妻鹿 雅彦 (〒86 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 Hyogo, 67686, JP)
OSAWA, Kei (LTD. 1-1 Arai-cho Shinhama 2-chome, Takasago-sh, Hyogo 86, 67686, JP)
三菱重工業株式会社 (〒15 東京都港区港南二丁目16番5号 Tokyo, 10882, JP)
MEGA, Masahiko (LTD. 1-1 Arai-cho Shinhama 2-chome, Takasago-sh, Hyogo 86, 67686, JP)
妻鹿 雅彦 (〒86 兵庫県高砂市荒井町新浜2丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 Hyogo, 67686, JP)
| タービン動翼先端部のフィンの損傷を補修するタービン動翼の補修方法であって、 前記フィンの損傷箇所を肉盛溶接し、前記フィンと前記肉盛溶接の境界領域をピーニング処理した後に溶体化処理してタービン動翼のフィンの損傷を補修する ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項1に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記ピーニング処理は、ハンマー式のピーニング装置により行われる ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項1または請求項2に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記ピーニング処理は、前記フィンと前記肉盛溶接の境界領域の両側部で行われる ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項1または請求項2に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記フィンと前記肉盛溶接との境界領域を溶体化処理した後に当該境界領域の一部を除去する除去加工が行われる ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項3に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記フィンと前記肉盛溶接との境界領域を溶体化処理した後に当該境界領域の一部を除去する除去加工が行われる ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項4に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記除去加工は、放電による加工である ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項5に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記除去加工は、放電による加工である ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項1または請求項2に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記タービン動翼のフィンは、平面フィンである ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項3に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記タービン動翼のフィンは、平面フィンである ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項4に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記タービン動翼のフィンは、平面フィンである ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項5に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記タービン動翼のフィンは、平面フィンである ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項6に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記タービン動翼のフィンは、平面フィンである ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
