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Title:
METHOD FOR PRODUCING PURIFIED FLUORINE-CONTAINING POLYMER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/014138
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for producing a purified fluorine-containing polymer which is applicable to high-pressure polymerization using a large-sized polymerization vessel. This method enables to produce a purified fluorine-containing polymer which enables to obtain a pellet or molded article free from appearance defects such as coloration or foaming. Specifically disclosed is a method for producing a purified fluorine-containing polymer, which is characterized by oxidizing a fluorine-containing polymer obtained by a suspension polymerization performed in the presence of a suspension stabilizer.

Inventors:
SAGISAKA, Shigehito (Yodogawa Plant, 1-1,Nishihitotsuya, Settsu-sh, Osaka 85, 5668585, JP)
匂坂重仁 (〒85 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン工業株式会社淀川製作所内 Osaka, 5668585, JP)
MARUYA, Yoshiki (Yodogawa Plant, 1-1,Nishihitotsuya, Settsu-sh, Osaka 85, 5668585, JP)
丸谷由輝 (〒85 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン工業株式会社淀川製作所内 Osaka, 5668585, JP)
KINO, Tomohiro (Yodogawa Plant, 1-1,Nishihitotsuya, Settsu-sh, Osaka 85, 5668585, JP)
紀野智裕 (〒85 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン工業株式会社淀川製作所内 Osaka, 5668585, JP)
Application Number:
JP2008/063181
Publication Date:
January 29, 2009
Filing Date:
July 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DAIKIN INDUSTRIES, LTD. (Umeda Center Building, 4-12 Nakazaki-Nishi 2-Chome, Kita-ku, Osaka-Sh, Osaka 23, 5308323, JP)
ダイキン工業株式会社 (〒23 大阪府大阪市北区中崎西2丁目4番12号 梅田センタービル Osaka, 5308323, JP)
SAGISAKA, Shigehito (Yodogawa Plant, 1-1,Nishihitotsuya, Settsu-sh, Osaka 85, 5668585, JP)
匂坂重仁 (〒85 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン工業株式会社淀川製作所内 Osaka, 5668585, JP)
MARUYA, Yoshiki (Yodogawa Plant, 1-1,Nishihitotsuya, Settsu-sh, Osaka 85, 5668585, JP)
丸谷由輝 (〒85 大阪府摂津市西一津屋1番1号 ダイキン工業株式会社淀川製作所内 Osaka, 5668585, JP)
KINO, Tomohiro (Yodogawa Plant, 1-1,Nishihitotsuya, Settsu-sh, Osaka 85, 5668585, JP)
International Classes:
C08F8/06; C08F14/18
Foreign References:
JP2003313236A
JP2000198813A
JPH1087746A
JP2005320497A
JPH0718026A
JP2001011115A
JPH06279537A
Attorney, Agent or Firm:
YASUTOMI, Yasuo et al. (MT-2 BLDG, 5-36 Miyahara 3-chome, Yodogawa-k, Osaka-shi Osaka 03, 5320003, JP)
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Claims:
懸濁安定剤の存在下に行う懸濁重合によって得られる含フッ素ポリマーを酸化処理することを特徴とする精製含フッ素ポリマーの製造方法。
酸化処理は、F 2 、SF 4 、IF 5 、NF 3 、PF 5 、ClF、ClF 3 、BrF、及び、BrF 2 よりなる群から選択される少なくとも1種以上のフッ素系ガスを用いたフッ素化処理である請求項1記載の製造方法。
フッ素系ガスは、F 2 と不活性ガスとの混合ガスである請求項2記載の製造方法。
酸化処理は、オゾンを用いたオゾン酸化処理である請求項1記載の製造方法。
酸化処理は、酸素を含むガスを二軸押出機の混練ブロックに注入しながら押し出す酸化押出により行われるものである請求項1記載の製造方法。
懸濁重合は、重合場がステンレススチールと接する重合容器で行われる請求項1、2、3、4又は5記載の製造方法。
懸濁安定剤は、炭化水素系重合物からなるものである請求項1、2、3、4、5又は6記載の製造方法。
炭化水素系重合物は、ポリビニルアルコール又はメチルセルロースである請求項7記載の製造方法。
懸濁重合は、付着防止剤の存在下に行うものである請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の製造方法。
Description:
精製含フッ素ポリマーの製造方

