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Title:
MOTOR CONTROL DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/075272
Kind Code:
A1
Abstract:
A motor control device is provided with a converter section (21) which generates a converter voltage for driving a motor section by increasing a power supply voltage, a control section (20) which changes the value of the converter voltage by drive-controlling the converter section (21), and a power supply voltage detecting section (28) for detecting the value of the power supply voltage. The control section (20) detects a change of the value of the power supply voltage, based on the value of the power supply voltage detected by a power supply voltage detecting section (28), and corresponding to the detected change quantity of the voltage of the power supply voltage, the value of the converter voltage increased by the converter section (21) is controlled.

Inventors:
OOKUBO SHINICHI
SERITA TOMOHIKO
Application Number:
PCT/JP2008/072352
Publication Date:
June 18, 2009
Filing Date:
December 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MAX CO LTD (JP)
OOKUBO SHINICHI
SERITA TOMOHIKO
International Classes:
H02P27/06; F04B49/06; H02P23/07; H02P27/08
Foreign References:
JP2002325491A2002-11-08
JP2001346390A2001-12-14
JPH03230759A1991-10-14
JP2006052660A2006-02-23
Attorney, Agent or Firm:
OGURI, Shohei et al. (7-13 Nishi-Shimbashi 1-chome,Minato-k, Tokyo 03, JP)
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Claims:
 電源電圧を昇圧してモータ部を駆動するためのコンバータ電圧を生成するコンバータ部と、
 前記コンバータ部を制御して前記コンバータ電圧の値を変動させる制御部と、
 前記電源電圧の値を検出する電源電圧検出部と、
 を具備し、
 前記制御部は前記電源電圧検出部により検出された電源電圧の値に基づいて当該電源電圧の値の変動を検出し、検出された前記電源電圧の値における変動量に応じて前記コンバータ部により昇圧されるコンバータ電圧の値を制御する、
 モータ制御装置。
 前記制御部は、前記電源電圧検出部により検出された電源電圧の値に基づいて前記電源電圧の値の急激な上昇を検出した場合に、前記コンバータ部を制御して、前記モータ部の回転数が上昇する前に前記コンバータ電圧の値を低減する、請求項1に記載のモータ制御装置。
 前記制御部は、前記電源電圧検出部により検出された電源電圧の値に基づいて前記電源電圧の値の急激な低下を検出した場合に、前記コンバータ部を制御して前記コンバータ電圧の値を緩やかに上昇させる、請求項1に記載のモータ制御装置。
 前記制御部は、所定期間内に電源電圧ピーク値平均値が所定値以上上昇した場合に、前記電源電圧の値の急激な上昇を判断する、請求項2に記載のモータ制御装置。
 前記制御部は、所定期間内に電源電圧ピーク値平均値が所定値以上低下した場合に、前記電源電圧の値の急激な低下を判断し、
 前記制御部は、前記電源電圧の値の急激な低下を判断したときの前記コンバータ電圧の値の上昇度を、前記電源電圧の値の急激な低下を判断していないときの前記コンバータ電圧の値の上昇度よりも小さくする、請求項3に記載のモータ制御装置。
Description:
モータ制御装置

 本発明は、モータ制御装置に関し、より 細には、電源電圧を昇圧してモータ部を駆 するためのコンバータ電圧を生成するコン ータ部を備えたモータ制御装置に関する。

 圧縮空気を利用した釘打機等の駆動工具 建築現場で利用する場合には、駆動工具に して圧縮空気を供給するエアコンプレッサ 設置する必要がある。エアコンプレッサは モータ部を駆動させることによって圧縮空 生成部で圧縮空気を生成し、生成させた空 をタンク部に貯留することによって、所定 力の圧縮空気を駆動工具に供給する構造と っている。

 今日のエアコンプレッサでは、モータ部 駆動量を制御部で制御する構造となってお 、エアコンプレッサがモータ制御装置とし の機能を備えている。一般的な制御部には コンバータ回路とインバータ回路とが設け れており、コンバータ回路によるPAM制御と ンバータ回路によるPWM制御とを併用するこ によって、モータ部の駆動量を調節して、 速かつ安定した圧縮空気の供給することが 能となっている(例えば、特許文献1参照)。

 具体的に、制御部は、モータ部の回転数や 動電流の値など応じて制御量を決定し、コ バータ回路またはインバータ回路に対して 御命令を出力することによってタンク部に 留される空気の圧力を一定に保っている。

特開昭59-181973号公報

 ところで、エアコンプレッサは、一般的 コンセント(交流電源)用のプラグを備えて り、プラグをコンセントに接続することに って、モータ部を駆動させるための駆動電 の供給を受ける構造となっている。作業現 でエアコンプレッサを使用する場合、同一 ンセントに複数の電動工具を接続して使用 ることがあるため、コンセントに対する電 工具の接続数の変化などにより、エアコン レッサに供給される電源電圧が急激に変化 てしまう場合があり得る。

 例えば、エアコンプレッサに供給される 源電圧が急激に上昇した場合、電源電圧の 昇に伴ってコンバータ回路により昇圧され コンバータ電圧も上昇し、このコンバータ 圧の上昇によりモータ部の回転数が急激に がってうなり音を発生するおそれがある。 御部では、このようなうなり音の発生を低 させるために、コンバータ回路に対してコ バータ電圧を低減させるための制御命令を 力するが、上述したように、制御部は、モ タ部の回転数等に応じて制御量を決定する め、急激に上昇したモータの回転数を検出 た後にモータ部の回転数を低減させるため 制御量(より詳細には、モータ部の回転数を 低減させることを目的としてコンバータ電圧 を低減させる旨の制御量)を算出して出力す ことになる。このため、制御命令の出力を 速に行うことができず、回転数上昇に伴う なり音の発生を効果的に抑制することがで ないという問題があった。

