Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
METHOD OF PRODUCING FERMENTED TEA DRINK
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119112
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method of producing a fermented tea drink characterized by comprising: adding water to fresh tea leaves, grinding the resultant mixture, removing solid matters and then heating; or adding water to fresh tea leaves, shaking the resultant mixture for 1 minute to 40 minutes, removing solid matters and then heating. According to this method, a fermented tea drink, in which catechins have been efficiently converted into theaflavins and which contains large amounts of theaflavin, theasinensins A and B and gallic acid, has little bitterness/astringency, is free from the cream down phenomenon and has a good smell and sweetness, can be obtained.

Inventors:
TAKEMOTO MASUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/001394
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
March 27, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
SHIZUOKA PREFECTURAL UNIVERSIT (JP)
TAKEMOTO MASUMI (JP)
International Classes:
A23F3/16
Foreign References:
JPS5030717B1
JP2004113090A2004-04-15
JP2002272369A2002-09-24
JPH11225672A1999-08-24
JPH03108444A1991-05-08
JP2008504030A2008-02-14
Other References:
KEIICHIRO MURAMATSU: "Series Cha no Kagaku", 1 September 1997, ASAKURA PUBLISHING CO., LTD., pages: 60 - 61
Attorney, Agent or Firm:
OHNO, Seiji et al. (JP)
Seiji Ono (JP)
Download PDF:
Claims:
エピガロカテキンガレートおよびエピカテキンガレートを実質的に含まない発酵茶飲料の製造方法であって、生茶葉に水を加えて破砕した後、固形分を除去して加熱処理を行うか、または生茶葉に水を加えて破砕し、1分間~40分間振とうした後、固形分を除去して加熱処理を行い、発酵茶飲料を得ることを特徴とする方法。
エピガロカテキンガレートおよびエピカテキンガレートを実質的に含まない発酵茶濃縮物の製造方法であって、生茶葉に水を加えて破砕した後、固形分を除去して加熱処理を行うか、または生茶葉に水を加えて破砕し、1分間~40分間振とうした後、固形分を除去して加熱処理を行い、次に濃縮することを含む方法。
振とうが5分間~40分間行われる、請求項1または2に記載の方法。
破砕が1秒間~20分間行われる、請求項1-3のいずれかに記載の方法。
培養が、生茶葉の5倍(重量)以上の水の存在下で行われる、請求項1-4のいずれかに記載の方法。
培養が、生茶葉の7倍(重量)以上の水の存在下で行われる、請求項5に記載の方法。
生茶葉として茶葉の茎を用いる、請求項1-6のいずれかに記載の方法。
生茶葉に水を加えて破砕した後、固形分を除去して加熱処理を行うか、または生茶葉に水を加えて破砕し、1分間~40分間振とうした後、固形分を除去して加熱処理を行うことにより得られる、エピガロカテキンガレートおよびエピカテキンガレートを実質的に含まない発酵茶飲料。
生茶葉に水を加えて破砕した後、固形分を除去して加熱処理を行うか、または生茶葉に水を加えて破砕し、1分間~40分間振とうした後、固形分を除去して加熱処理を行い、次に濃縮することにより得られる、エピガロカテキンガレートおよびエピカテキンガレートを実質的に含まない発酵茶濃縮物。
 
 
Description:
発酵茶飲料の製造法

関連する出願
 本出願は,日本特許出願2008-87504(2008年3月28日 出願)に基づく優先権を主張しており,この内 は本明細書に参照として取り込まれる。

技術分野
 本発明は、発酵茶飲料の製造方法に関する

 茶葉中には主として4種類のカテキン[エピ テキン(EC)、エピガロカテキン(EGC)、エピカ キンガレート(ECG)、エピガロカテキンガレー ト(EGCG)]が存在し、紅茶の製茶工程、いわゆ 発酵工程では、以下のカテキンの組み合わ により、4種類のテアフラビン類(テアフラビ ン(TF)、テアフラビン3-O-ガレート(TF3-G)、テア フラビン3’-O-ガレート(TF3’-G)、テアフラビ 3,3’-ジ-O-ガレート(TFDG))が生成される。
  EC+EGC → TF
  EC+EGCG → TF3-G
  ECG+EGC → TF3’-G
  ECG+EGCG → TFDG

