須永 友康 (〒03 栃木県鹿沼市上石川1078 ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 鹿沼事業所 第3工場内 Tochigi, 3228503, JP)
ISHII, Junichi (1078 Kami-ishikawa, Kanuma-sh, Tochigi 03, 3228503, JP)
ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 (〒32 東京都品川区大崎一丁目11番2号 ゲートシティ大崎イーストタワー8階 Tokyo, 1410032, JP)
IHARA CHEMICAL INDUSTRY CO., LTD. (4-26, Ikenohata 1-chome Taito-ku Tokyo, 08, 1100008, JP)
イハラケミカル工業株式会社 (〒08 東京都台東区池之端1丁目4番26号 Tokyo, 1100008, JP)
SUNAGA, Tomoyasu (1078 Kami-ishikawa, Kanuma-sh, Tochigi 03, 3228503, JP)
| 式(1) (式(1)中、R 1 及びR 2 は、それぞれ独立的に置換されてもよいアルキレン基であり、pは0~3の整数であり、qは0~3の整数であり、mは1~30の整数であり、nは0~20の整数であり、pとqは同時に0とならない。) で表されるアミド基含有シロキサンアミン化合物。 |
| R 1 及びR 2 が、いずれもトリメチレンである請求項1記載のアミド基含有シロキサンアミン化合物。 |
| mが1~20であり、nが1~20である請求項1又は2記載のアミド基含有シロキサンアミン化合物。 |
| p及びqが1であり、分子の両末端のアミノ基がいずれもパラ位に結合している請求項1~3のいずれかに記載のアミド基含有シロキサンアミン化合物。 |
| 式(1)のアミド基含有シロキサンアミン化合物の製造方法において、式(2)のシロキサンジアミン化合物に、式(3)および式(3″)のニトロベンゾイルハライドを反応させて式(4)のアミド基含有シロキサンニトロ化合物を形成し、ニトロ基を還元して式(1)のアミド基含有シロキサンアミン化合物を得る製造方法。 (式(1)中、R 1 及びR 2 は、それぞれ独立的に置換されてもよいアルキレン基であり、pは0~3の整数であり、qは0~3の整数であり、mは1~30の整数であり、nは0~20の整数であり、pとqは同時に0とならない。) |
本発明は、新規なアミド基含有シロキサ アミン化合物に関する。
フレキシブルプリント配線やリジッド配 板を製造する場合、銅張積層板をベースに 脂組成物からなる液状レジストやドライフ ルム、そして接着剤付ポリイミドフィルム どがカバー材として広く用いられている。 に、これらに感光性を付与した感光性樹脂 成物(液状感光性レジスト)や感光性ドライ ィルムが感光性カバーフィルムとしても使 されている。それらの構成材料として、耐 性に優れるポリベンゾイミダゾール樹脂、 リベンゾオキサゾール樹脂、ポリイミド樹 があるが、樹脂製造の容易性や製造コスト 面から特にポリイミド樹脂が大変有用であ 。
ところで、これらのフレキシブルプリン 配線板やリジッド配線板は、有機物や無機 の積層構造をとる。このとき、積層体を構 する材料によっては、基板の反りを生じる 念がある。反りは、各構成材料の物性を基 以下の式で表すことができる。従って、こ らの配線板の反りを防ぐためは、幾つかの プローチがあるが、ポリイミド系のカバー を考えた場合、ポリイミド樹脂からなるフ ルム自体の弾性率を低下させれば良い。こ ような要求に対応するために、ポリイミド 脂を構成する複数のジアミン成分の一つと てシロキサンジアミンを使用することが提 されている(特許文献1)。また、このシロキ ンジアミンを使用したポリイミド樹脂の成 性や耐薬品性を向上させることも要求され いるが、そのような要求に応えるべく、ポ イミド樹脂にアクリレートと反応しうる架 基としてビニルエーテル残基が導入されて る。
