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Title:
NOVEL 1,3,3-TRIMETHYL-7-PHENYL-3,4-DIHYDRO-1H-QUINOXALIN- 2-ONE DERIVATIVES
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/035068
Kind Code:
A1
Abstract:
The invention provides novel 1,3,3-trimethyl-7-phenyl-3,4 -dihydro-1H-quinoxalin-2-one derivatives represented by the general formula (1), salts thereof, and pharmacological effects of the same. The derivatives and salts thereof are useful as glucocorticoid receptor modulators, particularly, remedies for diseases against which glucocorticoid receptor agonists such as steroids are efficacious, for example, inflammatory bone and joint diseases and inflammatory eye diseases (anterior or posterior eye inflammatory diseases): [Chemical formula 1] (1)(2a) (4a) (3a) (5a) wherein R1 is a group represented by the general formula (2a), (3a), (4a) or (5a); R2 is lower alkyl or the like; R3 is hydrogen, lower alkyl, cycloalkyl, aryl, a heterocyclic group, aralkyl, or the like; R4 and R5 are each hydrogen, lower alkyl, or the like; A is lower alkylene; R6, R7, R8 and R9 are each halogeno, lower alkyl, hydroxy, lower alkoxy, or the like; and m, n, p and q are each 0, 1 or 2.

Inventors:
MATSUDA MAMORU (JP)
MORI TOSHIYUKI (JP)
NAGATSUKA MASATO (JP)
KOBAYASHI SACHIKO (JP)
TAKAOKA SHINJI (JP)
KATO MASATOMO (JP)
TAKAI MIWA (JP)
MATSUYAMA TAKAHIRO (JP)
KUROSE TATSUJI (JP)
HAGIWARA YUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/066513
Publication Date:
March 19, 2009
Filing Date:
September 12, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SANTEN PHARMACEUTICAL CO LTD (JP)
MATSUDA MAMORU (JP)
MORI TOSHIYUKI (JP)
NAGATSUKA MASATO (JP)
KOBAYASHI SACHIKO (JP)
TAKAOKA SHINJI (JP)
KATO MASATOMO (JP)
TAKAI MIWA (JP)
MATSUYAMA TAKAHIRO (JP)
KUROSE TATSUJI (JP)
HAGIWARA YUMI (JP)
International Classes:
C07D241/44; A61K31/498; A61P1/16; A61P5/44; A61P9/04; A61P11/06; A61P17/06; A61P19/02; A61P19/08; A61P27/02; A61P29/00; A61P31/06; A61P35/00; A61P37/06; A61P43/00; C07D401/12; C07D409/12; C07D409/14
Domestic Patent References:
WO2006015259A22006-02-09
WO2007032556A12007-03-22
WO2007105766A12007-09-20
Attorney, Agent or Firm:
HIBI, Norihiko et al. (3rd Floor Inaba Building,13-18, Nishishinsaibashi 1-chome,Chuo-ku, Osaka-shi, Osaka 86, JP)
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Claims:
下記一般式(1)で表される化合物又はその塩。

[R 1 は下記一般式(2a)、(3a)、(4a)又は(5a)を示し;

R 2 は低級アルキル基を示し;
R 3 は水素原子、置換基を有してよい低級アルキル基、置換基を有してもよい低級シクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよい複素環低級アルキル基を示し;
R 4 又はR 5 は同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよい複素環低級アルキル基を示し、R 4 とR 5 は一緒になって、置換基を有してもよい含窒素五又は六員環を形成してもよく;
Aは低級アルキレン基を示し;
R 6 、R 7 、R 8 又はR 9 は、ハロゲン原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、ヒドロキシ基、置換基を有してもよい低級アルコキシ基又はニトロ基を示し;
m、n、p又はqは、0、1又は2を示し、
m、n、p又はqが2を示す場合、各R 6 、R 7 、R 8 又はR 9 は同一又は異なっていてもよい。]
一般式(1)において、
R 1 は下記一般式(2a)、(3a)、(4a)又は(5a)を示し;

R 2 は低級アルキル基を示し;
R 3 は水素原子、置換基を有してよい低級アルキル基、置換基を有してもよい低級シクロアルキル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよい複素環基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよい複素環低級アルキル基を示し;
R 4 又はR 5 は同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよい低級アルキル基、置換基を有してもよいアラルキル基又は置換基を有してもよい複素環低級アルキル基を示し、R 4 とR 5 は一緒になって、置換基を有してもよい含窒素五又は六員環を形成してもよく;
Aは低級アルキレン基を示し;
R 6 はハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ基又はニトロ基を示し;
R 7 はハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロキシ基又は低級アルコキシ基を示し;
R 8 はハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロキシ基又は低級アルコキシ基を示し;
R 9 はハロゲン原子又は低級アルキル基を示し;
m、n又はpは1又は2を示し、
m、n又はpが2を示す場合、各R 6 、R 7 及びR 8 は同一又は異なっていてもよく;
qは0又は1を示す請求項1記載の化合物又はその塩。
一般式(1)において、
R 1 は下記一般式(2b-1)、(2b-2)、(2b-3)、(3b-1)、(3b-2)又は(5b-1)を示し;

R 2 はメチル基を示し;
R 3 は低級アルキル基、低級アルキルアミノ基を置換基として有してもよい低級アルキル基、アラルキル基又は複素環低級アルキル基を示し;
R 4 又はR 5 は同一又は異なって、 低級アルキル基を示し、R 4 とR 5 は一緒になって、含窒素六員環を形成してもよく;
Aは低級アルキレン基を示す請求項1記載の化合物又はその塩。
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-エチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジエチルアミノエチル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-メチル-N-[2-(ピペリジン-1-イル)エチル]アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-(ピリジン-3-イルメチル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メトキシ-5-ニトロフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-エチル-N-(2-ジエチルアミノエチル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N,N-ビス(2-ジメチルアミノプロピル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メチル-5-ニトロフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェニルアミノメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-イソプロピルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メトキシ-5-ニトロフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メトキシ-5-ニトロフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メチル-5-ニトロフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メチル-5-ニトロフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-エチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-(ピリジン-3-イルメチル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N,N-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-イソプロピルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・8-(5-ブロモチオフェン-2-イルカルボニルオキシメチル)-7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(4-メチルベンゾイルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(4-メチルベンゾイルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(4-メチルベンゾイルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(4-メトキシベンゾイルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-エチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-(ピリジン-3-イルメチル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N,N-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-イソプロピルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、
・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチル)アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェニルアミノメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン、および
・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェニルアミノメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オンからなる群より選択される化合物又はその塩。
請求項1~4記載の化合物又はその塩の少なくとも1つを含有する医薬組成物。
請求項1~4記載の化合物又はその塩からなるグルココルチコイド受容体モジュレーター。
グルココルチコイド受容体モジュレーターがグルココルチコイド受容体アゴニストである請求項6記載のグルココルチコイド受容体モジュレーター。
請求項7記載のグルココルチコイド受容体モジュレーターの少なくとも一つを有効成分として含有する炎症性疾患治療剤。
請求項7記載のグルココルチコイド受容体モジュレーターの少なくとも一つを有効成分として含有する骨・関節疾患治療剤。
請求項7記載のグルココルチコイド受容体モジュレーターの少なくとも一つを有効成分として含有する眼炎症性疾患治療剤。
眼炎症性疾患が前眼部炎症性疾患である請求項10記載の眼炎症性疾患治療剤。
眼炎症性疾患が後眼部炎症性疾患である請求項10載の眼炎症性疾患治療剤。
患者に、請求項7記載のグルココルチコイド受容体モジュレーターの少なくとも一つを治療に有効な量投与することを含む炎症性疾患の治療方法。
患者に、請求項7記載のグルココルチコイド受容体モジュレーターの少なくとも一つを治療に有効な量投与することを含む骨・関節疾患の治療方法。
患者に、請求項7記載のグルココルチコイド受容体モジュレーターの少なくとも一つを治療に有効な量投与することを含む眼炎症性疾患の治療方法。
眼炎症性疾患が前眼部炎症性疾患である請求項15記載の治療方法。
眼炎症性疾患が後眼部炎症性疾患である請求項15記載の治療方法。
Description:
新規1,3,3-トリメチル-7-フェニル- 3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン誘導体

 本発明は医薬として有用な新規1,3,3-トリメ ル-7-フェニル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン- 2-オン誘導体又はその塩およびそれらを含む 薬組成物に関する。その誘導体又はその塩 グルココルチコイド受容体に対する結合活 を有し、非ステロイド構造のグルココルチ イド受容体モジュレーターとして有用であ 。すなわち、これは、グルココルチコイド 容体アゴニストおよび/又はグルココルチコ イド受容体アンタゴニストとして有用であり 、特にステロイド類等のグルココルチコイド 受容体アゴニストが有効とされる疾患、例え ば、炎症性の骨・関節疾患、眼炎症性疾患( 眼部又は後眼部炎症性疾患)の治療剤として 用である。

 グルココルチコイド受容体は、核内レセ タースーパーファミリーに属する94kDaのリ ンド-活性化細胞内転写調節因子である。こ 受容体は炭水化物・タンパク質・脂肪等の 謝調節、免疫・炎症反応の抑制、中枢神経 の活性化、心血管系機能の調節、基礎・ス レス関連ホメオスタシス等、に影響を及ぼ グルココルチコイド作用のメディエーター ある。グルココルチコイド作用が関与する 患としては、糖尿病、肥満等の代謝異常疾 、関節炎、腸炎、慢性閉塞性肺疾患等の炎 性疾患、膠原病等の自己免疫疾患、喘息、 トピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレ ギー性結膜炎等のアレルギー性疾患、精神 、アルツハイマー、薬物使用障害等の中枢 経系疾患、高血圧、高カルシウム血症、高 ンシュリン血症、高脂血症等の心血管系疾 、神経・免疫・内分泌のバランス異常をき すホメオスタシス関連疾患、緑内障等が知 れている(非特許文献1)。

 よって、グルココルチコイド受容体に対 て結合活性を有する化合物は、これらの疾 の治療剤として有用であると考えられてい 。

 グルココルチコイド受容体に対して結合 性を有する化合物としては、コルチゾール コルチコステロン等の生体内で作られるグ ココルチコイド受容体アゴニスト、デキサ タゾン、プレドニゾン、プレドニシロン等 合成グルココルチコイド受容体アゴニスト RU486等の非選択的グルココルチコイド受容 アンタゴニスト等が知られている(特許文献1 )。

 一方、1,3,3-トリメチル-7-フェニル-3,4-ジヒ ロ-1H-キノキサリン-2-オン構造を有する化合 を具体的に開示した文献は知られておらず 当然、その化合物のグルココルチコイド受 体モジュレーターとしての用途、すなわち グルココルチコイド受容体アゴニストおよ /又はグルココルチコイド受容体アンタゴニ ストとしての用途も知られていない。
総合臨床,54(7),1951-2076(2005)

特開2002-193955号公報

 新規1,3,3-トリメチル-7-フェニル-3,4-ジヒド -1H-キノキサリン-2-オン誘導体又はその塩の 成研究およびその誘導体又はその塩の薬理 用を見出すことは非常に興味深い課題であ 。

