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Patent Searching and Data


Title:
MILKY BEVERAGE, METHOD FOR PRODUCING MILKY BEVERAGE, AND METHOD FOR IMPROVING FLAVOR OF MILKY BEVERAGE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2017/089893
Kind Code:
A1
Abstract:
[Problem] To provide a milky beverage that is rich in flavor. [Solution] A milky beverage containing proline. The milky beverage may have a fermented milk flavor. The milky beverage may contain less than 3.0% of non-fat milk solids, and may contain less than one million lactic acid bacteria or yeasts per 1 mL. The milky beverage may also be a yogurt-flavored soft drink. The milky beverage need not contain any amino acids other than proline. The milky beverage can be stored at room temperature.

Inventors:
NAKAMURA MAYUMI (JP)
Application Number:
PCT/IB2016/001791
Publication Date:
June 01, 2017
Filing Date:
November 28, 2016
Export Citation:
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Assignee:
COCA COLA CO (US)
International Classes:
A23C9/00; A23C9/12; A23C9/152; A23C9/156
Foreign References:
CN104950046A2015-09-30
US3535117A1970-10-20
CN1061512A1992-06-03
JPH0799885A1995-04-18
US6358521B12002-03-19
Other References:
See also references of EP 3381292A4
Attorney, Agent or Firm:
KAUFMAN, Rebecca (US)
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Claims:
【書類名】 特許請求の範囲

【請求項 1】

プロリンを含有する乳性飲料。

【請求項 2】

無脂乳固形分を 3 . 0 %未満含有し、 乳酸菌数又は酵母数を l m L当たり百万未満含有 する、 請求項 1に記載の乳性飲料。

【請求項 3】

ョ一ダルト風味の清涼飲料水である、 請求項 1又は 2に記載の乳性飲料。

【請求項 4】

ョーダルトとフルーツを組み合わせた風味の清涼飲料水である、 請求項 1又は 2に記載 の乳性飲料。

【請求項 5】

プロリン以外のァミノ酸を含有しない、 請求項 1から 4のいずれか 1項に記載の乳性飲 料。

【請求項 6】

常温で保存可能である、 請求項 1力 ら 5のいずれか 1項に記載の乳性飲料。

【請求項 7】

当該乳性飲料 1 0 0 g当たり前記プロリンを 0 . 0 0 1 0 gから 0 . 0 6 0 0 g含有す る、 請求項 1力 ら 6のいずれか 1項に記載の乳性飲料。

【請求項 8】

当該乳性飲料 1 0 0 g当たり前記プロリンを 0 . 0 0 6 0 gから 0 . 0 3 0 0 g含有す る、 請求項 1力 ら 6のいずれか 1項に記載の乳性飲料。

【請求項 9】

当該乳性飲料 1 0 0 g当たり前記プロリンを 0 . 0 0 6 0 gから 0 . 0 1 2 0 g含有す る、 請求項 1力 ら 6のいずれか 1項に記載の乳性飲料。

【請求項 1 0】

非炭酸飲料である、 請求項 8に記載の乳性飲料。

【請求項 1 1】

炭酸飲料である、 請求項 9に記載の乳性飲料。

【請求項 1 2】

発酵乳の風味を有する、 請求項 1から 1 1のいずれか 1項に記載の乳性飲料。

【請求項 1 3】

乳性飲料材料を用意することと、

前記乳性飲料材料にプロリンを添加することと、

を含む、 乳性飲料の製造方法。

【請求項 1 4】

製造される乳性飲料が、 無脂乳固形分を 3 . 0 %未満含有し、 乳酸菌数又は酵母数を 1 m L当たり百万未満含有する、 請求項 1 3に記載の乳性飲料の製造方法。

【請求項 1 5】

製造される乳性飲料が、 ヨーグルト風味の清涼飲料水である、 請求項 1 3又は 1 4に記 載の乳性飲料の製造方法。

【請求項 1 6】

製造される乳性飲料が、 ョーダルトとフルーツを組み合わせた風味の清涼飲料水である 、 請求項 1 3又は 1 4に記載の乳性飲料の製造方法。

【請求項 1 7】

製造される乳性飲料が、 プロリン以外のアミノ酸を含有しない、 請求項 1 3から 1 6の いずれか 1項に記載の乳性飲料の製造方法。

【請求項 1 8】

製造される乳性飲料が、 常温で保存可能である、 請求項 1 3から 1 7のいずれか 1項に 記載の乳性飲料の製造方法。 【請求項 1 9】

製造される乳性飲料 1 00 g当たり前記プロリンが 0. O O l O gから 0. 0600 g 含有されるよう、 前記乳性飲料材料に前記プロリンを添加する、 請求項 1 3から 1 8のい ずれか 1項に記載の乳性飲料の製造方法。

【請求項 20】

製造される乳性飲料 1 00 g当たり前記プロリンが 0. 0060 gから 0. 0300 g 含有されるよう、 前記乳性飲料材料に前記プロリンを添加する、 請求項 1 3から 1 8のい ずれか 1項に記載の乳性飲料の製造方法。

【請求項 2 1】

製造される乳性飲料 1 00 g当たり前記プロリンが 0. 0060 gから 0. 0 1 20 g 含有されるよう、 前記乳性飲料材料に前記プロリンを添加する、 請求項 1 3から 1 8のい ずれか 1項に記載の乳性飲料の製造方法。

