三村 誠一 (〒10 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 三菱電機株式会社内 Tokyo, 1008310, JP)
NISHIDA, Hirokazu (7-3 Marunouchi 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 10, 1008310, JP)
三菱電機株式会社 (〒10 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 Tokyo, 1008310, JP)
MIMURA, Seiichi (7-3 Marunouchi 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 10, 1008310, JP)
三村 誠一 (〒10 東京都千代田区丸の内二丁目7番3号 三菱電機株式会社内 Tokyo, 1008310, JP)
| 複数のワイヤ溝を有する複数のローラ間にワイヤが巻きかけられて形成されたワイヤ列を走行させ、前記ワイヤ列に砥粒を含む加工液を供給しながらワークを前記ワイヤに圧接して前記ワークを複数のウエハに切断するマルチワイヤソーであって、 前記ワークにおいて切断が開始される面と反対側の面を、ダミー部材を介して接着剤で固定保持する第1の保持部材と、 前記ワイヤの配列方向において前記ワークの両側方から前記ワークを挟み込んで固定保持する第2の保持部材と、 を備えることを特徴とするマルチワイヤソー。 |
| 前記第2の保持部材は、第3の保持部材を介して前記第1の保持部材に着脱可能に固定されていること、 を特徴とする請求項1に記載のマルチワイヤソー。 |
| 前記第2の保持部材は、前記第1の保持部材側から前記ワークの切断加工全高さの1/4~1/2高さの部分を固定保持すること、 を特徴とする請求項1に記載のマルチワイヤソー。 |
| 複数のワイヤ溝を有する複数のローラ間にワイヤが巻きかけられて形成されたワイヤ列を走行させ、前記ワイヤ列に砥粒を含む加工液を供給しながらインゴットを前記ワイヤに圧接して前記ワークを複数のウエハに切断するインゴットの切断方法であって、 前記インゴットにおける前記ワイヤと反対側の面を、ダミー部材を介して接着剤で第1の保持部材に固定保持し、前記ワイヤの配列方向において前記インゴットの両側方から前記インゴットを第2の保持部材により挟み込んで固定保持した状態で、前記インゴットに前記ワイヤに圧接して前記ワークを複数のウエハに切断すること、 を特徴とするインゴットの切断方法。 |
この発明は、ウエハを製造するためにイ ゴットの切断を行うマルチワイヤソーおよ インゴットの切断方法に関するものであり 特に、切断ウエハの薄厚化やカーフロス(ker f loss)の縮小化に対応可能であり、切断した エハ収率に優れたマルチワイヤソーおよび ンゴットの切断方法に関する。
従来、シリコンインゴットの切断には、 度に多数枚のウエハを切断することができ マルチワイヤソーが用いられている。例え 太陽電池用のウエハ製造にかかるシリコン ンゴット切断において使用されるマルチワ ヤソーは、ワイヤ送り出し機構から送り出 れたワイヤを、2本のワイヤガイドローラ間 に0.25mm~0.4mm程度のピッチで巻き掛け、ワイヤ 巻き取り機構でワイヤを巻き取るように構成 される。
ワイヤ送り出し機構とワイヤガイドロー との間と、ワイヤガイドローラとワイヤ巻 取り機構との間には、ワイヤに常に所定の 力を与えるテンションローラが設けられる ワイヤは一般に直径0.10mm~0.16mmのピアノ線が 用いられる。シリコンインゴットは、例えば 口径150mm角前後で長さが400mm前後のものが比 的多く用いられ、ガラスなどの脆性材料を いて製作されたダミープレートを介してワ クプレートに接着固定される。
