津吹 猛 (〒14 栃木県下都賀郡野木町野木1848 杏林製薬株式会社 研究センター内 Tochigi, 〒3290114, JP)
ARAYA Ichiro (Kyorin Pharmaceutical Co. Ltd., 1848, Nogi, Nogi-machi, Shimotsuga-gu, Tochigi 14, 〒3290114, JP)
荒谷 一郎 (〒14 栃木県下都賀郡野木町野木1848 杏林製薬株式会社 研究センター内 Tochigi, 〒3290114, JP)
杏林製薬株式会社 (〒11 東京都千代田区神田駿河台2丁目5番地 Tokyo, 〒1018311, JP)
TSUBUKI Takeshi (Kyorin Pharmaceutical Co. Ltd., 1848, Nogi, Nogi-machi, Shimotsuga-gu, Tochigi 14, 〒3290114, JP)
津吹 猛 (〒14 栃木県下都賀郡野木町野木1848 杏林製薬株式会社 研究センター内 Tochigi, 〒3290114, JP)
ARAYA Ichiro (Kyorin Pharmaceutical Co. Ltd., 1848, Nogi, Nogi-machi, Shimotsuga-gu, Tochigi 14, 〒3290114, JP)
WO2008019306A2 | ||||
WO2005044780A1 | ||||
WO2004026817A1 | ||||
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一般式(1)、 [式中、 R 1 は、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1~4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1~4の低級アルコキシ基、置換基を有しても良いフェノキシ基、置換基を有しても良いアラルキルオキシ基、炭素数1~4の低級アルキルチオ基、炭素数1~4の低級アルキルスルフィニル基、又は炭素数1~4の低級アルキルスルホニル基を表し、 R 2 は、水素原子、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1~4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1~4の低級アルコキシ基、又はアラルキルオキシ基を表し、 R 3 は、水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、又は炭素数1~4の低級アルキルチオ基を表し、 R 4 は、水素原子、炭素数1~4の低級アルキル基、モノハロゲノメチル基、炭素数1~4の低級アルキルチオメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、フェニル基、アラルキル基、炭素数2~4の低級アルケニル基、又は炭素数2~4の低級アルキニル基を表し、 Xは、酸素原子、硫黄原子、SO、又はSO 2 を表し、 nは、1~4の整数を表す。] で表される化合物の製造方法であって、 1.一般式(2)、 [式中、Yは、ハロゲン原子、置換基を有しても良い炭素数1~4のアルキルスルホニルオキシ基又は置換基を有しても良いアリールスルホニルオキシ基を表し、 R 1 、R 2 、R 3 、X及びnは、前記定義と同じである。] で表される化合物を、一般式(3)、 [式中、R 5 は、置換基を有しても良い炭素数1~4の低級アルキル基を表し、 R 4 は、前記定義と同じである。] で表される化合物と反応させ、一般式(4)、 [式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、X及びnは、前記定義と同じである。] で表される化合物を得る工程(工程1)、 2.一般式(4)で表される化合物のt-ブチル基を水素原子に変換して、一般式(5)、 [式中R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、X及びnは、前記定義と同じである。] で表される化合物を得る工程(工程2)、 3.一般式(5)で表される化合物を転位反応させることにより、一般式(6)、 [式中、R 6 は、置換基を有しても良い炭素数1~4の低級アルキル基を表し、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、X及びnは、前記定義と同じである。] で表される化合物を得る工程(工程3)、 4.一般式(6)で表される化合物を光学分割して、一般式(7)、 [式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、R 5 、R 6 、X及びnは、前記定義と同じである。] で表される化合物を得る工程(工程4)、 5.一般式(7)で表される化合物を加水分解させることにより、一般式(8)、 [式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、X及びnは、前記定義と同じであり、Wは、塩化水素又は臭化水素を表す。] で表される化合物を得る工程(工程5)、 6.一般式(8)で表される化合物を還元し、フマル酸又はD-若しくはL-酒石酸の塩として精製することにより一般式(1)で表される化合物を得る工程(工程6)、 を有することを特徴とする方法。 |
工程4における光学分割方法が、光学分割カラムによる光学分割方法である請求項1に記載の方法。 |
工程3による転位反応を、ジフェニルホスホリルアジドを用いて行う、請求項1又は2記載の方法。 |
Xが、硫黄原子又は酸素原子である請求項1~3の何れかに記載の方法。 |
前記化合物(8)の式におけるWが、塩化水素である請求項1に記載の方法。 |
一般式(1)で表される化合物の光学純度が、99.5 % e.e.以上である、請求項1~5の何れかに記載の方法。 |
工程6における塩が、D-又はL-酒石酸の塩である請求項1~6の何れかに記載の方法。 |
一般式(1-a)、 [式中、R 7 は、塩素原子、炭素数1~3の直鎖状アルキル基、又はトリフルオロメチル基を表し、 R 8 は、フッ素原子又は塩素原子を表し、 R 9 は、炭素数1~3の直鎖状アルキル基を表し、 Zは、酸素原子又は硫黄原子を表し、 mは、2又は3を表す。] で表される化合物を得る製造方法であって、 1.一般式(2-a)、 [式中、Yは、ハロゲン原子、置換基を有しても良い炭素数1~4のアルキルスルホニルオキシ基又は置換基を有しても良いアリールスルホニルオキシ基を表し、R 7 、R 8 、Z及びmは、前記定義と同じ。] で表される化合物を、一般式(3-a)、 [式中、R 5 は、置換基を有しても良い炭素数1~4の低級アルキル基を表し、R 9 は、前記定義と同じ。] で表される化合物と反応させ、一般式(4-a)、 [式中、R 5 、R 7 、R 8 、R 9 、Z及びmは、前記定義と同じである。] で表される化合物を得る工程(工程1-a)、 2.一般式(4-a)で表される化合物のt-ブチル基を水素原子に変換させることにより、一般式(5-a)、 [式中、R 5 、R 7 、R 8 、R 9 、Z及びmは、前記定義と同じである。] で表される化合物を得る工程(工程2-a)、 3.一般式(5-a)で表される化合物を転位反応させることにより、一般式(6-a)、 [式中、R 6 は、置換基を有しても良い炭素数1~4の低級アルキル基を表し、R 5 、R 7 、R 8 、R 9 、Z及びmは、前記定義と同じである。] で表される化合物を得る工程(工程3-a)、 4.一般式(6-a)で表される化合物を光学分割して、一般式(7-a)、 [式中、R 5 、R 6 、R 7 、R 8 、R 9 、Z及びmは、前記定義と同じであるである。] で表される化合物を得る工程(工程4-a))、 5.一般式(7-a)で表される化合物を加水分解させることにより、一般式(8-a)、 [式中、R 7 、R 8 、R 9 、Z及びmは、前記定義と同じであり、Wは、塩化水素又は臭化水素を表す。] で表される化合物を得る工程(工程5-a)、 6.一般式(8-a)で表される化合物を還元し、フマル酸又はD-若しくはL-酒石酸の塩として精製することにより、一般式(1-a)で表される化合物を工程(工程6-a)、 を含むことを特徴とする方法。 |
