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Title:
OPTICAL INFORMATION RECORDING MEDIUM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026676
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides an optical information recording medium comprising a transparent substrate and a recording layer, which can undergo a reversible phase change upon light beam irradiation, provided directly or through other layer(s) on the transparent substrate. The recording layer has a composition which, in a triangle coordinate diagram of (Ge, (Sb-Bi), Te), is present within a region surrounded by respective composition points of A (41.2, 7.4, 51.4), B (39.8, 10.5, 49.7), C (28.5, 21.7, 49.8), and D (30.6, 15.8, Te53.6), and the content of Bi in the recording layer is brought to not less than 4 atomic% and less than 13 atomic%. The above constitution can realize a recording medium which has the same capacity as DVD-ROM and has excellent recording linear velocity properties, that is, has a recording linear velocity of twice (about 8.2 m/s) to five times (about 20.5 m/s) that of DVD, and has excellent storage stability.

Inventors:
KUSADA, Hideo (())
草田 英夫 (())
HOSAKA, Tomiharu (())
Application Number:
JP2007/066859
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 30, 2007
Export Citation:
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Assignee:
MATSUSHITA ELECTRIC INDUSTRIAL CO., LTD. (1006, Oaza Kadoma Kadoma-sh, Osaka 01, 5718501, JP)
松下電器産業株式会社 (〒01 大阪府門真市大字門真1006番地 Osaka, 5718501, JP)
KUSADA, Hideo (())
草田 英夫 (())
International Classes:
B41M5/26; G11B7/24; G11B7/243; B41M5/26; G11B7/24
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Mitsuo et al. (AOYAMA & PARTNERS, IMP Building 3-7, Shiromi 1-chome, Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 01, 5400001, JP)
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Claims:
 透明基板と、透明基板上に直接に又は他の層を介して設けられた、光ビームの照射により可逆的に相変化し得る記録層を含み、前記記録層が、Ge、Sb、Bi及びTeから成るGe-Sb-Bi-Te系材料を含み、
 前記Ge-Sb-Bi-Te系材料の組成が、Ge、Sb-Bi、及びTeを頂点とする三角座標図において、A(Ge 41.2 、(Sb-Bi) 7.4 、Te 51.4 )、B(Ge 39.8 、(Sb-Bi) 10.5 、Te 49.7 )、C(Ge 28.5 、(Sb-Bi) 21.7 、Te 49.8 )、及びD(Ge 30.6 、(Sb-Bi) 15.8 、Te 53.6 )の各組成点で囲まれる領域内に存在し、かつ、前記Ge-Sb-Bi-Te系材料に含まれるBiの含有量が4原子%以上13原子%未満である光学的情報記録媒体。
 前記記録層が、Ge、Sb-Bi、及びTeのみから成る、請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
 記録層が、更にAg、In、Se、Sn、Al、Ti、V、Mn、Fe、Co、Cr、Ni、Cu、Zn、Zr、Ga、Si、Dy、Pd、Pt、Au、N、O、S、B、CおよびPから選択される少なくとも1つの元素を含有し、該元素の合計含有量が5原子%以下である請求項1記載の光学的情報記録媒体。
 第一の保護層、第二の保護層および反射層を含み、光ビームの入射面に近い側から順に、第一の保護層、記録層、第二の保護層および反射層が設けられている、請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
 第一の保護層は、ZnSを60mol%以上含み、その膜厚が100nm以上150nm未満である請求項4に記載の光学的情報記録媒体。
 第二の保護層は、ZnSを60mol%以上含み、その膜厚が35nm以上55nm未満であることを特徴とする請求項4に記載の光学的情報記録媒体。
 第一の保護層と記録層との間に、第一の界面層を有する請求項4に記載の光学的情報記録媒体。
 第一の界面層は、Zr酸化物を含み、その膜厚が0.5nm以上10nm未満である請求項7に記載の光学的情報記録媒体。
 記録層と第二の保護層との間に、第二の界面層を有する請求項4に記載の光学的情報記録媒体。
 第二の界面層は、Zr酸化物を含む材料であって、その膜厚が0.5nm以上10nm未満である請求項9に記載の光学的情報記録媒体。
 記録層の膜厚は、5nm以上15nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
 反射層は、Agを90原子%以上含む材料であって、その膜厚が60nm以上140nm未満であることを特徴とする請求項4に記載の光学的情報記録媒体。
 光吸収層を含み、光吸収層が、反射層と第二の保護層との間に設けられている、請求項4に記載の光学的情報記録媒体。
 記録層を二以上備え、少なくとも1つの記録層が、前記Ge-Sb-Bi-Te系材料を含む、請求項1に記載の光学的情報記録媒体。
Description:
光学的情報記録媒体

 本発明は、基板上に形成された薄膜に、 ーザ等の高エネルギー光ビームを照射する とにより、情報信号を記録および再生する とのできる光学的情報記録媒体(以下、単に 「記録媒体」または「媒体」と呼ぶことがあ る)に関するものである。

 基板上に形成したカルコゲン材料等の薄 にレーザ光を照射して局所的な加熱を行い 照射条件の違いにより光学定数(屈折率n、 衰係数k)の異なる非晶質相と結晶相との間で 相変化させることが可能である。このことは 既に広く知られており、この現象を応用した 、いわゆる相変化方式の光学的情報記録媒体 の研究開発および商品化が盛んに行われてい る。

 相変化方式の光学的情報記録媒体へのレ ザ光の照射は、情報トラック上にレーザ光 照射して行う。レーザ光は、レーザ出力を 録レベルと消去レベルの少なくとも2つのパ ワーレベル間で、情報信号に応じて変調して 、照射される。それにより、既存の信号を消 去しつつ、同時に新しい信号を、媒体に記録 することが可能である。

 光学的情報記録媒体においては、記録層 外に、保護層が、記録層を厚さ方向で挟む うに設けられる。即ち、保護層は、記録層 りも、入射してくるレーザ光に近い側(下側 )にある保護層と、記録層よりも、入射して るレーザ光から遠い側(上側)にある保護層と して形成される。保護層は、繰り返し記録す る際の記録層の蒸発および基板の熱変形を防 止し、また、光学的干渉効果により記録層の 光吸収率および光学的変化をエンハンスする ために設けられる。保護層は、一般的に、耐 熱性に優れた誘電体材料等からなる。また、 入射光を効率良く使い、冷却速度を向上させ て、記録層を非晶質化しやすくするために、 金属・合金材料等からなる反射層を設けるの が一般的である。反射層は、記録層よりも、 入射してくるレーザ光から遠い側に、即ち、 記録層を通過したレーザ光を反射する位置に 形成される。

 記録層と誘電体層との間に界面層を設け ことが提案されている。界面層は、記録層 結晶化を促進し、消去特性を向上させる働 、記録層と誘電体保護層の間の原子および 子の相互拡散を防止し、繰り返し記録にお る耐久性を向上させる働き等を有する。界 層は、記録層から剥離しにくく、また腐食 生じない環境信頼性を有することが望まし 。

 また、屈折率が高く、適度に光を吸収す 材料層を、上側誘電体層と反射層の間に設 ることも提案されている。この層を設ける 的は次のとおりである。i)記録層が結晶で るときの光吸収率と非晶質であるときの光 収率の比を調整し、オーバーライト時にマ ク形状が歪まないようにすることで消去率 高める。ii)記録層が結晶である場合と非晶 である場合との反射率の差を大きくし、C/N を大きくする。

 このような光学的情報記録媒体の1枚あた りに蓄積できる情報量を増やすためには、光 学系を高密度記録に適するようにする必要が ある。基本的には、レーザ光の波長を短くす る、またはこれを集光する対物レンズの開口 数を大きくすることによりレーザ光のスポッ ト径を小さくする必要がある。近年の大容量 記録媒体の主流は、記録型DVD(Digital Versatile  Disk)に代表されるように、波長660nm/開口数0.6 度の光学系を用いる媒体である。さらには 波長400nm/開口数を0.85程度の光学系を使用す る、記録型BD(Blu-ray Disc)もすでに商品化され いる。この媒体の記録再生には、青色レー ダイオードが用いられる。

 さらに媒体1枚あたりに記録される情報量 を増やすために、情報を記録再生する層を複 数積層した多層構造の記録媒体(以下、多層 録媒体という。)も提案されている。このよ な多層記録媒体は、レーザ光源に近い側の 報層が光を吸収するため、レーザ光源から い側の情報層には減衰したレーザ光で記録 再生を行うことになる。そのため、記録時 は感度低下が、再生時には反射率・振幅低 が問題となる。したがって、多層記録媒体 おいては、レーザ光源から近い側の情報層 透過率が高くなり、レーザ光源から遠い側 情報層は反射率、反射率差及び感度が高く るように設計する必要がある。それにより 限られたレーザパワーで十分な記録再生特 が得られるようにする。