 一方で、エアコンプレッサに供給される 源電圧が急激に低下した場合、コンプレッ では出力状態(電力値W)を一定に保とうとす ため、電源電圧の低下に伴って駆動電流(一 次電流)の値が急激に上昇してしまう。一方 、駆動電流が所定値以上となった場合、制 部は、駆動電流の値が所定値以下になるよ にコンバータ電圧を低減させる命令を、コ バータ回路に対して出力するが、制御命令 伴ってコンバータ回路のコンバータ電圧を 激に上昇させると、このコンバータ電圧の 激な上昇により駆動電流が今度は急激に低 されてしまい、結果として駆動電流に対し オーバーシュートが生じてしまうおそれが った。

 このように駆動電流に対してオーバーシ ートが発生し、一時的に電流値が上昇する 、駆動電流の上昇に伴い電源のブレーカ機 が働いて駆動電力の遮断が生じるおそれが るという問題があった。

 本発明の一以上の実施例は、コンバータ により電源電圧の昇圧がなされてモータ部 駆動が行われる場合において、急激に電源 圧が上昇または下降した場合であっても、 ータ部におけるうなり音の発生や、駆動電 の急激な上昇などを低減させることが可能 モータ制御装置を提供する。

 本発明の一以上の実施例によれば、モー 制御装置は、電源電圧を昇圧してモータ部 駆動するためのコンバータ電圧を生成する ンバータ部と、該コンバータ部の駆動制御 行うことにより前記コンバータ電圧の値を 動させる制御部と、前記電源電圧の値を検 する電源電圧検出部と、を有する。前記制 部は前記電源電圧検出部により検出された 源電圧の値に基づいて当該電源電圧の値の 動を検出し、検出された前記電源電圧の値 おける変動量に応じて、前記コンバータ部 より昇圧されるコンバータ電圧の値を制御 る。

 このように、本発明の一以上の実施例に るモータ制御装置では、制御部が、電源電 の値の変動を検出し、検出された電源電圧 値における変動量に応じて、コンバータ部 より昇圧されるコンバータ電圧の値を制御 るので、従来のようにモータ部の回転数に づいてコンバータ部の制御を行う場合に比 て迅速にコンバータ部を制御することがで 、より適切にモータ部の駆動制御を行うこ が可能となる。

 また、上記したモータ制御部の前記制御 が、前記電源電圧検出部により検出された 源電圧の値に基づいて前記電源電圧の値の 激な上昇を検出した場合に、前記コンバー 部を制御して、前記モータ部の回転数が上 する前に前記コンバータ電圧の値を低減す ものであってもよい。

 このように、本発明の一以上の実施例に るモータ制御装置では、制御部が、電源電 の値の急激な上昇を検出した場合に、コン ータ部を制御して、モータ部の回転数が上 する前にコンバータ電圧の値を低減するの 、モータ部の回転数が急激に上昇する前に ータ部の回転数を低減する制御を行うこと きる。従って、電源電圧が急激に上昇した 合であっても、モータ部における急激な回 数上昇を回避することができ、回転数の急 上昇に伴うモータ部のうなり音発生を効果 に抑えることができる。

 また、制御部が、コンバータ部を制御し 、モータ部の回転数が上昇する前にコンバ タ電圧の値を低減するので、電源電圧の上 に伴うコンバータ電圧の上昇を抑制するこ が可能になると共に、コンバータ電圧を収 させるための期間を短くすることが可能と る。

 さらに、上述したモータ制御部の前記制 部が、前記電源電圧検出部により検出され 電源電圧の値に基づいて前記電源電圧の値 急激な低下を検出した場合に、前記コンバ タ部を制御して前記コンバータ電圧の値を やかに上昇させるものであってもよい。

 このように、本発明の一以上の実施例に るモータ制御装置では、制御部が、電源電 の値の急激な低下を検出した場合に、コン ータ部を制御して、コンバータ電圧の値を やかに上昇させるため、コンバータ電圧の 激な変動が抑制され、コンバータ電圧の急 な変動に応じて発生する一次電流のオーバ シュート現象を抑制することが可能となる

 本発明の一以上の実施例に係るモータ制 装置によれば、制御部が、電源電圧の値の 動を検出し、検出された電源電圧の値にお る変動量に応じて、コンバータ部により昇 されるコンバータ電圧の値を制御するので 従来のようにモータ部の回転数に基づいて ンバータ部の制御を行う場合に比べて迅速 コンバータ部を制御することができ、モー 部におけるうなり音の発生や、駆動電流の 激な上昇などを低減させることが可能とな 。

 その他の特徴および効果は、実施例の記 および添付のクレームより明白である。

典型的実施例に係るエアコンプレッサ 概略構成を示すブロック図である。 典型的実施例に係るエアコンプレッサ 制御回路部を示すブロック図である。 典型的実施例に係るマイクロプロセッ により電源電圧が上昇した場合に行われる 理を示したフローチャートである。 従来の処理方法に基づいて電源電圧が 昇した場合に変動する電源電圧、コンバー 電圧、回転数およびPAM指令の状態変化を示 た図である。 図3に示した処理方法に基づいて電源電 圧が上昇した場合に変動する電源電圧、コン バータ電圧、回転数およびPAM指令の状態変化 を示した図である。 典型的実施例に係るマイクロプロセッ により電源電圧が低下した場合に行われる 理を示したフローチャートである。 従来の処理方法に基づいて電源電圧が 下した場合に変動する電源電圧、コンバー 電圧、回転数、一次電流およびPAM指令の状 変化を示した図である。 図6に示した処理方法に基づいて電源電 圧が低下した場合に変動する電源電圧、コン バータ電圧、回転数、一次電流およびPAM指令 の状態変化を示した図である。

