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Title:
METHOD FOR PRODUCING ALKYLATED AROMATIC COMPOUND, METHOD FOR PRODUCING CUMENE, AND METHOD FOR PRODUCING PHENOL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2010/047364
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a method for producing an alkylated aromatic compound with which it is possible to greatly reduce the amount of solid acidic substance, as well as a method for producing cumene and a method for producing a phenol comprising steps for obtaining cumene by this method.  The method for producing an alkylated aromatic compound comprises a step (i) for obtaining a reaction product (a1) containing an alkylated aromatic compound and water by reacting an aromatic compound, ketone, and hydrogen using a solid acidic substance and a metal component comprising at least one metal element selected from the group consisting of copper, nickel, cobalt, and rhenium; a step (ii) for obtaining a dehydration product (a2) by removing at least a portion of the water in the reaction product (a1) from at least a portion of the reaction product (a1); and a step (iii) for obtaining a reaction product (a3) containing alkylated aromatic compound by bringing at least a portion of the dehydration product (a2) into contact with the solid acidic substance.

Inventors:
FUJIWARA, Kenji (INC. 580-32, Nagaura, Sodegaura-sh, Chiba 65, 〒2990265, JP)
藤原 謙二 (〒65 千葉県袖ヶ浦市長浦580-32 三井化学株式会社内 Chiba, 〒2990265, JP)
OHKUBO, Tsuneyuki (INC. 580-32, Nagaura, Sodegaura-sh, Chiba 65, 〒2990265, JP)
大久保 英主 (〒65 千葉県袖ヶ浦市長浦580-32 三井化学株式会社内 Chiba, 〒2990265, JP)
FUJITA, Terunori (INC. 580-32, Nagaura, Sodegaura-sh, Chiba 65, 〒2990265, JP)
藤田 照典 (〒65 千葉県袖ヶ浦市長浦580-32 三井化学株式会社内 Chiba, 〒2990265, JP)
AOKI, Shinobu (INC. 580-32, Nagaura, Sodegaura-sh, Chiba 65, 〒2990265, JP)
Application Number:
JP2009/068168
Publication Date:
April 29, 2010
Filing Date:
October 22, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUI CHEMICALS, INC. (5-2 Higashi-Shimbashi 1-chome, Minato-ku Tokyo, 17, 〒1057117, JP)
三井化学株式会社 (〒17 東京都港区東新橋一丁目5番2号 Tokyo, 〒1057117, JP)
FUJIWARA, Kenji (INC. 580-32, Nagaura, Sodegaura-sh, Chiba 65, 〒2990265, JP)
藤原 謙二 (〒65 千葉県袖ヶ浦市長浦580-32 三井化学株式会社内 Chiba, 〒2990265, JP)
OHKUBO, Tsuneyuki (INC. 580-32, Nagaura, Sodegaura-sh, Chiba 65, 〒2990265, JP)
大久保 英主 (〒65 千葉県袖ヶ浦市長浦580-32 三井化学株式会社内 Chiba, 〒2990265, JP)
FUJITA, Terunori (INC. 580-32, Nagaura, Sodegaura-sh, Chiba 65, 〒2990265, JP)
藤田 照典 (〒65 千葉県袖ヶ浦市長浦580-32 三井化学株式会社内 Chiba, 〒2990265, JP)
International Classes:
C07C2/86; B01J29/70; C07C7/10; C07C15/085; C07C37/08; C07C39/04; C07B61/00
Attorney, Agent or Firm:
SSINPAT PATENT FIRM (Gotanda Yamazaki Bldg. 6F, 13-6 Nishigotanda 7-chome, Shinagawa-k, Tokyo 31, 〒1410031, JP)
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Claims:
 銅、ニッケル、コバルトおよびレニウムからなる群から選択される少なくとも一種の金属元素を含む金属成分および固体酸物質を用いて、芳香族化合物と、ケトンと、水素とを反応させ、アルキル化芳香族化合物と、水とを含む反応物(a1)を得る工程(i)と、
 少なくとも一部の前記反応物(a1)から、反応物(a1)中の少なくとも一部の水を除去し、脱水反応物(a2)を得る工程(ii)と、
 前記脱水反応物(a2)の少なくとも一部を、固体酸物質と接触させ、アルキル化芳香族化合物を含む反応物(a3)を得る工程(iii)とを有することを特徴とするアルキル化芳香族化合物の製造方法。
 前記反応物(a1)の水分含有率が0.5~10wt%であることを特徴とする請求項1に記載のアルキル化芳香族化合物の製造方法。
 前記工程(ii)が、
 前記反応物(a1)を気液分離して、反応ガスおよび反応液を得る工程(ii-1)、
 前記反応ガスを冷却し、反応ガスに含まれる液体を分離し、分離ガスと分離液を得る工程(ii-2)、
 および前記反応液を油水分離することにより、少なくとも一部の水を除去した油分を得る工程(ii-3)を有し、
 前記分離ガスおよび油分を、前記脱水反応物(a2)の少なくとも一部として用いることを特徴とする請求項1または2に記載のアルキル化芳香族化合物の製造方法。
 前記工程(ii-3)が、反応液および工程(ii-2)で得られた分離液を油水分離することにより、少なくとも一部の水を除去した油分を得る工程であることを特徴とする請求項3に記載のアルキル化芳香族化合物の製造方法。
 前記工程(i)を断熱型反応器中で行うことを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載のアルキル化芳香族化合物の製造方法。
 前記金属成分が第IIB族元素、IIIA族元素、VIB族元素およびVIII族元素(但し、ニッケルとコバルトとを除く)からなる群から選択される少なくとも一種の元素をさらに含む請求項1~5のいずれか一項に記載のアルキル化芳香族化合物の製造方法。
 前記固体酸物質が、ゼオライトである請求項1~6のいずれか一項に記載のアルキル化芳香族化合物の製造方法。
 請求項1~7のいずれか一項に記載のアルキル化芳香族の製造方法において、前記芳香族化合物がベンゼンであり、前記ケトンがアセトンであることを特徴とするクメンの製造方法。
 上流側から固体酸物質(1)からなる触媒層(A)、銅、ニッケル、コバルトおよびレニウムからなる群から選択される少なくとも一種の金属元素を含む金属成分からなる触媒層(B)、および固体酸物質(2)からなる触媒層(C)が配置された断熱型反応器中、または、
 上流側から固体酸物質(1)からなる触媒層(A)、および銅、ニッケル、コバルトおよびレニウムからなる群から選択される少なくとも一種の金属元素を含む金属成分および固体酸物質(2)からなる触媒層(D)が配置された断熱型反応器中に、
 ベンゼンとアセトンと水素とを供給することにより、前記触媒層(C)または触媒層(D)よりも下流側に設けられた断熱型反応器の出口から、クメンを含む反応液および反応ガスを得る工程(I)、
 前記反応ガスを冷却し、反応ガスに含まれる液体を分離し、分離ガスと分離液を得る工程(II)、
 前記反応液を油水分離することにより、少なくとも一部の水を除去した油分を得る工程(III)および、
 前記分離ガスの少なくとも一部および油分の少なくとも一部を、循環ガスおよび循環液として、前記断熱型反応器中に供給する工程(IV)を有することを特徴とするクメンの製造方法。
 さらに、前記触媒層(A)よりも下流側であり、触媒層(B)または触媒層(D)よりも上流側に設けられた断熱型反応器の出口から、クメンを含む反応液および反応ガスを得る工程(V)を有することを特徴とする請求項9に記載のクメンの製造方法。
 上流側から銅、ニッケル、コバルトおよびレニウムからなる群から選択される少なくとも一種の金属元素を含む金属成分からなる触媒層(B)、および固体酸物質(2)からなる触媒層(C)が配置された断熱型反応器中、または、
 銅、ニッケル、コバルトおよびレニウムからなる群から選択される少なくとも一種の金属元素を含む金属成分および固体酸物質(2)からなる触媒層(D)が配置された断熱型反応器中に、
 ベンゼンとアセトンと水素とを供給することにより、前記触媒層(C)または触媒層(D)よりも下流側に設けられた断熱型反応器の出口から、クメンを含む反応液および反応ガスを得る工程(I')、
 前記反応ガスを冷却し、反応ガスに含まれる液体を分離し、分離ガスと分離液を得る工程(II')、
 前記反応液を油水分離することにより、少なくとも一部の水を除去した油分を得る工程(III')および、
 前記分離ガスの少なくとも一部および油分の少なくとも一部を、固体酸物質(1)からなる触媒層(A)が配置された断熱型反応器中に供給することにより、クメンを含む反応液および反応ガスを得る工程(IV’)を有することを特徴とするクメンの製造方法。
 さらに、前記工程(IV’)で得られた反応ガスを冷却し、反応ガスに含まれる液体を分離し、分離ガスと分離液を得る工程(V’)、
 前記工程(IV’)で得られた反応液を油水分離することにより、少なくとも一部の水を除去した油分を得る工程(VI’)、
 前記分離ガスの少なくとも一部および油分の一部を、循環ガスおよび循環液として、前記工程(I’)に用いる断熱形反応器中に供給する工程(VII’)を有することを特徴とする請求項11に記載のクメンの製造方法。
 前記金属成分が第IIB族元素、IIIA族元素、VIB族元素およびVIII族元素(但し、ニッケルとコバルトとを除く)からなる群から選択される少なくとも一種の元素をさらに含む請求項9~12のいずれか一項に記載のクメンの製造方法。
 前記固体酸物質(1)および固体酸物質(2)の少なくとも一方が、ゼオライトである請求項9~13のいずれか一項に記載のクメンの製造方法。
 前記ゼオライトが10~12員環構造を有するゼオライトである請求項14に記載のクメンの製造方法。
 前記ゼオライトが、ベータゼオライトおよびMCM-22からなる群から選択される少なくとも1種のゼオライトである請求項14に記載のクメンの製造方法。
 下記工程(a)~工程(e)を含むフェノールの製造方法において、工程(c)を請求項8~16のいずれか一項に記載のクメンの製造方法に従って実施することを特徴とするフェノールの製造方法。
 工程(a):クメンを酸化してクメンヒドロペルオキシドへ変換する工程
 工程(b):クメンヒドロペルオキシドを酸分解させてフェノールとアセトンとを得る工程
 工程(c):上記工程(b)において得られるアセトンを用いて、ベンゼンとアセトンと水素とを反応させてクメンを合成する工程
 工程(d):上記工程(c)で得られるクメンを精製する工程
 工程(e):上記工程(d)で得られるクメンを工程(a)へ循環する工程
Description:
アルキル化芳香族化合物の製造 法、クメンの製造方法およびフェノールの 造方法

