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Patent Searching and Data


Title:
MULTIPLE FUSE DEVICE FOR VEHICLE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/111456
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a multiple fuse device for a vehicle in which a fusion-cutting part for protection of charging current is not deformed nor broken in the assembling process. [MEANS FOR SOLVING THE PROBLEMS] The circuit board (10) in the multiple fuse device (30) for a vehicle is provided with a temporary connecting part (7) which connects a battery side bus bar part (4) and an alternator side bus bar part (5) to each other at a position different from that of the fusion-cutting part (6) and a predetermined portion (removal portion (7a)) of which is removed after being covered by an insulator housing (20).

Inventors:
SHIBATA HIDEKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/053955
Publication Date:
September 18, 2008
Filing Date:
March 05, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PACIFIC ENGINEERING CORP (JP)
SHIBATA HIDEKI (JP)
International Classes:
H01H85/147; H01H85/12
Foreign References:
JP2001054223A2001-02-23
JPS6166387A1986-04-05
JPH07245040A1995-09-19
JPH03112025A1991-05-13
JPH1186661A1999-03-30
JP2001054223A2001-02-23
JP2004213906A2004-07-29
Other References:
See also references of EP 2124239A4
Attorney, Agent or Firm:
HIROE AND ASSOCIATES, Patent Professional Corporation (Gifu-shi, Gifu 68, JP)
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Claims:
 銅合金の板材を打ち抜いて形成され、それぞれに個別溶断部を介して複数の入出力端子を備えたバッテリー側バスバー部とオルタネータ側バスバー部とを充電電流保護用溶断部で連結した回路板と、この回路板を絶縁被覆する絶縁体ハウジングとを備えた車両用多連型ヒューズ装置であって、
 前記バッテリー側バスバー部はバッテリー接続端子を備え、かつ、前記オルタネータ側バスバー部はオルタネータ接続端子を備え、
 前記回路板に、前記充電電流保護用溶断部と異なる位置であって前記絶縁体ハウジングに被覆されない部分で、前記バッテリー側バスバー部とオルタネータ側バスバー部とを連結し、前記絶縁体ハウジングで被覆された後には所定区間に渡って除去される仮つなぎ部が設けられていることを特徴とする車両用多連型ヒューズ装置。
 充電電流保護用溶断部は、バッテリー側バスバー部の個別溶断部とオルタネータ側バスバー部の個別溶断部との間に挟まれ並んで配置されていることを特徴とする請求項1記載の車両用多連型ヒューズ装置。
 バッテリー側バスバー部とオルタネータ側バスバー部とは同一平面上にあって、それぞれの長手方向に一直線上に列設されていることを特徴とする請求項1または2記載の車両用多連型ヒューズ装置。
 回路板に、個別溶断部と異なる位置であって絶縁体ハウジングに被覆されない部分で、複数の隣り合う入出力端子間を連結し、前記絶縁体ハウジングで被覆された後には除去される個別仮つなぎ部が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の車両用多連型ヒューズ装置。
 仮つなぎ部は、絶縁体ハウジングの外縁から凹んでいる仮つなぎ部用凹所に設けられ、所定区間に渡って除去された仮つなぎ部の残存する一対の残存部が、前記仮つなぎ部用凹所から飛び出さないように構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか記載の車両用多連型ヒューズ装置。
 絶縁体ハウジングに、所定区間に渡って除去された仮つなぎ部の残存する一対の残存部の中間に位置し、該残存部間の短絡を阻止する短絡阻止部が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の車両用多連型ヒューズ装置。
Description:
車両用多連型ヒューズ装置

 本発明は、車両搭載用であって、ヒュー ボックスに収容して用いられ、それぞれに 別溶断部を介して複数の入出力端子を備え バッテリー側バスバー部とオルタネータ側 スバー部とを充電電流保護用溶断部で連結 た構成の車両用多連型ヒューズ装置に関す 。

 車両用多連型ヒューズ装置には、バッテ ーと接続され、それぞれに個別溶断部を介 て複数の入出力端子を備えたバッテリー側 スバー部と、オルタネータと接続され、そ ぞれに個別溶断部を介して複数の入出力端 を備えたオルタネータ側バスバー部とを充 電流保護用溶断部で連結した構成のものが る。

