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Patent Searching and Data


Title:
METHOD OF RECOVERING SEALANT, AND WEDGE JIG
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/048140
Kind Code:
A1
Abstract:
Sealant in a tire/rim assembly is simply recovered without contaminating the surroundings. With a tire/rim assembly (10) kept sideways, locking between an upper-side bead portion (14) and a rim (18) is released. Next, with the tire/rim assembly (10) kept longitudinally, a tire lever (33) is inserted between the released bead portion (14) and rim (18) to form a clearance (34) between the bead portion (14) and the rim (18). A tube (26) is inserted into the tire through the clearance (34) to recover by sucking sealant (20) in the tire via the tube (26).

Inventors:
IZUMOTO RYUJI (JP)
EGUCHI SHINICHI (JP)
HIRATA NARUKUNI (JP)
SENNO YOSHIKAZU (JP)
MINOSHIMA HARUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068471
Publication Date:
April 16, 2009
Filing Date:
October 10, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BRIDGESTONE CORP (JP)
IZUMOTO RYUJI (JP)
EGUCHI SHINICHI (JP)
HIRATA NARUKUNI (JP)
SENNO YOSHIKAZU (JP)
MINOSHIMA HARUKI (JP)
International Classes:
B29C73/24; B29C73/02
Foreign References:
JP2003127242A2003-05-08
JP2001105815A2001-04-17
JP2002178731A2002-06-26
JPS5889407A1983-05-27
JP2005138400A2005-06-02
JP2003118009A2003-04-23
JP2003127242A2003-05-08
JP2003311846A2003-11-06
JP2004114524A2004-04-15
Other References:
See also references of EP 2213446A4
Attorney, Agent or Firm:
NAKAJIMA, Jun et al. (NAKAJIMA & KATOSeventh Floor, HK-Shinjuku Bldg.,3-17, Shinjuku 4-chom, Shinjuku-ku Tokyo, JP)
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Claims:
 リムに空気入りタイヤを装着したタイヤ・リム組立体の内部から液状のシーリング剤を回収するためのシーリング剤の回収方法であって、
 一方のビード部と前記リムとの係合を解除する第1の工程と、
 前記一方のビード部と前記リムとの間に隙間を形成する第2の工程と、
 前記隙間から吸引手段をタイヤ・リム組立体内部に挿入し、前記シーリング剤を吸引する第3の工程と、
 を有するシーリング剤の回収方法。
 前記第2工程において、前記第1の工程を経た前記タイヤ・リム組立体をタイヤチェンジャーに保持し、前記一方のビード部と前記リムとの間に隙間を形成するための部材を差し込む、請求項1に記載のシーリング剤の回収方法。
 前記第2の工程において、前記第1の工程を経た前記タイヤ・リム組立体を縦向きに配置した後、前記一方のビード部と前記リムとの間に隙間を形成するための部材を差し込む、請求項1に記載のシーリング剤の回収方法。
 前記第2の工程において、前記リムとの係合を解除した前記一方のビード部を上側にして前記タイヤ・リム組立体を横向きに配置した後、前記リムとの係合を解除した前記一方のビード部と前記リムとの間に隙間を形成するための部材を差し込む、請求項1に記載のシーリング剤の回収方法。
 前記第2の工程において、前記リムとの係合を解除した前記一方のビード部を上側にして前記タイヤ・リム組立体を斜めに配置した後、前記リムとの係合を解除した前記一方のビード部と前記リムとの間に隙間を形成するための部材を差し込む、請求項1に記載のシーリング剤の回収方法。
 前記部材は楔であり、
 前記第3の工程では、前記隙間からタイヤ内に吸引手段としてのチューブを挿入し、タイヤ内の前記シーリング剤を吸引する、
 請求項4または請求項5に記載のシーリング剤の回収方法。
 前記楔と前記空気入りタイヤとが接触する部位に潤滑剤を付与する、請求項6に記載のシーリング剤の回収方法。
 前記楔に前記潤滑剤を付与する、請求項7に記載のシーリング剤の回収方法。
 前記第1の工程において、タイヤチェンジャーで前記タイヤ・リム組立体を保持し、前記タイヤチェンジャーで前記一方のビード部と前記リムとの係合を解除する、請求項1~請求項8の何れか1項に記載のシーリング剤の回収方法。
 請求項6~請求項8の何れか1項に記載のシーリング剤の回収方法に用いられ、ビード部とリムとの間にシーリング剤を吸引するためのチューブを挿入可能な隙間を形成するための楔冶具であって、
 前記リムのフランジが挿入される溝部と、
 前記フランジを前記溝部に挿入した際に、前記ビード部の側面をリム幅方向内側へ押圧して前記リムと前記ビード部との間に隙間を形成する押圧面と、
 を有する楔冶具。
 前記溝部が形成される下面と前記押圧面との成す角度θが30°~60°の範囲内に設定されている請求項10に記載の楔冶具。
 前記フランジを前記溝部に挿入した際に、前記押圧面は、前記リムのビードシートよりもリム幅方向内側に位置する、請求項10または請求項11に記載の楔冶具。
 前記チューブを挿通可能な貫通孔を有し、
 前記フランジを前記溝部に挿入した際に、前記貫通孔は一端部がタイヤ内側へ、他端がタイヤ外側へ向く、請求項12に記載の楔冶具。
Description:
シーリング剤の回収方法、及び 冶具

