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Title:
METHOD OF PRODUCING MONO(LOWER ALKYL)MONOALKANOLAMINE AND APPARATUS THEREFOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/145280
Kind Code:
A1
Abstract:
An apparatus for producing a mono(lower alkyl)monoalkanolamine provided with a reaction/distillation column (12) into which a material mixture (11) consisting of a mono(lower alkyl)amine (AA: starting material I) and an alkylene oxide (AO: starting material II) is supplied via a main material-supplying line (L0), and a purification/distillation column (19) in which a reaction product (13) separated as a liquid is distilled and thus the target reaction product (20) (monomer) is separated from the residue (dimer)(21), wherein the unreacted starting materials (16) are separated from the column top (12a) via a line (L1) and the reaction product (13) is separated from the column bottom (12b) via another line (L2) at the same time.

Inventors:
TACHIBANA SHINYA
TSUJIUCHI TATSUYA
OISHI TSUYOSHI
Application Number:
PCT/JP2009/059819
Publication Date:
December 03, 2009
Filing Date:
May 28, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI HEAVY IND LTD (JP)
TACHIBANA SHINYA
TSUJIUCHI TATSUYA
OISHI TSUYOSHI
International Classes:
C07C213/04; B01J29/40; C07C213/10; C07C215/08; C07B61/00
Foreign References:
JP2004275933A2004-10-07
JPS53130611A1978-11-14
JPS539707A1978-01-28
Attorney, Agent or Firm:
SAKAI, Hiroaki et al. (JP)
Hiroaki Sakai (JP)
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Claims:
 モノ低級アルキルアミン(AA)とアルキレンオキシド(AO)とを反応させてモノ低級アルキルモノアルカノールアミンを製造する方法において、
 反応塔にモノ低級アルキルアミン(AA)とアルキレンオキシド(AO)とを供給すると共に、反応塔内において気液混相状態で反応させ、前記反応塔内から反応生成物を液体状態で分離することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
 請求項1において、
 前記反応塔が、反応・蒸留塔であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
 請求項2において、
 前記反応・蒸留塔が多段式であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
 請求項2において、
 前記反応・蒸留塔の反応温度が40~200℃であると共に、
 反応・蒸留塔の塔頂温度が40~100℃であり、
 反応・蒸留塔の塔底温度が120~200℃であり、
 反応・蒸留塔の圧力が0.45~1.3MPaであることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
 請求項1において、
 反応塔が、気液混相反応塔であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
 請求項4において、
 反応温度が80~200℃、圧力0.2~0.8MPaにおいて、モノ低級アルキルアミン(AA)とアルキレンオキシド(AO)とを気体状態で反応させ、反応生成物を液体として、該反応生成物を液相から分離することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
 請求項2又は5において、
 モノ低級アルキルアミン(AA)を反応・蒸留塔の塔頂から分離・回収し、再利用することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
 請求項2又は5において、
 分離した未反応原料を原料主供給部に戻すか、
 又は分離した未反応原料を反応・蒸留塔の原料主供給部の供給位置より塔頂側の箇所から内部に供給することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
 請求項2又は5において、
 アルキレンオキシド(AO)の供給割合を分割すると共に、
 アルキレンオキシド(AO)の分割した一部を原料主供給部から反応・蒸留塔内に供給すると共に、
 その残りを該原料主供給部の供給位置より塔頂側に位置する副供給部から反応・蒸留塔内に供給することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造方法。
 モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキシドの反応によるモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置において、
 モノ低級アルキルアミン(AA)とアルキレンオキシド(AO)とを供給すると共に、塔内において気液混相状態で反応させ、塔底部から反応生成物を液体状態で分離すると共に、未反応原料を気体状態で回収する反応・蒸留塔と、
 液体状態で分離した生成物を精製して目的生成物を蒸留する精製蒸留塔とを具備することを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
 請求項10において、
 前記反応・蒸留塔の反応温度が40~200℃であると共に、
 反応・蒸留塔の塔頂温度が40~100℃であり、
 反応・蒸留塔の塔底温度が120~200℃であり、
 反応・蒸留塔の圧力が0.45~1.3MPaであることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
 請求項10又は11において、
 モノ低級アルキルアミン原料とアルキレンオキシド原料との比率(アルキレンオキシド原料/モノ低級アルキルアミン原料)が0.05~0.5であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
 請求項10乃至12のいずれか一つにおいて、
 前記反応・蒸留塔に供給する原料の水分量が20%以下であることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
 請求項10において、
 前記反応・蒸留塔にゼオライト系触媒を充填してなると共に、原料を非水状態で供給してなることを特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノールアミンの製造装置。
Description:
モノ低級アルキルモノアルカノ ルアミンの製造方法及び装置

