五十嵐靖之 (())
FUJIMURA, Tsutomu (())
藤村務 (())
MURAYAMA, Kimie (())
国立大学法人 北海道大学 (〒08 北海道札幌市北区北8条西5丁目8番地 Hokkaido, 0600808, JP)
IGARASHI, Yasuyuki (())
五十嵐靖之 (())
FUJIMURA, Tsutomu (())
藤村務 (())
| 配列番号1に示されるアミノ酸配列又は当該アミノ酸配列においてN-グリコシル化部位を除く1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加したアミノ酸配列からなり、下記式3で示される構造を有する糖鎖及び/又は下記式4で示される構造を有する糖鎖が結合したハプトグロビン、又は前記ハプトグロビン由来のペプチド断片であって下記式3で示される構造を有する糖鎖及び/又は下記式4で示される構造を有する糖鎖が結合した前記ペプチド断片。 |
| 式3で示される構造を有する糖鎖が、配列番号1に示されるアミノ酸配列の46位及び/又は50位若しくはそれらに相当するAsn残基に結合した下記式1で示される構造を有する糖鎖及び/又は下記式2で示される構造を有する糖鎖である、請求項1に記載のハプトグロビン又はそのペプチド断片。 |
| 請求項1又は2に記載のハプトグロビン及び/又はペプチド断片からなる前立腺癌マーカー。 |
| 請求項1に記載のハプトグロビン及びペプチド断片と特異的に結合する抗体であって、かつ下記式3で示される構造を有する糖鎖及び/又は下記式4で示される構造を有する糖鎖が結合していないハプトグロビンには結合しない、前記抗体。 |
| 式3で示される構造を有する糖鎖が、配列番号1に示されるアミノ酸配列の46位及び/又は50位若しくはそれらに相当するAsn残基に結合した下記式1で示される構造を有する糖鎖及び/又は下記式2で示される構造を有する糖鎖である、請求項4に記載の抗体。 |
| 被験者から採取された検体を準備する工程、及び当該検体から請求項1又は2に記載のハプトグロビン及び/又はペプチド断片を検出する工程を含む、前立腺癌マーカーの検出方法。 |
| 検出が請求項3又は4に記載の抗体を用いた免疫学的検出である、請求項6に記載の検出方法。 |
| 検出が前記式1~4の何れかに示される糖鎖に特異的に結合するレクチンを用いた検出である、請求項6に記載の検出方法。 |
| レクチンがPhaseolus vulgaris由来のレクチンである、請求項8に記載の方法。 |
| 被験者から採取された検体を準備する工程、及び当該検体中のハプトグロビン及び/又はそのペプチド断片に対するレクチンの結合量を測定する工程を含む、前立腺癌診断のためのデータとして前記レクチンの結合量の測定値又はハプトグロビン又はそのペプチド断片の単位重量に対するレクチンの結合量を提供する方法。 |
| レクチンがPhaseolus vulgaris由来のレクチンである、請求項10に記載の方法。 |
| ハプトグロビン及び/又はそのペプチド断片が請求項1又は2に記載のハプトグロビン及び/又はそのペプチド断片である、請求項10又は11に記載の方法。 |
本発明は、前立腺癌の診断に供する新規 糖鎖修飾ハプトグロビン、当該ハプトグロ ンと特異的に結合する抗体、当該ハプトグ ビンを検出する前立腺癌の検出方法に関す 。
前立腺特異抗原(PSA)や前立腺酸性フォス ァターゼ、特にPSAは、前立腺癌の血清診断 ーカーとして広く用いられている(非特許文 1)。しかし、PSAは前立腺という器官に特異 な抗原であるが前立腺癌に特異的な抗原で ないので、前立腺肥大や前立腺炎などの、 立腺癌と区別されるべき良性前立腺疾患の 者でも、また健常者でも、PSAの測定値が高 測定されてしまうことが多い。
そのため、PSAをマーカーとした診断法で 、偽陽性率(前立腺癌に罹患していないにも 拘わらずPSAの測定値の結果から前立腺癌に罹 患していると判断される割合)は70%にも達し いる。これは、PSAの測定値から前立腺癌と われた患者の4人に3人は、その後の追加的な 検査によって前立腺癌ではないと診断されて いることを意味する。
この高い偽陽性率は、結果的に不必要で った前立腺からの生検用組織採取等により 者に不必要な身体的、精神的並びに金銭的 担を与えるものである(非特許文献2)。
以上の状況から、PSAに代わり得る前立腺癌
異的マーカーの開発が待望され、また実際
前立腺癌患者の癌組織切片中に特定の構造
らなる糖鎖を有する抗原物質が見いだされ
いる(特許文献1)。
本発明は、血液検査で簡便に検査できる たな前立腺癌マーカー、及び当該マーカー 用いた前立腺癌を検出する方法などを提供 ることを課題とする。
