Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
METHOD FOR PRODUCING IRON ORE PELLET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119291
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a method for producing a pellet wherein increase in production of pellet and increase in ration of high crystal water ore can be achieved surely. In a great kiln system production method of iron ore pellet where an iron ore pellet is heated sequentially in a drying chamber (3), a water separation chamber (4) and a preheat chamber (5) while being moved on a traveling grate (2) and then calcined in a rotor kiln (9) equipped with a kiln burner (10), a plurality of burners (31) are arranged in a range equal to 1/3-0.98 times of the overall length (L) of the water separation chamber with the inlet (4b) of the water separation chamber as a reference point. Gas fuel is blown from the plurality of burners (31) into the water separation chamber (4) and combusted by residual oxygen in preheat chamber exhaust gas (A) introduced into the water separation chamber (4) thus raising the temperature of atmosphere in the water separation chamber excepting the region close to the inlet thereof.

Inventors:
MAKI TAKESHI (JP)
HASEGAWA NOBUHIRO (JP)
SAKAMOTO MITSURU (JP)
IWASAKI NOBUYKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/054431
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
March 09, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
KOBE STEEL LTD (JP)
MAKI TAKESHI
HASEGAWA NOBUHIRO
SAKAMOTO MITSURU
IWASAKI NOBUYUKI
International Classes:
C22B1/16; C22B1/216
Foreign References:
JPS52156104A1977-12-26
JPH11325740A1999-11-26
JP2005060762A2005-03-10
JP2006118015A2006-05-11
JPH11337264A1999-12-10
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Mitsuo et al. (JP)
Mitsuo Tanaka (JP)
Download PDF:
Claims:
鉄鉱石ペレットをトラベリング・グレートで移動させつつ、乾燥室、離水室および予熱室で順次加熱した後、キルンバーナを備えたロータリキルンで焼成するグレートキルン方式の鉄鉱石ペレット製造方法において、
前記離水室の入口を基点として該離水室全長の1/3~0.98倍の間に複数本のバーナを設置し、該複数本のバーナから前記離水室へ気体燃料を吹き込み、該気体燃料を、前記離水室へ導入される予熱室排ガス中の残留酸素で燃焼させて、前記離水室内における、その入口近傍を除く領域の雰囲気温度を上昇させることを特徴とする鉄鉱石ペレットの製造方法。
前記気体燃料の吹込み方向が、前記離水室への前記予熱室排ガスの導入方向と略直交する請求項1に記載の鉄鉱石ペレットの製造方法。
前記気体燃料が、コークス炉ガス、天然ガス、石油ガス、または、これらの2種以上の混合ガスである請求項1または2に記載の鉄鉱石ペレットの製造方法。
Description:
鉄鉱石ペレットの製造方法

本発明は、高炉用原料などに使用される鉄 鉱石ペレット(iron-ore pellet)を製造するグレー トキルン(grate kiln)方式による鉄鉱石ペレッ 製造技術に関する。

鉄鉱石ペレットをつくる製造工程は、乾燥 、離水、予熱、焼成および冷却の各工程から なる。この製造工程の実施に用いられるグレ ートキルン方式鉄鉱石ペレット製造装置(以 、単に「グレートキルン方式焼成装置」と う。)として、従来、図4の縦断面図に示すよ うなものが知られている。同図に示すように 、このグレートキルン方式焼成装置は、グレ ート炉(grate furnace)1、ロータリキルン(rotary k iln:以下、単に「キルン」ともいう。)9および アニュラクーラ(annular cooler)11を備えている

グレート炉1は、無端状をなすトラベリン ・グレート(traveling grate;以下、単に「グレ ト」という。)2によりこのグレート2上に敷 れた生ペレットGPを、乾燥室3、離水室4、予 室5の順に各室の長手方向に移動させつつ、 加熱用ガスの下向き通風によって乾燥・離水 ・予熱してペレット(予熱ペレット)にキルン9 での転動に耐えうる強度を付与する。

生ペレットGPは、主原料としての鉄鉱石に 原料としての石灰石、ドロマイト(dolomite)等 を配合し、さらに水分を添加して造粒された ものである。

先ず、乾燥室3では、水分含有量8~9質量%程度 生ペレットGPを250℃程度の雰囲気温度で乾 させる。次いで、離水室4では、乾燥された ペレットを450℃程度に昇温し、主に鉄鉱石 の結晶水(combined water)を分解除去する。さ に、予熱室では、ペレットを1100℃程度まで 温し、石灰石、ドロマイト等に含まれる炭 塩を分解しCO 2  を除去するとともに、鉄鉱石中のマグネタ トを酸化させる。このような工程を経て、 ルン9での転動に十分耐えうる強度を有する 予熱ペレットを作製することで、グレートキ ルン方式焼成装置の生産性を高めることが可 能となる。

