KANO HAJIME (JP)
NAKAO HIDEYUKI (JP)
KAMIYAMA SUSUMU (JP)
HANDA KENICHI (JP)
JPS61161434A | 1986-07-22 | |||
JPH07248304A | 1995-09-26 | |||
JP2003344326A | 2003-12-03 | |||
JPS53110899A | 1978-09-27 |
\¥0 2020/175379 27 卩(:17 2020 /007129 請求の範囲 [請求項 1 ] 酸素濃縮器において濃縮後の酸素の濃度を測定する酸素濃度測定装 置であって、 空気に含まれる窒素を除去し、 酸素を濃縮する酸素濃縮手段によっ て酸素が濃縮された濃縮ガスを加熱する加熱部と、 前記加熱部を跨いで並んで配置され、 前記濃縮ガスの温度に基づき 出力を行う出力部と、 前記出力部における出力より、 前記濃縮ガスの熱伝導率を算出する 熱伝導率算出部と、 前記熱伝導率算出部によって算出される前記濃縮ガスの熱伝導率に 対する前記濃縮ガスに含まれる酸素の濃度を算出する酸素濃度算出部 と、 を備え、 前記濃縮ガスは、 前記酸素濃縮手段の使用が開始された初期状態に おいて、 該酸素濃縮手段によって酸素が濃縮された初期濃縮ガスと、 該酸素濃縮手段を透過した空気と、 を含み、 前記酸素濃度算出部は、 前記初期濃縮ガスにおける熱伝導率及び酸 素濃度と、 前記空気における熱伝導率及び酸素濃度と、 に基づいて、 前記濃縮ガスの熱伝導率に対する前記濃縮ガスに含まれる酸素の濃度 を算出することを特徴とする、 酸素濃度測定装置。 [請求項 2] 前記酸素濃度算出部は、 前記初期濃縮ガスにおける熱伝導率をス 3 、 酸素濃度を とし、 前記酸素濃縮手段を透過した空気における熱 伝導率をス,、 酸素濃度を(3 とし、 前記熱伝導率算出部により算出 された前記濃縮ガスの熱伝導率をス/とし、 前記濃縮ガスの酸素濃度 を〇,としたときに、 数式 (1) により を算出することを特徴と する、 請求項 1 に記載の酸素濃度測定装置。 \¥0 2020/175379 28 卩(:17 2020 /007129 [数 1 ] ^4^ ⑴ [請求項 3] 前記酸素濃度算出部は、 前記濃縮ガスにおける、 前記初期濃縮ガス と、 前記酸素濃縮手段を透過した空気との存在比率を変化させた場合 の熱伝導率及び酸素濃度の値によって算出された、 前記濃縮ガスにお ける熱伝導率と酸素濃度との対応関係を参照して、 前記濃縮ガスの酸 素濃度を算出することを特徴とする、 請求項 1 に記載の酸素濃度測定装置。 [請求項 4] 前記対応関係は、 前記濃縮ガスに含まれる前記酸素濃縮手段を透過 した空気の割合が増加することに従い、 前記濃縮ガスの熱伝導率に対 して前記濃縮ガスに含まれる酸素の濃度は単調に変化する関係を含む 請求項 3に記載の酸素濃度測定装置。 [請求項 5] 前記空気に含まれる酸素の濃度と、 前記空気の熱伝導率と、 を測定 する測定手段を更に備える、 請求項 1から 4のうち何れか 1項に記載の酸素濃度測定装置。 [請求項 6] 酸素濃縮器において濃縮後の酸素の濃度を測定する酸素濃度測定方 法であって、 空気に含まれる窒素を除去し、 酸素を濃縮する酸素濃縮手段によっ て酸素が濃縮された濃縮ガスの熱伝導率を算出する熱伝導率算出ステ ップと、 前記濃縮ガスの熱伝導率に対する前記濃縮ガスに含まれる酸素の濃 度を算出する酸素濃度算出ステップと、 を有し、 前記濃縮ガスは、 前記酸素濃縮手段の使用が開始された初期状態に おいて、 該酸素濃縮手段によって酸素が濃縮された初期濃縮ガスと、 該酸素濃縮手段を透過した空気と、 を含み、 前記酸素濃度算出ステップにおいては、 前記初期濃縮ガスにおける 〇 2020/175379 29 卩(:170? 2020 /007129 熱伝導率及び酸素濃度と、 前記空気における熱伝導率及び酸素濃度と 、 に基づいて、 前記濃縮ガスの熱伝導率に対する前記濃縮ガスに含ま れる酸素の濃度を算出することを特徴とする、 酸素濃度測定方法。 [請求項 7] 前記酸素濃度算出ステップにおいては、 前記初期濃縮ガスにおける 熱伝導率をス3、 酸素濃度を とし、 前記酸素濃縮手段を透過した 空気における熱伝導率をス^ 酸素濃度を とし、 前記熱伝導率算 出ステップにおいて算出された前記濃縮ガスの熱伝導率をス とし、 前記濃縮ガスの酸素濃度 したときに、 数式 ( 1 ) を算出することを特徴とする、 請求項 6に記載の酸素濃度測定方法。 [数 2] [請求項 8] 前記酸素濃度算出ステップにおいては、 前記濃縮ガスにおける、 前 記初期濃縮ガスと、 前記酸素濃縮手段を透過した空気との存在比率を 変化させた場合の熱伝導率及び酸素濃度の値によって算出された、 前 記濃縮ガスにおける熱伝導率と酸素濃度との対応関係を参照して、 前 記濃縮ガスの酸素濃度を算出することを特徴とする、 請求項 6に記載の酸素濃度測定方法。 |
発明の名称 : 酸素濃度測定装置及び酸素濃度測定方法
技術分野
[0001 ] 本発明は、 酸素濃度測定装置及び酸素濃度測定方法に関 する。
背景技術
[0002] 気体に含まれる成分の濃度をセンサによって 検出することが行われている 。 例えば特許文献 1では、 測定対象の気体に含まれる水素ガスの濃度を 熱流 量センサ及び圧カセンサを使用することによ って求めることが開示されてい る。 また、 特許文献 2では、 超音波を利用した気体の濃度の測定に関する 発 明が開示されている。
先行技術文献
特許文献
[0003] 特許文献 1 :特開 2 0 1 7 - 9 0 3 1 7号公報
特許文献 2 :特開 2 0 0 6 - 2 7 5 6 0 8号公報
発明の概要
発明が解決しようとする課題
[0004] ところで、 酸素濃縮器では、 大気中に含まれる酸素を濃縮するために所定 のフィルタによって大気に含まれる窒素を除 去することが行われている。 し かしながら、 フィルタの性能が経年劣化することにより、 フィルタを通過し た濃縮ガスに含まれる酸素の割合が相対的に 低下することが考えられる。 そ こで、 フィルタの交換の時期を容易に把握するため に、 特許文献 1 —2に開 示される技術 (以下、 単に従来技術という) を利用し、 フィルタを通過した 後の濃縮ガスに含まれる酸素の濃度を測定す ることが考えられる。
[0005] ここで、 フィルタを通過した濃縮ガスは、 酸素、 窒素、 そしてアルゴンな どの 3種類以上の成分が含まれることが考えられ 。 そこで、 多様な酸素濃 度の濃縮ガスの物性を従来技術によって測定 し、 酸素濃度と当該物性の測定 値との対応関係を予め記憶しておくことが考 えられる。 そして、 測定対象の 〇 2020/175379 2 卩(:170? 2020 /007129
濃縮ガスの物性を測定し、 測定された物性値に対応する酸素の濃度を、 予め 記憶しておいた対応関係を参照して求めるこ とが考えられる。
[0006] しかしながら、 このような方法の場合、 濃縮ガスの酸素濃度と物性値との 対応関係を作成するための負荷は大きいと考 えられる。 特に、 成分比の変化 に対する濃縮ガスの物性の変化に規則性が乏 しい場合、 成分比をより細かく 変化させ、 対応関係を作成する必要があるため上記の負 荷はより大きくなる 。 すなわち、 本発明者は、 特許文献 1 _ 2に開示されるセンサによって 3種 類以上の成分を含む濃縮ガスの成分濃度を測 定する場合に負荷を要するため 、 酸素濃縮器において濃縮された酸素の濃度の 測定は簡易に行うことができ ず、 よって窒素を除去するフィルタの交換の時期 を容易に把握することがで きないことを見出した。