符号の説明

1     …エアコンプレッサ(モータ制御装置 )
2     …タンク部
3     …圧縮空気生成部
4     …モータ部
5     …制御回路部
8     …(タンク部の)貯留タンク
9     …圧縮空気取出口
9a   …(圧縮空気取出口の)高圧取出口
9b   …(圧縮空気取出口の)常圧取出口
10a、10b  …減圧弁
14   …連結パイプ
16   …(モータ部の)ステータ
16a、16b、16c  …(ステータの)巻線
17   …ロータ
18   …(モータ部の)回転数検出部
20   …マイクロプロセッサ(制御部)
21   …コンバータ回路(コンバータ部)
22   …インバータ回路
24   …(コンバータ回路の)整流回路
25   …(コンバータ回路の)昇圧回路
25a  …(昇圧回路の)スイッチング素子
26   …(コンバータ回路の)平滑回路
27   …昇圧コントローラ
28   …電源電圧検出部
29   …交流電源
30   …電源電流検出部
31   …コンバータ電圧検出部

 以下、本発明に係るモータ制御部を、そ 一例として(典型的実施例として)エアコン レッサを参照し、図面を用いて詳細に説明 る。

 図1は、エアコンプレッサの概略構成を示 したブロック図である。エアコンプレッサ( ータ制御装置)1は、タンク部2と、圧縮空気 成部3と、モータ部4と、制御回路部5とによ て概略構成されている。

 タンク部2は、圧縮空気を貯留するための 貯留タンク8を有している。貯留タンク8には 圧縮空気生成部3により生成された一定圧力 の圧縮空気が蓄えられており、通常3.5MPa~4.3MP a程度の圧力に維持されている。

 貯留タンク8には、複数の圧縮空気取出口 9が設けられている。本典型的実施例におい は、高圧の圧縮空気を取り出すための高圧 出口9aと、常圧の圧縮空気を取り出すための 常圧取出口9bとが設けられている。各取出口9 a、9bには、それぞれの取出口9a、9bより得ら る圧縮空気を所望の圧力に減圧させるため 減圧弁10a、10bが設けられており、高圧取出 9aでは、減圧弁10aによって取り出される圧縮 空気の圧力が1.5MPa~2.50MPa程度に減圧され、常 取出口9bでは、減圧弁10bによって取り出さ る圧縮空気の圧力が0.7MPa~1.5MPa程度に減圧さ る。

 貯留タンク8内の圧縮空気は、上述したよ うに通常3.5MPa~4.3MPa程度の圧力に維持される め、高圧取出口9aから取り出される圧縮空気 も常圧取出口9bから取り出される圧縮空気も 上述した所望の圧力を減圧弁10a、10bによっ 維持することが可能となる。また、各取出 9a、9bには、減圧弁10a、10bにより減圧された 圧縮空気を釘打機等の駆動工具に供給するた めに、エアホース(図示省略)を着脱すること 可能となっている。

 圧縮空気生成部3は、シリンダ内に設けら れるピストンを往復運動させ、シリンダの吸 気弁からシリンダ内に引き込まれた空気を圧 縮することによって圧縮空気を生成する構造 を備えている。圧縮された空気は、連結パイ プ14を介してタンク部2の貯留タンク8へと供 される。

 モータ部4は、圧縮空気生成部3のピスト を往復運動させるための駆動力を発生させ 役割を有している。モータ部4には、駆動力 発生させるためのステータ16とロータ17とが 設けられている。ステータ16には、U相、V相 W相の巻線16a、16b、16cが形成されており、こ らの巻線16a~16cに対して電流を流すことによ って回転磁界が形成される。

 ロータ17は、永久磁石によって構成され おり、ステータ16の巻線16a、16b、16cを流れる 電流によって形成される回転磁界により、ロ ータ17の回転が行われる。また、モータ部4に は、ロータ17の回転を検出するための回転数 出部18が設けられている。回転数検出部18に は、ホールICが設けられており、このホールI Cを用いてロータ17における磁界の変化を検出 することによってロータ17の回転数を検出す 。

 制御回路部5は、図2に示すように、マイ ロプロセッサ(MPU:MicroProcessingUnit、制御部)20 、コンバータ回路(コンバータ部)21と、イン ータ回路22とによって概略構成されている

 コンバータ回路21は、整流回路24と昇圧回 路25と平滑回路26とにより概略構成されてお 、このコンバータ回路21によっていわゆるPAM (PulseAmplitudeModulation)制御が実行される。ここ 、PAM制御とは、コンバータ回路21によって 力電圧のパルスの高さを変化させることに り、モータ部4の回転数を制御する方法であ 。一方で、インバータ回路22では、いわゆ PWM(PulseWidthModulation)制御が実行される。PWM制 とは、出力電圧のパルス幅を変化させてモ タ部4の回転数を制御させる方法である。

 PAM制御は、PWM制御に比べて、モータ部4に おける低回転時の効率低下が少なく、電圧を 上げることによって高回転にも対応すること が可能であるという特性を有しているため、 高出力時および定常運転時に主として用いら れる制御方法である。一方で、PWM制御は、起 動時や電圧低下時などにおいて主として用い られる制御方法である。マイクロプロセッサ 20は、エアコンプレッサ1の運転状態に応じて 、コンバータ回路21によるPAM制御とインバー 回路22によるPWM制御とを好適に切り替えて 御を実行する。

 コンバータ回路21の整流回路24および平滑 回路26は、エアコンプレッサ1の駆動源となる 交流電源29を整流・平滑することによって直 電圧に変換する役割を有している。昇圧回 25の内部には、スイッチング素子25aが設け れており、マイクロプロセッサ20の制御命令 に応じて直流電圧の振幅制御を行う役割を有 している。昇圧回路25は、マイクロプロセッ 20のPAM指令を受けた昇圧コントローラ27を介 して制御されている。

 なお、コンバータ回路21と交流電源29との 間には、電源電圧検出部(電源電圧検出部)28 電源電流検出部30とが設けられている。電源 電圧検出部28で検出される電圧値は、コンバ タ回路21の昇圧回路25等を経て電圧値が昇圧 される前の一次電圧(以下、この電圧を電源 圧という)の値であり、電源電圧値は交流電 29の電圧値を示している。従って、電源電 検出部28において電圧値を検出することによ って、交流電源29より供給される電源電圧の 化を検出することが可能となっている。電 電圧検出部28により検出された電圧値は、 イクロプロセッサ20に出力される。

