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Title:
NONVOLATILE STORAGE DEVICE, METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME, AND NONVOLATILE SEMICONDUCTOR DEVICE USING THE NONVOLATILE STORAGE DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146461
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a nonvolatile semiconductor device comprising a first electrode (103), a second electrode (105) and a variable resistance layer (104) arranged between the first electrode (103) and the second electrode (105) and having a resistance reversibly changed according to the electrical signal applied between the electrodes (103, 105). The variable resistance layer (104) contains an oxide containing tantalum and nitrogen.

Inventors:
FUJII SATORU
KANZAWA YOSHIHIKO
TAKAGI TAKESHI
SHIMAKAWA KAZUHIKO
Application Number:
PCT/JP2008/001230
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
May 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC CORP (JP)
FUJII SATORU
KANZAWA YOSHIHIKO
TAKAGI TAKESHI
SHIMAKAWA KAZUHIKO
International Classes:
H01L27/10; H01L45/00; H01L49/00
Domestic Patent References:
WO2007046144A12007-04-26
Foreign References:
JPH07263647A1995-10-13
JP2005159325A2005-06-16
Attorney, Agent or Firm:
PATENT CORPORATE BODY ARCO PATENT OFFICE (Bo-eki Bldg. 123-1 Higashimachi, Chuo-ku, Kobe-sh, Hyogo 31, JP)
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Claims:

 第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前記第1電極と前記第2電極との間に与えられる電気的信号に基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層とを備え、

 前記抵抗変化層は、タンタルと窒素とを含む酸化物を含んでいる、不揮発性記憶素子。

 前記不揮発性記憶素子の初期抵抗値が133ω以上3.1×10 7 ω以下である、請求項1に記載の不揮発性記憶素子。

 前記抵抗変化層の窒素に対する酸素の含有比率が1.08以上1.35以下である、請求項1に記載の不揮発性記憶素子。

 第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前記第1電極と前記第2電極との間に与えられる電気的信号に基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層とを備える不揮発性記憶素子の製造方法において、

 前記抵抗変化層はタンタルと窒素とを含む酸化物を含んでおり、且つ前記酸化物をスパッタ法により形成する、不揮発性記憶素子の製造方法。

 半導体基板と、前記半導体基板の上に互いに平行に形成された複数の第1の電極配線と、前記複数の第1の電極配線の上方に前記半導体基板の主面に平行な面内において互いに平行に且つ前記複数の第1の電極配線に立体交差するように形成された複数の第2の電極配線と、前記複数の第1の電極配線と前記複数の第2の電極配線との立体交差点に対応して設けられた不揮発性記憶素子とを具備するメモリアレイを備え、

 前記不揮発性記憶素子のそれぞれは、前記第1の電極配線と前記第2電極配線との間に介在し、前記第1電極配線と前記第2電極配線との間に与えられる電気的信号に基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層とを備え、

 前記抵抗変化層は、タンタルと窒素とを含む酸化物を含んでいる、不揮発性半導体装置。

 半導体基板と、前記半導体基板の上に互いに平行に形成された複数の第1の電極配線と、前記複数の第1の電極配線の上方に前記半導体基板の主面に平行な面内において互いに平行に且つ前記複数の第1の電極配線に立体交差するように形成された複数の第2の電極配線と、前記複数の第1の電極配線と前記複数の第2の電極配線との立体交差点に対応して設けられた不揮発性記憶素子とを具備するメモリアレイを備え、

 前記不揮発性記憶素子のそれぞれは、前記第1の電極配線と接続される第1電極と、前記第2の電極配線と接続される第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前記第1電極と前記第2電極との間に与えられる電気的信号に基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層とを備え、

 前記抵抗変化層は、タンタルと窒素とを含む酸化物を含んでいる、不揮発性半導体装置。
 前記不揮発性記憶素子のそれぞれは、
 前記第1電極と前記第2電極との間に電流抑制素子を具備しており、

 当該電流抑制素子は、前記抵抗変化層と電気的に接続されている、請求項5または請求項6に記載の不揮発性半導体装置。

 前記メモリアレイが複数積層されてなる多層化メモリアレイを備える、請求項5または6に記載の不揮発性半導体装置。

 半導体基板と、前記半導体基板上に形成された、互いに交差するように配列された複数のワード線および複数のビット線、前記複数のワード線および複数のビット線の交点に対応してそれぞれ設けられた複数のトランジスタ、並びに前記複数のトランジスタに一対一で対応して設けられた複数の不揮発性記憶素子とを備え、
 前記不揮発性記憶素子のそれぞれは、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、対応して設けられている前記トランジスタを介して前記第1電極と前記第2電極との間に与えられる電気的信号に基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層とを備え、

 前記抵抗変化層は、タンタルと窒素とを含む酸化物を含んでいる、不揮発性半導体装置。

 半導体基板と、前記半導体基板上に形成された、所定の演算を実行する論理回路およびプログラム機能を有する不揮発性記憶素子とを備え、
 前記不揮発性記憶素子は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、両電極間の電圧に基づいて可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層とを備え、

 前記抵抗変化層は、タンタルと窒素とを含む酸化物を含んでいる、不揮発性半導体装置。
 請求項10に記載の不揮発性半導体装置と、

 請求項5、6および9のいずれかに記載の不揮発性半導体装置と、を備える不揮発性半導体装置。
Description:
不揮発性記憶素子およびその製 方法、並びにその不揮発性記憶素子を用い 不揮発性半導体装置

 本発明は、不揮発性記憶素子に関し、特 、印加される電気的信号に応じて抵抗値が 化する抵抗変化型の不揮発性記憶素子およ その製造方法、並びにその不揮発性記憶素 を用いた不揮発性半導体装置に関する。

 近年、デジタル技術の進展に伴い、携帯 情報機器および情報家電などの電子機器が より一層高機能化している。そのため、不 発性記憶素子の大容量化、書き込み電力の 減、書き込み/読み出し時間の高速化、およ び長寿命化の要求が高まっている。

 こうした要求に対して、既存のフローテ ングゲートを用いたフラッシュメモリの微 化には限界があると言われている。他方、 抗変化層を記憶部の材料として用いる不揮 性記憶素子(抵抗変化型メモリ)の場合、抵 変化素子から成る単純な構造の記憶素子で 成することができるため、さらなる微細化 高速化、および低消費電力化が期待されて る。

 抵抗変化層を記憶部の材料として用いる 合、例えば、電気的パルスの入力などによ て、その抵抗値を高抵抗から低抵抗へ、ま は低抵抗から高抵抗へと変化させることに る。この場合、低抵抗および高抵抗の2値を 明確に区別し、且つ低抵抗と高抵抗との間を 高速に安定して変化させ、これら2値が不揮 的に保持されることが必要になる。このよ なメモリ特性の安定および記憶素子の微細 を目的として、従来から、種々の提案がな れている。

 そのような提案の一つとして、2つの電極 と、それらの電極に挟まれた記録層とを備え 、その記録層の抵抗値を可逆的に変化するよ うに構成された抵抗変化素子によりメモリセ ルが構成された記憶素子が、特許文献1に開 されている。図17は、そのような従来の記憶 素子の構成を示す断面図である。

 図17に示すように、この記憶素子は、メ リセルを構成する複数の抵抗変化素子10がア レイ状に配置されて構成されている。抵抗変 化素子10は、下部電極1と上部電極4との間に 高抵抗膜2とイオン源層3とが挟まれて構成さ れている。これら高抵抗膜2およびイオン源 3により記憶層が構成され、この記憶層によ て、各メモリセルの抵抗変化素子10に情報 記録することができる。

 なお、それぞれの抵抗変化素子10は、半 体基板11上に形成されたMOSトランジスタ18の 方に配設されている。このMOSトランジスタ1 8は、半導体基板11内の素子分離層12により分 された領域に形成されたソース/ドレイン領 域13と、ゲート電極14とからなる。また、ゲ ト電極14は、記憶素子の一方のアドレス配線 であるワード線を兼ねている。

 MOSトランジスタ18のソース/ドレイン領域1 3の一方と、抵抗変化素子10の下部電極1とが プラグ層15、金属配線層16、およびプラグ層1 7を介して電気的に接続されている。また、MO Sトランジスタ18のソース/ドレイン領域13の他 方は、プラグ層15を介して金属配線層16に接 されている。この金属配線層16は、記憶素子 の他方のアドレス配線であるビット線に接続 される。

 上記のように構成された抵抗変化素子10 下部電極1と上部電極4との間に極性の異なる 電位を印加することにより、記録層を構成す るイオン源層3のイオン源を高抵抗層2へ移動 せる。または、そのイオン源を、高抵抗層2 から上部電極4へ移動させる。これにより、 抗変化素子10の抵抗値が高抵抗状態から低抵 抗状態へ、または、低抵抗状態から高抵抗状 態へと遷移して情報を記録することができる 。

 また、上部電極と下部電極とで挟まれた 抗変化材料が、多結晶構造を有する第1の電 気パルス変動抵抗層と、ナノ結晶またはアモ ルファス構造のいずれかを有する第2の電気 ルス変動抵抗層とで構成された記憶素子(相 化型メモリ)も知られている。この抵抗変化 材料を構成する抵抗層は、印加する電気パル スの電圧およびパルス幅に対応して抵抗値を 変化させることによって調整された上で抵抗 変化素子として動作することになる(例えば 特許文献2を参照。)。

