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Patent Searching and Data


Title:
MONITORING APPARATUS AND PROGRAM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/040945
Kind Code:
A1
Abstract:
A monitoring apparatus for a system which includes an oscillator with a variable oscillation frequency, having a configuration which includes a transmitting section for transmitting an information gathering command to the system at an arbitrary monitoring time for gathering system status information; and a controlling section for transmitting control information to the system for controlling the oscillation frequency to be below a reference value when the oscillation frequency goes beyond the reference value based on a comparison result between the status information received and gathered from the system and the reference value of the status information stored within a storing section, and for computing a varied amount of the oscillation frequency at least due to aging based on a comparison result between status information gathered during a previous monitoring time and status information gathered during the present monitoring time and on varied amount information stored within the storing means, and for computing a next monitoring time based on the computed varied amount and storing it in the storing means.

Inventors:
KISHI MASAKAZU (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/069032
Publication Date:
April 02, 2009
Filing Date:
September 28, 2007
Export Citation:
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Assignee:
FUJITSU LTD (JP)
KISHI MASAKAZU (JP)
International Classes:
H03B5/32; H03B1/00; H03B5/04
Foreign References:
JPS62213455A1987-09-19
JP2000183648A2000-06-30
JP2004282118A2004-10-07
JP2007243783A2007-09-20
JP2003264460A2003-09-19
JPH0856153A1996-02-27
Attorney, Agent or Firm:
ITOH, Tadahiko (Yebisu Garden Place Tower20-3, Ebisu 4-chome,Shibuya-k, Tokyo 32, JP)
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Claims:
 発振周波数が可変である発振器を有するシステムの監視装置であって、
 少なくとも該発振器の発振周波数に関する周波数情報を含む該システムの状態情報の基準値及び該発振器の少なくともエージングによる発振周波数の想定変動量に関する変動量情報を格納する格納手段と、
 該システムの状態情報を収集するための情報収集指示を任意の監視時期に該システムに送信する送信手段と、