しかしながら、特許文献1に記載されてい るようなシロキサンジアミンは、それを使用 して調製したポリイミド樹脂から形成された フィルムに対し、意図した低い弾性率を付与 することができる反面、無電解Ni/Auメッキ耐 が低下するという問題があった。また、こ ポリイミド樹脂に導入されるべきビニルエ テル残基は、シロキサンジアミンと酸二無 物とを反応させてポリイミドにした後、単 されたポリイミド樹脂に導入されているた 、工業生産上、有利な導入方法とは言えな 。
本発明は、上述した従来技術の問題点を 決しようとするものであり、ポリベンゾイ ダゾール樹脂、ポリベンゾオキサゾール樹 、特にポリイミド樹脂から形成されたフィ ムに対し、比較的低い弾性率と良好な無電 メッキ耐性とを付与できるようにし、また 水素結合形成能力あるいは、架橋形成能力( 架橋点)を有する基をポリイミド樹脂へ予め 入できるようにすることを目的とする。
本発明者は、ポリベンゾイミダゾール樹 、ポリベンゾオキサゾール樹脂、ポリイミ 樹脂を構成するシロキサンジアミンとして 分子内にアミド基を有する特定構造の新規 アミド基含有シロキサンアミン化合物を使 することにより、上述の目的を達成できる とを見出し、本発明を完成させるに至った
即ち、本発明は、以下の式(1)で表される 規なアミド基含有シロキサンアミン化合物 提供する。
式(1)中、R 1 及びR 2 は、それぞれ独立的に置換されてもよいアル キレン基であり、pは0~3の整数であり、qは0~3 整数であり、mは1~30の整数であり、nは0~20の 整数であり、pとqは同時に0とならない。
また、本発明は、式(1)のアミド基含有シ キサンアミン化合物の製造方法において、 下の反応スキームAに示すように、式(2)のシ ロキサンジアミン化合物に、式(3)及び式(3″) のニトロベンゾイルハライドを反応させて式 (4)のアミド基含有シロキサンニトロ化合物を 形成し、ニトロ基を還元して式(1)のアミド基 含有シロキサンアミン化合物を得る製造方法 を提供する。
<反応スキームA>
式(1)~(4)中、R 1 、R 2 、p、q、m及びnは、式(1)において既に説明し 通りであり、Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ などのハロゲン原子である。
本発明の新規なアミド基含有シロキサン ミン化合物は、シロキサンユニットを有し いるので、ポリベンゾイミダゾール樹脂、 リベンゾオキサゾール樹脂、特にポリイミ 樹脂の弾性率を低下させることができる。 た、分子内にアミド結合を有するので、配 板の銅など導体部に対するポリイミド樹脂 接着性を向上させることができる。また、 ミド基はエポキシ基と付加反応もしくは挿 反応し、架橋基として機能するので、ポリ ミド樹脂を単離した後に架橋基を導入する 作が不要となる。
本発明の新規なアミド基含有シロキサン ミン化合物は、式(1)の化学構造を有する。
式(1)中、R 1 及びR 2 における置換されてもよいアルキレン基とし ては、Cl~C12のアルキレン基であることが好ま しく、C2~C6のアルキレン基であることがより ましい。その具体例としては、メチレン基 エチレン基、トリメチレン基、テトラメチ ン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン を挙げることができる。このアルキレン基 置換基としては、メチル基、エチル基等のC 1~C8の直鎖又は分岐鎖アルキル基、フェニル 等のC1~C14の単環又は縮合環のアリール基を げることができる。中でも、ニトロベンゾ ルハライドとの反応性の点から、R 1 及びR 2 としてはトリメチレン基が特に好ましい。ま た、R 1 及びR 2 は同一であっても、互いに相違してもよいが 、原材料の入手が困難になるため同一である ことが望ましい。
