樋口 雄三 (〒25 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊陶業株式会社内 Aichi, 4678525, JP)
日本特殊陶業株式会社 (〒25 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 Aichi, 4678525, JP)
HIGUCHI, Yuzo (14-18, Takatsuji-cho, Mizuho-ku, Nagoya-sh, Aichi 25, 4678525, JP)
| 内燃機関の筒内圧又は前記内燃機関の筒内圧の変化率に応じた出力波形を出力する筒内圧センサから前記出力波形を得、当該出力波形の出力値を基準値にリセットするリセット手段を備えた出力補正装置であって、 前記筒内圧センサの前記出力波形を基に当該出力波形の周期を特定する周期特定手段と、 前記周期特定手段により特定された前記周期を基に前記リセットを行うタイミングを決定するリセットタイミング決定手段と、 を備えたことを特徴とする出力補正装置。 |
| 前記周期特定手段が、 前記筒内圧センサの出力値が所定の閾値を所定の方向に越えた時点から、次に前記閾値を前記所定の方向に越えた時点までの時間間隔を前記波形周期として特定することを特徴とする請求項1に記載の出力補正装置。 |
| 前記筒内圧センサの出力値が前記閾値を前記所定の方向に越えたとき、前記閾値を前記所定の方向とは反対方向に増大又は減少させた値となるように変更することを特徴とする請求項2に記載の出力補正装置。 |
| 前記周期特定手段は、 前記筒内圧センサの出力値が前記閾値を前記所定の方向に越えた第1の時点から次に前記閾値を前記所定の方向に越えた第2の時点までの時間間隔と、当該第2の時点から次に前記閾値を前記所定の方向に越えた第3の時点までの時間間隔との差から前記波形周期の変化量を測定し、 前記リセットタイミング決定手段は、 前記波形周期の変化量を加味して前記リセットタイミングを算出することを特徴とする請求項2又は3に記載の出力補正装置。 |
| 前記閾値が、前記内燃機関の1燃焼サイクルのうちの圧縮行程において当該内燃機関の筒内圧がとり得る範囲内に設定されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の出力補正装置。 |
| 少なくとも前記波形周期を測定する際の時間計測と、前記リセットタイミングに到達したか否かを管理するための時間計測とを、1つの時間計測手段により行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の出力補正装置。 |
| 内燃機関の筒内圧又は内燃機関の筒内圧の変化率に応じて電気信号を出力する筒内圧センサと、 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の出力補正装置とを備えたことを特徴とする筒内圧検出装置。 |
本発明は、内燃機関の筒内圧を検出する 内圧センサの出力補正装置及びこれを備え 筒内圧検出装置に関する。
近年、ディーゼルエンジンなどの内燃機 においては、燃費向上、排気ガス中のエミ ションの低減等の要求に対応するため、電 制御により燃料噴射量を制御するなど燃焼 態に応じた緻密な運転制御を行うことが一 的となっている。
内燃機関の燃焼状態を把握するための1つ の方法としてシリンダ内における圧力(以下 筒内圧という)を検出することが行われてい 。筒内圧を検出するために、内燃機関には 内圧センサが設けられ、この筒内圧センサ らは筒内圧に応じた出力波形が出力信号と て出力される。
例えば、内燃機関が燃焼していないとき( 内燃機関の停止状態及び排気行程や吸気行程 などの圧力が上昇しない行程であることを含 む)は、その出力はゼロ(例えば0mV)である一方 、内燃機関が燃焼し、燃焼サイクルにあると きは、所定の有効数値(例えば10mV)までの間の 数値を周期的に出力するという動作をする筒 内圧センサを例示する。この場合、筒内圧検 出装置に含まれる演算処理は、基準値を定め る(この場合は0V)一方、有効数値を取得する とで、筒内圧を検出することができるので る。このときに行われる演算処理は、例え 基準値と有効数値の差を増幅し、ダイナミ クレンジを広げたりしている。
ところで、筒内圧センサを含む圧力セン は、使用される環境の急激な温度変化に起 してセンサの出力信号のドリフト(出力信号 である波形が基準値と共に変動すること)が る。上記の例においては、内燃機関が燃焼 ていないときの出力が所定の有効数値(例え 100mV)となり、基準値が0Vでなくなってしま 。いわゆるオフセットドリフトである。筒 圧センサは、内燃機関又はその近傍に取り けられるため、使用時には環境の急激な温 変化を回避することができず、筒内圧を精 良く検出するためには、出力信号を補正し ドリフトの影響を取り除く必要がある。例 ば前述の演算処理では、温度変化に起因す ドリフトによって、内燃機関が燃焼してい いにも拘わらず燃焼時と同等の数値を出力 てしまったり、筒内圧検出装置の処理範囲 越えて数値が飽和していたりすると、正確 筒内圧を検出することができなくなるので る。
このようなドリフトを補正する技術として
、例えば筒内圧センサの温度特性を基に、
途設置した温度センサの値から補正を行う
術(例えば特許文献1参照)がある。また、内
機関が備えるクランク角センサの検出信号
外部から入力し、所定のクランク角度に対
するタイミングで筒内圧センサの出力電圧
基準値にリセットして補正を行う技術(例え
ば特許文献2参照)が開示されている。
温度センサを用いて補正を行う場合には 内圧センサの出力波形のドリフトを発生さ る要因(以降、ドリフト発生因子ともいう) 温度を正確に検出する必要があるが、現実 はドリフト発生因子の近傍に温度センサを 置できないなど様々な要因で、正確な温度 測定できない場合が多い。そのため、その 定誤差がドリフトの補正に反映され、補正 差として現われるおそれがある。さらに、 リフト発生因子が複数存在する場合には、 べての因子に対応して複数の温度センサを 置しなければならないため、構成や補正処 の複雑化を招くとともに、これに係る回路 模が大きくなるおそれがある。
