Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
METHOD FOR WRITING CONTROL DATA INTO ON-VEHICLE CONTROLLER AND ON-VEHICLE CONTROLLER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119224
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a method for writing control data into an on-vehicle controller wherein writing of a control program, or the like, on-vehicle controller can be carried out by either compressed into an data transfer or uncompressed data transfer without increasing the storage capacity of an RAM or a nonvolatile memory particularly or without increasing the read/write processing particularly. A first-kind transfer frame for uncompressed transfer of control data including a control program and reference data and a second-kind transfer frame for compressed transfer have an identical fixed size, and each transfer frame includes compression identification information indicating uncompressed/compressed. When a received transfer frame is uncompressed in an on-vehicle controller, control data of the frame is stored in a nonvolatile memory (27). When a received transfer frame is compressed, control data of the frame is written in an RAM (26) and decompression processing is started, decompressed control data is written in the RAM, the decompression processing is interrupted when the amount of the control data reaches a set level, decompressed control data is stored in the nonvolatile memory (27), and then decompression is resumed at the point of the interruption.

Inventors:
TAGUCHI MASATOSHI (JP)
MATSUDA YOSHIYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/053248
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
February 24, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
AISIN AW CO (JP)
TAGUCHI MASATOSHI (JP)
MATSUDA YOSHIYUKI (JP)
International Classes:
B60R16/02; G06F5/00; G06F11/00; G06F12/00; G06F12/04
Foreign References:
JP2008056193A2008-03-13
JP2001034601A2001-02-09
JPH07129079A1995-05-19
Attorney, Agent or Firm:
VESTA INTERNATIONAL PATENT OFFICE (JP)
Patent business corporation Vesta international patent firm (JP)
Download PDF:
Claims:
 データを一時書込むためのRAM、ならびに、車上自動機器の動作を制御するプログラムおよび該プログラムの実行において使用する参照データを含む制御用データ、を格納するための不揮発メモリを持ち、該不揮発メモリの制御用データを用いて、車上自動機器の状態を表す状態データを前記RAMに保持し該状態データに基づいて出力データを生成し該出力データにより該車上自動機器の動作を制御する車両上制御装置の、前記不揮発メモリに前記制御用データを格納する、制御用データ書込み方法において、
 前記不揮発メモリに格納するための非圧縮の前記制御用データを複数に分割した格納用データと非圧縮を表す圧縮識別情報を含む固定サイズの第1種データ転送フレーム、又は、前記不揮発メモリに格納するための前記制御用データを圧縮した圧縮制御用データを複数に分割した格納用データと圧縮を表す圧縮識別情報を含む、前記固定サイズと同一サイズの第2種データ転送フレーム、を受信し、
 受信したデータ転送フレームの圧縮識別情報が非圧縮を表すときは、該データ転送フレームの格納用データを前記不揮発メモリに格納し、
 受信したデータ転送フレームの圧縮識別情報が圧縮を表すときは、該データ転送フレームの格納用データを解凍して前記不揮発メモリに格納し該格納用データの解凍を終えると解凍処理を中断し、次のデータ転送フレームを受信すると、前記中断した箇所からの、該次のデータ転送フレームの格納用データの解凍処理を開始して前記不揮発メモリに格納し、
 前記データ転送フレームの受信と該データ転送フレームの非圧縮制御用データの前記不揮発メモリへの格納を、前記不揮発メモリに格納するための非圧縮の前記制御用データの全てを前記不揮発メモリに格納するまで繰り返す、
ことを特徴とする、車両上制御装置への制御用データの書込み方法。
 前記圧縮識別情報は、前記制御用データの前記不揮発メモリ上の格納アドレスを指定するアドレスデータであって、非圧縮を表すものは該アドレスデータそのもの、圧縮を表すものは、前記不揮発メモリのアドレス範囲の外を表すものである、請求項1に記載の、車両上制御装置への制御用データの書込み方法。
 データを一時書込むためのRAM、ならびに、車上自動機器の動作を制御するプログラムおよび該プログラムの実行において使用する参照データを含む制御用データ、を格納するための不揮発メモリを持ち、該不揮発メモリの制御用データを用いて、車上自動機器の状態を表す状態データを前記RAMに保持し該状態データに基づいて出力データを生成し該出力データにより該車上自動機器の動作を制御する、車両上制御装置において、
 前記不揮発メモリに格納するための前記制御用データ又は該制御用データの圧縮データを複数に分割した格納用データと該格納用データが圧縮データか否を表す圧縮識別情報とを含む、前記格納用データが圧縮か非圧縮かに関わらず同一の固定サイズのデータ転送フレームを受信し、
 受信したデータ転送フレームの圧縮識別情報が非圧縮を表すときは、該データ転送フレームの格納用データを前記不揮発メモリに格納し、
 受信したデータ転送フレームの圧縮識別情報が圧縮を表すときは、該データ転送フレームの格納用データを解凍して前記不揮発メモリに格納し該格納用データの解凍を終えると解凍処理を中断し、次のデータ転送フレームを受信すると、前記中断した箇所からの、該次のデータ転送フレームの格納用データの解凍処理を開始して前記不揮発メモリに格納し、
 前記データ転送フレームの受信と該データ転送フレームの非圧縮制御用データの前記不揮発メモリへの格納を、前記不揮発メモリに格納するための非圧縮の前記制御用データの全てを前記不揮発メモリに格納するまで繰り返す、ことを特徴とする車両上制御装置。
 前記圧縮識別情報は、前記制御用データの前記不揮発メモリ上の格納アドレスを指定するアドレスデータであって、非圧縮を表すものは該アドレスデータそのもの、圧縮をあらわすものは、前記不揮発メモリのアドレス範囲の外を表すものである、請求項3に記載の車両上制御装置。 
Description:
車両上制御装置への制御用デー の書込み方法および車両上制御装置