 一般に発酵茶を得る方法としては、茶葉 スラリー状で発酵させる方法、および茶葉 粉砕し少量の水を加えて振とう撹拌する方 が用いられている。これらの方法において 、茶葉中のポリフェノールオキシダーゼに り上述の4種類のカテキンが酸化重合し、テ アフラビンおよび3種類のテアフラビンガレ ト体が得られる。しかし、残存するEGCGおよ ECGにより、苦渋味、クリームダウン、暗赤 などの問題点がある。

 発酵茶飲料の苦渋味の原因としては、ガ ート基の影響が大きい。例えば緑茶ではECG,  EGCGは苦渋味が強く、ECおよびEGCは軽快な苦 である。紅茶中に緑茶カテキンが残存する 苦渋味が生ずる。また紅茶の場合紅茶中のE GCG, ECG, TF3G, TF3’G, TFDGの存在は、クリーム ダウンをひきおこす。特にEGCG, ECGはクリー ダウンに影響する。そこでこれらの問題を 決すべく、発酵過程でタンナーゼを加え、EG CG, ECG, TF3G, TF3’-G, TFDGのガレート基を切断 し、苦渋味を抑える方法が開発されている( えば、特開平11-225672)。また、セルラーゼ、 ミセルラーゼ、プロトペクチナーゼなどの 葉組織破壊酵素の溶解液を生茶葉に加えて 酵させる方法も報告されている(例えば、特 開2004-113090)。

 本明細書において引用される参考文献は以 のとおりである。これらの文献に記載され 内容はすべて本明細書に参照として取り込 れる。

特開平11-225672

特開2004-113090

 本発明は、テアフラビン、テアフラビン3 -O-ガレート、テアフラビン3’-O-ガレート及 テアフラビン3,3’-ジ-O-ガレートを豊富に含 、苦渋味成分であるエピガロカテキンガレ ト、エピカテキンガレート、エピガロカテ ン及びエピカテキンのほとんどが含まれて ない、苦渋味が少なく、クリームダウンが くない、香り甘みに優れた発酵茶飲料、発 茶濃縮溶液または発酵茶濃縮粉末を製造す 方法を提供することを目的とする。

 本発明者は、萎凋処理前の生茶葉に大量 水を加えミキサーで破砕後、固形分を除去 て加熱処理を行うか、または生茶葉に大量 水を加えて破砕後、短時間振とう後、固形 を除去して加熱処理を行うことにより、エ ガロカテキンガレートおよびエピカテキン レートを実質的に含まない、苦渋味が少な 、甘みおよび香りの優れたクリームダウン 全くない紅茶風味発酵茶飲料を製造しうる とを見いだした。すなわち、本発明は、発 茶飲料の製造方法であって、生茶葉に水を えて1秒間から40分間、好ましくは5分間から 20分間破砕した後固形分を除去した後加熱処 をするか、または生茶葉に水を加えて1秒か ら20分間、好ましくは3分から5分間ミキサー 破砕後、1分から60分、好ましくは3分から40 間振とう後、固形分を除去した後加熱処理 行う事により発酵茶飲料を得ることを特徴 する方法を提供する。本明細書において、 ピガロカテキンガレートおよびエピカテキ ガレートを実質的に含まないとは、生成物 のエピガロカテキンガレートとエピカテキ ガレートとの合計量が出発材料の生茶葉の 量に対して0.1%未満であることをいう。例え 、後述の実施例で用いられるような通常の 性能液体クロマトグラフィー(HPLC)分析では これらの物質のピークが認められない。ま 好ましくは、生茶葉の5倍(重量)以上、より ましくは7倍(重量)以上の水を加えて培養す 。本発明にしたがえば、タンナーゼや茶葉 織破壊酵素などの酵素を外から加えること く、カテキン類の全てを効率よくテアフラ ンを主成分とするテアフラビン3-O-ガレート 、テアフラビン3’-O-ガレート及びテアフラ ン3,3’-ジ-O-ガレートに変換させ発酵茶飲料 得ることができる。