本発明者等は、前立腺癌患者由来の血清 健常人由来の血清それぞれに含まれている 液成分の比較から、特定の構造からなる糖 で修飾を受けたハプトグロビンが前立腺癌 者の血清で特異的に発現していることを見 し、下記の各発明を完成した。
(1)配列番号1に示されるアミノ酸配列又は当
該アミノ酸配列においてN-グリコシル化部位
除く1ないし数個のアミノ酸が欠失、置換若
しくは付加したアミノ酸配列からなり、下記
式3で示される構造を有する糖鎖及び/又は下
式4で示される構造を有する糖鎖が結合した
ハプトグロビン、又は前記ハプトグロビン由
来のペプチド断片であって下記式3で示され
構造を有する糖鎖及び/又は下記式4で示され
る構造を有する糖鎖が結合した前記ペプチド
断片。
(2)式3で示される構造を有する糖鎖が、配列
番号1に示されるアミノ酸配列の46位及び/又
50位若しくはそれらに相当するAsn残基に結合
した下記式1で示される構造を有する糖鎖及
/又は下記式2で示される構造を有する糖鎖で
ある、(1)に記載のハプトグロビン又はそのペ
プチド断片。
(3)(1)又は(2)に記載のハプトグロビン及び/ 又はペプチド断片からなる前立腺癌マーカー 。
(4)(1)に記載のハプトグロビン及びペプチド
片と特異的に結合する抗体であって、かつ
記式3で示される構造を有する糖鎖及び/又
下記式4で示される構造を有する糖鎖が結合
ていないハプトグロビンには結合しない、
記抗体。
(5)式3で示される構造を有する糖鎖が、配列
番号1に示されるアミノ酸配列の46位及び/又
50位若しくはそれらに相当するAsn残基に結合
した下記式1で示される構造を有する糖鎖及
/又は下記式2で示される構造を有する糖鎖で
ある、(4)に記載の抗体。
(6)被験者から採取された検体を準備する 程、及び当該検体から(1)又は(2)に記載のハ トグロビン及び/又はペプチド断片を検出す る工程を含む、前立腺癌マーカーの検出方法 。
(7)検出が(3)又は(4)に記載の抗体を用いた 疫学的検出である、(6)に記載の検出方法。
(8)検出が前記式1~4の何れかに示される糖 に特異的に結合するレクチンを用いた検出 ある、(6)に記載の検出方法。
(9)レクチンがPhaseolus vulgaris由来のレクチ ンである、(8)に記載の方法。
(10)被験者から採取された検体を準備する 工程、及び当該検体中のハプトグロビン及び /又はそのペプチド断片に対するレクチンの 合量を測定する工程を含む、前立腺癌診断 ためのデータとして前記レクチンの結合量 測定値又はハプトグロビン又はそのペプチ 断片の単位重量に対するレクチンの結合量 提供する方法。
(11)レクチンがPhaseolus vulgaris由来のレク ンである、(10)に記載の方法。
(12)ハプトグロビン及び/又はそのペプチ 断片が(1)又は(2)に記載のハプトグロビン及 /又はそのペプチド断片である、(10)又は(11) 記載の方法。
本発明は、配列番号1に示されるアミノ酸配
列又は当該アミノ酸配列においてN-グリコシ
化部位を除く1ないし数個のアミノ酸が欠失
、置換若しくは付加したアミノ酸配列からな
り、下記式3で示される構造を有する糖鎖及
/又は下記式4で示される構造を有する糖鎖が
結合したハプトグロビン、又は前記ハプトグ
ロビン由来のペプチド断片であって下記式3
示される構造を有する糖鎖及び/又は下記式4
で示される構造を有する糖鎖が結合した前記
ペプチド断片に関する。
上記式3及び式4において、SAはNアセチル イラミン酸を、Galはガラクトースを、GlcNAc N-アセチルグルコサミンを、Manはマンノース を、Fucはフコースを、βはβ結合を、αはα結 を、AsnはハプトグロビンのAsn残基を、±は 基が付加されている構造及び付加されてい い構造のいずれもあり得ることをそれぞれ す。以下、上記式3に示される構造を有する 鎖を糖鎖3と、上記式2に示される構造を有 る糖鎖4と表すこととする。
特に本発明は、式3で示される構造を有する
糖鎖が、配列番号1に示されるアミノ酸配列
46位及び/又は50位若しくはそれらに相当する
Asn残基に結合した下記式1で示される構造を
する糖鎖及び/又は下記式2で示される構造を
有する糖鎖を有するハプトグロビン又はその
ペプチド断片を提供する。
上記式1及び式2において、SAはNアセチル イラミン酸を、Galはガラクトースを、GlcNAc N-アセチルグルコサミンを、Manはマンノース を、Fucはフコースを、βはβ結合を、αはα結 を、AsnはハプトグロビンのAsn残基を、それ れ示す。以下、式1及び式2で示される構造 有する糖鎖を糖鎖1及び糖鎖2と、それぞれ表 すこととする。
本発明者らによる研究の結果、上記糖鎖1 ~4、特に糖鎖1及び/又は糖鎖2、又は糖鎖4が結 合したハプトグロビンは、前立腺癌疾患で認 められる特異的な分子であることが確認され た。
