Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
METHOD FOR PRODUCING CARBONYL COMPOUND
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/116512
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for producing a carbonyl compound, which is characterized in that an olefin is reacted with molecular oxygen in the presence of an effective amount of protons in an acetonitrile-containing aqueous solution in the presence of heteropolyanions, a palladium catalyst and an iron compound under such a condition that the amount of alkali metals in the reaction system is not more than 1 gram atom per 1 mole of heteropolyanions.

Inventors:
NISHIMOTO JUNICHI (JP)
MURAKAMI MASAYOSHI (JP)
Application Number:
JP2009/055123
Publication Date:
September 24, 2009
Filing Date:
March 17, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
SUMITOMO CHEMICAL CO (JP)
NISHIMOTO JUNICHI (JP)
MURAKAMI MASAYOSHI (JP)
International Classes:
C07C45/34; B01J27/199; C07C49/403; C07B61/00
Foreign References:
JPS63500923A1988-04-07
JPS63500923A1988-04-07
Other References:
ANDERSON, T. M. ET AL.: "Asymmetric Sandwich-Type Polyoxoanions. Synthesis, Characterization, and X-ray Crystal Structures of Diferric Complexes [TMIIFeIII2 (P2W15O56) (P2TMII2W13O52)]16, TM = Cu or Co", INORGANIC CHEMISTRY, vol. 40, no. 25, 2001, pages 6418 - 6425
See also references of EP 2263994A4
Attorney, Agent or Firm:
HASEGAWA, Yoshiki et al. (JP)
Yoshiki Hasegawa (JP)
Download PDF:
Claims:
 ヘテロポリアニオン、パラジウム触媒、及び鉄化合物の存在下、アセトニトリル含有水溶液中、反応系内のアルカリ金属量がヘテロポリアニオン1モル当たり1グラム原子以下である条件下で、有効量のプロトン存在下、オレフィンを分子状酸素と反応させることを特徴とするカルボニル化合物の製造方法。
 オレフィンが環状オレフィンであり、カルボニル化合物が環状ケトンである請求項1に記載の製造方法。
 オレフィンがシクロヘキセンであり、カルボニル化合物がシクロヘキサノンである請求項1に記載の製造方法。
 ヘテロポリアニオンがバナジウムを含有する請求項1~3のいずれかに記載のカルボニル化合物の製造方法。
 アセトニトリル含有水溶液に含まれるアセトニトリルの量は、当該水溶液に含まれる水1重量部に対して4.8~0.1重量部である請求項1~4のいずれかに記載の製造方法。
Description:
カルボニル化合物の製造方法

 本発明は、カルボニル化合物の製造方法 関するものである。

 オレフィン類の直接酸化によるカルボニル 合物の製造方法としては、古くからPdCl 2 -CuCl 2 触媒によるワッカー法が知られている。しか し、このワッカー法においては、塩素による 装置の腐食や塩素化合物の副生などの問題が ある。そのうえ、原料オレフィンの炭素数が 増加するにつれて反応速度が著しく低下する ことや、内部オレフィンの反応性が低いなど の問題があり、工業的にはアセトアルデヒド やアセトン等の低級カルボニル化合物の製造 以外には用いられていない。このような問題 を解決する方法として、特許文献1ではパラ ウム及びヘテロポリ酸の存在下、レドック 金属を添加して反応を行う方法が開示され いる。

特許出願公表昭63-500923号公報

 しかしながら、上記特許文献1記載の方法 では環状オレフィンの酸化においてPd単位量 たりの活性が十分でなく、生産性の観点か 必ずしも満足できるものではなかった。

 本発明は、ヘテロポリアニオン、パラジ ム、及び鉄化合物の存在下、アセトニトリ 含有水溶液中、反応系内のアルカリ金属量 ヘテロポリアニオン1モル当たり1グラム原 以下である条件下でオレフィンを分子状酸 と反応させることを特徴とするカルボニル 合物の製造方法に関するものである。