 本発明の方法によれば、茶葉に含まれ、 渋味の原因となる4種類のカテキン類(EC, EGC , ECG, EGCG)の全てが、カテキン重合体である アフラビン、テアフラビン3-O-ガレート、テ アフラビン3’-O-ガレート及びテアフラビン3, 3’-ジ-O-ガレート、テアシネンシンAおよびB 変換される。このため、本発明にしたがっ 製造した発酵茶飲料は、明るいオレンジ色 甘み、香りがひきたち、苦渋味成分である ピガロカテキンガレート、エピカテキンガ ート、エピガロカテキン及びエピカテキン ほとんどが含まれていないので苦渋味がほ んどなくまろやかな味である。また、発酵 飲料とした際にも保存性が良好である。本 明の発酵茶飲料においては、4種類のテアフ ビン類のうち、特にTF含量が多く、TF3G, TF3 G及びTFDGの含量は少量のため、また、クリ ミングの原因となるEGCG及びECGが無いため、 リームダウンをひきおこさない。従来の発 茶飲料では、クリーミングをなくすためタ ナーゼを添加するケースが多いが、本発明 したがえば、生茶葉に含まれている各種酵 の複合反応により、クリーミング現象が全 みられない発酵茶飲料を製造することがで る。テアフラビンは細胞レベルの実験で、 小板凝集阻害効果がEGCGよりはるかに活性が 高く、また他のTF3G, TF3’G, TFDGに比べても高 い事が報告されている。一方、抗酸化活性、 抗菌性、血糖降下作用が高い事も報告されて いる。しかし、従来の紅茶葉はテアフラビン 含量が0.08%と低い。しかし本発酵茶飲料のテ フラビン含量は従来に比べ非常に高い。よ て本発明の発酵茶飲料は血栓症や血糖値が になる人等生活習慣病の予防となる健康飲 としても期待される飲料である。

発明を実施するための形態

 本発明の方法において使用する生茶葉と 、収穫後、萎凋処理をする前の茶葉、また 収穫後、萎凋処理をする前の冷凍茶葉をい 。生茶葉は生の茶葉及び茎であり別々に使 ても良いし合わせて使用しても良い。原料 なる生茶葉としては、一般に栽培されてい 緑茶品種および紅茶品種のいずれの茶葉も いることができる。日本で栽培されている 表的な茶葉としては、あさつゆ、やぶきた やまとみどり、まきのはらわせ、かなやみ り、おくみどり、おおいわせ、おくひかり めいりょく、さみどり、こまかげ、やまな 、みねかおり、はつもみじ、紅富貴、紅ほ れ、べにひかり等があるが、本発明におい は、これらの品種に限らず、世界中で栽培 れているいずれの品種の茶葉も用いること できる。生茶葉は、採取直後に使用しても 採取直後に冷凍して保存した後に使用して よい。茶葉の採取時期は、1番茶、2番茶、3 茶、4番茶のいずれでも良い。ただし、それ ぞれの葉ごとにカテキン量、ポリフェノール オキシダーゼ、ペルオキシダーゼ、タンナー ゼ、加水分解酵素の活性が異なるため、用い る材料の茶葉により反応条件を適宜調節する ことが好ましい。価格、カテキン量、酵素活 性等を総合的に判定すると、本発明の方法に おいて用いる茶葉としては2番茶が望ましい 4番茶の場合、カテキン量、酵素活性がかな 劣るが、生茶葉を採取後、室温下で、数日 放置すると酵素が活性化され、味、香りに ぐれた発酵茶が得られる。また、振とう培 後、抗酸化物質(例えばアスコルビン酸、ア スコルビン酸ナトリウム、あるいはレモン等 の果汁)を振とう液に加え、テアフラビン類 酸化を防止するとよい。

