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Title:
OFFSET ADJUSTING CIRCUIT FOR BRIDGE CIRCUIT OUTPUT VOLTAGE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/051180
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an offset adjusting circuit for a bridge circuit output voltage, which can adjust and set easily the temperature coefficient (TCR) of an offset correcting resistance element. In this bridge circuit output voltage offset adjusting circuit, two sets of series resistance elements having sensitive resistance elements connected in series are connected in parallel between a supply input terminal and a ground terminal, so that the voltages at the medians of the individual series resistance elements are extracted as median voltages. Temperature characteristic adjusting resistance elements for performing the offset so that the medians of the middle point voltage differences may be those of the output ranges of a differential amplifier are arranged in series with the individual series resistance elements at diagonal positions across the individual medians of the individual series resistance elements. The individual temperature characteristic adjusting resistance elements have their temperature coefficients set smaller than those of the series resistance elements. The temperature characteristic adjusting resistance elements are made of a laminated structure of a thin film layer of Ni, Fe and Cr and a thin film layer of Ta or TaN.

Inventors:
ISHIZONE, Masahiko (1-7, Yukigaya-otsukamachi, Ota-k, Tokyo 01, 1458501, JP)
石曽根 昌彦 (〒01 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプス電気株式会社内 Tokyo, 1458501, JP)
UMETSU, Eiji (1-7, Yukigaya-otsukamachi, Ota-k, Tokyo 01, 1458501, JP)
Application Number:
JP2008/068753
Publication Date:
April 23, 2009
Filing Date:
October 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
ALPS ELECTRIC CO., LTD. (1-7 Yukigaya-otsukamachi, Ota-ku Tokyo, 01, 1458501, JP)
アルプス電気株式会社 (〒01 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 Tokyo, 1458501, JP)
ISHIZONE, Masahiko (1-7, Yukigaya-otsukamachi, Ota-k, Tokyo 01, 1458501, JP)
石曽根 昌彦 (〒01 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプス電気株式会社内 Tokyo, 1458501, JP)
International Classes:
G01D3/028; G01L19/04; G01R17/10; G01D3/028; G01L19/04; G01R17/00
Attorney, Agent or Firm:
MIURA, Kunio et al. (Nishiwaki Building 4F, 1-4 Kojimachi 4-chom, Chiyoda-ku Tokyo 83, 1020083, JP)
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Claims:
電源入力端子と接地端子との間に、感応抵抗素子が直列接続された直列抵抗素子が二組並列に接続され、各直列抵抗素子の中点の電圧が中点電圧として取り出され、
 前記中点電圧差の中央値が前記差動増幅器の出力レンジの中央値となるようにオフセットする温度特性調整抵抗素子が、前記各直列抵抗素子の前記各中点を挟んだ対角位置に、各直列抵抗素子と直列となるように配置され、
 前記各温度特性調整抵抗素子の温度係数を、前記直列抵抗素子の温度係数よりも小さく設定された、ブリッジ回路の出力電圧オフセット調整回路であって、
 前記温度特性調整抵抗素子が、Ni、又はNiFeとCrとからなる薄膜層と、Ta又はTaNからなる薄膜層を含む積層構造であることを特徴とするブリッジ回路出力電圧のオフセット調整回路。
請求の範囲1記載のブリッジ回路出力電圧のオフセット調整回路において、NiFeCrの組成比は、組成式、(Ni x Fe (1-x) ) (100-y) Cr y  において、x=0.3~1、y=20~45at%の範囲で設定されているブリッジ回路出力電圧のオフセット調整回路。
請求の範囲1記載のブリッジ回路出力電圧のオフセット調整回路において、NiFeCrの組成比は、組成式、(Ni x Fe (1-x) ) (100-y) Cr y  において、x=0.8~1、 y=35~42at%の範囲で設定されているブリッジ回路出力電圧のオフセット調整回路。
請求の範囲1乃至3のいずれかに記載のブリッジ回路出力電圧のオフセット調整回路において、前記温度特性調整抵抗素子の温度係数は、Ni、Fe及びCrからなる薄膜層の厚さと、Ta又はTaNからなる薄膜層の厚さによって設定されているブリッジ回路出力電圧のオフセット調整回路。
Description:
ブリッジ回路出力電圧のオフセ ト調整回路

