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Patent Searching and Data


Title:
OIL SEPARATOR AND REFRIGERATION UNIT
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/102454
Kind Code:
A1
Abstract:
A demister oil separator comprising a casing; fluid inlet pipe (5) provided so as to pass through the casing; fluid outlet pipe (6) provided so as to pass through the casing above the fluid inlet pipe (5); and mesh demister member (10) arranged between the fluid inlet pipe (5) and the fluid outlet pipe (6) within the casing and fitted in the casing, wherein plate member (13) for fixing of the demister member (10) within the casing of the oil separator is provided with baffle portion (11,12) for blocking of the flow of fluid not undergoing oil separation to thereby enhance the oil separation efficiency of the oil separator.

More Like This:
JPH08110128OIL SEPARATOR
JP2010164225REFRIGERATING DEVICE
WO/2023/084137LINEAR TRAP
Inventors:
SAKAE SATORU (JP)
ARII KEIJI (JP)
TOKUNO MAKOTO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/053424
Publication Date:
August 28, 2008
Filing Date:
February 23, 2007
Export Citation:
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Assignee:
DAIKIN IND LTD (JP)
SAKAE SATORU (JP)
ARII KEIJI (JP)
TOKUNO MAKOTO (JP)
International Classes:
F25B43/02
Domestic Patent References:
WO2002066907A12002-08-29
Foreign References:
JPS4713463Y11972-05-17
JPH0510281A1993-01-19
JP2005283067A2005-10-13
JPS6386821U1988-06-06
Attorney, Agent or Firm:
MAEDA, Hiroshi et al. (5-7 Hommachi 2-chome, Chuo-k, Osaka-shi Osaka 53, JP)
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Claims:
 ケーシング(9)と、ケーシング(9)を貫通して設けられた流体入口管(5)と、該流体入口管(5)の上方でケーシング(9)を貫通して設けられた流体出口管(6)と、ケーシング(9)内で流体入口管(5)と流体出口管(6)の間に配置されて、ケーシング(9)に嵌合する網目状のデミスタ部材(10)とを備えた油分離器において、
 ケーシング(9)内には、デミスタ部材(10)の上面側に、デミスタ部材(10)の中央部における流体の流れを阻止する中央バッフル部(11)を備えたプレート部材(13)が設けられていることを特徴とする油分離器。
 ケーシング(9)と、ケーシング(9)を貫通して設けられた流体入口管(5)と、該流体入口管(5)の上方でケーシング(9)を貫通して設けられた流体出口管(6)と、ケーシング(9)内で流体入口管(5)と流体出口管(6)の間に配置されて、ケーシング(9)に嵌合する網目状のデミスタ部材(10)とを備えた油分離器において、
 ケーシング(9)内には、デミスタ部材(10)の上面側に、デミスタ部材(10)の周辺部における流体の流れを阻止する周辺バッフル部(12)を備えたプレート部材(13)が設けられていることを特徴とする油分離器。
 ケーシング(9)と、ケーシング(9)を貫通して設けられた流体入口管(5)と、該流体入口管(5)の上方でケーシング(9)を貫通して設けられた流体出口管(6)と、ケーシング(9)内で流体入口管(5)と流体出口管(6)の間に配置されて、ケーシング(9)に嵌合する網目状のデミスタ部材(10)とを備えた油分離器において、
 ケーシング(9)内には、デミスタ部材(10)の上面側に、デミスタ部材(10)の中央部における流体の流れを阻止する中央バッフル部(11)とデミスタ部材(10)の周辺部における流体の流れを阻止する周辺バッフル部(12)とを備えたプレート部材(13)が設けられていることを特徴とする油分離器。
 ケーシング(9)と、ケーシング(9)を貫通して設けられた流体入口管(5)と、該流体入口管(5)の上方でケーシング(9)を貫通して設けられた流体出口管(6)と、ケーシング(9)内で流体入口管(5)と流体出口管(6)の間に配置されて、ケーシング(9)に嵌合する網目状のデミスタ部材(10)とを備えた油分離器において、
 ケーシング(9)内には、デミスタ部材(10)における流体出口管(6)と対向する部分の流体の流れを阻止する流体出口管用バッフル部(11)を備えたプレート部材(13)が設けられていることを特徴とする油分離器。
 請求項1、3または4において、
 ケーシング(9)が縦型円筒状容器により構成され、
 流体出口管(6)が、ケーシング(9)の頂部における中心部に設置されていることを特徴とする油分離器。
 請求項1から4の何れか1つにおいて、
 デミスタ部材(10)をケーシング(9)内に固定するデミスタ固定板(8)を備え、
 該デミスタ固定板(8)がプレート部材(13)で構成されていることを特徴とする油分離器。
 互いに並列に接続された複数の圧縮機(14a,14b,14c)を備えて冷凍サイクルを行う冷媒回路(104)を有し、
 各圧縮機(14a,14b,14c)の吐出側の合流管(34)に接続された油分離器(1)と、該油分離器(1)と各圧縮機(14a,14b,14c)の吸入側とを接続する複数の油戻し管(21,21a,21b,21c)と、各油戻し管(21a,21b,21c)に設けられた開閉機構(SV2,SV3,SV4)とを備えた冷凍装置であって、
 上記油分離器(1)が請求項1から4の何れか1つに記載の油分離器により構成されていることを特徴とする冷凍装置。
Description:
油分離器及び冷凍装置

 本発明は、ケーシングの流体入口管と流 出口管との間にデミスタ部材を有する油分 器と、この油分離器を備えた冷凍装置に関 るものである。

 従来より、ミスト状の油を伴うガスから を分離する機器として油分離器が用いられ いる。この油分離器はその容器内にガスか 油を分離するための油分離部材を有してい 。この油分離器に関する従来の技術として 特許文献1に油分離部材としてデミスタ部材 を用いたデミスタ式油分離器が開示されてい る。以下、従来のデミスタ式油分離器(1)を図 面に基づいて説明する。図4に従来のデミス 式油分離器(1)の上部縦断面図を、図5に一般 なデミスタ式油分離器(1)の概略図を示す。