 本発明は、車上自動機器の動作を制御す 車上制御装置ならびに、該車上制御装置に 御プログラムおよび/又は該プログラムの実 行において使用する参照データを書込む方法 に関する。本発明は、これに限定する意図で はないが、車両上の自動変速機の動作を制御 する変速制御装置およびその他の、車上自動 機器の動作を制御するコンピュータ,コント ーラに用いることができる。

特開2003-202072号公報

特開2006-283832号公報

特開2001-034601号公報

 特許文献1には、道路情報および走行状態 に基づいて目標速度を算出し、車両速度を該 目標速度とするように、車両上自動変速機の 変速を、コンピュータによって制御する車両 の制御装置が記載されている。特許文献2に 、RAM内蔵のCPUおよびEEPROMを用いて、シフト バーポジションおよびエンジン作動状態に づいて自動変速機を制御する車両制御装置 記載している。

 特許文献3は、多くの車上制御装置に採用 される1チップマイクロコンピュータ(マイコ )の不揮発メモリに制御プログラムを書込む 方法を記載している。マイコンは、CPU,RAMお び不揮発メモリ(EPROM,EEPROM)を主体とし、RAMの 記憶容量は不揮発メモリよりも小さい。特許 文献3の図1に示される第1実施例は、外部のPRO Mライタからマイコン(の不揮発メモリ)に格納 する制御プログラムの転送時間を短くするた めに、制御プログラムを圧縮して転送するが 、制御プログラムは、RAMの空きエリアに入り きる単位でブロック化されて、ブロック単位 で圧縮されて転送される。しかし、転送しな がら書込みを行うので高圧縮は不向きで圧縮 率が低く、また、圧縮データを解凍すなわち 伸張したとき、RAMの空きエリアに入りきる単 位で圧縮して転送するので、1ブロックの圧 データ量すなわち転送データ量は少なく、 送時間節減効果が比較的に低い。そこで第2 施例では、制御プログラムのブロック単位 圧縮データを受信してRAMに順次書込んでか 不揮発メモリに書込み、全制御プログラム 圧縮データを不揮発メモリに格納すると、 不揮発メモリから圧縮データを順次RAMに読 出して解凍し、解凍したデータを不揮発メ リに書込む。これによれば、PROMライタから 制御装置である1チップマイコンへの制御プ グラムの転送時間は短く、しかも高圧縮率 圧縮方式を採用できるので、更に転送時間 短縮することができる。

