Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
NEUTRALIZER, METHOD FOR ELECTRETIZING MICROPHONE BY USING SAME, AND ELECTRETIZING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/147848
Kind Code:
A1
Abstract:
The variation of the amount of charge given to an electretized dielectric film because of ionizer irradiation is reduced, and the variation of the sensitivity of a microphone is also reduced. A conductor (4) is maintained in a floating state without grounding the conductor (4).  In consequence, current pass to an ionizer (1) is prevented, and draw-in of ions emitted from the ionizer into the dielectric film (32) due to the electric field produced by a loop circuit formed is reduced.  Therefore, an effect in reducing the variation of the amount of charge given by the ionizer (1) is produced, an uneven amount of charge is reduced, leading to reduction of the variation of the microphone sensitivity.

Inventors:
KINBARA TARO
Application Number:
PCT/JP2009/002493
Publication Date:
December 10, 2009
Filing Date:
June 03, 2009
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
KINBARA TARO
International Classes:
H04R31/00; H01G7/02; H04R19/01; H04R19/04
Foreign References:
JP2001118749A2001-04-27
JPH037189Y21991-02-22
Attorney, Agent or Firm:
OGURI, Shohei et al. (JP)
Shohei Oguri (JP)
Download PDF:
Claims:
 電源と、イオンを供給するための電極とを備えたイオナイザで構成され、前記イオナイザを用いて、エレクトレット化された誘電体膜以外の帯電物の除電を行なう除電装置であって、
 前記誘電体膜が、電気的に非接地状態となるようにして、イオナイザからのイオンを照射するように構成された除電装置。
 請求項1に記載の除電装置であって、
 前記誘電体膜に当接された導電物を具備し、前記導電物が非接地状態である除電装置。
 請求項1に記載の除電装置であって、
 前記電極は、針状電極である除電装置。
 イオナイザを用いて誘電体膜をエレクトレット化するエレクトレット化装置であって、
 除電に際しては、前記誘電体膜が電気的に非接地状態で、イオナイザからのイオンを照射するように、誘電体膜を支持する支持部またはその近傍が非接地電位となるように構成されたマイクロホンのエレクトレット化装置。
 イオナイザを用いてイオン照射を行い、誘電体膜をエレクトレット化するエレクトレット化工程と、
 エレクトレット化以外の不要電荷を除電する除電工程とを含み、
 前記除電工程が、前記誘電体膜が、電気的に非接地状態で、イオナイザからのイオンを照射するマイクロホンのエレクトレット化方法。
Description:
除電装置、これを用いたマイク ホンのエレクトレット化方法およびエレク レット化装置

 本発明は、除電装置、マイクロホンのエ クトレット化方法およびエレクトレット化 置に係り、特にエレクトレット化によって 荷チャージのなされた誘電体膜へのイオナ ザ照射による着電量変化に伴う感度変化の 制に関するものである。

 MEMSマイクロホンは、エレクトレット化に よって、電荷をチャージして半永久的な分極 を持つエレクトレット膜を形成することで、 コンデンサの直流バイアスを不要とした音響 電気変換装置である。エレクトレット膜は、 誘電体膜に電荷を注入して固定することで形 成され、注入された電荷によって発生する電 界によりコンデンサの両極に電位差が生ずる 。なお、誘電体膜に電荷を注入して固定する ことを、エレクトレット化、固定された電荷 の量を着電量という。

 近年、半導体プロセス技術を用いて、シ コン基板を加工することで、製造されるMEMS (微小電気機械システム)マイクが注目されて る。MEMSマイクロホンにおけるエレクトレッ ト化は、シリコン基板を微細加工することで 形成されるMEMSマイク用チップを実装基板上 実装状態、或いは個片化したMEMSマイク用チ プ単体で誘電体膜をエレクトレット化する 法であり、一つの針状電極或いはワイヤ電 による少なくても1回のコロナ放電を、一つ 或いは複数の前記MEMSマイク用チップに対し 実施することにより、前記誘電体膜をエレ トレット化するものである。(特許文献1)

 また高精度エレクトレット化方法として コンデンサマイクロホンの誘電体膜を接地 位にし、且つ固定電極を接地電位と異なる 位にした状態で、固定電極の上方において ロナ放電を行い、それによって誘電体膜を レクトレット化する方法がある。(特許文献 2)

