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Patent Searching and Data


Title:
NOVEL BIS(FORMYLPHENYL) COMPOUND AND NOVEL POLYNUCLEAR POLYPHENOL COMPOUND DERIVED FROM THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069450
Kind Code:
A1
Abstract:
A bis(formylphenyl) compound represented by the general formula (1) is produced, for example, by reacting a corresponding bis(hydroxy-formylphenyl) compound as a direct raw material with a halogenated alkoxycarbonyl hydrocarbon in the presence of a base by a publicly known phenyl ether production process.

Inventors:
YOSHITOMO AKIRA (JP)
IWAI TATSUYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/070324
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
November 07, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HONSHU CHEMICAL IND (JP)
YOSHITOMO AKIRA (JP)
IWAI TATSUYA (JP)
International Classes:
C07C59/70; C07C47/56; C07C69/712
Domestic Patent References:
WO2006090757A12006-08-31
Foreign References:
JP2005099683A2005-04-14
JPH08193055A1996-07-30
JPH06130670A1994-05-13
US4163801A1979-08-07
JP2001142217A2001-05-25
JPH03200251A1991-09-02
Attorney, Agent or Firm:
KODAMA, Yoshihiro et al. (17-2Sotokanda 2-chome, Chiyoda-ku, Tokyo 21, JP)
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Claims:
 下記一般式(1)
で表されるビス(ホルミルフェニル)化合物。
(式中、R 1 、R 2 は各々独立して炭素原子数1~8のアルキル基または炭素原子数1~8のアルコキシル基を示し、R 3 は炭素原子数6~15の単環又は縮合環芳香族炭化水素基、又は炭素原子数6~15の単環若しくは縮合環芳香族炭化水素基を有していてもよい炭素原子数1~8の脂肪族飽和炭化水素基を示し、R 4 は水素原子又は炭素原子数1~6のアルキル基を示し、R 5 、R 6 は同一であっても、異なっていてもよく、二価の炭素原子数1~8の脂肪族飽和炭化水素基を示し、mは0または1~3の整数を表し、nは0または1~3の整数を表し、kは1~3の整数を表し、但し、kが2以上の場合、各々のフェニル基のR 6 、R 1 、nは同一であっても、異なっていてもよい。)
 下記一般式(2)
で表される多核体ポリフェノール化合物。
(式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 5 、R 6 並びにk、m、nは一般式(1)のそれと同じであり、R 4 は水素原子又は炭素原子数1~6の1級アルキル基又は2級アルキル基を示し、Xは下記一般式(3)で表されるヒドロキシフェニル基を示す。)
一般式(3)
(式中、R 7 は炭素原子数1~8のアルキル基又は炭素原子数1~8のアルコキシル基を示し、aは1~3の整数を、bは0~4の整数を示し、但し1≦a+b≦5であり、bが2以上の場合、R 7 は同一でも異なっていてもよい。)
 前記一般式(3)のヒドロキシフェニル基が下記一般式(4)で示される請求項2に記載の多核体ポリフェノール化合物。
一般式(4)
(式中、R 8 、R 9 、R 10 は各々独立して水素原子、炭素原子数1~8のアルキル基または炭素原子数1~8のアルコキシル基を示す。)
Description:
新規なビス(ホルミルフェニル) 合物及びそれから誘導される新規な多核体 リフェノール化合物

 本発明は、新規なビス(ホルミルフェニル )化合物及びそれから誘導される新規な多核 ポリフェノール類に関し、詳しくは、分子 格中心にエステル基又はカルボキシル基含 のエーテル基で置換されたベンゼン骨格を し、分子両末端に同様のエーテル基が置換 たホルミルフェニル基を有する新規なビス( ルミルフェニル)化合物、及びこのようなビ ス(ホルミルフェニル)化合物のホルミル基に らに各々2つのヒドロキシフェニル基が置換 した多核体ポリフェノール化合物に関する。

 従来、分子構造中のフェノール性水酸基を 解離性溶解抑制基で保護されたビス(ホルミ ルフェニル)化合物としては、いくつかの化 物が知られており、例えば、文献1には、3つ のフェノール性水酸基に各々アルコキシカル ボニルメチル基が置換したフェニル環が単結 合で結合したビス(ホルミルフェニル)類が記 されている。
 また、文献2には、メチレンビス(サリチル ルデヒド)のフェノール性水酸基に各々アル キシカルボニルメチル基が置換したビス(ホ ルミルフェニル)化合物が記載されている。
 また、ビス(ホルミルフェニル)化合物のホ ミル基に各々2つのヒドロキシフェニル基が 合した多核ポリフェノール化合物のフェノ ル性水酸基が酸解離性溶解抑制基で保護さ た多核ポリフェノール化合物としては、例 ば、文献3には多核ポリフェノール化合物の ヒドロキシル基に対し酸解離性溶解抑制基が 25~40モル%程度ランダムに置換した多核ポリフ ェノール化合物が記載されている。また、文 献4には多核ポリフェノール化合物の基本骨 のビス(ヒドロキシフェニル)の2つのヒドロ シル基に対し酸解離性溶解抑制基が置換し 多核ポリフェノール化合物が記載されてい 。
 しかしながら、例えば感光性レジストの原 の分野においては、近年、レジストの解像 、耐熱性、コントラストの向上、特に溶解 制基が脱離した部分のアルカリ現像液に対 るアルカリ溶解性、或いはアルカリ溶解速 などの更なる改良が求められてきており、 来知られている酸解離性溶解抑制基置換の 核フェノール化合物の原料となるビス(ホル ミルフェニル)化合物及び多核体ポリフェノ ル化合物の改良が望まれている。

European Journal of Organic Chemistry,2000,1923-19 31

特開2007-39381号公報

特開2006-267996号公報

国際公開WO2007-034719号公報

 本発明は、従来のヒドロキシル基に対し 解離性溶解抑制基が置換した多核体ポリフ ノール化合物における上述したような状況 鑑みてなされたものであって、耐熱性、溶 等への溶解性に優れ、例えば、酸解離性溶 抑制基を導入して感光性レジストとして使 された場合において、露光等により溶解抑 基が脱離した後の、レジストのアルカリ溶 性、或いはアルカリ溶解速度に優れる新規 多核体ポリフェノール化合物を提供するこ を目的とする。また、そのような多核体ポ フェノール化合物の中間原料としても有用 新規なビス(ホルミルフェニル)化合物を提 することを目的とする。

 本発明者らは、上記目的を達成するため 核体ポリフェノール化合物について、特に 光性レジスト原料とした場合のアルカリ溶 性、アルカリ溶解速度及び耐熱性の向上に いて鋭意検討した結果、分子骨格中心にフ ノール性水酸基をエステル基又はカルボキ ル基含有のエーテル基で置換したベンゼン 格を少なくとも3つ有し、分子両末端に、少 なくとも1以上のフェノール性水酸基を有す フェニル基を各々2つ有し、しかもエーテル が単環又は縮合環芳香族炭化水素、又は単 又は縮合環芳香族炭化水素基を有していて よい脂肪族飽和炭化水素カルボキシル基な しアルキルエステル基である新規な多核体 リフェノール化合物、並びにこのような多 体ポリフェノールの中間原料となりうる新 なビス(ホルミルフェニル)化合物を見出し 発明を完成した。