 本発明は、タイヤ・リム組立体内のシー ング剤を回収するためのシーリング剤の回 方法、及びシーリング剤の回収の際に用い 楔冶具に関する。

 近年、車両に装着されたタイヤ・リム組立 がパンクした際に、液状のシーリング剤(パ ンク修理液)をタイヤ・リム組立体の内部に 入してタイヤのパンク穴を補修すると共に 内圧を所定の基準圧まで加圧(ポンプアップ) するタイヤシーリング装置が普及している。
 上記のようなタイヤシーリング装置で修理 されたタイヤ・リム組立体の中には、シー ング剤が残存しているため、そのままタイ をリムから取り外して交換しようとすると シーリング剤が周囲に散乱する問題がある
 そこで、タイヤ交換時のこのような不都合 解消する方法として、例えば、以下の4つの 方法が考えられている。

(1) バルブから高分子凝集剤をタイヤ内に入 、タイヤ内のシーリング剤を固化して回収 る(特許文献1)。
(2) タイヤ・リム組立体を横にしてリム解き 、リムとタイヤの隙間から凝集剤をタイヤ に入れ、タイヤ内のシーリング剤を固化し 回収する。
(3) バルブ(バルブ本体とリムとがゴム部品で 接続されている場合に限る)のゴム部分をカ ト後、バルブ本体を取り外した後のリムの からスポイト、ホース等を差し込み、タイ 内のシーリング剤を吸出し回収する(特許文 2~4)。
(4) タイヤ・リム組立体を横にしてリム解き 、リムとタイヤの隙間からスポイト、ホー 等を差し込み、タイヤ内のシーリング剤を 出し回収する。

特開2003-118009号公報

特開2003-127242号公報

特開2003-311846号公報

特開2004-114524号公報

 (1)の方法では、内部のシーリング剤の量が からない場合、高分子凝集剤の注入量を決 ることが難しく、シーリング剤が凝集しな ケースもでてくる。
 (3)の場合では、バルブ本体とリムとが金属 品で接続されている場合、バルブ本体をリ から取り外すことが困難である。

 また、(2)、(4)の方法では、両方のビード部 リムから外れてしまうので、下側のビード がリムから外れた際に、下側のビード部と ムとの間の隙間を介して内部のシーリング が流出する場合がある。
 本発明は、上記問題を解決すべく成された ので、周囲を汚すことなく、タイヤ・リム 立体のシーリングの回収を簡単に行えるシ リング剤の回収方法、及び楔冶具の提供を 的とする。

 請求項1に記載の発明は、リムに空気入りタ イヤを装着したタイヤ・リム組立体の内部か ら液状のシーリング剤を回収するためのシー リング剤の回収方法であって、
 一方のビード部と前記リムとの係合を解除 る第1の工程と、
 前記一方のビード部と前記リムとの間に隙 を形成する第2の工程と、
 前記隙間から吸引手段をタイヤ・リム組立 内部に挿入し、前記シーリング剤を吸引す 第3の工程と、を有することを特徴としてい る。

 次に、請求項1に記載のシーリング剤の回収 方法を説明する。
 先ず、第1の工程では、一方のビード部とリ ムとの係合が解除される。
 第2の工程では、一方のビード部とリムとの 間に隙間が形成される。
 第3の工程では、第2の工程で形成された隙 を介して吸引手段がタイヤ・リム組立体内 に挿入され、内部のシーリング剤が吸引さ 回収される。
 なお、両方のビード部をリムから外してし うと、例えば、タイヤ・リム組立体を横向 にしたときに内部のシーリング剤がリムと 側のビード部との隙間を介して外部に流出 る問題があるが、請求項1に記載のシーリン グ剤の回収方法では、他方のビード部はリム に係合したままの状態であるので、例えば、 タイヤ・リム組立体を横向きにしても、一方 のビード部を他方のビード部よりも上側にし ておけば、内部のシーリング剤が外部に流出 することは無い。

 請求項2に記載の発明は、請求項1に記載 シーリング剤の回収方法において、前記第2 程において、前記第1の工程を経た前記タイ ヤ・リム組立体をタイヤチェンジャーに保持 し、前記一方のビード部と前記リムとの間に 隙間を形成するための部材を差し込む、こと を特徴としている。

 次に、請求項2に記載のシーリング剤の回収 方法を説明する。
 請求項2に記載のシーリング剤の回収方法で は、第2の工程において、タイヤ・リム組立 をタイヤチェンジャーで保持するので、ビ ド部とリムとの間に部材を差し込む際にタ ヤ・リム組立体を安定させることができ、 業がやり易くなる。また、タイヤ・リム組 体を保持する際に既存の設備を用いること できるので新たな設備投資を必要としない

 請求項3に記載の発明は、請求項1に記載 シーリング剤の回収方法において、前記第2 工程において、前記第1の工程を経た前記タ イヤ・リム組立体を縦向きに配置した後、前 記一方のビード部と前記リムとの間に隙間を 形成するための部材を差し込む、ことを特徴 としている。

 次に、請求項3に記載のシーリング剤の回収 方法を説明する。
 請求項3に記載のシーリング剤の回収方法で は、第2の工程において、第1の工程を経たタ ヤ・リム組立体が縦向きに配置され、一方 ビード部とリムとの間に部材が挿入されて 間が形成される。なお、タイヤ・リム組立 が縦向きに配置されることで、シーリング はタイヤ内の下部(トレッド部の内側)に溜 ることになり、タイヤ外へ流れ出ることは い。

 請求項4に記載の発明は、前記第2の工程 おいて、前記リムとの係合を解除した前記 方のビード部を上側にして前記タイヤ・リ 組立体を横向きに配置した後、前記リムと 係合を解除した前記一方のビード部と前記 ムとの間に隙間を形成するための部材を差 込む、ことを特徴とする請求項1に記載のシ リング剤の回収方法。