 まず、このデミスタ式油分離器(1)の構造 ついて説明する。該デミスタ式油分離器(1) 、ケーシング(9)と、3本の接続配管(5,6,7)と 備えている。

 前記ケーシング(9)は、円筒状の胴部(4)と この胴部(4)の上端開口部に接合された上部 板(3)と、胴部(4)の下端開口部に接合された 部鏡板(2)とから縦長円筒状の密閉容器に構 されている。胴部(4)の上部側面に流体入口 (5)、上部鏡板(3)の中心に流体出口管(6)、下 鏡板(2)の中心に油戻し配管(7)がそれぞれ貫 して設けられている。そして、この縦長円 状のケーシング(9)の内部には図4に示すよう に、デミスタ部材(10)が嵌合されている。こ デミスタ部材(10)は、細い金属線を撚り合わ て帯状の網目部材を作り、その部材を所定 数巻くことで円柱状に成形されている。そ て、該デミスタ式油分離器(1)の流体入口管( 5)と流体出口管(6)との間に、このデミスタ部 (10)は配置されている。また、ケーシング(9) の内壁面に接合された網目状のデミスタ固定 板(8,8a)が上記デミスタ部材(10)を挟み込むよ に上下に配置されて、該デミスタ部材(10)を 持している。

 次に、このデミスタ式油分離器(1)の動作に いて説明する。ミスト状の油を伴うガスは この油分離器の流体入口管(5)より容器内に 入し、下流側にあるデミスタ部材(10)の内部 を通過する。そして、その通過の際に、デミ スタ部材(10)を構成する細い金属線でミスト の油は捕捉され、ガスから分離する。ミス 状の油が分離されたガスはそのまま流体出 管(6)を通って外へ流出する。一方、デミス 部材(10)で捕捉されたミスト状の油は、時間 共にその捕捉量が増えてその油の粒子が徐 に成長し、自重によりそのまま下方へ落下 てデミスタ式油分離器(1)の下部に溜まり、 戻し配管(7)より外へ排出される。

特開平6-235572号公報

 ところで、上記デミスタ式油分離器(1)は 油分離効率が低下しやすい問題点がある。 の問題点とは、その構造上、該デミスタ式 分離器(1)内に間隙ないし低密度領域が生じ しまうことが原因である。この間隙ないし 密度領域はデミスタ部材(10)の最外部とケー シング(9)の内壁面との間や、デミスタ部材(10 )の中心部に生じやすい。前者の間隙(b)がで る理由は、上記デミスタ式油分離器(1)が、 ミスタ部材(10)をケーシング(9)の内部に嵌合 る構造となっていて、デミスタ部材(10)の径 とケーシング(9)の内径に寸法差が生じる場合 があるからである。一方、後者の間隙(低密 領域(a))ができる理由は、帯状の網目部材を 定回数巻くことで円柱状に成形されている ミスタ部材(10)において、その帯の巻き始め であるデミスタ部材(10)の中心部の巻き径は の周縁部に比べて小さく、巻きにくいから ある。そして、これらの間隙ないし低密度 域(a)に流れ込んだガスは、デミスタ部材(10) て油分離されることなく器外へ流出してし い、このガスの流量が増えると油分離効率 低下してしてしまう。そして、デミスタ部 (10)の中心部を流れるガスは、流体出口管(8) の設置位置が上部鏡板(3)の中心であるために 他の部分に比べ速い流速でその内部を通過す るので、その中心部の油分離効率はさらに低 下する。

 本発明は、かかる点に鑑みてなされたも であり、その目的は、デミスタ式油分離器( 1)において生じる間隙ないし低密度領域(a)を 過するガスも油分離されるようにすること 、油分離器の油分離効率を高めることであ 。

 第1の発明は、ケーシング(9)と、ケーシン グ(9)を貫通して設けられた流体入口管(5)と、 該流体入口管(5)の上方でケーシング(9)を貫通 して設けられた流体出口管(6)と、ケーシング (9)内で流体入口管(5)と流体出口管(6)の間に配 置されて、ケーシング(9)に嵌合する網目状の デミスタ部材(10)とを備えた油分離器を前提 している。

 そして、この油分離器のケーシング(9)内 はデミスタ部材(10)の上面側にデミスタ部材 (10)の中央部における流体の流れを阻止する 央バッフル部(11)を備えたプレート部材(13)が 設けられていることを特徴としている。

 この第1の発明では、この中央バッフル部 (11)を備えたプレート部材(13)により、該デミ タ部材(10)の中央部の間隙(低密度領域)(a)を れるガスを該中央バッフル部(11)に衝突させ て阻止するとともに、そのガスの流れ方向を 高密度領域に向けて変更することができる。

 第2の発明は、第1の発明で前提として記 した油分離器と同じ油分離器を前提として る。

 そして、この油分離器のケーシング(9)内 は、デミスタ部材(10)の上面側に、デミスタ 部材(10)の周辺部における流体の流れを阻止 る周辺バッフル部(12)を備えたプレート部材( 13)が設けられていることを特徴としている。

 この第2の発明では、この周辺バッフル部 (12)を備えたプレート部材(13)により、該デミ タ部材(10)の周辺部の間隙(b)を流れるガスを 該周辺バッフル部(12)に衝突させて阻止する ともに、そのガスの流れ方向を高密度領域 向けて変更することができる。

 第3の発明は、第1の発明で前提として記 した油分離器と同じ油分離器を前提として る。

 そして、この油分離器のケーシング(9)内 は、デミスタ部材(10)の上面側に、デミスタ 部材(10)の中央部における流体の流れを阻止 る中央バッフル部(11)とデミスタ部材(10)の周 辺部における流体の流れを阻止する周辺バッ フル部(12)とを備えたプレート部材(13)が設け れていることを特徴としている。