 即ち、本発明による新規なビス(ホルミルフ ェニル)化合物は、下記一般式(1)で表される
 一般式(1)
 式中、R 1 、R 2 は各々独立して炭素原子数1~8のアルキル基ま たは炭素原子数1~8のアルコキシル基を示し、 R 3 は炭素原子数6~15の単環又は縮合環芳香族炭 水素基、又は炭素原子数6~15の単環若しくは 合環芳香族炭化水素基を有していてもよい 素原子数1~8の脂肪族飽和炭化水素基を示し R 4 は水素原子又は炭素原子数1~6のアルキル基を 示し、R 5 、R 6 は同一であっても、異なっていてもよく、二 価の炭素原子数1~8の脂肪族飽和炭化水素基を 示し、mは0または1~3の整数を表し、nは0また 1~3の整数を表し、kは1~3の整数を表し、但し kが2以上の場合、各々のフェニル基のR 6 、R 1 、nは同一であっても、異なっていてもよい

 また、本発明による、今ひとつの新規な多 体ポリフェノール化合物は、下記一般式(2) 表される。
 一般式(2)
 式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 5 、R 6 並びにk、m、nは一般式(1)のそれと同じであり 、R 4 は水素原子又は炭素原子数1~6の1級アルキル 又は2級アルキル基を示し、Xは下記式(3)で表 されるヒドロキシフェニル基を示す。
 一般式(3)
 式中、R 7 は炭素原子数1~8のアルキル基又は炭素原子数 1~8のアルコキシル基を示し、aは1~3の整数を bは0~4の整数を示し、但し1≦a+b≦5であり、b 2以上の場合、R 7 は同一でも異なっていてもよい。

 また、前記一般式(3)のヒドロキシフェニル が下記一般式(4)で示される多核体ポリフェ ール化合物は、本発明の多核体ポリフェノ ル化合物の好ましい態様である。
 一般式(4)
 式中、R 8 、R 9 、R 10 は各々独立して水素原子、炭素原子数1~8のア ルキル基または炭素原子数1~8のアルコキシル 基を示す。

 本発明の新規なビス(ホルミルフェニル)化 物は、ガラス転移温度が高いなどの耐熱性 優れ、また両末端のフェニル核に反応性に むホルミル基と末端エステル基乃至カルボ シル基をもつので反応性に優れ、フェノー 類との反応によって得られる種々の多核体 リフェノール化合物の中間原料、感光性レ スト、フェノール樹脂、エポキシ樹脂の原 や改質剤或いは感熱記録材料の顕色剤原料 どとして好適に利用される。
 また、本発明の今ひとつの新規な多核体ポ フェノールは、中心骨格が上記ビス(ホルミ ルフェニル)であり、更にこれに4つのヒドロ シフェニル基が結合しているので、ガラス 移温度が高いなどの耐熱性に優れ、また、 ルカリ溶解性、アルカリ溶解速度にも優れ ので感光性レジスト原料として有用であり さらに、フェノール樹脂、エポキシ樹脂の 料や改質剤などとして好適に利用される。

 本発明による新規なビス(ホルミルフェニル )化合物は、上記一般式(1)で表される。
 式中、R 1 、R 2 は各々独立して炭素原子数1~8のアルキル基ま たは炭素原子数1~8のアルコキシル基を示し、 R 3 は炭素原子数6~15の単環又は縮合環芳香族炭 水素基、又は炭素原子数6~15の単環若しくは 合環芳香族炭化水素基を有していてもよい 素原子数1~8の脂肪族飽和炭化水素基を示し R 4 は水素原子又は炭素原子数1~6のアルキル基を 示し、R 5 、R 6 は同一であっても、異なっていてもよく、二 価の炭素原子数1~8の脂肪族飽和炭化水素基を 示し、mは0または1~3の整数を表し、nは0また 1~3の整数を表し、kは1~3の整数を表し、但し kが2以上の場合、各々のフェニル基のR 6 、R 1 、nは同一であっても、異なっていてもよい

 R 1 、R 2 において、炭素原子数1~8のアルキル基として は、具体的には、例えば、メチル基、エチル 基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基 、sec-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、3- チルペンチル基、シクロプロピル基、シク ペンチル基、3-メチルシクロペンチル基、 クロヘキシル基、2,4-ジメチルシクロヘキシ 基、シクロヘプチル基等の直鎖状、分岐鎖 又は環状の飽和炭化水素基が挙げられる。 た炭素原子数1~8のアルコキシル基としては メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、 ソプロポキシ基、ブトキシ基、t-ブトキシ 、ペンチルオキシ基、3-メチルペンチルオキ シ基、シクロプロピルオキシ基、シクロペン チルオキシ基、3-メチルシクロペンチルオキ 基、シクロヘキシルオキシ基、2,4-ジメチル シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオ キシ基等の直鎖状、分岐鎖状又は環状の飽和 炭化水素アルコキシル基が挙げられる。これ らの中でも炭素原子数1~4のアルキル基又は、 炭素原子数1~4のアルコキシル基が好ましく、 なかでも炭素原子数1~2のアルキル基が好まし い。
  mは0または1~3の整数を表し、好ましくは0 1または2であり、nは0または1~3の整数を表し 好ましくは1または2である。
 また、R 1 において、フェニル核への結合位置は、結合 可能な位置であれば、o-位、m-位又はp-位と任 意の位置でよいが、フェニル核に結合するエ ーテル基に対しo-位又はp-位の内、ひとつの 置に置換していると工業的製造が容易であ ので好ましい。

 また、一般式(1)において、式中、R 5 、R 6 は同一であっても、異なっていてもよく、二 価の炭素原子数1~8の脂肪族飽和炭化水素基を 示し、好ましくは炭素原子数1~6、より好まし くは炭素原子数1~3であり、具体的には、例え ばメチレン、1,1-エチリデン、1,1-プロピリデ 、2,2-プロピリデン等のアルキリデン基、1,2 -エチレン、1,2-プロピレン、1,3-プロピレン等 のアルキレン基が挙げられる。
 R 5 、R 6 のフェニル核への置換位置は、エーテル基に 対してo-位又はp-位が収率よく合成できる点 好ましい。kが2または3の場合の置換位置も 記同様である。
 ホルミル基の置換位置は、エーテル基に対 てo-位又はp-位が好ましい。

 また、一般式(1)において、式中、R 3 は炭素原子数6~15の単環又は縮合環芳香族炭 水素基、又は炭素原子数6~15の単環若しくは 合環芳香族炭化水素基を有していてもよい 素原子数1~8の脂肪族飽和炭化水素基であり R 4 は水素原子又は炭素原子数1~6のアルキル基で ある。
 R 3 が炭素原子数6~15の単環又は縮合環芳香族炭 水素基である場合、単環又は縮合環芳香族 化水素基にはアルキル基が置換していても く、具体的には例えば、p-フェニレン、m-フ ニレン、o-フェニレン、2-メチル-1,4-フェニ ン、2,6-ジメチル-1,4-フェニレン、2-プロピ -1,4-フェニレンなどの単環式芳香族炭化水素 基、1,5-ナフチレン、2,7-ナフチレンアントラ ン-2,7-ジイル、フルオレン-2,7-ジイルなどの 縮合環式芳香族炭化水素基などが挙げられる 。好ましくは単環式芳香族炭化水素基である 。
 R 3 が炭素原子数6~15の単環又は縮合環芳香族炭 水素基を有していてもよい炭素原子数1~8の 肪族炭化水素基である場合、前記芳香族炭 水素基を有していない態様の炭素原子数1~8 2価の脂肪族飽和炭化水素基としては、炭素 子数1~8の直鎖状又は分枝状のアルキレン基 はアルキリデン基であり、具体的には例え 、メチレン、エチレン、1,3-プロピレン、1,1 -プロピリデン、1,4-ブチレン、2-メチル-1,3-プ ロピレン、ヘキサメチレン、1,1,2,2-テトラメ ルエチレン、1,1-エチリデン、2,4-ブチレン 1,1-n-ヘキシリデン等の直鎖状、分枝状のア キレン基またはアルキリデン基が挙げられ 。
 好ましくは、炭素原子数1~4のアルキレン基 はアルキリデン基である。

