大坪 弘幸 (〒13 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー株式会社内 Osaka, 5300013, JP)
NAKAZONO, Tohru (1-32, Chayamachi, Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 13, 5300013, JP)
ヤンマー株式会社 (〒13 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 Osaka, 5300013, JP)
OHTSUBO, Hiroyuki (1-32, Chayamachi, Kita-ku, Osaka-sh, Osaka 13, 5300013, JP)
大坪 弘幸 (〒13 大阪府大阪市北区茶屋町1番32号 ヤンマー株式会社内 Osaka, 5300013, JP)
| 燃料と空気とを予め混合した混合気を気筒内の燃焼室で圧縮自着火させて燃焼させる、予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法であって、 前記予混合圧縮自着火式エンジンが前記混合気に火花点火を行う火花点火装置を備えており、 前記混合気の圧縮自着火を誘発することが可能な火花点火時期の進角限界と遅角限界とをそれぞれ設定しておき、進角限界と遅角限界との間に、運転条件に応じて補助的に前記混合気に火花点火を行うことを特徴とする、予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 前記エンジンが複数の気筒を備えており、 各気筒における圧縮自着火の時期を揃えるように、所定の気筒で火花点火を行うことを特徴とする、請求項1記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 前記混合気の圧縮自着火の時期を調整するように、前記火花点火を行う時期を調整することを特徴とする、請求項1記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 前記エンジンが複数の気筒を備えており、 各気筒における圧縮自着火の時期を揃えるように、気筒毎に火花点火を行う時期を調整することを特徴とする、請求項1記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 目標となる圧縮自着火時期を設定し、該目標圧縮自着火時期と実際の圧縮自着火時期とを比較するとともに、該比較に基づいて、実際の圧縮自着火時期が目標圧縮自着火時期となるように火花点火を行うことを特徴とする、請求項1又は2記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 目標となる圧縮自着火時期を設定し、該目標圧縮自着火時期と実際の圧縮自着火時期とを比較するとともに、該比較に基づいて、実際の圧縮自着火時期が目標圧縮自着火時期となるように火花点火を行う時期を調整することを特徴とする、請求項3又は4記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 目標となる圧縮自着火時期を設定し、該目標圧縮自着火時期と実際の圧縮自着火時期とを比較し、該比較に基づいて、実際の圧縮自着火時期が目標自着火時期となるように、進角限界と遅角限界の間で火花点火を行う時期を調整するとともに、実際の圧縮自着火時期を目標圧縮自着火時期に調整することが可能な範囲内に、混合気の吸気温度を調整することを特徴とする、請求項3記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 気筒毎に、目標となる圧縮自着火時期を設定し、該目標圧縮自着火時期と実際の圧縮自着火時期とを比較し、該比較に基づいて実際の圧縮自着火時期が目標圧縮自着火時期となるように進角限界と遅角限界との間で火花点火を行う時期を調整するとともに、全ての気筒で実際の圧縮自着火時期を目標圧縮自着火時期に調整することが可能な範囲内に、混合気の吸気温度を調整することを特徴とする、請求項4記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 目標となる圧縮自着火時期を設定し、該目標圧縮自着火時期を達成する火花点火時期のなかで最適な火花点火時期を設定し、 前記目標圧縮自着火時期と実際の圧縮自着火時期とを比較し、該比較に基づいて、実際の圧縮自着火時期が目標自着火時期となるように火花点火を行う時期を調整し、 さらに、火花点火の時期が前記最適火花点火時期となるように、吸気温度を調整することを特徴とする、請求項3記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 気筒毎に、目標となる圧縮自着火時期を設定するとともに、該目標圧縮自着火時期を達成する火花点火時期のなかで最適な火花点火時期を設定し、 該目標圧縮自着火時期と実際の圧縮自着火時期とを比較し、該比較に基づいて実際の圧縮自着火時期が目標自着火時期となるように火花点火を行う時期を調整し、 さらに、最も火花点火時期の遅い気筒が最適火花点火時期で火花点火されるように、吸気温度を調整することを特徴とする請求項4記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 火花点火時期が進角限界となる気筒に対する燃料供給量を、他の気筒に相対して増大させ、遅角限界となる気筒に対する燃料供給量を、他の気筒に相対して減少させることを特徴とする、請求項8記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 火花点火時期が進角限界となる気筒の有効圧縮比を、他の気筒に相対して増大させ、遅角限界となる気筒における有効圧縮比を、他の気筒に相対して減少させることを特徴とする、請求項8記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 排気ガスを気筒内に環流するEGR手段を備え、 火花点火時期が進角限界となる気筒に対するEGR量を、他の気筒に相対して増大させ、遅角限界となる気筒に対するEGR量を、他の気筒に相対して減少させ又は無しにすることを特徴とする、請求項8記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 火花点火時期が進角限界となる気筒における吸気温度を、他の気筒に相対して高め、遅角限界となる気筒における吸気温度を、他の気筒に相対して低くすることを特徴とする請求項8記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 火花点火時期が進角限界となる気筒の温度を、他の気筒に相対して高くし、遅角限界となる気筒の温度を、他の気筒に相対して低くすることを特徴とする、請求項8記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 火花点火時期が進角限界となる気筒の構成部材を、他の気筒に相対して熱伝導率の低い材質により形成し、遅角限界となる気筒の構成部材を、他の気筒に相対して熱伝導率の高い材質により形成することを特徴とする、請求項8記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 気筒毎に目標となる圧縮自着火時期を設定し、該目標圧縮自着火時期と実際の圧縮自着火時期とを比較し、該比較に基づいて実際の圧縮自着火時期が目標自着火時期となるように火花点火を行う時期を調整し、 さらに、最も火花点火時期の遅い気筒において正常な運転を行うように、吸気温度を調整することを特徴とする、請求項4記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 前記混合気の空気過剰率を検出し、該空気過剰率に応じて前記進角限界を変更することを特徴とする、請求項1記載の予混合圧縮自着火式エンジン。 |
| 前記エンジンが複数の気筒を備えており、 気筒毎の混合気の空気過剰率を検出し、各気筒における前記進角限界を各空気過剰率に応じてそれぞれ変更することを特徴とする、請求項1記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 前記混合気の吸気温度を検出し、該吸気温度に応じて前記進角限界を変更することを特徴とする、請求項1、18、又は19に記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
