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Title:
NOISE REMOVING DEVICE, WEIGHT MEASURING DEVICE, NOISE REMOVING METHOD, AND DIGITAL FILTER DESIGNING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/090822
Kind Code:
A1
Abstract:
It is possible to provide a technique which can easily modify the filter characteristic of a digital filter. In order to achieve the object, a weight measuring device includes a filter coefficient calculation unit (6) which uses a predetermined calculation expression to calculate a filter coefficient and outputs it to a signal processing unit (5). By using the obtained filter coefficient, a signal processing unit (5) executes filtering on a measurement signal DS as a digital signal. The calculation expression includes: a first parameter which specifies an attenuation amount of at least one attenuation band to be partially increased in the filtering amplitude characteristic inhibit region; a second parameter which specifies a band position of at least one attenuation band; and a third parameter which specifies a start frequency of the inhibit region.

Inventors:
AIKAWA NAOYUKI (JP)
MORISHITA YUKIO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/050625
Publication Date:
July 31, 2008
Filing Date:
January 18, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ISHIDA SEISAKUSHO (JP)
AIKAWA NAOYUKI (JP)
MORISHITA YUKIO (JP)
International Classes:
H03H17/02; G01D3/028; G01G23/37
Foreign References:
JP2002009592A2002-01-11
JP2004150883A2004-05-27
JP2002009592A2002-01-11
JPH10187662A1998-07-21
JPH10256857A1998-09-25
Other References:
See also references of EP 2012429A4
J. F. STURM: "Using sedumi 1.02, A MATLAB toolbox for optimization over symmetric cones (Updated for Version 1.05", OPTIMIZ. METHODS AND SYST. II, vol. 11-12, 1999, pages 625 - 653
Attorney, Agent or Firm:
YOSHITAKE, Hidetoshi et al. (Sumitomo-seimei OBP Plaza Bldg.4-70, Shiromi 1-chome,Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 01, JP)
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Claims:
 ディジタル信号のフィルタリングを、可変のフィルタ係数を用いて実行する信号処理部と、
 所定の演算式を用いて前記フィルタ係数を求めて前記信号処理部に出力するフィルタ係数演算部と
を備え、
 前記演算式は、前記フィルタリングの振幅特性の阻止域において減衰量を部分的に大きくすべき少なくとも一つの減衰帯域の減衰量を指定する第1パラメータを含み、
 前記フィルタ係数演算部が、入力される前記第1パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更することによって、前記少なくとも一つの減衰帯域の減衰量を、前記第1パラメータで指定される所望の減衰量へと変更可能である、ノイズ除去装置。
 請求項1に記載のノイズ除去装置であって、
 前記演算式は、前記少なくとも一つの減衰帯域の帯域位置を指定する第2パラメータをさらに含み、
 前記フィルタ係数演算部が、入力される前記第2パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更することによって、前記少なくとも一つの減衰帯域の帯域位置を、前記第2パラメータで指定される所望の帯域位置へと変更可能である、ノイズ除去装置。
 請求項2に記載のノイズ除去装置であって、
 前記第1パラメータは、前記阻止域において減衰量を部分的に大きくすべき複数の減衰帯域の各々の減衰量を指定するパラメータであって、
 前記第2パラメータは、前記複数の減衰帯域の各々の帯域位置を指定するパラメータであって、
 前記フィルタ係数演算部が、入力される前記第1パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更することによって、前記複数の減衰帯域の各々の減衰量を、前記第1パラメータで指定される所望の減衰量へと独立に変更可能であり、
 前記フィルタ係数演算部が、入力される前記第2パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更することによって、前記複数の減衰帯域の各々の帯域位置を、前記第2パラメータで指定される所望の帯域位置へと独立に変更可能である、ノイズ除去装置。
 請求項1及び請求項2のいずれか一つに記載のノイズ除去装置であって、
 前記演算式は、前記阻止域の開始周波数を指定する第3パラメータをさらに含み、
 前記フィルタ係数演算部が、入力される前記第3パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更することによって、前記阻止域の開始周波数を、前記第3パラメータで指定される所望の周波数へと変更可能である、ノイズ除去装置。
 請求項3に記載のノイズ除去装置であって、
 前記演算式は、前記阻止域の開始周波数を指定する第3パラメータをさらに含み、
 前記フィルタ係数演算部が、入力される前記第3パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更することによって、前記阻止域の開始周波数を、前記第3パラメータで指定される所望の周波数へと変更可能である、ノイズ除去装置。
 請求項3に記載のノイズ除去装置であって、
 前記第2パラメータは、各々の前記減衰帯域の帯域位置の変化すべき範囲の中心周波数からの変位量として与えられる、ノイズ除去装置。
 請求項5に記載のノイズ除去装置であって、
 前記第2パラメータは、各々の前記減衰帯域の帯域位置の変化すべき範囲の中心周波数からの変位量として与えられ、
 前記第3パラメータは、前記阻止域の開始周波数の変化すべき範囲の中心周波数からの変位量として与えられる、ノイズ除去装置。
 ディジタル信号のフィルタリングを、可変のフィルタ係数を用いて実行する信号処理部と、
 所定の演算式を用いて前記フィルタ係数を求めて前記信号処理部に出力するフィルタ係数演算部と
を備え、
 前記演算式は、前記フィルタリングの振幅特性の阻止域の開始周波数を指定する第1パラメータを含み、
 前記フィルタ係数演算部が、入力される前記第1パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更することによって、前記阻止域の開始周波数を、前記第1パラメータで指定される所望の周波数へと変更可能である、ノイズ除去装置。
 請求項8に記載のノイズ除去装置であって、
 前記演算式は、前記阻止域において減衰量を部分的に大きくすべき少なくとも一つの減衰帯域の帯域位置を指定する第2パラメータを含み、
 前記フィルタ係数演算部が、入力される前記第2パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更することによって、前記少なくとも一つの減衰帯域の帯域位置を、前記第2パラメータで指定される所望の帯域位置へと変更可能である、ノイズ除去装置。
 請求項9に記載のノイズ除去装置であって、
 前記第2パラメータは、前記阻止域において減衰量を部分的に大きくすべき複数の減衰帯域の各々の帯域位置を指定するパラメータであって、
 前記フィルタ係数演算部が、入力される前記第2パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更することによって、前記複数の減衰帯域の各々の帯域位置を、前記第2パラメータで指定される所望の帯域位置へと独立に変更可能である、ノイズ除去装置。
 請求項10に記載のノイズ除去装置であって、
 前記第2パラメータは、各々の前記減衰帯域の帯域位置の変化すべき範囲の中心周波数からの変位量として与えられる、ノイズ除去装置。
 請求項11に記載のノイズ除去装置であって、
 前記第1パラメータは、前記阻止域の開始周波数の変化すべき範囲の中心周波数からの変位量として与えられる、ノイズ除去装置。
 請求項1乃至請求項12のいずれか一つに記載のノイズ除去装置と、
 被計量物の重量を検出する計量部と
を備え、
 前記ノイズ除去装置は、前記計量部による計量結果として得られたディジタル信号を対象として前記フィルタリングを実行する、重量測定装置。
 (a)所定の演算式を用いてフィルタ係数を求める工程と、
 (b)ディジタル信号のフィルタリングを、前記工程(a)で求められた前記フィルタ係数を用いて実行する工程と
を備え、
 前記演算式は、前記フィルタリングの振幅特性の阻止域において減衰量を部分的に大きくすべき少なくとも一つの減衰帯域の減衰量を指定するパラメータを含み、
 前記工程(a)は、
 (a-1)前記パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更する工程を含み、
 前記工程(a-1)を実行することによって、前記少なくとも一つの減衰帯域の減衰量が、前記パラメータで指定される所望の減衰量へと変更される、ノイズ除去方法。
 (a)所定の演算式を用いてフィルタ係数を求める工程と、
 (b)ディジタル信号のフィルタリングを、前記工程(a)で求められた前記フィルタ係数を用いて実行する工程と
を備え、
 前記演算式は、前記フィルタリングの振幅特性の阻止域の開始周波数を指定するパラメータを含み、
 前記工程(a)は、
 (a-1)前記パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更する工程を含み、
 前記工程(a-1)を実行することによって、前記阻止域の開始周波数が、前記パラメータで指定される所望の周波数へと変更される、ノイズ除去方法。
 振幅特性の阻止域において減衰量を部分的に大きくすべき少なくとも一つの減衰帯域の減衰量が可変のディジタルフィルタの設計方法であって、
 (a)前記ディジタルフィルタの基準振幅特性に基づいて、前記ディジタルフィルタのフィルタ係数を、前記少なくとも一つの減衰帯域の減衰量を指定するパラメータを含む所定の演算式で近似する工程と、
 (b)前記演算式を用いて前記フィルタ係数を求める工程と
を備え、
 前記工程(b)は、
 (b-1)前記パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更する工程を含み、
 前記工程(b-1)を実行することによって、前記少なくとも一つの減衰帯域の減衰量が、前記パラメータで指定される所望の減衰量へと変更される、ディジタルフィルタの設計方法。
 振幅特性の阻止域の開始周波数が可変のディジタルフィルタの設計方法であって、
 (a)前記ディジタルフィルタの基準振幅特性に基づいて、前記ディジタルフィルタのフィルタ係数を、前記阻止域の開始周波数を指定するパラメータを含む所定の演算式で近似する工程と、
 (b)前記演算式を用いて前記フィルタ係数を求める工程と
を備え、
 前記工程(b)は、
 (b-1)前記パラメータの値を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変更する工程を含み、
 前記工程(b-1)を実行することによって、前記阻止域の開始周波数が、前記パラメータで指定される所望の周波数へと変更される、ディジタルフィルタの設計方法。
Description:
ノイズ除去装置、重量測定装置 ノイズ除去方法、及びディジタルフィルタ 設計方法