工程4-aにおける光学分割方法が、光学分割カラムによる光学分割方法である、請求項8に記載の方法。 |
工程3-aによる転位反応を、ジフェニルホスホリルアジドを用いて行う、請求項8又は9記載の方法。 |
R 7 が、トリフルオロメチル基である請求項8~10の何れかに記載の方法。 |
一般式(1-a)で表される化合物の光学純度が99.5 % e.e.以上である、請求項8~11の何れかに記載の方法。 |
工程6-aにおける塩が、D-又はL-酒石酸の塩である請求項8~12の何れかに記載の方法。 |
一般式(8)、 [式中、 R 1 は、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1~4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1~4の低級アルコキシ基、置換基を有しても良いフェノキシ基、置換基を有しても良いアラルキルオキシ基、炭素数1~4の低級アルキルチオ基、炭素数1~4の低級アルキルスルフィニル基、又は炭素数1~4の低級アルキルスルホニル基を表し、 R 2 は、水素原子、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1~4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1~4の低級アルコキシ基、又はアラルキルオキシ基を表し、 R 3 は、水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、又は炭素数1~4の低級アルキルチオ基を表し、 R 4 は、水素原子、炭素数1~4の低級アルキル基、モノハロゲノメチル基、炭素数1~4の低級アルキルチオメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、フェニル基、アラルキル基、炭素数2~4の低級アルケニル基、又は炭素数2~4の低級アルキニル基を表し、 Xは、酸素原子、硫黄原子、SO、又はSO 2 を表し、 nは、1~4の整数を表し、そして Wは、塩化水素又は臭化水素を表す。] で表される化合物を再結晶することにより、光学純度を向上させることを特徴とする方法。 |
一般式(8)、 [式中、 R 1 は、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1~4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1~4の低級アルコキシ基、置換基を有しても良いフェノキシ基、置換基を有しても良いアラルキルオキシ基、炭素数1~4の低級アルキルチオ基、炭素数1~4の低級アルキルスルフィニル基、又は炭素数1~4の低級アルキルスルホニル基を表し、 R 2 は、水素原子、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1~4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1~4の低級アルコキシ基、又はアラルキルオキシ基を表し、 R 3 は、水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、又は炭素数1~4の低級アルキルチオ基を表し、 R 4 は、水素原子、炭素数1~4の低級アルキル基、モノハロゲノメチル基、炭素数1~4の低級アルキルチオメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、フェニル基、アラルキル基、炭素数2~4の低級アルケニル基、又は炭素数2~4の低級アルキニル基を表し、 Xは、酸素原子、硫黄原子、SO、又はSO 2 を表し、 nは、1~4の整数を表し、そして Wは、塩化水素又は臭化水素を表す。] で表される化合物を還元し、フマル酸又はD-若しくはL-酒石酸の塩とすることにより精製して、一般式(1)、 [式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、X及びnは、前記定義と同じである。] で表される化合物を得ることを特徴とする方法。 |
精製工程の塩が、D-又はL-酒石酸の塩である請求項15に記載の方法。 |
一般式(8-b)、 [式中、 R 1 は、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1~4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1~4の低級アルコキシ基、置換基を有しても良いフェノキシ基、置換基を有しても良いアラルキルオキシ基、炭素数1~4の低級アルキルチオ基、炭素数1~4の低級アルキルスルフィニル基、又は炭素数1~4の低級アルキルスルホニル基を表し、 R 2 は、水素原子、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素数1~4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素数1~4の低級アルコキシ基、又はアラルキルオキシ基を表し、 R 3 は、水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、又は炭素数1~4の低級アルキルチオ基を表し、 R 4 は、水素原子、炭素数1~4の低級アルキル基、モノハロゲノメチル基、炭素数1~4の低級アルキルチオメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、フェニル基、アラルキル基、炭素数2~4の低級アルケニル基、又は炭素数2~4の低級アルキニル基を表し、 Xは、酸素原子、硫黄原子、SO、又はSO 2 を表し、そして nは、1~4の整数を表す。]で表される化合物又はその塩。 |
本発明は、高い光学純度でアミノアルコ ル誘導体が得られ、かつ安価で大量合成が 能な製造方法に関する。
一般式(1)、
[式中、
R 1
は、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素
数1~4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素
数1~4の低級アルコキシ基、置換基を有しても
良いフェノキシ基、置換基を有しても良いア
ラルキルオキシ基、炭素数1~4の低級アルキル
チオ基、炭素数1~4の低級アルキルスルフィニ
ル基、又は炭素数1~4の低級アルキルスルホニ
ル基を表し、
R 2
は、水素原子、ハロゲン原子、トリハロメチ
ル基、炭素数1~4の低級アルキル基、アラルキ
ル基、炭素数1~4の低級アルコキシ基、又はア
ラルキルオキシ基を表し、
R 3
は、水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロ
メチル基、又は炭素数1~4の低級アルキルチオ
基を表し、
R 4
は、水素原子、炭素数1~4の低級アルキル基、
モノハロゲノメチル基、炭素数1~4の低級アル
キルチオメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒ
ドロキシプロピル基、フェニル基、アラルキ
ル基、炭素数2~4の低級アルケニル基、又は炭
素数2~4の低級アルキニル基を表し、
Xは、酸素原子、硫黄原子、SO、又はSO 2
を表し、そして
nは、1~4の整数を表す。]
で表されるアミノアルコール誘導体は、免疫
抑制剤として有効であることが知られている
(特許文献1)。また、特許文献2は、一方の光
異性体が好ましい旨記載している。
一方、一般式(1)で表される化合物の、それ
れ単一の光学異性体を得る方法としては、
ミノ基が保護されたアミノアルコール誘導
において、光学分割カラムによる光学分割
行い合成する方法(特許文献1及び2)や、キラ
