高橋真司 (〒52 広島県大竹市明治新開1番4戸田工業株式会社大竹創造センター内 Hiroshima, 7390652, JP)
戸田工業株式会社 (〒52 広島県大竹市明治新開1番4 Hiroshima, 7390652, JP)
TAKAHASHI, Shinji (Otake Research & Development Center 1-4, Meijishinkai, Otake-sh, Hiroshima 52, 7390652, JP)
| 少なくともマグネシウム及びアルミニウムからなる多孔質成形体であって、マグネシウムをマグネシウム原子として10~50wt%、アルミニウムをアルミニウム原子として5~35wt%含有し、細孔容積が0.01~0.5cm 3 /gであって平均細孔径が300Å以下であり、平均圧壊強度が3kg以上であることを特徴とする多孔質成形体。 |
| BET比表面積が10~100m 2 /gである請求項1記載の多孔質成形体。 |
| 少なくともマグネシウム及びアルミニウムを含有したハイドロタルサイトを成形し、500℃~1500℃の範囲で焼成して形成される請求項1記載の多孔質成形体。 |
| 請求項1~3のいずれかに記載の多孔質成形体を用いた触媒用担体。 |
| 請求項1~3のいずれかに記載の多孔質成形体を用いた触媒。 |
本発明は、少なくともマグネシウム及び ルミニウムからなる多孔質成形体及びその 造方法に関するものであり、更に詳しくは 比表面積及び機械的特性を両立させた多孔 成形体であって、フィルター、乾燥剤、吸 剤、精製剤、消臭剤、触媒担体等に好適に 用することが可能な、微小な気孔を多量に み、高い比表面積を有し、しかも、高い強 を有するマグネシウム及びアルミニウムか なる多孔質成形体、及びその製造方法の提 を目的とする。
本発明は、工業的に大量に生産可能な耐 黄被毒性に優れたマグネシウムとアルミニ ムからなる多孔質成形体の提供を目的とす 。
従来から、セラミックス多孔体は、耐熱 、耐衝撃性、耐薬品性、常温及び高温にお る強度特性、軽量性などに優れるため、各 フィルター(ガス分離、固体分離、除菌、除 塵等)、乾燥剤、吸着剤、精製剤、消臭剤、 媒担体、吸音材、断熱材又はセンサー等と て広く利用され、不可欠な工業材料となっ いる。
これらの用途に使用される場合、セラミ クス多孔体の細孔分布や細孔容積に対する 求は様々である。例えば、触媒担体として 用される場合、担持成分が大量に担持でき ように高細孔容積が必要とされる。さらに 触媒担体や吸着剤として固定床設備で利用 る場合、触媒の抜き取りや充填時の圧壊が こり難い高強度が必要であり、これら両機 を有する高細孔容積、且つ、高強度である ラミックス成形体が要求される。
しかし、最近では、フィルターや触媒担 等の用途において、より大きな比表面積、 り高い強度、より優れた耐熱性が要求され 従来のセラミックス多孔体では、これらの 求を満たすことは困難になりつつある。各 フィルターや触媒担体として利用されてい アルミナ多孔体は、主にγ―アルミナであ が、γ―アルミナは1000℃付近で安定相のα― アルミナへ相転移し、比表面積が著しく低下 し、触媒担体としての機能を失ってしまう問 題点があった。
一般的なアルミナ系成形体、マグネシア 形体の報告がある(特許文献1~4)。
前記特許文献1には、α―アルミナ成形体 ついて記載されており、機械的強度が高い 形体であるが、BET比表面積が小さい。
前記特許文献2及び3では、アルミナ成形 について記載されており、細孔容積、BET比 面積は大きいが、機械的強度が弱い。
前記特許文献4ではマグネシアを圧縮成形 法により高強度な成形体としているが、BET比 表面積や細孔容積等の記載はないが、小さい と容易に推測される。