 光学的情報記録媒体においては、上記の うに記録密度を高めることが重要であると もに、記録速度をさらに高めることも、大 のデータを短時間で扱うために重要である 中でも近年発売された5倍速対応の記録型DVD は、低線速(線速度8.2m/s;2倍速記録)から高線 (線速度20.5m/s;5倍速記録)までの広い線速度に 対応するタイプのものを含む。これらの線速 の比率は2.5倍であり、この媒体は、極めて広 い線速度範囲に対応する。

 高速記録に対応するためには、記録層の結 化速度を高める必要がある。結晶化速度を める方法として、例えば、代表的な記録材 であるGe-Sb-Te、特に、GeTe-Sb 2 Te 3 近傍の組成(Ge-Sb-Te三成分系状態図におけるGeT e-Sb 2 Te 3 ライン近傍の組成)のSbをBiに置き換え、GeTe-Bi 2 Te 3 近傍の組成とする方法が知られている。また 、Sbの一部をBiで置換する方法が知られてい (例えば特許文献1、2)。

国際公開第00/54982号パンフレット

特開2004-311011号公報

 上述のように、新規に開発される記録再 装置の記録速度は、より高速化する傾向に り、媒体もこれに対応したものが要求され 。それと同時に、低速でのみ記録可能な既 のドライブとの互換性を確保するためには 一つの媒体が高速だけでなく、低速でも記 可能なものであることが必要とされる。

 記録媒体が高速記録に対応するためには 上述のように結晶化速度の速い記録層を使 する必要がある。しかし、例えば、上記の うにSbをBiに置き換えた材料から成る記録層 を備えた媒体を低速での記録に用いると、結 晶化速度が速くなりすぎてしまい、低速での 記録特性を確保することが困難となる。

 また、特開2004-311011号公報に示されるよう 、特にGeTe-Sb 2 Te 3 近傍の組成(Ge-Sb-Te三成分系状態図におけるGeT e-Sb 2 Te 3 ライン近傍の組成)において、Sbの一部をBiに き換えた場合には、低速(例えば、線速度8.2 m/s)、高速(例えば線速度、20.5m/s)それぞれに いて、C/N、消去率等の記録特性を確保する とは比較的容易である。しかし、それぞれ 線速度で記録したマークの長期保存性およ 高速オーバーライト特性を確保することが 難であった。すなわち、低速で記録したマ クの長期保存性(アモルファス状態を維持さ ること)と、高速で記録したマークを長期保 存した後に、高速でオーバーライト記録した ときの消去特性(結晶化を促進させること)を 立させることが困難であった。

 また、特開2004-311011号公報には、結晶化 度、熱伝導率または光学定数等の調整、あ いは繰り返し耐久性、耐熱性又は環境信頼 の向上等を目的として、Sn、In、Ga、Zn、Cu、A g、AuもしくはCr、追加のGe、Bi、Sb、Te等の金 、半金属もしくは半導体元素、またはO、N、 F、C、S、B等の非金属元素から選ばれる1つま は複数の元素を、必要に応じて添加してよ と記載されている。それらの添加量は、記 層全体の20原子%以下、好ましくは10原子%以 、特に好ましくは5原子%以下の範囲である しかし、この公報においては、ディスクの 射率、ジッタ特性、感度、さらには長期保 性の考慮がなされていない。当然のことな ら、それらを確保するには、どのような添 材料を、どの程度の範囲で添加すれば良い については、同公報に開示されていない。 た、同公報には、添加材料がもたらす効果 ついても具体的な記述がなく、添加材料の 量化について一切触れられていない。

 発明者らは、Ge、Sb、Bi、およびTeから成る 々の材料(以下、「Ge-Sb-Bi-Te系材料」と呼ぶ とがある)を含む記録層を形成し、記録媒体 反射率、記録感度、ジッタ特性、繰り返し き換え性能(サイクル特性)、長期保存性能 評価した。その結果、例えば、記録層をGeTe 合物と、Sb 2 Te 3 化合物と、Bi 2 Te 3 化合物とから構成し、Bi 2 Te 3 化合物の増減により結晶化速度を調整した場 合では、上記性能をすべて満足させることが 困難であることが判った。

 そこで、発明者らは、まず、GeTe化合物と、 Sb 2 Te 3 化合物と、Bi 2 Te 3 化合物からなる記録層組成にSbを添加するこ を検討した。すなわち、まず、GeTe化合物と (Sb-Bi) 2 Te 3 化合物からなる組成において、8.2m/sの低速度 記録と20.5m/sの高速度記録とで記録特性が両 するBi 2 Te 3 化合物の量を求めた。その組成からSb 2 Te 3 化合物を微量のBi 2 Te 3 化合物で置き換えて、さらに結晶化速度を高 くした組成を得た。それから、さらにSbを添 することで結晶化速度を低下させて、記録 性を両立させようとした。

 その結果、記録層がGeTe化合物と、Sb 2 Te 3 化合物と、Bi 2 Te 3 化合物と、Sbとを含み、それぞれの含有量が 定範囲内にあるときに、記録媒体の反射率 記録感度、繰り返し書き換え性能、および 期保存性能等、すべての特性が具合良く満 されることを見出し、本発明に至った。

 前記課題を解決するための手段として、 発明は以下の光学的情報記録媒体を提供す 。

 <1>本発明は、透明基板と、透明基板上 直接に又は他の層を介して設けられた、光 ームの照射により可逆的に相変化し得る記 層を含み、前記記録層が、Ge、Sb、Bi及びTe ら成るGe-Sb-Bi-Te系材料を含み、
 前記Ge-Sb-Bi-Te系材料の組成が、Ge、Sb-Bi、及 Teを頂点とする三角座標図において、A(Ge 41.2 ,(Sb-Bi) 7.4 ,Te 51.4 )、B(Ge 39.8 ,(Sb-Bi) 10.5 ,Te 49.7 )、C(Ge 28.5 ,(Sb-Bi) 21.7 ,Te 49.8 )、及びD(Ge 30.6 ,(Sb-Bi) 15.8 ,Te 53.6 )の各組成点で囲まれる領域内に存在し、か 、前記Ge-Sb-Bi-Te系材料に含まれるBiの含有量 4原子%以上13原子%未満であることを特徴と る光学的情報記録媒体を提供する。ここで う「原子%」とは、Ge、Bi、Sb、Te原子を合わ た数を基準(100%)として表された含有量であ ことを示している。記録層は、Ge、Sb-Bi、及 Te以外の元素を含んでよい。あるいは、記 層は、Ge、Sb-Bi、及びTeのみから成っていて い。その場合、上記Ge-Sb-Bi-Te系材料の組成は 、記録層それ自体の組成となる。

 この光学的情報記録媒体は、DVD-ROMと同容 量で、記録線速がDVDの2倍(約8.2m/s)からDVDの5 (約20.5m/s)の記録線速で記録される場合でも れた特性を有し、かつ保存安定性に優れて る。

 <2>記録層は、更にAg、In、Se、Sn、Al、 Ti、V、Mn、Fe、Co、Cr、Ni、Cu、Zn、Zr、Ga、Si、D y、Pd、Pt、Au、N、O、S、B、CおよびPから選択 れる少なくとも1つの元素を含有してよい。 の場合、該元素の合計含有量が5原子%以下 あることが好ましい。。

 上記の元素は、例えば、成膜装置内の不 物であり、または記録層のスパッタリング 材に含まれる不純物である。それらが記録 中に取り込まれたりしても、その含有量が 上限5原子%であれば、本発明による効果は なわれることはない。ここで云う「原子%」 は、Ge、Bi、Sb、Te原子を合わせた数を基準(1 00%)として表された含有量であることを示し いる。

 <3>本発明の光学的情報記録媒体は、 一の保護層、第二の保護層および反射層を み、光ビームの入射面に近い側から順に、 一の保護層、記録層、第二の保護層および 射層が位置する構成のものであることが好 しい。第一の保護層、第二の保護層および 射層の役割は、先に背景技術に関して述べ とおりである。

 <4>第一の保護層は、ZnSを60mol%以上含 、その膜厚が100nm以上150nm未満であることが 好ましい。あるいは、第一の保護層において 、ZnSは、ZnとSとを合わせて60原子%以上含む形 態にて含まれてよい。