一方、クランク角センサを用いて補正を う場合、クランク角センサからの信号を入 するための端子を出力補正装置側に別途設 なければならず、装置の大型化が懸念され 。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもの あり、その目的は、筒内圧センサのオフセ トドリフトを補正できる出力補正装置、及 これを用いて内燃機関の筒内圧を精度良く 出できる筒内圧検出装置を提供することに る。
以下、上記課題等を解決するのに適した 構成を項分けして説明する。なお、必要に じて対応する構成に特有の作用効果等を付 する。
構成1.本構成の出力補正装置は、
内燃機関の筒内圧又は前記内燃機関の筒内
の変化率に応じた出力波形を出力する筒内
センサから前記出力波形を得、当該出力波
の出力値を基準値にリセットするリセット
段を備えた出力補正装置であって、
前記筒内圧センサの前記出力波形を基に当
出力波形の周期を特定する周期特定手段と
前記周期特定手段により特定された前記周
を基に前記リセットを行うタイミング(以降
、リセットタイミングともいう)を決定する
セットタイミング決定手段と、
を備えたことを特徴とする。
上記構成1によれば、内燃機関の燃焼サイ クルに相当する筒内圧センサの出力波形の周 期から、リセット処理を行うタイミングを求 めている。このため、クランク角センサの情 報を用いることなく、燃焼サイクルの所定の タイミングにおいてセンサ出力のオフセット ドリフトを解消することができる。従って、 クランク角センサからの信号入力用の端子な どを別途備える必要もなく、出力補正装置の 大型化を抑制できる。特に筒内圧センサと出 力補正装置とを一体化した筒内圧検出装置を 内燃機関に設置する場合、振動耐久性等を考 慮して当該装置の小型化を図らねばならない ため、その効果は大きい。また、上記構成で は、温度情報を必要とすることなく出力波形 に基づいて、出力補正装置は筒内圧センサの 出力値を基準値にリセットしてセンサ出力の 補正を行っているため、別途ドリフト発生因 子の温度情報を取得する必要もない。結果と して、構成や補正処理を複雑化することなく 、内燃機関の筒内圧を精度良く検出すること ができる。
なお、上記リセットタイミング決定手段 、予め設定された演算式に基づき、筒内圧 ンサの出力波形の周期を変数としてリセッ タイミングを決定することができる。例え 出力波形の周期δtに所定係数nを掛けて算出 した時間nδtが、所定の基点t(前回センサ出力 値が所定の閾値を越えた時点や前回リセット が行われた時点など)から経過するタイミン t+nδtをリセットタイミングRtとして設定する 。この場合、前記Rt=t+nδtなど、センサ出力の 波形周期からリセットタイミングを算出する ために必要な演算式は、センサ出力のオフセ ットドリフトが適正に解消されるよう、内燃 機関の筒内圧が最低となる燃焼サイクルの所 望のタイミングにリセットタイミングを合わ せる式となる。従って、内燃機関の1燃焼サ クルの所望のタイミングに合わせるリセッ タイミングを求めるための変数として、上 センサ出力の波形周期δtのように、比較的 定時間の長い測定値(変数)を採用することに より、測定値(変数)に対するその測定誤差の 合を少なくすることができる。結果として 測定値(変数)の測定誤差がリセットタイミ グの算出誤差に影響を及ぼしにくく、実際 リセットタイミングと所望のタイミングと ずれを比較的小さく抑えることができ、よ 良いタイミングでセンサ出力の補正を行う とができる。
構成2.本構成の出力補正装置は、上記構成1
おいて、
前記周期特定手段が、
前記筒内圧センサの出力値が所定の閾値を
定の方向に越えた時点から、次に前記閾値
前記所定の方向に越えた時点までの時間間
を前記波形周期として特定することを特徴
する。
上記構成2によれば、1つの閾値を予め設 し、これを越えた時間を検出するといった 較的簡単な処理でセンサ出力の波形周期を 測している。結果として、回路構成や補正 理のさらなる簡素化を図ることができる。 然、この閾値は出力補正装置に入力される 内圧センサの出力値(出力補正装置からは入 値ともいえる)が取りうる範囲内であること 、また、外因により加わる微小なノイズより は大きい必要があることは言うまでもない。
構成3.本構成の出力補正装置は、上記構成2
おいて、
前記筒内圧センサの出力値が前記閾値を前
所定の方向に越えたとき、前記閾値を前記
定の方向とは反対方向に増大又は減少させ
値となるように変更することを特徴とする
一般的に、筒内圧センサの出力波形には 内燃機関からの振動等の影響により、それ りも短い周期のノイズ波形が加わる場合が る。この場合に上記構成2のように出力波形 の周期を特定していると、ノイズ波形が加わ って閾値を越えた際に、筒内圧センサの出力 波形によって閾値を越えたものと誤った判断 をしてしまい、出力波形の周期を正しく特定 できないおそれがある。これに対し、上記構 成3によれば、例えば、筒内圧センサの出力 が第1閾値を上回った時点で、閾値が当該第1 閾値よりも低い第2閾値に変更され、筒内圧 ンサの出力値が第2閾値を下回った時点で再 、第1閾値に変更されるといった構成をとる ことができる。この場合、筒内圧センサの出 力値が第1閾値を上回った所定時点から次に 1閾値を上回った時点までの時間間隔が、筒 圧センサの出力波形周期として測定される ととなる。つまり、上記構成3の出力補正装 置は、「上記構成2において、前記閾値は互 に異なる第1閾値及び第2閾値を有しており、 前記筒内圧センサの出力値が前記第1閾値を 記所定の方向に越えたとき、前記閾値を前 第1閾値に対して前記所定の方向とは反対方 に増大又は減少させた前記第2閾値に変更し 、さらに、前記筒内圧センサの出力値が前記 第2閾値を前記所定の方向とは反対方向に越 たとき、前記閾値を前記第2閾値から前記第1 閾値に変更することを特徴とする出力補正装 置」と換言することができる。このように、 閾値を2値に変更可能な構成とするとともに 両閾値の差を、想定されるノイズ波形の振 を越える程度に設定しておけば、ノイズの 響を受けることなく、筒内圧センサの出力 形周期を適正に測定することができる。結 として、周期測定の精度を向上することが きる。
構成4.本構成の出力補正装置は、上記構成2
は3において、
前記周期特定手段は、
前記筒内圧センサの出力値が前記閾値を前
所定の方向に越えた第1の時点から次に前記
閾値を前記所定の方向に越えた第2の時点ま
の時間間隔と、当該第2の時点から次に前記
値を前記所定の方向に越えた第3の時点まで
の時間間隔との差から前記波形周期の変化量
を測定し、
