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Title:
METHOD FOR TREATING TABLETING SURFACE OF PESTLE OR MORTAR FOR TABLETING TABLETS, PESTLE OR MORTAR THAT HAS BEEN SURFACE TREATED BY THE METHOD, AND TABLETS TABLETED BY THE PESTLE OR MORTAR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/098904
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for treating a tableting surface of a pestle or a mortar for tableting tablets that can reliably join various metals as an alloy to a tableting surface of various base metals in a simple, easy and efficient manner. The method comprises a temporary film forming step of adhering dissimilar metal particles (2), which are particles of a metal different from a base metal (1), onto a tableting surface of the base metal (1) by shot peening or with a binder to provide a dissimilar metal film (3) on the tableting surface of the base metal (1), and a beam irradiation step of applying an energy beam such as an electron beam (4) or a laser beam onto the tableting surface of the base metal (1) with the dissimilar metal film (3) provided thereon by the temporary film forming step to bond the dissimilar metal film (3) to the base metal (1).

Inventors:
SAWAGUCHI, Kazuo (2-71, Aza Kitahouji Higashinakatomi, Aizumi-cho, Itano-gu, Tokushima 22, 77112, JP)
澤口一男 (〒22 徳島県板野郡藍住町東中富字北傍示2番地71 Tokushima, 77112, JP)
Application Number:
JP2009/000491
Publication Date:
August 13, 2009
Filing Date:
February 07, 2009
Export Citation:
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Assignee:
SAWAGUCHI, Kazuo (2-71, Aza Kitahouji Higashinakatomi, Aizumi-cho, Itano-gu, Tokushima 22, 77112, JP)
澤口一男 (〒22 徳島県板野郡藍住町東中富字北傍示2番地71 Tokushima, 77112, JP)
LTT Bio-Pharma CO., LTD. (2-20, Kaigan 1-chome Minato-k, Tokyo 22, 10500, JP)
International Classes:
C23C26/00; B23K15/00; B23K26/20; B30B11/02
Attorney, Agent or Firm:
TOYOSU, Yasuhiro et al. (1-5-9, Kanazawa tokushima-shi, Tokushima 71, 77008, JP)
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Claims:
 母材金属(1)の打錠表面に、母材金属(1)と異なる金属粒である異種金属粒(2)をショットピーニングして、母材金属(1)の打錠表面に異種金属膜(3)を設ける仮膜工程と、
 仮膜工程で異種金属膜(3)を設けた母材金属(1)の打錠表面に電子ビーム(4)又はレーザービームからなるエネルギービームを照射して異種金属膜(3)と母材金属(1)とを結合して打錠表面層(5)とするビーム照射工程とからなる錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 母材金属(1)の打錠表面に、母材金属(1)と異なる金属粒である異種金属粒(2)をショットピーニングして、母材金属(1)の打錠表面に異種金属膜(3)を設ける仮膜工程と、
 仮膜工程で異種金属膜(3)を設けた母材金属(1)の打錠表面に電子ビーム(4)又はレーザービームからなるエネルギービームを照射して異種金属膜(3)と母材金属(1)とを結合して打錠表面層(5)とするビーム照射工程とからなり、前記異種金属粒(2)にフッ化ナトリウム、硫化ナトリウム、炭化ナトリウム、ホウ化ナトリウム、フッ化カリウム、硫化カリウム、炭化カリウム、ホウ化カリウム、ステアリン酸マグネシウムのいずれかを使用する錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 母材金属(1)の打錠表面に、母材金属(1)と異なる金属粒である異種金属粒(2)を、エネルギービームのエネルギーで消失するバインダ(6)を介して付着して母材金属(1)の打錠表面に異種金属膜(3)を設ける仮膜工程と、
 仮膜工程で異種金属膜(3)を設けた母材金属(1)の打錠表面に電子ビーム(4)又はレーザービームからなるエネルギービームを照射し、バインダ(6)を消失して異種金属膜(3)と母材金属(1)とを結合して打錠表面層(5)を設けるビーム照射工程とからなる錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 母材金属(1)の打錠表面に、母材金属(1)と異なる金属粒である異種金属粒(2)を、エネルギービームのエネルギーで消失するバインダ(6)を介して付着して母材金属(1)の打錠表面に異種金属膜(3)を設ける仮膜工程と、
 仮膜工程で異種金属膜(3)を設けた母材金属(1)の打錠表面に電子ビーム(4)又はレーザービームからなるエネルギービームを照射し、バインダ(6)を消失して異種金属膜(3)と母材金属(1)とを結合して打錠表面層(5)を設けるビーム照射工程とからなり、前記異種金属粒(2)にフッ化ナトリウム、硫化ナトリウム、炭化ナトリウム、ホウ化ナトリウム、フッ化カリウム、硫化カリウム、炭化カリウム、ホウ化カリウム、ステアリン酸マグネシウムのいずれかを使用する錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 母材金属(1)の打錠表面に、母材金属(1)と異なる金属である異種金属を真空蒸着して異種金属膜(3)を設ける仮膜工程と、
 仮膜工程で異種金属膜(3)を設けた母材金属(1)の打錠表面に電子ビーム(4)又はレーザービームからなるエネルギービームを照射して異種金属膜(3)と母材金属(1)とを結合して打錠表面層(5)とするビーム照射工程とからなる錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、異なる金属を含有する複数の異種金属粉末を造粒してなる異種金属粒(2)にエネルギービームを照射し、エネルギービームで異種金属粒(2)を加熱して複数の金属を含む金属蒸気(9)として母材金属(1)の表面に付着する請求項5に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、異種金属粒(2)を加速して母材金属(1)の打錠表面に付着する請求項3または4に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、異なる金属からなる複数の異種金属粒(2)からなる異種金属膜(3)を設ける請求項1ないし4のいずれかに記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、異なる金属からなる複数の異種金属からなる異種金属膜(3)を設ける請求項5に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、平均粒径の異なる金属粒を母材金属(1)の表面に噴射する請求項1ないし4のいずれかに記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、使用される異種金属粒(2)が、W、C、B、Ti、Ni、Cr、Si、Mo、Ag、Au、Ba、Be、Ca、Co、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb、Pt、Ta、V、F、S、及びこれ等の金属のフッ化物、硫化物、窒化物、炭化物、ホウ化物の少なくとも何れかを含む請求項1または3に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、使用される異種金属粒(2)が、二硫化モリブデンと硫化タングステンと窒化硼素のいずれかを含む請求項1または3に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 仮膜工程において使用される異種金属粒(2)が、複数金属の合金と金属を含む化合物である請求項1または3に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 仮膜工程において使用する異種金属粒(2)の平均粒径が0.03μm以上である請求項1または3に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 仮膜工程において使用する異種金属粒(2)の平均粒径が500μm以下である請求項1ないし4のいずれかに記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、使用される異種金属が、Na、K、W、C、B、Ti、Ni、Cr、Si、Mo、Ag、Au、Ba、Be、Ca、Co、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb、Pt、Ta、V、F、S、及び金属のフッ化物、金属の硫化物、金属の窒化物、金属の炭化物、金属のホウ化物の少なくとも何れかを含む請求項5に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、使用される異種金属が、二硫化モリブデン、硫化タングステン、窒化硼素、ステアリン酸マグネシウム、フッ化ナトリウム、硫化ナトリウム、炭化ナトリウム、ホウ化ナトリウム、フッ化カリウム、硫化カリウム、炭化カリウム、ホウ化カリウムのいずれかを含む請求項5に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において使用される異種金属が、複数金属の合金と金属を含む化合物である請求項5に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において使用する異種金属粒(2)の平均粒径が1μmないし3mmである請求項6に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 母材金属(1)がFe、Al、Cu、鉄合金、アルミ合金、銅合金、Ag、Au、Ba、Ca、Co、Mg、Mn、Ni、Nb、Pt、Ta、Ti、Vを含む金属、銀合金、金合金、カルシウム合金、コバルト合金、クロム合金、マグネシウム合金、マンガン合金、ニッケル合金、ニオブ合金、タンタル合金、チタン合金、バナジウム合金、焼結金属、F、S、及びこれ等の金属のフッ化物、硫化物、窒化物、炭化物、ホウ化物のいずれかである請求項1ないし5のいずれかに記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記ビーム照射工程において、異種金属膜(3)を設けた母材金属(1)に、真空中又は気体中でエネルギービームを照射する請求項1ないし5のいずれかに記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記ビーム照射工程で設けられた打錠表面層(5)の表面を研磨工程で研磨する請求項1ないし5のいずれかに記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記研磨工程が、前記打錠表面層(5)に研磨粒をショットブラストする方法である請求項22に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記研磨工程で研磨された打錠表面層(5)の表面をショットピーニングして梨地処理する請求項22に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、異種金属粒(2)を加圧流体のエネルギー、電界及び/又は磁界で加速する請求項3または4に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、異種金属粒(2)を付着するバインダ(6)に水溶性又は有機溶媒溶解性のバインダ(6)を使用する請求項3または4に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、異種金属粒(2)を母材金属(1)に付着するバインダ(6)にオイルを使用する請求項3または4に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、異種金属粒(2)を母材金属(1)に付着するバインダ(6)に、糖類又はセルローズ類を使用する請求項3または4に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、異種金属粒(2)を母材金属(1)に付着するバインダ(6)に、アラビアゴム、トラガント、ガラヤゴム、カラメル、デンプン、可溶性デンプン、デキストリン、αデンプン、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、ローカストピーンガム、カゼインなどであり、半合成品では、リグニンスルホン酸塩、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチル化デンプンナトリウム塩、ヒドロキシエチル化デンプン、デンプンリン酸エステルナトリウム塩、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、アセチルセルロース、エステルガムのいずれかからなる天然物、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウム塩、水溶性共重合体、部分けん化酢酸ビニルとビニルエーテルの共重合体、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸及びそのエステルまたは塩の重合体または共重合体、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、クマロン樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂のいずれかからなる合成物のいずれかを単独であるいは複数種を混合したものを使用する請求項3または4に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、異種金属粒(2)を母材金属(1)に付着するバインダ(6)に、紫外線を照射して硬化する照射硬化樹脂を使用する請求項3または4に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、母材金属(1)の表面にバインダ(6)を塗布し、異種金属粒(2)をバインダ(6)の塗布された母材金属(1)の表面に加速して衝突させて異種金属膜(3)を設ける請求項3または4に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、母材金属(1)の表面に異種金属粒(2)を加速して衝突させると共に、バインダ(6)と異種金属粒(2)の両方を母材金属(1)の表面に向かって加速して異種金属膜(3)を設ける請求項3または4に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、粉末状のバインダ(6)と異種金属粒(2)とを母材金属(1)の表面に静電力で付着し、その後、加熱してバインダ(6)でもって異種金属粒(2)を母材金属(1)の表面に結合して異種金属膜(3)を設ける請求項3または4に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 前記仮膜工程において、異種金属膜(3)の表面にコーティング剤を噴霧する請求項3または4に記載される錠剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法。
 錠剤を打錠する杵又は臼であって、母材金属(1)の打錠表面に、母材金属(1)と異なる金属粒である異種金属粒(2)をショットピーニングして設けてなる異種金属膜(3)に、電子ビーム(4)又はレーザービームからなるエネルギービームが照射されて異種金属膜(3)と母材金属(1)とが結合されてなる打錠表面層(5)を設けてなることを特徴とする錠剤を打錠する杵又は臼。
 錠剤を打錠する杵又は臼であって、母材金属(1)の打錠表面に、母材金属(1)と異なる金属粒であるフッ化ナトリウム、硫化ナトリウム、炭化ナトリウム、ホウ化ナトリウム、フッ化カリウム、硫化カリウム、炭化カリウム、ホウ化カリウム、ステアリン酸マグネシウムのいずれかを含む異種金属粒(2)をショットピーニングして設けてなる異種金属膜(3)に、電子ビーム(4)又はレーザービームからなるエネルギービームが照射されて異種金属膜(3)と母材金属(1)とが結合されてなる打錠表面層(5)を設けてなることを特徴とする錠剤を打錠する杵又は臼。
 錠剤を打錠する杵又は臼であって、母材金属(1)の打錠表面に、母材金属(1)と異なる金属粒である異種金属粒(2)が、エネルギービームのエネルギーで消失するバインダ(6)を介して設けてなる異種金属膜(3)に、電子ビーム(4)又はレーザービームからなるエネルギービームが照射されて、バインダ(6)が消失されて異種金属膜(3)と母材金属(1)とが結合されてなる打錠表面層(5)を設けてなることを特徴とする錠剤を打錠する杵又は臼。
 錠剤を打錠する杵又は臼であって、母材金属(1)の打錠表面に、母材金属(1)と異なる金属粒であるフッ化ナトリウム、硫化ナトリウム、炭化ナトリウム、ホウ化ナトリウム、フッ化カリウム、硫化カリウム、炭化カリウム、ホウ化カリウム、ステアリン酸マグネシウムのいずれかを含む異種金属粒(2)が、エネルギービームのエネルギーで消失するバインダ(6)を介して設けてなる異種金属膜(3)に、電子ビーム(4)又はレーザービームからなるエネルギービームが照射されて、バインダ(6)が消失されて異種金属膜(3)と母材金属(1)とが結合されてなる打錠表面層(5)を設けてなることを特徴とする錠剤を打錠する杵又は臼。
 錠剤を打錠する杵又は臼であって、母材金属(1)の打錠表面に、母材金属(1)と異なる金属である異種金属を真空蒸着して設けてなる異種金属膜(3)に、電子ビーム(4)又はレーザービームからなるエネルギービームが照射されて、異種金属膜(3)と母材金属(1)とが結合されてなる打錠表面層(5)を設けてなることを特徴とする錠剤を打錠する杵又は臼。
 前記打錠表面層(5)の摩擦係数が0.5以下である請求項35ないし39のいすれかに記載される錠剤を打錠する杵又は臼。
 前記打錠表面層(5)のRa(表面の算術平均粗度)が0.1μm以上で5μm以下である請求項35ないし39のいすれかに記載される錠剤を打錠する杵又は臼。
 請求項35ないし41のいずれかに記載される杵又は臼で打錠されてなる錠剤。
 滑択剤の含有量を0.2重量%以下とする請求項42に記載される錠剤。
 滑択剤を含まない請求項43に記載される錠剤。
 前記錠剤が、速崩壊錠剤、口腔内崩壊錠、膣内崩壊錠のいずれかである請求項42に記載される錠剤。
 前記錠剤が、薬剤、健康食品、菓子、医薬部外品のいずれかである請求項42に記載される錠剤。
Description:
錠剤を打錠する杵又は臼の打錠 面の処理方法とこの方法で表面処理された 又は臼とこの杵又は臼で打錠された錠剤