 ZnS材料は、レーザ光の波長405nmから860nmま での領域で、光吸収が低い材料であり、かつ 耐水性に優れた材料であることから、保護層 材料として適している材料である。また、ZnS を主成分とする薄膜材料をスパッタリングに より形成する場合、ZnSの比率が高いほどスパ ッタリングレートを高くすることができ、高 速に薄膜を形成することが可能となる。その 膜厚を100nm以上150nm未満であると、記録層が 晶状態の時の反射率と、アモルファス状態 時の反射率との差を大きくすることができ 記録特性の優れた記録媒体を得ることがで る。

 <5>第二の保護層は、ZnSを60mol%以上含 、その膜厚が35nm以上55nm未満であることが ましい。あるいは、第二の保護層において ZnSは、ZnとSとを合わせて60原子%以上含む形 にて含まれてよい。

 ZnS材料は、該<4>で説明した理由によ 、保護層材料として優れる。第二の保護層 膜厚を35nm以上とすると、記録層と光吸収層 (後述する)との距離、および記録層と反射層 の距離が大きくなる。それにより、レーザ により熱せられた記録層から熱が逃げにく なり、記録媒体の記録感度を向上させるこ ができる。膜厚を55nm以下とすると、ディス クの反射率を高めることが容易となり、かつ 、記録層から適度に熱を奪いやすくできる。 そのため、低速記録時においても、記録層を 結晶状態からアモルファス状態にすることが 容易となり、記録媒体のジッタ特性がより良 好となる。すなわち、第二の保護層膜厚を35n m以上55nm未満とすることにより、記録感度、 射率、および低速記録時におけるジッタ特 が良好な記録媒体を得ることができる。

 <6>上記<3>で説明した記録媒体に いては、第一の保護層と記録層との間に、 一の界面層を有することが好ましい。

 <7>上記<3>で説明した記録媒体に いては、第二の保護層と記録層との間に、 二の界面層を有することが好ましい。

 界面層を設けると、繰り返しオーバーラ ト特性(サイクル特性)および耐食性の優れ 記録媒体を得られやすい。なお、上記<3> ;で説明した記録媒体には、第一の界面層と 二の界面層の両方を設けてもよい。

 <8>上記<5>または<6>で説明し 記録媒体においては、第一の界面層および/ または第二の界面層が、Zr酸化物を含む材料 あって、その膜厚が0.5nm以上10nm未満である とが好ましい。

 Zr酸化物を含む材料は、バリア性能が高 、強靭で、硬い材料であることから好まし 用いられる。Zr酸化物を含む材料は、記録媒 体のジッタ特性、繰り返し記録における耐久 性、環境信頼性(腐食の起こりにくさ)の点で ましい。界面層の膜厚が0.5nm以上10nm未満で ると、記録層に及ぼす熱特性と、バリア性 とが両立し、ジッタ特性と耐環境性能に優 た記録媒体が得られる。界面層の膜厚が0.5n m未満であると、記録層の相変化に伴う体積 化により、界面層が割れることがあり、膜 が10nmを超えると、記録層に熱がこもりやす なり、再結晶化を促進されるため、記録マ クを大きくしにくくなる。

 <9>記録層の膜厚は、5nm以上15nm以下で あることが好ましい。記録層の膜厚を5nm以上 とすると、ディスクの反射率を確保すること が容易となる。記録層の膜厚を15nm以下とす と、記録媒体のジッタ特性、サイクル特性 および長期保存性能を良好にし得る。

 <10>上記<3>で説明した媒体におい て、反射層は、Agを90原子%以上含む材料であ て、その膜厚が60nm以上140nm未満であること 好ましい。

 反射層の材料として、熱伝導性に優れたA gを用いることにより、レーザ照射で記録層 辺に与えられた熱量を急速に拡散できる。 って、低速記録時においてアモルファスマ クを形成することが容易となり、低速記録 のジッタ特性の優れた記録媒体を得ること できる。また、反射層の膜厚を60nm以上とす ことで、熱拡散性に優れ、低速記録時のジ タ特性に優れた記録媒体を得ることができ 。反射層の膜厚を140nm未満とすることで、 速記録時でのジッタ特性に優れた記録媒体 得ることが容易となる。

 <11>上記<3>で説明した媒体は、光 吸収層をさらに有してよい。光吸収層は、反 射層と第二の保護層との間に位置する。光吸 収層は、記録層が結晶状態であるときの光吸 収率Acと非晶質状態であるときの光吸収率Aa 比Ac/Aaを調整し、書き換え時にマーク形状が 歪まないようにする働きがある。

 <12>本発明はまた、記録層を二以上備 え、少なくとも1つの記録層が、前記Ge-Sb-Bi-Te 系材料を含む、光学的情報記録媒体を提供す る。記録層が上記<1>に記載の特定の組成 を有するGe-Sb-Bi-Te系材料を含む記録層は、こ 材料がもたらす効果を、その記録層を有す 情報層にもたらす。

 上記<1>~<12>に記載の構成または 素は、組み合わせてよい。例えば、<4> よび<5>の構成を組み合わせて、第一の 護層および第二の保護層とも、ZnSを60mol%以 含む層としてよい。あるいは、<4>およ <5>の構成と、<10>の構成を組み合わ てよい。あるいはまた、<12>の構成に< ;3>の構成を組み合わせてよい。

 本発明の光学的情報記録媒体は、記録層 Ge、Sb-Bi、及びTeを含み、かつこれらの元素 所定の割合で含むものである。この記録媒 は、記録線速がDVDの2倍(約8.2m/s)からDVDの5倍 (約20.5m/s)の記録線速で記録される場合でも優 れた特性を有し、かつ保存安定性に優れてい る。

本発明の光学的情報記録媒体を模式的 示す断面図である。 本発明の光学的情報記録媒体に用いる 記録層に含まれるGe-Sb-Bi-Te系材料の組成範 を示す三角座標図である。 本発明の実施例1~6の媒体の記録層の組 を示す三角座標図である。 本発明の比較例1~4の媒体の記録層の組 を示す三角座標図である。

符号の説明

 101 基板
 102 第一の保護層
 103 第一の界面層
 104 記録層
 105 第二の界面層
 106 第二の保護層
 107 光吸収層
 108 反射層
 110 レーザ光

 以下、本発明の好ましい実施の形態を図面 参照しながら説明する。
 図1に示す光学的情報記録媒体は、基板101上 に、第一の保護層102、第一の界面層103、記録 層104、第二の界面層105、第二の保護層106、光 吸収層107、および反射層108がこの順に形成さ れた構成を有する。図示していないが、通常 、反射層108の表面には接着層(紫外線硬化性 脂)が形成されて、保護基板が貼り合わされ 。

 但し、本発明は上記構成に限定されるも ではなく、それぞれの層の間に適宜、別の 料層を挿入しても良い。また、第一の界面 および/または第二の界面層を設けない構成 としてもよく、光吸収層を設けない構成とし てもよい。

 基板101は、通常、透明な円盤状の板であ 。誘電体層および記録層等を形成する側の 面には、レーザ光を導くための案内溝が形 されていてもよい。案内溝を基板に形成し 場合、基板の断面を見ると、グルーブ部と ンド部とが形成される。グルーブ部は2つの 隣接するランド部の間に位置するともいえる 。したがって、案内溝が形成された表面は、 側壁でつながれた頂面と底面とを有すること となる。本明細書において、底面を「グルー ブ面」と呼び、頂面を「ランド面」と呼ぶ。 レーザ光110から見て、グルーブ面は常にレー ザ光110に近い側にあり、ランド面は常にレー ザ光110から遠い側にある。記録マークは、グ ルーブ面に位置する記録層の表面に記録され るか(グルーブ記録)、ランド面に位置する記 層の表面に記録されるか(ランド記録)、あ いはグルーブおよびランド両方の面に位置 る記録層の表面に記録される(ランド―グル ブ記録)。

 基板101の材料として、ポリカーボネート アモルファスポリオレフィンもしくはPMMAの ような樹脂、またはガラスを挙げることがで きる。成形性、価格、および機械強度を考慮 すると、ポリカーボネートが好ましく使用さ れる。

 案内溝のランド部とグルーブ部を構成す 凹凸の高さ(即ち、頂面と底面との距離;「 ルーブ深さ」ともいう)は、使用するレーザ の波長をλ、基板の複素屈折率における実 の屈折率をnとしたときにλ/(10・n)以上λ/(2・ n)未満を満たすことが好ましい。グルーブ深 がλ/(10・n)未満であると、レーザ光がラン 部もしくはグルーブ部を安定して追従する とが困難となる。グルーブ深さがλ/(2・n)以 であると基板全周にわたり安定して溝を形 することが困難となる。