 一方で、電源電流検出部30で検出される 流値は、交流電源29により供給される一次電 流(駆動電流)の値を示したものであり、電源 流検出部30において電圧値を検出すること よって、交流電源29より供給される一次電流 の変化を検出することが可能となっている。 電源電流検出部30により検出された電流値は マイクロプロセッサ20に出力される。

 インバータ回路22は、コンバータ回路21に よって変換された直流電圧のパルスを一定周 期で正負変換させるとともに、パルス幅を変 換させることによって直流電圧を擬似的な正 弦波を備える交流電圧に変換する役割を有し ている。このパルス幅を調整することによっ て、上述したようにモータ部4の回転数制御 行うことが可能となる。マイクロプロセッ 20は、インバータ回路22に対する出力値の調 を行うことによって、モータ部4の駆動量を 制御する。

 なお、インバータ回路22とコンバータ回 21との間には、コンバータ電圧検出部31が設 られている。コンバータ電圧検出部31で検 される電圧値は、昇圧回路25等により電源電 圧(一次電圧)値が昇圧された後の電圧(以下、 この電圧をコンバータ電圧という)値を示し いる。従って、コンバータ電圧検出部31にお いて電圧値を検出することによって、昇圧さ れた電源電圧(一次電圧)値、即ちモータ部4の 駆動のためにモータ部4へと供給される電圧 の変化を検出することが可能となっている コンバータ電圧検出部31により検出された電 圧値は、マイクロプロセッサ20に出力される

 マイクロプロセッサ20は、コンバータ回 21およびインバータ回路22の駆動制御を行う とによって、タンク部2の圧縮空気の圧力を 3.5MPa~4.3MPaに安定させるための制御部である マイクロプロセッサ20は、演算処理ユニット (CPU:CentralProcessingUnit)、ワークメモリ等の一時 記憶領域として利用されるRAM(RandomAccessMemory) 後述する制御処理プログラム(例えば、後述 する図3および図6の処理に関するプログラム) や後述する処理タスク(例えば、後述する400μ secの時間経過(計時)判断を行う計時タスク)等 が記録されるROM(ReadOnlyMemory)等の機能が、1チ プのLSIにより実現されたものである。なお マイクロプロセッサ20は、ROMに記録される 述した計時タスクに基づき、計時判断処理 行うことが可能となっている。

 マイクロプロセッサ20には、回転数検出 18によって検出されたモータ部4(より詳細に ロータ17)の回転数情報(駆動回転数の情報) 電源電圧検出部28で検出された電源電圧値( 流電源29の電圧値の情報)、電源電流検出部30 で検出された一次電流値(交流電源29の電流値 の情報)、および、コンバータ電圧検出部31で 検出されたコンバータ電圧値(モータ部4に供 される駆動電圧値)が入力される。

 一方で、マイクロプロセッサ20は、制御 報(PAM指令、PWM指令)をコンバータ回路21およ インバータ回路22に対して出力することが 能な構成となっている。コンバータ回路21お よびインバータ回路22では、マイクロプロセ サ20によって出力された制御情報(PAM指令、P WM指令)に基づいて、モータ部4の駆動制御を 行する。

 マイクロプロセッサ20は、昇圧コントロ ラ27にPAM指令を出力することによって、昇圧 コントローラ27を介して昇圧回路25のスイッ ング素子25aを制御して、コンバータ回路21の 駆動制御を行う。また、同様に、マイクロプ ロセッサ20は、インバータ回路22に対してPWM 令を出力することによってインバータ回路22 の制御を行う。

 但し、上述したように、PAM制御は高出力 および定常運転時に主として用いられる制 方法であり、PWM制御は、起動時や電圧低下 などにおいて主として用いられる制御方法 ある。このため、マイクロプロセッサ20は エアコンプレッサ1の起動時に、電源電圧(一 次電圧)の値を所定の電圧値まで昇圧させた に、インバータ回路22の出力量(Duty)を0%から1 00%へと徐々に増加させることによって、エア コンプレッサ1(モータ部4)の駆動状態を立ち げる制御を行う。

 そして、インバータ回路の出力値が100%に 達したことを条件に、モータ部4の制御方法 PWM制御からPAM制御に移行し、PAM制御により 定したモータ部4の制御を行う。次に、モー 部4の制御がPAM制御に完全に移行した後に( ち、いわゆるフルPAM制御により制御が行わ る状態において)、交流電源29の電圧値(電源 圧(一次電圧)値)が上昇した場合および下降 た場合におけるマイクロプロセッサ20の制 処理について説明する。

[交流電源の電圧値が急激に上昇した場合]
 図3は、交流電源29の電圧値が急激に上昇し 場合におけるマイクロプロセッサ20の制御 理を示したフローチャートである。

 まず、マイクロプロセッサ20は、ROMに記 される計時タスクに基づき、前回電源電圧 電圧値を取得したときから400μsecの時間が経 過したか否かの判断を行う(ステップS.1)。マ クロプロセッサ20は、400μsecの時間が経過し ていないと判断する場合(ステップS.1におい Noの場合)、再度ステップS.1に示す計時判断 理を繰り返し実行する。

 400μsecの時間が経過したものと判断した 合(ステップS.1においてYesの場合)、マイクロ プロセッサ20は、電源電圧検出部28より電源 圧を検出してRAMの所定領域に記録(格納)する (ステップS.2)。

 そして、マイクロプロセッサ20は、所定 間に電源電圧の最小値があったか否かを判 し(ステップS.3)、所定時間に電源電圧値の最 小値がない場合(ステップS.3においてNoの場合 )には、ステップS.1に示す計時判断処理に移 する。一方で、電源電圧の最小値があった 合(ステップS.3においてYesの場合)、マイクロ プロセッサ20は、所定時間内のピーク値の平 値、例えば、上位3つのうち1位を除外し2位 3位のピーク値平均値を電源電圧のピーク値 平均値として算出する(ステップS.4)。