| 前記エンジンが複数の気筒を備えており、 気筒毎に混合気の吸気温度を検出し、各気筒における前記進角限界を各吸気温度に応じてそれぞれ変更することを特徴とする、請求項1、18、又は19に記載の予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法。 |
本発明は予混合圧縮自着火式(HCCI:Homogeneou s Charge Compressed Ignition)エンジンの運転方法 関する。
この種のエンジンとして、例えば、特許 献1には、空気と燃料とを予め混合した混合 気をシリンダ内の燃焼室に供給し、該混合気 を圧縮することによって自着火させる予混合 圧縮式自着火式エンジンが開示されている。
この予混合圧縮式自着火式エンジンは、 花点火式のエンジンと比較して、高い圧縮 で運転可能なため熱効率が高いという利点 ある。また、燃焼温度を低くすることがで るので、NOxの生成を抑制することも可能で る。しかし、混合気を自然に着火するもの あるため、着火時期の制御が非常に困難で る。また、圧縮自着火は、トルク(負荷)と 気温度との関係で非常に限られた狭い運転 囲でしか適切に行うことができない。
複数の気筒を有する予混合圧縮自着火式エ
ジンの場合、各気筒はその配置等によって
熱性、放熱性が異なるため、圧縮端におけ
気筒内温度に差が生じる。一般に、圧縮端
おける気筒内温度が高いと自着火時期は早
なり、気筒内温度が低いと自着火時期が遅
なるので、各気筒の自着火時期にバラツキ
生じやすい。気筒間の着火時期のバラツキ
、サイクル効率及び熱効率を低下させると
もに、排気ガスに含まれる未燃炭化水素、
酸化炭素、NOx等の大気汚染物質の排出量を
大させる原因になる。
本発明は、上記の実情に鑑み、圧縮自着 し難い運転条件であっても、火花点火によ 圧縮自着火を誘発することによって安定し 着火を実現し、圧縮自着火運転が可能な運 範囲を拡大することを目的とする。また、 筒内の圧縮自着火時期を適切に調整するこ によって、サイクル効率及び熱効率の向上 大気汚染物質の排出抑制を可能にすること 目的とする。
本発明は、燃料と空気とを予め混合した 合気を気筒内の燃焼室で圧縮自着火させて 焼させる、予混合圧縮自着火式エンジンの 転方法であって、前記予混合圧縮自着火式 ンジンが前記混合気に火花点火を行う火花 火装置を備えており、前記混合気の圧縮自 火を誘発することが可能な火花点火の進角 界と遅角限界とをそれぞれ設定しておき、 角限界と遅角限界との間に、運転条件に応 て補助的に前記混合気に火花点火を行うこ を特徴とする。
本発明は、更に、次のような構成を備え のが好ましい。
(1)前記エンジンが複数の気筒を備えてお 、各気筒における圧縮自着火の時期を揃え ように、所定の気筒で火花点火を行う。
(2)前記混合気の圧縮自着火の時期を調整 るように、前記火花点火を行う時期を調整 る。
(3)前記エンジンが複数の気筒を備えてお 、各気筒における圧縮自着火の時期を揃え ように、気筒毎に火花点火を行う時期を調 する。
(4)目標となる圧縮自着火時期を設定し、 目標圧縮自着火時期と実際の圧縮自着火時 とを比較するとともに、該比較に基づいて 実際の圧縮自着火時期が目標圧縮自着火時 となるように火花点火を行う。また、この 成は、上記構成(1)において、備えていても い。
(5)上記構成(2)又は上記構成(3)において、 標となる圧縮自着火時期を設定し、該目標 縮自着火時期と実際の圧縮自着火時期とを 較するとともに、該比較に基づいて、実際 圧縮自着火時期が目標圧縮自着火時期とな ように火花点火を行う時期を調整する。
(6)上記構成(2)において、目標となる圧縮 着火時期を設定し、該目標圧縮自着火時期 実際の圧縮自着火時期とを比較し、該比較 基づいて、実際の圧縮自着火時期が目標自 火時期となるように、進角限界と遅角限界 の間で火花点火を行う時期を調整するとと に、実際の圧縮自着火時期を目標圧縮自着 時期に調整することが可能な範囲内に、混 気の吸気温度を調整する。
(7)上記構成(3)において、気筒毎に、目標 なる圧縮自着火時期を設定し、該目標圧縮 着火時期と実際の圧縮自着火時期とを比較 、該比較に基づいて実際の圧縮自着火時期 目標圧縮自着火時期となるように進角限界 遅角限界との間で火花点火を行う時期を調 するとともに、全ての気筒で実際の圧縮自 火時期を目標圧縮自着火時期に調整するこ が可能な範囲内に、混合気の吸気温度を調 する。
(8)上記構成(2)において、目標となる圧縮 着火時期を設定し、該目標圧縮自着火時期 達成する火花点火時期のなかで最適な火花 火時期を設定し、前記目標圧縮自着火時期 実際の圧縮自着火時期とを比較し、該比較 基づいて、実際の圧縮自着火時期が目標自 火時期となるように火花点火を行う時期を 整し、さらに、火花点火の時期が前記最適 花点火時期となるように、吸気温度を調整 る。
(9)上記構成(3)において、気筒毎に、目標 なる圧縮自着火時期を設定するとともに、 目標圧縮自着火時期を達成する火花点火時 のなかで最適な火花点火時期を設定し、該 標圧縮自着火時期と実際の圧縮自着火時期 を比較し、該比較に基づいて実際の圧縮自 火時期が目標自着火時期となるように火花 火を行う時期を調整し、さらに、最も火花 火時期の遅い気筒が最適火花点火時期で火 点火されるように、吸気温度を調整する。
(10)上記構成(7)において、火花点火時期が 進角限界となる気筒に対する燃料供給量を、 他の気筒に相対して増大させ、遅角限界とな る気筒に対する燃料供給量を、他の気筒に相 対して減少させる。
(11)上記構成(7)において、火花点火時期が 進角限界となる気筒の有効圧縮比を、他の気 筒に相対して増大させ、遅角限界となる気筒 における有効圧縮比を、他の気筒に相対して 減少させる。
(12)上記構成(7)において、排気ガスを気筒 内に環流するEGR手段を備え、火花点火時期が 進角限界となる気筒に対するEGR量を、他の気 筒に相対して増大させ、遅角限界となる気筒 に対するEGR量を、他の気筒に相対して減少さ せ又は無しにする。
(13)上記構成(7)において、火花点火時期が 進角限界となる気筒における吸気温度を、他 の気筒に相対して高め、遅角限界となる気筒 における吸気温度を、他の気筒に相対して低 くする。
(14)上記構成(7)において、火花点火時期が 進角限界となる気筒の温度を、他の気筒に相 対して高くし、遅角限界となる気筒の温度を 、他の気筒に相対して低くする。
(15)上記構成(7)において、火花点火時期が 進角限界となる気筒の構成部材を、他の気筒 に相対して熱伝導率の低い材質により形成し 、遅角限界となる気筒の構成部材を、他の気 筒に相対して熱伝導率の高い材質により形成 する。
(16)上記構成(3)において、気筒毎に目標と なる圧縮自着火時期を設定し、該目標圧縮自 着火時期と実際の圧縮自着火時期とを比較し 、該比較に基づいて実際の圧縮自着火時期が 目標自着火時期となるように火花点火を行う 時期を調整し、さらに、最も火花点火時期の 遅い気筒において正常運転を行うように、吸 気温度を調整する。
(17)前記混合気の空気過剰率を検出し、該 空気過剰率に応じて前記進角限界を変更する 。
(18)前記エンジンが複数の気筒を備えてお り、気筒毎の混合気の空気過剰率を検出し、 各気筒における前記進角限界を各空気過剰率 に応じてそれぞれ変更する。
(19)前記混合気の吸気温度を検出し、該吸 気温度に応じて前記進角限界を変更する。ま た、この構成は、上記構成(17)又は上記構成(1 8)において、備えていてもよい。
(20)前記エンジンが複数の気筒を備えてお り、気筒毎に混合気の吸気温度を検出し、各 気筒における前記進角限界を各吸気温度に応 じてそれぞれ変更する。また、この構成は、 上記構成(17)又は上記構成(18)において、備え いてもよい。
本発明によれば、例えば、気筒内温度が く圧縮自着火が困難な条件では、補助的に 花点火を行うことによって、圧縮自着火を 発し、確実に圧縮自着火させ、失火を防止 ることができる。したがって、従来、圧縮 着火運転ができなかった運転範囲にも拡大 て圧縮自着火運転を行うことができ、エン ン出力を増大させることができる。さらに 圧縮自着火を誘発することができる火花点 の進角限界と遅角限界を設定し、双方の限 時期の間で火花点火を行っているので、よ 確実に圧縮自着火させることができる。