2本のワイヤガイドローラ間に巻き掛けら れたワイヤは、ワイヤ送り出し機構と2本の イヤガイドローラとワイヤ巻き取り機構を 期制御して駆動するとともにテンションロ ラの位置を制御してワイヤに常に所定の張 を与えながら500~600m/min前後の速度で送られ 。また、スラリー撹拌・供給タンクからス リー塗布ヘッドを介してワイヤに砥粒を含 切削用スラリーを塗布する。この状態でワ クプレートにダミープレートを介して接着 定したインゴットを下方に送る。このとき 走行するワイヤとインゴットとの間に切削 スラリーを導入し、ワイヤで砥粒をインゴ トに押し付けるとともに転動させてインゴ ト表層にマイクロクラックを発生させてシ コン微粉として削り取ることによって、シ コンインゴットの切断が行われる。
このようなシリコンインゴットの切断に いては、ウエハ収率を高め、ウエハの材料 スト低減を図るためにカーフロスの縮小や エハの薄切り(ウエハの薄厚化)が求められ いる。なお、収率とは、理論的に得られる エハの量に対する実際に得られるウエハの の割合である。
ここで、ウエハの薄厚化が進行するに従 てウエハの強度は低下するため、切断加工 あるいは切断終了後のウエハの取り出しに いて、ウエハを破損することなく、如何に くの良品のウエハを採取するかが問題とな 。
そこで、このような問題への対策として マルチワイヤソーへのインゴットのセット 簡易化と、ウエハの取り出しの容易化を行 手段として、一方向走行式のマルチワイヤ ーの押上台に装着されたベースの上にL字型 断面のダミー部材を固定し、このL字型ダミ 部材の側面部にシリコンインゴットの側面 が接触する様にL字型ダミー部材の底板部の にシリコンインゴットを載置して加切断加 を行った後、ダミー部材上の載っているウ ハを取り出す技術が提案されている(例えば 、特許文献1を参照)。
しかしながら、上述した従来の技術では L字型ダミー部位の側板部は、ワイヤの走行 方向に作用する切削力を受ける向きにのみ設 置されてしており、ワイヤの走行方向と直角 方向に作用する力は、全く支持されてはいな い。
上述したようにワイヤソーを用いたシリ ンインゴットの切断は、走行するワイヤに 粒を含む切断用スラリーを供給し、そのワ ヤをシリコンインゴットに押し付けること よって行われている。そして、シリコンイ ゴットの切断においては、切り屑として発 するシリコンの粒子(以後、シリコンインゴ ット切削屑と呼ぶ)がスラリータンク中のス リーに混入することになる。
切断加工が進行するにつれてシリコンイ ゴットの切り込み溝中に残留したスラリー 、シリコンインゴット切断屑との化学的反 作用により、気体が発生し、切り込み溝間 気泡が発生して徐々に切り込み溝間の隙間 押し広げる力が発生し、ウエハ切り込み溝 の隙間が序々に開いてくる現象が発生する 上述したように、ウエハの材料コスト低減 図るためにカーフロスの縮小を推進してい 近年では、その現象は顕著である。
また、ウエハの薄厚化が求められている 年においては、ウエハ自身の機械的強度が しく低下しており、この状態で上記のウエ 切り込み溝間の隙間の開きが発生すると、 エハ自身の板厚方向に曲げ応力が発生する そして、この曲げ応力がウエハ自身の許容 げ応力を超えると、切断加工の終盤でウエ が破損するという問題が発生する。
また、一般的には、ワイヤソーのワーク 置部分のベース板にガラスなど切断が容易 脆性材料からなるダミー部材を接着した後 このダミー部材に接着剤によりシリコンイ ゴットを固定して切断加工を行う。そして このダミー部材に至る部分までシリコンイ ゴットの切込みが到達した時点で、ワイヤ 走行を終える。このため、切断加工終了時 は、切断された各ウエハとダミー部材とは ウエハ厚み寸法で残留した接着材のみで接 固着されている。
そして、ウエハの薄厚化が進むほど、ウ ハ厚み方向の接着幅の寸法は小さくなる。 のように接着幅の寸法が小さい状態でシリ ンインゴットの長さ方向の曲げ力が発生す ば、その曲げ力によって接着材がダミー部 あるいはウエハから剥離し、加工終了直前 ウエハがワイヤソーの加工室内に脱落し、 断されたウエハが大量に不良品になるとい 問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので り、切断ウエハの薄厚化、またカーフロス 縮小化に対応可能であり、切断したウエハ 率に優れたマルチワイヤソーおよびインゴ トの切断方法を簡便な構成によりかつ安価 得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成する めに、本発明にかかるマルチワイヤソーは 複数のワイヤ溝を有する複数のローラ間に イヤが巻きかけられて形成されたワイヤ列 走行させ、ワイヤ列に砥粒を含む加工液を 給しながらワークをワイヤに圧接してワー を複数のウエハに切断するマルチワイヤソ であって、ワークにおいて切断が開始され 面と反対側の面を、ダミー部材を介して接 剤で固定保持する第1の保持部材と、ワイヤ の配列方向においてワークの両側方からワー クを挟み込んで固定保持する第2の保持部材 、を備えることを特徴とする。
