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Patent Searching and Data


Title:
PARTICLE CONTAINING ALKALI
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/142050
Kind Code:
A1
Abstract:
[1] Alkali-containing particles which comprise particles (a) containing an alkali and having an average particle diameter of 150-1,000 µm and, formed on the surface thereof, a layer of clay mineral particles (b) which have a water-holding ability as calculated by the following method of 200 mass% or higher and have an average particle diameter of 1-200 µm. The alkali-containing particles have excellent unsusceptibility to caking while retaining intact solubility in water. Also provided is [2] a method of preventing alkali-containing particles from caking which comprises forming a layer of the clay mineral particles (b) on the surface of the particles (a). (Calculation of water-holding ability: the dispersion resulting from a swelling power examination of clay mineral particles (b) which has been made in accordance with JBAS-104-77 is filtered with suction to determine the mass (A) of the clay mineral particles (b) remaining on the filter paper, and the water-holding ability is calculated from the mass (A) and from the mass (B) of the clay mineral particles (b) dried by JIS K0068 'loss-on-drying method', using the equation: water-holding ability (%) = [(A-B)/B]×100.)

Inventors:
SUGIYAMA YOICHI (JP)
YOSHIOKA SACHIKO (JP)
NOGUCHI TOSHIHARU (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/054458
Publication Date:
November 26, 2009
Filing Date:
March 09, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KAO CORP (JP)
SUGIYAMA YOICHI (JP)
YOSHIOKA SACHIKO (JP)
NOGUCHI TOSHIHARU (JP)
International Classes:
C11D17/06; C09K23/00; C11D1/83; C11D3/10; C11D3/12
Domestic Patent References:
WO2007114484A12007-10-11
WO2000077158A12000-12-21
Foreign References:
JP2004143394A2004-05-20
JPH08283799A1996-10-29
JPS4985102A1974-08-15
JP2008189726A2008-08-21
JPS4885102A1973-11-12
JPH08210398A1996-08-20
JPH02286800A1990-11-26
JP2004143394A2004-05-20
JP2005171149A2005-06-30
JP2008189726A2008-08-21
JP2005239867A2005-09-08
JP2005239865A2005-09-08
JP2003193091A2003-07-09
Other References:
"FTS-60AI896 Model Infrared Spectrophotometer", BIO-RAD LABORATORIES INC.
"Applied Spectroscopy", vol. 47, 1993, MTEC CO., LTD., article "300 Model Photo acoustic Detecto", pages: 1311 - 1316
Attorney, Agent or Firm:
OHTANI, Tamotsu et al. (JP)
Tamotsu Otani (JP)
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Claims:
 アルカリ剤を含有する平均粒径150~1000μmの粒子(a)の表面に、下記方法によって算出される含水能が200質量%以上であり、平均粒径が1~200μmである粘土鉱物粒子(b)の層を形成してなるアルカリ剤含有粒子。
(含水能の算出方法)
 日本ベントナイト工業会標準試験方法「ベントナイト(粉状)の膨潤試験方法」(JBAS-104-77)に準じて、粘土鉱物粒子(b)の膨潤力(容積法)を測定した後の分散液をブフナーロートを用いて吸引ろ過(0.5MPaで2時間、ろ紙:アドバンテック東洋株式会社製、直径90mm、型番4A)し、ろ紙上に残存した粘土鉱物粒子(b)の質量(A)と、JIS K0068「化学製品の水分測定方法」の7「乾燥減量法」に規定された試料の乾燥方法で乾燥させた粘土鉱物粒子(b)の質量(B)とを測定し、以下の式より含水能を算出する。
 含水能(%)=[(A-B)/B]×100
 アルカリ剤が炭酸アルカリ金属塩である、請求項1に記載のアルカリ剤含有粒子。
 粒子(a)が洗剤粒子である、請求項1又は2に記載のアルカリ剤含有粒子。
 粘土鉱物粒子(b)が層状粘土鉱物である請求項1~3のいずれかに記載のアルカリ剤含有粒子。
 粘土鉱物粒子(b)が下記一般式(II)で表される構造を有する粘土鉱物の粒子である、請求項1~4のいずれかに記載のアルカリ剤含有粒子。
 [Mg a Al b (Si 2 O 5 ) 4 (OH) 4 ] X- ・X/n[Me] n+   (II)
(式中、a、b及びxは、それぞれ、0<a≦6、0≦b≦4、0.2≦x≦1.2、x=12-(2a+3b)であり、Meは、Na、K、Li、Ca、及びMgから選ばれる少なくとも1種を示し、nはMeの価数を示す。[Me] n+ におけるモル比〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕は0.5以上である。)
 粘土鉱物粒子(b)がヘクトライトである、請求項1~5のいずれかに記載のアルカリ剤含有粒子。
 粘土鉱物粒子(b)の層の外表面に、さらに前記含水能が150質量%以下であり、平均粒径が0.1~20μmの金属酸化物粒子(c)の層を形成してなる、請求項1~6のいずれかに記載のアルカリ剤含有粒子。
 粒子(a)が洗剤粒子であり、含有される陰イオン界面活性剤(p)と非イオン界面活性剤(q)の重量比〔(p)/(q)〕が0.5以上である、請求項1~7のいずれかに記載のアルカリ剤含有粒子。
 請求項1~8のいずれかに記載のアルカリ剤含有粒子の洗剤組成物への使用。
 アルカリ剤を含有する平均粒径150~1000μmの粒子(a)の表面に、前記方法によって算出される含水能が200質量%以上であり、平均粒径が1~200μmである粘土鉱物粒子(b)の層を形成させるアルカリ剤含有粒子のケーキング抑制方法。
Description:
アルカリ剤含有粒子

