利光 新太 (〒56 茨城県つくば市観音台一丁目25番11号久光製薬株式会社筑波研究所内 Ibaraki, 3050856, JP)
MATSUDA, Naoko (INC. 25-11, Kannondai 1-chome, Tsukuba-sh, Ibaraki 56, 3050856, JP)
松田 直子 (〒56 茨城県つくば市観音台一丁目25番11号久光製薬株式会社筑波研究所内 Ibaraki, 3050856, JP)
久光製薬株式会社 (〒17 佐賀県鳥栖市田代大官町408 Saga, 8410017, JP)
TOSHIMITSU, Arata (INC. 25-11, Kannondai 1-chome, Tsukuba-sh, Ibaraki 56, 3050856, JP)
利光 新太 (〒56 茨城県つくば市観音台一丁目25番11号久光製薬株式会社筑波研究所内 Ibaraki, 3050856, JP)
MATSUDA, Naoko (INC. 25-11, Kannondai 1-chome, Tsukuba-sh, Ibaraki 56, 3050856, JP)
| 支持体と、該支持体の少なくとも片面上に配置された粘着剤層とからなり、該粘着剤層が粘着基剤、テルビナフィン及び/又はその薬理学的に許容できる塩、並びに溶解剤としての酢酸ナトリウム及び/又はソルビタンモノラウレートを含有する、爪用貼付剤。 |
| 前記粘着基剤がアクリル系粘着剤からなる、請求項1に記載の爪用貼付剤。 |
| 前記アクリル系粘着剤が水酸基又はカルボン酸基を有するアクリル系共重合体である、請求項2に記載の爪用貼付剤。 |
| 前記粘着剤層が、該層の全質量基準でテルビナフィン及び/又はその薬理学的に許容できる塩を0.5~50質量%含有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の爪用貼付剤。 |
| 前記テルビナフィンの薬理学的に許容できる塩が塩酸テルビナフィンである、請求項1~4のいずれか一項に記載の爪用貼付剤。 |
| 前記粘着剤層がさらに可塑剤を含有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の爪用貼付剤。 |
本発明は、爪用貼付剤に関し、特に抗真 剤としてのテルビナフィンを含有する爪用 付剤に関する。
テルビナフィンは、効果的な抗真菌剤と て知られており、特に爪白癬の治療に用い れている。爪白癬は、白癬菌の爪内への侵 に起因し、爪表面の白濁や肥厚、変形など 症状を特徴とする難治性の疾患である。現 、爪白癬の治療はテルビナフィンやイトラ ナゾールなどの抗真菌剤を長期的に経口投 するのが主流であるが、抗真菌剤の長期間 用による肝障害などの重篤な副作用や他剤 の相互作用といった問題点がある。
これに対して、血中への薬物透過の少な 爪用外用剤は、抗真菌剤の経口投与による 作用を軽減できると考えられる。これまで いくつかの抗真菌剤配合の爪用外用剤が提 されているが、高いバリア能を有する爪へ 十分な薬物透過量を得られないため、必ず も高い治療効果を有していないのが現状で る。
このような爪用外用剤としては、例えば 真菌剤配合液剤がある(特許文献1)。しかし 液剤の場合、患部への投与量を調整するこ が難しく、持続的な投与も困難であること ら、爪への薬物の十分な透過が得られない とが考えられる。また、抗真菌剤配合のネ ルラッカー剤も提案されており(特許文献2) この製剤は持続的な投与を可能としている のの、投与方法が煩雑であり、薬物透過性 必ずしも高くはなく、さらに爪への着色・ 色などが生じるおそれがある。
さらに、投与が便利である点から抗真菌 を含有する貼付剤も提案されている(特許文 献3~6)。これらの爪用貼付剤の場合、液剤な の貼付剤でない外用剤に比べて使用感が改 され、また爪に直接貼付することで薬物を 続的に作用させることを可能としているた 、爪への薬物透過性が改善されているもの 、未だに爪白癬治療に十分な薬物透過量を 成するには至っていない。