 本発明は、アルキル化芳香族化合物の製 方法、クメンの製造方法およびフェノール 製造方法に関する。

 ベンゼンとプロピレンとを反応させてク ンを製造する方法、クメンを酸化してクメ ヒドロペルオキシドを製造する方法、クメ ヒドロペルオキシドを酸分解させてフェノ ルとアセトンを製造する方法は、既にそれ れ公知であり、これらの反応を組み合わせ 方法は一般にクメン法と呼ばれるフェノー 製造方法であり、現在フェノール製造法の 流である。

 このクメン法はアセトンが併産されると う特徴があり、アセトンを同時にほしい場 は長所となるが、アセトンが余剰の場合に 原料であるプロピレンとの価格差が不利な 向へ働き、結果致命的な欠点になる。

 そこで、原料とするオレフィンと併産す ケトンの価格差を有利な方向へ導く為、例 ばn-ブテンとベンゼンとから得られるセカ ダリーブチルベンゼンを酸化、酸分解して フェノールと同時にメチルエチルケトンを る方法が提案されている(例えば、特許文献1 および特許文献2参照)。この方法ではセカン リーブチルベンゼンの酸化で目的とするセ ンダリーブチルベンゼンヒドロペルオキシ の選択率が80%程度しかなく、その他に15%以 のアセトフェノンが副生するため、フェノ ル製造法としての収率はクメン法には及ば い。

 また、シクロヘキセンとベンゼンから得 れるシクロヘキシルベンゼンを酸化、酸分 し、フェノールとシクロヘキサノンを得る 法も提案されている。この方法では得られ シクロヘキサノンを脱水素することにより ェノールが得られるので、形式的にはケト の副生は回避できている。しかしながら、 の方法ではシクロヘキシルベンゼンの酸化 応において、目的とするシクロヘキシルベ ゼンヒドロペルオキシドの収率がさらに低 、工業的な価値は低い(例えば、特許文献3 照)。

 そこで、酸化および酸分解の収率が最も いクメン法について、その優位性を保った ま原料であるプロピレンと併産するアセト の問題を回避する為、併産するアセトンを 々な方法を用いてクメン法の原料として再 用する方法が提案されている。

 アセトンは、水添することにより容易に ソプロパノールへ変換できる。さらに脱水 応によりプロピレンとした後にベンゼンと 応させクメンとし、クメン法の原料として 使用するプロセスが提案されている(例えば 、特許文献4参照)。

 またアセトンの水添で得られたイソプロ ノールを直接ベンゼンと反応させてクメン 得る方法が提案されている(例えば、特許文 献5および特許文献6参照)。

 またアセトンをイソプロパノールとしベ ゼンと反応させて得られるクメンを用いて ェノールを製造するというプロセス的な方 が提案されている(例えば、特許文献7参照)

 さらにアセトンとベンゼンを水素共存下 直接反応させる方法が提案されている(例え ば、特許文献8参照)。

 上記のようなイソプロパノール、または ソプロパノールを反応系内で経由してベン ンをアルキル化する場合、生成水が発生す 。水はアルキル化触媒である酸触媒の酸強 を低下させる(例えば、特許文献9参照)ため 多量の触媒量が必要となり、工業化におけ 大きな問題であった。

特開昭57-91972号公報

米国特許出願公開2004/0162448号明細書

フランス特許第1030020号明細書

特開平2-174737号公報

特開平2-231442号公報

特開平11-35497号公報

特表2003-523985号公報

特表2005-513116号公報

特開2001-55351号公報

 従来のベンゼンとアセトンと水素とを含 原料を反応させてクメンを得る方法として 、例えば以下の方法が挙げられる。従来の 法では、固体酸物質と、銅、ニッケル、コ ルトおよびレニウムからなる群から選択さ る少なくとも一種の金属元素を含む金属成 とを含む断熱型反応器中で、ベンゼンとア トンと水素とを含む原料を、反応させてク ンを得る発熱反応を行う。このとき前記断 反応器からクメンを含む反応液および反応 スを得た後に、反応ガスを冷却し、反応ガ に含まれる液体を分離し、分離ガスと分離 を得る。また、反応液を油水分離すること より、少なくとも一部の水を除去した油分 得る。従来の方法では、前記分離ガスの少 くとも一部および油分の一部を循環ガスお び循環液として、前記断熱型反応器に循環 ることにより、反応熱の除熱を行うことが 一般に行われていた。該従来の方法のフロ 図(工程図)を図1に示す。なお、従来の方法 おいては、固体酸物質と、金属成分とは、 常混合された状態で断熱型反応器中に充填 れるか、金属成分が上流側、固体酸物質が 流側に充填されていた。

 ベンゼン等の芳香族化合物とアセトン等 ケトンと水素とを含む原料を反応させてク ン等のアルキル化芳香族化合物を得る際に 、クメン等のアルキル化芳香族化合物と共 水が得られ、反応の進行する断熱型反応器 の下流側ほど水の濃度が増大する。また前 固体酸物質は水が存在すると、一般に活性 低下する。固体酸物質の活性が低下し、反 器中で充分な反応率でクメン等のアルキル 芳香族化合物を得ることができなくなると 反応中間体であるプロピレン等のオレフィ 等が、前記反応ガスに含まれる場合がある 該プロピレン等のオレフィンが反応循環ガ として、断熱型反応器中に循環すると、前 金属成分存在下で、水素と反応することに り、プロパン等のパラフィンとなる。プロ ン等のパラフィンは、クメン等のアルキル 芳香族化合物の製造には関与しないため経 上著しく不利となる。上記プロピレン等の レフィンの発生を防ぐためには、反応器中 、充分な反応率でクメン等のアルキル化芳 族化合物を得ることが望まれるが、この場 には、水によって活性が低下した後でも充 な反応率でクメン等のアルキル化芳香族化 物を得るために、多量の固体酸物質が必要 あった。

 本発明は、ケトンと水素と芳香族化合物 を直接反応させ、アルキル化芳香族化合物 製造する方法であって、従来のアルキル化 香族化合物を製造する方法と比べて、固体 物質量を大きく低減することが可能なアル ル化芳香族化合物の製造方法および、アセ ンと水素とベンゼンとを直接反応させ、ク ンを製造する方法であって、従来のクメン 製造する方法と比べて、固体酸物質量を大 く低減することが可能なクメンの製造方法 提供すること、並びに該方法によってクメ を得る工程を有するフェノールの製造方法 提供することを目的とする。

 本発明者らは、上記課題を解決するため 意検討した結果、金属成分および固体酸物 を用いて、ケトンと水素と芳香族化合物と 直接反応させることにより反応物を得て、 反応物中の水分を除去した後、再度固体酸 質に接触させることによって、上記課題を 決できることを見出し、本発明を完成させ 。

 すなわち本発明は、以下の(1)~(17)に関す 。

 (1) 銅、ニッケル、コバルトおよびレニ ムからなる群から選択される少なくとも一 の金属元素を含む金属成分および固体酸物 を用いて、芳香族化合物と、ケトンと、水 とを反応させ、アルキル化芳香族化合物と 水とを含む反応物(a1)を得る工程(i)と、少な とも一部の前記反応物(a1)から、反応物(a1) の少なくとも一部の水を除去し、脱水反応 (a2)を得る工程(ii)と、前記脱水反応物(a2)の なくとも一部を、固体酸物質と接触させ、 ルキル化芳香族化合物を含む反応物(a3)を得 工程(iii)とを有することを特徴とするアル ル化芳香族化合物の製造方法。

 (2) 前記反応物(a1)の水分含有率が0.5~10wt% あることを特徴とする(1)に記載のアルキル 芳香族化合物の製造方法。

 (3) 前記工程(ii)が、前記反応物(a1)を気液 分離して、反応ガスおよび反応液を得る工程 (ii-1)、前記反応ガスを冷却し、反応ガスに含 まれる液体を分離し、分離ガスと分離液を得 る工程(ii-2)、および前記反応液を油水分離す ることにより、少なくとも一部の水を除去し た油分を得る工程(ii-3)を有し、前記分離ガス および油分を、前記脱水反応物(a2)の少なく も一部として用いることを特徴とする(1)ま は(2)に記載のアルキル化芳香族化合物の製 方法。

 (4) 前記工程(ii-3)が、反応液および工程(i i-2)で得られた分離液を油水分離することに り、少なくとも一部の水を除去した油分を る工程であることを特徴とする(3)に記載の ルキル化芳香族化合物の製造方法。

 (5) 前記工程(i)を断熱型反応器中で行う とを特徴とする(1)~(4)のいずれかに記載のア キル化芳香族化合物の製造方法。

 (6) 前記金属成分が第IIB族元素、IIIA族元 、VIB族元素およびVIII族元素(但し、ニッケ とコバルトとを除く)からなる群から選択さ る少なくとも一種の元素をさらに含む(1)~(5) のいずれかに記載のアルキル化芳香族化合物 の製造方法。

 (7) 前記固体酸物質が、ゼオライトであ (1)~(6)のいずれかに記載のアルキル化芳香族 合物の製造方法。

 (8) (1)~(7)のいずれかに記載のアルキル化 香族の製造方法において、前記芳香族化合 がベンゼンであり、前記ケトンがアセトン あることを特徴とするクメンの製造方法。

 (9) 上流側から固体酸物質(1)からなる触 層(A)、銅、ニッケル、コバルトおよびレニ ムからなる群から選択される少なくとも一 の金属元素を含む金属成分からなる触媒層(B )、および固体酸物質(2)からなる触媒層(C)が 置された断熱型反応器中、または、上流側 ら固体酸物質(1)からなる触媒層(A)、および 、ニッケル、コバルトおよびレニウムから る群から選択される少なくとも一種の金属 素を含む金属成分および固体酸物質(2)から る触媒層(D)が配置された断熱型反応器中に ベンゼンとアセトンと水素とを供給するこ により、前記触媒層(C)または触媒層(D)より 下流側に設けられた断熱型反応器の出口か 、クメンを含む反応液および反応ガスを得 工程(I)、前記反応ガスを冷却し、反応ガス 含まれる液体を分離し、分離ガスと分離液 得る工程(II)、前記反応液を油水分離するこ により、少なくとも一部の水を除去した油 を得る工程(III)および、前記分離ガスの少 くとも一部および油分の少なくとも一部を 循環ガスおよび循環液として、前記断熱型 応器中に供給する工程(IV)を有することを特 とするクメンの製造方法。

 (10) さらに、前記触媒層(A)よりも下流側 あり、触媒層(B)または触媒層(D)よりも上流 に設けられた断熱型反応器の出口から、ク ンを含む反応液および反応ガスを得る工程( V)を有することを特徴とする(9)に記載のクメ の製造方法。

