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Patent Searching and Data


Title:
PACKING METHOD AND PACKAGE FOR FIBERS FOR ARTIFICIAL HAIR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078298
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a packing method which can enhance packing efficiency of fibers for artificial hair. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] A packing method for fibers for artificial hair which can bring the fibers for artificial hair into a compressed state with a reduced volume in an airtight container. In the packing method, compression of the fibers for artificial hair can be performed by deaerating the airtight container. Deaeration can be carried out by sucking air from the airtight container and/or discharging air from the airtight container by imparting an external force thereto.

Inventors:
KIMURA TOMOHIRO (JP)
HOSHINO YUKIHISA (JP)
TANOWAKI TOMIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072259
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
December 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
DENKI KAGAKU KOGYO KK (JP)
KIMURA TOMOHIRO (JP)
HOSHINO YUKIHISA (JP)
TANOWAKI TOMIKO (JP)
International Classes:
B65D81/20; A41G3/00; B65D85/07
Foreign References:
JP2002225935A2002-08-14
JP2006517896A2006-08-03
Attorney, Agent or Firm:
WATANABE, Kaoru (SUCCESS-SENGAKUJI BLDG. 3F 2-20-29, Takanawa, Minato-k, Tokyo 74, JP)
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Claims:
 人工毛髪用繊維を、気密性容器内において圧縮減容された状態とする人工毛髪用繊維の梱包方法。
 前記気密性容器からの脱気によって、前記人工毛髪用繊維の圧縮を行うことを特徴とする請求の範囲第1項記載の梱包方法。
 前記気密性容器内の空気を吸引することにより、及び/又は、前記気密性容器に対し外力を付与して該気密性容器内の空気を排出することにより、前記脱気を行うことを特徴とする請求の範囲第2項記載の梱包方法。
 圧縮減容後の人工毛髪繊維の梱包体内の真空度が、3~95KPaであることを特徴とする請求の範囲第3項記載の梱包方法。
 前記外力が、0.05~25KPaであることを特徴とする請求の範囲第3項又は第4項に記載の梱包方法。
 圧縮減容後の人工毛髪繊維の梱包体の容積が、0.002~3.5m 3 であることを特徴とする請求の範囲第3項~第5項のいずれか一項に記載の梱包方法。
 圧縮減容後の人工毛髪繊維の梱包体が、縦辺が300~1500mm、横辺が300~1500mm、高さが30~1500mmの略直方体であることを特徴とする請求の範囲第3項~第6項のいずれか一項に記載の梱包方法。
 人工毛髪用繊維を、直径が、前記略直方体の縦辺又は横辺のうち短いほうの辺の1/10~8/10とされた円形状に振り込んで、前記気密性容器内に投入することを特徴とする請求の範囲第7項記載の梱包方法。
 人工毛髪用繊維を、1/2.5~1/1.1に減容することを特徴とする請求の範囲第3項~第8項のいずれか一項に記載の梱包方法。
 気密性容器内において圧縮減容されていることを特徴とする人工毛髪用繊維の梱包体。
 請求の範囲第10項記載の梱包体から得られる人工毛髪用繊維。
 請求の範囲第11項記載の人工毛髪用繊維を用いてなる頭髪装飾品。
Description:
人工毛髪用繊維の梱包方法及び 包体

 本発明は、人工毛髪用繊維の梱包方法及 梱包体等に関する。より詳しくは、人工毛 用繊維を、気密性容器内において圧縮減容 れた状態とする梱包方法等に関する。

 かつら(ウィッグ)、ヘアピース、ブレー 、エクステンション、ウイービングなどの 工毛髪製品に、人髪に近い自然な質感や優 た美容特性を付与するため、従来、人工毛 用繊維の断面形状や繊度、素材等に関し、 々な工夫がなされてきている。

 例えば、特許文献1には、人工毛髪用繊維 の断面形状に関し、適度に艶が消え、嵩高性 も良好で、人毛に近い繊維を提供することを 目的として、断面が2個以上の円又は扁平円 部分的に重ね合わさるか、又は2個以上の円 は扁平円が互いに接した形状であって、か 前記円又は扁平円の周縁に少なくとも1つの 凸部及び/又は凹部を有する形状である異形 面繊維が開示されている。

 また、特許文献2には、人工毛髪用繊維の 繊度及び素材に関し、人工毛髪として使用し た場合に広範なスタイルをカバーできる人工 毛髪用繊維を提供することを目的として、所 定の組成からなる単繊維の繊度が30~85dtexであ るアクリル系繊維と、単繊維の繊度が30~85dtex の塩化ビニル系繊維を所定割合で混合した人 工毛髪用繊維が開示されている。特許文献3 は、嵩高性とソフト感をバランスよく備え 人工毛髪用繊維束を提供することを目的と て、塩化ビニル系樹脂の中空繊維と非中空 維とを混合した人工毛髪用繊維束が開示さ ている。

 このような人工毛髪用繊維の断面形状や 度、素材等に関する改良に伴い、主に人工 髪用繊維の嵩高性に起因して、製品梱包率 低下という新たな問題が生じてきている。

 従来、人工毛髪用繊維は、繊維束(トウ) 箱詰したかたちで梱包されるのが一般的で る。紡糸工程、延伸工程、熱弛緩工程等を て得られた繊維束をシュートから容器内へ り落として充填する方法(「振り込み」と呼 れる方法)が採用されている。

 振り込みは、通常、シュートと容器をと に回転させながら行なわれる。シュート及 容器の回転方法には、種々の方法が採用さ ている。例えば、シュートを繊維束の落下 置が容器の中心からやや外れた位置を中心 した小円を描くように回転させ、この状態 さらに容器を回転させる。これにより、繊 束の落下位置を容器と中心を一にする大円 描くように移動させ、繊維束を容器内に均 に堆積させることができる。

 しかしながら、このような振り込みを行っ のみでは、繊維束が容器内に著しく嵩張っ 状態で堆積することとなり、梱包効率がよ ない。このため、従来、繊維材料の梱包効 を高めることを目的として、容器内に堆積 た繊維材料を押さえ付けて圧縮することが われている。特許文献4には、堆積した炭素 繊維材料フィラメントを圧縮する圧縮部材を 有する炭素繊維材料フィラメントの詰込み装 置が開示されている。

特開平10-168647号公報

特開2002-227020号公報

特開2007-9336号公報

特開2001-89030号公報

 特許文献4に開示される詰込み装置によれ ば、振り込み後の繊維材料を押さえ付けて圧 縮することにより、繊維材料の梱包効率を高 めることが可能である。

 しかし、上記詰込み装置が対象とする炭 繊維材料フィラメントと異なり、一定総繊 になるよう数万本の単繊維が束ねられた状 にある人工毛髪用繊維束では、糸束の反発 が強いため、このような押さえ付けによる 縮効果は得にくい。また、過度に押さえ付 た場合には、内圧によって容器が破損する それも生じ得る。通常、人工毛髪用繊維の 包には段ボールが用いられるため、容器の 損は特に問題となり得る。