爪は指趾先端の背面にある表皮の角質が 化して出来た皮膚の付属器官であり、皮膚 の角質層に相当する。皮膚の角質層が軟ケ チンと呼ばれる硫黄含量の低いタンパク質 主成分としているのに対し、爪は硫黄を多 含む硬ケラチンを主成分としており、物理 学的に安定で難水溶性のタンパク質として 性質を有している。また、爪中の脂質量は 膚角質層に比べて著しく少ないため、通常 皮膚への薬物吸収とは全く異なる挙動を示 。
これまでの爪用貼付剤は、爪への薬物透 性を改善させるため、皮膚への透過性も高 なることから、抗真菌薬が血中へと移行し しまい、結果的に経口投与時に認められる うな肝障害などの副作用の問題が生じる懸 がある。
本発明は、爪と皮膚との薬物吸収挙動の 違に着目し、上述した従来の爪用貼付剤の 題点に鑑みてなされたものである。即ち、 発明は、爪白癬に対して効果が期待される ルビナフィンについて、爪の内部への透過 を十分に向上させると共に、皮膚への透過 を極めて少ないレベルまで低減させた爪用 付剤を提供することを目的とする。
本願発明者らは、溶解剤としての酢酸ナ リウム及び/又はソルビタンモノラウレート を含有する爪用貼付剤によれば、テルビナフ ィン及び/又はその薬理学的に許容できる塩 爪への透過性が十分に認められる一方で、 膚への透過性が極めて少ないことを見出し 本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、支持体と、該支持 の少なくとも片面上に配置された粘着剤層 からなり、該粘着剤層が粘着基剤、テルビ フィン及び/又はその薬理学的に許容できる 塩、並びに溶解剤としての酢酸ナトリウム及 び/又はソルビタンモノラウレートを含有す 爪用貼付剤を提供する。このような爪用貼 剤によれば、十分な爪への透過性が得られ 一方で、皮膚への透過性を極めて少ないレ ルまで低減させることが可能となる。また 溶解剤が含有されるため、テルビナフィン び/又はその薬理学的に許容できる塩を高含 量で含有することができ、薬物を爪へ継続 に高用量で送達することが可能となる。
粘着基剤はアクリル系粘着剤からなるも であることが好ましい。また、上記アクリ 系粘着剤は水酸基又はカルボン酸基を有す アクリル系共重合体であることが好ましい このような爪用貼付剤によれば、爪への透 性をより高めることができ、皮膚への透過 をより効果的に低減できる。
粘着剤層は、該層の全質量基準でテルビ フィン及び/又はその薬理学的に許容できる 塩を0.5~50質量%含有することが好ましい。0.5~5 0質量%との含有濃度は、通常の貼付剤と比較 ると高い含有濃度となっており、このよう 高濃度では通常、薬物の結晶化に伴う粘着 の低下などの好ましくない現象が生じるの 一般的であるが、本発明の貼付剤の場合、 ルビナフィンを高濃度に溶解させることが きるため、そのような現象が生じず、薬物 爪へ継続的に高用量で送達することが可能 なる。
テルビナフィンの薬理学的に許容できる は塩酸テルビナフィンであることが好まし 。塩酸テルビナフィンは本発明の爪用貼付 において爪への透過性に特に優れ、抗真菌 として有効である。
粘着剤層はさらに可塑剤を含有すること 好ましい。可塑剤の含有により、貼付剤の 軟性をより容易に調節でき、貼付性を向上 せることができる。
本発明の爪用貼付剤によれば、爪白癬に して効果が期待されるテルビナフィンにつ て、爪の内部への透過性を十分に向上させ ことができ、皮膚への透過性を極めて少な レベルまで低減させることができる。本発 の爪用貼付剤を爪白癬などの爪疾患に適用 ることよって、爪白癬などの爪疾患の治療 果を従来に比べて向上させることができ、 ルビナフィンによる肝障害などの副作用を 小限に抑えることができる。
本発明の爪用貼付剤は、少なくとも、支 体と、該支持体の少なくとも片面上に配置 れた粘着剤層とからなる。また、使用時に 離される剥離シートが粘着剤層上にさらに 層されてもよい。