前記リセットタイミング決定手段は、
前記波形周期の変化量を加味して前記リセ
トタイミングを算出することを特徴とする
内燃機関の回転数に変化(加減速)が生じ いる過程では、筒内圧センサの出力波形も 期が変化しているので、特定された1つの周 のみに基づいてリセットタイミングを決定 ても適切なリセットタイミングとなり得な ことがある。この点、上記構成4によれば、 センサ出力の波形周期のみならず、当該波形 周期の変化量を加味してリセットタイミング を決定しているため、内燃機関の回転数の変 化を考慮したより最適なリセットタイミング を求めることができる。結果として、実際に 行われるリセットのタイミングと、所望のタ イミングとのずれをより小さく抑えることが できる。なお、第1の時点、第2の時点、第3の 時点とは、それぞれ連続して、ある基準時か らその次に閾値を同じ方向に越えた時点を意 味するものであるが、リセットタイミングを 決定する際に、所定の時期の周期とその次の 周期の2つのみに限って当該処理を行うこと 限定されるわけではなく、連続して又は重 して周期を特定し、リセットタイミングを 定してもよいのである。
構成5.本構成の出力補正装置は、上記構成2
至4のいずれかにおいて、
前記閾値が、前記内燃機関の1燃焼サイクル
のうちの圧縮行程において当該内燃機関の筒
内圧がとり得る範囲内に設定されていること
を特徴とする。
筒内圧センサの出力波形は、内燃機関の 類やその回転数によって様々な態様をとる 、その中でも圧縮行程(内燃機関の吸気弁が 閉じてから燃焼を開始するまでの期間)にお る出力波形は、内燃機関の種類や回転数が なる場合でもその個体差が小さく、比較的 じような波形をとり、安定している。従っ 、圧縮行程において内燃機関の筒内圧がと 得る範囲内に閾値を設定することにより、 力補正装置の汎用性が高まる。
構成6.本構成の出力補正装置は、上記構成1
至5のいずれかにおいて、
少なくとも前記波形周期を測定する際の時
計測と、前記リセットタイミングに到達し
か否かを管理するための時間計測とを、1つ
の時間計測手段により行うことを特徴とする
。
通常、波形周期を測定する際の時間計測 、リセットタイミングに到達したか否かを 理するための時間計測など複数種類の時間 測を行おうとした場合には、複数の時間計 手段(タイマ回路)が必要となる。しかしな ら、筒内圧センサの出力補正装置の集積回 は極めて小さく、そこに複数の時間計測手 を設置することは、回路規模の大型化や製 コストの増大を招くおそれがある。これに し、上記構成6のように、少なくとも上記2つ の時間計測を1つの時間計測手段により行う 成とすれば、回路規模の小型化や製造コス の削減を図ることができる。また、上記2つ 時間計測の他にも時間計測を行う対象があ ば、これを併せて上記1つの時間計測手段に より行うことにより、さらにその効果は高く なる。例えば、波形周期を基に算出された前 記リセットタイミングにおけるリセット処理 とは別に、筒内圧センサの出力値が設定時間 内に所定の閾値を越えたと認識できない場合 などにおいて強制的にリセット処理を行う構 成においては、当該強制リセットのタイミン グに到達した否かを管理するための時間計測 (前記設定時間の計測)を、上記2つの時間計測 とともに、上記1つの時間計測手段により行 構成としてもよい。
構成7.本構成の筒内圧検出装置は、
内燃機関の筒内圧又は内燃機関の筒内圧の
化率に応じて電気信号を出力する筒内圧セ
サと、
上記構成1乃至6のいずれか1つに記載の出力
正装置とを備えたことを特徴とする。
上記構成7によれば、筒内圧センサと出力 補正装置とを一体化することにより、内燃機 関の限られた設置スペースの有効利用を図る とともに、利便性が向上する。また、この筒 内圧検出装置をグロープラグ等に一体化した 場合には、その作用効果をさらに高めること ができる。
なお、上述した本発明では、出力補正装 に入力される値を便宜的に「筒内圧センサ 出力」と表記としている(又はそれに準ずる 表記としている)。この表記の意図するとこ は、次のようなことである。
実際に自動車に筒内圧センサが搭載され 使用される際は、その出力を増幅するため 1つ又は複数の増幅回路を介して、ECU等の内 燃機関の燃焼状態を把握する装置へと燃焼状 態を示す信号が伝えられる。このときに、増 幅回路を経由しない筒内圧センサの出力は極 めて微弱であることがあり、また、ノイズ等 によって精度よく燃焼状態を検出できないこ とがある。これを解消するために、上記のよ うな増幅回路が使用されるのである。本発明 による出力補正装置は、筒内圧センサとECU等 との間に介在して、筒内圧センサの出力を補 正する機能を備える出力補正装置の補正方法 に関するものである。このため、この出力補 正装置に入力される信号は筒内圧センサと直 接接続されて入力されるものであっても、途 中に増幅回路を介して接続されて入力される ものであっても、いずれの形態にも対応でき るものである。この両者を包括して「筒内圧 センサの出力」と表記しているのである。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の一実施形態を図面を参照し
説明する。先ずは本発明に係る筒内圧検出
置が取付けられる内燃機関の概略構成を4サ
イクルのディーゼルエンジン(以下、単にエ
ジンという)を例にして図2を参照しつつ説明
する。図2は、エンジン制御システムの構成
示す概略図である。
エンジン1のシリンダ2には、吸気管3及び 気管4が連結されている。吸気管3と繋がる リンダ2の吸気ポート3aには吸気弁5が配設さ 、排気管4と繋がるシリンダ2の排気ポート4a には排気弁6が配設されている。
シリンダ2内にはピストン7が収容され、 ストン7はコンロッド8を介してクランク軸9 連結されている。ピストン7の上部とシリン 2の壁面に囲まれた空間、すなわち燃焼室2a には、吸気弁5や排気弁6のほか、グロープ グ10や燃料噴射ノズル11の先端が臨んでいる
グロープラグ10には、後述するようにシ ンダ2の燃焼室2a内の圧力(以下、筒内圧とい )を検出するための筒内圧検出装置12が内蔵 れている。また、クランク軸9にはその回転 角度(クランク角)を検出するクランク角セン 15が配設されている。筒内圧検出装置12やク ランク角センサ15をはじめとする各種センサ 検出信号は、エンジン制御用の電子制御ユ ット(以下、「ECU」という)18に入力される。 そして、ECU18は、これらの検出信号とともに スロットルセンサ19から入力されるアクセ ペダルの動きに比例した検出信号に基づき 燃料噴射ノズル11からの燃料噴射量等を制御 する。
