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Patent Searching and Data


Title:
OIL TANK STRUCTURE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/004851
Kind Code:
A1
Abstract:
An oil tank structure in which the temperature of oil flowing into the structure is adjusted by cooling of the oil to an appropriate level and in which overcooling of the oil is prevented. The oil tank structure has a tank (11), an oil introduction section (13) provided on the upper side of a side wall (12) of the tank and introducing oil in a direction tangential to the side wall, one or more groove-like paths (15) formed along the circumference of the side wall and into and from which the introduced oil can flow, an oil cooling section (14) provided on the side wall and cooling the groove-like paths, and a discharge opening (16) formed in the bottom of the tank. In the oil tank structure, oil at high temperature can, because of its low viscosity, easily flow into the inside of the groove-like paths (15) and cooled by the oil cooling section (14). On the other hand, oil at low temperature does not flow into the groove-like paths (15), so that the oil is less likely to be cooled by the oil cooling section (14). As a result, overcooling of the oil is suppressed.

Inventors:
SAITO YASUHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/057542
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
April 17, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA BOSHOKU KK (JP)
SAITO YASUHIRO (JP)
International Classes:
F01M11/00; F01M5/00
Foreign References:
JPH0363707U1991-06-21
JPH0267015U1990-05-21
JPH0395015U1991-09-27
Attorney, Agent or Firm:
KOJIMA, Seiji (8-20 Jingu 3-chome, Atsuta-k, Nagoya-shi Aichi 31, JP)
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Claims:
 円筒形状のタンク部と、
 前記タンク部の側壁に設けられ且つオイルを該側壁の接線方向に導入させるオイル導入部と、
 前記タンク部の前記側壁の周に沿って形成され且つ前記導入されるオイルが流出入可能である1つ以上の溝状通路部と、
 前記タンク部の前記側壁に設けられ且つ前記溝状通路部を冷却するオイル冷却部と、
 前記タンク部の底部に形成された排出口と、を備えることを特徴とするオイルタンク構造。
 前記溝状通路部は、前記タンク部の前記側壁の中心軸側が下方を向くように傾斜する請求項1記載のオイルタンク構造。
 前記溝状通路部の幅は、前記導入されるオイルの温度が低温のときは、該オイルの勢いによって該溝状通路部内に流入せず、且つ前記導入されるオイルの温度が高温のときは、該オイルの勢いによって該溝状通路部内に流入する幅である請求項1又は2記載のオイルタンク構造。
 前記溝状通路部は、前記オイルの導入方向に沿って下降する螺旋状に設けられている請求項1乃至3のいずれか1項に記載のオイルタンク構造。
 前記溝状通路部は、その溝の深さが前記側壁の上方から下方に向かい漸次浅くなる、及び/又はその溝の幅が前記側壁の上方から下方に向かい漸次広くなる請求項1乃至4のいずれか1項に記載のオイルタンク構造。
 前記排出口の上方を覆うように前記タンク部内に設けられた邪魔板部を更に備える請求項1乃至5のいずれか1項に記載のオイルタンク構造。
Description:
オイルタンク構造

 本発明は、内燃機関に設けられるオイル ンクの構造に関し、流入するオイルの温度 冷却して適正に調節することができ、且つ 冷却を防止することができるオイルタンク 造に関する。本オイルタンク構造は、内燃 関、特に自動車等の内燃機関用オイルタン の構造に適用することができる。

 近年、内燃機関の潤滑に用いられるオイ の温度管理が重要になってきている。オイ の温度と粘度は相関性があり、オイルの油 厚を一定に保つためにオイルの粘度を一定 囲に保つ必要があるためである。また、使 時の内燃機関の潤滑経路から排出されるオ ルは、適切な温度範囲よりも通常高温にな ているため、再び潤滑経路に供給する前に 切な温度範囲内まで冷却することが検討さ ている(例えば、特許文献1及び特許文献2を 照。)。