【請求項 22】

製造される乳性飲料が非炭酸飲料である、 請求項 20に記載の乳性飲料の製造方法。 【請求項 23】

製造される乳性飲料が炭酸飲料である、 請求項 2 1に記載の乳性飲料の製造方法。 【請求項 24】

製造される乳性飲料が発酵乳の風味を有するよう、 前記乳性飲料材料に前記プロリンを 添加する、 請求項 1 3から 23のいずれか 1項に記載の乳性飲料の製造方法。

【請求項 25】

乳性飲料を用意することと、

前記乳性飲料にプロリンを添加することと、

を含む、 乳性飲料の風味の向上方法。

【請求項 26】

前記乳性飲料が、 無脂乳固形分を 3. 0%未満含有し、 乳酸菌数又は酵母数を lmL当 たり百万未満含有する、 請求項 25に記載の乳性飲料の風味の向上方法。

【請求項 27】

前記乳性飲料が、 ヨーグルト風味の清涼飲料水である、 請求項 25又は 26に記載の乳 性飲料の風味の向上方法。

【請求項 28】

前記乳性飲料が、 ヨーグルトとフルーツを組み合わせた風味の清涼飲料水である、 請求 項 25又は 26に記載の乳性飲料の風味の向上方法。

【請求項 29】

前記乳性飲料が、 プロリン以外のアミノ酸を含有しない、 請求項 25から 28のいずれ か 1項に記載の乳性飲料の風味の向上方法。

【請求項 30】

前記乳性飲料が、 常温で保存可能である、 請求項 25から 29のいずれか 1項に記載の 乳性飲料の風味の向上方法。

【請求項 3 1】

前記乳性飲料 1 00 g当たり前記プロリンが 0. 00 1 0 gから 0. 0600 g含有さ れるよう、 前記乳性飲料に前記プロリンを添加する、 請求項 25から 30のいずれか 1項 に記載の乳性飲料の風味の向上方法。

【請求項 32】

前記乳性飲料 1 00 g当たり前記プロリンが◦. 0060 gから 0. 0300 g含有さ れるよう、 前記乳性飲料に前記プロリンを添加する、 請求項 25から 30のいずれか 1項 に記載の乳性飲料の風味の向上方法。

【請求項 33】

前記乳性飲料 1 00 g当たり前記プロリンが 0. 0060 gから 0. 0 1 20 g含有さ れるよう、 前記乳性飲料に前記プロリンを添加する、 請求項 25から 30のいずれか 1項 に記載の乳性飲料の風味の向上方法。 【請求項 34】

前記乳性飲料が非炭酸飲料である、 請求項 32に記載の乳性飲料の風味の向上方法。 【請求項 35】

前記乳性飲料が炭酸飲料である、 請求項 3 3に記載の乳性飲料の風味の向上方法。 【請求項 36】

前記乳性飲料が発酵乳の風味を有するよう、 前記乳性飲料に前記プロリンを添加する、 請求項 25から 3 5のいずれか 1項に記載の乳性飲料の風味の向上方法。

【請求項 37】

乳性飲料を用意することと、

前記乳性飲料にプロリンを添加することと、

を含む、 乳性飲料の酸味の抑制方法。

【請求項 38】

前記 ¾性飲料が、 無脂 ¾固形分を 3. 0%未満含有し、 乳酸菌数又は酵母数を lmL当 たり百万未満含有する、 請求項 37に記載の乳性飲料の酸味の抑制方法。

【請求項 39】

前記乳性飲料が、 ヨーグルト風味の清涼飲料水である、 請求項 3 7又は 38に記載の乳 性飲料の酸味の抑制方法。

【請求項 40】

前記乳性飲料が、 ヨーグルトとフルーツを組み合わせた風味の清涼飲料水である、 請求 項 3 7又は 38に記載の乳性飲料の酸味の抑制方法。

【請求項 4 1】

前記乳性飲料が、 プロリン以外のアミノ酸を含有しない、 請求項 37から 40のいずれ か 1項に記載の乳性飲料の酸味の抑制方法。

【請求項 42】

前記乳性飲料が、 常温で保存可能である、 請求項 3 7から 4 1のいずれか 1項に記載の 乳性飲料の酸味の抑制方法。

【請求項 43】

前記乳性飲料 1 00 g当たり前記プロリンが 0. 0005 gから 0. 0600 g含有さ れるよう、 前記乳性飲料に前記プロリンを添加する、 請求項 3 7から 42のいずれか 1項 に記載の乳性飲料の酸味の抑制方法。

【請求項 44】

前記乳性飲料 1 00 g当たり前記プロリンが 0. 0060 gから 0. 0600 g含有さ れるよう、 前記乳性飲料に前記プロリンを添加する、 請求項 3 7から 42のいずれか 1項 に記載の乳性飲料の酸味の抑制方法。

【請求項 45】

前記乳性飲料 1 00 g当たり前記プロリンが 0. 0020 gから 0. 0 1 20 g含有さ れるよう、 前記乳性飲料に前記プロリンを添加する、 請求項 3 7から 42のいずれか 1項 に記載の乳性飲料の酸味の抑制方法。