 本発明者等は新たな化学構造を有する1,3, 3-トリメチル-7-フェニル-3,4-ジヒドロ-1H-キノ サリン-2-オン誘導体又はその塩の合成研究 行い、数多くの新規化合物を創製すること 成功した。

 さらに、その誘導体又はその塩の薬理作 について研究した結果、本発明者は、その 導体又はその塩がグルココルチコイド受容 (以下、「GR」とする)に対して結合活性を有 し、医薬として有用であることを見出し、本 発明を完成させた。

 すなわち、本発明は下記一般式(1)で表され 化合物又はその塩(以下、「本発明化合物」 とする)および本発明化合物を含む医薬組成 に関する。また、本発明化合物の医薬用途 おける好ましい発明は、グルココルチコイ 受容体モジュレーター(グルココルチコイド 容体アゴニストおよび/又はグルココルチコ イド受容体アンタゴニスト)に関するもので り、グルココルチコイド作用(グルココルチ イド受容体アゴニスト作用および/又はグル ココルチコイド受容体アンタゴニスト作用) 関与する疾患の予防および/又は治療剤に関 る発明であり、特にステロイド類等のグル コルチコイド受容体アゴニストが有効とさ る疾患、例えば、炎症性の骨・関節疾患、 炎症性疾患(前眼部又は後眼部炎症性疾患) 予防および/又は治療剤に関する発明である


[R 1 は下記一般式(2a)、(3a)、(4a)又は(5a)を示し;


R 2 は低級アルキル基を示し;
R 3 は水素原子、置換基を有してよい低級アルキ ル基、置換基を有してもよい低級シクロアル キル基、置換基を有してもよいアリール基、 置換基を有してもよい複素環基、置換基を有 してもよいアラルキル基又は置換基を有して もよい複素環低級アルキル基を示し;
R 4 又はR 5 は同一又は異なって、水素原子、置換基を有 してもよい低級アルキル基、置換基を有して もよいアラルキル基又は置換基を有してもよ い複素環低級アルキル基を示し、R 4 とR 5 は一緒になって、置換基を有してもよい含窒 素五又は六員環を形成してもよく;
Aは低級アルキレン基を示し;
R 6 、R 7 、R 8 又はR 9 は、ハロゲン原子、置換基を有してもよい低 級アルキル基、ヒドロキシ基、置換基を有し てもよい低級アルコキシ基又はニトロ基を示 し;
m、n、p又はqは、0、1又は2を示し、
m、n、p又はqが2を示す場合、各R 6 、R 7 、R 8 又はR 9 は同一又は異なっていてもよい。以下、同じ 。]

 本発明は医薬として有用な1,3,3-トリメチル- 7-フェニル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オ 誘導体又はその塩を提供する。本発明化合 は優れたグルココルチコイド受容体結合活 を有し、非ステロイド構造のグルココルチ イド受容体モジュレーターとして有用であ 。すなわち、グルココルチコイド受容体ア ニストおよび/又はグルココルチコイド受容 体アンタゴニストとして有用であり、特にス テロイド類等のグルココルチコイド受容体ア ゴニストが有効とされる疾患、例えば、炎症 性の骨・関節疾患、眼炎症性疾患(前眼部又 後眼部炎症性疾患)の治療剤として有用であ ことが確認された。

 本明細書中で使用される文言(原子、基等 )の定義について以下に詳しく説明する。


「ハロゲン原子」とは、フッ素、塩素、臭素 又はヨウ素原子を示す。


「低級アルキル基」とは、炭素原子数が1~8個 、好ましくは1~6個、特に好ましくは1~4個の直 鎖又は分枝のアルキル基を示す。具体例とし て、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オク チル、イソプロピル、イソブチル、sec-ブチ 、tert-ブチル、イソペンチル基等が挙げられ る。


「低級シクロアルキル基」とは、炭素原子数 が3~8個、好ましくは3~6個のシクロアルキル基 を示す。具体例として、シクロプロピル、シ クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシ ル、シクロヘプチル又はシクロオクチル基が 挙げられる。

 
「アリール基」とは、炭素原子数が6~14個の 環式芳香族炭化水素又は2環式若しくは3環式 の縮合多環式芳香族炭化水素から水素1原子 除いた残基を示す。具体例として、フェニ 、ナフチル、アントリル、フェナントリル 等が挙げられる。


「複素環基」とは、窒素原子、酸素原子およ び硫黄原子から選択される1又は複数個のヘ ロ原子を環内に有する飽和若しくは不飽和 環式複素環(好ましくは,1若しくは2個のヘテ 原子を環内に有する、炭素原子数3~5個の飽 若しくは不飽和単環式複素五又は六員環)又 は2環式若しくは3環式の縮合多環式複素環(好 ましくは,1若しくは2個のヘテロ原子を環内に 有する、炭素原子数7~13個の2環式若しくは3環 式の縮合多環式複素環)から水素1原子を除い 残基を示す。


「飽和の単環式複素環」の具体例として、窒 素原子を環内に有するピロリジン、ピラゾリ ジン、イミダゾリジン、トリアゾリジン、ピ ペリジン、ヘキサヒドロピリダジン、ヘキサ ヒドロピリミジン、ピペラジン、ホモピペリ ジン、ホモピペラジン環等が、酸素原子を環 内に有するテトラヒドロフラン、テトラヒド ロピラン環等が、硫黄原子を環内に有するテ トラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピ ラン環等が、窒素原子と酸素原子を環内に有 するオキサゾリジン、イソオキサゾリジン、 モルホリン環等が、窒素原子と硫黄原子を環 内に有するチアゾリジン、イソチアゾリジン 、チオモルホリン環等が挙げられる。


また、それらの飽和の単環式複素環はベンゼ ン環等と縮合してジヒドロインドール、ジヒ ドロインダゾール、ジヒドロベンゾイミダゾ ール、テトラヒドロキノリン、テトラヒドロ イソキノリン、テトラヒドロシンノリン、テ トラヒドロフタラジン、テトラヒドロキナゾ リン、テトラヒドロキノキサリン、ジヒドロ ベンゾフラン、ジヒドロイソベンゾフラン、 クロマン、イソクロマン、ジヒドロベンゾチ オフェン、ジヒドロイソベンゾチオフェン、 チオクロマン、イソチオクロマン、ジヒドロ ベンゾオキサゾール、ジヒドロベンゾイソオ キサゾール、ジヒドロベンゾオキサジン、ジ ヒドロベンゾチアゾール、ジヒドロベンゾイ ソチアゾール、ジヒドロベンゾチアジン、キ サンテン、4a-カルバゾール、ペリミジン環等 の2環式又は3環式の縮合多環式複素環を形成 てもよい。


「不飽和の単環式複素環」の具体例として、 窒素原子を環内に有するジヒドロピロール、 ピロール、ジヒドロピラゾール、ピラゾール 、ジヒドロイミダゾール、イミダゾール、ジ ヒドロトリアゾール、トリアゾール、テトラ ヒドロピリジン、ジヒドロピリジン、ピリジ ン、テトラヒドロピリダジン、ジヒドロピリ ダジン、ピリダジン、テトラヒドロピリミジ ン、ジヒドロピリミジン、ピリミジン、テト ラヒドロピラジン、ジヒドロピラジン、ピラ ジン環等が、酸素原子を環内に有するジヒド ロフラン、フラン、ジヒドロピラン、ピラン 環等が、硫黄原子を環内に有するジヒドロチ オフェン、チオフェン、ジヒドロチオピラン 、チオピラン環等が、窒素原子と酸素原子を 環内に有するジヒドロオキサゾール、オキサ ゾール、ジヒドロイソオキサゾール、イソオ キサゾール、ジヒドロオキサジン、オキサジ ン環等が、窒素原子と硫黄原子を環内に有す るジヒドロチアゾール、チアゾール、ジヒド ロイソチアゾール、イソチアゾール、ジヒド ロチアジン、チアジン環等が挙げられる。


また、それらの不飽和の単環式複素環はベン ゼン環等と縮合してインドール、インダゾー ル、ベンゾイミダゾール、ベンゾトリアゾー ル、ジヒドロキノリン、キノリン、ジヒドロ イソキノリン、イソキノリン、フェナントリ ジン、ジヒドロシンノリン、シンノリン、ジ ヒドロフタラジン、フタラジン、ジヒドロキ ナゾリン、キナゾリン、ジヒドロキノキサリ ン、キノキサリン、ベンゾフラン、イソベン ゾフラン、クロメン、イソクロメン、ベンゾ チオフェン、イソベンゾチオフェン、チオク ロメン、イソチオクロメン、ベンゾオキサゾ ール、ベンゾイソオキサゾール、ベンゾオキ サジン、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチア ゾール、ベンゾチアジン、フェノキサンチン 、カルバゾール、β-カルボリン、フェナント リジン、アクリジン、フェナントロリン、フ ェナジン、フェノチアジン、フェノキサジン 環等の2環式又は3環式の縮合多環式複素環を 成してもよい。


尚、前記の「複素環基」の内、1又は複数の 素原子を含有する五員若しくは六員の飽和 は不飽和の単環式複素環を「含窒素五又は 員環」とする。


「低級アルコキシ基」とは、ヒドロキシ基の 水素原子が低級アルキル基で置換された基を 示す。具体例として、メトキシ、エトキシ、 n-プロポキシ、n-ブトキシ、n-ペントキシ、n- キシルオキシ、n-ヘプチルオキシ、n-オクチ ルオキシ、イソプロポキシ、イソブトキシ、 sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、イソペントキシ 基等が挙げられる。


「低級アルキルアミノ基」とは、アミノ基の 一方又は両方の水素原子が低級アルキル基で 置換された基を示す。具体例として、メチル アミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、ジ メルアミノ、ジエチルアミノ、エチル(メチ )アミノ基等が挙げられる。


「アラルキル基」とは、低級アルキル基の1 は複数個の水素原子がアリール基で置換さ た基を示す。具体例として、ベンジル、フ ネチル、ナフチルメチル基等が挙げられる


「複素環低級アルキル基」とは、低級アルキ ル基の1又は複数個の水素原子が複素環基で 換された基を示す。具体例として、フラニ メチル、チオフェニルメチル、ピロリルメ ル、ピリジルメチル等が挙げられる

「低級アルキレン基」とは、炭素原子数が1~8 個、好ましくは1~6個、特に好ましくは1~4個の 直鎖又は分枝のアルキレン基を示す。具体例 として、メチレン、エチレン、トリメチレン 、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサ メチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン 、メチルメチレン、エチルメチレン基等が挙 げられる。


「置換基を有してもよい低級アルキル基」又 は「置換基を有してもよい低級アルコキシ基 」とは、下記α 1 群から選択される1又は複数個の置換基を有 てもよい「低級アルキル基」又は「低級ア コキシ基」を示す。


1 群]
ハロゲン原子、ヒドロキシ基、低級アルコキ シ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ニ トロ基およびシアノ基。


 「置換基を有してもよい低級シクロアルキ 基」、「置換基を有してもよいアリール基 、「置換基を有してもよい複素環基」およ 「置換基を有してもよい含窒素五又は六員 基」とは、下記β 1 群から選択される1又は複数個の置換基を有 てもよい「低級シクロアルキル基」、「ア ール基」、「複素環基」および「含窒素五 は六員環基」を示す。