 本発明は、商業的需要が高いモノ低級ア キルモノアルカノールアミンをモノ低級ア キルアミンとアルキレンオキシドとの反応 より得るモノ低級アルキルモノアルカノー アミンの製造方法及び装置に関するもので る。

 モノ低級アルキルモノアルカノールアミ は、一般的な有機合成の中間原料、例えば カチオン系凝集剤や医農薬中間体、樹脂用 ッチング液、合成繊維用の柔軟剤、腐蝕防 剤、石油精製又は石油プロセス用中和剤、 散剤など商業的需要が高い有用な化合物で る。

 モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキ ドの反応によるモノ低級アルキルモノアル ノールアミンの製造については古くから文 等で報告されている(例えば、非特許文献1)
 モノ低級アルキルアミンとアルキレンオキ ドとの反応では、モノ低級アルキルモノア カノールアミンとモノ低級アルキルジアル ノールアミンとが並行して生成される。こ 反応において、モノ低級アルキルモノアル ノールアミンを選択的に得るためには、ア キレンオキシドに対しモノ低級アルキルア ンを大過剰に使用する必要がある。そのた 、この反応では、未反応のモノ低級アルキ アミンが大量に残存する。

 また、モノ低級アルキルアミンとアルキ ンオキシドとを反応させて、モノ低級アル ルモノアルカノールアミンを製造する方法 して、ゼオライトを触媒として用いるゼオ イト触媒法が提案されている(特許文献1)。

 ここで、従来のゼオライト触媒を用いた ノ低級アルキルモノアルカノールアミンの 造装置の一例を図8に示す。図8に示すよう 、符号1は反応器である液・液反応塔であり ゼオライト触媒が充填されており、原料I( ノ低級アルキルアミン)と原料II(アルキレン キシド)とが供給され、ここでゼオライト触 媒法により反応して、未反応原料を含む生成 物2を得る。この未反応原料を含む生成物2に 、未反応の原料として未反応のモノ低級ア キルアミン(未反応原料I)及びアルキレンオ シド(未反応原料II)を含むので、これらと反 応生成物3とを未反応原料回収蒸留塔4により 留分離すると共に、前記分離回収した未反 のモノ低級アルキルアミン(原料I)及びアル レンオキシド(原料II)を未反応原料5として 記反応器1に送り戻している。

 そして、非水蒸留塔6により、前記未反応 原料回収蒸留塔4から導出された反応生成物3 ら水及び軽質分7を蒸留法により除去し、こ れら水及び軽質分7を除去した後の反応生成 3aを精製蒸留塔8に送るようにしている。こ で、非水とは、成分中に含まれる水分量が10 00ppm以下となっている状態を示す。

 その後、水及び軽質分7を除去した後の反 応生成物3aを精製蒸留塔8に送り、ここで、反 応により生成したモノ低級アルキルモノアル カノールアミンとモノ低級アルキルジアルカ ノールアミン(残渣であるダイマー)とを蒸留 により分離して、前記モノ低級アルキルモ アルカノールアミンを目的反応生成物9とし て回収するようにしている。