ハプトグロビンは、肝実質細胞やリンパ などの成熟顆粒白血球(特に好酸球)で生合 されるタンパク質の一種であり、種々の等 点を有するisotypesの存在が知られている。ハ プトグロビンは、α鎖と配列番号1に示すアミ ノ酸配列からなるβ鎖を含んでおり、β鎖の4 のN-グリコシル化部位(Asn23、Asn46、Asn50及びA sn80)に種々の構造を有する糖鎖が結合した、 タンパク質の一種である。
ハプトグロビンは、溶血により生じた酸 ヘモグロビンと結合して複合体を形成する とで酸化ヘモグロビンの分解処理を促し、 化的血管障害毒性を中和したり、腎糸球体 らのヘモグロビンの喪失を防止したりする 能を有することが知られている。しかし、 立腺癌とハプトグロビンの機能との関係は 明である。
また、ハプトグロビンの発現レベルは、 々な疾患と関連して変動することが知られ いる。特にハプトグロビンは急性期反応蛋 としての特性を示す他、好酸球増加症、ネ ローゼ症候群、悪性腫瘍、亜急性甲状腺炎 外傷、急性活動性肺炎と関連して、肝臓以 で産生されるハプトグロビンを原因とする 清ハプトグロビン含有量の著しい増加が観 されることも知られている。
癌とハプトグロビンとの関連については Aleuria aurantiaレクチン(AAL)により染色される α1-6フコシル基によって糖修飾されたハプト ロビンの発現量が、膵癌を含む様々な癌に いて増大するという報告がされている。し し、前立腺癌との関連、とくに前立腺癌と 鎖1~4の何れか、例えば糖鎖1及び/又は糖鎖2 結合したハプトグロビンの発現量の変化と 関係は、これまでには報告がなかった。
本発明者らは、後に述べる実施例で示す うに、糖鎖1~4の何れか、例えば糖鎖1及び/ は糖鎖2が結合したハプトグロビンが前立腺 患者から採取された血液に存在している一 、当該ハプトグロビンは健常人の血液のみ らず良性前立腺疾患患者の血液にも殆ど存 していないことを見いだした。従って、糖 1~4の何れか、例えば糖鎖1及び/又は糖鎖2が 合したハプトグロビンは前立腺癌疾患で認 られる特異的な分子であり、前立腺癌の診 に供する前立腺癌マーカーとして利用する とができる。
また、糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合したハ トグロビンの構造についてさらに解析した ころ、ハプトグロビンβ鎖に糖鎖1及び/又は 糖鎖2が結合しており、また結合部位はハプ グロビンβ鎖に存在するN-グリコシル化部位 あるAsn46とAsn50の2箇所であることが確認さ た。かかる構造を有する糖鎖結合ハプトグ ビンは新規物質であり、先に説明したとお に、前立腺癌マーカーとしての有用性を有 る。従って、本発明は、前立腺癌マーカー して利用可能な糖鎖1~4の何れかが結合した プトグロビン、特に糖鎖4が結合したハプト ロビン又はハプトグロビンβ鎖のAsn46及び/ はAsn50に糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合した構造 からなる新規なハプトグロビンを提供する。
なお、糖鎖1~4に何れかが結合した前記ハ トグロビンは、生体内で合成された後、プ テアーゼ等の作用によってペプチド鎖が切 され、ペプチド断片へと形態が変化するこ も考えられる。従って、前記ハプトグロビ 由来のペプチド断片であって糖鎖1~4の何れ 、例えば糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合したペ チド断片を検出することで、糖鎖1~4の何れ 、例えば糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合したハ トグロビンが存在していたことを知ること できる。従って、ハプトグロビン由来のペ チド断片であって糖鎖1~4の何れか、例えば 鎖1及び/又は糖鎖2が結合したペプチド断片 また、前立腺癌マーカーとして利用可能で り、本発明の一態様である。
また、一塩基多形等によって、配列番号1 に記載のアミノ酸配列において1ないし数個 アミノ酸が欠失、置換もしくは付加したア ノ酸配列からなるハプトグロビンの存在も 定し得るが、その様な多形であっても、糖 1~4に何れかが結合したハプトグロビン、例 ば糖鎖1及び/又は糖鎖2が配列番号1の46位及 /又は50位に相当するAsn残基に結合したハプ グロビン、あるいはそのハプトグロビン由 のペプチド断片であって糖鎖1~4の何れか、 えば糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合したペプチ 断片もまた、本発明において前立腺癌マー ーとして利用され得る。