 本発明は、アルカリ剤含有粒子、及びア カリ剤含有粒子のケーキング抑制方法に関 る。

 洗剤粒子等のアルカリ剤を含有する粒子は 貯蔵中に、粒子同士が結合し固化状態にな ケーキングを引き起こすことがある。特に 炭酸アルカリ金属塩を含有する粒子は、貯 中に空気中の二酸化炭素と水の作用により 表面上にセスキ炭酸塩が形成し、このセス 炭酸塩が隣接する粒子同士を凝着させ、ケ キングの原因となることが本発明者らの研 から明らかとなっている。このケーキング 、外観を悪化させるだけでなく、正確な計 ができなくなる等、洗剤の使い勝手を著し 損ねるという問題を生じる。
 このようなケーキング現象を避ける方法と ては、粒子の表面をコーティングして外気 遮断することが一般的であるが、粉末洗剤 ような粒子は水に対する易溶解性も求めら るため、安定性と溶解性の両者を満足させ ことは、非常に難しい技術課題である。

 特許文献1には、スメクタイト型粘土柔軟化 剤を含む洗剤組成物が開示されており、特許 文献2には、ナトリウムモンモリロナイト等 らなる膨潤性粘土を、洗剤活性物質と水溶 結晶質無機塩とを含む粒状物質に添加し、 速度ミキサー/グラニュレータで処理する顆 状洗剤組成物の製造方法が開示されている 特許文献1及び2では、膨潤性粘土は表面コ ティングではなく、洗剤組成物粒子中に含 されている。
 一方、特許文献3には、親油性スメクタイト 型粘土を含むコーティングがなされた洗剤組 成物用の顆粒状化学薬品、特許文献4及び5に 、ベース洗剤粒子表面に下地処理剤層と表 被覆剤層が被覆された洗剤粒子が開示され いる。
 特許文献3~6は、粘土鉱物を洗剤粒子の表面 質剤として用いることにより、ケーキング ある程度抑制することができるが、未だ満 できるものではなく、水に対する易溶解性 損なわずに、耐ケーキング性をより向上さ る技術が強く求められている。