 一方、前記ゼオライト触媒を用いない方 としては、例えば超臨界条件(温度条件が100 ~200℃、圧力条件が17~24MPa)で製造する方法が 案されている(特許文献2)。

 また、モノ低級アルキルアミンとアルキ ンオキシドの反応によるモノ低級アルキル ノアルカノールアミンの製造方法としては この反応を水の存在下で行う製造方法(水触 媒法と称す。)が広く知られている。しかし この方法には、精製系で大量の水を蒸留除 するために大きな熱負荷が必要であるとい 問題があった。

 さらに、モノメチルアミンとエチレンオ サイドからモノメチルアミノエタノールを 造する方法が開示されている(特許文献3)。 の特許文献3に記載の方法では、アミン回収 系の蒸留塔に粗液をアルコールと混合後、ま たは別ラインで粗液とアルコールを仕込むこ とによって、未反応のモノメチルアミンを回 収している。

特開2004-275933号公報

特開昭59-13751号公報

特開平8-333310号公報

小田良平、寺村一広、「界面活性剤」、 槇書店、1965年、p.262~263

 しかしながら、特許文献1にかかる「ゼオ ライト触媒法」では、触媒の劣化により反応 率の低下や選択率の低下が起こる、という問 題がある。また、反応器1内の温度を均一に 持することが困難であるので、生成物を安 して製造することができない、という問題 ある。さらに、ゼオライト触媒法では、蒸 工程にてモノ低級アルキルアミンを分離す 蒸留塔において、コンデンサー等の冷却設 を使用する必要があり、エネルギー消費が きくなる、という問題がある。これは、前 ゼオライト触媒法では、固体(ゼオライト触 )と液体(原料)とが接触して反応が起こり、 体と液体が接触しない位置では反応が進行 ないため、不均一反応となるからである。

 また、特許文献2にかかる「超臨界法」で は、温度条件が100~200℃、圧力条件が17~24MPaと する必要があり、運転に必要な動力・コスト が大きくなる、という問題がある。

 また、特許文献3にかかる技術では、モノメ チルアミンを回収するために、アルコールと 混合する必要があり、また、モノメチルアミ ンを再利用するためには、更なる蒸留塔が必 要である等、工程が煩雑であり、しかも、設 備費が高くなるという問題があった。
 そして、そのためのより効率的な製造方法 び装置が提供されることが要望される。

 また、前述した水触媒法によりモノ低級 ルキルモノアルカノールアミンの収率を向 させるためには、モノ低級アルキルアミン アルキレンオキシドとのモル比を小さくす 必要があり、この場合モノ低級アルキルア ンを循環使用することになるため、蒸留塔 リボイラー負荷が増大し、エネルギー消費 大きくなる、という問題がある。

 本発明は、前記問題に鑑み、省エネルギ でモノ低級アルキルモノアルカノールアミ を製造できるモノ低級アルキルモノアルカ ールアミンの製造方法及び装置を提供する とにある。

 上述した課題を解決するための本発明の 1の発明は、モノ低級アルキルアミン(AA)と ルキレンオキシド(AO)とを反応させてモノ低 アルキルモノアルカノールアミンを製造す 方法において、反応塔にモノ低級アルキル ミン(AA)とアルキレンオキシド(AO)とを供給 ると共に、反応塔内において気液混相状態 反応させ、前記反応塔内から反応生成物を 体状態で分離することを特徴とするモノ低 アルキルモノアルカノールアミンの製造方 にある。

 第2の発明は、第1の発明において、前記 応塔が、反応・蒸留塔であることを特徴と るモノ低級アルキルモノアルカノールアミ の製造方法にある。

 第3の発明は、第2の発明において、前記 応・蒸留塔が多段式であることを特徴とす モノ低級アルキルモノアルカノールアミン 製造方法にある。

 第4の発明は、第2の発明において、前記 応・蒸留塔の反応温度が40~200℃であると共 、反応・蒸留塔の塔頂温度が40~100℃であり 反応・蒸留塔の塔底温度が120~200℃であり、 応・蒸留塔の圧力が0.45~1.3MPaであることを 徴とするモノ低級アルキルモノアルカノー アミンの製造方法にある。

