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Title:
OPTICAL ANISOTROPIC FILM, LAYERED BODY, CIRCULARLY POLARIZING PLATE, AND DISPLAY DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175569
Kind Code:
A1
Abstract:
The present invention provides: an optical anisotropic film exhibiting reverse wavelength dispersion with excellent phase differences in the thickness direction; a layered body; a circularly polarizing plate; and a display device. This optical anisotropic film satisfies requirements 1 through 4. Requirement 1: In the absorption intensity of the wavelengths that have the greatest absorption in the range of wavelengths 700 to 900 nm with irradiation with P-polarized light and S-polarized light, which are linearly polarized light orthogonal to one another, from a direction inclined 45° from a normal direction of a film surface of the optical anisotropic film, the ratio of the absorption intensity for irradiation with the S-polarized light to the absorption intensity for irradiation with the P-polarized light is 1.02 or greater. Requirement 2: Re (550) < 10 nm Requirement 3: Re (800) < 10 nm Requirement 4: Rth (450)/Rth (550) < 1

Inventors:
NISHIKAWA HIDEYUKI (JP)
GOTO RYOJI (JP)
FUJINO YUUTA (JP)
ARAYASU MIREI (JP)
NAKAMURA YUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/007805
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 26, 2020
Export Citation:
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Assignee:
FUJIFILM CORP (JP)
International Classes:
G02B5/30; G02B5/22; G02F1/13363; G09F9/00; G09F9/30; H01L27/32; H01L51/50; H05B33/02
Domestic Patent References:
WO2018174015A12018-09-27
WO2018216812A12018-11-29
WO2019017445A12019-01-24
WO2019017444A12019-01-24
WO2018159235A12018-09-07
WO2018020861A12018-02-01
WO2019044859A12019-03-07
WO2019189809A12019-10-03
Foreign References:
JP2018025770A2018-02-15
Attorney, Agent or Firm:
ITOH Hideaki et al. (JP)
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Claims:
\¥02020/175569 64 卩(:17 2020 /007805 請求の範囲

[請求項 1] 以下の要件 1〜 4を満たす光学異方性膜。

要件 1 :前記光学異方性膜の膜表面の法線方向から 45° 傾けた方向 から、 互いに直交する直線偏光である 9偏光および 3偏光をそれぞれ 照射した際に、 波長 700〜 900 の範囲で最も吸収の大きい波 長における吸収強度において、 ?偏光を照射した際の吸収強度に対す る 3偏光を照射した際の吸収強度の比が 1. 02以上である。

要件 2 ^ 6 (550) <1 0门〇1

要件 3 ^ 6 (800) <1 0门〇1 光学異方性膜の厚 み方向のレタデーシヨンを表し、 (550) は波長

における前記光学異方性膜の厚み方向のレタデーシヨンを表し、 ㊀ (550) は波長 550 n における前記光学異方性膜の面内レタデ —シヨンを表す。

[請求項 2] 液晶化合物またはポリマー、 および、 赤外線吸収色素を含む組成物 を用いて形成された、 請求項 1 に記載の光学異方性膜。

[請求項 3] 前記赤外線吸収色素が、 式 (1 ) で表される化合物である、 請求項

2に記載の光学異方性膜。

[化 1]

[¾1 1および[¾12は、 それぞれ独立に、 水素原子または置換基を表 し、 少なくとも一方は電子吸引性基であり、 [¾1 1および[¾12は結合 して環を形成してもよい。 [¾13は、 それぞれ独立に、 水素原子、 ア 〇 2020/175569 65 卩(:171? 2020 /007805

ルキル基、 アリール基、 ヘテロアリール基、 置換ホウ素または金属原 子を表し、 していてもよい。 [¾ 1 4は 、 それぞれ独立に、 メソゲン基を有する基を表す。

[請求項 4] 前記組成物が液晶化合物を含み、

前記液晶化合物を垂直配向させて固定化してなる、 請求項 1〜 3の いずれか 1項に記載の光学異方性膜。

[請求項 5] 請求項 1〜 4のいずれか 1項に記載の光学異方性膜と、 前記光学異 方性膜とは異なる他の光学異方性膜とを含む、 積層体。

[請求項 6] 前記他の光学異方性膜が、 ス / 4板である、 請求項 5に記載の積層 体。

[請求項 7] 請求項 1〜 4のいずれか 1項に記載の光学異方性膜と、 ス / 4板と

、 偏光子とを有する、 円偏光板。

[請求項 8] 表示素子と、 前記表示素子上に配置された請求項 1〜 4のいずれか

1項に記載の光学異方性膜とを有する、 表示装置。

Description:
\¥0 2020/175569 1 卩(:17 2020 /007805 明 細 書

発明の名称 : 光学異方性膜、 積層体、 円偏光板、 表示装置 技術分野

[0001 ] 本発明は、 光学異方性膜、 積層体、 円偏光板、 および、 表示装置に関する

背景技術

[0002] 屈折率異方性を持つ位相差膜 (光学異方性膜) は、 表示装置の反射防止膜 、 および、 液晶表示装置の光学補償フィルムなど種々の 用途に適用されてい る。

近年、 逆波長分散性を示す光学異方性膜の検討がな されている (特許文献 1) 。 なお、 逆波長分散性とは、 可視光線領域の少なくとも一部の波長領域 において、 測定波長が長いほど複屈折が大きくなる 「負の分散」 特性を意味 する。

先行技術文献

特許文献

[0003] 特許文献 1 :特開 2 0 0 8— 2 7 3 9 2 5号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004] 一方で、 従来の光学異方性膜が示す厚み方向の位相差 の逆波長分散性は必 ずしも十分ではなく、 更なる改良が必要であった。

より具体的には、 厚み方向に位相差を有する光学異方性膜の理 想の 1つと しては、 測定波長に対する、 可視光線領域において厚み方向のレタデーシ ヨ ンの比が、 各測定波長で同じであることが好ましい。 例えば、 比 1 (波長 5 における厚み方向のレタデーシヨン/ 5 5 0 〇〇 と、 比 2 (波長

6 5 0 〇!における厚み方向のレタデーシヨン/ 6 5 0 1^ 111) とが同じであ ることが望ましい。 しかし、 従来の光学異方性膜においては、 可視光線領域 の長波長側において、 理想曲線から外れる傾向にあった。 なお、 本明細書で 〇 2020/175569 2 卩(:171? 2020 /007805

は、 光学特性が理想曲線に近づくことを、 逆波長分散性が優れるという。 本発明の第 1実施態様は、 上記実情に鑑みて、 厚み方向の位相差が優れた 逆波長分散性を示す光学異方性膜を提供する ことを目的とする。

また、 本発明の第 2実施態様は、 面内方向の位相差が優れた逆波長分散性 を示す光学異方性膜を提供することを目的と する。

また、 本発明は、 積層体、 円偏光板および表示装置を提供することも目 的 とする。

課題を解決するための手段

[0005] 本発明者らは、 従来技術の問題点について鋭意検討した結果 以下の構成に より上記目的を達成できることを見出した。

[0006] ( 1 ) 後述する要件 1〜 4を満たす光学異方性膜。

(2) 液晶化合物またはポリマー、 および、 赤外線吸収色素を含む組成物 を用いて形成された、 (1 ) に記載の光学異方性膜。

(3) 赤外線吸収色素が、 後述する式 (1 ) で表される化合物である、 ( 2) に記載の光学異方性膜。

(4) 組成物が液晶化合物を含み、

液晶化合物を垂直配向させて固定化してなる 、 (1 ) 〜 (3) のいずれか に記載の光学異方性膜。

(5) (1 ) 〜 (4) のいずれかに記載の光学異方性膜と、 光学異方性膜 とは異なる他の光学異方性膜とを含む、 積層体。

(6) 他の光学異方性膜が、 ス /4板である、 (5) に記載の積層体。

(7) (1 ) 〜 (4) のいずれかに記載の光学異方性膜と、 ス /4板と、 偏光子とを有する、 円偏光板。

(8) 表示素子と、 表示素子上に配置された (1 ) 〜 (4) のいずれかに 記載の光学異方性膜とを有する、 表示装置。

発明の効果

[0007] 本発明の第 1実施態様によれば、 厚み方向の位相差が優れた逆波長分散性 を示す光学異方性膜を提供できる。 〇 2020/175569 3 卩(:171? 2020 /007805

また、 本発明の第 2実施態様によれば、 面内方向の位相差が優れた逆波長 分散性を示す光学異方性膜を提供できる。

また、 本発明によれば、 積層体、 円偏光板および表示装置を提供できる。 図面の簡単な説明

[0008] [図 1]従来の逆波長分散性を示す光学異方性膜 波長分散と理想の位相差の波 長分散との比較を示す図である。

[図 2]要件 1 を説明するための図である。

[図 3]光学異方性膜の吸収特性を示すための図 ある。

[図 4]有機分子の屈折率と吸収係数との波長分 特性を示す図である。

[図 5]従来の逆波長分散性を示す光学異方性膜 波長分散と理想の位相差の波 長分散との比較を示す図である。

[図 6]所定の吸収特性の有無による異常光線屈 率 n 6 と常光線屈折率 n〇の 波長分散の比較を示す図である。

[図 7]実施例 1の光学異方性膜における極角 4 5 ° での赤外線領域での吸収ス ぺクトル図である。

[図 8]実施例 2の光学異方性膜における極角 4 5 ° での赤外線領域での吸収ス ぺクトル図である。

発明を実施するための形態

[0009] 以下、 本発明について詳細に説明する。 なお、 本明細書において 「〜」 を 用いて表される数値範囲は、 「〜」 の前後に記載される数値を下限値および 上限値として含む範囲を意味する。 まず、 本明細書で用いられる用語につい て説明する。

[0010] 本発明において、 6 (ス) および[¾ 1: (ス) は各々、 波長スにおける 面内のレタデーシヨンおよび厚み方向のレタ デーシヨンを表す。 特に記載が ないときは、 波長スは、 5 5 0 1^ 111とする。

本発明において、 ^㊀ (ス) および (ス) は八父〇 3〇 8门 09 1\/1 ー 1 (オプトサイエンス社製) において、 波長スで測定した値である。 八父〇 3〇 3 11にて平均屈折率 ( / 3) と膜厚 ( ( 〇 2020/175569 4 卩(:171? 2020 /007805

) ) を入力することにより、

遅相軸方向 ( °

(ス) =[¾ 0 (ス)

(ス) = ( (1^父十 1·^) / 2— ^ 2.) X ¢1

が算出される。

なお、 [¾0 (ス) は、 八父〇 3〇 3门 〇 1\/1 ー 1で算出される数値と して表示されるものであるが、 (ス) を意味している。

[0011] 本明細書において、 屈折率 X、 n y s および、 åは、 アッベ屈折計 ( 八[¾-4丁、 アタゴ (株) 製) を使用し、 光源にナトリウムランプ (ス = 5891^ 01) を用いて測定する。 また、 波長依存性を測定する場合は、 多波 長アッベ屈折計口[¾-1\/12 (アタゴ (株) 製) にて、 干渉フィルタとの組み 合わせで測定できる。

また、 ポリマーハンドブック (」〇1 ~ 1 \^丨 1_巳丫&3〇 3, I N0) 、 および、 各種光学フィルムのカタログの値を使用でき る。 主な光学フィル ムの平均屈折率の値を以下に例示する :セルロースアシレート (1. 48)

、 シクロオレフィンポリマー (1. 52) 、 ポリカーボネート (1. 59)

、 ポリメチルメタクリレート ( 1. 49) 、 および、 ポリスチレン (1. 5 9) 。

[0012] なお、 本明細書では、 「可視光線」 とは、 波長 400 n 以上 700 n 未満の光を意図する。 また、 「赤外線」 とは、 波長 700 n 以上の光を意 図し、 「近赤外線」 とは、 波長 700 n 以上 2000 n 以下の光を意図 し、 「紫外線」 とは、 波長 1 〇门 以上 400 n 未満の光を意図する。 また、 本明細書において、 角度 (例えば 「90° 」 などの角度) 、 および その関係 (例えば 「直交」 および 「平行」 など) については、 本発明が属す る技術分野において許容される誤差の範囲を 含むものとする。 例えば、 厳密 な角度 ± 1 0 ° の範囲内であることなどを意味し、 厳密な角度との誤差は、 5° 以下であることが好ましく、 3° 以下であることがより好ましい。

[0013] 本明細書において表記される 2価の基 (例えば、 _〇_◦〇_) の結合方 〇 2020/175569 5 卩(:171? 2020 /007805

向は特に制限されず、 例えば、 後述する式 (丨) が一〇_〇〇一であ る場合、 「側に結合している位置を* 1、 ◦ 1 側に結合している位置を* 2 とすると、 口 1 は* 1 -〇一〇〇一 * 2であってもよく、 * 1 -〇〇一〇一* 2であってもよい。

[0014] 図 1 に、 測定波長 5 5 0 〇!での厚み方向のレタデーシヨン 1: II (5 5

0) を 1 として規格化した可視光線領域での各波長に おける 1 IIの波長分 散特性を示す。 例えば、 測定波長に対する、 可視光線領域において厚み方向 のレタデーシヨンの比が 1 / 4である場合、 図 1の点線に示すように、 複屈 折が測定波長に対し比例関係にあるため、 測定波長が長いほど位相差が大き くなる逆波長分散性を有する。 それに対して、 従来の逆波長分散性を示す光 学異方性膜は、 図 1の実線に示すように、 短波長領域においては点線で示す 理想曲線と重なる位置にもあるが、 長波長領域においては理想曲線から外れ る傾向を示す。

本発明の光学異方性膜においては、 光学特性を制御することにより、 白抜 き矢印で示すように、 長波長領域における光学特性を理想曲線に近 づけるこ とができる。

[0015] 上記特性が得られる理由を以下に説明する。

まず、 後述する要件 1〜 3によって満たされる本発明の光学異方性膜 特 徴について説明する。

まず、 要件 1 について説明する。

図 2に示すように、 要件 1 においては、 光学異方性膜の膜表面の法線方向 から 4 5 ° 傾けた方向から、 互いに直交する直線偏光である 偏光および 3 偏光をそれぞれ照射する。 その際に、 波長 7 0 0〜 9 0 0 n の範囲で最も 吸収の大きい波長における吸収強度 (吸光度) において、 ?偏光を照射した 際の吸収強度に対する 3偏光を照射した際の吸収強度の比 (3偏光の吸収強 度/ ?偏光の吸収強度) を求め、 その比が 1 . 0 2以上である (具体的な吸 収スペクトル図は、 後述する図 7を参照) 。 上記のように比が 1 . 0 2以上 であることは、 光学異方性膜の厚み方向と面内方向とにおい て、 吸収の異方 〇 2020/175569 6 卩(:171? 2020 /007805

性があることを意味する。

さらに、 光学異方性膜は要件 2 (5 5 0) < 1 O n m) および要件

3 (R e (8 0 0) < 1 0 n m) は、 光学異方性膜の面内方向において、 屈 折率の異方性が小さいことを意味する。 言い換えれば、 面内の互いに直交す る方向における吸収の異方性が小さいことを 意味する。

要件 1〜 3を満たす光学異方性膜は、 波長 7 0 0〜 9 0 0 n mの範囲にお いて、 面内方向における吸収が、 厚み方向の吸収よりも大きい。 より具体的 には、 図 3に示すように、 面内の X軸方向とソ軸方向とでは同程度の吸収特 性を示し、 å軸方向の吸収は X軸方向およびソ軸方向の吸収より小さい。

[0016] 次に、 一般的な有機分子の屈折率波長分散特性につ いて図 4を参照しなが ら説明する。 図 4中、 上側は波長に対する屈折率の挙動を示し、 下側では波 長に対する吸収特性の挙動 (吸収スペクトル) を示す。

有機分子は、 固有吸収波長から離れた領域 (図 4の 3の領域) における屈 折率 n は波長が増すと共に単調に減少する。 このような分散は 「正常分散」 と言われる。 これに対して、 固有吸収を含む波長域 (図 4の 13の領域) にお ける屈折率门は、 波長が増すと共に急激に増加する。 このような分散は 「異 常分散」 と言われる。

つまり、 図 4に示すように、 吸収がある波長領域の直前においては屈折率 の増減が観察される。

[0017] 本発明の光学異方性膜においては、 上記要件 1〜 3で示される光学異方性 膜の特性によって、 波長 7 0 0〜 9 0 0 の範囲において、 面内方向にお ける吸収が、 厚み方向の吸収よりも大きい。 以後、 このような吸収特性を、 吸収特性 Xともいう。 後段で詳述するように、 上記吸収特性 Xは、 光学異方 性膜中において赤外線吸収色素の吸光度の高 い軸方向を面内方向と平行にな るように配置することにより達成される。

吸収特性 Xを示す光学異方性膜においては、 吸収特性 Xの影響を受けて、 図 4で説明した挙動によって、 可視光線領域の長波長領域にて厚み方向のレ タデーシヨンが大きくなり、 図 1 に示す矢印の挙動が達成される。 〇 2020/175569 7 卩(:171? 2020 /007805

以下、 上記要件 1〜 4を満たす本発明の光学異方性膜 (以後、 「光学異方 性膜 X」 ともいう) (本発明の第 1実施態様に該当) の構成について詳述す る。

[0018] 光学異方性膜 Xは要件 1 を満たす。

要件 1 :光学異方性膜の膜表面の法線方向から 45 ° 傾けた方向から、 互い に直交する直線偏光である?偏光および 3偏光をそれぞれ照射した際に、 波 長 700〜 900 の範囲で最も吸収の大きい波長における吸収 強度にお いて、 ?偏光を照射した際の吸収強度に対する 3偏光を照射した際の吸収強 度の比が 1. 02以上である。

上記吸収強度の比は 1. 02以上であればよく、 光学異方性膜 Xの厚み方 向の位相差がより優れた逆波長分散性を示す 点 (以後、 単に 「本発明の効果 がより優れる点」 ともいう。 ) で、 1. 05以上が好ましく、 1. 08以上 がより好ましい。 上限は特に制限されないが 1. 1 7以下が好ましく、 1.