特開平10-176515号公報

特開2000-176204号公報

 特許文献1は、冷却フィンを配置したオイ ルパンの外周部へオイルを誘導するように傘 部が設けられており、外周部に到着したオイ ルの熱を冷却フィンにより放熱している。し かし、内燃機関始動時及びその直後等は、オ イルパン内のオイルが適切な温度範囲より低 温になっていることがあるが、オイルパンの 外周部に設けられた冷却フィンによってオイ ルパン内のオイルが常時冷却されるため、オ イルが低温にもかかわらず冷却されてしまい 、オイルの温度が適切な温度範囲に到達する まで時間が掛かっていた。このため、適切な 温度範囲に到達するまでオイルの粘度が適切 な範囲よりも高くなって適切な潤滑ができな い恐れがあった。

 特許文献2は、潤滑経路からオイルタンクへ の流路の途中に設けられた気泡除去装置であ り、気泡除去装置全体を冷却することによっ てオイルを適切な温度範囲にしつつ、気泡分 離効果を高めるものである。しかし、気泡除 去装置全体を冷却する構造のため、特許文献 1と同様にオイルが常時冷却されるため、オ ルが低温のときは適切な温度範囲に到達す まで時間が掛かっていた。
 本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの あって、流入するオイルの温度を冷却して 正に調節することができ、且つ過冷却を防 することができるオイルタンク構造を提供 ることを解決すべき課題とする。

 本発明は、以下の通りである。
 1.円筒形状のタンク部と、前記タンク部の 壁に設けられ且つオイルを該側壁の接線方 に導入させるオイル導入部と、前記タンク の前記側壁の周に沿って形成され且つ前記 入されるオイルが流出入可能である1つ以上 溝状通路部と、前記タンク部の前記側壁に けられ且つ前記溝状通路部を冷却するオイ 冷却部と、前記タンク部の底部に形成され 排出口と、を備えることを特徴とするオイ タンク構造。
 2.前記溝状通路部は、前記タンク部の前記 壁の中心軸側が下方を向くように傾斜する 記1.記載のオイルタンク構造。
 3.前記溝状通路部の幅は、前記導入される イルの温度が低温のときは、該オイルの勢 によって該溝状通路部内に流入せず、且つ 記導入されるオイルの温度が高温のときは 該オイルの勢いによって該溝状通路部内に 入する幅である上記1.又は上記2.記載のオイ タンク構造。
 4.前記溝状通路部は、前記オイルの導入方 に沿って下降する螺旋状に設けられている 記1.乃至3のいずれか1項に記載のオイルタン 構造。
 5.前記溝状通路部は、その溝の深さが前記 壁の上方から下方に向かい漸次浅くなる、 び/又はその溝の幅が前記側壁の上方から下 に向かい漸次広くなる上記1.乃至4のいずれ 1項に記載のオイルタンク構造。
 6.前記排出口の上方を覆うように前記タン 部内に設けられた邪魔板部を更に備える上 1.乃至5のいずれか1項に記載のオイルタンク 造。

 本オイルタンク構造によれば図5に例示する ように、オイルをオイル導入部13から側壁12 接線方向に導入させることによって、オイ が側壁12に沿って旋回しながら下方に移動す る。このため、必ず側壁12に周設された溝状 路部15上を通過する。また、旋回しながら 留されているオイルと混ざるため、貯留さ ているオイルも同じ方向に旋回し、その旋 力によりすり鉢状に周囲が側壁12に沿って上 昇する。
 また、高温時のオイルは、粘度が低いため 状通路部15の内部に容易に流入して、オイ 冷却部14によって冷却される。一方、低温時 のオイルは図4に例示するように、溝状通路 15の周囲に遠心力によって押しつけられるが オイルの粘度が高いために、それ以上の流入 に大きな抵抗が生じて溝状通路部15内に流入 ることがなく、オイル冷却部14によって冷 されにくい。このため、オイルの過冷却を 制することができる。
 以上より、タンク部11に流入するオイルの 度に応じた冷却を行うことができ、タンク 11内のオイルの温度が適切な温度範囲以上に 高くなることを抑制することができる。更に 、高温によりオイルの粘度が低くなって軸受 等の潤滑経路の油膜が薄くなり、潤滑の効果 が薄くなることを抑制することができる。ま た、オイル温度が低温である内燃機関始動時 等のときは、オイルが冷却されることなく再 潤滑するため、適温まで昇温する時間を短縮 することができる。更に、内燃機関の性能を より早期から通常の性能を得ることができる 。
 また、周設された溝状通路部15にオイルが 入することによる抵抗によって、オイルが ンク部11の上下方向に容易に移動することを 妨げて、導入されたオイルによって攪拌され る貯留オイルの液面の高さが大きく変動する ことを抑制することができるため、オイルタ ンクの高さを従来よりも低くすることができ る。
 更に、導入されたオイルが側壁12に沿って 回しながら下方に移動することにより、オ ル中に含まれる気泡が遠心分離され、潤滑 路に再び気泡が混じったオイルが供給され のを抑制することができる。