 そこで、本発明は、人工毛髪用繊維の梱 効率を高めることが可能な新たな梱包方法 提供することを主な目的とする。

 上記課題解決のため、本発明は、人工毛髪 繊維を、気密性容器内において圧縮減容さ た状態とする人工毛髪用繊維の梱包方法を 供する。
 この梱包方法において、前記人工毛髪用繊 の圧縮は、前記気密性容器からの脱気によ て行うことができる。
 前記脱気は、前記気密性容器内の空気を吸 することにより、及び/又は、前記気密性容 器に対し外力を付与して該気密性容器内の空 気を排出することにより行うことができる。
 この梱包方法において、気密性容器内の空 を吸引することにより圧縮を行う場合、圧 減容後の人工毛髪繊維の梱包体内の真空度 、3~95KPaとされることが好適となる。また、 気密性容器に外力を付与して気密性容器内の 空気を排出することにより圧縮を行う場合、 外力は、0.05~25KPaとされることが好適となる
 この梱包方法において、圧縮減容後の人工 髪繊維の梱包体の容積は、0.002~3.5m 3 が好適であり、圧縮減容後の人工毛髪繊維の 梱包体の形状は、縦辺が300~1500mm、横辺が300~1 500mm、高さが30~1500mmの略直方体であることが 適である。さらに、圧縮減容後の人工毛髪 維の梱包体を上記略直方体とする場合には 人工毛髪用繊維を、直径が、前記略直方体 縦辺又は横辺のうち短いほうの辺の1/10~8/10 された円形状に振り込んで、前記気密性容 内に投入することが好ましい。
 この梱包方法においては、人工毛髪用繊維 、1/2.5~1/1.1に減容することが好適となる。

 また、本発明は、気密性容器内において 縮減容されていることを特徴とする人工毛 用繊維の梱包体と、該梱包体から得られる 工毛髪用繊維及びこの人工毛髪用繊維を用 てなる頭髪装飾品をも提供する。

 ここで、本発明において「気密性容器」 は、その内部に人工毛髪用繊維が圧縮減容 れた状態において、気密性を発揮し得る容 が広く包含される。気密性容器の形状は特 限定されず、材質についても、圧縮のため 適度な柔軟性と可撓性を備え、通気性を有 ないものであれば特に限定されず採用する とができる。

 また、「頭髪装飾品」とは、かつら(ウィ ッグ)、ヘアピース、ブレード、エクステン ョン、ウイービングなどの人工毛髪製品を く包含するものとし、さらには人形の頭髪 使用される人工毛髪も含むものとする。

 本発明により、人工毛髪繊維の梱包効率 高めることが可能な梱包方法が提供される

1.人工毛髪用繊維の梱包方法
(1)気密性容器
 本発明に係る人工毛髪用繊維の梱包方法に いては、気密性容器内において人工毛髪用 維を圧縮減容された状態とする。

 使用する気密性容器は、その内部に人工 髪用繊維が圧縮減容された状態において、 密性を発揮し得るものであればよい。ただ 、気密性容器内に梱包された人工毛髪用繊 をさらにダンボールやコンテナ等の容器に 容して搬送等する場合においては、この気 性は少なくとも脱気圧縮時において保たれ ものであればよい。すなわち、ダンボール コンテナ等の容器に収容した後は、気密性 器は気密性を喪失してもよい。この場合に 、ダンボールやコンテナ等によって梱包体 押さえ付けられているため、梱包体は減容 れた状態を維持することができる。

 気密性容器は、通常使用される開口部を する直方体形状の容器(角袋や角底袋)であ て、人工毛髪用繊維を投入した後に開口部 封止することで気密性を発揮するものの他 当初シート状又はフィルム状のものであっ 、例えば、2枚のシート間に保持した人工毛 用繊維の周囲をヒートシールすることによ て気密性を有する袋状の容器となるものを 含む。

 気密性容器の材質は、例えば合成樹脂、 ム、ゴム等をラミネートした布等であって い。好適にはポリエチレン、ポリプロピレ などの熱可塑性樹脂を採用し得る。これら 材質は、人工毛髪用繊維の圧縮のため及び 縮状態の維持のため、通気性を有しないこ が必要となる。加えて、以下に説明する人 毛髪用繊維の圧縮減容操作に耐えうる強度 有することが必要である。さらに、圧縮減 操作を容易にするため、適度な柔軟性と可 性を備える材質が望ましい。

 また、気密性容器の材質は、人工毛髪用 維の溶融紡工程、延伸工程、熱弛緩工程等 おいて繊維内部及び表面に処理される油剤 対する耐溶性を備えていることが望ましい

 気密性容器の形状は、上記の開口部を有 る直方体形状の容器(角袋や角底袋)の他、 辺を開口部とする四角形状の容器(平袋)、円 筒形状の容器などを採用できる。また、上述 の通り、当初シート状又はフィルム状のもの であって、例えば、2枚のシート間に保持し 人工毛髪用繊維の周囲をヒートシールする とにより、気密性を有する袋状となるもの あってもよい。

(2)気密性容器への人工毛髪用繊維の投入・充 填
 気密性容器への人工毛髪用繊維の投入・充 工程は、従来公知の方法により行うことが きる。一般には、紡糸工程、延伸工程、熱 緩工程等を経て得られた繊維束をシュート ら容器内へ振り落として充填する方法(「振 り込み」と呼ばれる方法)が採用される。ま 、圧縮減容後の人工毛髪用繊維は、気密性 器に梱包されたまま、又はさらに紙製の段 ールやプラスチック製のフレキシブルコン ナ等の梱包容器内に収容され、梱包体とし 輸送、保存される。

 圧縮減容後の人工毛髪繊維の梱包体の容積 、0.002~3.5m 3 、好ましくは0.03~3.5m 3 の範囲とされる。梱包体の体積が、0.002m 3 未満では搬送効率が悪く、3.5m 3 を超えると取り扱い難くなる。

 また、圧縮減容後の人工毛髪繊維の梱包 の形状は、縦辺が300~1500mm、横辺が300~1500mm 高さが30~1500mmの略直方体であることが好適 ある。梱包体がこの範囲よりも小さい略直 体であると搬送効率が悪く、大きい略立方 であると取り扱い難くなる。

 圧縮減容後の人工毛髪繊維の梱包体の形 を上記範囲の略直方体とする場合において 人工毛髪用繊維を振り込みによって気密性 器内に投入・充填する場合には、振り込ま る人工毛髪用繊維が描く小円の直径が、略 方体の縦辺又は横辺のうち短いほうの辺の1 /10~8/10となるように振り込みを行うことが望 しい。小円の直径がこの範囲よりも小さい 人工毛髪用繊維に折り癖が生じ易い(後述実 施例31,36等参照)。

(3)脱気
(3-1)吸引による脱気
 人工毛髪用繊維の圧縮は、気密性容器から 脱気によって行うものである。脱気の方法 、例えば、容器内の空気を吸引することに り行う。