 本発明は、ディジタルフィルタによるフ ルタリング技術に関する。

 物品重量を測定する重量測定装置では、 みゲージ式のロードセルやフォースバラン などの重量センサーが使用される。この重 センサーは、物品重量と風袋重量との和の 量の影響を受ける固有振動数をもつ。この 有振動数を含む帯域の外部振動が計量系に 用したとき、その外部振動はその固有振動 付近で増幅され、振動ノイズとなって、重 センサーから出力される計量信号中に出現 る。以後、この振動ノイズを、「固有振動 イズ」と呼ぶ。

 また、搬送系の荷重測定を行う場合には 例えば、ベルトコンベヤーを駆動するモー ーや搬送ローラなどの回転系振動に起因す ノイズや、商用電源などに起因する電気的 ノイズなどが、振動ノイズとして計量信号 重畳される。

 なお、特許文献1には重量測定装置に関す る技術が記載されており、特許文献2にはデ ジタルフィルタに関する技術が記載されて る。また、非特許文献1には最適化問題の解 について記載されている。

特開2004-150883号公報

特開2007-129408号公報 J. F. Sturm, “Using sedumi 1.02, A MATLAB to olbox for optimization over symmetric cones (Updated  for Version 1.05)”, Optimiz. Methods and Syst. II, 1999, Vol.11-12, pp.625-653