【請求項 46】

前記乳性飲料が非炭酸飲料である、 請求項 44に記載の乳性飲料の酸味の抑制方法。 【請求項 47】

前記乳性飲料が炭酸飲料である、 請求項 45に記載の乳性飲料の酸味の抑制方法。

Description:
【書類名】 明細書

【発明の名称】 乳性飲料、 乳性飲料の製造方法、 及び乳性飲料の風味の向上方法 【技術分野】

【0 0 0 1】

本発明は飲料に関し、 乳性飲料、 乳性飲料の製造方法、 及び乳性飲料の風味の向上方法 に関する。

【背景技術】

【0 0 0 2】

日本においては、 牛乳及び乳製品の定義は、 「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令 」 に規定されている (例えば、 非特許文献 1参照。 ) 。 この省令は、 通例、 「乳等省令」 と呼ばれている。 また、 乳及び乳製品の成分規格及び製造方法の基準 については、 同省令 の別表二 「乳等の成分規格並びに製造、 調理及び保存の方法の基準」 に規定されている。

【0 0 0 3】

乳等省令において、 「発酵乳」 とは、 「乳又はこれと同等以上の無脂乳固形分を含 む乳 等を乳酸菌又は酵母で発酵させ、 糊状又は液状にしたもの又はこれらを凍結し たものをい う」 、 と定義されている。 同省令の別表二において、 発酵乳の成分規格については、 「無 脂乳固形分 八 ·〇%以上 乳酸菌数又は酵母数 (一 m 1当たり) 一〇、 〇〇〇、 〇〇 〇以上 ただし、 発酵させた後において、 摂氏七五度以上で一五分間加熱するか、 又はこ れと同等以上の殺菌効果を有する方法で加熱 殺菌したものは、 この限りでない。 大腸菌群 陰性」 と規定されている。

【0 0 0 4】

さらに、 同省令の別表二において、 発酵乳の製造の方法の基準については、 「a 発酵 乳の原水は、 食品製造用水であること。 b 発酵乳の原料 (乳酸菌、 酵母、 発酵乳及び乳 酸菌飲料を除く。 ) は、 保持式により摂氏六三度で三〇分間加熱殺菌 するか、 又はこれと 同等以上の殺菌効果を有する方法で殺菌する こと。 」 と規定されている。 この成分規格か ら明らかなように、 「発酵乳」 製品は、 軟らかい固形のヨーグルト又は濃い液状の製 品形 態をとる乳製品である。

【0 0 0 5】

また、 乳等省令において、 「乳酸菌飲料」 とは、 「乳等を乳酸菌又は酵母で発酵させた ものを加工し、 又は主要原料とした飲料 (発酵乳を除く。 ) をいう」 、 と定義されている 。 同省令の別表二において、 乳酸菌飲料 (無脂乳固形分三 ·〇%以上のもの) の成分規格 については、 「乳酸菌数又は酵母数 (一 m 1当たり) 一〇、 〇〇〇、 〇〇〇以上 ただ し、 発酵させた後において、 摂氏七十五度以上で十五分間加熱するか、 又はこれと同等以 上の殺菌効果を有する方法で加熱殺菌したも のは、 この限りでない。 大腸菌群 陰性」 と 規定されている。

【0 0 0 6】

さらに、 同省令の別表二において、 乳酸菌飲料 (無脂乳固形分三 ·〇%以上のもの) の 製造の方法の基準については、 「a 乳酸菌飲料の原液の製造に使用する原水は、 食品製 造用水であること。 b 乳酸菌飲料の原液の製造に使用する原料 (乳酸菌及び酵母を除く 。 ) は、 保持式により摂氏六三度で三〇分間加熱殺菌 するか、 又はこれと同等以上の殺菌 効果を有する方法で殺菌すること。 c 乳酸菌飲料の原液を薄めるのに使用する水等 は、 使用直前に五分間以上煮沸するか、 又はこれと同等以上の効力を有する殺菌操作 を施すこ と。 」 と規定されている。

【0 0 0 7】

またさらに、 同省令の別表二において、 乳酸菌飲料 (無脂乳固形分三■〇%未満のもの ) の成分規格については、 「乳酸菌数又は酵母数 (一 m l当たり) 一、 〇〇〇、 〇〇〇 以上 大腸菌群 陰性」 と規定されている。 製造の方法の基準については、 「乳酸菌飲料 (無脂乳固形分三■〇%以上のもの) の例によること。 」 と規定されている。

【0 0 0 8】

例えば、 ヨーグルト風味のドリンクであっても、 無脂乳固形分が 3 . 0 %未満であり、 乳酸菌数又は酵母数が 1 m L当たり百万未満の飲料は、 乳等省令で定義された 「発酵乳」 にも 「乳酸菌飲料」 にも該当しないことから、 「清涼飲料水」 に区分される。 このような 「清涼飲料水」 を、 「乳性飲料」 ともいう。 例えば、 曰本においては、 発酵乳は、 政府の 認可を得た特別な製造ラインでのみ製造する ことができる。 しかし、 清涼飲料水は、 通常 の製造ラインで製造することができ、 政府の認可を必要としない。