 溝状通路部15の側壁中心軸側が下方を向く うに傾斜させる場合は、より高温時のオイ が溝状通路部15の内部へより流入し易くする と同時に、導入されたオイルの下降を助け、 且つ攪拌された貯留オイルの液面上昇を抑制 することができる。このため、オイルの温度 変化に伴う本タンク構造の冷却能力が大きく 変化すると共に、タンク部11に貯留されたオ ルの液面上昇をより抑制することができる
 溝状通路部15の幅をオイルの温度が低温の きはより流入しにくい幅とする場合は、高 時と低温時の違いによる溝状通路部15の内部 への流入度合いを大きく変えることができ、 オイルの温度変化に伴う本タンク構造の冷却 能力をより大きく変化させることができる。
 溝状通路部15が螺旋状に設けられている場 は、旋回する高温のオイルが溝状通路部15に 流入しやすくなることで、よりオイルを冷却 しやすくなる。また、導入されたオイルがよ り下降しやすくなり、潤滑に利用できるオイ ル量がオイルの停滞により実質減少すること を抑制することができる。
 溝状通路部15の下方に向けて溝の深さを漸 浅くし、且つ下方に向けて溝の幅を漸次広 する場合は、タンク部11の旋回により漸次流 速が遅くなったオイルであっても溝状通路部 15の内部に容易に流入して、オイル冷却部14 よって冷却されるようにすることができる
 邪魔板部17を設ける場合は、タンク部11に貯 留されたオイルの液面が攪拌されて下降し、 排出口16に到達するのを妨げたり、貯留され オイルに導入されたオイルが注ぎ込まれる によって生じた気泡が下降して排出口16に 達するのを妨げたりすることによって、潤 経路に再び気泡が混じったオイルが供給さ るのを抑制することができる。

本実施例1のオイルタンク構造の潤滑対 象を含めた構成を説明するための模式断面図 である。 本実施例1のオイルタンク構造の構成を 説明するためのオイル冷却部の一部を破断し た模式斜視図である。 本実施例1において、オイルが導入され ていない状態のオイルタンク構造の構成を説 明するための模式断面図である。 本実施例1において、流入するオイルが 低温である場合のオイルタンク構造の構成を 説明するための模式断面図である。 本実施例1において、流入するオイルが 高温である場合のオイルタンク構造の構成を 説明するための模式断面図である。 本実施例2の環状の溝状通路部を有する オイルタンク構造の構成を説明するためのオ イル冷却部の一部を破断した模式斜視図であ る。 本実施例2において、オイルが導入され ていない状態のオイルタンク構造の構成を説 明するための模式断面図である。 本実施例3において、オイルが導入され ていない状態のオイルタンク構造の構成を説 明するための模式断面図である。 本実施例4において、オイルが導入され ていない状態のオイルタンク構造の構成を説 明するための模式断面図である。

符号の説明

 1、1a、1b、1c;オイルタンク、11;タンク部 12;側壁、13;オイル導入部、14;オイル冷却部 15;溝状通路部、16;排出口、17;邪魔板部、2;内 燃機関(潤滑対象)、3、4;ポンプ、51;導入オイ 、52;貯留オイル。

 以下、本発明のオイルタンク構造を詳細に 明する。
 本オイルタンク構造は、図1~3に例示するよ に、円筒形状のタンク部11と、タンク部11の 側壁12に設けられ且つオイルを側壁12の接線 向に導入させるオイル導入部13と、側壁12に けられたオイル冷却部14と、側壁12の周に沿 って形成され且つ導入されるオイルが流出入 可能である1つ以上の溝状通路部15と、タンク 部11の底部に形成された排出口16を備えるこ を特徴とする。また、排出口16の上方を覆う ようにタンク部11内に設けられた邪魔板部17 更に備えることができる。