 上述のように、重量センサーの固有振動 は物品重量及び風袋重量の影響を受けるた 、物品重量あるいは風袋重量が変化した場 には、固有振動ノイズの周波数や大きさが 化する。以前では、コンベヤー等の風袋重 が支配的であったため、物品重量の変化に る固有振動ノイズの周波数変化やレベル変 を無視することができたが、近年、軽い物 を高精度に重量測定したいという要請から 風袋重量が軽くなり、かかる周波数変化や ベル変化を無視することができなくなって た。

 また、モーターや搬送ローラなどに起因 る振動ノイズの周波数や大きさは、搬送系 仕様、例えば搬送速度などによって変化す 。そのため、被計量物の種類や大きさなど または搬送系の仕様変更によって振動ノイ の周波数や大きさが変化した場合であって 、かかる振動ノイズを簡単に除去すること 可能なフィルタが必要とされる。

 本発明は上記点に鑑みて成されたもので り、ディジタルフィルタのフィルタ特性を 易に変更することが可能な技術を提供する とを目的とする。

 上記課題を解決するため、この発明に係 ノイズ除去装置の第1の態様は、ディジタル 信号のフィルタリングを、可変のフィルタ係 数を用いて実行する信号処理部と、所定の演 算式を用いて前記フィルタ係数を求めて前記 信号処理部に出力するフィルタ係数演算部と を備え、前記演算式は、前記フィルタリング の振幅特性の阻止域において減衰量を部分的 に大きくすべき少なくとも一つの減衰帯域の 減衰量を指定する第1パラメータを含み、前 フィルタ係数演算部が、入力される前記第1 ラメータの値を前記演算式に代入して前記 ィルタ係数を変更することによって、前記 なくとも一つの減衰帯域の減衰量を、前記 1パラメータで指定される所望の減衰量へと 変更可能である。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 2の態様は、第1の態様であって、前記演算 は、前記少なくとも一つの減衰帯域の帯域 置を指定する第2パラメータをさらに含み、 記フィルタ係数演算部が、入力される前記 2パラメータの値を前記演算式に代入して前 記フィルタ係数を変更することによって、前 記少なくとも一つの減衰帯域の帯域位置を、 前記第2パラメータで指定される所望の帯域 置へと変更可能である。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 3の態様は、第2の態様であって、前記第1パ メータは、前記阻止域において減衰量を部 的に大きくすべき複数の減衰帯域の各々の 衰量を指定するパラメータであって、前記 2パラメータは、前記複数の減衰帯域の各々 の帯域位置を指定するパラメータであって、 前記フィルタ係数演算部が、入力される前記 第1パラメータの値を前記演算式に代入して 記フィルタ係数を変更することによって、 記複数の減衰帯域の各々の減衰量を、前記 1パラメータで指定される所望の減衰量へと 立に変更可能であり、前記フィルタ係数演 部が、入力される前記第2パラメータの値を 前記演算式に代入して前記フィルタ係数を変 更することによって、前記複数の減衰帯域の 各々の帯域位置を、前記第2パラメータで指 される所望の帯域位置へと独立に変更可能 ある。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 4の態様は、第1及び第2の態様のいずれか一 であって、前記演算式は、前記阻止域の開 周波数を指定する第3パラメータをさらに含 み、前記フィルタ係数演算部が、入力される 前記第3パラメータの値を前記演算式に代入 て前記フィルタ係数を変更することによっ 、前記阻止域の開始周波数を、前記第3パラ ータで指定される所望の周波数へと変更可 である。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 5の態様は、第3の態様であって、前記演算 は、前記阻止域の開始周波数を指定する第3 ラメータをさらに含み、前記フィルタ係数 算部が、入力される前記第3パラメータの値 を前記演算式に代入して前記フィルタ係数を 変更することによって、前記阻止域の開始周 波数を、前記第3パラメータで指定される所 の周波数へと変更可能である。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 6の態様は、第3の態様であって、前記第2パ メータは、各々の前記減衰帯域の帯域位置 変化すべき範囲の中心周波数からの変位量 して与えられる。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 7の態様は、第5の態様であって、前記第2パ メータは、各々の前記減衰帯域の帯域位置 変化すべき範囲の中心周波数からの変位量 して与えられ、前記第3パラメータは、前記 阻止域の開始周波数の変化すべき範囲の中心 周波数からの変位量として与えられる。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 8の態様は、ディジタル信号のフィルタリン グを、可変のフィルタ係数を用いて実行する 信号処理部と、所定の演算式を用いて前記フ ィルタ係数を求めて前記信号処理部に出力す るフィルタ係数演算部とを備え、前記演算式 は、前記フィルタリングの振幅特性の阻止域 の開始周波数を指定する第1パラメータを含 、前記フィルタ係数演算部が、入力される 記第1パラメータの値を前記演算式に代入し 前記フィルタ係数を変更することによって 前記阻止域の開始周波数を、前記第1パラメ ータで指定される所望の周波数へと変更可能 である。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 9の態様は、第8の態様であって、前記演算 は、前記阻止域において減衰量を部分的に きくすべき少なくとも一つの減衰帯域の帯 位置を指定する第2パラメータを含み、 前 フィルタ係数演算部が、入力される前記第2 ラメータの値を前記演算式に代入して前記 ィルタ係数を変更することによって、前記 なくとも一つの減衰帯域の帯域位置を、前 第2パラメータで指定される所望の帯域位置 へと変更可能である。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 10の態様は、第9の態様であって、前記第2パ ラメータは、前記阻止域において減衰量を部 分的に大きくすべき複数の減衰帯域の各々の 帯域位置を指定するパラメータであって、前 記フィルタ係数演算部が、入力される前記第 2パラメータの値を前記演算式に代入して前 フィルタ係数を変更することによって、前 複数の減衰帯域の各々の帯域位置を、前記 2パラメータで指定される所望の帯域位置へ 独立に変更可能である。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 11の態様は、第10の態様であって、前記第2 ラメータは、各々の前記減衰帯域の帯域位 の変化すべき範囲の中心周波数からの変位 として与えられる。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 12の態様は、第11の態様であって、前記第1 ラメータは、前記阻止域の開始周波数の変 すべき範囲の中心周波数からの変位量とし 与えられる。