 ところで、特許文献1および特許文献2にお て示された抵抗変化材料とは異なるものと て、2元系の遷移金属酸化物を用いた例が報 されている。例えば、特許文献3では、抵抗 変化材料としてNiO、V 2 O 5 、ZnO、Nb 2 O 5 、TiO 2 、WO 3 、CoOが開示されている。これらの材料は、2 系であるため、組成制御および成膜が比較 容易である。その上、半導体製造プロセス の整合性も比較的良好であるといえる。

 また、特許文献4においては、各種金属元素 により構成されたp型酸化物半導体材料が急 な金属-絶縁体転移を伴うことによって得ら る様々な抵抗変化材料が記載され、特にGa As、VO 2 などが具体的な実施例として開示されている 。さらに、特許文献5においては、抵抗状態 異なる絶縁体として酸化チタンおよび酸化 ンタルとしてTa 2 O 5 を実施例とした抵抗変化材料が記載されてい る。

特開2006-40946号公報

特開2004-349689号公報

特開2004-363604号公報

特開2006-32898号公報

特開平7-263647号公報 I.G.Beak Et Al., Tech. Digest IEDM 204,587頁 Japanese Journal of Applied Physics Vol45, NO11,  2006, pp.L310-L312, 図2

 しかしながら、上述したような従来の抵 変化材料に用いられる遷移金属酸化物は、 下のような問題がある。

 まず、NiOなどの遷移金属酸化物を用いた 合、抵抗変化材料を低抵抗状態から高抵抗 態へ変化させるためには、μsオーダーの長 ルスが必要になるため、高速化を図ること 困難であるという問題がある。

 また、TiO 2 を遷移金属酸化物として用いた場合、TiNを400 ℃酸素雰囲気で酸化処理して、TiO 2 /TiN膜構造にする必要があり、比較的高いプ セス温度を要するという問題がある。

 また、Ta 2 O 5 を遷移金属酸化物として用いた場合では、高 抵抗状態から低抵抗状態への1回動作のみに 用可能なアンチヒューズとして機能し、書 換えができないという問題がある。
さらに、Ta 2 O 5 薄膜の場合、その薄膜内に酸素空孔状態の置 換型Ta原子が局所的に存在し、これらの置換 Ta原子を完全に除去することは困難である その結果、上記置換型Ta原子が存在する部位 においてリーク電流が発生する可能性がある 。さらに、半導体プロセスにおいて、H 2 処理工程で還元されることが懸念される。

 本発明は、このような事情に鑑みてなさ たものであり、その目的は、動作の高速化 図ることができ、可逆的に安定した書き換 特性と、良好な抵抗値のリテンション特性 を有する不揮発性記憶素子、及び半導体製 プロセスと親和性の高いその不揮発性記憶 子の製造方法、並びにその不揮発性記憶素 を用いた不揮発性半導体装置を提供するこ にある。

 上記課題を解決するために、本発明の不 発性記憶素子は、第1電極と、第2電極と、 記第1電極と前記第2電極との間に介在し、前 記第1電極と前記第2電極との間に与えられる 気的信号に基づいて可逆的に抵抗値が変化 る抵抗変化層とを備え、前記抵抗変化層は タンタルと窒素とを含む酸化物を含んでい 。

 本発明の不揮発性記憶素子の製造方法は 第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記 2電極との間に介在し、前記第1電極と前記 2電極との間に与えられる電気的信号に基づ て可逆的に抵抗値が変化する抵抗変化層と 備える不揮発性記憶素子の製造方法におい 、前記抵抗変化層は、タンタルと窒素とを む酸化物を含んでおり、且つ前記タンタル 窒化物をスパッタ法により形成する。

 本発明の不揮発性半導体装置は、半導体 板と、前記半導体基板の上に互い平行に形 された複数の第1の電極配線と、前記複数の 第1の電極配線の上方に前記半導体基板の主 に平行な面内において互いに平行に且つ前 複数の第1の電極配線に立体交差するように 成された複数の第2の電極配線と、前記複数 の第1の電極配線と前記複数の第2の電極配線 の立体交差点に対応して設けられた不揮発 記憶素子とを具備するメモリアレイを備え 前記不揮発性記憶素子のそれぞれは、前記 1の電極配線と前記第2電極配線との間に介 し、前記第1電極配線と前記第2電極配線との 間に与えられる電気的信号に基づいて可逆的 に抵抗値が変化する抵抗変化層とを備え、前 記抵抗変化層は、タンタルと窒素とを含む酸 化物を含んでいる。

 また、本発明の不揮発性半導体装置は、 導体基板と、前記半導体基板の上に互い平 に形成された複数の第1の電極配線と、前記 複数の第1の電極配線の上方に前記半導体基 の主面に平行な面内において互いに平行に つ前記複数の第1の電極配線に立体交差する うに形成された複数の第2の電極配線と、前 記複数の第1の電極配線と前記複数の第2の電 配線との立体交差点に対応して設けられた 揮発性記憶素子とを具備するメモリアレイ 備え、前記不揮発性記憶素子のそれぞれは 前記第1の電極配線と接続される第1電極と 前記第2の電極配線と接続される第2電極と、 前記第1電極と前記第2電極との間に介在し、 記第1電極と前記第2電極との間に与えられ 電気的信号に基づいて可逆的に抵抗値が変 する抵抗変化層とを備え、前記抵抗変化層 、タンタルと窒素とを含む酸化物を含んで る。

 上記発明に係る不揮発性半導体装置にお て、前記不揮発性記憶素子のそれぞれは、 記第1電極と前記第2電極との間に電流抑制 子を具備しており、当該電流抑制素子は、 記抵抗変化層と電気的に接続されているこ が好ましい。

 また、本発明に係る不揮発性半導体装置 、上記発明に係る不揮発性半導体装置が備 る前記メモリアレイが複数積層されてなる 層化メモリアレイを備えるような構成とし もよい。

 また、本発明に係る不揮発性半導体装置 、半導体基板と、前記半導体基板上に形成 れた、互いに交差するように配列された複 のワード線および複数のビット線、前記複 のワード線および複数のビット線の交点に 応してそれぞれ設けられた複数のトランジ タ、並びに前記複数のトランジスタに一対 で対応して設けられた複数の不揮発性記憶 子とを備え、前記不揮発性記憶素子のそれ れは、第1電極と、第2電極と、前記第1電極 前記第2電極との間に介在し、対応して設け られている前記トランジスタを介して前記第 1電極と前記第2電極との間に与えられる電気 信号に基づいて可逆的に抵抗値が変化する 抗変化層とを備え、前記抵抗変化層は、タ タルと窒素とを含む酸化物を含んでいる。

 また、本発明の不揮発性半導体装置は、 導体基板と、前記半導体基板上に形成され 、所定の演算を実行する論理回路およびプ グラム機能を有する不揮発性記憶素子とを え、前記不揮発性記憶素子は、第1電極と、 第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間 に介在され、両電極間の電圧に基づいて可逆 的に抵抗値が変化する抵抗変化層とを備え、 前記抵抗変化層は、タンタルと窒素とを含む 酸化物を含んでいる。

 また、本発明の不揮発性半導体装置は、こ ように構成された不揮発性半導体装置と、 記発明に係る不揮発性半導体装置とを備え ような構成であってもよい。

 本発明の上記目的、他の目的、特徴、及び 点は、添付図面参照の下、以下の好適な実 態様の詳細な説明から明らかにされる。

 本発明によれば、高速動作が可能で、しか 可逆的に安定した書き換え特性と、良好な 抗値のリテンション特性とを有する不揮発 記憶素子、及び半導体製造プロセスと親和 の高いその不揮発性記憶素子の製造方法、 びにその不揮発性記憶素子を用いた不揮発 半導体装置が得られる。

本発明の第1の実施の形態に係る不揮発 性記憶素子の一構成例を示した断面図。 情報を書き込む場合における本発明の 1の実施の形態にかかる不揮発性記憶素子の 動作例を示す図である。 情報を読み出す場合における本発明の 1の実施の形態にかかる不揮発性記憶素子の 動作例を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る不揮発 性半導体装置の構成を示すブロック図である 。 図4におけるA部の構成(4ビット分の構成 )を示す斜視図である。 本発明の第2の実施の形態に係る不揮発 性半導体装置が備える不揮発性記憶素子の構 成を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る不揮発 性半導体装置が備える不揮発性記憶素子の変 形例の構成を示す断面図である。 本発明の多層化構造の不揮発性半導体 置が備えるメモリアレイの構成を示す斜視 である。 本発明の第2の実施の形態に係る不揮発 性半導体装置の動作例を示すタイミングチャ ートである。 本発明の第3の実施の形態に係る不揮 性半導体装置の構成を示すブロック図であ 。 図10におけるC部の構成(2ビット分の構 )を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る不揮 性半導体装置の動作例を示すタイミングチ ートである。 本発明の第4の実施の形態に係る不揮 性半導体装置の構成を示すブロック図であ 。 本発明の第4の実施の形態に係る不揮 性半導体装置が備える救済アドレス格納レ スタの構成を示すブロック図である。 本発明の第4の実施の形態に係る不揮 性半導体装置が備える救済アドレス格納レ スタの構成を示す断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る不揮 性半導体装置の製造プロセスの主要な流れ 示すフローチャートである。 従来の記憶素子の構成を示す断面図で ある。 本発明の第1の実施の形態にかかる不 発性記憶素子を構成する抵抗変化層のXRDチ ート図である。 本発明の第1の実施の形態に係る不 発性記憶素子が備える抵抗変化層の抵抗値 パルス印加回数との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る不 発性記憶素子が備える抵抗変化層の抵抗値 パルス印加回数との関係を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係る不 発性記憶素子が備える抵抗変化層の抵抗値 パルス印加回数との関係を示す図である。

