泉 順 (〒76 長崎県諫早市堂崎町10-31 Nagasaki, 85400, JP)
吸着技術工業株式会社 (〒26 長崎県大村市池田2丁目1303番地8 Nagasaki, 85600, JP)
IZUMI, Jun (10-31, Douzakimachi Isahaya-shi Nagasaki, 76, 85400, JP)
| [規則91に基づく訂正 17.03.2008] 有機廃棄物を嫌気性発酵させることによって発生されたバイオガスを圧力スイング法によってメタンガスを分離する方法であって、下記の工程: A.バイオガスを昇圧して吸着塔に供給し、 B.吸着塔内で、 (1)相対的高圧条件で、バイオガスを水分吸着剤を通して水分を除き、 (2)酸処理したシリカゲル吸着剤を通してシロキサンを吸着させて除き、 (3)シリカライト又は酸処理したシリカライト吸着剤を通して硫化水素、メチルメルカプタンを吸着させて除き、 (4)結晶表面にシリカコートした、Ca-A及びNa-A型ゼオライトからなる群より選ぶゼオライト吸着剤の少なくとも一種を通してCO 2 を吸着させて除く ことによってメタンの回収、精製方法。 |
| 更に、工程C.水分、シロキサン、硫化水素、メチルメルカプタン、CO 2 を吸着した前記吸着剤を相対的低圧条件に導いて、それぞれの成分を前記吸着剤から脱着させることによって、前記吸着剤を再生して、請求項1記載の工程を繰り返す、圧力スイング法による、請求項1記載のメタンの回収、精製方法。 |
| [規則91に基づく訂正 17.03.2008] 請求項1記載の工程で大気圧近傍で水分、シロキサン、硫化水素、メチルメルカプタン、CO 2 を吸着せしめ、真空減圧条件で脱着せしめるメタンと共存ガスとの圧力スイング法による、請求項1記載のメタンの回収、精製方法。 |
| [規則91に基づく訂正 17.03.2008] 請求項1記載の吸着工程終了後の相対的高圧の当該吸着剤で充填された1塔と脱着工程終了後の相対的低圧の当該吸着剤で充填された他塔を塔後方で結んで、吸着工程終了後の1塔から残留するメタンを脱着工程終了後の他塔に移行してメタン回収率を向上する共存ガスとの圧力スイング法によるメタンの回収、精製方法。 |
| [規則91に基づく訂正 17.03.2008] 脱着したCO 2 を主成分とするガスを吸着工程終了後の当該吸着剤吸着塔に塔前方から供給して塔内に残留するメタンを塔後方からパージしてパージガスを原料ラインに還流してメタン回収率を向上する共存ガスとの圧力スイング法による、請求項1または2記載のメタンの回収、精製方法。 |
| バイオ発酵ガスが、水分、CO 2 、シロキサン、硫化水素、メチルメルカプタン及びメタン及びその他の不純物を含有する、請求項1記載のメタンの回収、精製方法。 |
本発明は、吸着剤を利用したバイオ発酵 スからのメタンの回収、精製方法に関する
資源の有効利用や環境の保全のため、生物 来の有機資源であるバイオマスを単に焼却 るのでなく、有効利用するための検討が種 なされている。これらのバイオマスには、 ゴミなどの食品廃棄物、家畜糞尿、有機性 水、下水処理場で発生する下水汚泥などの 機性廃棄物、資源作物あるいはその廃棄物 含まれる。これらのバイオマスを嫌気性発 させることでバイオガスを発生させて、こ バイオガスをエネルギーとして利用する技 の開発が進められている。下水処理場にお て沈殿池で発生する下水汚泥を嫌気性発酵 せて生成させるバイオガス(消化ガス)は、 タン及びCO 2 を主成分と、微量の不純物として硫化水素、 メチルメルカプタンのような硫黄などを含む ガスである。なお、都市部の消化ガスには、 シャンプー由来のシロキサン化合物が含まれ ていることが知られている。