| 請求項7に記載されたタービン動翼の補修方法であって、 前記タービン動翼のフィンは、平面フィンである ことを特徴とするタービン動翼の補修方法。 |
本発明は、タービン動翼の補修方法に関 、特に発電用ガスタービン動翼を補修する 合に適用すると有効である。
タービンでは、複数の円板(ディスク)が 転軸の軸方向に配置される。これらの円板 外周には、多数のタービン動翼が円周方向 隣接して植え込まれる。軸方向の前後で隣 するタービン動翼間には、タービン動翼の 側を覆うケーシングに設けられた静翼が配 される。これらタービン動翼及び静翼間を 温の燃焼ガスが流れることにより、タービ 動翼と共に回転軸が回転駆動され、例えば 縮機の駆動及び発電機の駆動が行われてい 。
動翼の外側の上記ケーシング側には、動 先端とのクリアランスを決定する部品があ 、この部品は、万が一のクリアランス制御 誤差等により、動翼と接触することがあっ も、動翼の損傷を最小とするよう、摩耗し すいハニカムで構成されていたり、削れ易 特殊なコーティングが施されたりしている とが多い。
このクリアランスが大きいと、ガスがその
から漏れ、タービンの効率が落ちる。
よって、理想的には、クリアランスは小さ
方が良い。一方、クリアランスを小さくし
うとすると、上記に示したような部品の接
リスクが増えることとなるが、近年、効率
上の必要性が増加している影響から、クリ
ランスはできるだけ小さくしたい要求が高
なっており、必然的に、上記のような接触
スクが増加する傾向にある。
上述したタービン動翼として、例えば、 6に示すように、翼部51の先端部(図6中にお る翼部51の上端部)51aにフィン52が設けられた タービン動翼50が挙げられる。このように翼 51の先端部51aにフィン52を設けることで、タ ービン動翼50と上述したケーシング側の部品 のクリアランスをできるだけ小さくなるよ に調整している。
上述したようにタービン動翼は高温環境 曝されているため、酸化等の経年劣化や、 転時の熱膨張に起因して生ずるケーシング 部品との接触により、フィンが損傷してし う場合がある。その場合には、図7に示すよ うに、溶接熱源41でワイヤなどの形態で供給 れる溶接材料42を母材53上に肉盛溶接してフ ィンを補修している(例えば、特許文献1参照) 。このとき、母材53上に溶接金属54が肉盛溶 される。母材53は、溶接熱源41からの熱によ 溶融境界56よりも上方側では溶融し、その 方側は熱の影響を受ける熱影響部55となる。
ところで、タービン動翼はγ'(Ni 3 (Al,Ti))強化型の超合金であるNi基超合金で製 されている。一般に、Ni基超合金に含まれる 、アルミニウムやチタンは、溶接時の高温割 れ感受性を高めるとされており、よって、Al, Ti含有量が多いほど、言い換えるとγ’量の いほど、溶接時の高温割れが生じやすい。
一方、一般的に、フィン部は、先端部分 ため、翼本体程の強度が必要ないことが多 、この場合、タービン動翼のフィンを補修 る場合には、強度を若干、犠牲にしてAl,Ti 含有量を少なくし、溶接性を向上させた、 材とは違う溶接材料を用いて肉盛補修溶接 れることがある。このように、溶接材料側 溶接性改善を図ると、溶接金属そのもので 割れ(図8の凝固割れ57など)は回避できること が多い。
一方、含有量が多いと溶接に不適なアル ニウムやチタンを多く含む母材53に溶接金 54を溶接したときに、図8に示すように、熱 響部55近傍にて、液化割れ58が生じやすい。 化割れは、粒界部分に存在している金属炭 物が母材と共晶を作って融点の低い化合物( 低融点化合物)が液化し、熱応力や、γ’析出 時の、粒内体積収縮等によって、液化してい る粒界に、引張がかかることで、生ずるとさ れている。すなわち、溶接で高温になったフ ィンと肉盛溶接の境界領域が冷えていくと、 その周囲からNi基超合金が徐々に凝固してい 、その中心部で低融点化合物が最後に凝固 ていくこととなる。そのため、前述した溶 境界領域の液化領域に引張応力が集中し、 の力が大きいと割れ(高温割れ)が生じてし う。ただし、液化割れもフィン部のような 拘束の小さな箇所では、許容欠陥以内に収 ることが多い。