 本発明の方法においては、まず、萎凋処 前の生茶葉に水を加え、ミキサー等を用い 生茶葉を破砕する。本発明においては、茶 に水を加えた後に破砕処理することが好ま い。空気中で茶葉を破砕した後に水を加え と、茶葉の細胞中に存在する成分が水相に く移行しないため、発酵が十分に進行しな 場合がある。破砕は0℃から30℃の温度で行 ことができる。破砕処理した後、茶葉と水 を分離せずに混合物を振とう培養する。生 葉に水を加えて破砕すると、茶葉の細胞中 存在するポリフェノールオキシダーゼ、ペ オキシダーゼ、タンナーゼ、加水分解酵素 さらに各種茶の成分カテキン類、カフェイ 等の成分が水中へ侵出される。これらの酵 および成分が侵出された液を振とう培養す と、これらの酵素の作用により、カテキン がテアフラビン類に変換される。

 ペルオキシダーゼは過酸化水素存在下、 アフラビンを生成させる酵素である。この 合、過酸化水素は代謝により生成されるの 、外から添加しなくてもよい。一方、ポリ ェノールオキシダーゼは、酸素存在下、テ フラビンを生成させる酵素である。タンナ ゼは、カテキン類およびテアフラビン類の レート基を切断することができる。また、 レート基は加水分解酵素の作用によっても 断される。この反応にともなって没食子酸 生成する。またこのとき、EGCG同士が互いの ピロガロール環同士で脱水素して縮合してテ アシネンシンAが生成し、EGCGとEGCが互いのピ ガロール環同士で脱水素して縮合してテア ネンシンBが生成する。

 本発明の方法においては、生茶葉に水を えて破砕した後、固液を分離せずに短時間 とうする。萎凋処理前の生茶葉に大量の水 加えミキサーで1秒から5分間破砕後、1分か 40分間振とうすると、茶生葉中の4種類のカ キン類の大部分がテアフラビン類に変換さ る。あるいは、生茶葉に水を加えてミキサ で1秒間から40分間、好ましくは5分間から20 間破砕すると、茶生葉中の4種類のカテキン 類の大部分がテアフラビン類に変換される。 なお、ここでいうミキサーとは容量約700~1000m l、出力200~300W程度の家庭用のミキサー(ブレ ダー)であり、工業生産用にスケールアップ て本発明を実施する場合には、当業者は、 いる機械と処理量に応じて適切な破砕時間 設定することができる。本発明の方法に用 ることができる工業生産用ミキサーの例は 容量約4000ml、出力1400W程度の業務用のミキ ー(ブレンダー)であり回転数は高速(18,500rpm) 中速(16,300rpm)、低速(14,000rpm)である。さらに 大量のスケールで行う場合は特注のブレンダ ーを使うか、茶葉の量に合わせミキサー操作 を繰り返しても良い。生茶葉の破砕は破砕で きればどのような機械でも使用可能であり、 例えばミキサー、ウルトラマイザー、ハンマ ーミル、ホモゲナイザーなどを使用できるが 特にミキサー(ブレンダー)が好ましい。

 振とう時間は、使用する茶葉の種類、含 水分、保存状態等によって異なるが、好ま くは1分間から40分間、より好ましくは5分間 から30分間、より好ましくは3分間から20分間 ある。長時間、例えば1時間以上振とうを続 けると、得られたテアフラビン類が酸化され 、またはテアフラビン類がポリマー化される ことにより、発酵茶中のテアフラビン類の含 有量が激減し、発酵茶の香りが薄くなり、苦 みが感じられるようになる。最適な振とう時 間は用いる茶葉により異なり、当業者は容易 に条件を最適化することができる。振とう温 度は、酵素が作用しうる温度範囲内であれば 特に制限はなく、例えば10℃から40℃、好ま くは20℃から30℃である。