また、mは1~30の整数であるが、好ましく 1~20、より好ましくは2~20の整数である。これ は、mが0であると原材料の入手が困難となり 30を超えると反応溶媒に混ざらず分離する らである。一方、nは0~20の整数であるが、好 ましくは1~20、より好ましくは1~10の整数であ 。これは、nは1以上であると、難燃性に優 たジフェニルシロキサン単位が導入される とになり、導入されていない場合よりも耐 性が向上し、20を超えると低弾性への寄与が 小さくなるからである。
また、p及びqは、同時に0とならない0~3の 数であるが、好ましくは1である。ここで、 分子末端のアミノフェニル基の態様としては 、pまたはqが1の場合には、アミノ基は、カル ボニル炭素と結合したフェニル基の炭素を1 とした場合、フェニル基の2位、3位又は4位 存在することになる。pまたはqが2の場合に 、アミノ基は、フェニル基の2位と4位、2位 6位、2位と3位、2位と5位、3位と4位又は3位と 5位に存在することになる。pまたはqが3の場 には、アミノ基は、フェニル基の2位と3位と 4位、2位と3位と5位、2位と3位と6位、2位と4位 と5位、2位と4位と6位、又は3位と4位と5位に 在することになる。これらの中でも、原材 の入手が容易である点から、pまたはqが1の 合には、フェニル基の4位に存在する態様が ましい。pまたはqが2の場合には、フェニル の2位と4位に存在する態様が好ましい。pま はqが3の場合には、フェニル基の2位と4位と 6位に存在する態様が好ましい。
なお、新規なアミド基含有シロキサンア ン化合物の両末端のアミノフェニル基にお ては、アミノ基の数pとqは同じでもよく、 違してもよい。
本発明の新規なアミド基含有シロキサン ミン化合物は、p、q、m、nの数によりその数 平均分子量は変動するが、好ましくは500~3000 より好ましくは1000~2000である。
本発明の新規なアミド基含有シロキサン ミン化合物は、分子の両末端部にアミド結 を有することから、それから調製されたポ イミド樹脂にもアミド結合が引き継がれる とになる。このため配線板の銅など導体部 対する、本発明の新規なアミド基含有シロ サンアミン化合物由来のポリイミド樹脂の 着性が向上する。また、アミド基は、エポ シ基と付加反応もしくは挿入反応すること 知られている(日立化成テクニカルレポート No.39(2002-7))、29頁)ことから、樹脂組成物やド イフィルムに普通に用いられているエポキ 樹脂と、本発明の新規なアミド基含有シロ サンアミン化合物由来のポリイミド樹脂と 併用すれば、アミド基が架橋基として機能 ることになる。よって、ポリイミド樹脂を 離した後に架橋基を導入する操作が不要と る。
本発明の式(1)の新規なアミド基含有シロキ
ンアミン化合物は、以下の反応スキームAに
従って製造することができる。
<反応スキームA>
式(1)~(4)中、R 1 、R 2 、p、q、m及びnは、式(1)において既に説明し 通りであり、Xはフッ素、塩素、臭素、ヨウ などのハロゲン原子である。
本発明の式(1)のアミド基含有シロキサン ミン化合物の製造方法においては、まず、 (2)のシロキサンジアミン化合物と、式(3)お び式(3″)のニトロベンゾイルハライドとを 基および溶媒の存在下、求核置換反応させ 式(4)のアミド基含有シロキサンニトロ化合 を形成する。
式(2)で表されるシロキサンジアミン化合 としては、シロキサン側鎖にメチル基のみ 含有する化合物として、KF-8010、X-22-161A、X-2 2-161B、KF-8008、KF-8012(以上、信越化学工業株式 会社)、BY16-871、BY-16-853C、BY-16-853U(以上、東レ ・ダウコーニング株式会社)、サイラエースFM -3311(チッソ株式会社)を、また、シロキサン 鎖にメチル基およびフェニル基を含有する 合物として、X-22-9409、X-22-1660B-3(以上、信越 学工業株式会社)等を例示することができる 。