 この第3の発明では、中央バッフル部(11) 周辺バッフル部(12)とを備えたプレート部材( 13)により、該デミスタ部材(10)の中央部の間 (低密度領域)(a)を流れるガスを中央バッフル 部(11)に、周辺部の間隙(b)を流れるガスを周 バッフル部(12)に衝突させて阻止するととも 、その両者のガスの流れ方向を高密度領域 向けてそれぞれ変更することができる。

 第4の発明は、第1の発明で前提として記 した油分離器と同じ油分離器を前提として る。

 そして、この油分離器のケーシング(9)内 は、デミスタ部材(10)における流体出口管(6) と対向する部分の流体の流れを阻止する流体 出口管用バッフル部(11)を備えたプレート部 (13)が設けられていることを特徴としている

 この第4の発明では、この流体出口管用バ ッフル部(11)を備えたプレート部材(13)により 該デミスタ部材(10)の上面における上記流体 出口管(6)に対向する部分を流れるガスを流体 出口管用バッフル部(11)に衝突させて阻止す とともに、そのガスの流れ方向を高密度領 に向けて変更することができる。

 第5の発明は、第1、第3または第4の発明に おいて、ケーシング(9)が縦型円筒状容器によ り構成され、流体出口管(6)が、ケーシング(9) の頂部における中心部に設置されていること を特徴としている。

 この第5の発明では、この流体出口管(6)を ケーシング(9)の頂部における中心部に設置す ることにより、該デミスタ部材(10)へ向かう スのうち、デミスタ部材(10)の中央部を流れ ガスほど速い流速でデミスタ部材(10)内部を 通過する。

 第6の発明は、第1から第5の何れか1つの発 明において、デミスタ部材(10)をケーシング(9 )内に固定するデミスタ固定板(8)を備え、該 ミスタ固定板(8)がプレート部材(13)で構成さ ていることを特徴としている。

 この第6の発明では、上記デミスタ固定板 (8)はバッフル部(11,12)を備えたプレート部材(1 3)で構成されているので、該デミスタ固定板( 8)はデミスタ部材(10)を固定するだけでなく、 デミスタ式油分離器(1)の内部の間隙ないし低 密度領域(a,b)を流れるガスを各々のバッフル (11,12)に衝突させて阻止するとともに、その ガスの流れ方向を高密度領域に向けて変更す ることができる。

 第7の発明は、互いに並列に接続された複 数の圧縮機(14a,14b,14c)を備えて冷凍サイクル 行う冷媒回路(104)を有し、各圧縮機(14a,14b,14c )の吐出側の合流管(34)に接続された油分離器( 1)と、該油分離器(1)と各圧縮機(14a,14b,14c)の吸 入側とを接続する複数の油戻し管(21,21a,21b,21c )と、各油戻し管(21a,21b,21c)に設けられた開閉 構(SV2,SV3,SV4)とを備えた冷凍装置を前提とし ている。

 そして、この油分離器(1)が第1から第6の 明の何れか1つに記載の油分離器により構成 れていることを特徴としている。

 この第7の発明では、上記油分離器(1)は上 記冷凍装置(101)の冷媒回路(104)に用いること できる。

 第1の発明によれば、網目状に構成された デミスタ部材(10)を用いた油分離器において そのデミスタ部材(10)の上面側に中央バッフ 部(11)を備えたプレート部材(13)を設けるこ で、油分離器の油分離効率を向上させるこ ができる。その理由は、上記プレート部材(1 3)を設けることにより、油分離効率の向上に 与しないガスの流れを阻止するとともに、 のガスの流れを油分離効率の向上に寄与す 流れとすることができるからである。ここ 、油分離効率の向上に寄与しないガスの流 とは、デミスタ部材(10)の中央部に生じる間 隙(a)、いわゆる網目のない部分または網目の 密度が小さい部分を通過する油分離されない ガスの流れのことであり、この油分離されな いガスの流れを上記中央バッフル部(11)に衝 させて阻止するとともに、その流れ方向を 更してデミスタ部材(10)の中央部近傍の網目 ある部分(高密度領域)を通過させることに り、油分離器の油分離効率を向上させるこ ができる。

 また、上記第2の発明によれば、網目状に 構成されたデミスタ部材(10)を用いた油分離 において、そのデミスタ部材(10)の上面側に 辺バッフル部(12)を備えたプレート部材(13) 設けることで、油分離器の油分離効率を向 させることができる。その理由は、上記プ ート部材(13)を設けることにより、第1の発明 と同様に、油分離効率の向上に寄与しないガ スの流れを阻止するとともに、そのガスの流 れを油分離効率の向上に寄与する流れとする ことができるからである。ここで、油分離効 率の向上に寄与しないガスの流れとは、デミ スタ部材(10)の最外部とケーシング(9)の内壁 との間に嵌合のために生じる間隙(b)、いわ る網目のない部分を通過する油分離されな ガスの流れのことであり、この油分離され いガスの流れを上記周辺バッフル部(12)に衝 させて阻止するとともに、その流れ方向を 更してデミスタ部材(10)の周辺部近傍の網目 のある部分(高密度領域)を通過させることに り、油分離器の油分離効率を向上させるこ ができる。

 また、上記第3の発明によれば、網目状に 構成されたデミスタ部材(10)を用いた油分離 において、そのデミスタ部材(10)の上面側に 央バッフル部(11)と周辺バッフル部(12)とを えたプレート部材(13)を設けることで、油分 器の油分離効率を向上させることができる その理由は、上記プレート部材(13)を設ける ことにより、第1の発明と同様に、油分離効 の向上に寄与しないガスの流れを阻止する ともに、そのガスの流れを油分離効率の向 に寄与する流れとすることができるからで る。ここで、油分離効率の向上に寄与しな ガスの流れとは、デミスタ部材(10)の中央部 生じる隙間(a)及びデミスタ部材(10)の最外部 とケーシング(9)の内壁面との間に生じる間隙 (b)などの低密度領域を通過する油分離されな いガスの流れのことであり、この油分離され ないガスの流れのうち、デミスタ部材(10)の 央部に生じる間隙(a)を流れるガスを上記中 バッフル部(11)に、デミスタ部材(10)の最外部 とケーシング(9)の内壁面との間に生じる間隙 (b)を流れるガスを周辺バッフル部(12)に衝突 せて阻止するとともに、その流れ方向を変 してデミスタ部材(10)の網目のある部分(高密 度領域)を通過させることにより、油分離器 油分離効率を向上させることができる。