【0009】

発酵乳はアミノ酸を含有しており、 例えば 1 00 g当たりプロリンを数 mg含有してい る。 プロリンは、 乳の発酵工程において発生する。 し力 し、 プロリンの味の濃度を感じう る最低濃度は、 30 OmgZl 00 gと報告されていることから (例えば、 非特許文献 2 参照。 ) 、 アミノ酸は発酵乳のテイストにほとんど貢献 しないと報告されている (例えば 、 非特許文献 3参照。 ) 。

【先行技術文献】

【非特許文献】

【00 1 0】

【非特許文献 1】 伊藤肇躬、 「乳製品製造学」 、 光琳、 平成 1 9年 2月 28曰、 再版

【非特許文献 2】 味の素株式会社編、 「アミノ酸ハンドブック」 、 株式会社工業調査 会、 2005年 2月 20日、 初版 4刷、 46 -47

【非特許文献 3】 Masato 0MAEら、 「Sensory Properties and Taste し ompounds of F erraented Milk Produced by Lactococcus and Streptococcus thermophilusj 、 Food

Sci. Technol. Res., 14(2), 183-189, 2008

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【00 1 1】

比較的濃厚な発酵乳や乳酸菌飲料と比較して 、 乳性飲料はさらつとした飲み心地であり 、 清涼飲料水として広く受け入れられている。 し力 し、 消費者の中には、 発酵乳のテイス トの方を、 乳性飲料のテイストよりも好む者もいる。 そのため、 本発明者は、 乳性飲料で 発酵乳のテイス トを出すことを鋭意研究し、 驚くべきことに、 これまで発酵乳のテイス ト にほとんど貢献しないと考えられていたプロ リンを乳性飲料に添加することにより、 乳性 飲料が発酵乳のテイス トを有し、 風味豊かになることを見出した。 そこで、 本発明は、 風 味豊かな乳性飲料、 乳性飲料の製造方法、 及び乳性飲料の風味の向上方法を提供するこ と を目的の一つとする。

【課題を解決するための手段】

【00 1 2】

本発明の態様によれば、 プロリンを含有する乳性飲料が提供される。 当該乳性飲料が、 発酵乳の風味を有してもよい。 当該乳性飲料が、 無脂乳固形分を 3. 0%未満含有し、 乳 酸菌数又は酵母数を lmL当たり百万未満含有してもよい。 当該乳性飲料が、 ヨーグルト 風味の清涼飲料水であってもよい。 あるいは、 当該乳性飲料が、 ヨーグルトとフルーツを 組み合わせた風味の清涼飲料水であってもよ い。 当該乳性飲料が、 プロリン以外のァミノ 酸を含有しなくともよい。 当該乳性飲料が、 常温で保存可能であってもよい。

【00 1 3】

上記の乳性飲料が、 当該乳性飲料 100 g当たりプロリンを 0. 00 1 0 gから 0. 0 600 g含有してもよい。

【00 14】

上記の乳性飲料が、 当該乳性飲料 100 g当たりプロリンを 0. 0060 gから◦. ◦ 300 g含有してもよい。 この場合、 上記の乳性飲料が、 非炭酸飲料であってもよい。

【00 1 5】

上記の乳性飲料が、 当該乳性飲料 100 g当たりプロリンを 0. 0060 gから 0. 0 1 20 g含有してもよい。 この場合、 上記の乳性飲料が、 炭酸飲料であってもよい。

【00 1 6】

また、 本発明の態様によれば、 (a) 乳性飲料材料を用意することと、 (b) 乳性飲料 材料にプロリンを添加することと、 を含む、 乳性飲料の製造方法が提供される。 ここで、 乳性飲料材料とは、 プロリンを含有しない乳性飲料である。 製造される乳性飲料が発酵乳 の風味を有するよう、 乳性飲料材料にプロリンを添加してもよい。

【00 1 7】

上記の乳性飲料の製造方法において、 製造される乳性飲料が、 無脂乳固形分を 3. 0% 未満含有し、 乳酸菌数又は酵母数を lmL当たり百万未満含有してもよい。 また、 製造さ れる乳性飲料が、 ヨーグルト風味の清涼飲料水であってもよい 。 あるいは、 製造される乳 性飲料が、 ヨーグルトとフルーツを組み合わせた風味の 清涼飲料水であってもよい。 製造 される乳性飲料が、 プロリン以外のアミノ酸を含有しなくともよ い。 製造される乳性飲料 が、 常温で保存可能であってもよい。

【00 1 8】

上記の乳性飲料の製造方法において、 製造される乳性飲料 1 00 g当たりプロリンが 0 . O O l O gから 0. 0600 g含有されるよう、 乳性飲料材料にプロリンを添カ卩しても よい。

【00 1 9】

上記の乳性飲料の製造方法において、 製造される乳性飲料 1 00 g当たりプロリンが 0 . 0060 gから 0. 0300 g含有されるよう、 乳性飲料材料にプロリンを添カ卩しても よい。 この場合、 製造される乳性飲料が非炭酸飲料であっても よい。

【0020】

上記の乳性飲料の製造方法において、 製造される乳性飲料 1 00 g当たりプロリンが 0 . 0060 gから 0. 0 1 20 g含有されるよう、 乳性飲料材料にプロリンを添カ卩しても よい。 この場合、 製造される乳性飲料が炭酸飲料であってもよ い。