 本オイルタンク構造により貯留されるオ ルの上記「高温」及び上記「低温」は、タ ク部11に流入するオイルの温度が、潤滑対 の潤滑に適する所定温度より高温及び低温 あるかをいう。この所定温度は条件によっ 種々選択されるが、例えば100℃とすること できる。このときは、上記高温は100℃以上 上記低温は100℃未満となる。更に、潤滑対 に到達するときのオイルの温度が前記所定 度になるよう温度を選択してもよい。

 上記「タンク部11」は、内燃機関及び一般 械等の潤滑に用いるオイルを貯留すること できればよく、その形状、大きさ及び材質 任意に選択することができる。また、タン 部11の内部形状は円筒形状の側壁12を備え、 壁12にはオイル導入部13が開口し、底部には 貯留したオイル52を潤滑対象2の潤滑経路に供 給するための排出口16が設けられる。
 尚、排出口16から潤滑対象2の潤滑経路に供 される形態は特に問わない。
 上記「オイル導入部13」は、潤滑対象2から ンプ3等を介して圧送されるオイルの流入口 である。

 上記「オイル冷却部14」は、溝状通路部15の 内部を流通するオイルを冷却することができ ればよく、その手段は任意に選択することが できる。例えば、図2及び3に例示するように 冷却水等の冷却媒体が流通する管141と、オ ルが流入する溝状通路部15と、を接触させ 液冷式熱交換器を挙げることができる。ま 、図9に例示するように、オイルが流入する 状通路部15に外気と接触する冷却フィン144 設けた空冷式熱交換器を挙げることができ 。更に、複数の冷却手段を設けてもよい。
 尚、オイル冷却部14は、溝状通路部15の内部 を流通するオイル以外である貯留されたオイ ル等を通常冷却しないが、冷却してもよい。

 また、オイル冷却部14は、タンク部11の側壁 12に設けられるが、図2及び3に例示するよう タンク部11の中央部分全体の側壁12に設けて いし、全ての側壁12に設けてもよいし、タ ク部11内に滞留するオイルの液面より上部に 設けてもよい。
 更に、オイル冷却部14は、図3に例示するよ に、溝状通路部15の全体を冷却するように 却管141等の冷却手段を設けてもよいし、図8 例示するように溝状通路部15の内側のみを 却するように冷却管141等の冷却手段を設け もよい。このように溝状通路部15の内側のみ を冷却する場合は、低温のオイルが導入され たときは溝状通路部15内に流入することがな ため、冷却手段による冷却がされないよう することができ、高温のオイルのみ冷却す ことができる。このため、オイルの温度変 に伴う本タンク構造の冷却能力が大きく変 し、よりオイルが過冷却になることを抑制 ることができる。

 上記「溝状通路部15」は、側壁12の周方向に 沿って設けられた溝状部であり、図5に例示 るように、溝内にオイル導入部13から導入さ れたオイル51を通過させてオイル冷却部14に る冷却を行う通路である。溝状通路部15の形 状は周方向に沿って設けられていればよく、 例えば、図2及び3に例示するように螺旋形状 あってもよいし、図6及び7に例示するよう 環状であってもよい。また、溝状通路部15の 数も任意に選択することができ、図2及び3に 示するように1つのみでもよいし、図6及び7 例示するように複数であってもよい。
 更に、溝状通路部15の側壁12中心軸側は、図 2及び3に例示するように下方を向くように傾 して設けることができる。図3に例示する傾 斜角θだけ傾斜して設けることによって、よ 高温時のオイルが溝状通路部15の内部へよ 流入し易くすると同時に、オイルの下降を け、且つオイルの上昇を抑制することがで る。この傾斜角θは、オイルの粘度及びタン ク部11内への導入時の流速、タンク部11の大 さ、並びに溝状通路部15の材質等により適宜 選択されるが、例えば内燃機関用オイルの場 合は2~60°(好ましくは5~30°)とすることができ 。