 この場合、気密性容器には、例えば、開 部を有する直方体形状の容器(角袋や角底袋 )を用い、開口部から人工毛髪用繊維束を投 した後、開口部の一部から真空吸引機の吸 込み口を挿入し、容器内部の空気を吸引す 。そして、脱気によって容器内部の人工毛 用繊維が圧縮された後、素早く真空吸引機 吸い込み口を抜き取り、開口部を完全に封 する。

 真空吸引機等による吸引は、人工毛髪用 維束の投入口と同一の開口部から行う必要 なく、容器に真空吸引機等の吸い込み口用 開口箇所を設けてもよい。この場合、人工 髪用繊維の圧縮減容後、素早く開口箇所を 止する。また、開口箇所は、真空吸引機の い込み口用のアタッチメントとして容器に すこともできる。アタッチメントは、逆支 として構成し、吸入後に容器内へ空気の逆 を防止することが好適である。これにより 空吸引機によるアタッチメントを介した吸 の後、アタッチメントを封止する作業を省 し、作業効率を高めることが可能となる。

 上記の開口部や開口箇所を封止するため 方法は、気密性容器を熱可塑性樹脂により 成した場合には、開口部や開口箇所をヒー シールによって加熱溶着することによって うことができる。また、開口部や開口箇所 、繰り返し開封と封止を行うことが可能な ャック(ファスナー)を設け、チャックによ て封止することもできる。

 気密性容器内の空気を吸引することによ 圧縮を行う場合、圧縮減容直後の人工毛髪 維の梱包体内の真空度は、3~95KPa、好ましく は15~80KPaとされる。圧縮減容直後の真空度が 3KPaよりも小さいと梱包効率が悪く、95KPaを えると人工毛髪用繊維に折り癖が生じ易い( 後述実施例8,9,13,14等参照)。なお、本発明に いて、「真空度」は、大気圧を0とした場合 真空度であり、その数値にはマイナス記号 付与しないで表記している。

(3-2)外力付与による脱気
 また、気密性容器からの脱気は、例えば、 器に対して外力を付与して、容器内の空気 排出することにより行うこともできる。

 この場合、気密性容器として、例えば、 口部を有する直方体形状の容器(角袋や角底 袋)を用いる場合には、開口部から人工毛髪 繊維束を投入した後、容器に外力を付与し 、内部の人工毛髪用繊維を圧縮しながら容 から空気を排出する。そして、人工毛髪用 維が圧縮されたままの状態で、開口部を完 に封止し、人口毛髪用繊維を減容させる。 気の排出は、吸引の場合と同様に、人工毛 用繊維束の投入口と同一の開口部から行う 要はなく、容器に排気用の開口箇所を設け もよい。この場合、人工毛髪用繊維の圧縮 容後、素早く開口箇所を封止する。また、 口部や開口箇所を封止するための方法及び 口箇所を逆支弁等のアタッチメント構成し る点についても上記した通りである。

 また、気密性容器として、上述の当初シ ト状のものであって、2枚のシート間に保持 した人工毛髪用繊維の周囲をヒートシールす ることにより、気密性を有する袋状となるも のを用いる場合には、人工毛髪用繊維を挟持 する2枚のシートに外力を付与して、人工毛 用繊維を圧縮する。そして、人工毛髪用繊 が圧縮されたままの状態で、人工毛髪用繊 の周囲をヒートシールすることにより、人 毛髪用繊維を気密状態において減容させる なお、人工毛髪用繊維の周囲をシールする 法は、ヒートシールに限定されず、上記の 口部や開口箇所の封止と同様に、各シート 人工毛髪用繊維の周囲に相当する位置に予 設けたチャックにより封止することもでき 。

 気密性容器に外力を付与して気密性容器 の空気を排出することにより圧縮を行う場 、外力は、0.05~25KPa、好ましくは0.5~10KPaとさ れる。外力が0.05KPaよりも小さいと梱包効率 悪く、25KPaを超えると人工毛髪用繊維に折り 癖が生じ易い(後述実施例21,22,29,30等参照)

 さらに、気密性容器からの脱気は、例え 、人工毛髪用繊維を内部に投入した気密性 器を、真空化が可能な設備内に設置するこ により行うことが可能である。また、以上 説明した脱気方法を組み合わせて行っても い。

(4)充填率・減容率
 従来、人工毛髪用繊維の梱包においては、 包体の輸送や保存時の際に繊維束に生じる り癖が問題となっている。折り癖が生じる 、人工毛髪用繊維の加工性や得られる人工 髪製品の美容特性が低下することとなる。

 折り癖は、梱包容器内で人工毛髪用繊維束 士が重なり合った部位や、容器隅で繊維束 折れ曲がった部位で生じることが多い。梱 容器へ人工毛髪用繊維を過度に圧縮して梱 すると、繊維束のうち繊維束同士が重なり った部位や容器隅にあたる部位が大きな加 を受けて折れ曲がり、折り癖の原因となる 逆に、梱包容器への人工毛髪用繊維の充填 あまりに疎であると、梱包効率が悪く輸送 保存の効率が低下する他、輸送の際に容器 で繊維束がほどけ、ばらけた繊維束どうし 絡み合うおそれが生じる。人工毛髪製品の 工時には、梱包容器から繊維束を繰り出す 要があるが、このとき繊維束に絡みが生じ
ていると、繊維束の繰り出し性が悪く加工作 業の効率が著しく低下することとなる。

 本発明に係る梱包方法において、圧縮減 状態での人工毛髪用繊維の気密性容器内へ 充填率(梱包容器の単位体積あたりの繊維束 重量)は、人工毛髪用繊維の材質や断面形状 に応じ、十分な梱包効率を実現でき、かつ 折り癖の発生を抑制して、良好な繊維束の り出し性を維持しつつ、加工性や美容特性 損なない範囲において、適宜設定される。

 具体的には、本発明に係る梱包方法にお る好適な充填率は、圧縮後の人工毛髪用繊 の充填率が、圧縮前の人工毛髪用繊維の充 率に比べて1/2.5~1/1.1、好ましくは1/2.0~1/1.2に なるようにすることが好適である。人工毛髪 用繊維を1/2.5よりも小さく減容すると人工毛 用繊維に折り癖が生じ易い。他方、人工毛 用繊維を1/1.1よりも大きく減容した場合に 、梱包効率を高める効果が得られない。

2.梱包対象とする人工毛髪用繊維
 本発明に係る梱包方法において対象とする 工毛髪用繊維は、その断面形状や繊度、素 等において特に限定されない。以下に、本 明が対象とする人工毛髪用繊維を例示する

(1)繊度
 本発明で用いる人工毛髪用繊維の平均繊度 、例えば30~100dtex、より好ましくは40~90dtex、 さらに好ましくは50~80dtexである。人工毛髪用 繊維の平均繊度が30dtex未満だと、櫛掛け性が 悪くなる場合がある。一方、繊度が100dtexを えると、繊維が剛直になって見栄えが悪く る場合がある。なお、平均繊度は、繊維束 ら単繊維を無作為に100本選び、該単繊維1mの 重さ「M」を測定し1万mに換算して「M×10 4 /100」により算出した。