【002 1】

さらに、 本発明の態様によれば、 ( a ) 乳性飲料を用意することと、 ( b ) 乳性飲料に プロリンを添加することと、 を含む、 乳性飲料の風味の向上方法が提供される。 乳性飲料 が発酵乳の風味を有するよう、 乳性飲料にプロリンを添加してもよい。

【0022】

上記の乳性飲料の風味の向上方法において、 乳性飲料が、 無脂乳固形分を 3. 0%未満 含有し、 乳酸菌数又は酵母数を lmL当たり百万未満含有してもよい。 また、 乳性飲料が 、 ヨーグルト風味の清涼飲料水であってもよい 。 あるいは、 乳性飲料が、 ヨーグルトとフ ルーツを組み合わせた風味の清涼飲料水であ ってもよい。 乳性飲料が、 プロリン以外のァ ミノ酸を含有しなくともよい。 乳性飲料が、 常温で保存可能であってもよい。

【0023】

上記の乳性飲料の風味の向上方法において、 乳性飲料 1 00 g当たりプロリンが 0. 0 0 1 0 gから 0. 0600 g含有されるよう、 乳性飲料にプロリンを添カ卩してもよい。

【0024】

上記の乳性飲料の風味の向上方法において、 乳性飲料 1 00 g当たりプロリンが 0. 0 060 gから 0. 0300 g含有されるよう、 乳性飲料にプロリンを添カ卩してもよい。 こ の場合、 乳性飲料が非炭酸飲料であってもよい。

【0025】

上記の乳性飲料の風味の向上方法において、 乳性飲料 1 00 g当たりプロリンが 0. 0 060 gから 0. 0 1 20 g含有されるよう、 乳性飲料にプロリンを添カ卩してもよい。 こ の場合、 乳性飲料が炭酸飲料であってもよい。

【0026】

またさらに、 本発明の態様によれば、 (a) 乳性飲料を用意することと、 (b) 乳性飲 料にプロリンを添加することと、 を含む、 乳性飲料の酸味の抑制方法が提供される。

【0027】

上記の乳性飲料の酸味の抑制方法において、 乳性飲料が、 無脂乳固形分を 3. 0%未満 含有し、 乳酸菌数又は酵母数を lmL当たり百万未満含有してもよい。 また、 乳性飲料が 、 ヨーグルト風味の清涼飲料水であってもよい 。 あるいは、 乳性飲料が、 ヨーグルトとフ ルーツを組み合わせた風味の清涼飲料水であ ってもよい。 乳性飲料が、 プロリン以外のァ ミノ酸を含有しなくともよい。 乳性飲料が、 常温で保存可能であってもよい。

【0 0 2 8】

上記の乳性飲料の酸味の抑制方法において、 乳性飲料 1 0 0 g当たりプロリンが 0 . 0 0 0 5 §から0 . 0 6 0 0 g含有されるよう、 乳性飲料にプロリンを添加してもよい。

【0 0 2 9】

上記の乳性飲料の酸味の抑制方法において、 乳性飲料 1 0 0 g当たりプロリンが 0 . 0 0 6 0 gから 0 . 0 6 0 0 g含有されるよう、 乳性飲料にプロリンを添カ卩してもよい。 こ の場合、 乳性飲料が非炭酸飲料であってもよい。

【0 0 3 0】

上記の乳性飲料の酸味の抑制方法において、 乳性飲料 1 0 0 g当たりプロリンが 0 . 0 0 2 0 gから 0 . 0 1 2 0 g含有されるよう、 乳性飲料にプロリンを添カ卩してもよい。 こ の場合、 乳性飲料が炭酸飲料であってもよい。

【発明の効果】

【0 0 3 1】

本発明によれば、 風味豊かな乳性飲料、 乳性飲料の製造方法、 及び乳性飲料の風味の向 上方法を提供可能である。

【図面の簡単な説明】

【0 0 3 2】

【図 1】 実施例 1の結果を示す表である。

【図 2】 実施例 2に係る非炭酸の乳性飲料の組成を示す表で る。

【図 3】 実施例 2の結果を示す表である。

【図 4】 実施例 3の結果を示す表である。

【図 5】 実施例 4に係る炭酸の乳性飲料の組成を示す表であ 。

【図 6】 実施例 4の結果を示す表である。

【図 7】 実施例 5の結果を示す表である。

【発明を実施するための形態】

【0 0 3 3】

以下に本発明の実施の形態を説明する。 ただし、 この開示の一部をなす記述及び図面は この発明を限定するものであると理解するべ きではない。 この開示から当業者には様々な 代替実施の形態、 実施例及び運用技術が明らかになるはずであ る。 したがって、 本発明は ここでは記載していない様々な実施の形態等 を包含するということを理解すベきである。