 本発明は、センサ出力等を測定するブリ ジ回路出力電圧のオフセット調整回路に関 る。

 従来、圧力センサ、荷重センサ、加速度 ンサ等のセンサ出力を環境、回路内の温度 化による変動を極力排除するために、ブリ ジ回路が使用されている。従来のグランド 続を有し、定電流駆動するブリッジ回路111 、図10に示した。定電流電源113から供給さ た定電流Isは、ブリッジ回路111を構成する、 直列接続された2組の直列抵抗素子R1、R4と直 抵抗素子R2、R3に流れる。直列抵抗素子R1、R 4の間の中点電圧Vout1、直列抵抗素子R2、R3の の中点電圧Vout2がセンサ出力として取り出さ れ、オペアンプ115の非反転入力端子、反転入 力端子に入力され、差動増幅されて出力電圧 Voとして出力される。これらの直列抵抗素子R 1、R4、直列抵抗素子R2、R3は、例えば磁気抵 素子やピエゾ素子などの感応抵抗素子で形 されている。図11(A)、(B)に、センサ出力、出 力電圧と圧力との関係をグラフとして示した 。同図において、横軸は圧力(kPa)、縦軸は、( A)がセンサ出力(Vout1-Vout2)、(B)が出力電圧(Vo) ある。

 このブリッジ回路111では、抵抗素子R1乃 R4は、0(kPa)時のセンサ出力(Vout1-Vout2)が0とな ようにオフセット調整されている。このセ サ出力(Vout1-Vout2)を入力したときの出力電圧 Voは、オペアンプ115の出力レンジの最低値と り、センサ出力(Vout1-Vout2)が増大すると、出 力電圧Voは比例して増大する。この出力電圧V oを測定することにより、抵抗素子R1乃至R4に 荷された圧力を測定していた。

 また、ブリッジ回路111は温度変化の影響を けて誤差を生じる。このような温度特性を 償するために、抵抗素子R1乃至R4よりも温度 係数の小さいオフセット補正用抵抗素子を接 続する構成が知られている(特許文献1)。

特開2000-310504号公報

 しかし、従来のブリッジ回路構成では、 ペアンプ115の増幅レンジの半分しか利用で ないので、本来備えたオペアンプ115の分解 の半分しか利用できていなかった。しかも 来のオフセット補正用抵抗素子を接続する 成は、オフセット補正用抵抗素子の温度特 を考慮していないので、ブリッジ回路出力 温度特性が変化してしまい、温度特性も悪 してしまう問題があった。

 また、一般的に温度係数TCRの値はその材 固有の値であるため、膜厚や形状によってT CRの値を調整することは困難であり、適切な 度係数TCR値のオフセット補正用抵抗素子を ることが困難であった。

 そこで本発明は、差増増幅回路の全分解 を利用可能として分解能を高めるとともに 温度特性を高めることができるブリッジ回 において、オフセット補正用抵抗素子の温 係数TCRの調整、設定が容易なブリッジ回路 力電圧のオフセット調整回路を提供するこ を目的とする。

 前記目的を達成する本発明は、電源入力 子と接地端子との間に、感応抵抗素子が直 接続された直列抵抗素子が二組並列に接続 れ、各直列抵抗素子の中点の電圧が中点電 として取り出され、前記中点電圧差の中央 が前記差動増幅器の出力レンジの中央値と るようにオフセットする温度特性調整抵抗 子が、前記各直列抵抗素子の前記各中点を んだ対角位置に、各直列抵抗素子と直列と るように配置され、前記各温度特性調整抵 素子の温度係数を、前記直列抵抗素子の温 係数よりも小さく設定された、ブリッジ回 の出力電圧オフセット調整回路であって、 記温度特性調整抵抗素子を、Ni、又はNiFeとC rとからなる薄膜層と、Ta又はTaNからなる薄膜 層を含む積層構造としたことに特徴を有する 。

 実際的には、NiFeCrの組成比を、組成式、(Ni x Fe (1-x) ) (100-y) Cr y  において、x=0.3~1、y=20~45at%の範囲で設定す 。
 より好ましくは、NiFeCrの組成比は、組成式 (Ni x Fe (1-x) ) (100-y) Cr y において、x=0.8~1、 y=35~42at%の範囲で設定す 。