1 5以下がより好ましい。

要件 1の測定方法としては、 赤外線用偏光子を備えた分光光度計 (IV! 〇 -3 1 00 (31 ~ 1 I 1\/1八0211製) ) を用いて、 極角 45 ° での赤外線領域 での吸収を測定する方法が挙げられる。

[0019] 光学異方性膜 Xは、 要件 2を満たす。

要件 2 ^ 6 (550) <1 0门〇1

(550) は波長 550 n における光学異方性膜の面内レタデーシ ヨンを表す。

なかでも、 (550) は 5 n 以下が好ましい。 下限は特に制限 されないが、 以上が挙げられる。

[0020] 光学異方性膜 Xは、 要件 3を満たす。

要件 2 ^ 6 (800) <1 0门〇1

(800) は波長 800 n における光学異方性膜の面内レタデーシ ヨンを表す。

なかでも、 (800) は 5 n 以下が好ましい。 下限は特に制限 〇 2020/175569 8 卩(:171? 2020 /007805

されないが、 0门 01以上が挙げられる。

[0021] 光学異方性膜 Xは、 要件 4を満たす。 膜の厚み方向のレ タデーシヨンを表し、 [¾ 1: (550) は波長 550 n における光学異方 性膜の厚み方向のレタデーシヨンを表す。

なかでも、 [¾ 1: (450) (550) は、 〇. 97以下が好ま しく、 〇. 92以下がより好ましく、 〇. 87以下がさらに好ましい。 下限 は特に制限されないが、 〇. 75以上の場合が多い。

[0022] 光学異方性膜 Xは、 要件 5を満たすことが好ましい。

要件 5 [¾ 1: (650) /[¾ 1: (550) > 1. 00

レタデーシヨンを表す。

なかでも、 [¾ 1: (650) /[¾ 1: (550) は、 ·! . 05以上が好ま しく、 1. 08以上がより好ましく、 1. 1 0以上がさらに好ましい。 上限 は特に制限されないが、 1. 25以下が好ましく、 1. 20以下がより好ま しい。

[0023] 光学異方性膜 Xの厚みは特に制限されず、 薄型化の点から、 1 0 以下 が好ましく、 〇. 5〜 8. 〇 がより好ましく、 〇. 5〜 6. 〇 がさ らに好ましい。

なお、 本明細書において、 光学異方性膜 Xの厚みとは、 光学異方性膜 Xの 平均厚みを意図する。 上記平均厚みは、 光学異方性膜 Xの任意の 5箇所以上 の厚みを測定して、 それらを算術平均して求める。

[0024] 光学異方性膜 Xに含まれる材料は、 上記要件 1〜 4を満たせば特に制限さ れない。

光学異方性膜 Xは、 赤外線吸収色素を含むことが好ましい。 光学異方性膜 Xが赤外線吸収色素を含むことにより、 要件 1 を満たしやすくなる。

光学異方性膜 Xは、 赤外線吸収色素以外にも、 赤外線吸収色素を分散させ 〇 2020/175569 9 卩(:171? 2020 /007805

るためのマトリックス材料を含んでいても よい。

マトリックス材料としては、 例えば、 後述する重合性液晶化合物が重合し て得られる高分子化合物、 および、 後述するポリマーが挙げられる。

また、 光学異方性膜 Xは、 赤外線吸収色素由来の残基 (以後、 単に 「赤外 線吸収色素残基」 ともいう。 ) を有するポリマー (以後、 「特定ポリマー」 ともいう。 ) を含むことも好ましい。 光学異方性膜 Xが特定ポリマーを含む 場合、 光学異方性膜 Xは上記マトリックス材料を含んでいてもよ 。

なお、 赤外線吸収色素由来の残基とは、 赤外線吸収色素から任意の水素原 子を除いて得られる基を意味し、 例えば、 1つの水素原子が除かれた場合は 1価の赤外線吸収色素残基となり、 2つの水素原子が除かれた場合は 2価の 赤外線吸収色素残基となる。

特定ポリマーの分子量は特に制限されないが 、 重量平均分子量が 5 0 0 0 以上であることが好ましく、 1 0 0 0 0以上であることがより好ましい。 上 限は特に制限されないが、 1 0 0 0 0 0 0以下の場合が多い。

[0025] (好適態様 1)

光学異方性膜 Xの好適態様の一つとしては、 液晶化合物と、 赤外線吸収色 素とを含む組成物を用いて形成された光学異 方性膜 Xが挙げられる。 特に、 液晶化合物を垂直配向させて固定化してなる 光学異方性膜であって、 赤外線 吸収色素を含む光学異方性膜 Xが好ましい。

以下、 上記組成物に含まれる成分について説明する 。

[0026] (赤外線吸収色素)

赤外線吸収色素とは、 赤外線領域に極大吸収波長を有する色素であ る。 赤外線吸収色素の分子量は特に制限されない が、 5 0 0 0未満が好ましい 。 下限は特に制限されないが、 5 0 0以上の場合が多い。

なお、 本明細書において、 赤外線吸収色素はいわゆる低分子化合物であ り 、 赤外線吸収色素には、 複数の繰り返し単位を有する化合物は含まれ ない。 つまり、 特定ポリマーは、 赤外線吸収色素とは、 別化合物に該当する (言い 換えれば、 特定ポリマーは、 赤外線吸収色素には含まれない) 。 〇 2020/175569 10 卩(:171? 2020 /007805

[0027] 赤外線吸収色素としては、 例えば、 ジケトピロロピロール系色素、 ジイン モニウム系色素、 フタロシアニン系色素、 ナフタロシアニン系色素、 アゾ系 色素、 ポリメチン系色素、 アントラキノン系色素、 ピリリウム系色素、 スク アリリウム系色素、 トリフエニルメタン系色素、 シアニン系色素、 および、 アミニウム系色素などが挙げられる。

赤外線吸収色素は 1種単独で用いてもよいし、 2種類以上を組み合わせて 用いてもよい。

[0028] 赤外線吸収色素としては、 近赤外線領域に極大吸収波長を有する色素 (近 赤外線吸収色素) が好ましい。

赤外線吸収色素の極大吸収波長は、 本発明の効果がより優れる点で、 波長 7 0 0〜 1 2 0 0 n の範囲に位置することが好ましく、 波長 7 0 0〜 9 0 0 1^〇!の範囲に位置することがより好ましい。

本発明の効果がより優れる点で、 赤外線吸収色素の波長 7 0 0〜 9 0 0 n の吸光度の積算値は、 赤外線吸収色素の波長 4 0 0〜 7 0 0 n 〇!の吸光度 の積算値よりも大きいことが好ましい。

上記吸光度の積算値とは、 乂〜丫〇 01におけるそれぞれの波長における吸 光度を合計した値である。

上記測定は、 分光光度計 (3 1 ~ 1 丨 1\/1八0 2 11製) ) を 用いて実施できる。

[0029] なお、 赤外線吸収色素は、 二色性色素であることが好ましい。 なお、 二色 性色素とは、 分子の長軸方向における吸光度と、 短軸方向における吸光度と が異なる性質を有する色素をいう。

[0030] 本発明の効果がより優れる点で、 赤外線吸収色素はメソゲン基を有するこ とが好ましい。 赤外線吸収色素がメソゲン基を有することに より、 後述する 液晶化合物と共に配向しやすく、 所定の吸収特性の制御がしやすい。

メソゲン基とは、 剛直かつ配向性を有する官能基である。 メソゲン基の構 造としては、 例えば、 芳香環基 (芳香族炭化水素環基および芳香族複素環基 ) および脂環基からなる群から選択される基が 、 複数個、 直接または連結基 〇 2020/175569 11 2020 /007805

(例えば、 _ _ _ 〇〇一、 — 0 ([¾〇) 2 _ CH = CH— % - 01 ~ 1 = 1^1—、 一 =1\1—、 一〇三〇一、 一 [¾。一、 または、 これらの組み合わせ ( 例えば、 一〇〇〇一、 一〇〇 [¾〇-、 一〇〇〇〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 一〇〇 [¾〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 % _ 〇〇〇〇 1 ~ 1 =〇 1 _ 1—、 および、 一〇三〇一〇三〇一) を表す 。 なお、 。は、 水素原子または炭素数 1 〜 6のアルキル基を表す。 ) を介し て連なつた構造が挙げられる。

[0031] 赤外線吸収色素の好適態様としては、 式 ( 1 ) で表される化合物が挙げら れる。

式 ( 1 ) で表される化合物は、 可視光線領域の吸収が少なく、 得られる光 学異方性膜の着色がより抑制される。 また、 この化合物はメソゲン基を有す る基を含むことから、 液晶化合物と共に配向しやすい。 その際、 化合物の中 心にある窒素原子を含む縮合環部分から横方 向に延びる形でメソゲン基を有 する基が配置されているため、 液晶化合物の配向方向に対して、 上記縮合環 部分が直交する方向に配列しやすい。 従って、 例えば、 液晶化合物が光学異 方性膜 Xの厚み方向に沿って配向する場合には、 光学異方性膜の厚み方向に 直交する方向 (面内方向) に、 縮合環部分に由来する近赤外線領域 (特に、 波長 700〜 900 n m) における吸収が得られやすく、 所望の特性を示す 光学異方性膜が得られやすい。

[0032] [化 1]

[0033] [¾ および は、 それぞれ独立に、 水素原子または置換基を表し、 少な くとも一方は電子吸引性基であり、

もよい。

置換基としては、 例えば、 アルキル基、 アルケニル基、 アルキニル基、 ア リール基、 アミノ基、 アルコキシ基、 アリールオキシ基、 芳香族へテロ環才 キシ基、 アシル基、 アルコキシカルボニル基、 アリールオキシカルボニル基 、 アシルオキシ基、 アシルアミノ基、 アルコキシカルボニルアミノ基、 アリ —ルオキシカルボニルアミノ基、 スルホニルアミノ基、 スルファモイル基、 カルバモイル基、 アルキルチオ基、 アリールチオ基、 芳香族へテロ環チオ基 、 スルホニル基、 スルフィニル基、 ウレイ ド基、 リン酸アミ ド基、 ヒドロキ シ基、 メルカプト基、 ハロゲン原子、 シアノ基、 スルホ基、 カルボキシル基 、 ニトロ基、 ヒドロキサム酸基、 スルフィノ基、 ヒドラジノ基、 イミノ基、 ヘテロ環基 (例えば、 ヘテロアリール基) 、 シリル基、 および、 これらを組 み合わせた基などが挙げられる。 なお、 上記置換基は、 さらに置換基で置換 されていてもよい。

なお、 R 1 1 および R 12 で表される置換基としては、 後述するメソゲン基を 有する基以外の基が好ましい。

[0034] 電子吸引性基としては、 H a mm e t tの CJ p値 (シグマパラ値) が正の 置換基を表し、 例えば、 シアノ基、 アシル基、 アルキルオキシカルボニル基 、 アリールオキシカルボニル基、 スルファモイル基、 スルフィニル基、 およ び、 ヘテロ環基が挙げられる。

これら電子吸引性基はさらに置換されていて もよい。

ハメッ トの置換基定数 C7値について説明する。 ハメッ ト則は、 ベンゼン誘 導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響 を定量的に論ずるために 1 93 5年 L. P. H a mm e t tにより提唱された経験則であるが、 これは今日 広く妥当性が認められている。 ハメッ ト則に求められた置換基定数には CJ p 値と crm値があり、 これらの値は多くの一般的な成書に見出すこ とができる 。 例えば、 J . A. D e a n編、 「L a n g e’ s H a n d b o o k 〇 f C h e m i s t r y」 第 1 2版, 1 979年 (Me G r aw-H i l |) や 「化学の領域」 増刊, 1 22号, 96〜 1 03頁, 1 979年 (南光 堂) 、 C h e m. R e v. , 1 99 1年, 9 1巻, 1 65〜 1 95ぺージな どに詳しい。 本発明において電子吸引性基としては、 ハメッ トの置換基定数 〇 2020/175569 13 卩(:171? 2020 /007805

£7 値が 0. 20以上の置換基が好ましい。 £7 値としては、 〇. 25以上 が好ましく、 0. 30以上がより好ましく、 0. 35以上がさらに好ましい 。 上限は特に制限はないが、 〇. 80以下が好ましい。

具体例としては、 シアノ基 (〇. 66) 、 カルボキシル基 (一〇〇〇1 ~ 1 : 〇. 45) 、 アルコキシカルボニル基 (一〇〇〇1\/16 : 〇. 45) 、 アリー ルオキシカルボニル基 : 0. 44) 、 カルバモイル基 (一〇 〇1\11 ~ 1 2 : 〇. 36) 、 アルキルカルボニル基 (一〇〇1\/16 : 〇. 50) 、 ア リールカルボニル基 : 0. 43) 、 アルキルスルホニル基 (一

3〇 2 1\/16 : 0. 72) 、 および、 アリールスルホニル基 (一 3〇 2 11 : 0 . 68) が挙げられる。

本明細書において、 1\/16はメチル基を、 IIはフエニル基を表す。 なお、 括弧内の値は代表的な置換基の [¾ 6 . , 1 99 1年,

9 1巻, 1 65〜 1 95ぺージから抜粋したものである。

[0035] 5〜 7員環 (好ましくは

5〜 6員環) の環を形成し、 形成される環としては通常メロシアニン色素 で 酸性核として用いられるものが好ましい。

して形成される環としては、 1 , 3—ジカルボニル 核、 ピラゾリノン核、 2, 4, 6—トリケトへキサヒドロピリミジン核 (チ オケトン体も含む) 、 2—チオ _ 2, 4—チアゾリジンジオン核、 2—チオ -2, 4—オキサゾリジンジオン核、 2—チオ _ 2, 5—チアゾリジンジオ ン核、 2, 4—チアゾリジンジオン核、 2, 4—イミダゾリジンジオン核、

2 -チオー2, 4 -イミダゾリジンジオン核、 2 -イミダゾリンー 5 -オン 核、 3, 5—ピラゾリジンジオン核、 ベンゾチオフエンー 3—オン核、 また はインダノン核が好ましい。