 また、前記R 3 の炭素原子数6~15の単環又は縮合環芳香族炭 水素基を有していてもよい炭素原子数1~8の 肪族飽和炭化水素基において、今ひとつの 様である芳香族炭化水素基を有する脂肪族 和炭化水素基としては、主鎖に単環又は縮 環芳香族炭化水素基を有する炭素数1~8の脂 族炭化水素基が好ましく、下記一般式(5)で される。
 一般式(5)
 式中、R 11 、R 13 は各々独立して炭素原子数1~8の脂肪族飽和炭 化水素を示し、c、eは1または0であり、dは1で あり、但し、R 11 +R 13 の合計炭素原子数は1~8であり、c、eは共に0で あることはなく、R 12 は炭素原子数6~15の単環又は縮合環芳香族炭 水素基を示す。また、R 12 で表される炭素原子数6~15の単環又は縮合環 香族炭化水素基としては、R 3 が炭素原子数6~15の単環又は縮合環芳香族炭 水素基である場合の、単環又は縮合環芳香 炭化水素基と同じである。 

 従って、炭素原子数6~15の単環又は縮合環芳 香族炭化水素基を有する炭素原子数1~8の脂肪 族炭化水素基としては、具体的には例えば、
等があげられる。

 また、一般式(1)におけるR 3 、或いはR 3 が一般式(5)で表される場合のR 11 においては、フェニルオキシ基に結合してい る炭素原子は酸に安定である理由で1級又は2 の炭素原子が好ましい。
 また、R 4 は水素原子又は炭素原子数1~6のアルキル基を 示し、炭素原子数1~6のアルキル基としては直 鎖状又は分枝鎖状又は環状のアルキル基であ り、具体的には例えば、メチル、エチル、n- チル、t-ブチル、sec-ブチル、イソプロピル n-プロピル、シクロヘキシル等が挙げられ 。好ましくは炭素原子数1~4の直鎖状又は分 鎖状のアルキル基である。

 従って、一般式(1)で表されるビス(ホルミル フェニル)化合物において、フェニルオキシ に結合したエステル置換炭化水素基、詳細 は-R 3 COOR 4 で示されるカルボキシ炭化水素基又はアルコ キシカルボニル炭化水素基としては、具体的 には例えば、カルボキシメチル基、メトキシ カルボニルメチル基、カルボキシプロピル基 、エトキシカルボニルプロピル基、3-メトキ カルボニル-2-メチル-1-プロピル基、メトキ カルボニルプロピル基、或いは、
などがあげられる。

 従って、本発明による一般式(1)で表される ス(ホルミルフェニル)化合物としては、好 しくは、下記一般式(6)又は下記一般式(7)で される。 
 一般式(6)
 
(式中、R 1 ~R 6 、並びにk、m、nは一般式(1)のそれと同じであ る。)
 一般式(7)
(式中、R 1 ~R 6 、並びにk、m、nは一般式(1)のそれと同じであ る。)

 上記一般式(6)又は(7)で示される化合物とし は、具体的には、例えば、kが1の化合物と ては、
2,6-ビス{(3-ホルミル-4-メトキシカルボニルメ キシフェニル)メチル}-4-メチル-1-メトキシ ルボニルメトキシベンゼン、
2,6-ビス{(3-ホルミル-2,5-ジメチル-4-メトキシ ルボニルメトキシフェニル)メチル}-4-メチル -1-メトキシカルボニルメトキシベンゼン、
kが2の化合物としては、 ビス{3-(3-ホルミル-4 -メトキシカルボニルメトキシフェニル)メチ -2,5-ジメチル-4-メトキシカルボニルメトキ フェニル}メタン

 さらに、
2,6-ビス{(3-ホルミル-4-メトキシカルボニルメ キシフェニル)メチル}-4-t-ブチル-1-メトキシ カルボニルメトキシベンゼン、
2,6-ビス{(3-ホルミル-5-シクロヘキシル-4-メト シカルボニルメトキシフェニル)メチル}-4- チル-1-メトキシカルボニルメトキシベンゼ 、
2,4-ビス{(3-ホルミル-4-メトキシカルボニルメ キシフェニル)メチル}-6-メチル-1-メトキシ ルボニルメトキシベンゼン、
2,6-ビス{(5-ホルミル-2-メトキシカルボニルメ キシフェニル)メチル}-4-メチル-1-メトキシ ルボニルメトキシベンゼン、
2,6-ビス{1-(3-ホルミル-4-メトキシカルボニル トキシフェニル)エチル}-4-メチル-1-メトキシ カルボニルメトキシベンゼン、
2,6-ビス{1-メチル-1-(3-ホルミル-4-メトキシカ ボニルメトキシフェニル)エチル}-4-メチル-1- メトキシカルボニルメトキシベンゼン、
2,6-ビス{(3-ホルミル-4-(4-メトキシカルボニル ェニル)メトキシフェニル)メチル}-4-メチル- 1-(4-メトキシカルボニルフェニル)メトキシベ ンゼン、
2,6-ビス{(3-ホルミル-4-(4-カルボキシフェニル) メトキシフェニル)メチル}-4-メチル-1-(4-カル キシフェニル)メトキシベンゼン、
2,6-ビス{(3-ホルミル-4-カルボキシメトキシフ ニル)メチル}-4-メチル-1-カルボキシメトキ ベンゼン、
2,6-ビス{(3-ホルミル-4-メトキシカルボニルメ キシフェニル)メチル}-4-メトキシ-1-メトキ カルボニルメトキシベンゼン、
2,6-ビス{(3-ホルミル-5-メトキシ-4-メトキシカ ボニルメトキシフェニル)メチル}-4-メチル-1 -メトキシカルボニルメトキシベンゼン、
ビス{3-(3-ホルミル-5-メチル-4-メトキシカルボ ニルメトキシフェニル)メチル-5-メチル-2-メ キシカルボニルメトキシフェニル}メタン、
ビス{3-(3-ホルミル-4-カルボキシメトキシフェ ニル)メチル-2,5-ジメチル-4-カルボキシメトキ シフェニル}メタン、
などが挙げられる。

 このような本発明による上記一般式(1)で されるビス(ホルミルフェニル)化合物は、 の製造方法については特に制限はなく、例 ば、下記一般式(8)で表されるビス(ヒドロキ -ホルミルフェニル)化合物を直接原料とし これに例えば、下記一般式(9)で表されるハ ゲン化アルコキシカルボニル炭化水素を、 知のフェニルエーテル製造方法にしたがっ 、下記反応式(1)に示すように塩基の存在下 反応させることにより製造することができ 。

 一般式(8)
 式中、R 1 ,R 2 ,n,m、k並びにR 5 ,R 6 は一般式(1)のそれと同じである。

 一般式(9)
 式中、Zはハロゲン原子を示し、R 3 は一般式(1)のそれと同じであり、R 4 は炭素原子数1~6のアルキル基である。また、 ハロゲン原子としては、塩素原子又は臭素原 子が好ましい。

 反応式(1)