符号の説明

 100 不揮発性記憶素子
 101 基板

 102 絶縁層(酸化物層)

 103 第1電極層

 104 抵抗変化層

 105 第2電極層
 200 不揮発性半導体装置
 201 メモリ本体部
 202 メモリアレイ
 203 行選択回路/ドライバ
 204 列選択回路/ドライバ
 205 書き込み回路
 206 センスアンプ
 207 データ入出力回路
 208 アドレス入力回路
 209 制御回路

 210 不揮発性記憶素子(メモリセル)

 211 上部配線
 212 下部配線
 213 上部電極

 214 抵抗変化層

 215 内部電極

 216 電流抑制素子

 217 下部電極
 218 オーミック抵抗層

 219 第2の抵抗変化層

 300 不揮発性半導体装置
 301 メモリ本体部
 302 メモリアレイ
 303 行選択回路/ドライバ
 304 列選択回路
 305 書き込み回路
 306 センスアンプ
 307 データ入出力回路
 308 セルプレート電源
 309 アドレス入力回路
 310 制御回路

 313 不揮発性記憶素子(メモリセル)

 314 上部電極

 315 抵抗変化層
 316 下部電極
 317 プラグ層
 318 金属配線層
 319 ソース/ドレイン領域
 400 不揮発性半導体装置

 401 半導体基板
 402 CPU
 403 入出力回路
 404 論理回路
 405 アナログ回路
 406 BIST回路
 407 SRAM
 408 救済アドレス格納レジスタ
 409 不揮発性記憶素子
 410 書き込み回路
 411 読み出し回路
 412 ラッチ回路

 421 抵抗変化層
 422 上部電極
 423 下部電極
 424 プラグ層
 425 金属配線層
 426 ソース/ドレイン層

 BL0,BL1,… ビット線
 M111,M112,… メモリセル(不揮発性記憶素子210 )

 M211,M212,… メモリセル(不揮発性記憶素子313 )

 T11,T12,… トランジスタ

 WL0,WL1,… ワード線

 以下、本発明の実施の形態を、図面を参 して詳しく説明する。なお、以下では、全 の図を通じて同一または相当部分には同一 参照符号を付し、その説明を省略する場合 ある。

 (第1の実施の形態) 
 [不揮発性記憶素子の構成]
 図1は、本発明の第1の実施の形態に係る不 発性記憶素子の一構成例を示した断面図で る。

 図1に示すように、不揮発性記憶素子100は 、基板101と、その基板101上に形成された絶縁 層(酸化物層)102と、その絶縁層102上に形成さ た第1電極層103および第2電極層105と、第1電 層103と第2電極層105とに挟まれた抵抗変化層 104と、を備えている。

 この不揮発性記憶素子100を駆動する場合 外部の電源によって所定の条件を満たす電 信号(ここでは、例えば電圧パルス)を第1電 層103と第2電極層105との間に印加する。電圧 印加の方向に従い、不揮発性記憶素子100の抵 抗変化層104の抵抗値が、増加または減少する 。例えば、所定の閾値電圧よりも大きな電圧 パルスが印加された場合、抵抗変化層104の抵 抗値が増加または減少する一方で、その閾値 電圧よりも小さな電圧パルスが印加された場 合、抵抗変化層104の抵抗値は変化しない。

 第1電極層103および第2電極層105の材料と ては、例えば、Pt(白金)、Ir(イリジウム)、Cu( 銅)、Au(金)、Ag(銀)、TaN(窒化タンタル)、TiN(窒 化チタン)、およびTiAlN(窒化チタンアルミニ ム)などがある。

 抵抗変化層104は、タンタルと酸素と窒素 を主成分とするタンタル酸窒化物で構成さ ている。要するに、抵抗変化層104は抵抗変 材料としてタンタル酸窒化物を用いており 抵抗変化層104は純粋なタンタル酸窒化物で 成されていてもよく、添加元素を含むタン ル酸窒化物で構成されていてもよい。換言 れば、抵抗変化層104は、タンタルと酸素と 素とを主成分とする化合物で構成されてお 、抵抗変化層104は、タンタルと酸素と窒素 のみから成る化合物で構成されていてもよ 、タンタルと酸素と窒素と添加元素とから る化合物で構成されていてもよい。

 なお、基板101としては、シリコン単結晶 板または半導体基板を用いることができる 、これらに限定されるわけではない。抵抗 化層104は比較的低い基板温度で形成するこ が可能であるため、樹脂材料などの上に抵 変化層104を形成することができる。

 [不揮発性記憶素子の製造方法]
 次に、本実施の形態の不揮発性記憶素子100 製造方法について説明する。

 まず、単結晶シリコンである基板101上に、 さ200nmの絶縁層102としてのSiO 2 層を熱酸化法により形成する。そして、第1 極層103としての厚さ100nmのPt薄膜を、RFマグ トロンスパッタ法により絶縁層102上に形成 る。ここで、成膜の際の真空度は1.0Pa、RFパ ーは250W、Ar流量は10sccm、成膜時間は20分と た。

 次に、第1電極層103上に、抵抗変化層104と してのタンタル酸窒化物膜を形成する。この 成膜には、Taターゲットを用いた反応性RFス ッタ法を用いた。このときの成膜条件を表1 示す。

 最後に、抵抗変化層104上に、第2電極層105 としての厚さ150nmのPt薄膜をRFスパッタ法によ り形成する。この場合の成膜条件は、第1電 層103を形成する場合と同様である。

 なお、抵抗変化層104の形成において、タン ル酸窒化物をターゲットとすることによっ 、N 2 およびO 2 などの反応性ガスを使用しないスパッタ法を 用いるようにしてもよい。

 さらに、第1電極層あるいは第2電極層と てタンタル窒化物を用いた場合には、抵抗 化層および電極層を同一ターゲットにより 続して形成することが可能である。以下に 第2電極層がタンタル窒化物の場合の不揮発 記憶素子100の製造方法について説明する。

 まず、単結晶シリコンである基板101上に 厚さ200nmの絶縁層102を熱酸化法により形成 る。そして、第1電極層103としての厚さ100nm Pt薄膜を、RFマグネトロンスパッタ法により 縁層102上に形成する。ここで、成膜の際の 空度は1.0Pa、RFパワーは250W、Ar流量は10sccm、 成膜時間は20分とした。

 次に、第1電極層103上に、抵抗変化層104と してのタンタル酸窒化物膜を形成する。この 成膜には、Taターゲットを用いた反応性RFス ッタ法を用いた。このときの成膜条件は、 記の場合と同様で、表1に示したとおりであ 。

 最後に、第2電極層をTaターゲットを用いた 応性RFスパッタ法により形成した。スパッ ガスはAr+N 2 である。全ガス流量に対するN 2 ガスの流量比は20%とした。

 このように第1電極層あるいは第2電極層と てタンタル窒化物を用いた場合では、製造 ロセスを簡略化することが可能となる。

 [タンタル酸窒化膜の分析]

 上述の反応性RFスパッタ法により抵抗変化 104として形成されたタンタル酸窒化物膜の 抗値と組成とを測定した。その結果を以下 示す。

 アルゴンと窒素流量とを、それぞれ、44sccm よび5sccmと一定にした場合、酸素の流量を6s ccmとした場合にはタンタル酸窒化物膜の抵抗 率は 2.3mωcmであった。酸素の流量を8sccmとし た場合には、タンタル酸窒化物膜の抵抗率は 12.6mωcmであった。従って、酸素および窒素の 流量を調整することにより、タンタル酸窒化 物膜の抵抗率を制御することが可能と判断さ れる。

 図18はタンタル酸窒化物膜のXRD(X線回折)チ ートである。図18において、3本のカーブは 下から順に、アルゴンと窒素流量とを、そ ぞれ、44sccmおよび5sccmと一定にした場合にお いて、それぞれ、酸素の流量を6sccm、7sccm、 よび8sccmとした場合におけるタンタル酸窒化 物膜のXRDチャートである。このXRDチャートに よれば、2θが略34~35degの範囲にブロードなピ クが認められる。それ故、これらのタンタ 酸窒化物はアモルファスであると推定され 。また、XRDチャートにおけるピーク位置は 素流量の増加とともに低角度側へシフトし いる。

 これらのタンタル酸窒化物膜の組成をラザ ォード後方散乱法で分析した。酸素流量が6 sccmの場合におけるタンタル酸窒化物膜では タンタル/酸素/窒素が、それぞれ、37.5/32.5/30 atm%であり、このタンタル酸窒化物膜の組成 、TaO 0.86 N 0.8 と表される。また、酸素流量が8sccmの場合に けるタンタル酸窒化物膜では、タンタル/酸 素/窒素が、それぞれ、34.5/37.6/27.9atm%であり このタンタル酸窒化物膜の組成は、TaO 1.1 N 0.8 と表される。