(2)組成
 また、人工毛髪用繊維としては、種々の合 繊維を採用可能である。特に、塩化ビニル 、アクリル系、ポリエステル系、ポリプロ レン系、ナイロン系、ポリ乳酸系が実用的 使用され、特に塩化ビニル系、アクリル系 好適である。さらに好ましくは、強度、光 、色相、難燃性、感触、熱収縮性などの特 から塩化ビニル系繊維がよい。以下に塩化 ニル系繊維の具体例について説明する。

 塩化ビニル系繊維に使用される塩化ビニ 系樹脂は、塊状重合、溶液重合、懸濁重合 乳化重合等によって得られたものを使用で るが、単繊維の初期着色性等を勘案して、 濁重合によって製造したものを使用するの 好ましい。

 塩化ビニル系樹脂とは、従来公知の塩化 ニルの単独重合物であるホモポリマー樹脂 又は従来公知の各種のコポリマー樹脂であ 、特に限定されるものではない。該コポリ ー樹脂としては、従来公知のコポリマー樹 を使用できる。例えば、塩化ビニル-酢酸ビ ニルコポリマー樹脂、塩化ビニル-プロピオ 酸ビニルコポリマー樹脂などの塩化ビニル ビニルエステル類とのコポリマー樹脂;塩化 ニル-アクリル酸ブチルコポリマー樹脂、塩 化ビニル-アクリル酸2エチルヘキシルコポリ ー樹脂などの塩化ビニルとアクリル酸エス ル類とのコポリマー樹脂;塩化ビニル-エチ ンコポリマー樹脂、塩化ビニル-プロピレン ポリマー樹脂などの塩化ビニルとオレフィ 類とのコポリマー樹脂;塩化ビニル-アクリ ニトリルコポリマー樹脂などが代表的に例 される。特に好ましくは、塩化ビニルの単 重合物であるホモポリマー樹脂、塩化ビニ -エチレンコポリマー樹脂、塩化ビニル-酢酸 ビニルコポリマー樹脂などを使用することが 好ましい。該コポリマー樹脂において、コモ ノマーの含有量は、成形加工性、繊維特性な どの要求品質に応じて決めることができる。 コモノマーの含有量は、好ましくは2~30質量% あり、特に好ましくは2~20質量%である。塩 ビニル系樹脂は、上述のものを単独で使用 てもよく、また必要に応じて他の機能を付 するため他の樹脂とのブレンド物を使用す こともできる。

 塩化ビニル系樹脂の粘度平均重合度は、5 00~2500が好ましく、500~1800がより好ましい。塩 化ビニル系樹脂の粘度平均重合度が500未満だ と、溶融粘度が低下して得られる単繊維が熱 収縮しやすくなる恐れが有る。一方、粘度平 均重合度が2500を超えると、溶融粘度が高く るためノズル圧力が高くなり安全な製造が 難になる恐れが有る。塩化ビニル系樹脂は この粘度平均重合度の範囲内の樹脂を複数 レンドしたものを使用することも可能であ 。なお、粘度平均重合度は、樹脂200mgをニト ロベンゼン50mlに溶解させ、このポリマー溶 の比粘度を30℃恒温槽中において、ウベロー デ型粘度計を用いて測定し、JIS-K6720-2により 出した。

 熱安定剤は、従来公知のものが使用でき 。中でも、Ca-Zn系熱安定剤、ハイドロタル イト系熱安定剤、錫系熱安定剤、ゼオライ 系熱安定剤から選択される1種又は2種以上を 使用するのが望ましい。熱安定剤は、成形時 の熱分解、ロングラン性、フィラメントの色 調を改良するために使用するもので、特に好 ましくは、成形加工性、糸特性のバランスが 優れている、Ca-Zn系熱安定剤とハイドロタル イト系熱安定剤の併用が好ましい。これら 熱安定剤は、塩化ビニル系樹脂100質量部に して、好ましくは0.1~10質量部であり、さら 好ましくは0.2~5.0質量部使用する。ハイドロ タルサイト系熱安定剤は、具体的にはハイド ロタルサイト化合物であり、さらに具体的に は、マグネシウム及び/又はアルカリ金属と ルミニウムあるいは亜鉛、マグネシウム及 アルミニウムからなる複合塩化合物であり 結晶水を脱水したものがある。又、ハイド タルサイト化合物は、天然物であっても合 品であってもよく、合成品の合成方法は、 来公知の方法でよい。

 繊維束形成用の樹脂組成物には塩化ビニ 系樹脂以外に、目的に応じて塩化ビニル樹 に使用される従来公知の添加剤が混合され 。例えば、滑剤、相溶化剤、加工助剤、強 剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止 、充填剤、難燃剤、顔料、初期着色改善剤 導電性付与剤、表面処理剤、光安定剤、香 等がある。

(3)製造方法
 次に、人工毛髪用繊維束の製造方法につい 簡単に説明する。使用する樹脂組成物は、 来公知の混合機、例えば、ヘンシェルミキ ー、スーパーミキサー、リボンブレンダー を使用して混合してなるパウダーコンパウ ド、又は、これを溶融混合してなるペレッ コンパウンドとして使用することができる パウダーコンパウンドの製造は、従来公知 通常の条件で製造でき、ホットブレンドで コールドブレンドでも良いが、特に好まし は、樹脂組成物中の揮発分を減少する為に ブレンド時のカット温度を105~155℃迄上げて なるホットブレンドを使用するのが好ましい 。ペレットコンパウンドは、通常の塩化ビニ ル系ペレットコンパウンドの製造と同様にし て製造できる。例えば、単軸押出機、異方向 2軸押出機、コニカル2軸押出機、同方向2軸押 出機、コニーダー、プラネタリーギアー押出 機、ロール混練り機等の混練り機を使用して 、ペレットコンパウンドとすることができる 。ペレットコンパウンドを製造する際の条件 は、特に限定はされないが、樹脂温度を185℃ 以下になる様に設定することが望ましい。

 樹脂組成物を繊維状の未延伸糸にするの 、従来公知の紡糸法によって行われる。紡 法は特に限定されないが、溶融紡糸法が好 しい。溶融紡糸を行う際には従来公知の押 機を使用できる。例えば単軸押出機、異方 2軸押出機、コニカル2軸押出機等を使用で るが、特に好ましくは、口径が35~130mmφ程度 単軸押出機、又は口径が35~90mmφ程度のコニ ル押出機を使用するのが良い。口径が過大 なると、押出量が多くなり、ノズル圧力が 大になり、未延伸糸の流出速度が早過ぎて 巻取りが困難になる場合がある。

 溶融紡糸においては、従来公知のノズル 用いることが可能である。所望の単繊維の 断面形状と同様の形状をしたノズルをダイ( 紡糸金型)の先端部に取り付けて溶融紡糸を う。頭髪装飾用としてのカール特性などの 質面を勘案すれば、塩化ビニル系樹脂組成 は、ノズル孔の断面積が0.7mm2以下の複数の ズル孔をダイに配列してなるマルチタイプ ノズル孔(ノズル孔数は、50~600。ノズル配列 は1~10。)からストランドを溶融・流出せし て、単繊度が300dtex以下の未延伸糸を製造す ことが好ましい。