特開昭49-85102号公報

特開平3-210398号公報

特開平2-286800号公報

特開2004-143394号公報

特開2005-171149号公報

特開2008-189726号公報

 本発明は次の〔1〕及び〔2〕に関する。
〔1〕アルカリ剤を含有する平均粒径150~1000μm の粒子(a)の表面に、下記方法によって算出さ れる含水能が200質量%以上であり、平均粒径 1~200μmである粘土鉱物粒子(b)の層を形成して なるアルカリ剤含有粒子。
(含水能の算出方法)
 日本ベントナイト工業会標準試験方法「ベ トナイト(粉状)の膨潤試験方法」(JBAS-104-77) 準じて、粘土鉱物粒子(b)の膨潤力(容積法) 測定した後の分散液をブフナーロートを用 て吸引ろ過(0.5MPaで2時間、ろ紙:アドバンテ ク東洋株式会社製、直径90mm、型番4A)し、ろ 上に残存した粘土鉱物粒子(b)の質量(A)と、J IS K0068「化学製品の水分測定方法」の7「乾 減量法」に規定された試料の乾燥方法で乾 させた粘土鉱物粒子(b)の質量(B)とを測定し 以下の式より含水能を算出する。
 含水能(%)=[(A-B)/B]×100
〔2〕アルカリ剤を含有する平均粒径150~1000μm の粒子(a)の表面に、前記方法によって算出さ れる含水能が200質量%以上であり、平均粒径 1~200μmである粘土鉱物粒子(b)の層を形成させ るアルカリ剤含有粒子のケーキング抑制方法 。

層状粘土鉱物2の活性化に使用した「炭 酸ナトリウム/ベントナイトの質量比」と、 化アンモニウムで溶出する層状粘土鉱物の 層間カルシウム量」の関係を示す図である 層状粘土鉱物(ベントナイト)の層間の (Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕のモル比と含水能の関係を示 す図である。 層状粘土鉱物の含水能と洗剤粒子の質 増加率の関係を示す図である。 洗剤粒子の含水能と篩通過率の関係を す図である。 洗剤粒子2D(含水能930%)の表面状態を示 図である。 洗剤粒子4(含水能86%)の表面状態を示す である。

 本発明は、水への溶解性を損なわず、かつ れた耐ケーキング性を有するアルカリ剤含 粒子、及びアルカリ剤含有粒子のケーキン 抑制方法に関する。
 耐ケーキング性を改善するためには、一般 に水を忌避することが必要であり、そのた には表面改質剤として吸水しにくい材料を 択することが常識である。逆説すれば、表 改質剤として吸水性材料を用いると粒子の 動性が著しく損なわれることが危惧される め、吸水性材料を選択しないことが常識で る。
 しかしながら、本発明者らは吸水性を高め 特定の粘土鉱物粒子が逆に耐ケーキング性 著しく改善し、さらには流動性にも悪影響 与えないことを見出した。
 すなわち、本発明は次の〔1〕及び〔2〕に する。
〔1〕アルカリ剤を含有する平均粒径150~1000μm の粒子(a)の表面に、下記方法によって算出さ れる含水能が200質量%以上であり、平均粒径 1~200μmである粘土鉱物粒子(b)の層を形成して なるアルカリ剤含有粒子。
(含水能の算出方法)
 日本ベントナイト工業会標準試験方法「ベ トナイト(粉状)の膨潤試験方法」(JBAS-104-77) 準じて、粘土鉱物粒子(b)の膨潤力(容積法) 測定した後の分散液をブフナーロートを用 て吸引ろ過(0.5MPaで2時間、ろ紙:アドバンテ ク東洋株式会社製、直径90mm、型番4A)し、ろ 上に残存した粘土鉱物粒子(b)の質量(A)と、J IS K0068「化学製品の水分測定方法」の7「乾 減量法」に規定された試料の乾燥方法で乾 させた粘土鉱物粒子(b)の質量(B)とを測定し 以下の式より含水能を算出する。
 含水能(%)=[(A-B)/B]×100
〔2〕アルカリ剤を含有する平均粒径150~1000μm の粒子(a)の表面に、前記方法によって算出さ れる含水能が200質量%以上であり、平均粒径 1~200μmである粘土鉱物粒子(b)の層を形成させ るアルカリ剤含有粒子のケーキング抑制方法 。

 本発明のアルカリ剤含有粒子は、アルカ 剤を含有する平均粒径150~1000μmの粒子(a)の 面に、前記方法によって算出される含水能 200質量%以上であり、平均粒径が1~200μmであ 粘土鉱物粒子(b)の層を形成してなることを 徴とする。以下、粒子(a)、粘土鉱物粒子(b) について順次説明する。

