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Patent Searching and Data


Title:
METHOD FOR PRODUCING AROMATIC POLYIMIDE FILM WHEREIN LINEAR EXPANSION COEFFICIENT IN TRANSVERSE DIRECTION IS LOWER THAN LINEAR EXPANSION COEFFICIENT IN MACHINE DIRECTION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/148060
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a commercially easily practicable method for producing an aromatic polyimide film wherein the linear expansion coefficient in the transverse direction (TD) is lower than the linear expansion coefficient in the machine direction (MD). A self-supporting aromatic polyimide precursor film used in the production of the aromatic polyimide film is so adjusted as to have a solvent content within the range of 25-45% by mass and an imidization ratio within the range of 5-40%.  While heating the self-supporting aromatic polyimide precursor film, stretching of the precursor film in the transverse direction is started at a temperature within the range of 80-240˚C, and the stretched self-supporting aromatic polyimide precursor film is converted into a self-supporting aromatic polyimide film at a temperature within the range of 350-580˚C.

Inventors:
UEKIDO, Takeshi (1978-96, O-Aza Kogushi, Ube-sh, Yamaguchi 33, 〒7558633, JP)
上木戸 健 (〒33 山口県宇部市大字小串1978番地の96 宇部興産株式会社内 Yamaguchi, 〒7558633, JP)
IIZUMI, Nobu (1978-96, O-Aza Kogushi, Ube-sh, Yamaguchi 33, 〒7558633, JP)
飯泉 暢 (〒33 山口県宇部市大字小串1978番地の96 宇部興産株式会社内 Yamaguchi, 〒7558633, JP)
NISHINO, Toshiyuki (1978-96, O-Aza Kogushi, Ube-sh, Yamaguchi 33, 〒7558633, JP)
Application Number:
JP2009/060088
Publication Date:
December 10, 2009
Filing Date:
June 02, 2009
Export Citation:
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Assignee:
UBE INDUSTRIES, LTD. (1978-96, O-Aza Kogushi Ube-sh, Yamaguchi 33, 〒7558633, JP)
宇部興産株式会社 (〒33 山口県宇部市大字小串1978番地の96 Yamaguchi, 〒7558633, JP)
UEKIDO, Takeshi (1978-96, O-Aza Kogushi, Ube-sh, Yamaguchi 33, 〒7558633, JP)
上木戸 健 (〒33 山口県宇部市大字小串1978番地の96 宇部興産株式会社内 Yamaguchi, 〒7558633, JP)
IIZUMI, Nobu (1978-96, O-Aza Kogushi, Ube-sh, Yamaguchi 33, 〒7558633, JP)
飯泉 暢 (〒33 山口県宇部市大字小串1978番地の96 宇部興産株式会社内 Yamaguchi, 〒7558633, JP)
International Classes:
B29C55/08; B29C41/24; C08G73/10; C08J5/18; B29K79/00; B29L9/00
Attorney, Agent or Firm:
YANAGAWA, Yasuo (Mitsuya-Yotsuya Building 8th Floor, 2-14 Yotsuya, Shinjuku-ku, Tokyo 04, 〒1600004, JP)
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Claims:
 搬送下にある長尺状支持体の表面に芳香族ポリイミド前駆体が溶媒に溶解されてなる芳香族ポリイミド前駆体溶液を流延して芳香族ポリイミド前駆体溶液層を形成する工程;該芳香族ポリイミド前駆体溶液層を加熱することにより溶媒の一部を蒸発除去して自己支持可能な芳香族ポリイミド前駆体層とする工程;該自己支持可能な芳香族ポリイミド前駆体層を長尺状支持体から剥離させて自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムを得る工程;該自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムを加熱しながら延伸する工程;そして延伸した自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムを高温で加熱して自己支持性芳香族ポリイミドフィルムに変換する工程をこの順に行なうことを含む、幅方向の線膨張係数が搬送方向の線膨張係数よりも小さい芳香族ポリイミドフィルムの製造方法であって、
 上記自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムの溶媒含有量を25~45質量%の範囲の含有量とし、イミド化率を5~40%の範囲の値とし、該自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムの加熱しながらの延伸を幅方向に80~240℃の範囲の温度で開始し、そして延伸した自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムを自己支持性芳香族ポリイミドフィルムに変換する工程を350~580℃の範囲の温度で行なうことを特徴とする方法。
 該自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムの幅方向の延伸を1.01~1.12の範囲の延伸倍率にて行なう請求項1に記載の芳香族ポリイミドフィルムの製造方法。
 該自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムの幅方向の延伸を1.01~1.09の範囲の延伸倍率にて行なう請求項1に記載の芳香族ポリイミドフィルムの製造方法。
 該自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムの幅方向の延伸を80~240℃の範囲の温度で少なくとも2分間行なう請求項1乃至3の内のいずれかの項に記載の芳香族ポリイミドフィルムの製造方法。
 該自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムの幅方向の延伸を90~160℃の範囲の温度で少なくとも2分間行なう請求項1乃至3の内のいずれかの項に記載の芳香族ポリイミドフィルムの製造方法。
 該自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムの幅方向の延伸を80~300℃の範囲の温度で完了する請求項1乃至3の内のいずれかの項に記載の芳香族ポリイミドフィルムの製造方法。
 該自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムの幅方向の延伸を該フィルムの両側端部を固定することにより実施する請求項1に記載の芳香族ポリイミドフィルムの製造方法。
 該自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムの両側端部の固定をピン式テンター、クリップ式テンター、もしくはチャックにより実施する請求項7に記載の芳香族ポリイミドフィルムの製造方法。
 該芳香族ポリイミド前駆体溶液が有機溶媒中での3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸化合物を主成分とするカルボン酸成分とp-フェニレンジアミンを主成分とするジアミン成分との反応により得られた溶液である請求項1に記載の芳香族ポリイミドフィルムの製造方法。
 延伸対象の自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムの溶媒含有量を30~41質量%の範囲の含有量とする請求項1に記載の芳香族ポリイミドフィルムの製造方法。
 延伸対象の自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィルムのイミド化率を7~18%の範囲の値とする請求項1に記載の芳香族ポリイミドフィルムの製造方法。
Description:
幅方向の線膨張係数が搬送方向 線膨張係数よりも小さい芳香族ポリイミド ィルムの製造方法