 本発明は、粉末状の製剤を打錠して錠剤 する杵又は臼の打錠表面の処理方法と、こ 方法で表面処理された杵又は臼と、さらに の杵又は臼で打錠された錠剤に関する。

 打錠杵や臼には、耐久性と剥離性とが要 される。このことを実現するための打錠杵 臼は開発されている。(特許文献1ないし4参 )

 特許文献1は、腐食性の原料を圧縮成型し て製剤を成型するために、杵や臼の耐腐食性 をより向上させるために、Ti、Ti合金、Ni-Cr-Mo 系合金、Ni-Mo系合金、Co基系合金等の金属で 成し、あるいはダイヤモンド状C、Ti、窒化 タン、窒化クロム及びTi-窒化チタンの二重 ートのいずれかで表面をコーティングする 術が記載される。

 また、特許文献2は、酸性物質又は付着性 物質を含有する錠剤を成型するための打錠機 の杵として、優れた耐腐食性と離型性を実現 するために、杵の打錠表面をクロームドッペ -Nコーティング処理をする技術を記載する。

 さらに、特許文献3は、高い機械的性能と 優れた耐腐食性を有する焼結合金により杵や 臼を形成する技術を記載している。この杵や 臼は、コバルト(Co)を36~53重量%、クロム(Cr)を2 7~35重量%、タングステン(W)を10~20重量%、炭素( C)を2~3重量%含有する成分に、タンタル(Ta)と オブ(Nb)の少なくともいずれか一方を0.2~5重 %加え、通常の手法により焼結して、耐腐食 に優れた焼結合金からなる。

 さらにまた、特許文献4は、耐食性と離型 性を実現するために、高ケイ素鋼を母材とし て杵や臼とし、さらに母材の表面に浸炭処理 してなる杵と臼を記載している。

 これ等の公報に記載される杵や臼は、全て 薬剤粉末を充分な耐久性でもって、しかも 着しない充分な剥離性で成形できない。た えば、特許文献1に記載される母材金属をTi する杵や臼では、充分な耐久性と剥離性を 現できない。また、母材金属の表面にコー ィング層を設ける杵や臼は、コーティング によって耐久性と剥離性を向上できても、 用するときにコーティング層が剥離して、 ーティング層の金属が錠剤に混入する弊害 発生する。また、特許文献3に記載される焼 結金属も耐衝撃強度が充分でなく、破損して 錠剤に混入する欠点がある。特許文献4に記 される浸炭処理した杵や臼は、錠剤に金属 混入する欠点はないが、充分な耐久性を実 できない。

特開2003-210553号公報

特開2001-71189号公報

特開平11-158571号公報

特開2002-1593号公報

特開2006-315076号公報

 本発明者は、従来の杵や臼が有する以上の 点を解決することを目的として、打錠表面 の処理方法を開発した。(特許文献5参照)
 この方法は、母材金属の打錠表面を、硬化 属を含む電極で放電加工して、窒化クロム ダイヤモンド状C、窒化チタン、クロームド ッペ-N、炭化チタン、硬質クロームメッキ、 電解ニッケルメッキ等の表面層を設けるこ で、従来のコーティング層が剥離するまで かかる時間に比べて、4~5倍に延長すること 成功した。ただ、この表面処理方法で処理 た杵又は臼によっても、全ての用途におい 十分な特性とは言い難く、さらに優れた表 処理が要望されている。さらに、従来の杵 は臼で打錠される錠剤は、錠剤の剥離性を 上するために、ステアリン酸マグネシウム どの滑択剤を添加している。滑択剤は、薬 として必要な成分ではなく、また患者に服 された状態では体内における錠剤の溶解に 響を与えることから、これを使用しないで 錠できることが切望されている。
 本発明は、さらにこの欠点を解決すること 目的に開発されたものである。本発明の重 な目的は、さらに優れた耐久性と剥離性を 現する錠剤の打錠杵又は臼を提供すること ある。

 本発明の請求項1の錠剤を打錠する杵又は 臼の打錠表面の処理方法は、母材金属1の打 表面に、母材金属1と異なる金属粒である異 金属粒2をショットピーニングして、母材金 属1の打錠表面に異種金属膜3を設ける仮膜工 と、仮膜工程で異種金属膜3を設けた母材金 属1の打錠表面に電子ビーム4又はレーザービ ムからなるエネルギービームを照射して異 金属膜3と母材金属1とを結合して打錠表面 5とするビーム照射工程とからなる。

 本発明の請求項2の錠剤を打錠する杵又は臼 の打錠表面の処理方法は、母材金属1の打錠 面に、母材金属1と異なる金属粒である異種 属粒2をショットピーニングして、母材金属 1の打錠表面に異種金属膜3を設ける仮膜工程 、仮膜工程で異種金属膜3を設けた母材金属 1の打錠表面に電子ビーム4又はレーザービー からなるエネルギービームを照射して異種 属膜3と母材金属1とを結合して打錠表面層5 するビーム照射工程とからなる。
 さらに、仮膜工程において使用する異種金 粒2には、フッ化ナトリウム、硫化ナトリウ ム、炭化ナトリウム、ホウ化ナトリウム、フ ッ化カリウム、硫化カリウム、炭化カリウム 、ホウ化カリウム、ステアリン酸マグネシウ ムのいずれかを使用する。

 本発明の請求項3の錠剤を打錠する杵又は 臼の打錠表面の処理方法は、母材金属1の打 表面に、母材金属1と異なる金属粒である異 金属粒2を、エネルギービームのエネルギー で消失するバインダ6を介して付着して母材 属1の打錠表面に異種金属膜3を設ける仮膜工 程と、仮膜工程で異種金属膜3を設けた母材 属1の打錠表面に電子ビーム4又はレーザービ ームからなるエネルギービームを照射し、バ インダ6を消失して異種金属膜3と母材金属1と を結合して打錠表面層5を設けるビーム照射 程とからなる。

 本発明の請求項4の錠剤を打錠する杵又は臼 の打錠表面の処理方法は、母材金属1の打錠 面に、母材金属1と異なる金属粒である異種 属粒2を、エネルギービームのエネルギーで 消失するバインダ6を介して付着して母材金 1の打錠表面に異種金属膜3を設ける仮膜工程 と、仮膜工程で異種金属膜3を設けた母材金 1の打錠表面に電子ビーム4又はレーザービー ムからなるエネルギービームを照射し、バイ ンダ6を消失して異種金属膜3と母材金属1とを 結合して打錠表面層5を設けるビーム照射工 とからなる。
 さらに、仮膜工程において使用する異種金 粒2には、フッ化ナトリウム、硫化ナトリウ ム、炭化ナトリウム、ホウ化ナトリウム、フ ッ化カリウム、硫化カリウム、炭化カリウム 、ホウ化カリウム、ステアリン酸マグネシウ ムのいずれかを使用する。

 本発明の請求項5の錠剤を打錠する杵又は 臼の打錠表面の処理方法は、母材金属1の打 表面に、母材金属1と異なる金属である異種 属を真空蒸着して異種金属膜3を設ける仮膜 工程と、仮膜工程で異種金属膜3を設けた母 金属1の打錠表面に電子ビーム4又はレーザー ビームからなるエネルギービームを照射して 異種金属膜3と母材金属1とを結合して打錠表 層5とするビーム照射工程とからなる。

 さらに、本発明の請求項6に記載する錠剤 を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法は 、請求項5に記載される杵又は臼の打錠表面 処理方法であって、仮膜工程において、異 る金属を含有する複数の異種金属粉末を造 してなる異種金属粒2にエネルギービームを 射し、エネルギービームで異種金属粒2を加 熱して複数の金属を含む金属蒸気9として母 金属1の表面に付着する。

 本発明の請求項7の錠剤を打錠する杵又は 臼の打錠表面の処理方法は、請求項3または4 記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 あって、仮膜工程において、異種金属粒2を 加速して母材金属1の打錠表面に付着する。

 本発明の請求項8の錠剤を打錠する杵又は 臼の打錠表面の処理方法は、請求項1ないし4 いずれかに記載される杵又は臼の打錠表面 処理方法であって、仮膜工程において、異 る金属からなる複数の異種金属粒2からなる 異種金属膜3を設けている。

 本発明の請求項9の錠剤を打錠する杵又は 臼の打錠表面の処理方法は、請求項5に記載 れる杵又は臼の打錠表面の処理方法であっ 、仮膜工程において、異なる金属からなる 数の異種金属からなる異種金属膜3を設けて る。

 本発明の請求項10の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項1ないし4 のいずれかに記載される杵又は臼の打錠表面 の処理方法であって、仮膜工程において、平 均粒径の異なる金属粒を母材金属1の表面に 射する。

 本発明の請求項11の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項1または3 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において使用される異種 金属粒2が、W、C、B、Ti、Ni、Cr、Si、Mo、Ag、Au 、Ba、Be、Ca、Co、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb、Pt、Ta、V F、S、及びこれ等の金属のフッ化物、硫化 、窒化物、炭化物、ホウ化物の少なくとも れかを含んでいる。

 本発明の請求項12の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項1または3 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において使用される異種 金属粒2が、二硫化モリブデンと硫化タング テンと窒化硼素のいずれかを含むんでいる

 本発明の請求項13の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項1または3 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において使用される異種 金属粒2を、複数金属の合金と金属を含む化 物としている。

 本発明の請求項14の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項1または3 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において使用する異種金 属粒2の平均粒径を0.03μm以上としている。

 本発明の請求項15の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項1ないし4 のいずれかに記載される杵又は臼の打錠表面 の処理方法であって、仮膜工程において使用 する異種金属粒2の平均粒径を500μm以下とし いる。

 本発明の請求項16の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項5に記載 れる杵又は臼の打錠表面の処理方法であっ 、仮膜工程において使用される異種金属が Na、K、W、C、B、Ti、Ni、Cr、Si、Mo、Ag、Au、Ba 、Be、Ca、Co、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb、Pt、Ta、V、F S、金属のフッ化物、金属の硫化物、金属の 化物、金属の炭化物、金属のホウ化物の少 くとも何れかを含んでいる。

 本発明の請求項17の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項5に記載 れる杵又は臼の打錠表面の処理方法であっ 、仮膜工程において使用される異種金属が 二硫化モリブデン、硫化タングステン、窒 硼素、ステアリン酸マグネシウム、フッ化 トリウム、硫化ナトリウム、炭化ナトリウ 、ホウ化ナトリウム、フッ化カリウム、硫 カリウム、炭化カリウム、ホウ化カリウム いずれかを含んでいる。

 本発明の請求項18の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項5に記載 れる杵又は臼の打錠表面の処理方法であっ 、仮膜工程において使用される異種金属を 複数金属の合金と金属を含む化合物として る。

 本発明の請求項19の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項6に記載 れる杵又は臼の打錠表面の処理方法であっ 、仮膜工程において使用する異種金属粒2の 平均粒径を1μmないし3mmとしている。

 本発明の請求項20の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項1ないし5 のいずれかに記載される杵又は臼の打錠表面 の処理方法であって、母材金属1を、Fe、Al、C u、鉄合金、アルミ合金、銅合金、Ag、Au、Ba Ca、Co、Mg、Mn、Ni、Nb、Pt、Ta、Ti、Vを含む金 、銀合金、金合金、カルシウム合金、コバ ト合金、クロム合金、マグネシウム合金、 ンガン合金、ニッケル合金、ニオブ合金、 ンタル合金、チタン合金、バナジウム合金 焼結金属、F、S、及びこれ等の金属のフッ 物、硫化物、窒化物、炭化物、ホウ化物の ずれかとしている。

 本発明の請求項21の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項1ないし5 のいずれかに記載される杵又は臼の打錠表面 の処理方法であって、ビーム照射工程におい て、異種金属膜3を設けた母材金属1に、真空 又は気体中でエネルギービームを照射する

 本発明の請求項22の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項1ないし5 のいずれかに記載される杵又は臼の打錠表面 の処理方法であって、ビーム照射工程で設け られた打錠表面層5の表面を研磨工程で研磨 る。

 本発明の請求項23の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項22に記載 される杵又は臼の打錠表面の処理方法であっ て、研磨工程を、打錠表面層5に研磨粒をシ ットブラストする方法としている。

 本発明の請求項24の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項22に記載 される杵又は臼の打錠表面の処理方法であっ て、研磨工程で研磨された打錠表面層5の表 をショットピーニングして梨地処理してい 。

 本発明の請求項25の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項3または4 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において、異種金属粒2 加圧流体のエネルギー、電界及び/又は磁界 加速する。

 本発明の請求項26の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項3または4 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において、異種金属粒2 付着するバインダ6に水溶性又は有機溶媒溶 性のバインダを使用する。

 本発明の請求項27の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項3または4 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において、異種金属粒2 母材金属1に付着するバインダ6にオイルを使 用する。

 本発明の請求項28の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項3または4 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において、異種金属粒2 母材金属1に付着するバインダ6に、糖類又は セルローズ類を使用する。

 本発明の請求項29の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項3または4 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において、異種金属粒2 母材金属1に付着するバインダ6に、アラビア ゴム、トラガント、ガラヤゴム、カラメル、 デンプン、可溶性デンプン、デキストリン、 αデンプン、アルギン酸ナトリウム、ゼラチ 、ローカストピーンガム、カゼインなどで り、半合成品では、リグニンスルホン酸塩 カルボキシメチルセルロースナトリウム塩 メチルセルロース、ヒドロキシエチルセル ース、カルボキシメチル化デンプンナトリ ム塩、ヒドロキシエチル化デンプン、デン ンリン酸エステルナトリウム塩、ヒドロキ プロピルセルロース、ヒドロキシプロピル チルセルロース、エチルセルロース、アセ ルセルロース、エステルガムのいずれかか なる天然物、ポリビニルアルコール、ポリ ニルメチルエーテル、ポリアクリルアミド ポリアクリル酸ナトリウム塩、水溶性共重 体、部分けん化酢酸ビニルとビニルエーテ の共重合体、アクリル酸、メタクリル酸、 レイン酸及びそのエステルまたは塩の重合 または共重合体、ポリエチレングリコール ポリエチレンオキシド、ポリビニルピロリ ン、ビニルピロリドン-酢酸ビニル共重合体 、ポリ酢酸ビニル、クマロン樹脂、石油樹脂 、フェノール樹脂のいずれかからなる合成物 のいずれかを単独であるいは複数種を混合し たものを使用する。