 しかし、不揮発メモリに、制御プログラ の圧縮データと伸張データを並行して保持 る必要があるので、圧縮データを保持する 、不揮発メモリの記憶容量を増やさなけれ ならない。また、制御プログラムの書込み に、RAMには同一の圧縮データを2回書込むこ とになり、しかも不揮発メモリに、圧縮デー タの書込みと読み出しを行わなければならず 、RAMおよび不揮発メモリに対するデータ読み 書き処理が増える。

 ところで、制御プログラムおよび又は該 御プログラムで用いる参照データの書込み 、非圧縮データの転送による場合と、圧縮 ータの転送の場合で、PROMライタあるいはそ の他の転送ツールで生成するデータ転送フレ ームが異なり、また、1チップマイコンなど 上制御装置での受信データの、不揮発メモ への格納処理が異なる。しかし、全データ 非圧縮データで転送したい場合や、圧縮デ タと非圧縮データの混在で転送したい場合 ある。特に、制御プログラムで用いる参照 ータは、設計の都合上、変更する頻度が高 ため、確認が容易な非圧縮データで処理し い場合がある。また、特定の識別品番書込 を実施する際には、テキストデータとして 識可能な非圧縮データを用いたい場合も存 する。

 本発明は、車上制御装置への制御プログ ムあるいは制御参照データの書込み,追加書 込みあるいは一部更新書込みを、圧縮データ の転送と非圧縮データの転送のいずれでも可 能にすることを第1の目的とし、これをRAMお び不揮発メモリの記憶容量を格別に増やす となく実現することを第2の目的とし、RAMお び不揮発メモリのデータ読み書き処理を格 に増やすことなく実現することを第3の目的 とする。

 上記目的を達成するために本発明におい は、車上自動機器(1)の動作を制御するプロ ラムおよび該プログラムの実行において使 する参照データを含む制御用データを複数 分割した格納用データを非圧縮で転送する めの第1種データ転送フレームと、前記制御 用データを圧縮した圧縮制御用データを複数 に分割した格納用データを転送するための第 2種データ転送フレームとを、同一固定サイ とし、各データ転送フレームは、非圧縮/圧 を表す圧縮識別情報を含むものとする。そ て車両上制御装置において、受信したデー フレームの圧縮識別情報が非圧縮を表すと は、該データ転送フレームの格納用データ 不揮発メモリ(27)に格納するが、圧縮を表す ときは、該データ転送フレームの格納用デー タをRAM(26)に書込んで解凍処理を開始し、解 した制御用データを不揮発メモリ(27)に格納 、格納用データの解凍処理を終えるとそこ 解凍処理を中断し、次のデータ転送フレー を受信すると、該データ転送フレームの圧 識別情報が圧縮を表すものであったときは 前記中断した箇所からの、該次のデータ転 フレームの格納用データの解凍処理を開始 、データ転送フレームの受信とその中の制 用データの不揮発メモリへの格納を、全制 用データを全て不揮発メモリに格納するま 繰り返す。これを実現する本発明の、車両 制御装置への制御用データの書込み方法は 下記(1)以下の通りである。

 (1)データを一時書込むためのRAM(26)、ならび に、車上自動機器(1)の動作を制御するプログ ラムおよび該プログラムの実行において使用 する参照データを含む制御用データ、を格納 するための不揮発メモリ(27)を持ち、該不揮 メモリの制御用データを用いて、車上自動 器の状態を表す状態データを前記RAMに保持 該状態データに基づいて出力データを生成 該出力データにより該車上自動機器の動作 制御する車両上制御装置(22)の、前記不揮発 モリに前記制御用データを格納する、制御 データ書込み方法において、
 前記不揮発メモリ(27)に格納するための非圧 縮の前記制御用データを複数に分割した格納 用データと非圧縮を表す圧縮識別情報を含む 固定サイズの第1種データ転送フレーム、又 、前記不揮発メモリ(27)に格納するための前 制御用データを圧縮した圧縮制御用データ 複数に分割した格納用データと圧縮を表す 縮識別情報を含む、前記固定サイズと同一 イズの第2種データ転送フレーム、を受信し 、
 受信したデータ転送フレームの圧縮識別情 が非圧縮を表すときは、該データ転送フレ ムの格納用データを前記不揮発メモリ(27)に 格納し、
 受信したデータ転送フレームの圧縮識別情 が圧縮を表すときは該データ転送フレーム 格納用データを解凍して前記不揮発メモリ( 27)に格納し該格納用データの解凍を終えると 解凍処理を中断し、次のデータ転送フレーム を受信すると、前記中断した箇所からの、該 次のデータ転送フレームの格納用データの解 凍処理を開始して前記不揮発メモリ(27)に格 し、
 前記データ転送フレームの受信と該データ 送フレームの非圧縮制御用データの前記不 発メモリへの格納を、前記不揮発メモリ(27) に格納するための非圧縮の前記制御用データ の全てを前記不揮発メモリに格納するまで繰 り返す、
ことを特徴とする、車両上制御装置への制御 用データの書込み方法。