水分、CO 2 、シロキサン、硫化水素及びメチルメルカプ タンの中の少なくとも1種以上を含有するメ ンガスを主成分とするバイオ発酵ガスから 水分、CO 2 及びシロキサン、硫化水素、メチルメルカプ タンを除去してメタンを回収、精製する方法 として最も頻繁に採用されている方法は、次 のようにして行なわれている。化学吸収法で 硫化水素、メチルメルカプタンを吸収して除 去し、シロキサンを活性炭吸着剤に吸着させ て除去し、他の化学吸収法でCO 2 を吸収して除去する方法である。
この方法は、化学吸収法が大きなスケール ップ因子を有することから大容量処理には しているものの、最大で2,000m 3 N/h程度の中小容量のバイオ発酵ガスの精製に は適さない。また、共存不純物による吸収剤 の劣化は避けられず、吸収剤の継続的な補充 、吸収剤処理に伴う2次汚染の問題等が生じ 。同じく、活性炭吸着法についても、吸着 れたシロキサンを除去した後に、活性炭を 棄する必要があり、経年的な消費量は大き 活性炭の廃棄処理も負担となる。
これらの課題を克服するものとして、吸着 を使用して相対的に高い圧力で水分、シロ サン、硫化水素、メチルメルカプタンを吸 し、次いでCO 2 を吸着してメタンを回収、精製し、吸着した 終了後、シロキサン、硫化水素、メチルメル カプタン、CO 2 を相対的に低い圧力で除去する圧力スイング 法(PSA)が提案されている。
しかし、現在提案されているPSAでは、CO 2 吸着剤として活性炭、X型ゼオライトが採用 れているが、CO 2 吸着に伴うメタンの共吸着が無視できず、前 処理に使用するシロキサン、硫化水素、メチ ルメルカプタンを吸着のための高シリカゼオ ライトは、長期的な使用により徐々に硫化水 素、メチルメルカプタンに起因する固体硫黄 の析出、シロキサンに起因するシリカの析出 で吸着性能が低下する。
本発明の目的は、上述した従来技術の問 点を克服した吸着剤を利用したバイオ発酵 スからのメタンの回収、精製方法を提供す にある。
その方法は、下記の工程を含む:
(1)バイオガスを昇圧して吸着塔に供給し、
(2)水分、CO 2
及びシロキサン、硫化水素、メチルメルカプ
タンの中の少なくとも一種以上を含有するメ
タンガスを水分吸着剤、シロキサン吸着剤と
して酸処理したシリカゲル、硫化水素、メチ
ルメルカプタン吸着剤としてシリカライト又
は酸処理を施したシリカライト、CO 2
吸着剤として結晶表面にシリカコートを施し
たCa-A又はNa-A型ゼオライトを使用し、相対的
圧条件で水分、シロキサン、硫化水素、メ
ルメルカプタン、水分を先ず吸着させて、
いでCO 2
を吸着させてメタンと分離した後、水分、シ
ロキサン、硫化水素、メチルメルカプタン、
CO 2
を吸着した当該吸着剤を相対的低圧条件に導
いて離脱することによる、メタンと水分、シ
ロキサン、硫化水素、メチルメルカプタンの
少なくとも1種以上の共存ガスとの圧力スイ
グ法により、メタンを分離する。
[発明の詳細な説明]
全般的説明
下記の工程:
本発明によれば、下記の工程:
A.バイオガスを昇圧して吸着塔に供給し、
B. 吸着塔内で、
(1)相対的高圧条件で、バイオガスを水分吸
剤を通して水分を除き、
(2)酸処理したシリカゲル吸着剤を通してシ
キサンを吸着させて除き、
(3)シリカライト又は酸処理したシリカライ
吸着剤を通して硫化水素、メチルメルカプ
ンを吸着させて除き、
(4)結晶表面にシリカコートした、Ca-A及びNa-
A型ゼオライトからなる群より選ぶゼオライ
吸着剤の少なくとも一種を通してCO 2
を吸着させて除く