 また、この発明に係る重量測定装置は、 1乃至第12の態様のいずれか一つに係るノイ 除去装置と、被計量物の重量を検出する計 部とを備え、前記ノイズ除去装置は、前記 量部による計量結果として得られたディジ ル信号を対象として前記フィルタリングを 行する。

 また、この発明に係るノイズ除去方法の 1の態様は、(a)所定の演算式を用いてフィル タ係数を求める工程と、(b)ディジタル信号の フィルタリングを、前記工程(a)で求められた 前記フィルタ係数を用いて実行する工程とを 備え、前記演算式は、前記フィルタリングの 振幅特性の阻止域において減衰量を部分的に 大きくすべき少なくとも一つの減衰帯域の減 衰量を指定するパラメータを含み、前記工程 (a)は、(a-1)前記パラメータの値を前記演算式 代入して前記フィルタ係数を変更する工程 含み、前記工程(a-1)を実行することによっ 、前記少なくとも一つの減衰帯域の減衰量 、前記パラメータで指定される所望の減衰 へと変更される。

 また、この発明に係るノイズ除去方法の 2の態様は、(a)所定の演算式を用いてフィル タ係数を求める工程と、(b)ディジタル信号の フィルタリングを、前記工程(a)で求められた 前記フィルタ係数を用いて実行する工程とを 備え、前記演算式は、前記フィルタリングの 振幅特性の阻止域の開始周波数を指定するパ ラメータを含み、前記工程(a)は、(a-1)前記パ メータの値を前記演算式に代入して前記フ ルタ係数を変更する工程を含み、前記工程( a-1)を実行することによって、前記阻止域の 始周波数が、前記パラメータで指定される 望の周波数へと変更される。

 また、この発明に係るディジタルフィル の設計方法の第1の態様は、振幅特性の阻止 域において減衰量を部分的に大きくすべき少 なくとも一つの減衰帯域の減衰量が可変のデ ィジタルフィルタの設計方法であって、(a)前 記ディジタルフィルタの基準振幅特性に基づ いて、前記ディジタルフィルタのフィルタ係 数を、前記少なくとも一つの減衰帯域の減衰 量を指定するパラメータを含む所定の演算式 で近似する工程と、(b)前記演算式を用いて前 記フィルタ係数を求める工程とを備え、前記 工程(b)は、(b-1)前記パラメータの値を前記演 式に代入して前記フィルタ係数を変更する 程を含み、前記工程(b-1)を実行することに って、前記少なくとも一つの減衰帯域の減 量が、前記パラメータで指定される所望の 衰量へと変更される。

 また、この発明に係るディジタルフィル の設計方法の第2の態様は、振幅特性の阻止 域の開始周波数が可変のディジタルフィルタ の設計方法であって、(a)前記ディジタルフィ ルタの基準振幅特性に基づいて、前記ディジ タルフィルタのフィルタ係数を、前記阻止域 の開始周波数を指定するパラメータを含む所 定の演算式で近似する工程と、(b)前記演算式 を用いて前記フィルタ係数を求める工程とを 備え、前記工程(b)は、(b-1)前記パラメータの を前記演算式に代入して前記フィルタ係数 変更する工程を含み、前記工程(b-1)を実行 ることによって、前記阻止域の開始周波数 、前記パラメータで指定される所望の周波 へと変更される。

 この発明に係るノイズ除去装置の第1の態 様、ノイズ除去方法の第1の態様及びディジ ルフィルタの設計方法の第1の態様によれば 阻止域において減衰量を部分的に大きくす き減衰帯域の減衰量を指定するパラメータ 用いてフィルタ係数を変更できるため、当 減衰帯域の減衰量を容易に変更することが きる。したがって、ノイズを確実に除去す ことができる。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 2及び9の態様によれば、阻止域において減 量を部分的に大きくすべき減衰帯域の帯域 置を指定するパラメータを用いてフィルタ 数を変更できるため、当該減衰帯域の帯域 置も容易に変更することができる。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 3の態様によれば、複数の減衰帯域の減衰量 及び帯域位置を指定できるため、ノイズが発 生する要因が複数あり、当該要因が変化する 場合であっても、ノイズを確実に除去するこ とができる。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 4及び第5の態様によれば、阻止域の開始周 数を指定するパラメータを用いてフィルタ 数を変更できるため、当該阻止域の開始周 数も容易に変更することができる。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 6、第7、第11及び第12の態様によれば、フィ タ係数を演算する際に複数のパラメータに して同じように近似処理を行うことができ 結果として所望のフィルタ設計を実現でき 。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 8の態様、ノイズ除去方法の第2の態様及び ィジタルフィルタの設計方法の第2の態様に れば、阻止域の開始周波数を指定するパラ ータを用いてフィルタ係数を変更できるた 、当該阻止域の開始周波数を容易に変更す ことができる。したがって、ノイズを確実 除去することができる。

 また、この発明に係るノイズ除去装置の 10の態様によれば、複数の減衰帯域の帯域 置を指定できるため、ノイズが発生する要 が複数あり、当該要因が変化する場合であ ても、ノイズを確実に除去することができ 。