 上記一般式(8)で表されるビス(ヒドロキシ- ルミルフェニル)を直接原料とし、上記一般 (9)で表されるハロゲン化アルコキシカルボ ル炭化水素を、上記反応式(1)に示すように 基の存在下で反応させることにより、本発 による前記一般式(1)で表されるビス(ホルミ ルフェニル)化合物を製造する方法をさらに 体的に述べると、
 例えば、2,6-ビス{(3-ホルミル-4-ヒドロキシ ェニル)メチル}-4-メチルフェノールを直接原 料とし、ハロゲン化アルコキシカルボニル炭 化水素として塩化酢酸メチルエステルを用い て、2,6-ビス{(3-ホルミル-4-メトキシカルボニ メトキシニフェル)メチル}-4-メチル-1-メト シカルボニルメトキシベンゼンを得る場合 ついて、下記反応式(2)に示す。
   反応式(2)

 反応式(2)で例示される製造方法においては ビス(ヒドロキシ-ホルミルフェニル)化合物 、ジメチルホルムアミド等の反応溶媒中、 酸カリウムのような塩基の存在下に、ハロ ン化アルコキシカルボニル炭化水素を反応 せればよい。
 用いられる塩基としては、有機塩基或いは 機塩基いずれも使用することができるが、 機塩基としては、好ましくは例えば、テト メチルアンモニウムヒドロキシド等のヒド キシ4級アミン類、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0] ンデク-7-エン(DBUと略称)などが挙げられる
 また、無機塩基としては、好ましくは例え 、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の ルカリ金属水酸化物、炭酸カリウム、炭酸 トリウム等のアルカリ金属炭酸塩、水素化 トリウム、水素化カリウム、水素化リチウ 等の水素化アルカリ金属類、t-ブトキシカ ウムのようなアルコキシアルカリ金属類な が挙げられる。
 このような塩基の添加量としては、一般式( 8)で表されるビス(ヒドロキシ-ホルミルフェ ル)化合物1モルに対して通常、(2+k)モル倍~1.5 ×(2+k)モル倍の範囲、好ましくは1.15×(2+k)モル 倍~1.35×(2+k)モル倍の範囲である。ここでkは 記一般式(8)中のk値である。

 反応に際し用いられる溶媒は、好ましくは えば、ジオキサン、THFのようなエーテル類 ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア ド類のようなアミド類、ジメチルスルホキ ド、ヘキサメチレンホスホン酸アミド、ピ ジン、4-メチルピリジン、N-メチルピロリド ン等のアミン類等、或いはこれらの混合物を 挙げることができる。
 使用する溶媒の量は、反応容積率等の観点 ら、通常、原料のビス(ヒドロキシ-ホルミ フェニル)化合物1重量部に対し、1重量倍~10 量倍の範囲、好ましくは2~5重量倍の範囲で る。
 また、必要に応じて、エーテル化反応を促 するためにヨウ化カリウム等のアルカリ金 ヨウ化物、銅、塩化銅のような銅化合物、 間移動触媒等の反応促進添加剤を添加して 良い。
 反応に際し、反応原料の仕込み方法、順序 は制限はないが、通常、一般式(8)で表され ビス(ヒドロキシ-ホルミルフェニル)化合物 塩基を混合してオキシ塩とした後、その混 液に一般式(9)で表されるハロゲン化アルコ シカルボニル炭化水素類を加える方法が、 率が良い理由で好ましい。
 反応は、通常、温度20℃~150℃の範囲、好ま くは50℃~80℃の範囲で、数時間、例えば、2~ 20時間、行なえばよい。また、反応圧力は通 、微減圧~微加圧の範囲、好ましくは常圧程 度である。
 反応終了後、例えば、反応混合物に適宜の 機溶剤、例えば、トルエン、シクロヘキサ 等と水とを加え、洗浄し、分液し、必要に じて、有機層を酸水溶液で洗浄、中和し、 機層から溶剤を留出させ除去し、残渣にメ ノールのような脂肪族低級アルコールや、 要に応じて、トルエン等の芳香族炭化水素 やメチルエチルケトン等の脂肪族ケトン類 加えて、晶析させ、又はこれらの洗浄溶剤 留出させ除去することによって、本発明の 的物である一般式(1)で表されるビス(ホルミ ルフェニル)化合物を得ることができる。

 また、一般式(1)で表されるビス(ホルミルフ ェニル)化合物において、R 4 が水素原子である場合の、エーテル基がカル ボキシ炭化水素オキシ置換体を得るのは、そ の製造方法については特に制限されないが、 例えば、上記、得られたビス(ホルミルフェ ル)化合物の内、R 4 が1級又は2級アルキル基であるアルコキシカ ボニル炭化水素基(-R 3 COOR 4 )置換体を無溶媒又は溶媒中、アルカリの存 下に加水分解して、容易にカルボキシ炭化 素基(-R 3 COOH)置換体を得ることができる。
 例えば、下記反応式(3)に示すように、上記 応式(2)で得られた2,6-ビス{(3-ホルミル-4-メ キシカルボニルメトキシフェニル)メチル}-4- メチル-1-メトキシカルボニルメトキシベンゼ ンを、無溶媒又は溶媒中、アルカリの存在下 に加水分解すると2,6-ビス{(3-ホルミル-4-カル キシメトキシフェニル)メチル}-4-メチル-1- ルボキシメトキシベンゼンを得ることがで る。

 反応式(3)

 上記反応式(3)で例示される、R 4 が水素原子である場合のビス(ホルミルフェ ル)化合物の製造方法においては、公知のエ テル基の加水分解反応と同様に、一般式(1) おいてR 4 がアルキル基である場合のビス(ホルミルフ ニル)化合物のアルコキシカルボニル炭化水 基(-R 3 COOR 4 )のR 4 が1級アルキル基であると加水分解反応が容 であるので好ましい。
 従って、このようなビス(ホルミルフェニル )化合物を水酸化ナトリウムやテトラメチル ンモニウムヒドロキシド等のアルカリ水溶 で加水分解することにより容易に一般式(1) おいて、R 4 が水素原子である場合のカルボキシ炭化水素 置換体を得ることができる。

 加水分解反応に用いられるアルカリ水溶液 しては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ 等の無機の強アルカリ水溶液、テトラメチ アンモニウムハイドロキサイド等の有機の アルカリ水溶液が好ましく、そのアルカリ 度は5~50%の範囲、好ましくは10~30%の範囲で る。用いられるアルカリの量は、原料のビ (ホルミルフェニル)化合物1モルに対して通 、2モル倍~6モル倍の範囲、好ましくは2モル ~4モル倍の範囲である。反応温度は、通常 0~100℃の範囲、好ましくは20~60℃の範囲であ 。このような反応条件において、反応は、 常0.5~10時間程度で終了する。
 反応終了後、必要に応じて水と分離する溶 を加えて洗浄し、油層を除去する。その後 水と分離する溶剤及び酸を加えてアルカリ 溶液及び目的物のアルカリ塩を中和した後 水層を除去して得られた油層から前述のよ な公知の方法に従って、反応生成物を精製 、また、必要に応じて、高純度品を得るこ もできる。
 また、直接原料である上記一般式(8)で表さ るビス(ヒドロキシ-ホルミルフェニル)化合 は、目的物であるビス(ホルミルフェニル) 合物に対応した直接原料のビス(ヒドロキシ- ホルミルフェニル)化合物に対応するビス(ヒ ロキシフェニル)化合物を、例えば、下記反 応式(4)に示すように、トリフルオロ酢酸等の 酸の存在下にヘキサメチレンテトラミンと反 応させ、次いで反応生成物を加水分解させる ことにより、或いは、下記反応式(5)に示すよ うに、ビス(ヒドロキシフェニル)化合物をメ ロール化した後、トリフルオロ酢酸等の酸 存在下にヘキサメチレンテトラミンと反応 せ、次いで反応生成物を加水分解させるこ により容易に得ることができる。
 また、下記反応式(6)に示すようにジ(ヒドロ キシメチル)フェノール類とヒドロキシベン アルデヒド類をリン酸、トリフルオロ酢酸 の酸触媒存在下で反応させることにより得 ことができる。
 なお、式中、R 1 、R 2 は各々独立して炭素原子数1~8のアルキル基ま たは炭素原子数1~8のアルコキシル基を示し、 R 5 、R 6 は同一であっても、異なっていてもよく、二 価の炭素原子数1~8の脂肪族飽和炭化水素基を 示し、mは0または1~3の整数を表し、nは0また 1~3の整数を表し、kは1~3の整数を表し、但し kが2以上の場合、各々のフェニル基のR 6 、R 1 、nは同一であっても、異なっていてもよい

