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Patent Searching and Data


Title:
MICROPLATE DIVIDER AND MICROPLATE DIVIDING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026670
Kind Code:
A1
Abstract:
A microplate divider and a microplate dividing method exhibiting high efficiency by using a standardized microplate without enlarging the scale of the divider. The microplate divider comprises a predetermined microplate where a plurality of wells are arranged in matrix, one or more than one nozzle heads where a plurality of nozzles are arranged in matrix, a mechanism for sucking/delivering gas through the nozzles, and a means for making possible relative movement between the microplate and the nozzle heads. Forward ends of all nozzles provided in each nozzle head can be inserted, all at once, into part of wells of the microplate and the row interval and the column interval between the arranged nozzles are respectively equal to the row interval and the column interval between the arranged wells.

Inventors:
TAJIMA HIDEJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/066840
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 30, 2007
Export Citation:
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Assignee:
UNIVERSAL BIO RESEARCH CO LTD (JP)
TAJIMA HIDEJI (JP)
International Classes:
G01N35/10
Domestic Patent References:
WO1997044671A11997-11-27
WO2006011531A12006-02-02
WO1999047267A11999-09-23
Foreign References:
JP2001108694A2001-04-20
JP2000023657A2000-01-25
JP3115501B22000-12-11
Other References:
See also references of EP 2058666A4
Attorney, Agent or Firm:
DOBASHI, Akira (17-3 Toranomon 1-chome, Minato-ku Tokyo 01, JP)
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Claims:
 複数のウェルが行列状に配列された所定マイクロプレートと、複数のノズルが行列状に配列された1または2以上のノズルヘッドと、該ノズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出機構と、前記マイクロプレートとノズルヘッドとの間を相対的に移動可能とする移動手段と、を有するとともに、
 前記各ノズルヘッドに設けられた全ノズルの先端は、前記マイクロプレートの一部のウェルに一斉に挿入可能に設けられ、配列された前記ノズルの行間隔および列間隔は、配列された前記ウェルの行間隔および列間隔に各々等しく設けられたマイクロプレート分割処理装置。
 前記マイクロプレートは、前記ノズルヘッドに設けられた全ノズルの先端が一斉に挿入可能でかつ相互にウェルが重複しない複数のウェル部分行列を含有する請求の範囲第1項に記載のマイクロプレート分割処理装置。
 前記ノズルヘッドに設けられた各ノズルの内部に一斉に磁場を及ぼしかつ除去することが可能となるように、前記各ノズル近傍を通り該各ノズルと交差しない直線または曲線に沿って各ノズルに対し相対的に接離可能となるように設けた磁石を有する磁力手段が設けられた請求の範囲第1項または請求の範囲第2項のいずれかに記載のマイクロプレート分割処理装置。
 前記磁力手段は、前記行方向または列方向に沿って伸び1若しくは2のノズル行またはノズル列と隣接可能であって各々列方向または行方向に沿って配列された1または2以上の棒状の櫛歯部材と、前記ノズルに対して相対的に移動可能に設けられ1または2以上の該櫛歯部材の一端で連結した支持部材と、隣接する1または2の前記ノズル行またはノズル列に属する各ノズルに対応する位置において前記各櫛歯部材に設けた磁石とを有する請求の範囲第3項に記載のマイクロプレート分割処理装置。
 制御部をさらに有し、該制御部は、前記移動手段に対して、前記ノズルヘッドと前記マイクロプレートとの間で相対的に移動させることによって、前記ノズルヘッドに設けられた全ノズルの先端が前記マイクロプレートの1の前記ウェル部分行列に属するウェルに一斉に挿入可能に位置させた後に、前記ノズルの先端を前記ウェル内に一斉に挿入させて処理を行った後に抜出する動作を、他のウェル部分行列に属するウェルに対しても順次繰り返すように制御する請求の範囲第1項または請求の範囲第4項のいずれかに記載のマイクロプレート分割処理装置。
 前記ノズルヘッドの移動経路に沿った複数の前記ウェル部分行列の各々には、処理の各工程で必要とする溶液または懸濁液が各工程の順序に応じて収容された請求の範囲第5項に記載のマイクロプレート分割処理装置。
 前記ノズルヘッドに設けられた前記ノズルは、装着用ノズルと、該装着用ノズルに着脱可能に装着された分注チップとを有し、前記ノズルヘッドは、前記装着用ノズルに装着された分注チップを脱着するチップ脱着部を有する請求の範囲第1項ないし請求の範囲第6項のいずれかに記載のマイクロプレート分割処理装置。
 前記ノズルヘッドに設けられた各ノズル内部の液体の状態を順次検出可能とするように、前記各ノズル近傍を通り該各ノズルと交差しない直線または曲線に沿って各ノズルに対して順次接近可能に設けた光検出部を有する光検出手段をさらに有する請求の範囲第1項ないし請求の範囲第7項のいずれかに記載のマイクロプレート分割処理装置。
 前記光検出手段は、前記ノズルに対して相対的に移動可能となるように前記行方向または列方向に沿って伸び1若しくは2のノズル行またはノズル列と隣接可能であって各々列方向または行方向に沿って配列された1または2以上の棒状の櫛歯部材と、前記ノズルに対して相対的に移動可能に設けられ1または2以上の該櫛歯部材の一端で連結した支持部材と、隣接する1または2の前記ノズル行またはノズル列に属する各ノズル内を光学的に順次検出するために前記各櫛歯部材の他端近傍に設けた光検出部とを有する請求の範囲第8項に記載のマイクロプレート分割処理装置。
 前記ノズルヘッドは、行列状に配列された2以上のノズルの一部の複数のノズルまたは全体のノズルが一体に集積したノズル集積体を有し、前記吸引吐出機構は、該ノズル集積体の各ノズルと連通する2以上の吸引吐出要素を有する請求の範囲第1項ないし請求の範囲第9項のいずれかに記載のマイクロプレート分割処理装置。
 前記ノズル集積体は、2以上の装着用ノズルを行列状に配列され一体として集積した装着用ノズル集積体と、該装着用ノズル集積体の各装着用ノズルに装着される2以上の分注チップが行列状に配列され一体として集積した分注チップ集積体とを有し、前記装着用ノズル集積体の前記各装着用ノズルは、前記分注チップ集積体の対応する1の分注チップと連通する請求の範囲第10項に記載のマイクロプレート分割処理装置。
 複数のウェルが行列状に配列された所定マイクロプレートと、複数のノズルが行列状に配列された1または2以上のノズルヘッドと、該ノズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出機構と、前記マイクロプレートとノズルヘッドとの間を相対的に移動可能とする移動手段とを有し、前記各ノズルヘッドに設けられた全ノズルの先端は、前記マイクロプレートの一部のウェルに一斉に挿入可能に設けられ、配列された前記ノズルの行間隔および列間隔は、配列された前記ウェルの行間隔および列間隔に各々等しく設けられ、前記ノズルヘッドを前記マイクロプレートに対して相対的に移動させて前記マイクロプレート内の一部のウェルに前記各ノズルヘッドに設けられた全ノズルを一斉に挿入可能に位置させる工程を有するマイクロプレート分割処理方法。
 前記工程は、前記マイクロプレートに含有され、前記ノズルヘッドに設けられた全ノズルの先端が一斉に挿入可能でかつ相互にウェルが重複しない複数のウェル部分行列に対して順次行われる請求の範囲第12項に記載のマイクロプレート分割処理方法。
 前記各ノズル近傍を通り該各ノズルと交差しない直線または曲線に沿って、各ノズルに対して相対的に接近させることによって前記ノズル内部に磁場を及ぼす工程および相対的に離間させることによって磁場を除去する工程を有する請求の範囲第13項に記載のマイクロプレート分割処理方法。
 前記ノズル内部に磁場を及ぼす工程および磁場を除去する工程は、前記行方向または列方向に沿って伸び1若しくは2のノズル行またはノズル列と隣接可能な1または2以上の棒状の櫛歯部材と、前記ノズルに対して相対的に移動可能に設けられ1または2以上の該櫛歯部材の一端で連結した支持部材と、隣接する1または2の前記ノズル行またはノズル列に属する各ノズルに対応する位置において前記各櫛歯部材に設けた磁石とを有する磁力手段を用いて、前記櫛歯部材を前記ノズルに対して接近させることによって磁場を各ノズルに及ぼし、該櫛歯部材を前記ノズルに対して離間させることによって磁場を各ノズルから除去する請求の範囲第14項に記載のマイクロプレート分割処理方法。
 前記ノズルヘッドを前記マイクロプレートに対して相対的に移動させて前記ノズルヘッドに設けられた前記全ノズルを一斉に挿入可能に位置させた後、前記ノズルヘッドの前記全ノズルの先端を、前記マイクロプレートの前記ウェル内に一斉に挿入させて処理を行い、該ウェルから前記ノズルを一斉に抜出する工程を有する請求の範囲第12項ないし請求の範囲第15項に記載のマイクロプレート分割処理方法。
 前記ノズルヘッドに設けられた前記ノズルは、装着用ノズルと、装着用ノズルに着脱可能に装着された分注チップとを有し、前記分注チップを前記ノズルヘッドに設けられた前記装着用ノズルの全ておよびその一部に対して、装着させる工程または脱着させる工程を有する請求の範囲第12項ないし請求の範囲第16項のいずれかに記載のマイクロプレート分割処理方法。
 前記各ノズル近傍を通り該各ノズルと交差しない直線または曲線に沿って各ノズルに対して光検出部を相対的に順次接近させることによって、前記ノズル内部の液体の状態を順次検出する工程を有する請求の範囲第12項ないし請求の範囲第17項のいずれかに記載のマイクロプレート分割処理方法。
Description:
マイクロプレート分割処理装置 よびマイクロプレート分割処理方法

 本発明は、マイクロプレート分割処理装 およびマイクロプレート分割処理方法に関 るものである。

 マイクロプレートは、液を収容可能な複 のウェルがマトリクス状(行列状)に配列し 設けられたものであり、12行×8列(=96ウェル 9mmの行間隔および列間隔)、24行×16列(=384ウ ル、4.5mmの行間隔および列間隔)、48行×32列(= 1536ウェル、2.25mmの行間隔および列間隔)等が られ、国際的にほぼ標準規格化される傾向 ある。ここで、行間隔とは、そのウェルの 心またはウェルが設けられた行の中心線と 方向に隣接するウェルの中心またはウェル 設けられた行の中心までの列方向の距離で り、列間隔とは、そのウェルの中心または ェルが設けられた列の中心線と行方向に隣 するウェルの中心またはウェルが設けられ 列の中心線までの行方向の距離である。

 これらのマイクロプレートを用いて、並 して複数種類の溶液を用いた同時処理を行 場合には、マイクロプレートの各ウェルの 個数に等しい本数のノズルまたは装着用ノ ルに分注チップを装着させた1のノズルヘッ ドを用いて、マイクロプレートごとに一斉に 全ウェルに全ノズルを挿入して、一斉に同一 種類または同一量として取り扱うべき溶液ま たは懸濁液の吸引吐出を行う分注装置を用い ていた(特許文献1)。