ことによるメタンの回収、精製方法を提供す
る。
好ましい実施形態では、更に、工程C.水分 シロキサン、硫化水素、メチルメルカプタ 、CO 2 を吸着した前記吸着剤を相対的低圧条件に導 いて、それぞれの成分を前記吸着剤から脱着 させることによって、前記吸着剤を再生して 、上記A、Bの工程を繰り返す圧力スイング法 よる、メタンの回収、精製方法を提供する
好ましい実施形態では、前記A工程で大気圧 近傍で水分、シロキサン、硫化水素、メチル メルカプタン、CO 2 を吸着せしめ、真空減圧条件で脱着せしめる 。
更に好ましい実施形態では、吸着工程終 後の相対的高圧の当該吸着剤で充填された1 塔と脱着工程終了後の相対的低圧の当該吸着 剤で充填された他塔を塔後方で結んで、吸着 工程終了後の1塔から残留するメタンを脱着 程終了後の他塔に移行してメタン回収率を 上する共存ガスとの圧力スイング法による タンの回収、精製方法を提供する。
なお好ましい実施形態では、更に、脱着し CO 2 を主成分とするガスを吸着工程終了後の当該 吸着剤吸着塔に塔前方から供給して塔内に残 留するメタンを塔後方からパージしてパージ ガスを原料ラインに還流してメタン回収率を 向上する。
バイオ発酵ガスを含む排気ガスより、廃 物を除去し、環境を汚すことが無い。また メタンを有効に回収し、燃料その他に利用 ることができ、資源を有効に回収すること できる。
本発明の実施形態について、以下に図面 用いながら詳細に説明する。
本明細書において用いる「バイオ発酵ガス なる用語は、バイオマスを嫌気性発酵させ ことでバイオガスとして発生されるもので り、水分、CO 2 、シロキサン、硫化水素、メチルメルカプタ ン及びメタン及びその他の不純物を含有する 。
本発明において水分、シロキサンを吸着 せるのに用いる酸処理したシリカゲル吸着 は、市販されているシリカゲルを酸水溶液 処理して得られる。シリカゲルは、水酸基 シロキサンとが反応し、シロキサンが加水 解して吸着活性点にケイ酸が析出して吸着 能の低下につながっている。ここで、シリ ゲルの酸処理を行うと、水酸基はプロトン されてシロキサンの加水分解が著しく抑制 れる。この為シロキサンの吸着は可逆的と り、円滑な吸-脱着が進行する。シリカゲル を処理するのに用いる酸は、特に限定されず 、任意の酸を使用してよいが、入手の容易な 硫酸、硝酸等を用いるのが一般的である。ま た、酸水溶液の酸濃度も特に限定されず、任 意の濃度でよい。シリカゲルを酸水溶液で処 理する際の温度や時間も特に限定されず、任 意の温度を用いてよいが、温度が高い方が、 処理時間も短くてすむ。
本発明において硫化水素、メチルメルカ タンを吸着させるのに用いる吸着剤は、シ カライト又は酸処理を施したシリカライト 着剤である。シリカライトは、市販されて るものを用いてよい。酸処理を施したシリ ライトは、酸として塩酸、リン酸、ホウ酸 を用い、酸を純粋又は脱イオン水に加えて pH0.5~6程度の水溶液を調製し、塩酸を用いる 場合には水溶液にシリカライトを懸濁させて 約10分~3時間攪拌して、シリカライトに酸を 持させる。
水酸基とH 2 S、メチルメルカプタンが反応して加水分解 進行して吸着活性点に元素硫黄が析出して 着性能の低下につながっている。ここでシ カライトを用いると、吸着剤表面の水酸基 度が低いため、元素硫黄の析出が抑制され 。更に、シリカライトの酸処理を行うと、 に残留する水酸基はプロトン化されて元素 黄の析出が著しく抑制される。このため、H 2 S、メチルメルカプタンの吸着は可逆的とな 、円滑な吸-脱着が進行する。シリカライト び酸処理を施したシリカライトは、混合し 用いてもよい。