 第一の保護層102の材料は、熱的に安定な 料であることが好ましい。第一の保護層102 、例えば、ZnS、ZnSe、ZnTe、ZnPo、ZnC、ZnSi、ZnG e、ZnSn、ZnP、ZnAs、ZnSb、およびZnBi等の亜鉛化 物、ならびにAl、Ga、In、Tl、Si、Ti、Zr、Hfお よびCu等の酸化物、窒化物、フッ化物、炭化 および硫化物等の材料から選択される、少 くとも一の化合物を含む材料で形成される とが好ましい。第一の保護層の膜厚は、再 用のレーザ光の波長をλとし、第一の誘電 層の屈折率をn1としたときに、15・λ/(64・n1) 上(40・λ)/(64・n1)未満であることが好ましい 。15・λ/(64・n1)未満、または(40・λ)/(64・n1)以 上とすることは、光学設計上、困難である。

 上記光学的情報記録媒体は、第一の保護層1 02と記録層104との間に、さらに第一の界面層1 03を含むことが好ましく、記録層104と第二の 護層106との間に、さらに第二の界面層105を むことが好ましい。界面層を形成すると、 去特性及び繰り返し記録特性がより改善さ る。第一の界面層103及び第二の界面層105は 緻密で固く、バリア性能の優れたZr酸化物 含む材料で形成することが好ましい。例え 、Zr酸化物(例えば、ZrO 2 )に、Al、Si、Ti、Co、Ni、Ga、Ge、Sb、Te、In、Au Ag、Zn、Bi、Pt、Pd、Cd、P、Ca、Sr、Cr、Y、Se、 LaおよびLiから成る元素群から選択される1以 の元素を含む窒化物、酸化物、炭化物およ 硫化物から選択される化合物を加えた混合 で、界面層を形成することがより好ましい そのような混合物からなる界面層は、記録 体の記録特性、サイクル特性および環境信 性を向上させる。

 特に、混合物として、下記の式で表される 合物が好ましく用いられる。
・(ZrO 2 ) M (Cr 2 O 3 ) 100-M (mol%)
(式中、Mはmol%で示される組成比を表し、20≦M ≦80である)
・(ZrO 2 ) X (Cr 2 O 3 ) Y (SiO 2 ) 100-X-Y (mol%)
(式中、XおよびYはそれぞれ、mol%で示される 成比を表し、20≦X≦70および20≦Y≦60の範囲 にあり、且つ60≦X+Y≦90である)
これらの式において、ZrO 2 は、その一部(例えば、10mol%以下)が、Y 2 O 3 で置き換えられた、部分安定化ZrO 2 であってよい。これらの混合物は、記録層に 含まれるGe-Sb-Bi-Te系材料と相乗的に、記録媒 の記録特性、サイクル特性および環境信頼 を向上させる。

 第一の界面層103及び第二の界面層105の膜 は、0.5nm以上10nm未満であることが好ましく 1.0nm以上5.0nm未満であることがより好ましい 。膜厚を0.5nm以上とすると、バリア性能の高 膜が得られ、耐食性により優れた記録媒体 得られる。膜厚を10nm未満とすることにより 、界面層の膜面方向に熱が伝わりにくくなる ため、グルーブもしくはランドのトラックに ある記録層にレーザ光を照射したとき、隣接 するトラックに書かれた記録マークに影響を 与えにくくなり、記録マークの劣化を抑制で きる。

 本発明の光学的情報記録媒体において、記 層104は、Ge、SbとBi(以降Sb-Biと称す)、及びTe ら成るGe-Sb-Bi-Te系材料を含む。このGe-Sb-Bi-Te 系材料の組成は、Ge、Sb-Bi、及びTeの各元素を 頂点とする三角座標図において、A(Ge 41.2 、(Sb-Bi) 7.4 、Te 51.4 )、B(Ge 39.8 、(Sb-Bi) 10.5 、Te 49.7 )、C(Ge 28.5 、(Sb-Bi) 21.7 、Te 49.8 )、及びD(Ge 30.6 、(Sb-Bi) 15.8 、Te 53.6 )の各組成点で囲まれる領域内に存在する。 た、このGe-Sb-Bi-Te系材料に含まれるBiの含有 は、4原子%以上13原子%未満である。本発明 記録層に含まれるGe-Sb-Bi-Te系材料の上記組成 範囲について、図2に示す三角座標図を用い 、より詳細に説明する。

 図中Aは、GeTe化合物/(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率が12:1となる組成(図中E)か 、(Sb-Bi)に向かって引いたライン上の組成で 図中EよりもSbおよび/またはBiが0.5原子%多い 組成である。図中Bは、GeTe化合物/(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率が12:1となる組成(図中E)か 、(Sb-Bi)に向かって引いたライン上の組成で 図中EよりもSbおよび/またはBiが4原子%多い 成である。図中Cは、GeTe化合物/(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率が4:1となる組成(図中F)から 、(Sb-Bi)に向かって引いたライン上の組成で 図中FよりもSbおよび/またはBiが8原子%多い組 成である。図中Dは、GeTe化合物/(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率が4:1となる組成(図中F)から 、(Sb-Bi)に向かって引いたライン上の組成で 図中FよりもSbおよび/またはBiが0.5原子%多い 成である。

 ここで、(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物とは、Sb 2 Te 3 化合物とBi 2 Te 3 化合物を含む化合物(または2つの化合物の混 物)である。Bi 2 Te 3 化合物の割合が高いほど、記録層の結晶化速 度は速く、高線速時のジッタ特性に優れた記 録媒体が得られる。しかし、Bi 2 Te 3 化合物の割合が高いと、記録マーク(アモル ァス状態)が結晶化しやすくなる。その結果 特に、低速度で記録したマークを長期保存 ると、記録マークが小さくなりやすく、ジ タ特性が劣化しやすくなる(低速度アーカイ バル劣化)。

 また、Bi 2 Te 3 化合物の割合が低いほど、記録層の結晶化速 度は遅くなり、低線速時のジッタ特性に優れ た記録媒体が得られるが、記録マークが消去 されにくくなる。特に、高速で記録したマー クを長期保存した後に、高速でオーバーライ トした時の消去特性が著しく悪くなる(高速 アーカイバルオーバーライト劣化)。この原 としては、長期間保存している間にアモル ァス状態が準安定状態に転移してしまい、 晶になりにくくなることが考えられる。

 背景技術の欄で示した記録層の組成を、例 ば、2~5倍速書き換え型DVD-RAMメディアに用い た場合において、いずれか一つの線速度にお いて良好なジッタ特性を満たすようにBi 2 Te 3 化合物含有量を最適化すると、低速度アーカ イバル劣化および高速度アーカイバルオーバ ーライト劣化のうちいずれか一方が、極めて 顕著になるという問題があった。

 本発明の1つの要旨は、記録層を、GeTe化合 と、Sb 2 Te 3 化合物と、Bi 2 Te 3 化合物と、Sbとから構成する、あるいはこれ の化合物とSbとを含むように構成すること ある。すなわち、本発明の1つの要旨は、Sb 添加することにより、アーカイバル劣化と ーカイバルオーバーライト劣化の両方を抑 することにある。かかる構成の記録媒体に いて、Sbの一部は、Bi 2 Te 3 化合物のBiと置換して余剰のBiを最終的に生 すると考えられる。よって、本発明の別の 旨は、GeTe化合物と、Sb 2 Te 3 化合物と、Bi 2 Te 3 化合物と、Biとから構成する、あるいはこれ の化合物とBiとを含むように構成すること ある。本発明のさらに別の要旨は、GeTe化合 と、Sb 2 Te 3 化合物と、Bi 2 Te 3 化合物と、BiおよびSbとから構成する、ある はこれらの化合物と、SbおよびBiとを含むよ に構成することにある。

 本発明によれば、
 1)従来の記録媒体(記録層を、GeTe化合物と、 Sb 2 Te 3 化合物と、Bi 2 Te 3 化合物とから構成し、Bi 2 Te 3 化合物の量で結晶化速度を調整した媒体)に べて、例えば、8.2m/sで行う低速度記録から 20.5m/sで行う高速度記録までのジッタ特性が り良好であり、かつ、
 2)低速度アーカイバル劣化および高速度ア カイバルオーバーライト劣化のいずれも抑 される
記録媒体を得ることができる。

 この理由としては、詳細は不明であるが レーザ光を照射し、数nsという極めて短時 の間で記録マークを形成し、または記録マ クを消去する際の相転位の起こりやすさは 晶化速度に大きく依存することが考えられ 一方で、アモルファス状態を結晶もしくは 安定状態に転移させにくくし、アーカイバ 劣化とアーカイバルオーバーライト劣化を 制するといった記録マークの保存性に関し は、Sbおよび/またはBi添加量に依存すること が考えられる。