 例えば、処理対象となる多数の検体等か 抽出された多数の対象物質について、複数 類の試薬を順次反応させて一連の処理を行 場合には、前記検体数に応じた個数のウェ を有するマイクロプレートを、処理に必要 試薬溶液、検体、磁性粒子懸濁液を予め収 するために、処理工程で必要とする工程数 たは試薬等の必要な種類数に相当する枚数 意する。前記ノズルに相当する分注チップ 内壁に前記磁性粒子を吸着可能な前記装置 用いて、磁性粒子を複数枚のマイクロプレ トの各ウェルに順次移送してウェル内に懸 させて反応を起こさせるという工程を順次 うことで処理を行っていた(特許文献1、2)。

 そのために、処理に用いる試薬の種類が 大すると、その種類ごとに1枚のマイクロプ レートを割り当てるため使用するマイクロプ レートの枚数が増加し、作業面積が増大する ことになる。また、ノズルヘッドの移動距離 は、前記処理に必要な試薬等の種類数に相当 する枚数の全マイクロプレートを通過する距 離に相当するので、マイクロプレートの枚数 が増加すると前記ノズルヘッドの移動量が増 加することになり処理を迅速かつ効率的に行 うことができないおそれがあるという問題点 を有していた。

 また、検体数があまり大きくない場合に その数に見合ったマイクロプレートを、処 工程数に相当する枚数を用意する場合には そのマイクロプレートのウェルの配列の行 隔および列間隔に対応した行間隔および列 隔をもつようにノズルが配列されたノズル ッドを用いる必要があり、検体数に応じて のノズルヘッドを用意しておく必要がある

 一方、検体数の大きな場合に対応するこ ができるマイクロプレートを利用して、検 数が小さい場合にも利用する場合に、一列 、または一行状に、各処理工程で用いる溶 等を配列し、対応する一列状、または一行 に配列したノズルを有するノズルヘッドを いる場合には、最大の検体数が、1の行数ま たは1の列数に相当する場合に限られ、検体 が前記1の行数または1の列数を超える場合に は、扱いが困難になるおそれがあるという問 題点を有していた。

 特に、検体数が1行数または1列数を超え が、その個数が前記全ウェル数の約数であ 、かつその約数が2つの数の積で表される場 には、1のマイクロプレートを分割して無駄 なく用いて処理を完成させることができる可 能性がある。

 並行して取り扱う並行処理数が増加する 、マイクロプレートのウェル数が増加して 積化の必要性が高まり、各ノズルを密接し 設ける必要があるために、分注チップ間の 隔が狭まり、各分注チップの占める領域が まり該分注チップに組み込むべき機能の低 を余儀なくされるおそれがあるという問題 を有していた。

国際公開WO99/47267号公報

特許第3115501号公報

 そこで、本願発明は、以上の問題点を解 するためになされたものであり、その第1の 目的は、装置規模を拡大することなく、規格 化されたマイクロプレートを用いて、作業面 積または装置体積当たり、より多くの種類の 溶液または懸濁液、またはより大きい容量の 溶液または懸濁液を扱うことができる効率の 高いマイクロプレート分割処理装置およびマ イクロプレート処理方法を提供することであ る。第2の目的は、並行して取り扱うべき処 対象数が、規格化されたマイクロプレート ウェル数よりも小さい場合であっても、該 イクロプレートのウェル数にとらわれずに 理することができる汎用性の高いマイクロ レート分割処理装置およびマイクロプレー 分割処理方法を提供することである。第3の 的は、ウェル数が大きく集積されたマイク プレートを取り扱う場合でも高い機能性を ったマイクロプレート分割処理装置および イクロプレート分割処理方法を提供するこ である。

 第1の発明は、複数のウェルが行列状に配 列された所定マイクロプレートと、複数のノ ズルが行列状に配列された1または2以上のノ ルヘッドと、該ノズルを介して気体の吸引 出を行う吸引吐出機構と、前記マイクロプ ートとノズルヘッドとの間を相対的に移動 能とする移動手段と、を有するとともに、 記各ノズルヘッドに設けられた全ノズルの 端は、前記マイクロプレートの一部のウェ に一斉に挿入可能に設けられ、配列された 記ノズルの行間隔および列間隔は、配列さ た前記ウェルの行間隔および列間隔に各々 しく設けられたマイクロプレート分割処理 置である。

 ここで、「行列状」とは、列方向および 方向の2方向に沿って要素、例えば、ウェル またはノズル等が所定の行間隔および列間隔 で各々所定の行数個および列数個配列された 構造をいい、前記行数および列数は各々2以 であるが、好ましくは、行数および列数は 々3以上である。なお、前記列方向および行 向は、通常直交しているが必ずしもこれに 定されず斜交していてもよい。また、各隣 する行または列間で、例えば、列間隔の半 または行間隔の半分の距離だけ配列をずら て要素が互い違いとなるようにして、最密 に配列するような場合も含む。「行間隔」 は、行列状に配列された1の要素の中心また はその要素が設けられた行の中心線と、列方 向に隣接する要素の中心またはその要素が設 けられた行の中心線との間の列方向の距離で あり、「列間隔」とは、マトリクス状配列さ れた1の要素の中心またはその要素が設けら た列の中心線と、行方向に隣接する要素の 心またはその要素が設けられた列の中心線 の間の行方向の距離をいう。

 「マイクロプレート」は、所定個数のウ ルが所定の行間隔および列間隔で行列状に 列された容器をいう。そのうち、前記行間 および列間隔が、その個数(行数および列数 )に応じて定まるもの(例えば、容器全体の大 さおよび形状を予め一定に定め、前記個数 ウェルが該容器内に等間隔に配列されるよ に前記行間隔および列間隔を定める場合、 なわち、前記行間隔および列間隔が前記ウ ルの個数の関数となっている場合をいう。) を規格マイクロプレートという。規格マイク ロプレートのうち行間隔と列間隔とが等しい 長さをもつマイクロプレートを正規格マイク ロプレートといい、さらにその中で、所定の 標準規格個数(行数および列数)のウェルがそ 個数に応じて定まる所定の標準規格行間隔( =標準規格列間隔)で行列状に配列されたもの 標準規格マイクロプレートという。「標準 格マイクロプレート」としては、世界的に 準規格化されている、例えば、12行×8列の96 ウェルのマイクロプレート、24行×16列の384ウ ェルのマイクロプレート、48行×32列の1536ウ ルのマイクロプレートがあり、その標準規 行間隔(=標準規格列間隔)は、各々、9mm、4.5mm 、2.25mmである。マイクロプレートの材料とし ては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレ ン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリビニ ール、アクリル等の樹脂である。

 「マイクロプレートの一部」には、例え 、前記規格(または正規格もしくは標準規格 )マイクロプレートに属する一部のウェル、 たは前記規格(または正規格もしくは標準規 )マイクロプレートの規格(または正規格も くは標準規格)個数よりも小さい個数である も拘らず前記規格(または正規格もしくは標 準規格)個数により定まる規格(または正規格 しくは標準規格)行間隔および規格(または 規格もしくは標準規格)列間隔をもって前記 列状にウェルを配列した部分的規格(または 部分的正規格もしくは部分的標準規格)マイ ロプレートに属するウェルの一部またはそ 全部の場合を含む。

 「ノズル」とは、流体の吸引吐出がなさ る部分であって、流体には、気体および液 を含む。ノズルは、プランジャを有するシ ンダ、または蛇腹や弾性体の変形により、 体を吸引吐出する機構と連通した流路であ 。また、ノズルには、装着用ノズルに装着 た分注チップ等の流路も含める。また、各 ズルには、ノズル内の圧力変化を検知する 力センサを設けるのが好ましい。

 「全ノズルの先端は、前記マイクロプレ トの一部のウェルに一斉に挿入可能に設け れて」いるので、ウェルのマトリクスより ノズルのマトリクスの方が行数または列数 小さく、ノズルの行列とウェルの行列とは その行方向および列方向の成す角は同一で り、ノズルの行列の行間隔または列間隔は そのウェルの行列の行間隔または列間隔の 然数倍である必要があるが、「前記ノズル 行間隔および列間隔は、配列された前記ウ ルの行間隔および列間隔に各々等しく設定 れた」のであるから、ここでは、その自然 は1ということになる。

 第2の発明は、前記マイクロプレートは、 前記ノズルヘッドに設けられた全ノズルの先 端が一斉に挿入可能でかつ相互にウェルが重 複しない複数のウェル部分行列を含有するマ イクロプレート分割処理装置である。

 前記マイクロプレートには、前記全ノズ の先端が一斉に挿入可能でかつ相互にウェ が重複しない複数のウェル部分行列を含有 る、すなわち、マイクロプレート内には、 ズルのマトリクス状配列と同一の配列をも 、相互に重複しない少なくとも2個のマトリ クス状のウェルの配列が存在することになる 。

 これによって、検体数等の処理対象数が さい場合であって、複数の処理工程を要す 場合であっても、1の既存のマイクロプレー ト内に作業面積を限定することが可能なので 、作業面積をいたずらに拡大することがない 。また、ノズルヘッドのウェル部分行列間の 移動は、マイクロプレート内のそのウェル部 分行列の個数回繰り返すことで、マイクロプ レート内のみで、全ウェル部分行列にノズル ヘッドの全ノズルの先端を挿入可能に位置さ せることができる。

 「配列された前記ノズルの行間隔および 間隔は、配列された前記ウェルの行間隔お び列間隔に各々等しく設定された」として るので、マイクロプレート内には、ノズル 行列状配列と同一の配列をもち、相互に重 しない少なくとも自然数個分(>1)の部分行 列の領域、すなわち、ノズルヘッドに配列さ れたノズルの行列に相当する面積ごとに直線 状の境界線を用いて分割されることになる。

 これによって、1のマイクロプレート内に 作業面積を限定することができるので、前記 作業面積をいたずらに拡大することがない。 また、ノズルヘッドのウェル部分行列間の移 動は、マイクロプレート内に限定されること ができる。

 なお、前記ノズルヘッドの台数、および イクロプレートの枚数が、前記各マイクロ レートが有する前記ウェル部分行列数に等 くすることによって、マイクロプレートの 列状に配列された全ウェル数に相当する行 および個数をもつ全ノズルを配列したノズ ヘッドを用いる場合に比較して、同一数の 体の処理を行う場合には、同一のノズル数 ノズルを使用しているにも拘らず、前記ノ ルヘッドの台数倍の効率を得ることができ 。

 第3の発明は、前記ノズルヘッドに設けら れた各ノズルの内部に一斉に磁場を及ぼしか つ除去することが可能となるように、前記各 ノズル近傍を通り該各ノズルと交差しない直 線または曲線に沿って各ノズルに対して相対 的に接離可能となるように設けた磁石を有す る磁力手段が設けられたマイクロプレート分 割処理装置である。

