空気で膨らませたも に不活性ガスを吹き込んでガス置換を行い その後脱気するようにしているが、スパウ 口が小さいため、スパウトから不活性ガス 吹き込んでもスパウト内の空気を効果的に い出すことは困難であり、また例えシール にヘッドスペースの空気を良好に不活性ガ と置換できたとしても、前述のように内容 に小さな泡として存在していたものが密封 にヘッドスペースに出てくることによって 酸素率を悪化させるため、脱酸素向上に未 解決すべき問題点がある。

 そこで、本発明はスパウト付パウチに泡 ち易い液状内容物を充填する場合の上記問 点を解決しようとするものであり、泡立ち い内容物であっても泡立ちの発生を効果的 抑えて充填でき、且つ脱酸素効率を飛躍的 高めることができるスパウト付きパウチへ 液状内容物充填密封方法及びその装置を提 することを目的とする。

 本発明者らは、上記課題を解決するため 、種々研究した結果、充填時の泡立ちは外 の空気の影響が大きく、充填時に従来と比 てパウチの胴部を外部より拡げた状態で充 するより、パウチ胴部の表裏壁が扁平状に なった状態から充填した場合の方が泡立ち 少なくすることができるが、充填後にノズ の残液を排出するため及びパウチを膨らま ために、圧縮空気を吹き込むと充填ノズル 部に残っている残液が圧縮エアにより泡と ってパウチ内に吹き込まれることに起因し いることが判明した。この泡はヘッドスペ ス内に存在すると共に、液状内容物内にも さい気泡となって入り込む。またパウチを らませることによって、パウチ内に空気が く存在し、それを完全に不活性ガスに置換 ることは困難であることが判明し、さらに 究した結果、泡の発生を抑え且つ高ガス置 率で良好に密封できる方法を見出し、先に 願した(特願2006-18205号)。この出願の発明は 先願発明をさらに改良したものであり、特 充填前脱酸素工程を設けて、脱酸素率を一 と向上させると共に、充填前脱気工程を効 的に行うことができ、ラインのより高速化 図るようにしたものである。

 即ち、上記問題点を解決する請求項1に記 載の発明のスパウト付きパウチへの液状内容 物充填密封方法は、液状内容物をスパウト付 きパウチ内に脱酸素して充填・密封するスパ ウト付きパウチへの液状内容物充填密封方法 であって、内容物充填前にスパウト付きパウ チ内から空気を除去する充填前脱酸素工程、 内容物充填直前に前記スパウト付きパウチか ら脱気する充填前脱気工程、前記スパウト付 きパウチに液状内容物を充填する充填工程、 内容物の充填されたパウチに不活性ガスを吹 き込んでガス置換を行なう充填後ガス置換工 程を有することを特徴とするものである。

 請求項2に記載の発明は、請求項1に記載 発明において、前記充填前脱酸素工程は、 ウチ内から空気を真空排気してなるバキュ ム工程、該バキューム工程後にパウチ内に 活性ガスを吹き込む不活性ガスブロー工程 該不活性ガスブロー工程後パウチ内のガス 真空排気してパウチ内のガスを所定量に減 させる減量バキューム工程からなることを 徴とするものである。請求項3に記載の発明 、請求項2に記載の発明において、前記バキ ューム工程は、前記スパウト近傍に不活性ガ スを噴射して不活性ガス雰囲気で行うことを 特徴とするものである。請求項4に記載の発 は、請求項1に記載のスパウト付きパウチへ 液状内容物充填密封方法において、前記充 後ガス置換工程の前に、内容物を充填した ウチを押圧してパウチ内のガスと泡を押し す充填後脱気工程を有することを特徴とす ものである。請求項5に記載の発明は、請求 項1に記載のスパウト付きパウチへの液状内 物充填密封方法において、前記充填工程は 液状内容物を充填後にノズルに付着してい 残液をロッドで押し出してパウチ内に落下 せる残液排出工程を含むものであることを 徴とするものである。さらに、請求項6に記 の発明は、請求項1に記載のスパウト付きパ ウチへの液状内容物充填密封方法において、 前記充填前脱気工程は、パウチを外部より押 圧してパウチ内から脱気してなることを特徴 とするものである。さらにまた、請求項7に 載の発明は、請求項1に記載のスパウト付き ウチへの液状内容物充填密封方法において 前記充填工程の後にスパウトの外周部を洗 する洗浄工程を有し、該洗浄工程と前記充 後ガス置換を同一ステーションで同時に行 ことを特徴とするものである。