そして、グロープラグ10を通電して発熱 せた状態で、燃料噴射ノズル11から燃料を噴 射すると、当該燃料に着火してエンジン1が 動する。
次に、本発明に係る筒内圧検出装置12を 蔵したグロープラグ10の構成及びその取付態 様について図1を参照して説明する。図1は、 ロープラグ10が取付けられたシリンダヘッ 2bの部分断面図である。
グロープラグ10は、シリンダヘッド2bに形 成されたプラグ取付孔2cに取付けられており その先端側が燃焼室2a内に突き出すように 置決めされている。
グロープラグ10は、軸線C方向に沿って延 る筒状の主体金具100と、当該主体金具100内 保持された導電性を有する棒状の中軸101と 当該中軸101の先端側に配置され、主体金具1 00の先端部から外方へ突出した棒状のヒータ 材102とを有する。
主体金具100の基端側外周面には、グロー ラグ10をシリンダヘッド2bのプラグ取付孔2c 固定するための雄ねじ部111と、そのネジ止 の際にレンチなどの工具を係合させる六角 状の工具係合部112とが形成されている。
主体金具100の先端側には、ヒータ部材102 圧入保持された筒状のヒータ保持部材114と 当該ヒータ保持部材114と主体金具100の先端 との隙間を塞ぐシール部材115とが設けられ いる。
ヒータ部材102の基端部は、導電性を有す 筒状の電極部材116により中軸101の先端部と 続されている。
ヒータ部材102は、絶縁セラミックからな 基体120と、当該基体120に埋設された発熱素 121とから構成されている。発熱素子121は、 端部が電極部材116を介して中軸101と電気的 接続され、他端部がヒータ保持部材114を介 て主体金具100と電気的に接続されている。 れにより、ヒータ部材102を昇温させる際、 軸101を通じて発熱素子121に供給された電流 、主体金具100を通じてシリンダヘッド2bへ れることとなる。
ヒータ保持部114は、自己潤滑性を有する ラファイトからなる保持部材119により、軸 C方向に変位可能な状態で保持されている。 これにより、ヒータ保持部材114及びこれに圧 入されたヒータ部材102は、燃焼室2a内の筒内 の変化に応じて軸線C方向に変位する。
また、主体金具100の軸孔125には円筒状の ライドパイプ126が摺動自在に配設されてい 。スライドパイプ126の先端は、ヒータ保持 材114の基端部に接続され、後端にはプッシ パイプ127が接続されている。従って、ヒー 保持部材114が変位した場合には、スライド イプ126及びプッシュパイプ127も軸線C方向に 変位することとなる。
プッシュパイプ127は、主体金具100の基端 より突出しており、その周囲には主体金具1 00の基端部との隙間を塞ぐOリング129が嵌め込 まれている。
主体金具100の基端側には上述した筒内圧 出装置12が設けられている。筒内圧検出装 12の外郭は、その周囲を囲む筒状のハウジン グ131と、当該ハウジング131の基端側を塞ぐグ ロメット132とから構成されている。このグロ メット132を介して、複数の接続線133が筒内圧 検出装置12の内部に引き込まれている。
筒内圧検出装置12は、プッシュパイプ127 周囲を囲むように主体金具100の基端部に取 けられた環状の基台135と、プッシュパイプ12 7の基端部に当接した状態で基台135に載置さ たダイヤフラム部材136とを有している。
ダイヤフラム部材136は、薄肉のダイヤフ ム部136aを有しており、プッシュパイプ127に 押されることにより変形する。さらに、ダイ ヤフラム部136aにはピエゾ抵抗素子138が貼付 られており、ダイヤフラム部材136の変形に りピエゾ抵抗素子138の抵抗値が変化する。
また、ダイヤフラム部材136の基端側には リント基板140が配設されている。プリント 板140上には、ICなどの電子部品が実装され 各種電子回路が形成されている。そして、 焼室2a内の筒内圧の変化によって、ヒータ部 材102が受けた圧力がピエゾ抵抗素子138に伝達 されると、ボンディングワイヤ143を介してピ エゾ抵抗素子138と接続されたプリント基板140 上の検出回路部が、このピエゾ抵抗素子138の 抵抗の変化を電気信号として検出する。この 検出された電気信号は増幅回路部にて増幅さ れ、筒内圧に比例した検出信号として外部に 出力される。但し、この検出信号には温度等 の因子によるドリフトが生じるため、プリン ト基板140上には、このドリフトを解消するた めの補正回路部も設けられている。このドリ フトを解消する処理は、後述するように増幅 回路部の出力値を基準値にリセットすること により行われるため、以降、この処理のこと を「リセット(リセット処理)」という。
なお、上述した複数の接続線133のうちの1 本は、ヒータ部材102への電源供給用として中 軸101の基端部と電気的に接続されている。他 の接続線133は、プリント基板140と電気的に接 続されており、検出信号の出力用又はプリン ト基板140への電源供給用として用いられる。
ここで、筒内圧検出装置12の回路構成に いて図3を参照して説明する。図3は回路構成 を示す機能ブロック図である。
筒内圧検出装置12は、ピエゾ抵抗素子138 抵抗の変化を電気信号として検出する検出 路部200と、この電気信号を増幅して出力す 増幅回路部201と、この出力値を補正する補 回路部202とを備えている。このうち、ピエ 抵抗素子138、検出回路部200及び増幅回路部20 1により本実施形態における筒内圧センサが 成され、補正回路部202によりその出力補正 置が構成される。
補正回路部202は、増幅回路部201の出力値 基準値にリセットするリセット手段として リセット制御部205と、そのタイミングを求 るリセットタイミング検出部206とから構成 れる。
リセットタイミング検出部206は、増幅回 部201から出力される出力波形(筒内圧波形) 基にその波形周期を測定する周期特定手段 しての機能と、これにより測定された波形 期を基にリセットタイミングを算出するリ ットタイミング決定手段としての機能と、 出されたタイミングにおいてリセット制御 205に対しリセット信号を出力するリセット 号出力手段としての機能とを有している。