 本発明の請求項30の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項3または4 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において、異種金属粒2 母材金属1に付着するバインダ6に、紫外線を 照射して硬化する照射硬化樹脂を使用する。

 本発明の請求項31の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項3または4 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において、母材金属1の 面にバインダ6を塗布し、異種金属粒2をバイ ンダ6の塗布された母材金属1の表面に加速し 衝突させて異種金属膜3を設ける。

 本発明の請求項32の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項3または4 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において、母材金属1の 面に異種金属粒2を加速して衝突させると共 、バインダ6と異種金属粒2の両方を母材金 1の表面に向かって加速して異種金属膜3を設 ける。

 本発明の請求項33の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項3または4 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において、粉末状のバイ ンダ6と異種金属粒2とを母材金属1の表面に静 電力で付着し、その後、加熱してバインダ6 もって異種金属粒2を母材金属1の表面に結合 して異種金属膜3を設ける。

 本発明の請求項34の錠剤を打錠する杵又 臼の打錠表面の処理方法は、請求項3または4 に記載される杵又は臼の打錠表面の処理方法 であって、仮膜工程において、異種金属膜3 表面にコーティング剤を噴霧する。

 本発明の請求項35の錠剤を打錠する杵又 臼は、母材金属1の打錠表面に、母材金属1と 異なる金属粒である異種金属粒2をショット ーニングして設けてなる異種金属膜3に、電 ビーム4又はレーザービームからなるエネル ギービームを照射して、異種金属膜3と母材 属1とを結合してなる打錠表面層5を設けてい る。

 本発明の請求項36の錠剤を打錠する杵又 臼は、母材金属1の打錠表面に、母材金属1と 異なる金属粒であるフッ化ナトリウム、硫化 ナトリウム、炭化ナトリウム、ホウ化ナトリ ウム、フッ化カリウム、硫化カリウム、炭化 カリウム、ホウ化カリウム、ステアリン酸マ グネシウムのいずれかを含む異種金属粒2を ョットピーニングして設けてなる異種金属 3に、電子ビーム4又はレーザービームからな るエネルギービームを照射して、異種金属膜 3と母材金属1とを結合してなる打錠表面層5を 設けている。

 本発明の請求項37の錠剤を打錠する杵又 臼は、母材金属1の打錠表面に、母材金属1と 異なる金属粒である異種金属粒2を、エネル ービームのエネルギーで消失するバインダ6 介して設けてなる異種金属膜3に、電子ビー ム4又はレーザービームからなるエネルギー ームを照射して、バインダ6を消失させて異 金属膜3と母材金属1とを結合してなる打錠 面層5を設けている。

 本発明の請求項38の錠剤を打錠する杵又 臼は、母材金属1の打錠表面に、母材金属1と 異なる金属粒であるフッ化ナトリウム、硫化 ナトリウム、炭化ナトリウム、ホウ化ナトリ ウム、フッ化カリウム、硫化カリウム、炭化 カリウム、ホウ化カリウム、ステアリン酸マ グネシウムのいずれかを含む異種金属粒2を エネルギービームのエネルギーで消失する インダ6を介して設けてなる異種金属膜3に、 電子ビーム4又はレーザービームからなるエ ルギービームを照射して、バインダ6を消失 せて異種金属膜3と母材金属1とを結合して る打錠表面層5を設けている。

 本発明の請求項39の錠剤を打錠する杵又 臼は、母材金属1の打錠表面に、母材金属1と 異なる金属である異種金属を真空蒸着して設 けてなる異種金属膜3に、電子ビーム4又はレ ザービームからなるエネルギービームを照 して、異種金属膜3と母材金属1とを結合し なる打錠表面層5を設けている。

 本発明の請求項40の錠剤を打錠する杵又 臼は、請求項35ないし39のいずれかに記載さ る杵又は臼であって、打錠表面層5の摩擦係 数を0.5以下としている。

 本発明の請求項41の錠剤を打錠する杵又 臼は、請求項35ないし39のいずれかに記載さ る杵又は臼であって、打錠表面層5のRa(表面 の算術平均粗度)がを0.1μm以上で5μm以下とし いる。

 本発明の請求項42の錠剤は、請求項35ない し41のいずれかに記載される杵又は臼で打錠 ている。

 本発明の請求項43の錠剤は、滑択剤の含 量を0.2重量%以下としている。さらに、本発 の請求項44の錠剤は、滑択剤を含んでいな 。

 さらに、本発明の請求項45の錠剤は、速 壊錠剤、口腔内崩壊錠、膣内崩壊錠のいず かとしている。さらにまた、発明の請求項46 の錠剤は、薬剤、健康食品、菓子、医薬部外 品のいずれかとしている。

 本発明の方法で処理した杵や臼は、本発 者が先に開発した、特許文献5に記載する杵 又は臼に比較して、さらに100倍以上にも耐久 性を向上できる。また、本発明は、従来の杵 又は臼では剥離性が悪くて打錠できなかった 、実質的に滑択剤を含まない薬剤をも、きれ いな形状に打錠できる杵又は臼とすることが できる極めて優れた特徴も実現される。たと えば、以下の第1~第4からなる4種類の杵と臼 試作し、試作された杵と臼を使用して以下 組成の薬剤を打錠すると以下の結果となる

 薬剤の組成
 イププロフェン………………………50重量%
 ヒドロキシプロピルスターチ…………30重 %
 合成ケイ酸アルミニウム……………10重量%
 結晶セルロース………………………10重量%

(1)第1の杵と臼は、打錠表面に硬質クローム ッキを施している。
(2)第2の杵と臼は、打錠表面に窒化クローム ーティングを施している。
(3)第3の杵と臼は、特許文献5の方法、すなわ 打錠表面に放電加工で窒化クロムの硬化層 設けている。(本発明者が先に開発した特許 文献5に記載する杵と臼)
(4)本発明の方法で表面処理した杵と臼

 第1と第2の杵と臼は、20錠の打錠で、杵の表 面に付着する。
 第3の杵と臼は、40錠の打錠で、杵の表面に 着する。
 本発明の方法で表面処理した杵と臼である 4の杵と臼は、2000錠の打錠後にも、付着は 生しない。
 すなわち、上記の配合組成においては、滑 剤としてのステアリン酸マグネシウムを含 していないが、杵及び臼の表面の剥離性が れることから、かかる滑沢剤を配合しなく も付着は発生しないものであった。
 これに対して、第1から第3の杵と臼では、 沢剤の添加を必要とする結果となっていた

 さらに、本発明の請求項1にかかる杵又は 臼の打錠表面の処理方法は、簡単かつ容易に 、しかも能率よく、種々の母材金属の表面に 種々の金属からなる打錠表面層を確実に接合 できる特徴がある。それは、本発明の打錠表 面の処理方法が、母材金属の表面に異種金属 粒をショットピーニングして異種金属膜を設 け、異種金属膜を設けた母材金属の表面にエ ネルギービームを照射して異種金属膜と母材 金属とを結合するからである。とくに、本発 明の打錠表面の処理方法は、母材金属の打錠 表面にショットピーニングで異種金属膜を設 けて、その表面にエネルギービームを照射す ることを特徴とする。ショットピーニングは 、メッキして異種金属膜を設ける方法のよう に廃液を処理する必要がない。また、溶射に 比較して簡単な装置で能率よく異種金属膜を 設けることができる。さらに、異種金属粒を ショットピーニングして設けられる異種金属 膜は、ショットピーニングする異種金属粒の 粒径で膜厚をコントロールできる。大きな粒 径の異種金属粒がショットピーニングされる と、母材金属の打錠表面に大粒径の異種金属 粒が付着されて、異種金属膜の膜厚が厚くな るからである。このため、本発明の打錠表面 の処理方法は、異種金属粒の粒径で異種金属 膜の膜厚を自由にコントロールして、用途に 最適な打錠表面処層を設けることができる。 さらに、異種金属粒をショットピーニングす る方法は、母材金属の表面に均一な膜厚で異 種金属膜を設けることができる。それは、シ ョットピーニングで形成される異種金属膜は 、母材金属の表面に異種金属粒が単層に付着 するからである。ショットピーニングで母材 金属の表面に噴射される異種金属粒は、母材 金属には付着されるが、先に付着している異 種金属粒には付着しない。このため、母材金 属の表面に異種金属粒を不均一に噴射しても 、母材金属の表面には単層に異種金属粒が付 着されて、均一な膜厚の異種金属膜が設けら れる。このことは、エネルギービームを照射 して異種金属膜と母材金属とを結合する表面 処理方法において特に大切である。それは、 一定のエネルギー密度で母材金属の表面を走 査するエネルギービームが、均一な膜厚の異 種金属膜を、均一な条件で母材金属と接合さ せるからである。母材金属の表面に照射され るエネルギービームは、異種金属膜の膜厚で 最適なエネルギー密度が変化する。厚い異種 金属膜は、照射するエネルギービームのエネ ルギー密度を高く、薄い異種金属膜は、照射 するエネルギービームのエネルギー密度を低 くして、理想的な状態で結合される。厚い異 種金属膜に低エネルギー密度のエネルギービ ームを照射すると、異種金属膜の金属と母材 金属とが完全に結合されない。反対に、薄い 異種金属膜に高エネルギー密度のエネルギー ビームを照射すると、異種金属膜が熱で消失 する。本発明の請求項1の打錠表面の処理方 は、母材金属の表面にショットピーニング 異種金属膜を設けることから、異種金属膜 均一に、また用途に最適な膜厚として設け ことができ、この均一な膜厚の異種金属膜 エネルギービームを照射して、異種金属と 材金属とを理想的な状態で結合して、確実 接合できる。

 さらに、本発明の請求項3の杵又は臼の打 錠表面の処理方法は、簡単かつ容易に、しか も能率よく、種々の母材金属の打錠表面に種 々の金属を確実に接合できる特徴がある。そ れは、本発明の打錠表面の処理方法が、母材 金属と異なる金属粒である異種金属粒をエネ ルギービームのエネルギーで消失するバイン ダを介して母材金属の打錠表面に付着して異 種金属膜を設け、異種金属膜を設けた母材金 属の打錠表面に電子ビーム又はレーザービー ムからなるエネルギービームを照射し、バイ ンダを消失して異種金属膜と母材金属とを結 合して打錠表面層を設けるからである。

 また、本発明の請求項3の打錠表面の処理 方法は、バインダでもって母材金属の表面に 異種金属粒からなる異種金属膜を設けること から、母材金属の表面に厚く異種金属膜を設 けることができ、さらに異種金属膜にエネル ギービームを照射する工程では、異種金属膜 の飛散量を少なくできることから、母材金属 の表面に要求される膜厚の表面処理膜を設け ることができる特徴がある。

 さらにまた、本発明の請求項3の打錠表面 の処理方法は、メッキのように廃液を処理す る必要がなく、また、溶射による打錠表面の 処理方法に比較する簡単な装置で能率よく打 錠表面の処理方法できる特徴もある。さらに 、異種金属粒を加速し、これを衝突させて設 けられる異種金属膜は、異種金属粒の粒径で 膜厚をコントロールすることもできる。大き な粒径の異種金属粒を母材金属の表面に加速 、衝突させてバインダを介して異種金属膜を 設けると、大粒径の異種金属粒によって異種 金属膜の膜厚を厚くできる。このため、本発 明の打錠表面の処理方法は、異種金属粒の粒 径で異種金属膜の膜厚を自由にコントロール して、用途に最適な表面処理膜を設けること ができる。さらに、異種金属粒を母材金属の 表面に加速し、衝突させてバインダで付着す る方法は、立体的に凹凸のある母材金属の表 面にも、均一な膜厚で異種金属膜を設けるこ とができる。

 さらに、本発明の請求項2と4に記載する 剤を打錠する杵又は臼の打錠表面の処理方 は、異種金属粒に、フッ化ナトリウム、硫 ナトリウム、炭化ナトリウム、ホウ化ナト ウム、フッ化カリウム、硫化カリウム、炭 カリウム、ホウ化カリウム、ステアリン酸 グネシウムのいずれかを使用する。これら 異種金属粒で表面処理された杵又は臼は、 錠表面の剥離性が極めて優れ、滑沢剤を使 することなく、あるいは滑沢剤の使用量を 限して、杵や臼の表面への付着を効果的に 止できる特徴が実現される。

 さらに、本発明の請求項5にかかる杵又は 臼の打錠表面の処理方法は、簡単かつ容易に 、しかも能率よく、種々の母材金属の表面に 種々の金属からなる打錠表面層を確実に接合 できる特徴がある。それは、本発明の打錠表 面の処理方法が、母材金属の表面に異種金属 を真空蒸着して異種金属膜を設け、異種金属 膜を設けた母材金属の表面にエネルギービー ムを照射して異種金属膜と母材金属とを結合 するからである。とくに、本発明の打錠表面 の処理方法は、母材金属の打錠表面に真空蒸 着して異種金属膜を設けて、その表面にエネ ルギービームを照射することを特徴とする。 真空蒸着は、異種金属を加熱して金属蒸気の 状態で母材金属の表面に付着して異種金属膜 を形成する。この方法は、異種金属を加熱し て金属蒸気の状態で付着することから、純粋 な異種金属膜を設けることができる。また、 メッキして異種金属膜を設ける方法のように 廃液を処理する必要がない。さらに、異種金 属を真空蒸着して設けられる異種金属膜は、 金属蒸気を付着する時間で膜厚をコントロー ルできる。このため、この方法は、異種金属 膜の膜厚を好ましい膜厚にコントロールして 、用途に最適な膜厚の打錠表面処層を設ける ことができる。さらに、異種金属を真空蒸着 する方法は、母材金属の表面に均一な膜厚で 異種金属膜を設けることができる。このこと は、前述したように、エネルギービームを照 射して異種金属膜と母材金属とを結合する表 面処理方法において特に大切である。この方 法は、異種金属膜を均一に、また用途に最適 な膜厚として設けることができ、この均一な 膜厚の異種金属膜にエネルギービームを照射 して、異種金属と母材金属とを理想的な状態 で結合して、確実に接合できる。