ロータリキルン9は、このグレート炉1に直 されており、勾配をつけた円筒状回転炉で る。ロータリキルン9は、出口側に配設され たキルンバーナ10による燃焼により、グレー 炉1の予熱室5から装入された前記乾燥・離 ・予熱されたペレットを焼成する一方、そ ペレット焼成用に使用された高温の燃焼排 スを加熱用ガスとして予熱室5へ送り込むも である。従来は、キルンバーナ10により微 炭、コークス炉ガス等の燃料をロータリキ ン9内に吹き込み、燃焼用空気とともに燃焼 せるようにしている。

また、予熱室5には、ロータリキルン9から キルン燃焼排ガスを昇温させるためのキル 燃焼排ガス昇温手段としての予熱室バーナ2 1が設けられている。予熱室バーナ21の燃料と してコークス炉ガス(coke-oven gas;以下、「COG と略称する。)や微粉炭が用いられている。 熱室5内でこのCOGや微粉炭をキルン燃焼排ガ ス中の残留酸素で燃焼させることにより、キ ルン燃焼排ガスを昇温させている。こうする ことで、予熱されたペレット(以下、「予熱 レット」という。)の強度を高めることがで 、操業不安定の原因となるロータリキルン9 内におけるキルンリング(kiln chunk;ペレット 化物がキルン内壁レンガ表面に岩状に付着 たもの)の発生を防止するようにしている(特 許文献1,2参照)。

16は離水室用風箱群である。グレート2の下 方空間はペレット移動方向に沿って複数個の 部屋に仕切られており、これらの部屋が風箱 と呼ばれている。つまり、離水室用風箱群16 複数個の風箱よりなるものであり、離水室4 に対してその長手方向(ペレット移動方向)に って一列に例えば5個の風箱が並設されてい る。17は離水室用吸引ファンで、吸引風量(下 向通風量)調節用のファンダンパ(図示省略)を 有する。この吸引ファン17は、予熱室排ガスA を加熱用ガスとして離水室4に導き、この加 用ガスAをグレート2上のペレット層、風箱群 16を通して下向きに吸引し、次の乾燥室3へ送 り出す。

上記予熱室バーナ21設置による予熱室内雰 気温度の制御技術は、ペレット生産速度が 定で、生ペレットGP中の結晶水含有量も一 の場合には、予熱ペレットの強度を高める に非常に有効な手段である。

ところで、近年の鉄鋼需要の増大に対応す べくペレットのさらなる増産が要請されてい る。また、近年における鉄鉱石原料の劣質化 に伴ってペレットへの高結晶水鉱石(high combi ned-water ore)の配合割合の増加も要請されてい る。しかしながら、これらの要請に対応すべ く、単にペレット生産速度を増大させた場合 や、ペレット生産速度を維持しつつ単に生ペ レットGP中の結晶水含有量を高めた場合には 離水室4内雰囲気温度を従来どおりに維持し たままで操業を行うと、ペレット(特に下層 のペレット)は、離水室4内で十分に結晶水が 分解除去されなくなるため、ペレット内部に 結晶水を残存したまま、より高温の予熱室5 に持ち込まれる。この結果、予熱室5内で結 水の急速な分解によりペレットのバーステ ング(bursting;爆裂)が発生する。バースティ グで発生した粉によりペレット層の通気性 悪化し均一な加熱が阻害され、ペレット層 圧損が増大するなど操業が不安定化すると もに、予熱ペレットの強度が低下する。こ 結果、予熱室5内で発生した粉がキルン9内に 持ち込まれるとともに、強度の低い予熱ペレ ットがキルン9内で転動により粉化するため キルンリングが形成され、操業が継続でき くなる。したがって、上記予熱室5内でのバ スティングを回避するために、結局はペレ ト生産速度を低下せざるを得なかった。

また、上記ペレット増産ないしペレットへ の高結晶水鉱石増配時において、予熱室バー ナ21から予熱室5内への燃料吹込み量を増加し て、予熱室5内雰囲気ガス温度を上昇させ、 の結果として予熱室排ガスAの温度を上昇さ て、離水室4内雰囲気温度を上昇させること で、離水室4出口における結晶水の残存量を 下させることが考えられる。しかしながら 予熱室バーナ21の使用により、予熱室排ガス Aの温度は予熱室バーナ21を使用していなかっ た当時より上昇している。このため、予熱室 排ガスAの温度を現状よりさらに高めること 、金属製のグレート2の耐熱温度の制約から 難である。また、仮にグレート2の材質を高 級化して耐熱温度を上昇させることが可能と しても、設備コストやメンテナンスコストが 上昇する。離水室4内の雰囲気温度を単純に 昇させると、特にペレット増産の場合には 燥室3で生ペレットGP(特に、下層部のペレッ )から付着水分が十分に除去されないまま離 水室4内に持ち込まれ、従来より高い離水室4 雰囲気温度により付着水分が急速に蒸発し バースティングが発生しやすくなる問題が じる。