 次に、請求項4に記載のシーリング剤の回収 方法を説明する。
 請求項4に記載のシーリング剤の回収方法で は、第2の工程において、リムとの係合を解 した一方のビード部を上側にしてタイヤ・ ム組立体が横向きに配置され、一方のビー 部とリムとの間に部材が挿入されて隙間が 成される。なお、タイヤ・リム組立体が横 きに配置されることで、シーリング剤はタ ヤ内の下部(サイド部の内側)に溜まることに なるが、下側のビード部はリムから外れてい ないので、内部のシーリング剤がタイヤ外へ 流れ出ることは無い。

 請求項5に記載の発明は、請求項1に記載 シーリング剤の回収方法において、前記第2 工程において、前記リムとの係合を解除し 前記一方のビード部を上側にして前記タイ ・リム組立体を斜めに配置した後、前記リ との係合を解除した前記一方のビード部と 記リムとの間に隙間を形成するための部材 差し込む、ことを特徴としている。

 次に、請求項5に記載のシーリング剤の回収 方法を説明する。
 請求項5に記載のシーリング剤の回収方法で は、第2の工程において、リムとの係合を解 した一方のビード部を上側にしてタイヤ・ ム組立体が斜めに配置され、一方のビード とリムとの間に部材が挿入されて隙間が形 される。なお、タイヤ・リム組立体が斜め 配置されることで、シーリング剤はタイヤ の下部(ショルダー部の内側)に溜まることに なるが、下側のビード部はリムから外れてい ないので、内部のシーリング剤がタイヤ外へ 流れ出ることは無い。
 請求項6に記載の発明は、請求項4または請 項5に記載のシーリング剤の回収方法におい 、前記部材は楔であり、前記第3の工程では 、前記隙間からタイヤ内に吸引手段としての チューブを挿入し、タイヤ内の前記シーリン グ剤を吸引する。
 次に、請求項6に記載のシーリング剤の回収 方法を説明する。
 第2の工程では、ビード部とリムとの間に楔 を挿入する。これにより、楔の両側には、リ ムとビード部との間に隙間が形成される。な お、タイヤ内のシーリング剤の液面の位置は 外部から確認し難いため、楔を挿入する場合 、タイヤ・リム組立体を縦にして暫く放置し 、内部のシーリング剤がタイヤ内の下部に溜 まった後、回転軸の上方に楔を挿入する事が 好ましい。

 次の第3の工程では、リムとビード部との間 に形成された楔の側方の隙間からタイヤ内に チューブを挿入し、タイヤ内のシーリング剤 を吸引する。
 請求項6に記載のシーリング剤の回収方法で は、タイヤバルブをカッター等で切断する必 要がないので、リムを傷つけることはない。

 請求項7に記載の発明は、請求項6に記載 シーリング剤の回収方法において、前記楔 前記空気入りタイヤとが接触する部位に潤 剤を付与する。

 ビード部とリムとの間に楔を挿入すると ビード部の一部分は楔に押されてタイヤ内 へ弾性変形することになる。この際に、空 入りタイヤが楔の表面(斜面)を滑らないと 空気入りタイヤが元の形状に戻ろうとする が空気入りタイヤと楔との接触部位に作用 、その結果、楔にはリムから外そうとうす 力が働くため、楔を手等で保持していない リムから外れる場合がある。

 請求項7に記載のシーリング剤の回収方法で は、楔と空気入りタイヤとが接触する部位に 潤滑剤を付与することで、楔と空気入りタイ ヤとの接触部位の摩擦抵抗を低減でき、空気 入りタイヤをリムとの間に配置した楔の表面 で容易に滑らせることができる。
 空気入りタイヤが楔の表面(斜面)を滑るこ で空気入りタイヤからの力が逃がされ、楔 はリムから外そうとする力が働かなくなる したがって、挿入された楔は手等で保持し くともリムから外れる事は無く、タイヤと ムの隙間からタイヤ内のシーリング剤を吸 する作業が容易になる。

 請求項8に記載の発明は、請求項7に記載 シーリング剤の回収方法において、前記楔 前記潤滑剤を付与する。

 請求項8に記載のシーリング剤の回収方法 では、楔の空気入りタイヤ接触部位に付与さ れた潤滑剤によって、空気入りタイヤを滑ら せることができる。

 請求項9に記載の発明は、請求項1~請求項8 の何れか1項に記載のシーリング剤の回収方 において、前記第1の工程において、タイヤ ェンジャーで前記タイヤ・リム組立体を保 し、前記タイヤチェンジャーで前記一方の ード部と前記リムとの係合を解除する。

 次に、請求項9に記載のシーリング剤の回収 方法を説明する。
 請求項9に記載のシーリング剤の回収方法で は、第1の工程において、タイヤチェンジャ でタイヤ・リム組立体が保持され、タイヤ ェンジャーで上側のビード部とリムとの係 が解除される。したがって、ビード部とリ との係合を解除する作業を簡単に行える。 た、ビード部とリムとの係合を解除する作 を既存の設備を用いて行えるので新たな設 投資を必要としない。

 請求項10に記載の発明は、請求項6~請求項 8の何れか1項に記載の回収方法に用いられ、 ード部とリムとの間にシーリング剤を吸引 るためのチューブを挿入可能な隙間を形成 るための楔冶具であって、前記リムのフラ ジが挿入される溝部と、前記フランジを前 溝部に挿入した際に、前記ビード部の側面 リム幅方向内側へ押圧して前記リムと前記 ード部との間に隙間を形成する押圧面と、 有する。

 次に、請求項10に記載の楔冶具の作用を説 する。
 請求項10に記載の楔冶具では、溝部にリム フランジを挿入できるので、楔冶具をリム ビード部との間に挿入し、楔冶具の押圧面 ビード部からタイヤ軸方向外側向きの反力 受けても、溝部にリムのフランジが挿入さ ているため、リムが溝部の溝壁に当接し、 冶具がタイヤ軸方向外側へ外れることを防 できる。