上記構成(1)によれば、複数気筒のエンジ において、気筒内温度が低い等の理由によ 圧縮自着火時期が遅い所定の気筒に対して 助的に火花点火を行うことにより、当該気 の圧縮自着火を誘発し、圧縮自着火時期が い他の気筒との間の圧縮自着火時期のバラ キを防止することができる。これにより、 イクル効率及び熱効率の向上を図ることが きる。
上記構成(2)によれば、火花点火時期を調 することによって、例えば、高い熱効率を ることができ又は排気ガスに含まれる大気 染物質の排出を抑制することができる適切 着火時期に、圧縮自着火させることができ 。
上記構成(3)によれば、複数気筒のエンジ において、それぞれの気筒で火花点火を行 時期を調整することによって、各気筒間の 縮自着火時期のバラツキを防止することが きる。したがって、サイクル効率及び熱効 の向上を図ることができる。また、各気筒 火花点火時期を調整することによって、例 ば、より高い熱効率を得ることができ又は 気ガスに含まれる大気汚染物質の排出を抑 することができる適切な着火時期に揃えて 圧縮自着火させることができる。
上記構成(4)によれば、火花点火を行うか は行わないことによって、実際の圧縮自着 時期が目標圧縮自着火時期となるように圧 自着火時期を調整することができる。した って、例えば、目標圧縮自着火時期を、高 熱効率を得ることができ又は大気汚染物質 排出を抑制することができる着火時期に設 した場合、エンジン性能の向上又は大気汚 物質の排出抑制を図ることができる。
上記構成(5)によれば、火花点火時期を調 することによって、実際の圧縮自着火時期 目標圧縮自着火時期となるように圧縮自着 時期を調整することができる。したがって 例えば、目標圧縮自着火時期を、高い熱効 を得ることができ又は大気汚染物質の排出 抑制することができる着火時期に設定した 合、エンジン性能の向上又は大気汚染物質 排出抑制を図ることができる。
上記構成(6)によれば、上記構成(5)と同様 効果を奏する。また、吸気温度条件によっ は、進角限界と遅角限界との間で火花点火 行っても実際の圧縮自着火時期を目標圧縮 着火時期に調整することができない場合も り、かかる場合には、吸気温度を適切に調 することによって、限られた時期に行われ 火花点火によって確実に実際の圧縮自着火 期を目標圧縮自着火時期に調整することが きる。
上記構成(7)によれば、上記構成(5)と同様 効果を奏する。また、吸気温度条件によっ は、各気筒において、進角限界と遅角限界 間で火花点火を行っても実際の圧縮自着火 期を目標圧縮自着火時期に調整することが きない場合もあり、かかる場合には、吸気 度を適切に調整することによって、複数気 のエンジンにおいて、全ての気筒で実際の 縮自着火時期を目標圧縮自着火時期に調整 ることができる。
上記構成(8)によれば、上記構成(5)と同様 効果を奏する。また、吸気温度を調整する とによって、例えば、エンジン性能を向上 ることができ又は大気汚染物質の排出を抑 することができる特に最適な時期に火花点 を行うことができる。
上記構成(9)によれば、上記構成(5)と同様 効果を奏する。また、吸気温度を調整する とによって、例えば、エンジン性能を向上 ることができ又は大気汚染物質の排出を抑 することができる特に最適な時期に火花点 を行うことができる。
以下、上記構成(10)~上記構成(15)は、上記 成(7)を採用したとしても、圧縮自着火時期( 火花点火時期)を適切に調整できない場合に 各種の手段を追加的に施すことによって圧 自着火時期の調整を可能にするものである
上記構成(10)によれば、火花点火時期が進 角限界となるような気筒(圧縮自着火し難い 筒)に対しては、燃料供給量を相対的に増大 せることによって圧縮自着火をし易い状態 し、火花点火時期を遅角させることができ 。逆に、火花点火時期が遅角限界となるよ な気筒(圧縮自着火が容易な気筒)に対して 、燃料供給量を相対的に減少させることに って圧縮自着火し難い状態にし、火花点火 期を進角させることができる。
上記構成(11)によれば、火花点火時期が進 角限界となるような気筒に対しては、有効圧 縮比を相対的に増大させることによって圧縮 自着火をし易い状態にし、火花点火時期を遅 角させることができる。逆に、火花点火時期 が遅角限界となるような気筒に対しては、有 効圧縮比を相対的に減少させることによって 圧縮自着火し難い状態にし、火花点火時期を 進角させることができる。
上記構成(12)によれば、火花点火時期が進 角限界となるような気筒に対しては、EGR量を 相対的に増大させることによって混合気温度 を高め、圧縮自着火をし易い状態にし、火花 点火時期を遅角させることができる。逆に、 火花点火時期が遅角限界となるような気筒に 対しては、EGR量を相対的に減少させる(又は しにする)ことによって混合気温度を下げ、 縮自着火し難い状態にし、火花点火時期を 角させることができる。
上記構成(13)によれば、火花点火時期が進 角限界となるような気筒に対しては、吸気温 度を相対的に高めることによって圧縮自着火 をし易い状態にし、火花点火時期を遅角させ ることができる。逆に、火花点火時期が遅角 限界となるような気筒(圧縮自着火が容易な 筒)に対しては、吸気温度を相対的に低くす ことによって圧縮自着火し難い状態にし、 花点火時期を進角させることができる。
上記構成(14)によれば、火花点火時期が進 角限界となるような気筒に対しては、気筒温 度を相対的に高めることによって圧縮自着火 をし易い状態にし、火花点火時期を遅角させ ることができる。逆に、火花点火時期が遅角 限界となるような気筒に対しては、気筒温度 を相対的に低くすることによって圧縮自着火 し難い状態にし、火花点火時期を進角させる ことができる。
上記構成(15)によれば、火花点火時期が進 角限界となるような気筒に対しては、気筒の 構成部材の放熱性を相対的に低くすることに よって圧縮自着火をし易い状態にし、火花点 火時期を進角限界よりも遅角させることがで きる。逆に、火花点火時期が遅角限界となる ような気筒に対しては、気筒の構成部材の放 熱性を相対的に高めることによって圧縮自着 火し難い状態にし、火花点火時期を進角させ ることができる。
上記構成(16)は、例えば、上記構成(10)~上 構成(15)の手段を施したとしても、圧縮自着 火時期(火花点火時期)を適切に調整できない 合に、さらなる手段を施すものである。上 構成(16)によれば、最も火花点火時期の遅い 気筒において正常に運転が行われるようにな るので、それ以外の気筒も含めて、失火を生 じることがあってもノッキングを生じること はなくなる。したがって、ノッキングに起因 するエンジンの損傷を確実に防止することが できる。
上記構成(17)によれば、混合気の空気過剰 率に応じて進角限界を適切に設定することが できる。
上記構成(18)によれば、各気筒において、 混合気の空気過剰率に応じて進角限界を適切 に設定することができる。
上記構成(19)によれば、混合気の吸気温度 に応じて進角限界を適切に設定することがで きる。
上記構成(20)によれば、各気筒において、 混合気の吸気温度に応じて進角限界を適切に 設定することができる。
11 予混合圧縮自着火エンジン
13 シリンダ
14 ピストン
35 調温装置
45 コントローラ
57 燃料調整弁
61 加熱ヒータ
63 外部EGR手段
〔予混合圧縮自着火式エンジンの概要〕
図1は、本発明の実施形態に係る予混合圧縮
自着火式エンジン11の概略断面図、図2は、同
概略平面図である。本実施形態の予混合圧縮
自着火式エンジン11は、4気筒(No.1~No.4)の4サイ
クルエンジンであり、シリンダブロック12、
リンダヘッド15、及びクランクケース18によ
って構成されたエンジン本体11Aを備えている
。シリンダブロック12内には、複数(4つ)のシ
ンダ13が設けられ、各シリンダ13内には、ピ
ストン14が摺動自在に嵌合されている。シリ
ダヘッド15には、吸気ポート16及び排気ポー
ト17が設けられ、吸気ポート16及び排気ポー
17は、それぞれ吸気弁19及び排気弁20によっ
開閉される。吸気弁19及び排気弁20は、動弁
置21,22によって駆動される。
吸気ポート16には吸気管24が接続され、排 気ポート17には排気マニホールド25を有する 気管26が接続されている。吸気管24は、図2に 示すように、主吸気管27と、該主吸気管27に 続された吸気サージタンク28と、該吸気サー ジタンク28から各シリンダ13に接続された複 の分岐吸気管29とを有している。