 (11) 上流側から銅、ニッケル、コバルト よびレニウムからなる群から選択される少 くとも一種の金属元素を含む金属成分から る触媒層(B)、および固体酸物質(2)からなる 媒層(C)が配置された断熱型反応器中、また 、銅、ニッケル、コバルトおよびレニウム らなる群から選択される少なくとも一種の 属元素を含む金属成分および固体酸物質(2) らなる触媒層(D)が配置された断熱型反応器 に、ベンゼンとアセトンと水素とを供給す ことにより、前記触媒層(C)または触媒層(D) りも下流側に設けられた断熱型反応器の出 から、クメンを含む反応液および反応ガス 得る工程(I')、前記反応ガスを冷却し、反応 ガスに含まれる液体を分離し、分離ガスと分 離液を得る工程(II')、前記反応液を油水分離 ることにより、少なくとも一部の水を除去 た油分を得る工程(III')および、前記分離ガ の少なくとも一部および油分の少なくとも 部を、固体酸物質(1)からなる触媒層(A)が配 された断熱型反応器中に供給することによ 、クメンを含む反応液および反応ガスを得 工程(IV’)を有することを特徴とするクメン の製造方法。

 (12) さらに、前記工程(IV’)で得られた反 応ガスを冷却し、反応ガスに含まれる液体を 分離し、分離ガスと分離液を得る工程(V’)、 前記工程(IV’)で得られた反応液を油水分離 ることにより、少なくとも一部の水を除去 た油分を得る工程(VI’)、前記分離ガスの少 くとも一部および油分の一部を、循環ガス よび循環液として、前記工程(I’)に用いる 熱形反応器中に供給する工程(VII’)を有す ことを特徴とする(11)に記載のクメンの製造 法。

 (13) 前記金属成分が第IIB族元素、IIIA族元 素、VIB族元素およびVIII族元素(但し、ニッケ とコバルトとを除く)からなる群から選択さ れる少なくとも一種の元素をさらに含む(9)~(1 2)のいずれかに記載のクメンの製造方法。

 (14) 前記固体酸物質(1)および固体酸物質( 2)の少なくとも一方が、ゼオライトである(9)~ (13)のいずれかに記載のクメンの製造方法。

 (15) 前記ゼオライトが10~12員環構造を有 るゼオライトである(14)に記載のクメンの製 方法。

 (16) 前記ゼオライトが、ベータゼオライ およびMCM-22からなる群から選択される少な とも1種のゼオライトである(14)に記載のク ンの製造方法。

 (17) 下記工程(a)~工程(e)を含むフェノール の製造方法において、工程(c)を(8)~(16)のいず かに記載のクメンの製造方法に従って実施 ることを特徴とするフェノールの製造方法

 工程(a):クメンを酸化してクメンヒドロペル オキシドへ変換する工程
 工程(b):クメンヒドロペルオキシドを酸分解 させてフェノールとアセトンとを得る工程
 工程(c):上記工程(b)において得られるアセト ンを用いて、ベンゼンとアセトンと水素とを 反応させてクメンを合成する工程
 工程(d):上記工程(c)で得られるクメンを精製 する工程
 工程(e):上記工程(d)で得られるクメンを工程 (a)へ循環する工程

 本発明のアルキル化芳香族化合物の製造 法は、ケトンと水素と芳香族化合物とを直 反応させ、アルキル化芳香族化合物を製造 る方法であって、従来の方法と比べて、少 い固体酸物質量でアルキル化芳香族化合物 製造することができる。本発明のクメンの 造方法は、アセトンと水素とベンゼンとを 接反応させ、クメンを製造する方法であっ 、従来の方法と比べて、少ない固体酸物質 でクメンを製造することができる。

 また、本発明のフェノールの製造方法は 上記クメンの製造方法を一工程として適用 ることにより、フェノールの製造の際に併 するアセトンを再使用することが可能とな 。このため、本発明のフェノールの製造方 は、プロセス上、経済上優位にフェノール 生産することができる。

図1は、従来のアセトン、水素、ベンゼ ンからクメンを製造する方法のフロー図の一 例である。 図2は、工程(I)~(IV)を有する本発明のク ンの製造方法(第一の態様)のフロー図の一 である。 図3は、工程(I)~(V)を有する本発明のク ンの製造方法(第一の態様)のフロー図の一例 である。 図4は、工程(I’)~(VII’)を有する本発明 のクメンの製造方法(第二の態様)のフロー図 一例である。

 次に本発明について具体的に説明する。

 〔アルキル化芳香族化合物の製造方法〕
 本発明のアルキル化芳香族化合物の製造方 は、銅、ニッケル、コバルトおよびレニウ からなる群から選択される少なくとも一種 金属元素を含む金属成分および固体酸物質 用いて、芳香族化合物と、ケトンと、水素 を反応させ、アルキル化芳香族化合物と、 とを含む反応物(a1)を得る工程(i)と、少なく とも一部の前記反応物(a1)から、反応物(a1)中 少なくとも一部の水を除去し、脱水反応物( a2)を得る工程(ii)と、前記脱水反応物(a2)の少 くとも一部を、固体酸物質と接触させ、ア キル化芳香族化合物を含む反応物(a3)を得る 工程(iii)とを有することを特徴とする。

 本発明のアルキル化芳香族化合物の製造 法は、前記反応物(a1)から、少なくとも一部 の水を除去することにより得られる、脱水反 応物(a2)を固体酸物質に接触させる工程を有 る。該製造方法では、固体酸物質を用いて ルキル化芳香族化合物を得る際に副生し、 体酸物質の活性を低下させる水の少なくと 一部を除去する工程が設けられており、該 程の後に再度固体酸物質を用いて反応を行 ため、反応の中間で脱水を行うことのない 来のアルキル化芳香族化合物の製造方法と べて、用いる固体酸物質の量を、低減した 合であっても充分な反応効率でアルキル化 香族化合物を製造することができる。

 前記反応物(a1)の水分含有率が0.5~10wt%である ことが好ましい、
 水分含有率は、芳香族化合物とケトンとの ル比、反応物の一部を工程(i)に戻す際の循 率等によって変わる。工程(i)に用いる芳香 化合物が過剰である場合、工程(i)に循環さ る反応物の量が過剰である場合には、水分 有率が低くなる傾向がある。芳香族化合物 過剰であると、精製の際に芳香族化合物を 収するコストが大きくなり、経済的に不利 なる。また、循環させる反応物の量が過剰 ある場合には、生産性が低下するため経済 に不利となる。あまりにも水分含有率が高 なると固体酸物質の触媒活性が著しく低下 るため好ましくない。

 前記工程(ii)は、工程(i)で得られた水を含 む反応物(a1)の少なくとも一部を脱水処理す ことにより、反応物(a1)中の少なくとも一部 水が除去された脱水反応物(a2)を得る工程で ある。脱水処理の方法としては、特に限定は なく、油水分離器による水の分離、吸着剤に よる水除去、水分離膜による除去等が挙げら れる。

 前記工程(ii)が、前記反応物(a1)を気液分 して、反応ガスおよび反応液を得る工程(ii-1 )、前記反応ガスを冷却し、反応ガスに含ま る液体を分離し、分離ガスと分離液を得る 程(ii-2)、および前記反応液を油水分離する とにより、少なくとも一部の水を除去した 分を得る工程(ii-3)を有することが好ましい

 なお、前記工程(ii-1)~(ii-3)によって得られ る分離ガスおよび油分は、前記脱水反応物(a2 )の少なくとも一部として用いられる。

 また、前記工程(ii-3)が、反応液および工 (ii-2)で得られた分離液を油水分離すること より、少なくとも一部の水を除去した油分 得る工程であることが好ましい。反応液だ でなく、分離液も含めて油水分離すること より、分離液中に含まれる油分を回収する とができるため好ましい。

 工程(i)および工程(iii)は、通常固定床反 器中で行われ、該反応器としては、例えば 熱型反応器、外部熱交換式反応器等が挙げ れる。中でも前記工程(i)を断熱型反応器中 行うことが好ましく、工程(iii)を断熱型反応 器中で行うことも好ましい。

 前記工程(i)および工程(iii)を行う際の態 の例を、工程(i)および工程(iii)を同一の反応 器で行う場合と、別の反応器で行う場合とに 分けて説明する。

 工程(i)および工程(iii)を同一の反応器で う場合には、該反応器が断熱型反応器であ ことが好ましい。該断熱型反応器としては えば、上流側から固体酸物質(1)からなる触 層(A)、銅、ニッケル、コバルトおよびレニ ムからなる群から選択される少なくとも一 の金属元素を含む金属成分からなる触媒層(B )、および固体酸物質(2)からなる触媒層(C)が 置された断熱型反応器や、上流側から固体 物質(1)からなる触媒層(A)、および銅、ニッ ル、コバルトおよびレニウムからなる群か 選択される少なくとも一種の金属元素を含 金属成分および固体酸物質(2)からなる触媒 (D)が配置された断熱型反応器が挙げられる これらの断熱型反応器中に、芳香族化合物 、ケトンと、水素とを供給することにより 工程(i)を行うことができる。また、工程(ii) 得られた脱水反応物(a2)の少なくとも一部を 、前記断熱型反応器中に循環させることによ り工程(iii)を行うことができる。

 工程(i)と工程(iii)とを別の反応器で行う 合には、工程(i)を行う際に用いる反応器お び工程(iii)を行う際に用いる反応器の両方が 断熱型反応器であることが好ましい。工程(i) に用いる反応器としては、上流側から銅、ニ ッケル、コバルトおよびレニウムからなる群 から選択される少なくとも一種の金属元素を 含む金属成分からなる触媒層(B)、および固体 酸物質(2)からなる触媒層(C)が配置された断熱 型反応器、銅、ニッケル、コバルトおよびレ ニウムからなる群から選択される少なくとも 一種の金属元素を含む金属成分および固体酸 物質(2)からなる触媒層(D)が配置された断熱型 反応器が挙げられる。これらの断熱型反応器 中に、芳香族化合物と、ケトンと、水素とを 供給することにより、工程(i)を行うことがで きる。また、工程(iii)に用いる反応器として 、固体酸物質(1)からなる触媒層(A)が配置さ た断熱型反応器が挙げられる。工程(ii)で得 られた脱水反応物(a2)の少なくとも一部を、 記断熱型反応器中に供給することにより工 (iii)を行うことができる。