 なお、理解を容易にするために括弧内に 、図面に示し後述する実施例の対応要素又 対応事項の符号を、例示として参考までに 記した。以下も同様である。

 これによれば、非圧縮で転送するための 1種データ転送フレームと、圧縮して転送す るための第2種データ転送フレームとが、同 固定サイズであるので、同一のフレーム構 で、車両上制御装置に転送できる。データ 送フレームに圧縮識別情報があるので、こ に基づいて解凍処理の要否を容易に選択で る。サイズが大きい制御データでも、分割 て各分割をデータ転送フレームとして車両 制御装置に転送して格納するので、RAMには 1つのデータ転送フレームを書込み保持し、 つ、不揮発メモリ書込み単位である設定量 、解凍した制御用データを保持する容量が ればよく、全制御用データの圧縮データと 圧縮データを解凍した全制御用データとを 時に保持するほどの、大きな記憶容量を要 ない。つまり、書込みのためにRAM容量を増 す必要がない。RAMおよび不揮発メモリのデ タ読み書き処理は格別に増えないため、書 み時間を短くすることができる。

 (2)前記圧縮識別情報は、前記制御用デー の前記不揮発メモリ上の格納アドレスを指 するアドレスデータであって、非圧縮を表 ものは該アドレスデータそのもの、圧縮を すものは、前記不揮発メモリのアドレス範 の外を表すものである、上記(1)に記載の、 両上制御装置への制御用データの書込み方 。

 本発明の後述の実施例では、該アドレス ータは3バイトであり、その最上位バイト( 頭バイト)の最上位2ビット(先頭2ビット)の「 01」が「圧縮」を表し、「00」が非圧縮を表 。なおこの場合、不揮発メモリの記憶領域 最大アドレスは、該ビットが「0」にとどま ものである。データ転送フレームの先頭部( プロトコル)の転送先アドレスデータを圧縮 別情報に兼用するので、第1種データ転送フ ームと第2種データ転送フレームは見かけ上 同一構成であり、これも、非圧縮制御データ 転送と圧縮制御データ転送の併用を容易にし ている。

 (3)データを一時書込むためのRAM(26)、ならび に、車上自動機器(1)の動作を制御するプログ ラムおよび該プログラムの実行において使用 する参照データを含む制御用データ、を格納 するための不揮発メモリ(27)を持ち、該不揮 メモリの制御用データを用いて、車上自動 器の状態を表す状態データを前記RAMに保持 該状態データに基づいて出力データを生成 該出力データにより該車上自動機器の動作 制御する、車両上制御装置(22)において、
 前記不揮発メモリ(27)に格納するための前記 制御用データ又は該制御用データの圧縮デー タを複数に分割した格納用データと該格納用 データが圧縮データか否を表す圧縮識別情報 とを含む、前記格納用データが圧縮か非圧縮 かに関わらず同一の固定サイズのデータ転送 フレームを受信し、
 受信したデータ転送フレームの圧縮識別情 が非圧縮を表すときは、該データ転送フレ ムの格納用データを前記不揮発メモリ(27)に 格納し、
 受信したデータ転送フレームの圧縮識別情 が圧縮を表すときは該データ転送フレーム 格納用データを解凍して前記不揮発メモリ( 27)に格納し該格納用データの解凍を終えると 解凍処理を中断し、次のデータ転送フレーム を受信すると、該データ転送フレームの圧縮 識別情報が圧縮を表すものであったときは、 前記中断した箇所からの、該次のデータ転送 フレームの格納用データの解凍処理を開始し て前記不揮発メモリ(27)に格納し、
 前記データ転送フレームの受信と該データ 送フレームの非圧縮制御用データの前記不 発メモリへの格納を、前記不揮発メモリ(27) に格納するための非圧縮の前記制御用データ の全てを前記不揮発メモリに格納するまで繰 り返す、ことを特徴とする車両上制御装置。

