Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
NITROGENOUS CARBON MATERIAL AND PROCESS FOR PRODUCING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/117855
Kind Code:
A1
Abstract:
A process for producing a nitrogenous carbon material, comprising the first step of carrying out a first heating treatment of azulmic acid in an oxygenous gas atmosphere to thereby obtain a heating treatment product and the second step of carrying out a second heating treatment of the heating treatment product in an inert gas atmosphere.

Inventors:
HINAGO HIDENORI (JP)
Application Number:
JP2008/055964
Publication Date:
October 02, 2008
Filing Date:
March 27, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
ASAHI KASEI CHEMICALS CORP (JP)
HINAGO HIDENORI (JP)
International Classes:
C01B21/082; C01B32/60
Foreign References:
JP2005000798A2005-01-06
JP2006124250A2006-05-18
JP2005089264A2005-04-07
JP2001080914A2001-03-27
JPH1021918A1998-01-23
JP2004168587A2004-06-17
JP2005000798A2005-01-06
JP2003277026A2003-10-02
JPH0790588A1995-04-04
JPH0927317A1997-01-28
JP2004342463A2004-12-02
JP2003137524A2003-05-14
JP2000001306A2000-01-07
JPH08165111A1996-06-25
JP2004362802A2004-12-24
JPH08180866A1996-07-12
JP2005239456A2005-09-08
Other References:
See also references of EP 2128083A4
"Dodensei Kobunshi no Kiso to Oyo", 1998, INDUSTRIAL PUBLISHING & CONSULTING, INC
ANGEW. CHEM., vol. 72, 1960, pages 379 - 384
SHINKU KAGAKU, VACUUM SCIENCE, vol. 16, 1969, pages 64 - 72
ORIGINS OF LIFE AND EVOLUTION OF THE BIOSPHERE, vol. 28, 1998, pages 461 - 473
Attorney, Agent or Firm:
INABA, Yoshiyuki et al. (Roppongi Hills Mori Tower 6-10-1, Roppongi, Minato-k, Tokyo 23, JP)
Download PDF:
Claims:
 アズルミン酸に酸素含有ガス雰囲気下で第1の加熱処理を施して加熱処理物を得る第1工程と、前記加熱処理物に不活性ガス雰囲気下で第2の加熱処理を施す第2工程と、を有する窒素含有炭素材料の製造方法。
 前記第1の加熱処理を170~600℃で施す、請求項1に記載の窒素含有炭素材料の製造方法。
 炭素原子と水素原子と窒素原子とを含み、請求項1又は2に記載の方法で製造された窒素含有炭素材料。
 前記窒素原子、前記炭素原子、前記水素原子が下記式(I)及び(II)で表される条件を満たす窒素含有炭素材料。
  (N N /N C )>1.209×(N H /N C )-0.0346  (I)
  (N N /N C )>0.04  (II)
(式中、N N 、N C 、N H はそれぞれ、前記窒素原子、前記炭素原子、前記水素原子の数を示す。)
Description:
窒素含有炭素材料およびその製

 本発明は、窒素含有炭素材料およびその 造方法に関する。

 炭素材料は、従来、吸着材等として主に使 されていたが、導電性等の電子材料物性、 い熱伝導率、低い熱膨張率、軽さ、耐熱性 の基本的な性質を持つために幅広い用途が 討されるようになってきている。特に最近 その電子材料物性が着目されており、リチ ムイオン二次電池負極、キャパシタ用電極 の電子材料分野にも使用、あるいは検討さ ている。
 かかる炭素材料は、従来、椰子殻、石炭コ クス、石炭又は石油ピッチ、フラン樹脂、 ェノール樹脂等を原料とし、炭化処理して 造されている。

 近年になって、かかる炭素材料に他の元 を含有させて炭素材料の物性の幅をさらに げて発展させようとする試みがある。こう た中で、最近、窒素含有炭素材料は、リチ ムイオン二次電池負極、キャパシタ用電極 どの用途(例えば特許文献1、2参照)において 、電気化学的特性が向上することが報告され ている。また、窒素含有炭素材料は、吸着剤 (例えば特許文献3参照)、水素吸蔵材料として の特性(例えば特許文献4、5参照)も報告され 目されている。

 従来、知られている窒素含有炭素材料の製 及び窒素含有炭素材料を、以下に列挙する
 窒素含有炭素材料の製法としては、主に、( 1)低分子の窒素含有有機化合物を原料として それを化学気相蒸着(CVD)させる方法、(2)低 子の窒素含有有機化合物を原料として重合 せ、得られた樹脂を炭化処理する方法、等 知られている。

 前述の(1)の方法として、例えば、ピロー 等の窒素含有機化合物を基板上に析出させ 方法(特許文献6、7参照)、多孔体の細孔内に 析出させる方法(特許文献3参照)、アセトニト リルのような非環状有機化合物を炭素材料上 に析出させる方法(特許文献8、5参照)、2,3,6,7- テトラシアノ-1,4,5,8-テトラアザナフタレンを 重合させ高温で炭化させる方法(特許文献9参 )等の方法が知られている。

 前述の(2)の方法として、例えば、メラミン 脂、尿素樹脂、アニリン樹脂を高温で炭化 せる方法(特許文献10参照)、ポリイミドを高 温で炭化させる方法(特許文献1参照)、ポリア ニリンを高温で炭化させる方法(特許文献2参 )、ポリピロールを高温で炭化させる方法( 許文献11参照)、フタロシアニンをフラン樹 の前駆体に混合し高温で炭化させる方法(特 文献12参照)、ポリアクリロニトリルを高温 炭化させる方法(例えば特許文献13参照)等の 方法が知られている。

