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Title:
METHOD FOR PRODUCTION OF LACTOSYLCERAMIDE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/123070
Kind Code:
A1
Abstract:
Lactosylceramide can be produced by heat-treating ganglioside GD3 and/or ganglioside GM3 for at 70 to 100˚C and pH 3 to 5 for 30 to 180 minutes, adjusting the pH value of the reaction solution to pH 4.5 to 5.0, and concentrating the reaction solution with an ultrafilter membrane or the like. Lactosylceramide is useful as a reagent in the fields of medical science, pharmacy, biochemistry and the like, and is also useful as a material for a medicinal product, cosmetic product, a food, a beverage, a feed and the like.

Inventors:
ISOGAI TOMOYUKI (JP)
MIURA SUSUMU (JP)
KATO KEN (JP)
TANAKA REO (JP)
MURAKAMI MOTOTAKE (JP)
YOSHIOKA TOSHIMITSU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054979
Publication Date:
October 16, 2008
Filing Date:
March 18, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SNOW BRAND MILK PRODUCTS CO LTD (JP)
ISOGAI TOMOYUKI (JP)
MIURA SUSUMU (JP)
KATO KEN (JP)
TANAKA REO (JP)
MURAKAMI MOTOTAKE (JP)
YOSHIOKA TOSHIMITSU (JP)
International Classes:
C07H15/04
Foreign References:
JPH0399091A1991-04-24
JPH05279379A1993-10-26
JPH0499494A1992-03-31
JPS62138497A1987-06-22
JPH02169596A1990-06-29
JPH02207090A1990-08-16
JPH05279379A1993-10-26
Other References:
J. PHAR. MACOL. SCI., vol. 100, no. 3, 2006, pages 195 - 200
J. BIOCHEM., vol. 77, no. 8, pages 872
GLYCOBIOLOGY, vol. 8, no. 4, April 1998 (1998-04-01), pages 297 - 309
Attorney, Agent or Firm:
KODAMA, Yoshihiro et al. (17-2 Sotokanda 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 21, JP)
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Claims:
 ガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 を酸性条件下で加熱処理してラクトシルセラミドに変換することを特徴とするラクトシルセラミドの製造方法。
 pH3~5、温度70℃~100℃の範囲で30分~180分加熱処理することを特徴とする請求項1に記載のラクトシルセラミドの製造方法。
 乳由来原料中においてガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 をラクトシルセラミドに変換することを特徴とする高濃縮されたラクトシルセラミドの製造方法。
 乳由来原料が、ホエータンパク質濃縮物、バターミルク、バターゼーラム、脱脂乳又は、これら乳由来原料に対して有機溶媒で脂質画分を高含有化した素材から選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする請求項3に記載の高濃縮されたラクトシルセラミドの製造方法。
 pH3~5、温度70℃~100℃の範囲で30分~180分加熱処理を行った後、pHを4.5~5.0に調整し、限外濾過膜、精密濾過膜から選ばれる方法で濃縮することを特徴とする請求項3又は4記載の高濃縮されたラクトシルセラミドの製造方法。
 請求項3~5のいずれかに記載の方法で製造された高濃縮されたラクトシルセラミド。
Description:
ラクトシルセラミドの製造方法

 本発明は、ガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 に対して、加熱処理を行い、ラクトシルセラ ミドに変換することによるラクトシルセラミ ドの製造方法、また、乳由来原料中において ガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 をラクトシルセラミドに変換することにより 高濃縮されたラクトシルセラミドの製造方法 及び得られた高濃縮されたラクトシルセラミ ドに関する。
 本発明の製造方法によって得られるラクト ルセラミドや高濃縮されたラクトシルセラ ドは、医学、薬学及び生化学等の分野で試 としても有用であり、また、医薬品、化粧 、飲食品及び飼料等の素材として有用であ 。

 ラクトシルセラミドは、セラミドに乳糖の 元末端を持つスフィンゴ糖脂質で、動物組 に存在するが、特に神経系器官でその含有 が高いことが知られているが、このラクト ルセラミドは、グロボシド群、ガングリオ ド群、血液型活性糖脂質群の共通前駆体で ることも知られている。
 また、ラクトシルセラミドは、さまざまな 理機能が報告されており、ピロリ菌に対す 特異的結合性や、破骨細胞分化や好中球の 熟化に必須な成分であることが報告されて る(非特許文献1~3)。
 一方、ガングリオシドGM 3 は、セラミドに乳糖の還元末端が結合し、か つ乳糖の非還元末端にシアル酸がα2-3結合し 構造を有しており、ガングリオシドGD 3 は、ガングリオシドGM 3 の非還元末端にさらにシアル酸がα2-8結合し 構造を有しており、分子全体としてはシア 酸を2分子含んでいる。