 以下に、GeTe化合物-Sb 2 Te 3 化合物-Bi 2 Te 3 化合物の混合物にSbを添加して得られる、Ge-S b-Bi-Te系材料について説明する。添加するSbの 量は、好ましくは0.5原子%以上であり、より ましくは1原子%以上である。微量のSbを添加 ると、記録層が結晶状態のときの消衰係数 、アモルファス状態のときの消衰係数との (δk)が大きくなり、記録層が結晶のときの ィスクの反射率と、アモルファス状態のと のディスクの反射率との差を高めることが きる。その結果、光学的コントラストが大 く、よって、ジッタ特性の優れたディスク 体を提供することができる。添加量が2~3原 %の範囲でδkは極大となり、それよりも多くS bを添加すると、δkは単調減少する傾向にあ 。よって、添加するSbの量の上限は好ましく は8原子%以下、より好ましくは7原子%以下で る。

 以上においては、GeTe化合物/Sb 2 Te 3 化合物/Bi 2 Te 3 化合物の混合物にSbを添加して、三角座標図 おいて、A、B、C、及びDの各組成点で囲まれ る領域内に存在する、Ge-Sb-Bi-Te系材料を得る 法を説明した。本発明において、Ge-Sb-Bi-Te 材料が前記所定の組成を有する限りにおい 、Sbを添加せず、Biのみ、またはSbおよびBiの 両方を添加する方法で、前記所定の組成を得 てよい。いずれのように、組成物を調製する 場合でも、Biが後述する量で含まれるように る必要がある。

 Ge-Sb-Bi-Te系材料におけるBi含有量は、Ge,Sb,Te, およびBi原子を合わせた数を基準(100%)として 4原子%以上13原子%未満となる量とすること 好ましく、より好ましくは、5原子%以上12原 %未満となる量とすることが好ましい。この 条件を満たすように、(Sb-Bi) 2 Te 3 組成におけるBi 2 Te 3 化合物の割合を決定し、ならびに/またはSbお よび/もしくはBiの添加量を決定する。

 Bi含有量を4原子%以上とすることによって 、記録層の結晶化速度を高め、高速記録時に おいて優れたジッタ特性を有する記録媒体を 得ることができる。Bi含有量を13%未満とする とにより、低速記録時におけるジッタ特性 確保する。すなわち、Bi含有量が4原子%以上 13原子%未満の範囲であると、記録媒体を広い 線速度で利用できる。

 GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のmol比率、即ち、GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕の値が大きくなるほど、記録層中に含まれ る(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物の割合は小さくなり、よってBi 2 Te 3 化合物の量は少なくなる。例えば、GeTe/〔(Sb- Bi) 2 Te 3 〕の値が16である場合には、SbとBiの合計量は 5.4原子%となり、記録層はBiを5.4原子%よりも ない量で含むことができる。

 逆に、GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕の値が小さい、例えば2である場合には、Sb とBiの合計量は22.2原子%となり、記録層はBiを 22.2原子%よりも少ない量で含むことができる

 すなわち、GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕の値が小さいほど、より多くのBi 2 Te 3 化合物を記録層に含有ませることができ、結 晶化速度を高めることができる。Bi 2 Te 3 化合物の含有量が多いことに起因する高い結 晶化速度は、Sbを多く添加することによって 整することができ、それにより、記録層の 晶化速度を調整しつつ、記録媒体の特性を めることができる。

 したがって、本発明の記録媒体において、G eTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕の値は、小さいほど好ましい。その下限は 、図2中のF組成(GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕の値が4)であることが好ましい。GeTeは媒体 の反射率に影響を及ぼし、図中F組成よりもGe Te化合物の割合が小さいと、記録媒体の反射 を高くすることが難しくなる。

 GeTe/(Sb-Bi) 2 Te 3 の値の上限は、図2中E組成(GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕の値が12)であることが好ましい。図2中E組 よりも(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物を多くすることにより、記録層が結晶 状態からアモルファス状態へと転移する際の 体積変化を小さくすることができ、サイクル 特性の優れた記録媒体が得られる。

 記録層104は、Ge、Sb-Bi、及びTeから成るこ が好ましく、その場合、上記した組成は記 層それ自体の組成となる。また、記録層104 は、更にAg、In、Ge、Se、Sn、Al、Ti、V、Mn、Fe 、Co、Cr、Ni、Cu、Zn、Ga、Bi、Si、Dy、Pd、Pt、Au 、N、O、S、F、B、CおよびPから選択される少 くとも1の元素が含まれていてもよい。

 これらの元素は、例えば、成膜装置内の不 物、あるいは記録層のスパッタリング部材 に含まれる不純物である。これらの不純物 、記録層の成膜中に、記録層に取り込まれ ことがある。その場合でも、これらの元素 合計含有量が5原子%以下、好ましくは3原子% 以下、特に好ましくは1原子%以下であれば、 のような元素が記録層に存在することは許 される。いずれかの元素が記録層に微量含 れる場合(例えば、成膜装置の特性により、 いずれかの元素の混入を避けられない場合) Bi 2 Te 3 化合物の量を微調整することによって、記録 層の結晶化速度を調整することができるので 、本発明の効果が損ねられることはない。

 第二の保護層106は、ZnSを60mol%以上含む材料 形成されることが好ましい。より好ましく 、第二の保護層106は、ZnSを70mol%以上含み、S iO 2 をさらに含む材料で形成される。そのような 材料から成る保護層は、広い線速度範囲で、 記録層の熱拡散量をバランスよく保つことが でき、優れた記録特性を媒体に与え得る。ま た、ZnSを主成分とすることによって、成膜速 度を大きくすることが容易となる。ZnSの含有 量に上限はないが、記録媒体のノイズを抑え ることができるように、ZnSの含有量は90mol%以 下とすることが好ましい。

 第二の保護層106の膜厚は35nm以上とするこ とが好ましい。そのような膜厚の第二の保護 層106は、記録層104と光吸収層107との距離、お よび記録層104と反射層108との距離を大きくし て、レーザ光により熱せられた記録層104から の熱拡散を抑制でき、記録媒体の記録感度を 向上させ得る。また、第二の保護層106の膜厚 は55nm以下とすることが好ましい。そのよう 膜厚の第二の保護層106は、ディスクの反射 を高くし、かつ、記録層から熱を奪いやす する。それにより、低速記録時においても 記録層を結晶状態からアモルファス状態に ることが容易となり、記録媒体のジッタ特 をより良好にし得る。

 光吸収層107は、記録層104が結晶であると の光吸収率と非晶質であるときの光吸収率 比を調整し、オーバーライト時にマーク形 が歪まないようする役割をする。したがっ 、光吸収層107は特に高線速での消去率に寄 する。また、光吸収層107が存在することに り、記録層104が結晶である場合と非晶質で る場合の反射率の差が大きくなり、優れた ッタ特性が得られる。

 光吸収層107は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、 Mo、W、Mn、Os、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Pb、Sb及 Biから選ばれる少なくとも1つの元素を含む 料を用いて形成してよい。具体的には、Ge-Cr 、Ge-Mo、Si-Cr、Si-Mo、およびSi-W等の非晶質で るGe合金及びSi合金、ならびにTi、Zr、Nb、Ta Cr、Mo、W、Sn、Te、PbおよびTe等の結晶性の金 、半金属および半導体材料から選択される 料を使用することが好ましい。これらの中 も、Si及びGeから選ばれる少なくとも1つの 素を含む材料が好ましく、特にSiをベースと する材料がより好ましい。Siをベースとする 料は、Geに比べて融点が高いため、耐熱性 良好で、熱伝導率も高い。そのため、Siをベ ースとする材料は、記録媒体のジッタ特性を より優れたものにする。

 反射層108を形成する材料としては、
 光反射性を有するAl、Au、およびAgなどの金 単体、およびこれらの合金;
 Al、Au、およびAgから選択される1または複数 の金属を主成分とし、Ti、Cr、Co、Ni、Se、Ge、 Zr、In、Sn、Sb、Te、Pt、Pb、Bi、Pd、Cu、Ga、Hf、 La、Ce、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、およびE r等から選択される1または複数の添加元素を む合金;ならびに
 Al、Au、およびAgから選択される1または複数 の金属に、Alおよび/もしくはSiなどの金属窒 物、金属酸化物、ならびに/または金属カル コゲン化物などの金属化合物を混合したもの
などが挙げられる。

 反射層108は、金属の中でも最も熱伝導率 高いAg、またはAgを90%以上含む材料で形成さ れることが好ましい。反射層の熱伝導率が高 いほど、低速記録時では記録層から急速に熱 を奪いやすくなり、アモルファス化を促進さ せ、大きな記録マークを書くことができるか らである。