特開2001-80914号公報

特開平10-21918号公報

特開2004-168587号公報

特開2005-798号公報

特開2003-277026号公報

特開平7-90588号公報

特開平9-27317号公報

特開2004-342463号公報

特開2003-137524号公報

特開2000-1306号公報

特開平8-165111号公報

特開2004-362802号公報

特開平8-180866号公報

特開平2005-239456号公報

 しかしながら、上記(1)、(2)のいずれの方法 も、省資源、省エネルギーを充足させなが 、高窒素含有量と低水素含有量を達成する 料、およびその製造方法としては不十分な 況にある。
 すなわち、上記(1)の方法では、CVDを用いた 法自体が工業的に大量に製造するためには 向きである。また、CVDの工程において塩素 のハロゲン含有化合物を用いる場合は材質 腐食という問題があり好ましくない。
 さらに、CVDによって得られた窒素含有炭素 料は、一般に、窒素含有量が少なく、水素 有量が多い。また、その窒素含有炭素材料 はニトリル基やハロゲン基が残存する。例 ば、特許文献6、特許文献9、特許文献5では ピロールや2,3,6,7-テトラシアノ-1,4,5,8-テト アザナフタレン、アセトニトリルや、臭化 トリルを原料としてCVDにより窒素含有炭素 料が製造されている。これらの窒素含有炭 材料は、窒素含有量が少ないか、または水 含有量が多い。また、これらの窒素含有炭 材料にはニトリル基やハロゲン基が残存し いる。

 (2)の方法では、樹脂が高価であるという 題がある。すなわち、樹脂原料であるモノ ーが多段の反応によって製造されるなど製 工程が複雑であったり、工業的に大量に製 されていないモノマーから合成される樹脂 原料として炭素材料を製造したりする。そ ため、基礎原料からの工程を勘案すると炭 材料の製造に至るまで膨大な原料とエネル ーを消費するという問題がある。さらに重 工程や樹脂成型工程、繊維化工程が複雑で るために、炭化して窒素含有炭素材料を得 にはますます多くの原料及びエネルギーを 費することになる。それゆえ、窒素含有炭 材料が高価となり各種の用途向けに供給す には適していない。さらには、樹脂を炭化 た際に炭化物の回収率が低いという問題が る。また、得られる窒素含有炭素材料中の 素含有量が少ないという問題もある。ある は、逆に窒素含有量を多くしようとして炭 温度を下げたり炭化時間を短くしたりする 、炭化が進行せずに水素含有量も多くなっ 共役構造の形成が不十分となり、そもそも 素材料としての特性が十分に発揮されない いう問題もある。また、炭化の工程で塩素 のハロゲンを用いたり、高圧条件に設定し りするのは材質や運転の面で工業的に不利 ある。

 つまり、従来の技術で得られていた窒素 有炭素材料は、窒素含有量が少なく、水素 有量が多いという問題があり、また、ニト ル基やハロゲン基を含むという問題があっ 。水素吸蔵材料、リチウムイオン二次電池 キャパシタ等の電子材料分野で用いられる 素材料としては、窒素原子の含有量が高い とが有利であることが知られている(例えば 特許文献5、特許文献7、特許文献14)。また、 素含有量が少ないほど共役構造が発達する とから電子導電性等の電子物性に有利であ 。また官能基の存在は好ましくない。

 水素含有量と共役構造との関係は公知であ が、ここで若干説明しておく。
 電子導電性等の電子物性を発現させる機構 、例えば、導電性高分子の基礎と応用(アイ ピーシー(1988年))の2章、3章に説明があるよう に公知である。例えば、下記式(1)の構造式で 表されるポリエチレンは絶縁性であるが、下 記式(2)の構造式で表されるポリアセチレンは 導電性を有する。

 ポリエチレンのように飽和結合のみを有す 構造では、電子はσ電子として原子同士の 合に使われており、自由に動くことはでき い。一方、二重結合と単結合とを有するポ アセチレンのような構造は共役構造と呼ば 、π電子という非常に動きやすい電子を持っ ている。そのために電子導電性等の電子物性 を有する。この共役構造が広がる(2次元的な がりや分子量が大きくなる)ほど、導電性な どの電子的物性は向上する。

 水素含有量の観点では、ポリアセチレンは 素含有量が少ない。二重結合を持つには水 が抜ける必要があるからである。また、ベ ゼン環が連なった構造では、二次元的な広 りをもつほど水素含有量は減少する。した って、水素含有量が少ないということは共 構造を発達させる上で重要な指標となる。
 窒素原子を含有する高分子についても同様 ある。例えばメラミン樹脂は窒素含有量が 常に多い高分子であるが、共役構造は各々 トリアジン環で途切れているため絶縁性で る。しかし、これを炭化すると、水素含有 が減少しながら共役構造が発達し、キャパ タや水素吸蔵材料等の電子物性が発現する
 こうしたことから単に、窒素含有量が多い みでなく、水素含有量も少ない新規な炭素 料及びその製造方法が望まれている。

 本発明は、工業的に簡易で大量製造が可能 窒素含有炭素材料の製造方法を提供するこ を目的とする。
 また、本発明は、窒素原子の含有率が高く かつ水素原子の含有率が低い新規な窒素含 炭素材料を提供することを目的とする。

 本発明者は、上記課題を解決するために 意研究を重ねた結果、新規な窒素含有炭素 料の製造方法、及び窒素含有炭素材料を見 し、本発明を完成するに至った。

 すなわち、本発明は、下記のとおりである
(1)アズルミン酸に酸素含有ガス雰囲気下で第 1の加熱処理を施して加熱処理物を得る第1工 と、前記加熱処理物に不活性ガス雰囲気下 第2の加熱処理を施す第2工程と、を有する 素含有炭素材料の製造方法。
(2)前記第1の加熱処理を170~600℃で施す、上記( 1)の窒素含有炭素材料の製造方法。
(3)炭素原子と水素原子と窒素原子とを含み、 上記(1)又は(2)の方法で製造された窒素含有炭 素材料。
(4)前記窒素原子、前記炭素原子、前記水素原 子が下記式(I)及び(II)で表される条件を満た 窒素含有炭素材料。
  (N N /N C )>1.209×(N H /N C )-0.0346  (I)
  (N N /N C )>0.04  (II)
(式中、N N 、N C 、N H はそれぞれ、前記窒素原子、前記炭素原子、 前記水素原子の数を示す。)