 [不揮発性記憶素子の動作例]

 次に、本実施の形態の不揮発性記憶素子100 メモリとしての動作例、すなわち情報の書 込み/読み出しをする場合の動作例を、図面 を参照して説明する。

 図2は、情報を書き込む場合における本発 明の第1の実施の形態に係る不揮発性記憶素 の動作例を示す図である。

 第1電極層103と第2電極層105との間(以下、 極間という場合がある)にパルス幅が100nsec 極性が異なる2種類の電気的パルスを交互に 加すると、抵抗変化層104の抵抗値が図3に示 すように変化する。すなわち、負電圧パルス (電圧E1、パルス幅100nsec)を電極間に印加した 合、抵抗変化層104の抵抗値が、高抵抗値Rb ら低抵抗値Raへ減少する。他方、正電圧パル ス(電圧E2、パルス幅100nsec)を電極間に印加し 場合、抵抗変化層104の抵抗値が、低抵抗値R aから高抵抗値Rbへ増加する。なお、ここでは 、電圧E1を-2.0Vとし、電圧E2を+3.0Vとしている

 この図2に示す例では、高抵抗値Rbを情報 0」に、低抵抗値Raを情報「1」にそれぞれ割 り当てている。そのため、抵抗変化層104の抵 抗値が高抵抗値Rbになるように正電圧パルス 電極間に印加することによって情報「0」が 書き込まれることになり、また、低抵抗値Ra なるように負電圧パルスを電極間に印加す ことによって情報「1」が書き込まれること になる。

 図3は、情報を読み出す場合における本発 明の第1の実施の形態に係る不揮発性記憶素 の動作例を示す図である。

 情報の読み出しを行う場合、抵抗変化層1 04の抵抗値を変化させるときに印加する電気 パルスよりも振幅の小さい読み出し用電圧E 3(|E3|<|E1|、|E3|<|E2|)を電極間に印加する。 その結果、抵抗変化層104の抵抗値に対応した 電流が出力され、その出力電流値を検出する ことにより、書き込まれている情報の読み出 しが可能となる。

 図3に示す例では、出力電流値Iaが抵抗値R aに、出力電流値Ibが抵抗値Rbにそれぞれ対応 ているので、出力電流値laが検出された場 は情報「1」が、出力電流値lbが検出された 合は情報「0」がそれぞれ読み出されること なる。

 以上のように、第1電極層103と第2電極層10 5とに挟まれた領域において、抵抗変化層104 記憶部として機能することにより、不揮発 記憶素子100がメモリとして動作することに る。

 [不揮発性記憶素子の抵抗変化特性]
 次に、本実施の形態の不揮発性記憶素子100 対して電気的パルスを印加した場合の抵抗 化特性について説明する。

 図19(a)~図19(c)は、本発明の第1の実施の形 に係る不揮発性記憶素子が備える抵抗変化 104の抵抗値とパルス印加回数との関係を示 図である。この図19(a)~図10(c)には、第1電極 103と第2電極層105との間にパルス幅が100nsec 極性が異なる2種類の電気的パルス(ここでは パルス電圧)を交互に印加した結果が示され いる。また、図19(a)は、アルゴンの流量と窒 素の流量と酸素の流量とを、それぞれ、44sccm 、5sccm、および7sccmとした場合におけるタン ル酸窒化物膜の抵抗変化特性である。図19(b) は、アルゴンの流量と窒素の流量と酸素の流 量とを、それぞれ、44sccm、5sccm、および8sccm した場合におけるタンタル酸窒化物膜の抵 変化特性である。図19(c)は、アルゴンの流量 と窒素の流量と酸素の流量とを、それぞれ、 44sccm、5sccm、および7sccmとし、さらに後処理 してプラズマ酸化処理を施した場合におけ タンタル酸窒化物膜の抵抗変化特性である 従って、この図19(c)の場合におけるタンタル 酸窒化物膜の酸素含有率は、図19(a)および図1 9(b)の場合におけるタンタル酸窒化物膜の酸 含有率より高いと推測される。

 上記のように2種類の電気的パルスを交互 に電極間に印加した結果、図19(a)に示すよう 、抵抗変化層104の抵抗値は可逆的に変化し 。具体的には、負電圧パルス(電圧-2.0V、パ ス幅100nsec)を電極間に印加した場合、抵抗 化層104の抵抗値が減少して平均すると約200ω (300~170ω)(低抵抗値)となり、正電圧パルス(電 +3.0V、パルス幅100nsec)を電極間に印加した場 合、抵抗変化層104の抵抗値が増加して平均す ると約5500ω(11000~4000ω)(高抵抗値)となった。 お、ここでは、負電圧の印加とは、第1電極( 下部電極)103の電圧を基準としたときに、第2 極(上部電極)105に対して負の電圧を印加す 場合であり、逆に、正電圧の印加とは、第1 極(下部電極)103の電圧を基準としたときに 第2電極(上部電極)105に対して正の電圧を印 する場合であると定義する。また、このよ な抵抗変化は、パルスを150回程度連続して 加しても安定して続いた。なお、素子の初 抵抗値は133ωであった。

 以上のことから、抵抗変化層104を用いる とによって、低電圧で安定した可逆的な書 換え特性を有した抵抗変化型の不揮発性記 素子が実現可能であることを確認すること できる。

 この図19(a)に示す結果は、抵抗変化層104 膜厚が25nmで、直径2μmの円形パターンのもの である。以下の説明において、特に断りがな い場合、抵抗変化層104のサイズはこのとおり である。

 なお、図19(b)には、素子の初期抵抗値が2870 の場合であって、電極間に電気的パルスを 続的に印加したときの抵抗変化層の抵抗値 電気的パルスの印加回数との関係が示され いる。-2.5Vを印加することにより平均すると 約320ω(370~230ω)の低抵抗値を、+3.0Vを印加する ことにより平均すると約9000ω(18000~6000ω)の高 抗値を取る。また、このような抵抗変化は パルスを80回連続して印加しても安定して いた。この図19(b)に示す結果からも、本実施 の形態に係る不揮発性記憶素子が100nsecの電 的パルスで動作することがわかる。

 さらに、図19(c)には、素子の初期抵抗値が3. 1×10 7 ωの場合であって、電極間に電気的パルスを 続的に印加したときの抵抗変化層の抵抗値 電気的パルスの印加回数との関係が示され いる。-2.0Vを印加することにより平均する 約500ω(600~380ω)の低抵抗値を、+3.0Vを印加す ことにより平均すると約11000ω(19000~8000ω)の 抵抗値を取る。また、このような抵抗変化 、パルスを50回連続して印加しても安定して 続いた。

この図19(c)に示す結果からも、本実施の形態 係る不揮発性記憶素子が100nsecの電気的パル スで動作することがわかる。

これらの結果から、素子の初期抵抗値に対し 抵抗変化領域を有していることがわかる。そ のため、本実施の形態に係る不揮発性記憶素 子における抵抗変化層を形成する場合、その 膜厚の調整を行うことによって、他の回路領 域などを形成する半導体プロセスとのマッチ ングを容易にとることができる。

[第1の実施の形態のまとめ]

 第1の実施の形態に係る不揮発性記憶素子100 は、抵抗変化材料としてタンタル酸窒化物TaO x N y を用いている。このタンタル酸窒化物TaO x N y が電気パルスに対して抵抗変化特性を示すメ カニズムは現時点では解明されていない。し かしながら、タンタル酸窒化物TaO x N y における酸素の含有率を変化させて抵抗変化 特性を測定した結果(図19(a)~図19(c))を見ると いずれも安定した抵抗変化特性を示してい 。従って、タンタル酸窒化物TaO x N y は、その酸素O及び窒素Nの含有率の如何に関 らず、抵抗変化特性を示すことが推認され 。

 また、図19(a)~図19(c)の抵抗変化特性の測定 果から、少なくとも、不揮発性記憶素子100 初期抵抗値は、133ω以上3.1×10 7 ω以下であることが好ましいと言える。

 また、上述の組成分析結果によれば、アル ンの流量と窒素の流量と酸素の流量とがそ ぞれ44sccm、5sccm、および6sccmの場合における タンタル酸窒化物膜では、タンタル/酸素/窒 がそれぞれ37.5/32.5/30atm%であり、この組成に おけるタンタル酸窒化物膜の窒素に対する酸 素の含有比率は1.08である。そして、アルゴ の流量と窒素の流量と酸素の流量とがそれ れ44sc cm、5sccm、および8sccmの場合における ンタル酸窒化物膜では、タンタル/酸素/窒素 が、それぞれ、34.5/37.6/27.9atm%であり、この組 成におけるタンタル酸窒化物膜の窒素に対す る酸素の含有比率は1.35である。そして、ア ゴンの流量と窒素の流量と酸素の流量とが れぞれ44sccm、5sccm、および8sccmの場合におけ タンタル酸窒化物膜は、図19(b)に示すよう 安定した抵抗変化特性を有することが確認 れている。一方、アルゴンの流量と窒素の 量と酸素の流量とがそれぞれ44sccm、5sccm、お よび6sccmの場合におけるタンタル酸窒化物膜 、その抵抗変化特性は確認されていない。 かし、その成膜条件における酸素流量が近 、アルゴンの流量と窒素の流量と酸素の流 とがそれぞれ44sccm、5sccm、および7sccmの場合 におけるタンタル酸窒化物膜では、図19(a)に すような安定した抵抗変化特性を有するこ が確認されているので、アルゴンの流量と 素の流量と酸素の流量とがそれぞれ44sccm、5 sccm、および6sccmの場合におけるタンタル酸窒 化物膜も、安定した抵抗変化特性を有するこ とが推認される。よって、少なくとも、不揮 発性記憶素子100の抵抗変化層104の窒素に対す る酸素の含有比率は、1.08以上1.35以下である とが好ましいと言える。