糖鎖1~4の何れか、例えば糖鎖1及び/又は 鎖2が結合した前記ハプトグロビンは、前立 癌患者の血清から分取することで入手する とができる。例えば、前立腺癌患者から採 した血清、及び健常人又は良性前立腺疾患 者から採取した血清からハプトグロビンを む主要血清蛋白画分を回収し、2次元SDSゲル 電気泳動を行って蛋白質の分離し、蛋白質染 色あるいはウェスタンブロッティング等を行 って、分子量40kd付近に検出される前立腺癌 者血清に特異的な蛋白質のスポットを回収 ればよい。
また、前立腺癌患者の血清中のハプトグ ビン分画をヘモグロビン固定化アフィニテ ーカラムに吸着させて分離した後、ゲル濾 法により分離したハプトグロビンβ鎖をト プシン処理して得られるグリコペプチド断 (42-54位からなるグリコペプチド1、75-90位か なるグリコペプチド2、18-41位からなるグリ ペプチド3)についてESI-MSまたはMALDI-TOF-TOF質 分析によって糖ペプチドの精密な質量を求 て、糖鎖1又は糖鎖2が結合したペプチド断片 を特定してもよい。
本発明は、配列番号1に示されるアミノ酸 配列又は当該アミノ酸配列においてN-グリコ ル化部位を除く1ないし数個のアミノ酸が欠 失、置換若しくは付加したアミノ酸配列から なり、糖鎖3及び/又は糖鎖4が結合したハプト グロビン、又は前記ハプトグロビン由来のペ プチド断片であって糖鎖3及び/又は糖鎖4が結 合した前記ペプチド断片と特異的に結合する 抗体であって、かつ糖鎖3及び/又は糖鎖4が結 合していないハプトグロビンには結合しない 、前記抗体を提供する。
特に本発明は、配列番号1に示されるアミ ノ酸配列の46位及び/又は50位若しくはそれら 相当するAsn残基に糖鎖1及び/又は糖鎖2が結 したハプトグロビン、又は前記ハプトグロ ン由来のペプチド断片であって糖鎖1及び/ は糖鎖2が結合した前記ペプチド断片と特異 に結合する抗体であって、かつ糖鎖1及び/ は糖鎖2が結合していないハプトグロビンに 結合しない、前記抗体を提供する。
上記の抗体は、先に説明した前立腺癌マ カーを特異的に認識、結合することができ ので、採取された血液等の検体を利用した 立腺癌の診断や前立腺癌の進行状態の把握 可能にする。
本発明の抗体は、先に説明したように、 立腺癌患者の血液等から回収される糖鎖1~4 何れか、例えば糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合 たハプトグロビン、又はハプトグロビンの プチド断片であって糖鎖1~4の何れか、例え 糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合した前記ペプチ 断片を抗原として、当業者に広く知られた 法によって調製することができる。
免疫は、前記の抗原を必要に応じて適当 アジュバントと共にマウス、ラット、ウマ サル、ウサギ、ヤギ、ヒツジなどの哺乳動 に静脈内注射、皮下注射、腹腔内注射など より投与し、数日から数週間間隔で、好ま くは4~21日間隔で行えばよい。
また抗体は、最終の免疫日から2~3日後に 該動物の全血を採集して血清中の抗体画分 回収し、抗原として用いた糖鎖1~4の何れか 例えば糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合したハプ グロビン、又はハプトグロビンのペプチド 片であって糖鎖1~4の何れか、例えば糖鎖1及 び/又は糖鎖2が結合した前記ペプチド断片と 糖鎖1~4が結合していないハプトグロビンと 組み合わせたスクリーニングを行って、糖 1~4の何れか、例えば糖鎖1及び/又は糖鎖2が 合したハプトグロビン、又はハプトグロビ のペプチド断片であって糖鎖1~4の何れか、 えば糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合した前記ペ チド断片に特異的に結合する抗体を単離、 製して使用することが望ましい。
あるいは、免疫した動物から脾臓細胞、 ンパ節細胞、末梢血細胞等の抗体産生細胞 当該動物から採集し、これをミエローマ細 等の株化細胞と融合させて、本発明の前立 癌マーカーに特異的なモノクローナル抗体 産生するハイブリドーマ細胞を調製し、当 モノクローナル抗体を製造、回収して使用 てもよい。本発明の前立腺癌マーカーに特 的なモノクローナル抗体は、先に述べたよ な、抗原として用いた糖鎖1~4の何れか、例 ば糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合したハプトグ ビン、又はハプトグロビンのペプチド断片 あって糖鎖1~4の何れか、例えば糖鎖1及び/ は糖鎖2が結合した前記ペプチド断片と、糖 1~4が結合していないハプトグロビンとを組 合わせたスクリーニングによって特定する とができる。