本発明は、精製含フッ素ポリマーの製造方 法に関する。

含フッ素ポリマーの製造のために用いられ ている重合方法としては、乳化重合、懸濁重 合、溶液重合、塊状重合などがある。懸濁重 合では、重合槽の壁面や攪拌翼、撹拌軸、邪 魔板等に生成ポリマーが付着するという問題 があった。含フッ素ポリマーの懸濁重合にお いては、これまで、主に重合槽等にグラスラ イニング等の付着防止処理を施すことで、こ の問題を解決してきた。グラスライニングを 施した重合槽を用いた場合、重合槽の大型化 が困難なため1バッチあたりの収量も少なく また、重合圧力にも制限があるため重合速 が小さいなど、生産効率を良くすることが 難であった。

一方、懸濁重合における付着の問題に対す る別の解決方法として、分散安定剤や懸濁安 定剤(以下、両者をまとめて「懸濁安定剤」 記載)を使用することが提案されている(例え ば、特許文献1、特許文献2参照。)。この場合 、懸濁安定剤の添加により、生成ポリマーの 付着を防止することはできるが、懸濁安定剤 が生成ポリマーに残存するため、特に懸濁安 定剤が炭化水素物である場合、溶融温度を高 くせざるを得ない含フッ素ポリマーにとって は溶融成形時の着色や発泡を引き起こしてし まうという問題があった。

特開平7-18026号公報

特公昭49-028675号公報

本発明の目的は、上記現状に鑑み、大型の 重合槽を用いた高圧重合が可能であって、着 色、発泡等の外観異常のないペレット、また は、成形品を得ることができる精製含フッ素 ポリマーの製造方法を提供することにある。

本発明は、懸濁安定剤の存在下に行う懸濁重 合によって得られる含フッ素ポリマーを酸化 処理することを特徴とする精製含フッ素ポリ マーの製造方法である。
以下に本発明について詳細に説明する。

本発明は、懸濁安定剤の存在下に行う懸濁 重合によって含フッ素ポリマーを製造するも のであるので、重合槽壁面への生成ポリマー の付着を抑制することができ、グラスライニ ング等の付着防止処理を施した重合槽等を使 用する必要が無い。従って、大型の重合槽を 用いることができ、重合圧力を上げることが できるため、生産性が大幅に向上し、コスト を低減することができる。

本発明は、更に、懸濁重合によって得られ る含フッ素ポリマーを酸化処理して精製含フ ッ素ポリマーを製造するものであるので、上 記含フッ素ポリマー中に残存する炭化水素物 を除去することができる。従って、懸濁重合 時に懸濁安定剤を使用することにより生じる 不利益を解消することができ、製造された精 製含フッ素ポリマーを使用すれば、着色、発 泡等の外観異常のないペレット、または、成 形品を得ることができる。

上記炭化水素物としては、懸濁安定剤、後 述する付着防止剤のみならず、未反応モノマ ー、低分子量の生成ポリマー等が挙げられる 。

上記懸濁重合の重合条件は、目的とする含フ ッ素ポリマーの種類、物性等に応じて適宜設 定することができる。特に重合圧力は、従来 の懸濁重合よりも高圧とすることができ、例 えば、従来のグラスライニングを施した重合 槽の実質的な上限圧力と言われている2.0MPaゲ ージ圧(以下MPaGと記載)を越える圧力の下でも 何ら問題なく行うことができる。
上記懸濁重合は、溶媒の存在下に行うもので ある。上記溶媒は、モノマーが溶解する溶媒 と水とを含むものであってもよく、モノマー が溶解する溶媒としては、本発明の製造方法 で用いられるモノマー自体であってもよい。

懸濁安定剤としては、大きく分けて、無機 コロイド系のものと、炭化水素系重合物から なるものの2つがあるが、酸化によって効率 く系から除去でき、また、得られた含フッ ポリマー内に金属を残留させない点で、炭 水素系重合物からなるものであることが好 しい。上記懸濁安定剤は、重合開始前に重 水に溶解させて使用することができる。上 炭化水素系重合物としては、ポリビニルア コール、メチルセルロース、ヒドロキシプ ピルセルロース、ポリビニルピロリドン、 リアスパラギン酸等が挙げられ、なかでも 安全性、低コスト、実績の観点から、ポリ ニルアルコール又はメチルセルロースが好 しい。