 このような構成の車両用多連型ヒューズ 置は、それぞれの入出力端子に接続された 荷機器に過電流が流れるのを防止するヒュ ズ機能を果たすと共に、充電電流保護用溶 部によって、オルタネータからバッテリー の充電用電流が過度となった場合に回路を 断するように保護している。つまり、バッ リー側バスバー部とオルタネータ側バスバ 部と連結している充電電流保護用溶断部は のヒューズ装置の不可欠の部分である。

 また、本発明は、このような車両用多連 ヒューズ装置のうち、特に、ヒューズ機能 達成するための回路、つまり、上述のバッ リー側バスバー部や、オルタネータ側バス ー部や、充電電流保護用溶断部などを銅合 の板材を打ち抜いて形成した回路板を用い ものを対象とするが、その場合、溶断部を めた全ての回路形状(回路パターン)を一度 形成できるので、コスト的にも有利なもの ある。

 このような車両用多連型ヒューズ装置の 例が特許文献1に提案されており、図7は、 の、本発明の背景技術である車両用多連型 ューズ装置を示すものである。

 この図7は、その車両用多連型ヒューズ装置 の回路板50を示すものであり、回路板50は、 合金の板材を打ち抜いて形成され、それぞ に個別溶断部41を介して複数の入出力端子42 備えたバッテリー側バスバー部44とオルタ ータ側バスバー部45とを充電電流保護用溶断 部46で連結したものである。
 バッテリー側バスバー部44はバッテリー接 端子44aを備え、かつ、オルタネータ側バス ー部45はオルタネータ接続端子45aを備えてい る。

 この回路板50は、このような構成で、上述 車両用多連型ヒューズ装置の作用効果を発 させるものである。しかし、充電電流保護 溶断部46は、狭小で弱い部分でありながら、 それぞれに複数の入出力端子42などを備えた ッテリー側バスバー部44とオルタネータ側 スバー部45とを連結するものであるため、回 路板50が絶縁体ハウジングで絶縁被覆される 立工程中に、変形したり、破断したりする 能性がある。
 また、同様の変形や破断の問題は、個別溶 部41にも起こるものであった。

 しかしながら、この特許文献1は、ヒューズ 装置の接触不良と大型化の問題を解決するも ので、組立上の問題の記載や、ましてや、そ の解決手段の記載はなかった。また、同様の 充電電流保護用溶断部や個別溶断部を備える 車両用多連型ヒューズ装置が、特許文献2に 案されているが、この特許文献2でも、その うな問題意識や、解決手段の記載はなかっ 。

特開2001-054223号公報(図2)

特開2004-213906号公報(図8のオルタネータ 路用可溶体部10、可溶体部6)

 本発明は、上記問題を改善しようとする ので、充電電流保護用溶断部が組立工程に いて変形したり破断したりすることのない 両用多連型ヒューズ装置を提供することを 的としている。

 請求項1記載の車両用多連型ヒューズ装置 は、銅合金の板材を打ち抜いて形成され、そ れぞれに個別溶断部を介して複数の入出力端 子を備えたバッテリー側バスバー部とオルタ ネータ側バスバー部とを充電電流保護用溶断 部で連結した回路板と、この回路板を絶縁被 覆する絶縁体ハウジングとを備えた車両用多 連型ヒューズ装置であって、

 前記バッテリー側バスバー部はバッテリ 接続端子を備え、かつ、前記オルタネータ バスバー部はオルタネータ接続端子を備え 前記回路板に、前記回路板に、前記充電電 保護用溶断部と異なる位置であって前記絶 体ハウジングに被覆されない部分で、前記 ッテリー側バスバー部とオルタネータ側バ バー部とを連結し、前記絶縁体ハウジング 被覆された後には所定区間に渡って除去さ る仮つなぎ部が設けられていることを特徴 する。

 請求項2記載の車両用多連型ヒューズ装置 は、請求項1に従属し、充電電流保護用溶断 は、バッテリー側バスバー部の個別溶断部 オルタネータ側バスバー部の個別溶断部と 間に挟まれ並んで配置されていることを特 とする。