[0036] は、 ヘテロ環基であることが好ましく、 芳香族へテロ環基であること がより好ましい。 ヘテロ環基は、 単環であっても、 多環であってもよい。 へ テロ環基としては、 ピラゾール環基、 チアゾール環基、 オキサゾール環基、 イミダゾール環基、 オキサジアゾール環基、 チアジアゾール環基、 トリアゾ 〇 2020/175569 14 卩(:171? 2020 /007805

—ル環基、 ピリジン環基、 ピリダジン環基、 ピリミジン環基、 ピラジン環基 、 これらのベンゾ縮環基 (例えば、 ベンゾチアゾール環基、 ベンゾピラジン 環基) もしくはナフト縮環基、 または、 これら縮環の複合体が好ましい。 上記へテロ環基には、 置換基が置換していてもよい。 置換基としては、 上

[0037] は、 それぞれ独立に、 水素原子、 アルキル基、 アリール基、 ヘテロア リール基、 置換ホウ素 (一巳 2 、 R 3は置換基を表す) または金属原 子を表し、 していてもよい。

置換基と同義であり、 アルキル基、 アリール基、 または、 ヘテロアリール基 が好ましい。 置換ホウ素の置換基 (例えば、 上述した、 アルキル基、 アリー ル基、 または、 ヘテロアリール基) は、 さらに置換基で置換されていてもよ い。 置換基としては、

られる。

また、 遷移金属原子、 マグネシウム原子、 ア ルミニウム原子、 カルシウム原子、 バリウム原子、 亜鉛原子、 または、 スズ 原子が好ましく、 アルミニウム原子、 亜鉛原子、 スズ原子、 バナジウム原子 、 鉄原子、 コバルト原子、 ニッケル原子、 銅原子、 パラジウム原子、 イリジ ウム原子、 または、 白金原子がより好ましい。

[0038] は、 それぞれ独立に、 メソゲン基を有する基を表す。 メソゲン基の定 義は、 上述した通りである。

1 4 は、 式 (2) で表される基であることが好ましい。 氺は、 結合位置を 表す。

式 (2) 氺一 1^】一 (乂 1 - !^ 2 ) „-乂 2 -

1\/| 1 は、 置換もしくは無置換のアリーレン基、 または、 置換もしくは無置換 のへテロアリーレン基を表す。 アリーレン基としては、 フエニレン基が挙げ られる。 ヘテロアリーレン基としては、 ピラゾール環、 チアゾール環、 オキ 20/175569 15 卩(:171? 2020 /007805

サゾール環、 イミダゾール環、 オキサジアゾール環、 チアジアゾール環、 卜 リアゾール環、 ピリジン環、 ピリダジン環、 ピリミジン環、 ピラジン環、 こ れらのベンゾ縮環 (例えば、 ベンゾチアゾール環、 ベンゾピラジン環) もし くはナフト縮環、 または、 これら縮環の複合体から任意の 2つの水素原子を 除いた 2価の基が挙げられる。 上記アリーレン基および上記へテロアリーレ ン基が置換基を有する場合、 置換基としては、 1 および[¾ 1 2 で表される置 換基で例示した基が挙げられる。

〇一、 — 0 ([¾〇) 2 _ 、 一 三〇 _ 、 一 [¾ 0— 、 または、 これらの組み合 わせ (例えば、 _〇〇〇_、 _〇〇 [¾。一、 _〇〇〇〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 —、 - 0 0 N R C H 2 C H 2 _ _ 〇〇〇〇1 ~ 1 = 〇1 _ 1 _ 、 および、 _ 〇三〇 _ 〇三〇 _ ) を表す。 水素原子または炭素数 1〜 5のアルキル基を表す。

IV! 2 は、 置換もしくは無置換のアリーレン基、 置換もしくは無置換のへテロ アリーレン基、 または、 置換もしくは無置換のシクロアルキレン基を 表す。 アリーレン基としては、 フエニレン基が挙げられる。 ヘテロアリーレン基と しては、 ピラゾール環、 チアゾール環、 オキサゾール環、 イミダゾール環、 オキサジアゾール環、 チアジアゾール環、 トリアゾール環、 ピリジン環、 ピ リダジン環、 ピリミジン環、 ピラジン環、 これらのベンゾ縮環 (例えば、 ベ ンゾチアゾール環、 ベンゾピラジン環) もしくはナフト縮環、 または、 これ ら縮環の複合体から任意の 2つの水素原子を除いた 2価の基が挙げられる。 シクロアルキレン基に含まれる炭素数は、 5〜 7が好ましい。 上記アリーレ ン基、 上記へテロアリーレン基、 および、 上記シクロアルキレン基が置換基 を有する場合、 置換基としては、

た基が挙げられる。

X 2 は、 単結合または 2価の連結基を表す。 2価の連結基としては、 例えば 、 2価の炭化水素基 (例えば、 炭素数 1〜 1 0のアルキレン基、 炭素数 1〜

1 0のアルケニレン基、 および、 炭素数 1〜 1 0のアルキニレン基などの 2 価の脂肪族炭化水素基、 アリーレン基などの 2価の芳香族炭化水素基) 、 2 〇 2020/175569 16 卩(:171? 2020 /007805

は、 これらを組み合わせた基 (例えば、 _〇_ 2価の炭化水素基一、 一 (〇 _ 2価の炭化水素基) —〇— (〇!は、 1以上の整数を表す) 、 および、 _ 2 価の炭化水素基一〇一〇〇一など) が挙げられる。 〇は、 水素原子またはア ルキル基を表す。

门は 1〜 1 0を表す。 なかでも、 1〜 5が好ましく、 2〜 4がより好まし い。

は、 水素原子、 または、 重合性基を表す。 重合性基の定義は、 後述する 液晶化合物が有していてもよい重合性基の定 義と同義である。

[0039] 赤外線吸収色素は、 式 (3) で表される化合物であることがより好ましい

[0040] [化 2]

[0041 ] 上述した通りである。

2 2 は、 それぞれ独立に、 シアノ基、 アシル基、 アルコキシカルボニル基 、 アルキルスルフイニル基、 アリールスルフイニル基、 または、 含窒素へテ ロアリール基を表す。

1 5 および[¾ 1 6 は、 それぞれ独立に、 水素原子、 アルキル基、 アルコキシ 基、 アリール基、 または、 ヘテロアリール基を表し、 [¾ 1 5 および[¾ 1 6 は結合 して環を形成してよい。 形成される環としては、 炭素数 5〜 1 0の脂環、 炭 素数 6〜 1 0の芳香族炭化水素環、 または、 炭素数 3〜 1 0の芳香族複素環 が挙げられる。 6 が結合して形成される環には、 さらに置換基 が置換していてもよい。 置換基としては、 〇 2020/175569 17 卩(:171? 2020 /007805

の説明で例示した基が挙げられる。

1 7 および[¾ 1 8 は、 それぞれ独立に、 アルキル基、 アルコキシ基、 アリー ル基、 または、 ヘテロアリール基を表す。

、 さらに置換基が置換してもよい。 置換基としては、 および [¾ 1 2 で表さ れる置換基の説明で例示した基が挙げられる 。

Xは、 それぞれ独立に、 酸素原子、 硫黄原子、 一 [¾ -、 一、 -〇1 ~ 1 =〇! ! -、 または、 一 =〇1 ~ 1 -を表し、 および , は、 それぞれ 独立に、 水素原子、 アルキル基、 または、 アリール基を表す。

[0042] 組成物中における赤外線吸収色素の含有量は 特に制限されないが、 本発明 の効果がより優れる点で、 液晶化合物全質量に対して、 5〜 7 0質量%が好 ましく、 1 0〜 5 0質量%がより好ましい。

[0043] <液晶化合物>

液晶化合物の種類は特に制限されないが、 その形状から、 棒状タイプ (棒 状液晶化合物) と円盤状タイプ (円盤状液晶化合物。 ディスコティック液晶 化合物) とに分類できる。 さらにそれぞれ低分子タイプと高分子タイプ とが ある。 高分子とは一般に重合度が 1 0 0以上のものを指す (高分子物理 ·相 転移ダイナミクス, 土井 正男 著, 2頁, 岩波書店, 1 9 9 2) 。 なお、 2 種以上の棒状液晶化合物、 2種以上の円盤状液晶化合物、 または、 棒状液晶 化合物と円盤状液晶化合物との混合物を用い てもよい。

[0044] 液晶化合物の極大吸収波長の位置は特に制限 されないが、 本発明の効果が より優れる点で、 紫外線領域に位置することが好ましい。

[0045] 液晶化合物は、 逆波長分散性液晶化合物であることが好まし い。 逆波長分 散性液晶化合物とは、 その化合物を用いて形成される光学異方性膜 が逆波長 分散性を示す化合物を意味する。 つまり、 逆波長分散性液晶化合物とは、 そ の化合物を用いて形成される光学異方性膜の 面内レタデーシヨンが、 測定波 長が大きくなるにつれて大きくなり、 理想曲線に近づくような化合物を意味 する。

[0046] 光学特性の温度変化および湿度変化を小さく できることから、 液晶化合物 〇 2020/175569 18 卩(:171? 2020 /007805

としては、 重合性基を有する液晶化合物 (以下、 「重合性液晶化合物」 とも いう。 ) が好ましい。 液晶化合物は 2種類以上の混合物でもよく、 その場合 、 少なくとも 1つが 2以上の重合性基を有していることが好まし 。

つまり、 光学異方性膜は、 重合性液晶化合物を含む組成物が重合などに よ って固定されて形成された層であることが好 ましく、 この場合、 層となった 後はもはや液晶性を示す必要はない。

上記重合性基の種類は特に制限されず、 ラジカル重合またはカチオン重合 が可能な重合性基が好ましい。

ラジカル重合性基としては、 公知のラジカル重合性基を用いることができ 、 アクリロイル基またはメタアクリロイル基が 好ましい。

カチオン重合性基としては、 公知のカチオン重合性基を用いることができ 、 具体的には、 脂環式エーテル基、 環状アセタール基、 環状ラクトン基、 環 状チオエーテル基、 スピロオルソエステル基、 および、 ビニルオキシ基など が挙げられる。 なかでも、 脂環式エーテル基またはビニルオキシ基が好 まし く、 エポキシ基、 オキセタニル基、 または、 ビニルオキシ基がより好ましい

特に、 好ましい重合性基の例としては下記が挙げら れる。

[0047] [化 3]

[0048] なかでも、 液晶化合物としては、 式 (丨) で表される化合物が好ましい。

式 (丨) 1 -八 1 - 0 3 -〇 1 -0 1 -八 1—0 2 -〇 2 -0 4 -八 2 - 3 2_し 2 上記式 (丨) 中、 〇 \ および [) 4 は、 それぞれ独立に、 単結合、

〇 2020/175569 19 卩(:171? 2020 /007805

1 2 -〇〇一〇 一 [^-〇[¾ 2 3 -、 または、 _〇〇一 8 1 _ を表す。

[0049] 、 および は、 それぞれ独立に、 水素原子、 フッ素原子、 ま たは、 炭素数 1〜 4のアルキル基を表す。

また、 上記式 (丨) 中、 および〇 2 は、 それぞれ独立に、 炭素数 5〜 8 の 2価の脂環式炭化水素基を表し、 脂環式炭化水素基を構成する _ 01 ~ 1 2 —の 1個以上が一〇一、 または

また、 上記式 (丨) 中、 1 および 2 は、 それぞれ独立に、 単結合、 炭素 数 6以上の芳香環、 または、 炭素数 6以上のシクロアルキレン環を表す。 また、 上記式 (丨) 中、 3 1 および 3 2 は、 それぞれ独立に、 単結合、 炭素数 1〜 1 4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基 または、 炭素数 1 〜 1 4の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基 構成する _〇 1~1 2 _の 1 個以上が _ _ 、 (0) —、 もしくは、 〇一に 置換された 2価の連結基を表し、 0は、 重合性基を表す。

また、 上記式 (丨) 中、 1- 1 および 1_ 2 は、 それぞれ独立に 1価の有機基 ( 例えば、 アルキル基、 または、 重合性基) を表す。

なお、 八 「が後述する式 (八 「_ 1) 、 式 (八 「_2) 、 式 (八 「_4)

、 または、 式 (八 「一5) で表される基である場合、 し 1 および 1_ 2 の少なく とも一方は重合性基を表す。 また、 八 「が、 後述する式 (八 「_3) で表さ れる基である場合は、 1_ 1 および 1_ 2 ならびに下記式 (八 「一3) 中の 1_ 3 およ び !_ 4 の少なくとも 1つが重合性基を表す。

[0050] 上記式 (丨) 中、 および が示す炭素数 5〜 8の 2価の脂環式炭化水 素基としては、 5員環または 6員環が好ましい。 また、 脂環式炭化水素基は 、 飽和脂環式炭化水素基でも不飽和脂環式炭化 水素基でもよいが、 飽和脂環 式炭化水素基が好ましい。 ◦ 1 および(3 2 で表される 2価の脂環式炭化水素基 としては、 例えば、 特開 201 2— 2 1 068号公報の段落 0078の記載 を参酌でき、 この内容は本明細書に組み込まれる。

[0051] 上記式 (丨) 中、 が示す炭素数 6以上の芳香環としては、 例 〇 2020/175569 20 卩(:171? 2020 /007805

えば、 ベンゼン環、 ナフタレン環、 アントラセン環、 および、 フエナンスロ リン環などの芳香族炭化水素環; フラン環、 ピロール環、 チオフエン環、 ピ リジン環、 チアゾール環、 および、 ベンゾチアゾール環などの芳香族複素環 ;が挙げられる。 なかでも、 ベンゼン環 (例えば、 1 , 4 -フエニル基など ) が好ましい。

また、 上記式 (丨) 中、 以上のシクロアルキ レン環としては、 例えば、 シクロヘキサン環、 および、 シクロヘキセン環な どが挙げられ、 なかでも、 シクロヘキサン環 (例えば、 シクロヘキサンー 1 , 4 -ジイル基など) が好ましい。

[0052] 上記式 (丨) 中、 3 1 および 3 2 が示す炭素数 1〜 1 4の直鎖状または 分岐鎖状のアルキレン基としては、 メチレン基、 エチレン基、 プロピレン基 、 または、 プチレン基が好ましい。

[0053] 上記式 (丨) 中、 !_ 1 および 1_ 2 で表される重合性基は、 特に制限されない が、 ラジカル重合性基 (ラジカル重合可能な基) またはカチオン重合性基 ( カチオン重合可能な基) が好ましい。

ラジカル重合性基の好適範囲は、 上述の通りである。

[0054] —方、 上記式 (丨) 中、 八 「は、 下記式 (八 「_ 1) 〜 (八 「_ 7) で表 される基からなる群から選択されるいずれか の芳香環を表す。 なお、 下記式 (八 「一 1) 〜 (八 「一 7) 中、 * 1は 0 1 との結合位置を表し、 * 2は〇 2 との結合位置を表す。

[0055]

〇 2020/175569 卩(:171? 2020 /007805

[化 4]

[0056] [化 5]

[0057] ここで、 上記式 (八 「一 1) 中、 〇 1 は、 1\1または〇1 ~ 1を表し、 〇 2 は、 一

3—、 一〇一、 または、 一 ([^ ) 一を表し、 は、 水素原子または炭素 数 1〜 6のアルキル基を表し、 丫 1 は、 置換基を有してもよい、 炭素数 6〜 1 20/175569 22 卩(:171? 2020 /007805

2の芳香族炭化水素環基、 または、 炭素数 3〜 1 2の芳香族複素環基を表す が示す炭素数 1〜 6のアルキル基としては、 例えば、 メチル基、 ェチル 基、 プロピル基、 イソプロピル基、 _プチル基、 イソプチル基、 3 6 0 - プチル基、 1 6 「 1:—プチル基、 n _ペンチル基、 および、 n _ヘキシル基 などが挙げられる。

1 が示す炭素数 6〜 1 2の芳香族炭化水素環基としては、 例えば、 フェニ ル基、 2 , 6—ジェチルフェニル基、 および、 ナフチル基などのアリール基 が挙げられる。

1 が示す炭素数 3〜 1 2の芳香族複素環基としては、 例えば、 チェニル基 、 チアゾリル基、 フリル基、 ピリジル基、 および、 ベンゾフリル基などのへ テロアリール基が挙げられる。 なお、 芳香族複素環基には、 ベンゼン環と芳 香族複素環とが縮合した基も含まれる。