 本発明のアルキル化芳香族化合物の製造 法においては、アルキル化芳香族化合物を る際の反応温度、すなわち工程(i)および工 (iii)を行う際の温度は、通常100~300℃の範囲 ある。より詳細には、本発明において進行 る反応は発熱反応であるため、各工程を行 際の反応器中の温度には温度勾配が存在す 。

 例えば、前述のように工程(i)および工程( iii)を同一の断熱型反応器を用いて行う場合 は、断熱型反応器の触媒層(A)よりも上流側 反応器入口付近の温度は100~160℃の温度を有 、触媒層(C)または触媒層(D)よりも下流側の 応器出口付近は120~300℃の温度(但し、反応 入口付近の温度よりも高温である)を有する とが好ましい。また、別の例としては、前 のように工程(i)と工程(iii)とを別の断熱型 応器を用いて行う場合には、工程(i)を行う 熱型反応器中の触媒層(B)または触媒層(D)よ も上流側の反応器入口付近の温度は100~160℃ 温度を有し、触媒層(C)または触媒層(D)より 下流側の反応器出口付近は120~300℃の温度( し、反応器入口付近の温度よりも高温であ )を有することが好ましく、工程(iii)を行う 熱型反応器中の触媒層(A)よりも上流側の反 器入口付近の温度は100~250℃の温度を有し、 媒層(A)よりも下流側の反応器出口付近は120~ 300℃の温度(但し、反応器入口付近の温度よ も高温である)を有することが好ましい。

 本発明のアルキル化芳香族化合物の製造 法に用いる固体酸物質、銅、ニッケル、コ ルトおよびレニウムからなる群から選択さ る少なくとも一種の金属元素を含む金属成 としては特に限定はなく、後述の〔クメン 製造方法〕の項で記載したものを用いるこ ができる。

 本発明のアルキル化芳香族化合物の製造 法においては、工程(i)においてまず銅、ニ ケル、コバルトおよびレニウムからなる群 ら選択される少なくとも一種の金属元素を む金属成分の作用によりケトンが水素によ 還元され、対応するアルコール(例えばケト ンがアセトンである場合にはイソプロパノー ル)が生成し、その後固体酸物質の作用によ 対応するアルコールと芳香族化合物とのア キル化反応が起こっていると考えられる。 の際一部の対応するアルコールは分子内、 は対応するアルコール同士で脱水したオレ ィンやエーテルを経由し、芳香族化合物と アルキル化反応が起こると考えられる。

 本発明のアルキル化芳香族化合物の製造 法は上述のように原料として水素が含まれ いる。水素の使用量としては、原理的には ケトンと等モル以上あればよく、分離回収 点からは、ケトンに対して、通常は1~10倍モ ル、好ましくは1~5倍モルである。また、ケト ンの転化率を100%以下に抑えたい場合は、用 る水素の量を、1倍モルから低減させること 対応できる。

 また本発明の反応において供給する水素 、ケトンの持つ酸素原子と反応して対応す アルコールとなり、該アルコールと芳香族 合物とが反応し、アルキル化芳香族化合物 水とになる。前記反応において、水素はケ ンと等モル消費され、好ましからざる副反 が進行しない限り、ケトンと等モル以上の 素は本質的には消費されないことになる。

 また、芳香族化合物は、原理的には、ケ ンと等モル以上あればよく、分離回収の点 らは、ケトンに対して、通常は1~10倍モル、 好ましくは1~5倍モルである。

 本発明において、芳香族化合物としては 炭素数6~20の化合物が例示でき、例えばベン ゼン、トルエン、キシレン等のベンゼン同族 体、これらの置換基誘導体、ナフタレン、メ チルナフタレン等のナフタレン同族体、これ らの置換基誘導体等が挙げられる。また、ケ トンとしては、炭素数3~20の化合物が例示で 、対象なもの非対象なものが利用できる。 ルボニル基に結合する基としてはアルキル 、アリール基が例示でき、具体的には、ア トン、メチルエチルケトン、アセトフェノ 等が挙げられる。

 また、前記芳香族化合物がベンゼンであ 、前記ケトンがアセトンであることが好ま い。この場合に得られるアルキル化芳香族 合物はクメンである。すなわち、本発明の ルキル化芳香族化合物の製造方法は、クメ の製造方法であることが好ましい。

 なお、本発明のアルキル化芳香族化合物の 造方法の具体的な態様としては、後述の〔 メンの製造方法〕の項において、ベンゼン 芳香族化合物、アセトンをケトン、クメン アルキル化芳香族化合物に置き換えた態様 挙げられ、実施圧力、WHSV、触媒量等の製造 条件も、後述の〔クメンの製造方法〕の項に おいて記載した条件で行うことができる。
なお、後述の〔クメンの製造方法〕の項にお いて記載した、プロピレン、イソプロパノー ル等の反応中間体としては、ケトンとしてア セトン以外を用いた場合には、該ケトンに対 応する反応中間体が得られる。

 〔クメンの製造方法〕
 本発明のクメンの製造方法には、大きく分 て第一の態様および第二の態様がある。

 本発明のクメンの製造方法(第一の態様) 、上流側から固体酸物質(1)からなる触媒層(A )、銅、ニッケル、コバルトおよびレニウム らなる群から選択される少なくとも一種の 属元素を含む金属成分からなる触媒層(B)、 よび固体酸物質(2)からなる触媒層(C)が配置 れた断熱型反応器中、または、上流側から 体酸物質(1)からなる触媒層(A)、および銅、 ッケル、コバルトおよびレニウムからなる から選択される少なくとも一種の金属元素 含む金属成分および固体酸物質(2)からなる 媒層(D)が配置された断熱型反応器中に、ベ ゼンとアセトンと水素とを供給することに り、前記触媒層(C)または触媒層(D)よりも下 側に設けられた断熱型反応器の出口から、 メンを含む反応液および反応ガスを得る工 (I)、前記反応ガスを冷却し、反応ガスに含 れる液体を分離し、分離ガスと分離液を得 工程(II)、前記反応液を油水分離することに り、少なくとも一部の水を除去した油分を る工程(III)および、前記分離ガスの少なく も一部および油分の少なくとも一部を、循 ガスおよび循環液として、前記断熱型反応 中に供給する工程(IV)を有することを特徴と る。

 本発明のクメンの製造方法(第一の態様) さらに、前記触媒層(A)よりも下流側であり 触媒層(B)または触媒層(D)よりも上流側に設 られた断熱型反応器の出口から、クメンを む反応液および反応ガスを得る工程(V)を有 ていてもよい。

 本発明のクメンの製造方法(第二の態様) 、上流側から銅、ニッケル、コバルトおよ レニウムからなる群から選択される少なく も一種の金属元素を含む金属成分からなる 媒層(B)、および固体酸物質(2)からなる触媒 (C)が配置された断熱型反応器中、または、 、ニッケル、コバルトおよびレニウムから る群から選択される少なくとも一種の金属 素を含む金属成分および固体酸物質(2)から る触媒層(D)が配置された断熱型反応器中に ベンゼンとアセトンと水素とを供給するこ により、前記触媒層(C)または触媒層(D)より 下流側に設けられた断熱型反応器の出口か 、クメンを含む反応液および反応ガスを得 工程(I')、前記反応ガスを冷却し、反応ガス 含まれる液体を分離し、分離ガスと分離液 得る工程(II')、前記反応液を油水分離する とにより、少なくとも一部の水を除去した 分を得る工程(III')および、前記分離ガスの なくとも一部および油分の少なくとも一部 、固体酸物質(1)からなる触媒層(A)が配置さ た断熱型反応器中に供給することにより、 メンを含む反応液および反応ガスを得る工 (IV’)を有することを特徴とする。

 本発明のクメンの製造方法(第二の態様) さらに、前記工程(IV’)で得られた反応ガス 冷却し、反応ガスに含まれる液体を分離し 分離ガスと分離液を得る工程(V’)、前記工 (IV’)で得られた反応液を油水分離すること により、少なくとも一部の水を除去した油分 を得る工程(VI’)、前記分離ガスの少なくと 一部および油分の一部を、循環ガスおよび 環液として、前記工程(I’)に用いる断熱形 応器中に供給する工程(VII’)を有していても よい。

 本発明のクメンの製造方法(第一の態様) 、断熱型反応器中の上流側に固体酸物質(1) らなる触媒層(A)を有することを特徴とする 断熱型反応器の上流側は、下流側と比べて 濃度が小さいため、従来のクメンの製造方 のように、反応器下流側のみに固体酸物質 配置する態様や、固体酸物資と金属成分と 混合物を断熱型反応器中に配置する態様と べて、クメンの製造に用いる固体酸物質の を低減した場合であってもイソプロピルア コールやプロピレン等の原料の反応中間体 好適にベンゼンと反応し、充分な反応率で メンを得ることができる。

 本発明のクメンの製造方法(第二の態様) 、工程(I’)および工程(IV’)の間の工程(工程 (II’)および(III’))において、工程(I’)で得 れる反応液の少なくとも一部の水を除去す ことにより、油分を得ており、該油分を工 (IV’)に用いる。すなわち、本発明のクメン 製造方法(第二の態様)は、固体酸物質を用 る工程(工程(I’)および(IV’))の間に水を取 除く工程を有する。固体酸物質の活性を低 させる原因となる水を取り除く工程を設け ことにより、本発明のクメンの製造方法(第 の態様)は、水を取り除く工程を設けない場 合と比べて、クメンの製造に用いる固体酸物 質の量を低減した場合であってもイソプロピ ルアルコールやプロピレン等の原料の反応中 間体を好適にベンゼンと反応し、充分な反応 率でクメンを得ることができる。

 本発明のクメンの製造方法においては、 メンを得る際の反応温度、すなわち断熱型 応器中の温度は通常100~300℃の範囲である。 より詳細には、本発明において進行する反応 は発熱反応であるため、断熱型反応器中の温 度には、温度勾配がある。クメンの製造方法 (第一の態様)では、断熱型反応器の触媒層(A) りも上流側の反応器入口付近の温度は100~160 ℃の温度を有し、触媒層(C)または触媒層(D)よ りも下流側の反応器出口付近は120~300℃の温 (但し、反応器入口付近の温度よりも高温で る)を有することが好ましい。また、クメン の製造方法(第二の態様)では、工程(I’)が行 れる断熱型反応器においては、触媒層(B)ま は触媒層(D)よりも上流側の反応器入口付近 温度は100~160℃の温度を有し、触媒層(C)また は触媒層(D)よりも下流側の反応器出口付近は 120~300℃の温度(但し、反応器入口付近の温度 りも高温である)を有することが好ましく、 工程(IV’)が行われる断熱型反応器において 、触媒層(A)よりも上流側の反応器入口付近 温度は100~250℃の温度を有し、触媒層(A)より 下流側の反応器出口付近は120~300℃の温度( し、反応器入口付近の温度よりも高温であ )を有することが好ましい。