 これによれば、非圧縮で転送するデータ 送フレームと、圧縮して転送するデータ転 フレームとが、同一固定サイズであるので 同一のフレーム構成で、車両上制御装置に 送できる。データ転送フレームに圧縮識別 報があるので、これに基づいて解凍処理の 否を容易に選択できる。サイズが大きい制 データでも、分割して各分割をデータ転送 レームとして車両上制御装置に転送して格 するので、RAMには、1つのデータ転送フレー ムを書込み保持し、かつ、不揮発メモリ書込 み単位である設定量の、解凍した制御用デー タを保持する容量があればよく、全制御用デ ータの圧縮データと該圧縮データを解凍した 全制御用データとを同時に保持するほどの、 大きな記憶容量を要しない。つまり、書込み のためにRAM容量を増やす必要がない。RAMおよ び不揮発メモリのデータ読み書き処理は格別 に増えないため、書込み時間を短くすること ができる。

 (4)前記圧縮識別情報は、前記制御用デー の前記不揮発メモリ上の格納アドレスを指 するアドレスデータであって、非圧縮を表 ものは該アドレスデータそのもの、圧縮を らわすものは、前記不揮発メモリのアドレ 範囲の外を表すものである、上記(3)に記載 車両上制御装置。

図1は、本発明の1実施例の車上制御装 (22)を装備した変速制御システムの概要を示 ブロック図である。 図2は、図1に示すマイコン22の主要な構 成要素を示すブロック図である。 図3は、図2に示すCPU24の、EEPROM27に格納 れたプログラムに従って実施する制御の概 を示すフローチャートである。

符号の説明

25:共通バス

 本発明の他の目的および特徴は、図面を 照した以下の実施例の説明より明らかにな う。

 図1に、本発明の一実施例の車上制御装置 を装備した変速制御システムの概要を示す。 自動変速機1は、変速機構,該変速機構を駆動 る油圧回路、および、該油圧回路の油圧の 流を制御するソレノイドバルブ群、を備え 。変速機構は、エンジン3の回転動力を、車 輪駆動軸回転駆動用の回転動力に変速しまた 方向転換するものであって、トルクコンバー タ、および、複数段の変速を行うための遊星 歯車機構,クラッチおよびブレーキを含む。 圧回路は、オイルポンプ,多くの機械式バル ,オリフィス,流体流路を含む。該流体流路 介挿されたソレノイドバルブ群の各ソレノ ドバルブのオン(開)/オフ(閉)あるいは油圧切 換えにより、油圧回路が、変速機構のクラッ チ,ブレーキに油圧をオン(印加)/オフ(解放)す る。これにより、自動変速機1のレンジ(パー ングP,後進R,ニュートラルN,前進D,S,L)が定ま 、また、前,後進の速度段(第1速~第6速)が定 る。ソレノイドバルブ群の中には、前進設 用のソレノイドバルブ,後進設定用のソレノ イドバルブ,速度段およびロックアップ設定 のソレノイドバルブがある。

