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Title:
OPTICAL COMPONENT, METHOD FOR PRODUCING OPTICAL COMPONENT, ILLUMINATING DEVICE AND FURNITURE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/133279
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a lightweight optical component with high degree of freedom in design, which has many variations of light. Also disclosed is an illuminating device. Specifically disclosed is an illuminating device comprising a light source (21) and an optical filter (50) reflecting light of a certain wavelength among the light emitted from the light source (21). The optical filter (50) comprises a plastic base and a transparent coating film fixed on the base by physical vapor deposition. The transparent coating film is formed as an optical film wherein double layers of silicon dioxide and titanium oxide or a titanium oxide composite material are laminated.

Inventors:
SASAKI TOSHIHISA (JP)
SHISHIYAMA NAOFUMI (JP)
MATSUMOTO TORU (JP)
MIZOTA TOYOHIKO (JP)
SAKURAI NAOKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/057867
Publication Date:
November 06, 2008
Filing Date:
April 23, 2008
Export Citation:
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Assignee:
YOSHIKAWA KASEI CO LTD (JP)
SASAKI TOSHIHISA (JP)
SHISHIYAMA NAOFUMI (JP)
MATSUMOTO TORU (JP)
MIZOTA TOYOHIKO (JP)
SAKURAI NAOKI (JP)
International Classes:
G02B5/28; B29C45/73; B29D11/00; B32B9/00; C23C14/06
Foreign References:
JPH0894831A1996-04-12
JPH11142624A1999-05-28
JP2005084187A2005-03-31
JP2007102124A2007-04-19
JPH03245104A1991-10-31
JP2004170922A2004-06-17
JP2004122567A2004-04-22
JP2007080595A2007-03-29
JP2006236897A2006-09-07
Attorney, Agent or Firm:
MUGISHIMA, Takashi (3rd floor 1-5-4, Nihonbashi Kakigara-cho, Chuo-k, Tokyo 14, JP)
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Claims:
 耐熱性のプラスチックによる基材と、
 その基材に対する物理的蒸着によって固定された透明皮膜とを備え、
 その透明皮膜は、二酸化珪素と酸化チタンまたは酸化チタン系複合材の二層膜とを多層とした光学膜として形成した光学部品。
 耐熱性のプラスチックを射出成形することによって基材を形成する基材成形工程と、
 その基材に対して透明皮膜を形成する蒸着工程とを含むことによって光学部品を製造する方法であって、
 前記の基材成形工程においては、射出成形のための金型を、前記の蒸着工程における雰囲気温度よりも高く設定し、
 前記の蒸着工程は、二酸化珪素と酸化チタンまたは酸化チタン系複合材の二層膜とを多層として光学膜を形成した光学部品の製造方法。
 前記の蒸着工程においては、高真空状態における比較的長い時間排気することとした請求項2に記載の光学部品の製造方法。
 前記の基材成形工程にて形成された基材に対して、前記の蒸着工程の前に、歪み及び/または残留応力を除去するアニール工程を含むこととした請求項2または請求項3のいずれかに記載の光学部品の製造方法。
 光源と、その光源から発光される光の中から所定の波長の光を反射する光学フィルタと、を備える照明装置であって、
 その光学フィルタは、
 プラスチックによる基材と、
 その基材に対する物理的蒸着によって固定された透明皮膜と、を備え、
 その透明皮膜は、二酸化珪素と酸化チタンまたは酸化チタン系複合材の二層膜とを多層とした光学膜として形成した照明装置。
 前記の光源と前記の光学フィルタとの距離をゼロより大きくするために当該光学フィルタを支持するフィルタ支持部材を備えた請求項5に記載の照明装置。
 前記のフィルタ支持部材は、前記の光学フィルタがその厚さ方向に移動可能であるように当該光学フィルタを支持することとした請求項6に記載の照明装置。
 前記の光学フィルタは、レンズとして形成した請求項5から請求項7のいずれかに記載の照明装置。
 前記の光源は、発光される光の角度を変更可能な角度変更機構と、その角度変更機構の角度を変更させる角度変更動力とを備えた請求項5から請求項8のいずれかに記載の照明装置。
 前記の光源は、 帯状の基板と、
 その基板の長手方向に連続して固定した複数のサイドビュー型LEDと、
 そのサイドビュー型LEDの照射面に端面が接するように固定され、その端面から入射した光を一の平面に出射する面発光タイプの導光板と、
 その導光板が発光する面に位置させた光拡散媒質と、
 前記導光板における前記光拡散媒質とは反対側の面に位置させた反射シートと、を備え、前記の各部材を金属プレートにて支持することとして形成した請求項5から請求項9のいずれかに記載の照明装置。
 請求項5から請求項10のいずれかに記載の照明装置を組み込んだ家具。
Description:
光学部品、光学部品の製造方法 照明装置および家具