 前記直線は、好ましくは前記ノズル行ま はノズル列に隣接するように前記行方向ま は列方向に沿ったものであり、前記曲線は 好ましくは前記ノズルの周辺においてその 平面へ投影された場合は直線を示し列方向 たは行方向に沿ったものであって、例えば 円弧である。直線とは無限遠から無限遠ま 延びる線であるが、「沿って接近しまたは 間することができる」のはその直線の一部 線分においてである。「該ノズルと直線ま は曲線の交差」には、直線または曲線もし はその延長部分が、該ノズルと交差し、ま は該ノズルを貫通し、該ノズルに突き当た 、または該ノズルと衝突する場合を含む。 ノズル近傍」とは、ノズル内に有効な磁場 及ぼすことができる程度の近さであって、 ズルに接する場合も含む。直線または曲線 本数は、前記ノズルヘッドに設けられた全 ズル数よりも小さいことが好ましい。より ましくは、前記ノズルの(行数+1)または(列 +1)以下である。

 「接離可能」とは、対象に対して接近し よび離間することが可能であることを意味 る。「接近」は、言い換えれば、前記ノズ 近傍位置に達することである。「接離可能 とするためには、前記磁力手段を前記ノズ ヘッドと異なる場所に設けて、前記移動手 を用いて磁力手段を前記ノズルに対して接 させ、離間させる場合、または、磁力手段 前記ノズルヘッドに設けて、前記移動手段 は別個に設けた接近離間手段によって行う 合、さらには、前記磁力手段を、前記移動 段の一部と、該移動手段とは異なる手段と 両者を用いてノズルに対して接近させまた 離間させる場合がある。これによって、行 および列数が各々3以上、すなわち、3行以 ×3列以上の行列状にノズルが配列する場合 は、磁石の磁場が及ばない程度に離れた磁 の退避距離をノズル間の間隔として確保す ことなく、磁石が通過可能な空隙をノズル に確保する程度に密集して集積することが きることになる。なお、この磁力手段は、 般的に、ウェルが行列状に配列されたマイ ロプレートと、複数のノズルが行列状に配 された1または2以上のノズルヘッドと、該ノ ズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出 機構と、前記マイクロプレートとノズルヘッ ドとの間を相対的に移動可能とする移動手段 とを有するマイクロプレート処理装置にも適 用することができる。「対象」は、前記ノズ ルまたはノズルの軸線であり、ノズルの軸線 はノズルの軸に沿って伸びる直線をいう。「 磁石」には、永久磁石または電磁石を含む。

 第4の発明は、前記磁力手段は、前記行方 向または列方向に沿って伸び1若しくは2のノ ル行またはノズル列と隣接可能であって各 列方向または行方向に沿って配列され1また は2以上の棒状の櫛歯部材と、前記ノズルに して相対的に移動可能に設けられ1または2以 上の該櫛歯部材の一端で連結した支持部材と 、隣接する1または2の前記ノズル行またはノ ル列に属する各ノズルに対応する位置にお て前記各櫛歯部材に設けた磁石とを有する イクロプレート分割処理装置である。ここ 、前記櫛歯部材の少なくとも1本は前記ノズ ル行間またはノズル列間に挿入可能であり、 支持部材の移動方向は、列方向または行方向 である。

 ここで、前記櫛歯部材の本数は、1のノズ ルに対して重複して磁場を及ぼさない場合で あって、1の磁石の磁場を1の隣接するノズル のみ及ぼす場合には、例えば、前記各ノズ 行間または各ノズル列間のみに挿入可能に けた場合には、前記ノズルの(行数―1)本ま は(列数―1)本であり、ノズル行間外または ズル列間外にも設けた場合には、前記ノズ の行数本または列数本であり、1の磁石の磁 場を2つの隣接するノズルに及ぼす場合には 例えば、行数/2、(行数+1)/2,または列数/2、( 数+1)/2等である。1のノズルに対して重複し 磁場を及ぼさない場合には、2以上の櫛歯部 を設ける場合とは、行数および列数が3以上 の場合である。前記櫛歯部材に設けられた各 磁石のノズルに対する相対的な移動経路は、 前記各ノズルと交差しない直線または曲線に 沿うことになる。

 第5の発明は、制御部をさらに有し、該制 御部は、前記移動手段に対して、前記ノズル ヘッドと前記マイクロプレートとの間で相対 的に移動させることによって、前記ノズルヘ ッドに設けられた全ノズルの先端が前記マイ クロプレートの1のウェル部分行列に属する ェルに一斉に挿入可能に位置させた後に、 記ノズルの先端を前記ウェル内に一斉に挿 させて処理を行った後に抜出する動作を、 のウェル部分行列に属するウェルに対して 順次繰り返すように制御するマイクロプレ ト分割処理装置である。

 特に、検体数が、マイクロプレートの行 または列数に一致しない場合であって、該 体数が、マイクロプレートのウェル数の約 となっている場合であって、検体数が素数 ない場合には、前記ノズルの配列を行列状 構成して処理することによって、マイクロ レートを効率良く利用することができる。 えば、12行×8列の96ウェルのマイクロプレー トに対して、検体数が16個の場合には、前記 数、列数または全ウェル数とも異なるが、1 6は96の約数であって素数でない場合は、4行× 4列のノズルが配列されたノズルヘッドを用 るとともに、マイクロプレートを4行×4列の6 個の部分行列に分割することによって、前記 ノズルヘッドを用いて該マイクロプレートを 無駄なく利用することができることになる。

 第6の発明は、前記ノズルヘッドの移動経 路に沿った複数の前記ウェル部分行列の各々 には、処理の各工程で必要とする溶液または 懸濁液が各工程の順序に応じて収容されたマ イクロプレート分割処理装置である。

 ここで、「移動経路」とは、前記全部分 列に順次前記ノズルヘッドを平行移動させ 際に通過する経路であって、移動経路に沿 た距離が最も短い経路が好ましい。したが て、処理工程に応じた順序に各ウェル部分 列を選択して必要な試薬等の溶液等を収容 る。また、例えば、前記同一のウェル部分 列に属するウェルには相互に同一種類また 同一量として取り扱うべき溶液または懸濁 が収容され、異なるウェル部分行列に属す ウェル間では、相互に異なる種類または異 る量として取り扱うべき溶液または懸濁液 収容される。これは、同一のノズルヘッド 設けられた各ノズルの吸引吐出の動作は連 しており、実質的に同等であるからである または、大容量の液体を扱う場合には、異 るウェル部分行列に属するウェル間でも、 一の種類の溶液または懸濁液が収容される 合もありうる。

 第7の発明は、前記ノズルヘッドに設けら れた前記ノズルは、装着用ノズルと、該装着 用ノズルに着脱可能に装着された分注チップ とを有し、前記ノズルヘッドは、前記装着用 ノズルに装着された分注チップを脱着するチ ップ脱着部を有するマイクロプレート分割処 理装置である。

 第8の発明は、前記ノズルヘッドに設けら れた各ノズル内部の液体の状態を順次検出可 能とするように、前記各ノズル近傍を通り該 各ノズルと交差しない直線または曲線に沿っ て、各ノズルに対して順次接近可能に設けた 光検出部を有する光検出手段をさらに有する マイクロプレート分割処理装置である。した がって、ノズルまたは装着用ノズルに装着さ れる分注チップ等は透光性部材で形成される 必要がある。検出の対象は、例えば、液体の 状態であり、該状態には、液体の有無、液体 の水位、液面、液体の吸引量または吐出量を 含む。

 ここで、液体の有無、液体の水位、液面 の検知を行う場合には、ノズルに光を照射 、ノズルの透過光を受光することで行うの 好ましい。この光検出手段は、前記マイク プレート処理装置にも適用することができ 。ここで、「光検出部」とは、光を照射す 照射部を含む発光部および/または受光部で ある。「各ノズル近傍」とは、前記光検出に よってノズル内部の液体の状態を検出できる 程度の近さをいい、ノズルに接する場合も含 む。直線または曲線の本数は、前記ノズルヘ ッドに設けられた全ノズル数よりも小さいこ とが好ましい。より好ましくは、前記ノズル の(行数+1)または(列数+1)以下である。その他 「直線」「曲線」については、第3の発明に おける説明が適用される。「接近」は、言い 換えれば、前記ノズル近傍位置にまで達する ことである。

 第9の発明は、前記光検出手段は、前記ノ ズルに対して相対的に移動可能となるように 前記行方向または列方向に沿って伸び1若し は2のノズル行またはノズル列と隣接可能で って各々列方向または行方向に沿って配列 れた1または2以上の棒状の櫛歯部材と、前 ノズルに対して相対的に移動可能に設けら 1または2以上の該櫛歯部材の一端で連結した 支持部材と、隣接する1または2の前記ノズル またはノズル列に属する各ノズル内を光学 に順次検出するために前記各櫛歯部材の他 近傍に設けた光検出部とを有するマイクロ レート分割処理装置である。該光検出部の 動経路は、各ノズルと交差しない直線また 曲線ということになる。

 ここで、液体の有無、液体の水位、液面 の検知を行うために、ノズルに光を透過さ る場合には、前記櫛歯部材は、各ノズル列 たはノズル行を挟むように両側に設けて、 方の櫛歯部材には照射手段を設け、他方の 歯部材には受光手段を設けることが好まし 。したがって、この場合には、櫛歯部材の 数は、(行数+1)本または(列数+1)本というこ になる。なお、照射手段と受光手段とを同 側に設けてノズル内部からの反射を測定す 場合には、前述した磁力手段で説明した本 の例をそのまま適用することができる。ま 、前記櫛歯部材の少なくとも1本は前記ノズ 行間またはノズル列間に挿入可能であり、 持部材の移動方向は、列方向または行方向 ある。

 第10の発明は、前記ノズルヘッドは、行 状に配列された2以上のノズルの一部の複数 ノズルまたは全体のノズルが一体に集積し ノズル集積体を有し、前記吸引吐出機構は 該ノズル集積体の各ノズルと連通する2以上 の吸引吐出要素を有するマイクロプレート分 割処理装置である。

 ここで、「一体」とは、集積した対象が 々に分離できない状態をいう。ノズルヘッ に設けられたノズルは、ノズルの先端が1平 面上に位置しかつノズルの軸方向が相互に平 行となるように揃えるのが好ましい。また、 前記吸引吐出機構の2以上の前記吸引吐出要 は、前記行列状に配列されているのが好ま い。さらに、吸引吐出要素が相互に一体に 積化されて吸引吐出要素集積体を形成する が好ましい。また、前記吸引吐出要素集積 を前記ノズル集積体とを合体させて、吸引 出機構付ノズル集積体を形成しても良い。

 また、2以上のノズルは、その液体を貯溜 する部分が相互に1枚の壁板のみで隔てるよ に密集して集積することによって、各ノズ における液体の貯溜用の容積を増加させる とができる。この場合、口部があるノズル 端はマイクロプレートの各ウェルに個々に 入可能となるように集積する必要がある。 お、このノズル集積体は前記マイクロプレ ト処理装置にも適用することができる。

 第11の発明は、前記ノズル集積体は、2以 の装着用ノズルを行列状に配列され一体と て集積した装着用ノズル集積体と、該装着 ノズル集積体の各装着用ノズルに装着され 2以上の分注チップが行列状に配列され一体 として集積した分注チップ集積体とを有し、 前記装着用ノズル集積体の前記各装着用ノズ ルは、前記分注チップ集積体の対応する1の 注チップと連通するマイクロプレート分割 理装置である。2以上の分注チップは、その 体を貯溜する部分が相互に1枚の壁板のみで 隔てるように密集して集積化することによっ て、液体の貯溜用の容積を増加させることが できる。