 生茶葉に加える水の量は、使用する茶葉 種類、含有水分、保存状態等によって適宜 択することができるが、好ましくは生茶葉1 gに対して5mlから500ml、より好ましくは7mlから 200ml、さらに好ましくは10mlから100mlである。5 mlより少ないと、テアフラビン類の生成量が 下し、500mlより多いと、得られる発酵茶の 味が低くなる。また、水に加えて、あるい 水の代わりに、緑茶抽出液を用いてもよい 緑茶抽出液としては、加熱処理した緑茶葉 水を加え抽出した液、加熱処理した緑茶葉 水を加え抽出し濃縮した茶エキスに水を添 した液、茶抽出物に水を添加した液などの 4種類のカテキン類が含まれている水溶液を いることができる。

 所望の時間ミキサーで破砕後振とう培養 るか、または所望の時間ミキサーで破砕後 反応液を濾過して、固形分を除く。濾過は 然濾過でも減圧下吸引ろ取でもよい。ある は、遠心分離により固形分を除いてもよい もし濾過および遠心分離後ろ液が白濁し透 にならなければ、そのまま一日程度放置し 後に、自然濾過、減圧下吸引ろ取または遠 分離を行ってもよい。得られた溶液は、鮮 色またはオレンジ色を呈する。この液を、 詰めし、香りが抜けないようにアルミホイ 等でふたをし、95℃から100℃にて約5分から1 0分間湯煎後、室温にて放置することにより 発酵茶飲料を得ることができる。または湯 の代わりに120度で1分から20分オートクレー 処理をしてもよい。工業生産用にスケール ップして本発明を実施する場合には、常法 より粗濾過を行った後、シャープレス遠心 などを用い濾過を行う。缶ドリンクの場合 食品衛生法の規定によるレトルト殺菌を行 。ペットボトルの場合、ホットパック充填 式でプレート殺菌、チューブ式殺菌を行え よい。加熱処理をした後、減圧濃縮、噴霧 燥、凍結乾燥などの濃縮工程を経て、濃縮 、またはエキス粉末とすることができる。 れらは各種形態の食品及びヘルスケア製品 どサプリメント、製菓、医薬品、食品工業 どあらゆる分野で原料として提供できる。

 本明細書において明示的に引用される全 の特許および参考文献の内容は全て本明細 に参照として取り込まれる。

 以下に実施例により本発明をより詳細に説 するが、本発明はこれらの実施例により限 されるものではない。以下の実施例におい は、EC,ECG,EGC,EGCG,TF,TF3G,TF3’GおよびTFDGの分 にはHPLC装置(JASCO(株)、PU-980、UV-970)とODS120A(TO SO, 4.6mm×250mm)カラムを用いた。HPLCの条件は 媒:アセトニトリル:酢酸エチル:0.05% H 3 PO =21:3:76、流速;1.0ml/min、温度;25℃である。検出 は、UV280nmでおこなった。それぞれ検量線を 成し測定した。

実施例1(生茶葉の5倍量の水を使用し8分間破 した例)
 7月3日採取した紅富貴茶葉25.0gに蒸留水125ml 加え、家庭用ミキサーにて8分間破砕後, 吸 引ろ取を行い、得られたろ液を行いガラスビ ンに移し、アルミホイルでふたをして、20分 120℃にてオートクレーブ後、室温下放置し 。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算す とTF 63mg (0.063%), TF3G 11mg (0.011%), TF3’G 4.5  mg (0.0045%), TFDG 1.6mg (0.0016%), EGCG 0 g (0%),  ECG 0 g (0%), caffeine 432mg (0.43%)であった。

実施例2(生茶葉の8倍量の水を使用し8分間破 した例)
 7月3日採取した紅富貴茶葉24.89gに蒸留水200ml を加え、家庭用ミキサーにて8分間破砕後,  引ろ取を行い、得られたろ液をガラスビン 移し、アルミホイルでふたをして、20分間120 ℃にてオートクレーブ後、室温下放置した。 HPLCで分析したところ、100g生葉に換算するとT F 127mg (0.13%), TF3G 22.2mg (0.022%), TF3’G 8.1 m g (0.008%), TFDG 3.7mg (0.0037%), EGCG 0 g (0%), EC G 0 g (0%), caffeine 558 mg (0.56%)であった。