【0 0 3 4】

本発明の実施の形態に係る乳性飲料は、 プロリンを含有する乳性飲料である。 実施の形 態に係る乳性飲料は、 発酵乳の風味を有してもよい。 実施の形態に係る乳性飲料は、 無脂 乳固形分を 3 . 0 %未満含有し、 乳酸菌数又は酵母数を 1 m L当たり百万未満含有しても よい。 また、 実施の形態に係る乳性飲料は、 ヨーグルト風味の清涼飲料水であってもよい 。 あるいは、 実施の形態に係る乳性飲料は、 ヨーグルトとフルーツを組み合わせた風味の 清涼飲料水であってもよい。 フルーツの風味は、 フルーツの果肉や皮、 あるいは果汁等を 添加することによつても得られるし、 フルーツの風味をもたらすフレーバー (食品添加物 ) を添加することによつても得られる。 フルーツとしては、 ミカン、 オレンジ、 グレープ フルーツ、 ブドウ、 ブルーベリー、 スモモ、 桃、 メロン、 リンゴ、 パイナップル、 イチゴ 、 サクランポ、 及びキウイ等が挙げられるが、 これらに限定されない。 またあるいは、 実 施の形態に係る乳性飲料は、 ヨーグルトと、 抹茶、 黒蜜、 又はメープルシロップ等と、 を 組み合わせた風味の清涼飲料水であってもよ い。 さらに、 実施の形態に係る当該乳性飲料 は、 プロリン以外のアミノ酸を含有しなくともよ い。

【0 0 3 5】

実施の形態に係る乳性飲料は、 当該乳性飲料 1 0 0 g当たりプロリンを 0 . 0 0 1 0 g から 0 . 0 6 0 0 g含有してもよい。 プロリンの含有量をこの範囲にすることで、 乳性飲 料が、 発酵乳の風味を有する傾向にある。 あるいは、 実施の形態に係る乳性飲料は、 当該 乳性飲料 1 0 0 g当たりプロリンを 0 . 0 0 6 0 gから 0 . 0 3 0 0 g含有してもよい。 この場合、 実施の形態に係る乳性飲料が、 非炭酸飲料であってもよい。 またあるいは、 実 施の形態に係る ¾性飲料は、 当該 ¾性飲料 1 0 0 g当たりプロリンを 0 . 0 0 6 0 gから 0 . 0 1 2 0 g含有してもよい。 この場合、 実施の形態に係る乳性飲料が、 炭酸飲料であ つてもよい。

【0 0 3 6】

「発酵乳」 とは、 例えば、 無脂乳固形分が 8 . 0 %以上含まれており、 乳酸菌又は酵母 による発酵が行われたものであり、 l m L中に乳酸菌又は酵母が 1 0 7 個以上含まれてい るものをいう。

【0 0 3 7】

「乳酸菌飲料」 とは、 例えば、 無脂乳固形分が 8 . 0 %未満含まれている飲料である。 「乳酸菌飲料」 のうち、 無脂乳固形分が 3 . 0 %以上含まれており、 l m L中に乳酸菌又 は酵母が 1 0 7個以上含まれている飲料を、 「乳製品乳酸菌飲料」 という場合もある。 ま た、 「乳酸菌飲料」 のうち、 無脂乳固形分が 3 . 0 %以上含まれており、 殺菌により乳酸 菌又は酵母が死滅している飲料を、 「乳製品乳酸菌飲料 (殺菌) 」 という場合もある。 さ らに、 「乳酸菌飲料」 のうち、 無脂乳固形分が 3 . 0 %未満含まれており、 l m L中に乳 酸菌又は酵母が 1 0 6 個以上含まれている飲料を、 「乳等を主要原料とする乳酸菌飲料」 という場合もある。

【0 0 3 8】

「乳性飲料」 とは、 例えば、 無脂乳固形分が 3 . 0 %未満であり、 乳酸菌数又は酵母数 が l m L当たり百万未満の飲料であり、 「発酵乳」 にも 「乳酸菌飲料」 にも該当せず、 「 清涼飲料水」 に区分される飲料をいう。 「乳性飲料」 においては、 乳成分が少ないため、 常温で保存可能である。 常温とは、 例えば、 0 °Cから 4 0 °C、 0 °Cから 3 5 °C、 あるいは 0 °Cから 3 0 °Cである。

【0 0 3 9】

実施の形態に係る乳性飲料は、 例えば、 プロ yンを含有しない乳性飲料である乳性飲料 材料を用意し、 乳性飲料材料にプロリンを添加することによ り製造可能である。 例えば、 日本においては、 発酵乳は、 政府の認可を得た特別な製造ラインでのみ製 造することがで きる。 し力 し、 プロリンを添加した乳性飲料は、 清涼飲料水であり、 通常の製造ラインで 製造することができ、 政府の認可を必要としない。

【0 0 4 0】

プロリンを含有しない乳性飲料は、 市販の乳性飲料でもよい。 市販の乳性飲料を用意し 、 市販の乳性飲料にプロリンを添加することに より、 乳性飲料の風味が向上し、 乳性飲料 が発酵乳の風味を有するようになる。

【0 0 4 1】

乳性飲料の酸味を抑制するために、 乳性飲料にプロリンを添加してもよい。 この場合、 乳性飲料 1 0 0 g当たりプロリンが 0 . 0 0 0 5 gから 0 . 0 6 0 0 g含有されるよう、 乳性飲料にプロリンを添加すると、 酸味が抑制される傾向にある。 あるいは、 乳性飲料の 酸味を抑制するために、 乳性飲料 1 0 0 g当たりプロリンが 0 . 0 0 6 0 gから 0 . 0 6 0 0 g含有されるよう、 乳性飲料にプロリンを添カ卩してもよい。 この場合、 乳性飲料が非 炭酸飲料であってもよい。 またあるいは、 乳性飲料の酸味を抑制するために、 乳性飲料 1 0 0 g当たりプロリンが 0 . 0 0 2 0 g力 ら 0 . 0 1 2 0 g含有されるよう、 乳性飲料に プロリンを添加してもよい。 この場合、 乳性飲料が炭酸飲料であってもよい。