 ここで、例えば、前記分注チップ集積体 、前記装着用ノズルと各々接続する前記行 状に配列された2以上の貯溜区域に仕切られ 内部に液体を貯溜可能な貯溜集積体と、該貯 溜集積体の各貯溜区域と連通し、前記行列状 に配列された液体の吸引吐出が行われる2以 の口部を先端に有する前記行列状に配列さ た2以上の細管とを有し、前記装着用ノズル 積体の先端開口面は行列状に配列された各 着用ノズルの先端開口部を有し、前記分注 ップ集積体の後端開口面は行列状に配列さ た前記貯溜区域の後端開口部を有し、前記 着用ノズルの先端開口部と対応する前記貯 区域の後端開口部とが密接した状態で接続 る。前記装着用ノズル集積体は、前記吸引 出要素集積体と合体させて、吸引吐出機構 付属した吸引吐出機構付装着用ノズル集積 を形成するようにしても良い。

 ここで、前記「貯溜区域」は、例えば、 板状の隔壁によって相互に連通することな 格子状に仕切られ、貯溜集積体全体として 、例えば直方体状、角柱状、立方体状であ 。

 第12の発明は、複数のウェルが行列状に 列された所定マイクロプレートと、複数の ズルが行列状に配列された1または2以上のノ ズルヘッドと、該ノズルを介して気体の吸引 吐出を行う吸引吐出機構と、前記マイクロプ レートとノズルヘッドとの間を相対的に移動 可能とする移動手段とを有し、前記各ノズル ヘッドに設けられた全ノズルの先端は、前記 マイクロプレートの一部のウェルに一斉に挿 入可能に設けられ、配列された前記ノズルの 行間隔および列間隔は、配列された前記ウェ ルの行間隔および列間隔に各々等しく設けら れ、前記ノズルヘッドを前記マイクロプレー トに対して相対的に移動させて前記マイクロ プレート内の一部のウェルに前記各ノズルヘ ッドに設けられた全ノズルを一斉に挿入可能 に位置させる工程を有するマイクロプレート 分割処理方法である。

 第13の発明は、前記工程は、前記マイク プレートに含有され、前記ノズルヘッドに けられた全ノズルの先端が一斉に挿入可能 かつ相互にウェルが重複しない複数のウェ 部分行列に対して順次行われるマイクロプ ート分割処理方法である。

 なお、前記ノズルヘッドの移動経路に沿 た複数の前記ウェル部分行列の各々には、 理の各工程で必要とする溶液または懸濁液 各工程の順序に応じて収容されていること 好ましい。また、溶液を収容した前記ウェ を、ウェル部分行列を単位にして、マイク プレートの表面にシールを張ることによっ 密閉することが好ましい。これによって試 液の蒸発や汚染を防止することができる。 の場合には、前記分注チップの先端で、前 シールを穿孔することによって吸引または 出を行うことになる。

 第14の発明は、前記各ノズル近傍を通り 各ノズルと交差しない直線または曲線に沿 て、各ノズルに対して相対的に接近させる とによって前記ノズル内部に磁場を及ぼす 程および相対的に離間させることによって 場を除去する工程を有するマイクロプレー 分割処理方法である。

 この発明は、複数のウェルが行列状に配 されたマイクロプレートと、複数のノズル 行列状に配列された1または2以上のノズル ッドと、該ノズルを介して気体の吸引吐出 行う吸引吐出機構と、前記マイクロプレー とノズルヘッドとの間を相対的に移動可能 する移動手段とを有し、前記各ノズルヘッ に設けられた全ノズルの先端は、前記マイ ロプレートの一部のウェルに一斉に挿入可 に設けられ、前記各ノズルヘッドに設けら た全ノズルを一斉に挿入可能に位置させる 程を有するマイクロプレート処理方法に適 することができる。

 第15の発明は、前記ノズル内部に磁場を ぼす工程および磁場を除去する工程は、前 行方向または列方向に沿って伸び1若しくは2 のノズル行またはノズル列と隣接可能な1ま は2以上の棒状の櫛歯部材と、前記ノズルに して相対的に移動可能に設けられ1または2 上の該櫛歯部材の一端で連結した支持部材 、隣接する1または2の前記ノズル行またはノ ズル列に属する各ノズルに対応する位置にお いて前記各櫛歯部材に設けた磁石とを有する 磁力手段を用いて、前記櫛歯部材を前記ノズ ルに対して接近させることによって磁場を各 ノズルに及ぼし、該櫛歯部材を前記ノズルに 対して離間させることによって磁場を各ノズ ルから除去するマイクロプレート分割処理方 法である。

 第16の発明は、前記ノズルヘッドを前記 イクロプレートに対して相対的に移動させ 前記ノズルヘッドに設けられた前記全ノズ を一斉に挿入可能に位置させた後、前記ノ ルヘッドの前記全ノズルの先端を、前記マ クロプレートの前記ウェル内に一斉に挿入 せて処理を行い、該ウェルから前記ノズル 一斉に抜出する工程を有するマイクロプレ ト分割処理方法である。

 ここで、「処理」は、例えば、吸引また 吐出する動作、磁場をかけることによる磁 粒子のノズル内壁への吸着による分離、吸 および吐出を繰り返すことによる攪拌、洗 液の吸引および吐出を繰り返すことによる 浄、光検出を行うことによる吸引または吐 後の液体測定、または、磁場を除去して吸 および吐出を繰り返すことによる磁性粒子 再懸濁を含む。

 第17の発明は、前記ノズルヘッドに設け れた前記ノズルは、装着用ノズルと、装着 ノズルに着脱可能に装着された分注チップ を有し、前記分注チップを前記ノズルヘッ に設けられた前記装着用ノズルの全ておよ その一部に対して、装着させる工程または 着させる工程を有するマイクロプレート分 処理方法である。

 「装着」は、例えば、前記ノズルヘッド 、分注チップを行列状に配列して収容可能 チップ収容部に向けて下降させ、装着用ノ ルの全部または一部に前記分注チップの上 に設けた装着用開口部に挿入かつ嵌合させ ことによって行う。「脱着」は、例えば、 記ノズルヘッドに設けられたチップ脱着部 してのしごき用板、しごき用パイプ等を各 着用ノズルの軸線方向に沿って下降させて 該装着用ノズルに装着された分注チップの てをまたはその一部をこそぎ落とすことに って行う。

 第18の発明は、前記各ノズル近傍を通り 各ノズルと交差しない直線または曲線に沿 て各ノズルに対して光検出部を相対的に順 接近させることによって、前記ノズル内部 液体の状態を順次検出する工程を有するマ クロプレート分割処理方法である。

 第1の発明または第12の発明によれば、検 数が小さくて、マイクロプレートの全ウェ 数やマイクロプレートの行数または列数を 要としない場合であっても、該検体数に応 た行数または列数およびその行間隔または 間隔をもつマイクロプレートおよび該マイ ロプレートに適合したノズルヘッドを用い のではなく、例えば、標準規格マイクロプ ート、および、該マイクロプレートの一部 ウェルに一斉に挿入可能なノズルが行列状 配列されたノズルヘッド、または部分的標 規格マイクロプレートを用いることで、新 な種類または型のマイクロプレートを使用 ずに、安価かつ簡単に利用することができ 。また、1のマイクロプレートを種々の処理 対象数または試薬数に対して使用することが できるので、マイクロプレートの汎用性を高 めることができる。

 また、1のマイクロプレートに対して処理 に必要な工程数または使用する試薬の種類数 に応じて全ウェルを対応する複数個の領域( 述するウェル部分行列に相当)に分割し、各 域を前記ノズルヘッドを用いて一斉に処理 能とすることで、1のマイクロプレートを用 いて処理を完了することができる。したがっ て、用いるマイクロプレートの占める面積、 すなわち作業面積を削減することができる。

 また、ノズルヘッドにはノズルを行列状 配列しているので、必要な試薬を収容する 器としては、1行状または1列状にウェルを 列した容器を用いる場合に比較して、ウェ 数が小さくまたは各ウェルが小容量の容器 あっても、行列状の容器は安定性が高く扱 やすい。また、全ノズル、または該当する ェルが行列状に配列されることで、その行 に属する要素の相互間の距離が比較的小さ 、すなわち、分散性が比較的小さくコンパ トに集中しているので、特に、温度制御を 須とする処理においては、ノズル、ウェル または恒温装置等の保温性が高く、外界か の影響を遮断することができて扱いやすい

 第2の発明または第13の発明によれば、1の マイクロプレートが、ノズルヘッドに設けら れた全ノズルを受け入れることができる2以 のウェル部分行列を有しているので、前述 た効果を奏する他、1のマイクロプレート内 おいて、2種類以上の試薬等を収容して処理 を行うことができるので、マイクロプレート ごとに試薬を収容して処理を行う場合に比較 して、作業面積を増大させることなく、より 多くの種類の試薬等を扱うことができる。特 に、1のマイクロプレートに対して、処理に 要な工程数または使用する試薬の種類数に じて全ウェルを該当する複数のウェル部分 列に分割可能であるならば、各ウェル部分 列を前記ノズルヘッドを用いて一斉に処理 能とすることで、一のマイクロプレートを いて処理を完了することができる。

 また、前記マイクロプレートに複数存在 るウェル部分行列によって、1のノズルが2 上のウェルに対応することができるので、 工程において1のウェルが扱う容量の2倍以上 の容量の液体を1のノズルが1のマイクロプレ トに対して扱うことができる。

 前記マイクロプレートに複数存在するウ ル部分行列への前記ノズルによる一斉の挿 、吸引、吐出、抜出を繰り返すことで、1の マイクロプレートにおいても、複数種類の溶 液等を用いた複数の工程に対応することがで きることになる。したがって、作業領域を拡 大することなく複数の工程を実行することが できる。

 さらに、2以上のウェル部分行列は、1の イクロプレート内にその一部として設けら 、相互に該マイクロプレートの行間隔また 列間隔を隔てた距離しか離れていないので ウェル部分行列ごとに、それに等しい行数 よび列数のウェルをもつ別個の独立したマ クロプレートとして配列するよりも安定性 高く、相互に密接しているので、空間的に 率良く配列することができる。

 また、1のノズルヘッドが一度に扱うこと ができるウェルが1のマイクロプレート内に する相互に重複することのない各ウェル部 行列であり、かつ、各ウェル部分行列間の 離は、マイクロプレートの隣接するウェル の距離に相当するだけしか離れていないの 、各ウェル部分行列ごとに、1の処理に必要 溶液等を各々収容することで、1の処理を完 結するまでのノズルヘッドの移動距離が短く て済み、迅速かつ効率的に処理を行うことが できる。

 第3の発明または第14の発明によれば、前 ノズル内に磁場を及ぼすことができるので 前記マイクロプレートのウェル内に磁性粒 を懸濁させたものを用いて、該ノズルの内 に磁性粒子を吸着させて分離、攪拌、洗浄 移送等の処理を行うことができるので、液 の吸引または吐出のみならず多様な処理を なうことができる。また磁石をノズルに対 て接離可能に設けることによって、強力な 場をノズルに及ぼすことができるとともに 強力な磁石をノズルから遠ざけることによ て、電磁石を消磁したとしても残るおそれ ある残留磁気を完全に除去し、信頼性の高 処理を行うことができる。