 具体的には樹脂組成物のペレットコンパ ンド等を、例えば、単軸押出機を使用して 型温度160~190℃、より好ましくは165~185℃で 融紡糸することによって未延伸糸が得られ 。該未延伸糸の繊度が300dtexを超えると、細 度の単繊維を得るためには、延伸処理の際 延伸倍率を大きくする必要があるので、延 処理を施した後の細繊度の単繊維に光沢が て、半艶~七部艶状態を維持することが困難 となる場合がある。また、溶融紡糸の際、ノ ズル圧力は100MPa以下で紡糸するのが好ましい 。ノズル圧力が100MPaを超えると、押出機のス ラスト部にかかる負荷が過大になり、押出機 に不具合を発生し易くなる、又、ターンヘッ ド、ダイ等の接続部から「樹脂漏れ」を発生 する場合がある。

 溶融紡糸で得られた未延伸糸に公知の方 で延伸処理・熱処理を施すことにより、100d tex以下の細繊度の繊維(延伸糸)を得ることが きる。延伸処理条件としては、延伸処理温 90~120℃の雰囲気下で、延伸倍率は、200~400% 度延伸することが特に好ましい。延伸処理 度が90℃未満であると繊維の強度が低くなる と共に、糸切れを発生し易く、逆に120℃を超 えると繊維の触感がプラスチック的な滑り触 感が悪くなる場合がある。また、延伸倍率が 200%未満であると繊維の強度発現が不十分と り、400%を超えると延伸処理時に、糸切れが 生しやすくなる場合がある。

 さらに、延伸した繊維を110~140℃の温度に 保持した空気雰囲気下で熱弛緩処理前の60~95% の長さになるまで熱弛緩処理することにより 、熱収縮率を低下させることができる。該熱 弛緩処理は、延伸処理と連動して実施するこ ともできるし、切り離して実施することもで きる。又、本発明においては、従来公知の溶 融紡糸に関わる技術、例えば、各種ノズル横 断面形状に関わる技術、加熱筒に関わる技術 、延伸処理に関わる技術、熱処理に関わる技 術等は、自在に組み合わせて使用することが 可能である。

 以上、塩化ビニル系繊維を例に、人工毛 用繊維の製造方法について詳しく説明した なお、人工毛髪用繊維は、種々の合成繊維 採用可能であることは先に述べた通りであ 、使用する熱安定剤や添加剤、紡糸法や延 /熱弛緩処理の条件等も、合成繊維に応じて 適宜最適なものが採用される。例えば、塩化 ビニル-アクリロニトリルコポリマー樹脂繊 を使用する場合の紡糸法としては、共重合 樹脂をアセトンに溶解して紡糸原液を調製 、この原液を紡糸ノズルからアセトン水溶 中に紡出する溶液紡糸法が採用される。

3.人工毛髪用繊維の美容特性
 本発明に係る人工毛髪用繊維の梱包方法は このような種々の合成繊維からなる人工毛 用繊維に広く適用して、梱包による加工性 美容特性の低下のない人工毛髪用繊維を得 ことが可能である。

 一般に、梱包された人工毛髪用繊維は、 工時に取り出され、必要な所定の長さ(十数 センチから数十センチ)にカットされ、必要 色や長さの毛を混合(ハックリング)した後、 ミシンでミノ毛に加工され、さらにカールセ ット工程、縫製、仕上げ工程を経て製品とな る。このとき、従来の梱包方法では、人工毛 髪用繊維に折り癖がつくことがあり、これを 修正するために手間がかかって作業効率が著 しく低下してしまうという問題があった。ま た、得られるミノ毛及び頭髪装飾品(製品)も 毛の流れや厚みの均一性を欠き、美容特性 問題を生じていた。

 これに対して、本発明に係る人工毛髪用 維の梱包方法によれば、高い梱包効率と同 に、折り癖のない人工毛髪用繊維を得るこ ができるため、高い作業効率を実現できる また、得られるミノ毛及び製品も、毛の流 や厚みの均一性が良好で、優れた美容特性 発揮する。

1.吸引による脱気(充填率の評価)
 本発明に係る梱包方法と従来方法との間に いて、人工毛髪用繊維の梱包効率と梱包後 人工毛髪用繊維の美容特性について比較検 を行った。

A.試験に使用した材料及び機材
(1)人工毛髪用繊維
・トヨカロンMタイプ(電気化学工業株式会社 )
  繊維断面:高密度断面形状(図1(A)参照)
  繊度:65dtex
  繊維束(糸束):24000本
・トヨカロンDBR(電気化学工業株式会社製)
 繊維断面:低密度断面形状(図1(B)参照)
  繊度:60dtex
  繊維束(糸束):18000本
(2)気密性容器
・衣類圧縮袋M(株式会社大創製)
  サイズ35cm×47cm
・LDPE樹脂性袋(共和合成株式会社製)
 サイズ108cm×96cm 厚み50μm
(3)段ボ-ル
 サイズ45cm×45cm×20cm
(4)真空吸引機
・スイクリ-ンSV3003-EG(株式会社スイデン製)
  最大真空圧2300mmaq、最大風量7m 3 /min
・ノズル式真空梱包機HS100-K1垂直型(増井技研 社製)
 シール方法(インパルス式片面加熱)、排気 度90L/min、最大真空度101.3KPa
(5)真空度測定器 
・真空度測定器AP-C40(キ-エンス社製)

B.評価項目及び評価方法
(1)梱包体容積
 方法1:予め梱包する人工毛髪用繊維の重量 求めた。次に、水を張った水槽中に気密性 器に梱包された人工毛髪用繊維梱包体を浸 し、水槽内の水の体積増分から梱包体の容 を測定した。
 方法2:段ボールのサイズから梱包体の容積 求めた。
(2)充填率
 方法1:予め梱包する人工毛髪用繊維の重量 求めた。次に、水を張った水槽中に気密性 器に梱包された人工毛髪用繊維梱包体を浸 し、水槽内の水の体積増分から梱包体の容 を測定した。そして、人工毛髪用繊維重量 容器の容積で除すことにより、充填率を求 た。
 方法2:予め梱包する人工毛髪用繊維の重量 求めた。次に、段ボールのサイズから梱包 の容積を求めた。そして、人工毛髪用繊維 量を段ボールの容積で除すことにより、充 率を求めた。
 充填率は、単位容積当たりの重量(g/cc)で示 た。
(3)真空度
 梱包体から真空吸引機を使用して、吸引、 -ル作業を行った直後に真空度測定器を使用 して梱包体内部の真空度を測定した。測定箇 所は、真空吸引機を梱包体に接続している箇 所と同一箇所とした。
(4)外力
 外力は、以下の手順により測定した。
 (i)製品が収納された状態の梱包体の質量(a) 計量器で測定する。
 (ii)梱包体天面を押したとき、梱包体の質量 (a)を含んだ状態での重量(b)を計量器で測定す る。
 (iii)「b-a」を梱包体天面にかかる質量(c)と た。
 (iv)梱包体天面にかかる質量(c)に重力加速度 を加味した力(f)を梱包体天面の面積(S)で除し て(「f/S」)、梱包体天面にかかる外力(F)とし 。
(5)曲げ癖度合い
 梱包体を温度60℃、相対湿度80%の雰囲気下 1ヶ月、又は常温常湿度下で1ヶ月静置した後 、繊維束の中から10cmの単糸を10本採取した。 採取した単糸について、「糸が撓んだ状態に おける両端間の直線距離(L)(cm)/糸の実長(L0)(cm )」の平均値を求めた。得られた数値の評価 準は、以下の通りである。
  「良」:L/L0が85以上(折り癖がつかないもの )
  「可」:L/L0が75以上85未満(僅かに折り癖が くもの)
  「不良」:L/L0が75未満(折り癖が顕著なもの )
(6)繰り出し性
 梱包体を温度60℃、相対湿度80%の雰囲気下 1ヶ月、又は常温常湿度下で1ヶ月静置した後 、繊維束の一端を掴み、約2m/分の速度で鉛直 方向に容器(気密性容器又は段ボール)外へ繰 出した。この際の繰り出しやすさを、以下 基準により評価した。
  「良」:繊維束の絡み合いがなく、繰り出 性が良好な状態
  「可」:繊維束の絡み合いはあるが、繰り しにより絡み合いが解け、繰り出し性に実 上問題がない状態
  「不可」:繊維束が絡み合い、繊維束を全 繰り出せない状態