 また、上記第4の発明によれば、網目状に 構成されたデミスタ部材(10)を用いた油分離 において、そのデミスタ部材(10)の上面側に 体出口管用バッフル部(11)を備えたプレート 部材を設けることで、油分離器の油分離効率 を向上させることができる。その理由は、上 記プレート部材(13)を設けることにより、油 離効率の向上に寄与しないガスの流れを阻 するとともに、そのガスの流れを油分離効 の向上に寄与する流れとすることができる らである。ここで、油分離効率の向上に寄 しないガスの流れとは、デミスタ部材(10)に ける流体出口管(6)の端面と対向する部分を い流速で通過する油分離されにくいガスの れのことであり、この油分離されにくいガ の流れを上記流体出口管用バッフル部(11)に 衝突させて阻止するとともに、その流れを減 速且つ方向を変更してデミスタ部材(10)の流 出口管(6)の端面と対向する部分の近傍の網 のある部分(高密度領域)を通過させることに より、油分離器の油分離効率を向上させるこ とができる。

 また、上記第5の発明によれば、第1、第3 たは第4の発明における油分離器において、 該油分離器(1)の流体出口管(6)をケーシング(9) の頂部における中心部に設置すれば、該流体 出口管(6)の近傍にある中心部の間隙(a)を流れ るガスの流速は、より加速されることになる 。しかし、この加速されたガスの流れは中央 バッフル部(11)で阻止し、その流れを変更す ことができる。

 また、上記第6の発明によれば、デミスタ 固定板(8)がプレート部材(13)の機能も備える で専用のプレート部材を新たに設ける必要 ない。

 また、上記第7の発明によれば、本発明の デミスタ式油分離器(1)を冷凍装置に設置する ことで、圧縮機からミスト上の油を伴うガス から効率良く油を分離するとともに、その油 をデミスタ式油分離器(1)の下部空間に貯留す ることができる。

図1は、デミスタ式油分離器の上部縦断 面図である。 図2は、実施形態1における油分離器の レート部材の正面図である。 図3は、実施形態2における冷凍装置の 媒回路図である。 図4は、従来のデミスタ式油分離器の上 部縦断面図である。 図5は、デミスタ式油分離器の概略図で ある。

符号の説明

 1  デミスタ式油分離器(油分離器)
 2  下部鏡板
 3  上部鏡板
 4  胴部
 5  流体入口管
 6  流体出口管
 7  油戻し配管
 8  上部デミスタ固定板(デミスタ固定板)
 8a 下部デミスタ固定板
 9  ケーシング
 10 デミスタ部材
 11 中央バッフル部
 12 周辺バッフル部
 13 プレート部材
 101 冷凍装置
 104 冷媒回路

 《発明の実施形態1》
 以下、本発明の実施形態1に係るデミスタ式 油分離器(1)(油分離器)を図面に基づいて詳細 説明する。

 図1に上記デミスタ式油分離器(1)の上部縦 断面図を、図5に上記デミスタ式油分離器(1) 概略図を示す。ここで、図1において、デミ タ部材(10)の内部に生じる低密度領域をaと 、2点鎖線間の領域で示す。このデミスタ式 分離器(1)は、図5に示すようにケーシング(9) と、3本の接続配管(5,6,7)とを備えている。

 上記ケーシング(9)は、円筒状の胴部(4)と この胴部(4)の上端開口部に溶接により接合 れた椀状の上部鏡板(3)と、胴部(4)の下端開 部に溶接により接合された椀状の下部鏡板( 2)とから縦長円筒状の密閉容器に構成されて る。そして、このケーシング(9)の胴部(4)の 部側面に接続配管としての流体入口管(5)、 部鏡板(3)の中心部に接続配管としての流体 口管(6)、下部鏡板(2)の中心部に接続配管と ての油戻し配管(7)がそれぞれ貫通して設け れている。

 そのケーシング(9)の内部には図1に示すよ うに油分離部材であるデミスタ部材(10)と、 レート部材(13)と、下部デミスタ固定板(8a)と が収納されている。

 上記デミスタ部材(10)は、細い金属線を1 あるいは複数本撚り合わせて帯状の網目部 を作り、その部材を所定回数巻くことで円 状に成形されている。この巻数は所望の分 効率に応じて適宜増減される。一般的には 巻数が多いほど、ガスがデミスタ部材の金 線と接触する回数が多くなるため、ガスに まれるミスト状の油を捕捉する度合いが大 くなり、その分離効率は上昇する。

 上記下部デミスタ固定板(8a)は、上記流体 入口管(5)とデミスタ部材(10)の間に位置し、 筒状の胴部(4)に接合されている。そして、 の形状は金属製の円形の網で構成されてお 、デミスタ部材(10)にガスが流れやすくなる うにその網目の間隔は該デミスタ部材(10)よ りも広く設定されている。

 上記プレート部材(13)は、上記流体出口管 (6)とデミスタ部材(10)の間に位置し、椀状の 部鏡板(3)に接合されている。そして、その 状は図2に示すように本発明の特徴でもある 央バッフル部(11)と周辺バッフル部(12)とを えた円形の板である。図2のプレート部材(13) の十字形のクロス部分が中央バッフル部(11) 構成しており、その十字形の板の外側のリ グ状の板が周辺バッフル部(12)を構成してい 。

