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Patent Searching and Data


Title:
METHOD OF TREATING NONFERROUS SMELTING INTERMEDIATE PRODUCT CONTAINING ARSENIC
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/019799
Kind Code:
A1
Abstract:
A method of treating a nonferrous smelting intermediate product containing arsenic, comprising the leaching step of carrying out oxidation leaching, in an acid region, of a mixed slurry containing a nonferrous smelting intermediate product containing arsenic in its sulfide form and a nonferrous smelting intermediate product containing arsenic and copper in its metal form to thereby obtain a leachate; the liquid regulation step of adding an oxidizing agent to the leachate so as to oxidize the trivalent arsenic to the pentavalent arsenic, thereby obtaining a regulated liquid; and the crystallization step of converting the arsenic of the regulated liquid to scorodite crystal.

Inventors:
ABUMIYA, Mitsuo (14-1, Sotokanda 4-chome, Chiyoda-ku, Tokyo 21, 1010021, JP)
鐙屋 三雄 (〒21 東京都千代田区外神田四丁目14番1号 DOWAメタルマイン株式会社内 Tokyo, 1010021, JP)
SATO, Yusuke (217-9 Iijimahurumitisimokawabat, Akita-shi Akita 11, 0110911, JP)
佐藤 佑輔 (〒11 秋田県秋田市飯島古道下川端217-9 株式会社飯島興産内 Akita, 0110911, JP)
MIKAMI, Hironobu (217-9 Iijimahurumitisimokawabat, Akita-shi Akita 11, 0110911, JP)
見上 寛信 (〒11 秋田県秋田市飯島古道下川端217-9 株式会社飯島興産内 Akita, 0110911, JP)
Application Number:
JP2007/070860
Publication Date:
February 12, 2009
Filing Date:
October 25, 2007
Export Citation:
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Assignee:
DOWA METALS & MINING CO., LTD. (14-1, Sotokanda 4-chome Chiyoda-ku, Tokyo 21, 1010021, JP)
DOWAメタルマイン株式会社 (〒21 東京都千代田区外神田四丁目14番1号 Tokyo, 1010021, JP)
ABUMIYA, Mitsuo (14-1, Sotokanda 4-chome, Chiyoda-ku, Tokyo 21, 1010021, JP)
鐙屋 三雄 (〒21 東京都千代田区外神田四丁目14番1号 DOWAメタルマイン株式会社内 Tokyo, 1010021, JP)
SATO, Yusuke (217-9 Iijimahurumitisimokawabat, Akita-shi Akita 11, 0110911, JP)
佐藤 佑輔 (〒11 秋田県秋田市飯島古道下川端217-9 株式会社飯島興産内 Akita, 0110911, JP)
MIKAMI, Hironobu (217-9 Iijimahurumitisimokawabat, Akita-shi Akita 11, 0110911, JP)
International Classes:
B09B3/00; C01G28/00; C22B7/00; C22B30/04; B09B3/00; C01G28/00; C22B7/00; C22B30/00
Attorney, Agent or Firm:
ANIYA, Setuo (21TOWA Bldg. 3F, 6-1 Iidabashi 4-chom, Chiyoda-ku Tokyo 72, 1020072, JP)
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Claims:
 硫化物形態の砒素を含む非鉄製錬中間産物と、砒素と金属形態の銅とを含む非鉄製錬中間産物との、混合スラリーを、酸性領域で酸化浸出し浸出液を得る浸出工程と、
 当該浸出液に酸化剤を添加して、3価砒素を5価砒素へ酸化して調整液を得る液調整工程と、
 当該調整液中の砒素をスコロダイト結晶へ転換する結晶化工程と、を有することを特徴とする砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方法。
 前記砒素と金属形態の銅とを含む非鉄製錬中間産物が、脱銅電解スライムであることを特徴とする請求項1に記載の砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方法。
 前記浸出工程が、硫化物形態の砒素を含む非鉄製錬中間産物と、砒素と金属形態の銅とを含む非鉄製錬中間産物との、混合スラリーへ、空気または酸素またはこれらの混合ガスを吹き込みながら、温度を80℃以下とし、pHを1.0以上2.0以下として浸出を行う第1浸出工程と、
 次いで、水酸化ナトリウム添加により、pHを2.0以上とした後、pHを非保持のまま、混合スラリーへ、空気または酸素またはこれらの混合ガスを吹き込みながら、温度を80℃以下とし、30分間以上浸出を行う第2浸出工程と、
 次いで、温度を80℃以上とし、さらに30分間以上浸出する第3浸出工程とを、有することを特徴とする請求項1または2に記載の砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方法。
 前記液調整工程が、40℃以上において前記浸出液へ過酸化水素を添加し、3価砒素を5価砒素に酸化した後、当該反応後液と金属銅とを接触させ、残留する過酸化水素を除去する液調整工程であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方法。
 前記結晶化工程が、前記液調整後液へ、第一鉄(Fe 2+ )塩を添加溶解し、それを酸化反応させる結晶化工程であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方法。
 前記酸化反応を、pH1以下の領域で行う事を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方法。
 前記酸化反応を、液温度50℃以上において行うことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方法。
 前記酸化反応が、空気または酸素またはこれらの混合ガスを吹き込むものであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方法。
Description:
砒素を含む非鉄製錬中間産物の 理方法