<実施例1>
 トヨカロンMタイプ5kgを、気密性容器(衣類 縮袋M)内に手で均等に詰め込んで投入した後 、チャック(ファスナー)を一部を残し封止し 。真空吸引機(スイスクリーン)の吸込み口 チャックの開口部分から容器内に挿入し、20 秒間吸引を行った後、素早くチャックを完全 に封止した。その後、梱包体を常温常湿度下 で1ヶ月静置した後、評価を行った。なお、 包体容積の測定は、上記方法1により行った

<実施例2>
 人工毛髪用繊維は、通常、船便で輸送され ことから、船底での保存環境を想定して、 施例1と同様にして得た梱包体を温度60℃、 対湿度80%の雰囲気下で1ヶ月静置した後、評 価を行った。

<実施例3>
 使用する人工毛髪用繊維をトヨカロンDBR2.5k gとした以外は、実施例1と同様にして評価を った。

<実施例4>
 使用する人工毛髪用繊維をトヨカロンDBR2.5k gとした以外は、実施例2と同様にして評価を った。

<比較例1>
 トヨカロンMタイプ20kgを、段ボール内に配 たポリエチレン製の内装袋内に振り込みに って投入した。なお、この内装袋は、振り み完了後開口部を折り畳まれるものであり 封止密閉はなされない。
 シュートには、繊維束が導入される上方部 垂直に、繊維束が排出される下方部を「く の字状に折り曲げて形成したものを用いた シュートの回転は、回転軸を段ボール底面 中心に一致させて40rpmで行なった。この際 「く」の字状に形成したシュート下方部の 維束排出口は、段ボール底面の中心から15cm れた位置を円周上に移動させた。さらに、 ボールを、底面の中心を中心軸として、回 数を10~30rpmに変化させながら回転させた。 のように、シュートと段ボールを回転させ ことで、繊維束が段ボール内で描く円周の を変化させながら充填を行ない、繊維束を ボール内に均一に充填した。
 繊維束は、糸束の上面の高さが段ボール底 から30cmの高さになるまで行った。その後、 段ボールを5cm程度の高さから20回程度自由落 させて、段ボール内の糸束をなじませた。 の後、段ボールの蓋を折り込み、40kg程度の 面荷重を付しながら蓋で糸束を押し込むよう にして梱包を行った。梱包後、梱包体を常温 常湿度下で1ヶ月静置し、評価を行った。な 、梱包体容積の測定は、上記方法2により行 た。

<比較例2>
 比較例1と同様にして得た梱包体を温度60℃ 相対湿度80%の雰囲気下で1ヶ月静置した後、 評価を行った。

<比較例3>
 使用する人工毛髪用繊維をトヨカロンDBR10kg とした以外は、比較例1と同様にして評価を った。

<実施例4>
 使用する人工毛髪用繊維をトヨカロンDBR10kg とした以外は、比較例2と同様にして評価を った。

 評価結果を「表1」及び「表2」に示す。

<実施例1・2及び比較例1・2の結果> 
 トヨカロンMタイプ(高密度断面形状)を用い 評価では、実施例1・2において、比較例1・2 に比して1.6倍高い充填率を得ることができた 。また、曲げ癖度合い及び繰り出し性の評価 結果は、常温常湿度下(実施例1及び比較例1) 温度60℃、相対湿度80%の雰囲気下(実施例2及 比較例2)の両条件下において、実施例及び 較例間に有意な差は認められず、実施例に いても良好な成績が得られた。

<実施例3・4及び比較例3・4の結果>
 トヨカロンDBR(低密度断面形状)を用いた評 では、実施例3・4において、比較例3・4に比 て2.0倍高い充填率を得ることができた。ま 、曲げ癖度合い及び繰り出し性の評価結果 、常温常湿度下(実施例3及び比較例3)と温度 60℃、相対湿度80%の雰囲気下(実施例4及び比 例4)の両条件下において、実施例及び比較例 間に有意な差は認められず、実施例において も良好な成績が得られた。

 以上の結果から、本発明に係る梱包方法 は、人工毛髪用繊維を、曲げ癖度合いや繰 出し性等の糸特性を損なうことなく、高い 填率で梱包することが可能であることが示 れた。従って、本梱包方法によれば、従来 法に比べ、人工毛髪用繊維の梱包効率を顕 に高めることが可能である。

2.吸引による脱気(真空度の検討)
 本発明に係る梱包方法のうち、気密性容器 らの脱気によって人工毛髪用繊維の圧縮を う方法について、圧縮程度(梱包体内部の真 空度)と美容特性との関係を検討した。

<実施例5>
 トヨカロンDBR10.2kgを、段ボールに入れた気 性容器(LDPE樹脂性袋)内に振り込みによって 入した。シュートには、繊維束が導入され 上方部を垂直に、繊維束が排出される下方 を「く」の字状に折り曲げて形成したもの 用いた。シュートの回転は、回転軸を段ボ ル底面の中心に一致させて40rpmで行なった この際、「く」の字状に形成したシュート 方部の繊維束排出口は、段ボール底面の中 から15cm外れた位置を円周上に移動させた。 らに、段ボールを、底面の中心を中心軸と て、回転数を10~30rpmに変化させながら回転 せた。このように、シュートと段ボールを 転させることで、繊維束が段ボール内で描 円周の径を変化させながら充填を行ない、 維束を段ボール内に均一に充填した。