 該システムから受信して収集された状態情報と該格納手段に格納されている状態情報の基準値との比較結果に基づいて、該発振周波数が基準値を超えると該基準値以下となるように該発振周波数を制御する制御情報を該システムへ送信すると共に、前回の監視時期に収集した状態情報と今回の監視時期に収集した状態情報との比較結果及び該格納手段に格納されている変動量情報に基づいて少なくともエージングによる発振周波数の変動量を算出し、算出された変動量に基づいて次回の監視時期を算出して該格納手段に格納する制御手段とを備えたことを特徴とする、監視装置。
 前記状態情報は、前記周波数情報に加え、前記発振器の電源電圧に関する電源情報及び該発振器の温度に関する温度情報のうち少なくとも1つを更に含むことを特徴とする、請求項1記載の監視装置。
 前記任意の監視時期は、前記監視装置の立ち上げ時であることを特徴とする、請求項1又は2記載の監視装置。
 前記変動量情報は、前記発振器の環境による発振周波数の変動量に関する変動量情報を含むことを特徴とする、請求項1~3のいずれか1項記載の監視装置。
 前記制御手段は、算出されたエージングによる発振周波数の変動量が想定エージング範囲を超えるとアラームを前記システムに送信することを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項記載の監視装置。
 前記システムと前記監視装置との間の情報の送受信を専用線を介して行うことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項記載の監視装置。
 通信インタフェースを更に備え、
 該通信インタフェースは、前記システムと前記監視装置との間の情報の送受信を通信回線を介して行うことを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項記載の監視装置。
 前記制御手段は、前記監視装置内に設けられた内部発振器の出力、該監視装置外に設けられた外部発振器の出力、通信回線内のクロック、放送波内のクロック及びGPS波内のクロックからなるグループから選択された1つを基準クロックとして用いて動作することを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項記載の監視装置。
 前記制御手段は、前記システムから受信して収集された状態情報を前記格納手段に格納することを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項記載の監視装置。
 前記発振器は、水晶振動周波数が一定の発振回路とPLL回路とメモリとからなり、該発振回路の出力を該メモリに書き込まれている情報に基づいて該PLL回路で処理することにより発振周波数を可変とするプログラマブル発振器であり、
 前記制御手段が前記システムに送信する制御情報は、該メモリに上書きされることを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項記載の監視装置。
 コンピュータを、発振周波数が可変である発振器を有するシステムの監視装置として機能させるプログラムであって、
 該システムの状態情報を収集するための情報収集指示を任意の監視時期に該システムに送信させる送信手順と、
 該システムから受信して収集された状態情報と、少なくとも該発振器の発振周波数に関する周波数情報を含む該システムの状態情報の基準値及び該発振器の少なくともエージングによる発振周波数の想定変動量に関する変動量情報を格納した格納手段から読み出した状態情報の基準値との比較結果に基づいて、該発振周波数が基準値を超えると該基準値以下となるように該発振周波数を制御する制御情報を該システムへ送信させると共に、前回の監視時期に収集した状態情報と今回の監視時期に収集した状態情報との比較結果及び該格納手段から読み出した変動量情報に基づいて少なくともエージングによる発振周波数の変動量を算出させ、算出された変動量に基づいて次回の監視時期を算出させて該格納手段に格納させ制御手順を該コンピュータに実行させることを特徴とする、プログラム。
 前記状態情報は、前記周波数情報に加え、前記発振器の電源電圧に関する電源情報及び該発振器の温度に関する温度情報のうち少なくとも1つを更に含むことを特徴とする、請求項11記載のプログラム。
 前記任意の監視時期は、前記監視装置の立ち上げ時であることを特徴とする、請求項11又は12記載のプログラム。
 前記変動量情報は、前記発振器の環境による発振周波数の変動量に関する変動量情報を含むことを特徴とする、請求項11~13のいずれか1項記載のプログラム。
 前記制御手順は、算出されたエージングによる発振周波数の変動量が想定エージング範囲を超えると前記コンピュータにアラームを前記システムに送信させることを特徴とする、請求項11~14のいずれか1項記載のプログラム。
 前記制御手順は、前記コンピュータに前記システムから受信して収集された状態情報を前記格納手段に格納させることを特徴とする、請求項11~15のいずれか1項記載のプログラム。
Description:
監視装置及びプログラム