 本発明によると、工業的に簡易で大量製造 可能な窒素含有炭素材料の製造方法を提供 ることができる。
 また、本発明によると、窒素原子の含有率 高く、かつ水素原子の含有率が低い新規な 素含有炭素材料を提供することができる。

本実施形態による窒素含有炭素材料の 造方法を示す工程の概略図である。 (N H /N C )を横軸に、(N N /N C )を縦軸にそれぞれとり、実施例で得られた 素含有炭素材料と比較例で得られた窒素含 炭素材料とを対比したプロット図である。

 以下、必要に応じて図面を参照しながら、 発明を実施するための最良の形態(以下、単 に「本実施形態」という。)について詳細に 明する。

 図1は、本実施形態の窒素含有炭素材料の 製造方法を説明するための工程図である。図 1に示すように、本実施形態の窒素含有炭素 料の製造方法は、青酸を含む原料を重合し アズルミン酸を得る工程S10と、得られたア ルミン酸に酸素含有ガス雰囲気下で第1の加 処理を施して加熱処理物を得る第1工程S12と 、前記加熱処理物に不活性ガス雰囲気下で第 2の加熱処理を施す第2工程S14とを有する。こ で、「アズルミン酸」とは、主として青酸( シアン化水素)を重合して得られる重合物の 称である。以下、各工程を詳述する。

 まず、工程S10では、主として青酸を含む 料を重合してアズルミン酸を得る。工程S10 用いる青酸としては、公知の方法で製造さ たものを用いることができ、例えば以下の 法で製造される。ただし、青酸の製造方法 これらに限定されない。具体的には、青酸 、プロピレン、イソブチレン、tert-ブチル ルコール、プロパン又はイソブタンを触媒 在下にアンモニア、酸素含有ガスと反応さ る気相接触反応によってアクリロニトリル メタクリロニトリルを製造する方法におい 副生される。このため、工程S10で用いる青 は非常に安価に入手することが可能である 上述の気相接触反応は従来公知の反応であ ため、その反応条件も公知のものであれば い。ただし、青酸を増産するために、例え メタノール等のアンモ酸化反応によって青 を生成するような原料を、反応器に供給し もよい。

 また、天然ガスの主成分であるメタンを触 存在下にアンモニア、酸素含有ガスと反応 せるアンドリュッソー法によって製造され 青酸を用いることができる。この製造方法 メタンを用いるため、非常に安価に青酸を 手できる方法である。
 もちろん、青酸の製造方法は、青化ソーダ を用いる実験室的な製造方法であってもか わないが、上記の工業的に製造される青酸 用いるのが、青酸を多量かつ安価に製造で る観点から好ましい。

 工程S10において、主として青酸を含む原 を重合して、黒色から黒褐色の青酸を主と た重合物であるアズルミン酸を得る。ここ 、高純度のアズルミン酸を得る観点から、 として青酸を含む原料の全体量に対して、 酸以外の重合性物質の存在比は40質量%以下 あると好ましく、より好ましくは10質量%以 であり、さらに好ましくは5質量%以下であ 、特に好ましくは1質量%以下である。言い換 えると、上記原料中の青酸の存在比は、60質 %以上であると好ましく、90質量%以上である とより好ましく、95質量%以上であるとさらに 好ましく、99質量%以上であると特に好ましい 。

 アズルミン酸は、青酸及び場合によっては 量のそれ以外の重合性物質を種々の方法で 合させることにより製造される。
 重合方法としては、例えば、Angew.Chem.72巻、 p379-384(1960年)及びその引用文献、あるいは、 空科学、16巻、p64-72(1969年)及びその引用文 に記載の方法である、液化青酸や青酸水溶 を加熱する方法、それらを長時間放置する 法、それらに塩基を添加する方法、それら 光を照射する方法、それらに高エネルギー 放射をする方法、それらの存在下で種々の 電を行う方法が挙げられる。

 液化青酸や青酸水溶液に塩基を添加してそ 塩基の存在下に青酸を重合させる方法にお て、上記塩基としては、例えば、水酸化ナ リウム、水酸化カリウム、シアン化ナトリ ム、シアン化カリウム、有機塩基、アンモ ア、アンモニア水などを例示することがで る。有機塩基としては、一級アミンR 1 NH 2 、二級アミンR 1 R 2 NH、三級アミンR 1 R 2 R 3 N、四級アンモニウ塩R 1 R 2 R 3 R 4 N + が挙げられる。ここで、R 1 、R 2 、R 3 、R 4 は互いに同一又は異なってもよい炭素数1~10 アルキル基、フェニル基、ヘキシル基、及 これらが結合して得られる基を示す。R 1 、R 2 、R 3 、R 4 はさらに置換基を有していてもよい。この有 機塩基の中では、脂肪族又は環式脂肪族の第 三級アミンが好ましい。そのような第三級ア ミンとしては、例えば、トリメチルアミン、 トリエチルアミン、トリプロピルアミン、ト リブチルアミン、ジシクロヘキシルメチルア ミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキサ イド、N-メチルピロリジン、1,8-ジアザビシク ロ[5.4.0]ウンデク-7-エン(DBU)等が挙げられる。 上記塩基は1種を単独で又は2種以上を組み合 せて用いられる。