 本発明の請求項6に記載する杵又は臼の打 錠表面の処理方法は、仮膜工程において、異 なる金属を含有する複数の異種金属粉末を造 粒してなる異種金属粒にエネルギービームを 照射し、エネルギービームで異種金属粒を加 熱して複数の金属を含む金属蒸気として母材 金属の表面に付着するので、複数の金属から なる異種金属膜を簡単にしかも理想的な状態 で設けることができる。

 また、本発明の請求項7の打錠表面の処理 方法は、エネルギービームで消失するバイン ダで異種金属粒を付着して、母材金属の打錠 表面に異種金属膜を設けることに加えて、異 種金属粒を加速し、これを母材金属の打錠表 面に衝突させて異種金属膜を設けている。こ の方法において、母材金属の表面に衝突され る異種金属粒は、母材金属の表面に接触して 隙間なく密に並べられる。この状態に異種金 属粒を付着してなる異種金属膜は、各々の異 種金属粒が互いに接近して異種金属粒の間の バインダを少なくでき、また異種金属粒と母 材金属の打錠表面との間のバインダも少なく できる。母材金属に向かって加速されて母材 金属の表面に衝突する異種金属粒は、運動の エネルギーで未硬化の、又は硬化したバイン ダ内に侵入する。異種金属粒がバインダ内に 侵入する深さは、異種金属粒の運動のエネル ギーで特定される。異種金属粒の運動のエネ ルギーは、母材金属に衝突する速度の二乗と 質量の積に比例する。質量は体積と比重の積 で特定される。金属製の異種金属粒は比重が 大きく、小さい粒径であっても質量が大きく 、運動のエネルギーが大きくなる。大きな運 動のエネルギーで母材金属の表面に衝突する 異種金属粒は、母材金属表面のバインダに深 く侵入する。バインダに深く侵入する異種金 属粒は、母材金属の表面に接触し表面に並ぶ ように密に集合して、密結合する状態で異種 金属膜となる。

 打錠表面の処理方法は、異種金属粒をバ ンダに混合して撹拌し、これを母材金属に 面に塗布して異種金属膜を設けることもで る。ただ、この方法で設けられる異種金属 は、図16に示すように、金属粉末粒子92が凝 集して大小様々な凝集粒体90を形成し、この 集粒体90は不均一で、密度の粗い状態で、 かも母材金属91の表面に密着することなくバ インダ96を介して母材金属91に付着される。 の状態の異種金属膜93にエネルギービームが 照射されると、エネルギービームのエネルギ ーと凝集した凝集粒体の大きさや部位により 表面状態が著しく異なる状態となる。すなわ ち、母材金属の表面に凝集した凝集粒体が接 近する部分は、エネルギービームで凝集粒体 が溶解されて合金層を形成して凸部となり、 また、凝集粒体が表面に接近して存在しない 部分は、エネルギービームが母材金属の表面 に照射されて、母材金属を溶融してえぐり取 り、飛散して凹部とする。したがって、エネ ルギービームを照射後の母材金属の表面は、 凹凸状となり、また疎らな合金層が形成され て均一で良好な表面処理はできない。この表 面状態の母材金属が摩擦面に使用されると、 接触する相手材を攻撃して、相手材を著しく 破損させる弊害が発生する。

 これに対して、本発明の請求項7の打錠表 面の処理方法は、仮膜工程で設ける異種金属 膜を、異種金属粒を母材金属の表面に高密度 に集合した状態で設けことができる。それは 、異種金属粒を母材金属に向かって加速し、 これを母材金属の表面に衝突させて異種金属 膜を設けるからある。母材金属の表面に衝突 した異種金属粒は、衝突の衝撃で分散して凝 集することなく、母材金属の表面に密結合さ れる。加速して母材金属の表面に衝突される 異種金属粒は、未硬化のバインダ内に侵入し て母材金属の表面に密結合される。また、異 種金属粒は硬化したバインダの表面に衝突し ても、運動のエネルギーでバインダ内に侵入 して、母材金属の表面に密結合される。硬化 したバインダの硬度が、母材金属に比較して 十分に小さいからである。

 以上の状態、すなわち異種金属粒を母材 属の表面に密結合している異種金属膜に照 されるエネルギービームは、異種金属粒を 融して母材金属の表面と熱結合してなる打 表面層を形成する。

 さらに、本発明の請求項22の打錠表面の 理方法は、異種金属膜と母材金属とを結合 、または異種金属膜と母材金属とを結合し 打錠表面層を設けた後、打錠表面層の表面 研磨工程で研磨し、さらに、本発明の請求 23の打錠表面の処理方法は、研磨工程におい て、打錠表面層に研磨粒をショットブラスト する。ショットブラストして研磨された打錠 表面層は、平滑面となって摩擦抵抗をより小 さくできる。また、平滑面となるので、打錠 表面層に接触する被接触面の摩耗も少なくで きる。とくに、この方法によると、エネルギ ービームを走査して発生するビームの照射痕 を平滑化して、適正な面粗さに整えて綺麗な 表面に仕上げることができる。とくに、この 方法は、エネルギービームを照射してできる 照射痕を研磨して所定の平滑度にコントロー ルして、理想的な表面度にできる。互いに滑 り合う状態で接触する滑り面は完全な平滑面 とが理想であるとは限らない。たとえば、平 滑度を0.01μmとする滑り面を互いに接触させ と、接触面は真空状態となってほとんど滑 せることができなくなる。このことから、 擦係数を最小値にコントロールするには、 材金属表面が有する摩擦係数と、その表面 さが重要になる。このことから、エネルギ ビームを照射して、ビームを走査すること 、エネルギービームの照射痕ができる本発 の方法は、その後の研磨工程で表面の粗さ コントロールして最適な表面粗さに調整で る。このため、本発明の打錠表面の処理方 は、ビーム照射工程の後に研磨工程を設け この研磨工程で仕上げる表面粗さをコント ールして、理想的な滑り面にできる特徴が る。

 とくに、本発明の請求項41の杵又は臼は 打錠表面層のRa(表面の算術平均粗度)を0.1μm 上で5μm以下としているので、優れた剥離性 を実現して薬剤粉末を理想的に剥離できる。

 以下、本発明の実施例を図面に基づいて 明する。ただし、以下に示す実施例は、本 明の技術思想を具体化するための錠剤を打 する杵又は臼の打錠表面の処理方法と、こ 方法で表面処理された杵と臼と、さらにこ 杵と臼で打錠された錠剤を例示するもので って、本発明は、打錠表面の処理方法と杵 臼と錠剤を以下の方法や条件に特定しない

 さらに、この明細書は、特許請求の範囲 理解しやすいように、実施例に示される部 に対応する番号を、「特許請求の範囲」お び「課題を解決するための手段の欄」に示 れる部材に付記している。ただ、特許請求 範囲に示される部材を、実施例の部材に特 するものでは決してない。

 図1に示す打錠機は、杵31と臼32で薬剤粉 を加圧成形して錠剤に加工する。この打錠 は、臼32の中心に、上下に貫通して円柱状の 臼孔33を設けている。この臼孔33に下から下 31Bを、上から上杵31Aを挿入している。下杵31 Bの上下位置を調整して錠剤を成形する容積 設定する。下杵31Bを所定の位置に配置して 臼孔33に薬剤粉末が充填される。この状態で 、上杵31Aが臼孔33に挿入され、これが薬剤粉 を圧縮して錠剤を成形する。その後、下杵3 1Bを上昇させて、成形された錠剤を臼孔33か 取り出す。

 上杵31Aが薬剤粉末をプレスする打錠圧は たとえば1~30kN、好ましくは5~30kN、さらに好 しくは約8~25kNである。臼孔33の内径は、た えば3mm~20mm、好ましくは約3mm~13mm、さらに好 しくは4mm~10mmである。臼孔33の形状は円柱状 、オーバルまたはオブロングなどの異形とす ることもできる。下杵31Bと上杵31Aは、臼孔33 挿入される先端部分を、臼孔33の内径にほ 等しく、正確にはわずかに小さい柱状とし 、臼孔33にスムーズに挿入でき、かつ、臼孔 33との間から薬剤粉末を漏らさないで成形で るようにしている。

 杵31は、図1の拡大断面図に示すように、 剤粉末を圧縮する打錠表面34に打錠表面層5 設けている。打錠表面層5は、打錠表面34に 剤粉末が付着するのを防止すると共に、耐 性を向上する。本発明の杵又は臼の打錠表 の処理方法は、以下に示す方法で杵又は臼 打錠表面に打錠表面層5を設ける。

 本発明の杵又は臼の打錠表面の処理方法 、仮膜工程において母材金属の打錠表面に 母材金属と異なる金属粒である異種金属粒 付着して異種金属膜を設けた後、ビーム照 工程において、母材金属の異種金属膜の表 に、電子ビーム又はレーザービームからな エネルギービームを照射して異種金属膜と 材金属とを結合して異種金属膜を設ける。

 この杵31と臼32を使用して錠剤を打錠する 。この錠剤は、滑択剤の含有量を0.2重量%以 とすることができる。ただ、本発明の杵と は、滑択剤の含有量を0.2重量%以上とする錠 も打錠できるのはいうまでもない。さらに 滑択剤の含有量を0.2重量%以下とする錠剤は 、通常の錠剤はもとより、水溶液中で30秒以 に崩壊する速崩壊錠、口腔内崩壊錠又は膣 崩壊錠に適している。水中における崩壊が 択剤で阻害されないからである。さらに、 発明の杵と臼で打錠される錠剤は、薬剤、 康食品、菓子、医薬部外品等に使用できる さらに、入浴剤、消毒剤、セラミック打錠 品、エアーバック用の錠剤などにも好まし 使用できる。

 仮膜工程は、母材金属の打錠表面に、母 金属と異なる金属粒である異種金属粒をシ ットピーニングして、打錠表面に異種金属 を設け、あるいは、エネルギービームで消 するバインダでもって異種金属粒を打錠表 に異種金属膜を設け、あるいはまた、異種 属を真空蒸着して打錠表面に異種金属膜を ける。

 杵又は臼の母材金属は、例えばFe、Al、Cu 鉄合金、アルミ合金、銅合金、Ag、Au、Ba、C a、Co、Mg、Mn、Ni、Nb、Pt、Ta、Ti、Vを含む金属 、銀合金、金合金、カルシウム合金、コバル ト合金、クロム合金、マグネシウム合金、マ ンガン合金、ニッケル合金、ニオブ合金、タ ンタル合金、チタン合金、バナジウム合金、 焼結金属、F、S、及びこれ等の金属のフッ化 、硫化物、窒化物、炭化物、ホウ化物等が 用される。金属のフッ化物、金属の硫化物 金属の窒化物、金属の炭化物、金属のホウ 物からなる母材金属は、このましくは、Fe Al、Cu、Ag、Au、Ba、Ca、Co、Mg、Mn、Ni、Nb、Pt Ta、Ti、V等の金属のフッ化物、硫化物、窒化 物、炭化物、ホウ化物が使用される。

 異種金属膜を形成する異種金属粒は、W、 C、B、Ti、Ni、Cr、Si、Mo、Ag、Au、Ba、Be、Ca、Co 、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb、Pt、Ta、V、F、S、及びこ 等の金属のフッ化物、硫化物、窒化物、炭 物、ホウ化物の少なくとも何れかを含むも を使用する。異種金属膜の異種金属粒は、 数の異なる異種金属粒を混合したものを使 することもできる。さらに、異種金属膜の 種金属粒は、母材金属より融点の低い金属 を使用し、また、反対に母材金属よりも融 の高い金属粒を使用することもできる。さ に、母材金属よりも融点の低い金属粒と融 の高い金属粒の両方を混合したものを使用 ることもできる。母材金属表面の摩擦抵抗 小さくし、さらに耐摩耗性を向上するには 例えば異種金属粒として二硫化モリブデン 、硫化タングステンと、窒化硼素のいずれ を使用し、あるいはこれ等の混合物を使用 る。

 ショットピーニングによって異種金属膜 設け、あるいはエネルギービームのエネル ーで消失するバインダを介して異種金属膜 設けるのに使用される異種金属粒は、母材 属表面の摩擦抵抗を小さくし、さらに耐摩 性を向上するために、フッ化ナトリウム、 化ナトリウム、炭化ナトリウム、ホウ化ナ リウム、フッ化カリウム、硫化カリウム、 化カリウム、ホウ化カリウム、ステアリン マグネシウム等の有機酸マグネシウムの何 かを含むものが使用できる。異種金属膜の 種金属は、複数の異なる異種金属を混合し ものを使用することもできる。さらに、異 金属膜の異種金属は、母材金属より融点の い金属粒を使用し、また、反対に母材金属 りも融点の高い金属粒を使用することもで る。さらに、母材金属よりも融点の低い金 と融点の高い金属の両方を混合したものを 用することもできる。

 真空蒸着によって、異種金属膜を形成す 異種金属は、Na、K、W、C、B、Ti、Ni、Cr、Si Mo、Ag、Au、Ba、Be、Ca、Co、Cu、Fe、Mg、Mn、Nb Pt、Ta、V、F、S、金属のフッ化物、金属の硫 物、金属の窒化物、金属の炭化物、金属の ウ化物の少なくとも何れかを含むものを使 する。異種金属膜の異種金属は、複数の異 る異種金属を混合したものを使用すること できる。さらに、異種金属膜の異種金属は 母材金属より融点の低い金属粒を使用し、 た、反対に母材金属よりも融点の高い金属 を使用することもできる。さらに、母材金 よりも融点の低い金属と融点の高い金属の 方を混合したものを使用することもできる 母材金属表面の摩擦抵抗を小さくし、さら 耐摩耗性を向上するには、例えば異種金属 して、二硫化モリブデン、硫化タングステ 、窒化硼素、ステアリン酸マグネシウム、 ッ化ナトリウム、硫化ナトリウム、炭化ナ リウム、ホウ化ナトリウム、フッ化カリウ 、硫化カリウム、炭化カリウム、ホウ化カ ウムのいずれかを使用し、あるいはこれ等 混合物を使用する。

[ショットピーニングによる仮膜工程]
 母材金属の表面に、図2に示すショットピー ニングによる仮膜工程において、母材金属1 異なる金属粒である異種金属粒2をショット ーニングして、母材金属1の表面に異種金属 膜3を設ける。