本発明の抗体の製造は、特別な操作や条 を特に必要とせず、当業者に広く知られた た利用可能な方法や材料、例えば動物の免 に関する操作、動物から抗体を回収し精製 る操作、動物から抗体産生細胞を回収して ノクローナル抗体を産生するハイブリドー 細胞を調製する操作、並びそれらの操作で 用可能な試薬、ミエローマ細胞などを用い 行うことができる。
また本発明は、被験者から採取された検 を準備する工程、及び当該検体から糖鎖1~4 例えば糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合したハプ グロビン、又はハプトグロビンのペプチド 片であって糖鎖1~4、例えば糖鎖1及び/又は 鎖2が結合した前記ペプチド断片を検出する 程を含む、前立腺癌マーカーの検出方法を 供する。
検出は定性的であっても、また定量的に 出してもよい。本発明の方法で対象となり る検体としては、生検試料、体液試料、好 には、血液(血清、血漿等)を挙げることが きる。また、糖鎖1~4の何れか、例えば糖鎖1 び/又は糖鎖2が結合したハプトグロビン、 はハプトグロビンのペプチド断片であって 鎖1~4の何れか、例えば糖鎖1及び/又は糖鎖2 結合した前記ペプチド断片の検出は、ゲル 気泳動、キャピラリー電気泳動法等の電気 動法、HPLCやガスクロマトグラフィーなどの ロマトグラフィー法、ESI-MS又はMALDI-TOF-TOFな どの質量分析法等を用いて行うことができる 。
また、糖鎖1~4の何れか、特に糖鎖4、又は 糖鎖1及び/又は糖鎖2に特異的に結合するレク チンを用いた糖鎖構造の定性、定量も行うこ とができる。このようなレクチン類としては Phaseolus vulgaris Lectin(PHAL)、Aleuria aurantica Lect in(AAL)又はLotus tetragonolobus lectin(Lotus)等が挙 られるが、これらに限定されることはない さらに、このようなレクチン類と上記抗体 合わせて使用することも可能である。
また、後の実施例に示すように、対象者 ら採取される検体、好ましくは血清中のハ トグロビンへのレクチンの結合量を測定し その測定値又はハプトグロビンの単位量当 りのレクチンの結合量を指標とすることに って、前立腺癌と良性前立腺疾患とを区別 ることができる。
この様に、本発明は、被験者から採取さ た検体を準備する工程、及び当該検体中の プトグロビン及び/又はペプチド断片に対す るレクチンの結合量を測定する工程を含む、 前立腺癌診断のためのデータとしてレクチン 結合量の測定値又はその演算値を提供する方 法を与えるものである。
本発明において特に好ましいレクチンはP HALである。このレクチンは3分岐又は4分岐構 を有する糖鎖におけるβ1→6Manβ1分岐を特異 的に認識して結合する性質を有している。本 発明に係るハプトグロビンβ鎖は、係るβ1→6 Manβ1分岐を含む3分岐又は4分岐構造を有する 鎖が結合していることから、PHALを用いるこ とによって、前立腺癌と良性前立腺疾患とを より高い精度で区別することができる。
また、先に説明した本発明の抗体を利用 て、酵素免疫測定法、2抗体サンドイッチELI SA法、金コロイド法、放射免疫測定法、ラテ クス凝集免疫測定法、蛍光免疫測定法、ウ スタンブロッティング法、免疫組織化学法 表面プラズモン共鳴法(以下、SPR法と記す) による免疫学的検出を行ってもよい。なお 反応用緩衝液、蛍光試薬、固相担体、ラベ 物質、その他免疫学的な検出を行うために 要とされる各種の試薬や抗体をラベル化す 方法などは、必要に応じて、当業者に広く られたまたは利用可能な各種材料、試薬、 ベル法を用いればよい。
さらに本発明は、前記検出法に利用可能 キットも提供する。キットには、先に例示 た検出方法に応じて、当該方法の実施に必 なあるいは当該方法の実施を容易にする試 や機器を含ませることができる。例えば、 鎖1~4の何れか、例えば糖鎖1及び/又は糖鎖2 結合したハプトグロビン又はハプトグロビ のペプチド断片であって糖鎖1~4の何れか、 えば糖鎖1及び/又は糖鎖2が結合した前記ペ チド断片を、コントロール試料あるいはス ンダード試料として含まれていてもよく、 た免疫学的検出を行うためのキットは、本 明の抗体を含んでいることが望ましい。
以下、非限定的な実施例を示して、さら 本発明を詳細に説明する。
<実施例1>
1)ハプトグロビン発現量の確認
前立腺癌患者12名、良性前立腺疾患患者9名
健常人7名からそれぞれ末梢血を採取し、血
清を調製した。各血清中のハプトグロビンレ
ベルを、抗ヒトハプトグロビンβ鎖ウサギ抗
及び抗ヒトハプトグロビンα鎖ウサギ抗体
用いたウェスタンブロッティングによって
定した(図1)。その結果、前立腺癌患者の血
において、ハプトグロビン発現量の顕著な
加が確認された。
2)ハプトグロビンの精製
Changら(J. Chromatogr. B. Analyt. Technol. Biomed.