さらに、肉盛溶接後に溶接箇所の強度を すために溶体化処理が行われている。この 理により、ガンマプライム相をタービン動 全体に均一に析出させて、タービン動翼の 度を出すようにしている。この溶体化処理 て、タービン動翼を加熱していくと、フィ と肉盛溶接の境界領域内の低融点化合物が の周りにあるNi基超合金よりも先に溶融し 前述した引張応力の作用により割れが生じ しまうことがあった。一種の再熱割れと言 る。
この割れが生じるメカニズムは、例えば図9
および図10に示すように推定されている。な
、この図10にて、矢線は引張残留応力の大
さを示す。
図10(a)に示すように、母材53と母材53との間
母材と共晶を生じ、低融点化合物を作る析
物(炭化物など)60が存在する。このとき、溶
接により生じた引張残留応力61a,61bは、所定
大きさで存在するが、一般に、溶接後の残
応力は、材料の降伏応力程度あるとするの
通説である。続いて、タービン動翼に対し
溶体化処理が行われる。具体的には、図9に
すように、タービン動翼は、T1(=粒界液化温
度)よりも高く、母材53の融点T2よりも低い温
まで加熱処理される。このとき、図10(b)に
すように、析出物60の未反応領域60bの周辺部
近傍で液化して液化領域60aが生じる。このと
きも、材料はまだリラクゼーションしておら
ず、引張残留応力61a,61bは、溶体化処理前と
じ大きさで存在する。
よって、溶接金属自体を割れ難い材料と ることで、溶接金属部では割れ感受性を軽 することができ、液化割れも、フィン部の うな拘束の小さな箇所では、施工条件の工 により、許容欠陥以下のダメージに抑える とが期待できるのに対し、熱影響部での熱 理時の再熱割れを抑制することは困難であ た。
そこで、本発明は、前述した問題に鑑み 案されたもので、溶接に起因した割れの発 を抑制したタービン動翼の補修方法を提供 ることを目的とする。
上述した課題を解決する第1の発明に係る タービン動翼の補修方法は、タービン動翼先 端部のフィンの損傷を補修するタービン動翼 の補修方法であって、前記フィンの損傷箇所 を肉盛溶接し、前記フィンと前記肉盛溶接の 境界領域をピーニング処理した後に溶体化処 理してタービン動翼のフィンの損傷を補修す ることを特徴とする。
上述した課題を解決する第2の発明に係る タービン動翼の補修方法は、第1の発明に係 タービン動翼の補修方法であって、前記ピ ニング処理が、ハンマー式のピーニング装 により行われることを特徴とする。
上述した課題を解決する第3の発明に係る タービン動翼の補修方法は、第1または第2の 明に係るタービン動翼の補修方法であって 前記ピーニング処理が、前記フィンと前記 盛溶接の境界領域の両側部で行われること 特徴とする。
上述した課題を解決する第4の発明に係る タービン動翼の補修方法は、第1または第2の 明に係るタービン動翼の補修方法であって 前記フィンと前記肉盛溶接との境界領域を 体化処理した後に当該境界領域の一部を除 する除去加工が行われることを特徴とする
上述した課題を解決する第5の発明に係る タービン動翼の補修方法は、第3の発明に係 タービン動翼の補修方法であって、前記フ ンと前記肉盛溶接との境界領域を溶体化処 した後に当該境界領域の一部を除去する除 加工が行われることを特徴とする。
上述した課題を解決する第6の発明に係る タービン動翼の補修方法は、第4の発明に係 タービン動翼の補修方法であって、前記除 加工が、放電による加工であることを特徴 する。
上述した課題を解決する第7の発明に係る タービン動翼の補修方法は、第5の発明に係 タービン動翼の補修方法であって、前記除 加工が、放電による加工であることを特徴 する。
上述した課題を解決する第8の発明に係る タービン動翼の補修方法は、第1または第2の 明に係るタービン動翼の補修方法であって 前記タービン動翼のフィンが、平面フィン あることを特徴とする。
上述した課題を解決する第9の発明に係る タービン動翼の補修方法は、第3の発明に係 タービン動翼の補修方法であって、前記タ ビン動翼のフィンが、平面フィンであるこ を特徴とする。