 第5の発明は、第1の発明において、反応 が、気液混相反応塔であることを特徴とす モノ低級アルキルモノアルカノールアミン 製造方法にある。

 第6の発明は、第4の発明において、反応 度が80~200℃、圧力0.2~0.8MPaにおいて、モノ低 アルキルアミン(AA)とアルキレンオキシド(AO )とを気体状態で反応させ、反応生成物を液 として、該反応生成物を液相から分離する とを特徴とするモノ低級アルキルモノアル ノールアミンの製造方法にある。

 第7の発明は、第2又は5の発明において、 ノ低級アルキルアミン(AA)を反応・蒸留塔の 塔頂から分離・回収し、再利用することを特 徴とするモノ低級アルキルモノアルカノール アミンの製造方法にある。

 第8の発明は、第2又は5の発明において、 離した未反応原料を原料主供給部に戻すか 又は分離した未反応原料を反応・蒸留塔の 料主供給部の供給位置より塔頂側の箇所か 内部に供給することを特徴とするモノ低級 ルキルモノアルカノールアミンの製造方法 ある。

 第9の発明は、第2又は5の発明において、 ルキレンオキシド(AO)の供給割合を分割する と共に、アルキレンオキシド(AO)の分割した 部を原料主供給部から反応・蒸留塔内に供 すると共に、その残りを該原料主供給部の 給位置より塔頂側に位置する副供給部から 応・蒸留塔内に供給することを特徴とする ノ低級アルキルモノアルカノールアミンの 造方法にある。

 第10の発明は、モノ低級アルキルアミン アルキレンオキシドの反応によるモノ低級 ルキルモノアルカノールアミンの製造装置 おいて、モノ低級アルキルアミン(AA)とアル レンオキシド(AO)とを供給すると共に、塔内 において気液混相状態で反応させ、該塔底部 から反応生成物を液体状態で分離すると共に 、未反応原料を気体状態で回収する反応・蒸 留塔と、液体状態で分離した生成物を精製し て目的生成物を蒸留する精製蒸留塔とを具備 することを特徴とするモノ低級アルキルモノ アルカノールアミンの製造装置にある。

 第11の発明は、第10の発明において、前記 反応・蒸留塔の反応温度が40~200℃であると共 に、反応・蒸留塔の塔頂温度が40~100℃であり 、反応・蒸留塔の塔底温度が120~200℃であり 反応・蒸留塔の圧力が0.45~1.3MPaであることを 特徴とするモノ低級アルキルモノアルカノー ルアミンの製造装置にある。

 第12の発明は、第10又は11の発明において モノ低級アルキルアミン原料とアルキレン キシド原料との比率(アルキレンオキシド原 料/モノ低級アルキルアミン原料)が0.05~0.5で ることを特徴とするモノ低級アルキルモノ ルカノールアミンの製造装置にある。

 第13の発明は、第10乃至12のいずれか一つ 発明において、前記反応・蒸留塔に供給す 原料の水分量が20%以下であることを特徴と るモノ低級アルキルモノアルカノールアミ の製造装置にある。

 第14の発明は、第10の発明において、前記 反応・蒸留塔にゼオライト系触媒を充填して なると共に、原料を非水状態で供給してなる ことを特徴とするモノ低級アルキルモノアル カノールアミンの製造装置にある。