<粒子(a)>
 本発明においては、アルカリ剤を含有する 均粒径150~1000μmの粒子(a)〔以下、単に「粒 (a)」ともいう〕をアルカリ剤含有粒子(以下 「洗剤粒子」ともいう)のベース粒子として 用いる。粒子(a)の平均粒径は、溶解性及び流 動性の観点から、好ましくは175~750μm、より ましくは200~500μmである。
 粒子(a)の嵩密度は、溶解性及びコンパクト の観点から、好ましくは300g/L以上、より好 しくは400~900g/L、更に好ましくは500~800g/Lで る。
 粒子(a)の液体成分(界面活性剤等)の担持能 、粒子の凝集を抑制する観点から高い方が ましく、好ましくは20mL/100g以上、好ましく 30mL/100g以上、より好ましくは40mL/100g以上、 に好ましくは50mL/100g以上である。
 また、粒子(a)の粒子強度は、後述する混合 作中に崩壊するのを抑制する観点から、よ 大きいものが好ましく、好ましくは100kg/cm 2 以上、より好ましくは200kg/cm 2 以上、更に好ましくは250kg/cm 2 以上である。
 粒子強度を向上させる方法としては、例え (i)スラリー中の水溶性ポリマーのように粒 強度を向上させる機能を有する剤の配合比 を上げる方法、(ii)粒子の真密度を上げるた めにスラリー水分を低下させたり、乾燥温度 を上げることで粒子(a)中の水分を減らす方法 等があり、適宜選択可能である。
 なお、粒子(a)の平均粒径、嵩密度、担持能 粒子強度の測定は、実施例記載の方法によ 行うことができる。

(アルカリ剤(a1))
 アルカリ剤(a1)としては、炭酸ナトリウム、 炭酸カリウム等の炭酸アルカリ金属塩、ケイ 酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ リウム等が挙げられる。これらの中でも、炭 酸アルカリ金属塩は、貯蔵中に空気中の二酸 化炭素と水との反応によりセスキ炭酸塩を形 成し、ケーキングの原因となるため、本発明 の効果を十分発揮する観点から、炭酸アルカ リ金属塩、特に炭酸ナトリウムを含有する粒 子が好適である。
 粒子(a)は、アルカリ剤のみからなるもので ってもよいが、アルカリ剤含有粒子(洗剤粒 子)である場合には、更に他の無機成分(a2)や 界面活性剤(a3)及び/又は水溶性高分子化合 (a4)等の有機成分を含有する粒子が好適であ 。

(他の無機成分(a2))
 他の無機成分(a2)としては、硫酸ナトリウム 等の硫酸アルカリ金属塩、炭酸水素ナトリウ ム等の炭酸水素アルカリ金属塩等の他、亜硫 酸塩、硫酸水素塩、塩酸塩、リン酸塩、アン モニウム塩等の水溶性無機塩(a2-1)や、結晶性 珪酸塩、アルミノシリケート等の水不溶性無 機塩(a2-2)が挙げられる。
(界面活性剤(a3))
 界面活性剤(a3)としては、陰イオン界面活性 剤(p)、非イオン界面活性剤(q)、両性界面活性 剤、陽イオン界面活性剤を併用することがで きる。
 陰イオン界面活性剤(p)としては、高級アル ールの硫酸エステル塩、高級アルコールの トキシル化物の硫酸エステル塩、アルキル ンゼンスルホン酸塩、パラフィンスルホン 塩、α-オレフィンスルホン酸塩、α-スルホ 肪酸塩若しくはそのアルキルエステル塩、 は脂肪酸塩等の硫酸基、スルホン酸基を有 る陰イオン界面活性剤等が挙げられる。特 、炭素数が好ましくは10~18、より好ましく 12~14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、 炭素数が好ましくは10~16、より好ましくは12~1 4の高級アルコールの硫酸エステル塩が好ま い。
 非イオン界面活性剤(q)としては、高級アル ールのエチレンオキシド付加物又はエチレ オキシド/プロピレンオキシド付加物、脂肪 酸アルカノールアミド、アルキルポリグリコ シド等が挙げられる。皮脂汚れの除去、耐硬 水性、生分解性の観点、及び直鎖アルキルベ ンゼンスルホン酸塩や高級アルコールの硫酸 エステル塩との相性の観点から、特に炭素数 が10~16のアルコールにエチレンオキシドが1~10 モル付加した付加物が好ましい。
 両性界面活性剤としては、アルキルジメチ アミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミノプロピ ベタイン等が、陽イオン界面活性剤として 、モノ(又はジ)長鎖アルキル型第四級アン ニウム塩等が挙げられる。