 本発明は、幅方向(TD)の線膨張係数が搬送方 向(MD)の線膨張係数よりも小さい芳香族ポリ ミドフィルムの製造方法に関する。本発明 特に、近年採用されている芳香族ポリイミ フィルムを基体フィルムとして用いたフレ シブル配線基板のガラス基材や石英基材へ 実装に好適に利用できる、TD方向の線膨張係 数が10×10 -6 cm/cm/℃よりも小さく、MD方向の線膨張率が10~2 0×10 -6 cm/cm/℃の範囲にある芳香族ポリイミドフィル ムの製造を簡易な操作により実現可能にする 方法に関する。

 近年、耐熱性や機械的特性に優れた芳香 ポリイミドフィルムは電気・電子部品の基 、絶縁部材あるいは被覆部材などの用途で 用されている。芳香族ポリイミドフィルム 本来的に小さな線膨張係数(熱膨張係数)を すが、上記のような用途に用いる芳香族ポ イミドフィルムは特に小さい線膨張係数が 求される。

 特許文献1には、ビフェニルテトラカルボン 酸類とフェニレンジアミン類とを重合して得 られるポリマーの溶液から、約50℃から300℃ での温度範囲での平均線膨張係数が約1×10 -6 ~25×10 -6 cm/cm/℃であって、フィルムの長手方向(MD)と 断方向(TD)との線膨張係数の比(MD/TD)が約1/5~4 度の芳香族ポリイミドフィルムを製造する 法の記載がある。特許文献1によると、この ような芳香族ポリイミドフィルムは、上記ポ リマー溶液を支持体表面に流延してポリマー 溶液薄膜を形成し、その薄膜を乾燥して溶媒 と水分の含有量が約27~60質量%の固化フィルム とし、次に該固化フィルムを支持体表面から 剥離させ、100g/mm 2 以下の低張力下および約80~250℃の範囲内の温 度で乾燥して溶媒と水分の含有量を約5~25質 %の範囲内の量とした後、該固化フィルムを2 00~500℃の範囲内の温度で少なくとも一対の両 端縁を固定した状態で乾燥・熱処理する方法 により製造できると記載されている。そして 、特許文献1の実施例5には、第1乾燥処理後の 固化フィルムの揮発成分の含有量を33%とし、 第2乾燥工程での固化フィルムに付与する張 をMD方向で10g/mm 2 (TD方向で張力付与なし)として乾燥を行なっ 第2乾燥処理後の固化フィルムの揮発成分の 有量を18.0%とし、次いで高温で熱処理して た芳香族ポリイミドフィルムの線膨張係数 、MDで14×10 -6 cm/cm/℃であり、TDで12×10 -6 cm/cm/℃であった旨の記載がある。

 特許文献2には、フィルムの機械搬送方向(MD )の熱膨張係数α MD が10~20ppm/℃(10~20×10 -6 cm/cm/℃に相当)、幅方向(TD)の熱膨張係数α TD が3~10ppm/℃(3~10×10 -6 cm/cm/℃に相当)の範囲にあるポリイミドフィ ムが記載されている。この特許文献2の実施 によると、そのようなポリイミドフィルム 、パラフェニレンジアミンとジアミノジフ ニルエーテルとが組み合わされたジアミン 分とピロメリット酸無水物と3,3’,4,4’-ジ ェニルテトラカルボン酸二無水物が組み合 されたカルボン酸成分との溶媒中での反応 よりポリアミック酸(ポリイミド前駆体)溶液 を調製し、このポリアミック酸溶液に化学イ ミド化剤(無水酢酸とβ-ピコリン)を加えてポ アミック酸のイミド化を行なった後、この リイミドポリマーを90℃の回転ドラム上に 延させた後、得られたゲルフィルムを100℃ 5分間加熱しながら、走行方向に1.1倍延伸し 次いで幅方向両端部を把持して270℃で2分間 加熱しながら幅方向に1.5倍延伸し、更に380℃ で5分間加熱することにより得られている。

