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Title:
OPTICAL MODULATOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/084545
Kind Code:
A1
Abstract:
This object aims to provide an optical modulator that makes use of an orthogonal polarized wave synthesis and can be configured as a single optical element with a less number of components, high reliability, and relatively low production costs. In an optical modulator provided with a substrate (1) having an electro-optical effect, an optical waveguide (2) and modulation electrodes (61, 62), the optical waveguide (2) is comprised of an input waveguide (21), branch waveguides (23, 24, 27, 28), an output waveguide (30) that couples the branch waveguides and guides an optical wave to the outside of the optical modulator, modulation means (25, 26) where at least a part of the modulation electrodes is arranged and that modulates optical waves traveling through the branch waveguides, a polarized wavefront selection means (4) that is arranged at a part of an optical waveguide (which is the part) up to where the branch waveguides are coupled to control a polarized wavefront of an optical wave modulated by the modulation means, and a polarized wavefront adjustment means (5) that is arranged at a part of an optical waveguide (which is the part) up to where the branch waveguides are coupled from the modulation means to adjust a polarized wavefront of an optical wave traveling through each branch waveguide so that the polarized wavefronts are in a relatiohship of orthogonally intersecting each other.

Inventors:
SUGAMATA TORU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073467
Publication Date:
July 09, 2009
Filing Date:
December 24, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO OSAKA CEMENT CO LTD (JP)
SUGAMATA TORU (JP)
International Classes:
G02F1/035
Domestic Patent References:
WO2007023858A12007-03-01
Foreign References:
JP2005237010A2005-09-02
JP2000266951A2000-09-29
JPH04282608A1992-10-07
JPH0979861A1997-03-28
JP2005070301A2005-03-17
JPS6470723A1989-03-16
Attorney, Agent or Firm:
TAMURA, Chikashi et al. (AkasakaMinato-ku, Tokyo 52, JP)
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Claims:
 電気光学効果を有する材料で構成された基板と、
 該基板に形成された光導波路と、
 該基板に形成され、該光導波路を伝搬する光波を変調するための変調電極とを有する光変調器において、
 該光導波路は、該光変調器に入力された光波を導く入力導波路と、該入力導波路から分岐する分岐導波路と、該分岐導波路を結合すると共に該光変調器の外部に光波を導く出力導波路とを少なくとも有し、
 該分岐導波路の一部に設けられ、該変調電極の少なくとも一部が配置されると共に、該分岐導波路を伝搬する光波を変調するための変調手段と、
 該分岐導波路を結合するまでの光導波路の一部に配置され、該変調手段で変調される光波の偏波面を制御する偏波面選択手段と、
 該偏波面選択手段から該分岐導波路を結合するまでの間の光導波路の一部に配置され、各分岐導波路を伝搬する光波の偏波面が直交する関係となるように偏波面を調整する偏波面調整手段とを有することを特徴とする光変調器。
 請求項1に記載の光変調器において、該偏波面選択手段が、該光導波路の入力端面、または該入力端面から該分岐導波路を結合するまで間の光導波路の一部に配置されていることを特徴とする光変調器。
 請求項1又は2に記載の光変調器において、該偏波面選択手段と該偏波面調整手段とは光波の進行方向に対して近接して配置されていることを特徴とする光変調器。
 請求項1乃至3のいずれかに記載の光変調器において、該偏波面調整手段は、光波の進行方向に対して該分岐導波路を結合する部分に近い位置に配置されることを特徴とする光変調器。
 請求項1乃至4のいずれかに記載の光変調器において、該光導波路は偏光保持機能を有していることを特徴とする光変調器。
 請求項1乃至5のいずれかに記載の光変調器において、該偏波面選択手段は、該光導波路上に形成された金属装荷型偏光子、あるいは該光導波路の入力端面または該光導波路中に配置された薄板偏光子であることを特徴とする光変調器。
 請求項1乃至6のいずれかに記載の光変調器において、該偏波面調整手段は、少なくとも一つの分岐導波路中に配置された波長板であることを特徴とする光変調器。
 請求項7に記載の光変調器において、該波長板は、該光導波路を伝搬する光波の波長λに対し略λ/2となるように設定された波長板であることを特徴とする光変調器。
 請求項1乃至7のいずれかに記載の光変調器において、該偏波面調整手段は、該光導波路を伝搬する光波の偏波面を45°回転させるものであり、該偏波面調整手段を異なる方向に偏波面が回転するように各分岐導波路に配置したことを特徴とする光変調器。
 請求項7又は8に記載の光変調器において、該波長板が配置されていない分岐導波路には、該波長板と略等しい損失を有する損失付与手段を設置することを特徴とする光変調器。
 請求項10に記載の光変調器において、該損失付与手段は、該光導波路を横切って配置される石英、ガラス、接着剤、ポリマー、金属薄膜、若しくはこれらの複合材であることを特徴とする光変調器。
 請求項6乃至11のいずれかに記載の光変調器において、該光導波路中に該薄板偏光子、該波長板、又は該損失付与手段のいずれかを配置する際には、これらの各種部材の光導波路を横切る面は、該光導波路中の光波の進行方向に対し垂直となる面から傾けた状態で配置されること特徴とする光変調器。
Description:
光変調器