 界面活性剤(a3)としては、陰イオン界面活 性剤(p)及び/又は非イオン界面活性剤(q)が好 しい。陰イオン界面活性剤(p)と非イオン界 活性剤(q)を併用する場合は、陰イオン界面 性剤(p)と非イオン界面活性剤(q)の重量比〔(p )/(q)〕は、好ましくは0.2以上、より好ましく 0.4以上、更に好ましくは0.5以上、特に好ま くは1.0以上であり、その上限は好ましくは4 .0以下、より好ましくは2以下、更に好ましく は1.5以下である。

(水溶性高分子化合物(a4))
 水溶性高分子化合物(a4)としては、20℃の水1 00g中に、1g以上、好ましくは5g以上、より好 しくは10g以上が溶解しうるポリマーが好ま い。具体的には、カルボン酸系ポリマー、 ルボキシメチルセルロース、可溶性澱粉、 類等が挙げられる。金属イオン封鎖能、固 汚れ・粒子汚れの分散能及び再汚染防止能 観点から、質量平均分子量が好ましくは2,000 ~100,000、より好ましくは5,000~70,000のカルボン ポリマーが好ましく、特にポリアクリル酸 、アクリル酸-マレイン酸コポリマーの塩が 好ましい。

(粒子(a)の製造方法)
 粒子(a)が洗剤粒子の場合には、例えば、特 2005-239867号公報、特開2005-239865号公報、特開 2003-193091号公報等に記載の方法により、粒子( a)を製造することができる。また、水への溶 性が非常に高い洗剤粒子として国際公開第2 000/077158号パンフレットに開示されている粒 を用いることができる。
 粒子(a)の製造方法の具体例としては、以下 方法A1~A3が挙げられる。

(1)方法A1
 界面活性剤(a3)を好ましくは50~100質量%、よ 好ましくは70~100質量%含有する水性ペースト1 0~50質量部、好ましくは15~40質量部に、アルカ リ剤(a1)を好ましくは10~70質量部、より好まし くは15~50質量部、水溶性無機塩(a2-1)を好まし は5~60質量部、より好ましくは7~50質量部、 不溶性無機塩(a2-2)を好ましくは10~50質量部、 より好ましくは15~40質量部、及び水溶性高分 化合物(a4)を好ましくは1~15質量部、より好 しくは3~10質量部を添加し、レディゲミキサ 等の混合機を用いて混練し、流動乾燥機等 乾燥機で乾燥させた後、整粒/分級して、平 均粒径150~1000μm、好ましくは175~750μm、更に好 ましくは200~500μmの粒子を得る方法。

(2)方法A2
 アルカリ剤(a1)を好ましくは10~70質量部、よ 好ましくは15~50質量部、水溶性無機塩(a2-1) 好ましくは5~60質量部、より好ましくは7~50質 量部、水不溶性無機塩(a2-2)を好ましくは10~50 量部、より好ましくは15~40質量部、界面活 剤(a3)を好ましくは10~70質量部、より好まし は20~60質量部、水溶性高分子化合物(a4)を好 しくは1~15質量部、より好ましくは3~10質量部 、及び水を好ましくは30~300質量部、より好ま しくは50~250質量部を含有するスラリー状溶液 を噴霧乾燥することで得られた粒子を、整粒 /分級して、平均粒径150~1000μm、好ましくは175 ~750μm、特に好ましくは200~500μmの粒子を得る 法。