 本発明には触媒として、触媒は固体酸物 (1)、固体酸物質(2)ならびに、銅、ニッケル コバルトおよびレニウムからなる群から選 される少なくとも一種の金属元素を含む金 成分が用いられる。また、触媒として、さ に他の成分を用いてもよい。

 本発明に用いられる固体酸物質(1)および 体酸物質(2)は、同種の固体酸物質でもよく 異種の固体酸物質でもよいが、同種のもの 好ましい。

 本発明に用いる固体酸物質(1)および固体 物質(2)は、酸としての機能を持つ触媒であ 、一般的に固体酸と呼ばれるものであれば く、ゼオライト、シリカアルミナ、アルミ 、硫酸イオン担持ジルコニア、WO3担持ジル ニアなどを用いることができる。

 特に、ケイ素とアルミニウムから構成さ る無機の結晶性多孔質化合物であるゼオラ トは耐熱性や目的とするクメンの選択率の から本発明に好適な固体酸物質である。な 、固体酸物質としては一種単独でも、二種 上を用いてもよい。

 ゼオライトとしては、クメンの分子径と 程度の細孔を有する、10~12員環構造を有す ゼオライトが好ましく、12員環構造を有する ゼオライトがより好ましい。

 12員環構造を有するゼオライトの例とし は、Y型、USY型、モルデナイト型、脱アルミ ウムモルデナイト型、β型、MCM-22型、MCM-56 などが挙げられ、中でもベータゼオライト MCM-22型、MCM-56型が好適な構造であり、特に ータゼオライト、MCM-22が好ましい。

 これらゼオライトのケイ素とアルミニウ の組成比は2/1~200/1の範囲にあれば良く、特 活性と熱安定性の面から5/1~100/1のものが好 しい。さらにゼオライト骨格に含まれるア ミニウム原子を、Ga、Ti、Fe、Mn、Bなどのア ミウム以外の金属で置換した、いわゆる同 置換したゼオライトを用いることも出来る

 固体酸物質の形状は特に制限は無く、球 ・円柱状・押し出し状・破砕状いずれでも く、またその粒子の大きさも、例えば0.01mm~ 100mmの範囲のものを用いることができ、反応 の大きさに応じ選定すればよい。

 本発明において、銅、ニッケル、コバルト よびレニウムからなる群から選択される少 くとも一種の金属元素を含む金属成分が用 られる。該金属成分とは、該金属元素の単 そのものでもよく、ReO 2 、Re 2 O 7 、NiO、CuOなどの金属酸化物や、ReCl 3 、NiCl 2 、CuCl 2 などの金属塩化物や、Ni-Cu、Ni-Cu-Crなどのク スター金属であってもよい。なお、金属成 としては一種単独でも、二種以上を用いて よい。

 銅、ニッケル、コバルトおよびレニウム らなる群から選択される少なくとも一種の 属元素を含む金属成分としてはカルボニル をアルコールへ水添できる能力を有するも であれば良く特に制限はなく、いわゆる水 触媒として市販されているものがそのまま 用可能であり、種々の担体に担持したもの が市場で入手でき、これらを用いてもよい 例えば、5%Reカーボン触媒、5%Reアルミナ触 、シリカアルミナ担持ニッケル触媒、およ 列記した種類の担持量を、1%や0.5%へ変えた の等が挙げられる。担体としては、シリカ アルミナ、シリカアルミナ、チタニア、マ ネシア、シリカマグネシア、ジルコニア、 ーボンのうちの少なくとも1つを選択するこ が好ましい。

 銅、ニッケル、コバルトおよびレニウム らなる群から選択される少なくとも一種の 属元素を含む金属成分の形状は特に制限は く、球状・円柱状・押し出し状・破砕状い れでもよく、またその粒子の大きさも、0.01 mm~100mmの範囲のもので反応器の大きさに応じ 定すればよい。

 また銅、ニッケル、コバルトおよびレニ ムからなる群から選択される少なくとも一 の金属元素を含む金属成分には、第IIB族元 、IIIA族元素、VIB族元素およびVIII族元素(但 、ニッケルとコバルトとを除く)からなる群 から選択される少なくとも一種の元素をさら に含んでいてもよい。

 なお、上記元素としては具体的にはZn、Cd 、Hg、B、Al、Ga、In、Tl、Cr、Mo、W、Fe、Ru、Os Rh、Ir、Pd、Ptが挙げられる。

 中でも、金属成分として、銅に加えて、Z nや、Alを含有すると、触媒寿命の延長効果の 点で好適である。

 また本発明に用いる触媒としては、さらに の成分を用いてもよく、他の成分として、P bSO 4 、FeCl 2 やSnCl 2 などの金属塩、KやNaなどのアルカリ金属やア ルカリ金属塩、BaSO 4 などを添加すると活性や選択性が向上する場 合が有り、必要に応じて添加されていてもよ い。

 前述のように触媒層(D)は、銅、ニッケル コバルトおよびレニウムからなる群から選 される少なくとも一種の金属元素を含む金 成分および固体酸物質(2)からなる。

 触媒層(D)を形成する、銅、ニッケル、コ ルトおよびレニウムからなる群から選択さ る少なくとも一種の金属元素を含む金属成 および固体酸物質(2)からなる触媒を得る方 (調製方法)については、特に制限はないが 固体酸物質(2)と、銅、ニッケル、コバルト よびレニウムからなる群から選択される少 くとも一種の金属元素を含む金属成分とを ンチメートルサイズの触媒粒子レベルで物 混合して得られた触媒を用いてもよく、固 酸物質(2)と、銅、ニッケル、コバルトおよ レニウムからなる群から選択される少なく も一種の金属元素を含む金属成分とをそれ れ微細化し混合した後改めてセンチメート サイズの触媒粒子へ成型して得られた触媒 用いてもよい。また、固体酸物質(2)を担体 して、その上に銅、ニッケル、コバルトお びレニウムからなる群から選択される少な とも一種の金属元素を含む金属成分を担侍 て得られた触媒を用いてもよく、銅、ニッ ル、コバルトおよびレニウムからなる群か 選択される少なくとも一種の金属元素を含 金属成分を担体とし、固体酸物質(2)を担侍 て得られた触媒を用いてもよい。

 前述のように、触媒層(D)を構成する触媒 、銅、ニッケル、コバルトおよびレニウム らなる群から選択される少なくとも一種の 属元素を含む金属成分および固体酸物質(2) らなる。該触媒は、前述のように銅、ニッ ル、コバルトおよびレニウムからなる群か 選択される少なくとも一種の金属元素を含 金属成分を、固体酸物質(2)を担体として用 て担持することにより得ることが可能であ 。具体的には上記金属元素の硝酸塩水溶液 、固体酸物質(2)を含浸し、含浸後に焼成す 方法や、有機溶媒に可溶にするため配位子 よばれる有機分子を結合させた上記金属元 の錯体として、有機溶媒中に該錯体を溶解 せ、該有機溶媒中へ固体酸物質(2)を含浸し 焼成する方法や、さらに錯体のうちあるも は真空下で気化するため蒸着などの方法で 体酸物質(2)へ担持することも可能である。 た、固体酸物質(2)を対応する金属塩から得 際に、水添触媒となる金属塩を共存させて 固体酸物質(2)の合成と金属の担持とを同時 行う共沈法を採用することもできる。

 本発明の製造方法においては、まず触媒 (B)または触媒層(D)に含有される銅、ニッケ 、コバルトおよびレニウムからなる群から 択される少なくとも一種の金属元素を含む 属成分の作用によりアセトンが水素により 元され、イソプロパノールが生成し、その 固体酸物質(1)および固体酸物質(2)の作用に りイソプロパノールとベンゼンとのアルキ 化反応が起こっていると考えられる。この 一部のイソプロパノールは分子内、又はイ プロピルアルコール同士で脱水したプロピ ンやジイソプロピルエーテルを経由し、ベ ゼンとのアルキル化反応が起こると考えら る。

 なお、本発明のクメンの製造方法(第一の 態様)においては、イソプロパノールが生成 る触媒層(B)または触媒層(D)の上流側に配置 れる、触媒層(A)においてもクメンが得られ 。これは、本発明の製造方法においては、 環ガスや循環液にプロピレンやイソプロパ ール、ジイソプロピルエーテルが含まれて り、これらの化合物とベンゼンとのアルキ 化反応が起こり、クメンが得られるためで る。

 本発明のクメンの製造方法(第一の態様) おいて、断熱型反応器中に配置される触媒 の態様としては、上流側から固体酸物質(1) らなる触媒層(A)、銅、ニッケル、コバルト よびレニウムからなる群から選択される少 くとも一種の金属元素を含む金属成分から る触媒層(B)、および固体酸物質(2)からなる 媒層(C)の三層が配置される態様と、上流側 ら固体酸物質(1)からなる触媒層(A)、および 、ニッケル、コバルトおよびレニウムから る群から選択される少なくとも一種の金属 素を含む金属成分および固体酸物質(2)から る触媒層(D)の二層が配置される態様の二つ 態様がある。

 反応の各段階に応じた適当な触媒種を順 に充填することは、触媒を効率よく使用す という意味で、また目的としない副反応を 制するという意味で好ましい充填方法であ 。

 従って、本発明のクメンの製造方法(第一 の態様)における、上記二つの態様のうち上 側から固体酸物質(1)からなる触媒層(A)、銅 ニッケル、コバルトおよびレニウムからな 群から選択される少なくとも一種の金属元 を含む金属成分からなる触媒層(B)、および 体酸物質(2)からなる触媒層(C)の三層が配置 れる態様が好ましい。

 また、本発明のクメンの製造方法(第二の 態様)において、工程(I’)に用いられる断熱 反応器中に配置される触媒層の態様として 、上流側から銅、ニッケル、コバルトおよ レニウムからなる群から選択される少なく も一種の金属元素を含む金属成分からなる 媒層(B)、および固体酸物質(2)からなる触媒 (C)の二層が配置される態様と、銅、ニッケ 、コバルトおよびレニウムからなる群から 択される少なくとも一種の金属元素を含む 属成分および固体酸物質(2)からなる触媒層(D )の一層が配置される態様の二つの態様があ 。これらの態様の中でも上流側から銅、ニ ケル、コバルトおよびレニウムからなる群 ら選択される少なくとも一種の金属元素を む金属成分からなる触媒層(B)、および固体 物質(2)からなる触媒層(C)の二層が配置され 態様が好ましい。