上記懸濁重合は、懸濁安定剤と共に付着防 止剤の存在下に行うものであっても良い。上 記付着防止剤は、生成ポリマーの重合槽壁面 等への付着を防止するものであり、重合槽壁 面、攪拌機等に塗布して使用することができ る。上記付着防止剤としては、ナフトール類 とアルデヒド化合物との縮合反応生成物及び 無機コロイドの混合物、ヒドロキシメタンス ルフィン酸ナトリウム塩とナフトール化合物 とヒドロキシナフタリン系化合物との縮合生 成物及び水溶性メトキシル基類との反応生成 物、該反応性生物及びポリビニルアルコール の混合物、アルデヒド置換セルロースエーテ ルの混合物等、汎用樹脂の懸濁重合で用いら れているもの、あるいは、市販されているも のを問題なく用いる事ができる。

懸濁重合に使用する重合開始剤としては、 一般的にラジカル重合に用いられる油溶性の 各種有機過酸化物、あるいは、水溶性の過硫 酸塩などを適宜用いることができるが、特に 、パーオキシカーボネート、パーオキシエス テルといった有機過酸化物、すなわち、ジ( ロロフルオロアシル)パーオキサイド、ジ(フ ルオロアシル)パーオキサイド、ジ(ω-ハイド ドデカフルオロヘプタノイル)パーオキサイ ド、ジ-n-プロピルパーオキシジカーボネート 、ジ-i-プロピルパーオキシジカーボネート、 t-ブチルパーオキシイソプロピルカーボネー 、ビス(4-t-ブチルシクロへキシル)パーオキ ジカーボネート、ジ-2-エチルヘキシルパー キシジカーボネート、ジ-i-ブチリルパーオ サイド等を好適に用いることができる。な でも、分解速度(半減期)、頻度因子、コス などの点から炭化水素系の有機過酸化物で る、ジ-i-プロピルパーオキシジカーボネー 、ジ-n-プロピルパーオキシジカーボネート 好ましい。

上記含フッ素ポリマーとしては、テトラフ ルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン 、ビニリデンフルオライド、クロロトリフル オロエチレン、エチレン、パーフルオロアル キルビニルエーテル、パーフルオロ(1,1,5-ト ハイドロ-1-ペンテン)、及び、パーフルオロ チルエチレンよりなる群から選択される少 くとも1種以上のモノマーからなるもの(た し、エチレンのみからなるものは、含フッ ポリマーではないので除かれる)が好ましく 溶融加工可能な含フッ素ポリマーがより好 しく、テトラフルオロエチレン/ヘキサフル オロプロピレン共重合体〔FEP〕、テトラフル オロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/パ フルオロアルキルビニルエーテル共重合体 FEP〕、テトラフルオロエチレン/パーフルオ ロアルキルビニルエーテル共重合体〔PFA〕、 ポリ(クロロトリフルオロエチレン)〔PCTFE〕 テトラフルオロエチレン/クロロトリフルオ エチレン/パーフルオロアルキルビニルエー テル共重合体〔CPT〕、テトラフルオロエチレ ン/エチレン/パーフルオロ(1,1,5-トリハイドロ -1-ペンテン)共重合体〔ETFE〕、テトラフルオ エチレン/エチレン/パーフルオロブチルエ レン重合体〔ETFE〕、テトラフルオロエチレ /エチレン/ヘキサフルオロプロピレン/パー ルオロ(1,1,5-トリハイドロ-1-ペンテン)共重 体〔EFEP〕、テトラフルオロエチレン/エチレ ン/ヘキサフルオロプロピレン/パーフルオロ チルエチレン共重合体〔EFEP〕、エチレン/ ロロトリフルオロエチレン共重合体〔ECTFE〕 、ポリ(ビニリデンフルオライド)〔PVdF〕、テ トラフルオロエチレン/ビニリデンフルオラ ド共重合体〔VT〕、テトラフルオロエチレン /ヘキサフルオロプロピレン/ビニリデンフル ライド共重合体〔THV〕等が更に好ましい。 れらのなかでも、C-H結合を含まず、酸化処 に対する耐性が高いパーハロポリマー、FEP PFA、PCTFE、CPTが特に好ましい。