 また、この発明に係る重量測定装置によ ば、高精度な重量測定が可能となる。

 この発明の目的、特徴、局面、および利 は、以下の詳細な説明と添付図面とによっ 、より明白となる。

本発明の実施の形態に係る重量測定装 の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 のフィルタリングの振幅特性の一例を示す である。 本発明の実施の形態に係る重量測定装 での重量測定動作を示すフローチャートで る。 理想的なフィルタ特性を示す図である 本発明の実施の形態に係る信号処理部 のフィルタリングの振幅特性の一例を示す である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 のフィルタリングの振幅特性の一例を示す である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 のフィルタリングの振幅特性の一例を示す である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 のフィルタリングの振幅特性の一例を示す である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 のフィルタリングの振幅特性の一例を示す である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。 本発明の実施の形態に係る信号処理部 でのフィルタリングの振幅特性の一例を示す 図である。

 図1は、本発明の実施の形態に係る重量測 定装置の構成を示すブロック図である。図1 示されるように、本実施の形態に係る重量 定装置は、歪みゲージ式のロードセルやフ ースバランスなどの重量センサー1と、アン 2と、アナログフィルタ3と、A/D変換器(以後 ADC」と呼ぶ)4と、信号処理部5と、フィルタ 数演算部6と、データ入力部7と、係数記憶 8とを備えている。

 重量センサー1は、計量系から受けた被計 量物の重量を検出して、その結果を測定信号 msとしてアンプ2に出力する。アンプ2は、入 された測定信号msを増幅して増幅信号MSとし アナログフィルタ3に出力する。アナログフ ィルタ3は、その増幅信号MSから不要な高域成 分を除去してアナログ信号Asとして出力する ADC4は、アナログフィルタ3から出力される ナログ信号Asに対して所定のサンプリング周 期でサンプリングし、所定の量子化ビット数 で量子化したディジタル信号を計量信号Dsと て信号処理部5に出力する。

 信号処理部5は、有限インパルス応答(FIR) のフィルタ(以後、「FIRフィルタ」と呼ぶ) 用いて、入力された計量信号Dsをフィルタリ ングし、その結果を信号Xsとして図示しない イクロコンピュータに出力する。そして、 イクロコンピュータが信号Xsに基づいて被 量物の重量を計算し、図示しない表示部に 示する。

 ここで、一般に2N次のFIRフィルタの周波数 答H(e )は以下の式(1)で示される。

 ただし、h i (i=0,1,2,・・・,N)はフィルタ係数である。また 、ωは正規化角周波数であって、フィルタリ グ時のデータのサンプリング周波数で正規 した角周波数である。本実施の形態で言え 、信号処理部5でのフィルタリング時のデー タのサンプリング周波数で正規化した角周波 数である。以後「正規化角周波数」と言えば 、このようにサンプリング周波数で正規化し た角周波数を意味するものとする。

 フィルタ係数演算部6は、上記式(1)中のフィ ルタ係数h i の系列{h i }を後述する所定の演算式を用いて求めて、 号処理部5へ出力する。

 図2は、信号処理部5でのフィルタリング 振幅特性の一例を示す図である。図2に示さ るように、信号処理部5で用いられるFIRフィ ルタはローパスフィルタである。本実施の形 態に係る重量測定装置は、信号処理部5で用 られるFIRフィルタの振幅特性の阻止域10にお いて、部分的に減衰量が大きい減衰帯域9をk( ≧1)個設けることが可能であり、当該減衰帯 9の帯域位置を変更できる機能を有している 。つまり、減衰帯域9の位置を周波数の高い へ移動させたり、低い方へ移動させたりで る機能を備えている。また、本実施の形態 係る重量測定装置は、減衰帯域9の減衰量を 更できる機能も備えている。そして、本実 の形態に係る重量測定装置は、k≧2の場合 は、複数の減衰帯域9の各々の帯域位置を独 に変更できる機能と、複数の減衰帯域9の各 々の減衰量を独立に変更できる機能とを備え ている。さらに、本実施の形態に係る重量測 定装置は、阻止域10の開始周波数を変更でき 機能を備えている。なお、以後単に「減衰 域」と言えば、図2に示される減衰帯域9の うに、阻止域において部分的に減衰量を大 くすべき減衰帯域を意味するものとする。

 フィルタ係数演算部6は、上記式(1)中のフィ ルタ係数h i の系列{h i }を以下の演算式(2)を用いて求めて、信号処 部5へ出力する。

 ただし、g(i,l S ,l C1 ,l C2 ,・・・,l Ck ,l W1 ,l W2 ,・・・,l Wk )は係数である。また、νは阻止域の開始周波 数を指定するパラメータであって、δ 1 k はk個の減衰帯域の帯域位置をそれぞれ指定 るパラメータであって、ψ 1 k はk個の減衰帯域の減衰量をそれぞれ指定す パラメータである。式(2)に示されるように フィルタ係数h i は、パラメータν,δ 1 k 1 k についての多項式で表現されている。なお、 L S はパラメータνの次数を表し、L C1 ~L Ck はパラメータδ 1 k の次数をそれぞれ表し、L W1 ~L Wk はパラメータψ 1 k の次数をそれぞれ表している。以後、係数g(i ,l S ,l C1 ,l C2 ,・・・,l Ck ,l W1 ,l W2 ,・・・,l Wk )を単に「係数g」と呼ぶことがある。

 係数記憶部8は、例えばROM(Read-Only Memory) あって、係数gの値を予め記憶している。そ て、この係数gの値はフィルタ係数演算部6 よって係数記憶部8から読み出される。

 データ入力部7は、例えばキーボードであっ て、ユーザーによる重量測定装置の外部から のパラメータν,δ 1 k 1 k の各々の値の入力を独立して受け付ける。そ して、受け付けたパラメータν,δ 1 k 1 k の値をフィルタ係数演算部6に出力する。