 繊維束を充填後、ノズル式真空梱包機を用 て、段ボールの蓋が閉まる状態にまで減容 、このときの真空度を測定した。ノズル式 空梱包機のヒートシール機構を用いてヒー シールして真空度を保った状態で、段ボー を閉めてテープで貼り、梱包体を得た。梱 体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は2KPaであった。その 、梱包体を温度60℃、相対湿度80%の雰囲気下 で1ヶ月静置した後、評価を行った。なお、 包体容積の測定は、上記方法2により行った

<実施例6>
 実施例5と同様に、トヨカロンDBR11kgを気密 容器内に充填し、梱包体を得た。梱包体容 は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は4KPaであった。

<実施例7>
 実施例5と同様に、トヨカロンDBR16kgを気密 容器内に充填し、梱包体を得た。梱包体容 は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。

<実施例8>
 実施例5と同様に、トヨカロンDBR16.5kgを気密 性容器内に充填し、梱包体を得た。梱包体容 積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は94KPaであった。

<実施例9>
 実施例5と同様に、トヨカロンDBR16.5kgを気密 性容器内に充填し、梱包体を得た。梱包体容 積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は100KPaであった。

 評価結果を「表3」に示す。

 梱包体内部の真空度が50KPa以下の場合、 包後の人工毛髪用繊維の曲げ癖度合い及び り出し性は、良好と評価された(実施例5~7)。 真空度94KPaでは、曲げ癖度合い及び繰り出し の低下が認められ、100KPaではさらに悪化し (実施例8・9)。

<実施例10>
 実施例5と同様に、トヨカロンMタイプ21kgを 密性容器内に充填し、梱包体を得た。梱包 容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は2KPaであった。

<実施例11>
 実施例5と同様に、トヨカロンMタイプ22kgを 密性容器内に充填し、梱包体を得た。梱包 容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は4KPaであった。

<実施例12>
 実施例5と同様に、トヨカロンMタイプ24kgを 密性容器内に充填し、梱包体を得た。梱包 容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。

<実施例13>
 実施例5と同様に、トヨカロンMタイプ24.5kg 気密性容器内に充填し、梱包体を得た。梱 体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は94KPaであった。

<実施例14>
 実施例5と同様に、トヨカロンMタイプ24.5kg 気密性容器内に充填し、梱包体を得た。梱 体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は100KPaであった。

 評価結果を「表4」に示す。

 梱包体内部の真空度が50KPa以下の場合、 包後の人工毛髪用繊維の曲げ癖度合い及び り出し性は、良好と評価された(実施例10~12) 真空度94KPaでは、曲げ癖度合い及び繰り出 性の低下が認められ、100KPaではさらに悪化 た(実施例13・14)。

3.外力付与による脱気、又は、外力付与と吸 による脱気の併用(外力の検討)
 本発明に係る梱包方法のうち、気密性容器 対して外力を付与して容器内の空気を排出 ることにより人工毛髪用繊維の圧縮を行う 法について、圧縮程度(付与する外力の大き さ)と美容特性との関係を検討した。また、 力付与による脱気と、吸引による脱気を併 した場合における外力の影響についても検 を行った。

<実施例15>
 トヨカロンDBR10kgを、段ボールに入れた気密 性容器(LDPE樹脂性袋)内に振り込みによって投 入した。シュートには、繊維束が導入される 上方部を垂直に、繊維束が排出される下方部 を「く」の字状に折り曲げて形成したものを 用いた。シュートの回転は、回転軸を段ボー ル底面の中心に一致させて40rpmで行なった。 の際、「く」の字状に形成したシュート下 部の繊維束排出口は、段ボール底面の中心 ら15cm外れた位置を円周上に移動させた。さ らに、段ボールを、底面の中心を中心軸とし て、回転数を10~30rpmに変化させながら回転さ た。このように、シュートと段ボールを回 させることで、繊維束が段ボール内で描く 周の径を変化させながら充填を行ない、繊 束を段ボール内に均一に充填した。

 繊維束を充填後、梱包体を計量器の上に載 て外力を測定しながら、段ボールの蓋が閉 るまで天面を押し、蓋が閉まった状態で段 ールをテープで閉じて梱包状態とした。梱 体容積は0.04m 3 、梱包体天面にかかる外力は0.03KPaであった その後、梱包体を温度60℃、相対湿度80%の雰 囲気下で1ヶ月静置した後、評価を行った。 お、梱包体容積の測定は、上記方法2により った。

<実施例16>
 実施例15と同様に、トヨカロンDBR16.5kgを段 ール内に均一に充填した。繊維束を充填後 ノズル式真空梱包機のノズルを開口部分か 容器内に挿入した状態で、梱包体を計量器 上に載せて外力を測定しながら、ノズルが 置しない部分の段ボール天面に所定の外力(0 .1KPa)を加えた。この状態から、ノズル式真空 梱包機による吸引を行い、段ボールの蓋が閉 まるまで吸引を行った。蓋が閉まった状態で 、真空度を測定し、段ボールをテープで閉じ て梱包状態とした。梱包体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。その 、梱包体を温度60℃、相対湿度80%の雰囲気 で1ヶ月静置した後、評価を行った。なお、 包体容積の測定は、上記方法2により行った 。

<実施例17>
 実施例16と同様に、トヨカロンDBR17kgを充填 、所定の外力(1KPa)を加えながらノズル式真 梱包機による吸引を行い、梱包体を得た。 包体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。

<実施例18>
 実施例15と同様に、トヨカロンDBR13kgを充填 、計量器で外力を測定しながら段ボールの が閉まるまで天面を押し、蓋が閉まった状 で段ボールをテープで閉じて梱包体を得た 梱包体容積は0.04m 3 、梱包体天面にかかる外力は5KPaであった。

<実施例19>
 実施例16と同様に、トヨカロンDBR18kgを充填 、所定の外力(5KPa)を加えながらノズル式真 梱包機による吸引を行い、梱包体を得た。 包体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。

<実施例20>
 実施例16と同様に、トヨカロンDBR18.5kgを充 し、所定の外力(24KPa)を加えてながらノズル 真空梱包機による吸引を行い、梱包体を得 。梱包体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。

<実施例21>
 実施例16と同様に、トヨカロンDBR18.5kgを充 し、所定の外力(27KPa)を加えてながらノズル 真空梱包機による吸引を行い、梱包体を得 。梱包体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。

<実施例22>
 実施例15と同様に、トヨカロンDBR14kgを充填 、計量器で外力を測定しながら段ボールの が閉まるまで天面を押し、蓋が閉まった状 で段ボールをテープで閉じて梱包体を得た 梱包体容積は0.04m 3 、梱包体天面にかかる外力は27KPaであった。

 評価結果を「表5」に示す。

 吸引による脱気の併用の有無にかかわら 、外力が24KPa以下の場合、梱包後の人工毛 用繊維の曲げ癖度合い及び繰り出し性は、 好と評価された(実施例15~20)。一方、外力27KP aでは、曲げ癖度合い及び繰り出し性の低下 は悪化が認められた(実施例21・22)。