上記酸化処理は、F 2 、SF 4 、IF 5 、NF 3 、PF 5 、ClF、ClF 3 、BrF、及び、BrF 2 よりなる群から選択される少なくとも1種の ッ素系ガスを用いたフッ素化処理であって よい。なかでも、生産の容易さなどの面か F 2 が最も好ましい。上記フッ素化処理により、 含フッ素ポリマー中の炭化水素物を除去する ことができ、溶融成形時の着色、発泡等の外 観異常のない含フッ素ポリマーを得ることが できる。更に、同時に末端の安定化もできる ため、FEPの誘電正接の値を低減することがで き、PFAの水へのフッ素イオンの溶出量を低減 することができる。

上記フッ素化処理は、懸濁重合により得ら れた含フッ素ポリマーをパウダー状、フレー ク状、ペレット状にした後、上記フッ素系ガ スと接触させることにより行うことができる 。取扱い易さの点では、パウダー状よりもフ レーク状、更には、ペレット状の方が好まし い。一方、上記フッ素化処理は、炭化水素物 からなる不純物の除去効率が向上するという 点で、懸濁重合により得られた含フッ素ポリ マーをパウダー状のまま、あるいは、フレー ク状でフッ素化処理することが好ましいが、 その一方で、フッ素化処理されたパウダーも しくはフレークを溶融押出しによりペレット 化すると、その過程で主鎖の断裂により不安 定末端が発生してしまい、ペレット化後の物 性や色調が若干劣化するため好ましくない。 そのため、ペレット化する前にパウダー状又 はフレーク状の含フッ素ポリマーをフッ素化 処理しておき、フッ素化処理後の含フッ素ポ リマーをペレット化した後、再度フッ素化処 理することが好ましい。ただし、性能と生産 効率およびコストとのバランスの点から、重 合により得られたパウダー状、あるいは、フ レーク状の含フッ素ポリマーを溶融押出しに よりペレット化した後、フッ素化処理する事 が実用的で好ましい。なお、含フッ素ポリマ ーは、フッ素化処理前に充分に乾燥しておく ことが好ましい。

上記フッ素ガスは、F 2 と不活性ガスとの混合ガスであってもよい。 この場合、フッ素は全体の1~50容積%であるこ が好ましく、取扱いの際の安全性と反応性 バランスから、10~25容積%がより好ましい。 記不活性ガスとしては特に限定されず、例 ば、窒素、アルゴン、ヘリウム等が挙げら る。

上記フッ素化処理は、連続式、バッチ式の 何れの操作も可能である。上記フッ素化処理 は、含フッ素ポリマーの融点未満の温度で実 施することが好ましく、通常、100~250℃で行 、熱効率や設備の耐熱性の点から、130~200℃ 範囲で行う事がより好ましい。上記フッ素 処理は、通常、10~24時間行えばよく、フッ 化処理時の圧力は、設備の耐食性なども考 し、通常、大気圧程度であるが、圧力を上 ることで、反応時間を短縮する事が可能と る。

フッ素ガスの供給量は、フッ素化処理の温 度、フッ素ガスとの接触時間、懸濁安定剤、 付着防止剤の種類と量等によって異なるが、 除去すべき懸濁安定剤、付着防止剤等と少な くとも等モル量であることが好ましく、拡散 ロスや反応に寄与せず排気される量を考える と過剰量であることがより好ましく、例えば 5倍モル量以上であっても良い。

上記酸化処理は、オゾンを用いたオゾン酸 化処理であってもよい。上記オゾン酸化処理 により、含フッ素ポリマー中の炭化水素物を 除去することができ、溶融成形時に着色、発 泡等の外観異常のない含フッ素ポリマーを得 ることができる。

上記オゾン酸化処理は、懸濁重合により得 られた含フッ素ポリマーをパウダー状、フレ ーク状、ペレット状にした後、オゾン含有ガ スと接触させることにより行うことができる 。しかし、反応速度を上げるために含フッ素 ポリマー中にオゾン分子を充分拡散させるこ とが好ましいという点から、パウダー状、フ レーク状が特に好ましい。