 本発明は、熱可塑性樹脂製の光学部品たる イクロイックフィルタまたはダイクロイッ ミラー、色調表現が豊かな照明装置、照明 モジュールおよびその照明装置を用いた家 に関する。
 更に詳しくは、熱可塑性樹脂にて形成すで たことによって設計の自由度、加工精度に 優れた光学部品(ダイクロイックフィルタま たはダイクロイックミラー)、その光学部品 備えた照明装置、およびその照明装置の特 を活かす家具に関するものである。

 光を透過させる基材としてのガラスに対し 、所定の波長の光を反射させて透過させな ために設ける薄膜のことをダイクロイック ィルタという。なお、反射させた光を使う ともあり、その場合にはダイクロイックミ ーと呼ばれる。以下、ダイクロイックフィ タおよびダイクロイックミラーを総称して ダイクロイックフィルタ等」と記す。
 例えば、白色光を通過させたとき、波長600~ 780nmの光だけが通過する薄膜を設けると、赤 光だけが透過する。この場合の薄膜たるフ ルタは、白色光を透過させた時に赤く見え ダイクロイックフィルタとなる。
 ダイクロイックフィルタ等は、光学部品と て広く使われている。例えば、特許文献1に 記載されるような技術である。
 近年では、特許文献2に開示されているよう に、光源にLED(発光ダイオード)が用いられる 晶プロジェクタも開発されており、消費電 の低減、放熱対策の簡素化などに寄与して る。

特開2001-116921号公報

特開2008-15299号公報

 ダイクロイックフィルタ等は、平滑な光 ガラス面上に構成されていた。そのため、 ラスという素材の性質上、設計の自由度に 限があり、精密な加工精度が要求されると 価になる、軽量化が困難である、といった 点があった。 すなわち、ダイクロイック ラーおよびダイクロイックフィルタは、平 な光学ガラス面上に構成されていた。その め、ガラスという素材の性質上、設計の自 度に制限があり、精密な加工精度が要求さ ると高価になる、軽量化が困難である、と った欠点があった。

 また、ガラスを素材としているために、 晶プロジェクタなどの限られた時間しか点 しない照明装置に限定されていた。すなわ 、一般の照明装置にダイクロイックフィル が用いられることはほとんど無かった。

 本発明は、上記したような課題に鑑みな れたものである。すなわち、ガラスに限ら ていた基材に透明なプラスチックを使用す ことにより、取り扱い・組込み性も良好な 学面を備えたダイクロイックフィルタを実 する。また、それを用いた照明装置(および その照明装置に用いる照明モジュール)や家 を提供することにある。加えて、軽量で設 自由度も高い光学製品の製造技術を提供す ことにある。

 上記課題を解決するに当たって、本発明者 は、まず、ダイクロイックフィルタまたは イクロイックミラーといった光学部品を、 ラスチックを基材として製造する技術を確 した。
 そして、その光学部品を用いた照明装置、 の照明装置を用いた家具を提供することと た。