実施例3(生茶葉の8倍量の水を使用し15分間破 した例)
 7月3日採取した紅富貴茶葉24.89gに蒸留水200ml を加え、家庭用ミキサーにて15分間破砕後,  引ろ取を行い、得られたろ液を行いガラス ンに移し、アルミホイルでふたをして、20 間120℃にてオートクレーブ後、室温下放置 た。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算す るとTF 73.4mg (0.073%), TF3G 14.1mg (0.014%), TF3’ G 5.0 mg (0.005%), TFDG 2.8mg (0.0028%), EGCG 0 g  (0%), ECG 0 mg (0%), caffeine 505 mg(0.51%) であ た。

実施例4(生茶葉の10倍量の水を使用し5分間破 後、5分間振とうした例)
 7月23日採取した紅富貴二番茶10gに蒸留水100m lを加え、家庭用ミキサーにて5分間破砕後、 温で5分間振とう(120rpm)した後、吸引ろ取を った。得られたろ液をガラス瓶に移し、ア ミホイルでふたをして、10分間100℃にて湯 を行った後、室温下放置した。HPLCで分析し ところ、100g生葉に換算するとTF 257 mg (0.26 %), TF3G 92.7mg (0.093%), TF3’G 49.2 mg (0.049%),  TFDG 48.1mg (0.048%), caffeine 495 mg (0.50%) であ た。

実施例5(生茶葉の10倍量の水を使用し8分間破 後、35分間振とうした例)
 7月23日採取した紅富貴二番茶19.13gに蒸留水2 00mlを加え、家庭用ミキサーにて8分間破砕後 室温で35分間振とう(120rpm)した後、吸引ろ取 を行った。得られたろ液をガラス瓶に移し、 アルミホイルでふたをして、10分間100℃にて 煎を行った後、室温下放置した。HPLCで分析 したところ、100g生葉に換算するとTF 236 mg ( 0.24%), TF3G 62.7mg (0.063%), TF3’G 26 mg (0.026%),  TFDG 23.5mg(0.024%), caffeine 590 mg (0.59%)であっ た。

実施例6(生茶葉の8倍量の水を使用し3分間破 後、30分間振とうした例)
 6月15日採取したやぶきた茶葉26.68gに蒸留水2 18mlを加え、家庭用ミキサーにて3分間破砕後 室温で30分間振とうした後、吸引ろ取を行 た。得られたろ液をガラス瓶に移し、吸引 取を行い、得られたろ液をガラスビンに移 、アスコルビン酸ナトリウムを加え、アル ホイルでふたをして、10分間100℃にて湯煎を 行った後、室温下放置した。HPLCで分析した ころ、100g生葉に換算するとTF 176 mg (0.18%), TF3G 106 mg(0.11%), TF3’G 74.0 mg (0.074%), TFDG  106 mg (0.11%),caffeine 200 mg (0.20%), EGCG 0 g (0 %), ECG 0 mg (0%)であった。

実施例7(スケールアップ例:冷凍生茶葉の8倍 の水を使用し3分間破砕後、40分間振とうし 例)
 6月15日採取やぶきた茶葉306gをアルミ真空パ ック詰めし-78℃で冷凍保存した。1週間後冷 保存した茶葉76.5gに水4リットル加え、工業 ミキサー(High スピード)にて3分間破砕し、30 リットル用ステンレス槽に移した。この操作 を4回繰り返し、全ての茶葉(306g)を破砕し、 後に水9リットルを添加し水の全量を25リッ ルとした。その後40分間振とうした。粗濾過 を行った後、アスコルビン酸Naを添加して濾 を行った。濾過後レトルト殺菌を行った。H PLCで分析したところ、茶葉1Kgに換算するとTF1 .9g (0.19%), TF3G 1.2g (0.12%), TF3’G 800.0 mg (0. 08%), TFDG 1.1 g (0.11%),caffeine 2 g (0.20%), EGCG 0 g (0%), ECG 0 mg (0%)であった。