本発明にかかるマルチワイヤソーは、第2 の保持部材によりワイヤの配列方向において ワークの両側方からワークを挟み込んで固定 保持する。これにより、切断加工が進行する につれて切り込み溝間に発生する気泡に起因 して作用する、切り込み溝間の隙間を押し広 げてウエハ切り込み溝間を開かせようとする 力を、ワークの端面方向(ワイヤの配列方向) ら内側に機械的に抑え、ウエハ切り込み溝 の開きを抑制することができ、加工途中で ウエハの破損を抑えることができる、とい 効果を奏する。
また、ウエハ切り込み溝間の開き(変位) 機械的に抑えることにより、ダミープレー に至る部分までシリコンインゴットの切込 が到達した時点での、ウエハ厚み寸法で残 した接着材への曲げ力を抑制でき、接着材 剥離によるウエハの脱落を防止できるため ウエハ収率が向上する、という効果を奏す 。
1 シリコンインゴット
2 ダミープレート
3 ワークプレート
4 ワイヤ
5 ワイヤ送り出し機構
6a ワイヤガイドローラ
6b ワイヤガイドローラ
7 ワイヤ巻き取り機構
8 テンションローラ
9 スラリー撹拌・供給タンク
10 スラリー塗布ヘッド
11 ガイドローラ
12 端面保持部
21 押え板
22 押え補助板
23 固定板
24 ネジ
25 ネジ
26 切断領域
31 押え板とシリコンインゴットとの接触部
32 押え板と押え補助板との接触部
33 押え板とダミープレートの接触部
35 ワイヤ入口領域
36 ワイヤ出口領域
37 中央領域
38 接着部分
39 切り込み溝
40 ウエハ
41 破損部
100 マルチワイヤソー
以下に、本発明にかかるマルチワイヤソ およびインゴットの切断方法の実施例を図 に基づいて詳細に説明する。なお、本発明 以下の記述により限定されるものではなく 本発明の要旨を逸脱しない範囲において適 変更可能である。
実施の形態
図1は、本発明の実施の形態にかかるマルチ
ワイヤソーの要部の構成を示す斜視図であり
、例えば太陽電池用ウエハの製造においてシ
リコンインゴットの切断に用いられるマルチ
ワイヤソー100の要部の構成を示す図である。
図1に示されるように、マルチワイヤソー100
、ワイヤ4と、ワイヤ4を送り出すワイヤ送り
出し機構5と、送り出されたワイヤ4を巻き取
ワイヤ巻き取り機構7と、ワイヤ送り出し機
構5とワイヤ巻き取り機構7との間において回
軸が互いに略平行となるように配置される2
本のワイヤガイドローラ6a,6bとを備える。
また、マルチワイヤソー100は、ワイヤ送 出し機構5からワイヤガイドローラ6aまでの とワイヤガイドローラ6bからワイヤ巻き取 機構7までの間とにおいてそれぞれワイヤ4を 走行案内する複数のガイドローラ11と、ガイ ローラ11で案内されるワイヤ4の張力を制御 るテンションローラ8と、を備える。
ワイヤ4は、例えば直径0.10~0.16mmのピアノ が用いられ、ワイヤ4の走行方向は図中の矢 印aとされる。また、2本のワイヤガイドロー 6a,6bの間においては、0.25mm~0.4mm程度のピッ でワイヤ4が略平行に巻き掛けられている。
また、マルチワイヤソー100は、スラリー 貯蔵し、撹拌するスラリー撹拌・供給タン 9と、被加工物であるシリコンインゴット1 2本のワイヤガイドローラ6a,6b間のワイヤ4と 切断界面にスラリー撹拌・供給タンク9から のスラリーを供給するスラリー塗布ヘッド10 、を備える。スラリー塗布ヘッド10は、2つ ワイヤガイドローラ6a,6b間において上側に 置されるワイヤ4の上部に、複数のワイヤ4を 横切るように配置される。この図1の例では 2本のワイヤガイドローラ6a,6b間に3本のスラ ー塗布ヘッド10が所定の間隔を置いて配置 れている。