オゾン含有ガスのオゾン以外の成分として は、空気、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不 活性ガスが挙げられる。オゾン含有ガスのオ ゾン濃度としては、安全性の観点から、30質 %以下であることが好ましい。

上記オゾン酸化処理は、連続式、バッチ式 の何れの操作も可能である。上記オゾン酸化 処理は、含フッ素ポリマーの融点未満の温度 で実施することが好ましく、通常、30~300℃、 より好ましくは、100~250℃で行う。上記オゾ 酸化処理は、通常、4~20時間、好ましくは8~16 時間行えばよく、フッ素化処理時の圧力は、 通常、大気圧である。

オゾン含有ガスの供給量は、オゾン酸化処 理の温度、オゾン含有ガスとの接触時間、懸 濁安定剤、付着防止剤の種類と量等によって 異なるが、除去すべき懸濁安定剤、付着防止 剤等と少なくとも同モル量であることが好ま しく、拡散ロスや反応に寄与せず排気される 量を考えると過剰量であることがより好まし く、例えば5倍モル量以上であっても良い。

上記酸化処理は、酸素を含むガスを二軸押 出機の混練ブロックに注入しながら押し出す 酸化押出により行われるものであってもよい 。上記酸化押出により、含フッ素ポリマー中 の炭化水素物を除去することができ、溶融成 形時の着色、発泡等の外観異常のない含フッ 素ポリマーを得ることができる。

上記酸化押出は、二軸押出機内の混練ブロ ックを設けた領域(酸化処理領域)において、 素の存在下に含フッ素ポリマーを溶融混練 ることにより、含フッ素ポリマーを酸化さ るものである。

酸化処理領域内の圧力は減圧状態であって もよいし、大気圧又は加圧状態であってもよ い。酸化処理領域内を加圧状態とする場合は 、その絶対圧力を0.2MPa以上、好ましくは0.3MPa 以上とすることが好ましい。加圧することに より、供給する酸素の侵入が促進され、迅速 な安定化処理が可能になる。圧力は二軸押出 機に取り付けた圧力計により測定できる。上 限はメルトシール部の状態や押出機の型式等 によって異なるが、10MPa以下、好ましくは5MPa 以下である。加圧は、例えば、酸素を含むガ スを圧入することにより、あるいは酸素を含 むガスを加熱してその自圧下に供給すること により行うことができる。

酸化処理領域内における滞留時間は、好ま しくは10分間以下、より好ましくは8分間以下 である。滞留時間が長すぎると剪断により発 生する熱を除くことが難しくなり、重合体を 劣化させることがある。酸化処理領域の温度 は、通常200~450℃、好ましくは300~400℃である

酸素の存在量は、酸化処理領域の温度、酸 化処理領域での滞留時間、押出機の型式、懸 濁安定剤、付着防止剤の種類と量等によって 異なるが、除去すべき懸濁安定剤、付着防止 剤等と少なくとも同モル量、拡散ロスや反応 に寄与せず排気される量を考えると過剰量、 例えば5倍モル量以上であっても良い。

酸素を含むガスは、酸素ガスを窒素ガスや アルゴンガスなどの不活性ガスで適切な濃度 (例えば10~30容量%)に希釈して供給してもよい 、空気をそのまま用いることが経済面から ましい。

上記酸化処理領域は、例えば、二軸押出機 のニーディングディスクで構成された溶融ゾ ーン直後のスクリュー部分に設ければよい。 そのほか溶融ゾーンを長く設定し、その後流 部分を酸化処理領域とするなどという変形も 可能である。

上記酸化押出で生じたガス状物質、例えば 、フッ化水素、炭酸ガス、分解により発生す る少量のモノマー等を、酸化処理済みの含フ ッ素ポリマー内部から取り出し二軸押出機の 外部に排出するため、絶対圧力が0.1MPa以下の 状態に保持された脱気領域を酸化処理領域に 引き続き二軸押出機内に設けることが好まし い。この脱気領域での絶対圧力は、含フッ素 ポリマーの溶融状態や二軸押出機のスクリュ ー回転数等の運転条件により異なるが、排気 ノズルに重合体が侵入しない程度の減圧が好 ましい。