 本発明は、砒素を含む非鉄製錬中間産物 ら砒素を抽出し、これを安定な砒素化合物 する砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方 に関する。

 砒素を含有する化合物の安定化について、 下の文献が存在する。
 特許文献1には、製錬煙灰に含まれる砒素を 対象としたスコロダイトの生成方法が記載さ れている。

 特許文献2には、硫化砒素の浸出法に関し 、硫化砒素を含むスラリーに空気を吹き込み ながらアルカリを添加し、pHを5~8に保持しな ら砒素の浸出を行うことが記載されている

 特許文献3、4は、硫化砒素を酸性領域で溶 する技術に関するもので、硫化砒素殿物か 三酸化二砒素(As 2 O 3 )を製造する方法、さらに、酸性領域での硫 砒素の溶解についての記載がある。

 非特許文献1は、砒酸鉄、砒酸カルシウム 、砒酸マグネシウムの溶解度積について報告 している。当該文献によれば、砒酸カルシウ ムと砒酸マグネシウムとは、アルカリ領域で のみ安定であり、一方、砒酸鉄は中性から酸 性領域で安定であり、極少の溶解度がpH3.2で2 0mg/Lと報告されている。

 非特許文献2には、砒酸鉄とスコロダイト との溶解度が開示されている。当該文献によ れば、弱酸性領域においてスコロダイトから の砒素の溶解度は、非結質の砒酸鉄のそれよ り2桁低いことが示され、スコロダイトが安 な砒素化合物であることを開示している。

 非特許文献3では、硫酸工場排水や製錬排 水に含まれる砒素を対象としたスコロダイト の生成方法が記載されている。

特開2005-161123号公報

特公昭61-24329号公報

特公昭昭58-24378号公報

特開2003-137552号公報 西村忠久・戸沢一光:東北大学選鉱製錬 究所報告第764号第34巻第1号別刷 1978.June E.Krause and V.A.Ettel,“Solubilities and Stabili ties of Ferric Arsenate Compounds”Hydrometallurgy,22,3 11-337,(1989) Dimitrios Filippou and George P.Demopoulos,“Arse nic Immobilization by Cotrolled Scorodite Precipitation ”JOM Dec.,52-55,(1997)

 近年、世界的に非鉄製錬を取り巻く鉱石原 確保の環境は、非常に厳しいものがある。 に、銅製錬の分野においては、非鉄メジャ による寡占化が進み、さらに中国等の新た 消費大国が出現したことにより、需給が逼 した状況にある。
 当該状況下、各国においては環境分野への 制が強化され、義務化されつつある。本発 者らは、今後は環境と共存できる鉱山開発 製錬所が、産業上重要な使命となるものと えた。

 ここで、非鉄製錬において懸念される公害 は、SO 2 ガスによる大気汚染や、砒素による土壌汚染 や排水汚染が挙げられる。特に砒素に関して は、将来的に銅鉱石中の砒素含有量が増える ことになることから、今までにも増して万全 の対策が必要となる。
 従来、国内の臨海非鉄製錬所では、クリー 精鉱を処理原料とすることで問題なく操業 行ってきた。しかし、今後、銅鉱石中の砒 含有量の増加が予想されることから、砒素 製錬中間産物として系外へ抜き出し、何ら の形で安定化し管理保管することが必要と ると考えた。

 ここで、本発明者らは、上記文献を検討し 。
 例えば、特許文献3、4とも、溶解の基礎反 は以下である。
 Cu 2+ +1/3As 2 S 3 +4/3H 2 O=CuS+2/3HAsO 2 +2H + ・・・・(式1)
 式1から明らかなように、特許文献3、4に開 された砒素の浸出は、銅溶液と硫化砒素と 、直接反応させて砒素を浸出するものであ 。さらに、特許文献3、4によれば、銅イオ の確保の為、硫酸銅にて銅溶液を調達する 、または、別工程で銅溶液を作成し、この 溶液(銅はイオンの状態である。)へAs 2 S 3 を添加して反応させ、砒素を浸出することが 開示されている。これらの反応では酸が発生 し、この酸が濃縮していく格好のものである 。その為、砒素の濃厚液調製時には、同時に 酸濃度の高い液となってしまう。

 結局、いずれの特許文献および非特許文 に記載された方法とも、非鉄製錬中間産物 ら砒素を抽出し、これを安定な砒素化合物 する砒素の処理方法としては、課題を残す のであった。

 一方、将来的に銅鉱石中の砒素品位が上 し、銅製錬では、排水処理系統で発生する 化砒素殿物の量が増えるとともに、さらに 銅電解工場への砒素の負荷量も増大してい 。このため、銅電解液の浄液工程で発生す 砒素が濃縮した製錬中間産物の量も増え、 れら中間産物の製錬所内での繰り返し処理 困難となって行くと考えられる。従って、 発明が解決しようとする課題は、これら砒 を含む製錬中間産物から、砒素を安定な形 系外へ抜き出す処理方法を提供することで る。

 本発明は、このような状況の下でなされた のである。
 本発明者らは、上述の課題を解決するため 鋭意研究を行った結果、非鉄製錬の操業に いて必然的に発生する中間産物である、硫 物形態の砒素を含む非鉄製錬中間産物、お び、砒素と金属形態の銅とを含む非鉄製錬 間産物の、2種類の非鉄製錬中間産物を同時 に処理する画期的な処理方法に想到し、本発 明を完成したものである。