そして、リセット制御部205は、上記リセ ト信号の入力に基づき、例えばスイッチ素 をオン状態にして増幅回路部201の増幅器に 列接続されたコンデンサの電荷を放電し、 幅器の入出力間の電位差をなくすことによ 、上記リセット処理を行う。
次に補正回路部202にて行われる補正処理 流れについて図4,5を参照して説明する。図4 は補正処理の流れを示すフローチャートであ り、図5は増幅回路部201の出力波形を示した である。但し、便宜上、図5ではドリフトが い場合の出力波形を示すとともに、エンジ 1の燃焼サイクルと筒内圧との関連性が分か りやすいように横軸には時間ではなくクラン ク角をとり、縦軸には増幅回路部201の出力値 に相当する筒内圧をとって示している。
図4に示すように、エンジン1の始動直後 ど、ステップS1において先ずリセット処理を 実行し、増幅回路部201の出力値を基準値Oと る。このステップS1で実行されるリセット処 理を以降「強制リセット」という。
続くステップS2では、増幅回路部201の出 値が設定時間内に圧力閾値Pを越えた(圧力閾 値Pを上回った)か否かを判定する。これによ 、ステップS1の強制リセットのタイミング 適正であったか否かを判定している。例え 、エンジン1の1燃焼サイクル(燃焼・排気・ 気・圧縮)のうちの燃焼行程などにおいて上 強制リセットが行われた場合には、増幅回 部201の出力値が設定時間内に圧力閾値Pを越 えることを検出できないことがある。このよ うな場合に、強制リセットのタイミングが適 正でなかったとみなされる。従って、ステッ プS2において、増幅回路部201の出力値が設定 間内に圧力閾値Pを越えたことを検出できな かった場合にはステップS1に戻り、再度、強 リセットを行う。つまり、増幅回路部201の 力値が設定時間内に圧力閾値Pを越えたこと を検出できるまで、これらの処理を繰り返す こととなる。
なお、本実施形態では、前記設定時間と て、筒内圧検出装置12が規定の精度を保つ とのできる仕様範囲(例えばエンジン1の回転 数600rpm~4000rpmの範囲)内で想定される最も遅い エンジン1の回転数(例えば600rpm)に合わせて、 その1燃焼サイクル分に相当する時間(例えば0 .2秒)が設定されている。また、圧力閾値Pは エンジン1の1燃焼サイクルのうちの圧縮行程 、すなわちエンジン1の吸気弁5が閉じてから 焼を開始するまでの期間において、筒内圧( 増幅回路部201の出力値)がとり得る範囲内に 定されている。これは、圧縮行程における 力波形が、内燃機関の種類や回転数が異な 場合でもその個体差が小さく、比較的同じ うな波形をとり、安定しているためである 従って、このような設定とすることで汎用 が高まる。
ステップS2において、増幅回路部201の出 値が圧力閾値Pを越えたことを検出した場合 は、強制リセットのタイミングが適正であ たとみなし、ステップS3において、この圧 閾値Pを越えた時間t1を記憶する。
続くステップS4では、前記時間t1から設定 時間内に増幅回路部201の出力値が再度、圧力 閾値Pを越えたか否かを判定する。ステップS1 の強制リセットのタイミングが適正であった 場合でも、例えばドリフト量が大きい場合な どには、増幅回路部201の出力値が設定時間内 に再度、圧力閾値Pを越えないこともある。 のような場合には、ステップS4の判定に従い ステップS1に戻り、再度、強制リセットを行 。つまり、増幅回路部201の出力値が適正に 力閾値Pを2度越えたことを検出できるまで ステップS1~ステップS4の処理を繰り返すこと となる。
ステップS4にて、増幅回路部201の出力値 前記時間t1から設定時間内に再度、圧力閾値 Pを越えたことを検出した場合には、ステッ S5において、この圧力閾値Pを越えた時間t2を 記憶する。
続くステップS6では、上記2度の圧力閾値P を越えた時間t1,t2の差t2-t1から、増幅回路部20 1の出力波形の周期δtを算出するとともに、 式(1)を基にリセットタイミングRtを算出する 。
Rt=nδt+t2
=n(t2-t1)+t2 …(1)
つまり、増幅回路部201の出力値が圧力閾値P
を越えた時間t2から、波形周期δtに所定係数n
を掛けて算出した時間nδtが経過するタイミ
グがリセットタイミングRtとなる。ここで上
記係数nは、0<n<1の範囲で任意に設定され
る係数である。リセットタイミングRtは、燃
や圧縮の影響が少なく、筒内圧が大気圧に
いタイミングであることが望ましいため、
実施形態ではエンジン1の1燃焼サイクルの
ち圧縮行程へ切換わる直前の吸気行程にて
セット処理が行われるよう、係数n=0.65と設
されている。
ステップS7では、ステップS6で算出された リセットタイミングRtにおいてリセット処理 実行する。このステップS7で実行されるリ ット処理を以降「通常リセット」という。
その後、ステップS8において、2度目に圧 閾値Pを越えた時間として記憶した時間t2の を、1度目に圧力閾値Pを越えた時間t1の値と してシフトし、ステップS4へ戻る。これによ 、増幅回路部201の出力値が設定時間内に新 に圧力閾値Pを越えた場合には新たな時間t2 記憶され、上記同様にステップS5以降の処 が繰り返し実行される。一方、新たに圧力 値Pを越えない場合には、ステップS4の判定 従いステップS1に戻り、強制リセットを行う こととなる。従って、増幅回路部201の出力値 が適正にリセットされている間は、ステップ S4~ステップS8の処理が繰り返し行われ、エン ン1の1燃焼サイクル毎に通常リセットが実 されることとなる。
以上詳述したように、本実施形態では、 ンジン1の燃焼サイクルに相当する筒内圧検 出装置12(増幅回路部201)の出力波形周期から リセット処理を行うタイミングを求めてい ため、クランク角センサ15の情報を用いるこ となく、燃焼サイクルの所定のタイミングに おいて増幅回路部201のオフセットドリフトを 解消することができる。従って、クランク角 センサ15からの信号入力用の端子などを別途 える必要もなく、筒内圧検出装置12(補正回 部202)の大型化を抑制できる。また、本実施 形態では、温度を把握することなく、増幅回 路部201の出力値を基準値にリセットすること で出力補正を行っているため、別途温度セン サを設ける必要もない。結果として、構成や 補正処理を複雑化することなく、エンジン1 筒内圧を精度良く検出することができる。