 また、磁石は、前記各ノズルと交差せず その周辺を通過する直線または曲線、例え 各ノズルに対してねじれの位置にある直線 たは曲線に沿って移動するものである。し がって、磁石の移動がノズルの存在によっ 妨害されないので、磁場を及ぼしかつ除去 ることを可能とするため、磁石が持つ磁場 有効距離に基づく磁石の移動距離を考慮し ノズル間の間隔を確保する必要がなく、磁 が通過することができる磁石の大きさに基 く隙間をノズル間に確保するだけで足りる したがって、磁力を内部に及ぼすことがで るノズルを高密度に集積化することができ 。

 第4の発明または第15の発明によれば、第3 の発明または第14の発明が奏する効果の他に 磁石が前記ノズルの行間隔または列間隔で 置された櫛歯部材を前記ノズルに対して相 的に移動させることによって、行列状に配 された各ノズルに対し、磁石を一斉に接近 または離間することで、機構的に簡単な構 、かつ単純な動作で、容易かつ確実に各ノ ルに一斉に磁場を及ぼしかつ除去すること できる。

 第5の発明または第16の発明によれば、1の マイクロプレートに属する複数の部分行列に 対して前記ノズルヘッドの全ノズルの先端の 挿入および抜出の動作を繰り返すことで、1 マイクロプレートを用いて、複数の処理工 からなる一連の処理を、1のノズルヘッドを いて連続的に一貫して実行することができ ので、作業面積あたりの処理の効率性が高 、または作業効率を高めるとともに、信頼 が高く、また管理しやすい。

 第6の発明によれば、処理の各工程で必要 とする溶液または懸濁液が、ノズルヘッドの 移動経路に沿って、各工程の順序に応じて収 容されている。したがって、ノズルヘッドの 移動距離が、1のマイクロプレート内に限ら るので作業効率が高い。また、1のノズルヘ ドを用いて連続的に一貫して1のマイクロプ レート内で実行することができるので、信頼 性が高くまた管理しやすい。

 第7の発明または第17の発明によれば、ノ ルヘッドに対して、手動ではなく自動的に マイクロプレートに配列されたウェルの個 、または、試薬槽等の容器の大きさに応じ 必要な本数の分注チップを装着および/また は脱着することができるので汎用性または多 様性があり、また、クロスコンタミネーショ ンを確実に防止しながら、各種処理を一貫し て自動化することができる。特に、使用する 試薬の容量が小さい場合には、試薬槽の開口 部の面積を小さくして、分注チップの挿入本 数を制限し、液の深さを確保することによっ て吸引および吐出を容易にすることができる 。

 第8の発明または第18の発明によれば、光 出部を各ノズルに個々に設けるのではなく ノズルと交差しない直線または曲線に沿っ 順次接近させて、各ノズル内部の個々の液 の状態を検出することができる。したがっ 、各ノズル周辺に個々に光検出部を設ける となく、かつ、光の影響が及ばない距離を ズル間に確保する必要がないのでノズル間 光検出部が移動可能な空隙を確保するだけ 、ノズルの集積化に影響を与えることなく 価に、かつ、高い定量性をもって信頼性の い処理を行うことができる。

 第9の発明によれば、第8の発明または第18 の発明が奏する効果の他に、光検出部が設け られた前記櫛歯部材を前記ノズルに対して相 対的に移動させることで、行列状に配置され た各ノズルに対し、光検出部を順次接近しか つ離間させることで、機構的に簡単な構造、 かつ単純な動作で、容易かつ確実に各ノズル 内部を順次測定することができる。

 第10の発明によれば、個々にノズルを設 る場合に比較して、ノズルを集積すること よって、ノズル間を1枚の隔壁のみを介して 互に仕切ることができるので、ノズル自体 肉厚およびノズル間の間隙を必要とせず、 ズルを高密度に隙間なく配置することにな 、各ノズルに貯溜することができる単位作 面積当りの有効容積を拡大することになる したがって、ノズルの軸方向の長さを短く ることができ、ノズルの容積を同一とした 合に、全体としてノズルをコンパクトに形 することができる。また、2以上のノズルを 定められた位置に確実に配置することができ ることになり、信頼性の高い処理を行うこと ができる。

 第11の発明によれば、個々に分注チップ 装着用ノズルに装着する場合に比較して、 注チップを集積することによって、分注チ プ間を1枚の隔壁のみを介して相互に仕切る とができるので、分注チップ自体の肉厚お び分注チップ間の間隙を必要とせず、分注 ップを高密度に隙間なく配置することにな 、各分注チップに貯溜することができる単 作業面積当りの有効容積を拡大することに る。したがって、分注チップの軸方向の長 を短くすることができ、分注チップの容積 同一とした場合に、全体として分注チップ コンパクトに形成することができる。例え 、96ウェルの標準規格マイクロプレートに 応する単独の分注チップの液体の貯溜部の 径を約6mmとした場合、貯溜部の長さが88.5mm 要するが、集積化を行うと無駄なチップ間 空隙がないので、例えば、丸孔で形成され 区域の内壁の径を約8mmとした場合、貯溜部 長さは49.8mmで済むことになる。また、分注 ップ間の間隔を一定にし、分注チップの軸 を相互に平行に確実に配列することができ ことになり、信頼性の高いノズルヘッドを 供することができる。

 続いて、図面に基づいて、本発明の実施 形態に係るマイクロプレート分割処理装置 よびマイクロプレート分割処理方法につい 説明する。

 図1は、本発明の第1の実施の形態に係る イクロプレート分割処理装置10のノズルヘッ ド12の部分を模式的に示す斜視図である。該 イクロプレート分割処理装置10は、複数の ェルが行列状に配列された12行×8列で、9mmの 行間隔(=列間隔)、すなわち、標準規格行間隔 (=標準規格列間隔)をもつ96ウェルの標準規格 イクロプレート(図示せず)に等しい行間隔 よび列間隔をもつ、行列状、ここでは4行×4 に配列された16本のノズルとしての、装着 ノズル(図示せず)および該装着用ノズルに装 着された分注チップ14が配列されたノズルヘ ド12と、前記ノズルヘッド12に設けられ該ノ ズルを介して気体の吸引吐出を行う吸引吐出 機構(16,18,28,30,32,34,36)と、前記標準規格マイ ロプレートと前記ノズルヘッド12との間を相 対的に移動可能とする移動手段(一部のみ図 )とを有するものである。

 さらに、前記ノズルヘッド12の周辺には 前記分注チップ14の内部に磁場を及ぼすため の磁力手段としての櫛歯状磁石20と、前記分 チップ14の内部の液体の状態を検出する光 出手段としての櫛歯状光検出部22と、前記分 注チップ14とその下方のマイクロプレートと 間に挿入されて、前記分注チップ14からの 垂れを防止するトレイ24とを有している。

 前記吸引吐出機構(16,18,28,30,32,34,36)は、前 記装着用ノズル(図示せず)および装着された 記分注チップ14と各々連通し、ノズル配列 プレート26から下方向に突出するように前記 行列状に配列された16本のシリンダ16、該シ ンダ16内に摺動可能に挿入されたプランジャ 18と、該16本のプランジャ18と連結したプラン ジャ駆動用プレート28と、該プランジャ駆動 プレート28と接続して、該プランジャ駆動 プレート28を、したがって各プランジャ18を 斉に上下方向(Z軸方向)に沿って駆動する2本 の柱状のアクチュエータ30と、該アクチュエ タ30と連結し、該アクチュエータ30を上下方 向に駆動するためにボール螺子34と螺合し、 ール螺子34の回転によって上下方向に並進 動するナット部32と、吸引吐出用モータ36に って回転駆動する前記ボール螺子34とを有 る。これらの吸引吐出機構を覆うように設 られ、前記吸引吐出用モータ36、および前記 ノズル配列用プレート26を支持し、かつ前記 クチュエータ30を上下動可能に支持するの 、略箱状に形成されたノズルヘッド支持枠37 である。

 該ノズルヘッド支持枠37は、上端に設け れた天板38と、図面上、左右の側面を覆う上 下方向に縦長状の側板39,40と、後側面を覆う 下方向に縦長状の後板41と、下側のノズル ッド12の通過経路に面するように取り付けら れた左右方向に横長状の下側板43とを有する また、前記側板40には、縦孔42が設けられ、 該縦孔42を貫通するように前記ノズルヘッド1 2を前記ノズルヘッド支持枠37に対して、上下 方向に移動させるZ軸移動機構と連結する連 部材(図示せず)が設けられている。

 図2は、図1に示した前記マイクロプレー 分割処理装置10のノズルヘッド12が位置する 分を詳細に示すものである。前記連結部材 、前記Z軸移動機構として、前記ノズルヘッ ド支持枠37に設けられたプレート80に回転可 に取り付けられたボール螺子78および該ボー ル螺子78に螺合するナット部(図示せず)と連 している。

 該ノズルヘッド支持枠37は、ノズルヘッ 12と連結するZ軸移動機構を支持するが、そ 自体はZ軸方向には移動せず、X軸移動機構(X は前記ノズルヘッド12のノズルの行方向に 当)としてのX軸方向に沿った軸心をもつよう に設けられたボール螺子74およびこれに螺合 るナット部76と連結している。さらに、こ らのノズルヘッド支持枠37、前記Z軸移動機 および前記X軸移動機構は、Y軸方向に沿った 軸心を持つように設けられた図示しないY軸 動機構(Y軸は前記ノズルヘッド12のノズルの 方向に相当)に取り付けられ、これらZ軸移 機構、X軸移動機構およびY軸移動機構は、前 記移動手段に相当する。

 図2に示すように、前記分注チップ14は、 記装着用ノズル(図示せず)に装着しまたは 着可能な装着用開口部を有する太径部44、先 端に設けた前記気体の吸引吐出によって液体 の入出が可能な口部48を有する細径部46と、 漏斗状の移行部50とを有する。

 図2および図3に示すように、前記磁力手 は、櫛歯状磁石20であって、前記ノズルとし ての分注チップ14に対して相対的に移動可能 なるように設けられるとともに、前記X軸方 向(または行方向に相当)に沿って伸びる1また は2の分注チップ(ノズル)行と隣接可能であっ て列方向に沿って配列された3本の棒状の櫛 部材84と、行方向に沿って移動可能であって 3本の櫛歯部材84の一端で連結した支持部材52 、隣接する1または2の前記分注チップ列に する各分注チップ14に対応する位置において 前記各櫛歯部材84に設けた複数(この例では4) の永久磁石58が、前記装着用ノズル(図示せ )に装着された分注チップ14間に対応する行 隔で非磁性部材82を挟みながら、3本の櫛歯 材84に各々配列されている。