 そして、上記デミスタ部材(10)は、上記プ レート部材(13)と上記下部デミスタ固定板(8a) の間に挟み込まれて固定されている。

 次に、デミスタ式油分離器(1)の動作につ て説明する。ミスト状の油を伴うガスは流 入口管(5)より密閉容器内に流入し、その下 側にあるデミスタ部材(10)に向かって流れる 。ここで、このデミスタ部材(10)に向かうガ のうち、デミスタ部材(10)の中央部の間隙(低 密度領域)(a)を流体出口管(6)の中央設置によ 速い流速で流れようとするガスは中央バッ ル部(11)に、デミスタ部材(10)の最外部とケー シング(9)の内壁面との間の間隙(b)を流れるガ スは周辺バッフル部(12)にそれぞれ衝突する そして、衝突により流れ方向が変更されて その近傍の該デミスタ部材(10)の網目のある 分(高密度領域)に流入する。一方、該バッ ル部(11,12)に衝突する以外のガスは、そのま デミスタ部材(10)の網目のある部分(高密度 域)に流入する。そして、該デミスタ部材(10) 内部を通過する際に、デミスタ部材(10)を構 する細い金属線でミスト状の油は捕捉され ガスから分離する。ミスト状の油が分離さ たガスはそのまま流体出口管(6)を通って外 流出する。一方、デミスタ部材(10)で捕捉さ たミスト状の油は自重によりそのまま下方 落下し、デミスタ式油分離器(1)の下部空間 溜められて、油戻し配管(7)により外へ排出 れる。

  -実施形態1の効果-
 本実施形態1によれば、デミスタ式油分離器 (1)において、上記プレート部材(13)を利用し ことにより、該デミスタ式油分離器(1)にお て生じる油分離効率の向上に寄与しないガ の流れを阻止するとともに、そのガスの流 を油分離効率の向上に寄与する流れとする とができる。ここで、油分離効率の向上に 与しないガスの流れとは、デミスタ部材(10) 中央部に生じる隙間(a)(低密度領域)及びデ スタ部材(10)の最外部とケーシング(9)の内壁 との間に生じる間隙(b)を通過する油分離さ ないガスの流れのことであり、上記デミス 部材(10)の中央部に生じる間隙(a)(低密度領 )を流れるガスを上記中央バッフル部(11)に、 上記デミスタ部材(10)の最外部とケーシング(9 )の内壁面との間に生じる間隙(b)を流れるガ を上記周辺バッフル部(12)に衝突させて阻止 るとともに、その流れ方向を変更してデミ タ部材(10)の網目のある部分(高密度領域)を 過させることにより、油分離器の油分離効 を向上に寄与する流れとすることができ、 の油分離効率は向上する。また、油分離効 が向上することにより、該デミスタ式油分 器(1)の上部空間に位置するデミスタ部材(10) の高さを低く抑えることができるので、その 分下部空間が広くなり、該下部空間により多 くの油を保有することもできる。

 《発明の実施形態2》
 実施形態1で示したデミスタ式油分離器(1)は 、より多くの油を保有することができるので 本実施形態2に示す冷凍装置(101)の油戻し回路 (105)の構成要素として利用することができる 以下、本発明の実施形態2を図面に基づいて 詳細に説明する。

 図3は、この実施形態2に係る冷凍装置(101) の冷媒回路図である。この冷凍装置(101)は、1 台の庫外ユニット(110)と2台並列設置の庫内ユ ニット(60)とが液側連絡配管(102)とガス側連絡 配管(103)で接続されたいわゆるセパレートタ プの冷凍装置(101)であり、冷蔵倉庫内を冷 するように構成されている。

 庫外ユニット(110)には庫外回路(111)と本発 明の特徴であるデミスタ式油分離器(1)を有す る油戻し回路(105)が、各庫内ユニット(60)には 庫内回路(61)がそれぞれ設けられている。こ 冷凍装置(101)では、庫外回路(111)に対して庫 回路(61)を配管(102,103)で並列に接続すること によって、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを行う 冷媒回路(104)が構成されている。

 庫外回路(111)の端部には第1閉鎖弁(112)及 第2閉鎖弁(113)がそれぞれ設けられている。 記第1閉鎖弁(112)には、液側連絡配管(102)の一 端が接続されている。この液側連絡配管(102) 他端は2つに分岐しており、それぞれが庫内 回路(61)の液側端に接続されている。上記第2 鎖弁(113)には、ガス側連絡配管(103)の一端が 接続されている。このガス側連絡配管(103)の 端は2つに分岐しており、それぞれが庫内回 路(61)のガス側端に接続されている。

  《庫外ユニット》
 庫外ユニット(110)の庫外回路(111)には、油戻 し回路(105)、圧縮機構(14)、庫外熱交換器(15) レシーバ(16)、過冷却熱交換器(17)、第1庫外 張弁(18)、第2庫外膨張弁(19)、及び四路切換 (20)が設けられている。上記圧縮機構(14)は、 可変容量圧縮機(14a)、第1固定容量圧縮機(14b) 及び第2固定容量圧縮機(14c)が並列に接続さ ることにより構成されている。

 上記可変容量圧縮機(14a)、第1固定容量圧 機(14b)、及び第2固定容量圧縮機(14c)は、例 ば何れも全密閉型で高圧ドーム型のスクロ ル圧縮機により構成されている。可変容量 縮機(14a)には、インバータを介して電力が供 給される。この可変容量圧縮機(14a)は、イン ータの出力周波数を変化させて電動機の回 速度を変更することによって、その容量が 更可能となっている。一方、第1固定容量圧 縮機(14b)及び第2固定容量圧縮機(14c)は、電動 が常に一定の回転速度で運転されるもので って、その容量が変更不能となっている。

 上記可変容量圧縮機(14a)の吐出側には第1 出分岐管(21a)が、第1固定容量圧縮機(14b)の 出側には第2吐出分岐管(21b)が、第2固定容量 縮機(14c)の吐出側には第3吐出分岐管(21c)が れぞれ接続されている。第1吐出分岐管(21a) は逆止弁(CV1)が、第2吐出分岐管(21b)には逆止 弁(CV2)が、第3吐出分岐管(21c)には逆止弁(CV3) それぞれ設けられている。これらの吐出分 管(21a,21b,21c)の他端は、吐出合流管(21)(実施 態1の流体入口管(5)を参照のこと)を介して上 記デミスタ式油分離器(1)に接続されている。 これらの逆止弁(CV1,CV2,CV3)は、圧縮機構(14)か 吐出合流管(21)へ向かう冷媒の流れを許容す る一方で、逆方向への冷媒の流れを禁止する ように設けられている。