そして、互いに隣接する3本のスラリー塗 布ヘッド10間の領域には、シリコンインゴッ 1におけるワイヤ4と反対側の面を、ダミー レート2を介して接着剤で固定保持する保持 材であり、切断するシリコンインゴット1を 固定するワークプレート3が、上下方向(シリ ンインゴット1の送り方向)に移動可能に配 される。このワークプレート3には、例えば 径150mm角前後で長さが400mm前後のシリコンイ ンゴット1が、ダミープレート2を介して接着 により接着固定される。
また、シリコンインゴット1は、ワイヤ4 配列方向においてシリコンインゴット1の両 方からシリコンインゴット1を挟み込んで固 定保持する保持部である端面保持部12により シリコンインゴット1の長さ方向(シリコン ンゴット1の送り方向と、ワイヤガイドロー 6a,6bの間におけるワイヤ4の走行方向と、に 垂直な方向)において保持される。図2は、 1の線分A-Aの位置における要部断面図であり 端面保持部12によるシリコンインゴット(ワ ク)1の保持方法を説明するための図である 図3は、マルチワイヤソー100をインゴット1の 端面方向から見た側面図であり、図2の矢視B おける側面図である。
端面保持部12は、シリコンインゴット1の 断領域26の外側に配置されて、両端面1a、1b 固定保持する。シリコンインゴット1は、シ リコンインゴット1の長さ方向における切断 域26の外側の両端面1a、1bの一部または全面 押える押え板21により保持される。
また、シリコンインゴット1を保持した押 え板21の外側には押え補助板22が配置されて 押え板21を補助的に保持する。押え補助板22 、固定板23、ネジ24及び25を用いてワークプ ート3と締結されることにより、ワークプレ ート3と着脱可能に連結される。これらの部 (押え板21、押え補助板22、固定板23、ネジ24 び25)は、シリコンインゴット1の切断領域26 の両端面に配置する。このような構成とす ことで、シリコンインゴット1の切断加工後 端面保持部12分解およびシリコンインゴッ 1からの取り外しを容易に行うことができる
また、押え板21は、シリコンインゴット1 切断加工が行われる高さ(切断加工高さ)の 域を押える必要はなく、シリコンインゴッ 1の両端面1a、1bにおいて、ダミープレート2 の対向面から下方(シリコンインゴット1の送 り方向)にワーク切断加工高さの1/4~1/2の部分 押えるようにする。これにより、押え板21 切断加工高さの全域を押える場合に比べて え板21の材料コストを低減することができる 。また、1つのシリコンインゴット1の切断加 の終了後に、次のシリコンインゴット1の切 断加工に同じ押え板21を再利用する場合に、 着剤剥離等の清浄作業が簡易となる。
つぎに、このような構成を有するマルチ イヤソー100によるシリコンインゴット1の切 断方法について説明する。まず、シリコンイ ンゴット切断準備として、ワイヤガイドロー ラ6a,6bにワイヤ4を巻きつけてシリコンインゴ ット1の送り方向にワイヤ4を位置決めする。
つぎに、シリコンインゴット1とダミープ レート2とを接着剤により接着した後、ダミ プレート2の上面とワークプレート3の下面と を接着剤により接着する。その後、押え板21 シリコンインゴット1との接触部31及び、押 板21とダミープレート2の接触部33を接着剤 より接着する。また、押え板21と押え補助板 22との接触部32を接着剤により接着する。そ 後、押え補助板22とワークプレート3とを、 定板23を介してネジ24及び25を用いて連結す 。
この状態で、スラリー塗布ヘッド10から イヤ4に向けてスラリーを塗布しながら、ワ ヤ送り出し機構5、ワイヤ巻き取り機構7、 イヤガイドローラ6a,6bを図示しない駆動機構 によって同期を取りながら駆動制御してワイ ヤ4を図1における矢印a1の方向に走行させ、 らにシリコンインゴット1を接着固定したワ クプレート3を下方に移動させてシリコンイ ンゴット1の切断を行う。