一般的に用いられるセラミックス多孔体 してα―アルミナの成形体があるが、高温 成により焼結することで圧壊強度を高くす ため、比表面積値が小さい。
また、γ―アルミナやα―アルミナ、シリ カ、ゼオライト等の成形体については多数報 告されているが、マグネシウムを多量に含み 、且つ、大きな比表面積を持ち、高い圧壊強 度を有する多孔質成形体の報告はない。
また、ハイドロタルサイトを前駆体とし 、成形体を作製する方法についてはこれま に報告はない。
また、多孔質粉末の圧粉成形体について 々の報告があるが、機械的強度が不十分で ったり、成形可能な形状が限られるほか、 末の脱落などによる損傷を生じやすい等の 点を有する。
また、無機結合材を配合して行う焼結体 製造においては、無機結合剤が多孔質粉末 子の細孔を塞ぐことによる性能低下を付随 、機械的強度を高めるべく多量添加すると 量増のみならず多孔構造の性能低下が大き なるという問題がある。さらに焼結につい は、強度面から高温処理を必要とするため 多孔質粉末粒子の結晶構造の変質により細 及び比表面積が損なわれ、しかも熱エネル ーコストの負担増を余儀なくされる
そこで、本発明では、少なくともマグネ ウム及びアルミニウムからなる多孔質成形 及びその製造方法に関するものであり、更 詳しくは、比表面積及び機械的特性を両立 せた多孔質成形体であって、フィルター、 燥剤、吸着剤、精製剤、消臭剤、触媒担体 に好適に利用することが可能な、微小な気 を多量に含み、高い比表面積を有し、しか 、高い強度を有するマグネシウム及びアル ニウムからなる多孔質成形体、及びその製 方法の提供を目的とする。
また、本発明は、工業的に大量に生産可 な耐硫黄被毒性に優れたマグネシウムとア ミニウムからなる多孔質成形体の提供を目 とする。
前記技術的課題は、次の通りの本発明に って達成できる。
即ち、本発明は、少なくともマグネシウム びアルミニウムからなる多孔質成形体であ て、マグネシウムをマグネシウム原子とし 10~50wt%、アルミニウムをアルミニウム原子 して5~35wt%含有し、細孔容積が0.01~0.5cm 3 /gであって平均細孔径が300Å以下であり、平 圧壊強度が3kg以上であることを特徴とする 孔質成形体である(本発明1)。
また、本発明は、BET比表面積が10~100m 2 /gである前記多孔質成形体である(本発明2)。
また、本発明は、マグネシウム及びアルミ ニウムを含有したハイドロタルサイトを成形 し、500℃~1500℃の範囲で焼成して形成される 記多孔質成形体である(本発明3)。
また、本発明は、本発明1~3のいずれかに 載の多孔質成形体を用いた触媒用担体であ (本発明4)。
また、本発明は、本発明1~3のいずれかに 載の多孔質成形体を用いた触媒である(本発 明5)。
本発明に係る多孔質成形体は、少なくと マグネシウム及びアルミニウムからなり、 きなBET比表面積及び細孔容積を有しながら 機械的強度にも優れているものである。
本発明に係る多孔質成形体は、比表面積 び機械的特性を両立させた多孔質成形体で って、フィルター、乾燥剤、吸着剤、精製 、消臭剤又は触媒担体等に好適である。
本発明により得られる多孔質成形体は、 温に保持しても高比表面積と強度を示すの 、高温で使用される水蒸気改質触媒、メタ ールを脱水してジメチルエーテル製造用触 、COシフト触媒、CO選択酸化触媒、メタネー ション触媒などのような触媒において、触媒 成分を担持するための触媒担体として有用で ある。
また、本発明に係る多孔質成形体はマグ シウムを大量に含んでいるため、硫黄成分 多量に含んでいる都市ガスやLPG等の炭化水 を改質する触媒の担体として好適である。
本発明に係る多孔質成形体について述べ 。