上述した3つの方法による酸化処理は、そ ぞれ組み合わせて実施してもよい。例えば 酸化押出によってペレット化した含フッ素 リマーをフッ素化することにより、含フッ ポリマー中の炭化水素物の除去効率を向上 せ、さらに、末端基安定の効果も狙うこと できる。

上記懸濁重合は、重合場がステンレススチ ールと接するような重合容器で行われるもの であることが好ましい。本発明は、懸濁安定 剤の存在下に懸濁重合によって含フッ素ポリ マーを製造するものであるので、生成ポリマ ーが直接ステンレススチールと接触すること となっても、重合槽壁面への生成ポリマーの 付着を抑制することができる。従って、グラ スライニング等の付着防止処理を施した重合 槽等を使用する必要がなく、重合場がステン レススチールと接するような重合容器を使用 することができる。重合場がステンレススチ ールと接するような重合容器の使用より、重 合容器自体の製造コストを低減でき、重合設 備の大型化や高圧下での重合反応を実現する ことができる。

本発明の製造方法により製造される精製含 フッ素ポリマーは、懸濁安定剤の存在下に懸 濁重合して得られたものであるにもかかわら ず、懸濁安定剤の残存量がほとんどない。従 って、上記精製含フッ素ポリマーを溶融成形 して得られる成形品に発泡や着色等の外観不 良がなく、各種含フッ素ポリマー成形品用材 料として極めて好適である。

本発明の精製含フッ素ポリマーの製造方法 は、グラスライニング等の付着防止処理を施 した重合槽等を使用する必要がないため、大 型の重合槽を用いることができ、高圧での重 合が可能であるため、生産性が大幅に向上し 、生産コストを低減することができる。本発 明の精製含フッ素ポリマーの製造方法は、上 記含フッ素ポリマー中に残存する炭化水素物 を除去するものであるので、溶融成形時に着 色、発泡等の外観異常のない精製含フッ素ポ リマーを製造することができる。

以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく 説明するが、本発明はこれら実施例のみに限 定されるものではない。

合成例、実施例及び比較例で用いた評価方 法、評価基準は以下の通りである。

(ペレットの着色の程度)
安定剤、付着防止剤を用いない従来の重合方 法による通常生産品のペレットの色を基準と し、ペレットの白色度を目視により以下の段 階に従って評価した。
A:差がない
B:わずかにくすんで見える
C:わずかに黄色に見える
D:濃い茶褐色となっている

(発泡の程度)
ペレットのメルトフローレート測定で得られ るストランドにおいて、下端より10cmから20cm での10cm間の気泡の数により、以下の段階に 従って評価した。
A:0~3
B:4~7
C:8以上
なお、メルトフローレートの測定は、内径0.3 76インチのシリンダーを備えたメルトインデ サーを372℃に保ち、サンプル7gを投入し、5 間の予熱後、49Nの荷重で直径0.0825インチ、 さ0.315インチのオリフィスから押出すこと 行なった。

(誘電正接)
FEPの場合、用途に対応した重要な要求特性の 一つが誘電正接の値に代表される電気特性で ある。この誘電正接の値を以下の方法によっ て測定した。

ペレットより溶融成形した直径2mmの円柱を 、関東電子応用開発社製6GHz用空洞共振器に ットし、アジレントテクノロジー社製ネッ ワークアナライザで測定した。測定結果は ネットワークアナライザに接続されたPC上の 関東電子応用開発社製解析ソフト「CPMA」で 析し、6GHzでの誘電正接(tanδ)を求めた。

安定剤、付着防止剤を用いない従来の重合方 法により通常生産されているFEPの誘電正接の 値は、フッ素化前で8~10×10 -4 程度、完全フッ素化(全ての不安定末端をフ 素化によって安定化)後で4×10 -4 程度となる。これらの値と比較して、以下の 段階に従って評価した。
A:通常生産品の完全フッ素化品並み
B:通常生産品の未フッ素化品並み
C:通常生産品の未フッ素化品よりはるかに悪

(フッ素イオン溶出量)
PFAの場合、重要な要求特性の一つが水へのフ ッ素イオンの溶出の少なさである。これを、 以下の方法によって求めた。

ペレット25gを純水50gに浸漬し、加圧式滅菌 機で120℃、1時間抽出処理を行った。その後 純水中のフッ素イオン量をイオンクロマト ラフィー(YOKOGAWA製1C7000式液体クロマトグラ )にて定量した。