ル補助基を用いた立体選択的な合成方法(特
文献2)が知られている。
しかしながら、アミノ基が保護されたア ノアルコール誘導体を光学分割カラムで光 分割する方法では、光学純度が十分なもの 得られない。また、キラル補助基を用いた 成方法は、費用がかかる。本発明の解決す き課題は、一般式(1)で表される化合物が高 光学純度で得られ、且つ安価で大量合成が 能な製造方法を開発することにある。
本発明者らは、上記の課題について鋭意検
した結果、特定のアミノ酸誘導体を経由す
ことにより、一般式(1)で表されるそれぞれ
化合物が高い光学純度で得られることを見
し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、一般式(1)、
[式中、
R 1
は、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素
数1~4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素
数1~4の低級アルコキシ基、置換基を有しても
良いフェノキシ基、置換基を有しても良いア
ラルキルオキシ基、炭素数1~4の低級アルキル
チオ基、炭素数1~4の低級アルキルスルフィニ
ル基、又は炭素数1~4の低級アルキルスルホニ
ル基を表し、
R 2
は、水素原子、ハロゲン原子、トリハロメチ
ル基、炭素数1~4の低級アルキル基、アラルキ
ル基、炭素数1~4の低級アルコキシ基、又はア
ラルキルオキシ基を表し、
R 3
は、水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロ
メチル基、又は炭素数1~4の低級アルキルチオ
基を表し、
R 4
は、水素原子、炭素数1~4の低級アルキル基、
モノハロゲノメチル基、炭素数1~4の低級アル
キルチオメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒ
ドロキシプロピル基、フェニル基、アラルキ
ル基、炭素数2~4の低級アルケニル基、又は炭
素数2~4の低級アルキニル基を表し、
Xは、酸素原子、硫黄原子、SO、又はSO 2
を表し、
nは、1~4の整数を表す。]
で表される化合物を得る製造方法であって、
1.一般式(2)、
[式中、Yは、ハロゲン原子、置換基を有して
良い炭素数1~4のアルキルスルホニルオキシ
又は置換基を有しても良いアリールスルホ
ルオキシ基を表し、R 1
、R 2
、R 3
、X及びnは、前記定義と同じ。]
で表される化合物を、一般式(3)、
[式中、R 5
は、置換基を有しても良い炭素数1~4の低級ア
ルキル基を表し、R 4
は、前記定義と同じ。]
で表される化合物と反応させて、一般式(4)、
[式中、R 1
、R 2
、R 3
、R 4
、R 5
、X及びnは、前記定義と同じ。]
で表される化合物を得る工程(工程I)、
2.一般式(4)で表される化合物のt-ブチル基を
素原子に変換させることにより、一般式(5)
[式中R 1
、R 2
、R 3
、R 4
、R 5
、X及びnは、前記定義と同じ。]
で表される化合物を得る工程(工程II)、
3.一般式(5)で表される化合物を転位反応させ
ことにより、一般式(6)、
[式中、R 6
は、置換基を有しても良い炭素数1~4の低級ア
ルキル基を表し、R 1
、R 2
、R 3
、R 4
、R 5
、X及びnは、前記定義と同じ。]
で表される化合物を得る工程(工程III)、
4.一般式(6)で表される化合物を光学分割して
一般式(7)、
[式中、R 1
、R 2
、R 3
、R 4
、R 5
、R 6
、X及びnは、前記定義と同じ。]
で表される化合物を得る工程(工程IV)、
5.一般式(7)で表される化合物を加水分解させ
ことにより、一般式(8)、
[式中、R 1
、R 2
、R 3
、R 4
、X及びnは、前記定義と同じであり、Wは、塩
化水素又は臭化水素である。]
で表される化合物を得る工程(工程V)、
6.一般式(8)で表される化合物を還元し、フマ
酸又はD-若しくはL-酒石酸の塩として精製す
ることにより、一般式(1)で表される化合物を
得る工程(工程VI)、
からなる製造方法に関するものである。
本発明の製造方法によれば、一般式(1)で されるアミノアルコール誘導体のうち所望 光学異性体を、高い光学純度で得ることが 能となる。また、本発明によれば、安価で 量合成も可能な製造方法を提供することが きる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本明細書中で用いられている「ハロゲン原
」とは、フッ素原子や、塩素原子、臭素原
、又はヨウ素原子を意味する。
本明細書中で用いられている「トリハロメ
ル基」とは、トリフルオロメチル基又はト
クロロメチル基を意味する。
本明細書中で用いられている「炭素数1~4の
級アルキル基」とは、直鎖又は分岐した炭
数1~4のアルキル基を意味し、例えば、メチ
基や、エチル基、プロピル基、イソプロピ
基、ブチル基、t-ブチル基が挙げられる。
本明細書中で用いられている「アラルキル
」は、ベンジル基や、ジフェニルメチル基
フェネチル基、フェニルプロピル基が挙げ
れる。
本明細書中で用いられている「炭素数1~4の
級アルコキシ基」とは、直鎖又は分岐した
素数1~4のアルコキシ基を意味し、例えば、
トキシ基や、エトキシ基、プロピルオキシ
、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、t-
トキシ基が挙げられる。
本明細書中で用いられている「アラルキル
キシ基」は、ベンジルオキシ基、ジフェニ
メチルオキシ基、フェネチルオキシ基、フ
ニルプロピルオキシ基が挙げられる。
本明細書中で用いられている「置換基を有
ても良いフェノキシ基」及び「置換基を有
ても良いアラルキルオキシ基」の「置換基
は、フッ素原子や、塩素原子、臭素原子、
ウ素原子、トリフルオロメチル基、炭素数1
~4の低級アルキル基、炭素数1~4の低級アルコ
シ基を意味し、置換基はベンゼン環上の任
の位置に置換することができる。
本明細書中で用いられている「炭素数1~4の
級アルキルチオ基」とは、直鎖又は分岐し
炭素数1~4のアルキルチオ基を意味し、例え
、メチルチオ基や、エチルチオ基、プロピ
チオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ
、t-ブチルチオ基が挙げられる。
本明細書中で用いられている「炭素数1~4の
級アルキルスルフィニル基」とは、直鎖又
分岐した炭素数1~4のアルキルスルフィニル
を意味し、例えば、メチルスルフィニル基
、エチルスルフィニル基、プロピルスルフ
ニル基、イソプロピルスルフィニル基、ブ
ルスルフィニル基、t-ブチルスルフィニル
が挙げられる。
本明細書中で用いられている「炭素数1~4の
級アルキルスルホニル基」とは、直鎖又は
岐した炭素数1~4のアルキルスルホニル基を
味し、例えば、メチルスルホニル基や、エ
ルスルホニル基、プロピルスルホニル基、
ソプロピルスルホニル基、ブチルスルホニ
基、t-ブチルスルホニル基が挙げられる。
本明細書中で用いられている「モノハロゲ
メチル基」とは、1つのハロゲン原子が置換
したメチル基を意味する。
本明細書中で用いられている「炭素数2~4の
級アルケニル基」とは、ビニル基や、アリ
基、1-プロペニル基、イソプロペニル基、1-
ブテニル基、2-ブテニル基、2-メチルアリル
、3-ブテニル基を意味する。
本明細書中で用いられている「炭素数2~4の
級アルキニル基」とは、エチニル基や、1-
ロピニル基、2-プロピニル基、1-ブチニル基
2-ブチニル基、3-ブチニル基を意味する。
本明細書中で用いられている「置換基を有
ても良い炭素数1~4のアルキルスルホニルオ
シ基」とは、ハロゲン原子で置換されてい
も良い、直鎖又は分岐の炭素数1~4のアルキ
スルホニルオキシ基を意味し、例えば、メ
ンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタ
スルホニルオキシ基などが挙げられる。
本明細書中で用いられている「置換基を有