1 群]
 ハロゲン原子、低級アルキル基、ハロゲン 子で置換された低級アルキル基、ヒドロキ 基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子で置 された低級アルコキシ基、アミノ基、低級 ルキルアミノ基、ニトロ基およびシアノ基


 「置換基を有してもよいアラルキル基」又 「置換基を有してもよい複素環低級アルキ 基」とは、それらの低級アルキル部分が上 α 1 群から選択される1又は複数個の置換基を、 よび/又は、それらのアリール部分又は複素 部分が上記β 1 群から選択される1又は複数個の置換基を有 てもよい「アラルキル基」又は「複素環低 アルキル基」を示す。


 本発明でいう「複数個の基」とは、夫々の が同一であっても異なるものであってもよ 、置換する部位において2個以上、置換可能 な数以下の個数の基を示し、その個数は2個 場合が好ましい。また、水素原子やハロゲ 原子も「基」の概念に含まれる。


 本発明でいう「グルココルチコイド受容体 ジュレーター」とは、グルココルチコイド 容体と結合することにより、医薬的作用を 現するものをいう。例えば、グルココルチ イド受容体アゴニスト、グルココルチコイ 受容体アンタゴニスト等が挙げられる。


 本発明でいう「グルココルチコイド受容体 ゴニスト」とは、グルココルチコイド受容 と結合することにより、完全アゴニスト作 又は部分アゴニスト作用を発現するものを う。


 本発明でいう「治療剤」とは、疾病の予防 よび/又は治療の為に使用する薬剤を意味す る。


 本発明の「グルココルチコイド受容体アゴ スト」の医薬用途としては、グルココルチ イド受容体アゴニストで治療可能な疾患で れば、特に制限はない。通常、ステロイド で治療可能な疾患のすべてに適用すること できる。


 例えば、慢性副腎皮質機能不全(原発性、続 発性、下垂体性、医原性)、急性副腎皮質機 不全(副腎クリーゼ)、副腎性器症候群、亜急 性甲状腺炎、甲状腺中毒症〔甲状腺(中毒性) リーゼ〕、甲状腺疾患に伴う悪性眼球突出 、ACTH単独欠損症、特発性低血糖症等の内分 泌疾患; エリテマトーデス(全身性および慢 円板状)、全身性血管炎(大動脈炎症候群、結 節性動脈周囲炎、多発性動脈炎、ヴェゲナ肉 芽腫症を含む)、多発性筋炎(皮膚筋炎)、強皮 症等の膠原病;ネフローゼ、ネフローゼ症候 等の腎疾患; うっ血性心不全等の心疾患;気 支喘息、喘息性気管支炎(小児喘息性気管支 炎を含む)、薬剤その他の化学物質によるア ルギー・中毒(薬疹、中毒疹を含む)、血清病 等のアレルギー性疾患;紫斑病(血小板減少性 よび血小板非減少性)、再生不良性貧血、白 血病(急性白血病、慢性骨髄性白血病の急性 化、慢性リンパ性白血病、皮膚白血病を含 )、溶血性貧血、顆粒球減少症等の血液疾患; 潰瘍性大腸炎、限局性腸炎、重症消耗性疾患 の全身状態の改善(癌末期、スプルーを含む) の消化器疾患;劇症肝炎、胆汁うっ滞型急性 肝炎、慢性肝炎、肝硬変等の肝疾患;サルコ ドーシス、びまん性間質性肺炎(肺線維症、 射線肺臓炎を含む)等の肺疾患;重症感染症 症感染症;肺結核、結核性髄膜炎、結核性胸 炎、結核性腹膜炎、結核性心のう炎等の結 性疾患;脳脊髄炎(脳炎、脊髄炎を含む)、末 神経炎(ギランバレー症候群を含む)、筋強 症、重症筋無力症、多発性硬化症(視束脊髄 を含む)、小舞踏病、顔面神経麻痺、脊髄蜘 網膜炎等の神経疾患;悪性リンパ腫(リンパ肉 症、細網肉腫症、ホジキン病、皮膚細網症 菌状息肉症)および類似疾患(近縁疾患)、好 性肉芽腫、乳癌の再発転移等の悪性腫瘍;抗 悪性腫瘍剤(シスプラチン等)投与に伴う消化 症状(悪心・嘔吐);副腎摘除、副腎皮質機能 全患者に対する外科的侵襲、侵襲後肺水腫 臓器・組織移植、蛇毒・昆虫毒(重症の虫さ されを含む)、原因不明の発熱等の外科疾患; 管整形術後の癒着防止等の産婦人科疾患;前 立腺癌、陰茎硬結等の泌尿器科疾患;湿疹・ 膚炎群(急性湿疹、亜急性湿疹、慢性湿疹、 触皮膚炎、貨幣状湿疹、自家感作性皮膚炎 アトピー皮膚炎、乳・幼・小児湿疹、ビダ ル苔癬、その他の神経皮膚炎、脂漏性皮膚 、進行性指掌角皮症、その他の手指の皮膚 、陰部あるいは肛門湿疹、耳介および外耳 の湿疹・皮膚炎、鼻前庭および鼻翼周辺の 疹・皮膚炎等)、痒疹群(小児ストロフルス 蕁麻疹様苔癬、固定蕁麻疹を含む)、蕁麻疹 乾癬および類症(尋常性乾癬(重症例)、関節 性乾癬、乾癬性紅皮症、膿疱性乾癬、稽留 肢端皮膚炎、疱疹状膿痂疹、ライター症候 )、掌蹠膿疱症、扁平苔癬、成年性浮腫性硬 化症、紅斑症(多形滲出性紅斑、結節性紅斑) アナフィラクトイド紫斑(単純型、シェーン ライン型、ヘノッホ型)、ウェーバークリス ャン病、粘膜皮膚眼症候群(開口部びらん性 皮症、スチブンス・ジョンソン病、皮膚口 炎、フックス症候群、ベーチェット病、リ プシュッツ急性陰門潰瘍)、レイノー病、円 形脱毛症、天疱瘡群(尋常性天疱瘡、葉状天 瘡、Senear‐Usher症候群、増殖性天疱瘡)、デ ーリング疱疹状皮膚炎(類天疱瘡、妊娠性疱 を含む)、先天性表皮水疱症、帯状疱疹、紅 皮症(ヘブラ紅色粃糠疹を含む)、顔面播種状 粒性狼瘡、アレルギー性血管炎およびその 症(急性痘瘡様苔癬状粃糠疹を含む)、潰瘍 慢性膿皮症、新生児スクレレーマ等の皮膚 疾患;急性・慢性中耳炎、滲出性中耳炎・耳 狭窄症、メニエル病およびメニエル症候群 急性感音性難聴、血管運動(神経)性鼻炎、 レルギー性鼻炎、花粉症(枯草熱)、進行性壊 疽性鼻炎、喉頭炎・喉頭浮腫、耳鼻咽喉科領 域の手術後の後療法、嗅覚障害、急性・慢性 (反復性)唾液腺炎等の耳鼻咽喉科疾患;難治性 口内炎および舌炎等の口腔外科疾患;リウマ 熱(リウマチ性心炎を含む)、リウマチ性多発 筋痛、強直性脊椎炎(リウマチ性脊椎炎)等の ウマチ性疾患、さらに、下記の炎症性疾患 が挙げられる。


 本発明でいう「炎症性疾患」とは、炎症を う疾患であれば、特に制限はない。


 例えば、炎症性の骨・関節疾患、眼炎症性 患、喘息、気管支炎、鼻炎、皮膚炎、炎症 腸疾患等が挙げられ、好ましくは、炎症性 骨・関節疾患および/又は眼炎症性疾患が挙 げられる。


 ここで、「炎症性の骨・関節疾患」とは、 節部において炎症を伴う疾患であれば、特 制限はなく、例えば、関節リウマチ、若年 関節リウマチ(スチル病を含む)、変形性関 症、骨粗鬆症、脊椎関節炎等が挙げられ、 ましくは関節リウマチおよび/又は変形性関 症が挙げられる。


 また、「眼炎症性疾患」とは、眼部におい 炎症を伴う疾患であれば、特に制限はなく 例えば、前眼部炎症性疾患であれば、角膜 、角結膜炎、結膜炎、眼瞼炎、眼球乾燥症 群、アレルギー性結膜炎、前部ぶどう膜炎 前眼部の手術後炎症、眼組織移植拒絶反応 よる炎症等が挙げられ、好ましくは、眼球 燥症候群(ドライアイ)又はアレルギー性結 炎が挙げられる。

 また、後眼部炎症性疾患であれば、加齢 斑変性、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、 管新生黄斑症、突発性黄斑上膜、増殖性硝 体網膜症、網膜色素変性症、網膜中心静脈 塞症、網膜中心動脈閉塞症、網膜静脈分枝 塞症、網膜動脈分枝閉塞症、網膜剥離や外 (後眼部の手術を含む)を起因とした後眼部 炎症や変性、網膜炎、ぶどう膜炎、強膜炎 視神経炎等が挙げられ、好ましくは、加齢 斑変性、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫、 管新生黄斑症、突発性黄斑上膜、増殖性硝 体網膜症、網膜色素変性症、網膜中心静脈 塞症、網膜中心動脈閉塞症、網膜静脈分枝 塞症、網膜動脈分枝閉塞症、網膜剥離や外 (後眼部の手術を含む)を起因とした炎症や変 性、網膜炎等の網膜疾患が、特に好ましくは 、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑 浮腫が挙げられる。


 本発明化合物における「塩」とは、医薬と て許容される塩であれば、特に制限はない 例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸 硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、酢 、フマル酸、マレイン酸、コハク酸、クエ 酸、酒石酸、アジピン酸、グルコン酸、グ コヘプト酸、グルクロン酸、テレフタル酸 メタンスルホン酸、乳酸、馬尿酸、1,2-エタ ンジスルホン酸、イセチオン酸、ラクトビオ ン酸、オレイン酸、パモ酸、ポリガラクツロ ン酸、ステアリン酸、タンニン酸、トリフル オロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸 、p-トルエンスルホン酸、硫酸ラウリルエス ル、硫酸メチル、ナフタレンスルホン酸、 ルホサリチル酸等の有機酸との塩、臭化メ ル、ヨウ化メチル等との四級アンモニウム 、臭素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオン のハロゲンイオンとの塩、リチウム、ナト ウム、カリウム等のアルカリ金属との塩、 ルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類 属との塩、鉄、亜鉛等との金属塩、アンモ アとの塩、トリエチレンジアミン、2-アミ エタノール、2,2-イミノビス(エタノール)、1- デオキシ-1-(メチルアミノ)-2-D-ソルビトール 2-アミノ-2-(ヒドロキシメチル)-1,3-プロパン オール、プロカイン、N,N-ビス(フェニルメチ ル)-1,2-エタンジアミン等の有機アミンとの塩 等が挙げられる。