上述した課題を解決する第10の発明に係 タービン動翼の補修方法は、第4の発明に係 タービン動翼の補修方法であって、前記タ ビン動翼のフィンが、平面フィンであるこ を特徴とする。
上述した課題を解決する第11の発明に係 タービン動翼の補修方法は、第5の発明に係 タービン動翼の補修方法であって、前記タ ビン動翼のフィンが、平面フィンであるこ を特徴とする。
上述した課題を解決する第12の発明に係 タービン動翼の補修方法は、第6の発明に係 タービン動翼の補修方法であって、前記タ ビン動翼のフィンが、平面フィンであるこ を特徴とする。
上述した課題を解決する第13の発明に係 タービン動翼の補修方法は、第7の発明に係 タービン動翼の補修方法であって、前記タ ビン動翼のフィンが、平面フィンであるこ を特徴とする。
第1の発明に係るタービン動翼の補修方法 によれば、タービン動翼先端部のフィンの損 傷を補修するタービン動翼の補修方法であっ て、前記フィンの損傷箇所を肉盛溶接し、前 記フィンと前記肉盛溶接の境界領域をピーニ ング処理した後に溶体化処理してタービン動 翼のフィンの損傷を補修することにより、フ ィンと肉盛溶接の境界領域に圧縮残留応力が 付与され、この境界領域に生じた引張残留応 力が低減される。その結果、フィンと肉盛溶 接の境界領域での割れの発生が抑制される。 よって、溶接に起因した割れの発生が抑制さ れる。
第2の発明に係るタービン動翼の補修方法 によれば、前記ピーニング処理が、ハンマー によるピーニング処理であることにより、こ の処理自体が容易であるため、フィンと肉盛 溶接の境界領域のみを適切に処理できる。す なわち、翼面や翼根部分をマスキングしたり 、翼面や翼根への影響を考えて、条件を軽減 したり、する必要なく、十分な処理が可能と なる。よって、この境界領域に対して圧縮残 留応力を適切に付与して、当該境界領域の引 張残留応力を確実に低減できる。その結果、 フィンと肉盛溶接の境界領域での割れの発生 を確実に抑制できる。
第3の発明に係るタービン動翼の補修方法に
よれば、前記ピーニング処理が、前記フィン
と前記肉盛溶接の境界領域の両側部で行われ
ることにより、その処理時間が短縮されてそ
の処理費用の増加が抑制される。
上記ピーニング処理により、割れ発生リス
はかなり軽減するが、動翼材は通常、鋳造
製作されており、粒界部分の微量元素の偏
や、上述の炭化物の析出状態等は、粒界の
所場所により、違いがあると考えられ、よ
て、高温割れしやすさも、粒界により異な
。よって、中には、非常に割れ感受性の高
粒界部分もあり、ピーニング処理をしても
微細な割れに関しては、完全に抑制できな
ケースも考えられる。
第4または第5の発明に係るタービン動翼 補修方法によれば、前記フィンと前記肉盛 接との境界領域を溶体化処理した後に当該 界領域の一部を除去する除去加工が行われ ことにより、フィンと肉盛溶接の境界領域 生じた小さな割れや、ピーニング操作によ 生じた微小な凹凸や微小な塑性加工にとも う変質層などがある場合であっても、すべ 除去される。その結果、これら小さな割れ 凹凸や変質層などに起因した損傷の発生が 制される。
第6または第7の発明に係るタービン動翼 補修方法によれば、前記除去加工が、放電 よる加工であることにより、除去加工を確 に行うことができる。フィンと肉盛溶接の 界領域に小さな割れや凹凸や変質層などが る場合であっても、これら小さな割れや凹 や変質層などがより確実に除去される。そ 結果、これら小さな割れや凹凸や変質層な に起因した割れの発生がより一層抑制され 。
第8、第9、第10、第11、第12、または第13の 発明に係るタービン動翼の補修方法によれば 、前記タービン動翼のフィンが、平面フィン であることにより、ピーニング処理を確実に 行うことができる。よって、フィンと肉盛溶 接の境界領域への圧縮残留応力の付与を確実 に行うことができる。その結果、溶接時に生 じた引張残留応力をより一層確実に低減でき る。これにより、溶接に起因した割れの発生 がより確実に抑制される。
10,30 ガスタービン動翼、11 翼部、11a 先 部、12 フィン、13 母材、14 溶接金属、15 影響部、16 ピーニング処理、31 新しいフ ン部、S2 肉盛溶接、S4 ピーニング処理、S11 除去、成形加工