 ショットピーニングは、複数の異なる異 金属粒を混合したものを使用することもで る。さらに、ショットピーニングに使用す 異種金属粒は、母材金属より融点の低い金 粒を使用し、また、反対に母材金属よりも 点の高い金属粒を使用する。さらに、母材 属よりも融点の低い金属粒と高い金属粒の 方を混合したものを使用することもできる

 異種金属粒2をショットピーニングして母 材金属1に結合する方法は、異種金属粒2を母 金属1に勢いよく衝突させて、異種金属粒2 運動のエネルギーで母材金属1に物理的に結 させる。したがって、母材金属1と異種金属 粒2には種々の金属を使用できる。

 仮膜工程は、平均粒径を0.03μmないし500μm とする異種金属粒2を、噴射圧力0.3MPa以上、 ましくは0.5MPa以上で母材金属1の表面に向か て噴射する。母材金属1に噴射する異種金属 粒2の平均粒径は、異種金属膜3の膜厚を特定 る。したがって、母材金属1に噴射される異 種金属粒2は、異種金属膜3の膜厚を考慮して 適値のものが使用されるが、好ましくは0.1 mないし50μm、さらに好ましくは0.3μmないし10 μmとする。さらに、異種金属粒には、異種金 属膜とならない搬送担体粒子の表面に、異種 金属膜となる異種金属の微細金属粒子を付着 しているものも使用できる。この異種金属粒 は、搬送担体粒子の平均粒径を100μmないし1mm とし、微細金属粒子を0.03μmないし30μmとする 。この異種金属粒は、微細金属粒子を小さく して、すなわち薄い異種金属膜を効率よく母 材金属の表面に付着できる。それは、大きな 搬送担体粒子の運動のエネルギーが大きく、 これが微細金属粒子を母材金属の表面に勢い よく衝突させるからである。

[バインダによる仮膜工程]
 また、本発明の打錠表面の処理方法は、バ ンダで異種金属粒を母材金属の打錠表面に 着して異種金属膜を設けることができる。 の仮膜工程は、液状ないしペースト状の未 化バインダに異種金属粒を混合し、これを 材金属の打錠表面に塗布して、あるいはス レーし、バインダを硬化させて異種金属膜 設けることもできるが、好ましくは、図3に 示すように、仮膜工程で、母材金属1と異な 金属粒である異種金属粒2を母材金属1に向か って加速して衝突させて、エネルギービーム のエネルギーで消失するバインダ6を介して 着して母材金属1の表面に異種金属膜3を設け る。

 母材金属1の表面に、図3に示す仮膜工程 おいて、母材金属1と異なる金属粒である異 金属粒2をバインダ6で付着して異種金属膜3 設ける。異種金属粒2は、母材金属1に向か て加速し、母材金属1の表面に衝突させて、 インダ6で母材金属1の表面に付着する。

 異種金属粒2の異種金属膜3を母材金属1に けるには、母材金属1の表面にバインダ6を 布し、バインダ6を設けた母材金属1の表面に 向かって異種金属粒2を加速して、これを母 金属1の表面に衝突させる。母材金属1の表面 に衝突する異種金属粒2は、運動のエネルギ でバインダ6の内部に侵入して、母材金属1の 表面に密結合して異種金属膜3となる。

 異種金属粒2は、加圧流体のエネルギーで 加速され、あるいは電界で加速されて、母材 金属1の表面に衝突される。異種金属粒2を加 する加圧流体は、加圧空気又は加圧液体で る。加圧空気で異種金属粒2を加速するには 、ショットピーニングが適している。ショッ トピーニングは、加圧された空気で異種金属 粒2を加速して、母材金属1の表面に衝突させ 。ショットピーニングは、あらかじめバイ ダ6を塗布している母材金属1の表面に異種 属粒2を加速して衝突させる。ショットピー ングで加速して母材金属1に衝突される異種 金属粒2は、未硬化なバインダ6中に侵入し、 るいは硬化したバインダ中に侵入して、母 金属1の表面に密結合して異種金属膜3を形 する。この方法は、空気の圧力を0.3MPa以上 好ましくは0.5MPa以上として、異種金属粒2を 材金属1の表面に向かって加速する。空気圧 は、バインダを未硬化な状態とするか、ある いは硬化した状態とするかで変化させる。未 硬化なバインダに向かって異種金属粒を加速 する空気圧は、硬化したバインダに異種金属 粒を加速する空気圧よりも低くできる。それ は、未硬化なバインダは、異種金属粒をスム ーズに内部に侵入でき、硬化したバインダは 異種金属粒を内部に侵入させるのに、大きな 運動のエネルギーを必要とするからである。 バインダは硬化しても母材金属よりも硬度が 低く、流体で加速された異種金属粒を内部に 侵入させて、母材金属の表面に密結合できる 。

 加圧された液体で異種金属粒を加速する は、図4に示すように、異種金属粒2を液状 いしペースト状のバインダ6に混合し、異種 属粒2を混合しているバインダ6を加圧して ズル7から噴射して、異種金属粒2を母材金属 1の表面に衝突させる。バインダ6と一緒に母 金属1に向かって加速される異種金属粒2は バインダ6よりも比重が大きく、バインダ6よ りも大きな運動のエネルギーでバインダ6内 侵入して、母材金属1の表面に付着されて異 金属膜3となる。

 図5と図6は、異種金属粒2を電界で加速し 母材金属1の表面に衝突させる。図5の方法 、異種金属粒2と母材金属1とに高電圧を印加 する。異種金属粒2は、ノズル7から帯電して 射される。帯電した異種金属粒2は、静電界 に加速されて母材金属1に衝突する。この方 は、バインダ6を塗布している母材金属1の表 面に、バインダ6が未硬化な状態で、電界で 速された異種金属粒2を衝突させて異種金属 3を設ける。この方法は、バインダと異種金 属粒の両方を電界で加速して母材金属の表面 に衝突させて、異種金属膜を設けることもで きる。

 図6の方法は、異種金属粒2を混合してい バインダ6に母材金属1を浸漬し、バインダ6 充填している導電容器8と母材金属1とに電圧 を印加する。バインダ6に混合される異種金 粒2は帯電し、静電力で母材金属1の表面に向 かって加速される。

 さらに、図7は、磁界で異種金属粒2を母 金属1の表面に加速して衝突する方法を示す この図の方法は、異種金属粒2を電界と磁界 の両方で加速して母材金属1の表面に衝突さ る。この方法は、異種金属粒2をノズル7から 帯電して噴射させる。噴射される異種金属粒 2は、磁界で加速され、また磁界で集束され 母材金属1の表面に衝突される。この方法は ノズル7から噴射される異種金属粒2を磁界 ビーム状に集束して母材金属1の表面に衝突 きる。したがって、異種金属粒2のビームを 母材金属1の表面に走査して母材金属1の表面 面に、加速された異種金属粒2を衝突するこ とができる。

 バインダ6は、エネルギービームの照射で 消失する。すなわち、バインダ6は、電子ビ ムやレーザービームのエネルギーで異種金 粒2を母材金属1に溶融状態に結合するに先だ って、異種金属粒2を母材金属1に仮結合する のである。したがって、バインダ6は、電子 ビームやレーザービームの照射で異種金属粒 2を母材金属1に溶融して結合するまで、異種 属粒2を母材金属1に結合すれば足りる。バ ンダ6は、エネルギービームで消失するが、 ずしもバインダの全ての成分を完全に消失 る必要はない。エネルギービームでバイン に含まれる成分の一部、たとえは、バイン にシリコンを含有し、このシリコンを異種 属粒と母材金属との合金成分に含ませるこ もできる。

 バインダ6は、水溶性又は有機溶媒溶解性 のものであって、たとえば、糖類やセルロー ズ類を使用する。さらに具体的には、バイン ダ6には、アラビアゴム、トラガント、ガラ ゴム、カラメル、デンプン、可溶性デンプ 、デキストリン、αデンプン、アルギン酸ナ トリウム、ゼラチン、ローカストピーンガム 、カゼインなどであり、半合成品では、リグ ニンスルホン酸塩、カルボキシメチルセルロ ースナトリウム塩、メチルセルロース、ヒド ロキシエチルセルロース、カルボキシメチル 化デンプンナトリウム塩、ヒドロキシエチル 化デンプン、デンプンリン酸エステルナトリ ウム塩、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒ ドロキシプロピルメチルセルロース、エチル セルロース、アセチルセルロース、エステル ガムのいずれかからなる天然物、ポリビニル アルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポ リアクリルアミド、ポリアクリル酸ナトリウ ム塩、水溶性共重合体、部分けん化酢酸ビニ ルとビニルエーテルの共重合体、アクリル酸 、メタクリル酸、マレイン酸及びそのエステ ルまたは塩の重合体または共重合体、ポリエ チレングリコール、ポリエチレンオキシド、 ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン- 酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、クマ ン樹脂、石油樹脂、フェノール樹脂のいず かからなる合成物のいずれかを単独である は複数種を混合したものを使用する。さら 、バインダには、紫外線を照射して硬化す 照射硬化樹脂を使用することもでき、また オイルのように異種金属粒を付着する作用 ある液体も使用できる。潤滑油のオイルは 粘度を高くして異種金属膜を厚く、また、 度を低くして異種金属膜を薄くできる。オ ルは、接着剤のように硬化しないが、その 着力で異種金属粒を母材金属の表面に付着 る。

 仮膜工程は、粉末状のバインダと異種金 粒とを母材金属の表面に静電力で付着し、 の後、加熱してバインダで異種金属粒を母 金属の表面に結合して異種金属膜を設ける ともできる。このバインダには、加熱する 溶融するホットメルトのバインダを使用す 。ホットメルトのバインダは、加熱して溶 した後、冷却して異種金属粒を母材金属の 面に結合する。粉末のバインダと異種金属 とを静電力で母材金属の表面に向かって加 すると、異種金属粒の比重がバインダより 大きく、異種金属粒の運動のエネルギーが きくなる。したがって、バインダと異種金 粒の粉末を静電力で加速して母材金属の表 に付着すると、重い異種金属粒が軽いバイ ダの内部に侵入して、母材金属の表面に密 合して異種金属膜となる。

 バインダ6を介して母材金属1の表面に結 される異種金属膜3は、バインダ6の粘度と、 バインダ6を塗布する膜厚で、異種金属膜3の 厚をコントロールできる。バインダ6の粘度 を高くして異種金属膜3の膜厚を厚くできる また、母材金属1の表面に塗布する塗膜を厚 して、異種金属膜3の膜厚を厚くすることも できる。バインダ6の粘度は、溶剤での希釈 でコントロールできる。バインダ6は、溶剤 を多くして薄く希釈して粘度を低くできる

 仮膜工程は、平均粒径を0.03μmないし500μm とする異種金属粒2を母材金属1の表面に向か て加速して衝突させる。異種金属粒2の平均 粒径は、異種金属膜3の膜厚に影響を与える 母材金属1に噴射される異種金属粒2は、異種 金属膜3の膜厚を考慮して最適値のものが使 されるが、好ましくは0.1μm以上、さらに好 しくは0.3μm以上であって、好ましくは50μm以 下、さらに好ましくは10μm以下とする。

 さらに、異種金属粒には、異種金属膜と らない搬送担体粒子の表面に、異種金属膜 なる異種金属の微細金属粒子を付着してい ものも使用できる。この異種金属粒は、搬 担体粒子の平均粒径を100μmないし1mmとし、 細金属粒子を0.03μmないし30μmとする。この 種金属粒は、微細金属粒子を小さくして、 なわち薄い異種金属膜を効率よく母材金属 表面に付着できる。それは、大きな搬送担 粒子の運動のエネルギーが大きく、これが 細金属粒子を母材金属の表面に勢いよく衝 させるからである。

[真空蒸着による仮膜工程]
 図8に示す真空蒸着装置40による仮膜工程に いて、母材金属1と異なる金属粒である異種 金属を真空蒸着して、母材金属1の表面に異 金属膜3を設ける。図8の真空蒸着装置40は、 空チャンバー41内に、ルツボ43に入れた異種 金属と、母材金属1となる杵31や臼を配置して 気密に密閉し、真空ポンプ42で排気して、た えば10 -3 ~10 -4 Pa程度の真空度に調整する。この状態で異種 属に電子ビームやレーザービームなどのエ ルギービームを照射して、異種金属を金属 気9とする。真空チャンバー41内に充満する 属蒸気9は、杵31や臼となる母材金属1の表面 に付着して異種金属膜3を形成する。異種金 を照射するエネルギービームは、異種金属 加熱して金属蒸気9とするエネルギーに調整 れる。

 この方法は、複数の異種金属粉末を造粒 て、たとえば平均粒径を1μm~3mmとする異種 属粒2とし、この異種金属粒2にエネルギービ ームを照射して、エネルギービームで異種金 属粒2を加熱して複数の金属を含む金属蒸気9 して母材金属1の表面に付着することができ る。たとえば、フッ化ナトリウムや二硫化モ リブデンの粉末に、ホウ素の粉末を混合し、 これを加圧プレスして、すなわち打錠して錠 剤とし、この錠剤にエネルギービームを照射 して、フッ化ナトリウムや二硫化モリブデン に加えて、ホウ素を含む金属蒸気とし、この 金属蒸気を母材金属の表面に付着することで 、フッ化ナトリウムや二硫化モリブデンにホ ウ素の混合された異種金属膜を設けることが できる。この方法は、複数の異種金属に別々 にエネルギービームを照射することなく、こ れを錠剤としてエネルギービームで金属蒸気 とするので、簡単に複数の金属を含む異種金 属膜を母材金属の表面に設けることができる 。また、この方法で形成される異種金属粒は 、複数の金属を均一に分散できる特徴もある 。

 真空蒸着によって異種金属を母材金属1の 表面に付着する方法は、異種金属を加熱して 金属蒸気9とし、これを母材金属1に付着して 種金属膜3を設ける。この方法は、母材金属 1と異種金属粒2には種々の金属を使用できる

 真空蒸着は、複数の異なる異種金属を混 したものを使用することもできる。さらに 真空蒸着に使用する異種金属は、母材金属 り融点の低い金属粒を使用し、また、反対 母材金属よりも融点の高い金属粒を使用す 。さらに、母材金属よりも融点の低い金属 と高い金属粒の両方を混合したものを使用 ることもできる。