 アズルミン酸は溶剤に不溶性又は難溶性で るため、詳細な化学構造は同定されていな 。ただし、Angew.Chem.72巻、p379-384(1960年)や、 空科学、16巻、p64-72(1969年)、Origins of Life a nd Evolution of the Biosphere 28巻、p461-473(1998年) などの文献には、下記一般式(A)~(F)で表され アズルミン酸の構造式が推定されている。
  (A)
  (B)
  (C)
  (D)
  (E)
  (F)

 実際には、これらの構造式をベースにして 重合体構造中の六員環を構成する窒素原子 一部が炭素原子に置換されていたり、逆に 部の六員環を構成する炭素原子の一部が窒 原子に置換されていたりすると考えられる また、上記文献によると、アズルミン酸の 造中には、アミノ基、イミノ基、ニトリル 、水酸基、カルボニル基といった官能基が 在する。しかし、実際には、これらの官能 の一部は、互いに置換されていたり、構造 には存在していなかったり、また、カルボ 酸基、ニトロ基、ニトロソ基、N-オキシド 、アルキル基、水素原子等、公知の官能基 原子に変換されていると考えられる。
 また、環構造については、上述のような五 環、六員環に加え、七員環等の構造も考え れる。さらには、リニアな構造、ラダー構 、ラダー間で縮合した構造に加えて、これ の構造同士で縮合したり、結合を起こした 造が生じ、一つの構造中にリニア構造、五 環、六員環、七員環等の部分構造を含むこ も考えられる。

 本実施形態で用いるアズルミン酸の組成 、CHN分析計を用いて測定される。アズルミ 酸中の炭素原子の質量%に対する窒素原子の 質量%の比((窒素原子の質量%)/(炭素原子の質 %))は0.2~1.0であると好ましく、0.3~0.9であると より好ましく、0.4~0.9であると特に好ましい また、アズルミン酸中の炭素原子の質量%に する水素原子の質量%の比((水素原子の質量% )/(炭素原子の質量%))は0.03~0.2であると好まし 、0.05~0.15であるとより好ましく、0.08~0.11で ると特に好ましい。

 本実施形態で用いるアズルミン酸は、波数1 000~2000cm -1 のレーザーラマン分光分析によるスペクトル 図において、ラマンシフトが1300~1400cm -1 、1500~1600cm -1 のいずれの位置にもピークを示すことが好ま しく、1360~1380cm -1 、1530~1550cm -1 のいずれの位置にもピークを示すことが特に 好ましい。

 また、本実施形態で用いるアズルミン酸は CuKα線をX線源として得られるX線回折図の10~ 50°の範囲において、回折角(2θ)が26.8±1°の位 置に強いピークを示すものである。このピー クは、好ましくは26.8±0.5°の位置に、より好 しくは26.8±0.2°の位置に示される。このよ なピークを示すアズルミン酸は、sp2軌道に って構成される層状構造を有しており、電 の電極材料として適している。
 また、前述のピークに加えて、本実施形態 用いるアズルミン酸は、CuKα線をX線源とし 得られるX線回折図の10~50°の範囲において 回折角(2θ)が12.3±1°の位置に、好ましくは12. 3±0.5°の位置にピークを示してもよい。

 次に、工程S12では、アズルミン酸に酸素 有ガス雰囲気下で第1の加熱処理を施して加 熱処理物を得る。第1の加熱処理における諸 件としては、下記の条件が挙げられるが、 れらに限定されるものではない。この工程S1 2では、例えば回転炉、トンネル炉、管状炉 流動焼成炉、マッフル炉等を用い、アズル ン酸を空気中で加熱処理する。加熱処理の 度は170℃以上であると好ましく、180℃以上 あるとより好ましく、200℃以上であると更 好ましく、220℃以上であると特に好ましい また、加熱処理の温度は600℃以下であると ましく、500℃以下であるとより好ましく、40 0℃以下であると更に好ましく、350℃以下で ると特に好ましい。

 加熱処理の温度が170℃未満では、加熱処 物における窒素原子の含有率が高く、水素 子の含有率が低い、という効果があまり大 くない。加熱処理の温度が600℃を超えると ズルミン酸の燃焼が生じて、回収率が減少 るとともに、アズルミン酸の化学的な構造 化による変色が見られる。

 また、酸素含有ガスとして、空気に不活 ガスを添加して酸素濃度を希釈したものを いてもよく、空気に酸素ガスを添加して酸 濃度を高めたものを用いてもよい。       

 酸素含有ガス中の酸素濃度は5~30体積%が ましく、15~25体積%であるとより好ましい。 エネルギーの点から、酸素含有ガスとして 気をそのまま用いるのが特に好ましい。雰 気中の酸素含有ガスは静止していても流通 ていてもよいが、加熱処理に伴い消費した 素を効率よく供給できる観点から、流通し いるのが好ましい。

 第1の加熱処理の時間としては1分間~100時 であると好ましく、30分間~10時間であると り好ましく、1時間~5時間であると更に好ま い。また、第1の加熱処理の際の雰囲気の圧 は、0.01~5MPaであると好ましく、0.05~1MPaであ とより好ましく、0.08~0.3MPaであると更に好 しく、0.09~0.15MPaであると特に好ましい。

 続いて、工程S14では、工程S12を経て得ら た加熱処理物に不活性ガス雰囲気下で第2の 加熱処理を施す。これにより、加熱処理物が 炭化されて、本実施形態に係る窒素含有炭素 材料が得られる。第2の加熱処理における諸 件としては、下記の条件が挙げられるが、 れらに限定されるものではない。この工程S1 4では、例えば、回転炉、トンネル炉、管状 、流動焼成炉等を用い、加熱処理物を不活 ガス雰囲気下で加熱処理する。加熱処理の 度は500~3000℃であると好ましく、550~1500℃で るとより好ましく、600~1100℃であると更に ましい。この加熱処理の温度を上述の範囲 設定することで、窒素含有量が多く、水素 有量が少ないという効果が得られる。