 一方、可変容量圧縮機(14a)の吸入側には 1吸入分岐管(22a)の一端が、第1固定容量圧縮 (14b)の吸入側には第2吸入分岐管(22b)の一端 、第2固定容量圧縮機(14c)の吸入側には第3吸 分岐管(22c)の一端がそれぞれ接続されてい 。これらの吸入分岐管(22a,22b,22c)の他端は、 入合流管(22)を介して上記四路切換弁(20)に 続されている。

 上記油戻し回路(105)は、図3の太線で示し いるように、デミスタ式油分離器(1)、電磁 (SV2,SV3,SV4)、及び1本の油戻し合流管(34)(実施 形態1の油戻し配管(7)を参照のこと)と第1、第 2及び第3油戻し分岐管(34a,34b,34c)とにより構成 されている。

 第1油戻し分岐管(34a)の一端は第1吸入分岐 管(22a)に、第2油戻し分岐管(34b)の一端は第2吸 入分岐管(22b)に、第3油戻し分岐管(34c)の一端 第3吸入分岐管(22c)にそれぞれ接続されてお 、この3本の油戻し分岐管(34a,34b,34c)の他端 全て油戻し合流管(34)に接続されている。そ て、油戻し合流管(34)は、デミスタ式油分離 器(1)に接続されている。そして、各々の油戻 し分岐管(34a,34b,34c)にはそれぞれ第1、第2及び 第3電磁弁(SV2,SV3,SV4)が設けられている。

 上記庫外熱交換器(15)は、クロスフィン式 のフィン・アンド・チューブ型熱交換器であ って、熱源側熱交換器を構成している。庫外 熱交換器(15)の近傍には、庫外ファン(23)が設 られている。図示していないが、庫外熱交 器(15)は、伝熱管が複数パスに配列されてお り、冷媒配管が分岐して各パスの伝熱管に接 続されている。そして、この庫外熱交換器(15 )では、上記庫外ファン(23)が送風する庫外空 と、伝熱管の内側を流れる冷媒との間で熱 換が行われる。庫外熱交換器(15)の一端は四 路切換弁(20)に接続されている。一方、庫外 交換器(15)の他端は、第1液管(24)を介してレ ーバ(16)の頂部に接続されている。

 上記過冷却熱交換器(17)は、高圧側流路(17 a)と低圧側流路(17b)とを備え、各流路(17a,17b) 流れる冷媒同士を熱交換させるものである この過冷却熱交換器(17)は、例えばプレート 交換器により構成されている。

 上記高圧側流路(17a)の流入端は、レシー (16)の底部に接続されている。また、上記高 側流路(17a)の流出端は、第2液管(25)を介して 上記第1閉鎖弁(112)に接続されている。一方、 上記低圧側流路(17b)の流入端は、過冷却熱交 器(17)の下流側の高圧液ラインである第2液 (25)から分岐した第1分岐管(26)に接続され、 1分岐管(26)には、減圧制御弁である上記第1 外膨張弁(18)が設けられている。この第1庫外 膨張弁(18)は、開度を調節可能な電子膨張弁 構成されている。また、上記低圧側流路(17b) の流出端は、圧縮機構(14)の吸入合流管(22)に 通する吸入ガス管(27)に接続されている。

 上記レシーバ(16)は、上述したように庫外 熱交換器(15)と過冷却熱交換器(17)との間に設 され、熱交換器で凝縮された高圧冷媒を一 的に貯留できるようになっている。そして ガス抜き配管(28)の一端が該レシーバ(16)の 部に、他端が逆止弁(CV7)を介して第1吐出分 管(21a)に接続されている。ここで、該逆止弁 (CV7)はレシーバ(16)から圧縮機構(14)の吐出合 管(21)への冷媒の流れを許容する向きに取り けられている。

 この冷媒回路(104)は、圧縮機構(14)の吸入 へガスインジェクションを行うガスインジ クション通路(30)を備えている。このガスイ ンジェクション通路(30)は、上記第1分岐管(26) と、該第1分岐管(26)に連通するとともに減圧 媒を気化させる冷媒気化機構である過冷却 交換器(17)の低圧側流路(17b)と、上記吸入ガ 管(27)とから構成されている。

 上記第2液管(25)には、上記第1分岐管(26)の 接続部と第1閉鎖弁(112)との間に第2分岐管(28) 一端が接続されている。この第2分岐管(28) 他端は、上記第1液管(24)における庫外熱交換 器(15)とレシーバ(16)との間に接続されている

 第1液管(24)と第2液管(25)との間には、レシ ーバ(16)及び過冷却熱交換器(17)をバイパスす 第3分岐管(29)が接続されている。この第3分 管(29)には、上記第2庫外膨張弁(19)が設けら ている。この第2庫外膨張弁(19)は、開度が 節可能な電子膨張弁であって、熱源側膨張 を構成している。

 上記第1液管(24)における第3分岐管(29)の接 続部と第2分岐管(28)の接続部との間には、レ ーバ(16)へ向かう方向への冷媒の流れのみを 許容する逆止弁(CV4)が設けられている。また 上記第2液管(25)における第1分岐管(26)の接続 部と第2分岐管(28)の接続部との間には、液側 絡配管(102)へ向かう方向への冷媒の流れの を許容する逆止弁(CV5)が設けられ、上記第2 岐管(28)には、レシーバ(16)へ向かう方向への 冷媒の流れのみを許容する逆止弁(CV6)が設け れている。

 上記四路切換弁(20)は、第1ポート(P1)が吐 合流管(21)に、第2ポート(P2)が吸入合流管(22) に、第3ポート(P3)が庫外熱交換器(15)に、第4 ート(P4)が第2閉鎖弁(113)にそれぞれ接続され いる。この四路切換弁(20)は、第1ポート(P1) 第3ポート(P3)が互いに連通して第2ポート(P2) と第4ポート(P4)が互いに連通する第1状態(図1 実線で示す状態)と、第1ポート(P1)と第4ポー ト(P4)が互いに連通して第2ポート(P2)と第3ポ ト(P3)が互いに連通する第2状態(図1に破線で す状態)とに切り換え可能となっている。