 また、図3に例示する溝状通路部15の溝の幅W 1は任意に選択することができる。特に、図4 例示するように導入されるオイル51の温度 低温のときは、オイル51がその勢いによって 溝状通路部15内に流入せず、且つ図5に例示す るようにオイル51の温度が高温のときは、オ ルの勢いによって溝状通路部15内に流入す 幅であるとすることができる。オイル導入 13から導入されたオイル51は、その導入時の いによって側壁12を旋回して溝状通路部15に 到達するが、高温のときのみ溝状通路部15内 流入してオイル冷却部14による冷却がされ のが好ましいからである。
 溝の幅W1を任意に選択することによって、 温時のみオイルが溝状通路部15内に流入可能 になるのは、低温のオイルにおいては高温の ときよりも粘度及び表面張力が高く、オイル の接触対象をぬらしにくいために、図4に例 するように、溝状通路部15の浅い部位にオイ ルが留まるからである。逆にオイルが高温の ときは、粘度及び表面張力が低くなって溝状 通路部15をぬらしやすくなり、図5に例示する ように、溝状通路部15の底部までオイルが流 する。
 この幅W1は、使用するオイルの粘度及び表 張力、及びタンク部11内への導入時の流速、 タンク部11の大きさ、並びに溝状通路部15の 質等により適宜変化するが、例えば内燃機 用オイルの場合は1~10mm(好ましくは1~5mm)とす ことができる。

 更に、図3に例示する溝状通路部15の溝の深 L2は任意に選択することができる。特に、 入される高温のオイルが、その導入する勢 によって溝状通路部15まで到達する深さが好 ましい。この深さL2は、使用するオイルの粘 及び表面張力、タンク部11内への導入時の 速、タンク部11の大きさ、並びに溝状通路部 15の材質等により適宜変化するが、例えば内 機関用オイルの場合は20~60mm(好ましくは30~50 mm)とすることができる。このような範囲の深 さL2は、図3に例示するタンク部11の内径L1が 常約150~250mmのときに適用することができる この限りではない。
 また、上記内燃機関用オイルの例の幅W1及 深さL2を組み合わせた場合、幅W1が1~5mm且つ さL2が30~50mm等を例示することができる。

 更に、図3に例示する溝状通路部15の溝の幅W 1及び深さL2は一定でもよいが、設けるタンク 部11の側壁12の位置に応じて変化させること できる。例えば図8に例示するように、溝の さが側壁12の上方から下方に向かい漸次浅 し、且つ溝の幅が側壁12の上方から下方に向 かい漸次広くなるように設けることができる 。タンク部11の旋回により漸次流速が遅くな たオイルであっても溝状通路部15の内部に 易に流入して、オイル冷却部14によって冷却 されるようにすることができるからである。
 また、図3に例示する溝状通路部15が並行す 場合の間隔W2は、任意に選択することがで る。更に、間隔W2は全て一定でもよいし、設 けるタンク部11の側壁12の位置に応じて変化 せてもよい。

 上記「邪魔板部17」は図3に例示するよう 、タンク部11内であり、且つ貯留されたオ ル52の液面や、図5に例示するように貯留さ たオイル52に導入されたオイル51が注ぎ込ま る等によって生じた気泡が直接排出口16に 達するのを妨げることができる位置に設け 板状体である。このような位置は、例えば 2及び3に例示するように、排出口16の上方を う位置とすることができる。また、邪魔板 17と排出口16との距離L3は任意に選択するこ ができる。更に、邪魔板部17の形状は任意 選択することができ、平板、傾斜する縁部 備えた平板(図3を参照。)、及び曲面板等を 示することができる。

 以下、図面を用いて各実施例により本発明 オイルタンク構造を具体的に説明する。
 本各実施例のオイルタンク構造は、図1に示 すように内燃機関2の潤滑に用いるオイルを 留するオイルタンク1の構造である。また、 滑経路を経由したオイルは、オイルパン21 一端集められた後、第1ポンプ3によってオイ ルタンク1に圧送され、次いで、オイルタン 1内に貯留される。更に、オイルタンク1内に 貯留されているオイルは排出口16から排出さ て第2ポンプ4によって内燃機関2の潤滑経路 供給される。

1.実施例1
(1)オイルタンク構造
 本実施例1のオイルタンク構造は、螺旋状に 設けられた溝状通路部を備えるオイルタンク 1の構造であり、図2~4に示すように、タンク 11、オイル導入部13、オイル冷却部14、溝状 路部15、排出口16及び邪魔板部17を備える。
 タンク部11は、内径が約150mmの円筒形状の側 壁12を備えた容器であり、側壁12の上方には イル導入部13の開口部を備え、第2ポンプ4へ 通路に接続される排出口16を底部に備える
 オイル導入部13は、側壁12の上方に設けられ 、且つオイルを側壁12の接線方向に導入させ ため、図4及び5に示すようにオイル51は側壁 12を旋回しながら下降して貯留されたオイル5 2の液面に到達する。