 請求項3記載の車両用多連型ヒューズ装置 は、請求項1または2に従属し、バッテリー側 スバー部とオルタネータ側バスバー部とは 一平面上にあって、それぞれの長手方向に 直線上に列設されていることを特徴とする

 請求項4記載の車両用多連型ヒューズ装置 は、請求項1から3のいずれかに従属し、回路 に、個別溶断部と異なる位置であって絶縁 ハウジングに被覆されない部分で、複数の り合う入出力端子間を連結し、前記絶縁体 ウジングで被覆された後には除去される個 仮つなぎ部が設けられていることを特徴と る。

 請求項5記載の車両用多連型ヒューズ装置 は、請求項1から4のいずれかに従属し、仮つ ぎ部は、絶縁体ハウジングの外縁から凹ん いる仮つなぎ部用凹所に設けられ、所定区 に渡って除去された仮つなぎ部の残存する 対の残存部が、前記仮つなぎ部用凹所から び出さないように構成されていることを特 とする。

 請求項6記載の車両用多連型ヒューズ装置 は、請求項1から5のいずれかに従属し、絶縁 ハウジングに、所定区間に渡って除去され 仮つなぎ部の残存する一対の残存部の中間 位置し、該残存部間の短絡を阻止する短絡 止部が設けられていることを特徴とする。

 請求項1記載の車両用多連型ヒューズ装置 によれば、回路板に、前記充電電流保護用溶 断部と異なる位置であって前記絶縁体ハウジ ングに被覆されない部分で、前記バッテリー 側バスバー部とオルタネータ側バスバー部と を連結し、前記絶縁体ハウジングで被覆され た後には所定区間に渡って除去される仮つな ぎ部が設けられているので、充電電流保護用 溶断部が組立工程において変形したり破断し たりすることが少ない。

 請求項2記載の車両用多連型ヒューズ装置 によれば、請求項1の効果に加え、充電電流 護用溶断部は、バッテリー側バスバー部の 別溶断部とオルタネータ側バスバー部の個 溶断部との間に挟まれ並んで配置されてい ので、これらを収容する収容部や、そのカ ーを簡易な形状とすることができる。

 請求項3記載の車両用多連型ヒューズ装置 によれば、請求項1または2の効果に加え、バ テリー側バスバー部とオルタネータ側バス ー部とは同一平面上にあって、それぞれの 手方向に一直線上に列設されているので、 易な構成であって、形状形成が為やすく、 扱も為やすい形状となっている。

 請求項4記載の車両用多連型ヒューズ装置 によれば、請求項1から3のいずれかの効果に え、回路板に、個別溶断部と異なる位置で って絶縁体ハウジングに被覆されない部分 、複数の隣り合う入出力端子間を連結し、 記絶縁体ハウジングで被覆された後には除 される個別仮つなぎ部が設けられているの 、組立工程中に、入出力端子が変位したり 欠落したりすることを抑制することができ 。

 請求項5記載の車両用多連型ヒューズ装置 によれば、請求項1から4のいずれかの効果に え、仮つなぎ部は、絶縁体ハウジングの外 から凹んでいる仮つなぎ部用凹所に設けら 、所定区間に渡って除去された仮つなぎ部 残存する一対の残存部が、前記仮つなぎ部 凹所から飛び出さないように構成されてい ので、残存部が外部への引っ掛かり要素と らず、また、外からの導電体の接触による 絡を極力回避することができる。

 請求項6記載の車両用多連型ヒューズ装置 によれば、請求項1から5のいずれかの効果に え、絶縁体ハウジングに、所定区間に渡っ 除去された仮つなぎ部の残存する一対の残 部の中間に位置し、該残存部間の短絡を阻 する短絡阻止部が設けられているので、外 らの導電体の接触による短絡をより確実に 止することができる。