支持体は、特に限定されないが、粘着剤 中に比較的高含有量で含有させるテルビナ ィンの放出に影響しないものが望ましい。 体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン ポリブタジエン、エチレン酢酸ビニル共重 体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ナイ ン(登録商標)、ポリウレタン等のフィルム はシート、或いはこれらの積層体、複合素 等を用いることができる。中でも、ポリエ レン、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ ステルが爪への貼付時の密着感及び薬物の 出性への影響の点から好ましく用いられる 支持体は、伸縮性又は非伸縮性のもののい れも使用できるが、付着性の点から伸縮性 ものが好ましい。
粘着剤層中には、少なくとも、粘着基剤 薬物としてテルビナフィン又はその薬理学 に許容できる塩、溶解剤としての酢酸ナト ウム及び/又はソルビタンモノラウレート等 が含有される。なお、粘着剤層には、爪への 着色・変色を引き起こさない点から、揮発性 溶媒を使用しないことが好ましい。
薬物としては、少なくともテルビナフィ 及び/又はその薬理学的に許容できる塩が粘 着剤層中に含有される。含有濃度としては、 粘着剤層全質量に対して、0.5~50質量%が好ま く、2.5~50質量%がより好ましい。この含有濃 は、通常の貼付剤と比較すると高いものと っており、このような高濃度では通常、薬 の結晶化に伴う粘着力が低下するなどの好 しくない現象が生じる。しかしながら、本 明の貼付剤の場合、テルビナフィンを高濃 に溶解させることができるため、そのよう 現象が生じず、薬物を爪へ継続的に高用量 送達することが可能となる。含有濃度とし は、50質量%を超えると製剤の物性に悪影響 及ぼす傾向があり、0.5質量%未満であると治 療効果を発揮するに十分な薬物を送達できな くなる傾向がある。
テルビナフィンの薬理学的に許容できる としては、テルビナフィンの塩酸塩、硫酸 、メシル酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、 石酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩など本発明 効果を得られる限りにおいて特に限定され いが、塩酸塩である塩酸テルビナフィンが に好ましく用いられる。
また、任意成分である薬物成分としては 例えばビホナゾール、クロトリマゾール、 オコナゾール、ミコナゾール、エコナゾー 、イソコナゾール、スルコナゾール、オキ コナゾール、クロコナゾール、ケトコナゾ ル、ネチコナゾール、ラノコナゾール、オ コナゾール、イトラコナゾール、フルコナ ール等のアゾール系抗真菌薬、例えばナフ フィン等のアリルアミン系抗真菌薬、例え ブテナフィン等のベンジルアミン系抗真菌 、例えばアモロルフィン等のモルホリン系 真菌薬、例えばリラナフタート、ナフチオ ートN、トルナフタート(ナフチオメートT)、 トルシクラート等のチオカルバミン系抗真菌 薬、例えばウンデシレン酸、ウンデシレン酸 亜鉛、フェニル-11-ヨード-10-ウンデシノエー 等の脂肪酸系抗真菌薬、サリチル酸等のサ チル酸系抗真菌薬、例えばシッカニン、ト コマイシン、ピロールニトリン、ナイスタ ン、ピマリシン、グリセオフルビン、バリ チン等の抗真菌抗生物質類抗真菌薬、例え アンフォテリシンB等のポリエン系抗真菌薬 、例えばエキサラミド等のベンズアミド系抗 真菌薬、例えばシクロピロクスオラミン等の ピリミジン系抗真菌薬、例えばハロプロジン 等のヨードプロパルギル系抗真菌薬、ジエチ ルジチオカルバミン酸亜鉛、チアントール、 フルシトシン、2,4,6-トリブロムフェニルカプ ロン酸エステル、トリメチルセチルアンモニ ウムペンタクロロフェネート、イオウ及び木 槿皮或いはこれらの塩等をさらに含有させる ことも可能である。
粘着基剤中の粘着剤成分としては、アク ル系粘着剤、ゴム系粘着剤、及びシリコー 系粘着剤等が挙げられるが、その中でもア リル系粘着剤が好ましく用いられる。