 従来、ラクトシルセラミドの製造のための 表的な方法は、酢酸又はトリクロル酢酸等 酸で蛋白質と複合体を形成している糖脂質 沈殿させ、その沈殿物に、クロロホルム-メ タノール混合液等のアルコールを含む有機溶 媒を加えて、蛋白質との複合体から糖脂質を 分離、抽出する方法が一般的であるが、この ような方法では、比較的高含有量の組成物を 得ることはできず、効率よく精製できず、ラ クトシルセラミドが経済的に得られないとい う問題があった。
 また、ラクトシルセラミドの製造の別法と て、牛乳等に由来する中性スフィンゴ糖脂 を含む物質に蛋白質加水分解酵素を作用さ 、精製する方法も提案されているが、精製 程が複雑であり、必然的に製造コストが高 なるという問題があった(特許文献1)。
 上述するように、従来のラクトシルセラミ の製造方法は、手間もかかり、しかも高濃 されたラクトシルセラミドを製造する経済 な方法は開発されていなかった。

特開平2-169596号公報 J.Phar.Macol.Sci.2006 Vol.100,No3,p195-200 生化学 Vol.77,N0.8,p872 Glycobiology. 1998 Apr;8(4):297-309

 上記したように、従来方法では、高濃縮さ たラクトシルセラミドを得るための精製工 が複雑であったり、効率よく精製する方法 確立されていなかった。
 従って、本発明は、上記従来技術の問題点 解決し、簡便な方法を用いて、比較的安価 、しかも高濃縮されたラクトシルセラミド 効率よく製造する方法を提供することを課 とする。また、このような製造方法によっ 得られる高濃縮されたラクトシルセラミド 含む組成物を提供することを課題とする。

 本発明者らは、高濃縮されたラクトシルセ ミドを比較的安価に、かつ簡便に、効率よ 、経済的に製造する方法について鋭意研究 進めたところ、酸性条件下で加熱処理する とにより、原料中のガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 をラクトシルセラミドに変換させて高濃縮さ れたラクトシルセラミドが得られることを見 出した。

 従って、本発明は下記の構成からなる発明 ある。
(1)ガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 を酸性条件下で加熱処理してラクトシルセラ ミドに変換することを特徴とするラクトシル セラミドの製造方法。
(2)pH3~5、温度70℃~100℃の範囲で30分~180分加熱 理することを特徴とする請求項1に記載のラ クトシルセラミドの製造方法。
(3)乳由来原料中においてガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 をラクトシルセラミドに変換することを特徴 とする高濃縮されたラクトシルセラミドの製 造方法。
(4)乳由来原料が、ホエータンパク質濃縮物  バターミルク、バターゼーラム、脱脂乳又 、これら乳由来原料に対して有機溶媒で脂 画分を高含有化した素材から選ばれる1種又 は2種以上であることを特徴とする(3)に記載 高濃縮されたラクトシルセラミドの製造方 。
(5)pH3~5、温度70℃~100℃の範囲で30分~180分加熱 理を行った後、pHを4.5~5.0に調整し、限外濾 膜、精密濾過膜から選ばれる方法で濃縮す ことを特徴とする(3)~(4)記載の高濃縮された ラクトシルセラミドの製造方法。
(6)(3)~(5)のいずれかに記載の方法で製造され 高濃縮されたラクトシルセラミド。

 本発明の製造方法は、ガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 から比較的安価に、かつ簡便に、ラクトシル セラミドを製造することができる。特に、タ ンパク質を比較的多量に含む乳や乳製品を原 料としてラクトシルセラミドを製造すること ができるので、本発明の方法は、工業的にき わめて有用な高濃縮されたラクトシルセラミ ドの製造方法として有用である。
 本発明の製造方法によって製造されたラク シルセラミドや高濃縮されたラクトシルセ ミドは、感染防御能等の生理機能を有する で、医薬品、化粧品、飲食品及び飼料等の 材として有用であり、組成物におけるラク シルセラミドの高濃縮により適用範囲の拡 が期待される。