特開昭61-264028号公報

特開2005-314669号公報

 特許文献1では、前記の条件での製造方法を 利用することにより、幅方向の線膨張係数が 搬送方向の線膨張係数よりも小さい芳香族ポ リイミドフィルムが得られることを示してい る。しかしながら、特許文献1の他の実施例 は、比較的近似した製造条件では、逆に、 方向の線膨張係数が搬送方向の線膨張係数 りも大きい芳香族ポリイミドフィルムが得 れている。また、幅方向の線膨張係数が搬 方向の線膨張係数よりも小さい芳香族ポリ ミドフィルムが得られる場合があることが されているものの、幅方向(TD)の線膨張係数 、12×10 -6 cm/cm/℃であり、充分に小さいとは言い難い。

 特許文献2では、フィルムのMDの線膨張係数 10~20×10 -6 cm/cm/℃(10~20ppm/℃)で、TDの線膨張係数が3~10×10 -6 cm/cm/℃(3~10ppm/℃)の範囲にあるポリイミドフ ルムが得られているが、この特許文献に具 的に記載されている製法では、芳香族ポリ ミドの製造原料として二種類のカルボン酸 分と二種類のジアミン成分が用いられてお 、またポリアミック酸(ポリイミド前駆体)の イミド化は化学イミド化剤の利用と加熱とを 併用して実現されている。さらに、延伸処理 も、100℃での走行方向(MD)の延伸と270℃の幅 向(TD)の延伸とを組合わせる二段階の延伸処 が行なわれている。

 前述のように、近年採用されている芳香族 リイミドフィルムを基体フィルムとして用 たフレキシブル配線基板のガラス基材や石 基材への実装に好適に利用できる芳香族ポ イミドフィルムは、フィルム幅方向(TD)の線 膨張係数が10×10 -6 cm/cm/℃よりも小さく、フィルム搬送方向(MD) 向の線膨張率が10~20×10 -6 cm/cm/℃の範囲にあることが望ましいとされて いる。特許文献2に具体的に記載されている 法では、このような低い線膨張率(線膨張係 あるいは熱膨張係数とも云う)を示す芳香族 ポリイミドフィルムが得られている。しかし ながら、引用文献2に具体的に記載されてい 方法では、ポリアミック酸(ポリイミド前駆 )の製造に、それぞれ二成分系のカルボン酸 成分とジアミン成分の製造が用いられており 、また延伸操作も走行方向と幅方向の二段階 の延伸操作が行なわれている。そして、2段 目の幅方向の延伸操作はイミド化が進んだ( なわち、硬化が進んだ)ポリイミドフィルム について270℃という高温で行なわれており、 そのような高温での硬化が進んだポリイミド フィルムの延伸は、工業的な実施を考慮する と容易とは言えない。

 従って、本発明の目的は、工業的に実施が 易で、幅方向(TD)の線膨張係数が搬送方向(MD )の線膨張係数よりも小さい芳香族ポリイミ フィルムを製造することを可能にする方法 提供することにある。本発明の目的は特に 幅方向(TD)の線膨張係数が10×10 -6 cm/cm/℃よりも小さく、搬送方向(MD)の線膨張 数が10~20×10 -6 cm/cm/℃の範囲にある芳香族ポリイミドフィル ムを製造することを可能にする工業的に有利 に実施できる方法を提供することにある。

 本発明者は、搬送下にある長尺状支持体 表面に芳香族ポリイミド前駆体が溶媒に溶 されてなる芳香族ポリイミド前駆体溶液を 延して芳香族ポリイミド前駆体溶液層を形 する工程;該芳香族ポリイミド前駆体溶液層 を加熱することにより溶媒の一部を蒸発除去 して自己支持可能な芳香族ポリイミド前駆体 層とする工程;該自己支持可能な芳香族ポリ ミド前駆体層を長尺状支持体から剥離させ 自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィル を得る工程;該自己支持性芳香族ポリイミド 駆体フィルムを加熱しながら延伸する工程; そして延伸した自己支持性芳香族ポリイミド 前駆体フィルムを高温で加熱して自己支持性 芳香族ポリイミドフィルムに変換する工程を この順に行なうことを含む芳香族ポリイミド フィルムの製造方法を実施する際に、延伸対 象の自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィ ルムに溶媒含有量を特定の範囲(25~45質量%)と 、かつイミド化があまり進んでない状態(イ ミド化率:5~40%)として、その自己支持性芳香 ポリイミド前駆体フィルムを80~240℃の範囲 温度にて加熱しながら幅方向に延伸して、 の後、延伸した自己支持性芳香族ポリイミ 前駆体フィルムを高温(350~580℃の範囲の温度 )に加熱することにより、自己支持性芳香族 リイミドフィルムに変換する方法を利用す ことによって、本発明の目的を達成できる とを見い出した。