 請求項11に記載の発明は、請求項10に記載 の楔冶具において、前記溝部が形成される下 面と前記押圧面との成す角度θが30°~60°の範 内に設定されている。

 次に、請求項11に記載の楔冶具の作用を説 する。
 溝部が形成される下面と押圧面との成す角 θを30°~60°の範囲内に設定すると、楔冶具 空気入りタイヤとリムとの隙間に挿入する 際にタイヤ側面を傾斜面で容易に滑らせる とができ、リムから楔冶具を外そうとする 転力を逃がすことができ、楔冶具が外れる を防止できる。 

 請求項12に記載の発明は、請求項10または 請求項11に記載の楔冶具において、前記フラ ジを前記溝部に挿入した際に、前記押圧面 、前記リムのビードシートよりもリム幅方 内側に位置する。

 次に、請求項12に記載の楔冶具の作用を説 する。
 請求項12に記載の楔冶具は、フランジを溝 に挿入した際に、押圧面がリムのビードシ トよりもリム幅方向内側に位置するので、 ード部をタイヤ幅方向内側へ深く押し込む とができ、リムとビード部との間の隙間を きく取ることが可能となる。

 請求項13に記載の発明は、請求項12に記載 の楔冶具において、前記チューブを挿通可能 な貫通孔を有し、前記フランジを前記溝部に 挿入した際に、前記貫通孔は一端部がタイヤ 内側へ、他端がタイヤ外側へ向く。

 次に、請求項13に記載の楔冶具の作用を説 する。
 請求項13に記載の楔冶具は、ビード部とリ との間に挿入してフランジを溝部に挿入す と、楔冶具に形成された貫通孔は、一端部 タイヤ内側へ、他端がタイヤ外側へ向く。
 したがって、この楔冶具の貫通孔にチュー を差し込めば、タイヤ内へチューブを差し むことができる。

 以上説明したように本発明のシーリング の回収方法、及び楔冶具によれば、周囲を すことなく、タイヤ・リム組立体のシーリ グの回収を簡単に行える、という優れた効 がある。

第1の実施形態に係るシーリング剤の入 れられたタイヤ・リム組立体の断面図である 。 上側のビード部を落とし込んだタイヤ リム組立体の断面図である。 上側のビード部を持ち上げたタイヤ・ ム組立体の断面図である。 縦向きにしてリムとビード部との間に 間を形成したタイヤ・リム組立体の断面図 ある。 隙間からシーリング剤を吸引回収して る様子を示すタイヤ・リム組立体の断面図 ある。 他の実施形態に係るシーリング剤の回 方法を説明するタイヤ・リム組立体の断面 である。 第2の実施形態に係る楔冶具の斜視図で ある。 第2の実施形態に係る楔冶具を挿入した タイヤ・リム組立体の斜視図である。 第2の実施形態に係る楔冶具を挿入した タイヤ・リム組立体の断面図である。 第3の実施形態に係る楔冶具の斜視図 ある。 第3の実施形態に係る楔冶具を挿入し タイヤ・リム組立体の斜視図である。 第3の実施形態に係る楔冶具を挿入し タイヤ・リム組立体の断面図である。 第4の実施形態に係る楔冶具を挿入し タイヤ・リム組立体の斜視図である。 楔冶具を挿入したタイヤ・リム組立体 の斜視図である。 第6の実施形態に係る冶具を挿入した イヤ・リム組立体の断面図である。 第6の実施形態の変形例に係る冶具を 入したタイヤ・リム組立体の断面図である

[第1の実施形態]
 以下、図面を参照して本発明のシーリング の回収方法の第1の実施形態を図1乃至図5に たがって詳細に説明する。
 図1において、符号10はタイヤ・リム組立体 符号12は空気入りタイヤ、符号14はビード部 、符号16はタイヤサイド部、符号18はリム、 号18Aはリム18のドロップ、符号18Bはリム18の エル部、符号18Cはリム18のビードシート部 符号18Dはリム18のフランジである。
 ここで、ウエル部18Bの外径はビードシート 18Cの外径よりも小さく、ドロップ18Aの外径 ウエル部18Bの外径よりも小さく設定されて る。また、ドロップ18Aの外径は、ビード部1 4の内径よりも小さく設定されている。

 また、符号20は、パンクを修理するため 液状のシーリング剤である。このシーリン 剤20は、例えば、水等の液体成分にゴムラテ ックスがコロイド状に分散して構成されてい る。このようなシーリング剤20は、現在、各 のものが市販されているが、代表的なもの しては、例えば、NR(天然ゴム)ラテックス、 SBR(スチレンブタジエンゴム)ラテックス、NBR( アクリルニトリル-ブタジエンゴム)ラテック 等のゴムラテックスを含むとともに、水性 散剤又は水性乳剤の状態で加えられる樹脂 接着剤が添加された水性溶液を主体とする のが挙げられる。このような水性溶液中に グリコール、エチレン-グリコール、プロピ レングリコール等の凍結防止剤、pH調整剤、 化剤、安定剤等が一般的に添加されている さらに、パンク穴に対するシール性を高め ために、必要に応じてポリエステル、ポリ ロピレン、ガラス等からなる繊維材料、ウ スカー、炭酸カルシウム、カーボンブラッ 等からなる充填剤(フィラー)、ケイ酸塩や リスチレンの粒子等が添加されている。