また、 丫 1 が有していてもよい置換基としては、 例えば、 アルキル基、 アル コキシ基、 ニトロ基、 アルキルスルホニル基、 アルキルオキシカルボニル基 、 シアノ基、 および、 ハロゲン原子などが挙げられる。

アルキル基としては、 例えば、 炭素数 1〜 1 8の直鎖状、 分岐鎖状または 環状のアルキル基が好ましく、 炭素数 1〜 8のアルキル基 (例えば、 メチル 基、 ェチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 _ブチル基、 イソプチル基 、 3 6 0—ブチル基、 1 _ブチル基、 および、 シクロヘキシル基) がより好 ましく、 炭素数 1〜 4のアルキル基がさらに好ましく、 メチル基またはェチ ル基が特に好ましい。

アルコキシ基としては、 例えば、 炭素数 1〜 1 8のアルコキシ基が好まし く、 炭素数 1〜 8のアルコキシ基 (例えば、 メ トキシ基、 ェトキシ基、 n - ブトキシ基、 および、 メ トキシェトキシ基) がより好ましく、 炭素数 1〜 4 のアルコキシ基がさらに好ましく、 メ トキシ基またはェトキシ基が特に好ま しい。

ハロゲン原子としては、 例えば、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 およ 〇 2020/175569 23 卩(:171? 2020 /007805

び、 ヨウ素原子などが挙げられ、 フッ素原子、 または、 塩素原子が好ましい

[0058] また、 上記式 (八 「一 1) 〜 (八 「一 7) 中、 1 2 および 3 は、 それ それ独立に、 水素原子、 炭素数 1〜 20の 1価の脂肪族炭化水素基、 炭素数 3〜 20の 1価の脂環式炭化水素基、 炭素数 6〜 20の 1価の芳香族炭化水 素環基、 ハロゲン原子、 シアノ基、 ニトロ基、 または、 を表し、 それぞれ独立に、 水素原子または炭素数 1〜 6のアル キル基を表し、 1 および 2 は、 互いに結合して環を形成してもよい。 環は 、 脂環式、 複素環、 および、 芳香環のいずれであってもよく、 芳香環である ことが好ましい。 なお、 形成される環には、 置換基が置換していてもよい。 炭素数 1〜 20の 1価の脂肪族炭化水素基としては、 炭素数 1〜 1 5のア ルキル基が好ましく、 炭素数 1〜 8のアルキル基がより好ましく、 メチル基 、 ェチル基、 イソプロピル基、 6 「 ーペンチル基 (1 , 1 —ジメチルプ ロピル基) 、 I 6 「 I -ブチル基、 または、 1 , 1 -ジメチルー 3, 3 -ジ メチループチル基がさらに好ましく、 メチル基、 ェチル基、 または、 1 6 「

I—ブチル基が特に好ましい。

炭素数 3〜 20の 1価の脂環式炭化水素基としては、 例えば、 シクロプロ ピル基、 シクロブチル基、 シクロペンチル基、 シクロヘキシル基、 シクロへ プチル基、 シクロオクチル基、 シクロデシル基、 メチルシクロヘキシル基、 および、 ェチルシクロヘキシル基などの単環式飽和炭 化水素基;シクロブテ ニル基、 シクロペンテニル基、 シクロヘキセニル基、 シクロヘプテニル基、 シクロオクテニル基、 シクロデセニル基、 シクロペンタジェニル基、 シクロ へキサジェニル基、 シクロオクタジェニル基、 および、 シクロデカジェン基 などの単環式不飽和炭化水素基; ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプチル基、 ビシ クロ [2. 2. 2] オクチル基、 トリシクロ [5. 2. 1. 02 , 6] デシル基 、 トリシクロ [3. 3. 1. 1 3, 7 ] デシル基、 テトラシクロ [6. 2. 1.

1 3 ' 6 . 〇 2, 7 ] ドデシル基、 および、 アダマンチル基などの多環式飽和炭化 水素基;が挙げられる。 〇 2020/175569 24 卩(:171? 2020 /007805

炭素数 6〜 2 0の 1価の芳香族炭化水素環基としては、 例えば、 フエニル 基、 2 , 6—ジエチルフエニル基、 ナフチル基、 および、 ビフエニル基など が挙げられ、 炭素数 6〜 1 2のアリール基 (特にフヱニル基) が好ましい。 ハロゲン原子としては、 例えば、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 およ び、 ヨウ素原子などが挙げられ、 フッ素原子、 塩素原子、 または、 臭素原子 が好ましい。

—方、 が示す炭素数 1〜 6のアルキル基としては、 例えば、 メチ ル基、 エチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 _ブチル基、 イソプチル 基、 3 6 0—ブチル基、 ㊀「 ーブチル基、 および、 11 -ヘキシル基などが挙げられる。

[0059] また、 上記式 (八 「_ 2) および (八 「_ 3) 中、 八 3 および八 4 は、 それ ぞれ独立に、 一〇一、 ([¾ 9 ) —、 一3—、 および、 一〇〇一からなる群 から選択される基を表し、 8 9 は、 水素原子または置換基を表す。

が示す置換基としては、 上記式 (八 「_ 1) 中の丫 1 が有していてもよ い置換基と同様のものが挙げられる。

[0060] また、 上記式 (八 「_ 2) 中、 Xは、 水素原子または置換基が結合してい てもよい第 1 4族〜第 1 6族の非金属原子を表す。

また、 Xが示す第 1 4族〜第 1 6族の非金属原子としては、 例えば、 酸素 原子、 硫黄原子、 置換基を有する窒素原子、 および、 置換基を有する炭素原 子が挙げられ、 置換基としては、 上記式 (八 「一 1) 中の丫 1 が有していても よい置換基と同様のものが挙げられる。

[0061] また、 上記式 (八 「_ 3) 中、 〇 5 および は、 それぞれ独立に、 単結合

または、 一〇〇 独立に、 水素原子、 フッ素原子、 または、 炭素数 1〜 4のアルキル基を表す。 〇 2020/175569 25 卩(:171? 2020 /007805

[0062] また、 上記式 (八 「_ 3) 中、 3 3 および 3 4 は、 それぞれ独立に、 単 結合、 炭素数 1〜 1 2の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基 または、 炭素数 1〜 1 2の直鎖状もしくは分岐鎖状のアルキレン基 構成する _〇! ! 2 _の 1個以上が _ _ 、 (0) —、 もしくは、

〇一に置換された 2価の連結基を表し、 0は、 重合性基を表す。

[0063] また、 上記式 (八 「_ 3) 中、 !_ 3 および !_ 4 は、 それぞれ独立に 1価の有 機基 (例えば、 アルキル基、 または、 重合性基) を表し、 上述したように、

!_ 3 および !_ 4 ならびに上記式 (丨) 中の!- 1 および !_ 2 の少なくとも 1つが重 合性基を表す。

[0064] また、 上記式 (八 「_ 4) 〜 (八 「_ 7) 中、 八父は、 芳香族炭化水素環 および芳香族複素環からなる群から選ばれる 少なくとも 1つの芳香環を有す る、 炭素数 2〜 3 0の有機基を表す。

また、 上記式 (八 「_ 4) 〜 (八 「_ 7) 中、 水素原子、 置換基 を有していてもよい炭素数 1〜 6のアルキル基、 または、 芳香族炭化水素環 および芳香族複素環からなる群から選択され る少なくとも 1つの芳香環を有 する、 炭素数 2〜 3 0の有機基を表す。

ここで、 Xおよび ソにおける芳香環は、 置換基を有していてもよく、 八父と八 7 とが結合して環を形成していてもよい。

また、 〇 3 は、 水素原子、 または、 置換基を有していてもよい炭素数 1〜 6 のアルキル基を表す。

八 Xおよび八ソとしては、 〇 2 0 1 4 / 0 1 0 3 2 5号の段落 0 0 3 9 〜 0 0 9 5に記載されたものが挙げられる。

また、 〇 3 が示す炭素数 1〜 6のアルキル基としては、 例えば、 メチル基、 エチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 |^ _ブチル基、 イソプチル基、 3 6〇—ブチル基、 ㊀ 「 ーブチル基、 —ペンチル基、 および、 —ヘキ シル基などが挙げられ、 置換基としては、 上記式 (八 「一 1) 中の丫 1 が有し ていてもよい置換基と同様のものが挙げられ る。

[0065] なかでも、 本発明の効果がより優れる点で、 八 1 および八 2 の少なくとも一 \¥0 2020/175569 26 卩(:17 2020 /007805

方が、 炭素数 6以上のシクロアルキレン環であることが好 しく、 および 八 2 の一方が、 炭素数 6以上のシクロアルキレン環であることがよ 好ましい

[0066] 組成物中における液晶化合物の含有量は特に 制限されないが、 組成物中の 全固形分に対して、 5 0質量%以上が好ましく、 7 0質量%以上がより好ま しい。 上限は特に制限されないが、 9 0質量%以下の場合が多い。

なお、 組成物中の全固形分には、 溶媒は含まれない。 つまり、 固形分とは 、 組成物から溶媒を除いた成分を意味する。

[0067] なお、 組成物は、 さらに順波長分散性液晶化合物を含んでいて もよい。 順 波長分散性液晶化合物とは、 その化合物を用いて形成される光学異方性膜 が 順波長分散性を示す化合物を意味する。 つまり、 順波長分散性液晶化合物と は、 その化合物を用いて形成される光学異方性膜 の面内レタデーシヨンが、 測定波長が大きくなるにつれて小さくなるよ うな化合物を意味する。

順波長分散性液晶化合物を加えることで、 組成物の波長分散を調節し、 よ り理想波長分散に近い波長分散性を付与する ことが可能となる。

[0068] 上記組成物は、 上述した赤外線吸収色素、 および、 液晶化合物以外の成分 を含んでいてもよい。

組成物は、 重合開始剤を含んでいてもよい。 使用される重合開始剤は、 重 合反応の形式に応じて選択され、 例えば、 熱重合開始剤、 および、 光重合開 始剤が挙げられる。 例えば、 光重合開始剤としては、 カルボニル化合物 、 アシロインエーテル、 炭化水素置換芳香族アシロイン化合物、 多核キ ノン化合物、 および、 トリアリールイミダゾールダイマーと ーアミノフェ ニルケトンとの組み合わせなどが挙げられる 。

組成物中における重合開始剤の含有量は、 組成物の全固形分に対して、 〇 . 0 1〜 2 0質量%が好ましく、 〇. 5〜 1 0質量%がより好ましい。

[0069] また、 組成物は、 重合性モノマーを含んでいてもよい。

重合性モノマーとしては、 ラジカル重合性またはカチオン重合性の化合 物 が挙げられる。 なかでも、 多官能性ラジカル重合性モノマーが好ましい 。 ま 〇 2020/175569 27 卩(:171? 2020 /007805

た、 重合性モノマーとしては、 上記の重合性基を有する液晶化合物と共重合 性のモノマーが好ましい。 例えば、 特開 2 0 0 2 _ 2 9 6 4 2 3号公報中の 段落 0 0 1 8〜 0 0 2 0に記載の重合性モノマーが挙げられる。

組成物中における重合性モノマーの含有量は 、 液晶化合物の全質量に対し て、 1〜 5 0質量%が好ましく、 2〜 3 0質量%がより好ましい。

[0070] また、 組成物は、 界面活性剤を含んでいてもよい。

界面活性剤としては、 従来公知の化合物が挙げられるが、 フッ素系化合物 が好ましい。 例えば、 特開 2 0 0 1 _ 3 3 0 7 2 5号公報中の段落 0 0 2 8 〜 0 0 5 6に記載の化合物、 および、 特願 2 0 0 3 _ 2 9 5 2 1 2号明細書 中の段落〇 0 6 9〜 0 1 2 6に記載の化合物が挙げられる。

[0071 ] また、 組成物は、 溶媒を含んでいてもよい。 溶媒としては、 有機溶媒が好 ましい。 有機溶媒としては、 アミ ド (例: 1\1 , 1\1 -ジメチルホルムアミ ド)

、 スルホキシド (例:ジメチルスルホキシド) 、 ヘテロ環化合物 (例: ピリ ジン) 、 炭化水素 (例:ベンゼン、 ヘキサン) 、 アルキルハライ ド (例: ク ロロホルム、 ジクロロメタン) 、 エステル (例:酢酸メチル、 酢酸エチル、 酢酸プチル) 、 ケトン (例: アセトン、 メチルエチルケトン) 、 および、 エ —テル (例:テトラヒドロフラン、 1 , 2 -ジメ トキシエタン) が挙げられ る。 なお、 2種類以上の有機溶媒を併用してもよい。

[0072] また、 組成物は、 垂直配向剤、 および、 水平配向剤などの各種配向制御剤 を含んでいてもよい。 垂直配向剤は、 界面側において液晶化合物を垂直に配 向制御可能な化合物である。 水平配向剤は、 界面側において液晶化合物を水 平に配向制御可能な化合物である。

垂直配向剤としては、 ボロン酸化合物、 および、 オニウム塩が挙げられる

[0073] ボロン酸化合物としては、 式 (2 0) で表される化合物が好ましい。

[0074] 式 (2 0)

[0075] \¥02020/175569 28 卩(:17 2020 /007805

[化 6]

[0076] 式 (20) 中、 および は、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換若しく は無置換の脂肪族炭化水素基、 置換若しくは無置換のアリール基、 または、 置換若しくは無置換のへテロ環基を表す。

(メタ) アクリル基を含む置換基を表す。

ポロン酸化合物の具体例としては、 特開 2008 _ 225281号公報の 段落 0023〜 0032に記載の一般式 (丨) で表されるポロン酸化合物が 挙げられる。

[0077] オニウム塩としては、 式 (2 1) で表される化合物が好ましい。

[0078] 式 (2 1)

[0079] [化 7]

[0080] 式 (2 1) 中、 環八は、 含窒素複素環からなる第 4級アンモニウムイオン を表す。 Xは、 アニオンを表す。 は、 2価の連結基を表す。 !_ 2 は、 単結 合、 または、 2価の連結基を表す。 丫 1 は、 5または 6員環を部分構造として 有する 2価の連結基を表す。 は、 2〜 20のアルキレン基を部分構造とし て有する 2価の連結基を表す。 それぞれ独立に、 重合性エ チレン性不飽和結合を有する一価の置換基を 表す。

オニウム塩の具体例としては、 特開 201 2-208397号公報の段落 0052〜〇 058号公報に記載のオニウム塩、 特開 2008-02673 〇号公報の段落〇〇 24〜 0055に記載のオニウム塩、 および、 特開 20 02-37777号公報に記載のオニウム塩が挙げられ 。 \¥0 2020/175569 29 卩(:17 2020 /007805

[0081 ] 組成物中の垂直配向剤の含有量は、 液晶化合物全質量に対して、 〇 . 1〜 4 0 0質量%が好ましく、 〇. 5〜 3 5 0質量%がより好ましい。

垂直配向剤は、 単独で用いてもよいし、 2種以上を組み合わせて用いても よい。 垂直配向剤が 2種以上を用いられる場合、 それらの合計量が上記範囲 であることが好ましい。

[0082] 組成物は、 レベリング剤を含むことが好ましい。

レべリング剤は特に制限されず、 フッ素原子を含むレべリング剤 (フッ素 系レべリング剤) 、 または、 ケイ素原子を含むレべリング剤 (ケイ素系レべ リング剤) が好ましく、 フッ素系レべリング剤がより好ましい。

[0083] フッ素系レべリング剤としては、 脂肪酸の一部がフルオロアルキル基で置 換された多価カルボン酸の脂肪酸エステル類 、 および、 フルオロ置換基を有 するポリアクリレート類が挙げられる。 特に、 式 (2 2) で表される化合物 由来の繰り返し単位を含むレべリング剤が好 ましい。

[0084] 式 ( 2 2)

[0085] [化 8]