 また、上記方法を実施するのに使用する請 項8に記載の本発明のパウチへの液状内容物 充填密封装置は、パウチのスパウト部を把持 して搬送するパウチ搬送手段、内容物充填前 に前記スパウト付きパウチ内から空気を排気 する充填前脱酸素手段、該充填前脱酸素手段 の下流側に配置され、内容物充填直前に前記 パウチ内のガスを排気する充填前脱気手段、 前記パウチにスパウトを介して内容物を充填 する充填手段、前記パウチ内に不活性ガスを 吹き込む充填後ガス置換手段を有することを 特徴とするものである。
 そして、請求項9に記載の発明は、請求項8 記載のパウチへの液状内容物充填密封装置 おいて、前記充填前脱酸素手段は、パウチ の空気を真空排気するバキューム手段、該 キューム後にパウチ内に不活性ガスを吹き む不活性ガスブロー手段、該不活性ガスブ ー後パウチ内のガスを真空排気してパウチ のガスを所定量に減量させる減量バキュー 手段、及び該減量バキューム手段と前記パ チの係合部近傍に不活性ガスを供給してス ウト近傍を不活性ガス雰囲気にする不活性 ス噴射手段からなることを特徴とするもの ある。また、請求項10に記載の発明は、請求 項8に記載のパウチへの液状内容物充填密封 置において、前記充填手段の下流側に内容 を充填したパウチを押圧してパウチ内のガ と泡を押し出す充填後脱気手段を有するこ を特徴とするものである。

 請求項11に記載の発明は、請求項8に記載 スパウト付きパウチへの液状内容物充填密 装置において、スパウトの洗浄と共にパウ 内に不活性ガスを吹き込む洗浄兼充填後ガ 置換手段、不活性ガス又は空気を吹き付け スパウトを乾燥させるスパウト乾燥手段を することを特徴とするものである。請求項1 2に記載の発明は、請求項8に記載のスパウト きパウチへの液状内容物充填密封装置にお て、前記充填手段は、充填ノズルを有する 筒と、下端部が弁体となって弁座に着座す ことにより充填ノズルを封鎖する外ロッド 、該外ロッド内に摺動自在に嵌合され、充 ノズルに嵌合可能な外径を有し充填ノズル の残液を押し出す内ロッドからなることを 徴するものである。請求項13に記載の発明 、請求項8に記載のスパウト付きパウチへの 状内容物充填密封装置において、前記充填 段は、充填ノズルを有する外筒と、下端部 弁体となって弁座に着座することにより充 ノズルを封鎖するロッドと、充填ノズルの 端部に設けられ吐出路にメッシュスクリー を有するメッシュノズルからなることを特 とするものである。さらに、請求項14に記 の発明は、請求項11に記載のスパウト付きパ ウチへの液状内容物充填密封装置において、 前記洗浄兼充填後ガス置換手段は、パウチの スパウト外周部に向けて洗浄水を噴射する洗 浄水噴出口を有するノズルボディと、該ノズ ルボディの軸心部に位置しパウチのスパウト 開口端を覆ってスパウト内に不活性ガスを注 入するガス置換ノズルからなることを特徴と するものである。さらに、請求項15に記載の 明は、請求項11に記載のスパウト付きパウ への液状内容物充填密封装置において、前 充填後脱気手段と前記洗浄兼充填後ガス置 手段は同一ステーションに配置され、前記 浄兼充填後ガス置換手段の下方部に前記脱 手段が設けられている工程の前に、パウチ から空気を除去する充填前脱酸素工程を有 るようにしたものであることを特徴とする のである。

 本発明の方法及び装置によれば、充填工程 前にパウチから酸素を除去し、且つ充填直 にも再度パウチを脱気するので、充填時の 容物への空気の取り込みや泡の発生が少な 、従来の直接パウチ内に内容物を充填して らガス置換を行う場合と比べて、脱酸素率 高く、特に酸素によって変敗しやすい内容 の高品質を維持できる包装が可能となる。
 請求項2及び請求項9の発明によれば、充填 脱酸素工程が、バキューム工程、不活性ガ ブロー工程、減量バキューム工程からなる で、後工程の充填前脱気工程に影響を与え ことなくパウチに十分な量の不活性ガスを ローすることができ、充填前脱酸素率が高 、充填後泡となる部分を不活性ガスに効率 く置換することができる。そして、充填工 の前にパウチから酸素を除去することがで るので、充填時の内容物への空気の取り込 や泡の発生が少なく、従来の直接パウチ内 内容物を充填してからガス置換を行う場合 比べて、脱酸素率が高く、特に酸素によっ 変敗しやすい内容物の高品質を維持できる 装が可能となる。
 さらに、請求項3及び請求項9の発明によれ 、特に充填前ガス置換後のパウチ内への外 の侵入を防止することができ、高脱酸素率 維持したまま内容液充填工程に移ることが きる。
 請求項4及び請求項10の発明によれば、充填 の泡と空気を容器から排出するので、その に行われるガス置換を効果的に行なうこと できる。