 前記構成の本発明によれば、モノ低級ア キルモノアルカノールアミンを高い収率で かも省エネルギーで製造することができる

図1は、実施例1に係るモノ低級アルキ モノアルカノールアミンの製造装置の概略 である。 図2は、実施例2に係るモノ低級アルキ モノアルカノールアミンの製造装置の概略 である。 図3は、実施例3に係るモノ低級アルキ モノアルカノールアミンの製造装置の概略 である。 図4は、実施例4に係るモノ低級アルキ モノアルカノールアミンの製造装置の概略 である。 図5は、実施例5に係るモノ低級アルキ モノアルカノールアミンの製造装置の概略 である。 図6は、モル分率と反応塔の段数との関 係図である。 図7は、試験例に係るモノ低級アルキル モノアルカノールアミンの製造装置の概略図 である。 図8は、従来のゼオライト触媒を用いた モノ低級アルキルモノアルカノールアミンの 製造装置の一例を示す図である。

 以下、この発明につき図面を参照しつつ 細に説明する。なお、この実施例によりこ 発明が限定されるものではない。また、下 実施例における構成要素には、当業者が容 に想定できるもの、あるいは実質的に同一 ものが含まれる。

 以下、本発明に係るモノ低級アルキルモ アルカノールアミンの製造方法について説 する。本発明に係るモノ低級アルキルモノ ルカノールアミンの製造方法は、モノ低級 ルキルアミン(原料I:AA)とアルキレンオキシ (原料II:AO)とを反応させてモノ低級アルキル モノアルカノールアミンを製造する方法にお いて、反応塔に原料I(AA)と原料II(AO)とを供給 ると共に、反応塔内において気液混相状態 反応させ、該反応塔内から反応生成物(アミ ンモノマー)を液体状態で分離するようにし いる。ここで、反応塔内において気液混相 態で反応させる前記反応塔としては、反応 蒸留塔又は気液混相反応塔であることが好 しい。

 本発明では、反応塔内において気液混相 態で反応させるようにして、液体状態で目 生成物を得るようにしているので、反応収 が向上する。また、アルキレンオキシド原 とモノ低級アルキルアミン原料との比率(ア ルキレンオキシド原料/モノ低級アルキルア ン原料)も小さくすることがないので、未反 原料として回収するリボイラー量の低減も ることができるものとなる。

 以下、反応塔として、反応・蒸留塔及び 液混相反応塔の具体的な実施例について詳 に説明する。

 本発明による実施例に係るモノ低級アルキ モノアルカノールアミンの製造装置につい 、図面を参照して説明する。
 図1は、実施例1に係るモノ低級アルキルモ アルカノールアミンの製造装置の概略図で る。
 図1に示すように、実施例1に係るモノ低級 ルキルモノアルカノールアミンの製造装置10 -1は、モノ低級アルキルアミン(AA:原料I)とア キレンオキシド(AO:原料II)との混合原料11を 料主供給ラインL 0 により供給してなる反応・蒸留塔12と、液状 分離された反応生成物13を蒸留して目的反 生成物20(モノマー)と、残渣(ダイマー)21とを 分離する精製蒸留塔19とを具備するものであ 。なお、符号18はリボイラーを図示する。

 ここで、前記反応・蒸留塔12においては、 の塔頂部12aからラインL 1 を介して未反応原料16を分離すると共に、そ 塔底部12bからラインL 2 を介して反応生成物13を分離するものである

 また、未反応原料16はラインL 1 に介装された冷却器14により冷却され、フラ シュドラム15において液体となり、ラインL 3 を介して一時的に貯留するために貯留槽17に られている。そして、該貯留槽17からライ L 4 を介して、そのほとんどが原料Iであるので 料Iの供給ライン側に戻すようにしている。

 本実施例では、前記フラッシュドラム15か ラインL 5 を介して反応・蒸留塔12の内部に再投入原料1 6aを供給して、その未反応原料16の一部を原 主供給ラインL 0 側に戻すことなく、直ちに再利用するように している。