 本発明の製造方法の特徴は、加熱処理、好 しくは酸性条件下でガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 をラクトシルセラミドに変換させることにあ る。
 すなわち、本発明では、ガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 の加熱処理を酸性条件下に行うことにより、 ガングリオシドGD 3 のシアル酸部分の非還元末端に結合するシア ル酸1分子を脱シアル化し、さらにガングリ シドGM 3 の乳糖の非還元末端にあるシアル酸1分子を シアル化して、ガングリオシドGD 3 又はガングリオシドGM 3 をラクトシルセラミドに効率的に変換させる ことができる。
 上記製造方法において、使用する原料とし は、ガングリオシドGD 3 やガングリオシドGM 3 の他、全乳や脱脂乳等のタンパク質を多量に 含有するが、ガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 を余り多量には含まない素材も用いることも できるが、乳由来原料、特にホエータンパク 質濃縮物やバターミルク、バターゼーラム、 脱脂乳等ガングリオシドGD 3 又はガングリオシドGM 3 を比較的多量に含む乳由来原料であることが 好ましい。
 また、ガングリオシドGD 3 及び/又はガングリオシドGM 3 を含む素材をエタノール等の有機溶媒で抽出 する方法(特開平2-207090号公報)で調製したも を原料として用いることもできる。

 本発明の製造方法では、加熱処理時のpH及 温度の設定が非常に重要となる。pHが、低け れば低い程、また、温度が高ければ高い程、 ラクトシルセラミドの生成速度は大きくなる が、ラクトシルセラミドの分解速度も大きく なる。したがって、ラクトシルセラミドを高 収率で製造するためには、酸性条件下、例え ばpHを3~5の範囲、好ましくは3~4の範囲に調整 、温度を70℃~100℃の範囲に調整することが ましい。
 そして、生成速度及び分解速度を考慮して この加熱処理条件に応じた30分~180分の処理 間を適宜、設定すればよい。

 また、乳由来原料の場合、低pHの条件下 例えばpH3未満の状態で加熱処理を行った場 、主要蛋白質であるカゼインを沈殿させて 去する際に、沈殿が上清を抱きこんでしま 、十分に沈殿と上清を分離できないため、 クトシルセラミドを含む画分の収率が下が てしまうことがある。これはカゼインがpH3 満であると、粒子径が小さく、また、タン ク質として安定なため沈殿が起こりにくく 上清を抱き込んだままの不完全な沈殿とな てしまうからである。

 目的とする組成物中のラクトシルセラミド 濃度を高めるため、乳由来原料の場合には 加熱処理終了後にpHをカゼインの等電点で るpH4.5~5.0に調整し、カゼインの粒子径を大 くさせ、また、タンパク質として不安定に せることにより、凝集させ、沈殿しやすく た後に除去することが好ましい。又、カゼ ンの凝集性をさらに高めるために塩化カル ウム等を0.01~0.1%加えるとより好ましい。
 上記沈殿したカゼイン沈殿物は、遠心分離 、クワルクセパレーターや、ノズルセパレ ター、フィルタープレス、静置又は濾過布 の、一般的な除去方法によって除去するこ ができる。

 さらに、目的とするラクトシルセラミドを む画分の濃度を高めるためには、限外濾過 、精密濾過膜、透析膜又は電気透析等の膜 理を行うことが有効である。このときの膜 理としては、孔径0.1~2.0μmの精密濾過(MF)膜 は分画分子量5~500kDaの限外濾過(UF)膜を用い とよい。
 なお、水酸化カリウム、塩化カリウム等、 般的な中和剤で濃縮液を中和することもで る。

 得られたラクトシルセラミドを含む濃縮 は、真空乾燥又は凍結乾燥等の適宜の手段 より濃縮、乾固することができるが、この うな方法により、全固形中のラクトシルセ ミドが0.01~8重量%という高濃縮されたラクト シルセラミドを得ることができる。なお、ラ クトシルセラミドは、HPLCにより測定を行っ 。

 次に実施例を示し、本発明を詳細に説明す 。
 なお、以下に記載する実施例は本発明を説 するものであり、実施例の記述に限定する のではない。

 ガングリオシドGM 3 組成物及びその製造法(特開平5-279379)に従っ 調製したガングリオシドGM 3 組成物500mgを水2リットルに溶解し、15%塩酸を 加えてpHを3.0に調整し、88℃にて180分間加熱 理を行った。その後、上清を10%水酸化カリ ムにて中和し、凍結乾燥して、白色粉末372mg を得た。
 HPLCを用いた定量によると、この白色粉末に は99重量%以上のラクトシルセラミドが含まれ ていた。