 なお、抵抗変化材料であるタンタル酸窒化 にその特性向上等のために何らかの元素を 加することは当業者の常套手法であり、こ を行ってもよいことはもちろんであり、ま 、これを行ったものも、抵抗変化特性を有 る限り、本発明の範囲に含まれることは言 までもない。また、抵抗変化層104が、タン ル酸窒化物以外に何らかの不純物を含むこ は当然であり、そのようなものも、抵抗変 特性を有する限り、本発明の範囲に含まれ ことは言うまでもない。

 (第2の実施の形態)
 上述した第1の実施の形態に係る不揮発性記 憶素子は、種々の形態の不揮発性半導体装置 へ適用することが可能である。第2の実施の 態に係る半導体装置は、第1の実施の形態に る不揮発性記憶素子を備える不揮発性半導 装置であって、ワード線とビット線との交 (立体交差点)にアクティブ層を介在させた いわゆるクロスポイント型のものである。

 [第2の実施の形態に係る半導体装置の構成]
 図4は、本発明の第2の実施の形態に係る不 発性半導体装置の構成を示すブロック図で る。また、図3は、図4におけるA部の構成(4ビ ット分の構成)を示す斜視図である。

 図4に示すように、本実施の形態に係る不 揮発性半導体装置200は、半導体基板上に、メ モリ本体部201を備えており、このメモリ本体 部201は、メモリアレイ202と、行選択回路/ド イバ203と、列選択回路/ドライバ204と、情報 書き込みを行うための書き込み回路205と、 択ビット線に流れる電流量を検出し、デー 「1」または「0」と判定するセンスアンプ20 6と、端子DQを介して入出力データの入出力処 理を行うデータ入出力回路207とを具備してい る。また、不揮発性半導体装置200は、外部か ら入力されるアドレス信号を受け取るアドレ ス入力回路208と、外部から入力されるコント ロール信号に基づいて、メモリ本体部201の動 作を制御する制御回路209とをさらに備えてい る。

 メモリアレイ202は、図4および図5に示す うに、半導体基板の上に互いに平行に形成 れた複数のワード線WL0,WL1,WL2,…と、これら 複数のワード線WL0,WL1,WL2,…の上方にその半 体基板の主面に平行な面内において互いに 行に、しかも複数のワード線WL0,WL1,WL2,…に 体交差するように形成された複数のビット BL0,BL1,BL2,…とを備えている。

 また、これらの複数のワード線WL0,WL1,WL2, と複数のビット線BL0,BL1,BL2,…との立体交差 に対応してマトリクス状に設けられた複数 メモリセルM111,M112,M113,M121,M122,M123,M131,M132,M13 3,…(以下、「メモリセルM111,M112,…」と表す) 設けられている。

 ここで、メモリセルM111,M112,…は、第1の 施の形態に係る不揮発性記憶素子に相当し タンタル酸窒化物を含む抵抗変化層を有し いる。ただし、本実施の形態において、こ らのメモリセルM111,M112,…は、後述するよう 、電流抑制素子を備えている。

 なお、図4におけるメモリセルM111,M112,… 、図5において符号210で示されている。

 アドレス入力回路208は、外部回路(図示せ ず)からアドレス信号を受け取り、このアド ス信号に基づいて行アドレス信号を行選択 路/ドライバ203へ出力するとともに、列アド ス信号を列選択回路/ドライバ204へ出力する 。ここで、アドレス信号は、複数のメモリセ ルM111,M112,…のうちの選択される特定のメモ セルのアドレスを示す信号である。また、 アドレス信号は、アドレス信号に示された ドレスのうちの行のアドレスを示す信号で り、列アドレス信号は、アドレス信号に示 れたアドレスのうちの列のアドレスを示す 号である。

 制御回路209は、情報の書き込みサイクル おいては、データ入出力回路207に入力され 入力データDinに応じて、書き込み用電圧の 加を指示する書き込み信号を書き込み回路2 05へ出力する。他方、情報の読み出しサイク において、制御回路209は、読み出し用電圧 印加を指示する読み出し信号を列選択回路/ ドライバ204へ出力する。

 行選択回路/ドライバ203は、アドレス入力 回路208から出力された行アドレス信号を受け 取り、この行アドレス信号に応じて、複数の ワード線WL0,WL1,WL2,…のうちの何れかを選択し 、その選択されたワード線に対して、所定の 電圧を印加する。

 また、列選択回路/ドライバ204は、アドレ ス入力回路208から出力された列アドレス信号 を受け取り、この列アドレス信号に応じて、 複数のビット線BL0,BL1,BL2,…のうちの何れかを 選択し、その選択されたビット線に対して、 書き込み用電圧または読み出し用電圧を印加 する。

 書き込み回路205は、制御回路209から出力 れた書き込み信号を受け取った場合、行選 回路/ドライバ203に対して選択されたワード 線に対する電圧の印加を指示する信号を出力 するとともに、列選択回路/ドライバ204に対 て選択されたビット線に対して書き込み用 圧の印加を指示する信号を出力する。

 また、センスアンプ206は、情報の読み出 サイクルにおいて、読み出し対象となる選 ビット線に流れる電流量を検出し、データ 1」または「0」と判定する。その結果得ら た出力データDOは、データ入出力回路207を介 して、外部回路へ出力される。

 [第2の実施の形態に係る不揮発性半導体装 が備える不揮発性記憶素子の構成]
 図6は、本発明の第2の実施の形態に係る不 発性半導体装置が備える不揮発性記憶素子 構成を示す断面図である。なお、図6では、 5のB部における構成が示されている。

 図6に示すように、本実施の形態に係る不 揮発性半導体装置が備える不揮発性記憶素子 210は、銅配線である下部配線212(図5における ード線WL1に相当する)と同じく上部配線211( 5におけるビット線BL1に相当する)との間に介 在しており、下部電極217と、電流抑制素子216 と、内部電極215と、抵抗変化層214と、上部電 極213とがこの順に積層されて構成されている 。

 ここで、内部電極215、抵抗変化層214、お び上部電極213は、図1に示した実施の形態1 係る不揮発性記憶素子100における第1電極層1 03、抵抗変化層104、および第2電極層105にそれ ぞれ相当する。したがって、抵抗変化層214は 、第1の実施の形態と同様にして形成される

 電流抑制素子216は、TaNである内部電極215 介して、抵抗変化層214と直列接続されてい 。この電流抑制素子216は、MIM(Metal-Insulator-Me tal;金属-絶縁体-金属の意味)ダイオード又はMS M(Metal-Semiconductor-Metal;金属-半導体-金属の意味 )ダイオードに代表される素子であり、電圧 対して非線形な電流特性を示すものである また、この電流抑制素子216は、電圧に対し 双方向性の電流特性を有しており、所定の 値電圧Vf(一方の電極を基準にして例えば+1V 上または-1V以下)で導通するように構成され いる。

 なお、タンタルおよびその酸化物は、半 体プロセスに一般的に用いられている材料 あり、非常に親和性が高いといえる。その め、既存の半導体製造プロセスに容易に組 入れることが可能である。

 [第2の実施の形態に係る不揮発性半導体装 が備える不揮発性記憶素子の変形例の構成]
 本実施の形態に係る不揮発性半導体装置が える不揮発性記憶素子の構成は、図6に示し たものに限られるわけではなく、以下に示す ような構成であってもよい。

 図5(a)から(g)は、本発明の第2の実施の形 に係る不揮発性半導体装置が備える不揮発 記憶素子の変形例の構成を示す断面図であ 。

 図7(a)には、図6に示す構成と異なり、内 電極を備えず、抵抗変化層214が電流抑制素 216の上に形成されている構成が示されてい 。

 図7(b)は、図6に示す構成と異なり、下部 極、内部電極、および上部電極を備えず、 抗変化層214が電流抑制素子216の上に形成さ ている構成が示されている。また、図7(c)に 、図6に示す構成と異なり、下部電極を備え ていない構成が示されている。他方、図示は しないが、上部電極を備えていない構成も考 えられる。

 図7(d)には、図6に示す構成と異なり、内 電極および電流抑制素子を備えていない構 が示されており、図7(e)には、さらに上部電 および下部電極を備えていない構成が示さ ている。

 また、図7(f)には、図6に示す構成と異な 、内部電極を備えず、その代わりにオーミ ク抵抗層218を備える構成が示されており、 7(g)には、内部電極の代わりに第2の抵抗変化 層219を備える構成が示されている。