 請求項5、12、13の発明によれば、定量充填 のノズル内の残液を泡を発生させることな パウチ内に充填することができ、泡立ち易 内容物の充填に効果的である。請求項6の発 によれば、さらに、内容物充填直前にパウ を外部から押圧してパウチからの脱気を行 ので、脱気時間が短縮できラインの高速化 阻害することなく、パウチ内の酸素量をよ 低減した状態で内容物を充填でき、充填中 内容物に酸素が溶けこむことがなく、ヘッ スペースへの泡の発生ばかりでなく、内容 への溶存酸素量も低下させることができ,パ ウチ内の脱酸素効果を高め、内容物の品質保 持を高めることができる。
 請求項7、15の発明によれば、脱気工程と洗 兼ガス置換工程を同一ステーションで能率 に行うことができ、充填ステーションの次 ステーションで行なうので、充填ステーシ ンで内容物の液位を下げるためにパウチを らませなくても搬送衝撃による内容物の溢 は少なく、たとえ溢れてもパウチ洗浄前で るので不都合はない。

本発明の実施形態に係るスパウト付パ チへの内容物充填密封方法の要部工程を示 ブロック図である。 本発明の実施形態に係るスパウト付パ チへの内容物充填密封方法における充填前 酸素工程を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るスパウト付パ チへの内容物充填密封方法における充填前 酸素工程を示す模式図である。 本発明の実施形態に係るスパウト付パ チへの内容物充填密封装置における充填ス ーションに配置された充填バルブの要部断 図であり、(a)は開弁状態、(b)は充填口閉鎖 態、(c)は残液押し出し状態を示している。 本発明の他の実施形態に係るスパウト パウチへの内容物充填密封装置における充 バルブの要部断面図であり、(a)は開弁状態 示し、(b)は閉弁状態を示している。 本発明の実施形態に係るスパウト付パ チへの内容物充填密封装置における洗浄兼 填後脱酸素ステーションに配置された脱気 置および洗浄兼ガス置換手段による脱気工 および洗浄ガス置換工程を示し、(a)は内容 充填後の状態を示すパウチ断面図、(b)は脱 工程終了後の状態、(c)は洗浄ガス置換工程 了後の状態を示す要部断面図である。

符号の説明

  1 充填前脱酸素工程          1-1 充 前第1脱気工程
1-2 充填前不活性ガスブロー工程      2  填工程
2-1 充填前第2脱気工程         2-2 内容 定量充填工程
2-3 残液排出工程               3 充 後脱気工程
  4 スパウト洗浄兼充填後第1ガス置換工程
  5 スパウト乾燥工程             6  充填後第2ガス置換工程
  7 内蓋シール工程           7-1 内 シール前脱気工程
7-2 仮シール・打抜き工程        7-3 第1 シール工程
7-4 第2シール工程              8 外 装着工程
10、13 バキューム兼ブローヘッド    
11 チャンバー               12 脱気
15 パウチ                  16 スパ ト
18 内容物                  19 液面
20、32 充填バルブ         21、33 外筒
22 外ロッド                 23 中ロ ッド
25 内容液供給口             26 流体
27 弁座                   28 充填 ズル
29 弁体                   34 弁ロ ド
35 吐出口                 36 メッシ ュスクリーン
37 取付ジグ                38 メッ ュノズル
40 脱気装置                41 洗浄 置換ノズル
42 脱気板                 43 シリン ダ装置
45 ノズルボディ              46 洗浄 水噴出口
47 ガス置換ノズル            48 スプ ング
49 保持板                 50 ロッド 部
51 フランジ                52 係合 起

 以下、本発明の実施形態を図面を基に詳細 説明する。
 本発明の実施形態に係るスパウト付きパウ への内容物充填密封装置は、この種のスパ ト付きパウチへの公知の充填密封装置と同 に間欠回転する回転テーブルの外周部にパ チのスパウトを把持して搬送するパウチ搬 手段であるクランプが所定ピッチで配置さ 、該回転テーブルに沿って、パウチの供給 ら充填密封後の排出までの各ステーション 設けられ、それぞれのステーションにその テーションで行う処理のための装置が配置 れ、回転テーブルが間欠的に回転すること よってスパウトの供給から充填~密封を経て 充填密封済みスパウト付きパウチ詰め製品を 回転テーブルから排出するまでの各工程を行 う。図1は、本発明の実施形態に係るスパウ 付きパウチへの内容物充填密封方法の主な 程のブロック線図であり、それ以外の工程 ついては従来と同様な方法が採用できるの 、特徴的な工程のみについて説明する。

 本発明の実施形態では、まず充填前脱酸 ステーションで、扁平状に供給されパウチ から空気(酸素)を除去する充填前脱酸素工 1を行う。この状態では、パウチは表壁と裏 がほぼくっついた扁平状を呈し、内部の空 量は少ないが、本発明者の実験によればこ 工程を実施した場合と実施しない場合では 充填密封後の脱酸素率に多大な影響を及ぼ 、特に内容物が変敗しやすい内容物の場合 、この工程を設けることは特に有効である 充填前脱酸素法としては、まずパウチから 気する充填前第1脱気工程1-1、その後パウチ 内不活性ガスを吹き込んでガス置換を行う充 填前不活性ガスブロー工程1-2、さらにパウチ 内に不活性ガスを吹き込んでパウチが膨らん だ状態から、パウチ内の不活性ガスが所定量 になるまで減量する減量バキューム工程1-3を 設けるのが望ましいが、必ずしもそれに限ら ず、例えば充填前第1脱気工程のみ、あるい 充填前不活性ガスブロー工程のみを行って よい。