 電子制御装置(ECU)2には、ブレーキ信号,ス ロットル開度信号,エンジン回転速度信号,車 信号、等の状態信号およびその他の、レン および速度段決定に参照すべき状態信号が 力されると共に、レンジ選択キー群(電気ス イッチ群)4の、運転者が操作したキーを表す ンジ指示信号が与えられる。ECU2は、状態信 号およびレンジ指示信号に対応して、設定す べきレンジを決定しかつ速度段を決定して、 決定したレンジおよび速度段に自動変速機1 設定するための、ソレノイドバルブ群の各 レノイドバルブのオン(ソレノイドに通電)/ フ(非通電)を指示するソレノイド操作信号を 生成して、自動変速機1に内蔵の、各ソレノ ドに通電するソレノイドドライバ(通電回路) に出力する。これによって各ソレノイドバル ブに通電が行われ、あるいは通電が停止され る。

 ECU2は、エンジン3および自動変速機1から エンジンの動作状態および自動変速機の動 状態を表す状態信号を受け、また、レンジ 択キー群4のレンジ選択信号を受け、自動変 速機1の油圧回路の各種ソレノイドバルブの ン/オフ,油圧切換え等の指示信号(操作信号) 自動変速機1に出力する入出力インターフェ ース(I/F)21,車上コンピュータシステムの主コ トローラである車上システムコントローラV SCCから車両の運転状態,走行状態を表す状態 号を受信し、自動変速機1の動作状態を表す 速機状態信号を車上システムコントローラV SCCに出力する入出力インターフェース(I/F)23 および、変速制御プログラムを用いて、入 状態信号に対応して操作出力データを生成 てI/F21に出力する、本発明の一実施例の車上 制御装置である、変速機コントローラ22で構 されている。

 操作出力データはI/F21において変速機操 信号にデコードされて自動変速機1のソレノ ドドライバに出力される。本実施例では、 速機コントローラ22には、1チップマイクロ ンピュータ(マイコン)を用いており、マイ ン22の内部のプログラムメモリである不揮発 メモリ(本実施例ではEEPROM27)に格納した変速 御プログラムに従って、入力状態信号に対 して制御出力データを生成してI/F21に出力す る。

 図2に、マイコン22の主要な構成要素を示 。マイコン22には、CPU24,共通バス25,RAM26,不 発メモリであるEEPROMおよび入出力ポート28が ある。RAM26は、変速制御において、状態信号( 入力信号)をI/F21が1バイト単位に集成した状 データを保持し、自動変速機1に出力する操 データおよび車上システムコントローラVSCC に出力する状態データ、等入出力データ、な らびに、演算処理,論理処理の中間過程のデ タ、などのデータを一時保持するためのも である。

 EEPROM27は、CPU24の動作プログラムおよび参 照データを不揮発保持するものであり、本実 施例では、上述の変速制御プログラムおよび 該プログラムが利用する参照データ(変速特 を定める速度段境界データ,ロックアップ境 データ他)を格納(インストール)する「制御 ータ」書込み領域273の他に、ブートプログ ム書込み領域271を、EEPROM27に設定している 以下において、変速制御プログラムおよび 照データを総括して「制御用データ」と表 する。図2上の表示は、CPU24がブートプログ ムに従ってマイコン22の内部の不揮発メモリ であるEEPROM27に、「制御用データ」をインス ールするときのデータ書込み状態を示す。

 マイコン22に「制御用データ」をインス ールするときには、図2に示す「制御用デー 」を組み込んだデータ転送フレームを格納 た書込みツール29を、I/F23を介して入出力ポ ート28に接続する。本実施例では、書込みツ ル29からマイコン22にインストールする「制 御用データ」を転送するためのデータ転送フ レームに、第1種と第2種の2種類がある。

 第1種データ転送フレームは、本実施例で は、該インストールを開始するときのRAM26の き容量の1/2以下の固定量である、データを 送するサイズの「第1設定量」の非圧縮「制 御用データ」の書込み領域の先頭に、EEPROM27 書込みアドレスデータ(3バイト)を含むプロ コルを付加したものである。