 以下に、本発明の実施の形態(実施例)に いて、図面を用いて説明する。

 図1は、本発明の車両用多連型ヒューズ装 置の一例を示すもので、(a)はその平面図、(b) はその正面図、(c)はその側面図である。

 この車両用多連型ヒューズ装置30は、銅 金の板材を打ち抜いて形成され、それぞれ 個別溶断部1を介して複数の入出力端子2を備 えたバッテリー側バスバー部4とオルタネー 側バスバー部5とを充電電流保護用溶断部6で 連結した回路板10と、この回路板10を絶縁被 する絶縁体ハウジング20とを備えており、主 に車両搭載用であって、ヒューズボックスに 収容して用いられるものである。

 バッテリー側バスバー部4はバッテリー接 続端子4aを備えて、バッテリー(不図示)に接 され、かつ、オルタネータ側バスバー部5は ルタネータ接続端子5aを備えて、オルタネ タ(車両用発電機/不図示)に接続される。

 こうした基本構成において、車両用多連 ヒューズ装置30は、回路板10に、充電電流保 護用溶断部6と異なる位置であって、絶縁体 ウジング20に被覆されない部分で、バッテリ ー側バスバー部4とオルタネータ側バスバー 5とを連結し、絶縁体ハウジング20で被覆さ た後には所定区間に渡って除去される仮つ ぎ部7b(7)が設けられていることを特徴とする 。

 なお、この図1では、既に仮つなぎ部7(図2 (a)参照)が所定区間にわたって除去され、そ 結果残った残存部7bが見えている。この仮つ なぎ部7については、図2を用いて詳しく説明 る。

 この車両用多連型ヒューズ装置30は、上 に説明したものに加え、回路板10の構成要素 として、バッテリー側バスバー部4とオルタ ータ側バスバー部5とのそれぞれに、個別溶 部1を介した複数の入出力端子2と、バッテ ー接続端子4aあるいはオルタネータ接続端子 5aとを連結させる連結部3を備えている。

 また、この仮つなぎ部7は、絶縁体ハウジ ング20の外縁から凹んでいる仮つなぎ部用凹 12に設けられ、図1(b)で解るように、残存部7 bが仮つなぎ部用凹所12から飛び出さないよう になっている。

 絶縁体ハウジング20には、複数の個別溶 部1と一箇所の充電電流保護用溶断部6とを収 容する収容部13が設けられている。この収容 13には、隣接する個別溶断部1等間に隔壁14 設けられている。

 この際、充電電流保護用溶断部6は、バッ テリー側バスバー部4の個別溶断部1とオルタ ータ側バスバー部5の個別溶断部1との間に まれ並んで配置されているので、収容部13も 図示したような矩形の空間部として形成でき 、構造を簡単なものとすることができる。

 また、収容部13の開口側の両側(図1(b)に於 ける紙面の上下側)には、それぞれの個別溶 部1が溶断しているかどうかが判別でき、か 、溶断時の安全性を高めるための透明なカ ー15が設けられている。このカバー15も、収 容部13が簡単な矩形形状であるのに合わせて 単なる矩形板として構成することができる

 回路板10の素材は、上述したように銅合 の板材である。絶縁体ハウジング20の素材は 、絶縁体であれば限定されないが、成形性、 コスト等の点から、合成樹脂、特に、ポリア ミド系樹脂が好適である。

 このような構成の車両用多連型ヒューズ 置30の作用効果について、以下、図2を用い 説明する。

 図2は、図1の車両用多連型ヒューズ装置 組立手順を示すもので、(a)は用意された回 板を示す正面図、(b)は(a)の回路板を絶縁体 ウジングで被覆した状態を示す正面図、(c) (b)のAA断面図、(d)は(b)の状態から仮つなぎ部 を所定区間除去した状態を示す部分拡大図で ある。

 図1の車両用多連型ヒューズ装置30を組み てる場合、まず、図2(a)に示すような回路板 10を用意する。

 この回路板10は、銅合金の板材から、バ テリー側バスバー部4と、オルタネータ側バ バー部5と、これら両者を連結する充電電流 保護用溶断部6及び仮つなぎ部7と、バッテリ 接続端子4a及びオルタネータ接続端子5aとを 打ち抜き成形した後、バッテリー接続端子4a びオルタネータ接続端子5aを、図1で示すよ に屈曲形成したものである。