アクリル系粘着剤としては、2-エチルヘ シルアクリレート、メチルアクリレート、 チルアクリレート、ヒドロキシエチルアク レート、2-エチルヘキシルメタアクリレート 等に代表される(メタ)アクリル酸誘導体を少 くとも一種含有させて重合又は共重合した のであれば特にその限定はないが、例えば 医薬品添加物事典2005(日本医薬品添加剤協 編集)に粘着剤として収載されているアクリ 酸・アクリル酸オクチルエステル共重合体 アクリル酸2-エチルヘキシル・ビニルピロ ドン共重合体溶液、アクリル酸エステル・ 酸ビニルコポリマー、アクリル酸2-エチルヘ キシル・メタクリル酸2-エチルヘキシル・メ クリル酸ドデシル共重合体、アクリル酸メ ル・アクリル酸2-エチルヘキシル共重合樹 エマルジョン、アクリル樹脂アルカノール ミン液に含有するアクリル系高分子等の粘 剤、オイドラギットシリーズ(樋口商会)、DUR O-TAKアクリル粘着剤シリーズ(ナショナルスタ ーチアンドケミカル社製)を用いることが可 である。また、その中でも水酸基又はカル ン酸基を有するアクリル系共重合体である 着剤が、爪への粘着性、薬物放出性の面か 好ましく使用することができる。ここで、 酸基又はカルボン酸基を有するアクリル粘 剤とは、(メタ)アクリロイルモノマー((メタ) アクリロイル基を含むモノマーをいう)の2種 上の共重合体で水酸基若しくはカルボキシ 基を有するもの、又は、(メタ)アクリロイ モノマーとエチレン性不飽和基を有するモ マー((メタ)アクリロイルモノマーを除く)の 重合体で水酸基若しくはカルボキシル基を するもの、であって粘着性を示す化合物を う。その中でも、DURO-TAKアクリル粘着剤シ ーズが好ましく用いられる。
上記アクリル系粘着剤に対しては、ゴム 粘着剤のゴム成分を含有させることも可能 あり、このようなゴム成分としては、天然 ム、スチレン・ブタジエンゴム、スチレン- イソプレン-スチレンブロック共重合体(SIS)、 スチレン-ブタジエン-スチレンブロック共重 体、ポリイソブチレン(PIB)、ポリイソプレ 及びブチルゴム等を例示することができる このうち品質設計の容易さやコストの点か 、天然ゴム、スチレン-イソプレン-スチレン ブロック共重合体、ポリイソブチレン及びポ リイソプレンから選ばれた少なくとも1種を 用することが好ましい。
粘着基材の質量は、粘着剤層全質量に対 て5~85質量%とすることが好ましく、10~80質量 %がより好ましい。
粘着剤層は可塑剤を含有してもよい。使 され得る可塑剤としては、例えばパラフィ 系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオ ル、芳香族系プロセスオイル等の石油系オ ル、スクワラン、スクワレン、例えばオリ ブ油、ツバキ油、ひまし油、トール油、ラ カセイ油等の植物系オイル、シリコンオイ 、例えばジブチルフタレート、ジオクチル タレート等の二塩基酸エステル、例えばポ ブテン、液状イソプレンゴム等の液状ゴム ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘ シル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸ジ ソプロピルなどの液状脂肪酸エステル類、 エチレングリコール、ポリエチレングリコ ル、サリチル酸グリコール、プロピレング コール、ジプロピレングリコール、トリア チン、クエン酸トリエチル、クロタミトン が挙げられる。特に流動パラフィン、液状 リブテン、ミリスチン酸イソプロピル、セ シン酸ジエチル、ラウリン酸ヘキシルが好 しい。
粘着剤層は、溶解剤としての酢酸ナトリ ム及び/又はソルビタンモノラウレートを含 有する。これらの溶解剤を含有することによ り、薬物(特に、テルビナフィン及び/又はそ 薬理学的に許容できる塩)の爪への透過性が 高まり、一方で皮膚への透過性は極めて低く 抑えられる。また、この効果は、酢酸ナトリ ウムを粘着剤層全質量に対して0.5~30質量%、 ましくは1~20質量%含有させることでより効果 的になる。ソルビタンモノラウレートについ ては、粘着剤層全質量に対して、0.5~20質量% 好ましくは1~10質量%含有させることが好まし い。