 本発明は、監視装置及びプログラムに係 、特に発振器を有するシステムの監視装置 びコンピュータをそのような監視装置とし 機能させるプログラムに関する。

 本明細書では、監視装置とは、監視対象 なるシステムの状態を監視して監視結果に じてシステム、具体的にはシステム内の発 器を制御する機能を備えた装置を言う。

 発振器を有するシステムは、携帯電話等 各種電子装置で用いられている。このよう システムでは、発振器の発振周波数を基準 して各種動作が行われるので、発振周波数 一定に保たれる必要がある。しかし、実際 は、発振器の発振周波数は各種要因により 動する。

 発振器の発振周波数の変動要素としては 初期偏差、温度特性、電源変動、エージン 及び環境変動がある。これらの変動要素の ち、初期偏差、温度特性及び電源変動は、 子装置の出荷時に把握することが可能であ 、補正することも可能である。

 本明細書では、エージングとは、発振器 構成要素の経時変化により生じる発振器の 性の変動を言い、エージングは個々の発振 で異なる。又、環境変動とは、発振器の環 の変化により生じる発振器の特性の変動を う。例えば、発振器の環境温度は季節に応 て変動するので、発振器の特性も季節に応 て変動する。しかし、季節による温度変動 、毎年異なものである。

 エージングや環境変動に関しては、予測 を用いた補正を行うことになる。このため エージングや環境変動により発振器の発振 波数が予測値で予測されていない予想外の 動を示す場合には、発振周波数を適切に補 することはできない。又、エージングの原 は、例えば発振器の振動素子(水晶)の電極 腐食や固定時のストレス解放等によるもの あり、環境変動の原因は例えば季節による のであるため、発振器の構造設計や製造プ セスを改良してエージングや環境変動に起 する発振周波数の変動をゼロにすることは 可能である。

 プログラマブル発振器の制御データ書き込 方法が、例えば特許文献1にて提案されてい る。又、外部からの制御電圧と基準クロック に基づいて発振周波数が可変である電圧制御 発振器を制御する方法が、例えば特許文献2 て提案されている。更に、電圧制御発振器 出力が所定範囲を外れるとアラームを出力 る監視方法が、例えば特許文献3にて提案さ ている。

特開平11-55118号公報

特開2000-261334号公報

特開2003-264460号公報

 発振器を有する従来のシステムでは、エ ジングや環境変動により発振器の発振周波 が予測値で予測されていない予想外の挙動 示す場合には、予測値を用いた補正を行っ も発振周波数を適切に補正することはでき いという問題があった。

 そこで、本発明は、発振器が予想外の挙 を示す場合であっても発振周波数を適切に 正することのできる監視装置及びプログラ を提供することを概括的目的とする。

 上記の課題は、発振周波数が可変である 振器を有するシステムの監視装置であって 少なくとも該発振器の発振周波数に関する 波数情報を含む該システムの状態情報の基 値及び該発振器の少なくともエージングに る発振周波数の想定変動量に関する変動量 報を格納する格納手段と、該システムの状 情報を収集するための情報収集指示を任意 監視時期に該システムに送信する送信手段 、該システムから受信して収集された状態 報と該格納手段に格納されている状態情報 基準値との比較結果に基づいて、該発振周 数が基準値を超えると該基準値以下となる うに該発振周波数を制御する制御情報を該 ステムへ送信すると共に、前回の監視時期 収集した状態情報と今回の監視時期に収集 た状態情報との比較結果及び該格納手段に 納されている変動量情報に基づいて少なく もエージングによる発振周波数の変動量を 出し、算出された変動量に基づいて次回の 視時期を算出して該格納手段に格納する制 手段とを備えたことを特徴とする監視装置 よって達成できる。

 上記の課題は、コンピュータを、発振周 数が可変である発振器を有するシステムの 視装置として機能させるプログラムであっ 、該システムの状態情報を収集するための 報収集指示を任意の監視時期に該システム 送信させる送信手順と、該システムから受 して収集された状態情報と、少なくとも該 振器の発振周波数に関する周波数情報を含 該システムの状態情報の基準値及び該発振 の少なくともエージングによる発振周波数 想定変動量に関する変動量情報を格納した 納手段から読み出した状態情報の基準値と 比較結果に基づいて、該発振周波数が基準 を超えると該基準値以下となるように該発 周波数を制御する制御情報を該システムへ 信させると共に、前回の監視時期に収集し 状態情報と今回の監視時期に収集した状態 報との比較結果及び該格納手段から読み出 た変動量情報に基づいて少なくともエージ グによる発振周波数の変動量を算出させ、 出された変動量に基づいて次回の監視時期 算出させて該格納手段に格納させ制御手順 該コンピュータに実行させることを特徴と るプログラムによって達成できる。

 本発明によれば、発振器が予想外の挙動 示す場合であっても発振周波数を適切に補 することのできる監視装置及びプログラム 実現することができる。

本発明の第1実施例を説明するブロック 図である。 本発明の第2実施例を説明するブロック 図である。 発振器の一例を示すブロック図である 温度変動特性の一例を示す図である。 電源変動特性の一例を示す図である。 エージング変動特性の一例を示す図で る。 監視装置のメモリに格納される情報の 例を説明する図である。 監視・制御手順を説明するタイミング ャートである。 監視・制御手順の要部を説明するフロ チャートである。 発振器の制御情報の書き換えの一例を 説明する図である。