本発明においてCO 2 を吸着させるのに用いる結晶表面にシリカコ ートを施したCa-A又はNa-A型ゼオライトは、溶 、例えばメチルアルコールにスラリー状に オライトパウダーを懸濁させ、これにテン レート、例えばテトラエトキシオルソシリ ート(TEOS)を結晶表面に必要厚さに相当する 加え、これにH 2 O/TEOS比5~20程度で水分を加えると、シリカが 出する。
コーティング終了後、シリカゾルを加え ゼオライト:シリカゾル:脱イオン水=5~30:1~10: 100程度でスラリーを調製し、これをハニカム 基材に浸積して担持させ、温度約90~150℃で約 0.5~3時間表面水分を除去し、約30~80℃/hで昇温 して約250~450℃、約0.5~3時間保持してケイ酸の 脱水を完了してゼオライト結晶表面のSi-O-Si ネットワークを完成し且つ、脱水による活 化が終了する。このコーテイング条件で結 表面に0.05~0.1μmのシリカ薄膜が精製する。
CO 2
吸着量はCa-Aが大きく、CO 2
/CH 4
分離係数ではNa-Aの方が大きい。このコーテ
ング条件で結晶表面に0.05~0.1μmのシリカ薄膜
が精製する。
Na-Aの窓径が4Å、Ca-Aの窓径が5Å、CO 2
分子径が3.2Å、CH 4
分子径が4.2ÅのためNa-A、Ca-AともCO 2
吸着速度はCH 4
吸着速度よりも大きい。シリカコートを施し
たCa-A及びNa-A型ゼオライトは、混合して用い
もよい。
以下に、本発明の一実施態様のシーケン を第1表に示し、第1図を用いて説明する。
第1ステップ(A塔、B塔-塔間均圧工程)
第1図に於いて、吸着工程の終了したA塔と
生工程の終了したB塔を塔後方のバルブ8a,8b
開くとA塔後方に残留するメタンがB塔に移行
して高効率に回収され、又A塔、B塔とも塔内
力は均圧化されるため、吸着工程にとって
円滑な昇圧、減圧工程にとっては円滑な減
が進行する。
第2ステップ(A塔-昇圧工程、B塔-減圧工程)
均圧に昇圧したA塔と製品タンク12の間をバ
ブ8bで結ぶと、A塔の後方から製品メタンが
給され、吸着圧力80~150kPAに近いところまで
圧する。均圧に減圧したB塔をバルブ9bを通
て真空ポンプと結ぶと塔内圧力は減圧して
着したシロキサン、硫化水素、メチルメル
プタン、水分、CO 2
が脱着する。ここで最下流のCO 2
吸着剤から脱着するCO 2
は、上流の強吸着成分であるシロキサン、硫
化水素、メチルメルカプタン、水分脱着時の
パージガスとして作用し、塔内のこれらガス
の分圧を著しく引き下げるため高効率に脱着
が進行する。
第3ステップ(A塔-吸着工程、B塔-再生工程)
メタン、CO 2
、水分、硫化水素、メチルメルカプタン、シ
ロキサンを含有するバイオ発酵ガスを流路1
らブロワー2、バルブ3aを通じて硫化水素、
チルメルカプタン吸着剤としてシリカライ
又は酸処理を施したシリカライト、水分吸
剤、シロキサン吸着剤として酸処理したシ
カゲルのハニカム、CO 2
吸着剤として結晶表面にシリカコートを施し
たCa-A又はNa-A型ゼオライトの粒状品又はハニ
ムの充填塔4aに供給する。充填塔4aには、シ
リカライト系硫化水素、メチルメルカプタン
吸着剤、シリカゲル系シロキサン、水分選択
型吸着剤、A型ゼオライトシリカコート品のCO
2
吸着剤がこの順番で上流から充填されたハニ
カム吸着剤5が充填されている。(充填塔4a後
からCO 2
が流過する直前にバイオ発酵ガスの供給を停
止する。充填塔4bは塔後方までCO 2
吸着帯が減圧によりある程度移動した状態で
あり、流路7から供給される製品メタンを減
弁18、バルブ8bを通じて供給し、吸着剤ハニ