 次に、タイヤ・リム組立体10からのシーリ グ剤20の回収工程を説明する。
(1) 先ず、図2に示すように、タイヤ・リム組 立体10を横向きにしてタイヤチェンジャー28 取り付け、その後、タイヤチェンジャー28の ローラ30で上側のビード部14を下方に押し下 、上側のビード部14をリム18のビードシート 18Cから外し、図3に示すように、タイヤチェ ンジャー28のレバー32で上側のビード部14を上 側のフランジ18Dの上方へ引き上げ、上側のビ ード部14とリム18との係合を解除する(本発明 第1の工程)。
 ここで用いるタイヤチェンジャー28は、タ ヤ・リム組立体10を横向き(回転軸を鉛直方 とする。)に保持する一般的な構成のもので る。
 なお、タイヤ・リム組立体10の内部にはシ リング剤20が入れられているが、下側のビー ド部14はリム18に係合させたままであり(密着 ている)、タイヤ・リム組立体内部のシーリ ング剤20が外部へ漏れ出ることは無い。

(2) 次に、第1工程を経たタイヤ・リム組立 体10をタイヤチェンジャー28から外し、例え 、図4に示すように、床等の上に縦向きに配 する。なお、タイヤ・リム組立体10を縦向 にすると、内部のシーリング剤20がタイヤ内 の下部に溜まることになる。そして、外した ビード部14とリム18との間に 例えば、タイヤ レバー33を差し込んで倒し、ビード部14とリ 18との間に隙間34を形成する(本発明の第2の 程)。

(3) 次に、図5に示すように、隙間34から、チ ーブ26の一端をタイヤ内に挿入し、チュー 26の他端を弾性変形可能な容器38に接続する 容器38は、柔軟な合成樹脂等から形成され いる。なお、チューブ26の一端はタイヤ底部 に届くように配置する。
 そして、容器38を手等で圧縮し(潰し)て弾性 変形させ、続いて手を緩めて容器38を開放す ことで、容器38が膨張して容器側の圧力が くなるので、タイヤ内のシーリング剤20が容 器38へと吸引される。これを複数回繰り返す とで、タイヤ内のシーリング剤20を全て抜 取り容器38に回収することができる(本発明 第3の工程)。
 このように、本実施形態では、カッター等 タイヤバルブを切断してリム18を傷つける とがなく、また、タイヤバルブの種類も関 なくタイヤ内のシーリング剤20を容易に回収 することができる。

[その他の実施形態]
 上記実施形態では、ビード部14とリム18との 間に隙間34を形成するために、ビード部14と ム18との間にタイヤレバー33を差し込んだが ビード部14とリム18との間に差し込む部材の 形状は本発明では限定されず、例えば、図6 示すようなコ字形状の冶具40をビード部14と ム18との間に差し込むようにしても良い。

 上記実施形態では、タイヤ・リム組立体10 横向きにしてタイヤチェンジャー28で保持し 、横向きとしたタイヤ・リム組立体10の上側 ビード部14とリム18との係合をタイヤチェン ジャー28を用いて解除し、その後、タイヤ・ ム組立体10を床等の上に縦向きに配置して ード部14とリム18との間にタイヤレバー33を し込んで隙間34を形成したが、本発明はこれ に限らず、外したビード部14を上側にしてタ ヤ・リム組立体10を床等の上に横向きに配 し、上側のビード部14とリム18との間にタイ レバー33等の部材を差し込んで隙間34を形成 しても良く、外したビード部14を上側にして イヤ・リム組立体10を斜めに配置し、上側 ビード部14とリム18との間にタイヤレバー33 の部材を差し込んで隙間34を形成しても良い 。
 また、タイヤ・リム組立体10を横向きにし タイヤチェンジャー28で保持し、横向きとし たタイヤ・リム組立体10の上側のビード部14 リム18との係合をタイヤチェンジャー28を用 て解除し、その後、タイヤチェンジャー28 タイヤ・リム組立体10を保持したままでビー ド部14とリム18との間にタイヤレバー33等の部 材を差し込んで隙間34を形成しても良い。
 上記何れの場合も、隙間34を形成してから 部のシーリング剤20を抜き取れば良い。

 上記実施形態では、ビード部14とリム18との 係合をタイヤチェンジャー28を用いて解除し が、ビード部14とリム18との係合の解除はタ イヤチェンジャー28を用いなくても良い。
 上記実施形態では、容器38を用いてシーリ グ剤20を回収したが、本発明はこれに限らず 、バキューム等でシーリング剤20を吸引して 収しても良い。

(試験例1)
 本発明による実施例のシーリング剤の回収 法と、従来のシーリング剤の回収方法を実 し、作業性の比較を行った。結果は以下の 1に記載した通りである。形態の欄の「バル ブカット+凝集剤」とは、バルブを除去した の穴から凝集剤を内部へ投入することの意 であり、「バルブカット+スポイト」は、バ ブを除去した後の穴からシーリング剤をス イトで吸い出すことの意味である。また、 リム解き+凝集剤」は、タイヤとリムとの間 に隙間を開け、その後、その隙間から凝集剤 を内部へ投入することの意味であり、「リム 解き+スポイト」とは、タイヤとリムとの間 隙間を開け、その後、その隙間からシーリ グ剤をスポイトで吸い出すことの意味であ 。

 一方、作業性の欄の「低扁平タイヤ」と 、扁平率50%以下のタイヤを用いたことの意 であり、「金属バルブ」とはネジ、ナット でバルブ本体がリムに固定されているもの 、リム外側からのみでは外し難い、または せない構造のものを意味している。また、 業性の欄の「○」は作業性が良好であるこ を示し、「×」は作業性が悪い、または作 できないことを示している。

 従来例1,2の方法では、金属バルブを用いた ムには適用できない場合がある。
 従来例3,4の方法では、タイヤが低扁平であ 場合(例えば、扁平率50%以下)、リム解きを ってタイヤの下側のビード部とリムとの間 隙間が出来たときに、その隙間から内部の ーリング剤が漏れ出てしまい、タイヤチェ ジャー等、周囲を汚してしまう。