[0007] 本発明は、 一側面では、 このような実情を鑑みてなされたものであり 、 そ の目的は、 酸素濃縮器において、 酸素が濃縮された気体に含まれる酸素の濃 度を簡易に測定することのできる技術を提供 することである。
課題を解決するための手段
[0008] 本発明は、 上述した課題を解決するために、 以下の構成を採用する。
[0009] すなわち本発明の一側面に係る酸素濃度測定 装置は、 酸素濃縮器において 濃縮後の酸素の濃度を測定する酸素濃度測定 装置であって、 空気に含まれる 窒素を除去し、 酸素を濃縮する酸素濃縮手段によって酸素が 濃縮された濃縮 ガスを加熱する加熱部と、 前記加熱部を跨いで並んで配置され、 前記濃縮ガ スの温度に基づき出力を行う出力部と、 前記出力部における出力より、 前記 濃縮ガスの熱伝導率を算出する熱伝導率算出 部と、 前記熱伝導率算出部によ って算出される前記濃縮ガスの熱伝導率に対 する前記濃縮ガスに含まれる酸 素の濃度を算出する酸素濃度算出部と、 を備え、 前記濃縮ガスは、 前記酸素 濃縮手段の使用が開始された初期状態におい て、 該酸素濃縮手段によって酸 素が濃縮された初期濃縮ガスと、 該酸素濃縮手段を透過した空気と、 を含み 、 前記酸素濃度算出部は、 前記初期濃縮ガスにおける熱伝導率及び酸素 濃度 と、 前記空気における熱伝導率及び酸素濃度と、 に基づいて、 前記濃縮ガス 〇 2020/175379 3 卩(:170? 2020 /007129
の熱伝導率に対する前記濃縮ガスに含まれ る酸素の濃度を算出することを特 徴とする、 酸素濃度測定装置である。
[0010] 当該構成によれば、 測定対象の濃縮ガスは、 酸素濃縮手段の使用が開始さ れた初期状態において該酸素濃縮手段によっ て酸素が濃縮された初期濃縮ガ スと、 該酸素濃縮手段を透過した空気 (以下、 透過空気という) とからなる ガスと考える。 ここで、 初期濃縮ガスは、 酸素濃縮手段によって空気に含ま れる窒素が除去され、 濃縮された酸素と、 濃縮前の空気に含まれるアルゴン とからなる気体である。 また、 酸素濃縮手段を透過した空気は、 酸素濃縮手 段によって窒素が除去されなかった空気であ り、 酸素、 窒素、 及びアルゴン の 3種類の成分が少なくとも含まれる。
[001 1 ] ここで、 初期濃縮ガスに含まれる濃縮された酸素とア ルゴンの成分比は、 透過空気の量に依存するものではなく、 略一定である。 よって、 初期濃縮ガ スの熱伝導率は略一定である。 つまり、 初期濃縮ガスの熱伝導率と初期濃縮 ガスに含まれる濃縮酸素の濃度との関係は、 略一定であり、 一度求めておけ ばよく、 透過空気の量が変化した場合に再度求めるこ とをせずに済む。
[0012] 一方、 透過空気に含まれる酸素、 窒素、 及びアルゴンの各成分比は、 酸素 濃縮手段によって窒素が除去される前の空気 の成分比と略同一である。 つま り、 透過空気の熱伝導率と透過空気に含まれる酸 素の濃度との関係は、 酸素 濃縮器の設置環境に存在する空気の熱伝導率 と空気に含まれる酸素の濃度の 関係ということになる。 よって、 当該関係は濃縮ガスの酸素の濃度を測定す る前に予め求めることができ、 又略一定の関係である。
[0013] よって、 当該構成によれば、 初期濃縮ガスにおける熱伝導率及び酸素濃度 、 及び透過空気における熱伝導率及び酸素濃度 に基づき、 濃縮ガスにおける 熱伝導率に対する濃縮ガスの酸素濃度を算出 することができる。 また、 酸素 濃度算出部は、 濃縮ガスに含まれる多様な濃度の酸素に対す る濃縮ガスの熱 伝導率の対応関係を予め記憶しておくことを せずに済む。 すなわち、 当該構 成によれば、 酸素濃縮器において、 濃縮ガスに含まれる酸素の濃度を簡易に 測定することができる。 〇 2020/175379 4 卩(:170? 2020 /007129
[0014] また、 当該構成によれば、 前記加熱部による加熱により生じた熱の分布 は 、 濃縮ガスが流れた場合に変化する。 よって、 濃縮ガスが流れる場合と流れ ない場合とで出力部からの出力は変化する。 また、 出力部からの出力の変化 の大きさは、 濃縮ガスの流量の大きさに関係する。 よって、 当該構成によれ ば、 出力部からの出力により濃縮ガスの流量も算 出することができる。 つま り、 当該構成によれば、 少なくとも 3つの成分を含む濃縮ガスの成分比に加 えて濃縮ガスの流量を測定できる。 すなわち、 当該構成は、 1つの装置によ り濃縮ガスの成分比と流量とを測定できるた め、 コンパクトかつ製造コスト の低い装置である。
[0015] 上記一側面に係る酸素濃度測定装置において 、 前記酸素濃度算出部は、 前 記初期濃縮ガスにおける熱伝導率をス 3 、 酸素濃度を とし、 前記酸素濃縮 手段を透過した空気における熱伝導率をス^ 酸素濃度 前記熱伝 導率算出部により算出された前記濃縮ガスの 熱伝導率をス とし、 前記濃縮ガ スの酸素濃度を〇,としたときに、 数式 (1) により を算出することを特 徴としてもよい。
[数 1 ]
[0016] 当該構成によれば、 熱伝導率算出部によって算出される濃縮ガス の熱伝導 率を算出式に代入し、 簡易に濃縮ガスに含まれる酸素の濃度を算出 すること ができる。
[0017] 上記一側面に係る酸素濃度測定装置において 、 前記酸素濃度算出部は、 前 記濃縮ガスにおける、 前記初期濃縮ガスと、 前記酸素濃縮手段を透過した空 気との存在比率を変化させた場合の熱伝導率 及び酸素濃度の値によって算出 された、 前記濃縮ガスにおける熱伝導率と酸素濃度と の対応関係を参照して 、 前記濃縮ガスの酸素濃度を算出することを特 徴としてもよい。
[0018] 当該構成によれば、 酸素濃度算出部は、 熱伝導率算出部によって算出され た濃縮ガスの熱伝導率に対して、 当該対応関係に基づき濃縮ガスに含まれる 〇 2020/175379 5 卩(:170? 2020 /007129
酸素の濃度を算出することができる。
[0019] 上記一側面に係る酸素濃度測定装置において 、 前記対応関係は、 前記濃縮 ガスに含まれる前記酸素濃縮手段を透過した 空気の割合が増加することに従 い、 前記濃縮ガスの熱伝導率に対して前記濃縮ガ スに含まれる酸素の濃度は 単調に変化する関係を含んでもよい。
[0020] 当該構成によれば、 酸素濃度算出部は、 熱伝導率算出部によって算出され た濃縮ガスの熱伝導率に対して、 当該対応関係に基づき濃縮ガスに含まれる 酸素の濃度を一対一に算出することができる 。
[0021 ] 上記一側面に係る酸素濃度測定装置において 、 前記空気に含まれる酸素の 濃度と、 前記空気の熱伝導率と、 を測定する測定手段を更に備えてもよい。
[0022] 当該構成によれば、 酸素濃度測定装置が設置される環境の変化に より酸素 濃縮器が設置される環境に存在する空気自体 の成分が変わり、 透過空気の成 分の比率が変化した場合であっても、 当該変化を測定手段によって測定し、 当該変化の測定結果を使用して濃縮ガスの酸 素濃度を算出することができる 。 つまり、 当該構成によれば、 酸素濃度測定装置が設置される環境の変化に 関わらず、 酸素濃縮器における濃縮ガスの酸素濃度を精 度高く測定すること ができる。