 即ち、課題を解決するための第1の手段は、
 硫化物形態の砒素を含む非鉄製錬中間産物 、砒素と金属形態の銅とを含む非鉄製錬中 産物との、混合スラリーを、酸性領域で酸 浸出し浸出液を得る浸出工程と、
 当該浸出液に酸化剤を添加して、3価砒素を 5価砒素へ酸化して調整液を得る液調整工程 、
 当該調整液中の砒素をスコロダイト結晶へ 換する結晶化工程と、を有することを特徴 する砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方 である。

 第2の手段は、
 前記砒素と金属形態の銅とを含む非鉄製錬 間産物が、脱銅電解スライムであることを 徴とする第1の手段に記載の砒素を含む非鉄 製錬中間産物の処理方法である。

 第3の手段は、
 前記浸出工程が、硫化物形態の砒素を含む 鉄製錬中間産物と、砒素と金属形態の銅と 含む非鉄製錬中間産物との、混合スラリー 、空気または酸素またはこれらの混合ガス 吹き込みながら、温度を80℃以下とし、pHを 1.0以上2.0以下として浸出を行う第1浸出工程 、
 次いで、水酸化ナトリウム添加により、pH 2.0以上とした後、pHを非保持のまま、混合ス ラリーへ、空気または酸素またはこれらの混 合ガスを吹き込みながら、温度を80℃以下と 、30分間以上浸出を行う第2浸出工程と、
 次いで、温度を80℃以上とし、さらに30分間 以上浸出する第3浸出工程とを、有すること 特徴とする第1または第2の手段に記載の砒素 を含む非鉄製錬中間産物の処理方法である。

 第4の手段は、
 前記液調整工程が、40℃以上において前記 出液へ過酸化水素を添加し、3価砒素を5価砒 素に酸化した後、当該反応後液と金属銅とを 接触させ、残留する過酸化水素を除去する液 調整工程であることを特徴とする第1から第3 手段のいずれかに記載の砒素を含む非鉄製 中間産物の処理方法である。

 第5の手段は、
 前記結晶化工程が、前記液調整後液へ、第 鉄(Fe 2+ )塩を添加溶解し、それを酸化反応させる結 化工程であることを特徴とする第1から第4の 手段のいずれかに記載の砒素を含む非鉄製錬 中間産物の処理方法である。

 第6の手段は、
 前記酸化反応を、pH1以下の領域で行う事を 徴とする第1から第5の手段のいずれかに記 の砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方法 ある。

 第7の手段は、
 前記酸化反応を、液温度50℃以上において うことを特徴とする第1から第6の手段のいず れかに記載の砒素を含む非鉄製錬中間産物の 処理方法である。

 第8の手段は、
 前記酸化反応が、空気または酸素またはこ らの混合ガスを吹き込むものであることを 徴とする第1から第7の手段のいずれかに記 の砒素を含む非鉄製錬中間産物の処理方法 ある。

 本発明によれば、硫化物形態の砒素を含 非鉄製錬中間産物と砒素と金属形態の銅と 含む非鉄製錬中間産物とから、砒素を抽出 、濾過性に優れ且つ安定なスコロダイトの 晶へと処理することが出来た。

 以下、図1に示すフローチャートを参照し ながら、本発明を実施するための最良の形態 について、1.砒素を含む非鉄製錬中間産物、2 .浸出工程、3.液調整工程、4.結晶化工程、の に詳細に説明する。

1.砒素を含む非鉄製錬中間産物
 硫化物形態の砒素を含む非鉄製錬中間産物( 1)とは、例えば、砒素を含む製錬工程水や排 に硫化剤を反応させ回収される殿物である 尚、硫化剤としては、硫化水素、水硫化ソ ダ、硫化ソーダ等がある。
 砒素と金属形態の銅とを含む非鉄製錬中間 物(2)とは、例えば、脱銅電解スライムであ 。

 ここで、脱銅電解スライムについて、さら 詳しく説明する。
 当該脱銅電解スライムは、銅電解精製工場 おいて実施される浄液工程(銅電解液に蓄積 する砒素等の不純物を、電解採取により回収 除去する工程)で、銅、砒素等が泥状の金属 して電解析出することで発生する殿物であ 。この電解採取による銅電解液の浄液工程 、銅電解精製工場において、一般的に採用 れている方法である。従って、当該脱銅電 スライムは、電気銅の品質を確保するため 必然的に発生する殿物である。

 各製錬所では、この脱銅電解スライムを 銅電解精製工場の前工程である乾式銅製錬 場へ戻すことで処理を行っている。しかし 結果として、砒素が、銅電解精製工場と乾 銅製錬工場との間を循環することとなり、 該砒素の最終的な取り扱いが問題である。 該問題は、今後、さらに大きな問題となる のである。

2.浸出工程
 浸出工程(3)は、硫化物形態の砒素を含む非 製錬中間産物(1)や(と)砒素と金属形態の銅 を含む非鉄製錬中間産物(2)から砒素を抽出 、当該砒素を含む浸出液(4)を得る工程であ 。
 本研究者等は、まず、脱銅電解スライムの 化溶解を酸性領域で行い、得られた銅溶液 用いて硫化砒素を溶解する方法の検討を行 た。
 ところが、当該方法にてスコロダイト結晶 成に必要な砒素の高濃度液を得ようとする 、その溶液は強酸溶液になってしまう。例 ば、上記(式1)の反応で、砒素濃度が47g/Lの を調製しようとした場合、その溶液の酸濃 は計算上184g/Lであり、pH換算ではpH-(マイナ )0.57の強酸溶液になる。