【0 0 4 2】

(実施例 1 )

以下の発酵乳飲料又は乳酸菌飲米 いずれも銘柄が異なる飲料で ある。

市販の発酵乳飲料 1 (飲むョ一ダルト、 冷蔵条件下であれば流通可能)

市販の発酵乳飲料 2 (飲むョ一ダルト、 冷蔵条件下であれば流通可能)

市販の発酵乳飲料 3 (飲むョ一ダルト、 冷蔵条件下であれば流通可能) 市販の発酵乳飲料 4 (飲むョーダルト、 冷蔵条件下であれば流通可能)

市販の乳酸菌飲料 1 (冷蔵条件下であれば流通可能)

市販の乳酸菌飲料 2 (冷蔵条件下であれば流通可能)

市販の乳酸菌飲料 3 (冷蔵条件下であれば流通可能)

【0 0 4 3】

また、 以下の乳性飲料のサンプルを入手又は用意し た いずれも銘柄が異なる飲料であ る c

市販の乳性飲料 1 (清涼飲料水、 常温条件下で流通可能)

市販の乳性飲料 2 (清涼飲料水、 常温条件下で流通可能)

市販の乳性飲料 3 (清涼飲料水、 常温条件下で流通可能)

市販の乳性飲料 4 (清涼飲料水、 常温条件下で流通可能)

本発明者が用意したプロトタイプ (清涼飲料水、 無脂乳固形分 2 %、 乳脂肪: 0 . 2 %、 常温条件下で保存可能)

【0 0 4 4】

入手又は用意したサンプルの組成を分析した 。 糖及び酸の分析には高速液体クロマ ラフ (L C— 2 0 A D、 株式会社島津製作所) を用いた。 アミノ酸の分析には高速アミノ 酸分析計 (L 8 8 0 0形、 株式会社日立ハイテクノロジーズ) を用いた。 振動周期法に よる B r i xの分析には京都電子工業株式会社の D A— 3 1 0 Cを用いた。 屈折率測定に よる B r i x ( R e f ) の分析には株式会社ァタゴの R X— 5 0 0 0 ひを用いた。 酸度の 分析には京都電子工業株式会社の A T— 5 1 0を用い 、た。 p Hの分析 :は東亜アイーケ' ケー株式会社の HM— 3 0 Gを用いた。 結果を図 1 :示す。

【0 0 4 5】

発酵乳飲料及び乳酸菌飲料においては、 いずれも、 乳酸の含有量が、 クェン酸の含有量 よりも多かった。 これに対し、 乳性飲料においては、 市販の乳性飲料 2を除けば、 乳酸の 含有量が、 クェン酸の含有量よりも少なかった。

【0 0 4 6】

発酵乳飲料及び乳酸菌飲料においては、 アミノ酸が検出された。 リシン、 口

リン、 ァラニン、 プロリン、 セリン、 及ぴァスパラギン酸は、 3以上の発酵乳飲料ないし は乳酸菌飲料から検出された。 これに対し、 乳性飲料においては、 アミノ酸が検出されな かった。

【0 0 4 7】

発酵乳飲料及び乳酸菌飲料の p Hの方が、 乳性飲料の p Hより高かった。

【0 0 4 8】

(実施例 2 )

図 2に記載の組成を有する、 ァミノ酸を含有していない非炭酸の乳性飲料 を用意した。 当該非炭酸の乳性飲料は、 図 1に示したプロトタイプと同じものである。 酸味料としては 、 クェン酸及び乳酸を用いた。 安定剤としては、 カルボキシメチルセルロースナトリウム ( C M C ) 、 ぺクチン、 キサンタンガムを用いた。 用意した非炭酸の乳性飲料 1 0 0 g当 たり、 図 3に記載のアミノ酸が 0 . 0 0 2 8 又は0 . 0 1 2 g含有されるよう、 非炭酸の 乳性飲料にァミノ酸を加えた。 ァミノ酸を添加された非炭酸の乳性飲料につ いて、 酸味と 発酵乳の風味を、 飲料評価に熟達した 5人のパネラーが、 官能評価した。

【0 0 4 9】

図 3において、 酸味が 「 + Z 」 とは、 アミノ酸の添加により酸味が変化しなかった こ とを示す。 酸味が 「一」 とは、 アミノ酸の添加により酸味が抑制されたこと を示す。 酸味 が 「一一」 とは、 アミノ酸の添加により酸味がより抑制された ことを示す。

【0 0 5 0】

図 3において、 発酵乳の風味が 「 + Z 」 とは、 アミノ酸の添加により風味が変化しな かったことを示す。 発酵乳の風味が 「十」 とは、 アミノ酸の添加により発酵乳の風味が豊 かになつたことを示す。 発酵乳の風味が 「 + +」 とは、 アミノ酸の添加により発酵乳の風 味がより豊かになったことを示す。 【005 1】