[0023] また、 本発明は、 方法の側面から捉えることもできる。 すなわち、 本発明 の _側面に係る酸素濃度測定方法は、 酸素濃縮器において濃縮後の酸素の濃 度を測定する酸素濃度測定方法であって、 空気に含まれる窒素を除去し、 酸 素を濃縮する酸素濃縮手段によって酸素が濃 縮された濃縮ガスの熱伝導率を 算出する熱伝導率算出ステップと、 前記濃縮ガスの熱伝導率に対する前記濃 縮ガスに含まれる酸素の濃度を算出する酸素 濃度算出ステップと、 を有し、 前記濃縮ガスは、 前記酸素濃縮手段の使用が開始された初期状 態において、 該酸素濃縮手段によって酸素が濃縮された初 期濃縮ガスと、 該酸素濃縮手段 を透過した空気と、 を含み、 前記酸素濃度算出ステップにおいては、 前記初 期濃縮ガスにおける熱伝導率及び酸素濃度と 、 前記空気における熱伝導率及 び酸素濃度と、 に基づいて、 前記濃縮ガスの熱伝導率に対する前記濃縮ガ ス 〇 2020/175379 6 卩(:170? 2020 /007129
に含まれる酸素の濃度を算出することを特 徴とする、 酸素濃度測定方法であ ってもよい。
[0024] 上記一側面に係る酸素濃度測定方法において 、 前記酸素濃度算出ステップ においては、 前記初期濃縮ガスにおける熱伝導率をス 3 、 酸素濃度を
、 前記酸素濃縮手段を透過した空気における熱 伝導率をス^ 酸素濃度 とし、 前記熱伝導率算出ステップにおいて算出され た前記濃縮ガスの熱伝導 率をス >< とし、 前記濃縮ガスの酸素濃度を としたときに、 数式 ( 1 ) によ
[0025] 上記一側面に係る酸素濃度測定方法において 、 前記酸素濃度算出ステップ においては、 前記濃縮ガスにおける、 前記初期濃縮ガスと、 前記酸素濃縮手 段を透過した空気との存在比率を変化させた 場合の熱伝導率及び酸素濃度の 値によって算出された、 前記濃縮ガスにおける熱伝導率と酸素濃度と の対応 関係を参照して、 前記濃縮ガスの酸素濃度を算出することを特 徴としてもよ い。
発明の効果
[0026] 本発明によれば、 酸素濃縮器において、 酸素が濃縮された気体に含まれる 酸素の濃度を簡易に測定することのできる技 術を提供することができる。 図面の簡単な説明
[0027] [図 1]図 1は、 実施形態に係る酸素濃度測定装置による酸素 の濃度の測定の概 要の—例を模式的に例示する。
[図 2]図 2は、 ヒータから発せられた熱がサーモパイルへ伝 わることを表す等 価回路の一例を例示する。
[図 3]図 3は、 サーモパイルの出力と、 混合ガスの熱伝導率との関係を図示し た _ 例である。
[図 4]図 4は、 混合ガスの熱伝導率と混合ガスに含まれる酸 素濃度との関係の 〇 2020/175379 7 卩(:170? 2020 /007129
概要の一例を模式的に例示する。
[図 5]図 5は、 従来技術による混合ガスに含まれる酸素濃度 の測定の概要の一 例を模式的に例示する。
[図 6]図 6は、 酸素濃度測定装置の機能ブロック図の概要の 一例を模式的に例 」、する。
[図 7]図 7は、 混合ガスに含まれる酸素と窒素の成分比を変 化させ、 定数を決 定する概要の一例を模式的に例示する。
[図 8]図 8は、 最初期の酸素濃縮ガスの酸素濃度及び最初期 の酸素濃縮ガスの 熱伝導率を測定する概要の一例を模式的に例 示する。
[図 9]図 9は、 酸素濃度測定装置の処理手順を示すフローチ ヤートの一例を模 式的に例示する。
[図 10]図 1 0は、 酸素濃度測定装置の概要の一例を模式的に例 示する。
発明を実施するための形態
[0028] 以下、 本発明の一側面に係る実施の形態 (以下、 「本実施形態」 とも表記 する) を、 図面に基づいて説明する。 ただし、 以下で説明する本実施形態は 、 あらゆる点において本発明の例示に過ぎない 。 本発明の範囲を逸脱するこ となく種々の改良や変形を行うことができる ことは言うまでもない。 つまり 、 本発明の実施にあたって、 実施形態に応じた具体的構成が適宜採用され て もよい。
[0029] § 1 適用例
図 1、 図 2を用いて、 本発明が適用される場面の一例について説明 する。 図 1は、 本実施形態に係る酸素濃度測定装置 1 による酸素の濃度の測定の概 要の—例を模式的に例示する。 図 1 に示されるように、 酸素濃度測定装置 1 は、 流管部材 2の内部を通過する混合ガス内に含まれる酸 の濃度を検出す る。 ここで、 混合ガスは、 酸素濃縮器の外部から流入し、 窒素を吸着するフ ィルタ 3を通過した気体である。 混合ガスには、 外部の空気に含まれる酸素 、 アルゴン、 及びフィルタ 3において吸着除去されなかった窒素が少な と も含まれる。 〇 2020/175379 8 卩(:170? 2020 /007129
[0030] また、 図 1 に示されるように、 酸素濃度測定装置 1は、 基板 4と、 基板 4 の上に実装される薄膜 5とを備える。 そして、 酸素濃度測定装置 1は、 薄膜 5の中央に配置されるヒータ 6を備える。 ヒータ 6は、 その上部を緩やかに 通過する混合ガスを加熱する。 また、 酸素濃度測定装置 1は、 ヒータ 6の両 脇にサーモパイル 7八、 7巳を備える。 サーモパイル 7八、 7巳は、 夫々の 両端の温度差に応じた出力を行う。
[0031 ] 図 2は、 ヒータ 6から発せられた熱がサーモパイル 7八へ伝わることを表 す熱等価回路の一例を例示する。 ヒータ 6から発せられた熱は、 混合ガスに よって運ばれ、 サーモパイル 7 の接点 8及び接点 9へ達する。 ここで、 接 点 8から接点 9へ混合ガスを介して運ばれる熱には、 混合ガスの成分比に依 存する熱抵抗が定常的に加わるものと考えら れる。 換言すれば、 混合ガスに 含まれる成分比が変化し、 混合ガスの熱抵抗が変化した場合、 接点 8の温度 と接点 9の温度との温度差も変化する。 よって、 混合ガスに含まれる成分の 比率は、 サーモパイル 7八の出力より検出される。
[0032] 本実施形態では、 フィルタ 3の経年劣化などにより変化した混合ガスを フィルタ 3が新たに設置され、 所望の通り窒素が除去されて酸素が濃縮され た最初期の酸素濃縮ガスに、 フィルタ 3を通過した外気が混合する混合ガス と仮定して評価している。
[0033] ここで、 最初期の酸素濃縮ガスの物性は、 経年した場合であっても変化し ない。 よって、 最初期の酸素濃縮ガスの熱伝導率は経年に関 わらず略一定で ある。 つまり、 最初期の酸素濃縮ガスの熱伝導率と最初期の 酸素濃縮ガスに 含まれる濃縮酸素の濃度は、 フィルタ 3が設置された直後に一度求めておけ ばよい。
[0034] また、 外気の成分比及び外気の物性も、 同様にして経年した場合であって も変化しない。 よって、 外気の熱伝導率と外気に含まれる酸素の濃度 は測定 対象の混合ガスの酸素の濃度を測定する前に 予め測定することができる。
[0035] つまり、 本実施形態では、 測定対象の混合ガス全体の物性の経年変化は 、 最初期の酸素濃縮ガスの物性及び外気の物性 の変化によるものではなく、 混 〇 2020/175379 9 卩(:170? 2020 /007129
合ガスに混入する外気の量が単調に増加す ることによるものとなる。 よって 、 混合ガス全体に含まれる酸素の濃度と混合ガ ス全体の熱伝導率との対応関 係は、 単調な変化を含む関係となる。 よって、 酸素濃度測定装置 1 によれば 、 測定対象の混合ガスの熱伝導率を算出し、 算出された混合ガスの熱伝導率 に対して、 当該対応関係に基づき、 混合ガスに含まれる酸素の濃度を一対一 に、 かつ簡易に算出することができる。 その結果、 フィルタ 3の交換の時期 を容易に把握することができる。
[0036] § 2 構成例
[ハードウェア構成]