したがって、上記ペレット増産ないしペレッ トへの高結晶水鉱石増配の要請に十分に答え られないのが現状であった。

特開平11-325740号公報

特開2005-60762号公報

そこで、本発明は、ペレット増産ないし高 結晶水鉱石増配を確実に達成しうるペレット 製造方法を提供することを目的とする。

本発明は、鉄鉱石ペレットをトラベリング ・グレートで移動させつつ、乾燥室、離水室 および予熱室で順次加熱した後、キルンバー ナを備えたロータリキルンで焼成するグレー トキルン方式の鉄鉱石ペレット製造方法にお いて、前記離水室の入口を基点として該離水 室全長の1/3~0.98倍の間に複数本のバーナを設 し、該複数本のバーナから前記離水室へ気 燃料を吹き込み、該気体燃料を、前記離水 へ導入される予熱室排ガス中の残留酸素で 焼させて、前記離水室内における、その入 近傍を除く領域の雰囲気温度を上昇させる とを特徴とする鉄鉱石ペレットの製造方法 ある。

前記気体燃料の吹込み方向が、前記離水室 への前記予熱室排ガスの導入方向と略直交す ることが好ましい。

前記気体燃料が、コークス炉ガス、天然ガ ス、石油ガス、または、これらの2種以上の 合ガスであることが好ましい。

本発明によれば、離水室に、その入口から 所定区間を避けて設置した複数本のバーナか ら気体燃料を吹き込んで、離水室の上記所定 区間より後方の雰囲気温度のみを上昇させた ことで、万一、離水室内に付着水分を残存す るペレットが持ち込まれても該離水室内でバ ースティングが発生することが防止できると ともに、該離水室内で十分に結晶水が分解除 去されるので、予熱室内でバースティングが 発生することも防止できるようになった。

この結果、本発明を適用することで、ペレ ット増産ないし高結晶水鉱石増配が確実に達 成できるようになった。

本発明の実施に係るグレートキルン方 鉄鉱石ペレット製造装置の一例を示す縦断 図である。 図1に示すグレートキルン方式鉄鉱石ペ レット製造装置の要部を示す平面図である。 図2中の離水室を説明するための横断面 図である。 従来のグレートキルン方式鉄鉱石ペレ ト製造装置を示す縦断面図である。

符号の説明

1…グレート炉
2…トラベリング・グレート
3…乾燥室
4…離水室
4a…離水室天井壁
4b…離水室入口
4c…離水室出口
5…予熱室
9…ロータリキルン
10…キルンバーナ
11…アニュラクーラ
16…離水室用風箱群
17…離水室用吸引ファン
21…予熱室バーナ
31…離水室バーナ
A…予熱室排ガス(加熱用ガス)
GP…生ペレット

以下、本発明の実施の形態について図面を 参照しつつ詳細に説明する。

〔実施形態〕
図1は本発明の実施に係るグレートキルン方 鉄鉱石ペレット製造装置の一例を示す。こ 鉄鉱石ペレット製造装置において、離水室 バーナが追加されている点以外は、前記図4 示す従来装置の構成と同一であるので、同 部分には図4と同一の符号を付して説明を省 略し、異なる点について説明する。

図1~図3に示すように、予熱室排ガスAの温 を上昇させるために、離水室4には、気体燃 として例えばCOGを離水室5内に吹き込むため のバーナ(以下、「離水室バーナ」ともいう )31を複数本設けている。離水室バーナ31の燃 料として、微粉炭でなく、気体燃料を採用し たのは、離水室4に吹き込まれる予熱室排ガ Aの温度は400~450℃程度と低いため、微粉炭の 場合は着火源がないと燃焼が継続しないのに 対し、気体燃料の場合は着火源がなくても自 動的に燃焼が継続することによる。また、後 述のように、離水室バーナ31を天井壁4aに設 する場合は、微粉炭バーナを用いると、バ ナフレームが長くなるため、ペレット層の 表面のペレットが過熱され、バースティン が発生しやすくなる。この点からもバーナ レームの短い気体燃料を用いるのがよい。