 1リットル当たり230mgのガングリオシドGD 3 を含有する10重量%バターゼーラム水溶液に15% 塩酸を加えてpHを4.5に調整し、同時に塩化カ シウムを全体量の0.03重量%になるように添 し、88℃にて180分間加熱処理を行った。その 後、生成したカゼインの沈殿は遠心分離機で 処理することにより完全に除去して上清を得 た。
 この上清を10%水酸化カリウムにて中和し、 結乾燥して、本発明の高濃縮されたラクト ルセラミド粉末を得た。
 得られた粉末に含まれる脂質含量をレーゼ ットリーブ法により測定した結果、16重量% 脂質が含まれていた。
 HPLCを用いた定量によると、この組成物には 0.5重量%のラクトシルセラミドが含まれてい 。

 1リットル当たり230mgのガングリオシドGD 3 を含有する10重量%バターゼーラム水溶液に15% 塩酸を加えてpHを4.5に調整し、同時に塩化カ シウムを全体量の0.03重量%になるように添 し、88℃にて180分間加熱処理を行った。その 後、生成したカゼインの沈殿は遠心分離機で 処理することにより完全に除去して上清を得 た。
 この上清を10%水酸化カリウムにて中和し、 画粒子径0.1μMの精密濾過膜(Milipore社製)処理 を行ない、濃縮液を得た。
 そして、この濃縮液を凍結乾燥して、本発 の高濃縮されたラクトシルセラミド粉末を た。
 得られた粉末に含まれる脂質含量をレーゼ ットリーブ法により測定した結果、60重量% 脂質が含まれていた。
 HPLCを用いた定量によると、この組成物には 1重量%のラクトシルセラミドが含まれていた

 1リットル当たり230mgのガングリオシドGD 3 を含有する10重量%バターゼーラム水溶液に15% 塩酸を加えてpHを3.5に調整し、同時に塩化カ シウムを全体量の0.03重量%になるように添 し、88℃にて180分間加熱処理を行った。その 後、pHを4.5~5.0に調整し、原料中の主要蛋白質 であるカゼインを凝集させた。生成したカゼ インの沈殿は、遠心分離機で処理することに より完全に除去して上清を得た。
 この上清を10%水酸化カリウムにて中和し、 画粒子径0.1μMの精密濾過膜(M
ilipore社製)処理を行ない、濃縮液を得た。
 そして、この濃縮液を凍結乾燥して、本発 の高濃縮されたラクトシルセラミド粉末を た。
 得られた粉末に含まれる脂質含量をレーゼ ットリーブ法により測定した結果、60重量% 脂質が含まれていた。
 HPLCを用いた定量によると、この組成物には 1.5重量%のラクトシルセラミドが含まれてい 。

 1リットル当たり230mgのガングリオシドGD 3 を含有する10重量%バターゼーラム水溶液に15% 塩酸を加えてpHを3.0に調整し、同時に塩化カ シウムを全体量の0.03重量%になるように添 し、88℃にて180分間加熱処理を行った。その 後、pHを4.5~5.0に調整し、原料中の主要蛋白質 であるカゼインを凝集させた。生成したカゼ インの沈殿は遠心分離機(Beckman社製)で処理す ることにより完全に除去して上清を得た。
 この上清を10%水酸化カリウムにて中和し、 画粒子径0.1μMの精密濾過膜(Milipore社製)処理 を行ない、濃縮液を得た。
 そして、この濃縮液を凍結乾燥して、本発 の高濃縮されたラクトシルセラミド粉末を た。
 得られた粉末に含まれる脂質含量をレーゼ ットリーブ法により測定した結果、60重量% 脂質が含まれていた。
 HPLCを用いた定量によると、この組成物には 3.6重量%のラクトシルセラミドが含まれてい 。

 1リットル当たり230mgのガングリオシドGD 3 を含有する10重量%バターゼーラム水溶液に15% 塩酸を加えてpHを3.0に調整し、同時に塩化カ シウムを全体量の0.03重量%になるように添 し、88℃にて180分加熱処理を行った。その後 、pHを4.5~5.0に調整し、原料中の主要蛋白質で あるカゼインを凝集させた。生成したカゼイ ンの沈殿は、遠心分離機で処理することによ り完全に除去して上清を得た。
 この上清を10%水酸化カリウムにて中和し、 結乾燥して、本発明の高濃縮されたラクト ルセラミド粉末を得た。
 得られた粉末に含まれる脂質含量をレーゼ ットリーブ法により測定した結果、16重量% 脂質が含まれていた。
 HPLCを用いた定量によると、この組成物には 0.9重量%のラクトシルセラミドが含まれてい 。