ム5と向流接触させることでシロキサン、硫
化水素、メチルメルカプタン、水分、CO 2
が脱着する。
脱着されたシロキサン、CO 2 については無害なので系外に排出する。硫化 水素、メチルメルカプタンについてはアルカ リ溶液への吸収固定化が一般的である。この ように、本発明に従えば、有害物質を環境に 放出することが無い。
ここで第1~3ステップと同じ操作をA塔とB を変更して、第4~6ステップで実施する。
以下実施例により本発明をさらに具体的 説明する。
本発明の方法を、第1及び2図に示す装置 使用して、下記の条件で実施した。
第1ステップ(A塔、B塔-塔間均圧工程)
第1図において、吸着工程の終了した吸着圧
力120kPAのA塔と再生工程の終了した再生圧力5k
PaのB塔を塔後方のバルブ8a,8bを開くとA塔後方
に残留するメタンがB塔に移行して高効率に
収され、又A塔、B塔とも塔内圧力は60kPa程度
均圧化されるため、吸着工程にとっては円
な昇圧、減圧工程にとっては円滑な減圧が
行する。
第2ステップ(A塔-昇圧工程、B塔-減圧工程)
60kPa程度に昇圧したA塔と製品タンク12の間
バルブ8bで結ぶと、A塔の後方から製品メタ
が供給され、吸着圧力120kPAに近いところま
昇圧する。60kPa程度に減圧したB塔をバルブ9b
を通じて真空ポンプと結ぶと塔内圧力は10kPA
下に減圧して吸着したシロキサン、硫化水
、メチルメルカプタン、水分、CO 2
が脱着する。ここで最下流のCO 2
吸着剤から脱着するCO 2
は、上流の強吸着成分であるシロキサン、硫
化水素、メチルメルカプタン、水分脱着時の
パージガスとして作用し、塔内のこれらガス
の分圧を著しく引き下げるため高効率に脱着
が進行する。
第3ステップ(A塔-吸着工程、B塔-再生工程)
メタン60vol%、CO 2
35vol%、水分5vol%、硫化水素100ppm、メチルメ
カプタン10ppm,シロキサン100ppm程度を含有す
バイオ発酵ガス100m 3
N/hを流路1からブロワー2、バルブ3aを通じて
化水素、メチルメルカプタン吸着剤として
リカライト又は酸処理を施したシリカライ
、水分吸着剤、シロキサン吸着剤として酸
理したシリカゲルのハニカム、CO 2
吸着剤として結晶表面にシリカコートを施し
たCa-A又はNa-A型ゼオライトの粒状品又はハニ
ムの充填塔4aに供給する。充填塔4aは直径30c
m、高さ120cmの大きさでありここに90lのシリカ
ライト系硫化水素、メチルメルカプタン吸着
剤、シリカゲル系シロキサン、水分選択型吸
着剤、A型ゼオライトシリカコート品のCO 2
吸着剤がこの順番で上流から充填されたハニ
カム5が充填されている。(空塔速度は0.5m/sec
吸着負荷は650m 3
N/h/tonで有る。)充填塔4a後方からCO 2
が流過する直前にバイオ発酵ガスの供給を停
止する。充填塔4bは塔後方までCO 2
吸着帯が減圧によりある程度移動した状態で
あり、流路17から供給される4m 3
N/hの製品メタンを減圧弁18、バルブ8bを通じ
供給し、吸着剤ハニカム5と向流接触するこ
でシロキサン、硫化水素、メチルメルカプ
ン、水分、CO 2
が脱着する。
ここで第1~3ステップと同じ操作をA塔とB を変更して、第4~6ステップで実施する。
実施例1:CO 2
選択型吸着剤としてのシリカコートを施した
Ca-A、Na-A型ゼオライトの調製例及び性能評価
CO 2
選択型吸着剤ハニカム5として、Na-A、Ca-A、Na-
A(10nm)、Ca-A(10nm)、Na-A(50nm)、Ca-A(50nm)、Na-A(100nm)