図1に示すように、主吸気管27には、スロ トルバルブ31と、ミキサ33と、加熱装置(調 装置)35とが設けられている。主吸気管27に導 入された空気は、スロットルバルブ31によっ 流量が調節され、燃料制御弁(A/Fバルブ)32を 通じて供給された燃料とミキサ33で混合され 。燃料制御弁32では、燃料と空気との比率 すなわち空気過剰率が設定される。
空気と燃料との混合気は、加熱装置35に って加熱されて吸気サージタンク28に流入し 、各分岐吸気管29から吸気ポート16を経て各 リンダ13内の燃焼室に吸気される(吸気行程) 吸気行程で燃焼室内に供給された混合気は 圧縮行程で圧縮され、ピストン14が上死点 近にきたときに自着火し、これによりピス ンが押し下げられる(膨張行程)。燃焼ガスは 、排気行程で排気ポート17から排気管26を介 て排出される。
加熱装置35は、図2に示すように、2経路に 分岐した主吸気管27の一方の経路38に設けら た熱交換器40を備えている。熱交換器40は、 ンジン冷却水を熱交換媒体とするものであ 、シリンダブロック12及びシリンダヘッド15 (図1)を循環した冷却水が流路41を介して熱交 器40に供給されると共に、流路42を介して冷 却器(図示略)に戻されるようになっている。 吸気管27の双方の経路38,39には、それぞれ調 量弁43,44が設けられている。
主吸気管27の他方の経路39には熱交換器40 設けられておらず、この経路39を通る混合 は加熱されることなくそのまま吸気サージ ンク28に導入される。調量弁43,44は、主吸気 27の各経路38,39への混合気の流入量を調整( 止を含む)するものであり、例えば、一方の 量弁43のみを開いて経路38のみに混合気を通 すことで、急速に混合気を加熱することがで き、他方の調量弁44のみを開いて経路39のみ 混合気を通すことで、混合気を加熱しない うにする(相対的に冷却する)ことができる。 また、双方の調量弁43,44を開くことによって 加熱された混合気と加熱されていない混合 とを混合して、細かな温度制御を行うこと できるようになっている。
なお、加熱装置35の熱交換媒体としては エンジンオイルや排気ガスを利用すること できる。また、加熱装置35として、電熱ヒー タを用いることもできる。さらに、上記のよ うに主吸気管27を分岐せずに1経路として、加 熱装置35を設けることもできる。
図1に示すように、エンジン11は、コント ーラ45を備えており、該コントローラ45によ って、スロットルバルブ31、燃料制御弁32、 熱装置35等が制御されるようになっている。 また、エンジン11には、冷却水温度センサ47 吸気温度センサ48、気筒内圧力センサ49、機 回転数センサ50、トルクセンサ51、空気過剰 率センサ52等が設けられており、各種センサ 検出信号は、前記コントローラ45に入力さ るようになっている。
エンジン11のシリンダヘッド15には点火プ ラグ37が設けられている。点火プラグ37は、 2に示すように、ハイテンションコード54を してイグニッションコイル55に接続されてお り、点火プラグ37、ハイテンションコード54 びイグニッションコイル55によって火花点火 装置53が構成されている。火花点火装置53の グニッションコイル55への通電は、コントロ ーラ45によって動作制御される。
〔予混合圧縮自着火式エンジンの運転方法〕
本来、予混合圧縮自着火式エンジン11は、
花点火を行うことなく混合気を圧縮自着火
せて運転を行うものである。しかし、本発
の予混合圧縮自着火エンジン11では、主とし
て圧縮自着火を誘発するために、補助的に火
花点火装置53を用いるようになっている。
すなわち、本実施形態の予混合圧縮自着 式エンジン11は、火花点火を行うことによ て圧縮自着火を誘発し、圧縮自着火が困難 運転条件でも圧縮自着火運転を可能にして る。また、火花点火時期を調整することに って、圧縮自着火時期を調整し、最適なエ ジン性能を得たり、排気ガスに含まれる大 汚染物質の排出を抑制したりすることを可 にしている。
なお、火花点火装置53は、圧縮自着火を 発するために用いられるだけでなく、エン ン11の始動時に火花点火運転(SI運転)を行う めにも用いられるようになっている。
(運転方法1)
図3は、ある運転条件における各気筒の気筒
内圧力(左縦軸及び下側の線図)と熱発生率(右
縦軸及び上側の線図)の変化を示したグラフ
ある。この図では、1~3番気筒(No.1~No.3)におい
て、クランク角がTDCを過ぎたところで気筒内
圧力及び熱発生率が大きく上昇し、ピークに
達している。これに対して4番気筒(No.4)では
クランク角がTDCのところで気筒内圧力がピ
クとなり、その後の熱発生率の上昇も僅か
なっている。したがって、4番気筒(No.4)では
実質的に圧縮自着火がなされていない(失火
が生じている)ものと考えられる。また、1~3
気筒では、圧縮自着火がなされているもの
考えられるが、その時期にはバラツキがあ
。このように気筒間で着火時期にバラツキ
生じるのは、気筒の配置に起因する受熱特
、放熱特性の違い等によって、各気筒の圧
端温度が異なるからである。
本実施形態では、運転方法1として、圧縮 自着火がなされていない気筒(No.4)について、 火花点火装置53(図2)によって火花点火を行う うになっている。火花点火を行うと、その 花や点火後の伝播火炎によって圧縮状態に る混合気の自着火が開始される。すなわち 火花点火によって圧縮自着火が誘発される これにより、圧縮自着火が困難な気筒でも 実に圧縮自着火させることができ、全ての 筒において圧縮自着火運転が可能になる。 たがって、機関出力を増大させることがで る。
なお、本実施形態では、補助的に火花点 を用いて圧縮自着火を誘発する運転を、火 伝播燃焼による誘発圧縮自着火運転(HCCI運 )と称する。
図4は、圧縮自着火が起きていない気筒( 3における4番気筒(No.4))について、火花点火 行わない場合と時期を変えて火花点火を行 た場合との、気筒内圧力及び熱発生率の変 を示したグラフである。(a)は、火花点火を わない場合、(b)~(d)は、いずれも火花点火を い、且つ、(b)~(d)の順で徐々に火花点火時期 を進角させた場合を示している。また、図5 、火花点火時期と、圧縮自着火時期との関 を示すグラフである。
図4及び図5に示すように、火花点火の時 が進角側から遅角側へ遅くなっていくと、 れに伴って圧縮自着火時期も進角側から遅 側へ遅くなっていることが分かる。
さらに、図5からは、火花点火時期が、あ る時期t1よりも進角側になると、それ以上進 させても圧縮自着火時期は進角しなくなっ いることが分かる。逆に、火花点火時期が る時期t2よりも遅角側になると、それ以上 角させても、圧縮自着火時期がほとんど遅 しなくなっていることが分かる。これは、 に、自然に圧縮自着火が始まっているから 考えられる。
したがって、本発明では、このような特 に着目し、上記t1を火花点火の進角側の限 時期(進角限界)に設定するとともにt2を遅角 の限界時期(遅角限界)に設定し、両限界時 t1,t2の間に火花点火を行うように火花点火装 置を動作制御するようになっている。これに より、火花点火を行うことによって圧縮自着 火を確実に誘発することが可能となる。
なお、本実施形態では、燃焼質量割合が5 0%となる時期を圧縮自着火時期として扱って る。燃焼質量割合は、気筒内圧力を筒内圧 ンサ49(図1)で検出し、その検出値を元に解 により求められる。
図2に示すように、吸気管24には、吸気温 センサ48が設けられ、排気管26には空気過剰 率センサ52が設けられている。
図6は、空気過剰率の変化に対する火花点 火時期の進角限界の変化を示したグラフであ る。このグラフから、空気過剰率が変動すれ ば火花点火時期の進角限界も変化することが 分かる。また、図7は、吸気温度の変化に対 る火花点火時期の進角限界の変化を示した ラフである。このグラフから、吸気温度が 動すれば火花点火時期の進角限界も変化す ことが分かる。
また、図8は、空気過剰率及び吸気温度の 変化に対する火花点火時期の進角限界の変化 を示したグラフである。このグラフから、空 気過剰率及び吸気温度が変動すれば火花点火 時期の進角限界も変化することが分かる。