 ここで、砒素化合物であるスコロダイト 、強酸領域では生成が困難である。従って 得られた砒素溶液は、pHを調整しpH1程度に 和することが求められる。しかし、この際 NaOHを用いて中和すると、NaOHの使用量が多量 となり、pH調整後の液中のNa濃度が高くなる このため、後述する結晶化工程(6)では溶液 粘性が増大し、攪拌等が不能となり、スコ ダイト(7)を得ることは不可能となる。さら 、この浸出方法では、砒素浸出終了時に、 液中に銅が多量に溶存することとなり、ス ロダイト(7)の特性に悪影響を及ぼすことも えられた。

 そこで、本発明者らは、硫酸やNaOHの使用量 を最小に抑え、且つ、砒素の濃厚液の調製が 可能となる浸出方法を鋭意研究した。
 当該研究の結果、本発明者らは、次の(式2) 例示される反応プロセスに想到した。
 Cu 0 +1/3As 2 S 3 +1/2O 2 +1/3H 2 O=2/3HAsO 2 +CuS・・・(式2)
 (尚、Cu 0 とは、金属形態の銅を示す。)

 上記(式2)で例示される反応プロセスを詳細 検討した結果、当該反応プロセスを用いて 素の濃厚液を調製する際における、[1]~[3]の 課題も明らかとなった。
 [1]得られる浸出液(4)が冷却されても、結晶 析出しないこと。これは、実機操業時の濾 時等において、結晶が析出すれば操業不可 となるためである。
 [2]最終的に得られる砒素の結晶物(スコロダ イト(7))からの不純物、特に、鉛の溶出を抑 ること。
 [3]当該反応プロセスを用いて砒素濃度が高 浸出液(4)を得るための、金属形態のCu原料 幅広い選定が求められること。

 上記課題[1]~[3]に対し、本発明者らは以下の 発明により、当該課題を解決した。
[1]
得られる浸出液(4)中に含有される砒素におい て、溶解度が小さい3価砒素から溶解度が大 い5価砒素への酸化を積極的に進める。
 具体的には、浸出工程(3)を3段階に分けるこ とで、酸化効率を高めることを可能にした。 また、未酸化の3価砒素に対しては、NaOHを、 晶化工程(6)での結晶化に問題のない範囲で 該浸出液へ浸出時に適量添加(具体的には、 NaOH添加量を、溶液中のNa濃度が15g/Lを超えな 量とする。)することで、3価砒素の溶解度 高めることとした。この時、結晶化工程(6) おける浸出液(4)の粘性増加は抑止された。

[2]
 スコロダイト(7)からの溶出元素として、砒 のみならず鉛も問題となる。これは、浸出 (4)中の鉛が、結晶化工程で配合する硫酸第1 鉄塩の多量の硫酸根と硫酸鉛を形成し、これ がスコロダイト(7)に混入するためと推定され る。
 浸出液への過量の鉛の溶出を防ぐためには 浸出液(4)中の3価砒素の5価砒素への酸化が90 %を超えないように抑え、溶液が過酸化状態 なるのを避けること、さらに、硫化物形態 砒素を含む非鉄製錬中間産物(1)である硫化 素殿物と、砒素と金属形態の銅とを含む非 製錬中間産物(2)である脱銅電解スライムと 、適正配合して反応を行うことで、過量の の溶出を防ぐことが出来た。

 ここで、硫化物形態の砒素を含む非鉄製錬 間産物(1)と、砒素と金属形態の銅とを含む 鉄製錬中間産物(2)との適正配合について説 する。
 当該適正配合量は、上記(式2)より反応がな れると仮定し、上記反応に必要な量論量のA s 2 S 3 量を1倍当量としたとき、量論量の1倍当量以 は必要であり、好ましくは量論量の1.1倍当 以上である。このように、As 2 S 3 を量論量より多く配合することにより、鉛の 溶出を低く抑えることが出来る。この現象の 理由は不明であるが、As 2 S 3 を量論量より多く配合することにより、浸出 残渣(8)中に存在する単体硫黄量が多くなり、 当該単体硫黄が作用するためとも考えられる 。
 尚、当該浸出残渣(8)は、銅製錬工程(9)へ戻 ことが出来る。

[3]
 上述した(式2)で例示される反応プロセスに いては、金属形態の銅として純銅を用いた 合であっても反応可能といえる。すなわち 屑銅などの純銅を共存させ、硫化砒素パル を酸性域で酸化浸出させることでも、反応 進むものである。尤も、金属形態の銅に関 ては、銅製錬工場において、必然的に脱銅 解スライムが生成している。そして、当該 銅電解スライムには砒素が濃縮している。 って、当該砒素と金属形態の銅とを含む非 製錬中間産物(2)を銅系原料として用いるこ により、砒素の濃縮が容易にできると伴に 処理コストを低減させる観点からも好まし 。さらに、脱銅電解スライム中の銅は、単 としての銅の存在以外に、金属間化合物で る砒化銅としての銅の存在が相当量認めら る。そして、銅が砒化銅等の合金形態であ ても、酸性下において酸化浸出で溶解可能 ものであれば銅系原料として利用すること 可能であり、これら合金形態の銅の利用も 素濃度を上げる観点からも、コストの観点 らも好ましい。尚、当該砒化銅は、湿式亜 製錬の脱砒素工程で発生する場合が多いが これらの砒化銅は本発明に係る銅系原料と て好適である。