、Ca-A(100nm)の比較評価を行った。
ここでNa-A、Ca-Aの( )内はシリカコートの薄
厚さである。ここでNa-A、Ca-Aのシリカコー
によるゼオライト結晶上の薄膜成長には、
チルアルコールにスラリー状にゼオライト
ウダーを懸濁させ、これにテトラエトキシ
ルソシリケート(TEOS)を結晶表面に必要厚さ
相当する量加え、これにH 2
O/TEOS比10程度で水分を加えると、シリカが析
する。(今回は1回のコーティングで10~20nmの
リカが析出するように調整し、今回は3回で
50nm、5回で100nmになるように調整した。)
コーティング終了後、シリカゾルを加えて
オライト:シリカゾル:脱イオン水=15:3:100で
ラリーを調製し、これをハニカム基材に浸
して嵩比重0.4程度に担持し、110℃1時間で表
水分を除去し、50℃/hで昇温して350℃、1時
保持してケイ酸の脱水を完了してゼオライ
結晶表面のSi-O-Siのネットワークを完成し且
、脱水による活性化が終了する。
結果を第2表に示す。
いずれも原料ガス中メタン濃度60vol%を越え おり、又現在CO 2 吸着剤として使用されているLi-X(SiO 2 /Al 2 O 3 比2)のメタン回収率を越えており、本発明の 効性が示される。
特にNa-A、Ca-A及びこれらのシリカコート品 メタンに対し分子篩効果を示す高いCO 2 吸着性能を示した。最も高いCO 2 除去性能を示したのはCa-A(50nm)であった。こ は比較的大きなCO 2 吸着速度とメタンに対する分子篩効果を有す る程度の窓径(結晶のガスの通り道)で有るた と思われる。
実施例2:硫黄化合物選択型吸着剤としての
処理をしたシリカライトの調製例及び性能
価
硫黄化合物選択型吸着剤ハニカム5として、
酸処理をしたシリカライトSilicalite(1),Silicalite
(4)、Silicalite(PO4-0.5)、Silicalite(PO4-0.5)、Silicalite
(PO4-1)、Silicalite(PO4-2)、Silicalite(PO4-4)、Silicalite
(BO3-0.5)、Silicalite(BO3-0.5)、Silicalite(BO3-1)、Silica
lite(BO3-2)、Silicalite(BO3-4)と未処理のシリカラ
トの比較評価を行った。
ここでSilicaliteの( )内はHClで酸処理をし ときの処理液のpH又はリン酸処理をしたとき の担持量(質量%)、ホウ酸を担持したときの担 持量(質量%)である。先ずHCl溶液処理に溶液に よるシリカライトの酸処理には、純水にHClを 加えてpH1及びpH4のHCl溶液を調製し、これら水 溶液にシリカライトを懸濁させて30分間攪拌 た。
攪拌終了後、ろ過してシリカゾルを加え ゼオライト:シリカゾル:脱イオン水=15:3:100 スラリーを調製し、これをハニカム基材に 積して嵩比重0.4程度に担持し、110℃1時間で 面水分を除去し、50℃/hで昇温して350℃、1 間保持してシリカライトの酸処理が終了す 。
次にリン酸及びホウ酸については脱イオ 水100gにシリカライト15g、リン酸又はホウ酸 Aグラム(g)を加え、ここでAグラム(g)は目標担 率をCw%とすると(1)式で計算する。
A = 15×C×1/100 (1)
結果を第3表に示す。
HCl処理、リン酸ドープ、ホウ酸ドープの ずれも未処理のシリカライトに比べ長時間 転時の硫化水素、メチルメルカプタンとの 去に対する耐久性を示している。これは吸 剤への720時間運転後の硫黄析出量が未処理 リカライトに比べ抑制されていることから 確認される。ここでHCl処理についてはpH1の のがもっと優れた耐久性を示し、リン酸ド プ、ホウ酸ドープについては2g程度の添加 最適と評価された。