図 3に示すように、 乳性飲料にプロリン以外のアミノ酸 (リシン、 ロイシン、 バリン、 ァラニン、 グルタミン酸、 ァスパラギン酸ナトリウム) を添加しても、 発酵乳の風味は豊 かにならなかったが、 乳性飲料にプロリンを添加すると、 酸味が抑制され、 かつ、 発酵乳 の風味が豊かになった。

【0052】

(実施例 3 )

実施例 2と同じ非炭酸の乳性飲料 100 g当たり、 図 4に示すように、 プロリンが 0. 0005 g , 0. 00 1 0 g、 0. 0020 g 0. 0060 g 0. 0 1 20 g 0. 0300 g、 0. 0600 g、 0. 1000 g、 又は 0. 3000 g含有されるよう、 乳 性飲料にプロリンを添加した。 プロリンを添加された非炭酸の乳性飲料につ いて、 酸味と 発酵乳の風味を、 実施例 2と同じ 5人のパネラーが、 官能評価した。 評価基準は実施例 2 と同じとした。

【0053】

その結果、 非炭酸の乳性飲料 1 00 g当たり、 プロリンを◦. 00 1 0 g又は 0. 00 20 g含有する場合、 酸味の評価は 「一」 であり、 発酵乳の風味の評価は 「 +」 であった 。 非炭酸の乳性飲料 1 00 g当たり、 プロリンを 0. 0060 g、 0. 0 1 20 g、 又は 0. 0300 g含有する場合、 酸味の評価は 「一一」 であり、 発酵乳の風味の評価は 「 + +」 であった。 非炭酸の乳性飲料 1 00 g当たり、 プロリンを 0. 0600 g含有する場 合、 酸味の評価は 「一一」 であり、 発酵乳の風味の評価は 「 +」 であった。

【0054】

(実施例 4 )

図 5に記載の組成を有する、 アミノ酸を含有していない炭酸の乳性飲料を 用意した。 用 意した炭酸の乳性飲料 1 00 g当たり、 図 6に示すように、 プロリンが 0. 0005 g、 0. 00 1 0 g、 0. 0020 g , 0. 0060 g Ν 0. 0 1 20 g Ν 0. 0300 g Ν 0. 0600 g、 0. 1 000 § 、 又は0. 3000 g含有されるよう、 炭酸の乳性飲料 にプロリンを添加した。 プロリンを添加された炭酸の乳性飲料につい て、 酸味と発酵乳の 風味を、 実施例 2と同じ 5人のパネラーが、 官能評価した。 評価基準は実施例 2と同じと した。

【0055】

その結果、 炭酸の乳性飲料 1 00 g当たり、 プロリンを 0. 00 1 0 g含有する場合、 酸味の評価は 「一」 であり、 発酵乳の風味の評価は 「 +」 であった。 炭酸の乳性飲料 1 0 0 g当たり、 プロリンを 0. 0020 g含有する場合、 酸味の評価は 「一一」 であり、 発 酵乳の風味の評価は 「 +」 であった。 炭酸の乳性飲料 1 00 g当たり、 プロリンを 0. 0 060 g又は 0. 0 1 20 g含有する場合、 酸味の評価は 「一一」 であり、 発酵乳の風味 の評価は 「 + +」 であった。 炭酸の乳性飲料 1 00 g当たり、 プロリンを 0. 0300 g 又は 0. 0600 g含有する場合、 酸味の評価は であり、 発酵乳の風味の評価は 「 +」 であった。

【0056】

(実施例 5 )

実施例 1と同じ市販の発酵乳飲料 2を用意した。 また、 実施例 2と同じ非炭酸の乳性飲 料を用意した。 さらに、 非炭酸の乳性飲料におけるクェン酸及び乳酸 の含有量が図 7に示 すとおりになるよう調製し、 サンプル 3 3から 36を得た。 販の発酵乳飲料 2及びサンプ ル 3 3から 36について、 酸味と発酵乳の風味を、 実施例 2と同じ 5人のパネラーが、 官 能評価した。 評価基準は実施例 2と同様であり、 酸味が 「 +」 とは、 クェン酸及び乳酸の 添加により酸味が増したことを示し、 酸味が 「 + +」 とは、 クェン酸及び乳酸の添加によ りさらに酸味が増したことを示す。 また、 発酵乳の風味が 「 + + +」 とは、 発酵乳の風味 がよりさらに豊かであることを示す。

【0057】

市販の発酵乳飲料 2において、 乳酸の含有量がクェン酸の含有量より多い。 し力 し、 ク ェン酸の含有量が乳酸の含有量より多い乳性 飲料サンプル 3 3に对し、 乳酸の含有量がク ェン酸の含有量より乳性飲料サンプル 3 5の方が、 酸味が増す結果となった。 さらに、 乳 性飲料サンプル 3 5においては、 クェン酸の含有量及び乳酸の含有量を市販の 発酵乳飲料 2と同じにしたにも関わらず、 酸味が強くなり、 かつ発酵乳の風味は得られなかった。

【0 0 5 8】

乳性飲料サンプル 3 3にプロリンを添加した乳性飲料サンプル 3 4においては、 酸味が 抑制され、 発酵乳の風味が増した。 また、 乳性飲料サンプル 3 5にプロリンを添加した乳 性飲料サンプル 3 6においても、 酸味が抑制され、 発酵乳の風味が増した。