 本発明のクメンの製造方法は上述のよう 原料として水素が含まれている。

 水素の使用量としては、原理的には、ア トンと等モル以上あればよく、分離回収の からは、アセトンに対して、通常は1~10倍モ ル、好ましくは1~5倍モルである。また、アセ トンの転化率を100%以下に抑えたい場合は、 いる水素の量を、1倍モルから低減させるこ で対応できる。

 また本発明の反応において供給する水素 、アセトンの持つ酸素原子と反応してイソ ロピルアルコールとなり、該イソプロピル ルコールとベンゼンとが反応し、クメンと とになる。前記反応において、水素はアセ ンと等モル消費され、好ましからざる副反 が進行しない限り、アセトンと等モル以上 水素は本質的には消費されないことになる

 また、ベンゼンは、原理的には、アセト と等モル以上あればよく、分離回収の点か は、アセトンに対して、通常は1~10倍モル、 好ましくは1~5倍モルである。

 本発明のクメンの製造方法においては、 述のようにベンゼンとアセトンと水素とを む原料を反応させる。

 本発明のクメンの製造方法(第一の態様) おいて、断熱型反応器中にベンゼンを導入 る際の、導入位置としては、通常前記触媒 (A)よりも上流側である。また、本発明のク ンの製造方法(第一の態様)において、断熱型 反応器中にアセトンを導入する際の、導入位 置としては、触媒層(A)よりも上流側であって もよく、触媒層(A)と触媒層(B)との間であって もよく、触媒層(A)と触媒層(D)との間であって もよい。本発明のクメンの製造方法(第一の 様)において、断熱型反応器中に水素を導入 る際の、導入位置としては、触媒層(A)より 上流側であってもよく、触媒層(A)と触媒層( B)との間であってもよく、触媒層(A)と触媒層( D)との間であってもよい。

 本発明のクメンの製造方法(第二の態様) おいて、工程(I’)が行われる断熱型反応器 にベンゼンを導入する際の、導入位置とし は通常は、前記触媒層(B)または触媒層(D)よ も上流側である。また、本発明のクメンの 造方法(第二の態様)において、工程(I’)が行 われる断熱型反応器中にアセトンを導入する 際の、導入位置としても、通常は前記触媒層 (B)または触媒層(D)よりも上流側である。本発 明のクメンの製造方法(第二の態様)において 工程(I’)が行われる断熱型反応器中に水素 導入する際の、導入位置としても、通常は 記触媒層(B)または触媒層(D)よりも上流側で る。

 またベンゼンおよびアセトンは断熱型反 器の上流側から下流側に向かって導入され が、水素は断熱型反応器の上流側から下流 に向かって導入されてもよく、下流側から 流側に向かって導入されてもよい。

 すなわち本発明のクメンの製造方法にお て、アセトンとベンゼンとを含む混合物を 素と接触させる際には、気液向流、気液併 どちらでも良く、また液、ガスの方向とし 、液下降-ガス上昇、液上昇-ガス下降、液 ス上昇、液ガス下降のいずれでも良い。

 また、断熱型反応器中に水素ガスを供給 る際には、通常連続的に供給するが、この 法に特に限定されるものではなく、反応開 時に水素ガスを添加した後反応中供給を停 し、ある一定時間後に再度供給する間欠的 供給でもよいし、液相反応の場合溶媒に水 ガスを溶解させて供給してもかまわない。 た、リサイクルプロセスでは軽沸留分とと に塔頂から回収される水素ガスを供給して 良い。添加する水素の圧力は、反応器の圧 と同等であることが一般的であるが、水素 供給方法に応じ適宜変更させればよい。

 本発明のクメンの製造方法における、好 しい実施圧力範囲は、0.1~100気圧であり、更 に好ましくは0.5~50気圧である。すなわち、本 発明のクメンの製造方法において、第一の態 様においては前記工程(I)を上記圧力範囲で行 うことが好ましく、第二の態様においては前 記工程(I’)および(IV’)を上記圧力範囲で行 ことが好ましい。

 また本発明を実施するに際し、使用する 媒量は特に限定されないが、例えば、反応 固定床流通装置を用いて行う場合、全原料( ベンゼン、アセトン、水素、循環液および循 環ガス)の時間あたりの供給量(重量)を触媒の 重量で割った値、即ちWHSVで示すと、0.1~200/h 範囲であることが望ましく、より好ましく 0.2~100/hの範囲が好適である。なお、前記触 の重量は、本発明のクメンの製造方法に用 る触媒の合計量、すなわち、固体酸物質(1) 固体酸物質(2)および銅、ニッケル、コバル およびレニウムからなる群から選択される なくとも一種の金属元素を含む金属成分の 計量である。また、前記全原料(ベンゼン、 セトン、水素、循環液および循環ガス)の時 間あたりの供給量(重量)を固体酸触媒の重量 割った値、即ちWHSV(固体酸物質)で示すと、0 .2~400/hの範囲であることが望ましく、より好 しくは0.4~200/hの範囲が好適である。

 本発明のクメンの製造方法(第一の態様) おいて、断熱型反応器中に配置される触媒 の態様が、上流側から固体酸物質(1)からな 触媒層(A)、銅、ニッケル、コバルトおよび ニウムからなる群から選択される少なくと 一種の金属元素を含む金属成分からなる触 層(B)、および固体酸物質(2)からなる触媒層(C )の三層が配置される態様である場合には、 記触媒層(A)の重量を100重量部とすると、触 層(B)が10~1000重量部であることが好ましく、5 0~500重量部であることがより好ましく、触媒 (C)が20~2000重量部であることが好ましく、100 ~1000重量部であることがより好ましい。

 本発明のクメンの製造方法(第一の態様) おいて、断熱型反応器中に配置される触媒 の態様が、上流側から固体酸物質(1)からな 触媒層(A)、および銅、ニッケル、コバルト よびレニウムからなる群から選択される少 くとも一種の金属元素を含む金属成分およ 固体酸物質(2)からなる触媒層(D)の二層が配 される態様である場合には、前記触媒層(A) 重量を100重量部とすると、触媒層(D)が10~2000 量部であることが好ましく、50~1000重量部で あることがより好ましい。また、触媒層(D)に おいて銅、ニッケル、コバルトおよびレニウ ムからなる群から選択される少なくとも一種 の金属元素を含む金属成分と固体酸物質(2)と の合計を100重量%とすると、金属成分を5~45重 %、固体酸物質(2)を55~95重量%含有することが 好ましく、金属成分を10~40重量%、固体酸物質 (2)を60~90重量%含有することがより好ましい。

 本発明のクメンの製造方法(第二の態様) おいて、工程(I’)が行われる断熱型反応器 に配置される触媒の態様が、上流側から銅 ニッケル、コバルトおよびレニウムからな 群から選択される少なくとも一種の金属元 を含む金属成分からなる触媒層(B)、および 体酸物質(2)からなる触媒層(C)の二層が配置 れる態様である場合には、前記触媒層(B)の 量を100重量部とすると、触媒層(C)が10~1000重 部であることが好ましく、20~500重量部であ ことがより好ましく、工程(IV’)が行われる 断熱型反応器中に配置される触媒層(A)が20~200 0重量部であることが好ましく、100~1000重量部 であることがより好ましい。

 本発明のクメンの製造方法(第二の態様) おいて、工程(I’)が行われる断熱型反応器 に配置される触媒の態様が、銅、ニッケル コバルトおよびレニウムからなる群から選 される少なくとも一種の金属元素を含む金 成分および固体酸物質(2)からなる触媒層(D) 一層が配置される態様である場合には、前 触媒層(D)の重量を100重量部とすると、工程(I V’)が行われる断熱型反応器中に配置される 媒層(A)が10~1000重量部であることが好ましく 、20~500重量部であることがより好ましい。ま た、触媒層(D)において銅、ニッケル、コバル トおよびレニウムからなる群から選択される 少なくとも一種の金属元素を含む金属成分と 固体酸物質(2)との合計を100重量%とすると、 属成分を5~45重量%、固体酸物質(2)を55~95重量% 含有することが好ましく、金属成分を10~40重 %、固体酸物質(2)を60~90重量%含有することが より好ましい。

 本発明を実施するに際して、連続流通式 方法で実施する。その際、液相、気相、気- 液混合相の、いずれの形態においても実施す ることが可能である。触媒の充填方式として は、固定床、棚段固定床等の方式が採用され 、いずれの方式で実施しても差し支えない。

 ある経過時間において触媒活性が低下す 場合に、公知の方法で再生を行い触媒の活 を回復することができる。

 クメンの生産量を維持するために、反応 を2つまたは3つ並列に並べ、1つの反応器が 生している間に、残った1つまたは2つの反 器で反応を実施するメリーゴーランド方式 とっても構わない。さらに反応器が3つある 合、他の反応器2つを直列につなぎ、生産量 の変動を少なくする方法をとっても良い。ま た流動床流通反応方式や移動床反応方式で実 施する場合には、反応器から連続的または断 続的に、一部またはすべての触媒を抜き出し 、相当する分を補充することにより一定の活 性を維持することが可能である。

 本発明のクメンの製造方法(第一の態様) 、前記断熱型反応器内で、ベンゼンとアセ ンと水素とを含む原料を反応させてクメン 得るが、該得られたクメンを含む反応液お び反応ガスを前記触媒層(C)または触媒層(D) りも下流側に設けられた断熱型反応器の出 から取り出し、前記反応ガスを冷却し、反 ガスに含まれる液体を分離し、分離ガスと 離液を得る。また前記反応液を油水分離す ことにより、少なくとも一部の水を除去し 油分を得る。該分離ガスの少なくとも一部 よび油分の少なくとも一部を、循環ガスお び循環液として、前記断熱型反応器中に供 することを特徴とする。

 すなわち、本発明のクメンの製造方法(第 一の態様)においては、前記循環ガスおよび 環液が、前記原料であるベンゼン、アセト および水素と共に、断熱型反応器中に供給 れる。

 本発明において、触媒層(C)または触媒層( D)よりも下流側に設けられた断熱型反応器の 口から取り出されたクメンを含む反応液お び反応ガスは、通常断熱型反応器の該出口 下流側に配置した気液分離器により、反応 と反応ガスとに分けられる。気液分離器は 特に限定は無く、例えば縦型ドラム等が挙 られる。また、前記反応ガスを冷却し、分 ガスと分離液とに分離する際には、通常気 分離器により行われる。気液分離器は、特 限定は無く、例えば縦型ドラム等が挙げら る。また、前記反応液を油水分離すること より、少なくとも一部の水を除去した油分 得るが、該油水分離を行う装置としては、 に限定は無く例えば、下部にブーツを有す 横型ドラム、内部に仕切板を有する横形ド ム等が挙げられる。なお、油水分離を行う 置に、反応液に加えて前記分離液を供給し 油水分離を行ってもよい。