国際公開第2006/132193号

日本国特開2007-294858号公報

 ところで、電子デバイスは静電気放電(ESD:el ectrostatic discharge)による影響(回路系の絶縁破 壊、異物吸着等)を無視することができない とから、イオナイザによる帯電物の除電が 要不可欠である。
 そこで、不要電荷を除去するための除電工 が実施され、エレクトレット化された誘電 膜にイオナイザによりイオン照射している
 しかしながら、エレクトレット化された誘 体膜にイオナイザによりイオン照射すると 電量が変化することが実験からわかってい 。これはエレクトレット化された誘電体膜 電荷が抜けるためであると考えられる。
 さらに、着電量はマイクロホンの感度に比 することから、イオナイザからの照射イオ による着電量の変化はマイクロホンの感度 らつきに繋がり、着電量変化を抑制するこ が求められていた。

 本発明は、前記実情に鑑みてなされたもの 、エレクトレット化された誘電体膜の着電 変化を抑制しつつ、イオナイザによる帯電 の除電を実現し、感度ばらつきの少ないマ クロホンを提供することを目的とする。
 また、本発明は、不要電荷の除電を行なう とを目的とする。

 そこで本発明では、電源と、イオンを供 するための電極とを備えたイオナイザで構 され、前記イオナイザを用いて、エレクト ット化された誘電体膜にイオナイザからの オンを照射する工程において、前記誘電体 が、電気的に非接地状態すなわち浮遊状態 なるように構成される。

 イオナイザによる除電効果を保ちつつ、 レクトレット化された誘電体膜の着電量変 を抑制させるため、本発明による装置構造 することで、着電によりエレクトレット化 れた誘電体膜の電荷が抜けにくくなり、イ ナイザによる着電変化の影響を低減させる とができ、マイクロホンの感度ばらつきを 制させることが可能となる。

 また着電量変化は、着電によりエレクトレ ト化された誘電体膜にイオナイザからのイ ンが直接照射され且つ誘電体膜下にアース 接続された導電物を設置された場合のみ、 生することが実験からわかっている。さら 、誘電体膜と導電物間に絶縁物を介しても 着電量変化が生じることがわかっている。
 そこで、このように、エレクトレット化さ た誘電体膜下にある導電物を非接地状態に 持するようにし、アースに接続しない構造 とすることにより、アース接続による導電 からイオナイザへ電流が流れループ回路を 成されることで発生する電界による誘電体 へのイオンの引き込みを阻止することがで る。その結果、誘電体膜に保持された電荷 抜けにくくなることから、着電量変化を抑 させ、マイクロホンの感度変化を減少させ ことができる。
 またエレクトレット化された誘電体膜下に 電物を設置しない構造体とした場合におい も、ループ回路の形成による電界が発生せ 、上記と同等の効果を得ることができる。
 なおここで非接地状態とは、誘電体膜に電 が流れないように、電位接続されない状態 なわち浮遊状態をいうものとする。

 以上説明してきたように、本発明によれ 、エレクトレット化された誘電体の近傍に る導電物を接地しないようにすることで、 電物からイオナイザへ電流が流れループ回 を形成するのを防ぐことができる。したが て、導電物からイオナイザへ電流が流れル プ回路が形成されることで発生する電界に る、誘電体膜へのイオンの引き込みを阻止 ることができる。そしてこれにより、イオ イザによる着電量変化を低減することで、 電量ばらつきが減少し、製品であるマイク ホンの感度変化の抑制に繋げることができ 。

本発明の実施の形態におけるイオナイ 設置設備の概略図 同イオナイザ設置設備を用いて着電工 を実施する際の概略図 本発明の実施の形態で形成されるMEMSマ イクロホンチップを示す図 同マイクロホン装置の実装状態を示す

 以下、本発明を実施するための形態につい 、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は 本発明の実施の形態におけるイオナイザ設置 設備の概略図である。図2はエレクトレット 工程におけるイオナイザ設置設備を示す図 図3はMEMSマイクロホンチップを示す図、図4 その実装状態を示す図である。
 本実施の形態では、図1に示すように、エレ クトレット化された誘電体膜32の着電量の安 化と不要電荷の除去を目的とする除電工程 おいて、エレクトレット化された誘電体膜3 2を備えたMEMSマイクロホンチップ43を固定し いる基台としての実装基板42(絶縁物)に接触 ている設備筐体等の導電物4をアース5への 続を行わないで非接地状態とした構造体を いたことを特徴とするものである。非接地 態にすることにより、導電物4からイオナイ 1へ電流が流れずループ回路が形成されない ことから電界が生じず、電界による誘電体膜 32へのイオンの引き込みを抑制することがで 、着電量変化を抑制しマイクロホンの感度 化を低減することができる。本発明の徐電 置は、針状電極11と、これに給電するため 高電圧電源12とを具備した、イオナイザ1で 成されるが、筐体などの導電物4を、回路内 接続するかどうかが、重要な構成要件とな 。