本発明に係る多孔質成形体は少なくとも グネシウムとアルミニウムから構成された 合物である。アルミニウムとマグネシウム 素の他に特に限定されないが、ナトリウム カルシウム、ケイ素、鉄、ニッケル、亜鉛 どの元素が含まれてもよい。また、他の成 としては、以下の製造方法において説明す 熱処理などの後に残存する原料に由来する の、例えば、酸素、水酸基、シュウ酸基、 酸基、亜硫酸基、硝酸基、塩素、クエン酸 、炭酸基、安息香酸基、酢酸基、アンモニ ム基などが挙げられる。
本発明に係る多孔質成形体のマグネシウ の含有量は、マグネシウム原子として10~50wt %である。10wt%未満の場合はBET比表面積が小さ くなり多孔質ではなくなる。また、50wt%を超 る場合は機械的強度が低くなる。好ましい グネシウムの含有量は15wt%~45wt%であり、よ 好ましくは20wt%~40wt%である。
また、本発明に係る多孔質成形体のアル ニウムの含有量は、アルミニウム原子とし 5~35wt%である。5wt%未満の場合には機械的強 が低くなる。また、35wt%を超える場合はBET比 表面積が小さくなり多孔質ではなくなる。好 ましいアルミニウムの含有量は8~35wt%であり より好ましくは10wt%~30wt%である。
本発明に係る多孔質成形体のマグネシウ 原子とアルミニウム原子との比率は特に限 されないが、アルミニウム原子に対してマ ネシウム原子が多い方が好ましく、マグネ ウム原子とアルミニウム原子のモル比はMg:A l=5:1~1:1が好ましい。マグネシウム原子の比率 が前記範囲を超える場合には十分な強度を有 する成形体を容易に得ることが困難となり、 前記範囲未満の場合には多孔質体としての特 性が得られ難くなる。
本発明に係る多孔質成形体の細孔容積は0.01 ~0.5cm 3 /gである。多孔質成形体の細孔容積が0.01cm 3 /g未満の場合、担体として十分な細孔容積を するものとは言い難い。0.5cm 3 /gを超える場合、触媒担体として用いる際に 性種金属を十分に分散担持できなくなる。 ましくは0.02~0.45cm 3 /g、より好ましくは0.05~0.40cm 3 /gである。なお、上記の細孔容積を得る方法 しては、例えば、前駆体として層状複水水 化物粒子及び燃焼性物質を用いること、さ に焼成条件を調整することが挙げられる。
本発明に係る多孔質成形体の平均細孔径 300Å以下である。多孔質成形体の平均細孔 が300Åを超える場合、触媒担体として用い 際に活性種金属を十分に分散担持できなく る。平均細孔径は好ましくは20~280Å、より ましくは50~250Åである。なお、上記の平均 孔径を得る方法としては、例えば、前駆体 して層状複水水酸化物粒子及び燃焼性物質 用いること、さらに焼成条件を調整するこ が挙げられる。
本発明に係る多孔質成形体のBET比表面積は1 0~100m 2 /gが好ましい。BET比表面積が10m 2 /g未満の場合には、平均細孔径が大きくなり 触媒担体として用いる際に活性種金属を十 に分散担持できなくなる。100m 2 /gを超えたものは工業的な生産ができないた 現実的ではない。好ましくは15~90m 2 /g、より好ましくは20~80m 2 /gである。
本発明に係る多孔質成形体の平均圧壊強 は3kg以上である。平均圧壊強度が3kg未満の 合には、高温で使用される際に割れてしま 。好ましくは4~50kg、より好ましくは5~40kgで る。
本発明に係る多孔質成形体の製造方法に いて述べる。
本発明における多孔質成形体の製造方法 、前駆体としてマグネシウム及びアルミニ ムを含有するハイドロタルサイト化合物粉 の成形体を作製した後、500℃~1500℃の温度 囲で熱処理して得ることができる。