 なお本発明においては、前記反応ガスを 離ガスと分離液とに分ける前および、反応 を油水分離する前には熱交換器を用いて、 交換を行い反応ガスおよび反応液を冷却す ことが好ましい。熱交換に用いる熱交換器 関しても特に限定は無く、熱交換可能であ ばどのようなタイプでも使用できる。例え スパイラル式熱交換器、プレート式熱交換 、二重管式熱交換器、多管円筒式熱交換器 多重円管式熱交換器、渦巻管式熱交換器、 巻板式熱交換器、タンクコイル式熱交換器 タンクジャケット式熱交換器、直接接触液 式熱交換器等が用いられる。

 本反応は発熱反応であり、発生した熱を 効に利用することは省エネルギーの観点か も経済的にも有効である。反応熱の回収は 応ガス、反応液を通常熱交換器に通すこと よりスチームとして回収する。

 また、本発明のクメンの製造方法(第一の 態様)において、油分の少なくとも一部を循 液として、前記断熱型反応器に供給するが 油分100重量%あたり、通常は5~100重量%、好ま くは30~100重量%を循環液として、断熱型反応 器に循環する。

 本発明のクメンの製造方法(第二の態様) は、前記工程(I’)~(IV’)に加えて、前記工程 (V’)~(VII’)を有することが好ましい。本発明 のクメンの製造方法(第二の態様)が工程(V’)~ (VII’)を有する場合には、前記工程(VI’)によ り得られた油分の一部が、循環液として工程 (I’)に用いる断熱型反応器中に供給される。 この場合には、工程(VI’)で得られる油分100 量%あたり、通常は5~99重量%、好ましくは30~99 重量%を循環液として、工程(I’)に用いる断 型反応器中に供給する。

 なお、循環液(油分)には、様々な成分、 えばベンゼン、アセトン、イソプロパノー 、ジイソプロピルエーテル、プロピレン、 メン等が含まれている。

 また、本発明のクメンの製造方法(第一の 態様)において、少なくとも一部の分離ガス 循環ガスとして、前記断熱型反応器に供給 るが、分離ガス100重量%あたり、通常は9~100 量%、好ましくは、30~100重量%を循環ガスとし て、断熱型反応器に循環する。

 本発明のクメンの製造方法(第二の態様) は、前記工程(I’)~(IV’)に加えて、前記工程 (V’)~(VII’)を有することが好ましい。本発明 のクメンの製造方法(第二の態様)が工程(V’)~ (VII’)を有する場合には、前記工程(V’)によ 得られた分離ガスの一部が、循環ガスとし 工程(I’)に用いる断熱型反応器中に供給さ る。この場合には、工程(V’)で得られる分 ガス100重量%あたり、通常は9~100重量%、好ま しくは30~100重量%を循環ガスとして、工程(I’ )に用いる断熱型反応器中に供給する。

 本発明のクメンの製造方法(第一の態様) おいて、断熱型反応器に循環されない油分 、通常精製され、クメンが得られる。精製 、蒸留等の公知の方法により行われる。断 型反応器に循環されない油分の精製が蒸留 よって行われる場合には、例えば図2に示す ロー図のように、二つの蒸留塔を用いて精 することができる。この場合には、第一の 留塔において、クメンより沸点の低いベン ン等の軽質物が除去され、第二の蒸留塔に いて、クメンより沸点の高いジイソプロピ ベンゼン等の重質物が除去され、精製され クメンを得ることができる、なお、第一の 留塔で除去される軽質物には、ベンゼンや セトン、プロピレンといった原料および反 中間体が含まれているため、本発明に用い 原料の一部として、前記断熱型反応器に循 することが好ましい。

 本発明のクメンの製造方法(第二の態様) おいて、前記工程(IV’)によって得られたク ンを含む反応液および反応ガスは、通常精 され、クメンが得られる。精製は、蒸留等 公知の方法により行われる。断熱型反応器 循環されない油分の精製が蒸留によって行 れる場合には、例えば二つの蒸留塔を用い 精製することができる。この場合には、第 の蒸留塔において、クメンより沸点の低い ンゼン等の軽質物が除去され、第二の蒸留 において、クメンより沸点の高いジイソプ ピルベンゼン等の重質物が除去され、精製 れたクメンを得ることができる、なお、第 の蒸留塔で除去される軽質物には、ベンゼ やアセトン、プロピレンといった原料およ 反応中間体が含まれているため、本発明に いる原料の一部として、前記工程(I’)が行 れる断熱型反応器に循環することが好まし 。

 また、工程(IV’)によって得られたクメン を含む反応液および反応ガスは、直接蒸留に より精製してもよいが、蒸留塔に供給する前 に、冷却、気液分離、油水分離等を行っても よい。本発明のクメンの製造方法(第二の態 )においては、通常は、工程(V’)~(VII’)を行 油分を得て、得られた油分のうち、工程(I )に用いる断熱型反応器中に循環させない油 を蒸留塔に供給し、精製を行うことが好ま い。

 また本発明のクメンの製造方法(第一の態 様)においては、さらに、前記触媒層(A)より 下流側であり、触媒層(B)または触媒層(D)よ も上流側に設けられた断熱型反応器の出口 ら、クメンを含む反応液および反応ガスを る工程(V)を有することが好ましい(例えば図3 参照)。本発明に用いる断熱型反応器に、触 層(A)よりも下流側であり、触媒層(B)または 媒層(D)よりも上流側に出口を設けると、前 触媒層(C)または触媒層(D)よりも下流側に設 られた断熱型反応器の出口から取り出され クメンを含む反応液および反応ガスよりも クメン濃度の高い反応液および反応ガスを ることができるため、好ましい。

 また、工程(V)により得られたクメンを含 反応液および反応ガスは、直接蒸留により 製してもよいが、蒸留塔に供給する前に、 却、気液分離、油水分離等を行ってもよい

 また、工程(V)を行う場合には、前記触媒 (A)よりも下流側であり、触媒層(B)または触 層(D)よりも上流側に設けられた断熱型反応 の出口よりも下流側でアセトンを供給する とが、クメンの精製効率の観点から好まし 。

 本発明のクメンの製造方法(第一の態様) 態様の例を示すフロー図を図2、3に示す。図 2は、前記工程(I)~(IV)を有するクメンの製造方 法であり、前記触媒層(C)または触媒層(D)より も下流側に設けられた断熱型反応器の出口か ら取り出した反応液および反応ガスから、気 液分離、冷却、油水分離を経て、得られた油 分の一部を蒸留塔に供給し、精製されたクメ ンを得るフロー図を示す。また、図3は、前 工程(I)~(V)を有するクメンの製造方法であり 前記触媒層(A)よりも下流側であり、触媒層( B)または触媒層(D)よりも上流側に設けられた 熱型反応器の出口から得られた反応液およ 反応ガスは精製され、クメンが得られる。 た前記触媒層(C)または触媒層(D)よりも下流 に設けられた断熱型反応器の出口から取り される反応液および反応ガスは、前記工程( II)、(III)、および(IV)を経て、循環ガスおよび 循環液として、断熱型反応器中に供給される 。

 本発明のクメンの製造方法(第二の態様) 態様の例を示すフロー図を図4に示す。図4は 、前記工程(I')~(IV')を有し、さらに工程(V’)~( VII’)を有するクメンの製造方法であり、前 触媒層(C)または触媒層(D)よりも下流側に設 られた断熱型反応器の出口から取り出した 応液および反応ガスから、気液分離、冷却 油水分離を経て、得られた油分を下流側に けられた断熱型反応器の触媒層(A)に供給す 。前記断熱型反応器の出口から取り出した 応液および反応ガスから、気液分離、冷却 油水分離を経て、得られた油分の一部を蒸 塔に供給し、精製されたクメンを得る。

 なお、図2~4における触媒層(X)とは、触媒 (B)および触媒層(C)の二層の触媒層を示すか 触媒層(D)を示す。

 本発明のフェノールの製造方法は、下記 程(a)~工程(e)を含み、工程(c)を上記クメンの 製造方法に従って実施することを特徴とする 。

 工程(a):クメンを酸化してクメンヒドロペル オキシドへ変換する工程
 工程(b):クメンヒドロペルオキシドを酸分解 させてフェノールとアセトンとを得る工程
 工程(c):上記工程(b)において得られるアセト ンを用いて、ベンゼンとアセトンと水素とを 反応させてクメンを合成する工程
 工程(d):上記工程(c)で得られるクメンを精製 する工程
 工程(e):上記工程(d)で得られるクメンを工程 (a)へ循環する工程
 本発明のフェノールの製造方法は、工程(b) おいて、フェノールの生成と同時に副生す アセトンを、工程(c)で用いて、クメンを得 ことが可能である。

 本発明のフェノールノ製造方法は、工程( a)および(b)においてクメンからフェノールを 成し、副生するアセトンを用いて工程(c)に いてクメンを生成し、工程(e)において、工 (c)で得られたクメンを工程(a)に用いるため 理論上はアセトンを反応系外から導入する 要がなく、コストの面でも優れている。な 実際のプラントにおいては、アセトンを100% 回収することは困難であり、少なくとも減少 した分のアセトンは新たに反応系に導入され る。

 また本発明のフェノールの製造方法にお ては、種々の改良法を提供しても問題ない

 次に本発明について実施例を示してさら 詳細に説明するが、本発明はこれらによっ 限定されるものではない。

 〔比較例1〕
 高圧用フィードポンプ、高圧用水素マスフ ー、電気炉、触媒充填部分を有する反応器 背圧弁を設置した固定床反応装置を用い、 ウンフローによる加圧液相流通反応を行っ 。

 内径1cmのSUS316製反応器に、銅-亜鉛触媒(Su dChemie社製、製品名ShiftMax210、元素質量%Cu 32~3 5%、Zn 35~40%、Al 6~7%)粉末(250~500μへ分級した の)を上流側の触媒層(金属成分からなる触媒 層)として2.0g充填した。次いで石英ウールを めた後、MCM-22ゼオライト(VERIFIED SYNTHESES OF ZEOLITIC MATERIALS Second Revised Edition 2001、P225 従って調製した触媒を20MPaで圧縮成型後、25 0~500μへ分級したもの)1.0gを下流側の触媒層( 体酸物質からなる触媒層)として充填した。

 反応器内を水素で3MPaまで加圧した後、190 ℃で、反応器入口側よりベンゼン/アセトン/ メン(4.8/1/3.8モル)の混合液とアセトンの4倍 ル数の水素ガスを、原料フィード量25.0g/時 で流通させた。