また、酢酸ナトリウムとソルビタンモノ ウレートとの配合比は、1:40~60:1が好ましい さらに好ましくは、爪への吸収性を高める めに“テルビナフィン及び/又はその薬理学 的に許容できる塩(塩酸テルビナフィン等)” “酢酸ナトリウム”、“ソルビタンモノラ レート”の三者の配合比を100:100:100~100:60:40 配合することが好ましい。上記の配合比に ることにより、粘着剤層中に“テルビナフ ン及び/又はその薬理学的に許容できる塩” を0.5質量%以上含有させても、十分に溶解さ ることが可能となり、さらには、爪への透 性が向上する。一方、このような配合にす ことにより、薬物の皮膚透過性を極めて低 レベルまで低減させることが可能となり、 果的に薬物の全身循環系への移行を防ぎ、 り副作用を低減することが可能となる。さ に、爪への透過性のみを向上させることが 能となり、感染部位への十分な薬物の送達 可能になり、効率的に治療効果を発揮させ ことができる。
爪用貼付剤の粘着剤層中には、上記の他 粘着付与剤、任意成分である吸収促進剤、 酸化剤、紫外線吸収剤、色素、架橋剤、充 剤、防腐剤が任意成分として含有される。
粘着付与剤としては、例えばロジン、ロ ンのグリセリンエステル、水添ロジン、水 ロジンのグリセリンエステル、ロジンのペ タエリストールエステル等のロジン誘導体 例えばアルコンP100(荒川化学工業)等の脂環 飽和炭化水素樹脂、例えばクイントンB170( 本ゼオン)等の脂肪族系炭化水素樹脂、例え クリアロンP-125(ヤスハラケミカル)等のテル ペン樹脂、マレイン酸レジン等が挙げられる 。
任意成分である吸収促進剤としては、例 ば炭素数6~20の脂肪酸、脂肪アルコール、脂 肪酸エステル、アミド、又はエーテル類、芳 香族系有機酸、芳香族系アルコール、芳香族 系有機酸エステル又はエーテル(以上は飽和 不飽和のいずれでもよく、また、環状、直 状分枝状のいずれでもよい)、さらに、乳酸 ステル類、酢酸エステル類、モノテルペン 化合物、セスキテルペン系化合物、エイゾ (Azone)、エイゾン(Azone)誘導体、ピロチオデ ン、グリセリン脂肪酸エステル類、プロピ ングリコール脂肪酸エステル類、ソルビタ 脂肪酸エステル類(Span系)、ポリソルベート (Tween系)、ポリエチレングリコール脂肪酸エ テル類、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 (HCO系)、ポリオキシエチレンアルキルエー ル類、ショ糖脂肪酸エステル類、植物油等 挙げられる。
吸収促進剤は、具体的にはカプリル酸、 プリン酸、カプロン酸、ラウリン酸、ミリ チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イ ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、 ノレン酸、ラウリルアルコール、ミリスチ アルコール、オレイルアルコール、イソス アリルアルコール、セチルアルコール、ラ リン酸メチル、ラウリン酸ヘキシル、ラウ ン酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸イ プロピル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリ チン酸オクチルドデシル、パルミチン酸セ ル、サリチル酸、サリチル酸メチル、サリ ル酸エチレングリコール、ケイ皮酸、ケイ 酸メチル、クレゾール、乳酸セチル、乳酸 ウリル、酢酸エチル、酢酸プロピル、ゲラ オール、チモール、オイゲノール、テルピ オール、l-メントール、ボルネオロール、d- リモネン、イソオイゲノール、イソボルネオ ール、ネロール、dl-カンフル、グリセリンモ ノカプリレート、グリセリンモノカプレート 、グリセリンモノラウレート、グリセリンモ ノオレエート、ソルビタンモノラウレート、 ショ糖モノラウレート、ポリソルベート20、 ロピレングリコール、プロピレングリコー モノラウレート、ポリエチレングリコール ノラウレート、ポリエチレングリコールモ ステアレート、ポリオキシエチレンラウリ エーテル、HCO-60、ピロチオデカン、オリー 油が好ましく、特に、ラウリルアルコール イソステアリルアルコール、ラウリン酸ジ タノールアミド、グリセリンモノカプリレ ト、グリセリンモノカプレート、グリセリ モノオレエート、ソルビタンモノラウレー 、プロピレングリコールモノラウレート、 リオキシエチレンラウリルエーテル、ピロ オデカンがより好ましい。