 本発明において前記温度特性調整抵抗素 の温度係数は、Ni、Fe及びCrからなる薄膜層 厚さと、Ta又はTaNからなる薄膜層の厚さに って設定される。

 以上の通り本発明によれば、温度特性の 化が小さく、温度変化による影響が小さい リッジ回路出力電圧のオフセット調整回路 温度特性調整用抵抗素子が、Ni、Fe及びCrか なる薄膜層と、Ta又はTaNからなる薄膜層の 層によって形成されるので、温度係数を所 の値に設定することが容易になった。

本発明の出力電圧オフセット調整回路 適用したブリッジ回路の一実施形を示す回 図である。 同実施形態のブリッジ回路によりオフ ットされたセンサ出力、増幅後出力と圧力 の関係をグラフで示す図であって、(A)はセ サ出力と圧力、(B)は増幅後の出力電圧と圧 との関係を示す図である。 (A)乃至(D)は、同実施形態のブリッジ回 を使用して、圧力(kPa)と出力電圧(Vout1-Vout2) の関係を異なる温度係数TCR毎にシミュレー ョンした結果をグラフで示した図である。 (A)乃至(D)は、同実施形態のブリッジ回 を使用して、温度特性調整用抵抗素子と感 温度特性の関係を異なる温度係数TCR毎にシ ュレーションした結果をグラフで示した図 ある。 (A)乃至(C)は、同実施形態のブリッジ回 を使用して温度特性調整用抵抗素子の値と 度特性変化の関係を異なる圧力毎にシミュ ーションした結果をグラフで示した図であ 。 同実施形態のブリッジ回路を使用して 温度特性調整用抵抗素子の温度係数TCRとオ セット温度特性の変化レンジとの関係をシ ュレーションした結果をグラフで示した図 ある。 同実施形態のブリッジ回路において、 度調整用抵抗素子部分を縦断して示した断 図である。 同実施形態の温度特性調整用抵抗素子 、Ta層の厚さ(膜厚)を一定としてNiFeCr層の厚 さ(膜厚)変えた場合のシート抵抗Rsと温度係 TCRの変化をグラフにして示した図である。 同実施形態の温度特性調整用抵抗素子 、NiFeCr層の厚さ(膜厚)を一定とし、Ta層の厚 さ(膜厚)を変えた場合のシート抵抗Rsと温度 数TCRの変化をグラフにして示した図である 従来のブリッジ回路の回路図である。 同従来のブリッジ回路によるセンサ出 力、増幅後出力と圧力との関係をグラフで示 す図であって、(A)はセンサ出力と圧力、(B)は 増幅後出力と圧力との関係を示す図である。

符号の説明

11 ブリッジ回路
13 定電流電源
15 オペアンプ(差動増幅器)
R1 R4 直列抵抗素子
R2 R3 直列抵抗素子
dR4 dR2 温度特性調整用抵抗素子

 以下本発明について、図に示した実施形 に基づいて説明する。図1は、本発明を適用 したブリッジ回路の実施形態を示す図である 。このブリッジ回路11は、直列に接続された 列抵抗素子R1、R4と直列抵抗素子R2、R3の2組 、グランドに接続されるノードと定電流電 13からの入力ノードとの間に並列接続され 定電流電源13から供給された定電流Isが入力 れ、直列抵抗素子R1、R4と直列抵抗素子R2、R 3に流れる。そうして直列抵抗素子R1、R4の間 生じる中点電圧Vout1及び直列抵抗素子R2、R3 間に生じる中点電圧Vout2が、センサ出力と て取り出される。この実施形態の抵抗素子R1 乃至R4は、磁気に感応する磁気抵抗素子、又 圧力に感応するピエゾ素子などの、感応抵 素子である。

 センサ出力として取り出された中点電圧V out1、中点電圧Vout2は、オペアンプ15の非反転 力端子、反転入力端子に入力され、差動増 されて、出力電圧Voとして出力される。つ り、中点電圧Vout1、Vout2の差(Vout1-Vout2)がセン サ出力(電圧)として出力され、オペアンプ15 より差動増幅され、出力電圧Voとして出力さ れる。

 さらにこのブリッジ回路11では、中点電 Vout1、Vout2を挟んだ対角位置に、つまり抵抗 子R4と中点電圧Vout1の間、及び中点電圧Vout2 抵抗素子R2との間に、温度特性調整用抵抗 子dR4、dR2が直列に配置されている。温度特 調整用抵抗素子dR4、dR2の抵抗値は、センサ 力(Vout1-Vout2)の出力レンジの中央値が、オペ ンプ15の出力レンジの中央値となるように 定されている。