 本発明化合物に幾何異性体および/又は光学 異性体が存在する場合は、それらの異性体も 本発明の範囲に含まれる。


 本発明化合物にプロトン互変異性が存在す 場合には、それらの互変異性体(ケト体、エ ノール体)も本発明に含まれる。


 本発明化合物に水和物および/又は溶媒和物 が存在する場合は、それらの水和物および/ は溶媒和物も本発明の範囲に含まれる。


 本発明化合物に結晶多形および結晶多形群( 結晶多形システム)が存在する場合には、そ らの結晶多形体および結晶多形群(結晶多形 ステム)も本発明に含まれる。ここで、結晶 多形群(結晶多形システム)とは、それら結晶 製造、晶出、保存等の条件および状態(尚、 本状態には製剤化した状態も含む)により、 晶形が種々変化する場合の各段階における 晶形およびその過程全体を意味する。

 
(A)本発明化合物の例として、一般式(1)で示さ れる化合物又はその塩において、各基が以下 に示す基である化合物又はその塩が挙げられ る。


(A1)R 1 は下記一般式(2a)、(3a)、(4a)又は(5a)を示し;お び/又は


(A2)R 2 は低級アルキル基を示し;および/又は
(A3)R 3 は水素原子、置換基を有してよい低級アルキ ル基、置換基を有してもよい低級シクロアル キル基、置換基を有してもよいアリール基、 置換基を有してもよい複素環基、置換基を有 してもよいアラルキル基又は置換基を有して もよい複素環低級アルキル基を示し;および/ は
(A4)R 4 又はR 5 は同一又は異なって、水素原子、置換基を有 してもよい低級アルキル基、置換基を有して もよいアラルキル基又は置換基を有してもよ い複素環低級アルキル基を示し、R 4 とR 5 は一緒になって、置換基を有してもよい含窒 素五又は六員環を形成してもよく;および/又
(A5)Aは低級アルキレン基を示し;および/又は
(A6)R 6 、R 7 、R 8 又はR 9 は、ハロゲン原子、置換基を有してもよい低 級アルキル基、ヒドロキシ基、置換基を有し てもよい低級アルコキシ基又はニトロ基を示 し;および/又は
(A7)m、n、p又はqは、0、1又は2を示し、
m、n、p又はqが2を示す場合、各R 6 、R 7 、R 8 又はR 9 は同一又は異なっていてもよい。


 すなわち、一般式(1)で示される化合物又は の塩において、上記(A1)、(A2)、(A3)、(A4)、(A5 )、(A6)および(A7)から選択される各組み合わせ からなる化合物又はその塩。


(B)本発明化合物における好ましい例として、 一般式(1)で示される化合物又はその塩におい て、各基が下記に示す基である化合物又はそ の塩が挙げられる。


(B1)R 1 は下記一般式(2a)、(3a)、(4a)又は(5a)を示し;お び/又は


(B3)R 2 は低級アルキル基を示し;および/又は
(B4)R 3 は水素原子、置換基を有してよい低級アルキ ル基、置換基を有してもよい低級シクロアル キル基、置換基を有してもよいアリール基、 置換基を有してもよい複素環基、置換基を有 してもよいアラルキル基又は置換基を有して もよい複素環低級アルキル基を示し;および/ は
(B5)R 4 又はR 5 は同一又は異なって、水素原子、置換基を有 してもよい低級アルキル基、置換基を有して もよいアラルキル基又は置換基を有してもよ い複素環低級アルキル基を示し、R 4 とR 5 は一緒になって、置換基を有してもよい含窒 素五又は六員環を形成してもよく;および/又
(B6)Aは低級アルキレン基を示し;および/又は
(B7)R 6 はハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロキ シ基、低級アルコキシ基又はニトロ基を示し ;および/又は
(B8)R 7 はハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロキ シ基又は低級アルコキシ基を示し;および/又
(B9)R 8 はハロゲン原子、低級アルキル基、ヒドロキ シ基又は低級アルコキシ基を示し;
(B10)R 9 はハロゲン原子又は低級アルキル基を示し; よび/又は
(B11)m、n又はpは1又は2を示し、
m、n又はpが2を示す場合、各R 6 、R 7 およびR 8 は同一又は異なっていてもよく;および/又は
(B12)qは0又は1を示す。


 すなわち、一般式(1)で示される化合物にお て、上記(B1)、(B2)、(B3)、(B4)、(B5)、(B6)、(B7) 、(B8)、(B9)、(B10)、(B11)および(B12)から選択さ る1又は2以上の各組み合わせからなる化合 又はその塩。

 
尚、この(B)の条件と前記(A)の条件との組み合 わせを充足する化合物又はその塩も本発明化 合物の範囲である。

 
 (C)本発明化合物におけるより好ましい例と て、一般式(1)で示される化合物又はその塩 おいて、各基が以下に示す基である化合物 はその塩が挙げられる。


(C1)R 1 は下記一般式(2b-1)、(2b-2)、(2b-3)、(3b-1)、(3b-2) 又は(5b-1)を示し;および/又は


(C2)R 2 は低級アルキル基を示し;および/又は
(C3)R 3 は低級アルキル基、低級アルキルアミノ基を 置換基として有してもよい複素環基、アラル キル基又は複素環低級アルキル基を示し;お び/又は
(C4)R 4 又はR 5 は同一又は異なって、 低級アルキル基を示 、R 4 とR 5 は一緒になって、含窒素六員環を形成しても よく;および/又は
(C5)Aは低級アルキレン基を示す。


 すなわち、一般式(1)で示される化合物にお て、上記(C1)、(C2)、(C3)、(C4)および(C5)から 択される1又は2以上の各組み合わせからなる 化合物又はその塩。


尚、この(C)の条件と前記(A)および/又は(B)の 件との組み合わせを充足する化合物又はそ 塩も本発明の範囲である。

 
 (D)本発明化合物における特に好ましい具体 として、下記の化合物又はその塩が挙げら る。


・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルア ミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]- 8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3 -トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2- ン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-エチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1, 3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2 -オン。

・7-[4-[N-(2-ジエチルアミノエチル)-N-メチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1, 3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2 -オン。

・7-[4-[N-メチル-N-[2-(ピペリジン-1-イル)エ ル]アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチ )-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリ ン-2-オン。

・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチ )アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル) -1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリ -2-オン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-(ピリ ン-3-イルメチル)アミノカルボニルオキシ]-2- メトキシフェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフ ノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ- 1H-キノキサリン-2-オン。

・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチ ルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル) -1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリ -2-オン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(2-メトキシ-5-ニトロフェノキシメチル)-1, 3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2 -オン。

・7-[4-[N-エチル-N-(2-ジエチルアミノエチル) アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1, 3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2 -オン。

・7-[4-[N,N-ビス(2-ジメチルアミノプロピル) ミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル ]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3 ,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2- オン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニルオ シメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H- ノキサリン-2-オン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(2-メチル-5-ニトロフェノキシメチル)-1,3,3 -トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2- ン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3- リメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オ 。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェニルアミノメチ )-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサ ン-2-オン。

・7-[4-[N-(2-ジエチルアミノエチル)-N-メチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェニルアミノメチ )-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサ ン-2-オン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-イソプ ロピルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシ ェニル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメ ル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキ リン-2-オン。

・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチ )アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(2-メトキシ-5-ニトロフェノキシメチル) -1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリ -2-オン。

・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチ ルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(2-メトキシ-5-ニトロフェノキシメチル) -1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリ -2-オン。

・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチ )アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(2-メチル-5-ニトロフェノキシメチル)-1, 3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2 -オン。

・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチ ルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(2-メチル-5-ニトロフェノキシメチル)-1, 3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2 -オン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-エチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニルオ シメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H- ノキサリン-2-オン。

・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチ )アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニル キシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H -キノキサリン-2-オン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-(ピリ ン-3-イルメチル)アミノカルボニルオキシ]-2- メトキシフェニル]-8-(5-メチルチオフェン-2- ルカルボニルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル -3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン。

・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチ ルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニル キシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H -キノキサリン-2-オン。

・7-[4-[N,N-ビス(3-ジメチルアミノプロピル) ミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル ]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボニルオ シメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キ ノキサリン-2-オン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-イソプ ロピルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシ ェニル]-8-(5-メチルチオフェン-2-イルカルボ ルオキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒド ロ-1H-キノキサリン-2-オン。

・8-(5-ブロモチオフェン-2-イルカルボニル キシメチル)-7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル )-N-メチルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキ フェニル]-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H- ノキサリン-2-オン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(4-メチルベンゾイルオキシメチル)-1,3,3- リメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オ 。

・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチ )アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(4-メチルベンゾイルオキシメチル)-1,3,3 -トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2- ン。

・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチ ルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(4-メチルベンゾイルオキシメチル)-1,3,3 -トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2- ン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(4-メトキシベンゾイルオキシメチル)-1,3,3 -トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2- ン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-エチル アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニ ]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3- リメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オ 。

・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチ )アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3 -トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2- ン。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-(ピリ ン-3-イルメチル)アミノカルボニルオキシ]-2- メトキシフェニル]-8-(2-メトキシフェニルア ノメチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キ ノキサリン-2-オン。

・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチ ルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3 -トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2- ン。

・7-[4-[N,N-ビス(3-ジメチルアミノプロピル) ミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル ]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3-ト リメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン 。

・7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-イソプ ロピルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシ ェニル]-8-(2-メトキシフェニルアミノメチル) -1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリ -2-オン。

・7-[4-[N-ベンジル-N-(2-ジメチルアミノエチ )アミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェニルアミノメ ル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキ リン-2-オン。

・7-[4-[N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-メチ ルアミノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェ ル]-8-(5-フルオロ-2-メチルフェニルアミノメ ル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキ リン-2-オン。


 本発明化合物は、以下の方法により製造す ことができる。尚、個々の具体的な製造方 については、後述の実施例『製造例の項』 詳細に説明する。また、これらの例示は本 明をよりよく理解するためのものであり、 発明の範囲を限定するものではない。尚、 記の合成経路中で示されているHalはハロゲ 原子を示す。


 本発明化合物(I)は合成経路1に従い合成する ことができる。すなわち、化合物(II)と1,1’- ルボニルジイミダゾール(以下、CDIとする) 4-ジメチルアミノピリジン(以下、「DMAP」と る)存在下、ジクロロメタン、テトラヒドロ フラン(以下、「THF」とする)等の有機溶媒中 室温から50℃で、30分間から12時間反応させ 後、対応するアミンを加え、室温から80℃ 、30分から24時間反応することにより、化合 (I)を得ることができる。


本発明化合物(I)-(a)(一般式(1)においてR 1 が(3a)である化合物)は合成経路2に従い合成す ることもできる。すなわち、化合物(II)-(a)(R 1 が(3a)である化合物)と対応するアミン類を合 経路1の方法に従い反応させた後、この反応 混合物をDMF、ジクロロメタン等の有機溶媒中 、ピペリジン等の塩基存在下、0℃から50℃で 、5分間から24時間処理することにより、化合 物(I)-(d)を得ることができる。