 反応式(4)

 反応式(5)

 反応式(6)

 このような、一般式(8)で表されるビス(ヒド ロキシ-ホルミルフェニル)化合物としては、 体的には、例えば、
2,6-ビス{(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ チル}-4-メチル-1-ヒドロキシベンゼン
2,6-ビス{(3-ホルミル-2,5-ジメチル-4-ヒドロキ フェニル)メチル}-4-メチル-1-ヒドロキシベン ゼン

 さらに、
2,6-ビス{(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ チル}-4-t-ブチル-1-ヒドロキシベンゼン、
2,6-ビス{(3-ホルミル-5-シクロヘキシル-4-ヒド キシフェニル)メチル}-4-メチル-1-ヒドロキ ベンゼン、
2,4-ビス{(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ チル}-6-メチル-1-ヒドロキシベンゼン、
2,6-ビス{(5-ホルミル-2-ヒドロキシフェニル)メ チル}-4-メチル-1-ヒドロキシベンゼン、
2,6-ビス{1-(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル) チル}-4-メチル-1-ヒドロキシベンゼン、
2,6-ビス{1-メチル-1-(3-ホルミル-4-ヒドロキシ ェニル)エチル}-4-メチル-1-ヒドロキシベンゼ ン、
2,6-ビス[(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ チル]-4-エチル-1-ヒドロキシベンゼン、
2,6-ビス[(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ チル]-4-イソプロピル-1-ヒドロキシベンゼン
2,6-ビス[(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ チル]-4-n-ブチル-1-ヒドロキシベンゼン、
2,6-ビス[(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ チル]-4-n-プロピル-1-ヒドロキシベンゼン、
2,6-ビス[(5-ホルミル-2-ヒドロキシフェニル)メ チル]-4-エチル-1-ヒドロキシベンゼン、
2,6-ビス[(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ チル]-4-シクロペンチル-1-ヒドロキシベンゼ 、
2,6-ビス[(2-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ チル]-4-シクロペンチル-1-ヒドロキシベンゼ 、
2,6-ビス[(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ チル]-4-シクロヘキシル-1-ヒドロキシベンゼ 、
2,6-ビス[(3-ホルミル-2-ヒドロキシフェニル)メ チル]-4-シクロヘキシル-1-ヒドロキシベンゼ 、
2,6-ビス[(2-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ チル]-4-シクロヘキシル-1-ヒドロキシベンゼ 、
ビス{3-(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ ル-2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル}メタ 、
ビス{3-(3-ホルミル-5-メチル-4-ヒドロキシフェ ニル)メチル-5-メチル-2-ヒドロキシフェニル} タン、
などが挙げられる。

 次に、上記ビス(ホルミルフェニル)化合物 ら誘導されてもよい、本発明における今ひ つの新規な化合物である多核体ポリフェノ ル化合物は下記一般式(2)で表される。
 一般式(2)
式中、R 1 、R 2 、R 3 、R 5 、R 6 並びにk、m、nは一般式(1)のそれと同じであり 、R 4 は水素原子又は炭素原子数1~6の1級アルキル 又は2級アルキル基を示し、Xは下記一般式(3) で表されるヒドロキシフェニル基を示す。
一般式(3)
 式中、R 7 は炭素原子数1~8のアルキル基又は炭素原子数 1~8のアルコキシル基を示し、aは1~3の整数を bは0~4の整数を示し、但し1≦a+b≦5であり、b 2以上の場合、R 7 は同一でも異なっていてもよい。

 また、前記一般式(3)のヒドロキシフェニル において、好ましいヒドロキシフェニル基 下記一般式(4)で示される。
一般式(4)
 式中、R 8 、R 9 、R 10 は各々独立して水素原子、炭素原子数1~8のア ルキル基または炭素原子数1~8のアルコキシル 基を示す。

 上記一般式(3)に於いて、式中、R 7 は炭素原子数1~8のアルキル基または炭素原子 数1~8のアルコキシル基を表し、上記一般式(4) に於いて、式中、R 8 、R 9 、R 10 は、水素原子、炭素原子数1~8のアルキル基又 は炭素原子数1~8のアルコキシル基を表し、炭 素原子数1~8のアルキル基または炭素原子数1~8 のアルコキシル基としては、具体的には、一 般式(1)のR 1 のそれと同じである。
 また、一般式(3)において、b=3即ちR 7 が3置換以下で、a=1即ち、水酸基が1置換であ て、水酸基のm-位の少なくとも一つが未置 である場合、水酸基に対しp-位でホルミル基 と結合しうる置換基が合成上好ましい。また 、b=4即ちR 7 が4置換の場合は、水酸基に対しo-位でホルミ ル基と結合しうる置換基が合成上好ましい。

 従って、上記、一般式(3)乃至一般式(4)で される置換フェニル基としては、具体的に 例えば、水酸基が一つのものとして、4-ヒ ロキシフェニル基、3-メチル-4-ヒドロキシフ ェニル基、2-メチル-4-ヒドロキシフェニル基 2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル基、3,5- メチル-4-ヒドロキシフェニル基、2,3,5-トリ チル-4-ヒドロキシフェニル基、3-エチル-4-ヒ ドロキシフェニル基、3-イソプロピル-4-ヒド キシフェニル基、3-t-ブチル-4-ヒドロキシフ ェニル基、3-t-ブチル-6-メチル-4-ヒドロキシ ェニル基、3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェ ル基、3-sec-ブチル-4-ヒドロキシフェニル基 3-t-オクチル-4-ヒドロキシフェニル基、3-t- チル-5-メチル-4-ヒドロキシフェニル基、3-シ クロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル基、2-メ ル-5-シクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル 、5-メチル-2-ヒドロキシフェニル基、4,6-ジ チル-2-ヒドロキシフェニル基、3,4,6-トリメ ル-2-ヒドロキシフェニル基、3,5-ジ-t-ブチル -2-ヒドロキシフェニル基、5-t-オクチル-2-ヒ ロキシフェニル基、3-メトキシ-4-ヒドロキシ フェニル基、5-メトキシ-2-ヒドロキシフェニ 基、3-n-ヘキシルオキシ-4-ヒドロキシフェニ ル基、3-n-オクチルオキシ-4-ヒドロキシフェ ル基、5-ブトキシ-2-ヒドロキシフェニル基な どが挙げられる。