[0086] ◦は、 水素原子、 ハロゲン原子、 または、 メチル基を表す。

1_は、 2価の連結基を表す。 1_としては、 炭素数 2〜 1 6のアルキレン基 が好ましく、 上記アルキレン基において隣接しない任意の 一 0 1 ~ 1 2 —は、 一〇 —、 一〇〇〇一、 一〇〇一、 または、 一〇〇 1\! 1 ~ 1—に置換されていてもよい 门は、 1〜 1 8の整数を表す。

[0087] 式 (2 2) で表される化合物由来の繰り返し単位を有す るレべリング剤は 、 さらに他の繰り返し単位を含んでいてもよい 。

他の繰り返し単位としては、 式 (2 3) で表される化合物由来の繰り返し 〇 2020/175569 30 卩(:171? 2020 /007805

単位が挙げられる。

[0088] 式 (2 3)

[0089] [化 9]

[0090] は、 水素原子、 ハロゲン原子、 または、 メチル基を表す。

Xは、 酸素原子、 硫黄原子、 または、 一 ([^ 3 ) -を表す。 水 素原子、 または、 炭素数 1〜 8のアルキル基を表す。

8 1 2 は、 水素原子、 置換基を有してもよいアルキル基、 または、 置換基を 有していてもよい芳香族基を表す。 上記アルキル基の炭素数は、 1〜 2 0が 好ましい。 上記アルキル基は、 直鎖状、 分岐鎖状、 および、 環状のいずれで あってもよい。

また、 上記アルキル基の有していてもよい置換基と しては、 ポリ (アルキ レンオキシ) 基、 および、 重合性基が挙げられる。 重合性基の定義は、 上述 した通りである。

[0091 ] レべリング剤が、 式 (2 2) で表される化合物由来の繰り返し単位、 およ び、 式 (2 3) で表される化合物由来の繰り返し単位を含む 場合、 式 (2 2 ) で表される化合物由来の繰り返し単位の含有 量は、 レべリング剤が含む全 繰り返し単位に対して、 1 0〜 9 0モル%が好ましく、 1 5〜 9 5モル%が より好ましい。

レべリング剤が、 式 (2 2) で表される化合物由来の繰り返し単位、 およ び、 式 (2 3) で表される化合物由来の繰り返し単位を含む 場合、 式 (2 3 ) で表される化合物由来の繰り返し単位の含有 量は、 レべリング剤が含む全 繰り返し単位に対して、 1 0〜 9 0モル%が好ましく、 5〜 8 5モル%がよ り好ましい。 〇 2020/175569 31 卩(:171? 2020 /007805

[0092] また、 レべリング剤としては、 上述した式 (2 2) で表される化合物由来 の繰り返し単位に代えて、 式 (2 4) で表される化合物由来の繰り返し単位 を含むレベリング剤も挙げられる。

[0093] 式 (2 4)

[0094] [化 10]

[0095] 8 2 は、 水素原子、 ハロゲン原子、 又は、 メチル基を表す。

1_ 2 は、 2価の連結基を表す。

门は、 1〜 1 8の整数を表す。

[0096] レべリング剤の具体例としては、 特開 2 0 0 4— 3 3 1 8 1 2号公報の段 落 0 0 4 6〜〇 0 5 2に例示される化合物、 および、 特開 2 0 0 8— 2 5 7 2 0 5号公報の段落 0 0 3 8〜 0 0 5 2に記載の化合物が挙げられる。

[0097] 組成物中のレべリング剤の含有量は、 液晶化合物全質量に対して、 1 〇〜

8 0質量%が好ましく、 2 0〜 6 0質量%がより好ましい。

レべリング剤は、 単独で用いてもよいし、 2種以上を組み合わせて用いて もよい。 レべリング剤が 2種以上を用いられる場合、 それらの合計量が上記 範囲であることが好ましい。

さらに、 組成物は、 上記成分以外に、 密着改良剤、 および、 可塑剤を含ん でいてもよい。

[0098] 上記組成物を用いた光学異方性膜 Xの製造方法は特に制限されず、 公知の 方法が挙げられる。

なかでも、 レタデーシヨンの制御がしやすい点から、 重合性液晶化合物お よび赤外線吸収色素を含む組成物を塗布して 塗膜を形成し、 塗膜に配向処理 を施して重合性液晶化合物を垂直配向させ、 得られた塗膜に対して硬化処理 (紫外線の照射 (光照射処理) または加熱処理) を施して、 光学異方性膜 X を形成する方法が好ましい。

つまり、 光学異方性膜 Xは、 垂直配向した液晶化合物 (特に、 重合性液晶 〇 2020/175569 32 卩(:171? 2020 /007805

化合物) を固定してなる膜であることが好ましい。

以下、 上記方法の手順について詳述する。

[0099] まず、 支持体上に、 組成物を塗布して塗膜を形成し、 塗膜に配向処理を施 して重合性液晶化合物を配向させる。

使用される組成物は、 重合性液晶化合物を含む。 重合性液晶化合物の定義 は、 上述した通りである。

[0100] 使用される支持体は、 組成物を塗布するための基材として機能を有 する部 材である。 支持体は、 組成物を塗布および硬化させた後に剥離され る仮支持 体であってもよい。

支持体 (仮支持体) としては、 プラスチックフィルムの他、 ガラス基板を 用いてもよい。 プラスチックフィルムを構成する材料として は、 ポリエチレ ンテレフタレートなどのポリエステル樹脂、 ポリカーボネート樹脂、 (メタ ) アクリル樹脂、 エポキシ樹脂、 ポリウレタン樹脂、 ポリアミ ド樹脂、 ポリ オレフィン樹脂、 セルロース誘導体、 シリコーン樹脂、 および、 ポリビニル アルコールなどが挙げられる。

支持体の厚みは、 5〜 1 0 0 0 程度であればよく、 1 0〜 2 5 0 ^ 01 が好ましく、 1 5〜 9 0 がより好ましい。

[0101 ] なお、 必要に応じて、 支持体上には、 配向層を配置してもよい。

配向層は、 一般的には、 ポリマーを主成分とする。 配向層用ポリマーとし ては、 多数の文献に記載があり、 多数の市販品を入手できる。 配向層用ポリ マーとしては、 ポリビニルアルコール、 ポリイミ ド、 または、 その誘導体が 好ましい。

なお、 配向層には、 公知のラビング処理が施されることが好まし い。

配向層の厚みは、 〇. 0 1〜 1 〇 が好ましく、 〇. 0 1 ~ 1 がよ り好ましい。

[0102] 組成物の塗布方法としては、 力ーテンコーティング法、 ディップコーティ ング法、 スピンコーティング法、 印刷コーティング法、 スプレーコーティン グ法、 スロッ トコーティング法、 口ールコーティング法、 スライ ドコーティ 〇 2020/175569 33 卩(:171? 2020 /007805

ング法、 ブレードコーティング法、 グラビアコーティング法、 および、 ワイ ヤーパー法が挙げられる。 いずれの方法で塗布する場合においても、 単層塗 布が好ましい。

[0103] 支持体上に形成された塗膜に、 配向処理を施して、 塗膜中の重合性液晶化 合物および赤外線吸収色素を配向させる。 重合性液晶化合物の配向に伴って 、 赤外線吸収色素も所定の方向に配向する傾向 にある。

配向処理は、 室温により塗膜を乾燥させる、 または、 塗膜を加熱すること により行うことができる。 配向処理で形成される液晶相は、 サーモトロピッ ク性液晶化合物の場合、 一般に温度または圧力の変化により転移させ ること ができる。 リオトロピック性液晶化合物の場合には、 溶媒量などの組成比に よっても転移させることができる。

なお、 塗膜を加熱する場合の条件は特に制限されな いが、 加熱温度として は 5 0〜 2 5 0 °〇が好ましく、 6 0〜 2 3 0 °〇がより好ましく、 加熱時間と しては 1 0秒間〜 1 0分間が好ましい。

また、 塗膜を加熱した後、 後述する硬化処理 (光照射処理) の前に、 必要 に応じて、 塗膜を冷却してもよい。 冷却温度としては、 2 0〜 2 0 0 ° 〇が好 ましく、 3 0〜 1 5 0 °〇がより好ましい。

[0104] 次に、 重合性液晶化合物が配向された塗膜に対して 硬化処理を施す。

重合性液晶化合物が配向された塗膜に対して 実施される硬化処理の方法は 特に制限されず、 例えば、 光照射処理および加熱処理が挙げられる。 なかで も、 製造適性の点から、 光照射処理が好ましく、 紫外線照射処理がより好ま しい。

光照射処理の照射条件は特に制限されないが 、 5 0〜 1

の照射量が好ましい。

[0105] 上記製造方法において、 各種条件を調整することにより、 赤外線吸収色素 の配置状態などを調整でき、 結果として光学異方性膜の光学特性を調整で き る。

[0106] (好適態様 2) 〇 2020/175569 34 卩(:171? 2020 /007805

光学異方性膜 Xの他の好適態様としては、 ポリマーと、 赤外線吸収色素と を含む組成物を用いて形成された光学異方性 膜 Xが挙げられる。

以下、 上記組成物に含まれる成分について説明する 。

[0107] 赤外線吸収色素の好適態様については、 上述した通りである。

[0108] ポリマーの種類は特に制限されないが、 逆波長分散性ポリマーであること が好ましい。 逆波長分散性ポリマーとは、 そのポリマーを用いて形成される 光学異方性膜が逆波長分散性を示すポリマー を意味する。

ポリマーの好適態様の 1つとしては、 式 (7) で表される繰り返し単位お よび式 (8) で表される繰り返し単位からなる群から選択 される 1種以上の オリゴフルオレン単位を含むポリマーが挙げ られる。

[0109] [化 1 1 ]

[01 10] 式 (7) および式 (8) 中、 1〜[¾ 33は、 それぞれ独立に、 単結合、 ま たは、 置換基を有していてもよい炭素数 1〜 4のアルキレン基を表す。

は、 それぞれ独立に、 水素原子、 置換基を有していてもよい炭 素数 1〜 1 0のアルキル基、 置換基を有していてもよい炭素数 4〜 1 〇のア リール基、 置換基を有していてもよい炭素数 4〜 1 0のへテロアリール基、 置換基を有していてもよい炭素数 1〜 1 〇のアシル基、 置換基を有していて もよい炭素数 1〜 1 0のアルコキシ基、 置換基を有していてもよい炭素数 1 〜 1 0のアリールオキシ基、 置換基を有していてもよい炭素数 1〜 1 〇のア シルオキシ基、 置換基を有していてもよいアミノ基、 置換基を有していても 〇 2020/175569 35 卩(:171? 2020 /007805

よい炭素数 1 〜 1 〇のビニル基、 置換基を有していてもよい炭素数 1 〜 1 0 のエチニル基、 置換基を有する硫黄原子、 置換基を有するケイ素原子、 ハロ ゲン原子、 ニトロ基、 または、 シアノ基を表す。 但し、 のうち隣 接する少なくとも 2つの基が互いに結合して環を形成していて よい。 また、 式 (7) に含まれる [¾35、 [¾36、 [¾37、 [¾38および 3 9 は、 互いに同一であっても、 異なっていてもよい。 同様に、 式 (8) に含 まれる 2つの[¾ 3 4 、 [¾ 3 5 、 [¾ 3 6 、 [¾ 3 7 、 互いに同一で あっても、 異なっていてもよい。

[0111] ポリマー中に含まれるオリゴフルオレン単位 の含有量は特に制限されない が、 全繰り返し単位に対して、 1 〜 70モル%が好ましく、 1 0〜 40モル %がより好ましい。

[0112] ポリマーの他の好適態様としては、 式 (9) で表される繰り返し単位およ び式 ( 1 1 ) で表される繰り返し単位を含むポリマーが挙 げられる。

[0113] [化 12]

[0114] [化 13]

[0115] 式 (9) 中、 は、 それぞれ独立に、 水素原子、 ハロゲン原子、 または、 炭素数 1 〜 6の炭化水素基を表す。

Xは、 式 ( 1 0) で表される基を表す。 式 ( 1 0) 中、 氺は結合位置を表 す。

[0116] 〇 2020/175569 36 卩(:171? 2020 /007805

[化 14]

式(10)

[0117] 式 (1 1) 中、 それぞれ独立に、 水素原子、 ハロゲン原子

、 または、 炭素数 1〜 22の炭化水素基を表す。

丫は、 一〇 ([¾ 61 ) ([¾ 62 ) -、 式 (1 2) で表される基、 一3 丨 ([¾ 67 ) (8 68 ) —、 -30 2 -, -3 -, 2価の脂肪族炭化水素基、 一 0 (〇1 ~ 1 3 2 _ フエニレン基 ( 01 ~ 13) 2 _ 、 または、 _ 〇〇 _ _ !_ _ _ 〇〇 _ を表す。

式 ( 1 2) 中、 氺は結合位置を表す。

[0118] [化 15]

[0119] [¾ 61 、 [¾ 62 、 [¾ 67 および[¾ 68 は、 それぞれ独立に、 水素原子、 ハロゲン原 子、 または、 炭素数 1〜 22の炭化水素基 (例えば、 炭素数 6〜 1 0のアリ —ル ¾) を表す。

63 66 は、 それぞれ独立に、 水素原子またはアルキル基を表す。

!_は、 2価の脂肪族炭化水素基を表す。

[0120] ポリマー中における式 (9) で表される繰り返し単位の含有量は特に制限 されないが、 全繰り返し単位に対して、 30〜 90モル%が好ましい。

ポリマー中における式 ( 1 1) で表される繰り返し単位の含有量は特に制 限されないが、 全繰り返し単位に対して、 1 0〜 70モル%が好ましい。

[0121] ポリマーの他の好適態様としては、 セルロースアシレートが挙げられる。

セルロースアシレートとしては、 セルロースの低級脂肪酸エステルが好ま しい。 低級脂肪酸とは、 炭素数が 6以下の脂肪酸を意味する。 脂肪酸の炭素 〇 2020/175569 37 卩(:171? 2020 /007805

数は、 2 (セルロースアセテート) 、 3 (セルロースプロビオネート) 、 ま たは、 4 (セルロースプチレート) であることが好ましい。 なお、 セルロー スアセテートプロビオネートおよびセルロー スアセテートプチレートのよう な混合脂肪酸エステルを用いてもよい。

セルロースアセテートの酢化度は、 5 5 . 〇〜 6 2 . 5 %が好ましく、 5 7 . 〇〜 6 2 . 0 %がより好ましく、 5 8 . 5〜 6 1 . 5 %がさらに好まし い。

酢化度は、 セルロース単位質量当たりの結合酢酸量を意 味する。 酢化度は 、 八3丁1\/1 : 0 - 8 1 7 - 9 1 (セルロースアセテート等の試験法) におけ るアセチル化度の測定および計算に従う。

[0122] なお、 ポリマーとしてセルロースアシレートを用い る場合、 可塑剤、 劣化 防止剤、 レタデーション上昇剤、 および、 紫外線吸収剤などの添加剤を合わ せて用いてもよい。

上記添加剤に関しては、 特開 2 0 0 4 _ 0 5 0 5 1 6号公報に例示される 添加剤が挙げられる。

[0123] 組成物中におけるポリマーの含有量は特に制 限されないが、 組成物中の全 固形分に対して、 5 0質量%以上が好ましく、 7 0質量%以上がより好まし い。 上限は特に制限されないが、 9 7質量%以下の場合が多い。

なお、 組成物中の全固形分には、 溶媒は含まれない。

[0124] 上記組成物を用いた光学異方性膜 Xの製造方法は特に制限されず、 公知の 方法が挙げられる。

なかでも、 レタデーションの制御がしやすい点から、 ポリマー、 および、 赤外線吸収色素を含む組成物を用いて未延伸 フィルムを形成し、 得られた未 延伸フィルムを厚み方向に延伸配向させて、 延伸フィルムである光学異方性 膜を形成する方法が挙げられる。

[0125] (好適態様 3)

光学異方性膜 Xの他の好適態様としては、 赤外線吸収色素残基を有するポ リマー (特定ポリマー) を含む組成物を用いて形成された光学異方性 膜 Xが 〇 2020/175569 38 卩(:171? 2020 /007805