 このブリッジ回路11において、圧力(kPa)と センサ出力(Vout1-Vout2)との関係、及び圧力(kPa) と出力電圧Voとの関係をシミュレートした結 を、図2(A)、(B)に示した。このシミュレート では、定電流電源13からの入力電流Isは0.15mA センサ出力(Vout1-Vout2)の出力レンジは圧力換 で0乃至100(kPa)、オペアンプ15の出力電圧Voの レンジは0乃至5.0(V)であって、圧力レンジの 央値である圧力50(kPa)のときに、出力電圧Vo 出力レンジの中央値である2.5(V)となるよう 、温度特性調整用抵抗素子dR4、dR2の抵抗値 設定してある。図2(A)において、縦軸はセン 出力(Vout1-Vout2)、横軸は圧力(kPa)、図2(B)にお いて、縦軸は出力電圧(V)、横軸は圧力(kPa)で る。

 このような条件に基づき温度特性調整用 抗素子dR4、dR2の抵抗値を設定することによ 、オペアンプ15の出力レンジ全域を使用す ことが可能になり、出力電圧Voのレンジが2 になり、分解能も2倍になる。

 さらに本発明の実施形態では、温度特性 補償するために、温度特性調整用抵抗素子d R4、dR2の温度係数TCRは、他の抵抗素子R1乃至R4 よりも小さく設定し、温度特性を悪化させる ことなくオフセット電圧をシフトさせること を可能にした。

 次に、このブリッジ回路11において、温 特性調整用抵抗素子dR4、dR2の最適な温度係 TCRを求めたシミュレーション結果を添付の に示したグラフを参照して説明する。

 抵抗素子R1乃至R4は、ピエゾ素子により形成 してある。
温度5℃、圧力100(kPa)のとき、抵抗素子R1、R3 4.993(ω)抵抗素子R2、R4は4.743(ω)、温度係数TCR 、約1500(ppm/℃)である。
 温度特性調整用抵抗素子dR4、dR2は、 dR2=dR4= 160(ω) 温度係数TCRは、1500~-800(ppm/℃)の範囲で 設定できる。以上の通り数値設定されたブリ ッジ回路11において、温度特性調整用抵抗素 dR4、dR2の温度係数TCRを500、200、100、0(ppm/℃) に設定した場合のシミュレーション結果を図 3乃至図6にグラフ化して示した。

 なお、上記シミュレーションのように抵 素子R1、R3と抵抗素子R2、R4との間に抵抗差 あるときは、抵抗の小さい方である抵抗素 R2と中点との間及び抵抗素子R4と中点との間 、温度特性調整用抵抗素子dR2、dR4を入れる が好ましい。オフセット方向が逆にならな ようにするためである。

 この実施形態において、感度温度測定の変 率、オフセット温度特性の変化率、オフセ ト温度特性の変化レンジを、以下の通り定 する。
 感度温度特性の変化率:
 圧力をある範囲、この実施形態では26から11 0(kPa)に変化させたときに得られる出力電圧の レンジが感度となるが、この感度は温度毎に 変化する。そこでこの実施形態では、10℃環 での感度を基準として、-20、-10、10、25、40 環境における感度差を求め、これらを10℃ おける感度で除算し、パーセント(%)表示し ものを感度温度特性の変化率としてある。
 オフセット温度特性の変化率:
 ある圧力で得られる出力電圧がオフセット 圧であるが、温度が変化するとオフセット 圧も変化する。この実施形態では、10℃環 でのオフセット電圧を基準として、各温度 おけるオフセット電圧との差を求め、基準 オフセット電圧で除算して%表示したものが フセット温度特性の変化率である。この実 形態では、圧力が、26、68、110(kPa)の場合に いて、環境温度を-20、-10、10、25、40℃と変 させてシミュレーションしている。
 オフセット温度特性の変化レンジ:
 ある圧力でのオフセット温度特性の変化率 ついて、最大値と最小値の差を算出したも がオフセット温度特性の変化レンジである