 なお、以上に示した変形例において、上 電極を備えていない場合は上部配線211が不 発性記憶素子の上部電極として機能し、ま 、下部電極を備えていない場合は下部配線2 12が不揮発性記憶素子の下部電極として機能 ることになる。

 また、メモリセルの数が比較的少ない場 、選択されないメモリセルへの回り込み電 が少なくなる。このような場合、上述した うな電流抑制素子を備えない構成とするこ が考えられる。

 以上のように、本実施の形態に係る不揮 性半導体装置が備える不揮発性記憶素子に いては、種々の構成が考えられる。

 [多層化構造の不揮発性半導体装置の構成例 ]
 図6および図7に示した本実施の形態に係る 揮発性半導体装置におけるメモリアレイを 3次元に積み重ねることによって、多層化構 の不揮発性半導体装置を実現することがで る。

 図8は、本発明の多層化構造の不揮発性半導 体装置が備えるメモリアレイの構成を示す斜 視図である。図8に示すように、この不揮発 半導体装置は、図示しない半導体基板の上 互いに平行に形成された複数の下部配線212 、これらの複数の下部配線212の上方にその 導体基板の主面に平行な面内において互い 平行に、しかも複数の下部配線212に立体交 するように形成された複数の上部配線211と これらの複数の下部配線212と複数の上部配 211との立体交差点に対応してマトリクス状 設けられた複数のメモリセル210とを備える モリアレイが、複数積層されてなる多層化 モリアレイを備えている。

 なお、図8に示す例では、配線層が5層であ 、その立体交差点に配される不揮発性記憶 子が4層の構成となっているが、必要に応じ これらの層数を増減してもよいことは勿論 ある。

 このように構成された多層化メモリアレ を設けることによって、超大容量不揮発性 モリを実現することが可能となる。

 なお、第1の実施の形態において説明した ように、本発明における抵抗変化層は低温で 成膜することが可能である。したがって、本 実施の形態で示すような配線工程での積層化 を行う場合であっても、下層工程で形成され たトランジスタおよびシリサイドなどの配線 材料に影響を与えることがないため、多層化 メモリアレイを容易に実現することができる 。すなわち、本発明のタンタル酸窒化物を含 む抵抗変化層を用いることによって、多層化 構造の不揮発性半導体装置を容易に実現する ことが可能となる。

 [不揮発性半導体装置の動作例]
 次に、情報を書き込む場合の書き込みサイ ルおよび情報を読み出す場合の読み出しサ クルにおける第2の実施の形態に係る不揮発 性半導体装置の動作例について、図9に示す イミングチャートを参照しながら説明する

 図9は、本発明の第2の実施の形態に係る 揮発性半導体装置の動作例を示すタイミン チャートである。なお、ここでは、抵抗変 層が高抵抗状態の場合を情報「1」に、低抵 状態の場合を情報「0」にそれぞれ割り当て たときの動作例を示す。また、説明の便宜上 、メモリセルM111およびM122について情報の書 込みおよび読み出しをする場合のみについ 示す。

 図9におけるVPは、抵抗変化素子と電流抑 素子とで構成されたメモリセルの抵抗変化 必要なパルス電圧を示している。ここでは VP/2<閾値電圧Vfの関係が成り立つことが望 ましい。なぜなら、非選択のメモリセルに回 り込んで流れる漏れ電流を抑えることができ るからである。その結果、情報を書き込む必 要のないメモリセルへ供給される余分な電流 を抑制することができ、低消費電流化をより 一層図ることができる。また、非選択のメモ リセルへの意図しない浅い書き込み(一般に ィスターブと称される)が抑制されるなどの 点もある。

 また、図9において、1回の書き込みサイ ルに要する時間である書き込みサイクル時 をtWで、1回の読み出しサイクルに要する時 である読み出しサイクル時間をtRでそれぞれ 示している。

 メモリセルM111に対する書き込みサイクル において、ワード線WL0にはパルス幅tPのパル 電圧VPが印加され、そのタイミングに応じ 、ビット線BL0には同じく0Vの電圧が印加され る。これにより、メモリセルM111に情報「1」 書き込む場合の書き込み用電圧が印加され その結果、メモリセルM111の抵抗変化層が高 抵抗化する。すなわち、メモリセルM111に情 「1」が書き込まれたことになる。

 次に、メモリセルM122に対する書き込みサ イクルにおいて、ワード線WL1にはパルス幅tP 0Vの電圧が印加され、そのタイミングに応 て、ビット線BL1には同じくパルス電圧VPが印 加される。これにより、M122に情報「0」を書 込む場合の書き込み用電圧が印加され、そ 結果、メモリセルM122の抵抗変化層が低抵抗 化する。すなわち、メモリセルM122に情報「0 が書き込まれたことになる。

 メモリセルM111に対する読み出しサイクル においては、書き込み時のパルスよりも振幅 が小さいパルス電圧であって、0Vよりも大き VP/2よりも小さい値の電圧が、ワード線WL0に 印加される。また、このタイミングに応じて 、書き込み時のパルスよりも振幅が小さいパ ルス電圧であって、VP/2よりも大きくVPよりも 小さい値の電圧が、ビット線BL0に印加される 。これにより、高抵抗化されたメモリセルM11 1の抵抗変化層214の抵抗値に対応した電流が 力され、その出力電流値を検出することに り、情報「1」が読み出される。

 次に、メモリセルM122に対する読み出しサ イクルにおいて、先のメモリセルM111に対す 読み出しサイクルと同様の電圧がワード線WL 1およびビット線BL1に印加される。これによ 、低抵抗化されたメモリセルM122の抵抗変化 214の抵抗値に対応した電流が出力され、そ 出力電流値を検出することにより、情報「0 」が読み出される。

 なお、本実施の形態においては示されて ないが、一般にメモリ装置においては、不 メモリセルを救済するため、メモリセルと 一構成の冗長救済用メモリセルが設けられ 。また、エラー訂正用のパリティビット用 メモリセルをメモリアレイの一部に用意し り、そのようなパリティビット用のメモリ ルから構成されるメモリアレイを別途設け りする。本実施の形態においても、そのよ なメモリセルを別途設けるような構成とし もよく、その場合、そのようなメモリセル して、本発明の不揮発性記憶素子を用いる とができる。また、高抵抗化パルスおよび 抵抗化パルスの電圧値を同じとした場合の で説明しているが、第1の実施の形態で説明 したように、最適なパルス電圧値は高抵抗化 パルス電圧値と低抵抗化パルス電圧値とで異 なる場合がある。その場合は、各々に最適な パルス電圧値を設定してもよい。

 本実施の形態においては、半導体基板上 集積したクロスポイント構造のみについて 明している。しかしながら、このような半 体基板上ではなく、プラスチック基板など より安価な基板上にクロスポイント構造を 成し、バンプ等の組み立て工法で積層化し メモリ装置に適用するようにしてもよい。

 (第3の実施の形態)
 第3の実施の形態に係る不揮発性半導体装置 は、第1の実施の形態に係る不揮発性記憶素 を備える不揮発性半導体装置であって、1ト ンジスタ/1不揮発性記憶部のものである。

 [第3の実施の形態に係る不揮発性半導体装 の構成]
 図10は、本発明の第3の実施の形態に係る不 発性半導体装置の構成を示すブロック図で る。また、図11は、図10におけるC部の構成(2 ビット分の構成)を示す断面図である。

 図10に示すように、本実施の形態に係る 揮発性半導体装置300は、半導体基板上に、 モリ本体部301を備えており、このメモリ本 部301は、メモリアレイ302と、行選択回路/ド イバ303と、列選択回路304と、情報の書き込 を行うための書き込み回路305と、選択ビッ 線に流れる電流量を検出し、データ「1」ま たは「0」と判定するセンスアンプ306と、端 DQを介して入出力データの入出力処理を行う データ入出力回路307とを具備している。また 、不揮発性半導体装置300は、セルプレート電 源(VCP電源)308と、外部から入力されるアドレ 信号を受け取るアドレス入力回路309と、外 から入力されるコントロール信号に基づい 、メモリ本体部301の動作を制御する制御回 310とをさらに備えている。

 メモリアレイ302は、半導体基板の上に形 された、互いに交差するように配列された 数のワード線WL0,WL1,WL2,…およびビット線BL0, BL1,BL2,…と、これらのワード線WL0,WL1,WL2,…お びビット線BL0,BL1,BL2,…の交点に対応してそ ぞれ設けられた複数のトランジスタT11,T12,T1 3,T21,T22,T23,T31,T32,T33,…(以下、「トランジスタ T11,T12,…」と表す)と、トランジスタT11,T12,… 1対1に設けられた複数のメモリセルM211,M212,M 213,M221,M222,M223,M231,M232,M233(以下、「メモリセ M211,M212,…」と表す)とを備えている。

 また、メモリアレイ302は、ワード線WL0,WL1 ,WL2,…に平行して配列されている複数のプレ ト線PL0,PL1,PL2,…を備えている。

 図11に示すように、ワード線WL0,WL1の上方 ビット線BL0が配され、そのワード線WL0,WL1と ビット線BL0との間に、プレート線PL0,PL1が配 れている。