次に、 本実施形態に係る酸素濃度測定装置の一例に ついて説明する。 図 1 に示されるように、 酸素濃度測定装置 1は、 例えば呼吸器疾患を患う患者が 使用する酸素濃縮器の内部に設けられる流管 部材 2の内部を緩やかに通過す る混合ガス内に含まれる酸素の濃度を検出す る。 ここで、 混合ガスは、 酸素 濃縮器の外部から流入し、 窒素を吸着するフィルタ 3を通過した気体である 。 混合ガスには、 外部の空気に含まれる酸素、 フィルタ 3において吸着除去 されなかった窒素、 及びアルゴンが少なくとも含まれる。
[0037] また、 図 1 に示されるように、 酸素濃度測定装置 1は、 基板 4と、 基板 4 の上に実装される薄膜 5とを備える。 そして、 酸素濃度測定装置 1は、 薄膜 5に覆われるヒータ 6を備える。 ヒータ 6は、 その上部を通過する混合ガス を加熱する。 ここで、 ヒータ 6は、 本発明の 「加熱部」 の一例である。
[0038] また、 酸素濃度測定装置 1は、 ヒータ 6の両脇にサーモパイル 7八、 7巳 を備える。 サーモパイル 7八、 7巳は、 夫々の両端の温度差に応じた出力を 行う。 また、 基板 4は、 ヒータ 6が配置され、 薄膜側に開口する空洞 2 0を 備える。 空洞 2 0の存在により、 ヒータ 6の近傍の空間には、 熱の分布が生 じる。 ここで、 サーモパイル 7八、 7巳は、 本発明の 「出力部」 の一例であ る。
[0039] ここで、 サーモパイル 7八、 7巳の上部を通過する混合ガスの流れは緩や かなので、 サーモパイル 7八、 7巳からの出力は、 混合ガスの流れがほぼ止 〇 2020/175379 10 卩(:170? 2020 /007129
まっている状態での出力となる。
[0040] また、 図 1 に示される例では、 混合ガスの流れる向きにサーモパイル 7八 とサーモパイル 7巳とが並んで設けられているが、 サーモパイル 7八とサー モパイル 7巳とは、 混合ガスの流れる向きと垂直方向に並んで設 けられても よい。
[熱伝導率測定原理]
[0041 ] 図 2に示されるように、 ヒータ 6から発せられた熱は、 薄膜 5を介してサ —モパイル 7八へ達する。 ここで、 Iを薄膜の熱抵抗とすると、 薄膜 5を介 して移動する熱には、 定常的に が加わるものと考えられる。 また、 サーモ パイル 7 の薄膜 5との片側の接点 8へ達した熱は、 サーモパイル 7 を伝 って反対側の接点 9へ達する。 ここで、 サーモパイルの熱抵抗を とすると 、 接点 8からサーモパイル 7八を伝って接点 9へ達する熱には、 定常的に 1 が加わるものと考えられる。
[0042] 一方で、 ヒータ 6から発せられた熱は、 薄膜 5とは異なり混合ガスによっ ても運ばれ、 サーモパイル 7 の接点 8及び接点 9へ達する。 ここで、 混合 ガスの熱抵抗を とすると、 接点 8から接点 9へ混合ガスを介して運ばれる 熱には、 定常的に が加わるものと考えられる。
[0043] すなわち、 サーモパイル 7八の接点 8の温度と接点 9の温度との温度差△ 丁は、 ヒータの発熱量を 丨 とすれば、 以下の式 (2) によって表される。
[数 3]
[0044] よって、 式 (2) より、 △丁を測定すれば、 熱抵抗 が求まる。 ここで、 熱抵抗 は、 混合ガスの成分比と対応した値である。 また、 熱抵抗と熱伝導 率は、 反比例の関係にある。 従って、 △丁を測定すれば、 混合ガスの熱伝導 率を求めることができる。 〇 2020/175379 1 1 卩(:170? 2020 /007129
[0045] 図 3は、 サーモパイル 7八の出力 (前述の△丁に相当) と、 混合ガスの熱 伝導率スとの関係を図示した一例である。 図 3に示されるサーモパイル 7八 の出力父と、 混合ガスの熱伝導率スとの関係に適合する下 記の式 (3) の近 似式の定数 3、 13、 〇を予め決定しておけば、 酸素と窒素の成分比が未知であ る混合ガスが流管部材 2に流れた場合であっても、 サーモパイル 7八の出力 と式 (3) より混合ガスの熱伝導率スが算出可能となる 。
ス= 3父 2 + 6父+〇 · (3)
[0046] [酸素濃度測定原理]
本実施形態では、 フィルタ 3を透過した混合ガスは、 フィルタ 3が新たに 設置され、 所望の通り窒素が除去されて酸素が濃縮され た最初期の酸素濃縮 ガスと、 フィルタ 3の経年劣化などにより窒素の吸着効率が低 し、 窒素が 除去されずにフィルタ 3を透過した外気とが混合されたガスと考え 。 つま り、 フィルタ 3の設置直後では、 フィルタ 3の窒素の吸着性能が劣化してい ないことが想定されるため、 混合ガスは最初期の酸素濃縮ガスによって占 有 される割合が多く、 外気の混合比率が小さいガスと考える。 一方、 フィルタ 3が設置されて所定の期間が経過された場合 は、 フィルタ 3の窒素の吸着 性能が劣化していることが想定されるため、 混合ガス中に占める外気の混合 比率は増しているものと考える。 ここで、 混合ガスは、 本発明の 「濃縮ガス 」 の一例である。 また、 最初期の酸素濃縮ガスは、 本発明の 「初期濃縮ガス 」 の一例である。 また、 外気は、 本発明の 「酸素濃縮手段を透過した空気」 の一例である。 また、 フィルタ 3は、 本発明の 「酸素濃縮手段」 の一例であ る。
[0047] 最初期の酸素濃縮ガスには、 所望の通り濃縮された酸素とアルゴンが含ま れる。 最初期の酸素濃縮ガスに含まれる酸素の濃度 は、 例えば 9 6 %である 。 また、 外気は、 酸素濃縮器が設置される環境に存在する空気 であって、 酸 素と窒素とアルゴンが含まれる。 そして、 外気の成分比率は、 混合ガスの測 定の前に事前に求めることができる。
[0048] ここで、 最初期の酸素濃縮ガスに含まれる濃縮された 酸素の濃度を <3 3 、 最 〇 2020/175379 12 卩(:170? 2020 /007129
初期の酸素濃縮ガスの熱伝導率をス 3 、 外気に含まれる酸素の濃度を <3 、 外 気の熱伝導率をス 13 とし、 最初期の酸素濃縮ガスに外気が (1 — X) %の割合 で混入した場合の熱伝導率をス / 、 酸素の濃度を とすれば、 下記の式 (4 ) 、 式 (5) が成り立つ。
2 X = X 2 3 + (1 — X) ス (4)
0 X = X 0 3 + ( 1 - X) C b (5)
[0049] また、 式 (4) と式 (5) とス,との関係は式 (1) の通りとなる
[数 4]
[0050] ここで、 本実施形態では、 フィルタ 3を取り付けた直後の混合ガスに含ま れる酸素濃度及び混合ガスの熱伝導率が測定 され、 それらの値が夫々最初期 の酸素濃縮ガスの 3 は、 酸素濃度測定装置 1 とは別途 設けられた酸素濃度計によって計測される。 また、 ス 3 は、 上述の式 (2) 、 式 (3) 、 図 2—図 3に示されるように、 サーモパイル 7八の出力から算出 される。 また、 フィルタ 3の経年劣化にかかわらず、 略一定で あるから、 フィルタ 3を取り付けた直後に一度測定されるだけで い。
[0051 ] _方、 外気の 及びス 13 は、 測定対象の混合ガスの測定前に事前に測定可 能であり、 また、 とス 13 との関係は、 略一定の関係である。 すなわち、 本 実施形態に係る酸素濃度測定装置 1は、 個体差や機種によりフィルタ 3を取 り付けた直後の初期濃縮ガスの成分が異なる 場合でも、 とス 3 をフィルタ 3を取り付けた直後に一度測定するだけで式 ( 1) を構築することができ、 その後測定対象の混合ガスを流管部材 2へ流す場合、 サーモパイル 7 の出 力から式 (1) を用いて混合ガスに含まれる酸素の濃度を算 出することがで きる。 つまり、 混合ガスに含まれる酸素の濃度を測定するた めに、 事前に多 様な酸素濃度に対する混合ガスの熱伝導率の 対応関係を予め記憶しておくこ とをせずに済む。 〇 2020/175379 13 卩(:170? 2020 /007129