 また、水酸基が2つ乃至3つのものとして 2,4-ジヒドロキシフェニル基、3,4-ジヒドロキ シフェニル基、2-メチル-4,5-ジヒドロキシフ ニル基、3-メチル-4,5-ジヒドロキシフェニル 、5-メチル-2,4-ジヒドロキシフェニル基、2,3 ,4-トリヒドロキシフェニル基などが挙げられ る。

 従って、一般式(2)で表される多核体フェノ ル化合物としては、好ましくは、下記一般 (10)又は下記一般式(11)で示される。
一般式(10)
(式中、R 1 ~R 6 、X並びにk、m、nは一般式(2)のそれと同じで る。)
一般式(11)
(式中、R 1 ~R 6 、X並びにk、m、nは一般式(2)のそれと同じで る。)

 上記一般式(10)又は(11)で示される多核体ポ フェノール化合物としては、具体的には例 ば、kが1の化合物としては、
2,6-ビス[{3-ビス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフ ニル)メチル-4-カルボキシメトキシフェニル} メチル]-4-メチル-1-カルボキシメトキシベン ン、
2,6-ビス[{3-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニ )メチル-4-カルボキシメトキシフェニル}メ ル]-4-メチル-1-カルボキシメトキシベンゼン
2,6-ビス[{3-ビス(2-メチル-5-シクロヘキシル-4- ドロキシフェニル)メチル-4-カルボキシメト キシフェニル}メチル]-4-メチル-1-カルボキシ トキシベンゼン、
kが2の化合物としては、
ビス[3-{3-ビス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェ ル)メチル-4-カルボキシメトキシフェニル} チル-2,5-ジメチル-4-カルボキシメトキシフェ ニル]メタン、

 更に、
2,6-ビス[{3-ビス(2,3,5-トリメチル-4-ヒドロキシ フェニル)メチル-4-カルボキシメトキシフェ ル}メチル]-4-メチル-1-カルボキシメトキシベ ンゼン、
2,6-ビス[{3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)メチル -4-カルボキシメトキシフェニル}メチル]-4-メ ル-1-カルボキシメトキシベンゼン、
2,6-ビス[{3-ビス(3-t-ブチル-4-ヒドロキシフェ ル)メチル-4-カルボキシメトキシフェニル}メ チル]-4-シクロヘキシル-1-カルボキシメトキ ベンゼン、
2,6-ビス[{3-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフ ニル)メチル-4-カルボキシメトキシフェニル} メチル]-3,4-ジメチル-1-カルボキシメトキシベ ンゼン、
2,6-ビス[{3-ビス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフ ニル)メチル-4-メトキシカルボニルメトキシ ェニル}メチル]-4-メチル-1-メトキシカルボ ルメトキシベンゼン、
2,4-ビス[{3-ビス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフ ニル)メチル-4-カルボキシメトキシフェニル} メチル]-6-メチル-1-カルボキシメトキシベン ン、
ビス[3-{3-ビス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェ ル)メチル-5-メチル-2-カルボキシメトキシフ ェニル}メチル-5-メチル-2-カルボキシメトキ フェニル]メタン、
2,6-ビス[{3-ビス(2-メチル-4,5-ジヒドロキシフ ニル)メチル-2,5-ジメチル-4-カルボキシメト シフェニル}メチル]-4-メチル-1-カルボキシメ トキシベンゼン、
2,6-ビス[{3-ビス(2-メチル-4,5-ジヒドロキシフ ニル)メチル-2,5-ジメチル-4-(4-カルボキシフ ニル)メトキシフェニル}メチル]-4-メチル-1-(4 -カルボキシフェニル)メトキシベンゼン、
2,6-ビス[{3-ビス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフ ニル)メチル-4-カルボキシメトキシフェニル} メチル]-4-メトキシ-1-カルボキシメトキシベ ゼン、
2,6-ビス[{3-ビス(3-メトキシ-4-ヒドロキシフェ ル)メチル-4-カルボキシメトキシフェニル} チル]-4-メチル-1-カルボキシメトキシベンゼ 、
ビス[3-{3-ビス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェ ル)メチル-5-メチル-4-カルボキシメトキシフ ェニル}メチル-5-メチル-2-カルボキシメトキ フェニル]メタン、
ビス[3-{3-ビス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェ ル)メチル-4-メトキシカルボニルメトキシフ ェニル}メチル-2,5-ジメチル-4-メトキシカルボ ニルメトキシフェニル]メタン
などが挙げられる。

 このような上記一般式(1)で表されるビス( ホルミルフェニル)化合物から誘導されても い、本発明における今ひとつの新規な化合 である上記一般式(2)で表される多核体ポリ ェノール化合物は、その製造方法は特に限 されるものではないが、好ましくは、例え 、下記反応式(7)において2,6-ビス{(3-ホルミル -4-メトキシカルボニルメトキシフェニル)メ ル}-4-メチル-1-メトキシカルボニルメトキシ ンゼンと、2,5-ジメチルフェノールの反応に ついて例示するよう、本発明の一般式(1)で表 されるビス(ホルミルフェニル)化合物を直接 料とし、酸触媒の存在下でフェノール類と 応させることにより得ることができる。

反応式(7)  

 上記例示反応式におけるフェノール類に いて、一般式(2)におけるXで示される一般式 (3)で表されるフェノール類としては、フェニ ル核に置換した水酸基に対し、フェニル核の o-位又はp-位の少なくとも一つが未置換であ 必要がある。詳しくは、アルキル基及び/又 アルコキシル基の置換基数が3以下で、水酸 基数が1である場合は水酸基に対してp-位が未 置換のフェノール類が合成上好ましく、アル キル基及び/又はアルコキシ基の置換基数が4 場合は水酸基のo-位が未置換であるフェノ ル類が合成上好ましい。

 このようなフェノール類として、具体的 は例えば、水酸基が一つのものとして、フ ノール、o-クレゾール、p-クレゾール、m-ク ゾール、2,5-キシレノール、2,6-キシレノー 、3,5-キシレノール、2,3,6-トリメチルフェノ ル、2,3,5-トリメチルフェノール、2-シクロ キシル-5-メチルフェノール、2-シクロヘキシ ルフェノール、2-エチルフェノール、2-t-ブチ ルフェノール、2-t-ブチル-5-メチルフェノー 、2,4-キシレノール、2,6-ジ-t-ブチルフェノー ル、2,4-ジ-t-ブチルフェノール、2-sec-ブチル ェノール、2-n-オクチルフェノール、2-t-オク チルフェノール、4-t-オクチルフェノール、2- イソプロピルフェノール、2-t-ブチル-4-メチ フェノール、2-メトキシフェノール、2-メチ -5-メトキシフェノール、4-ブトキシフェノ ル、2-n-ヘキシルオキシフェノール、2-n-オク チルオキシフェノール等が、又、水酸基が2 上のものとして、レゾルシン、カテコール 4-メチルカテコール、3-メチルカテコール、2 -メチルレゾルシノール、4-メチルレゾルシノ ール、ピロガロール等が挙げられる。