 第2種データ転送フレームは、「制御用デ ータ」の圧縮データの該「第1設定量」分の 込み領域の先頭に、EEPROM27の書込みアドレス データ(3バイト)を含むプロトコルを付加し、 しかも、3バイトアドレスデータの最上位バ トの最上位2ビット(先頭2ビット)を「圧縮」 表す「01」としたものである。このアドレ データは、EEPROM27の書込み領域の最大アドレ スを超えるアドレスすなわち記憶領域を外れ るアドレスを表す。この場合の実アドレスは 、該2ビットを「00」としたデータで表される 。すなわち、当該2ビットの「01」を「00」と き換えることにより、実アドレスデータが られる。前述の第1種データ転送フレームの 中の書込みアドレスデータは、当該2ビット 「00」とする、実アドレスを表すものである 。なお、2ビットの「01」を「00」と書き換え 実アドレスを得るのに代えて、実アドレス 、圧縮データ内に格納しておき、圧縮デー を解凍して取得するようにする態様もある

 第1種データ転送フレームで非圧縮の「制 御データ」をマイコンに転送する場合は、書 込みツール29において、非圧縮の「制御デー 」の全体量が前記「第1設定量」を超える場 合、全体量を「第1設定量」単位で分割し、 分割の非圧縮の第1種データ転送フレームを 成して書込みツール29で保持する。

 第2種データ転送フレームで圧縮した「制 御データ」をマイコンに転送する場合は、書 込みツール29において、「制御データ」を圧 して、圧縮データの全体量が「第1設定量」 を超える場合、圧縮データを「設定量」単位 で分割し、各分割の圧縮データの第2種デー 転送フレームを生成して書込みツール29で保 持する。図2は、このように第2種データ転送 レームを生成して書込みツール29で保持し 状態を表す。

 電源オン直後に起動するブートプログラ 271には、本実施例では、上述の第2種データ 転送フレームの圧縮(凍結,符号化)した「制御 データ」を解凍(伸張,復号)するプログラム272 が含まれており、該解凍プログラム272を用い て圧縮「制御データ」を解凍する。すなわち 、非圧縮の「制御データ」を復元する。

 図3に、CPU24の、「制御データ」インスト ル処理の概要を示す。電源オンにより動作 圧が印加されるとCPU24は、ブートプログラ 271を起動し(ステップs1)、該ブートプログラ に従って、書込み接続ポート(I/O28の通信ポ ト)に書込みツールの接続があるか判定する (ステップs2)。なお、以下においては、括弧 には、ステップという語を省略してステッ 識別符号のみを記す。

 書込みツール29が接続されていないと、CP U24は、制御プログラム書込み領域273の制御プ ログラムを起動し、該制御プログラムに従っ て変速制御を開始する(s2-s11-s12)。

 しかし、書込みツール29が接続されてい 場合には、書込みツール29と通信して、第1 のデータ転送フレームを受信してRAM26に書込 む(s2~s4)。次に、受信フレームの3バイトの書 みアドレスデータの最上位バイトの最上位2 ビットのデータ(圧縮識別情報)に応じて、そ が「00」であると、第1番のデータ転送フレ ムの「制御データ」(非圧縮)をそのまま、EE PROM27の、該3バイトのアドレスデータが表す ドレス(始端アドレス)以降に書込む(s5,s6)。

 圧縮識別情報が「01」であった場合には 第1番のデータ転送フレームの「制御データ (圧縮)を、解凍プログラムを用いて解凍し RAM26に解凍した「制御データ」を蓄積してい き、蓄積量が前述の「設定量」以上になると 、そこで解凍を中断して、EEPROM27の、該3バイ トのアドレスデータの最上位2ビット(圧縮識 情報)を「00」と読み替えたデータが表すア レス(始端アドレス)以降に書込む(s5-s7~s9)。 して中断した次の圧縮データから解凍を再 し(s10-s7)、また、解凍した「制御データ」 が、「制御データ」を書き込む単位のサイ の「第2設定量」以上になると、そこで解凍 中断して、EEPROM27の、先の制御データを書 込んだ最終アドレスの次のアドレス以降に 込む。このように、解凍した「制御データ 量が「第2設定量」以上になるごとに解凍を 断して解凍した「制御データ」のEEPROM27へ 書込みを行い、書込みを終えると解凍を再 する。