[0052] また、 図 4は、 混合ガスの熱伝導率ス,と混合ガスに含まれ る酸素濃度 との関係の概要の一例を模式的に例示する。 本実施形態では、 測定対象の混 合ガス全体の物性の経年変化は、 最初期の酸素濃縮ガスの物性及び外気の物 性の変化によるものではなく、 混合ガスに混入する外気の量が増加すること によるものとなる。 よって、 図 4に示されるように、 混合ガス全体の熱伝導 率ス / は、 混合ガスに混入する外気 (透過空気) の量が増加するに従い (混合 ガス全体に含まれる酸素の濃度 は高から低) 、 単調に減少する対応関係と なる。 ここで、 図 4に示される対応関係は、 本発明の 「濃縮ガスに含まれる 酸素濃縮手段を透過した空気の割合が増加す ることに従い、 濃縮ガスの熱伝 導率に対して濃縮ガスに含まれる酸素の濃度 は単調に変化する関係」 の一例 である。 そして、 当該対応関係は、 最初期の酸素濃縮ガスに含まれる濃縮さ れた酸素の濃度<3 3 、 最初期の酸素濃縮ガスの熱伝導率ス 3 、 外気に含まれる 酸素の濃度<3 ^ 外気の熱伝導率ス が求まれば定まる関係である。
[0053] そして、 図 4に示されるような混合ガスの熱伝導率ス, 混合ガスに含まれ る酸素濃度 との対応関係を、 予めテーブル情報として記憶しておき、 当該 テーブル情報に基づき、 測定対象の混合ガスの熱伝導率から測定対象 の酸素 濃度を算出することができるまた、 ここでは、 混合ガスに混入する外気の量 が増加するに従い、 混合ガスの物性が単調に減少する関係を例示 しているが 、 混合ガスに混入する外気の量が増加するに従 い、 混合ガスの物性が単調に 増加する関係の場合でも、 同様にして測定される混合ガスの物性に対応 する 混合ガスに含まれる成分の濃度を一対一に求 めることができる。
[0054] 図 5は、 従来技術による混合ガスに含まれる酸素濃度 の測定の概要の一例 を模式的に例示する。 図 5に示されるように、 混合ガスの成分が 3種以上で 割合が不明であっても、 個々の製品で空気の混入割合を変化させ、 その時の 混合ガスの物性 (音速や熱伝導率など) と酸素濃度を測定すれば酸素濃度と 物性との紐付ができる。 つまり、 図 5に示されるような対応関係を予め求め ておき、 測定対象の混合ガスの熱伝導率を超音波セン サや熱式フローセンサ などにより測定し、 予め求めた対応関係を用いることで酸素濃度 は算出可能 〇 2020/175379 14 卩(:170? 2020 /007129
となる。 しかしながら、 本発明では、 式 (1 ) や図 4に示されるように、 混 合ガスの熱伝導率 A x と混合ガスに含まれる酸素濃度 C x との関係が理論的に 導出されているのに対し、 従来技術では、 図 5に示されるように実測により 対応関係を得ているに過ぎない。 よって、 従来技術では、 混合ガスに含まれ る酸素濃度を求めるために負荷を要する。
[0055] [機能構成]
次に、 酸素濃度測定装置 1の機能構成の説明を行う。 図 6は、 酸素濃度測 定装置 1の機能ブロック図の概要の一例を模式的に 示する。
[0056] 酸素濃度測定装置 1は、 制御部 1 0を備える。 制御部 1 0は、 例えば C P
U (Ce n t r a l P r o c e s s U n i t ) 、 及び ROM (R e a d O n l y Me mo r y) や RAM (R a n d om Ac c e s s Me mo r y) といった記憶装置から形成される。 制御部 1 0は、 混合ガスに含 まれる酸素と窒素の成分比を変化させた場合 のサーモパイル 7 Aの出力 Xと 、 混合ガスの熱伝導率スとの関係に適合する式 (3) の定数 a、 b、 cを、 測 定対象の混合ガスの酸素濃度の測定の前に予 め決定する。 図 7は、 混合ガス に含まれる酸素と窒素の成分比を変化させ、 定数 a、 b、 cを決定する概要の 一例を模式的に例示する。 図 7に示されるように、 窒素気体と酸素気体とが 夫々別々の流管内へ流入する。 そして、 夫々の流管に MFC (Ma s s F l ow Co n t r o l l e r) が設けられ、 窒素と酸素の流量が調整され る。 流量が調整された窒素気体及び酸素気体は、 その後合流し、 混合ガスと なって 1つの流管部材 2 Aへ流れる。 そして、 流管部材 2 Aには、 酸素濃度 測定装置 1が設けられており、 混合ガスが流れた場合のサーモパイル 7 Aの 出力が得られる。 また、 混合ガスの熱伝導率は既知のセンサによって 測定さ れる。 このようにして得られたサーモパイル 7 Aの出力と熱伝導率スとの測 定データに式 (3) が適合するように定数 a、 b、 cを調節する。
[0057] また、 制御部 1 0は、 測定対象の混合ガスの酸素濃度の測定時に、 サーモ パイル 7 Aの出力と、 予め求めておいた定数 a、 b、 cを含む式 (3) とから 混合ガスの熱伝導率を算出する。 また、 制御部 1 0は、 算出した測定対象の 〇 2020/175379 15 卩(:170? 2020 /007129
混合ガスの熱伝導率と、 式 (1) とから測定対象の混合ガスの酸素濃度を算 出する。 ここで、 制御部 1 0は、 本発明の 「熱伝導率算出部」 及び 「酸素濃 度算出部」 の一例である。 また、 制御部 1 〇は、 ヒータ 6に所定の電圧を印 加し、 発熱させる。
[0058] また、 酸素濃度測定装置 1は、 計測部 1 1 を備える。 計測部 1 1は、 セン サ部 1 2を備える。 センサ部 1 2は、 流管部材 2に設けられるサーモパイル 7八、 7巳の出力を取得する。
[0059] また、 酸素濃度測定装置 1は、 第一記憶部 1 3を備える。 第一記憶部 1 3 は、 上述の式 (3) の定数 3、 13、 〇の値を記憶する。
[0060] また、 酸素濃度測定装置 1は、 第二記憶部 1 4を備える。 第二記憶部 1 4 は、 最初期の酸素濃縮ガスの酸素濃度<3 3 及び最初期の酸素濃縮ガスの熱伝導 率ス 3 を記憶する。 図 8は、 最初期の酸素濃縮ガスの酸素濃度<3 3 及び最初期 の酸素濃縮ガスの熱伝導率ス 3 を測定する概要の一例を模式的に例示す る。 図 8に示されるように、 酸素濃縮器にフィルタ 3を取り付けた直後にフィルタ 3及び酸素濃度測定装置 1 を通過した混合ガスを既知の熱伝導率測定セ ンサ によって測定し、 測定された熱伝導率を最初期の酸素濃縮ガス の熱伝導率ス 3 とする。 また、 当該混合ガスに含まれる酸素の濃度を既知の 酸素濃度計によ って測定し、 測定された酸素濃度を最初期の酸素濃縮ガス の酸素濃度<3 3 とす る。 ここで、 最初期の酸素濃縮ガスの熱伝導率ス 3 は、 熱伝導率測定センサに よる測定ではなく、 サーモパイル 7八の出力と、 式 (3) とを使用して算出 されてもよい。
[0061 ] また、 第二記憶部 1 4は、 外気の酸素濃度<3 及び外気の熱伝導率ス 13 を記 憶する。 外気の酸素濃度<3 及び外気の熱伝導率ス 13 は、 酸素濃縮器が設置さ れる環境の空気の酸素濃度及び熱伝導率であ るから、 混合ガスの測定前に事 前に測定される。