[ビーム照射工程]
 この工程は、異種金属膜3を設けている母材 金属1の表面に電子ビーム又はレーザービー からなるエネルギービームを照射し、エネ ギービームのエネルギーで異種金属膜3を局 加熱して母材金属1と結合する。図9は、ビ ム照射工程に使用する電子線照射装置10を示 す。この電子線照射装置10は、異種金属膜3を 設けた母材金属1を密閉チャンバー11に入れ、 密閉チャンバー11を真空にして電子ビーム4を 照射する。なお、密閉チャンバー11は、目的 応じて窒素ガスなどの気体雰囲気下にして よい。電子ビーム4は、異種金属膜3を母材 属1に結合できる最適なエネルギー密度とし 、母材金属1の表面に照射される。電子線照 射装置10は、ヒーター18を加熱して電子を放 する電子銃12と、電子銃12から放射される電 線を電子ビーム4に磁界で集束する集束コイ ル13と、集束された電子ビーム4を磁界で母材 金属1の表面に走査する偏向コイル14とを備え る。

 電子銃12は、ヒーター18が加熱されて熱電 子を放出するカソード15と、カソード15から 出される電子の数、すなわち電子ビーム4の 流値をコントロールするバイアス電極16と 電子ビーム4を加速するアノード17とを備え 。カソード15とバイアス電極16は負電圧、ア ード17は高電圧の正電圧が電源19から供給さ れる。電子銃12から放射される電子ビーム4は 、集束コイル13でもって母材金属1の表面に所 定の面積のスポットに集束される。さらに、 偏向コイル14で電子ビーム4を走査して、母材 金属1の全面に電子ビーム4を照射する。

 電子ビーム4のエネルギーは、アノード17 加速電圧と、バイアス電極16の負電圧によ 電子ビーム4の電流値と、偏向コイル14によ 走査速度とでコントロールできる。アノー 17の加速電圧を高くし、バイアス電極16の負 圧を小さくし、電子ビーム4を集束するスポ ットの面積を小さくし、さらに電子ビーム4 走査速度を遅くして、照射領域のエネルギ 密度を高くできる。

 電子線照射装置10が母材金属1の表面に照 する電子ビーム4のエネルギーは、異種金属 膜3の材質と膜厚、さらに母材金属1の種類に り最適値に設定される。電子ビームのエネ ギーは、好ましくは異種金属膜3と母材金属 1とを合金状態に結合する大きさとする。こ 方法では、図10に示すように、異種金属膜3 母材金属1とを合金状態に結合してなる打錠 面層5が母材金属1の表面に形成される。

 ただし、電子ビーム4のエネルギーは、母 材金属1の表面に母材金属1より融点の低い異 金属からなる異種金属膜3に電子ビーム4を 射して異種金属膜3を溶融して異種金属膜3を 母材金属1に結合する大きさにコントロール ることもできる。この方法では、図11に示す ように、溶融する異種金属膜3が母材金属1の 面に結合して打錠表面層5が形成される。

 また、電子線照射のエネルギーは、母材 属1の表面に母材金属1より融点の高い異種 属からなる異種金属膜3に電子ビーム4を照射 して母材金属1を溶融して異種金属膜3を母材 属1に結合する大きさにコントロールするこ ともできる。この方法では、図12に示すよう 、溶融する母材金属1の表面に異種金属膜3 埋設される状態で結合してなる打錠表面層5 、母材金属1の表面に形成される。

 さらに、仮膜工程において、図13に示す うに、平均粒径の異なる異種金属粒2を母材 属1の表面に噴射して、凹凸のある異種金属 膜3を設けることができる。この異種金属膜3 電子ビームを照射すると、異種金属膜3は、 図に示すように、表面に凹凸のある状態で母 材金属1に結合されて、表面を凹凸面とする 錠表面層5が形成される。

 さらに、図示しないが、仮膜工程におい 、異なる金属からなる複数の異種金属粒を 材金属の表面に噴射して、異なる金属から る異種金属膜を設けることもできる。この 種金属膜に電子ビームを照射すると、複数 の金属粒からなる打錠表面層を母材金属の 面に形成できる。

 さらに、本発明の表面処理方法は、仮膜 程とビーム照射工程とを複数回繰り返して 母材金属1の表面に、複数の打錠表面層5を 層することもできる。この方法は、図14に示 すように、仮膜工程で母材金属1の表面に設 た異種金属膜3に、ビーム照射工程でエネル ービームを照射して異種金属膜3と母材金属 1とを結合して、母材金属1の表面に打錠表面 5を設けた後、この打錠表面層5の表面にバ ンダ6を介して異種金属膜3を設け、あるいは 真空蒸着によって異種金属膜を設け、さらに 、この異種金属膜3にエネルギービームを照 して異種金属膜3を打錠表面層5に結合させて 、母材金属1の表面に2層の打錠表面層5を積層 する。さらに、これらの工程を繰り返すこと によって、多層の打錠表面層を母材金属の表 面に積層できる。このように、母材金属1の 面に複数の打錠表面層5を積層する方法は、 材金属1の表面に厚い膜を形成できる。さら に、母材金属1の表面に積層される複数の打 表面層5は、同じ金属とすることも、異なる 属とすることもできる。同じ金属からなる 錠表面層を母材金属の表面に積層する方法 、同一金属からなる厚膜の厚い打錠表面層 母材金属の表面に形成できる。また、異な 金属からなる打錠表面層を母材金属の表面 積層する方法は、性質の異なる複数の金属 を積層状態で母材金属の表面に形成できる

 本発明の打錠表面の処理方法は、上述し 仮膜工程とビーム照射工程を複数回繰り返 行うことができるので、母材金属の表面に 成される打錠表面層全体の膜厚を厚くする とができる。したがって、この膜厚を調整 ることによって、種々広範囲な製品の金属 面を目的に応じて加工することができる。

 以上の方法は、異種金属膜3に電子ビーム 4を照射して、異種金属膜3を母材金属1の表面 に結合するが、電子ビームに代わってレーザ ービームを照射して、異種金属膜を母材金属 の表面に結合することもできる。すなわち、 電子ビームのエネルギーに代わってレーザー ビームのエネルギーで異種金属膜を母材金属 の表面に結合することもできる。レーザービ ームは、電子のエネルギーに代わって、電磁 波のエネルギーで異種金属粒と母材金属の両 方又は一方を溶融して、異種金属膜を母材金 属の表面に強く結合する。

[研磨工程]
 研磨工程は、母材金属に異種金属膜を結合 て設けられる打錠表面層の表面を研磨して 滑とする。この研磨工程は本発明に必須の 程ではないが、打錠表面層を研磨すること 表面を所定の平滑度にコントロールしてよ 摩擦抵抗を小さくできる。また、打錠表面 が接触する被接触面の摩耗も少なくできる 研磨工程は、母材金属の打錠表面層に研磨 をショットブラストして処理される。研磨 にはシリコンカーバイト、シリカ、アルミ 、あるいはこれらの混合物である無機の微 末、さらにW、C、B、Ti、Ni、Cr、Si、Mo、Ag、A u、Ba、Be、Ca、Co、Cu、Fe、F及びフッ化物、Mg Mn、Nb、Pt、S及び硫化物、Ta、Vの少なくとも れかを含む金属粒も使用できる。研磨工程 ショットブラストに使用される研磨粒は平 直径を1μmよりも大きく、また50μmよりも小 くする。

 研磨工程は、打錠表面層を研磨して、Ra( 面の算術平均粗度)を最適値に調整できる。 ショットブラストによる研磨方法は、研磨粒 の粒径で研磨後のRa(表面の算術平均粗度)を ントロールできる。研磨粒の平均粒子径を さくすると、研磨後のRa(表面の算術平均粗 )は小さくなる。反対に研磨粒の平均粒子径 大きくすると、研磨後のRa(表面の算術平均 度)は大きくなる。さらに、研磨によって、 Ra(表面の算術平均粗度)は小さくなるので、 磨量を大きく、言い替えると加工表面を厚 研磨してRa(表面の算術平均粗度)を小さくで る。

 打錠表面のRa(表面の算術平均粗度)は、錠 剤の剥離に影響を与える。薬剤粉末の剥離を よくするために、打錠表面のRa(表面の算術平 均粗度)は、0.1μm以上であって、5μm以下とす 。0.1μmより小さくても、また5μmより大きく ても薬剤粉末の剥離が悪くなる。ショットブ ラストのよる表面研磨は、打錠表面のRa(表面 の算術平均粗度)をコントロールしながら、 磨量を調整できる特徴がある。打錠表面層 研磨は、必ずしもショットブラストとする 要はない。たとえば、バフ研磨して、Ra(表 の算術平均粗度)を最適値にコントロールす こともできるからである。バフ研磨は、使 するバフの材質や研磨時間で、加工表面のR a(表面の算術平均粗度)をコントロールできる 。

 ショットブラストして表面を平滑に研磨 た後、さらにショットピーニングして、打 表面を梨地処理することもできる。梨地処 された打錠表面は、打錠する錠剤の種類に っては剥離性を向上できる。

(1)仮膜工程
 母材金属1である鋼材(例えば、SKD-11)の表面 、二硫化モリブデンからなる異種金属粒2を ショットピーニングする。異種金属粒2の平 粒径は10μm、ショットピーニングの噴射圧力 は1MPaとする。このショットピーニングで、 材金属1の表面に二硫化モリブデンの異種金 膜3を設ける。
(2)ビーム照射工程
 表面に二硫化モリブデンの異種金属膜3を設 けた母材金属1を密閉チャンバー11に入れ、密 閉チャンバー11を排気して真空として、母材 属1の表面に電子ビーム4を照射する。電子 照射の条件は、以下のように設定する(杵の 合)。密閉チャンバー11の真空度は7Pa以下と る。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………100mA
 電子ビームの走査面積…………φ10
 全面の走査時間…………………5秒

 電子ビーム4を平行に走査して、全走査面 積に均一に電子線照射すると、母材金属1の 面に銅と二硫化モリブデンを合金状態とす 潤滑性に優れた打錠表面層ができる。この 錠表面層は、単に二硫化モリブデンをショ トピーニングして母材金属1の表面に付着し 表面処理に比較して、鉄と二硫化モリブデ とが合金状態となって強く結合し、極めて れた潤滑性と耐摩耗性を実現する。

 さらに、以上の仮膜工程と、ビーム照射 程を複数回繰り返して、母材金属1の表面に 、母材金属1の鉄と合金状態となって強く結 している二硫化モリブデンの打錠表面層を く設けることができる。

 実施例1で表面処理された打錠表面層を、 以下の研磨工程で研磨して最適な平滑度に仕 上げる以外、実施例1と同様にして母材金属 表面処理する。この打錠表面層は、研磨工 において、エネルギービームの照射痕が平 化される。研磨工程は、打錠表面層に研磨 をショットブラストして、表面を平滑に研 する。ショットブラストによる研磨行程は 第1のショットブラストにおいて、平均直径5 0μmのシリコンカーバイトを0.5MPaに加圧され 空気で噴射し、第2のショットブラストにお て20μmのシリコンカーバイトを1.2MPaに加圧 れた空気で噴射して行う。さらに、第3のシ ットブラストは、プラスチック粒子の表面 ダイヤモンドの粉末を付着している粒体を1 MPaの空気で噴射して行う。

 研磨された打錠表面層は、Raが0.25μmとな 、ボールオンディスク摩耗試験における表 の摩擦係数が0.27と、最も摩擦係数が小さい とされるDLCの0.2に匹敵する極めて小さい値と なる。

 ただし、ボールオンディスク摩耗試験は、 下の条件で図15に示すようにして行う。
 [測定条件]
 滑り速度‥0.1m/sec
 加重‥‥‥5N
 測定時間‥900sec
 相手鋼球‥SUJ2(3/8インチ)

(1)仮膜工程
 母材金属1のTi表面に、タングステンの異種 属粒2をショットピーニングする。異種金属 粒2であるタングステンの平均粒径は20μm、シ ョットピーニングの噴射圧力は1MPaとする。 のショットピーニングで、母材金属1の表面 タングステンの異種金属膜3を設ける。
(2)ビーム照射工程
 表面にタングステンの異種金属膜3を設けた 母材金属1を密閉チャンバー11に入れ、密閉チ ャンバー11を排気して真空として、母材金属1 の表面に電子ビーム4を照射する。電子線照 の条件は、以下のように設定する。密閉チ ンバー11の真空度は7Pa以下とする。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………110mA
 電子ビームの走査面積…………φ10
 全面の走査時間…………………5秒

 電子ビーム4を平行に走査して、全走査面 積に均一に電子線照射すると、母材金属1の 面にチタンとタングステンを合金状態とす 耐摩耗性に優れた打錠表面層ができる。こ 打錠表面層は、単にタングステンをショッ ピーニングして母材金属1の表面に付着した 面処理に比較して、タングステンとチタン が合金状態となって強く結合し、極めて優 た耐摩耗性を実現する。

 さらに、この方法も、以上の仮膜工程と ビーム照射工程を複数回繰り返して、母材 属の表面に、母材金属のチタンと合金状態 なって強く結合しているタングステンの打 表面層を厚く設けることができる。

 実施例3で表面処理された打錠表面層を、 実施例2と同様の研磨工程で研磨して最適な 滑度に仕上げる以外、実施例3と同様にして 材金属を表面処理する。この打錠表面層は 研磨工程において、エネルギービームの照 痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩擦 数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされるD LCの0.2に近い極めて小さい値となる。

(1)仮膜工程
 母材金属1にSKD-11を使用し、SiCからなる異種 金属粒2をショットピーニングする。異種金 粒2の平均粒径は3μm、ショットピーニングの 噴射圧力は1MPaとする。このショットピーニ グで、母材金属1の表面にSiCの異種金属膜3を 設ける。
(2)ビーム照射工程
 表面にSiCの異種金属膜3を設けた母材金属1 密閉チャンバー11に入れ、密閉チャンバー11 排気して真空として、母材金属1の表面に電 子ビーム4を照射する。電子線照射の条件は 以下のように設定する。密閉チャンバー11の 真空度は7Pa以下とする。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………100mA
 電子ビームの走査面積…………φ10
 全面の走査時間…………………5秒

 電子ビーム4を平行に走査して、全走査面 積に均一に電子線照射すると、母材金属1の 面にSKD-11とSiCを合金状態とする打錠表面層 できる。この打錠表面層と、母材金属であ SKD-11の摩擦係数をボールオンディスク試験 法で測定すると、母材金属と、得られた打 表面層の摩擦係数は、1:0.3となる。このこと から、摩擦係数の低い打錠表面層が得られた ことがわかる。