 本発明によれば、Pd単位量あたりの活性 上げ、オレフィンから効率的に対応するカ ボニル化合物を製造することができる。

 本発明において使用できるパラジウム触 となるパラジウム源としては、例えば、パ ジウム金属、パラジウム化合物及びそれら 混合物が挙げられる。パラジウム化合物の 体例としては、例えば、パラジウムの有機 塩、パラジウムの酸素酸塩、酸化パラジウ 、硫化パラジウムが挙げられる。また、こ らの塩や酸化物、硫化物の有機錯体又は無 錯体、並びにこれらの混合物などが挙げら る。

 パラジウムの有機酸塩の例としては、例 ば、酢酸パラジウムやシアン化パラジウム 挙げられる。パラジウムの酸素酸塩の例と ては、例えば、硝酸パラジウムや硫酸パラ ウムが挙げられる。これらの塩、酸化物、 び硫化物の有機錯体又は無機錯体の例とし は、例えば、硝酸テトラアミンパラジウム( II)、ビス(アセチルアセトナート)パラジウム どが挙げられる。中でも、パラジウムの有 酸塩又はパラジウムの酸素酸塩が好ましく 酢酸パラジウムが、より好ましい。特にシ ロヘキセンを酸化する際には、パラジウム は塩化物ではなく、パラジウム源に塩素が まれていないことが望ましい。

 本発明の方法においては、反応系内のア カリ金属量がヘテロポリアニオン1モル当た り1グラム原子以下である条件下で実施する したがって、この範囲内のアルカリ金属濃 が維持されれば、アルカリ金属型ヘテロポ 酸酸性塩を使用することもできる。酸性塩 調製方法は特に限定されるものではないが 例えばヘテロポリ酸と所定量のアルカリ金 源を含む水溶液を調製し、溶媒を蒸発乾固 ることによって任意の組成のヘテロポリ酸 性塩を合成することができる。好ましくは ウンターイオンが全てプロトンのものを使 することである。

 本発明で使用されるヘテロポリアニオン 、好ましくは、P、Si、V、Mo及びWからなる群 から選択される少なくとも1つの元素を含有 るヘテロポリアニオンであり、さらに好ま いヘテロポリアニオンは、P、V、Mo及びWから なる群から選択される少なくとも1つの元素 含有するヘテロポリアニオンである。

 酸性ヘテロポリ酸およびヘテロポリ酸酸性 を構成するヘテロポリアニオンの典型的な 成例としては、下記(1A)および(1B)の組成式 有するものが例示される。
  XM 12 O 40   (1A)
(式中、Xは、P又はSiであり、Mは、Mo、V及びW らなる群から選択される少なくとも1つの元 を表す)
 又は、組成式(1B):
  X 2 M 18 O 62   (1B)
(式中、Xは、P又はSiであり、Mは、Mo、V及びW らなる群から選択される少なくとも1つの元 を表す。)

 このような組成を有するヘテロポリ酸のヘ ロポリアニオンの例としては、例えば、リ モリブデン酸、リンタングステン酸、ケイ リブデン酸、ケイタングステン酸、リンモ ブドタングステン酸、リンバナドタングス ン酸及びリンバナドモリブデン酸等のヘテ ポリアニオンが挙げられる。中でも、バナ ウムを含有するヘテロポリ酸が好適に用い れ、リンバナドタングステン酸またはリン ナドモリブデン酸が特に好ましい。より具 的には、H 4 PV 1 Mo 11 O 40 、H 5 PV 2 Mo 10 O 40 、H 6 PV 3 Mo 9 O 40 、H 7 PV 4 Mo 8 O 40 が特に好ましいヘテロポリ酸として用いられ る。

 好適なヘテロポリ酸もしくはヘテロポリ の酸性塩の添加量はヘテロポリ酸の種類等 よってことなるが、多くの場合、アセトニ リル含有水溶液中の濃度が0.1mmol/L~100mmol/Lと なるようにすることが好ましく、1mmol/L~50mmol/ Lの範囲となるようにすることが更に好まし 。また、ヘテロポリ酸もしくはヘテロポリ の酸性塩の添加量は、通常、パラジウム1モ に対して50~0.1モル、好ましくは20~0.5モル、 に好ましくは1~10モルである。