 これによって、前記各永久磁石58は、前 各分注チップ14に対して接離可能に設けられ ていることになり、前記櫛歯部材84は、前記 分注チップ14と交差しない直線に沿って移 可能ということになる。前記櫛歯部材84を前 記分注チップ14に接近させて磁力を及ぼす場 には、その3本の内の両端の2本は、4つの前 分注チップ行の外側に隣接して行方向に沿 て位置し、中央の1本は、前記ノズルヘッド 12の分注チップ14行の中央の隙間に挿入され 行方向に沿って位置する。したがって、磁 を分注チップに及ぼす場合、すなわち、分 チップ14に接近した状態では、2つの分注チ プ行ごとに前記櫛歯部材84によって挟まれる ことになる。

 前記支持部材52は、ガイド部材54と連結し 、該ガイド部材54は、前記ノズルヘッド支持 37の前記下側板43に、X軸方向(行方向)に沿っ て敷設されたガイドレール56と係合して、該 イドレール56に沿って行方向に移動可能に けられている。

 図2または図3には、前記櫛歯状光検出部22 を設ける。該櫛歯状光検出部22は、前記ノズ に対して相対的に移動可能となるように前 X軸方向(行方向)に沿って伸び1または2の分 チップ14行と隣接可能であってY軸方向(列方 )に沿って配列された5本の棒状の前記櫛歯 材62と、前記5本の該櫛歯部材62の一端で連結 した支持部材67と、隣接する1の前記分注チッ プ行に属する各分注チップ14内を光学的に順 検出するために前記各櫛歯部材62の他端近 にある孔60に光検出部としての光ファイバ64 先端部を設けたものとを有する。1の分注チ ップ14行を挟むように設けられた両側の櫛歯 材62の内の一方の櫛歯部材62の孔60には、発 部としての光ファイバ64の先端が設けられ 他方の櫛歯部材の孔60には、受光部としての 光ファイバ64の先端が設けられ、発光部とし の光ファイバ64から照射された光が前記分 チップ14を透過する光量を検出する。 

 前記光ファイバ64は、前記孔60から受光し た光を光電子増倍管(図示せず)等の光電素子 有する解析部にまで伝達するものである。

 該櫛歯状光検出部22は、ガイド部材66と連 結し、該ガイド部材66は、前記ノズルヘッド 持枠37の前記下側板43に、X軸方向(行方向)に 沿って敷設されたガイドレール68と係合して 該ガイドレール68に沿って行方向に移動可 に設けられている。

 前記トレイ24は、ガイド部材70と連結し、 該ガイド部材70は、前記ノズルヘッド支持枠3 7の前記下側板43に、X軸方向に沿って敷設さ たガイドレール72と係合して、該ガイドレー ル72に沿ってX軸方向に移動可能に設けられて 、前記分注チップ14の先端の前記口部48の下 に移動することによって、前記口部48からの 液垂れを受けることによって液垂れを防止す ることができる。

 図4は、前記マイクロプレート分割処理装置 10の全体を示す平面図である。
 ここで、前記ノズルヘッド12が、種々の容 群が設けられたステージ85上に設置された状 態を示す。該ステージ85には、前記ノズルヘ ド12に配列された各分注チップ14の先端が一 斉に挿入可能で内部に液体を収容可能な4行× 4列の行列状であって、行間隔および列間隔 前記標準規格行間隔および標準規格列間隔 9mmをもつ16個の区画に仕切られた容器であっ て、ペルチェ素子等の冷却手段および加熱手 段を各々有する恒温インキュベーション用の 冷却機86および加熱機88を有する。該冷却機86 および加熱機88は、前記部分的標準規格マイ ロプレートに相当する。また、該ステージ8 5には、前記ノズルヘッド12に配列された全分 注チップ14が一斉に挿入可能な前記行間隔お び列間隔をもって4行×4列の行列状に配置さ れたホールを有するPCRの増幅用のサーマルサ イキュラー90を有する。

 さらに、前記ステージ85には、16人の検体 を収容する4行×4列で9mmの行間隔および列間 をもつ状列状の検体収容容器92と、蒸留水A, 性粒子懸濁液B、および処理に必要な試薬C ら試薬Hまでを各々貯留した試薬槽を収容し 試薬槽収容ラック94と、本実施の形態に係 分割処理が行われる12行×8列で、行間隔およ び列間隔(=標準規格行間隔および標準規格列 隔に相当)が9mmの96個の約2000μリットルの容 をもつディープ・ウェル97を有する標準規 マイクロプレート96と、12行×8列の96本の分 チップ14を収容可能な行間隔および列間隔が 9mmの標準規格のチップ収容部98と、前記ノズ ヘッド12から脱着させた使用済みの分注チ プ14を外部に排出して除去する廃棄チップシ ュート102と、分注チップ14から吐出された廃 を集める廃棄用ロート104とを有する。前記 体収容容器92は、前記部分的標準規格マイ ロプレートに相当する。前記標準規格マイ ロプレート96は、前記ノズルヘッド12に設け れた全分注チップ14の先端が一斉に挿入可 な4行×4列の相互に重複しないウェルからな 6つのウェル部分行列96a~96fを有している。

 なお、図示していないが、本実施の形態 係るマイクロプレート分割処理装置10には 前記吸引吐出機構、移動手段、磁力手段、 たは光検出手段の動作を制御する制御部を しており、該制御部は、例えば、CPUおよび 示に応じた動作を行うためのプログラムや ータが格納されたメモリを有する情報処理 置、動作状態、指示命令データ、入力デー または処理結果データを表示するディスプ イ等による表示部、指示命令またはデータ 入力を行うキーボード、マウス等からなる 力手段、および、処理結果データを出力す プリンタ、外部メモリまたは通信手段等の 力手段を有している。

 続いて、図4に基づいて、該第1の実施の 態に係るマイクロプレート分割処理装置10の 動作について、前記検体収容容器92に収容さ た16人の被験者から採取した血液等の16検体 からDNA、mRNA、rRNA等の核酸を抽出する処理を に挙げて説明する。

 前記チップ収容部98の所定位置に、前記 ズルヘッド12の装着用ノズルを移動させ、下 降することで一斉に装着用ノズルに新しい所 定数の分注チップ14を装着させた後、該ノズ ヘッド12を前記試薬槽収容ラック94に移動さ せて、該試薬槽収容ラック94の所定の試薬槽 ら前記ノズルヘッド12に装着した分注チッ 14を用いて、前記試薬C~試薬Hを吸引して、各 ウェル部分行列96a~96fに属する16個のウェル内 に所定量を予め分注しておく。ここで、前記 「所定数」とは、前記ノズルヘッド12に装着 れる分注チップ14の個数であって、前記試 槽収容ラック94に収容されている試薬槽の大 きさに基づき、試薬Bないし試薬Hについては ノズルヘッド12の1行分のノズル、すなわち4 個であり、試薬Aおよび試薬Bについては、ノ ルヘッド12の全ノズル、すなわち、4行×4列 16個である。

 前記標準規格マイクロプレート96の各ウェ 部分行列96aには、細胞溶解を行うためのプ テナーゼK(1-40mg/ml)(試薬C) を、ウェル部分行 列96bには、細胞溶解を行うためのグアニジン HCl(4-8M)およびDetergentsの溶解液(試薬D)を、ウ ル部分行列96cおよびウェル部分行列96dには アルコール(例えば、isopropyl アルコール、 タノール20-60%)(試薬E)、塩(例えば、0.5-2.5M CH 3 COONH 4 , 0.5-2.5M)(試薬F)、および水溶性ポリマー(例 ば、PVA, PEG; 1-10wt %)(試薬G)の混合液を、ウ ル部分行列96eには、1-10Mm Tris-HCl (pH 7-8)の 離液(試薬H)を収容し、ウェル部分行列96fは にしておく。なお、試薬Aは、Nuclease-free水 あり、試薬Bは、水酸基またはカルボキシル 等の官能基を表面に有する磁性粒子の懸濁 である。

 前記ノズルヘッド12を移動手段によって 動させて、前記検体収容容器92の4行×4列の ウェルに一斉に挿入可能な位置におき、一 に全分注チップ14を挿入して、前記16検体を 斉に吸引する。次に前記移動手段によって ズルヘッド12を移動させて前記標準規格マ クロプレート96のウェル部分行列96aの4行×4 の各ウェルに一斉に挿入可能な位置におき 一斉に全分注チップ14をウェル内に挿入させ て検体を吐出させる。吸引吐出を繰り返すこ とで攪拌し、攪拌した懸濁液を前記分注チッ プ14内に吸引した後、ウェル部分行列96aから 分注チップ14を一斉に抜出する。

 次に、移動手段を用いて前記ノズルヘッ 12をウェル部分行列96bの各ウェルに前記分 チップ14が挿入可能な状態に位置させ、一斉 に全分注チップ14を該ウェル部分行列96bのウ ル内に挿入させて、前記分注チップ14内に 容した前記懸濁液を吐出した後、吸引吐出 繰り返して攪拌し、検体に含まれる細胞の 胞壁を溶解させてDNA等を細胞内から液体中 抽出させる。

 次に、前記DNA等が含まれる懸濁液を前記 注チップ14内に吸引した状態で、ウェル部 行列96bから各分注チップ14を一斉に抜出し、 移動手段を用いて前記ノズルヘッド12をウェ 部分行列96cの各ウェルに前記分注チップ14 挿入可能な状態に位置させ、一斉に全分注 ップ14を該ウェル部分行列96cのウェル内に挿 入させて、前記分注チップ14内に収容された 記懸濁液を吐出し、前記混合液とDNA等とを 拌した後、分注チップ14内に懸濁液を吸引 ることなく該ウェル部分行列96cから抜出し 該使用した分注チップ14を装着用ノズルから 脱着させて前記チップ収容部98の所定位置に 容し、新たな分注チップ14を該装着用ノズ に装着した後、移動手段を用いて、前記試 槽収容ラック94の試薬Bが収容されている試 槽に移動し、前記分注チップ14を一斉に挿入 させて、磁性粒子懸濁液を吸引する。該ノズ ルヘッド12は、前記ウェル部分行列96cにまで 動して、前記分注チップ14を一斉に各ウェ に挿入し、磁性粒子懸濁液を吐出した後、 引吐出を繰り返すことで攪拌して、液中に まれるDNA等を該磁性粒子に結合させる。

 前記分注チップ14が前記ウェル部分行列96 cに挿入されて吸引吐出を行う際に、前記ノ ルヘッド12のZ軸方向(上下方向)の位置は、前 記分注チップ14の細径部46が、前記下側板43に 設けられた前記櫛歯状磁石20の3本の前記櫛歯 部材84と隣接する高さとなっている。そこで 前記櫛歯部材84を行方向(X軸方向)に沿って 進させて、前記櫛歯部材84に設けられた各永 久磁石58を各分注チップ14に接近させること よって各分注チップ14内に磁場を及ぼす。

 すると、DNA等が結合した磁性粒子が、懸 液の吸引吐出の際に前記分注チップ14の細 部46の内壁に磁場によって吸着して分離され ることになる。次に、磁性粒子を吸着させた 状態で、分注チップ14を前記ウェル部分行列9 6cから抜出し、前記移動手段によって、前記 歯状磁石20とともに、該ノズルヘッド12を前 記ウェル部分行列96dにまで移動させ、前記分 注チップ14を一斉に該ウェルに挿入し、該ウ ル部分行列96dの各ウェル内に収容されてい 洗浄液の吸引吐出を繰り返す.その際、前記 磁性粒子は、前記磁力手段による磁場によっ て前記分注チップ14の内壁に吸着させたまま ある。これによって、DNA等が結合している 性粒子を洗浄し、磁性粒子に結合しているD NA等以外の夾雑物をウェル部分行列96dの各ウ ル内に残留させる。