 従って、本発明は、搬送下にある長尺状支 体の表面に芳香族ポリイミド前駆体が溶媒 溶解されてなる芳香族ポリイミド前駆体溶 を流延して芳香族ポリイミド前駆体溶液層 形成する工程;該芳香族ポリイミド前駆体溶 液層を加熱することにより溶媒の一部を蒸発 除去して自己支持可能な芳香族ポリイミド前 駆体層を得る工程;該自己支持可能な芳香族 リイミド前駆体層を長尺状支持体から剥離 せて自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フ ルムを得る工程;該自己支持性芳香族ポリイ ド前駆体フィルムを加熱しながら延伸する 程;そして延伸した自己支持性芳香族ポリイ ミド前駆体フィルムを高温で加熱して自己支 持性芳香族ポリイミドフィルムに変換する工 程をこの順に行なうことを含む、幅方向(TD) 線膨張係数が搬送方向(MD)の線膨張係数より 小さい芳香族ポリイミドフィルムの製造方 であって、上記自己支持性芳香族ポリイミ 前駆体フィルムの溶媒含有量を25~45質量%の 囲の含有量とし、イミド化率を5~40%の範囲 値とし、該自己支持性芳香族ポリイミド前 体フィルムの加熱しながらの延伸を幅方向 80~240℃の範囲の温度で開始し、そして延伸 た自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィ ムを自己支持性芳香族ポリイミドフィルム 変換する工程を350~580℃の範囲の温度で行な ことを特徴とする方法にある。
 なお、本発明において線膨張係数は面方向 線膨張係数を意味し、加熱温度は加熱され いるフィルム表面の温度を意味する。

 本発明の芳香族ポリイミドフィルムの製造 法を利用することにより、幅方向(TD)の線膨 張係数が搬送方向(MD)の線膨張係数よりも小 い芳香族ポリイミドフィルムを工業的に容 に、かつ安定的に製造することができる。 に、芳香族ポリイミドフィルムの製造方法 利用することにより、幅方向(TD)の線膨張係 が10×10 -6 cm/cm/℃よりも小さく(特に、3×10 -6 cm/cm/℃~7×10 -6 cm/cm/℃の範囲にあり)、搬送方向(MD)の線膨張 数が10~20×10 -6 cm/cm/℃の範囲にあって、かつ幅方向(TD)の線 張係数と搬送方向(MD)の線膨張係数との差が1 6×10 -6 cm/cm/℃を超えることのない芳香族ポリイミド フィルムを工業的に容易に、かつ安定的に製 造することができる。

 また、本発明の製造方法により得られる 香族ポリイミドフィルムは吸湿膨張係数が いため、高湿度条件下で用いられる電子機 、画像表示装置などに搭載される電子部品 基板として好適である。

 本発明の芳香族ポリイミドフィルムの製 方法により得られた幅方向(TD)の線膨張係数 が搬送方向(MD)の線膨張係数よりも小さい芳 族ポリイミドフィルムは、その一方の側の 面もしくは両側表面に接着層を介して銅層 どの金属層を積層することにより、配線基 の製造のための積層体として有利に使用す ことができる。この積層体は、フィルム上 金属層の一部を除去してフィルムの搬送方 (MD)に伸びる金属配線を形成することにより 配線基材として用いることができる。この 線基材には、ICチップなどの電子部品チッ を、その電子部品チップの配線方向と金属 線の配線方向とを一致させて配線すること より電子部品チップ付き配線基材を得る操 において特に有利に用いることができる。

 本発明の芳香族ポリイミドフィルムの製 方法により得られた幅方向(TD)の線膨張係数 が搬送方向(MD)の線膨張係数よりも小さい芳 族ポリイミドフィルムを用いて製造した金 積層体及び配線基材は、FPC、TAB、COFなどの 属配線基材として、絶縁基板材料として、IC チップなどの電子チップ部品の被覆材料、液 晶ディスプレー、有機エレクトロルミネッセ ンスディスプレー、電子ペーパー、太陽電池 の基板としても好適に用いることができる。 また、本発明の製造方法により得られた芳香 族ポリイミドフィルムは、抵抗やコンデンサ を搭載する目的にも有利に用いることができ る。

 本発明の芳香族ポリイミドフィルムの製 方法の好ましい態様を以下に示す。

(1)自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィル ムの幅方向の延伸を1.01~1.12の範囲の延伸倍率 にて行なう。
(2)自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィル ムの幅方向の延伸を1.01~1.09の範囲の延伸倍率 にて行なう。
(3)自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィル ムの幅方向の延伸を80~240℃の範囲の温度で少 なくとも2分間行なう。
(4)自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィル ムの幅方向の延伸を90~160℃の範囲の温度で少 なくとも2分間行なう。
(5)自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィル ムの幅方向の延伸を80~300℃の範囲の温度で完 了する。
(6)芳香族ポリイミド前駆体溶液が有機溶媒中 での3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸 合物を主成分とするカルボン酸成分とp-フ ニレンジアミンを主成分とするジアミン成 との反応により得られた溶液である。
(7)自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィル ムの幅方向の延伸を該フィルムの両側端部を 固定することにより実施する。
(8)自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィル ムの両側端部の固定をピン式テンター、クリ ップ式テンター、もしくはチャックにより実 施する。
(9)延伸対象の自己支持性芳香族ポリイミド前 駆体フィルムの溶媒含有量を30~41質量%の範囲 の含有量とする。
(10)延伸対象の自己支持性芳香族ポリイミド 駆体フィルムのイミド化率を7~18%の範囲の値 とする。