 充填前第1脱気工程としては、後述する充 填後脱気工程と同様に一対の脱気板でパウチ の胴部を挟んでパウチ内部のガスを押出す方 法、又は真空吸引ノズルをスパウトに嵌合し て、パウチ内を真空排気する何れの方法を採 用してもよいが、図2に示すようにバキュー 兼ブローヘッド10をスパウト16の頂端部と接 させた状態でバキュームしてパウチ内部の 気を吸引するのがより完全にパウチ内を脱 することができ望ましい。なお、バキュー 兼ブローヘッド10は、バキュームポンプと 活性ガス供給源(本実施形態では窒素ガスボ ベ)に切替え可能に接続された切替弁を有す る管路に接続され、充填前脱酸素工程を構成 する充填前第1脱気工程1-1、充填前不活性ガ ブロー工程1-2、減量バキューム工程1-3を同 のヘッドで連続的に行うことができるよう なっている。

 充填前第1脱気工程1-1に続いて行う充填前 不活性ガスブロー工程1-2は、バキューム兼ブ ローヘッド10の接続を不活性ガス供給源に自 的に切り替えて、前工程で脱気されたパウ の内部に所定量の不活性ガスを充填して袋 を完全に不活性ガス状態にするものであり 前工程の脱気との組合せで充填前のスパウ 内部を完全に脱酸素状態にすることができ 。この充填前不活性ガスブロー工程でのパ チへの不活性ガスの充填量は、パウチ容量 杯に吹きこむことが充填工程までの搬送中 パウチ内への外気の侵入を防止する上で望 しい。不活性ガスとしては、窒素ガスが好 であるが、他の不活性ガスであってもよい また、必ずしもガスでなくても、気化して 活性ガスとなる液体窒素やドライアイス細 であっても可能である。したがって、本発 おけるガス置換工程における不活性ガスの 念にはそれらを含むものである。

 充填前脱酸素ステーションで続いて行う 量バキューム工程1-3は、前記不活性ガスブ ー工程で容量一杯に不活性ガスで膨らんだ ウチの内部ガスを所定量まで減量するため 工程であり、バキューム兼ブローヘッド10 接続を再びバキューム側に切り替えて、パ チ内から所定量の不活性ガスを排気して、 2(c)に模式的に示すように、パウチ内の不活 ガスを所定量まで減量する。その技術的意 は、次のことにある。即ち、前記したよう 充填前の脱酸素工程ではパウチ内にできる け多量の不活性ガスをパウチ内に充填した 態で、次の充填ステーションに搬送するの 、脱酸素率を高めるためには望ましいが、 の分充填ステーションで行う充填前第2脱気 工程の脱気時間が長くかかり、ラインの高速 性を阻害する。また、充填前第2脱気工程で 、後述するように脱気板でパウチを挟み一 に脱気するのが望ましいが、その場合パウ 内に多量の不活性ガスが充填されていると その分一気に排出するガス量が増え、噴出 た不活性ガスが充填ノズル先端に当り、充 ノズル先端に付着している内容液の滴を周 に飛散させるなどの不都合が発生すること ある。それを防ぐために、本実施形態では 一旦パウチ一杯に不活性ガスを吹き込んで ウチ内の酸素量を極力低下させてから、充 前脱酸素ステーションでラインの高速性阻 や周囲への悪影響等の不都合を発生させな 程度の量まで、パウチ内のガス量を減量さ るようにした。その場合、パウチからの不 性ガスの排気は、押圧板よりもバキューム よるのが望ましく、本実施形態では、バキ ーム兼ブローヘッド10によってバキューム排 気するようにした。

 ところが、後述する実験例で示すように パウチ内の不活性ガスを減量するとその分 填前脱酸素ステーションから充填ステーシ ンにパウチが搬送される間にパウチ内に外 が侵入し易くなり、パウチ内の酸素濃度が すことが判明した。それを防ぐには充填前 酸素ステーションから充填ステーションま の搬送経路をトンネル状にして不活性ガス 囲気にすることが考えられるが、設備が複 になると共に多量の不活性ガスを消費する どの不都合が発生する。それを解決するた に、種々研究した結果、減量後容器内に外 が最も多量に侵入するのは不活性ガスブロ 後にバキューム兼ブローヘッド10をスパウ 先端から離した瞬間であることが判明した その結果、少なくともバキューム兼ブロー ッド10をスパウトから離す瞬間のスパウトを 囲む雰囲気が不活性ガス雰囲気であれば、充 填前脱酸素ステーションから充填ステーショ ンまでの搬送経路を不活性ガス雰囲気にしな くても、充填ステーションまでの外気の侵入 を効果的に防止することができ、高脱酸素が できることが分かった。そこで、本実施形態 では図2(c)に示すように、スパウト16とバキュ ーム兼ブローヘッド10との接触部近傍を不活 ガス雰囲気にするように適宜の不活性ガス 吹き出すチャンバー11を配置してその近傍 常時不活性ガス雰囲気にするようにした。