前記の化合物(II)は合成経路3に従い合成する とができる。すなわち、化合物(III)をジエ ルエーテル、THF等の有機溶媒中、水素化リ ウムアルミニウム等の還元剤存在下、-30℃ ら室温で、1時間から24時間処理することに り、化合物(IV)が得られる。得られる化合物( IV)とヨウ化メチルをN,N-ジメチルホルムアミ (以下、DMFとする)、THF、エタノール等の有機 溶媒中、炭酸セシウム、炭酸カリウム、水素 化ナトリウム等の塩基存在下、0℃から100℃ 、1時間から48時間反応することにより、化 物(V)が得られる。さらに、得られる化合物(V )と塩化メタンスルホニルをジクロロメタン THF等の有機溶媒中、トリエチルアミン、DIEA の塩基存在下、0℃から室温で、30分間から1 2時間反応させることにより、化合物(VI)が得 れる。得られる化合物(VI)と対応するフェノ ール類又はアミン類をDMF、THF、エタノール等 の有機溶媒中、炭酸セシウム、炭酸カリウム 、水素化ナトリウム等の塩基存在下、0℃か 100℃で、1時間から48時間反応することによ 、化合物(VII)が得られる。 (また化合物(V)と 対応するフェノール類をベンゼン、THF等の有 機溶媒中、トリフェニルホスフィン、トリブ チルホスフィン等のホスフィンとジエチルア ゾジカルボキシレート、ジイソプロピルアゾ ジカルボキシレート、1,1’-(アゾジカルボニ )ジピペリジン等の光延試薬存在下、室温で 1時間から2日間反応させることにより、化合 (VII)を得ることもできる。) さらに、化合 (VII)と対応するボロン酸又はそのエステル(VI II)をDMF、1,4-ジオキサン、エタノール、トル ン、水等の溶媒中、炭酸セシウム、炭酸ナ リウム、炭酸水素ナトリウム、燐酸カリウ 等の塩基と二塩化ビス(トリフェニルホスフ ン)パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニ ホスフィン)パラジウム(0)等の触媒存在下、 50℃から120℃で、1時間から48時間反応するこ により、化合物(IX)が得られる。得られる化 合物(IX)を1,4-ジオキサン、ジクロロメタン等 有機溶媒中、塩化水素、トリフルオロ酢酸 の酸存在下、0℃から50℃で、1時間から24時 処理することにより、化合物(II)を得ること ができる。


 前記の化合物(II)は合成経路4に従い合成す ことができる。すなわち、化合物(IV)と対応 るボロン酸又はそのエステル(VIII)をDMF、1,4- ジオキサン、エタノール、トルエン、水等の 溶媒中、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭 酸水素ナトリウム、燐酸カリウム等の塩基と 二塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジ ム(II)やテトラキス(トリフェニルホスフィ )パラジウム(0)等の触媒存在下、50℃から120 で、1時間から48時間反応することにより、 合物(X)が得られる。さらに、得られる化合 (X)と塩化メタンスルホニルをジクロロメタ 、THF等の有機溶媒中、トリエチルアミン、DI EA等の塩基存在下、0℃から室温で、30分間か 12時間反応させることにより、化合物(XI)が られる。得られる化合物(XI)と対応するフェ ノール類、カルボン酸類又はアミン類をDMF、 THF、エタノール等の有機溶媒中、炭酸カリウ ム、水素化ナトリウム等の塩基存在下、0℃ ら100℃で、1時間から48時間反応することに り、化合物(XII)が得られる。(また化合物(X) 対応するフェノール類又はカルボン酸類を ンゼン、THF等の有機溶媒中、トリフェニル スフィン、トリブチルホスフィン等のホス ィンとジエチルアゾジカルボキシレート、 イソプロピルアゾジカルボキシレート、1,1 -(アゾジカルボニル)ジピペリジン等の光延 薬存在下、室温で1時間から2日間反応させる ことにより、化合物(XII)を得ることもできる ) 得られる化合物(XII)とヨウ化メチルをDMF THF、エタノール等の有機溶媒中、炭酸セシ ム、炭酸カリウム、水素化ナトリウム等の 基存在下、0℃から100℃で、1時間から48時間 応することにより、化合物(XIII)が得られる  さらに、得られる化合物(XIII)を1,4-ジオキ ン、ジクロロメタン等の有機溶媒中、塩化 素、トリフルオロ酢酸等の酸存在下、0℃か ら50℃で、1時間から24時間処理することによ 、化合物(II)を得ることができる。


 前記の化合物(III)は合成経路5に従い合成す ことができる。すなわち、化合物(XIV)をメ ノール、エタノール、DMF等の有機溶媒中、 化スズ(II)、塩化鉄(II)等の還元剤存在下、50 から120℃で、1時間から12時間処理すること より、化合物(XV)が得られる。得られる化合 物(XV)と塩化アセチル、無水酢酸等のアセチ 化剤をジクロロメタン、THF等の有機溶媒中 トリエチルアミン、DIEA等の塩基存在下、0℃ から50℃で、1時間から12時間反応させること より、化合物(XVI)が得られる。得られる化 物(XVI)と硝酸を水等の溶媒中、硫酸等の酸存 在下、-20℃から室温で、30分間から12時間反 させることにより、化合物(XVII)が得られる 得られる化合物(XVII)をメタノール等の有機 媒中、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯 等の酸存在下、50℃から還流下で、1時間か 12時間処理することにより、化合物(XVIII)が られる。得られる化合物(XVIII)と対応するハ ゲン化物(XIX)を炭酸セシウム、炭酸カリウ 等の塩基存在下、50℃から120℃で、1時間か 120時間反応することにより、化合物(XX)が得 れる。得られる化合物(XX)をメタノール、エ タノール、DMF等の有機溶媒中、塩化スズ(II) 塩化鉄(II)等の還元剤存在下、50℃から120℃ 、1時間から12時間処理することにより、化 物(III)を得ることができる。


前記の化合物(II)-(a)は合成経路6に従い合成す ることができる。すなわち、化合物(IX)-(a)(化 合物(IX)においてR 1 が(3a)である化合物)と塩化9-フルオレニルメ キシカルボニルを1,4-ジオキサン、水等の溶 中、炭酸水素ナトリウム等の塩基存在下、0 ℃から50℃で、1時間から24時間反応すること より、化合物(XXI)が得られる。得られる化 物(XXI)を1,4-ジオキサン、ジクロロメタン等 有機溶媒中、塩化水素、トリフルオロ酢酸 の酸存在下、0℃から50℃で、1時間から24時 処理することにより、化合物(II)-(a)を得るこ とができる。



 本発明化合物の医薬としての有用性を見出 ために、グルココルチコイド受容体(以下、 「GR」とする)競合アッセイキット(インビト ジェン社製、Cat No.P2816)を使用した、偏光蛍 光法によるGR受容体競合アッセイを実施し、 発明化合物のGRに対する結合活性について 討した。その結果、本発明化合物は、GRに対 して、80%以上の優れたGR結合率を示した。

  つぎに、本発明化合物のGRアゴニストと して可能性を評価するために、Lipopolysaccharide (以下、「LPS」とする)刺激後のヒト角膜上皮 胞株におけるIL-6産生抑制作用を検討した。 その結果、本発明化合物は優れたIL-6産生抑 作用、すなわち、GRアゴニストとしての作用 を示した。よって、本発明化合物は、ステロ イド類等のGRアゴニストが有効とされる疾患 特に、炎症性疾患(骨・関節疾患、炎症性眼 疾患等)の治療剤として有用である。

 さらに、本発明化合物の前眼部炎症性疾 治療剤としての可能性を見出す為、マウス アレルギー性結膜炎モデルに対する本発明 合物の血管透過性亢進阻害効果を検討した その結果、本発明化合物は優れた血管透過 亢進阻害作用を示した。よって、本発明化 物の前眼部炎症性疾患治療剤、特にアレル ー性結膜炎等のアレルギー性眼疾患の治療 として有用である。

 また、、本発明化合物の後眼部炎症性疾 治療剤としての可能性を見出す為、ラット 絡膜血管新生モデルに対する本発明化合物 脈絡膜新生血管抑制効果を検討した。その 果、本発明化合物は優れた脈絡膜新生血管 制作用を示した。よって、本発明化合物の 眼部炎症性疾患治療剤、特に加齢黄斑変性 糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫等の網膜疾 治療剤として有用である。

 以上の薬理試験より、本発明化合物は医 組成物、GRモジュレーター、GRアゴニストと して有用である。特に炎症性疾患治療剤(骨 関節疾患、炎症性眼疾患等)として有用であ 、より具体的には、前眼部および/又は後眼 部炎症性疾患治療剤等として有用であること が確認された。


 また、この詳細については、後述の実施例 薬理試験の項」で詳細に説明する。


 本発明化合物は経口でも、非経口でも投与 ることができる。投与剤型として、錠剤、 プセル剤、顆粒剤、散剤、注射剤、点眼剤 坐剤、経皮吸収製剤、軟膏剤、エアゾール (吸入剤含む)等が挙げられ、それらは汎用 れる技術を使用して製剤化することができ 。

 例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散 等の経口剤は、乳糖、マンニトール、デン ン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸、炭 カルシウム、リン酸水素カルシウム等の賦 剤、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシ ム、タルク等の滑沢剤、デンプン、ヒドロ シプロピルセルロース、ヒドロキシプロピ メチルセルロース、ポリビニルピロリドン の結合剤、カルボキシメチルセルロース、 置換度ヒドロキシプロピルメチルセルロー 、クエン酸カルシウム等の崩壊剤、ヒドロ シプロピルメチルセルロース、マクロゴー 、シリコーン樹脂等のコーティング剤、パ オキシ安息香酸エチル、ベンジルアルコー 等の安定化剤、甘味料、酸味料、香料等の 味矯臭剤等を必要に応じて、必要量を使用 て、調製することができる。

 また、注射剤、点眼剤等の非経口剤は、 化ナトリウム、濃グリセリン、プロピレン リコール、ポリエチレングリコール、塩化 リウム、ソルビトール、マンニトール等の 張化剤、リン酸ナトリウム、リン酸水素ナ リウム、酢酸ナトリウム、クエン酸,氷酢酸 、トロメタモール等の緩衝化剤、ポリソルベ ート80、ステアリン酸ポリオキシ40、ポリオ シエチレン硬化ヒマシ油60等の界面活性剤、 クエン酸ナトリウム、エデト酸ナトリウム等 の安定化剤、塩化ベンザルコニウム、パラベ ン、塩化ベンゾトニウム、パラオキシ安息香 酸エステル、安息香酸ナトリウム、クロロブ タノール等の防腐剤、塩酸、クエン酸、リン 酸、氷酢酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリ ウム、炭酸水素ナトリウム等のpH調整剤、ベ ジルアルコール等の無痛化剤等を必要に応 て、必要量を使用して、調製することがで る。


 本発明化合物の投与量は、疾患の種類、症 、年齢、剤型等により適宜選択して使用す ことができる。例えば、経口剤は通常1日当 たり0.01~1000mg、好ましくは1~100mgを1回又は数 に分けて投与することができる。また、点 剤は通常0.0001%~10%(w/v)、好ましくは0.01%~5%(w/v) の濃度のものを1回又は数回に分けて投与す ことができる。