ても良いアリールスルホニルオキシ基」と
、ハロゲン原子又は炭素数1~4の低級アルキ
基で置換されていてもよい、アリールスル
ニルオキシ基を意味し、例えば、ベンゼン
ルホニルオキシ基や、トルエンスルホニル
キシ基などが挙げられる。
また、一般式(8-b)、
[式中、R 1
は、ハロゲン原子、トリハロメチル基、炭素
数1~4の低級アルキル基、アラルキル基、炭素
数1~4の低級アルコキシ基、置換基を有しても
良いフェノキシ基、置換基を有しても良いア
ラルキルオキシ基、炭素数1~4の低級アルキル
チオ基、炭素数1~4の低級アルキルスルフィニ
ル基、又は炭素数1~4の低級アルキルスルホニ
ル基を表し、
R 2
は、水素原子、ハロゲン原子、トリハロメチ
ル基、炭素数1~4の低級アルキル基、アラルキ
ル基、炭素数1~4の低級アルコキシ基、又はア
ラルキルオキシ基を表し;
R 3
は、水素原子、ハロゲン原子、トリフルオロ
メチル基、又は炭素数1~4の低級アルキルチオ
基を表し、
R 4
は、水素原子、炭素数1~4の低級アルキル基、
モノハロゲノメチル基、炭素数1~4の低級アル
キルチオメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒ
ドロキシプロピル基、フェニル基、アラルキ
ル基、炭素数2~4の低級アルケニル基、又は炭
素数2~4の低級アルキニル基を表し、
Xは、酸素原子、硫黄原子、SO、又はSO 2
を表し、
nは1~4の整数を表す。]
で表されるアミノ酸誘導体の塩としては、塩
酸塩や、硫酸塩、臭化水素酸塩、リン酸など
の無機酸の塩、酢酸塩、酒石酸塩、マレイン
酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩
、p-トルエンスルホン酸塩などの有機酸が挙
られ、好ましくは塩酸塩である。
本発明の方法によれば、光学分割カラムに
る光学分割では十分に光学純度が上がらな
場合において、アミノ酸誘導体(一般式(8))
再結晶工程を組み合わせることにより、高
光学純度の一般式(1)で表されるそれぞれの
学異性体を得ることが可能となった。
また、還元反応後の一般式(1)で表される化
物は通常の方法では不純物を取り除くこと
困難であったが、フマル酸又はD-若しくはL-
酒石酸、好ましくはD-又はL-酒石酸塩を経由
ることにより容易に不純物を除去すること
できるようになった。
本発明の製造工程をスキーム1に示し、各工
程を以下に詳細に説明する。
スキーム1
[式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 、X及びnは、前記定義と同じである。なお、 合物(8)における塩酸塩は、臭化水素酸塩で よい。]
工程1は、一般式(2)で表される化合物と、一
般式(3)で表される化合物とを、縮合させ、一
般式(4)で表される化合物を得る工程である。
本反応は塩基の存在下で行うことが好まし
。塩基としては、例えば、水酸化リチウム
、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム
炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等
無機塩基類、トリエチルアミンや、ジイソ
ロピルエチルアミン、4-メチルモルホリン
4-エチルモルホリン、ピリジン、1-メチルイ
ダゾール、1,2-ジメチルイミダゾール、1,5-
アザビシクロ[4.3.0]-5-ノネン、1,5-ジアザビシ
クロ[5.4.0]-5-ウンデセンなどの有機塩基類、
チウムメトキシドや、リチウムエトキシド
ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキ
ド、ナトリウム t-ブトキシド、カリウムメ
キシド、カリウムエトキシド、カリウムt-
トキシドなどのアルカリ金属アルコキシド
等が挙げられ、好ましくは、アルカリ金属
ルコキシド類、特に好ましくは、ナトリウ
t-ブトキシドが好適に挙げられる。
反応温度は、通常-70℃から使用する溶媒 沸点の範囲が挙げられるが、好ましくは-10 から使用する溶媒の沸点の範囲、特に好ま くは、20~60℃の範囲が好適に挙げられる。
溶媒は通常必要とし、溶媒としては、例 ば、テトラヒドロフランや、シクロペンチ メチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシ タン、ジグライム等のエーテル類、ベンゼ 、トルエン、キシレン等の芳香族化合物類 ヘキサンや、ヘプタン、シクロヘキサン等 炭化水素類、アセトニトリルやプロピオニ リルなどのニトリル類、ジクロロメタンな のハロゲン化炭化水素類、メタノールや、 タノール、t-ブチルアルコール、エチレン リコール、ジエチレングリコールなどのア コール類、ホルムアミドや、N-メチルピロリ ドン、N,N-ジメチルホルムアミドなどのアミ 類、ジメチルスルホキシドなどのスルホキ ド類、スルホランなどのスルホン類、ある はこれらの混合物が挙げられ、好ましくは テトラヒドロフランや、N,N-ジメチルホルム ミドが挙げられる。本反応においては、反 促進剤としてヨウ化ナトリウムや、テトラ チルアンモニウムヨージドなどを添加する ともできる。
工程2は、一般式(4)で表される化合物のt-ブ
ル基を水素原子に変換して、モノエステル
ある一般式(5)で表される化合物を得る工程
ある。
本反応は酸存在下で行うことが好ましい。
としては、例えば、モンモリノライトKSFや
モンモリノライトK10などのケイ酸塩等や、p
-トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、
タンスルホン酸、ギ酸などの有機酸、塩化
素/酢酸エチルや塩化水素/エタノールなどの
塩化水素溶液などが挙げられ、好ましくは、
p-トルエンスルホン酸が挙げられる。
反応温度は、通常-70℃から使用する溶媒の
点の範囲が挙げられるが、好ましくは-10℃
ら使用する溶媒の沸点の範囲、特に好まし
は、60~100℃の範囲が挙げられる。
溶媒は通常必要とし、例えば、テトラヒ ロフランや、シクロペンチルメチルエーテ 、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジグラ ム等のエーテル類、ベンゼンや、トルエン キシレン等の芳香族化合物類、ヘキサンや ヘプタン、シクロヘキサン等の炭化水素類 アセトニトリルのようなニトリル類、ジク ロメタンなどのハロゲン化炭化水素類、メ ノールや、エタノール、2-プロパノール、t- ブチルアルコール、エチレングリコール、ジ エチレングリコールなどのアルコール類、あ るいはこれらの混合物が挙げられ、好ましく は、テトラヒドロフランや、トルエンが挙げ られる。
通常、酸性条件下でモノエステルを作成 る場合には、脱炭酸反応が進行することが られており(非特許文献:Indian Journal of Chemi stry, Section B: Organic Chemistry Including Medicinal Chemistry, 17B(5), 512-513; 1979)、不純物として 炭酸体が得られる可能性が考えられたが、 発明の化合物においては、脱炭酸体の生成 ほとんどなかった。
工程3は、一般式(5)で表される化合物に対し
て転位反応を行うことにより、カルバメート
誘導体である一般式(6)で表される化合物を得
る工程である。
転位反応としては、クルチウス転位や、シ
ミット転位、ロッセン転位、ホフマン転位
どが挙げられ、クルチウス転位が好ましい
転位反応にはそれぞれの反応に対して様々
条件を適用することが可能であるが、クル
ウス転位を行う場合には、ジフェニルホス
リルアジド(DPPA)が好ましい。
一般式(5)で表されるカルボン酸は溶媒存在
にDPPAと反応させることにより、アシルアジ
ドに変換されるが、このアシルアジドは溶媒
中で加熱されることにより容易にイソシアネ
ートに熱転位する。DPPAの使用量は計算上カ
ボン酸に対して1倍モル以上必要であるが、
ましくは、1~3倍モル用いられる。
反応溶媒は不活性な溶媒であれば何れも用
ることが出来るが、好ましくは、ベンゼン