 本発明の芳香族ポリイミドフィルムの製 方法の具体的な実施方法について、以下に しく説明する。

1。芳香族ポリイミド前駆体溶液の製造
 芳香族ポリイミド前駆体(ポリアミック酸あ るいはポリアミド酸ともいう)の溶液は、芳 族テトラカルボン酸化合物と芳香族ジアミ 化合物とを有機溶媒中で重合させることに り得ることができ、このような芳香族ポリ ミド前駆体溶液の製造方法は既に知られて る。

 芳香族テトラカルボン酸化合物としては 3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二 水物(s-BPDA)、2,3,3’,4’-ビフェニルテトラカ ボン酸二無水物(a-BPDA)、ピロメリット酸二 水物、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカル ボン酸二無水物、そして3,3’,4,4’-ジフェニ エーテルテトラカルボン酸二無水物などが られている。これらの芳香族テトラカルボ 酸化合物は単独あるいは組合わせて用いる とができる。

 芳香族ジアミン化合物としては、p-フェ レンジアミン(PPD)、1,3-ジアミノベンゼン、2, 4-トルエンジアミン、ベンジジン、4,4’-ジア ミノ-3,3’-ジメチルビフェニル、そして4,4’- ジアミノ-2,2’-ジメチルビフェニルなどが知 れている。これらの芳香族ジアミン化合物 単独あるいは組合わせて用いることができ 。

 芳香族テトラカルボン酸化合物と芳香族 アミン化合物との重合反応の際に利用され 有機溶媒としては、N-メチル-2-ピロリドン N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセ トアミド、N,N-ジエチルアセトアミドなどの 知の芳香族ポリイミド前駆体を溶解するこ ができる極性有機溶媒が用いられる。

 芳香族ポリイミド前駆体溶液におけるポ イミド前駆体の濃度(含有量)は5~30質量%の範 囲にあることが好ましく、10~25質量%の範囲に あることがさらに好ましく、15~20質量%の範囲 にあることが特に好ましい。芳香族ポリイミ ド前駆体溶液の粘度(溶液粘度)は、100~10000ポ ズの範囲にあることが好ましく、400~5000ポ ズの範囲にあることがさらに好ましく、1000~ 3000ポイズの範囲にあることが特に好ましい

 芳香族ポリイミド前駆体溶液には、任意 、イミド化剤(イミド化触媒)、有機リン含 化合物、無機微粒子、有機微粒子などの公 の各種の添加剤を単独あるいは組合わせて 有させることができる。

 本発明の芳香族ポリイミドフィルムの製 方法において特に有利に用いることができ 芳香族ポリイミド前駆体は、芳香族テトラ ルボン酸化合物としてs-BPDA、そして芳香族 アミン化合物としてPPDを用いて得た芳香族 リイミド前駆体である。s-BPDAとPPDとのそれ れは、他の芳香族テトラカルボン酸化合物 して他の芳香族ジアミン化合物と組合わせ 用いることもできる。s-BPDAとPPDのそれぞれ 組合わせて用いることのできる他の芳香族 トラカルボン酸化合物そして他の芳香族ジ ミン化合物としては、前述のs-BPDAとPPD以外 化合物を用いることができる。ただし、s-BP DAとPPDのそれぞれに組合わせて用いることの きる他の芳香族テトラカルボン酸化合物そ て他の芳香族ジアミン化合物は、それぞれs -BPDAとPPDの量に対して相対的に少ない量で組 わせて用いることが好ましい。

2。芳香族ポリイミド前駆体溶液層の形成
 有機溶媒中での芳香族テトラカルボン酸化 物と芳香族ジアミン化合物との重合により られた芳香族ポリイミド前駆体溶液は、次 で、成膜装置のダイスに供給され、ダイス 吐出口(リップ部)から押出され、薄膜状態 て、走行中あるいは回転中の支持体(エンド スベルト、あるいはドラムなど)の表面に流 延され、これにより支持体上に芳香族ポリイ ミド前駆体溶液層が形成される。

3。自己支持可能な芳香族ポリイミド前駆体 の形成
 支持体上に形成された芳香族ポリイミド前 体溶液層は、走行あるいは回転する支持体 表面に載せられたまま、キャスティング炉 どで加熱され、溶媒の一部の蒸発除去と部 的なイミド化が進行し、溶媒含有率が25~45 量%(好ましくは27~43質量%、さらに好ましくは 30~41質量%、特に好ましくは33~40質量%)の範囲 あって、イミド化率が5~40%(好ましくは5.5~35% さらに好ましくは6.0~22%、さらに好ましくは 6.5~20%、特に好ましくは7~18%)の範囲にある自 支持可能な芳香族ポリイミド前駆体層が支 体上に形成される。

 支持体上に形成された芳香族ポリイミド 駆体溶液層の層厚は、その後の加熱処理と 伸処理とにより生成する芳香族ポリイミド ィルムの膜厚が5~120μm(好ましくは6~50μm、さ らに好ましくは7~25μm、特に好ましくは8~15μm) の範囲となるように調整するのが好ましい。

 なお、上記の加熱に先立って、あるいは 熱後に、芳香族ポリイミド前駆体溶液層の 面にシランカップリング剤に代表されるカ プリング剤あるいはキレート剤などの表面 理剤を塗布してもよい。