 ここで、メモリセルM211,M212,…は、第1の 施の形態に係る不揮発性記憶素子に相当し タンタル酸窒化物を含む抵抗変化層を有し いる。より具体的には、図11における不揮発 性記憶素子313が、図10におけるメモリセルM211 ,M212,…に相当し、この不揮発性記憶素子313は 、上部電極314、タンタル酸窒化物を含む抵抗 変化層315、および下部電極316から構成されて いる。

 なお、図11における317はプラグ層を、318 金属配線層を、319はソース/ドレイン領域を れぞれ示している。

 図10に示すように、トランジスタT11,T12,T13 ,…のドレインはビット線BL0に、トランジス T21,T22,T23,…のドレインはビット線BL1に、ト ンジスタT31,T32,T33,…のドレインはビット線BL 2に、それぞれ接続されている。

 また、トランジスタT11,T21,T31,…のゲート ワード線WL0に、トランジスタT12,T22,T32,…の ートはワード線WL1に、トランジスタT13,T23,T3 3,…のゲートはワード線WL2に、それぞれ接続 れている。

 さらに、トランジスタT11,T12,…のソース それぞれ、メモリセルM211,M212,…と接続され いる。

 また、メモリセルM211,M221,M231,…はプレー 線PL0に、メモリセルM212,M222,M232,…はプレー 線PL1に、メモリセルM213,M223,M233,…はプレー 線PL2に、それぞれ接続されている。

 アドレス入力回路309は、外部回路(図示せ ず)からアドレス信号を受け取り、このアド ス信号に基づいて行アドレス信号を行選択 路/ドライバ303へ出力するとともに、列アド ス信号を列選択回路304へ出力する。ここで アドレス信号は、複数のメモリセルM211,M212, …のうちの選択される特定のメモリセルのア ドレスを示す信号である。また、行アドレス 信号は、アドレス信号に示されたアドレスの うちの行のアドレスを示す信号であり、列ア ドレス信号は、アドレス信号に示されたアド レスのうちの列のアドレスを示す信号である 。

 制御回路310は、情報の書き込みサイクル おいては、データ入出力回路307に入力され 入力データDinに応じて、書き込み用電圧の 加を指示する書き込み信号を書き込み回路3 05へ出力する。他方、情報の読み出しサイク において、制御回路310は、読み出し用電圧 印加を指示する読み出し信号を列選択回路3 04へ出力する。

 行選択回路/ドライバ303は、アドレス入力 回路309から出力された行アドレス信号を受け 取り、この行アドレス信号に応じて、複数の ワード線WL0,WL1,WL2,…のうちの何れかを選択し 、その選択されたワード線に対して、所定の 電圧を印加する。

 また、列選択回路304は、アドレス入力回 309から出力された列アドレス信号を受け取 、この列アドレス信号に応じて、複数のビ ト線BL0,BL1,BL2,…のうちの何れかを選択し、 の選択されたビット線に対して、書き込み 電圧または読み出し用電圧を印加する。

 書き込み回路305は、制御回路310から出力 れた書き込み信号を受け取った場合、列選 回路304に対して選択されたビット線に対し 書き込み用電圧の印加を指示する信号を出 する。

 また、センスアンプ306は、情報の読み出 サイクルにおいて、読み出し対象となる選 ビット線に流れる電流量を検出し、データ 1」または「0」と判定する。その結果得ら た出力データDOは、データ入出力回路307を介 して、外部回路へ出力される。

 なお、1トランジスタ/1不揮発性記憶部の 成である第3の実施の形態の場合、第2の実 の形態のクロスポイント型の構成と比べて 憶容量は小さくなる。しかしながら、ダイ ードのような電流抑制素子が不要であるた 、CMOSプロセスに容易に組み合わせることが き、また、動作の制御も容易であるという 点がある。

 また、第2の実施の形態の場合と同様に、 本発明における抵抗変化層は低温で成膜する ことが可能であることから、本実施の形態で 示すような配線工程での積層化を行う場合で あっても、下層工程で形成されたトランジス タおよびシリサイドなどの配線材料に影響を 与えることがないという利点がある。

 さらに、第2の実施の形態の場合と同様に 、タンタル酸窒化物の成膜は、既存の半導体 製造プロセスに容易に組み入れることが可能 であるため、本実施の形態に係る不揮発性半 導体装置を容易に製造することができる。

 [不揮発性半導体装置の動作例]
 次に、情報を書き込む場合の書き込みサイ ルおよび情報を読み出す場合の読み出しサ クルにおける第3の実施の形態に係る不揮発 性半導体装置の動作例について、図12に示す イミングチャートを参照しながら説明する

 図12は、本発明の第3の実施の形態に係る 揮発性半導体装置の動作例を示すタイミン チャートである。なお、ここでは、抵抗変 層が高抵抗状態の場合を情報「1」に、低抵 抗状態の場合を情報「0」にそれぞれ割り当 たときの動作例を示す。また、説明の便宜 、メモリセルM211およびM222について情報の書 き込みおよび読み出しをする場合のみについ て示す。

 図12において、VPは、抵抗変化素子の抵抗 変化に必要なパルス電圧を示しており、VTは ランジスタの閾値電圧を示している。また プレート線には、常時電圧VPが印加され、 ット線も、非選択の場合は電圧VPにプリチャ ージされている。

 メモリセルM211に対する書き込みサイクル において、ワード線WL0にはパルス幅tPのパル 電圧2VP+トランジスタの閾値電圧VTよりも大 い電圧が印加され、トランジスタT11がON状 となる。そして、そのタイミングに応じて ビット線BL0にはパルス電圧2VPが印加される これにより、メモリセルM211に情報「1」を書 き込む場合の書き込み用電圧が印加され、そ の結果、メモリセルM211の抵抗変化層が高抵 化する。すなわち、メモリセルM211に情報「1 」が書き込まれたことになる。

 次に、メモリセルM222に対する書き込みサ イクルにおいて、ワード線WL1にはパルス幅tP パルス電圧2VP+トランジスタの閾値電圧VTよ も大きい電圧が印加され、トランジスタT22 ON状態となる。そのタイミングに応じて、 ット線BL1には0Vの電圧が印加される。これに より、メモリセルM222に情報「0」を書き込む 合の書き込み用電圧が印加され、その結果 メモリセルM222の抵抗変化層が低抵抗化する 。すなわち、メモリセルM222に情報「0」が書 込まれたことになる。

 メモリセルM211に対する読み出しサイクル においては、トランジスタT11をON状態にする めに所定の電圧がワード線WL0に印加され、 のタイミングに応じて、書き込みの際のパ ス幅よりも振幅が小さいパルス電圧が、ビ ト線BL0に印加される。これにより、高抵抗 されたメモリセルM211の抵抗変化層の抵抗値 に対応した電流が出力され、その出力電流値 を検出することにより、情報「1」が読み出 れる。

 次に、メモリセルM222に対する読み出しサ イクルにおいて、先のメモリセルM211に対す 読み出しサイクルと同様の電圧がワード線WL 1およびビット線BL1に印加される。これによ 、低抵抗化されたメモリセルM222の抵抗変化 の抵抗値に対応した電流が出力され、その 力電流値を検出することにより、情報「0」 が読み出される。

 第2の実施の形態の場合と同様、本実施の 形態においても、高速パルスを用いて書き込 み動作を行うことができる。

 また、第2の実施の形態において説明した ように、本発明におけるタンタル酸窒化物を 含む抵抗変化層を用いた場合、インプリント 性の低い不揮発性記憶素子を実現することが でき、その結果、第3の実施の形態に係る不 発性半導体装置においても、消去サイクル たはリセットサイクルなどのステップが不 となる。したがって、書き込みの高速化を ることができるとともに、書き込み動作を 純なステップで行うことが可能となる。

 なお、第2の実施の形態において説明した ように、本実施の形態においても、冗長救済 用メモリセルおよびエラー訂正用のパリティ ビット用のメモリセルを別途設けるような構 成としてもよく、その場合、それらのメモリ セルとして、本発明の不揮発性記憶素子を用 いることができる。

 (第4の実施の形態)
 第4の実施の形態に係る不揮発性半導体装置 は、プログラム機能を有する第1の実施の形 に係る不揮発性記憶素子を備える不揮発性 導体装置であって、所定の演算を実行する 理回路を備えるものである。

 [不揮発性半導体装置の構成]
 図13は、本発明の第4の実施の形態に係る不 発性半導体装置の構成を示すブロック図で る。

 図13に示すように、本実施の形態に係る 揮発性半導体装置400は、半導体基板401上に CPU402と、外部回路との間でデータの入出力 理を行う入出力回路403と、所定の演算を実 する論理回路404と、アナログ信号を処理す アナログ回路405と、自己診断を行うためのBI ST(Built In Self Test)回路406と、SRAM407と、これ BIST回路406およびSRAM407と接続され、特定の ドレス情報を格納するための救済アドレス 納レジスタ408とを備えている。

 図14は、本発明の第4の実施の形態に係る 揮発性半導体装置が備える救済アドレス格 レジスタの構成を示すブロック図である。 た、図13は、同じく救済アドレス格納レジ タの構成を示す断面図である。