式(3)及び式(3″)で表されるニトロベンゾ ルハライド化合物としては、2-ニトロベン イルクロリド、3-ニトロベンゾイルクロリド 、4-ニトロベンゾイルクロリド、2-ニトロベ ゾイルブロミド、3-ニトロベンゾイルブロミ ド、4-ニトロベンゾイルブロミド、2-ニトロ ンゾイルヨージド、3-ニトロベンゾイルヨー ジド、4-ニトロベンゾイルヨージド、2-ニト ベンゾイルフロリド、3-ニトロベンゾイルフ ロリド、4-ニトロベンゾイルフロリド等のモ ニトロベンゾイルハライド; 2,3-ジニトロベ ンゾイルクロリド、2,4-ジニトロベンゾイル ロリド、2,5-ジニトロベンゾイルクロリド、2 ,6-ジニトロベンゾイルクロリド、3,4-ジニト ベンゾイルクロリド、3,5-ジニトロベンゾイ クロリド、4,5-ジニトロベンゾイルクロリド 及びこれらに対応するブロミド、フロリド、 ヨージド等のジニトロベンゾイルハライド; 2,3,4-トリニトロベンゾイルクロリド、2,3,5-ト リニトロベンゾイルクロリド、2,3,6-トリニト ロベンゾイルクロリド、2,4,5-トリニトロベン ゾイルクロリド、2,4,6-トリニトロベンゾイル クロリド、3,4,5-トリニトロベンゾイルクロリ ド、3,4,6-トリニトロベンゾイルクロリド及び これらに対応するブロミド、フロリド、ヨー ジド等のトリニトロベンゾイルハライドを例 示することができる。
ジアミンとニトロベンゾイルハライドの ル比は、([式(2)のシロキサンジアミン化合 ]/[式(3)のニトロベンゾイルハライド化合物]+ [式(3″)のニトロベンゾイルハライド化合物]) で表すことができる。ジアミンとニトロベン ゾイルハライドのモル比は、(1.0/2.0)~(1.0/10.0) あり、好ましくは(1.0/2.2)~(1.0/7.0)であり、よ り好ましくは、(1.0/2.4)~(1.0/6.0)である。
本工程で使用できる塩基としては、フェ ルナトリウム等のアルカリ金属有機化合物; ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラ ト、t-ブトキシカリウム、t-ブトキシナトリ ウム等のアルカリ金属アルコラート; 酢酸ナ トリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸ナト リウム等のアルカリ金属カルボン酸塩; 水酸 化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カル シウム、水酸化セシウム、炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナト リウム、炭酸水素カリウム、リン酸ナトリウ ム、リン酸水素ナトリウム等の無機塩基; ピ リジン、(4-ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)、 コリン、イソキノリン、トリメチルアミン トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチ アミン、ジイソプロピルアミン、1,4-ジアザ ビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8-ジアザビシ クロ[5.4.0]ウンデセン(DBU)等の、いわゆる三級 アミンに代表される有機塩基を例示すること ができる。中でも三級アミンに代表される有 機塩基が好ましく、ピリジン、(4-ジメチルア ミノ)ピリジン(DMAP)、トリメチルアミン、ト エチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチルア ン、ジイソプロピルアミンがより好ましく トリエチルアミン、N,N-ジイソプロピルエチ ルアミン、ジイソプロピルアミンがさらに好 ましく、トリエチルアミンが特に好ましい。