したがって、本実施形態では、図2に示す 空気過剰率センサ52及び/又は吸気温度センサ 48によって、空気過剰率及び/又は吸気温度を 常時検出し、その検出値に基づいて火花点火 時期の進角限界を適宜変更するようになって いる。これにより、実際の運転に則して適切 に進角側の限界時期を設定し、火花点火によ って確実に圧縮自着火を誘発することができ る。
なお、図2では、全ての気筒(No.1~No.4)に対 するように1つ吸気温度センサ48と1つの空気 過剰率センサ52とを設けているが、それぞれ 気筒に対応するように複数の吸気温度セン 48を設けたり、それぞれの気筒に対応する うに複数の空気過剰率センサ52を設けたりす ることもできる。このようにすると、気筒ご とに火花点火時期の進角限界を適切に変更す ることができる。
(運転方法1の単気筒エンジンへの適用)
上記に説明した運転方法1は、複数気筒の予
混合圧縮自着火式エンジン11において、全て
気筒(No.1~No.4)で圧縮自着火を行うために所
の気筒(No.4)に対して火花点火を行うもので
った。しかし、運転方法1は、単気筒の予混
圧縮自着火式エンジンにも当然に適用する
とができる。
すなわち、単気筒の予混合圧縮自着火式 ンジンにおいて、圧縮自着火し難い運転条 となったときに火花点火を行い、それによ て圧縮自着火を誘発し、確実に圧縮自着火 行うようにすることができる。これにより 当該エンジン11が完全に運転不能な状態に ることを防止することができる。
(運転方法2)
上記運転方法1を用いれば、圧縮自着火が困
難な気筒についても圧縮自着火させることが
でき、複数気筒のエンジン11では、全ての気
で確実に圧縮自着火を行うことができる。
に説明する運転方法2は、全ての気筒で圧縮
自着火時期を揃えるようにしたものである。
図9(A)は、ある運転条件における各気筒の 圧縮自着火時期を示すグラフであり、横軸は 気筒番号、縦軸は着火時期(圧縮自着火の時 )を示している。このグラフでは、1番気筒(No .1)と4番気筒(No.4)の圧縮自着火時期が遅く、2 気筒(No.2)と3番気筒(No.3)の圧縮自着火時期が 早くなっている。
このようなエンジン11の場合、運転方法2 は、図9(B)に示すように、圧縮自着火時期が 遅い1番、4番気筒(No.1,No.4)において、補助的 火花点火を行う。これによって、図9(C)に示 ように、1番、4番気筒(No.1,No.4)の圧縮自着火 時期を進角させ、2番、3番気筒(No.2,No.3)の圧 自着火時期に揃えることができる。また、 のように各気筒の圧縮自着火時期を揃える 、サイクル効率が上がり、それによって熱 率も向上することが可能になる。また、着 の安定性が向上するので、出力変動が低減 る。
(運転方法3)
上記運転方法2では、圧縮自着火時期が遅い
気筒に対して単に火花点火を行うことで全て
の気筒の圧縮自着火時期を揃えようとするも
のであったが、運転方法3は、各気筒の圧縮
着火時期を調整して揃えるようにしたもの
ある。
図5に示すように、進角限界t1と遅角限界t 2との間で火花点火時期を変化させると、そ に伴って圧縮自着火時期も変化することが かる。運転方法3では、図9(A)に示す運転条件 において、図9(B)の如く第1,第4気筒(No.1,No.4)の 火花点火時期を矢印aのように調整し、これ の圧縮自着火時期を、第2,第3気筒(No.2,No.3)の 圧縮自着火時期に確実に揃えるようにしたも のとなっている。
(運転方法4)
図10(A)は、ある運転条件における各気筒(No.1
~No.4)の圧縮自着火時期を示すグラフであり、
横軸は気筒番号、縦軸は着火時期(圧縮自着
の時期)を示している。このグラフでは、2番
(No.2)-3番(No.3)-1番(No.1)-4番気筒(No.4)の順で圧縮
自着火時期が遅くなっている。
このような運転条件に対し、運転方法4で は、図10(B)に示すように、4番(No.4)-1番(No.1)-3 (No.3)-2番気筒(No.2)の順に火花点火時期が遅く なるように各気筒の火花点火時期を調整(矢 b1~b4)している。その結果、図10(C)に示すよう に、各気筒の圧縮自着火位置をより確実に揃 えることができるようになっている。
(運転方法3、4における火花点火時期の調整方
法)
火花点火時期の調整は、次のいずれかの方
で、図2に示した火花点火装置53のイグニッ
ョンコイル55への通電をコントローラ45で制
御することにより行うことができる。
<1>マップを用いた制御
例えば、熱効率や、排気ガスに含まれる大
汚染物質(窒素酸化物(NOx)、未燃炭化水素(THC
)、一酸化炭素(CO)等)の排出量等のバランスを
取ることが可能な、適切な圧縮自着火時期を
実現できる火花点火時期を、吸気温度や空気
過剰率等の運転条件との関係でマッピングし
た火花点火時期マップを作成し、該火花点火
時期マップをコントローラ45のメモリー(図示
略)に記憶しておく。そして、当該運転状況
検出するとともに、火花点火時期マップを
照してその検出値に対応する火花点火時期
選定し、該火花点火時期に火花点火が行わ
るように、火花点火装置53を制御する。
<2>フィードバック制御
例えば、熱効率や、排気ガスに含まれる大
汚染物質の排出量等のバランスを取ること
可能な、目標圧縮自着火時期を予め設定し
おき、検出した実際の圧縮自着火時期と目
圧縮自着火時期とを比較するとともに、該
較に基づいて、実際の圧縮自着火時期が目
圧縮自着火時期となるように、火花点火装
53を制御して火花点火時期を調整する。
例えば、大気汚染物質であるNOxは着火時 が早いと増大する傾向にあり、THCやCOは、 火時期が遅いと増大する傾向にあるので、 れらの排出量をバランス良く低減させるこ ができる時期を目標圧縮自着火時期として 定することができる。
以下、<2>のフィードバック制御による
花点火時期の調整に関して詳細に説明する
図11のグラフは、ある気筒についての火花
火時期と吸気温度との関係で圧縮自着火時
の変化を示している。このグラフでは、目
圧縮自着火時期(例えば、クランク角がTDC+6°
の時期)をZで示してある。このグラフに基づ
ば、例えば、吸気温度がTaであるとき、火
点火時期をtaにすれば、実際の圧縮自着火時
期を目標圧縮自着火時期に調整できることが
分かる。
ここで、上記運転方法1で述べた通り、火 花点火時期には圧縮自着火時期を調整するこ とが可能な進角限界t1と遅角限界t2とがある しかし、両限界時期t1,t2の間で火花点火を行 ったとしても、実際の圧縮自着火時期を目標 自着火時期に調整することができない場合が ある。例えば、吸気温度がT1よりも低いと、 角限界t1付近で火花点火を行ったとしても 実際の圧縮自着火時期は目標圧縮自着火時 よりも遅角することになる。逆に、吸気温 がT2よりも高いと、遅角限界t2付近で火花点 を行ったとしても、実際の圧縮自着火時期 目標圧縮自着火時期よりも進角することに る。
そこで、本発明では、吸気温度がT1より 低い場合、及び、吸気温度がT2よりも高い場 合に、図2に示す加熱装置(調温装置)35によっ 、T1とT2の間に吸気温度を調整するようにな っている。そのうえで火花点火を行うことに よって、確実に実際の圧縮自着火時期を目標 圧縮自着火時期に調整できるようにしている 。
また、火花点火により実際の圧縮自着火 期を目標圧縮自着火時期に調整することが 能な吸気温度の範囲T1~T2は、気筒毎に異な 。例えば、図12に示すように、圧縮自着火し 易い気筒では、当該吸気温度の範囲T1~T2が低 側に偏り、図13に示すように、圧縮自着火 難い気筒では、当該吸気温度の範囲T1~T2が高 温側に偏る。そこで、本発明では、全ての気 筒において実際の圧縮自着火時期を目標圧縮 自着火時期に調整することが可能な吸気温度 の範囲に、実際の吸気温度が収まるように、 加熱装置35を制御するようにしている。
例えば、図10に示した運転条件のエンジ では、2番(No.2)-3番(No.3)-1番(No.1)-4番気筒(No.4) 順で圧縮自着火し難くなっているが、この 合、図14に示すように、目標圧縮自着火時 Zを示す曲線は、2番(No.2)-3番(No.3)-1番(No.1)-4番 気筒(No.4)の順で吸気温度の低温側から高温側 へずれていく。そのため、進角限界t1と遅角 界t2の間で、目標圧縮自着火時期を示す曲 Zの全てが重なる吸気温度範囲T1a~T2aを設定し 、この範囲T1a~T2a内に実際の吸気温度が収ま ように調整を行う。このようにすれば、全 の気筒において、実際の圧縮自着火時期を 標圧縮自着火時期に調整することが可能に る。