符号の説明

1-1,1-2   監視装置
2-1,2-2   システム
3   通信回線
4   専用線
11   制御部
12   演算部
13,13-1,13-2   メモリ
14   受信部
15   基準発振器
16,28   通信インタフェース
21   発振器
24   制御部
25   メモリ

 本発明は、出荷後のシステム内の発振器 発振周波数を監視して、発振周波数の変動 システムの許容範囲を超える前に発振周波 を補正するように発振器を制御する。この うに、エージングや季節変動のような環境 動に起因する発振周波数の変動を補正する とにより、高精度で安定した発振出力を得 ことができ、システムクロック等に利用す ことが可能となる。尚、発振周波数の監視 システムの運用中に行うが、システムが発 周波数を補正するための情報を受け付ける であれば発振周波数の補正はシステムの運 中に限定されない。

 又、エージングや環境変動に起因する発 周波数の変動分を必要最小限に見積もるこ が可能となり、その分、初期偏差、温度特 、電源変動を含む発振器の発振周波数の他 変動要素への設計割り振りに余裕ができる で、発振器自体の歩留まりが向上し、シス ムに比較的低コストの発振器を用いること できる。

 以下に、本発明の監視装置及びプログラ の各実施例を、図面と共に説明する。

 図1は、本発明の第1実施例を説明するブ ック図である。監視装置1-1は、制御部11、演 算部12、メモリ13及びアンテナを含む受信部14 を有する。制御部11及び演算部12は、例えばCP U等のプロセッサにより構成可能である。監 装置1-1の監視対象であるシステム2-1は、被 視回路部26-1を有する。被監視回路部26-1は、 発振周波数が可変である発振器21、温度検出 22、電源電圧検出部23、制御部24及びメモリ2 5を有する。制御部24は、例えばCPU等のプロセ ッサにより構成可能である。監視装置1-1とシ ステム2-1とは、専用線4を介して接続されて る。本実施例では、一例として本発明が携 電話の監視及び制御に適用されているので システム2-1は通信回線3に接続可能である。 信回線3は、例えばアナログ回線である。尚 、監視装置1-1の監視対象であるシステム2-1は 、複数設けられていても良い。

 監視装置1-1において、メモリ13は、発振 21の発振周波数に関する周波数情報、発振器 21の電源電圧に関する電源情報及び発振器21 温度に関する温度情報を含むシステム2-1の 態情報の基準値と、発振器21のエージングに よる発振周波数の想定変動量に関する変動量 情報及び発振器21の環境による発振周波数の 動量に関する変動量情報を格納する格納手 として機能する。状態情報は、少なくとも 波数情報を含めば良く、変動量情報は、少 くともエージングによる発振周波数の想定 動量に関するものであれば良い。制御部11 、システム2-1の状態情報を収集するための 報収集指示を任意の監視時期に専用線4を介 てシステム2-1に送信する送信手段として機 する。更に、制御部11は、システム2-1から 信して収集された状態情報とメモリ13に格納 されている状態情報の基準値との演算部12に る比較結果に基づいて、発振周波数が基準 を超えると基準値以下となるように発振周 数を制御する制御情報(即ち、補正する補正 情報)を専用線4を介してシステム2-1へ送信す と共に、前回の監視時期に収集した状態情 と今回の監視時期に収集した状態情報との 算部12による比較結果及びメモリ13に格納さ れている変動量情報に基づいて少なくともエ ージングによる発振周波数の変動量を演算部 12により算出し、算出された変動量に基づい 次回の監視時期を算出してメモリ13に格納 る制御手段として機能する。制御部11は、制 御情報をメモリ13に格納してから専用線4を介 してシステム2-1へ送信しても良い。