 記録媒体の高速記録時での記録特性は、 射層108を形成する材料の熱伝導率よりもむ ろ、反射層の膜厚に依存する。よって、記 媒体の高速記録時での記録特性は、反射層1 08の膜厚を調整することによっても、改善す ことができる。反射層108の膜厚は、60nm以上 140nm未満であることが好ましく、80nm以上120nm 満であることがより好ましい。反射層108の 厚が60nm未満であると、低速記録時の記録特 性が劣化しやすくなり、140nm以上であると、 ーカイバルオーバーライト劣化量が大きく る傾向にある。

 上記の記録媒体の各層の材料および組成 、オージェ電子分光法、X線光電子分光法も しくは2次イオン質量分析法(例えば応用物理 会/薄膜・表面物理分科学会編「薄膜作製ハ ンドブック」共立出版株式会社、1991年等)、 たはX線マイクロアナライザ法により分析す ることが可能である。発明者らは、X線マイ ロアナライザ法により、スパッタリングに り薄膜として形成される記録層および他の の分析を行い、分析により得られた結果が スパッタリングターゲットの公称組成と略 しくなることを確認した。

 ただし、成膜装置、成膜条件またはター ットの製造方法等によっては、ターゲット 料組成と実際に形成された薄膜の組成が異 る場合もある。そのような場合には、あら じめ組成のずれを補正する補正係数を経験 から求め、所望の組成の薄膜が得られるよ にターゲット材料組成を決めることが好ま い。

 図1に示した光学的情報記録媒体は、第一 の保護層102、第一の界面層103、記録層104、第 二の界面層105、第二の保護層106、光吸収層107 、及び反射層108が設けられた構成を有する。 本発明の効果は、例えば、第一の保護層102、 記録層104、第二の保護層105、および反射層106 が設けられ、第一および第二の界面層ならび に光吸収層107が設けられていない記録媒体に おいても、得られる。さらに必要に応じて、 層の数を減らしてよい。

 上記の各層(薄膜)は、例えば、真空蒸着 、スパッタリング法、イオンプレーティン 法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、またはMBE(Mo lecular Beam Epitaxy)法等の気相薄膜堆積法によ て形成することができる。

 図示していない接着層および保護基板は 套の方法により形成される。接着層は、例 ば、紫外線硬化性樹脂をスピンコートする 法により形成される。保護基板は、透明基 101に関連して説明した材料から成る円盤状 基板であり、好ましくはポリカーボネート 脂から成る。

 本発明の光学的情報記録媒体は、波長660n m付近のレーザ光を用いて記録再生するDVD-RAM して有用であり、また、波長405nm付近のレ ザ光を用いて記録再生するBD-REとしても有用 である。本発明の光学的情報記録媒体を、BD- REとして製造する場合には、透明基板の上に 少なくとも反射層、第二の保護層、記録層 および第一の保護層をこの順に形成し、接 層(紫外線硬化性樹脂)を介して、薄い透明 シート(例えば、厚さ約90μm~100μm)を貼り合わ せる方法により製造できる。また、本発明の 光学的情報記録媒体は、複数の記録層を有す る、多層型の情報記録媒体として実現してよ い。その場合には、一つまたは複数の記録層 を上記特定の組成を有するGe-Sb-Bi-Te系材料で 成してよく、あるいはすべての記録層を上 特定の組成を有するGe-Sb-Bi-Te系材料で形成 てよい。

 以下、実施例により本発明をさらに具体 に説明するが、以下の実施例は本発明を限 するものではない。

[実施例1]
 実施例1では、図1に示す構成のディスク形 の光学的情報記録媒体を作製した。
 透明基板として、ポリカーボネート樹脂か なり、直径12cm、厚さ0.6mm、グルーブピッチ1 .23μm、グルーブ深さ約55nmの基板を準備した この透明基板のグルーブが形成された表面 に、(ZnS) 80 (SiO 2 ) 20 からなる膜厚134nmの第一の保護層、(ZrO 2 ) 46 (Y 2 O 3 ) 4 (Cr 2 O 3 ) 50 からなる膜厚2nmの第一の界面層、膜厚8nmの記 録層、(ZrO 2 ) 46 (Y 2 O 3 ) 4 (Cr 2 O 3 ) 50 からなる膜厚2nmの第一の界面層、(ZnS) 80 (SiO 2 ) 20 からなる膜厚45nmの第二の保護層、CrSi 2 からなる膜厚30nmの光吸収層、およびAg 98 In 2 からなる膜厚100nmの反射層の各層を、スパッ リング法により順次積層した。記録層は、G eTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のmol比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が8であり、Bi含有量が7原子%である組成に Sbを2原子%添加することにより得られた組成 物で形成した。

 記録層の組成は、記録媒体とは別に分析 ンプルを作成し、X線マイクロアナライザ法 により調べた。その結果、各元素の組成比は 、Ge;37.3原子%、Sb;4.4原子%、Te;51.4原子%、Bi;6.9 子%(Sb-Bi;11.3原子%)であった。このときの組 比を、図3に示す三角座標図中Jとして示す。

 各層を形成する成膜装置として、枚葉型 スパッタ装置を用いた。基板は、あらかじ 70度の環境でアニールして脱水を充分に行 てから、成膜装置に投入した。それから、 板を、順次、ターゲットが備え付けられた 膜室に搬送して、各層を薄膜として形成し 。各層の成膜中、Arのみをスパッタガスとし て使用した。

 こうして形成された多層薄膜面上に紫外 硬化性樹脂を介してポリカーボネート樹脂 らなる保護基板(厚さ約0.6mm)を貼り合わせ、 紫外線光を照射して紫外線硬化性樹脂を硬化 させた。さらに、媒体の透明基板側からレー ザ光でアニールすることにより、記録層全面 を初期化した。

 初期化した媒体の、溝が形成されていな 鏡面部分に、波長660nmのレーザ光を照射し 反射率を測定した。反射率が16.5%以上であっ たものを◎、15.5%以上16.5%未満であったもの ○、14.5%以上15.5%未満であったものを△、14.5 %未満のものを×とした。

 次に、光学的情報記録媒体への信号の記 、消去または上書き記録を実施する方法に いて説明する。本実施例では、記録媒体を 速度8.2m/s(基準クロックT=17.1ns)、12.3m/s(基準 ロックT=12.0ns)及び線速度20.5m/s(基準クロッ T=6.9ns)の3条件で回転させ、波長660nm、NA=0.6の 光学系を用いた。

 信号の記録は、最短記録符号長が3T、最 記録符号長が11Tとなるようにレーザ光を変 させ、その際の変調波形は、いずれの線速 おいても、3T信号の場合は幅1.5T(パワーレベ P1)の単一矩形パルスとし、NT(N=4~11)信号の場 合は幅1.5Tの先頭パルスとこれに続く幅0.5Tの( N-3)のサブパルスからなるパルス列(パワーレ ルP1)とし、各パルス間(パワーレベルP3)の幅 も0.5Tとした。マークを記録しない部分では パワーレベルP2の連続光とした。線速度8.2m/s の場合はP3=P2、線速度12.3m/sの場合はP3=P2、線 度20.5m/sの場合はP3=P2とした。

 各パワーレベルは、ランドトラックおよ グルーブトラックにおいて、3Tから11Tまで 記録パルスをランダムに発生させた信号を 体に10回オーバーライト記録し、再生信号の ジッタ値(前端ジッタと後端ジッタの平均値) 最小となるように決定した。この際、適宜 それぞれの記録パルスの始端および終端の 置を調整した。信号の再生は、いずれの線 度で記録した場合でも、線速度8.2m/sで行い その時の再生パワーは1.0mWとした。

 ここで、パワーレベルP1(記録感度)は、そ の値が低いほど、薄膜への熱的な負荷を抑制 できる点で好ましく、また、低線速での記録 になるほど、その傾向が顕著になる。本実施 例では、線速度8.2m/sでランドおよびグルーブ の記録感度を測定した。2つの記録感度のう 、より高いパワーをその媒体の記録感度と た。そして、記録感度が、11mW未満であった のを◎、11mW以上12mW未満であったものを○ 12mW以上13mW未満であったものを△、13mW以上 あったものを×とした。

 ジッタの評価は、クロスイレースジッタ( CEジッタ)を評価して行った。連続する5本の 録トラックに、ランダム信号を10回記録し、 その中心トラックのジッタを評価した。記録 方法としては、任意トラックにおいて、先に 求めたパワーレベルにて信号を記録し、次い で、それに隣接する2本のトラック、および の外側、内側のトラックにそれぞれ10回オー バーライト記録を行なった後に、中心トラッ クのジッタを評価した。