安定剤、付着防止剤を用いない従来の重合方 法により通常生産されているPFAでは、フッ素 化前で10~20ppm、完全フッ素化後で1ppm以下とな る。これらの値と比較して、以下の段階に従 って評価した。
A:通常生産品の完全フッ素化品並み
B:通常生産品の未フッ素化品並み
C:通常生産品の未フッ素化品よりはるかに悪

合成例1
内容量1336リットルのグラスライニングして ないジャケット付き撹拌式SUS製オートクレ ブに、脱ミネラル、脱酸素した後、メチル ルロース(信越化学工業社製メトローズ(登録 商標)SM-100)480ppmを溶解させた純水360リットル 仕込んだ。攪拌を開始し、内部空間を純窒 で充分置換した後、槽内を真空にし、ヘキ フルオロプロピレン(以下HFP)360kgを仕込んだ 。引き続き、パーフルオロ(プロピルビニル ーテル)(以下PPVE)3.5kgを圧入し、槽内温度を 応温度の40℃にし、テトラフルオロエチレン (以下TFE)を1.27MPaGまで圧入した。ここに、開 剤としてジ-i-プロピルパーオキシジカーボ ート(以下IPP)380gと分子量調節剤としてメタ ール900gを圧入し重合を開始した。反応中、 内の圧力を一定に保持するようTFEとHFPの混 モノマー(混合比率 TFE:HFP=86:14モル)を逐次 加し、また同時に、混合モノマーの追加量 応じてPPVEを360gづつ10回に分けて追加圧入し 。さらに、IPPの半減期が経過する毎に初期 込量の半分の量を追加していった。21時間 、TFE、HFP、PPVEを計390kg仕込んだところで反 を終了し、モノマーをパージした。得られ ポリマーを分離、洗浄、乾燥することによ 白色粉末360kgを得た。

合成例2
合成例1のIPPをジ-n-プロピルパーオキシジカ ボネート(以下NPP)に変え、初期仕込量を190g した他は合成例1と同様に重合反応を行い、 応時間30時間で360kgの白色粉末を得た。

合成例3
合成例1のIPPをジ(ω-ハイドロドデカフルオロ プタノイル)パーオキサイド(以下DHP)に変え 初期仕込量を400gとし、槽内温度を30℃、槽 圧力を0.95MPaGとした他は合成例1と同様に重 反応を行い、反応時間21時間で360kgの白色粉 末を得た。

合成例4
合成例1のメチルセルロース480ppm水溶液をポ ビニルアルコール(日本合成化学社製ゴーセ ール(登録商標)KH-20)(以下PVA)4wt%に変えた他 合成例1と同様に重合反応を行い、反応時間2 1時間で360kgの白色粉末を得た。

合成例5
合成例1のメチルセルロースを用いない他は 成例1と同様に重合反応を行った。ただし、 の場合、重合途中で重合槽内壁の気液界面 撹拌翼へのポリマーの付着がひどくなって 行が困難となったため、10時間で重合を中 し、モノマーをパージした。槽内に付着し いないポリマーを分離、洗浄、乾燥するこ により白色ポリマー80kgを得た。

合成例6
内容量3.0リットルのグラスライニングしてい ないジャケット付き撹拌式SUS製オートクレー ブに、脱ミネラル、脱酸素した後、PVA4wt%を 解させた純水0.89リットルを仕込んだ。攪拌 開始し、内部空間を純窒素で充分置換した 、槽内を真空にし、パーフルオロシクロブ ン700gを仕込んだ。引き続き、PPVE22gを圧入 、槽内温度を反応温度の35℃にし、TFEを0.57MP aGまで圧入した。ここに、開始剤としてNPP0.3g と分子量調節のためのメタノール12gを圧入し 重合を開始した。反応中、系内の圧力を一定 に保持するようTFEを逐次追加し、また同時に 、TFEの追加量に応じてPPVEを1.8gづつ16回に分 て、追加圧入した。さらに、TFE315gを追加し ところで、メタノール42gを追加圧入した。1 5時間後、TFEとPPVEを計654g仕込んだところで反 応を終了し、モノマーをパージした。得られ たポリマーを分離、洗浄、乾燥することによ り白色粉末650gを得た。