 したがって、屈曲形成されたバッテリー 続端子4a及びオルタネータ接続端子5aの部分 以外の部分、つまり、個別溶断部1、入出力 子2、連結部3、バッテリー側バスバー部4、 ルタネータ側バスバー部5充電電流保護用溶 部6、及び、仮つなぎ部7は、一平面上に有 て板状となっている。

 また、バッテリー側バスバー部4とオルタ ネータ側バスバー部5とは板厚と幅が同一で それぞれの長手方向に一直線上となってお 、簡易な構成であって、形状形成が為やす 、取扱も為やすい形状となっている。

 ここで、図2(a)を見ると解るように、バッ テリー側バスバー部4とオルタネータ側バス ー部5とは、充電電流保護用溶断部6だけでな く、仮つなぎ部7によっても連結され、その 果合わせて2箇所で連結されているので、回 板10は全体としてしっかりした強度を保ち 組立工程において、充電電流保護用溶断部6 変形したり破断したりすることを抑制する

 また、仮つなぎ部7は後に除去する部分で あるので、充電電流保護用溶断部6のように ヒューズ機能の要請から狭隘とする必要も く要請に応じて太くすることも可能である で、その場合には、より回路板10の強度を向 上させ、充電電流保護用溶断部6が変形した 破断したりすることをより十全に回避する とができる。

 次に、図2(b)に示すように、回路板10の平 部分を、入出力端子2の接続に用いる部分と 仮つなぎ部7とだけを残して、絶縁体ハウジ グ20で絶縁被覆する。この際、この例では、 回路板10は、平板状の絶縁体ハウジング20に まれた状態で、要所要所をネジ手段で締め けされ、両者は一体化し、強固に平面状態 維持する構造体となる。

 この状態では、バッテリー側バスバー部4 とオルタネータ側バスバー部5とは相互に位 固定された状態となり、充電電流保護用溶 部6に負荷がかかるようなことがないので、 バスバー間の仮連結手段としての仮つなぎ 7の役割は終了している。

 そこで、図2(d)に示すように、仮つなぎ部 7を所定区間に渡って除去する(この除去され 部分を図では、2点鎖線の斜線で示し、「除 去部7a」と称する。)と、ここでのバッテリー 側バスバー部4とオルタネータ側バスバー部5 の連結はなくなり、両バスバー部4、5は充 電流保護用溶断部6だけで連結され、本来の 電電流保護用溶断部6の機能が発揮されるよ うになる。

 なお、ここで、仮つなぎ部7は、絶縁体ハ ウジング20に被覆されず、除去部7aを除去さ た後に残存する一対の残存部7bが絶縁体ハウ ジング20から突出した状態となるように構成 れている。

 このように、残存部7bが絶縁体ハウジン 20から幾分突出するようにすると、除去部7a 除去時に、絶縁体ハウジング20に触れるこ なく、除去を行うことができるので、除去 より容易にすることができる。

 また、残存部7aは、仮つなぎ部用凹所12か ら飛び出さないように切断除去されているの で、残存部が外部への引っ掛かり要素となら ず、外部からの導電体による接触の可能性を 少なくすることができる。

 こうして、図1に示した車両用多連型ヒュ ーズ装置30が得られる。そして、この車両用 連型ヒューズ装置30は、上述したように、 つなぎ部7を備えることで、充電電流保護用 断部6が組立工程において変形したり破断し たりすることが少なくなる、という効果を発 揮する。

 図3(a)は、本発明の車両用多連型ヒューズ 装置の他例を示す平面図、(b)はその要部拡大 正面図、(c)はその正面図である。これより既 に説明した部分と同じ部分については同じ符 号を付して重複説明を省略する。

 この車両用多連型ヒューズ装置30Aは、図1 、2で説明した車両用多連型ヒューズ装置30に 比べて、絶縁体ハウジング20Aに、一対の残存 部7aの中間に位置し、これら一対の残存部7a の短絡を阻止する短絡阻止部11が設けられて いる点が異なっている。