[0062] また、 酸素濃度測定装置 1は、 入力部 1 5を備える。 入力部 1 5は、 サー モパイル 7八の出力から混合ガスに含まれる酸素の濃 を算出するために必 要な既知の情報が入力される。 例えば、 酸素濃縮器が設置される環境の空気 〇 2020/175379 16 卩(:170? 2020 /007129
の熱伝導率 (外気の熱伝導率ス 、 及び当該空気に含まれる酸素の濃度 (外 気の酸素濃度<3 などの情報である。
[0063] また、 酸素濃度測定装置 1は、 出力部 1 6を備える。 酸素濃度測定装置 1 が表示部 (例えばディスプレイ) を備える場合、 出力部 1 6は、 算出された 混合ガスに含まれる酸素の濃度を表示部に表 示する。
[0064] § 3 動作例
次に、 酸素濃度測定装置 1の動作例を説明する。 図 9は、 酸素濃度測定装 置 1の処理手順を示すフローチヤートの一例を 式的に例示する。 なお、 以 下で説明する処理手順は一例に過ぎず、 各処理は可能な限り変更されてよい 。 また、 以下で説明する処理手順について、 実施の形態に応じて、 適宜、 ス デップの省略、 置換、 及び追加が可能である。
[0065] (ステップ 3 1 0 1)
ステップ 3 1 0 1 においては、 酸素濃縮器の外部から流入した空気がフィ ルタ 3を通過する。 空気には、 酸素、 窒素、 及びアルゴンの少なくとも 3種 類の成分が含まれている。 空気がフィルタ 3を通過する際に空気の中から窒 素が除去される。 そして、 窒素が除去された空気 (測定対象の混合ガス) が 流管部材 2の内部を流れる。 また、 流管部材 2においては、 ヒータ 6に制御 部 1 0によって所定の電圧が印加され、 ヒータ 6の近傍に熱の分布が生じて いる。 そして、 測定対象の混合ガスは、 当該熱の分布が生じている部分を通 過する。 そして、 センサ部 1 2が、 測定対象の混合ガスが流れている状態で サーモパイル 7八、 7巳の出力を取得する。
[0066] また、 入力部 1 5が、 サーモパイル 7八の出力から混合ガスに含まれる酸 素の濃度を算出するために必要な既知の情報 の入力を受け付ける。 受け付け られる情報は、 例えば、 外気の熱伝導率ス 及び外気の酸素濃度<3 などの 情報である。 入力された外気の熱伝導率ス 及び外気に含まれる酸素濃度 は、 第二記憶部 1 4によって記憶される。 また、 最初期の酸素濃縮ガスの酸 素濃度<3 3 及び最初期の酸素濃縮ガスの熱伝導率ス 3 は、 上述の通りに事前に 測定されて入力される。 そして、 最初期の酸素濃縮ガスの酸素濃度<3 3 及び最 〇 2020/175379 17 卩(:170? 2020 /007129
初期の酸素濃縮ガスの熱伝導率ス 3 も同様に第二記憶部 1 4によって記憶され る。 また、 式 (3) の定数 3、 13、 0の値も上述の通りに測定対象の混合ガス の測定の前に決定され、 第一記憶部 1 3によって記憶される。
[0067] (ステップ 3 1 0 2)
ステップ 3 1 0 2においては、 制御部 1 0が、 取得したサーモパイル 7八 の出力と、 第一記憶部 1 3に記憶される定数 3、 匕、 〇と、 式 (3) とから測 定対象の混合ガスの熱伝導率ス を算出する。
[0068] (ステップ 3 1 0 3)
ステップ 3 1 0 3においては、 制御部 1 0が、 算出した測定対象の混合ガ スの熱伝導率と、 第二記憶部 1 4に記憶される最初期の酸素濃縮ガスの酸素 濃度〇 最初期の酸素濃縮ガスの熱伝導率ス 3 、 外気の酸素濃度<3 ^ 及び外 気の熱伝導率ス 13 と、 式 (1) とから測定対象の混合ガスに含まれる酸素の 濃 度〇,を算出する。
[0069] ここで、 式 (1) を使用せずに、 第二記憶部が、 図 4に示されるような混 合ガスの熱伝導率ス と混合ガスに含まれる酸素濃度<3 との対応関係を予め テーブル情報として記憶しておき、 制御部 1 0は、 算出した混合ガスの熱伝 導率ス と、 当該テーブル情報から混合ガスの酸素濃度< 3 を算出してもよい
[0070] (ステップ 3 1 0 4)
ステップ 3 1 0 4においては、 出力部 1 6が算出された酸素の濃度を、 表 示部を介して外部へ表示する。
[0071 ] [作用 ·効果]
上記のような酸素濃度測定装置 1 によれば、 測定対象の混合ガスは、 フィ ルタ 3が新たに設置され、 所望の通り窒素が除去されて酸素が濃縮され た最 初期の酸素濃縮ガスと、 外気とからなるガスと考える。 ここで、 最初期の酸 素濃縮ガスの酸素とアルゴンとの成分比は、 外気の量に依存するものではな く、 略一定である。 よって、 最初期の酸素濃縮ガスの熱伝導率ス 3 は略一定で ある。 つまり、 最初期の酸素濃縮ガスの熱伝導率ス 3 と最初期の酸素濃縮ガス 〇 2020/175379 18 卩(:170? 2020 /007129
に含まれる濃縮酸素の濃度 との関係は、 略一定であり、 一度求めておけば よく、 外気の量が変化した場合に再度求めることを せずに済む。
[0072] 一方、 外気に含まれる酸素、 窒素、 及びアルゴンの各成分比は、 フィルタ
3によって窒素が除去される前の空気の成分 と略同一である。 つまり、 外 気の熱伝導率ス と外気に含まれる酸素の濃度<3 との関係は、 酸素濃縮器の 設置環境に存在する空気の熱伝導率と空気に 含まれる酸素の濃度の関係とい うことになる。 よって、 当該関係は測定対象の混合ガスの酸素の濃度 <3 を測 定する前に予め求めることができ、 又略一定の関係である。
[0073] よって、 上記の酸素濃度測定装置 1 によれば、 最初期の酸素濃縮ガスの熱 伝導率ス 3 、 最初期の酸素濃縮ガスに含まれる濃縮酸素の 濃度(3 3 、 外気の熱 伝導率ス ^ 及び外気に含まれる酸素の濃度(3 を測定対象の混合ガスの測定 の前に求め、 式 (1) を構築することができる。 そして、 式 (1) へ測定対 象の混合ガスの熱伝導率ス / が代入され、 混合ガスに含まれる酸素の濃度〇, が簡易に算出可能となる。
[0074] また、 上記の酸素濃度測定装置 1 によれば、 最初期の酸素濃縮ガスの熱伝 導率ス 3 、 最初期の酸素濃縮ガスに含まれる濃縮酸素の 濃度(3 3 、 外気の熱伝 導率ス ^ 及び外気に含まれる酸素の濃度(3 を測定対象の混合ガスの測定の 前に求め、 図 4に示される単調に変化する対応関係を含む ーブル情報を記 憶しておくこともできる。 そして、 当該テーブル情報を参照して測定対象の 混合ガスの熱伝導率ス に対する、 混合ガスに含まれる酸素の濃度 が一対 —に算出される。
[0075] すなわち、 上記の酸素濃度測定装置 1は、 混合ガスに含まれる多様な濃度 の酸素に対する混合ガスの熱伝導率の対応関 係を予め記憶しておくことをせ ずに測定対象の混合ガスの酸素の濃度 を算出可能である。 すなわち、 上記 のような酸素濃度測定装置 1 によれば、 酸素濃縮器において、 フィルタ 3を 通過し、 酸素が濃縮された混合ガスに含まれる当該酸 素の濃度を簡易に測定 することができる。 よって、 フィルタ 3の交換の時期を容易に把握すること ができる。 〇 2020/175379 19 卩(:170? 2020 /007129