 図3(A)乃至(D)は、圧力(kPa)と出力電圧(Vout1- Vout2)との関係を異なる温度係数TCR毎にシミュ レーションした結果をグラフで示した図であ る。温度係数TCRは、(A)が500(ppm/℃)、(B)が200(pp m/℃)、(C)が100(ppm/℃)、(D)が0(ppm/℃)である。 3において、黒塗り三角形、菱形、正方形は れぞれ温度特性調整用抵抗素子dR4、dR2を有 ない場合の、温度-20℃、25℃、40℃の場合の シミュレーション結果、白抜き三角形、菱形 、正方形はそれぞれ本発明のブリッジ回路11 おける、温度-20℃、25℃、40℃の場合のシミ ュレーション結果である。このグラフによれ ば、温度特性調整用抵抗素子dR4、dR2の温度係 数TCRが大きいほど温度によるオフセット電圧 のバラツキが大きくなる傾向があることが分 かる。

 図4(A)乃至(D)は、温度特性調整用抵抗素子 dR4、dR2と感度温度特性の関係を異なる温度係 数TCR毎にシミュレーションした結果をグラフ で示した図である。温度係数TCRは、(A)が500(pp m/℃)、(B)が200(ppm/℃)、(C)が100(ppm/℃)、(D)が0(p pm/℃)である。図4において、縦軸は感度温度 性の変化率(%)、横軸は温度(℃)であって、 形は温度特性調整用抵抗素子dR4、dR2を有し いブリッジ回路、正方形は本実施形態のブ ッジ回路11であるが、グラフは重なっている 。このグラフによれば、温度特性調整用抵抗 素子dR4、dR2の有無にかかわらず、特性が一定 であること、つまり、温度特性調整用抵抗素 子dR4、dR2の温度係数TCRは感度温度特性には影 響を与えないことが分かる。

 図5(A)乃至(C)は、温度特性調整用抵抗素子 dR4、dR2の値と温度特性変化の関係を異なる圧 力毎にシミュレーションした結果をグラフで 示した図であって、(A)は圧力26(kPa)の場合、(B )は68(kPa)の場合、(C)は110(kPa)の場合である。 5の各グラフにおいて、縦軸はオフセット温 特性の変化率(%)、横軸は温度(℃)であって 温度係数TCRは、菱形が1500(ppm/℃)、正方形が8 00(ppm/℃)、三角形が500(ppm/℃)、X印が200(ppm/℃) 、*印が0(ppm/℃)、黒丸が-200(ppm/℃)、+印が-500( ppm/℃)、-印が-800(ppm/℃)である。

 このシミュレーション結果から、温度補 特性TCRは、0(ppm/℃)のときに温度特性調整用 抵抗素子dR4、dR2が無い場合と同じ特性となる こと、及び各圧力毎に、温度特性調整用抵抗 素子dR4、dR2の最適温度係数TCRがあることが分 かる。

 図6には、温度特性調整用抵抗素子dR4、dR2 の温度係数TCRとオフセット温度特性の変化レ ンジとの関係をシミュレーションした結果を グラフで示した図である。図6において、縦 はオフセット温度特性の変化レンジ(%、パー セント)、横軸は温度係数TCR(ppm/℃)であって 菱形は圧力26(kPa)の場合、正方形は圧力68(kPa) の場合、三角形は圧力110(kPa)の場合のシミュ ーション結果である。

 このシミュレーション結果から、このブリ ジ回路11における温度特性調整用抵抗素子dR 4、dR2の温度係数TCRは、0乃至200(ppm/℃)が最適 あることが分かる
。したがって、温度特性調整用抵抗素子dR4、 dR2の温度係数TCRの値は、ブリッジ回路11の仕 に応じて変動するが、前記シミュレーショ によって設定することができる。

 温度係数TCRは、0乃至200(ppm/℃)を満足する 温度特性調整用抵抗素子dR4、dR2の材料、組成 及び構造に関する実施例を表1に示した。こ らの実施例1乃至9は、NiFeCr(ニッケル、鉄、 ロム)と、Ta(タンタル)又はTaN(窒化タンタル) より二層薄膜構造とし、抵抗値Rs及び温度 数TCRを測定した。なお、各実施例1乃至9は、 スパッタリング装置、真空蒸着装置等による 薄膜形成工程によって二層に製造される。