Life Sci.、2003年、第790巻、第209-216頁)に記載
れた方法に従って、CNBrSepharose4B(Pharmacia社)に
新鮮血より調製したヒトヘモグロビンを結合
させたアフィニティーカラム(1.0×18cm、容積14
mL)を、PBS緩衝液を用いて作製した。1)で採取
た各試料血清を上記カラムにロードして非
着画分を除いた。PBS緩衝液でカラムを洗浄
、0.15MのNaCl(pH11)でカラムに吸着したApo-1を
出させた後に、5Mの尿素を含む0.15MのNaCl(pH11)
溶液でハプトグロビンを溶出した(図2A)溶出
分をAmicon Centricon Plus-70(Millipore社)を用いて
塩し、さらに精製水で洗浄した後、凍結乾
して、粗ハプトグロビンを得た。
粗ハプトグロビンを100mMのNH 4 HCO 3 溶液(pH8.5)に溶解し、DTTを終濃度150mMとなるよ うに加え、NaOHを用いてpHを8.3に維持し、37℃ 1時間、窒素下でインキュベートし、ジスル フィド結合を切断した。Minekiら(Proteomics、2002 年、第2巻、第1672-1681頁)及びBruneら(Anal. Bioche m.、1992年、第207巻、第285-290頁)の方法に従い 300mMのアクリルアミドを加えてチオール基 アルキル化してPAM(propionic acetamide)化した。 応液をMillipore Ultrafree-MC(Millipore社)で濾過し 、Superdex200 TM 10-300GL(Pharmacia社、1.0×30cm、ベッド容量24mL)を い、0.15MのNaClを含むリン酸緩衝液pH7.4でゲ 濾過(図2B)を行い、ハプトグロビンβ鎖(40kDa) 分取した。更に、その分画物を透析チュー に入れ、0.1%酢酸溶液で透析し、凍結乾燥し て、1)の各試料について精製ハプトグロビン 鎖を得た。
3)ハプトグロビンβ鎖から回収される糖鎖構
の分析
2)で精製した各試料のハプトグロビンβ鎖を
それぞれ50mMのammonium bicarbonate(pH8.5)中で10ユ
ットのPNGase-F(Roche Applied Science社)を用いて
37℃で18時間以上処理した。遊離したN-グリ
ンをNishimuraら(Angew. Chem. Int. Ed. Engl.、2004
、第44巻、第91-96頁)の方法に従って精製し、
さらにシアル酸残基のカルボキシ基をメチル
エステル化した後、Ultraflex TOFマススペクト
メーター(Bruker社)を用いてMALDI-TOF分析を行
た。 前立腺癌患者、良性前立腺疾患患者、
健常人それぞれの精製ハプトグロビンβ鎖由
のN-グリカンについてのMALDI-TOF分析のチャ
トを図3に示す。
各試料に共通する主要なグリカンはモノ- 及びジシアリル化2分岐構造(分子イオンm/z2375 .9及びm/z2681.0)を有していた。また全ての試料 がトリシアリル化3分岐構造(分子イオンm/z3352 .2)を含んでいたが、この構造は前立腺癌試料 に多く含まれていた。またジシアリル化3分 構造(分子イオンm/z3046.2)が前立腺癌試料と良 性前立腺疾患試料にわずかに存在していた。 最も顕著な相違は、前立腺癌試料(図3上段)に おける分子イオンm/z3498.2の存在である。この シグナルはモノフコシル化3分岐グリカン(分 イオンm/z3497.3)に相当し、良性前立腺疾患試 料(図3中段)にも健常試料(図3下段)にも存在し なかった。
4)糖鎖結合部位の特定
2)で精製した各試料の精製ハプトグロビンβ
鎖4~8μgを50mMのammonium bicarbonate溶液(pH7.8)に0.2~
0.4mg/mLとなるように溶解し、0.5μgの修飾トリ
シンで37℃、2時間消化した。100℃で3分間イ
ンキュベートしてトリプシン反応を停止させ
た。トリプシン消化物に1-ブタノール/エタノ
ール/水=4:1:1(体積比)の混合液1mL中で15μLのSeph
arose4Bと混合して緩やかに45分間撹拌した。同
溶媒でSepharose4Bを2回洗浄し、エタノール/水=1
:1(体積比)で30分間インキュベートした。液相
を回収し、濃縮乾固した。さらに、グリコペ
プチド分析のため、C18逆相カラムを用いて0.1
%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリルの5-
50%リニアグラジエント溶出を行った。このト
リプシン処理と回収作業は、Asn46とAsn50を含
42-54位からなるグリコペプチド1、Asn80を含む
75-90位からなるグリコペプチド2及びAsn23を含
18-41位からなるグリコペプチド3の計3種類の
グリコペプチドを与える。回収されたグリコ
ペプチド画分を、10mg/mLの2,5-ジヒドロキシ安
香酸と混合し、パルスイオン抽出装置を備
たUltraflex TOFマススペクトロメーター(Bruker
)を用い、パルスUVレーザービーム(窒素レー
ザー、337nm、10ヘルツHz)で生じるイオンを25.0k
Vで加速してリニアーTOF分析を行い、結果と