 上記不活性ガスとしては、例えば、窒素 アルゴン、ヘリウム、ネオン、二酸化炭素 の不活性ガスが挙げられる。また、不活性 ス雰囲気が減圧下つまり大気圧よりも低い 力環境であってもよい。これらの中では、 活性ガスとして窒素ガスを用いることが好 しい。不活性ガス雰囲気は不活性ガスが静 していても流通していてもよいが、流通し いるのが好ましい。その不活性ガス中の酸 濃度は5体積%以下が好ましく、1体積%以下が より好ましく、1000体積ppm以下が特に好まし 。不活性ガス雰囲気が減圧下の場合は、そ 圧力が1Pa~0.05MPaであると好ましく、10Pa~0.03MPa であると特に好ましい。

 第2の加熱処理である炭化処理の時間とし ては10秒間~100時間であると好ましく、5分間~1 0時間であるとより好ましく、15分間~5時間で ると更に好ましく、30分間~2時間であると特 に好ましい。また、第2の加熱処理の際の雰 気の圧力は、不活性ガスを用いる場合、0.01~ 5MPaであると好ましく、0.05~1MPaであるとより ましく、0.08~0.3MPaであると更に好ましく、0.0 9~0.15MPaであると特に好ましい。5MPaを超える うな高圧条件下で第2の加熱処理を施すと、 熱処理物がsp3軌道によって構成されるダイ モンド構造となりやすく、所望の窒素含有 素材料が得られ難くなる。すなわち、本実 形態の製造方法により製造される窒素含有 素材料は、sp2軌道によって構成される層状 造をとることが好ましい。

 こうして得られる本実施形態の窒素含有炭 材料は、炭素原子と水素原子と窒素原子と 含むものであり、それらが下記式(I)及び(II) で表される条件を満たすと好ましい。
  (N N /N C )>1.209×(N H /N C )-0.0346  (I)
  (N N /N C )>0.04  (II)
ここで、式中、N N 、N C 、N H はそれぞれ、窒素含有炭素材料に含まれる窒 素原子、炭素原子、水素原子の数を示す。

 炭素原子に対する窒素原子、水素原子の原 数比(N N /N C )、(N H /N C )は、CHN分析装置を用いて測定されるそれら 各原子の存在比率から導出される。

 上記式(I)、(II)で表される条件を満たす窒素 含有炭素材料は、(N H /N C )が適切に小さく、しかも(N N /N C )が適切に大きくなっていることを意味する そのような窒素含有炭素材料は、共役系が り十分に発達しており、かつ窒素含有量が り十分に高くなっているため好ましい。
  (N N /N C )>1.227×(N H /N C )-0.0236  (III)

 また、本実施形態の窒素含有炭素材料にお る炭素原子に対する窒素原子の原子数比(N N /N C )、炭素原子に対する水素原子の原子数比(N H /N C )は、下記式(IV)で表される条件を満たすこと 好ましい。
  (N N /N C )<1.2×(N H /N C )+0.15  (IV)

 式(IV)を満たす窒素含有炭素材料は、アズ ルミン酸の製造工程(工程S10)やアズルミン酸 炭化処理工程(工程S14)において設備や資源 エネルギーの消費を抑制するために好まし 。

 同様の観点から、窒素含有炭素材料は下記 (V)で表される条件を満たすと好ましい。
  (N N /N C )<1.2×(N H /N C )+0.08  (V)
 上記式(I)~(VI)は、実施例中の図2の実施例を む範囲として導出される。即ち、実施例を なぐ線の傾きにほぼ平行な線で囲まれる領 である。

 また、本実施形態の窒素含有炭素材料にお る炭素原子に対する水素原子の原子数比(N H /N C )は、0.01~0.45が好ましく、0.05~0.40がより好ま く、0.05~0.35が更に好ましく、0.10~0.35が特に ましい。       

(N H /N C )が0.45以下であると共役系が更に十分に発達 ていることを意味するために好ましく、0.01 以上であると、窒素原子の含有量が相対的に 多くなることを意味するので好ましい。

 本実施形態の窒素含有炭素材料における炭 原子に対する窒素原子の原子数比(N N /N C )は、0.04~1.0であると好ましく、0.05~0.7である より好ましく、0.08~0.4であると更に好まし 、0.15~0.3であると特に好ましい。(N N /N C )がかかる数値範囲内にあることにより、窒 含有量を適度に多くできると共に、上記各 程でのコストをより抑制することができる

 本実施形態の窒素含有炭素材料は、上述の 造方法により得られるものであり、従来の 素含有炭素材料と比較して、(N H /N C )が小さいにもかかわらず、大きな(N N /N C )を実現できる。すなわち、この窒素含有炭 材料は、共役系を十分に発達させながら、 くの窒素元素を含むものとなる。

 本実施形態の窒素含有炭素材料の製造方法 よると、主として青酸を含む原料を重合し アズルミン酸を得る工程S10においては、ア リロニトリル等の単量体の製造工程におい 副生物として製造されている青酸を用いる とができる。そのため、本実施形態の窒素 有炭素材料の製造方法は、省資源、省エネ ギーとなる製造方法である。さらに、この 造方法では、容易に青酸を重合することが きるため、アズルミン酸及びそれから得ら る窒素含有炭素材料の製造が簡便であり、 量製造も可能となる。あるいは、上記単量 の製造工程において副生物として得られる め、従来廃棄されており活用されていなか たアズルミン酸自身を用いるため、この観 からも省資源、省エネルギーとなる製造方 であり、大量製造が可能なものである。
 また、本実施形態の窒素含有炭素材料の製 方法は、工程S12と工程S14とを備えることで 加熱処理物の炭化物の回収率が高くなり、 率的な製造方法である。