 本実施例の反応・蒸留塔は多段式であり 蒸留量の規模によるが、例えば10~20段程度 している。

 ここで、本実施例においては、前記反応・ 留塔12の反応温度を例えば40~200℃とするの 好ましい。
 また、前記反応・蒸留塔12の塔頂温度を例 ば40~100℃、好ましくは70~80℃とするのが好ま しい。
 また、反応・蒸留塔12の塔底温度を例えば12 0~200℃、好ましくは140~180℃とするのが好まし い。
 また、反応・蒸留塔12の圧力を例えば0.45~1.3 MPa、好ましくは0.6~1.0MPaとするのが好ましい
 このように規定するのは、反応温度等及び 力が上記範囲外であると効率的な反応が進 しないからである。

 ここで、本発明で使用する原料Iのモノ低 級アルキルアミンに特に制限はないが、例え ばモノメチルアミン、モノエチルアミン、モ ノn-プロピルアミン、モノイソプロピルアミ 、モノn-ブチルアミン、モノイソブチルア ン、モノsec-ブチルアミン、モノt-ブチルア ン、モノn-ペンチルアミン、イソペンチルア ミン、モノn-ヘキシルアミンなどの1~6個の炭 原子を有する直鎖状または分枝鎖状モノア キルアミンを用いることができる。好適に モノメチルアミン、モノエチルアミン、モ n-プロピルアミン、モノイソプロピルアミ 、モノn-ブチルアミン、モノイソブチルアミ ン、モノt-ブチルアミンを用いることができ 特に好適にはモノメチルアミン、モノエチ アミン、モノn-プロピルアミン、モノイソ ロピルアミン、モノn-ブチルアミンを用いる ことができる。

 本発明で使用する原料IIのアルキレンオ シドに特に制限はないが、好適にはエチレ オキシド、プロピレンオキシド、ブチレン キシドなどの2~4個の炭素原子を有するアル レンオキシドを用いることができ、特に好 にはエチレンオキシド及びプロピレンオキ ドを用いることができる。

 また、本発明の水触媒法において、反応 に供給する原料中の水濃度は、水濃度が1~40 重量%の範囲で行うことが好ましい。また、 適な水濃度範囲は5~30重量%であり、特に好適 な水濃度は5~20重量%である。

 本発明の水触媒法によるモノ低級アルキ モノアルカノールアミンの製造においては 水の濃度によって反応速度が異なり、水の 度が高いほど反応速度が大きくなるので好 しい。

 また、本発明では原料の供給比率も規定 ている。すなわち、アルキレンオキシド原 とモノ低級アルキルアミン原料とのモル比( アルキレンオキシド(AO:原料II)/モノ低級アル ルアミン(AA:原料I))が0.05~0.5の範囲、より好 しくは0.1~0.3の範囲とすることが好ましい。

 これはモル比が0.5を超える場合では、未 応原料を回収する未反応原料回収蒸留塔の ボイラー負荷は低減されるが、反応に時間 要し、一方、0.05未満の場合には、反応時間 の短縮を図ることはできるものの大幅なリボ イラー負荷となり、好ましくないからである 。

 ここで、本実施例では、精製蒸留塔19を けて、残渣(ダイマー)21を除去するようにし いるが、目的反応生成物20のモノマーにお て残渣(ダイマー)21が混入しても良い場合に 、反応・蒸留塔12だけとしてもよい。

 また、この反応は発熱反応であるので、 応・蒸留塔12の内部又は外部に冷却手段を けて所定温度に除熱するようにしてもよい

 このように、実施例1に係るモノ低級アル カノールアミンの製造装置によれば、反応・ 蒸留塔12で反応塔内において気液混相状態で 料を反応させていると共に、液体状態で反 生成物13を回収すると共に、未反応原料を 体状態で分離することとなるので、従来の うな別途の蒸留塔を設ける必要がなくなり モノ低級アルキルモノアルカノールアミン 高い収率でしかも省エネルギーで製造する とができる。

 また、反応・蒸留塔12内から生成したモ マーを反応系から積極的に抜出すことによ 、モノマーと未反応原料16との反応が抑制さ れ、残渣21であるダイマーの生成が抑制され ので、目的反応生成物20の収率向上にも寄 することとなる。