(3)方法A3
 アルカリ剤(a1)を好ましくは10~70質量部、よ 好ましくは15~50質量部、水溶性無機塩(a2-1) 好ましくは5~60質量部、より好ましくは7~50質 量部、水不溶性無機塩(a2-2)を好ましくは10~50 量部、より好ましくは15~40質量部、水溶性 分子化合物(a4)を好ましくは1~15質量部、より 好ましくは3~10質量部、及び水を好ましくは20 ~200質量部、より好ましくは40~150質量部を含 するスラリー状溶液を噴霧乾燥することで られた粒子に界面活性剤(a3)を好ましくは10~5 0質量部、より好ましくは15~40質量部を含浸さ せ整粒/分級して、平均粒径150~1000μm、好まし くは175~750μm、特に好ましくは200~500μmの粒子 得る方法。
 これらの方法の中では、水への溶解性及び 動性の点から、方法A3が最も好適である。

 前記方法A3で得られた粒子(a)は、以下の構 (A)及び/又は構造(B)を有するため、水への溶 性が著しく向上するので好適である。
 構造(A):粒子(a)を水に分散した場合、それら の平均粒子径の好ましくは1/10以上、より好 しくは1/5以上、更に好ましくは1/4以上、特 好ましくは1/3以上の径の気泡を放出可能な 孔を有する構造。
 構造(B):水不溶性無機塩(a2-2)、水溶性高分子 化合物(a4)及び水溶性無機塩(a2-1)を含有し、 の内部よりも表面近傍に水溶性高分子化合 (a4)及び/又は水溶性無機塩(a2-1)(以下、「水 性高分子化合物等」という)が多く存在する 在性を有する構造。
 粒子(a)が、構造(A)を有することにより、表 改質粒子が水に溶解する過程において、ま 粒子内部に少量の水が侵入して粒子内部か 所定の大きさの気泡が放出され、次いで該 子内部に大量の水が侵入することによって 子自体が崩壊(自己崩壊)し、表面近傍から 溶解のみならず、粒子内部からの溶解及び 壊が起こることにより、表面改質粒子が高 溶解性を有する。この気泡放出の現象は、 ジタルマイクロスコープや光学顕微鏡等で 認でき、気泡径(円相当径)を測定することが できる。

 また、粒子(a)の気孔径は、その粒子径の好 しくは1/10~4/5、より好ましくは1/5~4/5である
 気孔径の算出は、粒子(a)を壊さないように ス等で最大粒子径を含む面で切断し、切断 を走査型電子顕微鏡で観察し、切断粒子の 断面の円相当径(γμm)、及び粒子内部で気孔 の存在が確認された場合には気孔の円相当径 (δμm)を測定し、粒子径に対する気孔径の比( /γ)を求めることにより行うことができる。 お、複数個の気孔が確認される場合には、 の中で最も大きい気孔についての円相当径 δμmとする。

 また、粒子(a)が、構造(B)を有することによ 、水中で表面近傍の水溶性成分がより速く 解して、表面改質粒子の粒子表面からの崩 が促進される溶解挙動を示すことにより、 速溶解性を発現できる。高速溶解性を発現 せる最も好ましい態様としては、粒子(a)が 造(A)と構造(B)を併せ持つことである。
 粒子(a)に構造(A)及び(B)を併せ持たせるため は、噴霧乾燥時の送風温度、排風温度等を 整することにより行うことができる。送風 度は、好ましくは150~350℃、より好ましくは 175~325℃、更に好ましくは200~300℃であり、排 温度は、好ましくは70~130℃、より好ましく 80~120℃、更に好ましくは90~110℃である。

 構造(B)の水溶性高分子化合物等の偏在性は 次の方法で確認することができる。
(水溶性高分子化合物等の偏在性の確認)
 まず、測定対象の粒子(a)と、その粒子(a)を ノウ乳鉢等で十分に粉砕して均一な状態と た粒子(a)の粉砕物とを用意する。そして、 子(a)及びその粉砕物の表面から約10μmまで 情報が得られる条件で、両者をそれぞれフ リエ変換赤外分光法(FT-IR)と光音響分光法(PAS )とを併用する方法(以下、「FT-IR/PAS」という) により測定する。前者の水溶性高分子化合物 等の量が、後者のその量より多い場合、測定 対象の粒子(a)はその内部よりも表面近傍に水 溶性高分子化合物等が多く存在する構造を有 する。
 粒子(a)及びその粉砕物の表面から約10μmま の情報が得られる測定条件としては、例え 、分解能8cm -1 、スキャン速度0.63cm/s、積算128回という条件 挙げられる。使用する装置は、例えば、赤 分光光度計として「FTS-60A/896型赤外分光光 計」(Bio-Rad Laboratories社製)、PASセルとして「 300型光音響検出器」(MTEC社製)が挙げられる。 なお、FT-IR/PASの詳細については、APPLIED SPECTR OSCOPY vol.47 1311-1316(1993) に記載されている。