 溝状通路部15は、オイル導入部13の配設位置 の下方から側壁12の下側までの側壁12の周に って設けられた螺旋状の溝である。また、 4及び5に示すように導入されたオイル51の温 が約100℃の高温時のみ溝状通路部15内に流 するよう、図3に示すように幅W1を約3mm、傾 角θを約10°としている。更に、溝の深さL2は 、約40mmとしている。
 オイル冷却部14は、側壁12の溝状通路部15の 間及び隣接する部位に設けられた冷却水が れる冷却管141から構成されるオイルの冷却 水冷式熱交換器である。また、冷却管141内 流通する冷却水は、外部の冷却水循環回路 ら図2に示す冷却水導入口142から導入されて 冷却管141内を流通した後、冷却水排出口143か ら排出されて該冷却水循環回路に送られる。
 邪魔板部17は、その中心が排出口16から約10m m離れて設けられた、周囲が上方に折り曲げ れた円板である。

(2)オイルタンク構造の作用
 このようなオイルタンク構造を備えるオイ タンク1に導入されるオイル51は、図4及び5 示すように、オイル導入部13から導入されて 側壁12を旋回しながら下降して貯留されたオ ル52の液面に到達する。また、途中に旋回 ながら貯留されているオイル52と混ざるため 、貯留されているオイル52も同じ方向に旋回 、その旋回力によりすり鉢状に周囲が側壁1 2に沿って上昇する。
 更に、オイルが低温のときは、図4に例示す るように、溝状通路部15の周囲に付着するが イルの粘度が高いために、それ以上の流入 大きな抵抗が生じて溝状通路部15内に流入 ることがない。一方、オイルが高温のとき 、図5に示すように、高温時のオイルは粘度 低いため、溝状通路部15の内部に容易に流 して、オイル冷却部14によって冷却される。
 以上より、タンク部11内のオイルの温度が 切な温度範囲以上に高くなることを抑制す ことができる。また、オイル温度が低温で る内燃機関の始動時等は、オイルがオイル 却部14によって冷却されることなく再潤滑さ れるため、適温まで昇温する時間を短縮する ことができる。
 適切な温度となり貯留されているオイル52 、排出口16から排出されて内燃機関2の潤滑 路に供給される。

 更に、図3及び4に示すように溝状通路部15に 流入した状態になっている貯留されたオイル 52は、高温時は溝状通路部15内に容易に流出 するが、低温時は粘度等が高いため流動性 低く、導入されるオイル51による攪拌が生じ ても溝状通路部15内で留まるため、他の貯留 れたオイル52全体が溝状通路部15に流出入す ることを妨げる。これによって、貯留された オイル52が低温のときは、オイル52の液面下 ある溝状通路部15によってオイル52全体が冷 されることがない。
 また、周設された溝状通路部15にオイルが 入することによる抵抗によって、オイル52が タンク部11の上下方向に容易に移動すること 妨げて、導入されたオイル51によって攪拌 れる貯留されたオイル52の液面の高さが大き く変動することを抑制することができる。
 更に、邪魔板部17によって気泡等が排出口16 に到達するのを妨げたりすることによって、 再び気泡が混じったオイル52が潤滑経路に供 されるのを抑制することができる。

2.実施例2
 本実施例2のオイルタンク構造は、図6及び7 示す環状の溝状通路部15を備える他は実施 1と同様の構造を備えるオイルタンク1aの構 であり、図6及び7に示すように、タンク部11 オイル導入部13、溝状通路部15、排出口16及 邪魔板部17を備える。これらのうち、タン 部11、オイル導入部13、オイル冷却部14、排 口16及び邪魔板部17は、実施例1と同様である ため説明を省略する。
 実施例2の溝状通路部15は、環状であり、側 12に沿って上下に4箇所設けられている。
 また、オイル冷却部14は、環状の冷却管141 備え、各溝状通路部15の上下に設けられてい る。更に、冷却管141のそれぞれに冷却水導入 口142及び冷却水排出口143が設けられ、冷却水 が循環する。