抗酸化剤としては、トコフェロール及び れらのエステル誘導体、アスコルビン酸、 スコルビン酸ステアリン酸エステル、ノル ヒドログアヤレチン酸、ジブチルヒドロキ トルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソー 等が挙げられる。
充填剤としては、炭酸カルシウム、炭酸 グネシウム、例えばケイ酸アルミニウム、 イ酸マグネシウム等のケイ酸塩、ケイ酸、 酸バリウム、硫酸カルシウム、亜鉛酸カル ウム、酸化亜鉛、酸化チタン等が望ましい
架橋剤としては、アミノ樹脂、フェノー 樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、不飽 ポリエステル等の熱硬化性樹脂、イソシア ート化合物、ブロックイソシアネート化合 、有機系架橋剤、金属又は金属化合物等の 機系架橋剤が望ましい。
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸エ ル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオ シ安息香酸ブチル等が望ましい。
紫外線吸収剤としては、p-アミノ安息香 誘導体、アントラニル酸誘導体、サリチル 誘導体、クマリン誘導体、アミノ酸系化合 、イミダゾリン誘導体、ピリミジン誘導体 ジオキサン誘導体等が望ましい。
爪用貼付剤は、好ましくは使用前、すな ち保管時等に粘着剤層が剥離シートで保護 れ、使用前に剥離される。
剥離シートとしては、特に限定はされな が、剥離処理を施したポリエチレン、ポリ ロピレン、ポリエステルが好ましく用いら る。
爪用貼付剤の製造方法としては、通常用 られる方法であれば特に限定はされず、一 として薬物を含む基剤組成を熱融解させ、 型紙又は支持体に塗工後、支持体又は離型 と張り合わせる方法が挙げられる。また、 物を含む基剤成分をトルエン、ヘキサン、 酸エチル等の溶媒に溶解させ、離型紙又は 持体上に伸展して溶剤を乾燥除去後、支持 あるいは離型紙と張り合わせ本剤を得るこ も可能である。
以下、本発明の実施例を示して、本発明 さらに具体的に説明するが、本発明はこれ の実施例に限定されるものではなく、本発 の技術的思想を逸脱しない範囲での種々の 更が可能である。尚、実施例において、「% 」は全て「質量%」を意味するものとする。
(実施例1)
下記の表1に示す組成を含有する爪用貼付剤
を製造した。具体的には、予め、塩酸テルビ
ナフィン、酢酸ナトリウム及びミリスチン酸
イソプロピルを乳鉢に取りよく混合した後、
酢酸エチルに溶解したアクリル系粘着剤と混
合した。離型紙上に塗工後溶剤の酢酸エチル
を乾燥除去し、PETフィルム支持体と張り合わ
せて実施例1の爪用貼付剤を得た。
(実施例2)
アクリル系粘着剤(DURO-TAK87-2194、ナショナル
スターチ&ケミカル社)の代わりに、アクリ
ル系粘着剤(DURO-TAK87-2516、ナショナルスター
&ケミカル社)を使用したこと以外は、実
例1と同様にして、実施例2の爪用貼付剤を得
た。
(実施例3)
下記の表2に示す組成を含有する爪用貼付剤
を製造した。具体的には、予め、塩酸テルビ
ナフィン、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノ
ラウレート及びミリスチン酸イソプロピルを
乳鉢に取りよく混合した後、酢酸エチルに溶
解したアクリル系粘着剤と混合した。離型紙
上に塗工後溶剤の酢酸エチルを乾燥除去し、
PETフィルム支持体と張り合わせて実施例3の
用貼付剤を得た。
(実施例4)
ソルビタンモノラウレートの代わりにTween80
を使用したこと以外は、実施例3と同様にし
、実施例4の爪用貼付剤を得た。
(比較例1)
下記の表3に示す組成を含有する爪用貼付剤
を製造した。具体的には、予め、塩酸テルビ
ナフィン及びミリスチン酸イソプロピルを乳
鉢に取りよく混合した後、酢酸エチルに溶解
したアクリル系粘着剤と混合した。離型紙上
に塗工後溶剤の酢酸エチルを乾燥除去し、PET
フィルム支持体と張り合わせて比較例1の爪
貼付剤を得た。
(実施例5)
下記の表4に示す組成を含有する爪用貼付剤
を製造した。具体的には、予め、塩酸テルビ