 次に、マイクロプロセッサ20は、RAMの所 領域に記録される前回の電源電圧のピーク 平均値を読み出し(取得し)(ステップS.5)、読 出された前回の電源電圧のピーク値平均値 用いて、今回算出された電源電圧のピーク 平均値から前回算出された電源電圧のピー 値平均値を減算した値が、10V以上であるか か、つまり(今回の電源電圧のピーク値平均 値)―(前回の電源電圧のピーク値平均値)≧10V が成立するか否かを判断する(ステップS.6)。

 マイクロプロセッサ20は、減算した電源 圧値の差が10V以上でない場合(ステップS.6に いてNoの場合)、PAM指令の電圧値を変更する となく、ステップS.1に示す計時判断処理に 行する。一方で、減算した電源電圧値の差 10V以上であった場合(ステップS.6においてYes の場合)、マイクロプロセッサ20は、減算され た電源電圧の差に応じてPAM指令の電圧値を減 算し(ステップS.7)、PAM指令をコンバータ回路 出力する(ステップS.8)。

 ここで、マイクロプロセッサ20が、コン ータ回路21およびインバータ回路22に対して 御を行う場合、すべての制御量を相対的な 値に換算して制御を行う。減算された電源 圧の差がAC10Vである場合におけるマイクロ ロセッサ20での制御量は、「43」という相対 な数値で表される。マイクロプロセッサ20 は、この電源電圧AC10Vに該当する制御量「43 に基づいて、コンバータ電圧を低減させる めに設定するPAM指令の電圧値を相対的な数 で算出する。本典型的実施例に係るマイク プロセッサ20では、制御量「43」を10倍した 、つまり「430」をPAM指令の電圧値を決定す 制御量として算出し、算出された制御量に 当する電圧値にPAM指令の電圧値を変更する 本典型的実施例に示す場合では、制御量「4 30」に対応するPAM指令の電圧値として、0.55V( 述する図5参照)が算出され、マイクロプロ ッサ20では、PAM指令の電圧を0.55Vに設定して コンバータ回路21に対してPAM指令を出力す 。

 マイクロプロセッサ20は、コンバータ回 21にPAM指令を出力した(ステップS.8)後、今回 出された電源電圧のピーク値平均値をRAMの 定領域に記録(格納)する(ステップS.9)。この ようにして記録された電源電圧のピーク値平 均値は、次回の処理において前回の電源電圧 のピーク値平均値として読み出され、処理に 利用される。その後、マイクロプロセッサ20 、ステップS.1に示す計時判断処理を繰り返 実行する。

 図4は、上述した電源電圧の変動に基づい てコンバータ電圧の制御をしない場合を示し たグラフであり、図5は、上述した電源電圧 変動に基づいてコンバータ電圧の制御を行 場合を示したグラフである。なお、図4およ 図5には、電源電圧(一次電圧)、コンバータ 圧、モータ部4の回転数、PAM指令の状態変化 が示されている。

 図4および図5において、電源電圧は、電 電圧検出部28により検出された電圧値を示し ており、フルPAM制御状態において安定してモ ータ部4が駆動されている場合(以下、安定状 という)における電源電圧値はAC80Vとなる。 ンバータ電圧は、コンバータ電圧検出部31 より検出された電圧値を示しており、安定 態におけるコンバータ電圧はDC200Vとなる。 ータ部4の回転数は、回転数検出部18により 出された回転数を示しており、安定状態に ける回転数は3300回転(rpm)となる。

 さらに、PAM指令は、マイクロプロセッサ2 0によりコンバータ回路21の昇圧コントローラ に対して出力される制御情報を電圧値によっ て示している。PAM指令は、1.55Vを基準電圧と 、この電圧値に対する設定電圧値の上下に じてコンバータ回路21の制御を行う構成と っている。具体的には、基準電圧値よりも い値に電圧値を変更した場合には、コンバ タ回路21における出力(コンバータ電圧の値) 低減されて、モータ部4の回転数が低下する ことになる。また、基準電圧値よりも高い値 に電圧値を変更した場合には、コンバータ回 路21における出力(コンバータ電圧の値)が増 されて、モータ部4の回転数が上昇すること なる。

 図3に示す電源電圧に対応したコンバータ 電圧の制御処理が行われていない場合、図4 示すように、電源電圧変動時において電源 圧が上昇(例えば、AC80VからAC110Vへと30V上昇) ると、電源電圧の昇圧により電圧値が設定 れるコンバータ電圧が、この電源電圧の上 に伴って瞬時に上昇(例えば、DC200VからDC242V へと42V上昇)する。電源電圧変動時において ンバータ電圧が上昇すると、このコンバー 電圧に基づいて駆動されているモータ部4の 転数がコンバータ電圧の上昇から僅かに遅 て(例えば0.1sec)上昇(例えば、3300回転から380 0回転へと500回転上昇)する。このようにモー 部4の回転数が急激に上昇したことに伴い、 モータ部4からうなり音等が発生してしまう

 一方で、マイクロプロセッサ20では、モ タ部4の回転数上昇を回転数検出部18より検 することによって、つまり、回転数が急激 上昇してうなり音が発生し始めたころ(例え 、電源電圧変動時から0.15sec経過後)の回転 を検出することによって、コンバータ電圧 低減させるための演算処理を開始し、算出 た演算結果に基づいてPAM指令の電圧値を設 する。このようにPAM指令の電圧値を修正し 設定する処理は、モータ部4の回転数が上昇 始めてから(例えば、電源電圧変動時から0.1 5sec経過後)行われるため、回転数が上昇を開 する前から効果的にモータ部4の駆動制御を 行うことができない。