 庫外回路(111)には、各種のセンサや圧力 イッチも設けられている。具体的に、上記 入合流管(22)には吸入温度センサ(35)と吸入圧 力センサ(36)が設けられている。上記第1吐出 岐管(21a)には、第1高圧圧力スイッチ(37)と第 1吐出ガス温度センサ(38)が設けられている。 記第2吐出分岐管(21b)には、第2高圧圧力スイ ッチ(39)と第2吐出ガス温度センサ(40)とが設け られている。上記第3吐出分岐管(21c)には、第 3高圧圧力スイッチ(41)と第3吐出ガス温度セン サ(42)とが設けられている。各高圧圧力スイ チ(37,39,41)は、吐出圧力を検出し、異常高圧 に保護装置として冷凍装置(101)を緊急停止 せるものである。第1吐出分岐管(21a)と第2吐 分岐管(21b)と第3吐出分岐管(21c)が吐出合流 (21)に接続された箇所には、吐出圧力センサ( 43)が設けられている。また、上記庫外熱交換 器(15)の庫外ファン(23)の近傍には、外気温度 ンサ(44)が設けられている。上記第2液管(25) は、液温度センサ(45)が設けられている。

 上記の各センサ(38,40,42,43,44,45)やスイッチ (37,39,41)は、この冷凍装置(101)の動作を制御す るコントローラ(50)に接続されている。この ントローラ(50)は、各センサ(40,38,40,42,43,44,45) やスイッチ(37,39,41)の出力に応じて、圧縮機 (14)、四路切換弁(20)、電子膨張弁(18,19)、及 電磁弁(SV1~SV4)などの制御を行う。

  《庫内ユニット》
 2つの庫内ユニット(60)は互いに同様に構成 れている。各庫内ユニット(60)の庫内回路(61) では、その液側端からガス側端へ向かって順 に、ドレンパン加熱用配管(62)、庫内膨張弁(6 3)、及び庫内熱交換器(64)が設けられている。

 上記庫内膨張弁(63)は、開度が調節可能な 電子膨張弁であって、利用側膨張弁を構成し ている。また、上記庫内熱交換器(64)は、ク スフィン式のフィン・アンド・チューブ型 交換器であって、利用側熱交換器を構成し いる。この庫内熱交換器(64)の近傍には、庫 ファン(65)が設けられている。図示していな いが、庫内熱交換器(64)は、伝熱管が複数パ に配列されており、冷媒配管が分岐して各 スの伝熱管に接続されている。そして、こ 庫内熱交換器(64)では、上記庫内ファン(65)が 送風する庫内空気と、伝熱管の内側を流れる 冷媒との間で熱交換が行われる。

 また、庫内熱交換器(64)の下方には、ドレ ンパン(66)が設けられている。このドレンパ (66)は、庫内熱交換器(64)の表面から落下する 霜や結露水を回収するものである。上記ドレ ンパン加熱用配管(62)は、上記ドレンパン(66) 底面に沿うようにして配設された冷媒配管 構成されている。このドレンパン加熱用配 (62)は、ドレンパン(66)に回収された霜や、 レンパン(66)内の液滴が凍結して生成される 塊を、冷媒の熱を利用して融解させるもの ある。

 また、庫内回路(61)には、3つの温度セン が設けられている。具体的に、庫内熱交換 (64)の伝熱管には、蒸発温度センサ(67)が設け られている。庫内回路(61)におけるガス側端 近傍には、ガス温度センサ(68)が設けられて る。庫内ファン(65)の近傍には、庫内温度セ ンサ(69)が設けられている。

  -運転動作-
 次に、本実施形態2の冷凍装置(101)の運転動 について説明する。

   <冷却運転>
 この冷凍装置(101)の冷却運転では、各庫内 ニット(60)により庫内の冷却が行われる。

 冷却運転時、庫外回路(111)では、四路切 弁(20)の第1ポート(P1)と第3ポート(P3)が連通し 、第2ポート(P2)と第4ポート(P4)が連通する状 に設定される。また、第1庫外膨張弁(18)の開 度が適宜調節される一方、第2庫外膨張弁(19) 全閉状態となる。庫内回路(61)では、庫内膨 張弁(63)の開度が適宜調節される。冷却運転 は、各圧縮機(14a,14b,14c)の少なくとも1台が運 転される。そして、冷媒回路(104)では、庫外 交換器(15)が凝縮器となり、各庫内熱交換器 (64)が蒸発器となって、実線の矢印で示す流 の冷凍サイクルが行われる。

 各圧縮機(14a,14b,14c)に吸入された低圧圧力 のガス冷媒は、それぞれ所定の高圧圧力に圧 縮されて高圧ガス冷媒となり、各々の吐出分 岐管(21a,21b,21c)の逆止弁(CV1,CV2,CV3)を通る。こ らの逆止弁(CV1,CV2,CV3)は、例えばある冷凍負 荷に対して停止した圧縮機(14a,14b,14c)の吐出 岐管(21a,21b,21c)に運転中の圧縮機からのガス 媒が逆流しないように機能している。そし 、高圧ガス冷媒は他の圧縮機へ逆流するこ なく吐出合流管(21)で合流し、デミスタ式油 分離器(1)へ送られて冷媒中の冷凍機油が分離 された後、四路切換弁(20)を通って庫外熱交 器(15)に流入する。

 庫外熱交換器(15)では、この高圧ガス冷媒 が庫外空気に放熱して凝縮する。庫外熱交換 器(15)で凝縮した高圧液冷媒は、第1液管(24)を 通ってレシーバ(16)に流入する。この高圧液 媒は、運転状態或いは冷凍負荷状態の変化 より庫外熱交換器(15)と庫内熱交換器(64)との 保有冷媒量が増減した場合、その冷媒の増減 を吸収するために一時的に該レシーバ(16)に 留されながら該レシーバ(16)を流出する。レ ーバ(16)から流出した冷媒は、過冷却熱交換 器(17)の高圧側流路(17a)に流入し、低圧側流路 (17b)へ熱を放出しながら該過冷却熱交換器(17) を流出する。