 浸出工程(3)における操作について、さらに 下記に例示する。
 第1の浸出工程では、硫化物形態の砒素を含 む非鉄製錬中間産物(1)と、砒素と金属形態の 銅とを含む非鉄製錬中間産物(2)とを混合し、 混合スラリーとする。それぞれの非鉄製錬中 間産物の配合は、前述のように当該非鉄製錬 中間産物に含まれるメタル態様の銅に対して 、硫化物形態の砒素が上述した(式2)の反応に おける量論量の1倍当量以上になるようにす 。もっとも金属銅の含有量が不明の場合は 近似的に、銅含有量をメタル態様の銅と仮 してもよいが、これは、硫化砒素に関して 同様である。

 当該混合スラリーの調製時または調製後 おいて、酸を添加してもよい。酸の添加に り、脱銅電解スライムの浸出が促進される らである。酸は、硫酸が好ましい。酸の添 は、混合スラリーのpHを1~2程度とすればよ 、これにより脱銅電解スライムの浸出が十 に行える。特に、pH1程度であれば、後工程 ある砒素の結晶化工程(6)においても好適で る。

 結局、本発明者らは、第1の浸出工程にお いて上述したようにpHを1~2という、あまり低 ない酸性条件下とし、且つ、浸出時の混合 ラリーの温度を80℃以下とした場合であっ も、十分な酸化浸出が可能であることをも 出した。

 試験的に、混合スラリーの温度である浸 温度を測定した。浸出時間は120分間とした 原料や配合、浸出条件のpH1~2は、同条件と て、浸出温度を90、80、65、50℃と変化させて 、最終の浸出率を質量比で求めると、それぞ れ91.0%、91.4%、91.6%、91.2%となり、大きな差異 なかった。このように、pHが十分に低い訳 もなく、且つ、液温が高温でもない条件下 ありながら、高浸出率が得られる理由とし 、脱銅電解スライムの1次粒子が10~30μmと非 に細かく、元来、反応性に富んでいるから はないかと推定している。

 さらに注目すべきは、上記(式2)の反応は 酸発生または酸消費のどちらの反応でもな ことである。従って、反応の始期において 一旦、浸出pHを設定すれば、当該pHを維持し たままで反応が進むと考えられる。しかし実 際の反応では、pHが徐々に低下していく。こ は、3価砒素の一部が5価砒素へと酸化して くためと考えられる。下記(式3)、(式4)に当 反応を示す。

 HAsO 2 +1/2O 2 +H 2 O=H 2 AsO 4 - +H + ・・・(式3)
 HAsO 2 +1/2O 2 +H 2 O=H 3 AsO 4 ・・・(式4)
 従って、第1浸出工程では、pHを非保持とし がら、当該pHを1~2間に保つため、上述した 出率確保の観点と併せて、浸出時pH範囲の保 持の観点からも、その条件を精査することが 求められる。
 (式3)から、反応が進むとpHは低下し、最終 には、1以下になる可能性がある。
しかし、上記基本反応式である(式2)を素反応 に分解して考えれば、(式5)、(式6)、(式7)であ ると考えられる。

 Cu 0 +2H + +1/2O 2 =Cu 2+ +H 2 O・・・(式5)
 As 0 +3/4O 2 +1/2H 2 O=HAsO 2 ・・・(式6)
 Cu 2+ +1/3As 2 S 3 +4/3H 2 O=CuS+2/3HAsO 2 +2H + ・・・(式7)

 そうであるなら、pH低下を抑制するため は、(式3)の進行を抑制して酸の発生を抑え 、(式5)の進行を促進させて酸を消費させる (式7)の進行を抑制して酸の発生を抑える、 とが有効であると考察された。

 以上の考察と、試行錯誤とを重ねた結果 浸出温度を80℃~90℃とすれば、浸出反応の 行と伴にpHの低下幅が大きく、浸出液(4)のpH 1を割り込み易くなり、管理が不安定に成る と共に、第2浸出工程におけるNaOH使用が増加 ることが判明した。一方、浸出温度を80℃ 下、好ましくは70℃以下とすると、浸出反応 の進行に拘わらず、pHの低下幅が小さく管理 安定し、浸出液(4)のpHを確実に1~2間に収め ことが可能となった。

 この結果、浸出温度を80℃以下とするこ で、浸出開始のpHを2弱に設定すれば、第1浸 工程の終了時のpHを常に1以上とすることが 来、浸出時にpHコントロールをせずともpHを 1~2間に保つことが出来た。尚、浸出開始時の pH制御は、所定量の硫酸を添加して行う。ま 、第1浸出工程における浸出率確保の意味か ら、当該第1浸出工程は、少なくとも30分間以 上行うことが良い。

 第1浸出工程で生成する砒素を浸出した後に スラリーは、さらに第2浸出工程にて浸出を い、当該浸出液に溶存している銅を除去し つ、さらに砒素を浸出すると共に、3価砒素 5価砒素へ酸化を進める。
 第1浸出工程終了時の浸出液には、銅が数g/L 存在しており、これを除去する必要がある。
 また、浸出した砒素は、約30%前後が5価砒素 へ酸化しているに過ぎない。