 マイクロプロセッサ20が、設定されたPAM 令の電圧値に基づいてコンバータ回路21の制 御を行うことにより、このPAM制御に基づいて コンバータ電圧が低減されて電圧値DC200Vへと 収束し、この収束に伴ってモータ部4の回転 が低減されて回転数3300回転に収束する。

 但し、回転数の収束は、回転数変動に基 いて制御量が決定されるPAM制御に従って実 されるため、回転数の上昇開始から回転数 もとの回転数に収束するまで一定の時間(例 えば、5sec)の経過が必要とされる。また、PAM 御により行われるコンバータ電圧値の変更 御は、モータ部4の回転数がもとの回転数(33 00回転)に収束するまで継続して続けられるた め、回転数がもとの回転数に収束するまでの 時間(例えば、5sec)だけ続けられる。

 さらに、PAM指令における電圧値の設定は 回転数の変動状態に応じて設定されるため 結果として回転数を徐々に低減させる制御 が決定されやすくなる(例えば、基準電圧値 である1.55Vから、0.5Vだけ低い値となる1.05Vの に設定される。)。マイクロプロセッサ20で 、モータ部4の回転数がもとの回転数に収束 した後に、PAM指令の電圧値を初めの電圧値(1. 55V)に戻すことになる。

 一方で、図3に示す電源電圧に対応したコ ンバータ電圧の制御処理が行われる場合、図 5に示すように、電源電圧変動時において電 電圧が上昇(例えば、AC80VからAC110Vへと30V上 した場合)すると、マイクロプロセッサ20が 源電圧の上昇を、8msec毎の平均電源電圧値の 検出・比較処理(図3に示すステップS.1~S.6)に り瞬時に判断する。このように、マイクロ ロセッサ20が、電源電圧検出部28を介して瞬 に電源電圧値上昇を判断することによって モータ部4の回転数が上昇する前に、電源電 圧値の上昇を判断することができる。

 マイクロプロセッサ20では、上昇した電 電圧の値に基づいて、瞬時に電源電圧の値 低減させる処理を行う。このとき、マイク プロセッサ20は、PAM指令の電圧値を迅速かつ 大幅に低減(例えば、PAM指令の電圧値を1.55Vか ら0.55Vへ1.0Vだけ低減)させる。このように瞬 にPAM指令の電圧値を大幅に低減することに って、電源電圧値の上昇に伴って上昇し始 ていたコンバータ電圧の上昇を最小限にす ことができる。本典型的実施例に係るエア ンプレッサ1では、図4に示すように42Vだけ上 昇していたコンバータ電圧値を図5に示すよ に10V程度の上昇に留めることができる。

 このマイクロプロセッサ20によるPAM指令 電圧低減処理により、コンバータ電圧の上 を最低限に抑えることができるため、コン ータ電圧の上昇抑制によりモータ部4の回転 上昇を最低限に抑えることが可能となる。 典型的実施例に係るエアコンプレッサ1では 、図4に示すように500回転上昇していたモー 部4の回転数を、図5に示すように100回転程度 の上昇に留めることができる。このようにモ ータ部4の回転数上昇を抑制することができ ため、うなり音などの発生を抑制すること 可能となる。

 また、迅速にPAM指令の電圧低減処理を行 ことにより、コンバータ電圧および回転数 上昇を低減することができるので、もとの ンバータ電圧値および回転数に状態が収束 るまでの時間を、従来に比べて短縮するこ が可能となる。例えば、従来の場合は、図4 に示すように、コンバータ電圧および回転数 がもとの状態に収束するまで5sec程度の時間 かかっていたが、図3に示した処理を行うこ によって本発明に係る制御方法を適用する とにより、図5に示すように、コンバータ電 圧および回転数がもとの状態に収束する時間 を0.5sec程度に短縮することが可能となる。

[交流電源の電圧値が急激に降下した場合]
 次に、交流電源の電圧値が急激に降下した 合におけるマイクロプロセッサ20の制御処 を、図6に示すフローチャートを用いて説明 る。

 まず、マイクロプロセッサ20は、ROMに記 される計時タスクに基づき、前回電源電圧 電圧値を取得してから400μsecの時間が経過し たか否かの判断を行う(ステップS.11)。マイク ロプロセッサ20は、400μsecの時間が経過して ないと判断する場合(ステップS.11においてNo 場合)、再度ステップS.11に示す計時判断処 を繰り返し実行する。

 400μsecの時間が経過したものと判断した 合(ステップS.11においてYesの場合)、マイク プロセッサ20は、電源電圧検出部28より電源 圧値を検出してRAMの所定領域に記録(格納) る(ステップS.12)。

 そして、マイクロプロセッサ20は、所定 間に電源電圧の最小値があったか否かを判 し(ステップS.13)、所定時間に電源電圧の最 値がない場合(ステップS.13においてNoの場合) には、ステップS.11に示す計時判断処理に移 する。一方で、電源電圧の最小値があった 合(ステップS.13においてYesの場合)、マイク プロセッサ20は、所定時間内のピーク値の平 均値、例えば、上位3つのうち1位を除外し2位 と3位のピーク値平均値を電源電圧のピーク 平均値として算出する(ステップS.14)。

 次に、マイクロプロセッサ20は、RAMの所定 域に記録される前回の電源電圧のピーク値 均値を読み出し(ステップS.15)、読み出され 前回の電源電圧のピーク値平均値を用いて 今回算出された電源電圧のピーク値平均値 ら前回算出された電源電圧のピーク値平均 を減算した値が、-10V以下であるか否か、つ り
 (今回の電源電圧のピーク値平均値)―(前回 電源電圧のピーク値平均値)≦-10V
が成立するか否かを判断する(ステップS.16)。

 マイクロプロセッサ20は、減算した電源 圧値の差が―10V以下でない場合(ステップS.16 においてNoの場合)、PAM指令の電圧値を変更す ることなく、ステップS.11に示す計時判断処 に移行する。