 さらに、上述の製造方法により得られた 素含有炭素材料は粉末であるために、樹脂 工程、繊維化工程等の成型工程やその後の 砕化工程が不要であり、取り扱い性にも優 ている。

 以上、本発明を実施するための最良の形 について説明したが、本発明は上記実施形 に限定されるものではない。本発明は、そ 要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能 ある。例えば、アズルミン酸は、プロピレ 等のアンモ酸化工程で副生する青酸の精製 程から回収することによっても製造するこ ができる。

 以下に実施例等を挙げて本発明をさらに 細に説明するが、これらは例示的なもので り、本発明は以下の具体例に制限されるも ではない。当業者は以下に示す実施例に様 な変更を加えて本発明を実施することがで 、かかる変更は本願の特許請求の範囲に包 される。

<分析方法>
(CHN分析)
 ジェイサイエンスラボ社製のCHN分析装置で る商品名「MICRO CORDER JM10」を用い、2500μg 試料を試料台に充填してCHN分析を行った。 料炉は950℃、燃焼炉(酸化銅触媒)は850℃、還 元炉(銀粒+酸化銅のゾーン、還元銅のゾーン 酸化銅のゾーンからなる)は550℃の各温度に 設定された。炉内には酸素、Heが流通し、酸 の流通量は15ml/min、Heの流通量は150ml/minに設 定された。各元素の検出器としてTCDを用いた 。アンチピリン(Antipyrine)を用いてマニュアル に記載の方法でキャリブレーションを行った 。なお、CHN分析に先立って、試料の脱水処理 を150℃での真空乾燥により十分に行った。

<製造例>
<アズルミン酸の製造>
 水350gに青酸150gを溶解させた水溶液を調製 、この水溶液の攪拌を行いながら、25%アン ニア水溶液120gを10分かけてその水溶液に添 し、得られた混合水溶液を35℃に加熱した。 すると、青酸の重合が始まり黒褐色の重合物 が析出し始め、温度は徐々に上昇し45℃とな た。重合が始まって2時間後から30質量%青酸 水溶液を200g/hの速度で添加し始め、4時間か て添加した。青酸水溶液の添加中は反応温 を50℃に保つように冷却してコントロールし た。青酸水溶液の添加終了後、冷却を停止し たところ温度は90℃に上昇し、この温度で約1 時間留まった後、温度は徐々に降下した。そ の後、そのままの状態で100時間反応を行った 。得られた黒色沈殿物をろ過によって分離し た。このときの沈殿物の収率は用いた青酸の 全量に対して97%であった。分離後の沈殿物を 水洗した後、乾燥器にて120℃で5時間乾燥さ てアズルミン酸を得た。

[実施例1]
 上記製造例で得られたアズルミン酸に空気 で330℃にて1時間加熱処理を施して、330℃加 熱処理物を得た(工程S12)。
 得られた330℃加熱処理物のうち12gを採取し 内径25mmの石英管に充填した。この330℃加熱 処理物を、大気圧下、300Ncc/min.の窒素ガス気 中で40分間かけて600℃まで昇温した。さら 600℃で1時間ホールドして加熱処理を施して 7.5gの窒素含有炭素材料を得た(工程S14)。上 加熱処理物に対する窒素含有炭素材料の回 率は62%であった。なお、用いた窒素ガス中 酸素濃度は、微量酸素分析計(306WA型、テレ インアナリティカルインスツルメント社製) を用いて測定した結果、1ppmであった。

<窒素含有炭素材料の解析>
(CHN分析結果)
 得られた窒素含有炭素材料中の各原子の含 比率は、炭素原子:55.0質量%、窒素原子:39.0 量%、水素原子:2.1質量%であった。炭素原子 対する窒素原子の原子数比(N N /N C )は0.61であった。また、炭素原子に対する水 原子の原子数比(N H /N C )は0.46であった。

[実施例2]
 上記製造例で得られたアズルミン酸に空気 で330℃にて1時間加熱処理を施して、330℃加 熱処理物を得た(工程S12)。
 得られた330℃加熱処理物のうち12gを採取し 内径25mmの石英管に充填した。この330℃加熱 処理物を、大気圧下、300Ncc/min.の窒素ガス気 中で50分間かけて800℃まで昇温した。さら 、800℃で1時間ホールドして加熱処理を施し 、4.9gの窒素含有炭素材料を得た(工程S14)。 記加熱処理物に対する窒素含有炭素材料の 収率は41%であった。なお、用いた窒素ガス の酸素濃度は、微量酸素分析計(306WA型、テ ダインアナリティカルインスツルメント社 )を用いて測定した結果、1ppmであった。

<窒素含有炭素材料の解析>
(CHN分析結果)
 得られた窒素含有炭素材料中の各原子の含 比率は、炭素原子:67.1質量%、窒素原子:28.0 量%、水素原子:1.7質量%であった。炭素原子 対する窒素原子の原子数比(N N /N C )は0.36であった。また、炭素原子に対する水 原子の原子数比(N H /N C )は0.30であった。

[実施例3]
 上記製造例で得られたアズルミン酸に空気 で250℃にて5時間加熱処理を施して、250℃加 熱処理物を得た(工程S12)。
 得られた250℃加熱処理物のうち12gを採取し 内径25mmの石英管に充填した。この250℃加熱 処理物を、大気圧下、300Ncc/min.の窒素ガス気 中で70分間かけて1000℃まで昇温した。さら 、1000℃で1時間ホールドして加熱処理を施 て、3.8gの窒素含有炭素材料を得た(工程S14) 上記加熱処理物に対する窒素含有炭素材料 回収率は31%であった。なお、用いた窒素ガ 中の酸素濃度は、微量酸素分析計(306WA型、 レダインアナリティカルインスツルメント 製)を用いて測定した結果、1ppmであった。