また、エンジン1の1燃焼サイクルの所望 タイミングに合わせるリセットタイミングRt を求めるための変数として、増幅回路部201の 出力波形周期δtのように、比較的測定時間の 長い測定値(変数)を採用することにより、測 値(変数)に対するその測定誤差の割合を少 くすることができる。結果として、測定値( 数)の測定誤差がリセットタイミングRtの算 誤差に影響を及ぼしにくく、実際のリセッ タイミングと所望のタイミングとのずれを 較的小さく抑えることができ、より良いタ ミングで増幅回路部201の出力補正を行うこ ができる。
〔第2実施形態〕
以下、上記第1実施形態とは異なる第2実施
態について説明する。但し、グロープラグ10
や筒内圧検出装置12の構造や回路構成等は第1
実施形態と同様であるため、その説明を省略
する。本実施形態では、補正回路部202にて行
われる補正処理に関して第1実施形態とは異
る特徴を有しており、当該補正処理の流れ
ついて図6,7を参照して説明する。図6は補正
理の流れを示すフローチャートであり、図7
は、図5と同様に増幅回路部201の出力波形を
した図である。
図6に示すように、本実施形態における補 正処理のステップS11~ステップS17の処理では 上記第1実施形態のステップS1~ステップS7の 理と同様の処理が行われる。すなわち、ス ップS11において先ず強制リセットを実行し 増幅回路部201の出力値を基準値Oとする。
ステップS12では、増幅回路部201の出力値 設定時間内に圧力閾値Pを越えたか否かを判 定する。ここで、圧力閾値Pを越えたことを 出できなかった場合にはステップS11に戻り 再度、強制リセットを行う。一方、圧力閾 Pを越えたことを検出した場合には、ステッ S13において、この圧力閾値Pを越えた時間t1 記憶する。
ステップS14では、前記時間t1から設定時 内に増幅回路部201の出力値が再度、圧力閾 Pを越えたか否かを判定する。ここで、圧力 値Pを越えたことを検出できなかった場合に はステップS11に戻り、再度、強制リセットを 行う。一方、圧力閾値Pを越えたことを検出 た場合には、ステップS15において、この圧 閾値Pを越えた時間t2を記憶する。
ステップS16では、上記2度の圧力閾値Pを えた時間t1,t2の差t2-t1から、増幅回路部201の 力波形の周期を算出するとともに、上記第1 実施形態で示した演算式(1)を基にリセットタ イミングRtを算出する。係数nは任意に設定さ れる係数であるが、ここでは上記第1実施形 と同様の理由で係数n=0.65と設定されている( 述する演算式(2)に関しても同様)。
ステップS17では、ステップS16で算出され リセットタイミングRtにおいて通常リセッ を実行する。
ステップS18では、前記時間t2から設定時 内に増幅回路部201の出力値が再度、圧力閾 Pを越えたか否かを判定する。この処理は、 テップS14と同様の理由で行われる。従って ここで圧力閾値Pを越えたことを検出できな かった場合にはステップS11に戻り、再度、強 制リセットを行う。一方、圧力閾値Pを越え ことを検出した場合には、ステップS19にお て、この圧力閾値Pを越えた時間t3を記憶す 。
続くステップS20では、圧力閾値Pを越えた 時間t1,t2の差t2-t1から第1の波形周期δt1を、圧 力閾値Pを越えた時間t2,t3の差t3-t2から第2の波 形周期δt2をそれぞれ算出するとともに、こ らの変化量δt2-δt1を算出し、次式(2)を基に セットタイミングRtを算出する。
Rt=n{n(δt2-δt1)+δt2}+t3
=n2(δt2-δt1)+nδt2+t3
=n2(t3-2・t2+t1)+n(t3-t2)+t3 …(2)
つまり、増幅回路部201の出力値が圧力閾値P
を越えた時間t3から、波形周期δt2に所定係数
nを掛けて算出した時間nδt2、及び、波形周期
の変化量δt2-δt1に対し係数n2を掛けて算出し
時間n2(δt2-δt1)が経過するタイミングがリセ
ットタイミングRtとなる。
ステップS21では、ステップS20で算出され リセットタイミングRtにおいてリセット処 (通常リセット)を実行する。その後、ステッ プS22において、2度目に圧力閾値Pを越えた時 として記憶した時間t2の値を、1度目に圧力 値Pを越えた時間t1の値としてシフトすると もに、3度目に圧力閾値Pを越えた時間とし 記憶した時間t3の値を、2度目に圧力閾値Pを えた時間t2の値としてシフトし、ステップS1 8へ戻る。これにより、増幅回路部201の出力 が設定時間内に新たに圧力閾値Pを越えた場 には新たな時間t3が記憶され、上記同様に テップS19以降の処理が繰り返し実行される 一方、新たに圧力閾値Pを越えない場合には ステップS18の判定に従いステップS11に戻り 強制リセットを行うこととなる。従って、 幅回路部201の出力値が適正にリセットされ いる間は、ステップS18~ステップS22の処理が 繰り返し行われ、エンジン1の1燃焼サイクル に通常リセットが実行されることとなる。
以上詳述したように、本実施形態では、 幅回路部201の出力波形周期δt2(又はδt1)のみ ならず、当該波形周期の変化量δt2-δt1を加味 してリセットタイミングRtを算出している。 ンジン1の回転数に変化(加減速)が生じてい 過程では、増幅回路部201の出力波形周期δt2 (又はδt1)だけでは最適なリセットタイミング Rtを算出することが難しいが、本実施形態に れば、エンジン1の回転数の変化を考慮した より最適なリセットタイミングRtを求めるこ ができる。結果として、実際に行われるリ ットのタイミングと、所望のタイミングと ずれをより小さく抑えることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限 されず、例えば次のように実施してもよい
(a)上記各実施形態では、ピエゾ抵抗素子1 38等よりなる筒内圧センサと、補正回路部202 よりなる出力補正装置とが一体となった筒 圧検出装置12を例示している。これに限ら 、出力補正装置が筒内圧センサと別体に設 られた構成としてもよい。例えば、筒内圧 ンサの出力補正装置を電子制御ユニット(ECU) 18に設けた構成としてもよい。また、筒内圧 出装置12をグロープラグ10とは別体で備えた 構成としてもよい。
(b)上記各実施形態では、エンジン1の筒内 圧を検出する感圧手段としてピエゾ抵抗素子 138を採用しているが、これに限らず、圧電素 子や金属抵抗式ひずみゲージなどオフセット ドリフトが発生する他の感圧手段を採用した 構成においても本発明は上記実施形態と同様 の作用効果を奏する。