 第2浸出工程では、第1浸出工程で生成し 合スラリーにNaOHを添加し、当該混合スラリ のpHを2.0以上とする。pHを上昇させることに より、3価砒素の5価砒素への酸化が促進され 。これは、砒素が、酸性より中性領域へ近 くほど酸化され易いからである。

 第2浸出工程における混合スラリーの温度 は、第1浸出工程と同様に、さほど高温を必 とせず、80℃以下が好適である。一般的には 、3価砒素の5価砒素への酸化は、温度が高い 、良好である。しかし、本検討結果は逆で る。当該第2浸出工程における混合スラリー の温度は、80℃以下が好適であることの詳細 理由は不明であるが、原料成分の複雑さに 因する可能性がある。

 試験として、第1浸出工程にて生成した混合 スラリーを用い、温度のみを変更した条件で 第2浸出工程を施した。
 同様の組成を有する原料試料を準備し、第1 浸出工程の温度を60℃、浸出時間を120分とし 。一方、第2浸出工程の温度を90℃,80℃,70℃, 60℃と変化させ、浸出時間は45分間のみとし 。浸出温度を90,80,70,60℃でそれぞれの浸出各 温度での、第2浸出工程における3価砒素の5価 砒素への酸化変換率を調べた。当該3価砒素 5価砒素への酸化変換率の結果を表1に示す。

 表1の結果から、80℃以上では、3価砒素の5 砒素への酸化率が激減することがわかった 以上の結果より、第2浸出工程では、浸出温 に上限があり、80℃以下の低い温度であれ 、3価砒素の5価砒素への酸化率は高いことが わかった。なお、上述したように、反応全体 では(式3)、(式7)の進行によってpHが低下して く。しかし、pHが1を割ることはなかった。
 第2浸出工程の反応時間は、反応の進行を十 分保証する観点から30分間以上、好ましくは4 5分間以上、実施するべきである。

 第3浸出工程では、第1および第2浸出工程 経て生成し混合スラリーから、銅を除去す 工程である。第1および第2浸出工程を経た 合スラリーは、液中に銅がまだ数100mg/L~1g/L 度残っている。そこで、当該残留する銅を 50mg/L以下に除去する必要がある。これには 第3浸出工程の温度を上げることが効果的で ることに、想到した。第3浸出工程の温度は 、好ましくは80℃以上とし、30分間以上反応 行うのが良い。銅の含有量が数mg/L程度とな 迄、除去されるからである。

 試験として、第3浸出工程の反応温度のみ を変え、最終浸出液中の銅濃度を測定した。 原料試料は各試験共同一であり、第1浸出工 は浸出温度60℃、時間120分間、第2浸出工程 、浸出温度60℃、時間45分間とした。この条 で得られた混合スラリー試料を、浸出温度9 0℃,80℃,70℃、浸出時間は各45分間で浸出試験 をした。結果を表2に示す。

※表中のmg/lとあるのは、文中のmg/Lと同義で る。

 表2から明らかなように、反応温度が80℃ 上になれば、急激に銅の濃度が減少するこ が判明し、反応温度は80℃以上が好ましい とがわかった。なお、第3浸出工程でもpHは 下する挙動を示すものの、浸出反応終了時 においても、尚、pHは1を割ることがなかっ 。そして、当該pH値は、後工程にとっても好 ましいpHであることが判明した。さらにpHは1 割ることがなかったので、後工程におけるp H調整が簡易になり、pH調整に用いる薬剤の使 用量も抑制できた。すなわち、砒素処理をす る上で非常に好適な砒素溶解液が得られた。

3.液調整工程
 液調整工程(5)は、上記浸出工程(3)で得られ 浸出液(4)へ過酸化水素を添加し、当該浸出 (4)中に含まれる未酸化の3価砒素を、5価砒 に酸化する酸化工程と、当該酸化後液に残 する過酸化水素を除去する脱酸工程とを有 る。

 (酸化工程)
 本発明者らの検討によれば、空気や酸素ガ は、3価砒素を、ほぼ完全に5価Asへ酸化させ るための酸化剤としては酸化力が弱い。ここ で本発明者らは、酸化剤として汎用的に使わ れている過酸化水素(H 2 O 2 )を採用した。尚、用いる過酸化水素は、30~35 %濃度の汎用的に使われているもので良い。

 当該過酸化水素による、3価砒素の酸化を( 8)、(式9)に示す。
  HAsO 2 +H 2 O 2 =H 2 AsO 4 - +H + ・・・・(式8)
  HAsO 2 +H 2 O 2 =H 3 AsO 4 ・・・・(式9)
 過酸化水素の添加時間は、5分間以上かけて おこなえば、一部分解による気泡の発生が抑 制され添加効率が上がるが、好ましくは、10 間~15分間が良い。
 過酸化水素の添加量は、3価砒素の酸化反応 に必要な量論量の1~1.1倍量で良い。

 過酸化水素による3価砒素の酸化は非常に早 く、添加中にpHの低下と反応熱による温度の 昇が観察される。従って、(3価砒素濃度に よるが、)過酸化水素の添加を65~70℃で開始 れば、添加終了時には温度が80℃近くまで上 がっている。
 反応時間は、酸化を完全に行う観点から、 酸化水素添加完了後60分間以上かけること 肝要である。