 本発明は、光変調器に関し、特に、直交 波合成を利用した光変調器に関する。

 従来、光通信分野では長距離大容量伝送 実現するために、波長が異なる複数の信号 を1本の光ファイバに多重して送信する、い わゆる波長多重伝送が主流となっている。こ れにより既設の伝送路に対して、容易に伝送 容量拡大が可能となる。

 しかしながら、海底中継器のように、限 れた増幅帯域内で多数の信号光を多重する めには信号光の波長間隔を密にせざるを得 い。この場合、隣接波長信号からの漏れ光 信号光自身との間でコヒーレント・クロス ークと呼ばれる干渉が生じ、信号劣化が引 起こされる。

 これらの問題を解決するため、特許文献1な どでは、波長多重時に隣接信号光の偏光状態 を互いに直交させる、いわゆる直交偏波多重 方式が提案されている。
 一例として、波長が異なる複数の信号光の 数信号光を合成してランダム偏光である多 光Aを生成する奇数チャンネル合波器と、偶 数信号光を合成してランダム偏光である多重 光Bを生成する偶数チャンネル合波器とを設 、各チャンネル合波器から出力される多重 A及びBを、多チャンネル偏波制御器により垂 直方向及び水平方向の直線偏光多重光に変換 し、さらに、偏波合成器で垂直偏波多重光と 水平偏波多重光とを合成し、直交偏波多重光 を生成している。

特開2004-253931号公報

 しかしながら、特許文献1にも記載されて いるように、これらの直交偏波多重方式にお いては、各光学部品を組み立てた装置として 機能を発現するよう設計されており、光学部 品の位置合せや調整が煩雑となる上、多くの 光学部品を空間光学系を用いて結合されてい るため、温度安定性、長期安定性などの信頼 性の点で問題があった。また、装置が大型で あるため、波長多重なのでチャンネル数が増 加すると、伝送装置内に収納できない場合も あり、装置自体の使用場所も限定されること となる。

 さらに、使用される部品も、偏光ビーム プリッタ(PBS;Polarization Beam Splitter)、インタ ーリーバー、アレイ導波路回折格子(AWG;Arrayed  Waveguide Grating)、電圧可変式アッテネータ(VO A;Variable Optical Attenuator)などのように高価な 品を必要としており、装置の製造コストが めて高いものとなっていた。

 本発明が解決しようとする課題は、上述 たような問題を解決し、単一の光学素子と て構成でき、部品点数が少ない上、信頼性 高く、製造コストも比較的安価な直交偏波 成を利用した光変調器を提供することであ 。