 実施例5で表面処理された打錠表面層を、 実施例2と同様の研磨工程で研磨して最適な 滑度に仕上げる以外、実施例5と同様にして 材金属を表面処理する。この打錠表面層は 研磨工程において、エネルギービームの照 痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩擦 数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされるD LCの0.2に近い極めて小さい値となる。

(1)仮膜工程
 鉄工具鋼(SKD-11)からなる母材金属の表面に ースト状のバインダを塗布する。バインダ は、アラビアゴムを使用する。バインダが 硬化な状態で、異種金属粒として二硫化モ ブデンの粉末をショットピーニングする。 ョットピーニングされる二硫化モリブデン 粉末は、加圧空気でもって母材金属の表面 向かって加速され、母材金属の鉄工具鋼の 面に衝突して異種金属膜となる。異種金属 の二硫化モリブデン粉末は、平均粒径を10μm 、ショットピーニングする空気の圧力を0.1MPa とする。その後、バインダを硬化させる。こ の仮膜工程で、母材金属の表面に、膜厚を200 μmとする二硫化モリブデンの異種金属膜を設 ける。

(2)ビーム照射工程
 バインダを硬化させた後、二硫化モリブデ の異種金属膜を設けた母材金属を密閉チャ バーに入れる。密閉チャンバーを排気して 空として、母材金属の表面に電子ビームを 射する。電子線照射の条件は、以下のよう 設定する。密閉チャンバーの真空度は7Pa以 とする。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………100mA
 電子ビームの走査面積…………φ10
 全面の走査時間…………………5秒

 電子ビームを平行に走査して、全走査面 に均一に電子ビームを照射すると、二硫化 リブデンと鉄工具鋼(SKD-11)とが溶融して結 し、母材金属の表面に潤滑性に優れた二硫 モリブデンの打錠表面層ができる。その後 電子ビームを照射する状態で飛散して表面 付着する異種金属粒を擦って除去して表面 さを調整する。

 以上の工程で、約10μmの二硫化モリブデ の打錠表面層ができる。この打錠表面層は SKD-11の金属と二硫化モリブデンとが合金状 となって強く結合し、極めて小さい摩擦係 にできると共に、極めて優れた耐摩耗性も 現する。以上の方法で表面処理された鉄工 鋼は、単に、二硫化モリブデンをショット ーニングする方法に比較して、打錠表面層 極めて強固に結合できる。以上の方法で表 処理された打錠表面層は、表面の摩擦係数 極めて小さい値となる。

 実施例7で表面処理された打錠表面層を、 実施例2と同様の研磨工程で研磨して最適な 滑度に仕上げる以外、実施例7と同様にして 材金属を表面処理する。この打錠表面層は 研磨工程において、エネルギービームの照 痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩擦 数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされるD LCの0.2に近い極めて小さい値となる。

 異種金属粒を二硫化モリブデンから二硫 タングステンとする以外、実施例7と同様に して母材金属の表面に約10μmの二硫化タング テンの打錠表面層を設ける。この打錠表面 は、SKD-11の金属と二硫化タングステンとが 金状態となって強く結合し、極めて小さい 擦係数にでき、また、極めて優れた耐摩耗 も実現する。以上の方法で表面処理された 工具鋼は、単に、二硫化タングステンをシ ットピーニングする方法に比較して、打錠 面層を極めて強固に結合できる。以上の方 で表面処理された打錠表面層も、表面の摩 係数が極めて小さくなる。

 実施例9で表面処理された打錠表面層を、 実施例2と同様の研磨工程で研磨して最適な 滑度に仕上げる以外、実施例9と同様にして 材金属を表面処理する。この打錠表面層は 研磨工程において、エネルギービームの照 痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩擦 数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされるD LCの0.2に近い極めて小さい値となる。

 異種金属粒を二硫化モリブデンから窒化 素とする以外、実施例7と同様にして鉄工具 鋼の表面に約10μmの窒化硼素の打錠表面層を ける。この打錠表面層も、SKD-11の金属と窒 硼素とが合金状態となって強く結合し、極 て小さい摩擦係数にでき、また、極めて優 た耐摩耗性も実現する。以上の方法で表面 理された鉄工具鋼は、単に、窒化硼素をシ ットピーニングする方法に比較して、打錠 面層を極めて強固に結合できる。以上の方 で表面処理された打錠表面層も、表面の摩 係数が極めて小さい値となる。

 実施例11で表面処理された打錠表面層を 実施例2と同様の研磨工程で研磨して最適な 滑度に仕上げる以外、実施例11と同様にし 母材金属を表面処理する。この打錠表面層 、研磨工程において、エネルギービームの 射痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩 係数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされ DLCの0.2に近い小さい値となる。

 電子ビームに代わってレーザービームを 射する以外、実施例11と同様にして母材金 の打錠表面に約10μmの窒化硼素の打錠表面層 を設ける。この打錠表面層も、単に窒化硼素 をショットピーニングして母材金属の表面に 付着した表面処理に比較して、SKD-11の金属と 窒化硼素が溶融して合金状態となって強く結 合し、極めて優れて小さい摩擦係数と極めて 優れた耐摩耗性を実現する。

 実施例12で表面処理された杵と臼をロータ 式打錠機18本立てにセットし、前述した滑沢 剤を全く配合しない以下の処方の錠剤を、乾 式直打法にて打錠すると、2000錠の打錠後も 杵に薬剤が付着せず、綺麗な錠剤が打錠で た。
 薬剤の組成
 イププロフェン………………………50重量%
 ヒドロキシプロピルスターチ…………30重 %
 合成ケイ酸アルミニウム……………10重量%
 結晶セルロース………………………10重量%
 得られた錠剤は、口腔内で30秒以内に崩壊 る速崩壊錠として打錠された。

 以上の実施例は、異種金属粒をバインダ 介して母材金属の表面に異種金属膜を設け 、その異種金属膜にエネルギービームを照 して打錠表面層を設け、その後に研磨工程 打錠表面層を研磨するが、本発明は、バイ ダを使用することなく、異種金属粒をショ トピーニングして母材金属の表面に付着し これに電子線照射又はレーザービームから るエネルギービームを照射して打錠表面層 設けて、その後、エネルギービームの照射 できる照射痕を研磨して打錠表面層の平滑 を最適値にコントロールすることもできる

(1)仮膜工程
 母材金属1である鋼材(例えば、SKD-11)の表面 、フッ化ナトリウムからなる異種金属粒2を ショットピーニングする。異種金属粒2の平 粒径は10μm、ショットピーニングの噴射圧力 は1MPaとする。このショットピーニングで、 材金属1の表面にフッ化ナトリウムの異種金 膜3を設ける。
(2)ビーム照射工程
 表面にフッ化ナトリウムの異種金属膜3を設 けた母材金属1を密閉チャンバー11に入れ、密 閉チャンバー11を排気して真空として、母材 属1の表面に電子ビーム4を照射する。電子 照射の条件は、以下のように設定する(杵の 合)。密閉チャンバー11の真空度は7Pa以下と る。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………100mA
 電子ビームの走査面積…………φ10
 全面の走査時間…………………5秒

 電子ビーム4を平行に走査して、全走査面 積に均一に電子線照射すると、母材金属1の 面に鉄とフッ化ナトリウムを合金状態とす 潤滑性に優れた打錠表面層ができる。この 錠表面層は、単にフッ化ナトリウムをショ トピーニングして母材金属1の表面に付着し 表面処理に比較して、鉄とフッ化ナトリウ とが合金状態となって強く結合し、極めて れた潤滑性と耐摩耗性を実現する。

 さらに、以上の仮膜工程と、ビーム照射 程を複数回繰り返して、母材金属1の表面に 、母材金属1の鉄と合金状態となって強く結 しているフッ化ナトリウムの打錠表面層を く設けることができる。

 実施例15で表面処理された打錠表面層を 以下の研磨工程で研磨して最適な平滑度に 上げる以外、実施例15と同様にして母材金属 を表面処理する。この打錠表面層は、研磨工 程において、エネルギービームの照射痕が平 滑化される。研磨工程は、打錠表面層に研磨 粒をショットブラストして、表面を平滑に研 磨する。ショットブラストによる研磨行程は 、第1のショットブラストにおいて、平均直 50μmのシリコンカーバイトを0.5MPaに加圧され た空気で噴射し、第2のショットブラストに いて20μmのシリコンカーバイトを1.2MPaに加圧 された空気で噴射して行う。さらに、第3の ョットブラストは、プラスチック粒子の表 にダイヤモンドの粉末を付着している粒体 1MPaの空気で噴射して行う。

 研磨された打錠表面層は、Raが0.25μmとな 、ボールオンディスク摩耗試験における表 の摩擦係数が0.27と、最も摩擦係数が小さい とされるDLCの0.2に匹敵する極めて小さい値と なる。

 ただし、ボールオンディスク摩耗試験は、 下の条件で図15に示すようにして行う。
 [測定条件]
 滑り速度‥0.1m/sec
 加重‥‥‥5N
 測定時間‥900sec
 相手鋼球‥SUJ2(3/8インチ)

(1)仮膜工程
 母材金属1のTi表面に、ステアリン酸マグネ ウムの異種金属粒2をショットピーニングす る。異種金属粒2であるステアリン酸マグネ ウムの平均粒径は20μm、ショットピーニング の噴射圧力は1MPaとする。このショットピー ングで、母材金属1の表面にステアリン酸マ ネシウムの異種金属膜3を設ける。
(2)ビーム照射工程
 表面にステアリン酸マグネシウムの異種金 膜3を設けた母材金属1を密閉チャンバー11に 入れ、密閉チャンバー11を排気して真空とし 、母材金属1の表面に電子ビーム4を照射す 。電子線照射の条件は以下のように設定す 。密閉チャンバー11の真空度は7Pa以下とする 。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………110mA
 電子ビームの走査面積…………φ10
 全面の走査時間…………………5秒

 電子ビーム4を平行に走査して、全走査面 積に均一に電子線照射すると、母材金属1の 面にチタンとステアリン酸マグネシウムを 金状態とする耐摩耗性に優れた打錠表面層 できる。この打錠表面層は、単にステアリ 酸マグネシウムをショットピーニングして 材金属1の表面に付着した表面処理に比較し 、ステアリン酸マグネシウムとチタンとが 金状態となって強く結合し、極めて優れた 摩耗性を実現する。

 さらに、この方法も、以上の仮膜工程と ビーム照射工程を複数回繰り返して、母材 属の表面に、母材金属のチタンと合金状態 なって強く結合しているステアリン酸マグ シウムの打錠表面層を厚く設けることがで る。

 実施例17で表面処理された打錠表面層を 実施例16と同様の研磨工程で研磨して最適な 平滑度に仕上げる以外、実施例17と同様にし 母材金属を表面処理する。この打錠表面層 、研磨工程において、エネルギービームの 射痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩 係数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされ DLCの0.2に近い極めて小さい値となる。

(1)仮膜工程
 母材金属1にSKD-11を使用し、フッ化カリウム からなる異種金属粒2をショットピーニング る。異種金属粒2の平均粒径は3μm、ショット ピーニングの噴射圧力は1MPaとする。このシ ットピーニングで、母材金属1の表面にフッ カリウムの異種金属膜3を設ける。
(2)ビーム照射工程
 表面にフッ化カリウムの異種金属膜3を設け た母材金属1を密閉チャンバー11に入れ、密閉 チャンバー11を排気して真空として、母材金 1の表面に電子ビーム4を照射する。電子線 射の条件は以下のように設定する。密閉チ ンバー11の真空度は7Pa以下とする。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………100mA
 電子ビームの走査面積…………φ10
 全面の走査時間…………………5秒

 電子ビーム4を平行に走査して、全走査面 積に均一に電子線照射すると、母材金属1の 面にSKD-11とフッ化カリウムを合金状態とす 打錠表面層ができる。この打錠表面層と、 材金属であるSKD-11の摩擦係数をボールオン ィスク試験方法で測定すると、母材金属と 得られた打錠表面層の摩擦係数は、1:0.3とな る。このことから、摩擦係数の低い打錠表面 層が得られたことがわかる。

 実施例19で表面処理された打錠表面層を 実施例16と同様の研磨工程で研磨して最適な 平滑度に仕上げる以外、実施例19と同様にし 母材金属を表面処理する。この打錠表面層 、研磨工程において、エネルギービームの 射痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩 係数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされ DLCの0.2に近い極めて小さい値となる。

(1)仮膜工程
 鉄工具鋼(SKD-11)からなる母材金属の表面に ースト状のバインダを塗布する。バインダ は、アラビアゴムを使用する。バインダが 硬化な状態で、異種金属粒としてフッ化ナ リウムの粉末をショットピーニングする。 ョットピーニングされるフッ化ナトリウム 粉末は、加圧空気でもって母材金属の表面 向かって加速され、母材金属の鉄工具鋼の 面に衝突して異種金属膜となる。異種金属 のフッ化ナトリウム粉末は、平均粒径を10μm 、ショットピーニングする空気の圧力を0.1MPa とする。その後、バインダを硬化させる。こ の仮膜工程で、母材金属の表面に、膜厚を200 μmとするフッ化ナトリウムの異種金属膜を設 ける。

(2)ビーム照射工程
 バインダを硬化させた後、フッ化ナトリウ の異種金属膜を設けた母材金属を密閉チャ バーに入れる。密閉チャンバーを排気して 空として、母材金属の表面に電子ビームを 射する。電子線照射の条件は、以下のよう 設定する。密閉チャンバーの真空度は7Pa以 とする。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………100mA
 電子ビームの走査面積…………φ10
 全面の走査時間…………………5秒

 電子ビームを平行に走査して、全走査面 に均一に電子ビームを照射すると、フッ化 トリウムと鉄工具鋼(SKD-11)とが溶融して結 し、母材金属の表面に潤滑性に優れたフッ ナトリウムの打錠表面層ができる。その後 電子ビームを照射する状態で飛散して表面 付着する異種金属粒を擦って除去して表面 さを調整する。

 以上の工程で、約10μmのフッ化ナトリウ の打錠表面層ができる。この打錠表面層は SKD-11の金属とフッ化ナトリウムとが合金状 となって強く結合し、極めて小さい摩擦係 にできると共に、極めて優れた耐摩耗性も 現する。以上の方法で表面処理された鉄工 鋼は、単に、フッ化ナトリウムをショット ーニングする方法に比較して、打錠表面層 極めて強固に結合できる。以上の方法で表 処理された打錠表面層は、表面の摩擦係数 極めて小さい値となる。