 また、モノ低級アルキルアミン原料とア キレンオキシド原料との比率(アルキレンオ キシド原料/モノ低級アルキルアミン原料)を きくすることができるので、設備がコンパ トになり、ユーティリティー消費量も低減 ることとなり、廉価にモノ低級アルキルモ アルカノールアミンを製造することができ 。

 本実施例について図2を参照して説明する。
 図2は、実施例2に係るモノ低級アルキルモ アルカノールアミンの製造装置の概略図で る。
 図2に示すように、実施例2に係るモノ低級 ルキルモノアルカノールアミンの製造装置10 -2は、原料Iと原料IIとの混合原料11を原料主 給ラインL 0 により供給してなる反応・蒸留塔12と、分離 れた反応生成物13を蒸留して目的反応生成 20(モノマー)と、残渣(ダイマー)21とを分離す る精製蒸留塔19とを具備すると共に、原料II(A O)の供給割合を分割すると共に、原料II(AO)の 割した一部を原料主供給ラインL 0 から供給すると共に、原料II(AO)の残りを該原 料主供給ラインL 0 の供給位置より塔頂側に位置する副供給ライ ンL 6 から内部に供給するようにしている。

 これは、図6に示すように、反応・蒸留塔 が複数段(図6では13段)の場合、塔頂側にいく つれて原料I(AA)のモル分率が増加するので 原料II(AO)を分けて供給することで反応効率 上昇させるようにしている。

 このように、実施例2に係るモノ低級アル キルモノアルカノールアミンの製造装置によ れば、反応・蒸留塔で反応塔内において気液 混相状態で原料を反応させていると共に、原 料IIの供給を蒸留・反応塔の塔内に分けて入 ることとなるので、反応効率が向上し、モ 低級アルキルモノアルカノールアミンを高 収率でしかも省エネルギーで製造すること できる。

 本実施例について図3を参照して説明する。
 図3は、実施例3に係るモノ低級アルキルモ アルカノールアミンの製造装置の概略図で る。
 図3に示すように、実施例3に係るモノ低級 ルキルモノアルカノールアミンの製造装置10 -3は、実施例1に係るモノ低級アルキルモノア ルカノールアミンの製造装置10-1において、 応生成物13中に混入している水分を除去する 非水蒸留塔22を設け、水23を除去した反応生 物13aを精製蒸留塔19に送り、目的反応生成物 20を得るようにしている。
 これにより、水分を除去した目的反応生成 20を得ることができる。

 このように、実施例3に係るモノ低級アル キルモノアルカノールアミンの製造装置によ れば、非水蒸留塔22を設けて、水分を除去す こととなるので、非水状態のモノ低級アル ルモノアルカノールアミンを高い収率でし も省エネルギーで製造することができる。

 本実施例について図4を参照して説明する。
 図4は、実施例4に係るモノ低級アルキルモ アルカノールアミンの製造装置の概略図で る。
 図4に示すように、実施例4に係るモノ低級 ルキルモノアルカノールアミンの製造装置10 -4は、実施例1に係るモノ低級アルキルモノア ルカノールアミンの製造装置10-1において、 応・蒸留塔12内に触媒充填槽30a、30bを充填し てなり、触媒充填槽30a、30bに充填された触媒 反応により反応生成物13を生成するようにし いる。

 ここで、触媒充填槽に充填する触媒とし は、ゼオライト触媒法で用いる公知の合成 オライトとして知られるZSM-5が挙げられる なお、ZSMとは、開発した会社の名に由来し ZAOlItAOf Socony MobIlの略である。またMEL構造 有するものとしては、同じく合成ゼオライ として知られるZSM-11が挙げられる。本発明 は、ゼオライトを用いることが好ましく、 に、ZSM-5を用いることが好ましい。

 ここで、前記触媒としては、非水系での 応となるので、原料Iが水溶液(例えば水分40 %)の場合には、非水蒸留塔31を設け、水分23を あらかじめ除去しておくようにすることが必 要である。