 1リットル当たり200mgのガングリオシドGD 3 を含有する10重量%バターゼーラム水溶液に15% 塩酸を加えてpHを3.0に調整し、同時に塩化カ シウムを全体量の0.03重量%になるように添 し、80℃にて180分間加熱処理を行った。その 後、pHを4.5~5.0に調整し、原料中の主要蛋白質 であるカゼインを凝集させた。生成したカゼ インの沈殿は遠心分離機で処理することによ り完全に除去して上清を得た。
 この上清を10%水酸化カリウムにて中和し、 画粒子径0.1μMの精密濾過膜(Milipore社製)処理 を行ない、濃縮液を得た。そして、この濃縮 液を凍結乾燥して、本発明の高濃縮されたラ クトシルセラミド粉末を得た。
 得られた粉末に含まれる脂質含量をレーゼ ットリーブ法により測定した結果、60重量% 脂質が含まれていた。
 HPLCを用いた定量によると、この組成物には 3重量%のラクトシルセラミドが含まれていた

 ガングリオシドGD 3 を酸加水分解してガングリオシドGM 3 を製造する方法(特開平5-279379号公報)に従い バターゼーラムから1リットル当たり360mgの ングリオシドGM 3 を含有するガングリオシド素材を調製した。 その後、原料中の主要蛋白質であるカゼイン を凝集させ、生成したカゼインの沈殿は遠心 分離機で処理することにより完全に除去して 上清を得た。
 この上清を10%水酸化カリウムにて中和し、 画粒子径0.1μMの精密濾過膜(Milipore社製)処理 を行ない、濃縮液を得た。そして、この濃縮 液を凍結乾燥して粉末状とした。得られたガ ングリオシド素材粉末を10重量%水溶液とし、 15%塩酸を加えてpHを3.0に調整し、88℃にて180 間加熱処理を行った。
 その後、10%水酸化カリウムにて中和し、凍 乾燥して、本発明の高濃縮されたラクトシ セラミド粉末を得た。
 得られた粉末に含まれる脂質含量をレーゼ ットリーブ法により測定した結果、60重量% 脂質が含まれていた。
 HPLCを用いた定量によると、この組成物には 4.8重量%のラクトシルセラミドが含まれてい 。

 1リットル当たり3.8mgのガングリオシドGD 3 と0.1mgのガングリオシドGM 3 を含有する脱脂乳5リットルに15%塩酸を加え pHを3.0に調整し、同時に塩化カルシウムを全 体量の0.03重量%になるように添加し、88℃に 180分間加熱処理を行った。その後、pHを4.5~5. 0に調整し、原料中の主要蛋白質であるカゼ ンを凝集させた。生成したカゼインの沈殿 遠心分離機で処理することにより完全に除 して上清を得た。
 この上清を10%水酸化カリウムにて中和し、 結乾燥して、本発明の高濃縮されたラクト ルセラミド粉末を得た。
 得られた粉末に含まれる脂質含量をレーゼ ットリーブ法により測定した結果、0.1重量% の脂質が含まれていた。
 HPLCを用いた定量によると、この組成物には 0.01重量%のラクトシルセラミドが含まれてい 。

 1リットル当たり90mgのガングリオシドGD 3 を含有する10重量%バターミルク溶液に15%塩酸 を加えてpHを3.0に調整し、同時に塩化カルシ ムを全体量の0.03重量%になるように添加し 88℃にて180分間加熱処理を行った。その後、 pHを4.5~5.0に調整し、原料中の主要蛋白質であ るカゼインを凝集させた。生成したカゼイン の沈殿は遠心分離機で処理することにより完 全に除去して上清を得た。
 この上清を10%水酸化カリウムにて中和し、 結乾燥して、本発明の高濃縮されたラクト ルセラミド粉末を得た。
得られた粉末に含まれる脂質含量をレーゼゴ ットリーブ法により測定した結果、7重量%の 質が含まれていた。
 HPLCを用いた定量によると、この組成物には 0.2重量%のラクトシルセラミドが含まれてい 。

 1リットル当たり130mgのガングリオシドGD 3 を含有する10重量%ホエータンパク質濃縮溶液 (WPC溶液)に、15%塩酸を加えてpHを3.0に調整し 88℃にて180分間加熱処理を行った。
 この上清を10%水酸化カリウムにて中和し、 結乾燥して、本発明の高濃縮されたラクト ルセラミド粉末を得た。
 得られた粉末に含まれる脂質含量をレーゼ ットリーブ法により測定した結果、10重量% 脂質が含まれていた。
 HPLCを用いた定量によると、この組成物には 0.3重量%のラクトシルセラミドが含まれてい 。