 上記課題を解決するため、請求項1に係る発 明は、電気光学効果を有する材料で構成され た基板と、該基板に形成された光導波路と、 該基板に形成され、該光導波路を伝搬する光 波を変調するための変調電極とを有する光変 調器において、該光導波路は、該光変調器に 入力された光波を導く入力導波路と、該入力 導波路から分岐する分岐導波路と、該分岐導 波路を結合すると共に該光変調器の外部に光 波を導く出力導波路とを少なくとも有し、該 分岐導波路の一部に設けられ、該変調電極の 少なくとも一部が配置されると共に、該分岐 導波路を伝搬する光波を変調するための変調 手段と、該分岐導波路を結合するまでの光導 波路の一部に配置され、該変調手段で変調さ れる光波の偏波面を制御する偏波面選択手段 と、該偏波面選択手段から該分岐導波路を結 合するまでの間の光導波路の一部に配置され 、各分岐導波路を伝搬する光波の偏波面が直 交する関係となるように偏波面を調整する偏 波面調整手段とを有することを特徴とする。
 偏波面選択手段の配置場所は、本発明から 明らかなように、変調手段の前の段階でも の段階でも、いずれであっても良い。

 請求項2に係る発明は、請求項1に記載の 変調器において、該偏波面選択手段が、該 導波路の入力端面、または該入力端面から 分岐導波路を結合するまで間の光導波路の 部に配置されていることを特徴とする。

 請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記 の光変調器において、該偏波面選択手段と 偏波面調整手段とは光波の進行方向に対し 近接して配置されていることを特徴とする より好ましくは、偏波面選択手段と偏波面 整手段とを連続して配置する。

 請求項4に係る発明は、請求項1乃至3のい れかに記載の光変調器において、該偏波面 整手段は、光波の進行方向に対して該分岐 波路を結合する部分に近い位置に配置され ことを特徴とする。より好ましくは、変調 段から分岐導波路を結合する部分までの間 、偏波面選択手段と偏波面調整手段とを配 すると共に、上述のように偏波面調整手段 分岐導波路を結合する部分に近い位置に配 する。

 請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のい れかに記載の光変調器において、該光導波 は偏光保持機能を有していることを特徴と る。

 請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のい れかに記載の光変調器において、該偏波面 択手段は、該光導波路上に形成された金属 荷型偏光子、あるいは該光導波路の入力端 または該光導波路中に配置された薄板偏光 であることを特徴とする。

 請求項7に係る発明は、請求項1乃至6のい れかに記載の光変調器において、該偏波面 整手段は、少なくとも一つの分岐導波路中 配置された波長板であることを特徴とする

 請求項8に係る発明は、請求項7に記載の 変調器において、該波長板は、該光導波路 伝搬する光波の波長λに対し略λ/2となるよ に設定された波長板であることを特徴とす 。

 請求項9に係る発明は、請求項1乃至7のい れかに記載の光変調器において、該偏波面 整手段は、該光導波路を伝搬する光波の偏 面を45°回転させるものであり、該偏波面調 整手段を異なる方向に偏波面が回転するよう に各分岐導波路に配置したことを特徴とする 。

 請求項10に係る発明は、請求項7又は8に記 載の光変調器において、該波長板が配置され ていない分岐導波路には、該波長板と略等し い損失を有する損失付与手段を設置すること を特徴とする。

 請求項11に係る発明は、請求項10に記載の 光変調器において、該損失付与手段は、該光 導波路を横切って配置される石英、ガラス、 接着剤、ポリマー、金属薄膜、若しくはこれ らの複合材であることを特徴とする。

 請求項12に係る発明は、請求項6乃至11の ずれかに記載の光変調器において、該光導 路中に該薄板偏光子、該波長板、又は該損 付与手段のいずれかを配置する際には、こ らの各種部材の光導波路を横切る面は、該 導波路中の光波の進行方向に対し垂直とな 面から傾けた状態で配置されること特徴と る。