 なお、扁平率の高いタイヤでは(例えば、扁 平率50%を超える)、タイヤサイド部の曲率半 が低扁平のタイヤ対比で小さく、タイヤを 向きにした際に、下方のタイヤサイド部の 側に、低扁平のタイヤ対比で比較的深い凹 が形成されるため、タイヤを横向きにした にこの凹みにシーリング剤が溜まるため、 ード部とリムとの間に隙間が形成されても ーリング剤がこの隙間を介して外部に流れ る可能性は低いが、扁平率の低いタイヤで 、扁平率の高いタイヤ対比で、タイヤサイ 部の曲率半径が大きく、タイヤ・リム組立 を横にした際に、下方のタイヤサイド部の 側にシーリング剤が溜まるような凹みがほ んど形成されないため、シーリング剤の液 が下側のビード部よりも上側にあると(図2参 照)、下側のビード部とリムとの間に隙間が きたときにその隙間からシーリング剤が流 出る。
 本発明では、バルブの種類、タイヤの扁平 に関係なく、周囲を汚すことなく、簡単に ーリング剤を回収することができる。

[第2の実施形態]
 以下、図面を参照して本発明のシーリング の回収方法の第2の実施形態を図7乃至図9に たがって詳細に説明する。なお、第1の実施 形態と同一構成には同一符号を付し、その説 明は省略する。

(楔冶具)
 ビード部14とリム18との間に隙間を形成する ための楔冶具を説明する。
 図7に示すように、本実施形態の楔冶具22は 全体がブロック状とされており、上面22Aと 面22Bとは互いに平行とされ、一方の側部(図 7の矢印L方向側)に楔としての傾斜面22Cを備え 、他方の側部(図7の矢印R方向側)に垂直面22D 備えている。傾斜面22Cは、上面22Aと下面22B 対して傾斜しており、垂直面22Dは、上面22A 下面22Bに対して直角となっている。また、 冶具22には、下面側に矩形の溝22Eが形成され ている。
 なお、下面22Bと傾斜面22Cとの成す角度θは 30°~60°範囲内に設定することが好ましい。

 この楔冶具22は、タイヤ・リム組立体10に 対して図8、及び図9に示すように装着するこ ができる。図8、及び図9に示すように、溝22 Eにリム18のフランジ18Dが挿入されるように楔 冶具22をリム18に装着すると、溝22Eよりも傾 面側の下面22Bは、リム18のビードシート部18C の上(タイヤ径方向外側)に位置する。そして 傾斜面22Cの先端部は、ビードシート部18Cの ム内側端部付近に位置し、空気入りタイヤ1 2のビード部14~サイド部16が傾斜面22Cで押圧さ れ、ビード部14がビードシート部18Cよりもリ 内側へ変位されて、ビード部14とリム18との 間に隙間24(図8では網点部分)が形成される。

 次に、シーリング剤の回収工程を説明する
(1) 先ず、最初に、タイヤ・リム組立体10の 気を抜き、タイヤレバー等を用いてビード 14とリム18との間に隙間を開け(第2の工程)、 の隙間に図8、及び図9に示すように、楔冶 22を挿入し、リム18のフランジ18Dを楔冶具22 溝22Eに嵌め込む。
 楔冶具22を溝22Eに嵌め込んだ後は、タイヤ バー等は取り外して良い。また、タイヤレ ー等を用いず、楔冶具22の先端をビード部14 リム18との間に押し込み、ビード部14とリム 18との間に隙間を開けても良い。
 なお、タイヤ内のシーリング剤20の液面の 置は外部から確認し難いため、ビード部14と リム18との間に隙間を開ける前に、タイヤ・ ム組立体10を縦にして暫く放置し、内部の ーリング剤20がタイヤ内の下部に溜まった後 、回転軸の上方で隙間を開けて楔冶具22を挿 する事が好ましい。

(2) 第3の工程では、リム18とビード部14と 間に形成された楔冶具22の側方の隙間24から ューブ26の一端をタイヤ内に挿入し、チュ ブ26の他端を弾性変形可能な容器38に接続す 。容器38は、柔軟な合成樹脂等から形成さ ている。なお、チューブ26の一端は、シーリ ング剤20の底部分に届くように配置する。

 そして、容器38を手等で圧縮し(潰し)て弾性 変形させ、続いて手を緩めて容器38を開放す ことで、容器38が膨張して容器側の圧力が くなるので、タイヤ内のシーリング剤20が容 器38へと吸引される。これを複数回繰り返す とで、タイヤ内のシーリング剤20を全て抜 取り、容器38に回収することができる。
 このように、本実施形態では、カッター等 タイヤバルブを切断してリム18を傷つける とがなく、また、タイヤバルブの種類も関 なくタイヤ内のシーリング剤20を容易に回収 することができる。
 なお、楔冶具22は、図7の2点鎖線で示すよう に、扱い易いように垂直面22D側を延長して全 長を長くしても良い。 

 ところで、楔冶具22を隙間に挿入すると、 9に示すように、ビード部14の楔冶具22と接触 している部分(及びその近辺)は、リム18のビ ドシート部18Cよりも径方向内側、かつタイ 内方に強制的に押し込まれることとなる。 のため、ビード部14の楔冶具22と接触してい 部分(及びその近辺)には、元の位置(ビード ート部18Cに乗った位置)に戻ろうとする力F( の向きは、リム18の軸方向外側かつ径方向 側となる斜め方向)が作用することになる。 9の場合では、楔冶具22には、タイヤからの Fによって矢印C方向へ回転する回転力FRが生 ずることになる。
 なお、楔冶具22は、空気入りタイヤ12からの 力Fを受けて回転しようとしても、ビード部14 を押し上げなければ回転することは出来ない 。また、楔冶具22は、ある程度回転するまで リム18から外れることは無い。