挙げられる。

上述したように、 赤外線吸収色素残基とは、 赤外線吸収色素から任意の水 素原子を除いて得られる基を意味する。

赤外線吸収色素残基を形成し得る赤外線吸収 色素としては、 上記 (好適態 様 1) で説明した赤外線吸収色素が挙げられる。

なお、 上記組成物には、 上記 (好適態様 2) で説明したポリマーが含まれ ていてもよい。

[0126] 上記組成物を用いた光学異方性膜 Xの製造方法は特に制限されず、 公知の 方法が挙げられる。

なかでも、 レタデーシヨンの制御がしやすい点から、 赤外線吸収色素、 お よび、 ポリマーを含む組成物を用いて未延伸フィル ムを形成し、 得られた未 延伸フィルムを厚み方向に延伸配向させて、 延伸フィルムである光学異方性 膜 Xを形成する方法が挙げられる。

[0127] <用途>

上述した光学異方性膜 Xは、 種々の用途に適用できる。

光学異方性膜 Xは、 他の光学異方性膜を含む積層体として用いて もよい。 他の光学異方性膜の種類は特に制限されない が、 例えば、 ス / 2板、 およ び、 ス / 4板が挙げられる。

ス / 4板とは、 ある特定の波長の直線偏光を円偏光に (または、 円偏光を 直線偏光に) 変換する機能を有する板である。 より具体的には、 所定の波長 ス门 01における面内レタデーシヨン[¾ 6がス / 4 (または、 この奇数倍) を 示す板である。

ス / 4板の波長 5 5 0 〇!での面内レタデーシヨン (5 5 0) ) は 、 理想値 (1 3 7 . 5 n〇〇 を中心として、 2 5 n 程度の誤差があっても よく、 例えば、 1 1 0〜 1 6 0 n であることが好ましく、 1 2 0〜 1 5 0 1^ 01であることがより好ましい。

上記ス / 4板としては、 ス / 2板とス / 4板とが積層された広帯域ス / 4 板を用いてもよい。 〇 2020/175569 39 卩(:171? 2020 /007805

ス / 2板とは、 特定の波長ス 01における面内レタデーシヨン ㊀ (ス) (ス) ス / 2を満たす光学異方性膜のことをいう。 この式は、 可視 光線領域のいずれかの波長 (例えば、 5 5 0 において達成されていれ ばよい。 なかでも、 (5 5 0) が、 以下の関係を満たすことが好ましい。

(5 5 0) £ 3 0 0

[0128] (光学異方性膜丫)

また、 他の光学異方性膜の好適態様の一つとしては 、 液晶化合物および赤 外線吸収色素を含む組成物から形成された光 学異方性膜 (以後、 「光学異方 性膜丫」 ともいう。 ) であって、 光学異方性膜丫は後述する式 (丫 1) の関 係を満たし、 光学異方性膜丫の進相軸の方向での波長 7 0 0〜 9 0 0 n mに おける吸収が、 光学異方性膜丫の遅相軸の方向での波長 7 0 0〜 9 0 0 n における吸収よりも大きい、 光学異方性膜丫 (本発明の第 2実施態様の一例 に該当) が挙げられる。 光学異方性膜丫は、 上記波長 7 0 0〜 9 0 0 n に おける吸収の影響を受けて、 長波長領域の面内レタデーシヨンが大きくな り 、 面内方向の位相差において逆波長分散性に優 れる。

[0129] 光学異方性膜丫の特徴点の一つとしては、 波長 7 0 0〜 9 0 0 n におけ る吸収特性を制御している点が挙げられる。

まず、 図 5に、 測定波長 (5 5〇 1^〇1) ) を 1 として規格化した可視光線領域での各波長に おける位相差 (ス) ) の波長分散特性を示す。 例えば、 上述した理想的なス / 4板は、 図 5の点線 に示すように、 位相差が測定波長に対し比例関係にあるため 、 測定波長が長 いほど位相差が大きくなる 「負の分散」 特性を有する。 それに対して、 従来 の逆波長分散性を示す光学異方性膜は、 図 5の実線に示すように、 短波長領 域においては点線で示す理想曲線と重なる位 置にもあるが、 長波長領域にお いては理想曲線から外れる傾向を示す。

光学異方性膜丫においては、 波長 7 0 0〜 9 0 0 n における吸収特性を 制御することにより、 白抜き矢印で示すように、 長波長領域における光学特 〇 2020/175569 40 卩(:171? 2020 /007805

性を理想曲線に近づけることができる。

[0130] 光学異方性膜丫においては、 進相軸の方向での波長 7 0 0〜 9 0 0 に おける吸収が、 遅相軸の方向での波長 7 0 0〜 9 0 0 n mにおける吸収より も大きくなる。 以後、 このような吸収特性を、 吸収特性丫ともいう。 後段で 詳述するように、 上記吸収特性丫の達成手段の一つとしては、 例えば、 光学 異方性膜丫中において赤外線吸収色素の吸光 度の高い軸方向を進相軸の方向 と平行になるように配置することが挙げられ る。

吸収特性丫を示す光学異方性膜においては、 吸収特性丫を有さない光学異 方性膜よりも、 常光線屈折率がより低下する。

具体的には、 図 6において、 上記吸収特性丫の有無による異常光線屈折率 门 6と常光線屈折率 n〇の波長分散の比較を示す図である。 図 6中、 太線は 吸収特性丫がない場合の異常光線屈折率〇 6 のカーブを示し、 実線は吸収特 性丫がない場合の常光線屈折率 n〇のカーブを示す。 それに対して、 吸収特 性丫を有する光学異方性膜丫においては、 上記図 4で示したような波長 7 0 〇〜 9 0 0 n の吸収に由来する影響を受けて、 破線で示すように可視光線 領域の長波長領域において常光線屈折率门〇 の値がより低下する。 結果とし て、 可視光線領域の長波長領域において、 異常光線屈折率〇 6 と常光線屈折 率 n〇との差である複屈折△nがより大きくなり 図 5に示す矢印の挙動が 達成される。

[0131 ] 光学異方性膜丫は、 式 (丫 1 ) の関係を満たす。 面内レタデー シヨンを表し、 ( 5 5 0 ) は波長 5 5 0 n における光学異方性膜丫の 面内レタデーシヨンを表す。

なかでも、 ( 5 5 0 ) は、 〇. 9 7以下が好ましく

、 〇. 9 2以下がより好ましく、 〇. 8 8以下がさらに好ましい。 下限は特 に制限されないが、 〇. 7 5以上の場合が多い。

[0132] 光学異方性膜 ( 6 5 0 ) / ㊀ ( 5 5 0 ) は特に制限されないが 〇 2020/175569 41 卩(:171? 2020 /007805

, 1. 05以上が好ましく、 1. 08以上がより好ましく、 1. 1 0以上が さらに好ましい。 上限は特に制限されないが、 1. 25以下が好ましく、 1 . 20以下がより好ましい。

(650) の比である。

なお、 (650) は、 波長 650 n における光学異方性膜丫の面内 レタデーシヨンを表す。

[0133] 光学異方性膜丫の (550) は特に制限されないが、 ス /4板として 有用である点で、 1 が好ましく、 1 20〜 1 50 n mがよ り好ましい。

[0134] 光学異方性膜丫の厚みは特に制限されず、 薄型化の点から、 1 0 以下 が好ましく、 〇. 5〜 8. 〇 がより好ましく、 〇. 5〜 6. 〇 がさ らに好ましい。

なお、 本明細書において、 光学異方性膜丫の厚みとは、 光学異方性膜丫の 平均厚みを意図する。 上記平均厚みは、 光学異方性膜丫の任意の 5箇所以上 の厚みを測定して、 それらを算術平均して求める。

[0135] 光学異方性膜丫においては、 光学異方性膜丫の進相軸の方向での波長 70 〇〜 900 n における吸収 (以下、 「吸収 」 ともいう) が、 光学異方性 膜丫の遅相軸の方向での波長 700〜 900 n における吸収 (以下、 「吸 収3」 ともいう) よりも大きい。

上記 「吸収 が吸収 3よりも大きい」 とは、 光学異方性膜丫の進相軸に平 行な偏光を光学異方性膜丫に照射した際に得 られる吸収スぺクトルの波長 7 00〜 900 n における最大吸光度が、 光学異方性膜丫の遅相軸に平行な 偏光を光学異方性膜丫に照射した際に得られ る吸収スぺクトルの波長 700 〜 900 n における最大吸光度よりも大きいことを意図 する。

なお、 上記測定は、 赤外線用偏光子を備えた分光光度計 1 0 0 (31 ~ 1 丨 1\/1八0211製) ) を用いて実施できる。

[0136] なお、 上記のような吸収の異方性は、 上述した赤外線吸収色素を用いるこ 〇 2020/175569 42 卩(:171? 2020 /007805

とにより実現できる。 特に、 二色性の赤外線吸収色素を用いて、 この色素の 吸光度のより高い軸方向を光学異方性膜の進 相軸方向と平行とすることによ り、 吸収 を吸収 3よりも大きくできる。

[0137] 光学異方性膜丫においては、 赤外線吸収色素の波長 700〜 900 n mに おける極大吸収波長における光学異方性膜丫 の配向秩序度 3 0 は特に制限され ず、 _0. 50超一〇. 1 0以下の場合が多い。 配向秩序度 3。が大きいと、 赤外線吸収色素の使用量を減らしても、 光学異方性膜丫の逆波長分散性を向 上させることができる。 そのため、 光学異方性膜丫を有機巳 !_ (エレクトロ ルミネッセンス) 表示装置の反射防止膜として適用した際に、 有機巳 !_表示 装置の輝度がより優れる点で、 式 (丫2) の関係を満たすことが好ましい。 式 (丫 2) -0. 50<3〇<-〇. 1 5

なかでも、 配向秩序度 3。は一 0. 40〜一 0. 20であることがより好ま しく、 一〇. 30〜一〇. 20であることがさらに好ましい。

[0138] 上記波長ス n における光学異方性膜丫の配向秩序度 3〇 (ス) は、 式 (丫

3) で表される値である。

式 (丫3) 3 0 (ス) = (八^ / (八 +2八

式 (丫3) 中、 八[ 3 は、 光学異方性膜丫の遅相軸方向に対して平行方 向に偏 光した光に対する吸光度を表す。 は、 光学異方性膜丫の遅相軸方向に対し て直交方向に偏光した光に対する吸光度を示 す。

光学異方性膜丫の配向秩序度 3。 (ス) は、 光学異方性膜丫の偏光吸収測定 により求めることができる。 なお、 上記測定は、 赤外線用偏光子を備えた分 光光度計 (1\/1?〇一3 1 00 (31 ~ 1 丨 1\/1八0211製) ) を用いて実施できる 。 スは、 光学異方性膜丫の吸収測定で得られた波長 700〜 900 n mにお ける吸収スぺクトルの極大吸収波長である。

[0139] (光学異方性膜 )

また、 他の光学異方性膜の好適態様の一つとしては 、 液晶化合物および赤 外線吸収色素を含む組成物から形成された光 学異方性膜 (以後、 「光学異方 性膜 」 ともいう。 ) であって、 赤外線吸収色素の波長 700〜 900 n 〇 2020/175569 43 卩(:171? 2020 /007805

での極大吸収波長における光学異方性膜 の配向秩序度 3 0 が、 後述する式 ( 1) の関係を満たし、 光学異方性膜 の進相軸の方向での波長 7 0 0〜 9 0 0 n における吸収が、 光学異方性膜 の遅相軸の方向での波長 7 0 0〜

9 0 0 n mにおける吸収よりも大きい、 光学異方性膜 (本発明の第 2実施 態様の他の例に該当) が挙げられる。 光学異方性膜 は、 上記波長 7 0 0〜

9 0 0门 における吸収の影響を受けて、 長波長領域の面内レタデーシヨン が大きくなり、 面内方向の位相差において逆波長分散性に優 れる。

光学異方性膜 2が優れた逆波長分散性を示す理由は、 上述した光学異方性 膜丫の場合と同様の理由である。

[0140] 光学異方性膜 においては、 赤外線吸収色素の波長 7 0 0〜 9 0 0 n mに おける極大吸収波長における光学異方性膜の 配向秩序度 3 0 は、 式 ( 1) の 関係を満たす。

式 ( 1) - 0 . 5 0 < 3〇< -〇. 1 5

なかでも、 配向秩序度 3。は一 0 . 4 0〜一 0 . 2 0であることがより好ま しく、 一〇. 3 0〜一〇. 2 0であることがさらに好ましい。

光学異方性膜 の配向秩序度 3〇 (ス) の測定方法は、 上述した光学異方性 膜丫で説明した通りである。

[0141 ] 光学異方性膜 においては、 光学異方性膜 の進相軸の方向での波長 7 0 〇〜 9 0 0 n における吸収 (吸収 ) が、 光学異方性膜 の遅相軸の方向 での波長 7 0 0〜 9 0 0 n における吸収 (吸収 3) よりも大きい。

上記 「吸収 が吸収 3よりも大きい」 とは、 光学異方性膜 の進相軸に平 行な偏光を光学異方性膜に照射した際に得ら れる吸収スぺクトルの波長 7 0 〇〜 9 0 0 n における最大吸光度が、 光学異方性膜 の遅相軸に平行な偏 光を光学異方性膜に照射した際に得られる吸 収スぺクトルの波長 7 0 0〜 9 0 0门 における最大吸光度よりも大きいことを意図 する。

なお、 上記測定は、 赤外線用偏光子を備えた分光光度計 1 0 0 (3 1 ~ 1 丨 1\/1八0 2 11製) ) を用いて実施できる。

[0142] なお、 上記のような吸収の異方性は、 赤外線吸収色素を用いることにより 〇 2020/175569 44 卩(:171? 2020 /007805

実現できる。 特に、 二色性の赤外線吸収色素を用いて、 この色素の吸光度の より高い軸方向を光学異方性膜 の進相軸方向と平行とすることにより、 吸 収 を吸収 3よりも大きくできる。

[0143] 光学異方性膜 は、 式 ( 2) の関係を満たすことが好ましい。 膜の面内レタデーシ ヨンを表し、 (550) は波長 550 n における光学異方性膜の面内 レタデーシヨンを表す。

なかでも、 (550) は、 〇. 97以下が好ましく

、 〇. 92以下がより好ましく、 〇. 88以下がさらに好ましい。 下限は特 に制限されないが、 〇. 75以上の場合が多い。

[0144] 光学異方性膜 (650) XRe (550) は特に制限されないが , 1. 05以上が好ましく、 1. 08以上がより好ましく、 1. 1 0以上が さらに好ましい。 上限は特に制限されないが、 1. 25以下が好ましく、 1 . 20以下がより好ましい。

(650) の比である。

なお、 (650) は、 波長 650 n における光学異方性膜 の面内 レタデーシヨンを表す。

[0145] 光学異方性膜 の 6 (550) は特に制限されないが、 ス /4板として 有用である点で、 1 が好ましく、 1 20〜 1 50 n mがよ り好ましい。

[0146] 光学異方性膜 の厚みは特に制限されず、 薄型化の点から、 1 0 以下 が好ましく、 〇. 5〜 8. 〇 がより好ましく、 〇. 5〜 6. 〇 がさ らに好ましい。

光学異方性膜 の厚みの測定方法は、 上述した光学異方性膜丫で説明した 通りである。

[0147] 光学異方性膜丫および光学異方性膜 の形成に用いられる組成物中の液晶 〇 2020/175569 45 卩(:171? 2020 /007805

化合物および赤外線吸収色素としては、 それぞれ光学異方性膜 Xの形成に用 いられる液晶化合物および赤外線吸収色素が 挙げられる。

[0148] 光学異方性膜丫および光学異方性膜 の製造方法としては、 重合性基を有 する液晶化合物および赤外線吸収色素を含む 組成物を塗布して塗膜を形成し 、 塗膜に配向処理を施して重合性液晶化合物を 配向させ、 得られた塗膜に対 して硬化処理 (紫外線の照射 (光照射処理) または加熱処理) を施して、 光 学異方性膜を形成する方法が好ましい。