 図14および図15に示すように、救済アドレ ス格納レジスタ408は、第1の実施の形態に係 不揮発性記憶素子に相当する不揮発性記憶 子409と、その不揮発性記憶素子409に対して 定のアドレス情報を書き込むための書き込 回路410と、不揮発性記憶素子409に書き込ま ているアドレス情報を読み出すための読み し回路411と、ラッチ回路412とを備えている

 不揮発性記憶素子409は、書込み回路側410 の切替え部と読出し回路411側への切替え部 接続されており、抵抗変化層421を、上部電 422と下部電極423とで挟むようにして構成さ ている。ここで、この不揮発性記憶素子409 、第1の実施の形態に係る不揮発性記憶素子 に相当する。

 なお、図15において、424はプラグ層を、42 5は金属配線層を、426はソース/ドレイン層を れぞれ示している。

 本実施の形態では、2層配線で、第1配線 第2配線との間に不揮発性記憶素子を設ける 成を示しているが、例えば、3層以上の多層 配線とした上で、任意の配線間へ不揮発性記 憶素子を配置したり、または、必要に応じて 複数の配線間に配置したりするようにしても よい。

 [不揮発性半導体装置の動作例]
 次に、上述したように構成される本実施の 態に係る不揮発性半導体装置の動作例につ て説明する。

 以下、救済アドレス格納レジスタ408に対 てアドレス情報の書き込みを行う場合につ て説明する。BIST回路406は、診断指示信号TST を受け取った場合、SRAM407のメモリブロック 検査を実行する。

 なお、このメモリブロックの検査は、LSI 製造過程における検査の際、およびLSIが実 のシステムに搭載された場合における各種 診断実行の際などに行われる。

 メモリブロックの検査の結果、不良ビッ が検出された場合、BIST回路406は、書き込み データ指示信号WDを救済アドレス格納レジス 408へ出力する。この書き込みデータ指示信 WDを受け取った救済アドレス格納レジスタ40 8は、対応する不良ビットのアドレス情報を 済アドレス格納レジスタに格納する。

 このアドレス情報の格納は、そのアドレ 情報に応じて、該当するレジスタが備える 抗変化層の抵抗状態を高抵抗化または低抵 化することによって行われる。抵抗変化層 高抵抗化または低抵抗化は、第1の実施の形 態の場合と同様にして実現される。

 このようにして、救済アドレス格納レジ タ408に対するアドレス情報の書き込みが行 れる。そして、SRAM407がアクセスされる場合 、それと同時に救済アドレス格納レジスタ408 に書き込まれているアドレス情報が読み出さ れる。このアドレス情報の読み出しは、第1 実施の形態の場合と同様、抵抗変化層の抵 状態に応じた出力電流値を検出することに り行われる。

 このようにして救済アドレス格納レジス 408から読み出されたアドレス情報と、アク ス先のアドレス情報とが一致する場合、SRAM 407内に設けられている予備の冗長メモリセル にアクセスし、情報の読み取りまたは書き込 みが行われる。

 以上のようにして自己診断を行うことに って、製造工程の検査において外部の高価 LSIテスタを用いる必要がなくなる。また、a t Speedテストが可能になるという利点もある さらには、検査をする際のみではなく、経 変化した場合にも不良ビットの救済が可能 なるため、長期間に亘って高品質を保つこ できるという利点もある。

 本実施の形態に係る不揮発性半導体装置 、製造工程における1回のみの情報の書き込 む場合と、製品出荷後に繰り返し情報を書き 換える場合との何れにも対応することができ る。

 [不揮発性半導体装置の製造方法]
 次に、上述したように構成される本実施の 態に係る不揮発性半導体装置の製造方法に いて説明する。

 図16は、本発明の第4の実施の形態に係る 揮発性半導体装置の製造プロセスの主要な れを示すフローチャートである。

 まず、半導体基板上にトランジスタを形 する(S101)。次に、第1ビアを形成し(S102)、そ の上に第1配線を形成する(S103)。

 そして、S103で形成された第1配線の上に 抵抗変化層を形成する(S104)。この抵抗変化 の形成は、第1の実施の形態において説明し とおりに行われる。

 次に、抵抗変化層の上に第2ビアを形成し (S105)、さらに、第2配線を形成する(S106)。

 以上に示すように、本実施の形態の不揮 性半導体装置の製造方法は、COMSプロセスの 製造工程に、電極および抵抗変化層を形成す る工程が追加されたものである。したがって 、既存のCMOSプロセスを利用して容易に製造 ることが可能となる。また、追加の工程も なく、しかも抵抗変化層の膜厚は比較的薄 ため、プロセスの短縮化を図ることができ 。

 また、第2の実施の形態の場合と同様に、 本発明における抵抗変化層は低温で成膜する ことが可能であることから、本実施の形態で 示すような配線工程での積層化を行う場合で あっても、下層工程で形成されたトランジス タおよびシリサイドなどの配線材料に影響を 与えることがないという利点がある。

 なお、電極部は1μm角以下で形成すること ができ、且つその他の回路もCMOSプロセスで 成することが可能であるため、小型の不揮 性スイッチ回路を容易に実現することがで る。

 本実施の形態のように、第1の実施の形態 におけるタンタル酸窒化物を含む抵抗変化層 を備えた不揮発性記憶素子を用いるのではな く、公知のフラッシュメモリの不揮発性記憶 素子を用いたり、または、公知のFeRAMメモリ 不揮発性記憶素子を用いたりすることによ て、不揮発性半導体装置を実現することも えられる。しかしながら、これらの場合、 別の専用プロセス工程および材料が必要と り、COMSプロセスとの親和性に劣るという欠 点がある。そのため、コスト面で問題があり 、しかも製造工数が著しく増加するなど、現 実性に乏しいといえる。さらに、情報の書き 込みおよび読み出しが複雑であり、プログラ ム素子として扱うのが困難であるという問題 がある。

 また、CMOSプロセスと親和性が高い構成と しては、CMOS不揮発性メモリセルと称される COMSプロセスでゲート配線をフローティング して等価的にフラッシュメモリセルと同様 動作を実現するものがある。しかし、この 成によると、素子部の面積が大きくなり、 かも動作の制御が複雑になるなどの問題が じる。

 また、シリサイド溶断型などの電気フュ ズ素子で構成する場合もCMOSプロセスと親和 性が高いと言えるが、この場合、情報の書き 換えが不可能である、また、素子部の面積が 大きくなるなどの問題が生じる。

 さらに、公知のレーザーで配線をトリミ グすることも考えられるが、この場合では 製造工程のみに限定される、レーザートリ ー装置の機械的精度に律速されることにな ため、微細化することができない、または 最上層に配置しなければならないというレ アウトの制約があるなどの問題が生じる。

 なお、本実施の形態では、第1の実施の形 態における不揮発性記憶素子をSRAMの救済ア レス格納レジスタとして用いたが、それ以 にも、次のような適用例が考えられる。す わち、例えば、DRAM、ROM、または第2および第 3の実施の形態に係る不揮発性半導体装置の 良ビットに対する救済アドレス格納レジス として、第1の実施の形態における不揮発性 憶素子を用いることが可能である。

 また、不良ロジック回路若しくは予備ロ ック回路の切り替え用不揮発性スイッチに 用することもできる。その他にも、アナロ 回路の電圧調整およびタイミング調整用の ジスタとして、製品完成後のROMの修正用の ジスタとして、リコンフィギュアラブルロ ックおよびFPGA用の不揮発性スイッチ素子と して、さらには、不揮発性レジスタとして用 いることも可能である。

 (その他の実施の形態)
 第4の実施の形態に係る不揮発性半導体装置 が、第2の実施の形態に係る不揮発性半導体 置を備えるような構成、すなわち、第2の実 の形態に係るクロスポイント型の不揮発性 導体装置と第4の実施の形態に係るCPUなどを 有するLSIとを一つの半導体基板上に集積する ような構成を実現することができる。

 この場合、第2の実施の形態に係るクロス ポイント型の不揮発性半導体装置および第4 実施の形態に係るCPUなどを有するLSIをそれ れ別の半導体基板上に形成しておき、その に一つのパッケージ内にモールドするよう 構成であってもよい。

 また、第4の実施の形態に係る不揮発性半 導体装置が、第3の実施の形態に係る不揮発 半導体装置を備えるような構成、すなわち 第3の実施の形態に係る1トランジスタ/1不揮 性記憶部構成の不揮発性半導体装置と第4の 実施の形態に係るCPUなどを有するLSIとを一つ の半導体基板上に集積するような構成を実現 することもできる。

 この場合も、第3の実施の形態に係る1トラ ジスタ/1不揮発性記憶部構成の不揮発性半導 体装置および第4の実施の形態に係るCPUなど 有するLSIをそれぞれ別の半導体基板上に形 しておき、その後に一つのパッケージ内に ールドするような構成であってもよい。

 上記説明から、当業者にとっては、本発明 多くの改良や他の実施形態が明らかである 従って、上記説明は、例示としてのみ解釈 れるべきであり、本発明を実行する最良の 様を当業者に教示する目的で提供されたも である。本発明の精神を逸脱することなく その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変 更できる。

 本発明の不揮発性記憶素子および不揮発 半導体装置は、高速動作が可能で、しかも 定した書き換え特性を有しており、デジタ 家電、メモリカード、携帯型電話機、およ パーソナルコンピュータなどの種々の電子 器に用いられる不揮発性記憶素子等として 用である。