 以下に本発明化合物の製造例、製剤例およ 薬理試験の結果を示す。尚、これらの例示 本発明をよりよく理解するためのものであ 、本発明の範囲を限定するものではない。


[製造例]
参考例1
7-ブロモ-8-メトキシカルボニル-3,3-ジメチル-3 ,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考化合 1)

5-アミノ-2-ブロモ安息香酸メチル(参考化合物 1-(1))
 2-ブロモ-5-ニトロ安息香酸メチル(25.3g、97.3m mol)を無水メタノール(500mL)に溶解し、塩化ス (II)(93.3g、487mmol)を加え、2時間加熱還流した 。反応液を放冷し、酢酸エチル(500mL)および (100mL)を加え、4規定水酸化ナトリウム水溶液 で中和し、セライトろ過した。ろ液を減圧下 濃縮し、酢酸エチル(200mL)を加え、飽和炭酸 素ナトリウム水溶液(200mL、2回)、水(200mL)お び飽和食塩水(200mL)で順次洗浄した。無水硫 マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去 ることにより標記参考化合物(21.0g)を黄色油 状物として得た。(収率94%)


5-アセチルアミノ-2-ブロモ安息香酸メチル(参 考化合物1-(2))

 5-アミノ-2-ブロモ安息香酸メチル(参考化合 1-(1)、21.0g、91.2mmol)を無水ジクロロメタン(45 0mL)に溶解し、氷冷下、トリエチルアミン(19.0 mL、137mmol)および塩化アセチル(13.0mL、182mmol) 30分かけて、その順で滴下後、0℃で2時間撹 した。反応液を水(200mL、2回)、飽和炭酸水 ナトリウム水溶液(200mL、2回)および飽和食塩 水(200mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウ で乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られ 残留物をヘキサン-酢酸エチル(20:1)で濾取す ことにより標記参考化合物(24.2g)を淡黄色固 体として得た。(収率98%)


3-アセチルアミノ-6-ブロモ-2-ニトロ安息香酸 チル(参考化合物1-(3))

 0℃で濃硫酸(150mL)に、5-アセチルアミノ-2-ブ ロモ安息香酸メチル(参考化合物1-(2)、18.5g、6 8.1mmol)を少しずつ加えた後、濃硝酸(150mL)を1 間かけて滴下した。30分間撹拌した後、反応 液を氷水(1L)に加えて、酢酸エチル(500mL、2回) で抽出した。有機層を水(1L、2回)、飽和炭酸 素ナトリウム水溶液(1L)および飽和食塩水(1L )で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾 後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留 をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ サン-酢酸エチル)にて精製することにより 記参考化合物(13.4g)を黄色固体として得た。( 収率62%)


3-アミノ-6-ブロモ-2-ニトロ安息香酸メチル(参 考化合物1-(4))

 3-アセチルアミノ-6-ブロモ-2-ニトロ安息香 メチル(参考化合物1-(3)、13.4g、42.2mmol)をメタ ノール(240mL)に溶解し、三フッ化ホウ素ジエ ルエーテル錯体(24.0mL、190mmol)を加え、2.5時 加熱還流した。炭酸水素ナトリウム(48g)で反 応液を中和した後、反応液を減圧下濃縮した 。反応液に酢酸エチル(500mL)および水(700mL)を えて分配した後、酢酸エチル層を水(700mL)お よび飽和食塩水(700mL)で順次洗浄し、無水硫 マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去 ることにより標記参考化合物(11.6g)を橙色固 として得た。(収率100%)


6-ブロモ-3-[(2-エトキシカルボニル)プロパン-2 -イル]アミノ-2-ニトロ安息香酸メチル(参考化 合物1-(5))

 3-アミノ-6-ブロモ-2-ニトロ安息香酸メチル( 考化合物1-(4)、11.6g、42.0mmol)、2-ブロモイソ 酸エチル(60.4mL、412mmol)、よう化カリウム(7.7 6g、46.2mmol)および炭酸セシウム(56.1g、172mmol) 混合物を、85℃で4日間攪拌した。放冷後、 応液に酢酸エチル(500mL)および水(500mL)を加え て分配し、水層を酢酸エチル(300mL)で抽出し 。有機層を合わせて、水(1L、2回)および飽和 食塩水(1L)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシ ムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得ら た残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ ィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製すること より標記参考化合物(5.08g)を橙色油状物とし 得た。(収率31%)


7-ブロモ-8-メトキシカルボニル-3,3-ジメチル-3 ,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考化合 1)

 6-ブロモ-3-[(2-エトキシカルボニル)プロパン -2-イル]アミノ-2-ニトロ安息香酸メチル(参考 合物1-(5)、105mg、0.26mmol)を無水エタノール(4. 5mL)に溶解し、塩化スズ(II)(247mg、1.30mmol)を加 、5時間加熱還流した。放冷後、反応液に酢 酸エチル(25mL)を加え、飽和炭酸水素ナトリウ ム水溶液で中和し、セライトろ過した。ろ液 を分配した後、水層を酢酸エチル(10mL、2回) 抽出し、合わせた有機層を水(50mL、2回)、飽 食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネ ウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得 れた残留物をシリカゲルカラムクロマトグ フィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製するこ により標記参考化合物(56.3mg)を淡黄色固体 して得た。(収率70%)


参考例2
7-ブロモ-8-ヒドロキシメチル-3,3-ジメチル-3,4- ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考化合物2 -1)

 窒素雰囲気下、水素化リチウムアルミニウ (38.5mg、1.01mmol)を無水テトラヒドロフラン(0. 5mL)に懸濁した。0℃で、7-ブロモ-8-メトキシ ルボニル-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキ サリン-2-オン(参考化合物1、101mg、0.323mmol)の 水テトラヒドロフラン(1.5mL)溶液を滴下し、 同温で1時間攪拌した。反応液に酢酸エチル(1 0mL)、水(10mL)および1規定塩酸(2mL)を順次加え 分配した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄 、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下 媒を留去した。得られた残留物をシリカゲ カラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エ チル)で精製することにより標記参考化合物(6 7.4mg)を橙色アモルファスとして得た。(収率74 %)


以下、参考化合物6-6を使用し、参考化合物2-1 の製造方法に準じて、参考化合物2-2を得た。


参考例3
7-ブロモ-8-ヒドロキシメチル-1,3,3-トリメチル -3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考化 物3)

 7-ブロモ-8-ヒドロキシメチル-3,3-ジメチル-3, 4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考化合 2-1、62.7mg、0.220mmol)、よう化メチル(68.6μL、1. 10mmol)および炭酸セシウム(180mg、0.552mmol)の混 物を無水N,N-ジメチルホルムアミド(1mL)に懸 し、室温で2.5時間攪拌した。反応液に酢酸 チル(10mL)および水(10mL)を加えて分配した。 機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、無水硫酸 グネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し 。得られた残留物をシリカゲルカラムクロ トグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製 ることにより標記参考化合物(45.5mg)を橙色 モルファスとして得た。(収率69%)


参考例4
7-ブロモ-8-クロロメチル-1,3,3-トリメチル-3,4- ヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考化合物4)

 7-ブロモ-8-ヒドロキシメチル-1,3,3-トリメチ -3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考化 合物3、37.5mg、0.125mmol)を無水ジクロロメタン( 1mL)に溶解し、トリエチルアミン(20.9μL、0.150m mol)および塩化メタンスルホニル(10.7μL、0.138m mol)を順次加えた。反応液を室温で一晩攪拌 た。反応液に酢酸エチル(10mL)および水(10mL) 加えて分配した。有機層を飽和食塩水(10mL) 洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、 圧下溶媒を留去した。得られた残留物をシ カゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン- 酢酸エチル)で精製することにより標記参考 合物(28.7mg)を橙色アモルファスとして得た。 (収率72%)


参考例5
7-ブロモ-8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメ ル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキ リン-2-オン(参考化合物5-1)

 7-ブロモ-8-クロロメチル-1,3,3-トリメチル-3,4 -ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考化合物 4、801mg、2.52mmol)、5-フルオロ-2-メチルフェノ ル(330μL、3.02mmol)および炭酸カリウム(524mg、 3.79mmol)の混合物を無水N,N-ジメチルホルムア ド(10mL)に懸濁し、80℃で一晩攪拌した。放冷 後、酢酸エチル(80mL)および水(50mL)を加えて分 配した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、 無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒 を留去した。得られた残留物をシリカゲルカ ラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチ )で精製することにより標記参考化合物(945mg )を無色固体として得た。(収率92%)
 参考化合物5-1は以下の方法によっても合成 ることができる。

 7-ブロモ-8-ヒドロキシメチル-1,3,3-トリメチ -3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考化 合物3、805mg、2.69mmol)、5-フルオロ-2-メチルフ ノール(382μL、3.50mmol)およびトリ-n-ブチルホ スフィン(874μL、3.50mmol)の混合物を無水テト ヒドロフラン(25mL)に溶解し、1,1’-(アゾジカ ルボニル)ジピペリジン(883mg、3.50mmol)を加え 温で1時間攪拌した。さらに5-フルオロ-2-メ ルフェノール(382μL、3.50mmol)、トリ-n-ブチル スフィン(874μL、3.50mmol)および1,1’-(アゾジ ルボニル)ジピペリジン(890mg、3.53mmol)を追加 し、20分間攪拌した。反応液にヘキサン(15mL) 加えた後、不溶物を濾去した。濾液を濃縮 、得られた残留物をシリカゲルカラムクロ トグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製 ることにより標記化合物(0.90g)を無色固体と して得た。(収率82%)


以下、参考化合物2-2、3、4および市販化合物 ら選択される化合物を使用し、参考化合物5 -1の製造方法に準じて、参考化合物5-2~5-6を得 た。

参考例6
8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-7-[2- メトキシ-4-(2-ニトロベンゾイルオキシ)フェ ル]-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサ リン-2-オン(参考化合物6-1)

 アルゴン雰囲気下、7-ブロモ-8-(5-フルオロ-2 -メチルフェノキシメチル)-1,3,3-トリメチル-3, 4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考化合 5-1、2.32g、5.70mmol)、2-メトキシ-4-メトキシメ キシフェニルボロン酸(参考化合物10、2.43g 11.5mmol)、炭酸セシウム(9.46g、29.0mmol)および 塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウ ム(II)(415mg、0.591mmol)の混合物を無水N,N-ジメチ ルホルムアミド(25mL)に懸濁し、80℃で5時間攪 拌した。放冷後、酢酸エチル(150mL)および水(1 50mL)を加えて分配した。有機層を飽和食塩水( 150mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥 後、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物 をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ サン-酢酸エチル)で精製することにより標記 参考化合物(2.73g)を無色固体として得た。(収 97%)


以下、参考化合物1、5-2~5-5、10および市販化 物から選択される化合物を使用し、参考化 物6-1の製造方法に準じて、参考化合物6-2~6-6 得た。

参考例7
7-(2-メトキシ-4-メトキシメトキシフェニル)-8- (5-メチルチオフェン-2-イルカルボニルオキシ メチル)-1,3,3-トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノ サリン-2-オン(参考化合物7)