 任意の監視時期は、例えば監視装置1-1の ち上げ時である。制御手段として機能する 御部11は、算出されたエージングによる発 周波数の変動量が想定エージング範囲を超 るとアラームを専用線4を介してシステム2-1 送信するようにしても良い。つまり、監視 置1-1は、運用中のシステム2-1内の発振器21 少なくとも発振周波数に関する周波数情報 含む状態情報を収集し、その状態情報を元 少なくともエージングによる発振周波数の 動量が想定内であれば発振周波数の補正を い、想定外(異常)であれば発振周波数の補正 とアラームの送信を行う。

 制御部11がシステム2-1の状態情報を監視 る際に用いる基準クロックは、図1中破線で すように、監視装置1-1内に設けられた校正 れた内部発振器15の出力、監視装置1-1外に けられた校正された外部発振器(図示せず)の 出力、通信回線3内のキャリアクロック、放 波内のクロック及びGPS波内のクロックから るグループから選択された1つの基準クロッ である。

 システム2-1において、本実施例では発振 21がプログラマブル発振器であるため、発 器21の発振周波数はメモリ25に書き込まれた 正情報に基づいて制御される。発振器21の 振周波数に関する周波数情報F、電源電圧検 部23で検出された発振器21の電源電圧に関す る電源情報V、及び温度検出部22で検出された 発振器21の温度に関する温度情報Tは、制御部 24に供給されてメモリ25に格納される。監視 置1-1から専用線4を介して情報収集指示を受 すると、制御部24はメモリ25に格納された発 振周波数F、電源電圧V及び温度Tを状態情報と して専用線4を介して監視装置1-1へ送信する 又、監視装置1-1から専用線4を介して制御情 を受信すると、メモリ25に補正情報として き込んで発振器21の発振周波数を制御する。

 図2は、本発明の第2実施例を説明するブ ック図である。図2中、図1と同一部分には同 一符号を付し、その説明は省略する。

 本実施例では、監視装置1-2を直接運用中 システム2-2に接続せず、通信回線3を介して 接続している。このため、監視装置1-2は、通 信回線3と接続する通信インタフェース16を有 する。メモリ部は、状態情報(周波数情報F、 源情報V、温度情報T)及び制御情報(補正情報 )を格納するメモリ13-1と、システム2-2の状態 報の基準値、発振器21のエージングによる 振周波数の想定変動量に関する変動量情報 発振器21の環境による発振周波数の変動量に 関する変動量情報、演算部12が実行する演算 理の中間結果等を格納するメモリ13-2とで構 成されている。本実施例では、メモリ部が2 のメモリ13-1,13-2で構成されているが、上記 1実施例のように単一のメモリ13で構成され いても良いことは言うまでもない。

 一方、システム2-2は、通信回線3と被監視 回路部26-1とに接続する通信インタフェース28 を有する。監視装置1-2とシステム2-2との間の 通信は、通信インタフェース16、通信回線3及 び通信インタフェース28を介して行われる。

 尚、監視装置1-2の監視対象であるシステ 2-2は、複数設けられていても良い。

 図3は、図1及び図2に示す発振器21の一例 示すブロック図である。図3に示すプログラ ブル発振器21は、PLLを内蔵した構成を有す 。通常の発振器は、水晶振動子の周波数を 整して出力するが、図3に示す如きプログラ ブル発振器21は、水晶振動子211の振動周波 は一定とし、PLL及びバッファ回路213により 振回路212の出力をメモリ214に書き込まれて る補正情報に応じてデジタル的に処理する とで発振周波数を可変とする構成を有する 図3に示すメモリ214は、図1及び図2に示すメ リ25に対応し、初期偏差、温度特性、電源変 動等を補正する固定補正情報を格納する再書 込み不可能な基本情報格納部214aと、エージ グ及び環境変動等を補正する書き換え可能 補正情報を格納する何回でも書込み自由な 報格納部214bに分かれている。