 一方で、減算した電源電圧値の差が-10V以 下であった場合(ステップS.16においてYesの場 )、マイクロプロセッサ20は、減算された電 電圧の差に応じてPAM指令の電圧値を減算し( ステップS.17)、PAM指令をコンバータ回路21に 力する(ステップS.18)。

 ここで、PAM指令の電圧値を減算する場合 マイクロプロセッサ20は、一次電流のオー ーシュート状態を抑制するために、比較的 かだけ電圧値を低減させ、さらに低減され 電圧値の低減時間を比較的長めに設定する つまり、マイクロプロセッサ20は、緩やかな コンバータ電圧の変動処理を実現することに より一次電流の急激かつ大幅な変動を抑制す ることを目的として、PAM指令の電圧値設定を 僅かに減少し(ゲイン減少を僅かにし)、かつ 低減させた電圧値をある程度の期間だけ継 する。

 具体的にマイクロプロセッサ20は、減算 た電源電圧値の差が―10V以下であった場合( テップS.16においてYesの場合)にPAM指令によ 設定される電圧の出力ゲインを2/3~1/8に変更( 例えば、後述する図8に示すグラフに示すよ に、PAM指令の基準となる電圧値が1.55Vである 場合には、電圧値を0.2V低減させて1.35Vに変更 )し、変更された出力ゲインをしばらくの間 け維持した後に、出力ゲインを初めのゲイ に戻す。

 マイクロプロセッサ20は、コンバータ回 21にPAM指令を出力した(ステップS.18)後、今回 算出された電源電圧のピーク値平均値をRAMの 所定領域に記録(格納)する(ステップS.19)。こ ようにして記録された電源電圧のピーク値 均値は、次回の処理において前回の電源電 のピーク値平均値として読み出され、処理 利用される。その後、マイクロプロセッサ2 0は、ステップS.11に示す計時判断処理を繰り し実行する。

 図7は、上述した電源電圧の変動に基づい てコンバータ電圧の制御をしない場合を示し たグラフであり、図8は、上述した電源電圧 変動に基づいてコンバータ電圧の制御を行 場合を示したグラフである。

 なお、図7および図8には、電源電圧(一次 圧)、コンバータ電圧、モータ部4の回転数 PAM指令の状態変化に加えて、一次電流の状 変化が示されている。図7および図8に示す一 次電流は、電源電流検出部30により検出され 電流値を示しており、安定状態における一 電流値は14.5Aとなる。電源電圧(一次電圧)、 コンバータ電圧、モータ部4の回転数、PAM指 に関しては、上述した図4および図5と同様で あるが、図7および図8に示すグラフでは、電 電圧における安定状態の電圧値をAC110Vとし モータ部4における安定状態の回転数を2000 転とする。

 図6に示す電源電圧に対応したコンバータ 電圧の制御処理が行われていない場合、図7 示すように、電源電圧変動時において電源 圧が低下(例えば、AC110VからAC80Vへと30V低下) ると、この電源電圧の低下に伴ってコンバ タ電圧が、瞬時に低下(例えば、DC200VからDC1 58Vへと42Vだけ低下)する。電源電圧変動時に いてコンバータ電圧が低下すると、このコ バータ電圧に基づいて駆動されているモー 部4の回転数がコンバータ電圧の低下に応じ 低下(例えば、2000回転から1800回転へと200回 低下)する。

 なお、コンバータ電圧の低下によりモー 部4の回転数が低下するまでの反応は、コン バータ電圧の上昇によりモータ部4の回転数 上昇する場合に比べて迅速に行われる。こ ば、モータ部4の回転数を上昇させる場合に 、コンバータ電圧が上昇しても、タンク部2 内圧力の負荷などの影響により瞬時に回転数 を上昇することが困難であるためである。一 方で、モータ部4の回転数を低下させる場合 は、コンバータ電圧が上昇させる場合より 、タンク部2内圧力の負荷などの影響が低い め、コンバータ電圧の低下に従って瞬時に 転数が低減されることになる。

 このように、回転数がコンバータ電圧の 下に応じて迅速に低下するので、マイクロ ロセッサでは、回転数検出部18により検出 れる回転数に基づいて、モータ部4の回転数 低減を迅速に判断することが可能となる。 して、マイクロプロセッサ20では、検出さ たモータ部4の回転数の低下に基づいて、コ バータ電圧を上昇させるための演算処理を 始し、算出した演算結果によってPAM指令の 圧値を設定する。

 一方で、電源電圧の電圧値が低下した場 、マイクロプロセッサ20では、エアコンプ ッサ1の出力状態(電力値W)を一定に保とうと るため、電源電圧の低下に伴って一次電流 値が急激に上昇してしまう。このように一 電流が急激に上昇した場合、マイクロプロ ッサ20では、一次電流を所定値、本典型的 施例に係るエアコンプレッサ1では、14.5Aに 持するようにしてPAM指令の電圧値を設定す 。

 このため、マイクロプロセッサ20では、 次電流の上昇を急速に低減させるべく、PAM 令の電圧値を大きく低減(例えば、図7に示す ように1.0V低減させて0.55Vに設定)し、低下し コンバータ電圧を急激(例えば、2secの期間内 )に上昇回復させる。このようにコンバータ 圧が急激に上昇されることにより、今度は 一次電流の値が急激に低減されてしまい、 果として一次電流に対してオーバーシュー (例えば、3secの期間に一次電流値が10Aだけ上 下変動)が生じてしまっていた。このような 次電流のオーバーシュートが発生すると、 次電流の上昇に伴い電源のブレーカ機能が いて駆動電力の遮断が生じるおそれがあっ 。

 一方で、図6に示す電源電圧に対応したコ ンバータ電圧の制御処理が行われる場合、図 8に示すように、電源電圧変動時において電 電圧が低下(例えば、AC110VからAC80Vへと30V低 )すると、この電源電圧の低下に伴ってコン ータ電圧が、瞬時に低下(例えば、DC200Vから DC158Vへと42Vだけ低下)する。電源電圧変動時 おいてコンバータ電圧が低下すると、この ンバータ電圧に基づいて駆動されているモ タ部4の回転数がコンバータ電圧の低下に応 て低下する。