吸気温度の調整は、基本的には、所定の 気温度範囲T1a~T2a内で行えば、全ての気筒に おいて圧縮自着火時期を揃えることが可能で ある。しかしながら、吸気温度との関係で、 目標圧縮自着火時期を達成することが可能な より最適な火花点火時期を予め設定しておき 、その火花点火時期に火花点火が行われるよ うに、特定の温度に吸気温度を調整してもよ い。
例えば、図15に示すように、進角限界t1と 遅角限界t2との間に最適点火時期t3を設定し 場合、当該最適点火時期t3に火花点火が行わ れるように、吸気温度をTcに調整する。
さらに、多気筒エンジンの場合は、最も 花点火時期が遅い気筒が、最適な火花点火 期で火花点火されるように吸気温度を調整 ることができる。例えば、図16に示すよう 、4気筒の中で2番気筒(No.2)の火花点火時期が 最も遅くなる場合、枠A1で囲った条件のよう 、2番気筒(No.2)の火花点火時期が、最適火花 点火時期t3となるように、吸気温度をTcに調 することができる。
また、最も火花点火時期が遅い気筒(No.2) 最適火花点火時期t3を設定する1つの方法と て、当該最適火花点火時期t3を遅角限界t2に 設定することができる。例えば、図16におい 、一番右端の枠A2で囲った条件のように、2 気筒(No.2)の火花点火時期が遅角限界t2とな ように吸気温度をTdに調整することができる 。
この場合、2番気筒(No.2)は、圧縮自着火が 自然に発生し得る状態にあるため、実質的に 火花点火を行わなくてもよくなり、火花点火 による圧縮自着火の補助を最小限にすること が可能となる。また、2番気筒(No.2)の火花点 時期を遅角限界t2にすると、その他の気筒(No .3,No.1,No.4)の火花点火時期も、進角限界t1から 遅角側(矢印c方向)へ離れる。図5に示したよ に、火花点火時期が進角限界t1から進角側に 早まると、全く圧縮自着火時期を制御するこ とができなくなる。したがって、全ての気筒 において火花点火時期が進角限界t1から遅角 へ離れることで、圧縮自着火時期が制御不 になる可能性を極めて低くすることができ 。
(運転方法3,4の単気筒エンジンへの適用)
上記運転方法3,4では、全ての気筒における
縮自着火時期を揃えるために、該圧縮自着
時期を調整するものであったが、圧縮自着
時期を調整するという点においては、単気
の予混合圧縮自着火式エンジンにも適用可
である。すなわち、例えば、高い熱効率を
ることができ、又は、排気ガスに含まれる
気汚染物質の排出量を抑制することが可能
適切な圧縮自着火時期に、実際の圧縮自着
時期を調整することができる。
(運転方法5)
上述の運転方法1~4は、火花点火を補助的に
いることによって圧縮自着火を誘発し、ま
、火花点火時期の進角限界t1と遅角限界t2と
を設定して、その範囲内で火花点火を行うも
のであった。さらに、両限界時期t1,t2の間の
花点火によって、実際の圧縮自着火時期を
標圧縮自着火時期に調整できるようにする
め、吸気温度を調整するものであった。
しかしながら、これらの手段を施したと ても、図28に示すように、火花点火時期が も遅い気筒においてその火花点火時期が遅 限界t2となり、且つ、火花点火時期が最も早 い気筒においてその火花点火時期が進角限界 t1となるような場合、すなわち、図14におい 、吸気温度の調整範囲T1a~T2aが無い場合があ 。本発明の運転方法5は、そのような場合に 、以下のような追加の手段を施すものである 。
(運転方法5-1)
図17は、吸気温度を一定にした状態での空
過剰率と圧縮自着火時期との関係を示すグ
フである。このグラフから、空気過剰率が
さくなるほど圧縮自着火時期が進角し、空
過剰率が大きくなるほど圧縮自着火時期が
角することが分かる。このような性質を利
し、運転方法5-1では、図18に示すように、混
合気に更に燃料を加えることができる燃料調
整弁57を各気筒(No.1~No.4)の分岐吸気管29に設け
たものとなっている。各燃料調整弁57は、コ
トローラ45によって制御される。符号58は、
各燃料調整弁57に燃料を送るための燃料供給
である。なお、図18には、燃料供給系の一
のみを図示しており、その他の構成は図2と
じであるので省略している。
そして、上述の吸気温度調整を行っても 火花点火時期が進角限界t1となる気筒があ た場合には、適宜その気筒に対して燃料調 弁57から燃料を追加供給し、圧縮自着火しや すい状態にする。これによって、火花点火時 期を進角限界t1よりも遅角側に移行させるこ ができる。
或いは、全ての気筒において常に燃料調 弁57から燃料を追加供給するようにしてお 、火花点火時期が進角限界t1となる気筒があ った場合には、適宜その気筒の燃料追加量を 他の気筒よりも多くする。これによって、上 記と同様に、火花点火時期を進角限界t1より 遅角側に移行させることができる。逆に、 花点火時期が遅角限界t2となる気筒に対し は、燃料供給量を相対的に減少することに って圧縮自着火し難い状態にし、火花点火 期を遅角限界t2よりも進角させることができ る。
これによって、各気筒において、進角限 t1と遅角限界t2の範囲内(進角限界t1よりも遅 く遅角限界t2よりも早い時期)に火花点火を行 うことができ、目標圧縮自着火時期を達成す ることができる。
なお、火花点火時期が常に進角限界t1と るような気筒が予め判っている場合には、 の気筒に対してのみ燃料調整弁57を設けるこ ともできる。
また、図2に示す燃料制御弁32やミキサ33 省略し、全ての燃料を図18の燃料調整弁57か 供給することもできる。
(運転方法5-2)
運転方法5-2は、各気筒の有効圧縮比を変更
る手段を備えたものである。図1に示すよう
に、ピストンの上面には凹状の燃焼室60が形
されており、この燃焼室60が大きいほど有
圧縮比は小さくなり、燃焼室60が小さいほど
有効圧縮比が大きくなる。また、有効圧縮比
が小さいほど圧縮自着火し難くなり、有効圧
縮比が大きいほど圧縮自着火し易くなる。
したがって、上述の吸気温度調整を行っ も、火花点火時期が進角限界t1となるよう 気筒がある場合には、予めその気筒の燃焼 60を他の気筒に相対して小さく形成しておき 、圧縮自着火しやすい状態にし、火花点火時 期が進角限界t1よりも遅角するようにしてお 。また、火花点火時期が遅角限界t2となる うな気筒がある場合には、予めその気筒の 焼室60を他の気筒に相対して大きく形成して おき、圧縮自着火し難い状態にし、火花点火 時期が遅角限界t2よりも進角するようにして く。
これによって、各気筒において、進角限 t1と遅角限界t2との間(進角限界t1よりも遅く 遅角限界t2よりも早い時期)に火花点火を行う ことにより、目標圧縮自着火時期を達成する ことができる。
上記において、燃焼室60に代えて又は加 て、シリンダヘッド15の下面に凹部(図示略) 設け、その大きさによって有効圧縮比を変 ることもできる。また、有効圧縮比は、図1 に示すように、シリンダヘッド15からの点火 ラグ37の突出量pを変えることによって、変 ることもできる。この場合、点火プラグ37 突出量pを大きくすると有効圧縮比が大きく り、点火プラグ37の突出量pを小さくすると 効圧縮比が小さくなる。したがって、燃焼 60の大きさを変えた場合と同様に、予め点 プラグ37の突出量pを変えておくことによっ 、各気筒において、進角限界t1と遅角限界t2 の間で火花点火を行うことにより、目標圧 自着火時期を達成することができる。
以上のような燃焼室60の容積や点火プラ 37の突出量pは構造上のものであり、常に変 する運転条件に対応して有効圧縮比を可変 定することはできない。そこで、以下のよ に、有効圧縮比を可変設定できる手段を施 こともできる。
一例として、図1に示すように、吸気弁19 動弁装置21として可変動弁装置を用い、該 変動弁装置21をコントローラ45で制御するこ により、吸気弁19を早閉じ又は遅閉じし、 効圧縮比を可変設定可能に構成する。なお 吸気弁19の早閉じとは、吸気行程において、 ピストン14が下死点に到達する前に吸気弁19 閉じることであり、早閉じしない気筒に比 て有効圧縮比を小さくすることができる。 らに、早閉じ量を大きくする(閉じ時期をよ 進角する)ほど有効圧縮比を小さくすること ができる。また、吸気弁19の遅閉じとは、吸 行程においてピストン14が下死点に到達し 後に吸気弁19を閉じることであり、遅閉じし ない気筒に比べて有効圧縮比を小さくするこ とができる。さらに、遅閉じ量を大きくする (閉じ時期をより遅角する)ほど有効圧縮比を さくすることができる。