本発明に係るタービン動翼の補修方法の 実施形態について、以下に説明する。
[第一の実施形態]
本発明に係るタービン動翼の補修方法をガ
タービン動翼の平面フィンの補修に適用し
場合の第一の実施形態につき図1~3を用いて
明する。
図1は、タービン動翼の補修方法のフローチ
ャートであり、図2はピーニング処理の説明
である。図3は、肉盛溶接の境界領域の説明
である。なお、図3中の矢線の長さは、引張
残留応力の大きさを示す。
本実施形態に係るタービン動翼の補修方 では、図1に示すように、最初にガスタービ ン動翼の溶接前手入れが行われる(ステップS1 )。例えば、溶接部近傍に付着した異物やろ 材、コーティング等が除去される。これに り、溶接不良の発生が抑制される。また、 接のための専用の治具がフィンに取付けら る。続いて、ステップS2に進み、肉盛溶接が 行われる。すなわち、ガスタービン動翼のフ ィンに溶接金属が肉盛溶接される。溶接方法 としては、例えばマイクロプラズマ溶接など が挙げられるが、TIG溶接、レーザ溶接等他の 代替工法でもよい。このとき、図3(a)に示す うに、肉盛溶接により熱の影響を受けた熱 響部(金属炭化物が母材と共晶して作られる 融点化合物を含む)15に対して、母材13側お び溶接金属側への引張残留応力21a,21bが生じ 。
続いて、ステップS3に進み、溶接後手入 が行われる。具体的には、タブや専用治具 取り外しや、肉盛溶接により熱の影響を受 た箇所(熱影響部)の手入れが行われる。
続いて、ステップS4に進み、ピーニング 理が行われる。ピーニング処理は、ハンマ 式のピーニング装置により行われる。この 理は、図2に示すように、肉盛溶接により熱 響を受けた熱影響部15の両側部で行われる これにより、フィンと肉盛溶接の境界領域 対して圧縮残留応力が付与される。よって このフィンと肉盛溶接の境界領域における 張残留応力22a,22bは、図3(b)に示すように、溶 接処理時に生じた引張残留応力21a,21bと比べ 低減される。
続いて、ステップS5に進み、ガスタービ 動翼の表面割れ検査が行われる。この表面 れ検査としては、例えば、蛍光浸透探傷に る検査などが挙げられる。これにより、ガ タービン動翼の表面割れの有無が検査され 。
続いて、ステップS6に進み、ガスタービン
翼に対して溶体化処理が行われる。このと
、図3(c)に示すように、熱影響部15の周囲辺
近傍の一部で上述した粒界析出物が母材と
晶を形成して液化領域15aが生じる。他方、
影響部15の中心部では、上述した析出物の未
反応領域15bとなっている。このときの熱影響
部15における引張残留応力22a,22bは、ピーニン
グ処理時の引張残留応力22a,22bと同じ大きさ
あり、液化領域開口するのに必要な引張応
よりも低くなっているので、割れ発生につ
がらない。ピーニング処理無しでは、この
きに大きな引張応力が残っているので、液
粒界での割れが生じてしまう。ピーニング
理材では、加熱初期に割れが生じないので
そのうち、時間がたつと、材料が高温のた
リラクゼーションして、残留応力が完全に
去されるため、割れの危険性はなくなる。
却時には、ガンマプライム相が析出して、
内が強化されると同時に、粒界に引張が生
る。ただし、熱処理の場合は、溶接の冷却
程等と異なり、翼全体が加熱冷却されるた
、局所的な熱応力は生じにくく、γ’析出に
よる引張のみでは、冷却時の液化割れの可能
性は、溶接時よりも低いと考えられる。
すなわち、熱処理前に適切なピーニング処
を実施し、引張残留応力を低減しておくこ
によって、残留応力が開放される前の加熱
程で生ずる、割れを回避することができる
続いて、ステップS7に進み、ガスタービ 動翼の表面割れ検査が行われ、終了となる このステップS7におけるガスタービン動翼の 表面割れ検査は、上述したステップS5におけ タービン動翼の表面割れ検査と同様の検査 ある。これにより、溶体化処理後にガスタ ビン動翼の表面割れの発生の有無が検査さ る。
よって、上述したタービン動翼の補修方 によれば、フィンの損傷箇所を肉盛溶接し 後に、フィンと肉盛溶接の境界領域をピー ング処理することによりに当該境界領域に 縮残留応力が付与され、当該境界領域に生 た引張残留応力が低減される。その結果、 ィンと肉盛溶接の境界領域での割れの発生 抑制される。よって、溶接に起因した割れ 発生が抑制される。