、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素
溶媒を用いることが出来る。
反応温度は、例えば、-10~150℃が適当であり
、好ましくは、60~110℃で実施することが出来
る。
このイソシアネートを塩基存在下、アルコ
ル中で加熱することにより、一般式(6)で示
れるカルバメートを得ることが出来る。
反応に用いられる塩基としては、例えば、
リエチルアミンや、ジイソプロピルエチル
ミン、4-メチルモルホリン、4-エチルモルホ
リン、ピリジン、1-メチルイミダゾール、1,2-
ジメチルイミダゾール、1,5-ジアザビシクロ[4
.3.0]-5-ノネン、1,5-ジアザビシクロ[5.4.0]-5-ウ
デセンなどの有機塩基類、リチウムメトキ
ドや、リチウムエトキシド、ナトリウムメ
キシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウ
t-ブトキシド、カリウムメトキシド、カリ
ムエトキシド、カリウム t-ブトキシドのよ
うなアルカリ金属アルコキシド類等が挙げら
れ、好ましくは、アルカリ金属アルコキシド
類、特に好ましくは、ナトリウムエトキシド
が挙げられる。
反応に用いられるアルコールとしては、例
ば、メタノールや、エタノール、プロパノ
ル、2-プロパノール、ブタノール、t-ブタノ
ール等を挙げることができ、用いるアルコー
ルの種類により相当するメチルカルバメート
や、エチルカルバメート、プロピルカルバメ
ート、イソプロピルカルバメート、ブチルカ
ルバメート、t-ブチルカルバメート等を得る
とができる。用いるアルコールの量は計算
カルボン酸に対して1倍モル以上必要である
が、通常は溶媒兼用として大過剰用いられる
。
反応温度は、通常-70℃から使用する溶媒の
点の範囲が挙げられるが、好ましくは、-10
から使用する溶媒の沸点の範囲、特にこの
ましくは、0~30℃の範囲が挙げられる。
工程4は、一般式(6)で表される化合物を光 学分割して、一般式(7)で表される化合物を得 る工程である。光学分割は市販の光学分割カ ラムにより分割することができる。本発明に おいては、大量製造を行うため、擬似移動床 (Simulated Moving Bed:SMB)法により光学分割する とが好ましい。
工程5は、一般式(7)で表される化合物を加水
分解することにより、一般式(8)で表されるア
ミノ酸誘導体を得る工程である。本工程は通
常塩基性条件下で行うことができるが、R 6
=t-ブチル基の場合には、塩基により加水分解
した後に酸による加水分解をする、2段階の
応を行うことが好ましい。
本反応における塩基としては、例えば、水
化リチウムや、水酸化ナトリウム、水酸化
リウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム
炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナ
リウム、炭酸水素カリウムなどの無機塩基
が挙げられ、好ましくは、水酸化ナトリウ
が好適に挙げられる。
本反応における酸は、例えば、トリフルオ
メタンスルホン酸や、トリフルオロ酢酸、
タンスルホン酸、ギ酸などの有機酸、塩酸
硫酸などの無機酸などが挙げられ、好まし
は、塩酸が好適に挙げられる。
反応温度は、通常-70℃から使用する溶媒の
点の範囲が挙げられるが、好ましくは、-10
から使用する溶媒の沸点の範囲、特に好ま
くは、80℃~120℃の範囲が挙げられる。
溶媒は、通常必要とし、溶媒としては、例
ば、テトラヒドロフランや、シクロペンチ
メチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシ
タン、ジグライム等のエーテル類、ベンゼ
や、トルエン、キシレン等の芳香族化合物
、アセトニトリルやプロピオニトリルなど
ニトリル類、ジクロロメタンなどのハロゲ
化炭化水素類、メタノール、エタノール、t
-ブチルアルコール、エチレングリコール、
エチレングリコールなどのアルコール類、
ルムアミド、N-メチルピロリドン、N,N-ジメ
ルホルムアミドなどのアミド類、ジメチル
ルホキシドなどのスルホキシド類、スルホ
ンなどのスルホン類、あるいはこれらの混
物が挙げられ、好ましくは、ジメチルスル
キシド又はスルホランが挙げられる。
本工程において、一般式(8)で表されるアミ
酸誘導体を再結晶して精製すると、光学純
を向上させることができる。本化合物で再
晶をすることにより、光学分割カラムによ
光学分割で達成できなかった光学純度を有
る化合物を得ることが可能となった。
再結晶の溶媒は一般式(8)で表される化合物
反応しないものであれば、特に制限はなく
目標とする精製後の光学純度及び回収率等
より適宜決めればよい。再結晶溶媒として
、例えば、n-ペンタンや、n-ヘキサン、シク
ロヘキサン、n-ヘプタン等の脂肪族炭化水素
、ベンゼンや、トルエン、エチルベンゼン
キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素
、塩化メチレン、クロロホルム、1,2-ジクロ
ロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、t-ブチル
チルエーテル、1,4-ジオキサン等のエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン等のケトン類、酢酸エチル
や、酢酸n-ブチル等のエステル類、アセトニ
リル、プロピオニトリル等のニトリル類、
タノールや、エタノール、n-プロパノール
2-プロパノール、n-ブタノール等のアルコー
類、水等が挙げられ、これらの溶媒は単独
は組み合わせて用いることができる。その
でも、メタノールや、エタノール、n-プロ
ノール、2-プロパノール、n-ブタノール等の
ルコール類及び水等との組み合わせが好ま
く、特に、2-プロパノールと水の混液がよ
好ましい。
工程6は、一般式(8)で表される化合物を還元
することにより、一般式(1)で表されるアミノ
アルコール誘導体を得る工程である。
還元は、通常カルボン酸をアルコールに還
する方法であれば特に限定は無い。
還元剤としては、例えば、水素化リチウム
ルニミウムや、水素化ビス(2-メトキシエト
シ)アルミニウムナトリウム、 水素化トリ
トキシリチウムアルミニウム、水素化アル
ニウム、水素化トリエチルほう素リチウム
水素化ジイソブチルアルミニウム等のアル
ニウムハイドライド系、ボランテトラヒド
フラン錯体や、ボランジメチルスルフィド
体、ジボラン等のホウ素ハイドライド系、
素化ホウ素ナトリウムと塩化亜鉛、三フッ
ホウ素、トリメチルシリルハライド、リチ
ムクロリド、塩化アルミニウム、塩化コバ
トなどのルイス酸や、無機塩と組み合わせ
どが挙げられ、好ましくは、三フッ化ホウ
存在下で水素化ホウ素ナトリウム又はボラ
テトラヒドロフラン錯体を用いる方法が挙
られる。
反応温度は、通常-70℃から使用する溶媒の
点の範囲が挙げられるが、好ましくは-10℃
ら使用する溶媒の沸点の範囲、特に好まし
は、30~50℃の範囲が挙げられる。
還元剤として三フッ化ホウ素存在下で水素
ホウ素ナトリウムを用いる場合、使用する
フッ化ホウ素存在下で水素化ホウ素ナトリ
ムの量としては、一般式(8)に示される化合
に対して通常1.0~20倍モルが挙げられ、好ま
くは、3.0~5.0倍モルが挙げられる。
反応は通常、溶媒を必要とし、溶媒として
、テトラヒドロフランや、シクロペンチル
チルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエ
ン、ジグライム等のエーテル類、ベンゼン
トルエン、キシレン等の芳香族化合物類、
キサンや、ヘプタン、シクロヘキサン等の
化水素類あるいはこれらの混合物が挙げら
、好ましくは、エーテル類が挙げられ、更
好ましくは、ジメトキシエタンが挙げられ
。