4。自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィ ムの製造
 支持体上に形成された自己支持可能な芳香 ポリイミド前駆体層は次に、支持体から剥 し取られて、自己支持性芳香族ポリイミド 駆体フィルムとされる。

5。自己支持性芳香族ポリイミド前駆体フィ ムの延伸
 支持体から剥離された自己支持性芳香族ポ イミド前駆体フィルムは、次いで、加熱状 にてフィルムの幅方向(TD、すなわち、走行 あるいは回転下にあった芳香族ポリイミド 駆体層の移動方向(MD)に垂直な方向)に延伸 れる。この幅方向の延伸は、80~240℃(好まし は、85~200℃、より好ましくは90~160℃、さら 好ましくは95~140℃、特に好ましくは100~120℃ )の範囲の温度雰囲気の下で開始され、その 度範囲内で少なくとも約2分間(通常は、60分 以内)行なうことが好ましい。そして、この 延伸操作は、その後も続けられてもよいが、 300℃以下(好ましくは295℃以下、さらに好ま くは290℃以下)の温度範囲にて終了すること 好ましい。すなわち、延伸操作は、フィル 中の溶媒の蒸発除去とイミド化が充分に進 で実質的に溶媒を含まないポリイミドフィ ムに変換されるより前に終了されることが ましい。

 上記のフィルムの幅方向の延伸は、例え 、フィルムの幅方向の両端部をピン式テン ー、クリップ式テンター、あるいはチャッ などの公知の固定具を用いて固定した状態 実施することが望ましい。延伸倍率は、例 ば1.01~1.12(好ましくは1.04~1.11あるいは1.01~1.09 、より好ましくは1.05~1.10、さらに好ましくは 1.06~1.10、特に好ましくは1.07~1.09)の範囲の値 する。ただし、目的によっては、1.01~1.20の 囲の延伸倍率が選ばれることもある。また 伸速度は、通常1%/分~20%/分(好ましくは2%/分~1 0%/分)の速度が選ばれる。延伸のパターンと ては、延伸倍率1から予め決めた延伸倍率ま 一気に延伸を行なう方法、逐次に延伸する 法、定率な倍率で少しずつ延伸する方法、 定率な倍率で少しずつ延伸する方法、また れらを任意に組合わせた延伸方法などを採 することができる。

6。延伸した自己支持性芳香族ポリイミド前 体フィルムの自己支持性芳香族ポリイミド の変換
 上記の方法で延伸処理を施した、あるいは 伸中の自己支持性芳香族ポリイミド前駆体 ィルムはさらに高温(350~580℃の範囲の温度) て加熱されて、目的とする幅方向(TD)の線膨 張係数(CTE-TDと名付ける)が搬送方向(MD)の線膨 張係数(CTE-MDと名付ける)よりも小さい芳香族 リイミドフィルム(自己支持性芳香族ポリイ ミドフィルム)に変換される。このようにし 得られる芳香族ポリイミドフィルムのTDとMD 線膨張係数(熱膨張係数)とは次の関係にあ ことが好ましく、そのような関係のTDとMDの 膨張係数を持つ芳香族ポリイミドフィルム 、前記の自己支持性芳香族ポリイミド前駆 フィルムの幅方向の延伸条件、延伸時のフ ルムの溶媒含有量とイミド化率、延伸時の 熱条件を調整することにより得ることがで る。

 1.(CTE-MD)>(CTE-TD)≧(CTE-MD)-15ppm/℃
 2.(CTE-MD)-1ppm/℃≧(CTE-TD)≧(CTE-MD)-14ppm/℃
 3.(CTE-MD)-2ppm/℃≧(CTE-TD)≧(CTE-MD)-13ppm/℃
 4.(CTE-MD)-4ppm/℃≧(CTE-TD)≧(CTE-MD)-12ppm/℃
 5.(CTE-MD)-6ppm/℃≧(CTE-TD)≧(CTE-MD)-11ppm/℃
 6.(CTE-MD)-8ppm/℃≧(CTE-TD)≧(CTE-MD)-14ppm/℃
 なお、上記の単位のppm/℃は、×10 -6 cm/cm/℃を意味する。

 本発明により得られるポリイミドフィルム 、公知の方法により直接もしくは接着剤層 介して金属層又はセラミック層を積層する とによりポリイミド金属積層体又はポリイ ドセラミック積層体とすることができる。
 本発明により得られるポリイミドフィルム は、ICチップなどのチップ部材などを直接 は接着剤を介して貼り合わせることができ 。

 ポリイミドフィルム上に直接金属層を積層 る方法としては、
1)スパッタリングや金属蒸着などのメタライ ング法により金属層を設け、さらにその金 層上に無電解もしくは電解メッキにより金 厚膜を形成する方法、
2)ポリイミドフィルムと金属箔とを常圧もし は加圧下で熱圧着や熱融着などに積層する 法、
などを挙げることができる。