本発明に係るマグネシウム及びアルミニ ムを含有するハイドロタルサイト化合物粉 は、アニオンを含有したアルカリ性水溶液 マグネシウム原料とアルミニウム塩水溶液 混合し、pH値が7.0~13.0の範囲の混合溶液とし た後、該混合溶液を50~300℃の温度範囲で熟成 し、その後、濾別分離し、乾燥して得ること ができる。
熟成時間は特に限定されるものではない 、1~80時間、好ましくは、3~24時間、より好 しくは、5~18時間である。80時間を超える成 反応は工業的ではない。
マグネシウム、アルミニウム塩としては 酸塩など水溶性のものであれば特に限定し い。
マグネシウム原料としては、酸化マグネ ウム、水酸化マグネシウム、シュウ酸マグ シウム、硫酸マグネシウム、亜硫酸マグネ ウム、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウ 、クエン酸マグネシウム、塩基性炭酸マグ シウム、安息香酸マグネシウム等を用いる とができる。
アルミニウム原料としては、酸化アルミ ウム、水酸化アルミニウム、酢酸アルミニ ム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム シュウ酸アルミニウム、塩基性アンモニウ アルミニウム等を用いることができる。
本発明に係る多孔質成形体の前駆体であ マグネシウム及びアルミニウムを含有する イドロタルサイト化合物粉末の粒子におけ 平均板面径は0.05~0.4μmが好ましい。平均板 径が0.05μm未満の場合には、濾別・水洗が困 となり工業的な生産が困難であり、0.4μmを える場合には、多孔質成形体を作製するこ が困難である。
本発明におけるハイドロタルサイト化合 粉末の結晶子サイズD006は0.001~0.08μmが好ま い。結晶子サイズD006が0.001μm未満の場合に 、水性懸濁液の粘度が非常に高く工業的な 産が難しく、0.08μmを超える場合には、触媒 形体を作製するのが困難である。より好ま くは0.002~0.07μmである。
本発明におけるマグネシウム及びアルミニ ムを含有するハイドロタルサイト化合物粉 のBET比表面積値は3.0~300m 2 /gが好ましい。比表面積値が3.0m 2 /g未満の場合には、多孔質成形体を作製する が困難であり、300m 2 /gを超える場合には、水性懸濁液の粘度が非 に高く、また濾別・水洗が困難となり工業 に生産が困難である。より好ましくは5.0~250 m 2 /gである。
本発明におけるマグネシウム及びアルミ ウムを含有するハイドロタルサイトのマグ シウム原子とアルミニウム原子との比率は に限定されないが、マグネシウム原子とア ミニウム原子のモル比はMg:Al=4:1~1:1がより好 ましい。
ハイドロタルサイト化合物粉末の二次凝 粒子径は0.1~200μmである。0.1μm未満の場合に は粉砕処理が困難となり工業的に生産が困難 である。200μm超える場合には成形体を作製す ることが困難である。好ましくは0.2~100μmで る。
粉砕処理は一般的な粉砕装置(アトマイザ ー、ヤリヤ、ヘンシェルミキサー等)を用い 行うことができる。
本発明に係る多孔質成形体の成形では、 孔質成形体の前駆体である少なくともマグ シウム及びアルミニウムを含有するハイド タルサイト化合物粉末に、必要により、成 助剤、結合剤、さらに分散媒体として水又 アルコールを添加し、混練機(スクリューニ ーダーなど)で粘土状混練としたのちに成形 る。成形する方法には、圧縮成形、プレス 形、打錠成形で行うことができる。
本発明に係る多孔質成形体の成形体の形 は、特に制約されず、通常の触媒に採用さ ている形状であれば良い。例えば、球状、 柱状、中空円柱状、ペレット状等である。
球状の場合、その成形体のサイズは、通 1~10mmφであり、好ましくは2~8mmφである。