 実施例21で表面処理された打錠表面層を 実施例16と同様の研磨工程で研磨して最適な 平滑度に仕上げる以外、実施例21と同様にし 母材金属を表面処理する。この打錠表面層 、研磨工程において、エネルギービームの 射痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩 係数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされ DLCの0.2に近い極めて小さい値となる。

 異種金属粒をフッ化ナトリウムからステ リン酸マグネシウムとする以外、実施例21 同様にして母材金属の表面に約10μmのステア リン酸マグネシウムの打錠表面層を設ける。 この打錠表面層は、SKD-11の金属とステアリン 酸マグネシウムとが合金状態となって強く結 合し、極めて小さい摩擦係数にでき、また、 極めて優れた耐摩耗性も実現する。以上の方 法で表面処理された鉄工具鋼は、単に、ステ アリン酸マグネシウムをショットピーニング する方法に比較して、打錠表面層を極めて強 固に結合できる。以上の方法で表面処理され た打錠表面層も、表面の摩擦係数が極めて小 さくなる。

 実施例23で表面処理された打錠表面層を 実施例16と同様の研磨工程で研磨して最適な 平滑度に仕上げる以外、実施例23と同様にし 母材金属を表面処理する。この打錠表面層 、研磨工程において、エネルギービームの 射痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩 係数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされ DLCの0.2に近い極めて小さい値となる。

 異種金属粒をフッ化ナトリウムからフッ カリウムとする以外、実施例21と同様にし 鉄工具鋼の表面に約10μmのフッ化カリウムの 打錠表面層を設ける。この打錠表面層も、SKD -11の金属とフッ化カリウムとが合金状態とな って強く結合し、極めて小さい摩擦係数にで き、また、極めて優れた耐摩耗性も実現する 。以上の方法で表面処理された鉄工具鋼は、 単に、フッ化カリウムをショットピーニング する方法に比較して、打錠表面層を極めて強 固に結合できる。以上の方法で表面処理され た打錠表面層も、表面の摩擦係数が極めて小 さい値となる。

 実施例25で表面処理された打錠表面層を 実施例16と同様の研磨工程で研磨して最適な 平滑度に仕上げる以外、実施例25と同様にし 母材金属を表面処理する。この打錠表面層 、研磨工程において、エネルギービームの 射痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩 係数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされ DLCの0.2に近い小さい値となる。

 電子ビームに代わってレーザービームを 射する以外、実施例25と同様にして母材金 の打錠表面に約10μmのフッ化カリウムの打錠 表面層を設ける。この打錠表面層も、単にフ ッ化カリウムをショットピーニングして母材 金属の表面に付着した表面処理に比較して、 SKD-11の金属とフッ化カリウムが溶融して合金 状態となって強く結合し、極めて優れて小さ い摩擦係数と極めて優れた耐摩耗性を実現す る。

(1)仮膜工程
 母材金属1である鋼材(例えば、SKD-11)の表面 、フッ化ナトリウムからなる異種金属を真 蒸着する。真空蒸着して、母材金属1の表面 にフッ化ナトリウムの異種金属膜3を設ける 真空蒸着は、図8に示すように、母材金属1と フッ化ナトリウムとを真空チャンバー41に入 、真空チャンバー41を10 -3 ~10 -4 Paの真空度とし、フッ化ナトリウムに電子ビ ム4を照射してこれを金属蒸気9とし、金属 気9を母材金属1の表面に付着させて異種金属 膜3を設ける。電子ビーム4を照射する条件は 以下のように設定する。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………100mA
(2)ビーム照射工程
 表面にフッ化ナトリウムの異種金属膜3を設 けた母材金属1を密閉チャンバー11に入れ、密 閉チャンバー11を排気して真空として、母材 属1の表面に電子ビーム4を照射する。電子 照射の条件は以下のように設定する(杵の場 )。密閉チャンバー11の真空度は7Pa以下とす 。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………100mA
 電子ビームの走査面積…………φ10
 全面の走査時間…………………5秒

 電子ビーム4を平行に走査して、全走査面 積に均一に電子線照射すると、母材金属1の 面に鉄とフッ化ナトリウムを合金状態とす 潤滑性に優れた打錠表面層ができる。この 錠表面層は、単にフッ化ナトリウムをショ トピーニングして母材金属1の表面に付着し 表面処理に比較して、鉄とフッ化ナトリウ とが合金状態となって強く結合し、極めて れた潤滑性と耐摩耗性を実現する。

 さらに、以上の仮膜工程と、ビーム照射 程を複数回繰り返して、母材金属1の表面に 、母材金属1の鉄と合金状態となって強く結 しているフッ化ナトリウムの打錠表面層を く設けることができる。

 実施例28で表面処理された打錠表面層を 以下の研磨工程で研磨して最適な平滑度に 上げる以外、実施例28と同様にして母材金属 を表面処理する。この打錠表面層は、研磨工 程において、エネルギービームの照射痕が平 滑化される。研磨工程は、打錠表面層に研磨 粒をショットブラストして、表面を平滑に研 磨する。ショットブラストによる研磨工程は 、第1のショットブラストにおいて、20μmのシ リコンカーバイトを1.2MPaに加圧された空気で 噴射して行う。さらに、第2のショットブラ トは、プラスチック粒子の表面にダイヤモ ドの粉末を付着している粒体を1MPaの空気で 射して行う。

 研磨された打錠表面層は、Raが0.25μmとな 、ボールオンディスク摩耗試験における表 の摩擦係数が0.27と、最も摩擦係数が小さい とされるDLCの0.2に匹敵する極めて小さい値と なる。

(1)仮膜工程
 母材金属1のTi表面に、二硫化モリブデンの 種金属を真空蒸着する。真空蒸着は、フッ ナトリウムに代わって二硫化モリブデンを 用する以外、実施例28と同様にして、母材 属1の表面に二硫化モリブデンの異種金属膜3 を設ける。
(2)ビーム照射工程
 表面に二硫化モリブデンの異種金属膜3を設 けた母材金属1を密閉チャンバー11に入れ、密 閉チャンバー11を排気して真空として、母材 属1の表面に電子ビーム4を照射する。電子 照射の条件は、以下のように設定する。密 チャンバー11の真空度は7Pa以下とする。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………110mA
 電子ビームの走査面積…………φ10
 全面の走査時間…………………5秒

 電子ビーム4を平行に走査して、全走査面 積に均一に電子線照射すると、母材金属1の 面にチタンと二硫化モリブデンを合金状態 する耐摩耗性に優れた打錠表面層ができる この打錠表面層は、単に二硫化モリブデン ショットピーニングして母材金属1の表面に 着した表面処理に比較して、二硫化モリブ ンとチタンとが合金状態となって強く結合 、極めて優れた耐摩耗性を実現する。

 さらに、この方法も、以上の仮膜工程と ビーム照射工程を複数回繰り返して、母材 属の表面に、母材金属のチタンと合金状態 なって強く結合している二硫化モリブデン 打錠表面層を厚く設けることができる。

 実施例30で表面処理された打錠表面層を 実施例29と同様の研磨工程で研磨して最適な 平滑度に仕上げる以外、実施例30と同様にし 母材金属を表面処理する。この打錠表面層 、研磨工程において、エネルギービームの 射痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩 係数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされ DLCの0.2に近い極めて小さい値となる。

(1)仮膜工程
 母材金属1にSKD-11を使用し、フッ化ナトリウ ムと窒化硼素の粉末を混合して錠剤としてな る異種金属粒を使用する以外、実施例28と同 にして、真空蒸着によって、母材金属1の表 面にフッ化ナトリウムと窒化硼素からなる異 種金属膜3を設ける。
(2)ビーム照射工程
 表面にフッ化ナトリウムと窒化硼素からな 異種金属膜3を設けた母材金属1を密閉チャ バー11に入れ、密閉チャンバー11を排気して 空として、母材金属1の表面に電子ビーム4 照射する。電子線照射の条件は、以下のよ に設定する。密閉チャンバー11の真空度は7Pa 以下とする。
 電子ビームのスポットの直径…0.3mm
 加速電圧…………………………30kV
 ビーム電流………………………110mA
 電子ビームの走査面積…………φ10
 全面の走査時間…………………5秒

 電子ビーム4を平行に走査して、全走査面 積に均一に電子線照射すると、母材金属1の 面にSKD-11とフッ化ナトリウムと窒化硼素を 金状態とする打錠表面層ができる。この打 表面層と、母材金属であるSKD-11の摩擦係数 ボールオンディスク試験方法で測定すると 母材金属と、得られた打錠表面層の摩擦係 は、1:0.3となる。このことから、摩擦係数の 低い打錠表面層が得られたことがわかる。

 実施例32で表面処理された打錠表面層を 実施例29と同様の研磨工程で研磨して最適な 平滑度に仕上げる以外、実施例32と同様にし 母材金属を表面処理する。この打錠表面層 、研磨工程において、エネルギービームの 射痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩 係数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされ DLCの0.2に近い極めて小さい値となる。

(1)仮膜工程
 母材金属1のTi表面に、ステアリン酸マグネ ウムの異種金属を真空蒸着する。真空蒸着 、フッ化ナトリウムに代わってステアリン マグネシウムを使用する以外、実施例28と 様にして、母材金属1の表面にステアリン酸 グネシウムからなるの異種金属膜3を設ける 。
(2)ビーム照射工程
 表面にステアリン酸マグネシウムからなる 種金属膜3を設けた母材金属1を密閉チャン ー11に入れ、密閉チャンバー11を排気して真 として、母材金属1の表面に電子ビーム4を 射する。電子線照射の条件は、実施例28と同 様にする。

 電子ビーム4を平行に走査して、全走査面 積に均一に電子線照射すると、母材金属1の 面にチタンとマグネシウムを合金状態とす 耐摩耗性に優れた打錠表面層ができる。こ 打錠表面層は、マグネシウムとチタンとが 金状態となって強く結合し、極めて優れた 摩耗性を実現する。

 さらに、この方法も、以上の仮膜工程と ビーム照射工程を複数回繰り返して、母材 属の表面に、母材金属のチタンと合金状態 なって強く結合しているステアリン酸マグ シウムの打錠表面層を厚く設けることがで る。

 実施例34で表面処理された打錠表面層を 実施例29と同様の研磨工程で研磨して最適な 平滑度に仕上げる以外、実施例34と同様にし 母材金属を表面処理する。この打錠表面層 、研磨工程において、エネルギービームの 射痕が平滑化されて、表面のRaが0.25μm、摩 係数が0.3と、最も摩擦係数が小さいとされ DLCの0.2に近い極めて小さい値となる。

 実施例21でショットブラスとして表面を 滑に研磨した打錠表面層に、さらにショッ ピーニングして、打錠表面を梨地処理する ショットピーニングによる梨地処理は、20μm のシリコンカーバイトを1.2MPaに加圧された空 気で噴射して行う。

 実施例14ないし36で表面処理された杵と臼を ロータリ式打錠機18本立てにセットし、前述 た滑沢剤を全く配合しない以下の処方の錠 を、乾式直打法にて打錠すると、2000錠の打 錠後も、杵に薬剤が付着せず、綺麗な錠剤が 打錠できた。
 [薬剤の組成]
 イププロフェン………………………50重量%
 ヒドロキシプロピルスターチ………30重量%
 合成ケイ酸アルミニウム……………10重量%
 結晶セルロース………………………10重量%
 得られた錠剤は、口腔内で30秒以内に崩壊 る速崩壊錠として打錠された。

 本発明は、杵又は臼の打錠表面を表面処 して、母材金属単体では実現できず、また ッキ等の表面処理では実現できない、極め 優れた耐久性と剥離性を実現して、理想的 状態で使用できる特性を実現する。とくに ステアリン酸あるいはステアリン酸マグネ ウム等の滑沢剤を配合させることなく打錠 ることが可能となる。

本発明の一実施例にかかる錠剤を打錠 る杵又は臼の一部拡大断面図である。 本発明の一実施例にかかる錠剤を打錠 る杵又は臼の打錠表面の処理方法の仮膜工 を示す概略図である。 本発明の他の実施例にかかる錠剤を打 する杵又は臼の打錠表面の処理方法の仮膜 程を示す概略図である。 本発明の他の実施例にかかる錠剤を打 する杵又は臼の打錠表面の処理方法の仮膜 程を示す概略図である。 本発明の他の実施例にかかる錠剤を打 する杵又は臼の打錠表面の処理方法の仮膜 程を示す概略図である。 本発明の他の実施例にかかる錠剤を打 する杵又は臼の打錠表面の処理方法の仮膜 程を示す概略図である。 本発明の他の実施例にかかる錠剤を打 する杵又は臼の打錠表面の処理方法の仮膜 程を示す概略図である。 本発明の他の実施例にかかる錠剤を打 する杵又は臼の打錠表面の処理方法の仮膜 程を示す概略図である。 本発明の一実施例にかかる錠剤を打錠 る杵又は臼の打錠表面の処理方法のビーム 射工程を示す概略図である。 本発明の一実施例にかかる錠剤を打錠 する杵又は臼の打錠表面の処理方法を示す概 略断面図である。 本発明の他の実施例にかかる錠剤を打 錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法を示す 概略断面図である。 本発明の他の実施例にかかる錠剤を打 錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法を示す 概略断面図である。 本発明の他の実施例にかかる錠剤を打 錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法を示す 概略断面図である。 本発明の他の実施例にかかる錠剤を打 錠する杵又は臼の打錠表面の処理方法を示す 概略断面図である。 ボールオンディスク摩耗試験の一例を 示す概略斜視図である。 従来の処理方法で母材金属に異種金属 膜を設ける一例を示す拡大断面図である。

符号の説明

  1…母材金属
  2…異種金属粒
  3…異種金属膜
  4…電子ビーム
  5…打錠表面層
  6…バインダ
  7…ノズル
  8…導電容器
  9…金属蒸気
 10…電子線照射装置
 11…密閉チャンバー
 12…電子銃
 13…集束コイル
 14…偏向コイル
 15…カソード
 16…バイアス電極
 17…アノード
 18…ヒーター
 19…電源
 31…杵          31A…上杵
               31B…下杵
 32…臼
 33…臼孔
 34…打錠表面
 40…真空蒸着装置
 41…真空チャンバー
 42…真空ポンプ
 43…ルツボ
 90…凝集粒体
 91…母材金属
 92…金属粉末粒子
 93…異種金属膜
 96…バインダ