 請求項1に係る発明により、電気光学効果 を有する材料で構成された基板と、該基板に 形成された光導波路と、該基板に形成され、 該光導波路を伝搬する光波を変調するための 変調電極とを有する光変調器において、該光 導波路は、該光変調器に入力された光波を導 く入力導波路と、該入力導波路から分岐する 分岐導波路と、該分岐導波路を結合すると共 に該光変調器の外部に光波を導く出力導波路 とを少なくとも有し、該分岐導波路の一部に 設けられ、該変調電極の少なくとも一部が配 置されると共に、該分岐導波路を伝搬する光 波を変調するための変調手段と、該分岐導波 路を結合するまでの光導波路の一部に配置さ れ、該変調手段で変調される光波の偏波面を 制御する偏波面選択手段と、該偏波面選択手 段から該分岐導波路を結合するまでの間の光 導波路の一部に配置され、各分岐導波路を伝 搬する光波の偏波面が直交する関係となるよ うに偏波面を調整する偏波面調整手段とを有 するため、直交偏波合成を利用した光変調器 を単一の光学素子として構成でき、部品点数 が少ない上、信頼性が高く、製造コストも比 較的安価な光変調器を提供することが可能と なる。

 請求項2に係る発明により、偏波面選択手 段が、光導波路の入力端面、または該入力端 面から該分岐導波路を結合するまでの間の光 導波路の一部に配置されているため、変調手 段で変調された光波の偏波面を制御する偏波 面選択手段を単一の光学素子の中に容易に組 み込むことが可能となる。

 請求項3に係る発明により、偏波面選択手 段と偏波面調整手段とは光波の進行方向に対 して近接して配置されているため、偏波面選 択手段で制御された偏波面が、偏波面調整手 段に到達するまでの間に偏波状態が変化する のを抑制でき、より適正に偏波面を制御・調 整することが可能となる。特に、偏波面選択 手段と偏波面調整手段とを連続して配置する ことで、両者間での偏波状態の変化を排除す ることが可能となる。

 請求項4に係る発明により、偏波面調整手 段は、光波の進行方向に対して分岐導波路を 結合する部分に近い位置に配置されるため、 偏波面調整手段で調整された偏波面が、分岐 導波路の結合部に到達するまでの間に偏波状 態が変化するのを抑制でき、適正な状態で直 交偏波合成を行うことが可能となる。特に、 変調手段から分岐導波路を結合する部分まで の間に、偏波面選択手段と偏波面調整手段と を配置すると共に、上述のように偏波面調整 手段を分岐導波路を結合する部分に近い位置 に配置することで、変調手段による偏波状態 の変化や光導波路中を伝搬する際の偏波状態 の変化などを避けることができ、より適正な 状態の直交偏波合成を得ることができる。

 請求項5に係る発明により、光導波路は偏 光保持機能を有しているため、光波の偏波面 を制御あるいは調整した後で、光波が光導波 路を伝搬する際に、制御や調整が行われた偏 波面の状態を維持することが可能となる。こ れにより、確実に直交偏波合成を行うことが でき、さらには、直交偏波合成した状態を維 持した光波を光変調器から出力することがで きる。

 請求項6に係る発明により、偏波面選択手 段は、光導波路上に形成された金属装荷型偏 光子、あるいは該光導波路の入力端面または 該光導波路中に配置された薄板偏光子である ため、光波の偏波面を制御する偏波面選択手 段を単一の光学素子の中に容易に組み込むこ とが可能となる。また、金属装荷型偏光子や 入力端面に配置される薄板偏光子である場合 には、基板に溝を形成するなどの切削工程や エッチング工程が不要であり、製造工程が複 雑化せず、生産性の低下やコストの増加を抑 制することが可能となる。

 請求項7に係る発明により、偏波面調整手 段は、少なくとも一つの分岐導波路中に配置 された波長板であるため、各分岐導波路を伝 搬する光波の偏波面が直交する関係となるよ うに偏波面を調整する偏波面調整手段を、単 一の光学素子の中に容易に組み込むことが可 能となる。

 請求項8に係る発明により、波長板は、光 導波路を伝搬する光波の波長λに対し略λ/2と なるように設定された波長板であるため、光 波の偏波面を90°回転させることができ、各 岐導波路を同じ偏波面で伝搬している光波 、偏波面が直交した状態に、容易に調整す ことが可能となる。