 メタライジング法は、金属メッキや金属箔 積層とは異なる金属層の形成方法であり、 空蒸着、スパッタリング、イオンプレーテ ング、電子ビーム等の公知の方法を用いる とができる。
 メタライジング法に用いる金属としては、 、ニッケル、クロム、マンガン、アルミニ ム、鉄、モリブデン、コバルト、タングス ン、バナジウム、チタン、タンタル等の金 、又はこれらの合金を挙げることができる あるいはこれらの金属の酸化物や金属の炭 物などの金属化合物などを用いることがで る。ただし、特にこれらの材料に限定され い。メタライジング法により形成される金 層の厚さは、使用する目的に応じて適宜選 でき、好ましくは1~500nm、さらに好ましくは 5~200nmの範囲が、実用に適するため好ましい メタライジング法により形成される金属層 層数は、使用する目的に応じて適宜選択で 、1層でも、2層でも、また3層以上の多層で よい。
 メタライジング法により得られる金属積層 リイミドフィルムは、電解メッキ又は無電 メッキなどの公知の湿式メッキ法により、 属層の表面に、銅、錫などの金属メッキ層 設けることができる。銅メッキなどの金属 ッキ層の膜厚は1μm~40μmの範囲が実用に適す るため好ましい。

 ポリイミドフィルムと銅箔などの金属箔と 直接もしくは接着剤層を介して積層する場 、金属箔の厚さは、使用する目的に応じて 宜選択することができるが、好ましくは約1 μm~50μm、さらには約2μm~20μmである。
 金属箔としては、金属の種類や厚みは用い 用途により適宜選択して用いればよく、例 ば圧延銅箔、電解銅箔、銅合金箔、アルミ ウム箔、ステンレス箔、チタン箔、鉄箔、 ッケル箔などを挙げることができる。

 接着剤としては、絶縁信頼性および接着信 性に優れたもの、あるいはACF(異方性導電接 着剤)などの導電性と接着信頼性とに優れた のなどを、用途に応じて公知のものを用い ことができ、熱可塑性あるいは熱硬化性の 着剤などを挙げることができる。
 接着剤としては、ポリイミド系、ポリアミ 系、ポリイミドアミド系、アクリル系、エ キシ系、ウレタン系などの接着剤、及びこ を2種以上含む接着剤などを挙げることがで き、特にアクリル系、エポキシ系、ウレタン 系、ポリイミド系の接着剤を用いることが好 ましい。

 以下に記載する実施例及び比較例におい 測定値を示した自己支持性芳香族ポリイミ 前駆体フィルムの溶媒含有量とイミド化率 そして生成したポリイミドフィルムの線膨 係数と吸湿膨張係数の測定方法を次に記載 る。

1)溶媒含有量
 先ずポリイミド前駆体フィルム(試料)の質 (W1)を測定し、ついで該フィルムをオーブン で400℃で30分間加熱し、そのフィルムの質 (W2)を測定する。フィルムの溶媒含有量(%)は [(W1-W2)/W1]×100で表わされる。

2)イミド化率
 ポリイミド前駆体フィルムのA面(製造時に 持体に接していた面)とB面(製造時に空気に していた面)の両面、そして該芳香族ポリイ ド前駆体フィルムのイミド化処理(480℃、5 間の熱処理)により得られたポリイミドフィ ムのA面(上記A面に対応する面)とB面(上記B面 に対応する面)の両面について、それぞれ、Ja sco社製のFT/IR-4100を使用し、ZnSeを用いてIR-ATR 測定し、1560.13cm -1 ~1432.85cm -1 のピーク面積(X1)と1798.30cm -1 ~1747.19cm -1 のピーク面積(X2)を算出する。
 次に、各フィルムのA面とB面とについて面 比(X1/X2)を算出して、下記の面積比を得る。
 ポリイミド前駆体フィルムのA面での面積比 :a1
 ポリイミド前駆体フィルムのB面での面積比 :b1
 ポリイミドフィルムのA面での面積比:a2
 ポリイミドフィルムのB面での面積比:b2
 上記の面積比を用い、ポリイミド前駆体フ ルムのイミド化率は、下記の式により算出 れる。
  イミド化率(%)=(a1/a2+b1/b2)×50

3)線膨張係数
 セイコーインスツル株式会社製のTMA/SS6100を 使用して、20℃/分の速度で昇温した時の50~200 ℃の平均線膨張係数を測定する。

4)吸湿膨張係数
 ポリイミドフィルムを、8cm(MD)×8cm(TD)の正方 形に切り取り、測定試料とする。測定試料を 23℃、40%RHの雰囲気下に24時間放置し、その幅 方向(TD)の長さ(Y 1 :単位mm)を測定し、次いで23℃、80%RHの雰囲気 に24時間放置し、その幅方向(TD)の長さ(Y 2 :単位mm)を測定する。
 吸湿膨張係数(Y)は下記の式から算出される
   Y=(Y 2 -Y 1 )/(湿度差(40)×Y 1 )