ジアミンと塩基のモル比は、([式(2)のシ キサンジアミン化合物]/[塩基])で表すことが できる。ジアミンと塩基のモル比は、(1.0/2.0) ~(1.0/10.0)であり、好ましくは(1.0/2.2)~(1.0/7.0)で あり、より好ましくは、(1.0/2.4)~(1.0/6.0)であ 。
本工程で使用できる溶媒としては、反応 阻害せず安定なものであれば良く、例えば フェニルエ-テル、アニソール、1,2-ジメト シエタン、1,2-ジエトキシエタン、テトラヒ ロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル類; トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリ ン等の芳香族炭化水素類; デカリンその他脂 環式炭化水素類; N,N-ジメチルホルムアミド N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルイミ ダゾリジノン、N-メチルピロリドン、ジメチ スルホキシド、スルホラン等の非プロトン 極性溶媒類; ニトロベンゼン、p-ニトロト エン等の芳香族系ニトロ化合物; クロロベ ゼン、o-ジクロロベンゼン、トリクロロベン ゼン等の芳香族系ハロゲン化合物等を例示で き、好ましくはトルエン、キシレン、メシチ レン、テトラリン等の芳香族炭化水素類であ り、より好ましくはトルエンを挙げることが できる。溶媒は単独で、又は任意の割合の混 合溶媒として用いることができる。
本工程における反応温度は、通常、-20~180 ℃、好ましくは10~150℃、より好ましくは30~130 ℃の範囲を例示することができ、反応時間は 、使用した原料/反応規模/モル比/反応温度に より一概には言えないが、通常0.1~24時間、好 ましくは0.5~10時間である。
なお、式(4)のアミド基含有シロキサンニ ロ化合物の製造については、Organic Chemistry, 第5版, 283頁(Ed.Stanley H. Pine)を参照するこ もできる。
次に、式(4)のアミド基含有シロキサンニ ロ化合物のニトロ基をアミノ基に還元する これにより式(1)の新規なアミド基含有シロ サンアミン化合物が得られる。ニトロ基を ミノ基に変換して式(1)の化合物が得られる り還元方法に制限はなく、例えば酢酸エチ とエタノールとの混合溶媒中、パラジウム ーボン触媒、ラネーニッケル触媒等に代表 れる貴金属触媒の存在下で式(4)のアミド基 有シロキサンニトロ化合物を過剰の水素と 触させる方法(接触水素添加法、Organic Chemis try, 第5版, 642頁(Ed.Stanley H. Pine))や、溶媒量 の酢酸等の過剰の水素源及び鉄を用いて反応 を行う、いわゆる鉄粉還元によりニトロ基を アミノ基に還元する方法等を例示できる。
得られた新規なアミド基含有シロキサン ミン化合物は、3,3″,4,4″-ジフェニルスル ンテトラカルボン酸二無水物(DSDA)などの酸 無水物と反応させポリイミドにすることに り、エポキシ樹脂に対する架橋剤として機 するアミド基を予め備えたポリイミド樹脂 することができる。この場合、3,3″-ジアミ -4,4″-ジヒドロキシジフェニルスルホン(BSDA )等の他のジアミンと共にポリイミドにする ともできる。得られたポリイミド樹脂から 成された樹脂組成物やドライフィルムは、 較的低い弾性率と良好なメッキ耐性とを示 。
以下、実施例により本発明を具体的に説 する。
実施例1
冷却機、温度計、滴下ロート及び撹拌機を
えた2リットルの反応器に、以下の反応スキ
ームBに記載されているように、トルエン500g
シロキサンジアミン(2a)(X-22-9409:信越化学工