 なお、本実施の形態では、図2に示すよう に、MEMSマイクロホンを載置する導電物4を接 するとともに、イオナイザ1と誘電体膜32と 距離を14mm、コンデンサマイクロホン用チッ プにおける固定電極31を接地電位と異なる電 にした状態で、固定電極31の上方において オナイザ1を用いてコロナ放電を行い、誘電 膜32をエレクトレット化し、この後の工程 ついては、図1に示すように、導電物4をアー ス5への接続を行わない構造体とし、イオナ ザ1によるイオン照射を行い、不要電荷を除 する(除電工程)ようにしたものである。

 エレクトレット化工程においては、コロ 放電によって発生するイオンは、固定電極3 1の電位によって制御されながら固定電極31の 音孔35を経由して誘電体膜32に達し、それに って誘電体膜をエレクトレット化すること できる。さらに、着電による誘電体膜32の電 位が固定電極31の電位と等しくなるまで、誘 体膜32がエレクトレット化される。そのた 、エレクトレット着電の条件と誘電体膜32に エレクトレット化される電圧(着電による誘 体膜の電位)との関係を事前に調べることな に、誘電体膜を目的の着電量に精度よくエ クトレット化できる。

 なお、以上の説明では、図1のように材料 (絶縁物)3下に導電物4が設置された構造につ て説明したが、筐体の底部を、ポリカーボ ート等の耐熱性絶縁物で構成し、誘電体膜2 傍の導電物4を除去した場合についてもルー プ回路の形成による電界の発生が生じないこ とから、同様の効果を得ることが可能である 。

 次に、本発明の実施の形態1に係るエレク トレット化方法について図面を参照しながら 説明する。

 図3は、シリコン基板をマイクロ加工して 製造されるMEMSマイクロホン(シリコンマイク ホン)の構造を説明するためのデバイスの断 面図である。

 図3に示すように、シリコンマイクロホン 43は、シリコン基板(シリコンダイヤフラム)34 と、シリコン基板34の除去領域を覆うように けられ且つコンデンサの一極として機能す 振動膜33と、振動膜33上に設けられ且つエレ クトレット化対象の膜となる誘電体膜32と、 動膜33と対向するようにシリコン基板34上に スペーサ部37によって支持されており且つコ デンサの他極として機能する固定電極31と 備えている。固定電極31には、複数の音孔( 波を振動膜33に導くための開口部)35が設けら れている。また、振動膜33と固定電極31との には、犠牲層のエッチングにより形成され エアギャップ36が介在する。シリコンマイク ロホン43を構成する振動膜33、固定電極31及び 無機誘電体膜32は、シリコンの微細加工技術 CMOS(相補型電界効果トランジスタ)の製造プ セス技術とを利用して製造される。

 本実施の形態では、このMEMSマイクロホンチ ップに対してエレクトレット化を行なう。
 図2および図1のエレクトレット化に用いら るイオナイザ1は、1つのシリコンマイクロホ ンに対して、1つの針状電極を用いたコロナ 電によりイオンを照射してエレクトレット を行う。

 図2に示すように、本実施形態のエレクト レット化処理には、針状電極11を用いたイオ イザ1によるコロナ放電を利用する。すなわ ち、シリコンマイクロホン(半導体デバイス)4 3の上方に針状電極11を位置させる。針状電極 11には、コロナ放電を生じさせるための高電 電源12が接続されている。高電圧電源12は例 えば5~10kV程度の高電圧を針状電極11に印加す 。そして本発明の徐電装置は、針状電極11 、これに給電するための高電圧電源12とを具 備した、イオナイザ1で構成されるが、さら 、筐体などの導電物4を、回路内に接続する どうかが、構成要件となる。ここで電極は 状電極に限定されるものではなく、コロナ 電を生起し得る形状であればよい。

 尚、エレクトレット着電工程時には、シ コンマイクロホン43に対して、実装態様時 は異なる配線がなされる。

 以上に述べた図2に示す状態で、シリコン マイクロホン43の内部の誘電体膜32(図3参照) 対して、針状電極11によるコロナ放電によっ て生じたイオンを照射する。これにより、シ リコンマイクロホン43の誘電体膜32(図1参照) 、固定電極31に印加している電圧でエレクト レット化することができる。

 このとき、固定電極31は接地されている 、所定電位に設定されている。シリコンマ クロホン43の固定電極31を接地電位と異なっ 電位にすることによって、振動膜33と固定 極31との間に電位差が生じ、その結果、針状 電極11によるコロナ放電によって生じたイオ が、固定電極31に設けられた複数の音孔35を 経由して誘電体膜32に引き付けられる。