 スパウト付きパウチは、充填前脱酸素ス ーションで上記のように所定量の不活性ガ が充填された状態で充填ステーションに搬 され、充填ステーションで、充填直前にパ チの内部を脱気する充填前第2脱気工程2-1を 実施し、次いでパウチに内容物を充填する内 容物定量充填工程2-2、充填ノズル内の残液排 出工程2-3を実施する。充填前第2脱気工程2-1 、充填時の泡の発生を低減させるために行 ものであり、前工程で不活性ガスが充填さ たパウチから、その内部に充填されている スを排除してパウチ内を略真空状態にする ので、図3に模式的に示すように一対の脱気 12によってパウチ15を圧迫して排気するよう にした。それにより瞬時に排気することがで き、ラインの高速性に好都合である。しかし ながら、前工程と同様にバキュームによる排 気でも可能である。

 内容物定量充填工程2-2では、内部を排気さ たパウチのスパウト開口部に充填ノズルを 着させた状態で内容液の定量充填を行う。 の場合、パウチ内は完全に密閉されほぼ真 状態であるので、外部からの空気の流入が く、充填中の内容液に空気が入りこむこと ないので、泡立ち易い内容液であっても泡 たせることなく、充填することができる。 かしながら、袋内が完全に負圧であるとパ チが膨らみにくく充填し難くなるので、充 ノズルがパウチに密着した後に、パウチの 部を外部から一対の吸引具で吸引してパウ を拡げることによって、充填しやすくなり 充填速度を向上させ、泡立ちやすい内容物 あっても高速充填を可能とした。定量充填 、充填ノズルをパウチ口に密着させた状態 一時停止してノズル内の残液をパウチ内に 出する残液排出工程2-3を行う。
 このように、前工程で脱酸素処理されたパ チを内容物充填前にさらに、脱気してから 容物充填することによって、袋内の空気が り少ない状態で充填でき、且つ泡の発生を り効果的に抑制することが可能となった。

 また、従来は、ノズル内の残液による液 れを防ぐため及びパウチを膨らませて液面 低下させるために充填後にパウチ内に圧縮 気を吹き込んでいるが、その場合特に泡の 生し易い内容物であると、充填後にノズル の残液が圧縮空気によってパウチ内に吹き まれることによって、パウチ内での泡の発 原因となっていることが分かり、本発明で 充填後に圧縮空気を吹き込むことなく、充 後一時停止してノズル口に残留している残 をロッドによる押し出す残液排出工程2-3を けることによって、残液による液垂れを防 すると共に、泡の発生を抑制することがで 、且つ脱酸素効率を高めることができた。 お、充填ノズルにメッシュスクリーン付ノ ルを付加した場合は、液垂れを防ぐことが きるので、残液を強制的に排出する必要は く、液充填後の残液排出工程2-3を設ける必 はない。

 次いで、本実施形態では、洗浄兼充填後 酸素ステーションが設けられ、該ステーシ ンでヘッドスペースに発生した泡を押し出 と共に、充填ステーションから洗浄兼充填 脱酸素ステーションに移動する間にヘッド ペース内に侵入した空気を排出するための 填後脱気工程3と、スパウト外周面の洗浄と パウチ内に窒素ガス等の不活性ガスを吹き込 んでガス置換を行うスパウト洗浄兼充填後ガ ス置換行程4を実施する。洗浄兼充填後脱酸 ステーションに到達したパウチは、図6に示 ように、まず胴部を一対の脱気板42にて押 してヘッドスペース内の泡をスパウトから 部に排出すると共にヘッドスペース内の脱 を行い、ついで洗浄兼置換ノズル41が降下し てスパウトの頂面および外周部に向けて洗浄 水を噴射すると共にパウチ内部に不活性ガス を吹き込む。その際、洗浄兼置換ノズル41は パウト口を完全に覆った状態であり、スパ ト内に不活性ガスのみが吹きこまれ、洗浄 はスパウト内には浸入しないようになって る。それにより、スパウト外周面を洗浄し 内容物の付着を除去することができ、後工 の内蓋シール工程における内蓋シール材の 好なヒートシールを可能にすると共に、シ ル後のスパウト外周面を清潔にすることが きる。また、洗浄工程で不活性ガスを吹き むことによって、充填工程で空気又は窒素 スを吹き込む場合と違って、残液による泡 ちがないので、パウチ内に泡を発生させる となく、パウチを膨らませることができ、 ウチ内の液面を降下させ、以後の搬送工程 の内容液の搬送衝撃によるあふれを防止す ことができる。しかも、空気でなく不活性 スでパウチを膨らませたため、脱酸素効果 飛躍的に高めることができた。このように 本実施形態では充填工程で空気や不活性ガ によるパウチを膨らませる工程を設けてな ので、泡立ち易い内容物であっても泡の発 を抑制することができる。また、充填中に ウチ胴部を外部より吸引し膨らませるので パウチ内に圧縮空気を供給しなくてもパウ はある程度膨らみ、また例え充填後の液面 降下が少なくても充填ステーションに隣接 る洗浄兼充填後脱酸素ステーションまでの1 ステップの搬送であるので、搬送衝撃による 内容液のあふれは少なく、たとえあふれても パウチ洗浄前であるので問題はない。