株式会社)200g(0.148mol)、及びトリエチルアミ
30g(0.297mol)を仕込んだ。ついで、4-ニトロベ
ゾイルクロリド54.7g(0.295mol)をトルエン300gに
溶解させた溶液を滴下ロートに仕込んだ。反
応器内を撹拌しながら50℃まで昇温した後、
下ロート内の溶液を1時間かけて滴下した。
滴下終了後、昇温し、加熱還流下で撹拌を6
間行った。反応終了後、30℃に冷却し、800g
水を加えて強撹拌後、分液ロートに移液し
静置分液した。5%水酸化ナトリウム水溶液300
gでの洗浄を3回行い、飽和塩化ナトリウム水
液300gでの洗浄を2回行った。有機層を硫酸
グネシウムで乾燥し、トルエン溶媒を加熱
圧溜去し濃縮後、60℃で1日減圧乾燥した。
られたα-(p-ニトロベンゾイルイミノプロピ
ジメチルシロキシ)-ω-(p-ニトロベンゾイルイ
ミノプロピルジメチルシリル)オリゴ(ジメチ
シロキサン-co-ジフェニルシロキサン)(以下
ジニトロ体(4a))を、収量235g(収率96%)得た。
ニトロ体(4a)は淡黄色のオイル状であった。
得られたジニトロ体(4a)112g(0.068mol)を、撹 子、水素導入管、水素球を備えた1リットル の反応器に、酢酸エチル180g、エタノール320g 及び2%パラジウム-炭素20g(含水率50%)を共に 入した。反応器内を水素ガス雰囲気下に置 した後、水素球圧力下に室温で撹拌を2日続 た。反応混合液から触媒をろ過除去し、反 液を減圧加熱下に濃縮した後、減圧下で60 で乾燥を2日行い、淡黄色のオイルとしてα-( p-アミノベンゾイルイミノプロピルジメチル ロキシ)-ω-(p-アミノベンゾイルイミノプロ ルジメチルシリル)オリゴ(ジメチルシロキサ ン-co-ジフェニルシロキサン)(ジアミン体(1a): 発明の新規なアミド基含有シロキサンアミ 化合物)を、収量は102g(収率95%)で得た。
得られた新規なジアミン体(1a)のアミン価 は69.96KOHmg/gであり、アミノ基当量は802g/molで った。なお、アミン価は、電位差自動滴定 置(AT-550、京都電子工業製)を用いて測定し 。アミノ基当量は56.106/(アミン価)×1000によ 算出した。
<反応スキームB>
また、得られた新規なアミド基含有シロキ ンアミン化合物であるジアミン体(1a)につい て、赤外吸収スペクトルと 1 H-NMRスペクトルを測定した結果、目的物を確 できた。なお、赤外吸収スペクトルは、フ リエ変換赤外分光光度計(FT-IR420、日本分光 式会社)を用いて、透過法にて測定した。ま た、 1 H-NMRスペクトルは、NMR分光光度計(MERCURY VX-300 、バリアン・テクノロジーズジャパン・リミ テッド)を用いて、重クロロホルム中で測定 た。これらの結果を以下に示す。
IRスペクトル: 3450cm -1
(ν N-H
)、3370cm -1
(ν N-H
)、3340cm -1
(ν N-H
)、3222cm -1
(ν N-H
)、1623cm -1
(ν C=O
)、1260cm -1
(ν CH3
)、1000~1100cm -1
(ν si-o
)
1
H-NMR(CDCl 3
,δ): -0.2~0.2(m、メチル)、0.4~0.6(m、4H、メチレ
)、1.4~1.8(m、4H、メチレン)、3.2~3.5(m、4H、メ
レン)、3.9(bs、4H、アミノ基水素)、5.8~6.3(m、
2H、アミド基水素)、6.4(m、4H、アミノ基隣接
香環水素)、7.1~7.7(m、芳香環水素)
実施例2
冷却機、温度計、滴下ロート及び撹拌機を
えた1リットルの反応器に、以下の反応スキ
ームCに記載されているように、トルエン250g
ジメチルシロキサンジアミン(2b)100g(0.219mol)
トリエチルアミン23g(0.228mol)を仕込んだ。次
いで、4-ニトロベンゾイルクロリド42g(0.226mol)