(c)上記各実施形態では、増幅回路部201の 力値が所定の圧力閾値Pを越えた時点から、 次に当該圧力閾値Pを越えた時点までの時間 隔を測定することで、増幅回路部201の出力 形周期を求めている。波形周期を求める方 はこれに限られるものではなく、例えば増 回路部201の出力値が所定の圧力閾値Pを下回 た時点から、次に当該圧力閾値Pを下回った 時点までの時間間隔を測定することで求める ようにしてもよい。この場合、エンジン1の1 焼サイクルのうちの例えば燃焼行程の後期 排気行程の開始期において、増幅回路部201 出力値が圧力閾値Pを下回るか否かの判断が 下されることとなる。但し、このような期間 においては、エンジン1の回転数の違いなど より、増幅回路部201の出力波形が多様に変 するため、波形周期の測定誤差が大きくな おそれがある。このため、上記各実施形態 ように圧縮行程における増幅回路部201の出 波形(出力値)を基に波形周期を求める方法の 方がより好ましい。
(d)リセットタイミングRtを算出する演算 は、上記演算式(1),(2)に限定されるものでは い。例えば、さらに精度が必要な場合には 演算項を増やすようにしてもよい。また、 セットタイミングRtに関しても、上記実施 態のように吸気行程に合わせるのではなく 排気行程の終期や圧縮行程の開始期におい 筒内圧が大気圧に近い状態となるタイミン に合わせてもよい。従って、係数nについて 、エンジン1の1燃焼サイクルのうちの所望 タイミングに応じて任意に設定可能である また、リセットタイミングRtを求める上で基 点となる時点も、圧力閾値Pを越えた時間t2等 ではなく、前回リセットを実行した時点、す なわち前回のリセットタイミングRtなどを用 てもよい。
(e)上記第1,第2実施形態を実施するにあた 、以下の構成を採用してもよい。本構成で 、補正回路部202、特にリセットタイミング 出部206の構成、ひいてはこれにより実行さ る補正処理に関して特徴を有する。
まずリセットタイミング検出部206の回路 成について図8に示す機能ブロック図を参照 して説明する。
本構成のリセットタイミング検出部206は 増幅回路部201の出力値と圧力閾値Pとを比較 し、その大小比較結果に応じて出力レベルが 切替わる矩形波信号を出力するコンパレータ 501と、圧力閾値Pとして2種類の値を記憶する モリ502と、当該メモリ502に記憶された2値を 切替えてコンパレータ501に対し出力する閾値 切替部503と、コンパレータ501から出力される 矩形波信号の立上りを検出する立上り検出部 504と、当該立上り検出部504の検出結果を基に リセットタイミングRtを算出し、当該タイミ グRtにおいてリセット制御部205に対しリセ ト信号を出力する演算部505とを備えている
コンパレータ501は、非反転入力端子(+)が 幅回路部201に接続され、反転入力端子(-)が 値切替部503に接続されている。そして、増 回路部201の出力値が圧力閾値Pを越えていな い場合にはローレベル信号を出力し、増幅回 路部201の出力値が圧力閾値Pを越えている場 にはハイレベル信号を出力する〔図9(b)参照 。
また、メモリ502は、第1閾値データ記憶領 域502a及び第2閾値データ記憶領域502bを備えて いる。両記憶領域502a,502bには、それぞれ圧力 閾値Pとして第1閾値P1,第2閾値P2が記憶されて る。両閾値P1,P2の値には、少なくともP1>P2 の関係を満たす任意の値が設定可能である。 例えば、本構成では、第1閾値P1として0.5MPa、 第2閾値P2として0.4MPaが記憶されている。但し 、後述するようにノイズの影響を受けないよ うにするには、両閾値P1,P2の差を、想定され ノイズ波形の振幅を越える程度に設定して く必要がある。例えば、予めノイズ波形の 大振幅の程度がVsと想定できる場合、両閾 P1,P2の差はVsの1倍より大きく10倍よりも小さ 程度に設定しておくとよい。なお、「Vsの10 倍」とは、筒内圧センサの出力値(すなわち 補正装置への入力値)の1/10程度である。
一方、閾値切替部503は、コンパレータ501 出力レベルに応じて、第1閾値P1又は第2閾値 P2に対応したレベルの信号を出力する。これ より、増幅回路部201の出力値が圧力閾値Pを 越えている場合と越えていない場合とで、判 定基準となる圧力閾値Pの値が第1閾値P1又は 2閾値P2に変更されることとなる。
上記構成の下、図9(a),(b)に示すように、 幅回路部201の出力値が圧力閾値Pよりも低く コンパレータ501の出力レベルがローレベル なっている状況下においては、圧力閾値Pの 値は第1閾値P1となる。図9(a)は、図5と同様、 幅回路部201の出力波形を示した図であり、 9(b)は、それに対応したコンパレータ501の出 力波形を示した図である。
そして、増幅回路部201の出力値が第1閾値 P1を越え、コンパレータ501の出力レベルがハ レベルに切り替わる時点(矩形波信号の立上 り検出時)t1で、圧力閾値Pの値が第1閾値P1か それよりも低い第2閾値P2に変更される。こ まま、増幅回路部201の出力値が圧力閾値Pよ も高く、コンパレータ501の出力レベルがハ レベルとなっている間は、圧力閾値Pの値が 第2閾値P2に維持される。
その後、増幅回路部201の出力値が第2閾値 P2を下回り、コンパレータ501の出力レベルが ーレベルに切り替わる時点(矩形波信号の立 下り時点)s1で、再び圧力閾値Pの値が第1閾値P 1に変更される。
以後、このような圧力閾値Pの切り替わり がエンジン1の1燃焼サイクルに合わせて繰り し行われる。
その結果、増幅回路部201の出力値が第1閾 値P1を越えた所定時点(立上り検出時)t1から次 に越えた時点(立上り検出時)t2までの時間間 が、増幅回路部201の出力波形周期δtとして 定される。そして、例えば上記第1実施形態 対応させた場合には、これを基に上記演算 (1)から算出されたリセットタイミングRtに いてリセット制御部205に対しリセット信号 出力され、増幅回路部201の出力値が基準値 リセットされる。
図10に示すように、増幅回路部201の出力 形には、一般的にエンジン1からの振動等の 響により、それよりも短い周期のノイズ波 が乗る場合がある。図10は、図9における破 Wで囲まれた範囲を模式的に表した部分拡大 図である。このため、仮に圧力閾値Pを常時 第1閾値P1に固定した場合には、増幅回路部20 1の出力値が第1閾値P1を越えた所定時点t1から 次に越えた時点k1までの時間間隔、すなわち イズ波形の周期δkを誤って増幅回路部201の 力波形周期δtとして測定してしまうおそれ ある。