 請求項9に係る発明により、該偏波面調整 手段は、該光導波路を伝搬する光波の偏波面 を45°回転させるものであり、該偏波面調整 段を異なる方向に偏波面が回転するように 分岐導波路に配置しているため、各分岐導 路を伝搬する光波の状態を直交状態に調整 るだけでなく、各分岐導波路における波長 による光波の損失(光強度の劣化)を揃えるこ とができる。しかも、90°回転させる場合と 較し回転角が少ないため、偏波面調整手段 光軸方向(光波の伝搬方向)の厚みを薄くでき る。このため、偏波面調整手段による光波の 損失及び偏波回転のバラツキを低減でき、さ らには、偏波面調整手段を設置する際に基板 に形成する溝の幅も狭く形成でき、基板に与 える機械的負荷も軽減できる。

 請求項10に係る発明により、波長板が配 されていない分岐導波路には、該波長板と 等しい損失を有する損失付与手段を設置す ため、各分岐導波路を伝搬する光波を合成 た際に、合成される各光波の光強度のバラ キを抑制することが可能となる。

 請求項11に係る発明により、損失付与手 は、光導波路を横切って配置される石英、 ラス、接着剤、ポリマー、金属薄膜、若し はこれらの複合材であるため、損失付与手 を単一の光学素子の中に容易に組み込むこ が可能となる。

 請求項12に係る発明により、光導波路中 薄板偏光子、波長板、又は損失付与手段の ずれかを配置する際には、これらの各種部 の光導波路を横切る面は、該光導波路中の 波の進行方向に対し垂直となる面から傾け 状態で配置されるため、光波が該面で反射 れた場合でも、光導波路を逆方向に伝搬す 戻り光となることが抑制される。このため 戻り光による信号間干渉や信号レベルの低 などが防止され、光変調器の動作が安定化 ると共に、戻り光が半導体レーザーなど光 に入射し、光源の動作を不安定化させるこ も抑制できる。

本発明の光変調器の第1の実施例を示す 概略図である。 本発明の光変調器の第2の実施例を示す 概略図である。 本発明の光変調器の第3の実施例を示す 概略図である。 本発明の光変調器の第4の実施例を示す 概略図である。 本発明の光変調器の第5の実施例を示す 概略図である。 本発明の光変調器の第6の実施例を示す 概略図である。 損失付与手段(板状部材)の例を示す図 ある。 損失付与手段(充填材)の例を示す図で る。 損失付与手段(膜体)の例を示す図であ 。

符号の説明

1 基板
2 光導波路
4,41,42,43 偏波面選択手段
5,52 偏波面調整手段
7 入力用光ファイバー
8 出力用光ファイバー
21 入力導波路
22 分岐部
23,24,27,28 分岐導波路
25,26,31,32 変調手段
29 合波部
30 出力導波路
51,90 溝
53,91,92,93 損失付与手段

 以下、本発明を好適例を用いて詳細に説明 る。
 図1は、本発明の光変調器の第1の実施例を す図である。
 本発明の光変調器は、電気光学効果を有す 材料で構成された基板1と、該基板に形成さ れた光導波路2と、該基板に形成され、該光 波路を伝搬する光波を変調するための変調 極61,62とを有する光変調器において、該光導 波路2は、該光変調器に入力された光波を導 入力導波路21と、該入力導波路から分岐する 分岐導波路23,24,27,28と、該分岐導波路を結合 ると共に該光変調器の外部に光波を導く出 導波路30とを少なくとも有し、該分岐導波 の一部に設けられ、該変調電極の少なくと 一部が配置されると共に、該分岐導波路を 搬する光波を変調するための変調手段25,26と 、該分岐導波路を結合するまでの光導波路の 一部に配置され、該変調手段で変調される光 波の偏波面を制御する偏波面選択手段4と、 偏波面選択手段から該分岐導波路を結合す までの間の光導波路の一部に配置され、各 岐導波路を伝搬する光波の偏波面が直交す 関係となるように偏波面を調整する偏波面 整手段5とを有することを特徴とする。光変 器の入力側には入力用光ファイバー7が、出 力側には出力用光ファイバー8が、各々接続 れている。なお、矢印A,Bは光波の伝搬方向 示す。