 内部に不活性ガスを吹き込むことによって 全に膨らんで液位が低下したスパウトは、 いでスパウト乾燥ステーションに搬送され スパウトの内外面に不活性ガスを吹き付け ことによって、洗浄水による洗浄後のスパ トを乾燥させる。不活性ガスによって乾燥 せるので、不活性ガスが空気のパージ作用 し、外部からのパウチ内への空気の流入を 止する。しかしながら、スパウト乾燥ステ ションでは、乾燥媒体である不活性ガスを パウトへの吹付けの際、スパウト開口部を 全に覆った状態で吹付けることによって、 燥媒体がパウチ内に浸入することがないの 、その場合嵌装媒体として圧縮空気を採用 ても良い。圧縮空気でスパウト外周部に付 している水分を飛ばすことによって、短時 に乾燥させることができる。
 しかしながら、本実施形態では、前記のよ な充填前脱酸素工程1及び充填工程2での脱 素を行うことによって、パウチ内の酸素量 飛躍的に減少させることができ、泡の発生 少ないので、極端に泡立ち易い内容物の場 を除き、図1に示す工程図において、スパウ 洗浄兼充填後第1ガス置換工程4を省き、破 で示すように充填工程2から直接充填後第2ガ ス置換工程6に移行してもよい。

 以上の工程を経て、密封工程に進むが、本 施形態ではより脱酸素効果を高めるために 内蓋シール直前に、さらに充填後第2ガス置 換工程6を実施するようにしてある。充填後 2ガス置換工程6は、充填後第2ガス置換ステ ションでパウチ内に不活性ガスを吹き込ん ヘッドスペースのガス置換を行なう。次い 、内蓋仮シール・打ち抜き・脱気ステーシ ンに搬送され、内蓋シール工程7を実施する 内蓋シール工程では、内蓋シール前脱気工 7-1で一対の脱気板でパウチ胴部を充填液が れ出ない程度に圧迫して、その状態で内蓋 仮シール・打抜きを行う内蓋仮シール・打 き工程7-2を実施する。内蓋仮シール・打抜 工程7-2は、アルミニウム箔と合成樹脂フィ ムの複合シール材等の熱溶着性とガスバリ 性を有する内蓋材をスパウトに仮シール後 打抜きする工程であり、従来と同様な方法 採用できる。次いで、スパウト開口天面全 に内蓋を第1シール工程7-3及び第2シ-ル工程7 -4を経て行い、パウチを内蓋で完全に密封す 。その後、外蓋装着工程8で外蓋を螺着する 。
 以上、本発明のスパウト付きパウチへの液 内容物充填密封方法の実施形態について説 したが、本発明は上記実施形態に限るもの なく、その目的を達成する範囲内で各工程 順番を変更したり、工程の削除あるいは付 は適宜可能である。

 図4は上記機能を果たすために充填ステー ションに配置された充填手段としての充填バ ルブの実施形態を示し、該充填バルブ20は、 筒21、外ロッド22、中ロッド23から構成され いる。外筒21は、中空円筒状に形成され、 容液供給タンクと給液管24を介して連通する 内容液供給口25、流体室26、弁座27、充填ノズ ル28を有している。本実施形態では充填ステ ションに充填前第2脱気工程を行うための一 対の脱気板(図示していない)が充填バルブの 方が配置され、且つパウチに内容物充填開 後にパウチの胴部を吸引して開く一対の吸 パットが配置されている。しかしながら、 填前第2脱気工程を脱気板によらずに、真空 吸引で行う場合は前記給液管24は、切り替え 能に真空ポンプに連結され、給液に先立っ パウチ内の空気を真空排気できるようにす 。外ロッド22は、前記流体室内にシリンダ の適宜のアクチュエータで上下駆動可能に けられ、弁座27に着座して充填ノズル28を開 する弁体29として機能し、該弁体29は中央部 が充填ノズル28と略同径の貫通中空になって り、該中空部に中ロッド23がシリンダ等の 宜のアクチュエータで上下駆動可能に嵌合 ている。中ロッド23は、中実棒で形成され、 弁体29が弁座に着座した状態で駆動されるこ によって、該中ロッドの先端部が充填ノズ 28内に進入して、充填ノズル内に残留して る残液をパウチ内に押し出す作用を行なう