ピーニング処理が、ハンマー式のピーニ グ装置により行われることにより、この処 自体が容易であるため、フィンと肉盛溶接 境界領域のみを適切に処理できる。よって この境界領域に対して圧縮残留応力を適切 付与して、当該境界領域の引張残留応力を 実に低減できる。その結果、フィンと肉盛 接の境界領域での割れの発生を確実に抑制 きる。
ピーニング処理が、フィンと肉盛溶接の 界領域の両側部で行われることにより、そ 処理時間が短縮されてその処理費用の増加 抑制される。
ガスタービン動翼のフィンが平面フィン あることにより、ピーニング処理を確実に うことができる。特に、ハンマー式のピー ング装置によりピーニング処理を行う場合 は、このピーニング処理を確実に行うこと できる。よって、フィンと肉盛溶接の境界 域への圧縮残留応力の付与を確実に行うこ ができる。その結果、溶接時に生じた引張 留応力をより一層確実に低減できる。これ より、溶接不良に起因した割れの発生がよ 確実に抑制される。
なお、上記では、ガスタービン動翼のフ ンの補修に適用した場合を説明したが、ガ タービン以外のタービン動翼のフィンの補 に適用することも可能である。タービン動 のフィンの補修に適用した場合も、上述し ガスタービン動翼のフィンの補修に適用し 場合と同様な作用効果を奏する。
[第二の実施形態]
本発明に係るタービン動翼の補修方法をガス
タービン動翼のフィンの補修に適用した場合
の第二の実施形態につき図4および図5を用い
具体的に説明する。
図4は、タービン動翼の補修方法のフローチ
ャートである。図5は、除去、成形加工処理
説明図である。
本発明の第二の実施形態に係るタービン動
の補修方法は、上述した本発明の第一の実
形態に係るタービン動翼の補修方法にてス
ップS7の表面割れ検査の後に他の処理を追
したものであり、それ以外は同じ手順を有
る。
本発明の第二の実施形態に係るタービン動
の補修方法において、上述した本発明の第
の実施形態に係るタービン動翼の補修方法
同一手順には同一符号を付記しその説明を
略する。
本発明の第二の実施形態に係るタービン 翼の補修方法では、図4に示すように、ステ ップS7にてガスタービン動翼の表面割れ検査 行った後に、ステップS11に進み、除去、成 加工が行われる。この除去、成形加工とし は、放電加工やグラインダーによる切削加 などが挙げられる。具体的には、図5に示す ように、放電加工により、熱影響部15の表面 一部を除去して、新しいフィン部31が形成 れる。これにより、フィンと肉盛溶接の境 領域である熱影響部15の表面に小さな割れや ピーニングに伴う凹凸や塑性加工にともなう 変質層などがある場合であっても、これら小 さな割れや凹凸や変質層などが除去される。 その結果、これら小さな割れや凹凸や変質層 などに起因した割れの発生が抑制される。新 しいフィン部31は、元のフィン厚さに対して 去分だけうすくなるが、シール性能として 問題がない。
続いて、ステップS12に進み、加工後手入 が行われる。すなわち、新しいフィン部31 母材13との継ぎ目が滑らかになるように処理 される。続いて、ステップS13に進み、ガスタ ービン動翼の表面割れ検査が行われ、終了と なる。このガスタービン動翼の表面割れ検査 は、上述したステップS5、S7と同様のガスタ ビン動翼の表面割れ検査である。これによ 、ガスタービン動翼の表面割れの有無が検 される。
よって、上述したタービン動翼の補修方 によれば、溶体化処理S6を行った後に除去 成形加工S11を行うことにより、上述した第 の実施形態に係るタービン動翼の補修方法 同様な作用効果を奏する他、フィンと肉盛 接の境界領域である熱影響部15の表面に小さ な割れやピーニングに伴う凹凸や変質層など がある場合であっても、これら小さな割れや 凹凸や変質層などが除去される。その結果、 これら小さな割れや凹凸や変質層などに起因 した割れの発生が抑制される。
また、除去、成形加工が、放電による加工
あることにより、除去、成形加工を確実に
うことができる。フィンと肉盛溶接の境界
域の表面に小さな割れや凹凸や変質層など
ある場合であっても、これら小さな割れや
凸や変質層などがより確実に除去される。
の結果、これら小さな割れや凹凸や変質層
どに起因した割れの発生がより一層抑制さ
る。