をトルエン150gに溶解させた溶液を用い、以
、実施例1と同様の操作を行うことにより、
-(p-ニトロベンゾイルイミノプロピルジメチ
シロキシ)-ω-(p-ニトロベンゾイルイミノプ
ピルジメチルシリル)オリゴジメチルシロキ
ン(以下、ジニトロ体(4b))を淡黄色のオイル
として128g(収率97%)得た。
撹拌子、水素導入管、水素球を備えた1リ ットルの反応器に、上述の操作で合成したジ ニトロ体(4b)128g(0.106mol)を加え、酢酸エチル180 g、エタノール320g、2%パラジウム-炭素20g(含水 率50%)を仕込み、以下実施例1と同様の操作に り水素添加還元を行うことで、α-(p-アミノ ンゾイルイミノプロピルジメチルシロキシ) -ω-(p-アミノベンゾイルイミノプロピルジメ ルシリル)オリゴジメチルシロキサン(ジアミ ン体(1b):本発明の新規なアミド基含有シロキ ンアミン化合物)を淡黄色のオイルとして118 g(収率97%)得た。
得られたジアミン体(1b)のアミン価は96.6KO Hmg/gで、アミノ基当量は581g/molであった。
<反応スキームC>
参考例1(ポリイミドの合成)
窒素導入管、撹拌機、及びディーン・スタ
ク・トラップを備えた20リットルの反応容
に、シロキサンジアミン化合物(X-22-9409、信
化学工業株式会社)を4460.6g(3.30mol)、3,3″,4,4
-ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無
水物(DSDA、新日本理化株式会社、純度99.70%)を
1912.7g(5.34mol)、γ-ブチロラクトン287gと、実施
1で得た新規なアミド基含有シロキサンアミ
ン化合物89.0g(54.3mmol、純度97.10%)との混合液、
及びトリグライム2870gを加え、撹拌した。さ
に、トルエン1100gを加えた後185℃で2時間加
還流させ、続いて減圧脱水を行い、酸無水
末端オリゴイミド溶液を調製した。
得られた酸無水物末端オリゴイミド溶液 80℃に冷却し、トリグライム3431gとγ-ブチロ ラクトン413gと3,3″-ジアミノ-4,4″-ジヒドロ シジフェニルスルホン(BSDA、小西化学工業株 式会社、純度99.70%)537.80g(1.92mo1)との分散液を え、80℃で2時間撹拌した。そこにトリグラ ム524gを加え、185℃で2時間加熱還流させた 室温まで冷却の後、トラップに溜まったト エン及び水を留去した。以上の操作により アミド基を有する新規なポリイミド化合物 合成した。
得られたポリイミド樹脂100質量部に対し 、感光剤として10質量部のジアゾナフトキ ン(4NT-300、東洋合成工業株式会社)と、架橋 として2質量部のエポキシ樹脂(JER807、ジャパ ンエポキシレジン株式会社)と、オキサジン 合物として5質量部の6,6-(1-メチリデン)ビス[3 ,4-ジヒドロ-3-フェニル-2H-1,3-ベンゾオキサジ ](BF-BXZ、小西化学工業株式会社)と、0.3質量 の防錆剤(CDA-10、株式会社ADEKA)とを添加し、 十分に均一になるまで混合し、ポリイミド樹 脂組成物(a)を調製した。得られたポリイミド 樹脂組成物(a)について、以下に説明するよう に、現像性、無電解Ni/Auメッキ耐性、カール 、難燃性を試験評価した。
(現像性)
ポリイミド樹脂組成物(a)を、乾燥厚が10μm
なるように、予め0.3μm相当の化学研磨処理
施した銅箔の片面に塗布し、80℃で10分間乾
し、銅箔の片面にポリイミド樹脂層を形成
、試験片Aを作成した。得られた試験片Aの
リイミド樹脂層に対し、所定のポジパター
の露光マスクを介し、超高圧水銀ランプ(g,h,
i三線混合)を用いて2500mJ/cm 2
の積算光量で光照射した。その後、試験片A
40℃の3%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し、