 このように、回転数がコンバータ電圧の 下に応じて迅速に低下することにより、マ クロプロセッサ20では、回転数検出部18によ り検出される回転数に基づいて、モータ部4 回転数の低減を迅速に判断することが可能 なる。そして、マイクロプロセッサ20では、 検出されたモータ部4の回転数の低下に基づ て、コンバータ電圧を上昇させるための演 処理を開始し、算出した演算処理によってPA M指令の電圧値を設定する。

 このとき、マイクロプロセッサ20は、上 した一次電流のオーバーシュート現象を抑 するために、PAM指令の設定を僅かな電圧値 け減少させることによって緩やかにコンバ タ電圧の上昇が行われるように設定する。 発明に係るエアコンプレッサ1では、図8に示 すように、PAM指令の電圧値を基準電圧値であ る1.55Vから0.2Vだけ低減させて1.35Vに設定し、 の設定状態を5.5secだけ継続する。

 このようにPAM指令が設定されることによ 、低下したコンバータ電圧を上昇回復させ 安定させる(本典型的実施例では、もとの電 圧値よりも15V低い値である185Vに上昇回復さ る)までの時間(例えば、5sec)が、図7に示すコ ンバータ電圧の上昇安定までの時間(例えば 2sec)よりも長い時間となってしまうが、急激 にコンバータ電圧が上昇しないため、一次電 流が急激に上昇および下降してオーバーシュ ート現象を生じてしまうことを抑制すること ができる。具体的には、図7に示すように10A 昇していた一次電流を、図8に示す場合には 3A程度に低減させることが可能となる。従 て、一次電流のオーバーシュート現象の発 を効果的に抑制することができ、一次電流 上昇に伴う電源のブレーカ機能の稼働を抑 することが可能となる。

 なお、上述したように、PAM指令の電圧値 低減を僅かにすることにより、回転数の低 が、図7に示す場合(2000回転から1800回転へと 200回転低下)よりも大きくなってしまう(2000回 転から1650回転へと350回転低下)が、この回転 の低減は、基準となるモータ部4の回転数が もともと低い回転数(2000回転)であることから 、回転数の減少数が増加しても、うなり音な どが発生しにくい。このため、回転数の減少 数が増加しても、一次電流のオーバーシュー ト抑制の方がより好ましい効果を奏すること になる。

 以上説明したように、本典型的実施例に るエアコンプレッサ1では、電源電圧の電圧 値を検出し、検出された電圧値の急激な上昇 または下降に応じてPAM指令の設定を行うので 、モータ部4の回転数変動に伴ううなり音の 生を抑制し、また一次電流におけるオーバ シュート現象の発生を抑制することが可能 なる。

 具体的に、電源電圧が急激に上昇した場 、マイクロプロセッサ20は、電源電圧の上 を検出した直後であって、モータ部4の回転 の上昇が生じていないときに、コンバータ 圧を大きく低減させる旨のPAM指令を設定し コンバータ回路21に出力する。このPAM指令 より、コンバータ回路21におけるコンバータ 電圧を迅速に低減させ、モータ部4における 転数が急激に上昇する前にモータ部4の回転 を低減する制御を行うことできるので、モ タ部4の回転数の上昇を抑制し、回転数の急 上昇に伴ううなり音の発生を効果的に抑える ことができる。

 さらに、マイクロプロセッサ20は、コン ータ回路21に対して、迅速にコンバータ電圧 を低減させる旨のPAM指令を出力することがで きるので、コンバータ電圧の上昇率を抑制す ることができるとともに、コンバータ電圧を 収束させるための期間を短くすることが可能 となる。

 また、電源電圧が急激に低下した場合、 イクロプロセッサ20は、電源電圧の低下を 出した直後に、コンバータ電圧を上昇させ 旨のPAM指令を設定してコンバータ回路21に出 力する。このPAM指令において、マイクロプロ セッサ20は、PAM指令の設定を、コンバータ電 値が緩やかに上昇するように設定する。こ 設定により、コンバータ電圧の急激な変動 抑制され、コンバータ電圧の急激な変動に じて発生する一次電流のオーバーシュート 象を抑制することが可能となり、一次電流 上昇に伴う電源のブレーカ機能の稼働を抑 ることが可能となる。

 以上、本発明の典型的実施例に係るエア ンプレッサ1について図面を用いて詳細に説 明したが、本発明に係るエアコンプレッサは 、上述した典型的実施例に限定されるもので はない。当業者であれば、特許請求の範囲に 記載された範疇内において、各種の変更例ま たは修正例に想到しうることは明らかであり 、それらについても当然に本発明の技術的範 囲に属するものと了解される。

 例えば、図4および図5に示したグラフで 、安定状態における電源電圧値をAC80Vとし、 安定状態におけるコンバータ電圧をDC200Vとし 、安定状態における回転数を3300回転(rpm)とし 、PAM指令の基準電圧値を、1.55Vとしたが、安 状態におけるそれぞれの値は上述した設定 に限定されるものはなく、適宜変更するこ が可能である。

 また、同様に、図7および図8に示したグ フでは、安定状態における電源電圧値をAC110 Vとし、安定状態におけるコンバータ電圧をDC 200Vとし、安定状態における回転数を2000回転( rpm)とし、安定状態における一次電流値を14.5A とし、PAM指令の基準電圧値を、1.55Vとしたが 安定状態におけるそれぞれの値は上述した 定値に限定されるものはなく、適宜変更す ことが可能である。

 本出願は、2007年12月12日出願の日本特許 願(特願2007-320803)に基づくものであり、その 容はここに参照として取り込まれる。

 本発明は、電源電圧を昇圧してモータ部 駆動するためのコンバータ電圧を生成する ンバータ部を備えたモータ制御装置に利用 能である。