前記方法により成形した粘土状混練物の 燥は、自然乾燥、熱風乾燥、真空乾燥など 方法により乾燥することができる。
さらに乾燥した粘土状混練物を熱処理す ことにより本発明に係る多孔質成形体を得 ことができる。熱処理は500℃~1500℃である 熱処理温度が500℃未満の場合には圧壊強度 保つため長時間の熱処理が必要となり、工 的ではない。また1500℃を超える場合には、 孔質成形体の細孔が潰れてしまう。好まし は500℃~1400℃、より好ましくは600℃~1300℃で ある。
熱処理の時間は1~72時間である。1時間未 の場合では圧壊強度が低下し、72時間を超え る場合は、多孔質成形体の細孔が潰れてしま う上に、長時間の熱処理は工業的ではない。 好ましくは2~60時間であり、より好ましくは3~ 50時間である。
成形助剤には脂肪酸、セルロース、ポリ ニルアルコール、でんぷん、メチルセルロ ス、カルボキシメチルセルロース等が挙げ れる。焼成処理により、燃焼消失し多孔質 形体には残留しない。添加量はマグネシウ 及びアルミニウムを含有するハイドロタル イト化合物粉末100重量部に対して、例えば1 ~50重量部である。
結合剤には再水和性のないアルミナ、α アルミナ、アルミニウム塩、シリカ、粘土 タルク、ベントナイト、ゼオライト、コー ェライト、チタニアアルカリ金属塩、アル リ土類金属塩、希土類金属塩、ジルコニア ムライト、セピオライト、モンモリロナイ 、ハロサイト、サポライト、スチブンサイ 、ヘクトライト、シリカアルミナなどがあ 。酸化物以外の塩を添加した場合は、焼成 塩が分解し酸化物となることが重要である 添加量はマグネシウム及びアルミニウムを 有するハイドロタルサイト化合物粉末100重 部に対して、例えば1~50重量部である。
アルコール類としては、例えばエタノー 、プロパノールなどの1価アルコール類、エ チレングリコール、プロピレングリコール、 ブタンジオール、ポリエチレングリコールな どのグリコール類、グリセリンなどの多価ア ルコール類等が上げられる。添加量はマグネ シウム及びアルミニウムを含有するハイドロ タルサイト化合物粉末100重両部に対して、例 えば50~150重量部である。
また、燃焼性物質として、木屑、コルク 、石炭末、活性炭、結晶性セルロース粉末 でんぷん、蔗糖、グルコン酸、ポリエチレ グリコール、ポリビニルアルコール、ポリ クリルアミド、ポリエチレン、ポリスチレ 等及びこれらの混合物を添加しても良い。 記燃焼物質の添加量が多いほど細孔容積が きくなるが、添加しすぎると強度低下を起 すので強度を考慮して添加量の調整を行え よい。
別にハニカム状とする場合には、必要に じて自由に手法を選択すればよい。
<作用>
本発明に係る多孔質成形体が高い比表面積
有し、且つ、優れた機械的強度を有する理
については、本発明者は次のように推定し
いる。
本発明に係る多孔質成形体は、層状複水 化物であるハイドロタルサイトを成形した のを前駆体として焼成して多孔質成形体を 製するため、焼成によりハイドロタルサイ 中の水分が脱水され微細な細孔を大量に含 マグネシウムとアルミニウムからなる酸化 となるため、比表面積、細孔容量が非常に きい。また、焼成によりハイドロタルサイ の層間の水分や炭酸イオン等が無くなるこ により、細孔が形成されるため、細孔径は さくできる。
本発明に係る多孔質成形体は、前記理由 より、高温で焼成しても高比表面積を維持 ることができるため、高温での焼結により 械的強度を高くすることができる。その結 、大きな細孔容積を有し、しかも、機械的 度に優れる多孔質成形体が得られた。