実施例8(生茶葉の10倍量の水を使用し5分間破 後、5分間振とうした凍結乾燥体の例)
 7月23日採取した紅富貴二番茶10gに蒸留水100m lを加え、家庭用ミキサーにて5分間破砕後、 温で5分間振とう(120rpm)した後、吸引ろ取を った。得られたろ液をガラス瓶に移し、ア ミホイルでふたをして、10分間100℃にて湯 を行った後、凍結乾燥し1.5gを得た。HPLCで分 析したところ、1.5g中、TF 23mg(1.5%), TF3G 8mg ( 0.53%), TF3’G 3mg (0.2%), TFDG 5mg(0.33%), caffeine 45 mg(3.0%) を含んでいた。

実施例9
 7月15日採取紅富貴の茎20.5gに水300mlを加え、 工業用ミキサーにて3分間破砕後、100ml三角フ ラスコに移し30分間振とうした。粗濾過を行 た後、アスコルビン酸Naを添加して濾過を った。濾過後レトルト殺菌を行った。100gの 茎に換算すると、TF30mg(0.03%), TF3G 10mg(0.01%),  TF3’g 7mg(0.007%), TFDG 5mg(0.005%), カフェイン 96mg(0.1%)が得られた。

比較例1(空気中で破砕し3.8倍量の水を加え1時 間振とうした例)
 7月23日採取した紅富貴茶葉8.55gを家庭用ミ サーにて破砕後、32.7mlの蒸留水を加え、室 で1時間振とう撹拌した。減圧濾過しろ液を ラス瓶に移し、アルミホイルでふたをして 10分間100度にて加熱処理後、室温下放置し 。HPLCで分析したところ、100g生葉に換算する とTF 98 mg (0.098%), TF3G 29mg (0.029%), TF3’G 10  mg (0.010%), TFDG 3 mg (0.003%), EGCG 200 mg (0.2 %), ECG 0 mg (0%), caffeine 220 mg (0.22%)であっ 。

比較例2(空気中で破砕し10倍量の水を加え1時 振とうした例)
 7月18日採取やぶきた茶葉11.86gの茶葉をミキ ーで破砕後、蒸留水118mlを加え、室温で60分 間振とうした。吸引ろ取を行い、得られたろ 液をガラスビンに移し、アルミホイルにてふ たをして、10分間100℃にて湯煎を行った後、 温下放置した。HPLCで分析したところ、100g 葉に換算するとTF 108 mg (0.11%), TF3G 15.2 mg (0.015%), TF3’G 21 mg (0.021%), TFDG 5.8mg (0.006% ), caffeine 176 mg (0.18%), EGCG 1.94g (1.9%), ECG  56.8 mg (0.057%) であった。

 実施例および比較例で得られた茶飲料につ 、5名のパネラーにより香り、水色、濃度感 、甘み、苦渋味の評価を行った。
実施例1
  香り:甘い香り
  水色:濃いオレンジ色
  濃度感:適度にある
  苦渋味:多少苦渋味がある
  甘み:若干甘みを感じる
  総合評価:甘い香りをほのかに感じるが、 に含むと若干苦渋味が残る。甘み感が多少 あり癒し効果が期待できる。
実施例2
  香り:甘い香り
  水色:濃いオレンジ色
  濃度感:適度にある
  苦渋味:多少苦渋味がある
  甘み:甘みを感じる
  総合評価:非常に甘い香りを感じるが、口 含むと若干苦渋味が残る。甘み感があり癒 効果が期待できる。

実施例3
  香り:甘い香り
  水色:濃いオレンジ色
  濃度感:適度にある
  苦渋味:非常に弱い
  甘み:甘みを感じる
  総合評価:非常に甘い香りを感じながら、 に含むと苦渋味が非常に弱く、マイルドで み感があり癒し効果が期待でき、全体的な ランスが非常によい。