<実施例23>
 実施例15と同様に、トヨカロンMタイプ20.5kg 充填し、計量器で外力を測定しながら段ボ ルの蓋が閉まるまで天面を押し、蓋が閉ま た状態で段ボールをテープで閉じて梱包体 得た。梱包体容積は0.04m 3 、梱包体天面にかかる外力は0.03KPaであった

<実施例24>
 実施例16と同様に、トヨカロンMタイプ24kgを 充填し、所定の外力(0.1KPa)を加えながらノズ 式真空梱包機による吸引を行い、梱包体を た。梱包体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。

<実施例25>
 実施例16と同様に、トヨカロンMタイプ24.5kg 充填し、所定の外力(1KPa)を加えながらノズ 式真空梱包機による吸引を行い、梱包体を た。梱包体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。

<実施例26>
 実施例15と同様に、トヨカロンMタイプ22.5kg 充填し、計量器で外力を測定しながら段ボ ルの蓋が閉まるまで天面を押し、蓋が閉ま た状態で段ボールをテープで閉じて梱包体 得た。梱包体容積は0.04m 3 、梱包体天面にかかる外力は5KPaであった。

<実施例27>
 実施例16と同様に、トヨカロンMタイプ25kgを 充填し、所定の外力(5KPa)を加えながらノズル 式真空梱包機による吸引を行い、梱包体を得 た。梱包体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。

<実施例28>
 実施例16と同様に、トヨカロンMタイプ25.5kg 充填し、所定の外力(24KPa)を加えながらノズ ル式真空梱包機による吸引を行い、梱包体を 得た。梱包体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。

<実施例29>
 実施例16と同様に、トヨカロンMタイプ25.5kg 充填し、所定の外力(27KPa)を加えながらノズ ル式真空梱包機による吸引を行い、梱包体を 得た。梱包体容積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。

<実施例30>
 実施例15と同様に、トヨカロンMタイプ22kgを 充填し、計量器で外力を測定しながら段ボー ルの蓋が閉まるまで天面を押し、蓋が閉まっ た状態で段ボールをテープで閉じて梱包体を 得た。梱包体容積は0.04m 3 、梱包体天面にかかる外力は27KPaであった。

 評価結果を「表6」に示す。

 吸引による脱気の併用の有無にかかわら 、外力が24KPa以下の場合、梱包後の人工毛 用繊維の曲げ癖度合い及び繰り出し性は、 好と評価された(実施例23~28)。一方、外力27KP aでは、曲げ癖度合い及び繰り出し性の低下 は悪化が認められた(実施例29・30)。

4.外力付与と吸引による脱気の併用(振り込み 方法の検討)
 本発明に係る梱包方法のうち、気密性容器 対する外力付与による脱気と吸引による脱 とを併用して人工毛髪用繊維の圧縮を行う 法について、振り込み方法(振り込み円径) 美容特性との関係を検討した。

<実施例31>
 トヨカロンDBR18kgを、段ボールに入れた気密 性容器(LDPE樹脂性袋)内に振り込みによって投 入した。振り込みは、振り込まれる繊維束が 描く小円の直径が、梱包体の縦辺又は横辺の うち短いほうの辺(ここでは段ボールの一辺45 cm)の0.5/10となるようにシュートを回転させて 行った。シュートの回転軸を段ボールの内周 に沿って周縁部から中央部に次第に移動させ ながら繊維束を振り込み、これを繰り返すこ とによって段ボール内に上記小円の直径以上 の隙間が生じないように繊維束を充填した。 このとき、シュートの繊維束排出口は、振り 込まれた繊維束からの距離が概ね10cmとなる うに高さ方向に移動させた。

 繊維束を充填後、ノズル式真空梱包機のノ ルを開口部分から容器内に挿入した状態で 梱包体を計量器の上に載せて外力を測定し がら、ノズルが位置しない部分の段ボール 面に所定の外力(5KPa)を加えた。この状態か 、ノズル式真空梱包機による吸引を行い、 ボールの蓋が閉まるまで吸引を行った。蓋 閉まった状態で、真空度を測定し、段ボー をテープで閉じて梱包状態とした。梱包体 積は0.04m 3 、梱包体内部の真空度は50KPaであった。その 、梱包体を温度60℃、相対湿度80%の雰囲気 で1ヶ月静置した後、評価を行った。なお、 包体容積の測定は、上記方法2により行った 。

<実施例32>
 トヨカロンDBRを18.5kgとし、振り込まれる繊 束が描く小円の直径を段ボールの一辺の2/10 とした以外は、実施例31と同様にして梱包体 得た。

<実施例33>
 トヨカロンDBRを19.5kgとし、振り込まれる繊 束が描く小円の直径を、段ボールの一辺の4 /10とした以外は、実施例31と同様にして梱包 を得た。

<実施例34>
 トヨカロンDBRを18.5kgとし、振り込まれる繊 束が描く小円の直径を、段ボールの一辺の8 /10とした以外は、実施例31と同様にして梱包 を得た。

<実施例35>
 振り込まれる繊維束が描く小円の直径を、 ボールの一辺の10/10とした以外は、実施例31 と同様にして梱包体を得た。

 評価結果を「表7」に示す。

 振り込まれる繊維束が描く小円の直径が 梱包体の縦辺又は横辺のうち短いほうの辺 2/10以上とした場合、梱包後の人工毛髪用繊 維の曲げ癖度合い及び繰り出し性は、良好と 評価された(実施例32~35)。一方、0.5/10以下と た場合には、曲げ癖度合い及び繰り出し性 低下が認められた(実施例31)。

<実施例36>
 実施例31と同様にして、トヨカロンMタイプ2 5kgを充填し、梱包体を得た。

<実施例37>
 トヨカロンMタイプを25.5kgとし、振り込まれ る繊維束が描く小円の直径を、段ボールの一 辺の2/10とした以外は、実施例36と同様にして 梱包体を得た。

<実施例38>
 トヨカロンMタイプを26kgとし、振り込まれ 繊維束が描く小円の直径を、段ボールの一 の4/10とした以外は、実施例36と同様にして 包体を得た。

<実施例39>
 振り込まれる繊維束が描く小円の直径を、 ボールの一辺の8/10とした以外は、実施例36 同様にして梱包体を得た。

<実施例40>
 振り込まれる繊維束が描く小円の直径を、 ボールの一辺の10/10とした以外は、実施例36 と同様にして梱包体を得た。

 評価結果を「表8」に示す。

 振り込まれる繊維束が描く小円の直径が 梱包体の縦辺又は横辺のうち短いほうの辺 2/10以上とした場合、梱包後の人工毛髪用繊 維の曲げ癖度合い及び繰り出し性は、良好と 評価された(実施例37~40)。一方、0.5/10以下と た場合には、曲げ癖度合い及び繰り出し性 低下が認められた(実施例36)。

 本発明に係る梱包方法は、かつら(ウィッ グ)、ヘアピース、ブレード、エクステンシ ン、ウイービングなどの人工毛髪製品に使 される人工毛髪用繊維の梱包、輸送、保存 利用される。

実施例で用いた人工毛髪用繊維の断面 状を表す模式図である。(A)高密度断面形状 (B)低密度断面形状。