 次に、分注チップ14をその内壁に磁性粒 を吸着させたまま、該ウェル部分行列96dか ウェル内に残留物を残したまま抜出し、ノ ルヘッド12を前記磁力手段20とともに前記移 手段によって、ウェル部分行列96eにまで移 させ、前記分注チップ14を一斉に該ウェル 挿入し、前記磁力手段20による磁場を及ぼし たまま、該ウェル部分行列96eの各ウェルに収 容されている解離液について、吸引吐出を繰 り返し、磁性粒子に結合したDNAを磁性粒子か ら解離させて解離液中に含有させる。

 磁性粒子を吸着した分注チップ14が装着 れたノズルヘッド12を移動させて、該分注チ ップ14をノズルヘッド12から脱着させた後、 記チップ収容部98にノズルヘッドを移動させ 、新たな分注チップ14を装着する。該ノズル ッド12を前記ウェル部分行列96eにまで移動 て、一斉に前記分注チップ14を前記各ウェル 内に挿入して前記DNAが含有する液を吸引し、 例えば、PCRによる増幅のためにサーマルサイ キュラー90に移動させて増幅等を行うことに る。または、冷却機86や加熱機88にまで移動 させて、種々の処理が行われる。このように して得られた生成物をウェル部分行列96fに収 容する。したがって、1枚の前記標準規格マ クロプレート96によって、一連の処理を完結 することができる。前記ノズルヘッド12の、 の処理に対する移動経路は、ウェル部分行 96aからアルファベット順に順次ウェル部分 列96fまで辿る経路である。

 図5には、第2の実施の形態に係るマイク プレート分割処理装置100の容器群を示す。 マイクロプレート分割処理装置100は、ノズ ヘッドとしては、前述した第1の実施の形態 係るマイクロプレート分割処理装置10の4行 4列のノズルが配列されたノズルヘッド12を いる。

 第2の実施の形態に係るマイクロプレート 分割処理装置100に係るステージ106には、前記 ノズルヘッド12に配列された全分注チップ14 先端がその一部に一斉に挿入可能で内部に 体を収容可能であって、本実施の形態に係 分割処理が行われる12行×8列で、行間隔およ び列間隔(=標準規格行間隔および標準規格列 隔に相当)が9mmの96個の約2000μリットルの容 をもつディープ・ウェル109を有する反応用 6枚の標準規格マイクロプレート108と、12行 8列の96本の反応用の分注チップ14を収容可能 な行間隔および列間隔が9mmの3枚の標準規格 チップ収容部110と、12行×8列の96本の試薬分 用の分注チップ14を収容可能な行間隔およ 列間隔が9mmの標準規格のチップ収容部111と 有する。

 さらに、該ステージ106には、前記ノズル ッド12に配列された全分注チップ14の先端が 一斉に挿入可能で内部に液体を収容可能な12 ×8列の行列状であって、行間隔および列間 が前記標準規格行間隔および標準規格列間 の9mmを持つ96個のディープ・ウェルに仕切 れた標準規格マイクロプレートであって、 ルチェ素子等を有する加熱機112と、前記ノ ルヘッド12に配列された全分注チップ14の先 が一斉に挿入可能な前記行間隔および列間 をもつ12行×8列の行列状に配列されたホー を有するサーマルサーキュラーからなる冷 機113と、試薬槽を収容する試薬槽ラック114 、検体を収容した96ウェルの標準規格マイク ロプレート115と、廃棄した分注チップを外部 に排出して除去する廃棄チップシュート116と 、分注チップ14から吐出された廃液を集める 液用ロート118とを有する。

 図6は、第3の実施の形態に係る3種類のノズ 120,144,150を示すものである。
 図6(a)は、12行×8列で、行間隔および列間隔 9mm(標準規格行間隔および標準規格列間隔に 相当)に等しい96個のウェルを有する標準規格 マイクロプレートに対応するノズル120であっ て、そのノズルヘッドの装着用ノズル122に装 着された場合の分注チップ124間の行間隔およ び列間隔も、9mmである。

 前記装着用ノズル122は、内部にプランジ 128が摺動可能に設けられたシリンダ126と、 シリンダ126の周囲に該シリンダ126の外径よ もやや大きな内径をもって嵌合するように けられたパイプ132と、前記分注チップ124が 着される先端装着部130とを有する。

 前記分注チップ124は、前記装着用ノズル1 22の前記先端装着部130に装着しまたは装着可 な装着用開口部142を有する太径部134、先端 設けた前記気体の吸引吐出によって液体の 出が可能な口部138を有する細径部136、およ 略漏斗状の移行部140とを有する。また、太 部134の後端の外周面には、複数本の軸方向 沿った突条143が設けられている。

 前記パイプ132は、軸方向に沿って移動可 に設けられるとともに、該パイプ132の内径 、前記シリンダ126の外径よりも大きいが、 記分注チップ124の太径部134の外径または前 突条143の稜線までの差渡しよりも小さく形 することによって、前記分注チップ124を前 装着用ノズル122から脱着させるチップ脱着 として用いることができる。

 なお、図6(b)は、24行×16列で、行間隔およ び列間隔が4.5mm(標準規格行間隔および標準規 格列間隔に相当)の384ウェルの標準規格マイ ロプレート用のノズル144であって、装着用 ズル146および分注チップ148からなり、ノズ ヘッドの装着用ノズル146に装着された分注 ップ148間の行間隔および列間隔も4.5mmである 。

 同様にして、図6(c)は、48行×32列で、行間 隔および列間隔が2.25mm(標準規格行間隔およ 標準規格列間隔に相当)の1536ウェルの標準規 格マイクロプレート用のノズル150であって、 装着用ノズル152と、分注チップ154とからなり 、ノズルヘッドの装着用ノズル152に分注チッ プ154を装着した場合の分注チップ154間の行間 隔および列間隔も2.25mmである。

 図7は、12行×8列の行列状に配列された96 のウェルを有する標準規格マイクロプレー を分割処理するための4行×4列で、9mmの前記 準規格行間隔および列間隔をもって前記装 用ノズル122を配列したノズルヘッド156に装 されるべき分注チップ124、該分注チップ124 磁場を及ぼすための磁力手段としての櫛歯 磁石158、および、前記標準規格マイクロプ ートの部分的標準規格マイクロプレート(す なわち、行間隔および列間隔が96個のウェル 対応する前記標準規格行間隔および標準規 列間隔に等しい)に相当する4行×4列の16個の ウェル168を有するマイクロプレート166を示す ものである。

 前記櫛歯状磁石158は、行方向に延び2つの 分注チップ行と隣接可能であって列方向に沿 って配列された2本の棒状の櫛歯部材160と、 櫛歯部材160をその一端で連結し、前記分注 ップ124に対して前記行方向に相対的に移動 能に設けた支持部材162と、隣接する2の前記 注チップ行に属する各分注チップ124に対応 る位置において前記各櫛歯部材160に設けた 石164とを有する。したがって、図7(b)に示す ように、前記分注チップ124に接近して磁場を 及ぼす場合には、前記櫛歯部材160は、前記第 1の分注チップ行と第2の分注チップ行との間 空隙と、第3の分注チップ行と第4の分注チ プ行との間に挿入される。

 図8は、24行×16列で、行間隔および列間隔 が4.5mm(前記個数に応じた標準規格行間隔およ び標準規格列間隔に相当)の384個のウェルの 準規格マイクロプレートに対し、12行×8列の 前記装着用ノズル146を配列したノズルヘッド 170に装着されるべき分注チップ148、該分注チ ップ148に磁場を及ぼすための磁力手段として の櫛歯状磁石172、および、前記標準規格マイ クロプレートの部分的標準規格マイクロプレ ート(行間隔および列間隔は前記4.5mmの標準規 格行間隔および標準規格列間隔に相当)に相 する12行×8列の96個のウェル182を有するマイ ロプレート180を示すものである。

 前記櫛歯状磁石172は、行方向に伸びその 側で2本の分注チップ行と隣接することが可 能となるように列方向に沿って配列した6本 棒状の櫛歯部材174と、6本の該櫛歯部材174を の一端で連結し、前記分注チップ148に対し 前記行方向に相対的に移動可能に設けた支 部材178と、隣接する2本の前記分注チップ行 に属する各分注チップ148に対応する位置にお いて前記各櫛歯部材174に設けた磁石176とを有 する。したがって、図8(b)に示すように、前 分注チップ148に接近して磁場を及ぼす場合 は、前記櫛歯部材174は、前記第1の分注チッ 行と第2の分注チップ行との間の空隙、第3 分注チップ行と第4の分注チップ行との間、 第11の分注チップ行と第12の分注チップ行と の間の空隙に挿入される。

 図9には、第2の実施の形態に係る分注チ プ124の脱着方式について説明する。チップ 着部として、前記パイプ132を用いて、前記 ズルヘッド156の16本の装着用ノズル122に、装 着された分注チップ124を脱着する動作を示し ている。

 図9(a)は、前記装着用ノズル122に分注チッ プ124が装着されている状態を示す。図9(b)に いて、前記パイプ132を下降させて、該パイ 132の下端が前記分注チップ124の上端の装着 開口部142の縁部と当接した状態でさらに下 させることによって、図9(c)に示すように、1 6本の前記分注チップ124を前記装着用ノズル12 2から一斉に脱着させる。

 図10には、第2の実施の形態に係る分注チッ 124の他の脱着方式について説明する。
 図10(a)に示すように、該方式を採用したノ ルヘッド184では、4行×4列に配列した装着用 ズル123と、前記チップ脱着部としての該装 用ノズル123の先端装着部130の外径よりも大 く前記分注チップ124の装着用開口部の縁部 外径よりも小さい内径をもつ貫通孔187を4行 ×4列の行列状に配列した脱着用プレート186と 、該脱着用プレート186を上方から該脱着用プ レート186の4隅で支持するとともに前記分注 ップ124の軸方向に沿って移動可能な4本の支 188とを有し、前記装着用ノズル123は、前記 着用プレート185の上方から前記貫通孔187に 記装着用ノズル123の前記先端装着部130を挿 させて貫通した状態で設け、前記貫通孔187 貫通した前記先端装着部130の先端に前記分 チップ124の装着用開口部142を嵌合させるこ で装着する。該装着用ノズル123には、シリ ダ127には、移動可能なパイプ132は設けられ いない。

 図10(b)に示すように、前記分注チップ124 前記装着用ノズル123から脱着する場合には 前記脱着用プレート186を前記分注チップ124 軸方向に沿って前記支柱188とともに下降さ る。すると、前記貫通孔187の下面の縁部が 記分注チップ124の上端の装着用開口部142の 部と当接した状態でさらに下降させること よって、図10(c)に示すように、16本の前記分 チップ124を前記装着用ノズル123から一斉に 着させる。