したがって、運転条件により火花点火時 が遅角限界t2となるような気筒がある場合 は、適宜その気筒の吸気弁19を早閉じ又は遅 閉じし、他の気筒に相対して有効圧縮比を小 さくし、圧縮自着火し難い状態にする。これ により、火花点火時期を遅角限界t2よりも進 することができる。
或いは、全ての気筒において定常的に吸 弁19を早閉じ又は遅閉じするようにしてお 、運転条件により火花点火時期が進角限界t1 となる気筒があった場合には、適宜その気筒 の吸気弁19の早閉じ量又は遅閉じ量を小さく( 又はゼロに)する。これにより、有効圧縮比 大きくし、火花点火時期を進角限界t1よりも 遅角側に移行させることができる。逆に、火 花点火時期が遅角限界t2となる気筒があった 合には、適宜その気筒の吸気弁19の早閉じ 又は遅閉じ量を大きくする。これにより、 効圧縮比を小さくし、火花点火時期を遅角 界t2よりも進角側に移行させることができる 。
なお、吸気弁19の早閉じや遅閉じによる 効圧縮比の設定は、上述のように可変とす こともできるし、一定とすることもできる すなわち、火花点火時期が進角限界t1となる 気筒が判っている場合には、予めその気筒の 吸気弁19の早閉じ量又は遅閉じ量を他の気筒 相対して小さく(又はゼロに)設定しておき 圧縮自着火しやすい状態にし、火花点火時 が進角限界t1よりも遅角するようにしておく 。また、火花点火時期が遅角側の限界時期t2 なる気筒が判っている場合には、予めその 筒の吸気弁19の早閉じ量又は遅閉じ量を他 気筒に相対して大きく設定しておき、圧縮 着火し難い状態にし、火花点火時期が遅角 界t2よりも進角するようにしておくことがで きる。
(運転方法5-3)
運転方法5-3は、火花点火時期が進角限界t1
遅角限界t2との間で行われるように、各気筒
の吸気温度をさらに調整できるようにしたも
のである。図19に示すように、各気筒に接続
れる分岐吸気管29に、コントローラ45によっ
て制御される加熱ヒータ61を設け、該分岐吸
管29を流れる混合気の温度を個別に調整可
に構成する。そして、運転条件により火花
火時期が進角限界t1となるような気筒がある
場合には、適宜その気筒の加熱ヒータ61を作
し、その吸気温度を他の気筒に相対して高
る。これによって、圧縮自着火しやすい状
にし、火花点火時期を進角限界t1よりも遅
側に移行することができる。
或いは、全ての気筒において常に加熱ヒ タ61を作動させておき、運転条件により火 点火時期が進角限界t1となるような気筒があ った場合には、適宜その気筒の加熱量を他の 気筒に相対して大きくする。これにより、火 花点火時期を進角限界t1よりも遅角側に移行 せることができる。逆に、火花点火時期が 角限界t2となるような気筒があった場合に 、適宜その気筒の加熱量を他の気筒に相対 て小さくする。これにより、火花点火時期 遅角限界t2よりも進角側に移行させることが できる。
加熱ヒータ61としては、電気式発熱体を 用したり、排気ガス、エンジンオイル又は ンジン冷却水を熱交換媒体とした熱交換器 使用することができる。また、加熱ヒータ61 に変えて、冷却装置を設けることもできる。 例えば、吸気温度を低下したい分岐吸気管29 放熱フィンを設けたり、分岐吸気管29を冷 水で冷却したりすることができる。
(運転方法5-4)
運転方法5-4は、運転方法5-3と同様に、火花
火時期が進角限界t1と遅角限界t2の間で行わ
れるように各気筒の吸気温度をさらに調整す
るようにしたものであるが、その吸気温度の
調整に、内部EGR手段を用いたものである。
内部EGR手段は、排気弁20(図1)の早閉じ或 は再啓開によって、又は、吸気弁19(図1)のプ レリフトによって達成されるものとなってい る。
排気弁20の早閉じとは、排気行程におい 、ピストン14が上死点に到達する前に排気弁 20を閉じることである。この排気弁20の早閉 によって、シリンダ13内に排気ガスを残留さ せ、残留した排気ガスを、その後の吸気行程 で流入した混合気と混合させることによって 、混合気温度(吸気温度)を上昇させることが きる。また、排気弁20の早閉じ量が大きい ど(閉じ時期が進角するほど)内部EGR量が大き くなり、吸気温度を上昇させることができる 。
この場合、図1に示すように、排気弁20の 弁装置22を可変動弁装置によって構成し、 可変動弁装置22をコントローラ45で制御する とにより、早閉じの有無及び早閉じ量を調 する。そして、運転条件により、火花点火 期が進角限界t1となるような気筒がある場 には、適宜その気筒の排気弁20の早閉じし、 又は、早閉じ量を大きくすることによって、 混合気温度を他の気筒に相対して高め、圧縮 自着火しやすい状態にする。これにより、火 花点火時期を進角限界t1よりも遅角側に移行 せることができる。
また、運転条件により、火花点火時期が 角限界t2となる気筒がある場合には、適宜 の気筒の排気弁20を早閉じしないか、早閉じ 量を小さくすることによって、混合気温度を 他の気筒に相対して低くし、圧縮自着火し難 い状態にする。これにより、火花点火時期を 遅角限界t2よりも進角側に移行させることが きる。
排気弁20の再啓開とは、吸気行程中に一 的に排気弁20を開くことである。この排気弁 20の再啓開によって、排気管26内に残った排 ガスがシリンダ13内に流入し、吸気管24から 入した混合気と混合され、混合気温度が上 する。また、排気弁20の再啓開量(再啓開の フト量又は継続時間)が大きいほど内部EGR量 が大きくなり、混合気温度を上昇させること ができる。
したがって、運転条件により、火花点火 期が進角限界t1となってしまう気筒がある 合には、適宜その気筒の排気弁20を再啓開し 又は再啓開量を大きくし、混合気温度を他の 気筒に相対して高め、圧縮自着火しやすい状 態にする。これにより、火花点火時期を進角 限界t1よりも遅角側に移動させることができ 。
また、運転条件により、火花点火時期が 角限界t2となってしまう気筒がある場合に 、適宜その気筒の排気弁20を再啓開しないか 、再啓開量を小さくすることによって、混合 気温度を他の気筒に相対して低くし、圧縮自 着火し難い状態にする。これにより、火花点 火時期を遅角限界t2よりも進角側に移行させ ことができる。
吸気弁19のプレリフトとは、排気行程中 一時的に吸気弁19を開くことである。この吸 気弁19のプレリフトによって、シリンダ13内 排気ガスが吸気管24に流入し、その後の吸気 行程で混合気に混合された状態で再度シリン ダ13内に流入する。これにより、混合気温度 高めることができる。また、吸気弁19のプ リフト量(プレリフトのリフト量又は継続時 )が大きいほど内部EGR量が大きくなり、混合 気温度を高めることができる。
したがって、運転条件により、火花点火 期が進角限界t1となるような気筒がある場 には、適宜その気筒の吸気弁19をプレリフト し又はプレリフト量を大きくしてEGR量を増大 し、混合気温度を他の気筒に相対して高め、 圧縮自着火しやすい状態にする。これにより 、火花点火時期を進角限界t1よりも遅角側に 動させることができる。
また、運転条件により、火花点火時期が 角限界t2となるような気筒がある場合には 適宜その気筒の吸気弁19をプレリフトしない か、プレリフト量を小さくすることによって EGR量をゼロにし又は減少し、吸気温度を他の 気筒に相対して低くし、圧縮自着火し難い状 態にする。これにより、火花点火時期を遅角 限界t2よりも進角側に移行させることができ 。
なお、排気弁20の早閉じ或いは再啓開、 は、吸気弁19のプレリフトによる内部EGR量は 、上記のように可変とすることもできるし、 一定とすることもできる。すなわち、火花点 火時期が進角側の限界時期t1になる気筒が判 ている場合には、予めその気筒の排気弁20 早閉じ量又は再啓開量や吸気弁19のプレリフ ト量を大きく設定しておき、圧縮自着火しや すい状態にし、火花点火時期が進角限界t1よ も遅角するようにしておく。また、火花点 時期が遅角限界t2となる気筒が判っている 合には、予めその気筒の排気弁20の早閉じ量 又は再啓開量や吸気弁19のプレリフト量を予 ゼロか又は小さく設定しておき、圧縮自着 し難い状態にし、火花点火時期が遅角限界t 2よりも進角するようにしておくことができ 。