 上記反応式(7)で例示したように、ビス(ホル ミルフェニル)化合物とフェノール類との反 において、用いるフェノール類の量はビス( ルミルフェニル)化合物1モル部に対し、使 するフェノール類により好ましい添加量範 は異なるが、通常、4~20モル部の範囲、好ま くは4.5~10モル部の範囲で用いられる。
 また、反応溶媒は用いてもよく、また、用 なくてもよい。しかしながら、ビス(ホルミ ルフェニル)化合物に対するフェノール類の ル比が小さいか、又はフェノール類の融点 高く撹拌が困難な場合には溶媒を用いるこ が好ましい。用いられる反応溶媒としては 例えば、メタノール、ブタノール等の低級 肪族アルコール類、トルエン、キシレン等 芳香族炭化水素類、メチルイソブチルケト 等の脂肪族ケトン類又はこれらの混合溶媒 挙げられる。好ましくは低級脂肪族アルコ ル類であり、また、カテコールやレゾルシ 等の融点が高くかつ水への溶解度が大きい ェノール類を用いる場合は水を反応溶媒に ることができる。
 このような溶媒は、特に制限はないが、通 、用いるフェノール類に対して0.5重量倍~10 量倍の範囲、好ましくは0.5重量倍~2重量倍 範囲で用いられる。

 上記反応式(7)において例示される製造方 において、酸触媒としては、反応混合液に 解する酸が好ましく、従って、無機酸、有 スルホン酸やカルボン酸等の有機酸で、強 から中程度の強さの酸が用いられる。具体 には、例えば、35%塩酸、塩化水素ガス、硫 、リン酸等の無機酸、p-トルエンスルホン 、メタンスルホン酸、シュウ酸等の有機酸 挙げられる。このような酸触媒の使用量は の強さ等により好ましい範囲は異なるが、 常、フェノール類に対して1重量%~50重量%の 囲で用いられる。

 反応は、通常、温度0℃~100℃の範囲、好ま くは20℃~60℃の範囲において、空気中、より 好ましくは窒素等の不活性ガス雰囲気中、攪 拌しながら、通常、1~20時間程度行えばよい
 上記製造方法においては、公知の方法に従 て、反応によって生成する多核フェノール 合物を必要に応じて分離精製することがで る。
 そこで、反応終了後、得られた反応液に水 化ナトリウム水溶液等のアルカリ水を加え 、酸を中和し、次いで水層を分離除去する めに必要に応じてトルエン、キシレン、メ ルイソブチルケトン又はエーテル等の水と 離可能な溶媒を加え、その後、水層を分離 ると共に油層を水洗し、得られた油層から 必要に応じて溶媒や未反応原料のフェノー 類を留出させ、除去した後、これに溶媒を 加し、晶析又は沈析濾別することによって 結晶性或いは非結晶性の固体を得る。必要 応じて、更に高純度物として取り出すため 、同様の晶析又は沈析操作を1回~複数回行 てもよい。
 また、得られた目的生成物が低沸点溶媒と 付加物結晶(アダクト結晶)の場合には、減 下、100~200℃程度で付加物結晶を分解し、溶 を除去して精製することができる。
 さらに、反応生成物の目的とする多核フェ ール化合物が上記晶析或いは沈析での取り しが困難な場合は、カラム分離で取り出し び精製を行うこともでき、或いはまた、上 精製工程において化合物が溶解した油層か 溶媒を蒸留等で留出させ除去することによ 樹脂状物又は樹脂状の組成物として取り出 こともできる。

 また、前記一般式(2)で表される多核体ポリ ェノール化合物において、R 4 が水素原子である場合の、エーテル基がカル ボキシ炭化水素基置換体(-R 3 COOH)を得るには、その製造方法については特 制限されないが、例えば、前記したビス(ホ ルミルフェニル)化合物の場合と同様の方法 、水酸化ナトリウムやテトラメチルアンモ ウムヒドロキシド等のアルカリ水溶液でエ テル加水分解することにより、例えば、下 反応式(8)に例示するように多核体ポリフェ ール化合物のアルコキシカルボニル炭化水 基(-R 3 COOR 4 )のR 4 が1級アルキル基又は2級アルキル基であるア コキシカルボニル炭化水素基置換体(-R 3 COOR 4 )から容易にカルボキシ炭化水素基置換体(-R 3 COOH)を得ることができる。
 加水分解反応終了後、必要に応じて水と分 する溶剤を加えて洗浄し、油層を除去する その後、水と分離する溶剤及び酸を加えて ルカリ水溶液及び目的物のアルカリ塩を中 した後、水層を除去して得られた油層から 述のような公知の方法に従って目的物の取 出し及び精製を行うことができる。
 また、一般式(1)で表されるビス(ホルミルフ ェニル)化合物のアルコキシカルボニル炭化 素基(-R 3 COOR 4 )のR 4 が3級アルキル基である場合は、下記反応式(9 )に例示するように、このようなビス(ホルミ フェニル)化合物とフェノール類との前記し た反応において、アルコキシカルボニル炭化 水素基置換体(-R 3 COOR 4 )のR 4 即ち3級アルキル基が脱離し、フェノール類 の反応と同時にカルボキシ炭化水素基置換 (-R 3 COOH)が生成し、カルボキシ炭化水素基置換体( -R 3 COOH)をもつ多核ポリフェノールを得ることが きる。
 あるいは、一般式(1)においてR 4 が水素原子であるビス(ホルミルフェニル)化 物とフェノール類とを反応させても得るこ ができる。

反応式(8)
反応式(9)

 以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細 説明する。

実施例1:(ビス(ホルミルフェニル)化合物の合 )
2,6-ビス{(3-ホルミル-4-メトキシカルボニルメ キシフェニル)メチル}-4-メチル-1-メトキシ ルボニルメトキシベンゼンの合成;
 2,6-ビス{(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル) チル}-4-メチルフェノール188.2g(0.5mol)を2リッ ター容量の4つ口フラスコに仕込み、N-メチル ピロリドン470.0gを加えて溶解させた。これを 50℃まで昇温した後、よう化カリウム28.3g(0.04 mol)、炭酸カリウム241.8g(1.76mol)を加えて1時間 拌した。次いで65℃まで昇温し、そこにク ロ酢酸メチル292.7g(2.69mol)を2時間かけて滴下 、70℃でさらに3時間攪拌を行った。反応終 後、水300.0g、メチルイソブチルケトン600.0g 加えて60℃で撹拌を行い、水層を抜き取り さらに水300.0g加えて同様の操作で水洗、分 を3回行った。
 得られた油層を減圧下、70℃において溶媒 留去させ、高速液体クロマトグラフィーに る純度が78.0%(area%)の液体240.1gを得た。
 一部をシリカゲルカラムクロマトグラフィ により精製を行い、液体クロマトグラフィ 質量分析及びNMR分析を行った結果、目的物 あることを確認した。

 分子量(液体クロマトグラフィー質量分析法 /大気圧化学イオン化法) :593(M+H) +
 プロトンNMR分析(400MHz、溶媒:DMSO―d6、標準 質:テトラメチルシラン)