<窒素含有炭素材料の解析>
(CHN分析結果)
 得られた窒素含有炭素材料中の各原子の含 比率は、炭素原子:85.0質量%、窒素原子:14.0 量%、水素原子:0.7質量%であった。炭素原子 対する窒素原子の原子数比(N N /N C )は0.14であった。炭素原子に対する水素原子 原子数比(N H /N C )は0.10であった。

 以下に説明する比較例1~4においては、窒 含有炭素材料の前駆体として最も窒素含有 の多い樹脂であるメラミン樹脂を加熱処理 て窒素含有炭素材料を得た。

<メラミン樹脂の製造>
 メラミン252gと37%ホルムアルデヒド水溶液650 mLとを混合し、攪拌しながら6mol/Lの水酸化カ ウム水溶液を少量加えて、pH8~9の反応液を た。反応液を還流させながら80℃で攪拌して 、50時間重合させた。この間、適宜水酸化カ ウム水溶液を反応液に加えて、そのpHを8~9 保つようにした。50時間後に反応液の加熱を 停止して冷却した。さらに、1500gの水を添加 て反応液から分離してきた粘調な樹脂を取 出し、80℃で真空乾燥させてメラミン樹脂 得た。

[比較例1]
 上述のようにして得られたメラミン樹脂の ち12gを採取して内径25mmの石英管に充填した 。このメラミン樹脂を、大気圧下、300Ncc/min. 窒素ガス気流中で50分間かけて800℃まで昇 した。さらに、800℃で1時間ホールドして加 処理を施して、1.5gの窒素含有炭素材料を得 た。メラミン樹脂に対する窒素含有炭素材料 の回収率は13%であった。なお、用いた窒素ガ スの酸素濃度は、微量酸素分析計(306WA型、テ レダインアナリティカルインスツルメント社 製)を用いて測定した結果、1ppmであった。

<窒素含有炭素材料の解析>
(CHN分析結果)
 得られた窒素含有炭素材料中の各原子の含 比率は、炭素原子:68.2質量%、窒素原子:17.9 量%、水素原子:1.9質量%であった。炭素原子 対する窒素原子の原子数比(N N /N C )は0.22であった。また、炭素原子に対する水 原子の原子数比(N H /N C )は0.33であった。

[比較例2]
 上述のようにして得られたメラミン樹脂に 気中で330℃にて1時間加熱処理を施して、330 ℃加熱処理物を得た。
 得られた330℃加熱処理物のうち12gを採取し 内径25mmの石英管に充填した。この330℃加熱 処理物を、大気圧下、300Ncc/min.の窒素ガス気 中で50分間かけて800℃まで昇温した。さら 、800℃で1時間ホールドして加熱処理を施し 、1.5gの窒素含有炭素材料を得た。上記加熱 処理物に対する窒素含有炭素材料の回収率は 13%であった。なお、用いた窒素ガス中の酸素 濃度は、微量酸素分析計(306WA型、テレダイン アナリティカルインスツルメント社製)を用 て測定した結果、1ppmであった。

<窒素含有炭素材料の解析>
(CHN分析結果)
 得られた窒素含有炭素材料中の各原子の含 比率は、炭素原子:69.0質量%、窒素原子:19.0 量%、水素原子:1.9質量%であった。炭素原子 対する窒素原子の原子数比(N N /N C )は0.24であった。また、炭素原子に対する水 原子の原子数比(N H /N C )は0.33であった。

[比較例3]
 上述のようにして得られたメラミン樹脂の ち12gを採取して内径25mmの石英管に充填した 。このメラミン樹脂を、大気圧下、300Ncc/min. 窒素ガス気流中で70分間かけて1000℃まで昇 した。さらに、1000℃で1時間ホールドして 熱処理を施して、1.0gの窒素含有炭素材料を た。メラミン樹脂に対する窒素含有炭素材 の回収率は8%であった。なお、用いた窒素 ス中の酸素濃度は、微量酸素分析計(306WA型 テレダインアナリティカルインスツルメン 社製)を用いて測定した結果、1ppmであった。

<窒素含有炭素材料の解析>
(CHN分析結果)
 得られた窒素含有炭素材料中の各原子の含 比率は、炭素原子:78.2質量%、窒素原子:7.8質 量%、水素原子:1.5質量%であった。炭素原子に 対する窒素原子の原子数比(N N /N C )は0.086であった。また、炭素原子に対する水 素原子の原子数比(N H /N C )は0.23であった。

[比較例4]
 上述のようにして得られたメラミン樹脂に 気中で250℃にて5時間加熱処理を施して、250 ℃加熱処理物を得た。
 得られた250℃加熱処理物のうち12gを採取し 内径25mmの石英管に充填した。この250℃加熱 処理物を、大気圧下、300Ncc/min.の窒素ガス気 中で70分間かけて1000℃まで昇温した。さら 、1000℃で1時間ホールドして加熱処理を施 て、1.0gの窒素含有炭素材料を得た。上記加 処理物に対する窒素含有炭素材料の回収率 8%であった。用いた窒素ガス中の酸素濃度 、微量酸素分析計(306WA型、テレダインアナ ティカルインスツルメント社製)を用いて測 した結果、1ppmであった。

<窒素含有炭素材料の解析>
(CHN分析結果)
 得られた窒素含有炭素材料中の各原子の含 比率は、炭素原子:78.5質量%、窒素原子:7.9質 量%、水素原子:1.5質量%であった。炭素原子に 対する窒素原子の原子数比(N N /N C )は0.086であった。炭素原子に対する水素原子 の原子数比(N H /N C )は0.23であった。