合成例7
内容量3.0リットルのジャケット付き撹拌式SUS 製オートクレーブを洗浄後、槽内壁および撹 拌軸、撹拌翼に付着防止剤(アクゾノーベル 製NOXOL ETH)のエタノール10%溶液を噴霧し60℃ 加熱乾燥させ、再度軽く水洗いしたオート レーブを用いた他は、合成例6と同様にして 、重合反応を行い、反応時間15時間で650kgの 色粉末を得た。

実施例1
合成例1で得られたFEPパウダーをローラーコ パクターにかけ、フレーク状にした。この レーク状FEPを200℃で、窒素にて25%に希釈さ たフッ素ガスに6時間曝すことによりフッ素 した。これを軸径30mm、全長1630mmの真空ベン トを有する二軸スクリュー型押出機にて、ペ レット化した。得られたペレットを170℃、5 間乾燥後、200℃で、窒素にて25%に希釈され フッ素ガスに15時間曝すことによりフッ素化 した。

実施例2
合成例2で得られたFEPパウダーをローラーコ パクターにかけ、フレーク状にした。この レーク状FEPを200℃で、窒素にて25%に希釈さ たフッ素ガスに6時間曝すことによりフッ素 した。これを軸径30mm、全長1630mmの真空ベン トを有する二軸スクリュー型押出機にて、ペ レット化した。得られたペレットを170℃、5 間乾燥した。

実施例3
合成例3で得られたFEPパウダーを、軸径30mm、 長1630mmの真空ベントを有する二軸スクリュ 型押出機にて、ペレット化した。得られた レットを170℃、5時間乾燥後、200℃で、窒素 にて25%に希釈されたフッ素ガスに20時間曝す とによりフッ素化した。

実施例4
合成例6で得られたPFAパウダーをローラーコ パクターにかけ、フレーク状にした。この レーク状PFAをNi製流通型反応機に仕込み、150 ℃で、0.15質量%のオゾン含有ガスを0.15NL/minの 流量で反応機内を流通させ、12時間反応させ 。このオゾン処理されたフレークを軸径30mm 、全長1630mmの真空ベントを有する二軸スクリ ュー型押出機にて、ペレット化した。得られ たペレットを170℃、5時間乾燥した。

実施例5
合成例7で得られたPFAパウダーを、軸径30mm、 長1630mmの真空ベントを有する二軸スクリュ 型押出機にて、ペレット化した。得られた レットを170℃、5時間乾燥後、200℃で、窒素 にて25%に希釈されたフッ素ガスに20時間曝す とによりフッ素化した。

実施例6
合成例4で得られたFEPパウダーを、軸径30mm、 長1630mmの混練ブロック(酸化処理領域)を有 る二軸スクリュー型押出機に、8kg/hrの速度 供給した。酸化処理領域の温度を360℃に設 し、FEPパウダーの供給口の下流側で空気(酸 濃度約21%)を絶対圧力で1.0MPa、10NL/minの流量 酸化処理領域へ供給した。加熱溶融時間な を含む全処理に要した時間は約4分であった 。この酸化処理を伴う酸化押出によって得ら れたペレットを、170℃、5時間乾燥した。

実施例7
合成例1で得られたFEPパウダーを、実施例6と 一の条件で、酸化処理を伴う酸化押出でペ ット化した。得られたペレットを、170℃、5 時間乾燥した後、200℃で、窒素にて25%に希釈 されたフッ素ガスに20時間曝すことによりフ 素化した。

比較例1
合成例5で得られたFEPパウダーを、軸径30mm、 長1630mmの真空ベントを有する二軸スクリュ 型押出機にて、ペレット化した。得られた レットを170℃、5時間乾燥した。

比較例2
合成例1で得られたFEPパウダーを、比較例1と 一の処理でペレットとした。

比較例3
合成例7で得られたFEPパウダーを、比較例1と 一の処理でペレットとした。

比較例4
合成例1得られたFEPパウダーに対し、実施例6 空気に代わり、純窒素を供給した以外は、 施例6と同一に処理し、ペレットとした。

合成例、実施例及び比較例の結果を表1に す。

本発明の製造方法は、各種成形品用材料と しての含フッ素ポリマーの製造に好適に利用 可能である。