[0076] また、 上記のような酸素濃度測定装置 1 によれば、 ヒータ 6による加熱に より生じた熱の分布は、 混合ガスが流れた場合に変化する。 よって、 混合ガ スが流れる場合と流れない場合とでサーモパ イル 7 、 7巳からの出力は変 化する。 また、 サーモパイル 7八、 7巳からの出力の変化の大きさは、 混合 ガスの流量の大きさに関係する。 よって、 上記の酸素濃度測定装置 1 によれ ば、 サーモパイル 7八、 7巳からの出力により混合ガスの流量も算出 るこ とができる。 つまり、 上記のような酸素濃度測定装置 1 によれば、 酸素、 窒 素、 及びアルゴンの少なくとも 3つの成分を含む混合ガスの成分比に加えて 混合ガスの流量を測定できる。 すなわち、 上記の酸素濃度測定装置 1は、 1 つの装置により混合ガスの成分比と流量とを 測定できるため、 コンパクトか つ製造コストの低い装置である。
[0077] § 4 変形例
以上、 本発明の実施の形態を詳細に説明してきたが 、 前述までの説明はあ らゆる点において本発明の例示に過ぎない。 本発明の範囲を逸脱することな く種々の改良や変形を行うことができること は言うまでもない。 例えば、 以 下のような変更が可能である。 なお、 以下では、 上記実施形態と同様の構成 要素に関しては同様の符号を用い、 上記実施形態と同様の点については、 適 宜説明を省略した。 以下の変形例は適宜組み合わせ可能である。
[0078] < 4 . 1 >
上記の実施形態では、 外気は酸素濃縮器が設置された環境における 空気で あるため、 外気の酸素濃度 <3 及び外気の熱伝導率ス 13 は、 混合ガスに含ま れる酸素濃度の測定前に測定可能であり、 当該情報は、 酸素濃度を測定する 前に入力部 1 5を介して入力されていた。 しかし、 酸素濃縮器の設置環境が 変化し、 設置環境の空気の成分比率が変化する場合が ある。 または、 酸素濃 縮器の設置環境の空気の物性が不明であり、 外気の酸素濃度 <3 及び外気の 熱伝導率ス が不明である場合が考えられる。
[0079] 図 1 0は、 上記のような場合に、 外気の熱伝導率及び外気の酸素濃度を測 定する概要の一例を模式的に例示する。 図 1 0に示されるように、 外気の熱 〇 2020/175379 20 卩(:170? 2020 /007129
伝導率を測定する熱伝導率測定センサ 3 0、 及び外気の酸素濃度を測定する 酸素濃度計 3 1 を酸素濃度測定装置 1 とは別に設ける。 そして、 外気とな る酸素濃縮器の設置環境に存在する空気を酸 素濃度測定装置 1 のフィルタ 3を通過させずに熱伝導率測定センサ 3 0へ流入させる。 そして、 外気の熱 伝導率ス,は、 熱伝導率測定センサ 3 0によって測定される。 また、 熱伝導率 測定センサ 3 0から流出した外気の酸素濃度 は、 酸素濃度計 3 1 によって 測定される。 このように測定対象の混合ガスを測定する前 に、 外気に含まれ る酸素濃度 <3 及び外気の熱伝導率ス 13 は、 酸素濃度測定装置 1 とは別手段 によって一時的に測定されてもよい。 そして、 測定された酸素濃度 <3 及び外 気の熱伝導率ス は、 上記と同様に測定対象の混合ガスに含まれる 酸素濃度を 算出する場合に使用される。
[0080] [作用 ·効果]
上記のような酸素濃度測定装置 1 は、 酸素濃縮器の設置環境の変化によ り設置環境に存在する空気自体の成分が変わ り、 外気の成分の比率が変化し た場合、 又は酸素濃縮器の設置環境の空気の物性が不 明である場合であって も、 別の測定手段によって測定された外気の酸素 濃度 <3 ^ 及び外気の熱伝導 率ス を取得することができる。 そして、 取得した〇 及びス 13 に基づき式 ( 1) を更新することができる。 また、 更新された式 (1) に基づき、 混合ガ スに含まれる酸素濃度を算出することができ る。 また、 図 4に示される対応 関係を更新することもできる。 つまり、 上記の酸素濃度測定装置 1 八は、 酸 素濃縮器の設置環境の変化に関わらず、 測定対象の混合ガスの酸素の濃度を 精度高く測定することができる。
[0081 ] < 4 . 2 >
上記の酸素濃度測定装置 1は、 酸素と窒素とアルゴンの 3つの成分を少な くとも含む空気における酸素濃度を測定した が、 測定対象は空気に含まれる 酸素濃度に限定されない。 本実施形態に係る酸素濃度測定装置 1は、 例えば 、 3種類の成分 、 巳及び(3を少なくとも含む混合ガスにおい 、 成分八、 巳及び(3の何れか 1つの成分の濃度を測定してもよい。 また、 混合ガスに含 〇 2020/175379 21 卩(:170? 2020 /007129
まれる成分八と成分巳との比率が略同一で ある場合、 成分八と成分巳とを一 つの成分とみなし、 混合ガスを 2成分として成分 巳あるいは成分(3の濃度 を検出してもよい。 この場合、 酸素濃度測定装置 1 巳は、 成分 巳と成分〇 との成分比を変化させた混合ガスを流管部材 2の内部へ流入させる。 そして 、 当該成分比に応じたサーモパイル 7八の出力を測定し、 成分比とサーモパ イル 7八の出力との対応関係を記憶しておく。 そして、 酸素濃度測定装置 1 巳は、 測定対象の混合ガスを流管部材に流した場合 に、 サーモパイル 7八か ら出力される出力値と、 当該対応関係とから、 成分八巳あるいは成分(3の濃 度を算出してもよい。
[0082] [作用 ·効果]
上記のような酸素濃度測定装置 1 巳によれば、 混合ガスに含まれる成分八 及び成分巳の比率が略同一である場合に、 より簡易に成分 巳あるいは成分 〇の濃度を算出することができる。
[0083] < 4 . 3 >
上記の酸素濃度測定装置 1が測定する混合ガスに含まれる酸素、 窒素、 及 びアルゴンの熱伝導率は夫々異なる。 しかし、 混合ガスに含まれる少なくと も 3つの成分 、 巳、 0のうち、 成分 と巳の熱伝導率が略同一であり、 成 分八と(3の熱伝導率が異なる場合、 混合ガスは、 異なる熱伝導率の 2つの成 分からなるガスと仮定することができる。 そこで、 酸素濃度測定装置 1 〇は 、 成分 、 巳、 及び <3との成分比を変化させた混合ガスを流管 材 2の内部 へ流入させる。 そして、 当該成分比に応じたサーモパイル 7 の出力を測定 し、 成分比とサーモパイル 7八の出力との対応関係を記憶しておく。 このよ うな酸素濃度測定装置 1 <3は、 測定対象の混合ガスを流管部材に流した場合 に、 サーモパイル 7八から出力される出力値と、 当該対応関係とから、 成分 〇の濃度を算出することができる。
[0084] [作用 ·効果]
上記のような酸素濃度測定装置 1 <3によれば、 混合ガスに含まれる少なく とも 3つの成分 、 巳、 0のうち、 成分 と巳の熱伝導率が略同一であり、 〇 2020/175379 22 卩(:170? 2020 /007129
成分 と(3の熱伝導率が異なる場合に、 より簡易に成分 <3の濃度を測定する ことができる。
[0085] < 4 . 4 >
上記の酸素濃度測定装置 1 によって測定される混合ガスが少なくとも 3つ の成分 、 巳、 0を含む場合であって、 成分 <3の含有率に 0の熱伝導率を乗 じた値が、 混合ガス全体の熱伝導率に対して極端に小さ い場合、 成分 <3を無 視し、 混合ガスが成分八と成分巳との 2つの成分からなるガスと仮定しても よい。 つまり、 成分〇の変化による影響が小さい場合に、 混合ガスを成分八 と成分巳からなるガスと仮定してもよい。 このような場合、 酸素濃度測定装 置 1 口は、 成分 と成分巳との成分比を変化させた混合ガスを 流管部材 2の 内部へ流入させる。 そして、 当該成分比に応じたサーモパイル 7八の出力を 測定し、 成分比とサーモパイル 7八の出力との対応関係を記憶しておく。 そ して、 酸素濃度測定装置 1 口は、 測定対象の混合ガスを流管部材 2に流した 場合に、 サーモパイル 7八から出力される出力値と、 当該対応関係とから、 成分 又は成分巳の濃度を算出してもよい。