 (脱酸工程)
 脱酸工程は、上記酸化工程で得られた酸化 液中に残留する過酸化水素を除去する工程 ある。
 上述した未酸化の3価砒素を、5価砒素に酸 する酸化工程の後、当該酸化後液中に残留 る過酸化水素は、その濃度にもよるが、次 程の結晶化工程(6)にて添加する第1鉄塩の一 を酸化するため、スコロダイト(7)生成の観 から好ましくないので、除去することが望 しい。

 当該酸化後液中に残留する過酸化水素を除 するには、金、銀等の金属のコロイドを添 し、過酸化水素を分解する方法も考えられ 。しかし、ハンドリング性やロスによる損 を考えると実操業では不適である。
 ここで、本発明者等は、分解ではなく消費 よる除去という概念に想到し、当該概念を 討した。その結果、当該酸化後液中に残留 る過酸化水素と、金属銅とを接触させ(式10) に示す反応で、過酸化水素を消費させて除去 する方法が最も合理的であることに想到した 。
  Cu 0 +H 2 O 2 +H 2 SO 4 =CuSO 4 +2H 2 O・・・・(式10)
 反応温度は、反応を完結させるため40℃以 が好ましい。
 反応時間は、pHが一定値を示した時点で終 と判断出来る。これは、当該反応が(式10)に すようにpHの上昇を伴うものだからである

4.結晶化工程
 結晶化工程(6)は、液調整工程(5)を終えた液 整液中の砒素を、スコロダイト(7)へと結晶 する工程である。
 液調整工程(5)を終えた液調整液中の砒素濃 は、スコロダイト(7)の生産性を考えた場合 30g/L以上の濃厚液であることが好ましく、 らに好ましくは40g/L以上であると良い。
 まず、液調整工程(5)を終えた液調整液に対 、第一鉄(Fe 2+ )塩を添加溶解し、室温にて硫酸(H 2 SO 4 )を添加してpH1に調整する。
 ここで、第一鉄塩には種々あるが、設備の 腐食性に負荷をかけず、汎用的な薬剤であ ことから硫酸第一鉄が好ましい。
 硫酸第一鉄の添加量は、鉄純分量として被 理砒素総モル量の1倍当量以上、好ましくは 1.5倍当量以上加えれば良いが、コスト面を考 えると1.5倍当量で良い。

 以上の調合をおこなった後、当該液調整液 所定の反応温度まで昇温する。ここで反応 度が50℃以上あれば、スコロダイト(7)が析 可能である。しかし、反応温度が高い方が コロダイト(7)の粒径が大きくなるので、大 雰囲気下で昇温可能な90~100℃が望ましい。
 当該液調整液が所定の反応温度に到達した 、空気または酸素またはこれら混合ガスの く込みを開始し、また攪拌も強攪拌とし、 液混合状態をつくり所定の反応温度を保ち がら高温酸化による結晶化反応を進める。

 当該結晶化反応は2~3時間程度で下記推定式( 式11)~(式16)によって殆ど決定される。液の酸 還元電位も95℃で400mV以上(VS;Ag/AgCl)を示し、 砒素の90%以上がスコロダイトへの変換を完了 する。
 反応の前半
  2FeSO 4 +1/2O 2 +H 2 SO 4 =Fe 2 (SO 4 ) 3 +H 2 O・・・(式11)
  2H 3 AsO 4 +Fe 2 (SO 4 ) 3 +4H 2 O=2FeAsO 4 ・2H 2 O+3H 2 SO 4 ・・・・(式12)
  全反応式(式11)+(式12)は下式である。
  2H 3 AsO 4 +2FeSO 4 +1/2O 2 +3H 2 O=2FeAsO 4 ・2H 2 O+2H 2 SO 4 ・・・・(式13)
 As濃度が低下した反応後半
  2FeSO 4 +1/2O 2 +H 2 SO 4 =Fe 2 (SO 4 ) 3 +H 2 O・・・(式14)
  2/3H 3 AsO 4 +1/3Fe 2 (SO 4 ) 3 +4/3H 2 O=2/3FeAsO 4 ・2H 2 O+H 2 SO 4 ・・・・(式15)
  全反応式(式14)+(式15)は下式である。
  2/3H 3 AsO 4 +2FeSO 4 +1/2O 2 +4/3H 2 O=2/3FeAsO 4 ・2H 2 O+2/3Fe 2 (SO 4 ) 3 ・・・・(式16)
 即ち、酸化方法にもよるが、反応2~3時間ま に、当該溶液のpH、砒素濃度および鉄濃度 急激に低下し、液の酸化還元電位も95℃で400 mV以上(VS+;Ag/AgCl)を示す。このことは、当該溶 液中の砒素の90%以上が、スコロダイトへの変 換を完了したことを示している。その後、結 晶化反応を継続しても、当該溶液中に残留す る砒素が少量低下するのみで、pHや液の酸還 電位は殆ど変化しない。
 尚、結晶化反応を平衡状態で終えるには、 該結晶化反応を5~7時間で完結することが好 しい。
 一方、生成する、ろ液(10)は、排水処理工程 (11)にて処理すればよい。