還元後は、フマル酸あるいはD-又はL-酒石 酸、好ましくはD-又はL-酒石酸を添加して結 化すると容易に精製をすることができる。 の場合において、酒石酸はD体でも、L体でも 良い。結晶化の際の溶媒は一般式(1)で示され る化合物と反応しないものであれば、特に制 限はなく、目標とする精製後の化学純度及び 回収率等により適宜決めることができる。再 結晶溶媒としては、例えば、n-ペンタンや、n -ヘキサン、シクロヘキサン、n-ヘプタン等の 脂肪族炭化水素系、ベンゼンや、トルエン、 エチルベンゼン、キシレン、メシチレン等の 芳香族炭化水素系、塩化メチレンや、クロロ ホルム、1,2-ジクロロエタン等のハロゲン化 化水素系、ジエチルエーテルや、テトラヒ ロフラン、t-ブチルメチルエーテル、1,4-ジ キサン等のエーテル系、アセトンや、メチ エチルケトン、メチルイソブチルケトン等 ケトン系、酢酸エチルや、酢酸n-ブチル等の エステル系、アセトニトリル、プロピオニト リル等のニトリル系、メタノールや、エタノ ール、n-プロパノール、2-プロパノール、n-ブ タノール等のアルコール系、水等が挙げられ る。これらの溶媒は単独又は組み合わせて用 いることができる。その中でも、メタノール や、エタノール、n-プロパノール、2-プロパ ール、n-ブタノール等のアルコール系及び水 等との組み合わせが好ましく、特に、エタノ ール又はエタノールと水の混液がより好まし い。
以下に本発明の製造方法について実施例を
いて説明するが、本発明の範囲はこれら実
例に限定されるものではない。
(工程1)
35 L ステンレス容器(フタ付き)に2-メチル
ロン酸t-ブチルエチル714 g(3.53 mol)及びN,N-ジ
メチルホルムアミド(DMF) 4.50 Lを加え撹拌下
解し、窒素置換した。外温7℃で冷却し、ナ
トリウムt-ブトキシド328 g(3.41 mol)を少量ず
加え(内温8~13℃)、その後、外温32℃で加熱し
、溶解確認後(内温30℃溶解)、内温30~31℃で15
間撹拌した。次いでヨウ化ナトリウム353 g(
2.35 mol)及び3-[2-クロロ-4-(3-トリフルオロメチ
ルフェニルチオ)フェニル]プロピルメタンス
ホネート 1.00 kg(2.35 mol)を加え、DMF 500 mL
洗浄後、窒素置換し、外温52~57℃で加熱し
内温50~56℃で3.5時間撹拌した(30分間毎に窒素
置換)。
外温25℃で冷却し(内温25℃)、酢酸エチル10.0
L、水15.0 Lを加え撹拌し、希釈塩酸(塩酸15.0
mL:水45.0 mL)を用いてpH 7.0とした後(希釈塩
27.0 mL使用)、有機層を分取した。有機層を
塩水(食塩1.50 kg:水5.00 L)で洗浄した後、有
層を減圧濃縮(外温設定60℃)した。濃縮物に
ルエン3.00 Lを加え溶解し、減圧濃縮(外温
定60℃)し、微黄色油状物のt-ブチルエチル 2
-{3-[2-クロロ-4-(3-トリフルオロメチルフェニ
チオ)フェニル] プロピル}-2-メチルプロパン
ジオエート 1.52 kgを得た。得られた化合物
精製せずに次工程に用いた。
(工程2)
10 L 四径フラスコにディーンスターク管を
付し、t-ブチルエチル2-{3-[2-クロロ-4-(3-トリ
ルオロメチルフェニルチオ)フェニル]プロピ
ル}-2-メチルプロパンジオエート 1.52 kg(2.35
mol相当)、トルエン5.00 L及びp-トルエンスル
ン酸・一水和物89.5 g(471 mmol)を加え、内温10
0~112℃でフラスコ内を窒素パージしながら2時
間撹拌し、溶媒を留去した(留去溶媒1.21 L)。
この時、留去した溶媒と同量のトルエンを新
たに追加した(追加トルエン1.21 L)。
外温25℃で冷却し(内温23℃)、反応液を48 L
テンレス容器に移し、トルエン5.00 L及び食
水(食塩100 g:水10.0 L)を加え抽出し、有機層
を分取した。有機層を食塩水(食塩1.50 kg:水5.
00 L)で洗浄した後、有機層を減圧濃縮(外温
定60℃)した。濃縮物にトルエン3.00 Lを加え
解し、減圧濃縮(外温設定60℃)して、淡黄色
油状物のエチルハイドロジェン2-{3-[2-クロロ-
4-(3-トリフルオロメチルフェニルチオ)フェニ
ル]プロピル}-2-メチルプロパンジオエート 1.
22 kgを得た。得られた化合物は精製せずに次
工程に用いた。
(工程3)
18 L ステンレス容器にエチルハイドロジェ
ン 2-{3-[2-クロロ-4-(3-トリフルオロメチルフ
ニルチオ)フェニル]プロピル}-2-メチルプロ
ンジオエート1.22 kg(2.35 mol相当)及びトルエ
2.80 Lを加え、撹拌下、溶解し、トリエチル
アミン357 g(3.53 mol)を加え(発熱:内温25→38℃)
、外温25℃で冷却した。ジフェニルホスホリ
アジド(DPPA)842 g(3.06 mol)をゆっくり滴下し(
温27~31℃)、容器をトルエン200 mLで洗浄後、
外温32℃で加熱し、内温30~32℃で1時間撹拌し
酸アジド溶液とした。
別に35 Lステンレス容器(フタ付き)にトルエ
ン6.00 Lを加え、外温77℃で加熱撹拌した。こ
れに先の酸アジド溶液を内温75~78℃でゆっく
滴下(滴下時間48分間)し、容器をトルエン1.0
0Lで洗浄後、内温75~78℃で1.5時間撹拌した。
外温5℃で冷却し、内温7~14℃で20%ナトリウ
エトキシド・エタノール溶液1.44 kg(4.24 mol)
びエタノール2.00 Lの混液を滴下し、容器を
エタノール500mLで洗浄後、内温8~9℃で45分間
拌した。
反応液を60 Lステンレス容器に移し、水15.0
Lを加え、撹拌下、希釈塩酸(塩酸392 mL(4.71 m
ol):水1.00 L)を加え、pH6.0(pHメーター)に調整し
た(希釈塩酸の残量190 mL)。酢酸エチル10.0 L
加え抽出し、有機層を分取した。有機層を
塩水(食塩1.50 kg:水5.00 L)で洗浄した後、有
層を減圧濃縮(外温設定60℃)した。濃縮物に2
-プロパノール(IPA) 3.00 Lを加え溶解し、減圧
濃縮(外温設定60℃)して、淡褐色油状物を得
。
得られた淡褐色油状物にヘキサン3.00 L及び
IPA 2.00 Lを加え溶解し、活性炭100 gを加え、
内温21~22℃で10分間撹拌した。活性炭をろ別
、ヘキサン3.00 L、IPA 2.00 Lの混液で洗浄後
ろ液を減圧濃縮(外温設定60℃)して、淡黄色
油状物のエチル 5-[2-クロロ-4-(3-トリフルオ
メチルフェニルチオ)フェニル]-2-エトキシカ
ルボニルアミノ-2-メチルペンタノエート1.26
kgを得た。得られた化合物1.26 kgは精製せず
学分割を行った。
(工程4)
エチル 5-[2-クロロ-4-(3-トリフルオロメチル
フェニルチオ)フェニル]-2-エトキシカルボニ
アミノ-2-メチルペンタノエート 1.25kgを下
の光学分割条件により、擬似移動床(Simulated
Moving Bed) (SMB)法により光学分割し、エチル
(+)-5-[2-クロロ-4-(3-トリフルオロメチルフェ
ルチオ)フェニル]-2-エトキシカルボニルアミ
ノ-2-メチルペンタノエートを622g得た。
SMB光学分割操作条件
カラム : CHIRALCEL(登録商標) OD
サイズ : 3cmI.D.×10cmL×8
移動相 : n-へキサン/IPA=80/20(v/v)
温度 : 40℃
ゾーン構成 : 2-3-2-1
フィード流量 : 4.8mL/分
溶出流量 : 45.8mL/分
ラフィネート流量: 13.0mL/分
抽出流量 : 37.6mL/分
循環流量 : 100.0mL/分
ピリオドタイム : 1.1分
(工程5)
10 L四径フラスコに(+)-エチル 5-[2-クロロ-4-
(3-トリフルオロメチルフェニルチオ)フェニ
]-2-エトキシカルボニルアミノ-2-メチルペン
ノエート 622 g[5工程中間体(7)1.00 kg(2.35 mol
)使用]及びジメチルスルホキシド(DMSO)3.00 Lを
加え撹拌下溶解し、水1.50 L及び水酸化ナト
ウム282 g(7.06 mol)を加え、内温100~116℃で4時
撹拌した。その後、外温50℃で冷却し、内
80℃で水3.00 Lを加えて析出固体を溶解し、
水分解反応液とした(内温51℃)。
別に、35 Lホーロー容器に水3.00 L及びIPA 3.