 本実施形態の楔冶具22では、下面22Bと傾 面22Cとの成す角度θを30°~60°範囲内に設定し ているので、楔冶具22を空気入りタイヤ12と ム18との隙間に挿入するに際にタイヤ側面を 傾斜面22Cで容易に滑らせることができ、これ により、リム18から楔冶具22を外そうとする 転力FRを逃がすことができる。よって、空気 入りタイヤ12が扁平の場合(特に、楔冶具22を そうとする上記回転力が強い)の場合であっ ても、タイヤ・リム組立体10から楔冶具22が れるのを防止できる。

 しかしながら、上記角度θが30°未満では、 冶具22を故意に回転力FRと反対方向に回転さ せようとした際に、ビード部14を押し上げる が少なくなるため、容易に回転できること なり、リム18から外れやすくなる(例えば、 収作業中に、作業者が触れる程度の力で楔 具22が外れる虞がある。)。
 一方、上記角度θが60°を越えると、傾斜面2 2Cの角度θが急なため、楔冶具22を外そうとす る回転力FRがかかりやすくなり、楔冶具22が れ易くなる。
 なお、上記角度θは、40°~50°の範囲内に設 することが更に好ましい。

[第3の実施形態]
 次に、本発明の第3の実施形態に係る楔冶具 を説明する。なお、第2の実施形態と同一構 には同一符号を付し、その説明は省略する
 図10に示すように、本実施形態の楔冶具31は 、第2の実施形態の楔冶具22よりも傾斜面22C側 がビードシート部18Cよりもウエル部形成部方 向に延長(2点鎖線で示す延長部分32Aが追加)さ れている。図10の2点鎖線よりも図面左側部分 が第2の実施形態の楔冶具22に対して延長され ている部分である。
 更に、傾斜面22Cを、ビードシート部18Cより ホイール内側にあるウエル部18B方向に図面 方(リム半径方向内側)に延長することで(実 で示す延長部分32Bが更に追加)、ホイールタ イヤ間を安定しつつさらに大きな隙間を維持 することができる。

 図11、及び図12に示すように、本実施形態 の楔冶具31を用いることで、第1の実施形態よ りもビード部14をリム内側へ変位でき、隙間2 4の寸法を大きく取ることができ、チューブ26 を太くすることができ(例えば、φ8mmのチュー ブを使用できる。)、シーリング剤20の回収時 間を短縮できる。また、隙間24が大きくなる とで、チューブ26の挿入も容易になる。

[第4の実施形態]
 次に、本発明の第4の実施形態に係る楔冶具 31を説明する。なお、本実施形態の楔冶具31 、第3の実施形態の楔冶具31の変形例であり 第3の実施形態と同一構成には同一符号を付 、その説明は省略する。
 図13に示すように、本実施形態の楔冶具31に は、リム18に装着した際に、タイヤ内外を連 するようなチューブ孔36が形成されている
 本実施形態の楔冶具31を用いた場合には、 ューブ孔36からタイヤ内にチューブ26を挿入 、シーリング剤20の回収を行うことができ 。

[第5の実施形態]
 本実施形態では、空気入りタイヤ12との摩 を減少させるために、例えば、楔冶具31を挿 入する前に、空気入りタイヤ12と接触する傾 面22Cに潤滑剤を塗布している。
 潤滑剤としては、例えば、ビードクリーム カーワックス、タイヤワックス等を用いる とができるが、空気入りタイヤ12との摩擦 減少することができ、タイヤのゴムを劣化 せないものであれば周知の潤滑剤を用いる とができ、潤滑剤の材質、性状は特に問わ い。
 なお、楔冶具31の傾斜面22Cに、楔冶具31の材 料よりも低摩擦係数の樹脂、例えば、フッ素 樹脂のシートを貼り付けたり、フッ素樹脂を コーティングする等しても良い。

 空気入りタイヤ12とリム18との間に楔冶具 31を挿入した際に空気入りタイヤ12が楔冶具31 の傾斜面22Cを滑らないと、空気入りタイヤ12 元の形状に戻ろうとする力が空気入りタイ 12と楔冶具31との接触部位に作用し、その結 果、楔冶具31には楔冶具31をリム18から外そう とうする力が働くため、楔を手等で保持して いないとリムから外れる場合がある。

 本実施形態では、楔冶具31の傾斜面22Cに 滑剤を塗布しているので、楔冶具31と空気入 りタイヤ12との接触部位の摩擦抵抗が低減さ 、空気入りタイヤ12が楔冶具31の傾斜面22Cを 上面22A側へ滑って空気入りタイヤ12から受け 力が逃がされ、楔冶具31をリム18から外そう とうする力F(図14参照)が空気入りタイヤ12に かず、挿入した楔冶具31はリム18と空気入り イヤ12との間に安定して保持されることに る。したがって、挿入した楔冶具31を手等で 保持し続ける必要はなく、シーリング剤回収 作業が容易になる。また、楔冶具31に潤滑剤 塗布することで、タイヤのどの部位が楔冶 31に接触したとしても、確実に楔冶具表面 滑らせることができる。

 なお、タイヤレバー等を用いず、楔冶具31 先端をビード部14とリム18との間に押し込ん ビード部14とリム18との間に隙間を開ける場 合、潤滑剤を用いればビード部14との摩擦が なくなるので、押し込み作業が容易になる
 本記実施形態では、傾斜面22Cに潤滑剤を塗 したが、空気入りタイヤ12と楔冶具31との接 触部に潤滑剤を塗布可能であれば、空気入り タイヤ12に潤滑剤を塗布しても良い。
 本記実施形態では、楔冶具31に潤滑剤を塗 した例を説明したが、前述した楔冶具22に潤 滑剤を塗布しても楔冶具31に潤滑剤を塗布し 場合と同様の作用効果が得られるのは勿論 ある。