上記複数本のバーナ31は、離水室入口4bを 点として(1/3)L~0.98L(L:離水室全長)の間に配設 る。離水室入口4bを基点として(1/3)L未満の 置にバーナ31を設置すると、離水室入口壁b 傍の雰囲気温度が上昇し、乾燥室3内で十分 乾燥しきれずに付着水を残留したままペレ トが離水室4に持ち込まれたときに、バース ティングが発生しやすくなるためである。一 方、離水室入口4bを基点として0.98Lを超える 置(すなわち、離水室出口4cを基点として0.02L 未満の位置)にバーナ21を設置すると、離水室 出口4cの隔壁にバーナ21が近づきすぎでバー フレームからの輻射熱により該隔壁の耐火 が損傷されやすくなるためである。上記複 本のバーナ31は、離水室入口4bを基点として( 1/2)L~0.95Lの間に配設するのが好ましく、(1/3)L~ 0.92Lの間に配設するのがより好ましい。

また、複数本のバーナ31は、図2および図3 示すように、離水室4の天井壁4aに設置し、CO G(気体燃料)の吹込み方向(本例では下向き垂 方向)が、離水室4への加熱用ガス(予熱室排 ス)の導入方向(本例では水平方向)と略直交 るようにするのが好ましい。これにより、 数のバーナ31から吹き込まれたCOG(気体燃料) 、加熱用ガスと良好に混合されるので、複 本のバーナ31を設置した領域の雰囲気温度 均一となり、ペレット層は均一に加熱され 結晶水が万遍なく分解除去されることとな 。

また、複数本のバーナ31は、図2に示すよう に、例えば離水室4の幅方向に4本、その長手 向に2本の合計8本を所定間隔をあけて並べ 配置することが好ましい。このように複数 のバーナを設置することで、バーナフレー をより短くしてペレット層最表面のペレッ のバースティングをより確実に防止すると もに、雰囲気温度をより均一にすることが きる。

上記のようにして、離水室4に設置した複 本のバーナ31で離水室入口4b近傍を除く離水 4内の雰囲気温度を上昇させることにより、 ペレット増産ないしペレットへの高結晶水鉱 石増配時においても、離水室4内でバーステ ングを発生させることなく、ペレットから 分に結晶水が分解除去され、予熱室5内に粉 持ち込まれること、および、予熱室5内でバ ースティングが発生することが確実に防止さ れ、予熱ペレットの強度が高まる。そして、 この強度の高い予熱ペレットはキルン9内で 動を受けても粉化しにくく、キルンリング 生成が防止されることとなる。

(変形例)
上記実施形態では、気体燃料としてCOGを例示 したが、COGの他、天然ガス(LNG)、石油ガス(LPG )、または、これらの2種以上の混合ガスを用 てもよい。

また、上記実施形態では、複数本のバーナ 31を離水室4の天井壁4aに設置する例を示した 、離水室4への加熱用ガス(予熱室排ガス)Aの 導入ダクトが天井壁4aに接続されている場合 すなわち、加熱用ガスAの導入方向が垂直下 向きの場合には、気体燃料の吹込み方向が加 熱用ガスAの導入方向と略直交する略水平方 となるように、上記複数本のバーナ31を離水 室4の側壁に設置するのが推奨される。

なお、上記実施形態では、複数本のバーナ 31として、離水室4の幅方向に4本、その長手 向に2本の計8本設置する例を示したが、これ に限定されるものではなく、離水室4のサイ (幅およびその長さ)や離水室バーナ31の設置 スト等を総合的に勘案して、適宜変更しう ものである。

本発明の効果を確認するため、実機の鉄鉱石 ペレット製造装置において離水室(幅4.7m、長 15.25m)に上記実施形態で述べたように、COGを 吹込むためのバーナ(1本あたりの最大COG吹込 流量:125Nm 3  /h)を離水室入口壁から9.15m予熱室寄りの位 から離水室出口壁方向に向かって、離水室 幅方向に1.2m間隔で4本、その長手方向に3.05m 隔で2本の計8本設置した。そして、ペレッ の原料配合は変更せずに(すなわち、生ペレ ト中の結晶水含有量は一定に維持したまま) 操業を行い、離水室バーナ設置前後のペレッ ト生産速度を比較した。

その結果、離水室バーナの設置前にはペレ ット生産速度は最大10000t/dであったのが、離 室バーナの設置後には、予熱室内でバース ィングを発生させず、予熱ペレットの強度 維持したままで、かつ、キルンリングを生 することなく、ペレット生産速度を10650t/d で上昇させることが可能となり、本発明の 用によりペレットを6.5%増産できることを確 した。