て図4を得た。各分子イオンにアトリビュー
される糖鎖構造を、表1に示す。
図4に示されるように、Asn46とAsn50を含む(A )グリコペプチド1の糖鎖修飾の多様性は、良 前立腺疾患試料に比較して、前立腺癌試料 おいて増加した。また、表1に示す通り、前 立腺癌試料において, 分子イオンがm/z6668.2、 m/z7328.9のフコシル化された3分岐グリカンを するグリコペプチドが顕著に増加した。
また、Asn46とAsn50を含むグリコペプチド1 糖鎖修飾の多様性は、前立腺癌試料と良性 立腺疾患試料との間のN-グリカン構造とその 質が実質的に異なることを示している。前立 腺癌試料(図4上段)では、フコシル化された種 と少なくとも一つの3分岐グリカンを含む糖 結合ペプチド断片量の顕著な増加を示し、 性前立腺疾患試料(図4下段)では3分岐グリカ を有する糖鎖結合ペプチド断片に相当する グナル強度が前立腺癌試料と比較して顕著 減少している。m/z6638及びm/z7328におけるフ シル化コンポーネントは殆ど視認できない 、これは前立腺癌試料と比較してフコシル グリカンを有する糖鎖結合ペプチド断片が 少していることを示している。健常試料で フコシル化3分岐グリカン構造に相当するシ ナルを観察することはできなかった。前立 癌試料ではAsn80に3分岐構造が確認できるが 良性前立腺疾患試料には認められなかった またAsn23には前立腺癌試料、良性前立腺疾 試料の何れにも3分岐構造は確認されなかっ 。
以上から、Asn46とAsn50を含む糖鎖結合ペプ チド断片のみがフコシル化3分岐構造のシグ ルを与えることが確認された。
5)フコシル化部位の決定
イ)完全メチル化N-グリカンの調製
2)で精製した各試料の精製ハプトグロビンβ
鎖20μgを用いて再度還元アルキル化(カルボキ
シアミドメチル化)し、50mM Ammonium carbonate(pH8
.5)に対し 4℃、72時間透析した。凍結乾燥後
シーケンス用のトリプシン(Promega社)を用い
37℃、18時間消化した。その後SepPakカートリ
ッジC18(Waters社)でグリコペプチドを精製し、
製したグリコペプチドを、50mMのammonium bisca
rbonate(pH8.5)中で10ユニットのPNGase-F(Roche Applied
Science社)を用いて、37℃で18時間以上処理し
。再度SepPakC18カートリッジでN-グリカンを
製し、その後水酸化ナトリウムを用いた方
によりN-グリカンの完全メチル化を実施した
。
ロ)完全メチル化O-グリカンの調製
2)で調製した精製ハプトグロビンβ鎖に400mL
1M potassium borohydride/0.1M水酸化カリウム溶液
を加え、45℃で24時間インキュベートし、糖
の還元的脱離を行った。反応を数滴の酢酸
加えて停止させ、Dowex beads minicolumn purificat
ionを用いて脱離したO-グリカンを洗浄し、次
で10%のメタノール酢酸を用いてホウ酸を除
した。さらに、脱離したO-グリカンをSutton-S
mithら(Cell Biology、A Laboratory Handbook、San Diego
、CA: Academic Press、2005年)のプロトコールに
って完全メチル化を行い、完全メチル化し
O-グリカンを得た。
ハ)MALDI-TOF MS解析
イ)ロ)の各操作で得た試料それぞれを10μLの
メタノールに溶解し、1:1(容量比)の2,5-ジヒド
ロキシ安息香酸と混合後、Perseptive Biosystems
Voyager DE-STR TM
マススペクトロメーターを用いて、各試料に
関するMALDI-TOF MSデータを得た。またMS/MSデー
タを4800 MALDI-TOF/TOFマススペクトロメーター(A
pplied Biosystems社)を用いて得た。衝突エネル
ーは1kV、アルゴンガスを衝突ガスとした。
前立腺癌試料の完全メチル化N-グリカン MALDI-TOFプロファイル(図5)での主要なシグナ は、図3に示される結果と一致していた。た し、ここで用いた完全メチル化法のため、 感度化された多数の極微量の糖鎖修飾が検 された。例えばフコシル化2分岐構造(m/z2967) , ジフコシル化3分岐構造(m/z3952)、及び4分岐 造(m/z3691、m/z3865、m/z4053、m/z4226、m/z4414、m/z4 587及びm/z4762)も観察された。
図5のフコシル化された3分岐構造において フコースの付いている位置の確定は重要な とであり、特にコアに存在するか、分岐側 存在するか、質量分析で証明されていなか た。質量分析のMS/MS分析によりそれぞれフコ ースを含む3分岐構造を解析した結果を図6A~C 示す。その結果、図6Aおよび図6Bに存在する SLe x あるいはSLe a エピトープに相当するスペクトルm/z1021が観 された。さらに、高質量領域にそれらのイ ンをMS/MSで失った残りのm/z19659およびm/z2780に 相当する強い強度のイオンが存在した。同様 の解析から、ジフコシル化3分岐構造(m/z3952) おいても二個のSLe x 、SLe a が観察された(図6C)。また、コアフコシル化 微量の存在は、還元末端糖のロスに相当す m/z2690及びm/z3501近傍のバックグランドが比較 的高いことからその可能性は完全には除外で きないが、明確な信号としては観察されなか った。