 以上のように、本実施の形態では、信号 理部5、フィルタ係数演算部6、データ入力 7及び係数記憶部8が、計量信号Dsに含まれる イズを除去するノイズ除去装置として機能 る。

 次に、本実施の形態に係る重量測定装置 おける被計量物の重量測定動作について図3 を参照して説明する。重量測定を行う際には 計量信号Dsに対するフィルタリングが行われ ことから、図3は計量信号Dsに対するノイズ 去方法を示している。

 図3に示されるように、ステップs1において 量測定装置に電源が投入されると、ステッ s2において、フィルタ係数演算部6は係数記 部8から係数gの値を読み出す。そしてフィ タ係数演算部6は、予め内部に記憶している ラメータν,δ 1 k 1 k の初期値を読み出す。

 次にステップs3において、フィルタ係数演 部6は、係数g及びパラメータν,δ 1 k 1 k の値を式(2)に代入してフィルタ係数h i の1つの系列{h i }を求め、信号処理部5へ出力する。これによ 、信号処理部5でのフィルタ特性におけるk の減衰帯域の帯域位置がパラメータδ 1 k で指定される初期値にそれぞれ設定され、そ れらの減衰量がパラメータψ 1 k で指定される初期値にそれぞれ設定される。 また、信号処理部5でのフィルタ特性におけ 阻止域の開始周波数がパラメータνで指定さ れる初期値に設定される。なおこのとき、フ ィルタ係数h i の演算式(2)は多項式で表現されているため、 迅速にフィルタ係数h i を求めることができる。

 次にステップs4において、信号処理部5はス ップs3で求められたフィルタ係数h i の系列{h i }を用いて、計量信号Dsに対してフィルタリン グを実行する。そして、その結果を信号Xsと てマイクロコンピュータに出力し、当該マ クロコンピュータが被計量物の重量をCRTな の表示部に表示する。

 次にステップs5において、データ入力部7は パラメータν,δ 1 k 1 k のうち少なくとも一つのパラメータの値が、 重量測定装置のユーザーによって入力される と、その値をフィルタ係数演算部6に出力す 。上述のように、被計量物の種類や大きさ どの変更や、搬送系の仕様変更が生じると 計量信号Dsに含まれるノイズの周波数や大き さが変化するため、ユーザーは、当該ノイズ を確実に除去するために、パラメータν,δ 1 k 1 k のうち少なくとも一つのパラメータの値を入 力する。例えば、被計量物の種類が変更され ると重量センサー1の固有振動数が変化する とから、被計量物の種類ごとに重量センサ 1の固有振動数の情報を予め準備しておき、 計量物の種類を変更する際に、ユーザーは の情報を参照して、パラメータδ 1 k の値をデータ入力部7に入力する。

 なお、本実施の形態に係る重量測定装置で 、パラメータν,δ 1 k 1 k の値をデータ入力するように構成しているが 、これらの値を重量測定装置で自動的に決定 しても良い。例えば、重量チェッカーのよう な計量装置では、コンベア速度が決まれば減 衰させたい周波数が決定するので、自動的に パラメータδ 1 k の値を設定できる。また、FFT等によって測定 信号の振動波形の周波数解析を行い、最も振 幅の大きいところを検出して自動的にパラメ ータν,δ 1 k 1 k の値を設定するという構成にしてもよい。

 次にステップs6において、フィルタ係数演 部6は、受け取ったパラメータの値を式(2)に 入してフィルタ係数h i の系列{h i }を変更し、信号処理部5へ出力する。これに り、信号処理部5でのフィルタ特性における 減衰帯域の帯域位置や減衰量、あるいは阻止 域の開始周波数が、対応するパラメータで指 定される値へと変更される。そして、ステッ プs7において、信号処理部5はステップs6で変 されたフィルタ係数h i の系列{h i }を用いてフィルタリングを実行し、その結 を信号Xsとして出力する。

 ユーザーは、信号処理部5でのフィルタ特性 を再度変更する必要がある場合には、データ 入力部7にパラメータν,δ 1 k 1 k のうち少なくとも一つの値を入力する。そし て、ステップs6,s7が実行されて、入力された ラメータの値に応じてフィルタ特性が変更 れる。

 次に、係数gの値の決定方法について説明す る。まず、減衰帯域の減衰量と、その帯域位 置と、阻止域の開始周波数とが可変のFIRフィ ルタについて、図4に示されるような、理想 なフィルタ特性を考える。図中の横軸は正 化角周波数を、縦軸は振幅をそれぞれ示し いる。図中のω P は、通過域端正規化角周波数、つまり通過域 の終了点での正規化角周波数を表している。 ω S は、阻止域の開始点が変化すべき範囲の中心 正規化角周波数を表している。τ 1 k は、k個の減衰帯域の帯域幅をそれぞれ表し いる。φ 1 k は、k個の減衰帯域の帯域位置が変化すべき 囲の中心正規化角周波数をそれぞれ表して る。

 本実施の形態では、阻止域の開始周波数を 定するパラメータνにはω S からの変位量(ずれ量)が入力される。また、 衰帯域の帯域位置を指定するパラメータδ 1 k には、φ 1 k からの変位量がそれぞれ入力される。そして 、減衰帯域の減衰量を指定するパラメータψ 1 k のそれぞれには、阻止域における減衰帯域以 外の帯域での減衰量に対する割合が入力され る。

 このように、本実施の形態では、パラメー νは、阻止域の開始周波数の変化すべき範 の中心周波数からの変位量として与えられ パラメータδ 1 k のそれぞれは、対応する減衰帯域の帯域位置 の変化すべき範囲の中心周波数からの変位量 として与えられる。