実施例2:(多核体ポリフェノール化合物の合成 )
2,6-ビス[{3-ビス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフ ニル)メチル-4-カルボキシメトキシフェニル} メチル]-4-メチル-1-カルボキシメトキシベン ンの合成;
 2,5-キシレノール244.0g(2.0mol)、メタノール135. 4gおよび35%塩酸水97.6gを2リッター容量の4つ口 フラスコに仕込み、これに実施例1で得られ ビス(ホルミルフェニル)化合物237.0g(0.4mol)を タノール153.0gで希釈した溶液を温度40℃で2. 5時間かけて攪拌下に滴下し、さらに温度50℃ で16時間攪拌下に反応を行った。
 反応終了後、これに16%水酸化ナトリウム水 液270.0gを加えて中和し、常圧で濃縮して、 媒325.9gを除去した。得られた残液にメチル ソブチルケトン800g、水400gを加えて、撹拌 に70℃まで昇温した後、10分間静置し、水層 除去し、得られた油層に水400gを加え、同様 の操作で水洗、分液を行った。
 その後、得られた油層に25%テトラメチルア モニウムハイドロキサイド水溶液1005gを加 て、撹拌下に70℃で30分加水分解を行ったの 、油層(上層)を抜き取った。得られた水層 温度50℃においてメチルイソブチルケトン910 .0gと35%塩酸水溶液288.0gを加えて中和した。つ いで、水層を除去し、水400gを加えて撹拌下70 ℃に昇温した後、水層を除去した。得られた 油層を減圧で濃縮して溶媒788.1gを除去し、残 液にアセトン197.8g、トルエン 397.8gを順に添 (アセトン添加時に結晶が析出)した。その ラリー液を、冷却ついでろ過して粗結晶302.4 gを得た。
 得られた粗結晶をメチルイソブチルケトン8 34.6g、メチルエチルケトン834.6gに溶解させ、 圧で濃縮を行い溶媒1309.1gを除去し(途中で 晶が析出)、そこにトルエン471.9gを添加した
 それを冷却、ろ過して、得られた結晶を減 下120℃で乾燥し、高速液体クロマトグラフ ーによる純度が95.5%(area%)の淡黄色粉末の目 物221.3gを得た。
 原料ビス(ホルミルフェニル)化合物に対す 収率は50.3%であった。

 ガラス転移温度;128.1℃(示差走査熱量測定、  peaktop)
 分子量(液体クロマトグラフィー質量分析法 /大気圧化学イオン化法) :1002
(M-H) -
プロトンNMR分析(400MHz、溶媒:DMSO-d6、標準物質 :テトラメチルシラン)

参考例1:(原料ビス(ヒドロキシ-ホルミルフェ ル)化合物の合成)
ビス[3-(3-ホルミル-4-ヒドロキシフェニル)メ ル-2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル]メタ の合成;
 サリチルアルデヒド146.4g(1.2mol)と75%リン酸 溶液146.4gを容量1Lの4つ口フラスコに仕込み フラスコ内を窒素置換した後、ビス(2,5-ジメ チル-3-ヒドロキシメチル-4-ヒドロキシフェニ ル)メタン63.3g(0.2mol)を60℃で5時間かけて撹拌 に添加し反応を行った。その後、60℃で4時 撹拌下に反応を続けたところ、反応途中で 晶が析出した。
 反応終了後、反応液にメチルイソブチルケ ン10.0g、トルエン100.0gを加えて25℃まで冷却 して、析出した結晶を濾別し、結晶状生成物 83.4gを得た。
 次いで、得られた生成物とメチルエチルケ ン140.0g、メチルイソブチルケトン260.0gおよ 水80.0gを容量1Lの4つ口フラスコに仕込み、60 ℃まで昇温して溶解後、静置して水層を除去 した。得られた油層を65℃、減圧下で加熱し 溶媒328.1gを留去し、トルエン80.0gを加えて 結晶を析出させた。その後、25℃まで冷却し て、ろ過し、結晶状生成物29.7gを得た。
 上記得られた生成物とメチルイソブチルケ ン75.0gを容量1Lの4つ口フラスコに仕込み、 拌下60℃まで昇温した後、このスラリー溶液 を25℃まで冷却した。その後、ろ過、乾燥し 目的物である淡黄色粉末13.0g(高速液体クロ トグラフィーによる純度91.1%)を得た。原料 ヒドロキシメチル置換ビスフェノールに対 る収率は12.4%であった。
 1H-NMR(400MHz) 溶媒:DMSO―d6 標準物質:テトラ チルシラン
実施例3:(ビス(ホルミルフェニル)化合物の合 )
ビス{3-(3-ホルミル-4-メトキシカルボニルメト キシフェニル)メチル-2,5-ジメチル-4-メトキシ カルボニルメトキシフェニル}メタンの合成;
 参考例1で得られたビス(ホルミルフェノー )化合物12.6g(2.4×10 -2  mol)とN-メチルピロリドン31.5gを容量500mlの4 口フラスコに仕込み溶解した後、フラスコ を窒素置換した。この溶液を50℃まで昇温後 、よう化カリウム1.9g(1.1×10 -2 mol)、炭酸カリウム16.6g(0.12mol)を加えて1時間 拌した。
 次いで60℃まで昇温させ、そこにクロロ酢 メチル20.8g(0.19mol)を2時間30分かけて撹拌下に 滴下し反応を行った。さらに60℃で6時間撹拌 下に反応を続けた。
 反応終了後、反応液にメチルイソブチルケ ン64.0g、水20gを加えて撹拌後、静置して水 を除去した。得られた油層に水20.0g加えて同 様の操作で水洗及び水層の除去を3回行った
 得られた油層を減圧下70℃で加熱して溶媒 留去し、粘性のある液体(高速液体クロマト ラフィーによる純度87.5%) 19.1gを得た。得ら れた液体が下記化学式で示される目的化合物 であることを液体クロマトグラフィー質量分 析及びNMR分析により確認した。
 また、原料のビス(ホルミルフェノール)化 物に対する収率は、97.9%であった。
実施例4:(多核体ポリフェノール化合物の合成 )
ビス[3-{3-ビス(2,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェ ル)メチル-4-カルボキシメトキシフェニル} チル-2,5-ジメチル-4-カルボキシメトキシフェ ニル]メタンの合成;
 2,5-キシレノール14.3g(0.12mol)、メタノール14.3 gを容量500mlの4つ口フラスコに仕込み溶解し フラスコ内を窒素置換した後、35%塩酸水5.7g 加え、そこに実施例3で得られたビス(ホル ルフェニル)化合物19.1g(2.35×10 -2 mol)をトルエン15.0gで希釈した溶液を40℃で1.5 間かけて撹拌下に滴下し反応を行った。そ 後、50℃でさらに21時間撹拌下に反応を行っ た。
 反応終了後、反応液に25%テトラメチルアン ニウムハイドロキサイド水溶液19.6gを加え 中和し、常圧で加熱し溶媒30.6gを留去させた 。
 そこにメチルイソブチルケトン57.0g、水30.0g を加えて、撹拌下70℃まで昇温後、静置して 層を除去した。得られた油層に水30.0gを加 、同様の操作で水洗、水層の除去を行った 得られた油層に25%テトラメチルアンモニウ ハイドロキサイド水溶液59.8gを加えて、60℃ 1時間攪拌して加水分解反応を行い、静置し て上層を除去した後、得られた水層とメチル イソブチルケトン42.0gを50℃で混合し、撹拌 35%塩酸水溶液17.2gを加えた後、静置して水層 を除去した。
 得られた油層に水50.0g加えて撹拌下に70℃ま で昇温した後、水層を除去し得られた油層を 減圧下で加熱して溶媒を除去して、赤褐色固 体23.0gを得た。
 ついで、得られた固体をメチルイソブチル トン30gに溶解させ、トルエン500.0g中に滴下 て再沈殿を行い析出した固体をろ過、乾燥 て淡黄色粉末状の目的物20.4g(高速液体クロ トグラフィーによる純度89.8%)を得た。原料 ビス(ホルミルフェニル)化合物に対する収 は71.8%であった。
 ガラス転移温度:151.7℃(DSC)
 分子量:1208.4(M-H) - (液体クロマトグラフィー質量分析法/大気圧 学イオン化法) 1H-NMR(400MHz) 溶媒:DMSO―d6 標 準物質:テトラメチルシラン