 表1において、温度係数TCRは、雰囲気温度85 と25℃における測定結果から下記式によっ 求めている。
TCR[ppm/℃]=[R(85℃)-R(25℃)]/[R(25℃)×(85℃-25℃)]× 1000000
 但し、R(85℃)は雰囲気温度85℃のときの抵抗 値、R(25℃)は雰囲気温度25℃のときの抵抗値 ある。
 NiFeCrの組成比は、NiとFeの比が0.8:0.2のNiFeが6 0at%と、Crが40at%である。つまり、組成式、(Ni x Fe (1-x) ) (100-y) Cr y  において、x=0.8、y=40at%である。

 実施例1乃至5は、NiFeCr層上にTa層を積層して おり(図7(A))、実施例6はTa層上にNiFeCr層を積層 し(図7(B))、実施例7乃至実施例9は、NiFeCr層上 TaN層を積層している(図7(A))。なお、図7(C)の ように、NiFeCr層の上下にTa層又はTaN層を積層 てもよい。また、温度特性調整用抵抗素子d R4、dR2と直列抵抗素子R1、R4、直列抵抗素子R2 R3を導通する導電層17は、例えばAlで形成さ る。
 実施例7乃至9は、Taによる薄膜を形成するス パッタリング工程において、アルゴンArに対 て窒素N 2 をそれぞれ、3体積パーセント(Vol%)、6体積パ セント(Vol%)
、8体積パーセント(Vol%)加えて、TaN層を形成 てある。
 実施例2、5の結果から、これらの実施例に いて、NiFeCr層とTa層又はTaN層の積層順は問わ ず、いずれを下層に形成してもよいことが分 かる。

 図8には、Ta層の厚さ(膜厚)を一定とし、Ni FeCr層の厚さ(膜厚)変えた場合のシート抵抗Rs 温度係数TCRの変化をグラフにして示し、図9 にはNiFeCr層の厚さ(膜厚)を一定とし、Ta層の さ(膜厚)を変えた場合のシート抵抗Rsと温度 数TCRの変化をグラフにして示した。図8では 、NiFeCr層の厚さを、41.5(nm)、43.5(nm)、45.5(nm)に 設定し、図9ではTa層の厚さを、41.5(nm)、43.5(nm )、45.5(nm)に設定してある。各図において、横 軸は膜厚、縦軸はシート抵抗Rs(ω/□)、温度 数TCR(ppm/℃)である。

 図8及び図9のグラフでは、シート抵抗Rsの 値は膜厚が増加すると、いずれの場合も減少 するが、温度係数TCRはNiFeCr層の厚さ増加で増 加傾向となり、Ta層の厚さ増加で減少傾向と っている。つまり温度係数TCRに対してはNiFe Crはプラスの効果、Taはマイナスの効果があ ことが分かる。

 図8及び図9の測定結果及び実施例1乃至9か ら、NiFeCr層の厚さとTa層の厚さを適切な膜厚 することで、シート抵抗Rsと温度係数TCRを 路に合わせた所望の値に容易に設定可能で ることが分かる。

 またNiFeCrの組成については、組成式 (Ni x Fe (1-x) ) (100-y) Cr y  において、x=0.3~1、y=20~45at%になる範囲で設 すればよい。より好ましい範囲は、x=0.8~1、y =35~42at%である。なお、xが0.3~1の下限を下回る (30at%未満になる)と、Feの割合が多くなり、錆 びやすくなるという問題が生じる。

 一方、Taについては、窒化物のTaNとすれば Nの添加量を増やすことでTCRのマイナス側寄 を大きくできるので、温度係数TCRの調整幅 大きくすることができる。
 単層のNiCr又はNiFeCrを組成調整のみでTCRを改 善することはばらつきが大きくなる。本発明 は、積層して各層の膜厚を調整することでば らつきを吸収し、目的のTCRに設定することが 容易になる。

 図示したブリッジ回路の場合、温度特性調 用抵抗素子dR4、dR2は、2組の直列抵抗素子R1 R4と直列抵抗素子R2、R3の中点を挟んだ対角 置であれば、いずれの対角位置に配置して よい。図示実施形態では感応抵抗素子とし 圧力に感応する感応抵抗素子を使用したが 本発明は、加速度、磁場、磁気等他の物理 に感応する感応抵抗素子、例えば磁気抵抗 果素子を使用したブリッジ回路に適用する ともできる。
 同実施形態は定電流電源を使用したブリッ 回路であるが、本発明は、定電圧電源を使 したブリッジ回路にも適用できる。

本発明は、半導体圧力センサ、荷重センサ 、加速度センサ等、ブリッジ回路が使用され た回路に利用できる。