 メモリ214(メモリ25)に格納される固定補正 情報は、公称中心周波数F0が例えば25MHzで、 ージング20年を含む安定度が例えばF0±100ppm  の発振器21に関するものである。初期偏差情 は、規格(又は、設計値)が例えばF0±30ppm(温 25℃、電源電圧3.3V)であり、発振器21の出荷 に例えばF0+10ppmである。

 一般的な水晶発振器の温度特性は、室温 変曲点を持つ3次曲線です製造バラツキ等に より3次曲線からズレも生じるため、例えば 4に示す如き5次のフィッティング関数の定数 を固定補正情報として用いる。図4は、温度 動特性の一例を示す図である。図4中、縦軸 発振周波数の周波数変動を任意単位で示し 横軸は温度を任意単位で示し、破線で囲ま た領域は規格内の使用温度範囲を示す。温 特性情報は、規格が例えばF0±30ppm(温度-40℃ ~+85℃、電源電圧3.3V)である。

 電源変動情報は、略線形に変動し、例え 図5に示す如き3次のフィッティング関数の 数を固定補正情報として用いる。電源変動 報は、規格が例えばF0±10ppm(温度25℃、電源 圧3.3V±10%)である。図5は、電源変動特性の一 例を示す図である。図5中、縦軸は発振周波 の周波数変動を任意単位で示し、横軸は電 電圧を任意単位で示し、破線で囲まれた領 は規格内の電源変動範囲を示す。

 エージングによる発振周波数の周波数変 は、急激に起こるものではなく、年間で例 ば数ppmレベルでの変動である。このため、 ージングによる変動の補正は、年数回程度 1日の温度変動による動きや、年周期での季 節変動を監視して把握することで変動分を検 出しなければならない。図6は、エージング よる周波数変動の一例を示す図である。図6 、縦軸は発振周波数の周波数変動を任意単 で示し、横軸は時間を任意単位で示す。又 図6の上部には、破線で囲んだ周波数変動の 一部分を時間軸を拡大して示す。

 一般的な水晶発振器のエージングは対数 に変化する。そこで、固定補正情報である ージング規格に関するエージング情報は、 えば20年、即ち、7300日にF0±30ppm(温度35℃、 源電圧3.3V)以内の変化を想定する。この場 、1decade当り約F0±7.8ppmとなる。1decade は、対 数表示した場合の指数部分に当り、1日目を 点にした場合、20年(7300日)は、10の3.86乗日、 即ち、3.86decadeということになり、F0±30ppmを3. 86で割ると約F0±7.8ppm/decade となる。

 環境、特に環境温度による発振周波数の 波数変動は、急激に起こるものではなく、 間で例えば数ppmレベルでの変動である。こ ため、環境による変動の補正は、年数回程 、1日の温度変動による動きや、年周期での 季節変動を監視して把握することで変動分を 検出しなければならない。従って、環境によ る発振周波数の周波数変動の規格に関する環 境情報も、エージングの場合と同様に求める ことができる。

 図7は、監視装置1-1(又は1-2)のメモリ13(又 13-1,13-2)に格納される情報の一例を説明する 図である。図7は、監視装置1-1(又は1-2)が複数 のシステムA,B,C,...の監視を行う場合にメモリ 13(又は13-1,13-2)が複数のシステムA,B,C,...に対 て格納する情報をを示す。各システムA,B,C,.. .は、システム2-1(又は2-2)と同じ構成を有する ものとする。

 図7の場合、メモリ13(又は13-2)は、システ Aに対する固定補正情報として公称中心周波 数に関する情報、初期偏差及び規格に関する 初期偏差情報、温度特性及び規格に関する温 度特性情報、電源変動及び規格に関する電源 変動情報、エージング規格に関するエージン グ規格、発振周波数の補正が必要であること を判断するための要補正基準、発振器21が可 発振器の場合の可変特性等を格納する。こ 場合、エージング規格には、環境による周 数変動の規格も含まれるものとする。又、 モリ13(又は13-1)は、システム1-1(又は1-2)から 収集した情報の履歴を格納する。収集した情 報の履歴には、情報を収集した時刻、発振周 波数の周波数変動、温度、電源電圧、補正情 報の値等が含まれる。図7に示す固定補正情 及び履歴は、制御部11及び/又は演算部12が実 行する演算処理に用いられる。