 酸化反応は、有効量のプロトン存在下で われ、ヘテロポリ酸又はその酸性塩以外の ロトン酸を別途添加して反応を行うことも きる。ヘテロポリ酸またはその酸性塩とは に添加してもよいプロトン酸としては、無 酸、有機酸、又は固体酸が例示される。無 酸としては、塩酸、フッ化水素酸のような 元酸(水素酸)と、硫酸、硝酸のようなオキ 酸(酸素酸)が例示される。有機酸の例として は、例えば、ギ酸、脂肪族カルボン酸(例え 酢酸)、脂環式カルボン酸(例えばシクロヘキ サンカルボン酸)、芳香族カルボン酸(例えば 息香酸)、スルホン酸(例えばp-トルエンスル ホン酸)などが挙げられる。固体プロトン酸 例としては、例えば、イオン交換樹脂(例え 、スルホン酸型イオン交換樹脂など)、酸性 ゼオライトなど、及び硫酸化ジルコニアが挙 げられる。

 ヘテロポリ酸とは別のプロトン酸の添加 としては、ヘテロポリアニオン1モルあたり 好ましくは10グラム原子以下である。なお、 り好ましくはヘテロポリ酸又はその酸性塩 添加によって有効量のプロトンを供給する とである。

 本発明において鉄化合物は、特に限定さ ず、公知のものを使用することができるが 具体的には、例えば、硫酸鉄、ミョウバン (硫酸アンモニウム鉄)、硝酸鉄、リン酸鉄 どの無機塩や、クエン酸鉄、酢酸鉄などの 機酸塩、フタロシアニン鉄、アセチルアセ ナート鉄などの錯体、及び酸化鉄などが例 される。なかでも鉄の無機塩が好適に用い れ、硫酸鉄やミョウバン鉄が好ましい。好 な鉄化合物の添加量としては、ヘテロポリ 1モルに対して0.01モル~100モル、より好まし は0.1モル~50モルである。

 本発明においては、反応はアセトニトリ 含有水溶液中で行われる。好ましいアセト トリル/水の重量比は使用するヘテロポリ酸 の種類や反応条件によって異なるため一概に は規定できないが、水1重量部に対してアセ ニトリル4.8~0.1重量部であることが好ましく 3~0.2重量部であることがより好ましい。上 範囲のアセトニトリルの使用量は、例えば ンバナドモリブデン酸を使用する場合など も好適である。

 本発明において用いられるオレフィンは 限されないが、特に環状オレフィンを酸化 て効率的に環状ケトンを得ることができる 環状オレフィンの例としては、炭素数4~20個 の環状オレフィンが挙げられる。例えば、シ クロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセ ン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シク ロデセン、シクロドデセン、シクロオクタデ センなどが挙げられる。より好適に使用され るシクロオレフィンはシクロヘキセンであり 、シクロヘキセンからシクロヘキサノンが効 率的に製造される。

 分子状酸素としては、純酸素又は空気を 用することができ、これらのガスを、窒素 はヘリウムなどの不活性ガスで希釈するこ によって分子状酸素を含有するガスとして 用してもよい。使用する酸素量は、通常、 応系内に導入される酸素含有ガスの圧力に って調整され、酸素分圧として、好ましく 0.01~10MPa、さらに好ましくは0.05~5MPaの範囲に 設定する。この反応ガスは、全量を反応前に 導入しておいても良いし、反応中に系内に吹 き込むなどして、連続的に供給しながら反応 を行っても良い。

 反応は、通常、0.01~10MPa(ゲージ圧)、好ま くは0.05~7MPa(ゲージ圧)、さらに好ましくは0. 1~5MPa(ゲージ圧)の圧力範囲内で行なわれる。 化反応は、通常は、0~200℃、好ましくは10~15 0℃、さらに好ましくは30~100℃の温度範囲で なわれる。

 生成物を含有する反応溶液、又は反応ガ は捕集されオレフィンに対応する所望のケ ン等のカルボニル化合物を単離する。生成 たケトン化合物は、通常は、蒸留、相分離 どによって分離することができる。ケトン 例としては、例えば、シクロペンタノン、 クロヘキサノン、シクロドデカノンなどが げられる。反応は、回分式、半回分式、連 法、又はそれらの組合せにおいて行うこと できる。