 すなわち、請求項1記載の発明では、耐熱性 のプラスチックによる基材と、 その基材に する物理的蒸着によって固定された透明皮 とを備え、 その透明皮膜は、二酸化珪素 酸化チタンまたは酸化チタン系複合材の二 膜とを多層とした光学膜として形成した光 部品を提供する。
 請求項2記載の発明では、耐熱性のプラスチ ックを射出成形することによって基材を形成 する基材成形工程と、 その基材に対して透 皮膜を形成する蒸着工程とを含むことによ て光学部品を製造する方法であって、 前 の基材成形工程においては、射出成形のた の金型を、前記の蒸着工程における雰囲気 度よりも高く設定し、 前記の蒸着工程は、 二酸化珪素と酸化チタンまたは酸化チタン系 複合材の二層膜とを多層として光学膜を形成 した光学部品の製造方法を提供する。
 請求項3記載の発明では、前記の蒸着工程に おいては、高真空状態における比較的長い時 間排気することとした光学部品の製造方法を 提供する。
 請求項4記載の発明では、前記の基材成形工 程にて形成された基材に対して、前記の蒸着 工程の前に、歪み及び/または残留応力を除 するアニール工程を含むこととした光学部 の製造方法を提供する。
 請求項5記載の発明では、光源と、 その光 から発光される光の中から所定の波長の光 反射する光学フィルタと、を備える照明装 であって、 その光学フィルタは、 プラス チックによる基材と、 その基材に対する物 的蒸着によって固定された透明皮膜と、を え、 その透明皮膜は、二酸化珪素と酸化 タンまたは酸化チタン系複合材の二層膜と 多層とした光学膜として形成した照明装置 提供する。
 請求項6記載の発明では、前記の光源と前記 の光学フィルタとの距離をゼロより大きくす るために当該光学フィルタを支持するフィル タ支持部材を備えた照明装置を提供する。
 請求項7記載の発明では、前記のフィルタ支 持部材は、前記の光学フィルタがその厚さ方 向に移動可能であるように当該光学フィルタ を支持することとした照明装置を提供する。
 請求項8記載の発明では、前記の光学フィル タは、レンズとして形成した照明装置を提供 する。
 請求項9記載の発明では、前記の光源は、発 光される光の角度を変更可能な角度変更機構 と、その角度変更機構の角度を変更させる角 度変更動力とを備えた照明装置を提供する。
 請求項10記載の発明では、前記の光源は、  帯状の基板と、 その基板の長手方向に連続 て固定した複数のサイドビュー型LEDと、  のサイドビュー型LEDの照射面に端面が接す ように固定され、その端面から入射した光 一の平面に出射する面発光タイプの導光板 、 その導光板が発光する面に位置させた光 拡散媒質と、 前記導光板における前記光拡 媒質とは反対側の面に位置させた反射シー と、を備え、前記の各部材を金属プレート て支持することとして形成した照明装置を 供する。
 請求項11記載の発明では、請求項5から請求 10のいずれかに記載の照明装置を組み込ん 家具を提供する。

 本発明によれば、軽量で設計自由度も高い 学部品およびその製造方法を提供すること できた。
 また、軽量で設計自由度も高い照明装置を 供することができた。
 更に、軽量で設計自由度も高い照明装置を いた家具を提供することができた。

第一の実施形態を示す薄型の照明装置 主要部を示す組み立て斜視図である。 第一の実施形態を示す薄型の照明装置 主要部を示す断面図である。 第一の実施形態を示す薄型の照明装置 主要部を示す組み立て斜視図である。 照明装置のバリエーションを示すモデ 断面図である。 照明装置のバリエーションを示すモデ 断面図である。 照明装置のバリエーションを示すモデ 断面図である。 本発明に係る家具の一例を示すモデル 面図である。 本発明に係る家具の一例を示すモデル 面図である。 照明装置としてのバリエーションの一 を示すモデル断面図である。 照明装置としてのバリエーションの一 例を示すモデル断面図である。 薄型電球色モジュールを実現するため の断面図である。 薄型電球色モジュールを実現するため の組み立て斜視図である。 実施形態であるダイクロイックフィル タの積層構造を示す断面のモデル図である。 実施形態であるダイクロイックフィル タの光学特性を示すグラフである。