 以上のように構成された充填バルブ20が 置された充填ステーションでは、前工程で 活性ガスが充填されたパウチが充填ステー ョンに到達すると一対の脱気板でパウチ胴 を押圧して充填前第2脱気工程2-1を行い、つ で充填バルブ降下し、同図(a)に示すように 充填ノズル28にパウチのスパウト16の頂部が 嵌合して、内容物定量充填工程2-2では弁体29 中ロッド23と一体に上昇して、充填ノズル28 が開口し、給液管を介して内容物供給タンク に連通させて内容物を充填する。内容物充填 開始後一対の吸引パッドで胴部を吸引して内 容物の充填に応じてパウチを膨らませる。定 量充填後、同図(b)に示すように外ロッド22と ロッド23が一体に下降して弁体29が着座して 内容液の吐出を停止し、その後同図(c)に示す ように中ロッド23が下降して充填ノズル28内 残液を押し出す。したがって、本実施形態 よれば、圧縮空気によることなく充填ノズ 内の残液をパウチ内に吐出させることがで るので、充填後液垂れが発生することなく かつパウチ内での泡の発生も少ない。

 図5は充填手段としての他の実施形態に係 る充填バルブを示している。図5(a)はバルブ 開いて内容物の吐出している常態であり、 5(b)はバルブが閉じている状態を示している 本実施形態の充填バルブ32は、前記実施形 の場合と違って充填後の残液の押し出しを なわず、吐出口の下方にメッシュノズルを けることによって、残液による液垂れを防 するようにしたものである。本実施形態の 填バルブ32は、吐出口35を有する外筒33と、 端部が弁体となって弁座に着座することに り吐出口を封鎖する弁ロッド34と、バルブの 吐出口35下端部に設けられ吐出路の途中にメ シュスクリーン36を有するメッシュノズル38 から構成されている。なお、図中37はメッシ スクリーン36をメッシュノズル38に固着する ための取付ジグである。メッシュスクリーン 36は、本実施形態では図示のように3枚のスク リーンが吐出路に間隔をおいて配置され、最 下端のメッシュスクリーンは下方凸のドーム 状に形成されているが、その枚数や形状は本 実施形態に限るものではない。ノズルにメッ シュスクリーンを設けることによって、内容 液充填時の内容液の整流作用により泡立ちの 発生を少なくすると共に、定量吐出後に充填 ノズル内に残った残液は、メッシュスクリー ンのメッシュ間で表面張力により液垂れを起 すことなく次の吐出まで残留する。したがっ て、この場合も圧縮空気による残液の排出を する必要がなく、液垂れと泡の発生を防ぐこ とができる。

 図6は、洗浄兼充填後脱酸素ステーション に配置された充填後脱気装置40と洗浄兼ガス 換手段41の断面図を示す。脱気装置40は、パ ウチ15の胴部17を押圧する一対の脱気板42、42 シリンダ装置43によってその間隔調整駆動 能に設けられている。充填ステーションで 容物18が充填されたパウチ15は、図6(a)に示す ように内容物の自重によりある程度膨らんだ 状態にあり、液面19が下がり液面上に大きな ッドスペースが存在する。図示しないグリ パ装置によって、スパウト16の外周部に設 られたフランジ間を挟時して保持されてい パウチが洗浄兼充填後脱酸素ステーション 到着すると、スパウトの胴部17が一対の脱気 板42間に位置し、その状態で脱気板42が互い 接近するように所定のストロークだけ変位 て、スパウトの胴部17を所定量押圧すること によって、液面を上昇させパウチ内の泡と空 気をパウチから排出するようにする(同図(b) 照)。その後、洗浄兼ガス置換手段が下降し 、不活性ガスを噴出しノズルでスパウト口 封鎖すると同時に、脱気装置40の脱気板42、 42は元の位置に復帰し、洗浄と充填後第1ガス 置換が開始される。

 洗浄兼ガス置換手段41は、洗浄水噴出口46 を有するノズルボディ45とガス置換ノズル47 び該ガス置換ノズル47を下方に付勢するスプ リング48を保持するための保持板49とからな 、ノズルボディ45の軸方向中央部にガス置換 ノズル47が嵌合している。該ガス置換ノズル4 7は、図示のように、基端が不活性ガス供給 に連通しているロッド部50の途中にフランジ 51が形成され、下端の噴出口がスパウト開口 に係合するように形成されている。該ガス 換ノズル47は、フランジ51がノズルボディ45 形成された係合突起52と係合し、その下限 置を規制されてノズルボディに支持され、 ランジ51の上面と保持板49との間に嵌合した プリング48によって下方に付勢されている ノズルボディ45は、洗浄水供給口53を介して 浄水供給源に連通し、下端部にはスパウト 端部方向に向けて形成された複数の洗浄水 出口46が円周上に所定ピッチで形成され、 パウト外周部の全周に亘って洗浄水を噴き けてスパウトの開口端部および外周部を洗 するように形成されている。