これは吸着活性点近傍の酸点強度が上昇 ると、硫化水素、メチルメルカプタンの化 吸着量が減少し、吸着活性点でのクラウス 応((2.1~2.3)式)が減少するためと思われる。
H 2
S + 1/2O 2
→ S + H 2
O (2.1)
H 2
S + 3/2O 2
→ SO 2
+ H 2
O (2.2)
2H 2
S + SO 2
→ 3S + 2H 2
O (2.3)
実施例3:シロキサン選択型吸着剤としての
処理をしたシリカゲルの調製例及び性能評
シロキサン選択型吸着剤ハニカム5として、
酸処理をしたシリカライトシリカゲル(1)、シ
リカゲル(4)、シリカゲル(PO4-0.5)、シリカゲル
(PO4-0.5)、シリカゲル(PO4-1)、シリカゲル(PO4-2)
シリカゲル(PO4-4)、シリカゲル(BO3-0.5)、シリ
カゲル(BO3-0.5)、シリカゲル(BO3-1)、シリカゲ
(BO3-2)、シリカゲル(BO3-4)と未処理のシリカゲ
ルの比較評価を行った。
ここでシリカゲルの( )内はHClで酸処理を したときの処理液のpH又はリン酸処理をした きの担持量(質量%)、ホウ酸を担持したとき 担持量(質量%)である。先ずHCl溶液処理に溶 によるシリカゲルの酸処理には、純水にHCl 加えてpH1及びpH4のHCl溶液を調製し、これら 溶液にシリカゲルを懸濁させて30分間攪拌 た。
攪拌終了後、ろ過してシリカゾルを加え シリカゲル:シリカゾル:脱イオン水=15:3:100 スラリーを調製し、これをハニカム基材に 積して嵩比重0.4程度に担持し、110℃1時間で 面水分を除去し、50℃/hで昇温して350℃、1 間保持してシリカゲルの酸処理が終了する
次にリン酸及びホウ酸については脱イオ 水100gにシリカゲル15g、リン酸又はホウ酸A ラム(g)を加え、ここでAグラム(g)は目標担持 をCw%とすると(1)式で計算する。
A = 15×C×1/100 (1)
結果を第4表に示す。
HCl処理シリカゲルは、未処理のシリカゲ に比べ長時間運転時のシロキサン除去に対 る耐久性を示している。これは吸着剤への7 20時間運転後のシリカ析出量が未処理シリカ ルに比べ抑制されていることからも確認さ る。ここでHCl処理についてはpH1のものがも と優れた耐久性を示し、リン酸ドープ、ホ 酸ドープについては2g程度の添加が最も最 と評価された。
これは吸着活性点近傍の酸点強度が上昇 ると、シロキサンの化学吸着量が減少し、 着活性点でのシロキサンの加水分解反応((3) 式)が減少するためと思われる。
Rl・Sim・On + kH 2
O → mSiO 2
+ lROH (4)
次に吸着剤としてシロキサン吸着剤としてp
H1のHCl溶液で酸処理したシリカゲル、硫化水
、メチルメルカプタン吸着剤としてpH1のHCl
液で酸処理したシリカライト、水分吸着剤
してシリカゲルのハニカム、CO 2
吸着剤として結晶表面にTEOSを使用して3回シ
カコート(コート厚さ50nm)を施したCa-A型ゼオ
ライトの粒状成型品(直径1.6mmペレット)を使
し、原料流量と製品メタン濃度、製品メタ
回収率の関係を調べた。結果を第5表に示す
原料流量の減少に伴い吸着塔出口のメタン 度は増大するが、メタン回収率は減少する この為流量を80m 3 N/h程度に減少するとメタン濃度は96vol%に上昇 し、一方原料流量を150m 3 N/hに上昇すると、メタン回収率は95%に上昇す る。