本発明により得られる多孔質成形体は、 温に保持しても高比表面積と強度を示すの 、高温で使用される水蒸気改質触媒、メタ ールを脱水してジメチルエーテル製造用触 、COシフト触媒、CO選択酸化触媒、メタネー ション触媒などのような触媒において、触媒 成分を担持するための触媒担体として有用で ある。
また、本発明に係る多孔質成形体マグネ ウムを大量に含んでいるため、硫黄成分を 量に含んでいる都市ガスやLPG等の炭化水素 改質する触媒の担体として好適である。
本発明に係る多孔質成形体は、比表面積 び機械的特性を両立させた多孔質成形体で って、フィルター、乾燥剤、吸着剤、精製 、消臭剤、触媒担体等に好適である。
本発明の代表的な実施の形態は次の通り ある。
マグネシウム及びアルミニウムの含有量 、試料を酸で溶解し、プラズマ発光分光分 装置(セイコー電子工業(株)、SPS4000)を用い 析して求めた。
触媒成形体の強度測定には、デジタルフ ースゲージを用い100個の平均から値を求め 。
BET比表面積値は、窒素によるB.E.T.法によ 測定した。
平均細孔径及び細孔容積は、島津製作所 製TriStar3000を用いてBJH法により求めた。
実施例1 <ハイドロタルサイト化合物粉末
の調整>:
MgSO 4
・7H 2
O 4224.2gとAl 2
(SO 4
) 3
・8H 2
O 1666.9gとを純水で溶解させ15000mlとした。別
NaOH 6776ml(14mol/L濃度)とNa 2
CO 3
508.8gを溶解させたものを合わせた25000mlのア
ルカリ混合溶液を用意した。このアルカリ混
合溶液に前記マグネシウム塩とアルミニウム
塩との混合溶液を加え、80℃で8時間熟成を行
って含水複水酸化物を得た。これを濾別分離
後、乾燥、粉砕しハイドロタルサイト化合物
粉末を得た。得られたハイドロタルサイト化
合物粉末のBET比表面積は45.2m 2
/gであった。また粉砕処理後の二次凝集粒子
平均粒子径は10.5μmであった。
<多孔質成形体の調整>
得られたハイドロタルサイト化合物粉末 18
15gにベーマイト 360.3gとPVA 44.47g、さらに水
353.9gとプロピレングリコール 925.7gを混合し
スクリューニーダーで1時間混練した。混練
後の粘土状混練物を圧縮成形法により球状に
成形後、120℃で乾燥し、1100℃で5時間熱処理
行った。得られた多孔質成形体の大きさは5
mmφであり、BET比表面積は42.5m 2
/gであり、平均細孔径は175Åであり、細孔容
は0.152cm 3
/gであった。またMg含有量は分析の結果、30.66
wt%であり、Al含有量は26.01wt%であった。さら
平均圧壊強度は35.4kgであった。
実施例2:
Mg(NO 3
) 2
・6H 2
O 2884.6gとAl(NO 3
) 3
・9H 2
O 2110.1gとを純水で溶解させ10000mlとした。別
NaOH 4032ml(14mol/L濃度)とNa 2
CO 3
834.8gを溶解させたものを合わせた20000mlのア
ルカリ混合溶液を用意した。このアルカリ混
合溶液に前記マグネシウム塩とアルミニウム
塩との混合溶液を加え、60℃で6時間熟成を行
って含水複水酸化物を得た。これを濾別分離
後、乾燥、粉砕しハイドロタルサイト化合物
粉末を得た。得られたハイドロタルサイト化
合物粉末のBET比表面積は105.2m 2
/gであった。また粉砕処理後の二次凝集粒子
平均粒子径は35.2μmであった。
得られたハイドロタルサイト化合物粉末 17 01gにカオリナイト 774.2gとメチルセルロース 313.9g、さらに水 510.5gとエチレングリコール 1531.4gを混合し、スクリューニーダーで5時 混練した。混練後の粘土状混練物を押出成 により円柱状に成形後、120℃で乾燥し、700 で18時間熱処理を行った。得られた多孔質成 形体の大きさは3mmφであり、BET比表面積は98.3 m 2 /gであり、平均細孔径は82.4Åであり、細孔容 積は0.421cm 3 /gであった。またMg含有量は分析の結果、16.14 wt%であり、Al含有量は27.48wt%であった。さら 平均圧壊強度は3.6kgであった。