ナフィン、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノ
ラウレート及びミリスチン酸イソプロピルを
乳鉢に取りよく混合した後、酢酸エチルに溶
解したアクリル系粘着剤と混合した。離型紙
上に塗工後溶剤の酢酸エチルを乾燥除去し、
PETフィルム支持体と張り合わせて実施例5の
用貼付剤を得た。
(実施例6)
塩酸テルビナフィンを5.0%とし、アクリル系
粘着剤を82.5%とし、ミリスチン酸イソプロピ
を8.2%とし、酢酸ナトリウムを1.3%としたこ
以外は、実施例5と同様にして、実施例6の爪
用貼付剤を得た。
(実施例7)
塩酸テルビナフィンを7.5%とし、アクリル系
粘着剤を79.6%とし、ミリスチン酸イソプロピ
を8.0%とし、酢酸ナトリウムを1.9%としたこ
以外は、実施例5と同様にして、実施例7の爪
用貼付剤を得た。
(実施例8)
塩酸テルビナフィンを10.0%とし、アクリル
粘着剤を76.8%とし、ミリスチン酸イソプロピ
ルを7.7%とし、酢酸ナトリウムを2.5%としたこ
以外は、実施例5と同様にして、実施例8の
用貼付剤を得た。
(実施例9)
下記の表5に示す組成を含有する爪用貼付剤
を製造した。具体的には、予め、塩酸テルビ
ナフィン、酢酸ナトリウム及びソルビタンモ
ノラウレートを乳鉢に取りよく混合した後、
酢酸エチルに溶解したアクリル系粘着剤と混
合した。離型紙上に塗工後溶剤の酢酸エチル
を乾燥除去し、PETフィルム支持体と張り合わ
せて実施例9の爪用貼付剤を得た。
(実施例10)
下記の表6に示す組成を含有する爪用貼付剤
を製造した。具体的には、予め、塩酸テルビ
ナフィン、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノ
ラウレート及びミリスチン酸イソプロピルを
乳鉢に取りよく混合した後、酢酸エチルに溶
解したアクリル系粘着剤と混合した。離型紙
上に塗工後溶剤の酢酸エチルを乾燥除去し、
PETフィルム支持体と張り合わせて実施例10の
用貼付剤を得た。
(実施例11)
アクリル系粘着剤を86.4%とし、ミリスチン
イソプロピルを4.3%としたこと以外は、実施
10と同様にして、実施例11の爪用貼付剤を得
た。
(実施例12)
アクリル系粘着剤を84.4%とし、ミリスチン
イソプロピルを6.3%としたこと以外は、実施
10と同様にして、実施例12の爪用貼付剤を得
た。
(実施例13)
下記の表7に示す組成を含有する爪用貼付剤
を製造した。具体的には、予め、塩酸テルビ
ナフィン、酢酸ナトリウム及びソルビタンモ
ノラウレートを乳鉢に取りよく混合した後、
酢酸エチルに溶解したアクリル系粘着剤と混
合した。離型紙上に塗工後溶剤の酢酸エチル
を乾燥除去し、PETフィルム支持体と張り合わ
せて実施例13の爪用貼付剤を得た。
(実施例14)
塩酸テルビナフィンを15.0%とし、アクリル
粘着剤を74.5%とし、酢酸ナトリウムを7.5%と
たこと以外は、実施例13と同様にして、実施
例14の爪用貼付剤を得た。
(実施例15)
塩酸テルビナフィンを20.0%とし、アクリル
粘着剤を67.0%とし、酢酸ナトリウムを10.0%と
たこと以外は、実施例13と同様にして、実
例15の爪用貼付剤を得た。
(実施例16)
塩酸テルビナフィンを25.0%とし、アクリル
粘着剤を59.5%とし、酢酸ナトリウムを12.5%と
たこと以外は、実施例13と同様にして、実
例16の爪用貼付剤を得た。
(実施例17)
塩酸テルビナフィンを30.0%とし、アクリル
粘着剤を52.0%とし、酢酸ナトリウムを15.0%と
たこと以外は、実施例13と同様にして、実
例17の爪用貼付剤を得た。
(実施例18 爪貼付剤の性能評価)
<放出試験>
実施例1~17及び比較例1において得られた爪
貼付剤を、富山産業株式会社製、溶出試験
NTR-6100を用いて放出試験を行った。まず、爪
用貼付剤を所定の面積に裁断し、剥離シート
を剥がして回転シリンダーに装着した。次に
、外周部に37℃の温水を循環させ、レセプタ
層にポリエチレングリコール含有リン酸緩
生理食塩水を用い、2時間毎に8時間までサ
プリングを行った。得られたレセプター溶