 図11は、第4の実施の形態に係るノズルヘ ド190を示す。図6(a)または図7に示した符号 同一の符号は同一のものを示すので説明を 略する。該ノズルヘッド190は、4行×4列の装 用ノズル129が行列状に配列され、該装着用 ズル129には、分注チップ124がその先端に装 されている。該装着用ノズル129は、内部に ランジャ128が摺動可能に設けられたシリン 192の下側においてシリンダ192内部と連通す ように管路194を設けて該装着用ノズル129の 部のプレート196に4行×4列の行列状に配置し た対応する位置にある圧力センサ198と接続さ せている。これによって、前記分注チップ124 、およびシリンダ192内の圧力の変化を検出す ることができる。これによって、液量不足、 液の有無、吸引、吐出動作の正常、異常を判 断することができ、信頼性の高い処理を行う ことができる。

 図12は、本実施の形態に係るマイクロプレ ト分割処理の例を示す。
 図12(a)は、12行×8列で、9mmの標準規格行間隔 および標準規格列間隔をもつ96個のウェル202 標準規格マイクロプレート200、および、3行 ×3列で前記行間隔および列間隔をもつ9本の ズル205を行列状に配列したノズルヘッド204 有するものである。該標準規格マイクロプ ート200は、3行×3列の9個のウェル202からなる 6個のウェル部分行列206を有するとともに、3 ×2列の6個のウェル202からなる3個のウェル を有する。

 図12(b)は、前記標準規格マイクロプレー 200、および、3行×4列の12本のノズル205を行 状に配列したノズルヘッド208を有するもの ある。該標準規格マイクロプレート200は、3 ×4列の12個のウェル202からなる6個のウェル 分行列209によって前記標準規格マイクロプ ート200の全ウェル202が分割される。

 図12(c)は、前記標準規格マイクロプレー 200、および、4行×4列の16本のノズル205を行 状に配列したノズルヘッド210を有するもの ある。該標準規格マイクロプレート200は、4 ×4列の16個のウェル202からなる6個のウェル 分行列211によって前記標準規格マイクロプ ート200の全ウェル202が分割される。

 図12(d)は、前記標準規格マイクロプレー 200,および、5行×5列の25本のノズル205を行列 に配列したノズルヘッド212を有するもので る。該標準規格マイクロプレート200は、5行 ×5列の25個のウェル202からなる2個のウェル部 分行列213を有するとともに、2行×5列の10個の ウェル202からなるウェル群、2行×3列の6個の ェル202からなるウェル群、5行×3列の15個の ェル202からなる2個のウェル群を有する。

 図12(e)は、前記標準規格マイクロプレー 200、および、6行×4列の24本のノズル205を行 状に配列したノズルヘッド215を有するもの ある。該標準規格マイクロプレート200は、4 ×6列の24個のウェル202からなる4個のウェル 分行列216によって前記標準規格マイクロプ ート200の全ウェル202が分割される。

 図12(f)は、前記標準規格マイクロプレー 200、および、6行×8列の48本のノズル205を行 状に配列したノズルヘッド218を有するもの ある。該標準規格マイクロプレート200は、6 ×8列の48個のウェル202からなる2個のウェル 分行列220によって前記標準規格マイクロプ ート200の全ウェル202が分割される。

 図13は、第5の実施の形態に係るノズルヘ ド223を示すものである。該ノズルヘッド223 、12行×8列で、9mmの標準規格行間隔および 準規格列間隔を持つ96ウェルの標準規格マイ クロプレートに対応するものである。該ノズ ルヘッド223は4行×4列で9mmの行間隔および列 隔をもつ行列状に配列された16本の分注チッ プが一体として集積した分注チップ集積体226 と、4行×4列で前記行間隔および列間隔を持 て行列状に配列された16本の装着用ノズルが 一体に集積した装着用ノズル集積体、および 該装着用ノズル集積体の各装着用ノズルと連 通する16本の吸引吐出要素231が4行×4列で前記 行間隔および列間隔をもって行列状に配列さ れ一体に集積された吸引吐出要素集積体が合 体した吸引吐出機構付装着用ノズル集積体224 とを有する。

 前記分注チップ集積体226は、その後端開 面227において前記吸引吐出要素231と各々接 し4行×4列で9mmの前記行間隔および列間隔を もった前記行列状に配列された16個の貯留区 244に格子状に壁板245によって仕切られ、内 に液体を貯溜可能な貯溜集積体236と、該貯 集積体236の各貯溜区域244と略漏斗状の移行 242を介して連通し、前記行列状に配列され 液体の吸引吐出が行われる16個の口部240を の先端に有する4行×4列で9mmの前記行間隔お び列間隔を持った行列状に下方に突出する うに配列され前記貯溜区域244よりも細く形 された16本の細管238を有する。前記貯溜集 体236の向い合った2つの外側面の上側には、 平方向に沿って伸びかつ外方向に突出した 条246が各々設けられている。前記後端開口 227は、前記各分注チップの貯溜区域244の後 開口部が行列状に配列されている。

 前記吸引吐出機構付装着用ノズル集積体2 24は、その先端開口面229において、前記分注 ップ集積体226の後端開口面227と接続する。 吸引吐出機構付装着用ノズル集積体224は、 直方体のブロック228に穿設された4行×4列に 配列された円筒状の内壁面を有する16個の縦 230と、該各縦孔230内に摺動可能に設けられ 4行×4列に配列された16本のプランジャ232と 16本の前記プランジャ232の上端で連結して 下動可能に設けられたプレート233とを有し 1の前記縦孔230および1の前記プランジャ232は 前記吸引吐出要素231に相当する。前記ブロッ ク228の向い合った2つの外側面の下側には、 記分注チップ集積体226を該吸引吐出機構付 着用ノズル集積体224に装着するために、前 突条246と係合して連結する断面L字状の連結 234が軸支されている。

 図13(b)は、前記吸引吐出機構付装着用ノ ル集積体224を先端開口面229側から見た図で る。該図に示すように前記装着用ノズル250 設けられ、前記プランジャ232が摺動可能に けられている縦孔230の内径よりも小さい内 をもつ。該先端開口面229には、前記格子状 配列された前記壁板245が挿入可能な格子状 形成された溝248が設けられている。

 図14は、前記吸引吐出機構付装着用ノズ 集積体224および前記分注チップ集積体226の 面および装着する場合の動作を示すもので る。

 図14(a)に示すように、前記溝248内には、 溝248内に挿入された前記壁板245との間の水 性および気密性を保つためのゴム製のパッ ン249が前記溝248内に埋め込まれている。符 252は、前記縦孔230の内壁面に沿って摺動す プランジャ232の先端部である。

 図14(b)、図14(c)に示すように、前記吸引吐 出機構付装着用ノズル集積体224に、前記分注 チップ集積体226を装着するには、前記分注チ ップ集積体226の格子状に配列された前記壁板 245の上端を、やはり格子状に配列された前記 溝248に挿入させ、前記パッキン249に上端を当 接させる。次に、前記連結具234を軸235の周り に四分の1回転させて、該連結具234の先端部 前記突条246と係合させることによって前記 注チップ集積体226を前記吸引吐出機構付装 用ノズル集積体224に装着させる。

 以上説明した各実施の形態は、本発明を り良く理解するために具体的に説明したも であって、別形態を制限するものではない したがって、発明の主旨を変更しない範囲 変更可能である。例えば、ノズルとして、 ズルに装着された分注チップの場合につい のみ説明したが、これに限られることなく 分注チップが装着されないノズルを用いて 良く、また、吸引吐出機構としてシリンダ 用いた場合についてのみ説明したが、壁面 囲まれた内部に液体および気体を収容可能 あって、その壁面の全内表面積を実質的に えることなく所定の変形が可能な変形壁面 前記壁面の一部に有する収容部および該収 部と連通し該変形壁面の変形による前記内 の膨張および収縮によって吸引吐出される 体が流入流出可能な口部を有するようなべ ーズ式分注チップを用いるようにして、該 注チップを変形させる機構とともに用いる うにしても良い。

 また、以上の説明では、1台のノズルヘッ ドのみを用いて処理を行う場合について説明 したが、該場合に限られず、複数台ノズルヘ ッドを並行して用いることもできる。さらに 、以上の説明においては、96ウェルの標準規 マイクロプレートを用いた場合について主 して説明したが、該マイクロプレートの場 に限られるわけではなく、種々の規格をも マイクロプレートに対応することができる また、処理例として、核酸抽出の処理につ て簡単に説明したが、該処理に限定される けではなく、例えば、mRNAを抽出、精製した 後に逆転写によりcDNAを合成し、精製した後 cRNAを合成して蛍光標識化するような処理等 種々の処理に用いることができる。なお、 行」と「列」とは便宜的なものであって、 り替えて適用することができる。

 本発明に係るマイクロプレート分割処理 置およびマイクロプレート分割処理方法は 種々の溶液の処理が要求される分野、例え 、工業分野、食品、農産、水産加工等の農 分野、製薬分野、衛生、保険、免疫、疾病 遺伝等を扱う医療分野、化学若しくは生物 等の分野等、あらゆる分野に関係するもの ある。本発明は、特に、多数の対象に対し 、並行して多数の試薬や物質を用いた一連 処理を所定の順序で連続的に実行する場合 有効である。

本発明の第1の実施の形態に係るマイク ロプレート分割処理装置のノズルヘッドおよ びその周辺を示す斜視図である。 図1に示したマイクロプレート分割処理 装置の一部拡大斜視図である。 図2に示したマイクロプレート分割処理 装置の動作説明図である。 本発明の第1の実施の形態に係るマイク ロプレート分割処理装置の全体平面図である 。 本発明の第2の実施の形態に係るマイク ロプレート分割処理装置の容器群を示す平面 図である。 本発明の第3、第4および第5の実施の形 に係るマイクロプレート分割処理装置に用 るノズルを示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るマイク ロプレート分割処理装置のノズルヘッド部分 を示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態に係るマイク ロプレート分割処理装置のノズルヘッド部分 を示す斜視図である。 本発明の第3の実施の形態に係るマイク ロプレート分割処理装置の脱着方式を示す斜 視図である。 本発明の第6の実施の形態に係るマイ ロプレート分割処理装置の脱着方式を示す 視図である。 本発明の第7の実施の形態に係るマイ ロプレート分割処理装置のノズルヘッド部 を示す斜視図である。 本発明の種々のマイクロプレート分割 処理装置のウェル部分行列およびノズルヘッ ドを示す平面図である。 本発明の第8の実施の形態に係るマイ ロプレート分割処理装置のノズルヘッドを す斜視図である。 本発明の第8の実施の形態に係るマイ ロプレート分割処理装置のノルヘッドを示 断面図である。

符号の説明

10,100   マイクロプレート分割処理装置
12,156,170,184,190,223   ノズルヘッド
14,124,148,154   分注チップ
16   シリンダ
20   櫛歯状磁石(磁力手段)
22   櫛歯状光検出(光検出手段)
96,108   標準規格マイクロプレート(ディー ・ウェル)
96aから96f   ウェル部分行列
97   ディープ・ウェル
200   標準規格マイクロプレート
120,144,150   ノズル
122,123,129,146,152   装着用ノズル