実施例3:
MgCl 2
・6H 2
O 1488.3gとAlCl 3
・9H 2
O 178.5gとを純水で溶解させ8000mlとした。別に
NaOH 6077ml(14mol/L濃度)とNa 2
CO 3
109.7gを溶解させたものを合わせた12000mlのア
ルカリ混合溶液を用意した。このアルカリ混
合溶液に前記マグネシウム塩とアルミニウム
塩との混合溶液を加え、160℃で8時間熟成を
って含水複水酸化物を得た。これを濾別分
後、乾燥、粉砕しハイドロタルサイト化合
粉末を得た。得られたハイドロタルサイト
合物粉末のBET比表面積は15.2m 2
/gであった。また粉砕処理後の二次凝集粒子
平均粒子径は25.2μmであった。
得られたハイドロタルサイト化合物粉末 66 5.5gにタルク 59.23gとデンプン 62.89g、さらに 146.4gとエチレングリコール 432.6gを混合し 、スクリューニーダーで0.5時間混練した。混 練後の粘土状混練物をプレス成形により球状 に成形後、120℃で乾燥し、1300℃で10時間熱処 理を行った。得られた多孔質成形体の大きさ は2.2mmφであり、BET比表面積は12.2m 2 /gであり、平均細孔径は252.4Åであり、細孔 積は0.025cm 3 /gであった。またMg含有量は分析の結果、44.34 wt%であり、Al含有量は9.348wt%であった。さら 平均圧壊強度は49.6kgであった。
実施例4:
MgSO 4
・7H 2
O 6521.9gとAl 2
(SO 4
) 3
・8H 2
O 2924.8gとを純水で溶解させ18000mlとした。別
NaOH 8359ml(14mol/L濃度)とNa 2
CO 3
892.7gを溶解させたものを合わせた17000mlのア
ルカリ混合溶液を用意した。このアルカリ混
合溶液に前記マグネシウム塩とアルミニウム
塩との混合溶液を加え、95℃で5時間熟成を行
って含水複水酸化物を得た。これを濾別分離
後、乾燥、粉砕しハイドロタルサイト化合物
粉末を得た。得られたハイドロタルサイト化
合物粉末のBET比表面積は72.1m 2
/gであった。また粉砕処理後の二次凝集粒子
平均粒子径は7.6μmであった。
得られたハイドロタルサイト化合物粉末 29 11gにγ-アルミナ 291.2gとPVA 173.2g、さらに水 960.8gとグリセリン 2183.8gを混合し、スクリュ ーニーダーで3.5時間混練した。混練後の粘土 状混練物を圧縮成形法により球状に成形後、 120℃で乾燥し、1050℃で15時間熱処理を行った 。得られた多孔質成形体の大きさは8.2mmφで り、BET比表面積は68.2m 2 /gであり、平均細孔径は125Åであり、細孔容 は0.224cm 3 /gであった。またMg含有量は分析の結果、32.63 wt%であり、Al含有量は24.27wt%であった。さら 平均圧壊強度は11.25kgであった。
比較例1:
MgO 825.2gとγ-アルミナ 10.52gとPVA 124.3gと水4
36.8gを混合し、スクリューニーダーで2時間混
練した。混練後の粘土状混練物を圧縮成形法
により球状に成形後、120℃で乾燥し、1250℃
4時間熱処理を行った。得られた成形体の大
さは3.5mmφであり、BET比表面積は2.2m 2
/gであり、平均細孔径は342Åであり、細孔容
は0.012cm 3
/g。またマグネシウムの含有量は59.41wt%であ