00 Lを加え、外温50℃で加熱撹拌し、内温50℃
で塩酸765 mL(9.18 mol)を加えた。これに先の加
水分解反応液を加え、容器を水3.00 Lで洗浄
、合一(洗浄液の滴下途中で晶析が開始した
で、滴下を10分間中断した後、残りの洗浄
を滴下した)した。内温48~50℃で10分間撹拌後
、pH 1.3(pHメーター)であることを確認した後
徐々に冷却し、内温15℃以下で30分間撹拌後
(内温15→3℃)、析出結晶をろ取した。IPA 600
mL及び希釈塩酸(塩酸1.2 mL:水1.20 L)の混液を
却(内温8℃)して結晶を洗浄し、脱液後、粗
晶湿潤品545 gを得た。得られた粗結晶湿潤
545 gを50℃で1時間送風乾燥し、更に60℃で一
夜送風乾燥して、白色リン片状の粗結晶431 g
を得た。
10 L四径フラスコに粗結晶431 g(949 mmol)、 IPA 2.59 L、水3.45 L及び水酸化ナトリウム114 g(2.85 mol)を加え、外温50℃で加熱撹拌下溶解 た(内温41℃溶解確認)。内温50~54℃で希釈塩 (塩酸309 mL(3.71 mol):水309 mL)を用いてpH 1.3~1 .4(pHメーター)に調整(10分間撹拌後:pH 1.4→1.3) した(希釈塩酸の残量96 mL)。外温35℃で冷却 て晶析させ(内温39℃晶析開始)、晶析温度付 (内温39→37℃)で10分間撹拌後、外温53℃で加 熱し(内温48℃まで加熱:半分程度の結晶が溶 )、その後、徐々に冷却し、内温15℃以下で30 分間撹拌した(内温15→7℃)。析出結晶をろ取 、IPA 431 mL及び希釈塩酸(塩酸0.86 mL:水863 m L)の混液を冷却(内温6℃)して結晶を洗浄し、 液後、再結晶湿潤品535 gを得た。得られた 結晶湿潤品535 gを50℃で2時間送風乾燥し、 に60℃で一夜送風乾燥して、白色リン片状 (-)-2-アミノ-5-[2-クロロ-4-(3-トリフルオロメ ルフェニルチオ)フェニル]-2-メチルペンタン 酸塩酸塩 386 gを得た。
(工程6)
5 L四径フラスコに(-)-2-アミノ-5-[2-クロロ-4-
(3-トリフルオロメチルフェニルチオ)フェニ
]-2-メチルペンタン酸塩酸塩 380 g(836 mmol)及
び1,2-ジメトキシエタン(DME)1.52 Lを加え、外
35℃で加熱撹拌下、水素化ホウ素ナトリウム
63.3 g(1.67 mol)を加えた(発熱:内温33℃→内温52
℃)。内温35℃に冷却した後、三フッ化ホウ素
・ジエチルエーテル錯体210 mL(1.67 mol)とDME 3
80 mLの混液を内温35~41℃でゆっくり滴下し(67
間)、内温39~40℃で2時間撹拌後、外温20℃で
却し(内温25℃)、反応液とした。
別に、30 Lホーロー容器に水4.56 Lを加え 外温5℃で冷却撹拌し(内温4℃)、先の反応液 を滴下して、容器を水760 mLで洗浄し合一し 。希釈塩酸(塩酸348 mL(4.18 mol):水348 mL)をゆ くり滴下し、その後、外温45℃で加熱し、 温35~45℃で1時間撹拌後、外温23℃で冷却し( 温25℃)、一夜放置した。外温5℃で冷却撹拌 (内温5℃)、水酸化ナトリウム水(水酸化ナト リウム240 g(6.00 mol):水3.00 L)を用いてpH 8.5(pH メーター)に調整(10分間撹拌後:pH 8.5)した(水 化ナトリウム水の残量220 mL)。酢酸エチル4. 56 Lを加え抽出し、有機層を分取した。有機 を炭酸ナトリウム水(炭酸ナトリウム190 g: 3.80 L)及び食塩水(食塩190 g:水3.80 L)で順次 浄した後、有機層を減圧濃縮(外温設定45℃) た。濃縮物にエタノール1.14 Lを加え溶解し 、減圧濃縮(外温設定60℃)し、淡赤紫色油状 の粗(+)-2-アミノ-5-[2-クロロ-4-(3-トリフルオ メチルフェニルチオ)-フェニル]-2-メチル-1- ンタノール 354 gを得た。
粗(+)-2-アミノ-5-[2-クロロ-4-(3-トリフルオ メチルフェニルチオ)フェニル]-2-メチル-1- ンタノール 354 gにエタノール1.14 Lを加え 解し、外温54℃で加熱撹拌下、内温50~51℃でD -酒石酸138 g(920 mmol)の水1.14 L溶液、及び、 1.14 Lを順次加えた。自己結晶種を加え、晶 確認後(内温49℃晶析)、内温49℃で10分間撹 し、その後、徐々に冷却して、内温15℃以下 で30分間撹拌(内温15→9℃)した。析出結晶を 取し、エタノール水(エタノール114 mL:水1.03 L)で洗浄後、脱液し、D-酒石酸塩の粗結晶湿 品605 gを得た。得られたD-酒石酸塩の粗結 湿潤品605 gを50℃で一夜送風乾燥後、更に60 で1時間18分送風乾燥し、D-酒石酸塩の粗結 483 gを得た。
10 L四径フラスコにD-酒石酸塩の粗結晶483 g、IPA 4.83 L及び水242 mLを加え、外温75℃で 加熱撹拌下、溶解した(内温67℃で溶解確認) 外温40℃で冷却し、晶析確認後(内温42℃晶析 )、内温41~42℃で10分間撹拌した後、外温57℃ 加熱撹拌(内温53℃まで加熱)した。その後、 々に冷却して、内温15℃以下で30分間撹拌( 温15→7℃)した。析出結晶をろ取し、IPA 1.45 Lで洗浄後、脱液し、D-酒石酸塩の再結晶湿 品584 gを得た。得られたD-酒石酸塩の再結晶 湿潤品584 gを45℃で2時間送風乾燥した後、更 に60℃で一夜送風乾燥し、D-酒石酸塩434 g(735 mmol)を得た。
35 Lステンレス容器にD-酒石酸塩434 g(735 mmo
l)及び酢酸エチル5.21 Lを加え、外温7℃で冷
撹拌下、炭酸ナトリウム水(炭酸ナトリウム3