 このようにして、グルーブとランドそれ れにおいて評価したCEジッタの平均値が、8. 5%未満であったものを◎、8.5%以上9.0%未満で ったものを○、9.0%以上9.5%未満であったもの を△、9.5%以上であったものを×とした。

 また、記録した信号の安定性を調べる目 で、それぞれの線速度で記録を行なった後 、媒体を80℃80%の高温高湿環境下に50時間投 入して加速試験を行い、記録マークの品質の 寿命を調べた。記録マークの経時的な品質は 、記録層の結晶化速度と密接な関係を有する ことが知られている。例えば、記録層の結晶 化速度が速すぎる場合には、記録マーク(ア ルファス部分)の結晶成長が経時的に促進さ 、記録マークが小さくなりやすい。その結 、記録マークの品質が劣化しやすくなる(ア ーカイバル劣化)。特に、低線速で記録する ど、記録層には熱が篭り易くなり、記録マ ク周辺に粗大な結晶ができやすくなり、こ 粗大結晶が、より結晶化を促進させ、アー イバル劣化を引き起こしやすくする。すな ち、記録層の結晶化速度が速すぎる場合に 、低線速で記録した記録マークは、アーカ バル劣化を引き起こしやすい。

 逆に、記録層の結晶化速度が遅すぎると 記録したマーク(アモルファス状態)は、経 的に安定なものになりやすく、そのため記 マークを消去しにくくなり、オーバーライ 記録時の記録マークの品質が悪くなる(アー イバルオーバーライト劣化)。特に高線速で 記録するほど、記録層において急速に熱が拡 散しやすくなり、より安定化した記録マーク ができやすくなるため、アーカイバルオーバ ーライト劣化が著しくなる。すなわち、高線 速で記録した記録マークは、アーカイバルオ ーバーライト劣化を引き起こしやすい。

 本実施例では、線速度8.2m/s、線速度20.5m/s で媒体を回転させ、それぞれの線速度でラン ドならびにグルーブトラックそれぞれで記録 を行ない、ジッタ(前端と後端)を測定した後 80℃85%の環境に50時間放置した。加速試験後 に、線速度8.2m/sで記録したトラックにおいて 、再度ジッタを測定し、加速試験前に測定し たジッタとの差(アーカイバル劣化量)を調べ 。また、線速度20.5m/sで記録したトラックに おいては、加速試験前と同じ記録条件で、1 オーバーライト記録を行なった後にジッタ 測定し、加速試験前に調べたジッタとの差( ーカイバルオーバーライト劣化量)を調べた 。

 このようにして調べたアーカイバル劣化 とアーカイバルオーバーライト(O/W)劣化量 うち、ランドトラック、グルーブトラック および前後端ジッタの劣化量のワースト値 、1.0%未満であったものを◎、1.0%以上2.0%未 であったものを○、2.0%以上3.0%未満であった ものを△、3.0%以上であったものを×とした。

 このように、実施例1の記録媒体について 、反射率、線速度8.2m/s時における記録感度、 CE10、サイクル特性、およびアーカイバル劣 量、線速度12.3m/s時におけるCE10およびサイク ル特性、ならびに線速度20.5m/s時におけるCE10 サイクル特性、アーカイバルO/W劣化量を、 記の手順で調べた。

 それぞれの評価において、◎が最も好まし 結果であり、○がより好ましく、△が好ま く、×が好ましくない結果である。×がひと つもつかなかった記録媒体を好ましい記録媒 体と定義し、総合評価で○とした。一方、各 評価項目で×がひとつでもついた記録媒体は 好ましくない記録媒体と定義し、総合評価 とした。
下記の表1に、各特性を評価する際に使用し 記号の意味をまとめる。

 実施例1の記録媒体を評価した結果を表2に す。なお、表中には、(GeTe)と(Sb-Bi) 2 Te 3 のモル比率と、Sbを添加する前の組成におけ Bi含有量、Sb添加量、および記録層のGe、Sb TeおよびBiの含有量も併せて示す。実施例1の 記録媒体は、すべての評価項目で◎と評価さ れ、その総合評価は○であった。

〔実施例2〕
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が8であり、Bi含有量が9.0原子%である組成 、Sbを4.0原子%添加することにより得られた 成物で形成したこと以外は、実施例1と同様 方法で記録媒体を作製した。X線マイクロア ナライザ法により調べた記録層の組成は、Ge: 36.6原子%、Sb:4.3原子%、Te:50.4原子%、Bi:8.7原子% (Sb-Bi;13.0原子%)であった。この記録層の組成 、図3中、K点として示す。

 実施例2の記録媒体を評価した結果を表2 示す。実施例2の記録媒体は、すべての評価 目で○以上と評価され、その総合評価は○ あった。

〔実施例3〕
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が8であり、Bi含有量が6原子%である組成に Sbを1原子%添加することにより得られた組成 物で形成したこと以外は、実施例1と同様の 法で記録媒体を作製した。X線マイクロアナ イザ法により調べた記録層の組成は、Ge;37.7 原子%、Sb;4.5原子%、Te;51.9原子%、Bi;5.9原子%(Sb- Bi;10.4原子%)であった。この記録層の組成を、 図3中、L点として示す。

 実施例3の記録媒体を評価した結果を表2 示す。実施例3の記録媒体は、すべての評価 目で△以上と評価され、その総合評価は○ あった。

〔実施例4〕
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が4であり、Bi含有量が7原子%である組成に Sbを2原子%添加することにより得られた組成 物で形成したこと以外は、実施例1と同様の 法で記録媒体を作製した。X線マイクロアナ イザ法により調べた記録層の組成は、Ge;30.2 原子%、Sb;10.2原子%、Te;52.7原子%、Bi;6.9原子%(Sb -bi;17.1原子%)であった。この記録層の組成を 図3中、M点として示す。

 実施例4の記録媒体を評価した結果を表2 示す。実施例4の記録媒体は、すべての評価 目で△以上と評価され、その総合評価は○ あった。

〔実施例5〕
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が4であり、Bi含有量が12原子%である組成に 、Sbを7原子%添加することにより得られた組 物で形成したこと以外は、実施例1と同様の 法で記録媒体を作製した。X線マイクロアナ ライザ法により調べた記録層の組成は、Ge;28. 8原子%、Sb;9.7原子%、Te;50.3原子%、Bi;11.2原子%(S b-Bi;20.9原子%)であった。この記録層の組成を 図3中、N点として示す。

 実施例5の記録媒体を評価した結果を表2 示す。実施例5の記録媒体は、すべての評価 目で△以上と評価され、その総合評価は○ あった。

〔実施例6〕
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が12であり、Bi含有量が6.5原子%である組成 、Sbを1.5原子%添加することにより得られた 成物で形成したこと以外は、実施例1と同様 の方法で記録媒体を作製した。X線マイクロ ナライザ法により調べた記録層の組成は、Ge ;40.8原子%、Sb;1.9原子%、Te;50.9原子%、Bi;6.4原子 %(Sb-Bi;8.3原子%)であった。この記録層の組成 、図3中、O点として示す。

 実施例6の記録媒体を評価した結果を表2 示す。実施例6の記録媒体は、すべての評価 目で△以上と評価され、その総合評価は○ あった。

(実施例7)
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が6であり、Bi含有量が7原子%である組成に Sbを2原子%添加することにより得られた組成 物で形成したこと以外は、実施例1と同様の 法で記録媒体を作製した。X線マイクロアナ イザ法により調べた記録層の組成は、Ge;39.2 原子%、Sb;8.2原子%、Te;45.7原子%、Bi;6.9原子%(Sb- Bi;15.1原子%)であった。

 実施例7の記録媒体を評価した結果を表2 示す。実施例7の記録媒体は、すべての評価 目で○以上と評価され、その総合評価は○ あった。

(実施例8)
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が10であり、Bi含有量が6.5原子%である組成 、Sbを1.5原子%添加することにより得られた 成物で形成したこと以外は、実施例1と同様 の方法で記録媒体を作製した。X線マイクロ ナライザ法により調べた記録層の組成は、Ge ;51.9原子%、Sb;5.4原子%、Te;36.3原子%、Bi;6.4原子 %(Sb-Bi;11.8原子%)であった。

 実施例8の記録媒体を評価した結果を表2 示す。実施例8の記録媒体は、すべての評価 目で○以上と評価され、その総合評価は○ あった。

(比較例1)
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が8であり、Bi含有量が5.0原子%である組成 で形成したこと以外は、実施例1と同様の方 で記録媒体を作製した。X線マイクロアナラ イザ法により調べた記録層の組成は、Ge;38.1 子%、Sb;4.5原子%、Te;52.4原子%、Bi;5.0原子%(Sb-Bi ;9.5原子%)であった。このときの記録層の組成 を図4の三角座標図にP点として示す。