 この例においては、車両用多連型ヒュー 装置30と同様に、仮つなぎ部7が仮つなぎ部 凹所12に設けられているので、短絡阻止部11 もこの仮つなぎ部用凹所12に設けられている 、後述するように、短絡阻止部11の位置は 対の残存部7a間であればよく、必ずしも、絶 縁体ハウジングの凹所に設けなければならな いものではない。

 図4(a)は、図3の車両用多連型ヒューズ装 の使用状態を示す外観斜視図、(b)は(a)の部 拡大説明図である。

 この車両用多連型ヒューズ装置30Aは、上 の車両用多連型ヒューズ装置30の作用効果 加え、この図4で示すように、仮つなぎ部7か ら切除部7aを取り除いた後に残る残存部7b(導 体である。)が絶縁体ハウジング20が突出し いても、その中間部分に突き出た短絡阻止 11があることによる効果を発揮する。

 つまり、たとえ、図3(b)に例示するように 、ドライバーなどの工具Tの先端部分を、い れか片方の残存部7bに接触させるようなこと があるとしても、両方の残存部7b間に同時に るような接触をさせることができず、双方 残存部7b間の短絡を避けることができる。

 また、更に、一対の残存部7bと短絡阻止 11とは、絶縁体ハウジング20の外縁部分から 奥に入り込んだ仮つなぎ部用凹所12に設け れているので、短絡防止機能がよりよく発 される。

 図5(a)、(b)は本発明の車両用多連型ヒュー ズ装置の構成要素である回路板の他例を示す 正面図である。

 図5(a)の回路板10Aは、図2(a)に示した回路 10に比べ、回路板10Aに、個別溶断部1と異な 位置であって絶縁体ハウジング20に被覆され ない部分で、複数の隣り合う入出力端子間2 連結し、絶縁体ハウジング20で被覆された後 には除去される個別仮つなぎ部8が設けられ いる点が異なる。この個別つなぎ部8は、入 力端子2の側辺同士をつなぐ形態となってい る。

 このようにすると、充電電流保護用溶断部6 と同様に狭小で弱い部分ある個別溶断部1を して伸び出しているそれぞれの入出力端子 2が組立工程中に、変位したり、欠落したり ることを少なくすることができる。
 従って、必要に応じて、これらの個別仮つ ぎ部8を設けるようにしてもよい。

 また、図では、バッテリー側バスバー部4 の入力端子2相互間のみと、オルタネータ側 スバー部5の入力端子2相互間のみとだけに個 別仮つなぎ部8を設けているが、2点鎖線で示 たように、バッテリー側とオルタネータ側 をも連結するような個別仮つなぎ部8Aを設 るようにしてもよい。

 このような個別仮つなぎ部8Aを設けた場合 変形抑制機能がよりよく発揮される。
 また、この回路板10Aを用いる場合でも、絶 体ハウジング20は同一のものでよく、これ から構成される車両用多連型ヒューズ装置30 Bは、上記回路板10Aの効果をヒューズ装置と て発揮する。

 図5(b)の回路板10Bは、図5(a)の回路板10Aに べ、個別仮つなぎ部9が入出力端子2の端辺同 士をつなぐ形態となっている点だけが異なっ ている。

 したがって、この回路板10Bは、基本的に 回路板10Aと同様の効果を発揮し、また、こ 場合に2点鎖線で示された個別仮つなぎ部9A 同様の効果を発揮する。

 加えて、この回路板10B、仮つなぎ部9Aを り離す際に切断すべき箇所が、入出力端子2 付き端辺の一箇所だけであるので、切断工 を減らすことができる。また、例え、切り りが発生したとしても、入出力端子2への相 手凹端子の挿入・抜き取り方向にじゃまとな るものではないので、切断精度をよりラフな ものとすることができる。

 また、この回路板10Bを用いる場合でも、 縁体ハウジング20は同一のものでよく、こ らから構成される車両用多連型ヒューズ装 30Cは、上記回路板10Bの効果をヒューズ装置 して発揮する。

 図6(a1)~(a3)は、本発明の車両用多連型ヒュ ーズ装置の他例の組立手順を示す要部正面図 、(b1)~(b3)は、本発明の車両用多連型ヒューズ 装置の他例の組立手順を示す要部正面図であ る。