符号の説明

10 基板           11 端子
20 サイドビュー型LED   21 光源
30 導光板          30a Bフィルタ部位
40 薄型照明モジュール    40a 薄型電球色 ジュール
41 金属プレート
42 反射シート        43 拡散媒質
44 透明プレート
49 照明回動機構
50 ダイクロイックフィルタ  51 Rフィルタ
52 Gフィルタ        53 Bフィルタ
54 フレネルレンズ兼用ダイクロイックフィ タ
55 フィルタ支持部材     56 フィルタ固定 部材
60 曲面ミラー
70 建物の構造体(天井、壁)
71 建物の構造体(壁)
72 建物の構造体(床)

 まず、図13および図14を参照して、本発明 に係る照明装置に採用するダイクロイックフ ィルタの製造手順を説明する。600nm~700nm(赤色 )の波長を反射し、それ以外の波長を透過す ダイクロイックフィルタを例にあげる。

 (射出成形)
 耐熱性のプラスチックであるCOPを射出成形 ることによって基材を形成する。基材の射 成形においては、ここで設定された温度よ も、射出成形のための金型を加熱しておい から射出成形を行うこととなる。すなわち 射出成形のための金型は、予め摂氏100~110度 くらいに加熱しておき、その後成形する。

 「基材」の材質は、光学部品として最終的 用いられる形態に応じて選択される。たと ばプロジェクタに用いるのであれば、透過 が高く、耐熱性に優れたプラスチック材料 用いる。製膜される膜の総数よって、輻射 に耐えうるプラスチック基材の選定が必要 なる。
 耐熱性に優れたプラスチック材料としては シクロオレフィン・コポリマー(COC)、シク ・オレフィン・ポリマー(COP)、ポリエチレン ・ナフタレート(PEN)などがある。

 光学部品として耐熱性が特に要求されな プラスチック材料としては、たとえば、ポ スチレン(PS)、ポリカーボネート(PC)、アク ロニトリル・スチレン(AS)、アクリロニトリ ・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリメチル メタクリレート(PMMA)、ポリエチレン・テレ タレート(PET)などがある。

 成形後は、アニール工程によって、歪み び/または残留応力を十分に除去する。ここ にいう「アニール工程」とは、歪み及び/ま は残留応力を除去したい材料について、高 下でさらす工程である。その最高温度は、 材が変形しない温度以下であり、保持時間 数時間から1日程度である。

 (蒸着工程)
 次に、その基材に対して蒸着工程によって 明皮膜を形成する。この蒸着は、PVD(Physical Vapor Deposition)法である。
 PVD法、すなわち「物理蒸着」とは、物質の 面に薄膜を形成する蒸着法のひとつである 気相中で物質の表面に物理的手法により目 とする物質の薄膜を堆積する。主なPVD皮膜 しては、TiN(窒化チタン)、TiC(チタンカーバ ト)、TiAlN(窒化チタンアルミ)、DLC(ダイヤモ ドライクカーボン)などがある。

 蒸着工程における雰囲気温度は、熱変形温 が摂氏120度であるCOPが基材であるので、製 を実施する蒸着機の内部の雰囲気温度は摂 120度を超えないように設定する。
 また、高真空状態(10 -1 ~10 -5 Pa)における比較的長い時間排気する。ガラス などの無機材料に比べて成型時にガスを内部 に取り込んでいるおそれが高いためである。
 排気時間につき、「比較的長い時間」とは ガラスなどの無機材料に比べて成型時にガ を内部に取り込んでいる恐れが高いために い時間を要する、という趣旨である。例え 、30~90分程度である。長いほどよいが、製 時間、製造コストの短縮のためには、前述 時間が好ましい。

 前記の透明被膜は、図1に示すように、二酸 化珪素と五酸化タンタルの二層膜とを多層と する。二酸化珪素(SiO 2 )と酸化チタン系複合材である五酸化タンタ (Ta 2 O 5 -TiO 2 )の二層膜とを十回以上反復させて製膜する とによって製造する。最初に、二酸化珪素(S iO 2 )の薄膜とし、次に酸化チタン系複合材であ 五酸化タンタル(Ta 2 O 5 -TiO 2 )の薄膜とし、その繰り返しの後、27層目を二 酸化珪素(SiO 2 )の薄膜とする。
 各薄膜の厚さは、100nm前後であるが、最後( 外)の二酸化珪素の膜は50nm以下でも構わな 。