[第6の実施形態]
 次に、図15にしたがって、本発明の第6の実 形態に係る楔冶具31を説明する。
 図15に示すように、この楔冶具31は、正面視 で略コ字形状を呈しており、リム18とビード 14との間に挿入される第1の部分31A、ビード 14の外面側に配置される第2の部分31B、第1の 部分31Aに一端と第2の部分31Bの一端とを連結 る第3の部分31Cとを備えている。
 ここで、図15に示される第1の部分31Aの長さ A、第1の部分31Aの幅をB、第1の部分31Aと第2 部分31Bの間隔をC、全体の厚みをDとしたとき に、この楔冶具31が乗用車用のタイヤ・リム 立体10に用いられるものである場合、10mm≦A ≦20mm、10mm≦B≦40mmとすることが好ましく、C ビード部14が容易に挿入できる寸法、Dはリ 18とビード部14との間で楔冶具31が倒れずに 定する寸法、例えば、5mm以上が好ましい。
 楔冶具31の材質は、リム18を傷つけないよう に合成樹脂(例えば、PP等)で形成することが ましいが、合成樹脂以外の材質であっても い。

 ビード部14を外したタイヤ・リム組立体10 をタイヤチェンジャー28から外して床等の上 縦向きに配置し、外したビード部14とリム18 との間に楔冶具31を差し込み、ビード部14と ム18との間に隙間34を形成する。

 なお、本実施形態で用いる楔冶具31は、リ 18とビード部14との間に挿入される第1の部分 31Aの幅Bが10~40mmの範囲であるため、リム18と ード部14との間にタイヤ内を目視するに必要 な比較的大きな隙間34を形成することができ 。
 したがって、内部のシーリング剤20やチュ ブ26の先端が見やすく、チューブ26の先端を ーリング剤20に到達させてシーリング剤20を 確実に吸引回収することが可能となる(なお タイヤレバー等で単にビード部14を外しただ けでは、ビード部14がリムフランジ側に戻ろ とする力が働いてタイヤ内を目視するに十 な隙間を形成できない。)。
 第1の部分31Aの幅Bが10mm未満では、タイヤ内 目視し難くなる。一方、第1の部分31Aの幅B 40mmを超えると、リム18とビード部14との間に 第1の部分31Aを挿入し難くなる。

 なお、楔冶具31の形状は図15に示すものに限 らず、図16に示す形状のものであっても良い 図16に示す楔冶具31は、第1の部分31Aがテー ー形状となっており、ビード部14とリム18と 間に挿入し易くなっている。
 なお、楔冶具31の寸法は上述した値に限ら 、タイヤの種類、タイヤサイズ等によって 宜変更される。

(試験例2)
 本発明によるシーリング剤の回収方法(実施 例1,2)と、従来のシーリング剤の回収方法(従 例1~4)を実施し、作業性の比較を行った。結 果は以下の表2に記載した通りである。形態 欄の「バルブカット+凝集剤」とは、バルブ 除去した後の穴から凝集剤を内部へ投入す ことの意味であり、「バルブカット+スポイ ト」は、バルブを除去した後の穴からシーリ ング剤をスポイトで吸い出すことの意味であ る。また、「リム解き+凝集剤」は、タイヤ リムとの間に隙間を開け、その後、その隙 から凝集剤を内部へ投入することの意味で り、「リム解き+スポイト」とは、タイヤと ムとの間に隙間を開け、その後、その隙間 らシーリング剤をスポイトで吸い出すこと 意味である。

 一方、作業性の欄の「低扁平タイヤ」と 、扁平率50%以下のタイヤを用いたことの意 であり、「金属バルブ」とはネジ、ナット でバルブ本体がリムに固定されているもの 、リム外側からのみでは外し難い、または せない構造のものを意味している。また、 業性の欄の「○」は作業性が良好であるこ を示し、「×」は作業性が悪い、または作 できないことを示し、「◎」は楔冶具を手 で保持しなくても作業性が良好であること 示している。

 従来例1,2の方法では、金属バルブを用いた ムには適用できない場合がある。
 従来例3,4の方法では、タイヤが低扁平であ 場合(例えば、扁平率50%以下)、タイヤ・リ 組立体を水平に保持するタイヤチェンジャ でリム解きを行うと、タイヤのビード部と ムとの間に隙間が出来たときに、その隙間 ら内部のシーリング剤が漏れ出てしまい、 イヤチェンジャー等、周囲を汚してしまう
 一方、本発明の適用された実施例1~8の方法 は、タイヤバルブ、及びタイヤの扁平率に 係なく、シーリング剤で周囲を汚すことな 容易にタイヤ内のシーリング剤を回収でき 。

(試験例3)
 傾斜面の角度が異なる複数種類の楔冶具を 成し、作業性の比較を行った。
 作業性の欄の「○」は作業性が良好である とを示し、「◎」は作業性が特に良好であ ことを示している。

 試験結果から、低扁平タイヤで作業する 合には、作業性を特に良好に保つために楔 具の傾斜面の角度に好適な範囲があること 分かる。

符号の説明

    10  タイヤ・リム組立体
    12  空気入りタイヤ
    14  ビード部
    18  リム
    18C ビードシート
    20  シーリング剤
    22  楔冶具
    22B 下面
    22C 傾斜面(押圧面)
    22E 溝(溝部)
    28  タイヤチェンジャー
    31  楔冶具
    36  チューブ孔(貫通孔)
    θ   角度