光学異方性膜丫および光学異方性膜 としては、 液晶化合物を水平配向さ せて固定化してなる光学異方性膜であって、 赤外線吸収色素を含む光学異方 性膜が好ましい。

以下、 上記方法の手順について詳述する。

[0149] まず、 支持体上に、 組成物を塗布して塗膜を形成し、 塗膜に配向処理を施 して重合性液晶化合物を配向させる。

使用される組成物は、 重合性液晶化合物を含む。 重合性液晶化合物の定義 は、 上述した通りである。

使用される支持体としては、 上述した光学異方性膜 Xの形成に用いられる 支持体が挙げられる。

なお、 必要に応じて、 支持体上には、 配向層を配置してもよい。 配向層と しては、 光学異方性膜 Xの形成に用いられる配向層が挙げられる。

[0150] 組成物の塗布方法としては、 光学異方性膜 Xの形成の際に用いられる塗布 方法が挙げられる。

[0151 ] 支持体上に形成された塗膜に、 配向処理を施して、 塗膜中の重合性液晶化 合物を配向させる。 特に、 重合性液晶化合物を水平配向させることが好 まし い。 重合性液晶化合物の配向に伴って、 赤外線吸収色素も所定の方向に配向 する傾向にある。

配向処理は、 室温により塗膜を乾燥させる、 または、 塗膜を加熱すること により行うことができる。 配向処理で形成される液晶相は、 サーモトロピッ ク性液晶化合物の場合、 一般に温度または圧力の変化により転移させ ること 〇 2020/175569 46 卩(:171? 2020 /007805

ができる。 リオトロピック性液晶化合物の場合には、 溶媒量などの組成比に よっても転移させることができる。

なお、 塗膜を加熱する場合の条件は特に制限されな いが、 加熱温度として は 5 0〜 2 5 0 °〇が好ましく、 5 0〜 1 5 0 °〇がより好ましく、 加熱時間と しては 1 0秒間〜 1 0分間が好ましい。

また、 塗膜を加熱した後、 後述する硬化処理 (光照射処理) の前に、 必要 に応じて、 塗膜を冷却してもよい。 冷却温度としては 2 0〜 2 0 0 ° 〇が好ま しく、 3 0〜 1 5 0 °〇がより好ましい。

[0152] 次に、 重合性液晶化合物が配向された塗膜に対して 硬化処理を施す。

重合性液晶化合物が配向された塗膜に対して 実施される硬化処理の方法は 特に制限されず、 例えば、 光照射処理および加熱処理が挙げられる。 なかで も、 製造適性の点から、 光照射処理が好ましく、 紫外線照射処理がより好ま しい。

光照射処理の照射条件は特に制限されないが 、 5 0〜 1

の照射量が好ましい。

[0153] (円偏光板)

光学異方性膜 Xは、 円偏光板に適用できる。 より具体的には、 円偏光板の 構成としては、 光学異方性膜 X、 ス / 4板、 および、 偏光子を含む態様が挙 げられる。 なお、 上記円偏光板において、 光学異方性膜 X、 ス / 4板、 およ び、 偏光子の積層順は特に制限されず、 例えば、 光学異方性膜 X、 ス / 4板 、 および、 偏光子がこの順で積層されていてもよいし、 ス / 4板、 光学異方 性膜 X、 および、 偏光子がこの順で積層されていてもよい。

なお、 上記ス / 4板として、 上述した光学異方性膜丫および光学異方性膜 を用いてもよい。

偏光子は、 光を特定の直線偏光に変換する機能を有する 部材 (直線偏光子 ) であればよく、 主に、 吸収型偏光子を利用できる。

吸収型偏光子としては、 ヨウ素系偏光子、 二色性染料を利用した染料系偏 光子、 およびポリエン系偏光子などが挙げられる。 ヨウ素系偏光子および染 料系偏光子には、 塗布型偏光子と延伸型偏光子とがあり、 いずれも適用でき るが、 ポリビニルアルコールにヨウ素または二色性 染料を吸着させ、 延伸し て作製される偏光子が好ましい。

偏光子の吸収軸とス / 4板の遅相軸との関係は特に制限されないが 偏光 子の吸収軸とス / 4板の遅相軸とのなす角は、 4 5 ° ± 1 0 ° が好ましい。

[0154] (表示装置)

光学異方性膜 Xは、 表示装置中に含まれていてもよい。 つまり、 光学異方 性膜 Xのより具体的な用途としては、 例えば、 液晶セルを光学補償するため の光学補償フィルム、 および、 有機エレクトロルミネッセンス表示装置など の表示装置に用いられる反射防止膜が挙げら れる。

なかでも、 光学異方性膜 Xの好ましい態様として、 上述したように、 光学 異方性膜 Xと偏光子とを含む円偏光板が挙げられる。 この円偏光板は、 上記 反射防止膜として好適に使用できる。 つまり、 表示素子 (例えば、 有機エレ クトロルミネッセンス表示素子) と、 表示素子上に配置された円偏光板とを 有する表示装置においては、 反射色味がより抑制できる。

また、 光学異方性膜 Xは、 丨 P S (In P lane Sw i tch i ng) 型液晶表示装置 の光学補償フィルムに好適に用いられ、 斜め方向から視認した時の色味変化 および黒表示時の光漏れを改善できる。

実施例

[0155] 以下に、 実施例および比較例を挙げて本発明の特徴を さらに具体的に説明 する。 以下の実施例に示す材料、 使用量、 割合、 処理内容、 および、 処理手 順等は、 本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更でき る。 従って、 本発明の 範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈 されるべきものではない。

[0156] <色素の合成>

(化合物 a - 2の合成)

化合物 a _ 2を下記スキームに従い合成した。

[0157] [化 16]

[0158] 4—ブロモフエノール (50. O g、 258mmo 丨) 、 2—エチルヘキ シルブロミ ド (58. 2 g、 336 m m〇 I) 、 炭酸カリウム ( 93. 0 g 、 673 mm〇 丨) 、 および、 N, N _ジメチルホルムアミ ド ( 250 m I ) を室温にて混合した。 得られた混合物を 1 〇 5 ° Cに昇温し、 1 0時間撹拌 した後、 室温に降温し、 混合液中の無機塩を據過により除去した。 この混合 液に、 酢酸エチル (300m l) および 1 N塩酸水 (300m l) を加えて 分液抽出を行った。 有機層を蒸留水 (300m l) および飽和重曹水 (30 0m l) でそれぞれ洗い、 得られた有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥 した 。 その後、 得られた溶液からろ過により硫酸マグネシウ ムを除去して、 溶液 から溶媒を減圧留去した。 得られた粗生成物を、 酢酸エチルーヘキサンを溶 媒に用いたシリカゲルカラムクロマトグラフ ィによる精製を行い、 オイル状 の化合物 a- 1 を (72. 2 g、 253 mm〇 I) を得た (収率 = 98. 1 %) 。 化合物 a _ 1の構造は、 H— NMR (Nuclear Magnetic Resonance) により同定した。

1 H-NMR (溶媒: CDC I 3 ) 5 (p pm) : 0. 92 (m, 6 H) , 1 . 38 (m, 8 H) , 1. 69 (m, 1 H) , 3. 79 (d, 2 H) , 6.

77 (m, 2 H) , 7. 29 (m, 2 H)

[0159] 乾燥窒素雰囲気下、 マグネシウム (3. 75 g、 1 54 m m〇 I) 、 塩化 リチウム (3. 27 g、 1 05 mmo l) 、 および、 テトラヒドロフラン ( 1 60m l) を室温にて混合した。 得られた混合物を 63°Cに昇温し、 化合 物 a- 1 (40. 0 g , 1 40 m m〇 I) およびテトラヒドロフラン ( 40 m l) の混合物を滴下した。 得られた混合物を室温に降温した後、 トリメ ト キシボラン (7. 29 g , 70. 0 mm〇 I) およびテトラヒドロフラン (

20m l) の混合物を滴下した。 得られた混合物を 50°Cに昇温し、 2時間 攪拌した後、 室温に降温した。 得られた混合液に蒸留水 (20〇! I) を加え た後、 酢酸エチル および 1 1\1塩酸水 を加え、 分液抽出した。 有機層を飽和食塩水 (200〇! I) で 2回洗い、 得られた有 機層を硫酸マグネシウムにて乾燥した。 その後、 得られた溶液からろ過によ り硫酸マグネシウムを除去して、 溶液から溶媒を減圧留去した。 得られた粗 生成物を酢酸エチルーヘキサンを溶媒に用い たシリカゲルカラムクロマトグ ラフィによる精製を行った。 得られた粗生成物にトルエン ( 1 〇〇 丨) お よびエタノールアミン (6. 42 9 , 1 05〇1〇1〇 1) を加え、 室温にて 1 〇分間攪拌した。 溶媒および過剰なエタノールアミンを減圧留 去し、 オイル 状の化合物 3 2 (23. 49 , 48. 7〇1111〇 1) を得た (収率: 69. 6%) 。 化合物 3— 2の構造は、 1 1 ~ 1— IV! により同定した。

1

3. 84 (〇1, 61 ~ 1) , 4. 1 3 (〇1, 21 ~ 1) , 6. 83 (〇1, 41 ~ 1) , 7 . 29 (〇1, 2

[0160] (化合物 3 _ 5の合成)

化合物 3-5を以下のスキームに従って合成した。

[0161] [化 17]

[0162] 化合物 3— 3は、 \^/〇201 8/1 24 1 98号の段落 0088〜〇 09

1 に記載の化合物 1 _ 1のスキームに従い、 を合成した。

[0163] 化合物 3— 3 (1 0. 〇 、 3〇. 8〇1111〇 1) 、 2, 2, 6, 6—テト 〇 2020/175569 50 卩(:171? 2020 /007805

ラメチルピペリジン 1 —オキシル (1 2. 〇. 77〇1〇1〇 丨) 、 トルエン (2〇 丨) 、 および、 1\1, 1\1 -ジメチルアセトアミ ド (5. I) を室温にて混合した。 得られた混合物を一 5 に降温し、 塩化チオニル (3. 52 9 、 29. 6 〇 丨) を混合物に滴下した。 得られた混合液を 内温一 5〜 3°〇にて 1時間撹拌した後、 2 - (4 -ヒドロキシフエニル) エ タノール (3. 55 9 、 25. 7〇1〇1〇 1) および 1\1, 1\1 -ジメチルアセト アミ ド (1 3. 〇 I) の混合物を滴下した。 得られた混合液を 52°〇に昇 温し、 7時間擾祥した後、 室温まで降温した。 この混合液に、 蒸留水および トルエンを加えて分液抽出を行った。 有機層を 1 1\]塩酸水で洗い、 その後、 飽和重曹水で 2回洗い、 さらに飽和食塩水で洗い、 得られた有機層を硫酸マ グネシウムにて乾燥した。 その後、 得られた溶液からろ過により硫酸マグネ シウムを除去して、 溶液から溶媒を減圧留去した。 得られた粗生成物を、 酢 酸エチルーヘキサンを溶媒に用いたシリカゲ ルカラムクロマトグラフィによ る精製を行い、 白色固体の化合物 3 -4 (6. 039、 1 3. 6 〇 1) を得た (収率 = 52. 8 %) 。 化合物 a 4の構造は、 1 1 ~ 1_ 1\/|[¾により同 定した。

1 1 ~ 1- 1\/^ (溶媒: 〇0〇 1 3 ) 8 ( 〇1) : 2. 98 (1: , 21 ~ 1) , 3 . 74 (〇1, 61 ~ 1) , 3. 87 (〇1, 21 ~ 1) , 4. 1 7 (〇1, 21 ~ 1) , 4.

. 9 1 (〇1, 21 ~ 1) , 7. 1 9 (〇1, 21 ~ 1) , 7. 95 (〇1, 21 ~ 1)

[0164] 化合物 8— 4 (4. 469 % 1 〇. 〇 〇 丨) 、 シクロへキサンジカル ボン酸ジクロライ ド (6. 29 9 、 3〇. 0〇!〇!〇 I) 、 ジブチルヒドロキ シトルエン (66. 0〇1 9 、 〇. 30〇1〇1〇 1) 、 および、 テトラヒドロフ フン (67. 〇111 1) を室温にて混合した。 得られた混合液を 3 に降温し 、 1\1, 1\1_ジイソプロピルエチルアミン (2. 599、 20. 0〇!〇!〇 I) を滴下した後、 得られた混合液を 1時間撹拌した。 得られた混合液にメタン スルホン酸 (1 30 丨) を加え、 不溶解物をろ過した後、 1 〇%炭酸カリ \¥02020/175569 51 卩(:17 2020 /007805

ウム水 (1 2. 5 9 ) を加えて分液抽出を行った。 有機層を 1 7%炭酸カリ ウム水 (2〇. 4 9 ) で洗い、 得られた有機層を硫酸マグネシウムにて乾燥 した。 その後、 得られた溶液からろ過により硫酸マグネシウ ムを除去して、 溶液から溶媒を減圧留去した。 得られた粗生成物を、 酢酸ェチルーヘキサン を溶媒に用いたシリカゲルカラムクロマトグ ラフィによる精製を行い、 白色 固体の化合物 3-5 (2. 06 9 、 3. 43〇1〇1〇 丨) を得た (収率: 34 . 3%) 。 化合物 3— 5の構造は、 1 1~1— IV! により同定した。

1 1 ~ 1- 1\/^ (溶媒: 〇0〇 1 3 ) 5 ( 〇〇 : 1. 63 (〇1, 41 ~ 1) , 2

. 38 (〇1, 61 ~ 1) , 3. 05 (1: , 21 ~ 1) , 3. 74 (〇1, 61 ~ 1) , 3.

87 (〇1, 21 ~ 1) , 4. 18 (〇1, 21 ~ 1) , 4. 32 (〇1, 21 ~ 1) , 4. 4

29 (〇1, 21 ~ 1) , 7. 95 (〇1, 21 ~ 1)

[0165] (赤外線吸収色素丨 の合成)

赤外線吸収色素丨 1を以下のスキームに従って合成した。

[0166] [化 18]

[0167] 錯体丨 は、 ジフエニルボリン酸 2 -アミノエチルエステルに代え 〇 2020/175569 52 卩(:171? 2020 /007805

て、 上記化合物 3— 2を用いて、 \^/〇201 7/1 46092号公報の段落 027 1〜 0272に記載の化合物 _ 1 5の合成法に従って合成した。

[0168] (4. 47 9 、 2. 92〇1〇1〇 1) 、 化合物 3 - 5 (5.