、アルミニウムの含有量は0.785wt%であった。
さらに平均圧壊強度は4.15kgであった。
比較例2:
γ-アルミナ 1231.2gにPVA 59.61gを混合したも
を、転動造粒機にて純水をスプレーしなが
造粒し、球状のγ-アルミナ成形体を得た。
られた成形体を120℃で乾燥し、850℃で10時間
熱処理を行った。得られた成形体の大きさ2.2
mmφであり、BET比表面積は185.5m 2
/gであり、平均細孔径は54.2Åであり、細孔容
積は0.512cm 3
/gであった。またアルミニウムの含有量は51.9
wt%であった。さらに平均圧壊強度は0.8kgであ
た。
比較例3:
実施例1で作製したハイドロタルサイト粉末
1512gに水 1142gを混合し、スクリューニーダ
で1時間混練した。混練後の粘土状混練物を
圧縮成形法により球状に成形後、120℃で乾燥
し、1100℃で5時間熱処理を行った。得られた
孔質成形体の大きさは5mmφであり、BET比表
積は52.4m 2
/gであり、平均細孔径は142Åであり、細孔容
は0.182cm 3
/gであった。またMg含有量は分析の結果、40.03
wt%であり、Al含有量は17.78wt%であった。さら
平均圧壊強度は0.2kgであった。
得られた多孔質成形体の諸特性を表1に示 す。
使用例1:
実施例1で得られた多孔質成形体に触媒活性
成分としてNiを担持し、水蒸気改質反応によ
触媒評価を行った。Ni担持には硝酸ニッケ
を用い含浸法にて担持後、焼成、還元処理
ることにより水蒸気改質反応用触媒とした
Ni担持多孔質成形体中のNi含有量は17.2wt%であ
り、金属Ni微粒子の大きさは3nmであった。
<触媒活性評価>
上記Ni担持多孔質成形体を用いて、水蒸気
質反応での触媒活性評価を行った。触媒を
径20mmのステンレス製反応管に10cc充填して触
媒管を作製した。
この触媒管(反応器)に対して、メタンガス び水蒸気を、反応温度300℃~700℃、空間速度 3000h -1 として流通させ水蒸気改質反応を行った。
触媒性能の評価には、下記式に示したC1転
率を用いた。
C1転化率=(CO+CO 2
)/(CO+CO 2
+CH 4
)
表2には、原料ガスとして純メタンガスを用 いGHSVが3000h -1 及び10000h -1 、水蒸気/炭素(S/C)が3.0、反応時間が24hの反応 条件における、反応温度(300℃~700℃)とC1転化 との関係を示す。
使用例2:
比較例1で得られた成形体に触媒活性成分と
してNiを担持し、水蒸気改質反応による触媒
価を行った。Ni担持には硝酸ニッケルを用
含浸法にて担持後、焼成、還元処理するこ
により水蒸気改質反応用触媒とした。Ni担持
成形体中のNi含有量は17.6wt%であり、金属Ni微
子の大きさは38nmであった。
使用例3:
比較例3で得られた成形体に触媒活性成分と
してNiを担持し、水蒸気改質反応による触媒
価を行った。Ni担持には硝酸ニッケルを用
含浸法にて担持後、焼成、還元処理するこ
により水蒸気改質反応用触媒とした。Ni担持
成形体中のNi含有量は16.7wt%であり、金属Ni微
子の大きさは8nmであった。触媒評価後には
形体は割れ、粉化してしまった。
表2に示すとおり、本発明に係る多孔質成 形体を用いた触媒は、高い転化率を有すると ともに、高い機械的強度を維持できることが 確認された。
本発明に係る多孔質成形体は少なくとも グネシウム及びアルミニウムからなり、大 なBET比表面積及び細孔容積を有しながら、 械的強度に優れている。従って、本発明に る多孔質成形体は、比表面積及び機械的特 を両立させた多孔質成形体であるので、フ ルター、乾燥剤、吸着剤、精製剤、消臭剤 は触媒担体等に好適である。