 図6(a1)~(a3)、(b1)~(b3)の各図は、実施例1に する図2(b)、図2(c)、図1(b)と同じ順序で、そ ぞれの実施例の組立手順と完成状態とを、 電電流保護用溶断部及び仮つなぎ部の拡大 で示したものである。

 図6(a1)~(a3)に示す車両用多連型ヒューズ装 置30Cは、図1、2、3の車両用多連型ヒューズ装 置30、30Aに比べ、一対の残存部7bと短絡阻止 11Aとが、絶縁体ハウジング20Bの外縁部分(平 部分)に設けられている点で異なっている。

 このように、一対の残存部7bと短絡阻止 11Aとが、仮つなぎ部用凹所12に設けられてい ない場合でも、短絡阻止部11Aは、一対の残存 部7bの間に介在して、その短絡阻止機能を十 発揮する。

 図6(b1)~(b3)に示す車両用多連型ヒューズ装 置30Dは、図1、2の車両用多連型ヒューズ装置3 0に比べ、絶縁体ハウジング20Cの外縁部分に つなぎ部用凹所12がなく、仮つなぎ部7を除 する際に、絶縁体ハウジング20Cの外縁部分 まで入りこんで、この絶縁体ハウジング20C 共に、除去部7cを除去する点が異なっている 。

 このようにすると、残存部7dは、平坦な 縁体ハウジング20Cの外縁部分から奥へ凹ん 部分に絶縁体ハウジング20Cに挟まれて突出 ないような状態となる。その結果、この残 部7dに挟まれた絶縁体ハウジング20Cは、結果 的に突出して残存部7d間の短絡を阻止する短 阻止部11Bとして機能することになる。

 したがって、このような方法でも、短絡 止部11Bを形成することができ、図1、2の短 阻止部11と同様の効果を発揮することができ る。

 以上、実施例に基づき本発明を説明した 、上記実施例は本発明の趣旨を逸脱しない 囲内で種々の改良変形が可能であり、本発 の技術的範囲には、それらの改良変形も含 れる。

 本発明は車両用多連型ヒューズ装置は、 両用のものであって、充電電流保護用溶断 が組立工程において変形したり破断したり ないことが要請される産業上の分野に利用 ることができる。

本発明の車両用多連型ヒューズ装置の 例を示すもので、(a)はその平面図、(b)はそ 正面図、(c)はその側面図 図1の車両用多連型ヒューズ装置の組立 手順を示すもので、(a)は用意された回路板を 示す正面図、(b)は(a)の回路板を絶縁体ハウジ ングで被覆した状態を示す正面図、(c)は(b)の AA断面図、(d)は(b)の状態から仮つなぎ部を所 区間除去した状態を示す部分拡大図 (a)は、本発明の車両用多連型ヒューズ 置の他例を示す平面図、(b)はその要部拡大 面図、(c)はその正面図 (a)は、図1の車両用多連型ヒューズ装置 の使用状態を示す外観斜視図、(b)は(a)の部分 拡大説明図 (a)、(b)は本発明の車両用多連型ヒュー 装置の構成要素である回路板の他例を示す 面図 (a1)~(a3)は、本発明の車両用多連型ヒュ ズ装置の他例の組立手順を示す要部正面図 (b1)~(b3)は、本発明の車両用多連型ヒューズ 置の他例の組立手順を示す要部正面図 本発明の背景技術となる車両用多連型 ューズ装置を示す図

符号の説明

   1   個別溶断部
   2   入出力端子
   3   連結部
   4   バッテリー側バスバー部
   4a  バッテリー接続端子
   5   オルタネータ側バスバー部
   5a  オルタネータ接続端子
   6   充電電流保護用溶断部
   7   仮つなぎ部7
   7a  一対の残存部
   7b  切除部
   8   個別仮つなぎ部
   9   個別仮つなぎ部
  10~10B   回路板
  11~11B   短絡阻止部
  12   仮つなぎ部用凹所
  13   収容部
  20~20C   絶縁体ハウジング
  30~30D   車両用多連型ヒューズ装置