 電気光学効果を有する基板1としては、例 えば、ニオブ酸リチウム、タンタル酸リチウ ム、PLZT(ジルコン酸チタン酸鉛ランタン)、及 び石英系の材料及びこれらの組み合わせが利 用可能である。特に、電気光学効果の高いニ オブ酸リチウム(LN)やタンタル酸リチウム(LT) 晶が好適に利用される。

 光導波路の形成方法としては、Tiなどを熱 散法やプロトン交換法などで基板表面に拡 させることにより形成することができる。 た、特許文献2のように基板1の表面に光導波 路の形状に合わせてリッジを形成し、光導波 路を構成することも可能である。
 本発明の光変調器においては、光導波路は 光保持機能を有しているのが好ましい。こ は、後述するように光波の偏波面を制御あ いは調整した後で、光波が光導波路を伝搬 る際に、制御や調整が行われた偏波面の状 を維持することが可能となり、確実に直交 波合成を行うことができ、さらには、直交 波合成した状態を維持した光波を光変調器 ら出力することができるためである。

特開平6-289341号公報

 変調手段を構成する変調電極は、Ti・Auの 電極パターンの形成及び金メッキ方法などに より、基板の表面又は裏面などに形成するこ とが可能である。変調電極は、変調信号を伝 搬する信号電極と該信号電極の周囲に配置さ れる接地電極から構成される。図1において 、一例として信号電極61,62のみを図示してい る。当然、信号電極及び接地電極の形状や配 置は、変調手段25,26でどのような変調を行う 、また使用する基板の種類(Xカット板又はZ ット板)などに応じて適宜設定できる。

 また、特に図示してないが、基板1と該基 板上に形成された変調電極との間にはバッフ ァ層を形成することもできる。これによって 、光導波路を伝搬する光波が、変調電極によ り吸収又は散乱されることを効果的に防止す ることができる。また、前記変調電極から印 加される変調信号と、前記光導波路内を導波 する光波との速度整合をも向上させることが できる。

 光導波路の形状としては、種々のものが採 できるが、本発明の光変調器として重要な 成は、光変調器に入力された光波を導く入 導波路21と、該入力導波路から分岐する分 導波路23,24,27,28と、該分岐導波路を結合する と共に該光変調器の外部に光波を導く出力導 波路30とを有すると共に、該分岐導波路の一 に該分岐導波路を伝搬する光波を変調する めの変調手段25,26が形成されていることで る。
 変調手段としては、図1に示すようにマッハ ツェンダー型光導波路25,26を用いる方法や、 2の第2の実施例に示すように、SSB変調器な で利用されるネスト型光導波路31,32を用いる 方法など、種々の変調方式が採用可能である 。当然、分岐導波路毎に異なる変調方式を採 用することも可能である。

 本発明の光変調器は、変調された各光波 偏波面を制御し、各光波を直交偏波合成す ため、光波の偏波面を制御する偏波面選択 段4と、各光波の偏波面が直交する関係とな るように偏波面を調整する偏波面調整手段5 を有している。

 偏波面選択手段4としては、光導波路上に形 成された金属装荷型偏光子、あるいは該光導 波路の入力端面または該光導波路中に配置さ れた薄板偏光子などが利用可能である。
 金属装荷型偏光子とは、光導波路の上にア ミニウムなどの金属膜を配置し、該金属膜 垂直な偏波面(TEモード光)を吸収し、該金属 膜に平行な偏波面(TMモード光)に制御するも である。また、光導波路に沿ってリッジを 成し、該リッジの側面に金属膜を装荷させ ことも可能である。この場合は、TMモード光 が吸収されTEモード光に偏波面が制御される ととなる。