4 1 9、 9. 04〇1〇1〇 丨) 、 1 —エチルー 3— (3—ジメチルアミノプロ ピル) カルボジイミ ド塩酸塩 (3. 35 9 、 1 7. 5〇1〇1〇 1) 、 1\1, 1\1- ジメチルアミノビリジン ( 36.0 9、 〇. 29 〇 丨) 、 ジブチルヒド ロキシトルエン (64.0019、 0. 29〇1111〇 丨) 、 1\1, 1\1_ジメチルアセ トアミ ド (6〇. 0 1) 、 および、 テトラヒドロフラン (60.0 1) を 室温にて混合した。 得られた混合液を 70 ° 〇に昇温し、 2時間撹拌した後、 室温まで降温した。 この混合液に、 メタノール (600〇1 丨) を滴下し、 析 出した結晶をろ過して回収した。 得られた粗生成物を、 酢酸ェチルークロロ ホルムを溶媒に用いたシリカゲルカラムクロ マトグラフィによる精製を行い 、 緑色固体の赤外線吸収色素 1 8— 1 (6. 949 % 2. 58〇1111〇 丨) を 得た (収率 = 88. 3 %) 。 赤外線吸収色素丨 の構造は、 1 1 ~ 1 _ IV! により同定した。

1 1 ~ 1- 1\/^ (溶媒: 〇0〇 1 3 ) 5 ( 〇〇 : 〇. 93 (〇1, 241 ~ 1) ,

1. 57 (〇1, 441 ~ 1) , 2. 3 1 (〇1, 81 ~ 1) , 2. 6 1 (〇1, 41 ~ 1) ,

3. 05 (1: , 41 ~ 1) , 3. 33 , 61 ~ 1) , 3. 80 (〇1, 241 ~ 1) ,

4. 1 9 (〇1, 41 ~ 1) , 4. 34 (〇1, 41 ~ 1) , 4. 50 (1: , 41 ~ 1) , 5

, 6. 70 (〇1, 201 ~ 1) , 6. 93 (〇1, 41 ~ 1) , 7. 05 (〇1, 41 ~ 1)

, 7. 1 5 (〇1, 81 ~ 1) , 7. 30 (〇1, 61 ~ 1) , 7. 96 (〇1, 41 ~ 1)

[0169] <実施例 1 >

セルロースアシレートフィルム丁 1 ( 「丁 060111_」 (富士フイルム株 式会社製) に、 下記の組成の下塗り層塗布液を# 3. 2のワイヤーバーで連 続的に塗布した。 塗膜が形成された支持体を 40°〇の温風で 60秒間乾燥し 、 その後に、 酸素濃度が〇. 〇 1体積%以下の雰囲気になるように窒素パー ジし、 高圧水銀ランプを用い照射量 〇 2020/175569 53 2020 /007805

、 下塗り層を形成した。

[0170] (下塗り層塗布液)

下記化合物 X— 1 1 00質量部 光重合開始剤 (丨 「 9 _ 1 27) 3質量部 下記含フッ素化合物 _ 1 0. 1質量部 エタノール 240. 4質量部 [0171] [化 19]

[0172] フッ素化合物 _ 1 (以下、 化学式中の繰り返し単位中の 「90」 および 「

1 0」 は、 全繰り返し単位に対する、 各繰り返し単位の含有量 (質量%) を 表す。 )

[0173] [化 20]

[0174] 下記の光学異方性膜用塗布液を調製した。

下記液晶化合物 _ 1 42. 5質量部 下記液晶化合物 _ 2 42. 5質量部 下記液晶化合物 _ 3 5. 0質量部 赤外線吸収色素丨 8 _ 1 1 0. 〇質量部 下記光重合開始剤 I _ 1 5. 0質量部 上記含フッ素化合物 _ 1 〇. 3質量部 〇 2020/175569 54 卩(:171? 2020 /007805 下記含フッ素化合物 _ 2 〇. 3質量部 単童体 1 8. 0質量部 下記添加剤 _ 1 4. 5質量部 シクロペンタノン 3 1 1. 1質量部 メタノール 9. 7質量部

[0175] 液晶化合物 1

[0176] [化 21]

[0177] 液晶化合物 !__2

[0178] [化 22]

[0179] 液晶化合物 !__3

[0180] [化 23]

[0181] 光重合開始剤 I _ 1

[0182] [化 24]

[0183] フッ素化合物 _ 2

[0184] 〇 2020/175569 55 卩(:171? 2020 /007805

[化 25]

[0185] 単量体 [< 1

[0186] [化 26]

[0187] 添加剤

[0188] [化 27]

[0189] 上記下塗り層上に光学異方性膜用記塗布液を #5. 0のワイヤーバーで塗 布して塗膜を形成し、 80 ° 〇で 1分間加熱し、 25 ° 〇に冷却した。 その後に 、 酸素濃度が〇. 1体積%以下の雰囲気になるように窒素パー し、 高圧水 銀ランプを用い照射量 500^」/〇 2 の紫外線を塗膜に照射し、 光学異方 性膜 (第 1実施態様に該当) を作製した。 なお、 上記処理により液晶化合物 は垂直配向されて、 硬化処理により固定化されていた。

得られた光学異方性膜の光学特性は、

(550) が 0 77、 [¾ 1: (650) /[¾ 1: (550) が 1. 1 5 であった。

また、 赤外線用偏光子を備えた分光光度計 (1\/1?〇_3 1 00 (3 ! ~ 1 丨 1\/1 〇 2020/175569 56 卩(:171? 2020 /007805

八〇 II製) ) を用いて、 極角 45 ° での赤外線領域での吸収を確認したと ころ、 において、 3偏光の吸収が、 偏光の吸収よ りも大きいことが確認された。 偏光および 3偏光の測定は、 赤外線吸収色 素丨 1が添加されていないフィルムをべースライ として用いて行った 。 の範囲で最も吸収の大きい波長において、 偏光 を照射した際の吸収強度に対する 3偏光を照射した際の吸収強度の比 (3偏 光強度/ 偏光強度) は、 1. 1 2であった (図 7参照) 。

[0190] <実施例 2>

赤外線吸収色素 の使用量を 1 〇質量部から 5質量部に変更した以 外は、 実施例 1 と同様の手順に従って、 光学異方性膜 (第 1実施態様に該当 ) を得た。

得られた光学異方性膜の光学特性は、

(550) が 0 79、 [¾ 1: (650) /[¾ 1: (550) が 1. 07 であった。

また、 赤外線用偏光子を備えた分光光度計 (1\/1?〇_3 1 00 (31 ~ 1 丨 1\/1 八〇 II製) ) を用いて、 極角 45 ° での赤外線領域での吸収を確認したと ころ、 において、 3偏光の吸収が、 偏光の吸収よ りも大きいことが確認された。 偏光および 3偏光の測定は、 赤外線吸収色 素丨 1が添加されていないフィルムをべースライ として用いて行った 。 の範囲で最も吸収の大きい波長において、 偏光 を照射した際の吸収強度に対する 3偏光を使用した際の吸収強度の比 (3偏 光強度/ 偏光強度) は、 1. 1 1であった (図 8参照) 。

[0191] <比較例 1 >

赤外線吸収色素丨 1 を使用しなかった以外は、 実施例 1 と同様の手順 に従って、 光学異方性膜を得た。

得られた光学異方性膜の光学特性は、

〇 2020/175569 57 卩(:171? 2020 /007805

(550) が 0 80、 [¾ 1: (650) /[¾ 1: (550) が 1. 02 であった。

また、 赤外線用偏光子を備えた分光光度計 (1\/1?〇_3 1 00 (31 ~ 1 丨 1\/1 八〇 II製) ) を用いて、 極角 45 ° での赤外線領域での吸収を確認したと ころ、 偏光においても、 3偏光においても吸収 はみられなかった。

[0192] <実施例 3>

下記の光学異方性膜用塗布液を調製した。

上記液晶化合物 _ 1 43質量部 上記液晶化合物 _ 2 43質量部 下記液晶化合物 _ 4 1 4質量部 近赤外線吸収色素丨 8 _ 1 5質量部 下記光重合開始剤 丨 _ 1 〇. 50質量部 下記含フッ素化合物 _ 1 〇. 20質量部 クロロホルム 535質量部

[0193] [化 28]

〇 2020/175569 58 卩(:171? 2020 /007805

[0196] ラビングされたポリイミ ド配向層 (3巳一 1 30、 日産化学社製) 付ガラ ス基板上に上光学異方性膜用塗布液をスピン コート塗布して塗膜を形成し、

1 50°〇で 1分間加熱したのちに、 60°〇まで冷却した。 その後に、 酸素濃 度が 1. 0体積%以下の雰囲気になるように窒素パー し、 高圧水銀ランプ を用い照射量 50 の紫外線を塗膜に照射し、 光学異方性膜 ( 第 2実施態様に該当) を作製した。 なお、 上記処理により液晶化合物は水平 配向されて、 硬化処理により固定化されていた。

得られた光学異方性膜 の光学特性を X o S c a n 〇 1\/1 _ 1 (才 プトサイエンス社製) を用いて、 測定したところ、 6 (550) が 1 40 、 (550) が〇. 83、

(550) が 1. 08であった。

また、 赤外線用偏光子を備えた分光光度計 (1\/1?〇_3 1 00 (31 ~ 1 丨 1\/1 八0 11製) ) を用いて、 赤外線領域での吸収を確認したところ、 799 n に近赤外線吸収色素 0 _ 1 に由来するピーク (極大吸収波長: ス 0! 3 X) を発現することを確認した。 また、 波長 700〜 900 において、 光学 異方性膜 の進相軸と平行な方向での吸収が、 遅相軸と平行な方向での吸収 よりも大きいことが確認された。

また、 近赤外線吸収色素丨 1の極大吸収波長における光学異方性膜 1 の配向秩序度 3。は、 一0. 28であった。

[0197] 上記で得られた光学異方性膜 と、 実施例 1で得られた光学異方性膜とを それぞれの支持体の長手方向が合うように、 粘着剤を介して張り合わせて、 積層体 1 を作製した。

[0198] <有機巳 !_表示装置の作製>

厚さ 80 〇1のポリビニルアルコールフィルムを、 ヨウ素濃度〇. 05質 量%のヨウ素水溶液中に 30°〇で 60秒間浸潰して染色した。 次いで、 得ら れたフィルムをホウ酸水溶液 (ホウ酸濃度: 4質量%) 中に 60秒間浸潰し ている間に元の長さの 5倍に縦延伸した後、 縦延伸されたフィルムを 50°〇 で 4分間乾燥させて、 厚さ 20 の偏光子を得た。 〇 2020/175569 59 卩(:171? 2020 /007805

[0199] 市販のセルロースアシレート系フィルム 「丁 0 8 0 II !_」 (富士フイルム 社製) を準備し、 1 . 5モル/リッ トルで 5 5 ° 〇の水酸化ナトリウム水溶液 中に浸潰した後、 得られたフィルムを水で十分に水酸化ナトリ ウムを洗い流 した。

その後、 〇. 0 0 5モル/リッ トルで 3 5 °〇の希硫酸水溶液に得られたフ ィルムを 1分間浸潰した後、 得られたフィルムを水に浸潰して、 フィルム上 の希硫酸水溶液を十分に洗い流した。 その後、 洗浄されたフィルムを 1 2 0 °〇で乾燥させ、 偏光子保護フィルムを作製した。

[0200] 上記で作製した偏光子の片面に、 上記で作製した偏光子保護フィルムをポ リビニルアルコール系接着剤で貼り合わせて 、 偏光子と、 偏光子の片面に配 置された偏光子保護フィルムとを含む偏光板 を作製した。

[0201 ] 上記作製した偏光板中の偏光子 (偏光子保護フィルムのない) 側に、 粘着 剤 (3 < - 2 0 5 7、 綜研化学株式会社製) を塗布して粘着剤層を形成し、 上 記で作製した積層体 1 を貼り合せて円偏光板を作製した。 なお、 積層体の遅 相軸 (言い換えれば、 光学異方性膜 の遅相軸) と偏光子の透過軸とのなす 角度は 4 5 ° とした。

[0202] 0 3 I 3 X 7 3 4 (S a m s u n g社製) を分解し、 製品に貼合されてい る反射防止フィルムの一部をはがして、 発光層とした。 この発光層に、 粘着 剤を介して、 上記作製した円偏光板を空気が入らないよう にして貼合して、 有機巳 !_ (エレクトロルミネッセンス) 表示装置を作製した。

[0203] <製造例八 1 >

洗浄したガラス基板上に、 ポリイミ ド配向膜 3巳_ 1 3 0 (日産化学社製 ) をスピンコート法により塗布した。 塗布膜を乾燥後、 塗布膜を 2 5 0 ° 〇で 1時間焼結した後、 塗布膜にラビング処理を施し、 配向層を形成した。

[0204] 下記の光学異方性膜用塗布液を調製した。

下記液晶化合物 1- _ 5 1 0 0質量部 赤外線吸収色素 1 〇質量部 上記光重合開始剤 ? I - 1 2 . 0質量部 〇 2020/175569 60 卩(:171? 2020 /007805

上記含フッ素化合物 _ 1 1. 〇質量部 クロロホルム 57 1. 8質量部

[0205] なお、 下記液晶化合物 _ 5および赤外線吸収色素 I _ 2の構造式中の アクリロイルオキシ基に隣接する基は、 プロピレン基 (メチル基がエチレン 基に置換した基) を表し、 下記液晶化合物!- _ 5および赤外線吸収色素 I _ 2はメチル基の位置が異なる位置異性体の混 物を表す。

[0206] 液晶化合物 _ 5 (以下、 構造式)

[0207] [化 31]

[0208] 赤外線吸収色素 (以下、 構造式)

[0209] [化 32]

[0210] 上記配向層上に光学異方性膜用塗布液をスピ ンコート法により塗布して塗 膜を形成し、 1 20 ° ◦で 1分間加熱し、 60 ° ◦に冷却した。

その後に、 酸素濃度が 1. 0体積%以下の雰囲気になるように窒素パー し、 高圧水銀ランプを用い照射量 500^」 /〇 2 の紫外線を塗膜に照射し 、 光学異方性膜 (第 2実施態様に該当) を作製した。 なお、 上記処理により 液晶化合物は水平配向されて、 硬化処理により固定化されていた。

得られた光学異方性膜の光学特性を X〇 S c a n 〇 1\/1 _ 1 (オプ トサイエンス社製) を用いて、 測定したところ、 6 (550) が 1 40 n 〇1、 (550) が〇. 78、 (

550) が 1. 25であった。 \¥02020/175569 61 卩(:17 2020 /007805

また、 赤外線用偏光子を備えた分光光度計 (31 ~ 1 丨 1\/1 八0 11製) ) を用いて、 赤外線領域での吸収を確認したところ、 波長 7〇 〇〜 900 111において、

光学異方性膜の進相軸と平行な方向での吸収 が、 遅相軸と平行な方向での吸 収よりも大きいことが確認された。

また、 赤外線吸収色素丨 2の極大吸収波長における光学異方性膜の配 向秩序度 3。は、 一0. 25であった。

[0211] <製造例八2〜八5>

使用する液晶化合物の種類および使用量、 赤外線吸収色素の種類および使 用量、 光重合開始剤 3 _ 1の使用量、 含フッ素化合物 _ 1の使用量、 並び に、 塗膜形成の際の加熱条件および冷却条件を表 1のように変更した以外は 、 製造例 1 と同様の手順に従って、 光学異方性膜 (第 2実施態様に該当) を作製した。

得られた光学異方性膜の (550

) ^ 6 (550) 、 および、 配向秩序度 3〇を表 1 にまと めて示す。

なお、 製造例八 2〜八 5において得られた光学異方性膜に関して、 赤外線 用偏光子を備えた分光光度計 (1\/1?〇一3 1 00 (31 ~ 1 丨 1\/1八0211製) ) を用いて、 赤外線領域での吸収を確認したところ、 波長 700〜 900 〇! において、 光学異方性膜の進相軸と平行な方向での吸収 が、 遅相軸と平行な 方向での吸収よりも大きいことが確認された 。

[0212] なお、 表 1中の液晶化合物および赤外線吸収色素は以 の通りである。

[0213] 液晶化合物 !__6 (以下、 構造式)

[0214] [化 33]

[0215] 赤外線吸収色素丨 [¾_3 (以下、 構造式)

[0216] \¥02020/175569 ¢2 ?01/1?2020/007805

[化 34]

[0217] なお、 上記赤外線吸収色素丨 [¾_3の構造式中のアクリロイルオキシ基に 隣接する基は、 プロピレン基 (メチル基がエチレン基に置換した基) を表し 、 上記赤外線吸収色素丨 3はメチル基の位置が異なる位置異性体の混 物を表す。

[0218] なお、 上記<色素の合成>を参考にして、 赤外線吸収色素丨 および

I ^ _ 3を合成した。

[0219] 赤外線吸収色素丨 _ 2および赤外線吸収色素 I _ 3をそれぞれクロロ ホルムに 1 丨 /丨の濃度で溶解させて、 得られた溶液を用いて分光特 性を測定した。 なお、 測定には、 分光光度計 (1\/1?〇一3 1 00 (31 ~ 1 丨 1\/1 八〇 II製) ) を用いた。

赤外線吸収色素 赤外線吸収 長は 800 〇!であった。

の波長 700〜 900 n の吸光度の積算値は、 赤外線吸収色素 の波長 400〜 700 n の吸光度の積算値よりも 大きかった。

赤外線吸収色素 の波長 700〜 900 n の吸光度の積算値は、 赤外線吸収色素 の波長 400〜 700 n の吸光度の積算値よりも 大きかった。

[0220] 〇 2020/175569 63 卩(:171? 2020 /007805

[表 1 ]

[0221 ] 上記製造例 2〜 4で製造された光学異方性膜と、 実施例 1で得られた 光学異方性膜とをそれぞれの支持体の長手方 向が合うように、 粘着剤を介し て張り合わせて、 積層体を作製した。

得られた積層体を <有機巳 !_表示装置の作製 >中の積層体 1の代わりに用 いて、 有機巳 !_表示装置を作製した。