中の薬物濃度を高速液体クロマトグラフ法
より測定し、放出量を算出した。
<爪デバイス試験>
実施例1~17及び比較例1において得られた爪
貼付剤について爪デバイス試験を行った。
ず、健常ヒト爪を数mm角の正方形に小片化し
、周囲をシリコンシート及びシリコンボンド
にてコーキングした。コーキングされた爪の
上下をシリコン製O-リングではさみ、クライ
チューブを加工したデバイス本体に組み込
だ後、チューブ内を牛血清アルブミン含有
ン酸緩衝生理食塩水(レシーバー液)で満た
た。次に、爪上面に実施例1~17及び比較例1に
おいて得られた爪用貼付剤を貼付し、32℃で3
.5日間×2枚、又は5日間×1枚放置した。爪小片
を取り出し乾燥後、グラインダーにて爪の上
・中層を研磨して除去し下層のみとし、爪小
片の下面に毛瘡白癬菌(Trichophyton mentagrophytes)
の小分生子を接種して、35℃で7日間培養した
。菌の生育を視覚的に観察して生育度を0か
4の5段階(数字が大きいほど生育度が高い)に
コア化(薬効スコア)して判定を行った。そ
後、爪小片に5NのNaOH水溶液を加えて爪を溶
し、抽出した薬物量をLC/MS/MSにて測定し、爪
中量を算出した。また、レシーバー液中の薬
物量をLC/MS/MSにて測定し、爪透過量を算出し
。
<ヘアレスマウス皮膚透過試験>
ヘアレスマウス背部皮膚を剥離し、真皮側
レセプター層側にし、37℃の温水を外周部
循環させたフロースルーセル(5cm 2
)に装着した。角質層側に実施例1~4及び比較
1において得られた爪用貼付剤を貼付し、レ
プター層に生理食塩水を用い、5mL/時間の速
さで2時間毎に24時間までサンプリングを行っ
た。各時間に得られたレセプター溶液は、流
量を正確に測り、高速液体クロマトグラフ法
により薬物濃度を測定した。流量及び薬物濃
度の測定値より1時間当たりの透過速度を算
し、皮膚透過量を求めた。
<実施例1及び2の爪用貼付剤の性能評価>
異なるアクリル系粘着剤からなる粘着基剤
含有する貼付剤(実施例1及び2)において、性
能の相違を評価した。評価の結果は表8に示
た。表8から、アクリル系粘着剤の場合には
塩酸テルビナフィンの放出量が多くて、爪
過性及び抗真菌効果が高いにもかかわらず
皮膚透過性が殆どなかったことが確認され
。また、DURO-TAK87-2194よりはDURO-TAK87-2516のほ
がより高い爪透過性を示したことも確認さ
た。
<実施例3、4及び比較例1の爪用貼付剤の性
能評価>
溶解剤が添加され、又は添加せず、或いは
加された溶解剤の種類が異なる爪用貼付剤(
実施例3、4及び比較例1)において、性能の相
を評価した。具体的には、実施例3の貼付剤
溶解剤としての酢酸ナトリウム及びソルビ
ンモノラウレートを含有し、実施例4の貼付
剤は溶解剤としての酢酸ナトリウム、またソ
ルビタンモノラウレートの代わりにTween80を
有するが、比較例の貼付剤は溶解剤を含有
ていない。評価の結果は表9に示した。表9か
ら、酢酸ナトリウムは爪透過性に大きく寄与
しており、またソルビタンモノラウレートも
爪透過性を上昇させていることが確認された
。
<実施例5~8の爪用貼付剤の性能評価>
塩酸テルビナフィンの含有量が異なる爪用
付剤(実施例5~8)において、性能の相違を評
した。評価の結果は、表10に示した。表10か
、塩酸テルビナフィン濃度の上昇に伴って
放出量や爪透過性が上昇し、抗真菌効果も
くなることが確認された。
<実施例9~12の爪用貼付剤の性能評価>
可塑剤であるミリスチン酸イソプロピルが
加され、又は添加せず、或いは添加される
が異なる爪用貼付剤(実施例9~12)において、
能の相違を評価した。評価の結果は、表11
示した。表11から、ミリスチン酸イソプロピ
ルが添加されていなくても、また添加されて
濃度が異なっても爪透過性に殆ど影響を与え
なかったことが確認された。
<実施例13~17の爪用貼付剤の性能評価>
塩酸テルビナフィンの含有量が異なる爪用
付剤(実施例13~17)において、性能の相違を評
価した。評価の結果は、表12に示した。表12
ら、塩酸テルビナフィン濃度の上昇に伴っ
、放出量や爪透過性が上昇し、抗真菌効果
高くなることが確認された。