 上記過冷却熱交換器(17)を流出した冷媒は 液側連絡配管(102)を通過して各庫内回路(61)に 分配される。庫内回路(61)へ流入した冷媒は ドレンパン加熱用配管(62)を流通する。ここ 、上記ドレンパン(66)には、庫内熱交換器(64 )の表面から落ちた霜や、回収後の結露水が 結して生成される氷塊が貯まっている。こ ため、ドレンパン加熱用配管(62)を流れる冷 によってドレンパン(66)の近傍が加熱される と、ドレンパン(66)内の霜や氷塊が融解する 以上のようにして液体となった水は、ドレ 排水としてドレンパン(66)から排出される。

 逆に、ドレンパン加熱用配管(62)を流れる 冷媒は、ドレンパン(66)内の霜や氷塊に融解 を奪われて冷却される。その結果、ドレン ン加熱用配管(62)を流れる冷媒は更に過冷却 れる。

 ドレンパン加熱用配管(62)を流出した冷媒 は、庫内膨張弁(63)を通過して減圧されてか 、庫内熱交換器(64)を流通する。庫内熱交換 (64)では、冷媒が庫内空気から吸熱して蒸発 する。その結果、冷蔵倉庫の庫内空気が冷却 される。

 各庫内熱交換器(64)で蒸発した各々の冷媒 はガス側連絡配管(103)で合流する。ガス側連 配管(103)で合流した冷媒は、四路切換弁(20) 通過して吸入合流管(22)へ流入する。この冷 媒は、上述の過冷却熱交換器(17)の低圧側流 (17b)で蒸発した冷媒と混合し、第1可変容量 縮機(14a)及び第1,第2固定容量圧縮機(14b,14c)に 吸入される。以上の冷媒循環を繰り返し、こ の冷凍装置(101)では、冷凍倉庫の庫内空気が 却される。

   <デフロスト運転>
 この冷凍装置(101)では、冷凍運転中に庫内 交換器(64)が着霜した場合に、霜を除去する めにデフロスト運転を行なう。デフロスト 転時は、各庫内熱交換器(64)の除霜が同時に 行われる。

 このデフロスト運転時の庫外回路(111)で 、四路切換弁(20)が第2状態に設定される。ま た、第1庫外膨張弁(18)が全閉状態となる一方 第2庫外膨張弁(19)の開度が適宜調節される 庫内回路(61)では、庫内膨張弁(63)が全開状態 となる。デフロスト運転時は、各圧縮機の少 なくとも1台が運転される。そして、冷媒回 (104)では、庫外熱交換器(15)が蒸発器となり 各庫内熱交換器(64)が凝縮器となって、破線 矢印で示す流れの冷凍サイクルが行われる そして、このサイクルを繰り返し庫内ユニ ト(60)の庫内熱交換器(64)に着いた霜が溶か れて除去される。

   <油戻し動作>
 ここで、本発明の特徴であるデミスタ式油 離器(1)を備えた上記油戻し回路(105)の動作 ついて説明する。

 上記油戻し回路(105)は、圧縮機(14a,14b,14c) 士をそれぞれ配管で接続する均油管を用い に、デミスタ式油分離器(1)の下部空間に貯 した油を第1,第2及び第3油戻し分岐管(34a,34b, 34c)に設置された電磁弁(SV2,SV3,SV4)の開閉動作 制御することで、必要に応じて各圧縮機(14a ,14b,14c)へ返油するものである。 まず、停止 ている上記圧縮機(14a,14b,14c)が運転し始める と同時に、上記コントローラ(50)が各々の圧 機(14a,14b,14c)の運転時間を積算する。そして その積算運転時間が所定時間に達した時、 縮機内に規定量以下の油面低下が生じてい と判断し、その所定時間に達した圧縮機(14a ,14b,14c)に対応する油戻し分岐管(34a,34b,34c)に 通する電磁弁(SV2,SV3,SV4)が開いて、デミスタ 油分離器(1)から油戻し分岐管(34a,34b,34c)を通 じて圧縮機(14a,14b,14c)に返油される。ここで 圧縮機の油面検知をその積算運転時間で推 しているため、油を戻す場合には偏流させ に確実に戻す必要があるので、開動作を行 電磁弁は1つのみであり、その開動作保持時 は圧縮機運転時の高低圧差に応じて決定さ る。つまり、該開動作保持時間は高低圧差 大きければ短い時間、逆に小さければ長い 間となる。

  -実施形態2の効果-
 本実施形態2によれば、冷凍装置(101)の油戻 回路(105)において、本発明の特徴であるデ スタ式油分離器(1)を利用したことにより、 油管を用いることなく、各圧縮機(14a,14b,14c) 標準油面高さに均油させることができる。 らに、均油管を用いることがないので油戻 回路(105)の低コスト化を実現することも可 である。

 《その他の実施形態》
 上記実施形態1については、以下のような構 成としてもよい。

 例えば、実施形態1におけるデミスタ式油 分離器(1)に利用するプレート部材(13)は中央 ッフル部(11)と周辺バッフル部(12)とを備えた ものでなく、中央バッフル部(11)のみでもよ し、周辺バッフル部(12)のみでもよい。

 又、本発明のプレート部材(13)が上部デミ スタ固定板(8)で構成されているだけでなく、 下部デミスタ固定板(8a)で構成されていても い。さらに、流体出口管(6)は、ケーシング(9 )の頂部における中心部以外の場所に設置さ てもよい。その場合、流体出口管(6)に対応 る位置にもバッフル部を設けるとよい。

 なお、以上の実施形態は、本質的に好ま い例示であって、本発明、その適用物、あ いはその用途の範囲を制限することを意図 るものではない。

 以上説明したように、本発明は、デミス 式油分離器(1)について有用である。