 次に、図4に示される理想的なフィルタ特性 に関して、理想的な振幅特性(理想振幅特性) る以下の基準振幅特性D(ω,ν,δ 1 2 ,・・・,δ k )と、重み関数W(ω,ν,δ 1 2 ,・・・,δ k 1 2 ,・・・,ψ k )とを考える。

 ただし、パラメータν,δ 1 k 1 k は以下の式を満足する。

 ここで、周波数応答H(e )を上述の式(2)を使用して、以下のように表 ことができる。

 今、振幅特性|H(ω,ν,δ 1 2 ,・・・,δ k 1 2 ,・・・,ψ k )|に対して、式(3)の基準振幅特性と式(4)の重 関数との間で重み付き最良設計(ミニマック ス近似)を行うために、以下の重み付き誤差 考える。

 最適な係数gについては、以下の式を満足 する係数gを求めることによって得ることが きる。

 ただし、

である。

 基準振幅特性からの許容誤差をλ(ω,ν,δ 1 2 ,・・・,δ k 1 2 ,・・・,ψ k )とすると、式(10)で表される設計問題は以下 式(13a),(13b)で表される設計問題と等価にな 。

 この設計問題における制約条件式(13b)は 以下の式(14)に変形することができる。

 この式は、係数gと許容誤差λ(ω,ν,δ 1 2 ,・・・,δ k 1 2 ,・・・,ψ k )とに対して線形なことは明らかである。

 ここで、ωの数値範囲、つまり0からπまで 範囲をM個に分割し、ω=ω m (mは整数で、1≦m≦M)とする。また、パラメー タνの数値範囲をQ個に分割し、ν=ν q (qは整数で、1≦q≦Q)とする。また、パラメー タδ 1 k の数値範囲をそれぞれT1~Tk個に分割し、δ 1 1 , t1 (t1は整数で、1≦t1≦T1)、δ 2 2 , t2 (t2は整数で、1≦t2≦T2)、・・・、δ k k , tk (tkは整数で、1≦tk≦Tk)とする。また、パラメ ータψ 1 k の数値範囲をそれぞれR1~Rk個に分割し、ψ 1 1 , r1 (1≦r1≦R1)、ψ 2 2 , r2 (1≦r2≦R2)、・・・、ψ k k , rk (1≦rk≦Rk)とする。そうすると、γ(ω,ν,δ 1 2 ,・・・,δ k 1 2 ,・・・,ψ k )を以下の式に変形することができる。

 なお、diag[・]は[・]内を要素とする対角 列である。

 よって、式(13a),(13b)をそれぞれ以下の式(1 6a),(16b)に変形することができる。

 ただし、

である。

 U(x)はxに関して線形であり、式(16a),(16b)で表 される設計問題は半正定値問題であり、これ を解くことによって最適な係数gを求めるこ ができる。なお、半正定値問題は例えば上 非特許文献1に記載の技術を使用して解くこ ができる。本実施の形態に係る係数記憶部8 は、このようにして求めた最適な係数gの値 予め記憶している。これにより、パラメー νによる阻止域の開始周波数の指定が可能と なり、パラメータδ 1 k による減衰帯域の帯域位置の指定が可能とな り、パラメータψ 1 k による減衰帯域の減衰量の指定が可能となる 。

 パラメータν,δ 1 k 1 k に関して、ユーザーは、式(5)~(7)で示される 囲の数値をデータ入力部7を介して入力する とができる。例えば、ν min =-0.1π、ν max =0.1πとすると、ユーザーは、パラメータνの として、-0.1π~0.1πまで入力することができ ν=-0.05πに設定されると、阻止域の開始周波 数は(ω S -0.05π)となる。また、δ 1min =-0.1π、δ 1max =0.1πとすると、ユーザーは、パラメータδ 1 の値として、-0.1π~0.1πまで入力することがで き、δ 1 =-0.05πに設定されると、それに対応する減衰 域は、(φ 1 -0.05π-τ 1 /2)から(φ 1 -0.05π+τ 1 /2)までの周波数範囲を占めることになる。ま た、ψ 1min =1、ψ 1max =1000とすると、ユーザーは、パラメータψ 1 の値として、1~1000まで入力することができ、 ψ 1 =100に設定されると、それに対応する減衰帯 の減衰量は、阻止域におけるk個の減衰帯域 外の帯域の減衰量の100倍となる。

 なお、上述のフィルタ係数h i を求める演算式(2)において、パラメータνを 数に置き換えることによって、阻止域の開 周波数を固定にすることができる。また、 ラメータδ 1 k のそれぞれを定数に置き換えることによって 、k個の減衰帯域の帯域位置のそれぞれを固 にすることができる。また、パラメータψ 1 k のそれぞれを定数に置き換えることによって 、k個の減衰帯域の減衰量のそれぞれを固定 することができる。したがって、演算式(2) 含まれるパラメータの数を必要に応じて調 することができる。

 次に、本実施の形態に係る重量測定装置で ディジタルフィルタの設計例について説明 る。図5~13は、以下の表に示される仕様1で 計した際の振幅特性を示している。図中の 軸は正規化角周波数を、縦軸は振幅をそれ れ示している。なお、以下の仕様1では、k=1 あって、パラメータδ 1 は“0”に固定されており、阻止域の開始周 数及び減衰帯域の減衰量が可変となってい 。

 図5~13に示されるグラフから、パラメータν 値が変化することによって、阻止域の開始 波数が変化していることが理解できる。ま 、パラメータψ 1 の値が変化することによって、阻止域におい て減衰量が部分的に大きい減衰帯域の減衰量 が変化していることが理解できる。また、阻 止域における減衰帯域以外の帯域では、等リ ップル特性に近い特性となっていることが理 解できる。