 このようなオイルタンク構造を備えるオ ルタンク1aは、螺旋状の溝状通路部15を備え る実施例1と同様に、オイルが高温であると のみ溝状通路部15の内部に容易に流入して、 オイル冷却部14によって冷却される。これに って、実施例1と同様にタンク部11内のオイ の温度が適切な温度範囲以上に高くなるこ を抑制することができる。

3.実施例3
 本実施例3のオイルタンク構造は、図8に示 螺旋状であり下方に従って溝の深さL2が漸次 浅く且つ溝の幅が広くなる螺旋状の溝状通路 部15を備える他は実施例1と同様の構造を備え るオイルタンク1bの構造であり、図8に示すよ うに、タンク部11、オイル導入部13、オイル 却部14、溝状通路部15、排出口16及び邪魔板 17を備える。これらのうち、タンク部11、オ ル導入部13、オイル冷却部14、排出口16及び 魔板部17は、実施例1と同様であるため説明 省略する。

 実施例3の溝状通路部15は、実施例1の溝状通 路部15と同様に螺旋状であり最上方の溝の深 L2aが約40mm且つ溝の幅W1aが約3mmであるが、下 方に行くにしたがって浅く且つ広くなり、最 下方の溝の深さL2bが約30mm且つ溝の幅W1bが約5m mになる。更に、溝状通路部15の側壁12の中心 側は、冷却管141との間隔を他の部位より広 することにより、溝状通路部15の内部のみ 却管141による冷却がされる。即ち、冷却管14 1の側壁12の中心軸側の壁部は、壁の厚みが他 の部位よりも厚くなっており、当該壁部に接 触するオイルは溝状通路部15の内部に進入す オイルよりも熱交換が行われにくく、溝状 路部15の内部に進入したオイルの冷却管141 よる冷却がより促進されるようになってい 。
 このような溝状通路部15を備えるオイルタ ク1bは、タンク部11の旋回により漸次流速が くなったオイルであっても溝状通路部15の 部に容易に流入して、オイル冷却部14によっ て冷却することができる。また、溝状通路部 15の内側のみオイル冷却部14によって冷却す ことにより、低温のオイルが導入されたと は溝状通路部15内に流入することがないため 、冷却手段による冷却がされないようにする ことができ、高温のオイルのみ冷却すること ができる。このため、オイルの温度変化に伴 う本タンク構造の冷却能力が大きく変化し、 よりオイルが過冷却になることを抑制するこ とができる。

4.実施例4
 本実施例4のオイルタンク構造は、空冷式の オイル冷却部14を備える他は実施例1と同様の 構造を備えるオイルタンク1cの構造であり、 9に示すように、タンク部11、オイル導入部1 3、オイル冷却部14、溝状通路部15、排出口16 び邪魔板部17を備える。これらのうち、オイ ル導入部13、溝状通路部15、排出口16及び邪魔 板部17は、実施例1と同様であるため説明を省 略する。

 タンク部11は、実施例1と同様の円筒形状の 壁12を備える容器であり、側壁12の上方には オイル導入部13の開口部を備え、第2ポンプ4 の通路に接続される排出口16を底部に備える 。
 また、オイル冷却部14は、溝状通路部15の壁 部及び底部を冷却フィン144として外部に晒し た空冷構造を備える。更に、溝状通路部15の 壁12の中心軸側は、壁の厚みを他の部位よ 厚くすることにより、溝状通路部15の内部の み外気による冷却がされる。即ち、各溝状通 路部15間の側壁12は、壁の厚みが他の部位よ も厚くなっており、当該側壁12に接触するオ イルは溝状通路部15の内部に進入するオイル りも熱交換が行われにくい。従って、外気 の熱交換によるオイルの冷却は、溝状通路 15の内部に進入するオイルのほうがより促 される。

 このような実施例4のオイルタンク1は、 冷式のオイル冷却部14によって実施例1と同 に、タンク部11内のオイルの温度が適切な温 度範囲以上に高くなることを抑制することが できる。また、オイル温度が低温である内燃 機関の始動時等のときは、オイルがオイル冷 却部14によって冷却されることなく再潤滑さ るため、適温まで昇温する時間を短縮する とができる。




 
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