次に、同一吸着剤充填条件での原料ガス流 100m 3 N/hにおけるサイクルタイムと製品メタン濃度 、製品メタン回収率の関係を調べた。結果を 第6表に示す。
サイクルタイムの短縮に伴い製品濃度は増 し、製品メタン回収率も増大する。サイク タイム1分で製品メタン濃度は95vol%に達し、 製品メタン回収率も94%に達した。これはCa-A 分子篩効果で分子径の小さなCO 2 は短サイクルタイムでも吸着されるが、大き な分子径のメタンは吸着されにくいためと思 われる。従ってサイクルタイムの短縮で吸着 剤の使用量を削減、製品メタン濃度の向上、 製品メタン回収率の向上が同時に達成できる こととなる。
次に製品メタンパージガス量と製品メタ 濃度、製品メタン回収率の関係を調べた。 果を第7表に示す。
製品メタンパージ量の増大に伴い製品メタ 濃度は上昇し、8m 3 N/hでは98vol%に達する。しかし一度回収したメ タンをパージガスに使用するためメタン回収 率は86%に低下する。一方製品メタンパージ量 を2m 3 N/hに削減すると、製品メタン濃度は84%に低下 する。回収率は94%に上昇するので高いメタン 濃度を要求しない場合はこの条件を採用する こともあり得る。
ここまでの製品メタン回収は全て吸着工 終了後の吸着塔(吸着圧力120kPA)と再生終了 の吸着塔(再生圧力5kPa)を後方で結んで、塔 圧力を62.5kPa程度にする塔間均圧を採用した ここで塔間均圧を採用せず、吸着工程終了 減圧工程に移行し、一方で再生工程終了後 圧工程に移行した場合との、製品メタン濃 、製品メタン回収率の関係を調べた。結果 第8表に示す。
塔間均圧が無い場合は製品メタン濃度は9 4vol%に上昇するが、製品メタン回収率は72%に まる。一方これまで紹介した塔間均圧を採 すると製品メタン濃度は92vol%と若干低下す が、回収率は92%と非常に高い。塔間均圧は 着-脱着-吸着の圧力変化を容易に移行でき ので、回収率の向上、円滑なPSA操作の観点 ら非常に有効であることが判る。
実施例4
第1実施例に於いては「吸着工程」では塔間
均圧-昇圧-吸着、「再生工程」では塔間均圧-
減圧-向流パージで製品メタンの回収を行っ
が、この方法では向流パージにおけるパー
ガスとして製品メタンを使用するため、製
メタンの損失が無視できない。メタンの損
を避ける方法としては、「再生工程」にお
て吸着工程終了後の吸着塔に塔前方からCO 2
を主成分とする脱着ガスでパージすると吸着
塔に残留するメタンがCO 2
と置換して、塔後方からメタンが流過し、脱
着工程に於けるメタンの損失が著しく低下す
る。
この時の装置のフローシートを第2図に、 装置フローシ-トを第9表に示す。
図中第1図と同一の番号は同一の部品を示 す。第2図において吸着工程終了後のB塔に脱 ガスタンク14から真空ポンプ11をブロワーと して使用し、バルブ15,16,19、9b、20bを開くと に残留する製品メタンが流過して流路21から 流路1に還流して回収される。
この操作を並流パージと呼ぶが脱着ガス量
G2(m 3
N/h),並流パージガス流量をG4(m 3
N/h)とすると並流パージ率Kを、
K = G4/G2
で定義する。なお脱着ガス量G3はG3=G2-G4であ
。
ここで並流パージ率と製品メタン濃度、 品メタン回収率の関係を調べた。結果を第1 0表に示す。
並流パージ率の増加に伴ない、製品メタ 回収率は上昇し、並流パージ率70%で回収率 98%に達する。しかし並流パージ率の増大で 品メタン濃度も低下するので並流パージ率 最大値は70%程度にとどめるべきである。
4a、4b 充填塔
5 吸着剤ハニカム
12 製品タンク
14 脱着ガスタンク
18 減圧弁