 7-(2-メトキシ-4-メトキシメトキシフェニル)- 8-(5-メチルチオフェンカルボニルオキシメチ )-3,3-ジメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン- 2-オン(参考化合物5-6、1.58g、3.18mmol)、よう化 チル(400μL、6.43mmol)および炭酸セシウム(2.24g 、6.87mmol)の混合物を無水N,N-ジメチルホルム ミド(30mL)に懸濁し、室温で2時間攪拌した。 酸エチル(150mL)を加え希釈した。水(150mL)お び飽和食塩水(150mL)で順次洗浄し、無水硫酸 グネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去し 。得られた残留物をシリカゲルカラムクロ トグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製 ることにより標記参考化合物(1.38g)を淡黄色 アモルファスとして得た。(収率85%)


参考例8
8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-7-(4- ヒドロキシ-2-メトキシフェニル)-1,3,3-トリメ ル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考 化合物8-1)

 8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-7-( 2-メトキシ-4-メトキシメトキシフェニル)-1,3,3 -トリメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2- ン(参考化合物6-1、2.73g、5.52mmol)を1,4-ジオキ ン(25mL)およびメタノール(5mL)の混合溶液に 解し、4規定塩化水素/1,4-ジオキサン溶液(7.0m L、28mmol)を加えた。反応液を室温で1時間攪拌 した後、酢酸エチル(130mL)を加え希釈した。 酸水素ナトリウム水溶液(130mL)および飽和食 水(100mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウ ムで乾燥後、減圧下溶媒を留去することによ り標記化合物(2.41g)を淡黄色固体として得た (収率97%)


以下、参考化合物6-2、6-3、6-5、7および11を使 用し、化合物8-1の製造方法に準じて、参考化 合物8-2~8-6を得た。

参考例9
2-ブロモ-5-メトキシメトキシアニソール(参考 化合物9)

 4-ブロモ-3-メトキシフェノール(500mg、2.46mmol )、クロロジメチルエーテル(281μL、3.70mmol)お び炭酸カリウム(850mg、6.15mmol)の混合物を無 N,N-ジメチルホルムアミド(8mL)に懸濁し、50 で1時間攪拌した。放冷後、酢酸エチル(150mL) を加えて希釈した。水(150mL)および飽和食塩 (50mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウム 乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた 留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ (ヘキサン-酢酸エチル)で精製することによ 標記参考化合物(421mg)を無色油状物して得た (収率69%)


参考例10
2-メトキシ-4-メトキシメトキシフェニルボロ 酸(参考化合物10)

 2-ブロモ-5-メトキシメトキシアニソール(参 化合物9、7.94g、32.1mmol)、ビス(ネオペンチル グリコレート)ジボロン(10.9g、48.3mmol)、酢酸 リウム(6.30g、64.2mmol)および二塩化[1,1’-ビス (ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウ ム(II)ジクロロメタンコンプレックス(1:1)(2.10g 、2.57mmol)の混合物をジメチルスルホキシド(90 mL)に懸濁し、80℃で6時間攪拌した。放冷後、 反応液に酢酸エチル(500mL)および水(500mL)を加 て分配した。水層を酢酸エチル(200mL、2回) 抽出し、有機層をあわせた後、飽和食塩水(4 00mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥 、減圧下溶媒を留去した。得られた残留物 シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキ サン-酢酸エチル)で精製後、得られた固体を キサンでろ取することにより標記参考化合 (1.94g)を無色固体として得た。(収率28%)


参考例11
8-[N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-N-(2- メトキシフェニル)アミノメチル]-7-(2-メトキ -4-メトキシメトキシフェニル)-1,3,3-トリメ ル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考 合物11)
 7-(2-メトキシ-4-メトキシメトキシフェニル)- 8-(2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3-ト メチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン( 考化合物6-4、104mg、0.212mmol)及び炭酸水素ナ リウム(22.0mg、0.262mmol)を1,4-ジオキサン(1.5mL) 及び水(1mL)の混合溶液に溶解し、塩化9-フル レニルメトキシカルボニル(60.3mg、0.233mmol)を 加えた。反応液を室温で30分間攪拌した後、 酸エチル(50mL)を加え希釈した。水(50mL)及び 和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸マグ シウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。 られた残留物をシリカゲルカラムクロマト ラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製する とにより標記化合物(149mg)を無色アモルファ スとして得た。(収率99%)


[実施例]
実施例1
7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルアミ ノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-( 5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-1,3,3- リメチル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オ (化合物1-1)

 8-(5-フルオロ-2-メチルフェノキシメチル)-7-( 4-ヒドロキシ-2-メトキシフェニル)-1,3,3-トリ チル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参 化合物8-1、400mg、0.888mmol)、1,1’-カルボニル ジイミダゾール(723mg、4.46mmol)および4-ジメチ アミノピリジン(12.5mg、0.102mmol)の混合物を 水テトラヒドロフラン(8ml)に溶解し、室温で 1時間攪拌する。反応液を60℃に加温し、N,N,N -トリメチルエチレンジアミン(600μL、4.62mmol )を加え、3時間攪拌した後、シリカゲルカラ クロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル) 精製することにより標記化合物(402mg)を無色 アモルファスとして得た。(収率78%)


以下、参考化合物8-1~8-5および市販化合物か 選択される化合物を使用し、化合物1-1の製 方法に準じて、化合物1-2~1-14を得た。

実施例2
7-[4-[N-(2-ジメチルアミノエチル)-N-メチルアミ ノカルボニルオキシ]-2-メトキシフェニル]-8-( 2-メトキシフェニルアミノメチル)-1,3,3-トリ チル-3,4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(化 物2)
 8-[N-(9-フルオレニルメトキシカルボニル)-N-( 2-メトキシフェニル)アミノメチル]-7-(4-ヒド キシ-2-メトキシフェニル)-1,3,3-トリメチル-3, 4-ジヒドロ-1H-キノキサリン-2-オン(参考化合 8-6、30.0mg、0.0448mmol)、1,1’-カルボニルジイ ダゾール(36.3mg、0.224mmol)および4-ジメチルア ノピリジン(0.55mg、0.00448mmol)の混合物を無水 テトラヒドロフラン(0.5ml)に溶解し、室温で30 分攪拌した。反応液を60℃に加温し、N,N,N’- リメチルエチレンジアミン(23.0mg、0.224mmol) 加え、1.5時間撹拌した。反応液をシリカゲ カラムクロマトグラフィー(ヘキサン-酢酸エ チル)で精製した。得られた無色アモルファ をN,N-ジメチルホルムアミド(1.0mL)に溶解し、 ピペリジン(50μL)を加え、室温で20分間攪拌し た後、酢酸エチル(10mL)で希釈した。水(10mL)及 び飽和食塩水(10mL)で順次洗浄し、無水硫酸マ グネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した 。得られた残留物をシリカゲルカラムクロマ トグラフィー(ヘキサン-酢酸エチル)で精製す ることにより標記化合物(18.6mg)を無色アモル ァスとして得た。(収率72%)


[製剤例]
本発明化合物を含む一般的な製剤例を以下に 示す。


1) 錠剤(150mg中)
  本発明化合物            1mg
  乳糖                100mg
  トウモロコシデンプン        40mg
  カルボキシメチルセルロースカルシウム  4.5mg
  ヒドロキシプロピルセルロース    4mg
  ステアリン酸マグネシウム           0.5mg

 上記処方の錠剤にコーティング剤(例えば、 ヒドロキシプロピルメチルセルロース、マク ロゴール、シリコーン樹脂等の通常使用され るコーティング剤)3mgを用いて、コーティン を施し、目的とする錠剤を得ることができ 。また、本発明化合物、添加物の種類およ /又は添加物の量を適宜変更することで、所 の錠剤を得ることもできる。


2) カプセル剤(150mg中)
  本発明化合物            5mg
  乳糖                135mg
  カルボキシメチルセルロースカルシウム  4.5mg
  ヒドロキシプロピルセルロース    4mg
  ステアリン酸マグネシウム           1.5mg

 本発明化合物、添加剤の種類および/又は添 加剤の量を適宜変更することで、所望のカプ セル剤を得ることができる。


3)点眼剤(100ml中)
  本発明化合物            100mg
  塩化ナトリウム               900mg
  ポリソルベート80          500mg
  水酸化ナトリウム          適量
  塩酸                適量
  滅菌精製水             適量

 本発明化合物、添加物の種類および/又は添 加剤の量を適宜変更することで、所望の点眼 剤を得ることができる。


[薬理試験]
1.GR結合活性評価試験
 本発明化合物のGRに対する結合活性を評価 るために、偏光蛍光法によるGR受容体競合ア ッセイを実施した。アッセイにはGR競合アッ イキット(Invitrogen社製、Cat No.P2816)を使用し て、本キットに添付のプロトコールに準じて 行った。以下にその具体的な方法を記載する 。


(試薬の調製)
 GRスクリーニング緩衝液:10mM リン酸カリウ (pH 7.4)、20mM モリブデン酸ナトリウム(Na 2 MoO 4 )、0.1mM エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、5mM  チオスレイトール(DTT)、0.1mM 安定化ペプチ および2% ジメチルスルホキシドの緩衝液を 製した。

 4×GS1溶液:蛍光グルココルチコイドリガンド であるFluormone TM  GS1をGRスクリーニング緩衝液で希釈して、4 nMの溶液を調製した。

 4×GR溶液:リコンビナントヒトGRをGRスクリ ーニング緩衝液で希釈して、16nMの溶液を調 した。


 (被験化合物溶液の調製)
 被験化合物をジメチルスルホキシドに溶解 た後、この溶液をGRスクリーニング緩衝液 希釈し、20μMの被験化合物溶液を調製した。


 (試験方法および測定方法)
1) 384穴プレートに被験化合物溶液を1ウェル たり10μLずつ注入し、次いで、4×GS1溶液お び4×GR溶液を1ウェルあたり各々5μLずつ添加 た。

2) 暗所かつ室温で2-4時間インキュベート た。

3) マルチモードプレートリーダーAnalyst TM  HT(LJL Biosystems社製)を使用し、ブランクとし て、被験化合物溶液および4×GS1溶液に代えて GRスクリーニング緩衝液を含むウェルを用い 各ウェルの蛍光偏光を測定した。

4) 被験化合物溶液に代えてGRスクリーニン グ緩衝液を用いて、他は前記1~3)と同じ操作 実施し、その結果を陰性対照とした。

5) 被験化合物溶液に代えて2mM デキサメタ ゾンを用いて、他は前記1)~3)と同じ操作を実 し、その結果を陽性対照とした。


(GR結合率の算出)
GR結合率(%)は以下の式により算出した。

GR結合率(%) = 100×{1-(被験化合物溶液の蛍光 光-陽性対照溶液の蛍光偏光)/(陰性対照溶液 蛍光偏光-陽性対照溶液の蛍光偏光)}

(試験結果および考察)
 被験化合物として、化合物1-1、化合物1-2、 合物1-3、化合物1-4、化合物1-5、化合物1-6、 合物1-7、化合物1-8、化合物1-9、化合物1-10、 化合物1-11、化合物1-12および化合物1-13を使用 したところ、それらの化合物はいずれも80%以 上のGR結合率を示した。