 以下、本発明を実施例によって更に詳細 説明するが、本発明は以下の実施例に限定 れるものではない。

実施例1
 下記の混合物を120mlオートクレーブに入れ 空気2MPa、窒素3MPa(酸素分圧0.42MPa、窒素分圧4 .58MPa)下、撹拌子で撹拌しながら323Kで2時間反 応させた。得られた反応マスをガスクロマト グラフィーで分析した。結果を表1に示す。
(混合物)
 シクロヘキセン:1.6g(20mmol)、
 溶媒:アセトニトリル/水(3.0ml/2.0ml)、
 Pd(OAc) 2 :4mg(0.02mmol)、
 H 7 PV 4 Mo 8 O 40 (日本無機化学工業製):120mg(0.06mmol)、
 ミョウバン鉄(FeNH 4 (SO 4 ) 2 ・12H 2 O、関東化学):58mg(0.12mmol)。

実施例2
 溶媒としてアセトニトリル/水(2.0ml/3.0ml)を いた以外は、実施例1と同様にして反応を行 た。結果を表1に示す。

実施例3
 下記の混合物を120mlオートクレーブに入れ 空気2MPa、窒素3MPa(酸素分圧0.42MPa、窒素分圧4 .58MPa)下、撹拌子で撹拌しながら323Kで2時間反 応させた。得られた反応マスをガスクロマト グラフィーで分析した。結果を表1に示す。
(混合物)
 シクロヘキセン:0.32g(4mmol)、
 溶媒:アセトニトリル/水(3.0ml/2.0ml)、
 Pd(OAc) 2 :4mg(0.02mmol)、
 H 3 PMo 12 O 40 (日本無機化学工業製):240mg、
 硫酸鉄(Fe 2 (SO 4 ) 3 ・nH 2 O、関東化学)58mg(0.12mmol)。

比較例1
 ミョウバン鉄を用いなかった以外は、実施 1と同様にして反応を行った。結果を表1に す。

比較例2
 特許文献1開示の方法に従ってK 5 H 4 PMo 6 V 6 Mo 40 を次のようにして調製した。すなわち、蒸留 水38mlにメタバナジン酸ナトリウム7.32gを溶解 させ、90℃にした。また、これとは別に蒸留 12mlにモリブデン酸ナトリウム8.07gを加え90 に加熱し、先に調製したメタバナジン酸ナ リウム水溶液を加えた。この混合液に85%リ 酸5mlを添加した。冷却後、硝酸カリウム8gを 加えて撹拌した後、固形物をろ過した。その 固体を0.25M H 2 SO 4 から再結晶した。得られた固体を元素分析し たところ、K 5 H 4 PMo 6 V 6 O 40 であった。

 このようにして調製したK 5 H 4 PMo 6 V 6 O 40 を100mg(0.06mmol)用い、更に硫酸を8.7mg加えた以 は、実施例1と同様にしてシクロヘキセンの 酸化反応を行った。

比較例3
 特許文献1記載の触媒混合物を用いてシクロ ヘキセンの酸化反応を次のようにして実施し た。すなわち、アセトニトリル/水(1.3ml/3.8ml) Pd(NO 3 ) 2  8mg、比較例2で調製したK 5 H 4 PMo 6 V 6 O 40  160mg(0.09mmol)及びCu(NO 3 ) 2 ・3H 2 O 120mgを加え、更に硫酸7.7mg(0.08mmol)を添加し 。ここにシクロヘキセン210mg(2.6mmol)を加え 、120mlオートクレーブに入れ、空気2MPa、窒 3MPa(酸素分圧0.42MPa、窒素分圧4.58MPa)下、撹拌 子で撹拌しながら323Kで2時間反応させた。得 れた反応マスをガスクロマトグラフィーで 析した。結果を表1に示す。

比較例4
 硫酸鉄を使用しなかった以外は実施例3と同 様にしてシクロヘキセンの酸化反応を行った 。結果を表1に示す。

 表1において、何れの実験結果も、転化率は シクロヘキセンの転化率を表し、選択率は生 成したシクロヘキサノンの転化シクロヘキセ ンに対する比率であり、TOF(h -1 )は(シクロヘキサノンの生成モル数)/(Pdのモ 数)/(反応時間)を意味する。

 本発明は、オレフィンから対応するカル ニル化合物を製造する工業的製造方法とし 利用可能性である。