 比較例1の記録媒体を評価した結果を表2 示す。比較例1の記録媒体は、アーカイバルO /Wの項目で×と評価されたため、その総合評 は×であった。

(比較例2)
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が8であり、Bi含有量が9原子%である組成に Sbを6原子%添加することにより得られた組成 物で形成したこと以外は、実施例1と同様の 法で記録媒体を作製した。X線マイクロアナ イザ法により調べた記録層の組成は、Geが35 .9原子%、Sbが6.2原子%、Teが49.4原子%、Biが8.5原 子%(Sb-Bi;14.7原子%)であった。このときの記録 の組成を図4の三角座標図にQ点として示す

 比較例2の記録媒体を評価した結果を表2 示す。比較例2の記録媒体は、アーカイバルO /Wの項目で×と評価されたため、その総合評 は×であった。

(比較例3)
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が3.8であり、Bi含有量が7原子%である組成 、Sbを2原子%添加することにより得られた組 物で形成したこと以外は、実施例1と同様の 方法で記録媒体を作製した。X線マイクロア ライザ法により調べた記録層の組成は、Ge;29 .6原子%、Sb;10.7原子%、Te;52.8原子%、Bi;6.9原子%( Sb-Bi;17.6原子%)であった。このときの記録層の 組成を図4の三角座標図にR点として示す。

 比較例3の記録媒体を評価した結果を表2 示す。比較例3の記録媒体は、反射率が×と 価されたため、その総合評価は×であった。

(比較例4)
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が13であり、Bi含有量が6原子%である組成に 、Sbを1原子%添加することにより得られた組 物で形成したこと以外は、実施例1と同様の 法で記録媒体を作製した。X線マイクロアナ ライザ法により調べた記録層の組成は、Ge;41. 5原子%、Sb;1.4原子%、Te;51.2原子%、Bi;5.9原子%(Sb -Bi;7.3原子%)であった。このときの記録層の組 成を図4の三角座標図にS点として示す。

 比較例4の記録媒体を評価した結果を表2 示す。線速度8.2m/s時におけるCE10と、すべて 線速度でのサイクル特性が×であったため 、総合評価としては×であった。

 以上示したように、記録層の組成がGe、Sb-Bi 、及びTeを頂点とする三角座標図において、A (Ge 41.2 、(Sb-Bi) 7.4 、Te 51.4 )、B(Ge 39.8 、(Sb-Bi) 10.5 、Te 49.7 )、C(Ge 28.5 、(Sb-Bi) 21.7 、Te 49.8 )、及びD(Ge 30.6 、(Sb-Bi) 15.8 、Te 53.6 )の各組成点で囲まれる領域内に存在し、か 、記録層に含まれるBiの含有量が4原子%以上1 3原子%未満である場合には、反射率、線速度8 .2m/s時における記録感度、CE10、サイクル特性 、およびアーカイバル劣化量、ならびに線速 度20.5m/s時におけるCE10、サイクル特性、およ アーカイバルO/W劣化量すべてが実用可能な ベルである記録媒体を得ることができた。

 Bi含有量が記録媒体の特性に及ぼす影響 調べるために、実施例9~11、および比較例5お よび6の記録媒体を作製して評価した。

(比較例5)
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が12であり、Bi含有量が3.5原子%である組成 で形成したこと以外は、実施例1と同様の方 法で記録媒体を作製した。X線マイクロアナ イザ法により調べた記録層の組成は、Ge;41.4 子%、Sb;3.4原子%、Te;51.7原子%、Bi;3.5原子%(Sb-B i;6.9原子%)であった。

 比較例5の記録媒体を評価した結果を表3 示す。線速度20.5m/s時におけるCE10、サイクル 特性、およびアーカイバルO/Wが×であったた に、総合評価としては×であった。

(実施例9)
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が12であり、Bi含有量が4.5原子%である組成 、Sbを0.5原子%添加することにより得られた 成物で形成したこと以外は、実施例1と同様 の方法で記録媒体を作製した。X線マイクロ ナライザ法により調べた記録層の組成は、Ge ;41.2原子%、Sb;2.9原子%、Te;51.4原子%、Bi;4.5原子 %(Sb-Bi;7.4原子%)であった。

 実施例9の記録媒体を評価した結果を表3 示す。すべての評価項目で△以上の結果が られ、総合評価としては○であった。

(実施例10)
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が12であり、Bi含有量が5.5原子%である組成 、Sbを0.5原子%添加することにより得られた 成物で形成したこと以外は、実施例1と同様 の方法で記録媒体を作製した。X線マイクロ ナライザ法により調べた記録層の組成は、Ge ;41.2原子%、Sb;1.9原子%、Te;51.4原子%、Bi;5.5原子 %(Sb-Bi;7.4原子%)であった。

 実施例10の記録媒体を評価した結果を表3 示す。すべての評価項目で△以上の結果が られ、総合評価としては○であった。

(実施例11)
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が4であり、Bi含有量が11原子%である組成に 、Sbを6原子%添加することにより得られた組 物で形成したこと以外は、実施例1と同様の 法で記録媒体を作製した。X線マイクロアナ ライザ法により調べた記録層の組成は、Ge;29. 0原子%、Sb;9.8原子%、Te;50.8原子%、Bi;10.4原子%(S b-Bi;20.2原子%)であった。

 実施例11の記録媒体を評価した結果を表3 示す。すべての評価項目で△以上の結果が られ、総合評価としては○であった。

(比較例6)
 記録層を、GeTe化合物と(Sb-Bi) 2 Te 3 化合物のモル比率;GeTe/〔(Sb-Bi) 2 Te 3 〕が4であり、Bi含有量が13原子%である組成に 、Sbを8原子%添加することにより得られた組 物で形成したこと以外は、実施例1と同様の 法で記録媒体を作製した。X線マイクロアナ ライザ法により調べた記録層の組成は、Ge;28. 5原子%、Sb;8.2原子%、Te;49.9原子%、Bi;13.4原子%(S b-Bi;21.6原子%)であった。

 比較例6の記録媒体を評価した結果を表3 示す。線速度8.2m/s時および線速度12.3m/s時に けるCE10およびサイクル特性が×であったた に、総合評価としては×であった。

 表3には、実施例6、実施例4および実施例5 の評価結果を、参考のために再度記載してい る。表3より、Bi含有量が4原子%未満であると 高速記録の使用に適さず、Bi含有量が13原子 %を超えると、低速記録の使用に適さないこ がわかる。また、Bi含有量が5原子%以上12原 %未満であるときに、◎または○の数が多く ることが分かる。

 第一の界面層の組成が記録媒体の特性に ぼす影響を調べるために、実施例12および13 、ならびに比較例7の記録媒体を作製して評 した。

(実施例12)
 第一の界面層の組成を、(ZrO 2 ) 25 (SiO 2 ) 25 (Cr 2 O 3 ) 50 としたこと以外は、実施例1と同様の方法で 録媒体を作製した。実施例12の記録媒体を評 価した結果を表4に示す。すべての評価項目 ◎が得られ、総合評価としては○であった

(実施例13)
 第一の界面層の組成を、(ZrO 2 ) 50 (Cr 2 O 3 ) 50 としたこと以外は、実施例1と同様の方法で 録媒体を作製した。実施例13の記録媒体を評 価した結果を表4に示す。すべての評価項目 ◎が得られ、総合評価としては○であった

(実施例14)
 第一の界面層の組成を、Ge-N(Ge;55原子%、N;45 子%)としたこと以外は、実施例1と同様の方 で記録媒体を作製した。実施例14の記録媒 を評価した結果を表4に示す。総合評価は○ あったが、△の数が多く、実施例12および13 よりは特性の劣るものであった。

 表3には、実施例1の評価結果を、参考の めに再度記載している。実施例1、12、13、お よび14は、記録層の組成は同一であるにもか わらず、第一の界面層の組成が異なるため 、記録特性に差が生じた。このことは、第 の界面層の組成が記録特性に影響を及ぼす とを示す。また、表4より、本発明で使用す るGe-Sb-Bi-Te系材料層に接して設けられる第一 界面層は、Zr酸化物を含むことが好ましい とが分かる。

 本発明の光学的情報記録媒体は、記録層 含まれるGe-Sb-Bi-Te系材料の組成を特定のも とすることにより、記録した信号の長期保 性および高速オーバーライト特性に優れて る。本発明の光学的情報記録媒体は、DVD-RAM して有用であり、また、書き換え可能なBD-R Eとしても有用である。




 
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