[実施例1~11]及び[比較例1]
(1)長尺状自己支持性ポリイミド前駆体フィル ムの作成
 ジメチルアセトアミド(DMAc:溶媒)にs-BPDAとPPD とを略等モルにて溶解させ、撹拌下に加温す ることにより、ポリイミド前駆体溶液(溶液 度(30℃):1800ポイズ、ポリイミド前駆体濃度:1 8質量%)を調製した。次いで、このポリイミド 前駆体溶液をダイスのスリットから、走行下 にあるステンレス製エンドレスベルト(支持 )の表面に供給して流延させ、ポリイミド前 体溶液層を形成した。次に、ポリイミド前 体溶液層を支持体上にて120℃から140℃の温 に加熱することにより、様々な溶媒含有量 イミド化率の自己支持可能なポリイミド前 体層を得たのち、これを支持体から剥離さ て長尺状の自己支持性ポリイミド前駆体フ ルムを作成した。実施例1~11と比較例で作成 した自己支持性ポリイミド前駆体フィルムの 溶媒含有量とイミド化率を後記の表1に示す なお、各実施例と比較例の種々の溶媒含有 とイミド化率とを示す自己支持性ポリイミ 前駆体フィルムは、上記の加熱温度と加熱 間とを変えて作成した。

(2)長尺状自己支持性ポリイミド前駆体フィル ムの加熱延伸
 長尺状自己支持性ポリイミド前駆体フィル の幅方向(TD)と長さ方向(MD)の全ての端部を 持具により固定し、これを互いに温度が異 る三つの加熱ゾーンを通過させた。実施例1~ 11では、この加熱ゾーンの通過の際に長尺状 己支持性ポリイミド前駆体フィルムの幅方 に下記のいずれかの条件にて延伸操作(延伸 倍率は表1に記載)を施した。比較例1では延伸 操作を施さず加熱した。
 延伸条件a:105℃で1分 - 150℃で1分 - 280℃ 1分
 延伸条件b:105℃で1分 - 150℃で1分 - 230℃ 1分

(3)長尺状自己支持性ポリイミド前駆体フィル ムの長尺状ポリイミドフィルムへの変換
 上記(2)の操作を行なったポリイミド前駆体 ィルムを今度は延伸を施すことなく350℃で2 分間加熱してイミド化を完結させて、厚みが 35μmの長尺状ポリイミドフィルムを得た。得 れたポリイミドフィルムの線膨張係数(MD、T D、単位:ppm/℃)と幅方向の吸湿膨張係数(単位: ×10 -6 /%RH)とを表1に示す。

 注:延伸倍率=(A-B)/B
    ただし、A:延伸後の幅方向の長さ、B:延 伸前の幅方向の長さ
   線膨張係数の単位:ppm/℃(×10 -6 cm/cm/℃)
   吸湿膨張係数の単位:×10 -6 /%RH

 表1の結果から、下記のことがわかる。
(1)実施例1~7の条件では、幅方向の線膨張係数 が5~7ppm/℃の範囲で、吸湿膨張係数が6×10 -6 /%RH以下のポリイミドフィルムが得られる。
(2)実施例8の条件では、幅方向の線膨張係数 9~10ppm/℃の範囲で、吸湿膨張係数が6×10 -6 /%RH~7×10 -6 /%RHの範囲のポリイミドフィルムが得られる
(3)実施例9と10の条件では、幅方向の線膨張係 数が10ppm/℃を超えて、12ppm/℃以下の範囲であ って、吸湿膨張係数が7×10 -6 /%RH~8×10 -6 /%RHの範囲のポリイミドフィルムが得られる
(4)実施例11の条件では、幅方向の線膨張係数 12ppm/℃を超えて、13ppm/℃以下の範囲であっ 、吸湿膨張係数が8×10 -6 /%RH~9×10 -6 /%RHの範囲のポリイミドフィルムが得られる

[実施例12]-ポリイミドフィルム積層体の製造
 実施例1で得られたポリイミドフィルムの片 面(A面)に接着剤(パイララックス)層を形成し 、片面に接着剤層を備えたポリイミドフィ ム積層体を作成した。

[実施例13]-ポリイミド金属積層体の製造と配 基板の製造(1)
 実施例12で作成したポリイミドフィルム積 体の接着剤層の表面に圧延銅箔を貼り合わ 、次いで加熱してポリイミド銅箔積層体を た。このポリイミド銅箔積層体の銅箔の一 をエッチングにより除去することにより、 さ方向(MD)に、ICチップなどのチップ部品に 続することのできる銅配線(配線ピッチ:60μm) を有する配線基板を作成した。

[実施例14]-ポリイミド金属積層体の製造と配 基板の製造(2)
 実施例1で得られたポリイミドフィルムの片 面(A面)にパワー8.5kW/m 2 のDCスパッタ処理を施し、その片面に銅薄層 形成した。次いで、その銅薄層の上に電流 度280A/m 2 で電解めっきを施すことにより、厚みが8μm 銅メッキ層を備えたポリイミド銅積層体を た。このポリイミド銅積層体の銅層の一部 エッチングにより除去することにより、長 方向(MD)に、ICチップなどのチップ部品に接 することのできる銅配線(配線ピッチ:60μm)を 有する配線基板を作成した。

[実施例15]-ポリイミド金属積層体の製造と配 基板の製造(3)
 ポリイミドフィルムの片面に、スパッタ処 で銅薄層を形成する前に、層厚が5nmのニッ ルクロム合金薄層(クロム含有量:15質量%)を 成させた以外は、実施例14と同様な方法で 線基板を作成した。




 
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