 前述してきた「光学膜」は、二酸化珪素(SiO 2 )と酸化チタンまたは酸化チタン系複合材(た えば五酸化タンタルTa 2 O 5 -TiO 2 )の二層膜とを十回以上反復させて製膜する とによって製造する。各薄膜の厚さは、100nm 前後であり、70~150nm程度が好ましい。試作お び実験によれば、27回(27層)の反復による製 にて、必要な性能を得ることが出来た。

 図14には、分光光度計にて透過・反射率 測定したデータ(別資料)を示す。600nm~700nm(赤 色)の波長を反射できるフィルタであること 分かる。

 以上のようにして作成されたダイクロイッ フィルタは、以下のような特徴がある。
 まず、射出成形よって加工された光学部品 あるため、形状の自由度が大きい。他の部 の取付け部となるボスや固定用の孔も事前 構成することができる。
 また、例えば、光学面を平面、曲面、非球 、自由曲面などを設計することが可能であ 。また、熱による基材自体の変形や、それ 伴う光学膜の損傷の恐れが小さい。したが て、光源から熱が発生するような部材にお ても使用できる場合が広がる。
 更に、プラスチック素材がガラスに比べて 量で且つ耐熱性にも優れているため、当該 学部品を組み込んだ最終製品の軽量化につ がる。ガラスを用いた光学部品に比べて外 に強く、耐衝撃性など安全性も高められる

 以上、赤色の光をフィルタリングできる イクロイックフィルタを説明したが、緑色 光をフィルタリングするためのダイクロイ クフィルタ、青色の光をフィルタリングす ためのダイクロイックフィルタとも、二酸 珪素と酸化チタンまたは酸化チタン系複合 の二層膜における各層の厚さや層数を異な せることで形成可能である。

 (図1)
 図1に示すのは、前述のようにして形成した ダイクロイックフィルタ50を採用した薄型の 明装置の主要部品である。
 長方形板状の基板10と、その基板10の長手方 向端部に位置する端子11,11と、その端子11,11 間に位置するサイドビュー型LED20と、そのサ イドビュー型LED20からの発光方向を変更して 発光とする導光板30と、その導光板30からの 光を受けて所定の波長の光を透過させるダイ クロイックフィルタ50とを示している。また 前記サイドビュー型LED20は、白色LEDを光源 している。すなわち、R,G,Bの三原色全てを含 んだ光源とする。

 以上のような構成の照明装置であれば、導 版30の広さによる面発光を確保しつつ、導 版30の厚さ方向の寸法を抑えた照明装置を形 成することが可能である。
 また、ダイクロイックフィルタ50を採用し いるので、透過させたい光の色を選択する とができる。

 光源を上記のような構成とすることによ 、白熱電球や一般のLEDを採用した照明器具 比べて薄型の照明器具を実現できる。それ よって、採用範囲が広がる。たとえば、商 の陳列用棚において、商品の設置スペース 大きく圧迫することなく、商品を照明する とができる照明器具を提供できる。

 なお、白色LEDを採用せずに、RGB単色光のL EDを前記サイドビュー型LED20に備えたとする そして、それら単色光のLEDを交互に点滅さ るなどの制御を実行することによって、ダ クロイックフィルタ50から光が出ずに反射し かしない時間帯や、異なる光が交互に透過す る時間帯を形成する、といった照明装置を提 供することもできる。いわば、発光を演出で きる照明装置(サイン・ディスプレイ系照明) なる。

 (図2および図3)
 図2に示すのは、図1に示した主要部品(図2で は図示を省略した基板10および端子11、サイ ビュー型LED20、導光板30)のほか、導光板30の 側に位置させた反射シート42、導光板30の表 側に位置させた拡散媒質43、照明装置として 一番外側に位置させた透明プレート44を備 、それらを納める筐体である金属プレート41 を備えた薄型照明モジュール40である。