 このように、実施例4に係るモノ低級アル キルモノアルカノールアミンの製造装置によ れば、反応・蒸留塔にゼオライト系触媒を充 填してゼオライト法により、反応塔内におい て気液混相状態で原料を反応させているので 、反応効率が向上し、モノ低級アルキルモノ アルカノールアミンを高い収率でしかも省エ ネルギーで製造することができる。

 本発明による実施例に係るモノ低級アルキ モノアルカノールアミンの製造装置につい 、図面を参照して説明する。
 図5は、実施例5に係るモノ低級アルキルモ アルカノールアミンの製造装置の概略図で る。
 図5に示すように、実施例5に係るモノ低級 ルキルモノアルカノールアミンの製造装置10 -5は、原料Iと原料IIとの混合原料11を原料主 給ラインL 0 により供給してなる気液混相反応塔40と、液 で分離された反応生成物13を蒸留して目的 応生成物20(モノマー)と、残渣(ダイマー)21と を分離する精製蒸留塔19とを具備するもので る。

 ここで、前記気液混相反応塔40においては その内部では気体状態で原料Iと原料IIとが 応し、得られた反応生成物13が塔底部に貯ま るのでそれをラインL 2 により反応生成物13を分離するものである。

 ここで、前記気液混相反応塔の反応温度 しては、例えば80~200℃、圧力としては例え 0.2~0.8MPaとするのが好ましい。

 なお、未反応原料16はラインL 1 に介装された冷却器14により冷却され、フラ シュドラム15において液体とし、ラインL 3 を介して一時的に貯留するために貯留槽17に られている。そして、該貯留槽17からライ L 4 を介して、そのほとんどが原料Iであるので 料Iの供給ライン側に戻すようにしている。

 このように、実施例5に係るモノ低級アル キルモノアルカノールアミンの製造装置によ れば、気液混相反応塔40を用いて、該気液混 反応塔40内において気液混相状態で原料Iと 料IIとの混合原料11を反応させているので、 反応効率が向上し、モノ低級アルキルモノア ルカノールアミンを高い収率でしかも省エネ ルギーで製造することができる。

[試験例]
 以下、試験例により本発明をさらに具体的 説明するが、本発明はこれにより限定され ものではない。

 図7に示す実施例3と同様の構成のアミン 製造装置10-3を用いた。反応・蒸留塔12、非 蒸留塔22、精製蒸留塔19の運転条件(温度、圧 力)を図7及び下記に示す。図7では、四角で囲 っているのが温度(℃)であり、丸で囲ってい のが圧力(MPa)である。

(反応・蒸留塔12)
 入口:温度80℃(圧力2.6MPa)
 塔底部出口:温度163℃(圧力0.82MPa)
 塔頂部出口:温度40℃(圧力0.80MPa)
 反応・蒸留塔12入口における(原料II/原料I) ル比:0.1
 反応・蒸留塔12入口における水分濃度:8重量 %

 原料のモル比を0.1とすることでリボイラー が従来に較べて、2割割程度減少し、これに より、リボイラー量の低減を図ることができ た。
 なお、ゼオライト触媒法の場合には、反応 蒸留塔12の塔底部出口の温度が173℃(圧力1.02 MPa)、塔頂部出口の温度が40℃(圧力1.0MPa)とし 。

 以上のように、本発明に係るモノ低級ア キルモノアルカノールアミンの製造方法及 装置によれば、モノ低級アルキルモノアル ノールアミンを高い収率でしかも省エネル ーで製造することができる。

 10-1~10-5 モノ低級アルキルモノアルカノー アミンの製造装置
 11 混合原料
 12 反応・蒸留塔
 13 反応生成物
 15 フラッシュドラム
 16 未反応原料
 17 貯留槽
 18 リボイラー
 19 精製蒸留塔
 20 目的反応生成物