実施例4
  香り:ミルクティー又は抹茶ミルクの甘い り
  水色:濃いオレンジ色
  濃度感:適度にある
  苦渋味:非常に弱い
  甘み:ミルクティー又は抹茶ミルクに似た み
  総合評価:ミルクティー又は抹茶ミルクの い香りを感じながら、口に含むと苦渋味が 常に弱く、ミルクティー又は抹茶ミルクの 厚な甘み感があり癒し効果が期待でき、全 的なバランスが非常によい。

実施例5
  香り:ミルクティー又は抹茶ミルクの甘い り
  水色:濃いオレンジ色
  濃度感:適度にある
  苦渋味:非常に弱い
  甘み:ミルクティー又は抹茶ミルクに似た み
  総合評価:ミルクティー又は抹茶ミルクの い香りを感じながら、口に含むと苦渋味が 常に弱く、ミルクティー又は抹茶ミルクの 厚な甘み感があり癒し効果が期待でき、全 的なバランスが非常によい。

実施例6
  香り:甘さを感じる香り、
  水色:濃いオレンジ色
  濃度感:適度にある
  苦渋味:非常に弱い
  甘み:適度な甘み
  総合評価:甘い香りによる癒しを感じなが 、口に含むと苦渋味が非常に弱く、濃度感 甘み感があり癒し効果が期待でき、全体的 バランスが非常によい。
実施例7
  香り:甘さを感じる香り、
  水色:濃いオレンジ色
  濃度感:適度にある
  苦渋味:非常に弱い
  甘み:適度な甘み
  総合評価:甘い香りによる癒しを感じなが 、口に含むと苦渋味が非常に弱く、濃度感 甘み感があり癒し効果が期待でき、全体的 バランスが非常によい。
実施例9
  香り:甘さを感じる香り、
  水色:濃いオレンジ色
  濃度感:適度にある
  苦渋味:非常に弱い
  甘み:適度な甘み
  総合評価:甘い香りによる癒しを感じなが 、口に含むと苦渋味が非常に弱く、濃度感 甘み感があり癒し効果が期待でき、全体的 バランスが非常によい。

比較例1
  香り:香りが薄い
  水色:黒みがかった赤色、透明感に欠ける
  濃度感:適度にある
  苦渋味:苦みを感じる
  甘み:甘みは、薄い
  総合評価:香りが薄く、口に含むと苦渋味 感じ、甘みはほとんど感じられない。

比較例2
  香り:香りが薄い
  水色:濃いオレンジ色
  濃度感:適度にある
  苦渋味:苦みを感じる
  甘み:甘みは、薄い
  総合評価:香りが薄く、口に含むと苦渋味 感じ、甘みはほとんど感じられない。

実施例10
 10月7日採取したやぶきた茶葉(4番茶)を4日間 室温下放置した後、茶葉14.76gに蒸留水140mlを え、家庭用ミキサーにて1分間破砕後、室温 で37分間振とう(120rpm)した後、アスコルビン ナトリウム150mgを加えた。吸引ろ取を行い、 得られたろ液をガラスビンに移し、アルミホ イルでふたをして、10分間100℃にて湯煎を行 た後、室温下放置した。HPLCで分析したとこ ろ、100g生葉に換算するとTF 132.4 mg (0.13%), T F3G 46.0mg (0.046%), TF3’G 33 mg (0.033%), TFDG 24 mg (0.024%),caffeine 261 mg(0.26%) であった。

 得られた茶飲料につき、5名のパネラーによ り香り、水色、濃度感、甘み、苦渋味の評価 を行った。
  香り:ハーブティーに似た程よい甘さを感 る香り、癒しを感じる香り
  水色:濃いオレンジ色
  濃度感:適度にある
  苦渋味:非常に弱い
  甘み:適度な甘み
  総合評価:香ばしい香りによる癒しを感じ がら、口に含むと苦渋味が非常に弱く、濃 感、甘み感があり癒し効果が期待でき、全 的なバランスが非常によい。2番茶はクリー ムをいれた味に対し、4番茶は濃度感は薄く 全体的にすっきりした仕上がりである。

 




 
Previous Patent: WO/2009/119107

Next Patent: WO/2009/119159