[0086] [作用 ·効果]
上記のような酸素濃度測定装置 1 口によれば、 成分 <3の変化による影響が 小さい場合に、 3種類の成分 、 巳、 0を含む混合ガスの成分 又は成分巳 の濃度をより簡易に測定することができる。
[0087] < 4 . 5 >
また、 上記の酸素濃度測定装置 1では、 第一記憶部 1 3が、 制御部 1 0に よって算出されたサーモパイル 7八の出力と混合ガスの熱伝導率を表す式 ( 3) の定数 3、 匕、 〇の値を記憶している。 そして、 第二記憶部 1 4が、 測定 された最初期の酸素濃縮ガスの酸素濃度 <3 3 及び最初期の酸素濃縮ガスの熱伝 導率ス 3 を記憶している。 また、 第二記憶部 1 4は、 外気の酸素濃度 及び 外気の熱伝導率ス 1 ^も記憶している。 しかし、 酸素濃度測定装置 1 巳は、 サー モパイル 7 から出力される電気信号を直接混合ガスの成 分比に変換する数 値を記憶してもよい。 〇 2020/175379 23 卩(:170? 2020 /007129
[0088] [作用 ·効果]
このような酸素濃度測定装置 1 巳によっても、 サーモパイル 7八から出力 を使用して測定対象の混合ガスに含まれる酸 素濃度は算出される。 また、 〇1\/1や 1\/1などの記憶装置に記憶される情報量は削 される。 よって、 記 憶装置の容量を減らすことができる。
[0089] 以上で開示した実施形態はそれぞれ組み合わ せる事ができる。
[0090] なお、 以下には本発明の構成要件と実施例の構成と を対比可能とするため に、 本発明の構成要件を図面の符号付きで記載し ておく。
<付記 1 >
酸素濃縮器において濃縮後の酸素の濃度を測 定する酸素濃度測定装置 ( 1
、 1 八) であつて、
空気に含まれる窒素を除去し、 酸素を濃縮する酸素濃縮手段 (3) によっ て酸素が濃縮された濃縮ガスを加熱する加熱 部 (6) と、
前記加熱部 (6) を跨いで並んで配置され、 前記濃縮ガスの温度に基づき 出力を行う出力部 (7八、 7巳) と、
前記出力部 (7 、 7巳) における出力より、 前記濃縮ガスの熱伝導率を 算出する熱伝導率算出部 (1 0) と、
前記熱伝導率算出部 (1 0) によって算出される前記濃縮ガスの熱伝導率 に対する前記濃縮ガスに含まれる酸素の濃度 を算出する酸素濃度算出部 ( 1 0) と、 を備え、
前記濃縮ガスは、 前記酸素濃縮手段 (3) の使用が開始された初期状態に おいて、 該酸素濃縮手段 (3) によって酸素が濃縮された初期濃縮ガスと、 該酸素濃縮手段 (3) を透過した空気と、 を含み、
前記酸素濃度算出部 (1 0) は、 前記初期濃縮ガスにおける熱伝導率及び 酸素濃度と、 前記空気における熱伝導率及び酸素濃度と、 に基づいて、 前記 濃縮ガスの熱伝導率に対する前記濃縮ガスに 含まれる酸素の濃度を算出する ことを特徴とする、
酸素濃度測定装置 (1、 1 八) 。 20/175379 24 卩(:170? 2020 /007129
<付記 2 >
前記酸素濃度算出部 (1 0) は、 前記初期濃縮ガスにおける熱伝導率をス 3 、 酸素濃度を とし、 前記酸素濃縮手段 (3) を透過した空気における熱伝 導率をス 酸素濃度を(3 とし、 前記熱伝導率算出部 (1 0) により算出さ れた前記濃縮ガスの熱伝導率をス / とし、 前記濃縮ガスの酸素濃度を とし たときに、 数式 (1) により を算出することを特徴とする、
付記 1 に記載の酸素濃度測定装置 ( 1、 1 八) 。
[数 5]
<付記 3 >
前記酸素濃度算出部 (1 0) は、 前記濃縮ガスにおける、 前記初期濃縮ガ スと、 前記酸素濃縮手段 (3) を透過した空気との存在比率を変化させた場 合の熱伝導率及び酸素濃度の値によって算出 された、 前記濃縮ガスにおける 熱伝導率と酸素濃度との対応関係 (図 4) を参照して、 前記濃縮ガスの酸素 濃度を算出することを特徴とする、
付記 1 に記載の酸素濃度測定装置 ( 1、 1 八) 。
<付記 4 >
前記対応関係 (図 4) は、 前記濃縮ガスに含まれる前記酸素濃縮手段 (3 ) を透過した空気の割合が増加することに従い 、 前記濃縮ガスの熱伝導率に 対して前記濃縮ガスに含まれる酸素の濃度は 単調に変化する関係を含む、 付記 3に記載の酸素濃度測定装置 (1、 1 八) 。
<付記 5 >
前記空気に含まれる酸素の濃度と、 前記空気の熱伝導率と、 を測定する測 定手段 (3 0、 3 1) を更に備える、
付記 1から 4のうち何れか 1項に記載の酸素濃度測定装置 (1) 。
<付記 6 >
酸素濃縮器において濃縮後の酸素の濃度を測 定する酸素濃度測定方法であ 20/175379 25 卩(:170? 2020 /007129 つて、
空気に含まれる窒素を除去し、 酸素を濃縮する酸素濃縮手段 (3) によっ て酸素が濃縮された濃縮ガスの熱伝導率を算 出する熱伝導率算出ステップ ( 3 1 0 2) と、
前記濃縮ガスの熱伝導率に対する前記濃縮ガ スに含まれる酸素の濃度を算 出する酸素濃度算出ステップ (3 1 0 3) と、 を有し、
前記濃縮ガスは、 前記酸素濃縮手段 (3) の使用が開始された初期状態に おいて、 該酸素濃縮手段 (3) によって酸素が濃縮された初期濃縮ガスと、 該酸素濃縮手段 (3) を透過した空気と、 を含み、
前記酸素濃度算出ステップ (3 1 0 3) においては、 前記初期濃縮ガスに おける熱伝導率及び酸素濃度と、 前記空気における熱伝導率及び酸素濃度と 、 に基づいて、 前記濃縮ガスの熱伝導率に対する前記濃縮ガ スに含まれる酸 素の濃度を算出することを特徴とする、
酸素濃度測定方法。
<付記 7 >
前記酸素濃度算出ステップ (3 1 0 3) においては、 前記初期濃縮ガスに おける熱伝導率をス 3 、 酸素濃度を とし、 前記酸素濃縮手段 (3) を透過 した空気における熱伝導率をス^ 酸素濃度を 前記熱伝導率算出ス テップ (3 1 0 2) において算出された前記濃縮ガスの熱伝導率 をス,とし、 前記濃縮ガスの酸素濃度を としたときに、 数式 (1) により を算出す ることを特徴とする、
付記 6に記載の酸素濃度測定方法。
[数 6]
<付記 8 >
前記酸素濃度算出ステップ (3 1 0 3) においては、 前記濃縮ガスにおけ る、 前記初期濃縮ガスと、 前記酸素濃縮手段 (3) を透過した空気との存在 〇 2020/175379 26 卩(:170? 2020 /007129
比率を変化させた場合の熱伝導率及び酸素 濃度の値によって算出された、 前 記濃縮ガスにおける熱伝導率と酸素濃度との 対応関係 (図 4) を参照して、 前記濃縮ガスの酸素濃度を算出することを特 徴とする、
付記 6に記載の酸素濃度測定方法。
符号の説明
[0091] 1、 1 、 1 巳、 1 〇、 1 0、 1 巳 :酸素濃度測定装置
2、 2 :流管部材
3 : フィルタ
4 :基板
5 :薄膜
6 : ヒータ
7八、 7巳 :サーモパイル
8 :接点
9 :接点
1 0 :制御部
1 1 :計測部
1 2 :センサ部
1 3 :第一記憶部
1 4 :第二記憶部
1 5 :入力部
1 6 :出力部
20 :空洞
30 :熱伝導率測定センサ
3 1 :酸素濃度計