 偏波面選択手段4の配置場所としては、図 1又は図2に示すように変調手段(25,26,31,32)から 合波部29までの間の分岐導波路27,28の一部に 成する方法や、図3の第3の実施例に示すよう に、変調手段25,26より光波の入力側の任意の 所に、偏波面選択手段41,42,43のいずれかを けても良い。具体的には、基板1の入力端面1 1に薄板偏光子41を貼付ける方法や、入力導波 路21又は分岐導波路23,24に金属装荷型偏光子 は光導波路を横切る溝を形成し、該溝中に 板偏光子を配置する方法などがある。

 図3の偏波面選択手段(薄板偏光子)41に示 ように、光波の伝搬方向を横切って偏波面 択手段を配置する場合には、横切る面は光 の伝搬方向に対し垂直となる面から傾けた 態で配置する。これは、偏波面選択手段で 波が反射され逆方向に光が伝搬する、所謂 戻り光が発生するのを避けるためである。 り光は、信号間干渉や信号レベルの低下を き起こし、また半導体レーザーなど光源に 射し、光源の動作を不安定化させるなど、 々の問題を発生させる原因ともなる。また 後述する偏波面調整手段や損失付与手段に いても同様な対策を講じることが望ましい

 図4は、本発明の光変調器の第4の実施例を す図である。
 図4では、偏波面選択手段が明記されていな いが、図1乃至3のように偏波面選択手段を基 1内に適宜配置することが可能である。また 、光変調器に入力される光波Aを、予め偏波 をTEモード光又はTMモード光のいずれかに制 している場合には、光変調器の素子内部に 波面選択手段を別途配置する必要はない。 発明は、このように偏波面選択手段を素子 に配置するものも含むものである。

 次に、偏波面調整手段5,52について説明する 。
 偏波面調整手段は、各分岐導波路を伝搬す 光波の偏波面が直交する関係となるように 各分岐導波路を伝搬する少なくとも一つの 波の偏波面を回転させ、各光波の偏波面の 度を調整するものである。
 具体的には、波長板が利用可能であり、特 、光波の偏波面を90°回転させるため、光導 波路を伝搬する光波の波長λに対し略λ/2とな る波長板が好適に利用可能である。
 波長板としては、水晶、ブチル、ガーネッ などの複屈折を有する材料が利用可能であ 。

 偏波面調整手段としては、光導波路を伝搬 る光波の偏波面を45°回転させるものでもよ い。この場合は、偏波面調整手段を2つ用意 、各分岐導波路を伝搬する光波の偏波面が なる方向に45°ずつ回転するように、各分岐 波路に配置する。このように構成すること 、各分岐導波路を伝搬する光波の状態を互 に直交状態に調整するだけでなく、各分岐 波路における波長板による光強度の劣化な 、光波の損失を同じにすることも可能とな 。しかも、λ/2の波長板と比較し回転角が少 ないため、偏波面調整手段の光軸方向(光波 伝搬方向)の厚みを薄くできる。このため、 波面調整手段による光波の損失及び偏波回 のバラツキを低減でき、さらには、偏波面 整手段を設置する際に基板に形成する溝の も狭く形成でき、基板に与える機械的負荷 軽減できる。
 このような偏波面調整手段としては、水晶 ブチル、ガーネットなどの複屈折を有する 料を利用し、光波の進行方向の厚みを適宜 整したものが利用可能である。

 偏波面調整手段は、図1乃至3に示すよう 分岐導波路の一方に、光導波路を横切る溝 形成し、その中に波長板を挿入配置する方 や、分岐導波路間は数100μmと極めて近接し いるため、複数の分岐導波路に跨る溝51を図 4のように形成し、該溝内に波長板52を配置す るよう構成することも可能である。

 偏波面調整手段の配置場所としては、基 的には、少なくとも一つの分岐導波路中に 置されれば良い。分岐導波路中に偏波面選 手段を配置する場合には、偏波面選択手段 後段で合波部29までの間に配置することが ましい。

 また、偏波面選択手段と偏波面調整手段 は、光波の進行方向に対して可能な限り近 して配置するのが好ましい。これは、偏波 選択手段で制御された偏波面が、偏波面調 手段に到達するまでの間に偏波状態が変化 るのを抑制するためである。特に、偏波面 択手段と偏波面調整手段とを連続して配置 ることが好ましい。