 図8は、監視・制御手順を説明するタイミ ングチャートである。図8は、監視装置1(1-1又 は1-2)とシステム2(2-1又は2-2)との間の情報の 受信を示す。

 図8において、監視装置1の監視処理が開 されると、監視装置1はステップ1で情報収集 指示を監視対象となるシステム2へ送信する システム2は、情報収集指示を受信すると、 テップS2でシステム2内の周波数情報、温度 報及び電源情報を収集する情報収集処理を う。システム2は、情報収集処理が終了する と、ステップS3で収集した情報を監視装置1へ 送信する。

 監視装置1は、収集された情報を受信する と、ステップS4で温度補正、電源補正、前回 視時との比較、エージング分の算出等を含 情報分析を開始する。監視装置1は、ステッ プS5で補正の要否を判断し、補正が必要であ と判断するとステップS6で補正情報を算出 、ステップS7で補正情報をシステム2へ送信 る。

 システム2は、補正情報を受信すると、ス テップS8で補正情報をメモリ25に書き込むこ で補正を実施し、ステップS9で補正終了情報 を監視装置1へ送信する。監視装置1は、補正 了情報を受信すると、ステップS10で監視処 を終了する。

 尚、図2に示す通信回線3がデジタル回線 場合も、監視・制御手順は図8の場合と同様 なるが、発振器21の発振周波数を直接監視 ることができないため、発振周波数の周波 変動分をシステム2-2内の制御部24で算出しな ければならない。この場合、制御部24での算 時に用いられる基準クロックは、キャリア ロックからの抽出することができ、又、シ テム2-2にアンテナを含む受信部が設けられ いれば放送波内のクロック又はGPS波内のク ックを基準クロックとして用いることがで る。発振周波数の周波数変動分に関する情 は、制御部24により例えば基準クロックと 位相差を抽出し、デジタル情報化して通信 ることにより監視装置1-2へ送信することが きる。

 図9は、監視装置1の監視・制御手順の要 、特に監視開始及び補正の要否の判断に関 る処理を説明するフローチャートである。 9において、ステップS51はシステム2を監視す る時期であるか否かを判定し、判定結果がNO あると処理は終了する。他方、ステップS51 判定結果がYESであると、ステップS52は、監 するべきシステム2、即ち、監視対象のシス テム2を特定する。監視時期は、例えば毎日 前9時とするが、毎日監視を行う訳ではない 監視装置1の立ち上げ当初は毎日監視を行う ような設定にしてあるが、上記の如くエージ ングは一般的に対数的に変動するので、監視 時期は、発振周波数の想定内の変動範囲(例 ば約±7.8ppm/decade)では対数軸で等間隔であり 想定外の変動を確認した時点で毎日又はそ 変動量に応じた間隔となる。具体的には、 振周波数に一般的(対数的に線形)な変動が 測されれば、例えば1,2,5,10,20,50,100日目とい た間隔での監視で十分である。発振周波数 突発的な変動に対応するために、間隔をも 少し細かく設定しても良いことは言うまで ない。

 ステップS53は、監視対象のシステム2へ情 報収集指示を送信することにより、システム 2から収集された周波数情報、温度情報及び 源情報を含む状態情報を受信する(図8のステ ップS1,S3に対応)。ステップS54は、受信した周 波数情報、温度情報及び電源情報を含む状態 情報を、監視対象のシステム2内の発振器21の 固定補正情報に照らし合わせて、エージング による発振周波数の変動量を算出する(図8の テップS5に対応)。