いて40℃の温水に2分間浸漬することにより
ルカリ現像を行った。さらに、10%硫酸水溶
に浸漬して中和した後、蒸留水で十分に洗
し乾燥させ一連の現像プロセスを完結させ
。3%水酸化ナトリウム水溶液の浸漬時間が60
秒以下であれば、実用的なアルカリ現像性と
評価できるところ、現像時間は60秒以下であ
、実用的なアルカリ現像性を実現できた。
(無電解Ni/Auメッキ耐性)
現像性試験に使用した試験片Aを、窒素雰囲
気下200℃で1時間加熱しポリイミド樹脂層の
橋を完結させた(ポストベーク)。次に、無電
解ニッケルメッキ処理(使用メッキ液:NPR-4)を
い、連続して無電解金メッキ処理(使用メッ
キ液:TKK-51)を行った。無電解Ni/Auメッキ後の
験片Aの導体開口部周辺のポリイミド樹脂層
変色が、その際から50μm未満であれば実用
な無電解Ni/Auメッキ耐性を有すると評価でき
るところ、変色は50μm未満であり、実用的な
電解Ni/Auメッキ耐性を実現できた。この理
は、参考例1で得た、アミド基を有する新規
ポリイミド化合物を使用したため、アミド
の存在故にポリイミド樹脂層と銅との密着
が向上したためである。
(カール性)
平坦な25μm厚の原反用ポリイミドフィルム(U
pilex25S)に、ポリイミド樹脂組成物(a)を、乾燥
厚が10μmとなるように片面に塗布し、80℃で10
分乾燥した。続いて、窒素雰囲気下200℃で1
間加熱しポリイミド樹脂層の架橋を完結さ
(ポストベーク)、試験片Bを得た。得られた
験片Bを10cm角にカットし、カールの内側が天
井に向くように平坦な定盤に載置し、四隅の
浮きの高さを測定し、それらの平均値を算出
した。その平均値が10mm未満であれば、実用
なカール性と評価できるところ10mm未満であ
、実用的なカール性を実現できた。この理
は、参考例1で得た、アミド基を有する新規
なポリイミド化合物の弾性率が十分に低いた
めである。
(難燃性)
平坦な25μm厚の原反用ポリイミドフィルム(U
pilex25S)に、ポリイミド樹脂組成物(a)を、それ
ぞれの乾燥厚が10μmとなるように両面塗布し
80℃で10分乾燥した。続いて、窒素雰囲気下
200℃で1時間加熱しポリイミド樹脂層の架橋
完結させ(ポストベーク)、試験片Cを得た。
られた試験片CをUL-94-VTM規格に従って試験し
ところ、UL-94-VTM-0の規格を満足しており、
好な難燃性を実現できた。この理由は、参
例1で得た、アミド基を有する新規なポリイ
ド化合物に難燃効果の高いシロキサン骨格
導入されているためである。
参考例2
実施例1で得た新規なアミド基含有シロキサ
ンアミン化合物に変えて、シロキサンジアミ
ン化合物(X-22-9409、信越化学工業株式会社)を7
3.3g(54.3mmo1)とする以外は、参考例1と同様にポ
リイミドの合成を行い、現像性、無電解Ni/Au
ッキ耐性、カール性、難燃性を試験評価し
。その結果、実施例1で得た新規なアミド基
含有シロキサンアミン化合物を使用していな
いために、無電解Ni/Auメッキ耐性については
変色が50μm以上となってしまい、実用的な
電解Ni/Auメッキ耐性を実現できなかった。
本発明の新規なアミド基含有シロキサン ミン化合物は、それに由来するポリベンゾ ミダゾール樹脂、ポリベンゾオキサゾール 脂、特にポリイミド樹脂の弾性率を低下さ 、カールし難くすることができる。また、 子内にアミド結合を有する、金属配線層や リイミド等からなる配線板に対するポリイ ド樹脂の接着性を向上させることができる また、アミド基は、エポキシ基と付加反応 しくは挿入反応するから、架橋点として機 する。従って、ポリイミド樹脂を単離した に架橋基を導入する操作が不要になる。よ て、本発明の新規なアミド基含有シロキサ アミン化合物は、電子部品用の樹脂組成物 ドライフィルムのためのポリイミド樹脂の アミン成分として有用である。