以上の結果から、前立腺癌試料に存在す 糖鎖は、ハプトグロビンの46位と50位に存在 し、その構造は下記式の通りであることが確 認された。
<実施例2>
新しく11人の前立腺癌患者血清、10人の前立
腺良性疾患患者血清、7人の正常男性血清、1
の正常女性血清を準備し、実施例1の1)~5)と
様の実験を繰り返した結果、上記式1、式2
構造に側鎖としてGlcNAcβ1やフコースなどが
らに付加された構造を有する糖鎖の存在が
前立腺癌患者において特異的に確認された
式1、式2と新たに確認された側鎖を有する糖
の構造は、下記の式3として表すことができ
。
上記式3において、SAはNアセチルノイラミ ン酸を、Galはガラクトースを、GlcNAcはN-アセ ルグルコサミンを、Manはマンノースを、Fuc フコースを、βはβ結合を、αはα結合を、As nはハプトグロビンのAsn残基を、±は各基が付 加されている構造及び付加されていない構造 のいずれもあり得ることをそれぞれ示す。
また、上記の繰り返し実験の結果、下記 4で示される構造の糖鎖を有するハプトグロ ビンも、前立腺癌患者における特異的なハプ トグロビンとして検出された。
上記式4において、SAはNアセチルノイラミ ン酸を、Galはガラクトースを、GlcNAcはN-アセ ルグルコサミンを、Manはマンノースを、Fuc フコースを、βはβ結合を、αはα結合を、As nはハプトグロビンのAsn残基を、±は各基が付 加されている構造及び付加されていない構造 のいずれもあり得ることをそれぞれ示す。
なお、この糖鎖構造は、実施例1の3)の解 結果を示す図3におけるm/z3717.98で示される 鎖の構造と同じであることが、後の実験に って確認された。
<実施例3>
米国人の前立腺癌患者11名の血清サンプル
前立腺炎等の良性前立腺疾患患者10名の血清
サンプル、及び健常人8名の血清を1つにまと
てサンプルとした。各サンプル中のハプト
ロビンを実施例1と同様にして分離した。タ
ンパク質のS-S結合を切断後、それぞれに対し
て、実施例1の2)と同様にしてハプトグロビン
を定量した。ハプトグロビン200ngを5%の2-メル
カプトエタノール中で5分間90℃処理した後、
10%SDS-PAGEを行い、SDSゲルからPVDF膜に転写した
。
転写後のPVDF膜を、3%BSAを含むTBS緩衝液(140 mMのNaClを含む10mMトリス塩酸緩衝液pH8.0)中に 温で1時間置いた後、20μg/mLのPHALとホースラ ィッシュパーオキシダーゼとのコンジュゲ ト(PHAL/HRP、EY Laboratory社)を含むTBS緩衝液又 同量のAALとHRPとのコンジュゲート(AAL/HRP)を むTBS緩衝液にPVDF膜を移し、4℃で18時間イン キュベートした。結合したPHAL/HRP又はAAL/HRPを VectastainABC reagent(Vector labs社)を用いて検出し 、そのバンドをdensitometryで測定し、バンドの 密度と面積からScion immage Program(Scion社、www.s cioncorp.com/)を用いて一定量のハプトグロビン 対するPHALの結合量を測定した(測定1)。
さらにこのPVDF膜をStripping buffer(2%のSDSと0 .78%の2-メルカプトエタノールを含む62.6mMトリ ス塩酸緩衝液pH6.7)中に60℃で20分置き、次い TBS緩衝液で5分×5回洗浄した後、抗ヒトハプ グロビンウサギ抗体(Daco社)を用いてイムノ ロッティングを行い、上記と同様にしてdens itometryとScion immage Programを用いて、一定量( 記のレクチン結合量に対する値と同一量)の プトグロビンに対する抗ハプトグロビン抗 の結合量を測定した(測定2)。
測定1の値を測定2の値で割って得られる をブロット指数とすると、PHALに関するブロ ティング指数は、前立腺癌患者サンプル11 中9例が0.4以上(80.8%)であるのに対して、良性 前立腺疾患患者サンプル及び健常人サンプル における同指数が0.4以上のものは計11例中2例 (18.2%)であった(表2、図7)。
この様に、PHALに関する「ブロッティング 指数」を測定し、同指数値として0.4をメルク マールとすることにより、前立腺癌と良性前 立腺疾患又は健常とをほぼ識別することがで きることが確認された。一方、AALに関するブ ロッティング指数については、前立腺癌と良 性前立腺疾患又は健常との間に意義のある相 関は確認されなかった。
本発明のハプトグロビンは前立腺癌マー ーとして利用可能であり、被験者から採取 れた血液等の検体において当該マーカーを 出することで、陽性正診率、陰性正診率、 異性、感度等に優れた前立腺癌特異的血清 断を可能とするものである。
Next Patent: IMAGE READING DEVICE, AND MEDIUM TREATING DEVICE