 洗浄兼ガス置換手段41は、以上のように 成され、前述の充填後脱気工程が終了する 下降して、ガス置換ノズル47がスパウト16の 口端に係合した時にスプリングがクッショ することにより、所定の圧力でガス置換ノ ル47をスパウトに係合させてスパウトの口 を封鎖して洗浄水のスパウト内への進入を 実に防止できると共に、振動や変位量の誤 を吸収し破損を防止することができる。こ 状態で、ノズルボディ45に形成された洗浄水 噴出口からスパウトの口端部及びその外周部 の全周に亘って洗浄水を噴き出して、スパウ トを洗浄する。同時に、ガス置換ノズル47か 不活性ガスが噴出してパウチ内に不活性ガ が充填される。その場合、充填ノズルによ 空気噴出しの場合と違って、パウチ内での の発生はなく、良好に不活性ガスを充填で 、同図(c)に示すようにパウチを所定量膨ら せて液面を下げることができる。しかもそ 場合、ヘッドスペース内に脱気後に不活性 スを充填しているので、ヘッドスペースの ス置換率が高く内容物の酸化を良好に防止 ることができ、酸化しやすい内容物の場合 に有効である。

 充填前脱酸素工程を設けることによる脱酸 の効果を確認するために次のような実験を った。
 実験は表1に示すように、充填前脱酸素工程 における第1脱気工程、不活性ガスブロー工 、脱気工程のうち、第1脱気工程、不活性ガ ブロー工程のみを有し、脱気工程を行わな ったもの(No.1,No.2)、脱気工程を窒素雰囲気 しで行ったもの(No.3)、脱気工程を窒素雰囲 下で行ったもの(No.4)に分けて行い、密封後 含気量、酸素濃度、酸素量を測定し、置換 を求めた。脱気は全試料とも0.5秒間行い、 素ブローはNo.1のみ0.03秒間、他は0.14秒間行 た。その結果を表1に示す。なお、表1のデー タは、充填前脱酸素工程の後、パウチに内容 物の充填無しでそのままシールしたものの測 定値である。

 表1から分かるように、脱気後の窒素ブロ ーがごく少量でそのまま密封したNo.1は酸素 度が高く置換率が低く、満足な置換率が得 れてない。他の試料のうち窒素ブロー後脱 を行わないでそのまま密封したもの(No.2)は ガス置換率は最も高いが、この場合は充填 脱気工程が板で押す場合、脱気量が多く充 ノズルの先端の滴が飛散してしまう欠点が り、また充填前脱気工程が真空排気の場合 所定時間内に排気できないという欠点があ 。また、脱気を窒素雰囲気なしで行った場 (No.3)は、脱気した分外気の侵入により酸素 度が高くなり置換率はNo.2の場合と比べて低 なっている。ところが、脱気を窒素雰囲気 行った場合(No.4)は、No.3と比べてかなり置換 率が向上しており、脱気工程を不活性ガス雰 囲気で行うことによる置換率向上の効果が確 認された。

 次に、本発明の方法による脱酸素効果を 認するために、表2に示すように、実施例と して、充填前脱酸素工程を表1におけるNo.4に す方法で行った場合における充填時脱気工 、充填後脱気工程、充填後第2ガス置換工程 の各工程を実施した場合(実施例2)、そのうち 充填後第2ガス置換工程のみを行わなかった 合(実施例1)について、含気量、酸素濃度、 素量を測定して置換率を求めた。また、比 例として充填後第1ガス置換工程のみを実施 た場合(比較例1)、充填後脱気工程と充填後 1ガス置換工程を実施した場合(比較例2)、さ らに充填時脱気工程、充填後脱気工程及び充 填後第1ガス置換工程を実施した場合(比較例3 )について、同様に含気量、酸素濃度、酸素 を測定して置換率を求めた。その結果を表2 示す。

 表2から明らかなように、本実施例の場合、 即ち充填前脱酸素を行った場合は比較例と比 べて特段にガス置換率が向上していることが 確認された。

 本発明のスパウト付パウチへの内容物充 方法および装置は、泡の発生を抑制しかつ ガス置換率を達成できるので、泡が発生し すい内容物および酸化劣化しやすく、充填 封後にレトルト殺菌する内容物のパウチ詰 の場合は特に好適であるが、それに限らず 般の常温充填、ホットパック、無菌充填用 しても利用可能である。また、内容物は液 食品に限らず、洗剤、オイル等の種々の液 内容物のスパウト付パウチへの充填密封に 用可能である。