 図14~22は、以下の表に示される仕様2で設計 た際の振幅特性を示している。図中の横軸 正規化角周波数を、縦軸は振幅をそれぞれ している。なお、以下の仕様2では、k=2であ って、パラメータνは“0”に、パラメータψ 1 2 のそれぞれは“10”に固定されており、減衰 域の帯域位置のみが可変となっている。

 図14~22に示されるグラフから、パラメータδ 1 2 の値が変化することによって、それらに対応 する減衰帯域の帯域位置が変化していること が理解できる。

 図23~49は、以下の表に示される仕様3で設計 た際の振幅特性を示している。図中の横軸 正規化角周波数を、縦軸は振幅をそれぞれ している。なお、以下の仕様3では、k=2であ って、パラメータδ 1 は“0”に、パラメータψ 2 は“10”にそれぞれ固定されており、阻止域 開始周波数と、パラメータψ 1 2 に対応する減衰帯域の減衰量及び帯域位置と が可変となっている。

 以上のように、本実施の形態では、減衰帯 の減衰量を指定するパラメータψ 1 k を用いてフィルタ係数h i を変更できるため、当該減衰帯域の減衰量を 容易に変更することができる。したがって、 ノイズの大きさが変化する場合であっても、 当該ノイズを確実に除去することができる。 その結果、高精度な重量測定が可能となる。

 また、減衰帯域の帯域位置を指定するパラ ータδ 1 k を用いてフィルタ係数h i を変更できるため、当該減衰帯域の帯域位置 を容易に変更することができる。したがって 、ノイズの周波数が変化する場合であっても 、当該ノイズを確実に除去することができる 。

 また、阻止域の開始周波数を指定するパラ ータνを用いてフィルタ係数h i を変更できるため、当該阻止域の開始周波数 を容易に変更することができる。したがって 、通過域と阻止域との間の遷移域(図4に示さ る振幅特性では、ω P とω S との間の帯域)にノイズが現れる場合であっ も、当該ノイズを確実に除去することがで る。

 また、パラメータψ 1 k 1 k によって、複数の減衰帯域の減衰量及び帯域 位置を指定できるため、ノイズが発生する要 因が複数あり、当該要因が変化する場合であ っても、当該ノイズを確実に除去することが できる。

 また、本実施の形態では、パラメータνは 阻止域の開始周波数の変化すべき範囲の中 周波数からの変位量として与えられ、パラ ータδ 1 k のそれぞれは、対応する減衰帯域の帯域位置 の変化すべき範囲の中心周波数からの変位量 として与えられるため、式(2)を用いてフィル タ係数h i を演算する際に、パラメータν,δ 1 k に関して同じような近似処理を行うことがで きる。例えば、k=2、ν=0.02π、δ 1 =0.02π、δ 2 =0.02π、L S =4、L C1 =4、L C2 =4とすると、ν 4 1 4 2 4 =0.00000016π 4 となり、すべて同じ値となる。よって、フィ ルタ係数h i の演算時に、パラメータν,δ 1 k に関して同じような近似処理を行うことがで きる。

 これに対して、本実施の形態とは異なり、 ラメータνに対して阻止域の開始周波数が のまま入力され、パラメータδ 1 k のそれぞれに対して、それに対応する減衰帯 域の中心周波数が入力される場合には、フィ ルタ係数h i の演算時に、パラメータν,δ 1 k に関して同じような近似処理を行うことがで きない。例えば、k=2、ν=ω S =0.2π、δ 1 1 =0.4π、δ 2 2 =0.75π、L S =4、L C1 =4、L C2 =4とすると、ν 4 =0.0016π 4 、δ 1 4 =0.0256π 4 、δ 2 4 =0.31640625π 4 となり、これらの値は大きく相違することに なる。よって、パラメータν,δ 1 k に関して同じような近似処理を行うと、パラ メータν,δ 1 に関してまるめ誤差等が発生し、パラメータ ν,δ 1 に代入される周波数付近の帯域において所望 の特性が得られないことがある。

 このように、本実施の形態では、フィルタ 数h i の演算時に、パラメータν,δ 1 k に関して同じような近似処理を行うことがで きるため、結果として所望のフィルタ設計を 実現できる。

 なお、上記内容は、一般的なディジタル ィルタの設計方法に関する発明として捉え ことができる。すなわち、阻止域の開始周 数と、減衰帯域の帯域位置及び減衰量とが 変のディジタルフィルタを以下の方法で設 する。

 まず、上述のように基準振幅特性に基づい 係数gの値を決定し、当該値を用いて、ディ ジタルフィルタのフィルタ係数h i を上述の式(2)で近似する。そして、式(2)の各 パラメータに値を代入して、ディジタルフィ ルタのフィルタ係数h i の系列{h i }を求める。

 フィルタ特性を変更したい場合には、パラ ータν,δ 1 k 1 k のうち必要なパラメータの値を変更してフィ ルタ係数h i を変更する。これによって、フィルタ特性が 所望の特性へと変更される。

 このようなディジタルフィルタの設計方 を採用することによって、簡単にフィルタ 性を変更することが可能になる。従って、 イズを確実に除去することができる。

 以上の説明では、ローパスフィルタの設 について述べたが、本願発明は、ローパス ィルタ以外のフィルタ(バンドパスフィルタ やハイパスフィルタ等)の設計にも適用可能 ある。さらに、FIR型フィルタの設計につい 述べたが、本願発明は、IIR型フィルタの設 にも適用可能である。

 この発明は詳細に説明されたが、上記し 説明は、すべての局面において、例示であ て、この発明がそれに限定されるものでは い。例示されていない無数の変形例が、こ 発明の範囲から外れることなく想定され得 ものと解される。