 ダイクロイックフィルタ50としては、所定 光を反射して他の光を透過させる三種類を 用した照明装置としている。すなわち、赤 の光を透過させて他の光を反射するRフィル 51、緑色の光を透過させて他の光を反射す Gフィルタ52、青色の光を透過させて他の光 反射するBフィルタ53を備えている。また、 れらRフィルタ51、Gフィルタ52、Bフィルタ53 、透明プレート44と接触させ、図示を省略し た手段によって固定する。
 ダイクロイックフィルタ50として、様々の 類のフィルタを採用すれば、照明装置とし のバリエーションを広げることができる。

 前述した照明装置は、見る角度によって光 から発光される光の色が変化する、という 果をも奏する。その理由は、蒸着膜を垂直 出る光と斜めに出る光とでは、蒸着膜を通 する距離が異なることに起因する。この効 を応用すれば、以下のような照明装置を提 できる。
 例えば、前記の照明装置における薄型照明 ジュール40が看板のバックライトに使われ 看板の一部または全部にダイクロイックフ ルタ50を採用したとする。歩いている人がこ の看板の横を通り抜ける時には、遠くから見 た場合に目立つ光色(たとえば赤系の色)とな ようにしておくとともに、近づくにつれて 化するようにしておけば、その人の興味を きやすくなる。すなわち、当該看板の宣伝 告の能力を高めることに寄与する照明装置 提供することとなる。

 (図4)
 図4に示すのは、光源21の裏側(図上では下方 )に、すべての光を反射する曲面を備えた曲 ミラー60を備えた照明装置のモデルである。
 図中の二点波線で示すのは、光の進路であ 。ダイクロイックフィルタ50にて反射され 光は、更に曲面ミラー60によっても反射され 、曲面ミラー60とダイクロイックフィルタ50 の隙間から洩れる光となる。
 なお、前述のダイクロイックフィルタ50をR ィルタとし、曲面ミラー60の代わりに、Rフ ルタとは異なる色の光を透過できるダイク イックフィルタ(たとえばGフィルタ)を採用 れば、Rフィルタ付近は赤色、Gフィルタを 過した光は緑色、RフィルタとGフィルタとの 間から漏れた光は青色、というように見える こととなる。
 以上のように、前記の光源21と前記の光学 ィルタ50との距離がゼロではないと、光源21 ら発生する光の中で、光学フィルタ50によ てカットされずに漏れる光をも照明用の光 して用いることができる。漏れる光を応用 ることで、照明パターンのバリエーション 増やすことができる。

 (図5)
 図5に示すのは、ダイクロイックフィルタ50 曲面を備えた場合の照明装置を単純化して したものである。
 単純な曲面形状を図示しているが、射出成 が可能であれば、もっと複雑な形状のダイ ロイックフィルタ50を採用することは、当 可能である。

 (図6)
 図6に示すのは、フレネルレンズを兼用した ダイクロイックフィルタ54を採用した場合の 明装置を単純化して示したものである。
 この実施形態では、フレネルレンズを採用 たとして説明したが、照明装置に必要とさ る凹レンズ、凸レンズ、かまぼこレンズな を採用してもよい。光学フィルタは、レン として形成することにより、光源からの光 集光したり拡散したりといったバリエーシ ンをつけることができる。こうしたバリエ ションを得るにも、ダイクロイックフィル がガラス製ではないので、比較的安価に製 できる。

 (図7)
 図7に示すのは、建物の構造体などにおいて 採用される、いわゆる間接照明の構造を単純 化して示したものである。
 構造体において天井70と壁71との入り隅部分 、または壁70と壁71との入り隅部分に凹部を 成する(天井70と壁71との入り隅は長手方向が 水平となり、壁70と壁71との入り隅は長手方 が垂直となる)。その凹部の奥側に薄型照明 ジュール40を、その薄型照明モジュール40の 手前側にダイクロイックフィルタ50を配置し 例を図示している。
 このような間接照明によれば、ダイクロイ クフィルタ50の種類、大きさ、薄型照明モ ュールとの距離、建物の構造体の色彩など 変更することによって、様々な種類の間接 明を提供できる。