 そして、誘電体膜32が徐々にエレクトレ ト化されてその電位(エレクトレット電位)が 大きくなっていき、最終的には振動膜33上の 電体膜32表面の電位と固定電極31の電位とが 等しくなる。

 誘電体膜32の電位と固定電極31の電位とが 等しくなると、イオンは誘電体膜32まで照射 れなくなるため、誘電体膜32は、エレクト ット電位が固定電極31に印加した電位と等し くなるまでエレクトレット化されることにな る。

 着電工程においては、イオナイザ-誘電体 膜間距離14mm、イオナイザ照射時間2.5sec、エ ー流量0L/minで導電物4をアース接地しておこ った(図2参照)。

 続いて、導電物4のアース接地を外し図1の 態にして不要電荷の除電を実施した。
 不要電荷の除電においては、イオナイザ条 として、イオナイザ-誘電体膜間距離80mm、 オナイザ照射時間180min、エアー流量10L/minで った際、従来のように導電物4をアース接地 した場合、着電変化量が平均-0.83dB(感度換算) であったのに対し、アース接続を行わないこ とにより着電変化量が平均-0.04dBに減少する とを確認した。

 図4は、シリコン基板を用いたエレクトレ ットマイクロホンの実装構造(ケース封入後 構造)を示す断面図である。尚、図4において 、図3と共通する部分には同じ符号を付すこ により、重複する説明を省略する。また、 4において、シリコンマイクロホン(半導体デ バイス)43については簡略化して描いている( 際の構造は図3に示すとおりである)。

 図4に示すように、プラスチック又はセラ ミックよりなる実装基板42上に、シリコンマ クロホン(半導体デバイス)43とその他の素子 である電子部品(FET、抵抗、アンプ等)45が実 されている。

 実装基板42の裏面には接地パターン46とマ イク信号出力パターン47とが配置されている 図3に示すように、実装態様ではシリコンマ イクロホン43は実装基板42上に実装されてい 。コンデンサの一極をなす振動膜(振動電極) 33は、ボンディングワイヤ44aを介してその他 電子部品45に電気的に接続されている。ま 、その他の電子部品45は、ボンディングワイ ヤ44cを介して、実装基板42上の配線パターン6 0bに電気的に接続されている。コンデンサの 極をなす固定電極31は、ボンディングワイ 44bを介して、実装基板42上の配線パターン60a に電気的に接続されている。また、各配線パ ターン60a及び60bはそれぞれ、実装基板42の内 の配線L1及びL2を介して、実装基板42の裏面 設けられた接地パターン46及びマイク信号 力パターン47に電気的に接続されている。

 シールドケース41は、エレクトレット化 理が済んだ後に、実装基板42上に取り付けら れる。このシールドケース41には、音波を導 音孔としての広い開口部49が設けられてい 。

 以上に説明したように、本実施の形態に れば、シリコン基板をマイクロ加工して形 されるコンデンサマイクロホンにおいて、 的の着電量に誘電体膜32を高精度でエレク レット化し、この後、アース接続を外して 電を行なうことで、着電量変化を招くこと く、不要電荷の除電を実現することができ マイクロホンの感度変化を抑制することが き、着電された誘電体膜の着電量変化を抑 することが可能となる。

 なお前記実施の形態では、MEMSマイクロホ ンチップに対して、エレクトレット化を行な う方法について説明したが、ウェハレベルで エレクトレット化する場合、あるいは実装後 にエレクトレット化を行う場合にも適用可能 である。

 また、本発明は上記の実施の形態におい 示されたものに限定されるものではなく、 細書の記載、並びに周知の技術に基づいて 当業者が変更、応用することも本発明の予 するところであり、保護を求める範囲に含 れる。

 また、本出願は、2008年6月4日出願の日本 許出願(特願2008-147023)に基づくものであり、 その内容はここに参照として取り込まれる。

 本発明の除電装置は、着電された誘電体 の着電量変化を抑制することができ、着電 れたデバイスに不要な電荷を除電すること できることから、MEMSマイクロホンをはじめ 種々のデバイスの除電に適用可能である。

1 イオナイザ
3 絶縁物
4 導電物
5 アース
11 針状電極
12 高電圧電源
31 固定電極
32 誘電体膜
33 振動膜
34 シリコン基板
35 音孔
36 エアギャップ
37 スペーサ部
41 シールドケース
42 実装基板
43 シリコンマイクロホン(半導体デバイス)
45 電子部品
46 接地パターン
47 マイク信号出力パターン
49 開口部
60a、60b 配線パターン




 
Previous Patent: WO/2009/147844

Next Patent: CHAIR WITH TILTING BACKREST