[比較例5]
 上記製造例で得られたアズルミン酸のうち1 2gを採取して内径25mmの石英管に充填した。こ のアズルミン酸を、大気圧下、300Ncc/min.の窒 ガス気流中で40分間かけて600℃まで昇温し 。さらに、600℃で1時間ホールドして炭化処 を施して、6.8gの窒素含有炭素材料を得た。 アズルミン酸に対する窒素含有炭素材料の回 収率は57%であった。なお、用いた窒素ガス中 の酸素濃度は、微量酸素分析計(306WA型、テレ ダインアナリティカルインスツルメント社製 )を用いて測定した結果、1ppmであった。

<窒素含有炭素材料の解析>
(CHN分析結果)
 得られた窒素含有炭素材料中の各原子の含 比率は、炭素原子:56.6質量%、窒素原子:32.1 量%、水素原子:2.1質量%であった。炭素原子 対する窒素原子の原子数比(N N /N C )は0.49であった。また、炭素原子に対する水 原子の原子数比(N H /N C )は0.45であった。

[比較例6]
 上記製造例で得られたアズルミン酸のうち1 2gを採取して内径25mmの石英管に充填した。こ のアズルミン酸を、大気圧下、300Ncc/min.の窒 ガス気流中で50分間かけて800℃まで昇温し 。さらに、800℃で1時間ホールドして炭化処 を施して、4.4gの窒素含有炭素材料を得た。 アズルミン酸に対する窒素含有炭素材料の回 収率は37%であった。なお、用いた窒素ガス中 の酸素濃度は、微量酸素分析計(306WA型、テレ ダインアナリティカルインスツルメント社製 )を用いて測定した結果、1ppmであった。

<窒素含有炭素材料の解析>
(CHN分析結果)
 得られた窒素含有炭素材料中の各原子の含 比率は、炭素原子:68.6質量%、窒素原子:24.0 量%、水素原子:1.8質量%であった。炭素原子 対する窒素原子の原子数比(N N /N C )は0.30であった。また、炭素原子に対する水 原子の原子数比(N H /N C )は0.31であった。

[比較例7]
 上記製造例で得られたアズルミン酸のうち1 2gを採取して内径25mmの石英管に充填した。こ のアズルミン酸を、大気圧下、300Ncc/min.の窒 ガス気流中で70分間かけて1000℃まで昇温し 。さらに、1000℃で1時間ホールドして炭化 理を施して、3.4gの窒素含有炭素材料を得た アズルミン酸に対する窒素含有炭素材料の 収率は28%であった。なお、用いた窒素ガス の酸素濃度は、微量酸素分析計(306WA型、テ ダインアナリティカルインスツルメント社 )を用いて測定した結果、1ppmであった。

<窒素含有炭素材料の解析>
(CHN分析結果)
 得られた窒素含有炭素材料中の各原子の含 比率は、炭素原子:89.2質量%、窒素原子:8.7質 量%、水素原子:0.8質量%であった。炭素原子に 対する窒素原子の原子数比(N N /N C )は0.085であった。また、炭素原子に対する水 素原子の原子数比(N H /N C )は0.10であった。

 以上の結果を図2に示す。図2は、横軸を(N H /N C )、縦軸を(N N /N C )として上記各実施例、比較例の結果をプロ トしたプロット図である。この図2より本発 の製造方法で得られた窒素含有炭素材料は 水素含有量を低下させても窒素含有量が高 窒素含有炭素材料であることがわかる。

 以上の結果を表1にまとめて示す。

 本発明による製造方法は、省資源、省エネ ギーの製造方法であり、しかも高窒素含有 と低水素含有量を充足する窒素含有炭素材 の製造方法として有用である。
 すなわち、本発明の最良の実施の形態に係 製造方法は、工程S10にて青酸を含む原料を 合する工程と、工程S10にて得られたアズル ン酸を種々の条件で加熱処理する工程(工程 S12、S14)とから構成される。
 工程S10で用いられる青酸は基礎化学原料か の直接誘導体であり、またさらにはモノマ (単量体)等の製造時の副生物である。その め、青酸からアズルミン酸を製造する方法 、エネルギー消費量、資源の消費量が少な 窒素含有炭素材料の前駆体の製造方法であ 。また、青酸は容易に重合するために重合 程が簡易であり、更に得られる重合体が粉 として得られるために取り扱い性がよく、 た、粉砕化工程などの粉体を作る工程も不 である。また従来活用されていなかった青 の重合物を有効利用することにもなる。
 また、工程S14における炭化物の回収率が高 、エネルギー消費量、資源の消費量が少な 窒素含有炭素材料の製造方法である。
 この実施形態によると、工程S10、S12、S14と エネルギー消費量、資源の消費量が少ない 造方法であり、全体としてのエネルギー消 量、資源の消費量は従来の方法に比べて非 に少ない。

 また、本発明の製造方法で得られた窒素含 炭素材料は、窒素原子の含有量が高く、水 原子の含有率が低い。こうした特性が必要 用途、例えば電子材料用途として、水素吸 材料、リチウムイオン二次電池負極、キャ シタ用電極などの用途として有用である。
 一例として、上記実施例2で得られた窒素含 有炭素材料について水素吸蔵能を測定した。
 水素吸蔵量、水素放出量は、JIS-H7201に規定 れた水素吸蔵合金のPCT特性の測定方法に準 て以下のようにして測定した。得られた窒 含有炭素材料0.5gについて、300℃で3時間の 空脱気を行った。次いで、温度を30℃まで冷 却した後、その30℃の条件下で測定を行った 平衡圧力を0MPaから11.5MPaまで上昇させて、 素を吸蔵させた(水素吸蔵工程)。次いで、平 衡圧力を11.5MPaから0.1MPa以下になるまで下げ 、水素を放出させた(水素放出工程)。水素吸 蔵工程では0.65質量%の水素を吸蔵し、水素放 工程0.65%の水素を放出し、可逆性に優れた い水素吸蔵能があることが示された。