 なお、第1設定量と第2設定量は異なり、 1設定量は、データを転送するサイズであり 第2設定量は解凍した「制御データ」を書き 込む単位のサイズである。

 第1番のデータ転送フレームの圧縮「制御 データ」の解凍を完了すると、そこで解凍を 中断し、解凍済の制御データをEEPROM27に書込 。

 第1番のデータ転送フレームの「制御デー タ」の、EEPROM27への書込みを終了するとCPU24 、レディを書込みツール29に転送し、これに 応答して書込みツール29が第2番のデータ転送 フレームをマイコン22に送信する(s3,s4)。

 この第2番のデータ転送フレームの転送デ ータが非圧縮である場合の、CPU24のデータ処 は、上述の第1番のデータ転送フレームを受 信した場合の処理と同一である(s5,s6)。

 第2番のデータ転送フレームの「制御デー タ」が圧縮データであった場合は、中断して いた解凍を、第2番のデータ転送フレームの 制御データ」を用いて再開し、解凍した「 御データ」は、第1番の(直前に受信した)デ タ転送フレームの「制御データ」のEEPROM27の 書込み終了アドレスの次のアドレス以降に書 込む。その他の処理は上述の第1番のデータ 送フレームを受信した場合の処理と同様で る(s5-s7~s10。

 第3番以降のデータ転送フレームの受信処 理は上述の第2番のデータ転送フレームの受 処理と同一である。最初のデータ転送フレ ムの「制御データ」収納領域には、解凍後 データサイズ情報が書き込まれている。CPU24 は、解凍後のデータサイズ情報から全圧縮デ ータの解凍完了を検知すると、そこでRAMに蓄 積している最後のデータ転送フレームの「制 御データ」をEEPROM27へ書込み、書込み終了の 処理をしてから、制御プログラム書込み領 273の制御プログラムを起動し、該制御プロ ラムに従って変速制御を開始する(s10-s3-s11-s 12)。なお、最初のデータ転送フレームの「制 御データ」収納領域に解凍後のデータサイズ 情報を書き込んでおくのに代えて、最後のデ ータ転送フレームの「制御データ」収納領域 に「制御データ」の後にエンド(終了)情報を 込んでおいて、CPU24は、この終了情報を検 すると、そこでRAMに蓄積している最後のデ タ転送フレームの「制御データ」をEEPROM27へ 書込み、書込み終了の後処理をしてから、制 御プログラム書込み領域273の制御プログラム を起動する態様もある。

 この実施例によれば、非圧縮で転送する 1種データ転送フレームと、圧縮して転送す る第2種データ転送フレームとが、同一固定 イズであるので、同一のフレーム構成で、 両上制御装置に転送できる。データ転送フ ームに圧縮識別情報があるので、これに基 いて解凍処理の要否を容易に選択できる。 イズが大きい制御データでも、n分割して各 割を第1番から第n番までのデータ転送フレ ムとしてマイコン22に転送して不揮発プログ ラムメモリであるEEPROM27に格納するので、RAM2 6には、1つのデータ転送フレームを書込み保 し、かつ、EEPROM27への書込み単位である設 量の、解凍した制御用データを保持する容 があればよく、全制御用データ(1~n)の圧縮デ ータと該圧縮データを解凍した全制御用デー タとを同時に保持するほどの、大きな記憶容 量を要しない。RAM26およびEEPROM2727への同一デ ータの読み書き処理は格別に増えない。

 この実施例ではさらに、1つのデータ転送 フレームの圧縮「制御データ」の解凍中でも 、解凍した制御用データをRAM26に書込みかつ 凍した制御データ量が設定量、に達すると 凍処理を中断して、解凍した制御用データ EEPROM27に格納し、そして中断した箇所から 凍処理を再開し、この解凍と不揮発メモリ の格納を、該1つのデータ転送フレームの圧 制御用データを全て解凍して前記不揮発メ リに格納するまで繰り返すので、RAMオーバ ローを生じない。この実施例では該設定量 、RAM26の空き容量の1/2以下に設定している で、RAM26の記憶容量を格別に増やすことなく 、第1種データ転送フレームを用いる非圧縮 御データの転送とEEPROM27への格納は勿論、第 2種データ転送フレームを用いる圧縮した制 データの転送とEEPROM27への解凍格納が可能で ある。




 
Previous Patent: WO/2009/119213

Next Patent: WO/2009/119251