 反応器出口で生成物のサンプリングを行 、GC分析により生成物を定量した。実験結 を表1に示す。

 原料フィード量を変えた実験結果を表1に 示した。

 プロピレンの残存率を0.1%以下まで低減す るためにはWHSV(ゼオライト)を0.9まで下げる必 要があった。なおアセトンとイソプロパノー ルには平衡があるため、アセトン転化率は約 98%に留まった。

 なお、WHSVは、1時間当たりの原料フィー 重量をゼオライトおよび銅-亜鉛触媒の重量( 3g)で除することにより求めた(下記式参照)。 た、WHSV(ゼオライト)は、1時間当たりの原料 フィード重量をゼオライト重量(1g)で除する とにより求めた(下記式参照)。なお、原料フ ィード重量は、反応器に流通させたベンゼン /アセトン/クメン(4.8/1/3.8モル)の混合液およ 水素の合計重量である。

 WHSV=1時間当たりの原料フィード重量/(銅-亜 触媒重量+ゼオライト重量)
 WHSV(ゼオライト)=1時間当たりの原料フィー 重量/ゼオライト重量

 比較例1における、WHSV(ゼオライト)=18.1で 生成物から水を取り除いた組成物に相当す モデル組成物(IPA/IPE/プロピレン/クメン/p-DIP B(p-ジイソプロピルベンゼン)/1,3,5-TIPB(1,3,5-ト イソプロピルベンゼン)(アセトンベースで モル比)=1.5/0.5/39.5/28.7/28.2/0.4)を固体酸物質と 接触させる実験(実施例1)を行った。該実験に より水を取り除いたことで、アルキル化反応 (クメンの生成)を完結するために必要な触媒 が、比較例1と比べてどの程度減少するかを 見た。

 〔実施例1〕
 高圧用フィードポンプ、高圧用水素マスフ ー、電気炉、触媒充填部分を有する反応器 背圧弁を設置した固定床反応装置を用い、 ウンフローによる加圧液相流通反応を行っ 。

 内径1cmのSUS316製反応器に、MCM-22ゼオライ (VERIFIED SYNTHESES OF ZEOLITIC MATERIALS Second Rev ised Edition 2001、P225に従って調製した触媒を2 0MPaで圧縮成型後、250~500μへ分級したもの)1.0g を固体酸物質からなる触媒層として充填した 。

 反応器内を水素で3MPaまで加圧した後、165 ℃とした。プロピレンおよびプロピレン以外 を含む組成物(組成:IPA/IPE/クメン/p-DIPB/1,3,5-TIP B(アセトンベースでのモル比)=1.5/0.5/28.7/28.2/0. 4)を2台のポンプで供給した。該供給するプロ ピレンおよび前記組成物の割合を調整し、モ デル組成物(組成:IPA/IPE/プロピレン/クメン/p-D IPB/1,3,5-TIPB(アセトンベースでのモル比)=1.5/0.5 /39.5/28.7/28.2/0.4)となるように、2台のポンプで 調整した。

 様々な供給量(WHSV)でフィードし、水素は 較例1の同WHSV(ゼオライト)時のフィード水素 ガス量の3/4に相当する水素量で流通させた。

 反応器出口で反応物のサンプリングを行 、GC分析により反応物を定量し結果を表2に した。生成水を取り除いたことで触媒活性 飛躍的に向上し、WHSVが8.2でプロピレンは消 失した。最初の反応(比較例1)に用いるゼオラ イト量を考慮したゼオライト触媒のトータル 量から求めたWHSV(ゼオライト-3)の値は、5.6で った。比較例1において、プロピレンを0.1% で低減する際のWHSV(ゼオライト)0.9と比較し 、高いWHSVでプロピレンを消失できることが かった。

 すなわち、一度生成水を取り除くことで 165℃と温度を下げたにもかかわらず、少な ゼオライト触媒量でアルキル化の反応を完 できることがわかった。

 なお、WHSVは、1時間当たりの原料フィー 重量をゼオライト重量(1g)で除することによ 求めた(下記式参照)。なお、原料フィード 量は、反応器に流通させた前記モデル組成 および水素の合計重量である。また、WHSV(ゼ オライト-3)は、1時間当たりの原料フィード 量を、原料フィード量を18.1で除した値およ 実施例1のゼオライト重量で除することによ り求めた(下記式参照)。さらにWHSV(含水添触 )は最初の反応(比較例1)に用いる銅-亜鉛触媒 とゼオライト量を考慮した全触媒量換算値で 、原料フィード量を6.0で除した値および実施 例1のゼオライト重量で除することにより求 た。

 WHSV=1時間当たりの原料フィード重量/ゼオラ イト重量
 WHSV(ゼオライト-3)=1時間当たりの原料フィー ド重量/(原料フィード量/18.1+ゼオライト重量)
 WHSV(含水添触媒)=1時間当たりの原料フィー 重量/(原料フィード量/6.0+ゼオライト重量)

 〔比較例2〕
 高圧用フィードポンプ、高圧用水素マスフ ー、電気炉、触媒充填部分を有する反応器 背圧弁を設置した固定床反応装置を用い、 ウンフローによる加圧液相流通反応を行っ 。

 内径1cmのSUS316製反応器に、銅-亜鉛触媒(Su dChemie社製、製品名ShiftMax210、元素質量%Cu 32~3 5%、Zn 35~40%、Al 6~7%)粉末(250~500μへ分級した の)を上流側の触媒層(金属成分からなる触媒 層)として2.0g充填した。次いで石英ウールを めた後、βゼオライト(触媒化成社製、20MPa 圧縮成型後、250~500μへ分級したもの)1.0gを下 流側の触媒層(固体酸物質からなる触媒層)と て充填した。

 反応器内を水素で3MPaまで加圧した後、190 ℃で、反応器入口側よりベンゼン/アセトン/ メン(4.8/1/3.8モル)の混合液とアセトンの4倍 ル数の水素ガスを、原料フィード量25.0g/時 で流通させた。

 反応器出口で生成物のサンプリングを行 、GC分析により生成物を定量した。実験結 を表3に示す。

 原料フィード量を変えた実験結果を表3に 示した。

 プロピレンの残存率を0.1%以下まで低減す るためにはWHSV(ゼオライト)を1.0まで下げる必 要があった。なおアセトンとイソプロパノー ルには平衡があるため、アセトン転化率は約 98%に留まった。

 なお、WHSVは、1時間当たりの原料フィー 重量をゼオライトおよび銅-亜鉛触媒の重量( 3g)で除することにより求めた(下記式参照)。 た、WHSV(ゼオライト)は、1時間当たりの原料 フィード重量をゼオライト重量(1g)で除する とにより求めた(下記式参照)。なお、原料フ ィード重量は、反応器に流通させたベンゼン /アセトン/クメン(4.8/1/3.8モル)の混合液およ 水素の合計重量である。

 WHSV=1時間当たりの原料フィード重量/(銅-亜 触媒重量+ゼオライト重量)
 WHSV(ゼオライト)=1時間当たりの原料フィー 重量/ゼオライト重量

 比較例2における、WHSV(ゼオライト)=20.2で 生成物から水を取り除いた組成物に相当す モデル組成物(IPA/IPE/プロピレン/クメン/p-DIP B/1,3,5-TIPB(アセトンベースでのモル比)=1.5/1.2/3 8.5/20.0/37.5/0.4)を固体酸物質と接触させる実験 (実施例2)を行った。該実験により水を取り除 いたことで、アルキル化反応(クメンの生成) 完結するために必要な触媒量が、比較例2と 比べてどの程度減少するかを見た。

 〔実施例2〕
 高圧用フィードポンプ、高圧用水素マスフ ー、電気炉、触媒充填部分を有する反応器 背圧弁を設置した固定床反応装置を用い、 ウンフローによる加圧液相流通反応を行っ 。

 内径1cmのSUS316製反応器に、βゼオライト( 媒化成社製、20MPaで圧縮成型後、250~500μへ 級したもの)1.0gを固体酸物質からなる触媒層 として充填した。

 反応器内を水素で3MPaまで加圧した後、155 ℃とした。プロピレンおよびプロピレン以外 を含む組成物(組成:IPA/IPE/クメン/p-DIPB/1,3,5-TIP B(アセトンベースでのモル比)=1.5/1.2/20.0/37.5/0. 4)を2台のポンプで供給した。該供給するプロ ピレンおよび前記組成物の割合を調整し、モ デル組成物(組成:IPA/IPE/プロピレン/クメン/p-D IPB/1,3,5-TIPB(アセトンベースでのモル比)=1.5/1.2 /38.5/20.0/37.5/0.4)となるように、2台のポンプで 調整した。

 様々な供給量(WHSV)でフィードし、水素は 較例2の同WHSV(ゼオライト)時のフィード水素 ガス量の3/4に相当する水素量で流通させた。

 反応器出口で反応物のサンプリングを行 、GC分析により反応物を定量し結果を表4に した。生成水を取り除いたことで触媒活性 飛躍的に向上し、WHSVが8.5でプロピレンは消 失した。最初の反応(比較例2)に用いるゼオラ イト量を考慮したゼオライト触媒のトータル 量から求めたWHSV(ゼオライト-3)の値は、6.0で った。比較例2において、プロピレンを0.0% で低減する際のWHSV1.0と比較して、高いWHSVで プロピレンを消失できることがわかった。

 すなわち、一度生成水を取り除くことで 155℃と温度を下げたにもかかわらず、少な ゼオライト触媒量でアルキル化の反応を完 できることがわかった。

 なお、WHSVは、1時間当たりの原料フィー 重量をゼオライト重量(1g)で除することによ 求めた(下記式参照)。なお、原料フィード 量は、反応器に流通させた前記モデル組成 および水素の合計重量である。また、WHSV(ゼ オライト-3)は、1時間当たりの原料フィード 量を、原料フィード量を20.2で除した値およ 実施例2のゼオライト重量で除することによ り求めた(下記式参照)。さらにWHSV(含水添触 )は最初の反応(比較例2)に用いる銅-亜鉛触媒 とゼオライト量を考慮した全触媒量換算値で 、原料フィード量を6.7で除した値および実施 例2のゼオライト重量で除することにより求 た。

 WHSV=1時間当たりの原料フィード重量/ゼオラ イト重量
 WHSV(ゼオライト-3)=1時間当たりの原料フィー ド重量/(原料フィード量/20.2+ゼオライト重量)
 WHSV(含水添触媒)=1時間当たりの原料フィー 重量/(原料フィード量/6.7+ゼオライト重量)