(運転方法5-5)
運転方法5-5は、運転方法5-4と同様に、火花
火時期が進角限界t1と遅角限界t2との間で行
われるように各気筒の吸気温度をさらに調整
するようにしたものであり、その吸気温度の
調整に、外部EGR手段を用いたものである。
図20に示すように、外部EGR手段63は、排気 管26と各分岐吸気管29とを接続するEGR通路64と 、EGR通路64に設けられたEGRバルブ65とを有し いる。この外部EGR手段63では、排気管26から 出された排気ガスがEGR通路64を通って吸気 29に環流し、混合気と混合され、混合気温度 が高められる。また、外部EGR量は、コントロ ーラ45によって制御されるEGRバルブ65によっ 調整することができ、外部EGR量が大きいほ 混合気温度を高めることができる。
したがって、運転条件により、火花点火 期が進角限界t1となってしまう気筒がある 合には、適宜その気筒のEGRバルブ65を調整し て外部EGR量を増大させ、混合気温度を他の気 筒に相対して高め、圧縮自着火しやすい状態 にする。これにより、火花点火時期を進角限 界t1よりも遅角側に移行させることができる
また、運転条件により、火花点火時期が 角限界t2となってしまう気筒がある場合に 、適宜その気筒のEGRバルブ65を調整して外部 EGR量をゼロ又は減少させ、吸気温度を他の気 筒に相対して低下させ、圧縮自着火し難い状 態にする。これにより、火花点火時期を遅角 限界t2よりも進角側に移行させることができ 。
なお、外部EGR量は、EGRバルブ65によって 変とすることもできるし、一定とすること できる。すなわち、火花点火時期が進角限 t1になる気筒が判っている場合には、予めそ の気筒のEGRバルブ65を調整して外部EGR量を大 く設定しておき、圧縮自着火しやすい状態 し、火花点火時期が進角限界t1よりも遅角 るようにしておく。また、火花点火時期が 角限界t2になる気筒が判っている場合には、 予めその気筒のEGRバルブを閉じるか、EGRバル ブを調整して外部EGR量を小さく設定しておき 、圧縮自着火し難い状態にし、火花点火時期 が遅角限界t2よりも進角するようにしておく とができる。
(運転方法5-6)
運転方法5-6は、気筒そのものの温度を調整
ることによって、進角限界t1と遅角限界t2と
の間の火花点火で、目標圧縮自着火時期Zが
成されるようにしたものである。具体的に
、火花点火時期が遅角限界t2となってしまう
ような気筒(圧縮自着火し易い気筒)がある場
に、その気筒の周辺部分への冷却水量を他
気筒に相対して多くし、冷却を促進するこ
によって、火花点火時期が遅角限界t2より
進角側に移行するようにしたものである。
図21に示すように、冷却水量を多くした 気筒、例えば、2番気筒(No.2)及び3番気筒(No.3) を構成するシリンダライナー13Aの肉厚寸法d2, d3が、1番気筒(No.1)及び4番気筒(No.4)を構成す シリンダライナー13Aの肉厚寸法d1,d4よりも薄 く設定されている。これにより、ウォーター ジャケット67における2番気筒(No.2)及び3番気 (No.3)の周辺部分の幅w2,w3が、1番気筒(No.1)及 4番気筒(No.4)の周辺部の幅w1,w4よりも広くな ている。
これにより、2番気筒(No.2)及び3番気筒(No.3 )の周辺部分への冷却水量が、1番気筒(No.1)及 4番気筒(No.4)の周辺部分への冷却水量よりも 多くなるので、2番気筒(No.2)及び3番気筒(No.3) 冷却能力を1番気筒(No.1)及び4番気筒(No.4)よ も高めることができる。
なお、上記では、シリンダライナー13Aの さを変えることによって冷却能力を調整し いるが、例えば、冷却能力を高めたい気筒 対する冷却面積(ウォータージャケット67の 囲)を大きくすることもできる。
(運転方法5-7)
運転方法5-7は、気筒の構成部材の材質を変
ることによって、進角限界t1と遅角限界t2と
の間の火花点火で、目標圧縮自着火時期Zが
成されるようにしたものである。具体的に
、火花点火時期が遅角限界t2となるような気
筒(圧縮自着火し易い気筒)がある場合に、そ
気筒の構成部材の材質を熱伝導率の高い(放
熱性の高い)ものにする。逆に、火花点火時
が進角限界t1となるような気筒(圧縮自着火
難い気筒)がある場合には、その気筒の構成
材の材質を、熱伝導率の低い(放熱性の低い
)ものにする。
これによって、進角限界t1と遅角限界t2と の間の火花点火によって、実際の圧縮自着火 時期を目標圧縮自着火時期に設定することが 可能になる。
気筒の構成部材としては、図1に示すよう に、ピストン14の全体や頂面等の一部、また 、シリンダ13(シリンダライナー13A)の全部又 は一部とすることができる。また、気筒の放 熱性を変える方法としては、材質自体を変え るに限らず、例えば、構成部材の内部に断熱 層を構成する空洞を形成するなど、気筒の構 造を変えることによって放熱性を変えること もできる。
(運転方法6)
上記の運転方法1~5の手段を講じても、進角
界t1と遅角限界t2との間の火花点火によって
、実際の圧縮自着火時期を目標圧縮自着火時
期に調整することができない場合もありうる
。本実施形態の運転方法6では、そのような
合に、さらに追加の手段を講じる。
すなわち、運転方法6は、少なくとも、火 花点火時期の一番遅い気筒が適正(正常)に運 できるように、吸気温度を設定するもので る。ここでいう適正な運転とは、最大の気 内圧力やノッキング強度が許容値以下であ ことを意味する。
火花点火時期の一番遅い気筒というのは 一番圧縮自着火し易い気筒であり、言い換 ると、一番ノッキングし易い気筒である。 たがって、この気筒でノッキングすること く適正に圧縮自着火することができれば、 の気筒でも、失火が生じることがあっても ッキングを生じることはない。したがって ノッキングの発生で、エンジン11そのもの 機械的に損傷を受けることを防止すること できる。
(本実施形態の効果の検証)
図22~図24は、(a)火花点火を行わない場合、(b
)運転方法1で圧縮自着火していない特定の気
に対してのみ補助的に火花点火を行った場
、(c)運転方法4で圧縮自着火時期を揃えるべ
く全ての気筒において補助的に火花点火を行
った場合における、気筒間の各種燃焼パラメ
ータのバラツキを比較して示すグラフである
。具体的に、図22は、各気筒間の気筒内最高
力のバラツキ(最大値と最小値との差)を示
、図23は、各気筒間の圧縮自着火時期のバラ
ツキを示し、図24は、各気筒間のノッキング
度(ノッキングのし易さ)のバラツキを示し
いる。
(a)の場合、いずれの燃焼パラメータにお ても、各気筒間でバラツキが極めて大きく っていることが分かる。これは、圧縮自着 できていない(失火が生じている)気筒が存 したり、圧縮自着火時期が全く制御されて ないためと考えられる。これに対して、(b) 場合、全ての気筒で圧縮自着火がなされて るため、(a)に比べて各燃焼パラメータのバ ツキは小さくなっている。更に、(c)の場合 、全ての気筒において圧縮自着火時期が揃 られているため、各燃焼パラメータのバラ キが小さく抑制されている。
図25は、上記と同様の各条件において、 効率を比較して示したグラフである。(a)の 合は熱効率が非常に低くなっているが、(b) (c)の場合は、上記の如く各燃焼パラメータ バラツキが抑制された結果、熱効率が高め れている。特に、(c)の場合は、(a)の場合と べて極めて熱効率が高くなっていることが かる。
図26は、上記と同様の各条件(a)(b)(c)にお て、未燃炭化水素(THC)の排出量を比較したグ ラフであり、図27は、同じく各条件(a)(b)(c)に いて、一酸化炭素(CO)の排出量を比較したグ ラフである。これらの大気汚染物質の排出量 についても、(a)の場合は非常に多くなってい るが、(b)(c)の場合は、各燃焼パラメータのバ ラツキが抑制された結果、抑制することがで きている。特に、(c)の場合は、(a)の場合と比 べて極めて大気汚染物質の排出量が抑制され ていることが分かる。
本発明は、上記実施形態に限定されるこ なく適宜設計変更可能である。例えば、上 実施形態では4気筒の予混合圧縮自着火式エ ンジンを例示したが、気筒数は何ら限定され るものではない。
Next Patent: OPERATING METHOD OF PREMIXED COMPRESSION SELF-IGNITION ENGINE