 (図8)
 図8に示すのも、建物の構造体などにおいて 採用される、いわゆる間接照明の構造を単純 化して示したものである。図7との相違点は 建物の壁71と床72との入り隅部分に採用した いう場所の点と、薄型照明モジュール40お びダイクロイックフィルタ50の配置の点であ る。
 建物の壁71と床72との入り隅であるから、足 下付近が照らされる間接照明となる。
 また、入り隅の奥側にダイクロイックフィ タ50を斜めに配置し、そのダイクロイック ィルタ50の手前側へ薄型照明モジュール40を 置している。このような配置により、壁側 凹部付近と床側の凹部付近とで異なる色彩 得ることができる間接照明となる。

 (図9)
 図9に示すのは、ダイクロイックフィルタ50 支持するフィルタ支持部材55が、ダイクロ ックフィルタ50の厚み方向にクリアランスを 設けて支持した照明装置を単純化して図示し たものである。
 前記のクリアランスを存在させていること より、薄型照明モジュール40から得られる は、図9の[A]、[B]、[C]にてそれぞれ異なる。
 図示を省略するが、ダイクロイックフィル 50がクリアランス内で規則的に動くような 力源を備えることとしてもよい。また、動 源を備えなくても、この照明装置をたとえ 屋外に設置すれば、風などによってダイク イックフィルタ50がクリアランス内を不規則 に動く、という変化に富んだ照明装置を提供 することとなる。
 以上のように、フィルタ支持部材55による イクロイックフィルタ50の支持位置が経時的 に変化するような構成とすれば、この照明装 置を見ている人にとって色彩が変化する照明 装置となる。

 (図10)
 図10に示すのは、ダイクロイックフィルタ50 を支持するフィルタ固定部材56は、ダイクロ ックフィルタ50の厚み方向にクリアランス 設けずに固定する。加えて、薄型照明モジ ール40を回転または回動させる照明回動機構 49およびその照明回動機構49に動力を供給す 動力源(図示を省略)を備えた照明装置を単純 化して図示したものである。
 照明回動機構49および動力源を備えている とにより、薄型照明モジュール40から得られ る光は、図9の[A]、[B]、[C]にてそれぞれ異な 。

 なお、図示を省略するが、照明回動機構4 9を省略し、回転角度を規制しつつ薄型照明 ジュール40を支持する支持部材を備えてもよ い。そのような照明装置をたとえば屋外に設 置すれば、風などによって薄型照明モジュー ル40が規制領域内を不規則に動く、という変 に富んだ照明装置を提供することとなる。

 (図11、図12)
 図11および図12には、薄型電球色モジュール 40aを実現するための構成を示している。
 前述してきた実施形態とは異なり、照明用 ジュールと独立させたダイクロイックフィ タは設けない。代わりに、導光板30におけ サイドビュー型LED20側の端面に、ダイクロイ ックフィルタを形成する際の蒸着を施してい る。図11および図12中では、Bフィルタ部位30a して図示している。
 なお、図12中において、一箇所だけBフィル 部位30aを離して図示している。これは、Bフ ィルタ部位30aと導光板30とを別々に形成でき ことを意図しているのではなく、導光板30 図3に採用されたものと異なる旨を示す意図 ある。

 サイドビュー型LED20は白色LEDである。また Bフィルタ部位30aは、青色光の一部を反射す ように、二酸化珪素と五酸化タンタルの二 膜とを多層とした透明皮膜である。青色の てを反射してしまうと白熱電球のような色 はならないので、半分以上を反射するよう している。
 図11および図12に示す薄型電球色モジュール 40aによれば、白熱電球のような色を発光でき る薄型照明装置を提供できる。

 以上説明したように、樹脂を機材とした イクロイックフィルタ50を実現し、これを 明装置に組み合わせることにより、照明装 のバリエーションを大きく広げることに本 発明は貢献している。

 以上のことから、本願発明は、光学部品の 造業、ダイクロイックフィルタやダイクロ ックミラーなどを用いた液晶プロジェクタ 製造業、液晶プロジェクタのリース、メン ナンス業などにおいて、利用可能性がある
 また、本願発明は、照明装置の製造業、家 の製造業、住宅やマンションの建設業、照 装置を用いたデザイン業などにおいて、利 可能性がある。