2.GRアゴニスト活性の評価試験
 本発明化合物のGRアゴニストとしての作用 評価するために、LPS刺激後のヒト角膜上皮 胞株におけるIL-6産生抑制作用を検討した。 ンプル中のIL-6産生量の測定にはHTRF法(Boehrin ger-Ingelheim社製、Cat No.62IL6PEB)を使用し、添付 のプロトコールに準じて行った。以下にその 具体的な方法を記載する。


(試薬の調製)
 LPS調製液:LPSをPBS(-)に溶解した後、この溶液 を培養液で希釈して1μg/mL LPS溶液を調製した 。


(被験化合物溶液およびデキサメタゾン(以下 「DEX」とする)溶液の調製)
 被験化合物をジメチルスルホキシドに溶解 た後、この溶液を培養液で希釈して100μMの 験化合物溶液を調製した。また、DEXを同様 溶解して100μM DEX溶液を調製し、DEXのIL-6産 抑制率を測定し、Efficacy(%DEX)の算出に用い 。


(使用細胞および培養方法)
 使用細胞:ヒト角膜上皮細胞株(HCE-T)(理化学 究所)
培養方法:
1) サブコンフルエントな状態まで増殖したHC E-TをPBS(-)で洗浄し、trypsin-EDTA処理により細胞 を剥離した。

2) SHEM培地(supplemented hormone epithelial medium:  15%FBS、5μg/mL insulin、0.1μg/mL choleratoxin、10ng /mL human EGF、40μg/mL gentamicin含有DMEM/Ham’s F1 2)を添加し、trypsinを不活性化した。

3) 上記懸濁液を回収し、1000rpmで5min遠心後 の細胞沈渣を得た。

4) 細胞沈渣をSHEM培地で懸濁し、培養フラス に播種後、CO 2 インキュベーター(温度:37℃、CO 2 濃度:5%)内で培養した。本方法により、継代 養を続けた細胞を試験に使用した。


(試験方法および測定方法)
1) 継代培養したHCE-Tを回収し、96穴平底培養 レートに細胞を2.0×10 4 cells/0.1mL/wellずつ播種した。

2) 一晩培養した後、培地を除去し、10% FBS -DMEM/Ham’s F12培地を80μL/wellずつ添加した。

3) 各被験化合物溶液を10μL/wellずつ添加し 。

4) LPS溶液を10μL/wellずつ添加した。

    5) 各被験化合物溶液およびLPS溶液の 代わりに10% FBS-DMEM/Ham’s F12培地を添加した のを陰性対照とした。

    6) 各被験化合物溶液の代わりに1% DM SO含有10% FBS-DMEM/Ham’s F12培地を10μL/wellずつ 加したものを陽性対照とした。

7) 4時間の培養終了後、上清を回収し、上 中に遊離しているIL-6量をHTRF human IL-6 Kit 用いて測定した。

8) 以下の計算式に従いIL-6産生抑制率を算 した。


(IL-6産生抑制率の算出)
IL-6産生抑制率(%)は以下の式により算出した

IL-6産生抑制率(%) = 100X{1-(各サンプルのIL-6産 生量-陰性対照群のIL-6産生量平均値)/(陽性対 群のIL-6産生量平均値-陰性対照群のIL-6産生 平均値)} (%)

 さらに、DEX処置群を100としたときのIL-6産生 抑制率(Efficacy(%DEX))を算出した。

Efficacy(%DEX) = 100X{(各サンプルのIL-6産生抑制 の平均)/(DEX処置群IL-6産生抑制率の平均値)}( %)

(試験結果および考察)
 被験化合物として、化合物1-1、化合物1-2、 合物1-3、化合物1-4、化合物1-5、化合物1-6、 合物1-7、化合物1-8、化合物1-9、化合物1-10、 化合物1-11、化合物1-12および化合物1-15を使用 した場合のIL-6産生抑制率(%DEX)を表Iに示す。

表Iに示したとおり本発明化合物は優れたIL-6 生抑制作用を示した。よって、前記1.GR結合 活性評価試験の結果と併せ、本発明化合物は GRアゴニストとして有用であり、ステロイド 等のGRアゴニストが有用とされる疾患、特 炎症性疾患(骨・関節疾患、炎症性眼疾患等) の治療剤として有用であることが確認された 。


3.アレルギー性結膜炎モデルにおける血管透 性亢進抑制効果
 本発明化合物の抗アレルギー作用を評価す ため、マウスのアレルギー性結膜炎モデル 対する本発明化合物の血管透過性亢進抑制 果を検討した。尚、本効果は基剤投与群(コ ントロール群)の色素漏出量と被験化合物投 群の色素漏出量とから算出することができ 。

 
(被験化合物懸濁溶液の調製)
 被験化合物に0.5%ポリソルベート80/生理食塩 液を加えて、1%(W/V)の被験化合物懸濁液を調 した。

 
(アレルギー性結膜炎モデルの作製および評 方法)
1) 水酸化アルミニウムゲル吸着オブアルブ ン(20μg/mL)を生理食塩液に溶解し、6週齢の雄 性BALB/c系マウスの腹腔内に500μLずつ注射し、 能動感作を行った。

2) 感作6日目に再度水酸化アルミニウムゲ 吸着オブアルブミン(20μg/mL)を500μLずつ注射 して追感作を行った。

3) 初回感作から11日目、12日目、13日目、14 日目および15日目に、オブアルブミン15%(W/V) 有50%グリセロール溶液を2μL/眼ずつマウスの 右眼に点眼投与して、アレルギー性結膜炎を 惹起させた。

4) 感作15日目のオブアルブミン点眼投与の 3時間前、1時間前および15分前(合計3回)に、 験化合物懸濁溶液を、上記マウスの右眼に れぞれ2μL/眼ずつ点眼投与した。尚、基剤投 与群(コントロール群)には被験化合物懸濁溶 に代えて0.5%ポリソルベート80/生理食塩液を 用いた。

5) 感作15日目のオブアルブミン点眼直前に 0.1%Evans Blue溶液をマウスの尾静脈より注射し 、オブアルブミン点眼30分後に色素漏出部位 あるマウスの右眼周辺を摘出し、色素抽出 にて色素を抽出した。ついで、抽出した色 の吸光度を測定し、得られた吸光度より漏 色素量を算出し、計算式1によりアレルギー 性結膜炎に伴う血管透過性亢進に対する被験 化合物投与群の血管透過性亢進抑制率を算出 した。


(計算式1)
 被験化合物投与群の血管透過性亢進抑制率( %) = (1-Ax/Ao)×100
Ao: 基剤投与群(コントロール群)の色素漏出
Ax: 被験化合物投与群の色素漏出量

(試験結果および考察)
 被験化合物として、化合物1-1、化合物1-2、 合物1-3、化合物1-5および化合物1-6を使用し 場合の血管透過性亢進抑制率を表IIに示す

表IIに示したとおり、本化合物は優れた血管 過性亢進阻害作用を示した。よって、本化 物は前眼部炎症性疾患の治療剤、特にアレ ギー性結膜炎等のアレルギー性眼疾患の治 剤として有用であることが確認された。


4.脈絡膜血管新生阻害効果の評価試験
 薬物の脈絡膜血管新生阻害効果を評価する 般的な方法の一つとして、ラット脈絡膜血 新生モデルを用いた新生血管発現試験が知 れており、その試験方法がGraefe’s Arch. Cli . Exp. Ophthalmol., 235,313-319(1997)に報告されて る。そこで、前記文献記載の方法に準じて 本発明化合物の新生血管発現試験を行い、 剤投与群(コントロール群)の新生血管発現率 に対する本発明化合物投与群の新生血管発現 率の割合を算出して、それを指標に本発明化 合物の脈絡膜血管新生阻害効果を評価するこ とができる。


(被験化合物懸濁溶液の調製)
 点眼投与の場合は、被験化合物を0.5%ポリソ ルベート80/生理食塩液中に懸濁させ、1%(W/V) 被験化合物懸濁液を調製した。結膜下投与 場合は、被験化合物を0.5%硬化ヒマシ油/生理 食塩液中に懸濁させ、20mg/mLの被験化合物懸 液を調製した。


(レーザー誘発ラット脈絡膜血管新生モデル 作製)
1) ラット(Brown Norway雄性ラット、7-8週齢)に5% 塩酸ケタミン注射液と2%塩酸キシラジン注射 の7 : 1混合液(1mL/kg)を筋肉内投与し、全身 酔した。

2) トロピカミド・塩酸フェニレフリン点 液(商品名:ミドリンP)を点眼して散瞳させた 、クリプトンレーザー光凝固装置を使用し 、ラットのブルーフ膜を光凝固させた。

尚、レーザー照射は、眼底後局部の太い網 膜血管を避け、その焦点を網膜深層に合わせ て、1眼につき8ヶ所散在状に実施した。また その光凝固の条件は、スポットサイズ100μm 出力100mM、凝固時間0.1秒とした。

3) 光凝固後、眼底撮影を行い、光凝固(レ ザー照射)部位を確認した。


(試験方法および測定方法)
1) 点眼投与の場合は、レーザー照射日(1日目 )から8日目まで、被験化合物懸濁溶液を1日4 、連日点眼投与した。結膜下投与の場合は レーザー照射直後に1回50μLを注射した。

2) 基剤投与群(コントロール群)として被験 化合物懸濁溶液に代えて、0.5%ポリソルベー 80/生理食塩液又は0.5%硬化ヒマシ油/生理食塩 液を使用し、他は1)と同じ方法で試験を行い その結果をコントロールとした。


(評価方法)
1) 光凝固7日目に10%フルオロセイン水溶液0.1m Lをラットの尾静脈から注入して、蛍光眼底 影を実施した。

2) 次いで、蛍光眼底造影で蛍光の漏出が められなかったスポットを陰性、蛍光漏出 認められたスポットを陽性とし、若干の蛍 漏出が認められる光凝固部位は、それが2ヶ 存在した時に陽性と判断した。

3) 計算式1に従って新生血管発現率を算出 た。各投与群の新生血管発現率から計算式2 に従い、基剤投与群に対する被験化合物投与 群の新生血管発現率の割合を算出した。

(計算式1)
新生血管発現率(%) = (陽性光凝固部位数/全 凝固部位数)×100
(計算式2)
被験化合物投与群の新生血管抑制率(%) = (1-A x/Ao)×100
Ao: 基剤投与群(コントロール群)の新生血管 現率
Ax: 被験化合物投与群の新生血管発現率

(試験結果および考察)
 被験化合物として、化合物1-1、化合物1-2、 合物1-3および化合物1-4を使用した場合の抑 率を表IIIに示す。

表IIIに示したとおり、本化合物は基剤と比較 して、優れた新生血管抑制作用を示した。よ って、後眼部炎症性疾患治療剤、特に加齢黄 斑変性、糖尿病網膜症、糖尿病黄斑浮腫等の 網膜疾患の治療剤として有用であることが確 認された。

 

 本発明化合物は、グルココルチコイド受 体アゴニストおよび/又はグルココルチコイ ド受容体アンタゴニストとして有用であり、 特にステロイド類等のグルココルチコイド受 容体アゴニストが有効とされる疾患、例えば 、炎症性の骨・関節疾患、眼炎症性疾患(前 部又は後眼部炎症性疾患)の治療剤として有 である。