 さらに、偏波面調整手段は、光波の進行 向に対して分岐導波路を結合する部分に近 位置に配置することが好ましい。これは、 波面調整手段で調整された偏波面が、分岐 波路の結合部に到達するまでの間に偏波状 が変化するのを抑制するためである。なお 変調手段から分岐導波路を結合する部分ま の間に、偏波面選択手段と偏波面調整手段 を配置すると共に、上述のように偏波面調 手段を分岐導波路を結合する部分に近い位 に配置することで、変調手段による偏波状 の変化や光導波路中を伝搬する際の偏波状 の変化などを避けることができ、より適正 状態の直交偏波合成を得ることができる。

 さらに、偏波面調整手段を配置すること より、伝搬する光波の光強度が低下したり 位相が異なるなどの不具合も発生する。こ ため、図5の第5の実施例や図6の第6の実施例 で示すように、偏波面調整手段を配置してい ない分岐導波路に、偏波面調整手段(波長板) 略等しい損失および/または略等しい位相差 を発生させる損失付与手段53,54を設置してい 。

 なお、上述したように、偏波面を45°回転 させる偏波面調整手段を利用する場合には、 例えば、図5の偏波面調整手段5を一方向に45° 回転させる偏波面調整手段とし、損失付与手 段53の代わりに他方向に45°回転させる偏波面 調整手段を配置することも可能である。また 、図6の偏波面調整手段52を一方向に45°回転 せる偏波面調整手段とし、損失付与手段54の 代わりに他方向に45°回転させる偏波面調整 段を配置しても良い。

 損失付与手段としては、光導波路を横切っ 配置される石英、ガラス、接着剤、ポリマ 、金属薄膜、若しくはこれらの複合材が利 可能である。
 図7乃至9は、損失付与手段の配置状態の例 示すものであり、図7では、基板1に光導波路 2を横切るように溝90を形成し、該溝内に石英 やガラスなど板状部材91を配置するものであ 。図8は、該溝90に接着剤やポリマーなどの 填材92に充填するものである。また、図9は 溝90の一側面にポリマー又は金属薄膜など 膜体93を形成するものである。

 損失付与手段を配置するために基板に形 する溝は、図5のように、形成する分岐導波 路のみに形成する方法に限定されるものでは なく、図6のように、偏波面調整手段のため 溝51と兼用することも可能である。

 さらに、本発明の光変調器は上述したも に限定されず、例えば、偏波面選択手段と 波面調整手段とを兼用させ、例えば、光導 路を横切る溝に薄板偏光子と波長板とを重 て配置することも可能である。また、分岐 波路の一方にはTMモード光を選択する偏光 を配置し、他方の分岐導波路にはTEモード光 を選択する偏光子を配置することも可能であ る。

 また、光導波路内を伝搬する光波を、大 に減衰させない範囲で、必要に応じて金属 荷型偏光子や薄板偏光子などを分岐導波路 に複数配置し、偏波面を常に適正に維持す ことも可能である。

 上述した光変調器の動作について、図1を用 いて説明する。
 入力用光ファイバー7から入射した光波は、 入力導波路21を伝搬し、分岐部22で2つに分け れ、分岐導波路23,24を伝搬する。分岐する は2つに限らず、必要な変調チャンネル数に じて変更可能である。

 分岐した光波は、各変調手段25,26により 調を受け、後段の分岐導波路27,28を変調光と して伝搬することとなる。変調光の偏波面を 制御・調整するため、まず、偏波面選択手段 4により偏波面を一つに揃え、次に、一方の 調光の偏波面を偏波面調整手段5により90°回 転させる。このように偏波面が互いに直交し た関係となった変調光を、合波部29で合成し 出力導波路30を介して、光変調器に接続さ た出力用光ファイバー8に伝搬する。このよ に、単一の光変調器で簡単に直交偏波合成 達成することが可能となる。

 本発明によれば、単一の光学素子として 成でき、部品点数が少ない上、信頼性が高 、製造コストも比較的安価な直交偏波合成 利用した光変調器を提供することが可能と る。