 次に、ステップS55は、算出されたエージ グによる発振周波数の変動量が要補正基準 (±15ppm)以内であるか否か(単純に基準以上に 変動しているか否か)の判定を行う。発振周 数の変動量が基準値を超えておりステップS5 5の判定結果がNOの場合は、ステップS56はシス テム2内のメモリ25の補正情報を書き換えるた めの補正情報を作成し、ステップS57はメモリ 25の補正情報の作成した補正情報への書き換 を行う(図8のステップS5,S6,S7に対応)。ステ プS55の判定結果がYES、或いは、ステップS57 後、ステップS58は、補正を行わなかった場 の変動量である累積変動分を算出する。こ 累積変動分は、温度及び電源電圧を考慮し 基準となる環境での発振周波数に過去の累 補正分を加えた値である。

 ステップS59は、ステップS58で算出した累 変動分がエージング想定変動内か否かを判 する。累積変動分が想定変動を超えており テップS59の判定結果がNOの場合は、何らか 異常(破壊モード)と考えられるため、例えば 発振器21の交換を促すアラームをシステム2へ 送信する。ステップS59の判定結果がYES、或い は、ステップS60の後、ステップS61は、次回の 監視時期を算出し、処理はステップS51へ戻る 。尚、アラームは、監視装置1及びシステム2 少なくとも一方で出力すれば良い。

 このようにして、現在及び過去の状態情 や固定補正情報を元に、エージングによる 振周波数の周波数変動量を抽出する。この 波数変動量が当初設定された許容範囲内で れば次回の監視時期まで何もせず、許容範 を超えるか、或いは、許容範囲を超えそう 場合には、発振周波数を補正するためにシ テム2内のメモリ25に格納されている補正情 を書き換える。つまり、発振器21の固定補 情報を用いて、発振周波数を基準となる環 (温度25℃、電源電圧3.3V等)での発振周波数に 補正する。

 図10は、発振器の制御情報の書き換えの 例を説明する図である。図10において、縦軸 は周波数変動量を任意単位で示し、横軸は日 数を対数で示す。20年は7300日であり、図10に す大きな三角形内が想定エージング範囲AR 示し、太線が実際の周波数変動を示す。こ では、説明の便宜上、要補正基準値を超え 100日過ぎに1回目の補正情報の書き換えが行 れたことを示している。

 図10において、点線は補正情報の書き換 が行われなかった場合の累積変動量を示し この例では2000日付近で想定エージング範囲 超えたことを示しており、発振器21に搭載 れている水晶振動子に何らかの破壊モード( 極腐食等)が存在していることがわかる。こ の時点でアラーム(監視装置1の表示部に、シ テム2内の発振器21が通常のエージング変動 上に変動している旨のメッセージ)が発信さ れるので、直ちに発振器21の交換が必要であ ことがわかる。尚、補正情報の書き換えは 常通り行われ、システム2をダウンさせるこ となく暫く現状の発振器21で稼動する。

 本発明のプログラムは、コンピュータを 記各実施例における監視装置の各手段とし 機能させるためのものであり、各種コンピ ータ読み取り可能な記憶媒体に格納されて ても良い。つまり、プログラムは、コンピ ータを監視装置の制御部及び演算部の機能 実現させるものである。

 上記の各実施例では、監視装置が一又は 数のシステムを遠隔(リモートに)監視して 要に応じて各システム内の発振器を遠隔制 する構成であるが、システム自体に監視装 の機能を備えるようにしても良いことは言 までもない。この場合、監視装置として機 するシステム部分が用いる基準クロックは 上記デジタル回線を用いた場合と同様にシ テム外から得れば良い。

 本発明は、プログラマブル発振器等の発 周波数が可変である発振器を有するシステ に適用可能である。

 以上、本発明を実施例により説明したが 本発明は上記実施例に限定されるものでは く、本発明の範囲内で種々の変形及び改良 可能であることは言うまでもない。