 以上、詳細に説明したように本発明によ ば、硫化物形態の砒素を含む非鉄製錬中間 物(1)や砒素と金属形態の銅とを含む非鉄製 中間産物(2)の両非鉄製錬中間産物を、製錬 程へ繰り返すことなく、同時に処理するこ が可能となり、しかも含有する砒素は、安 物質であるスコロダイトへ変換させるため 砒素を安定に管理保管が可能となる。これ 、将来の銅鉱石中の砒素品位上昇への対応 となることは無論、環境対策上その効果は 大である。

 以下に実施例を示し、本発明をより具体的 説明する。
(実施例1)
 <浸出>
(第1浸出工程)
 表3に品位を示す硫化砒素殿物553wet・gと、 4に品位を示す脱銅電解スライム 113dry・gと 、2リットルビーカー(4枚バッフル付き)に測 り取り、純水1,210mLを加えスラリー(pH2.48、at26 ℃)とした。当該配合における硫化砒素の量 、上記(式2)の量論量の約1.3倍相当量である
 尚、当該脱銅電解スライムは、乾燥時に凝 していたものを事前にカッターミルで解砕 、710μmアンダーとしたものを用いた。また 化学分析値は、特に記載ない場合、ICP分析 置を用いて測定した値であり、(%)は、(質量 %)の意味である。

 次いでスラリーに、95%硫酸(H 2 SO 4 )を16.3g添加した。この時点ではpH1.47(at.29℃) あった。さらに、当該スラリーを50℃まで昇 温した。この時点ではpH1.43(at.50℃)であった 次いで、攪拌を強攪拌とし、ビーカー底部 りガラス管を用い、酸素ガスを、430mL/分で き込みを開始し、50℃を維持しつつ120分間浸 出を行った。この時点ではpH1.38(at.50℃)であ た。ここで、当該スラリーの少量をサンプ ングし、液分析を行った結果を表5に示す。
尚、T-Asとは、砒素の全量の意味である。

(注)表中のmg/lは、文中のmg/Lと同義である。

(第2浸出工程)
 第1浸出工程に引き続き、当該浸出スラリー に、500g・NaOH/L濃度のNaOH溶液を61mL添加し中和 を行った。この中和直後のpHは3.81(at.59℃)で った。
 次いで、浸出温度を60℃へ調整して恒温と 、第1浸出工程と同量の酸素を吹き込みなが 45分間浸出を続け第2浸出工程を終了した。 の時点ではpH2.26(at.60℃)であった。ここで、 当該スラリーの少量をサンプリングし、液分 析を行った結果を表6に示す。

(注)表中のg/lは、文中のg/Lと同義である。

(第3浸出工程)
 第2浸出工程に引き続き、スラリーの温度を 80℃へ昇温し、80℃に達したら45分間維持しつ つ、第1、第2浸出工程と同量の酸素を引き込 ながら浸出を行い、第3浸出工程を終了した 。この時点ではpH2.03(at.80℃)であった。ここ 、当該スラリーの少量をサンプリングし、 分析を行った結果を表7に示す。

(注)表中のg/l及びmg/lは、文中のg/L及びmg/Lと 義である。

 また、回収した浸出残渣の重量は、560wet g(水分64%)であった。当該浸出残渣の水洗後 品位を表8に示す。表8から求めた浸出率は91 .8%であった。

 <液調整>
(酸化)
 第1~第3浸出工程で得られた浸出液1,000mlを、 1(L)ビーカーに取った。ここへ、含有される3 砒素を酸化するに必要な1.05倍当量の過酸化 水素を添加した。
 具体的には、30%過酸化水素水17.5gを、昇温 の当該浸出液が60℃となった時点から添加を 開始し、12分間で添加を終了した。この時点 浸出液の酸化還元電位は81℃で526mV(VS;Ag/AgCl) であったが、ここを反応開始とした。尚、攪 拌は空気を巻き込まない程度の弱攪拌とした 。
 酸化反応時における浸出液の温度-pH-酸化還 元電位(VS;Ag/AgCl)の推移を表9に示す。

(脱酸)
 液調整に引き続き、上記の酸化反応終液全 を対象として、脱過酸化水素処理を行って 調整後液を得た。
 脱過酸化水素剤として、本実施例では試薬1 級の銅粉末を用いた。
 反応条件は、反応温度を40℃とし、銅粉1.8g 添加直後を反応開始とした。
 脱酸時における酸化反応終了液の温度-pH-酸 化還元電位(VS;Ag/AgCl)の推移を表10に示す。
 尚、脱酸後における調整後液中の砒素濃度 45.3g/Lであり、銅濃度は111mg/Lと上昇してい 。

 <結晶化>
 液調整で得られた調整後液を純水で希釈し 砒素濃度を45g/Lに調整した。当該調整液800mL を2Lビーカーに移し、95%硫酸を添加してpH1.15 調整した。ここへ添加する第一鉄(Fe 2+ )量は、含有される砒素モル量の1.5倍モル量 した。具体的には、試薬1級の硫酸第一鉄(FeS O 4 ・7H 2 O)を200g測り取り、当該調整液へ添加溶解し、 さらに95%硫酸を添加して、30℃でpH1.0へ調整 た。
 当該溶液を加熱して95℃へ昇温し、次いで ーカー底部よりガラス管を用い酸素ガスを 950mL/分で吹き込み開始し、大気圧下におい 強攪拌し、気液混合状態で7時間反応させて コロダイトを生成させた。
 生成したスコロダイトの性状を表11に示す

(注)表中のmg/lは、文中のmg/Lと同義である。

本発明の実施形態を示すフローチャー である。