これに対し、本構成によれば、増幅回路 201の出力値が第1閾値P1を越えた時点t1で、 力閾値Pの値がノイズ波形の影響を受けない 2閾値P2に変更されるため、増幅回路部201の 力波形周期δtとして本来測定したい時間間 t1~t2を適正に測定することができる。結果 して、周期測定の精度を向上することがで る。
なお、矩形波信号の立下りを基に、増幅 路部201の出力値が圧力閾値Pを下回った所定 時点s1から、次に圧力閾値Pを下回った時点s2 での時間間隔を測定することで増幅回路部2 01の出力波形周期を求める構成も、上記同様 手順により実現できる。
(f)上記各実施形態を実施する際には、少 くとも増幅回路部201の出力波形の周期δtを 定するためのタイマ、リセットタイミングR t(通常リセットのタイミング)に到達したか否 かを管理するためのタイマ、強制リセットの タイミングに到達した否かを管理するための タイマの3つのタイマが必要となる。しかし がら、グロープラグ10に内蔵される筒内圧検 出装置12の集積回路は極めて小さく、そこに3 つのタイマ回路を設置することは、回路規模 の大型化や製造コストの増大を招くおそれが ある。
そこで、ここでは1つのタイマ回路のみで 上記各実施形態を実現可能な構成を以下に示 す。まずリセットタイミング検出部206の回路 構成について図11に示す機能ブロック図を参 して説明する。
本構成のリセットタイミング検出部206は 増幅回路部201の出力値と圧力閾値Pとを比較 して生成される矩形波信号の立上りを検出す る立上り検出部601と、時間計測手段としての タイマ602と、当該タイマ602から得られる時間 データや予め設定された各種数値データを記 憶するメモリ603と、当該メモリ603に記憶され るデータを基にリセットタイミングを算出す るリセットタイミング演算部604と、タイマ602 から得られる時間データとメモリ603に記憶さ れた所定の時間データとを比較する第1比較 605及び第2比較部606と、当該第1比較部605又は 第2比較部606からの出力信号を基にリセット 御部205に対しリセット信号を出力する出力 607とを備えている。
メモリ603には、増幅回路部201の出力波形 周期データ(例えば上記周期δt等)を記憶す ための周期データ記憶領域603aと、上記各実 形態の各種演算式に用いられる係数データ( 例えば上記係数n等)を記憶するための係数デ タ記憶領域603bと、リセットタイミング演算 部604により算出されるリセットタイミングRt での時間間隔データ(例えば上記nδt等)を記 するための通常リセット時間データ記憶領 603cと、強制リセットを実行する時間間隔デ ータ(例えば上記設定時間0.2秒等)を記憶する めの強制リセット時間データ記憶領域603dと を備えている。
このうち、周期データ記憶領域603aと、通 常リセット時間データ記憶領域603cに記憶さ るデータは、随時、書き換えられる。一方 係数データ記憶領域603bと、強制リセット時 データ記憶領域603dには、任意の値が予め設 定されている。
上記構成の下、立上り検出部601が矩形波 号の立上りを検出した場合には、この時点 おけるタイマ602の値がメモリ603の周期デー 記憶領域603aに書き込まれるとともに、タイ マ602の値は0にリセットされる。この処理は 立上り検出部601により矩形波信号の立上り 検出される毎に行われる。この処理が繰り し行われることで、周期データ記憶領域603a は、前回の矩形波信号の立上り検出時t1か 今回の矩形波信号の立上り検出時t2までの時 間間隔が周期データ(例えば周期δt=0.1秒)とし て書き込まれることとなる。
続いて、リセットタイミング演算部604は メモリ603の周期データ記憶領域603aに記憶さ れた周期データと、係数データ記憶領域603b 予め記憶された係数データ(例えば係数n=0.5) を基に、例えば上記第1実施形態の演算式(1) 等から通常リセットのリセットタイミングRt( =nδt+t2)を算出し、これを通常リセット時間デ ータ記憶領域603cに記憶する。但し、ここで 、基点となる時点t2が、タイマ602が0にリセ トされる時点であるため、当該基点からリ ットタイミングRtまでの時間間隔データ(例 ばnδt=0.05秒)が通常リセット時間データ記憶 域603cに書き込まれることになる。
また、第1比較部605は、タイマ602の値と、 通常リセット時間データ記憶領域603cに記憶 れている値とを随時比較し、両者の値が一 しない場合にはローレベル信号を出力し、 者の値が一致した場合にはハイレベル信号 出力する。
一方、第2比較部606は、タイマ602の値と、 強制リセット時間データ記憶領域603dに記憶 れている値とを随時比較し、両者の値が一 しない場合にはローレベル信号を出力し、 者の値が一致した場合にはハイレベル信号 出力する。
そして、論理和回路からなる出力部607は 第1比較部605又は第2比較部606からハイレベ 信号が入力されると、リセット制御部205に しリセット信号を出力する。
これにより、定期的に立上り検出部601に って矩形波信号の立上りが検出され、所定 間経過する毎に、通常リセットが実行され 。一方、強制リセット時間データ記憶領域6 03dに記憶された設定時間内に、立上り検出部 601によって矩形波信号の立上りが検出されず に、タイマ602の値がその時間を経過してしま った場合には、強制リセットが実行される。
上記構成によれば、増幅回路部201の波形 期を測定する際の時間計測、通常リセット タイミングに到達したか否かを管理するた の時間計測、強制リセットのタイミングに 達した否かを管理するための時間計測を1つ のタイマ602で行うことができる。結果として 、複数のタイマ回路を備える必要がなく、回 路規模の大型化や製造コストの増大を抑制す ることができる。勿論、強制リセットが行わ れない構成においては、強制リセットに係る 上記構成部分を省略することも可能である。
1…エンジン、10…グロープラグ、12…筒 圧検出装置、138…ピエゾ抵抗素子、201…増 回路部、202…補正回路部、205…リセット制 部、206…リセットタイミング検出部、O…基 値、P…圧力閾値、δt…波形周期、Rt…リセ トタイミング。