12g:水6.08L)を加え、内温15℃以下で30分間撹拌(
内温15→8℃)して抽出した。有機層を分取し
食塩水(食塩217 g:水4.34 L)で洗浄した後、有
層を減圧濃縮(外温設定45℃)した。濃縮物に
アセトニトリル1.30 Lを加え溶解して減圧濃
(外温設定60℃)し、無色油状物303gを得た。
得られた油状物303 gにアセトニトリル1.30 L
を加え溶解し、外温5℃で冷却撹拌下、水3.91
Lのうち、水1.30 Lを加え、晶析確認後(内温8
晶析)、10分間撹拌し、残りの水2.61 Lを滴下
した後、外温25℃で加熱し、内温25℃で30分間
撹拌した。徐々に冷却し、内温15℃以下で30
間撹拌後(内温15→8℃)、析出結晶をろ取し、
アセトニトリル水(アセトニトリル87 mL:水1.22
L)で洗浄後、脱液し、11工程中間体(13)の湿
品487 gを得た。得られた湿潤品487 gを35℃で
一夜送風乾燥後、50℃で3時間58分送風乾燥し
白色粉末晶の(+)-2-アミノ-5-[2-クロロ-4-(3-ト
フルオロメチルフェニルチオ)フェニル]-2-
チル-1-ペンタノール 292g(723mmol、86%)を得た
10 Lエバポレーター用フラスコに(+)-2-アミ
-5-[2-クロロ-4-(3-トリフルオロメチルフェニ
チオ)フェニル]-2-メチル-1-ペンタノール 240
g(594 mmol)及びエタノール1.20 Lを加え溶解し
希釈塩酸(塩酸49.5 mL(594 mmol):精製水49.5 mL)
加え、減圧濃縮(外温設定45℃)した。濃縮物
にエタノール720 mLを加え溶解して減圧濃縮(
温設定60℃)し、更にエタノール720 mLを加え
溶解して減圧濃縮(外温設定60℃)した後、酢
エチル720 mLを加え溶解して減圧濃縮(外温設
定60℃)した。
残留物に酢酸エチル240 mL及びイソプロピル
エーテル(IPE)480 mLを加え、外温50℃で溶解後
IPE 960 mLを加えた。自己結晶種を加え、晶
確認後、外温50℃で10分間撹拌し、IPE 1.92 L
を加え、外温50℃で30分間撹拌した。(エバポ
ーターからフラスコを外して)徐々に冷却し
、内温15℃以下で30分間撹拌後(内温15→7℃)、
析出結晶をろ取し、IPE 720 mLで洗浄後、脱液
し、(-)-2-アミノ-5-[2-クロロ-4-(3-トリフルオロ
メチルフェニルチオ)フェニル]-2-メチル-1-ペ
タノール 塩酸塩粗結晶湿潤品309gを得た。
られた(-)-2-アミノ-5-[2-クロロ-4-(3-トリフル
ロメチルフェニルチオ)フェニル]-2-メチル-1
-ペンタノール 塩酸塩粗結晶湿潤品309 gを40
で1時間45分送風乾燥し、更に60℃で一夜送
乾燥して(-)-2-アミノ-5-[2-クロロ-4-(3-トリフ
オロメチルフェニルチオ)フェニル]-2-メチル
-1-ペンタノール 塩酸塩粗結晶249 gを得た。
2 L四径フラスコに粗結晶249 g、酢酸エチ ル249 mL及びIPE 498 mLを加え、外温50℃で加熱 撹拌下、溶解した(内温46℃溶解確認)。外温27 ℃で冷却後(内温30℃)、ろ過し(減圧ろ過、ろ 器:15cm桐山ロート、受けフラスコ:5 L四径フ ラスコ)、酢酸エチル249 mL及びIPE 498 mL混液 洗浄した。ろ液を外温47℃で加熱撹拌し、 温39~45℃でIPE 1.99 Lを滴下した。晶析確認後 (滴下終了から13分後:内温46℃晶析)、内温46~47 ℃で10分間撹拌した後、外温57℃で加熱撹拌( 温57℃まで加熱)した。その後、徐々に冷却 て、内温15℃以下で15分間撹拌した(内温15→ 7℃)。析出結晶をろ取し、IPE 748 mLで洗浄後 脱液し、(-)-2-アミノ-5-[2-クロロ-4-(3-トリフ オロメチルフェニルチオ)フェニル]-2-メチ -1-ペンタノール 塩酸塩湿潤品325 gを得た。 得られた(-)-2-アミノ-5-[2-クロロ-4-(3-トリフル オロメチルフェニルチオ)フェニル]-2-メチル- 1-ペンタノール 塩酸塩湿潤品325gを40℃で2時 送風乾燥し、更に60℃で一夜送風乾燥して 白色粉末晶の(-)-2-アミノ-5-[2-クロロ-4-(3-ト フルオロメチルフェニルチオ)フェニル]-2-メ チル-1-ペンタノール 塩酸塩を247 g(561 mmol、 94%)得た。
1
H-NMR(CDCl 3
,400 MHz)δ
:1.37(3H, s), 1.63-1.77(2H, m), 1.86(2H, t, J = 8.2
Hz), 2.72(2H, t, J = 7.8 Hz), 3.67(2H, t, J = 12
.9 Hz), 4.78(1H, br s), 7.17(1H, dd, J= 8.1,1.8 Hz)
, 7.21(1H, d, J = 8.1 Hz), 7.33(1H, d, J = 1.7 H
z), 7.36-7.43(2H, m), 7.45-7.47(1H, m), 7.53(1H, s),
8.02(3H, br s).
[α] D 26
:-3.9°(c = 1.0,CHCl 3
,100 mm)
なお、本発明の方法により得られた(-)-2- ミノ-5-[2-クロロ-4-(3-トリフルオロメチルフ ニルチオ)フェニル]-2-メチル-1-ペンタノー 塩酸塩は、99.5 % e.e. 以上という極めて高 い光学純度を有していた。
本発明の方法によれば、免疫抑制活性を する一般式(1)で表されるそれぞれの化合物 、光学純度の高い単一の光学異性体として ることができ、且つ安価で大量合成が可能 なる。従って、本発明は、産業上有用であ 。
Next Patent: WO/2009/142208