図4は、従来のマルチワイヤソーによるウ エハ切断方法の一例を示す図であり、インゴ ット1の端面方向から見た側面図である。図5 、従来のマルチワイヤソーによるウエハ切 方法の一例を示す図であり、図4の線分C-Cに おける要部断面図である。なお、従来のマル チワイヤソーとは、上述した端面保持部12を えていない(たとえば図1示す構成から端面 持部12を除いた構成を有する)マルチワイヤ ーである。
マルチワイヤソーによるウエハ切断方法 は、一般に切断加工が進行するにつれ、一 のワイヤガイドローラ6a,6b間に巻きつけら たワイヤ4は、ワークの送り方向(図4におけ 矢印bの方向)と反対方向に作用する切断抵抗 により、ワーク送り方向に撓みを生じる。こ の状態で切断加工が進行すると、シリコンイ ンゴット1の切断加工終盤において、シリコ インゴット1の内部にワイヤ4が進入する入口 近傍のワイヤ入口領域35およびシリコンイン ット1からワイヤ4が退出する出口近傍のワ ヤ出口領域36の部分は、シリコンインゴット 1とダミープレート2との接着部分38を通過し ダミープレート2の内部まで切り込み溝39が 成されている。一方、ワイヤ入口領域35とワ イヤ出口領域36との間の中央領域37では、ダ ープレート2までワイヤ4が到達しておらず、 切り込み溝39が形成されていない状態となる
この時、シリコンインゴット1の切り込み 溝39中に残留したスラリーと、該シリコンイ ゴットの切断加工により発生したシリコン ンゴット切削屑との化学的反応作用により 体が発生し、切り込み溝39に気泡が発生し 徐々に切り込み溝39の隙間を押し広げる力が 発生する。この結果、シリコンインゴット1 おいて既に切断加工が完了したウエハ40はシ リコンインゴット1の長さ方向(シリコンイン ット1の送り方向と、ワイヤガイドローラ6a, 6bの間におけるワイヤ4の走行方向と、に略垂 直な方向。(図5における矢印dの方向)に開こ とする。
切断加工の終盤でこの作用が生じると、 リコンインゴット1におけるワイヤ入口領域 35及びワイヤ出口領域36と中央領域37との間に 矢印d方向の曲げ応力が発生し、図6に示すよ に、ワイヤの走行経路に相応した部分を起 として破損部41がウエハ40に発生する。図6 、従来のマルチワイヤソーによるウエハ切 方法によって発生したウエハの破損部41の一 例を示す図であり、切断したウエハの切断面 を示す図である。
そして、ウエハの薄厚化が進んでウエハ み方向の接着幅の寸法が小さい状態でこの 応力が発生すると、この曲げ応力によって 着材がダミープレート2あるいはウエハ40か 剥離し、切断加工終了直前でウエハ40がマ チワイヤソーの加工室内に脱落し、切断さ たウエハ40が大量に不良品になる。
これに対して、実施の形態にかかるマル ワイヤソー100では、上述したようにシリコ インゴット1の長さ方向においてシリコンイ ンゴット1を端面保持部12により固定保持する ことにより、切り込み溝39がシリコンインゴ ト1の長さ方向に開こうとする力をシリコン インゴット1の長さ方向から内側に機械的に えて、切り込み溝39の開き(変位)を抑制する とができる。これにより、マルチワイヤソ 100においては、シリコンインゴット1の切断 加工途中でのウエハの破損の発生を効果的に 抑制することができる。
また、切り込み溝39の開き(変位)を機械的 に抑制することにより、シリコンインゴット 1のワイヤ入口領域35及びワイヤ出口領域36の 分において切り込み溝39がダミープレート2 で到達した時点で、薄い寸法で肉厚で接着 れたウエハとダミープレート2間で発生する 曲げ力及び、ウエハ厚み寸法のみで保持され ている接着材への矢印41方向の曲げ力を抑制 ることができ、シリコンインゴット1とダミ ープレート2とを接着する接着材の剥離によ ウエハ40の脱落を効果的に防止することがで き、またウエハ40の破損の発生を防止するこ ができる。これにより、ウエハ収率の向上 図ることができる。
また、実施の形態にかかるマルチワイヤ ー100では、上述したような簡便な構成を有 るので、上述した効果を奏するマルチワイ ソーを安価に提供することができる。
以上のように、本発明にかかるマルチワ ヤソーは、シリコンインゴットの切断にお て、カーフロスの縮小やウエハの薄切り(ウ エハの薄厚化)に有用である。