 粒子(a)は、その表面に粘土鉱物粒子(b)の層 有し、必要に応じて更にその表面に後述す 金属酸化物粒子(c)の層を有する。
<粘土鉱物粒子(b)>
 粘土鉱物粒子(b)は、下記方法によって算出 れる含水能が200質量%以上であり、好ましく は300質量%以上、より好ましくは400質量%以上 更に好ましくは500質量%以上、特に好ましく は600質量%以上である。
 また、平均粒径が1~200μm、好ましくは5~100μm 、より好ましくは10~50μmである粘土鉱物粒子( b)が粒子(a)の表面に層を形成している。
(含水能の算出方法)
 日本ベントナイト工業会標準試験方法「ベ トナイト(粉状)の膨潤試験方法」(JBAS-104-77) びJIS K0068「化学製品の水分測定方法」の7 乾燥減量法」に規定された試料の乾燥方法 従って測定する。具体的には、以下のよう 行う。
 すなわち、精製水100mlを入れた100mlの共栓付 メスシリンダーに、試料2.0gを約10回に分けて 加える。ただし、先に加えた試料が殆ど内壁 に付着せず、スムーズにシリンダー底に沈着 するように1回の加える量を加減する。先に えた試料が殆ど沈着した後、次の試料を添 する。添加終了後、24時間放置し、メスシリ ンダー内に堆積した試料の見掛け容積を膨潤 力とする。
 次に、膨潤力測定後の粘土鉱物粒子(b)の分 液の全量を、ブフナーロートを用いて吸引 過(0.5MPaで2時間、ろ紙:アドバンテック東洋 式会社製、直径90mm、型番4A)し、ろ紙上に残 存した粘土鉱物粒子(b)の質量(A)を測定する。 これを105℃で3時間乾燥させた後、測定した 土鉱物粒子(b)の質量(B)とを測定し、以下の より含水能を求める。
 含水能(%)=[(A-B)/B]×100
 なお、精製水は特に拘らないが、日本薬局 のものを用いることが好ましい。
 また、粘土鉱物粒子(b)の膨潤力(容積法)は 溶解性及び耐ケーキング性の観点から、前 JBAS-104-77に準じて測定した値で、好ましくは 6ml/2g以上、より好ましくは9ml/2g以上、更に好 ましくは15ml/2g以上である。

 前記の含水能を有する粘土鉱物は天然に多 は存在せず、スメクタイト型粘土鉱物に分 される層状粘土鉱物の中に見出される。
 スメクタイトは粘土鉱物グループの名称で り、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナ ト、スティーブンサイト、モンモリロナイ 、バイデライト、ノントロナイトが含まれ 。なお、本発明において、スメクタイト型 土鉱物とは、スメクタイトそのもの、スメ タイトに分類される粘土鉱物を主成分とす 粘土鉱物、それらのイオン交換体、及び後 する一般式(I)、(II)で表される構造を有する 粘土鉱物を意味する。スメクタイトの一種で あるヘクトライトは前記含水能の要件を満足 する。その他のスメクタイト型粘土鉱物にお いても、一部の天然鉱物の中には本要件を満 たすものがある。モンモリロナイトを主成分 とするベントナイトと呼称される粘土鉱物の 中には、上記含水能を満たすものがある。
 天然鉱物に多く存在するカルシウム/マグネ シウム型のスメクタイト型粘土鉱物は前記含 水能の要件を満足しない。しかしながら、ス メクタイト型粘土鉱物中に存在するカルシウ ム及び/又はマグネシウムの一部又は全部を ルカリ金属に交換したイオン交換スメクタ ト型粘土鉱物は前記含水能の要件を満足し 好適に用いることができる。イオン交換す アルカリ金属としては、ナトリウム、カリ ム、リチウムが好ましく、特にナトリウム 好ましい。

 具体的には、下記一般式(I)で表される構造 有する粘土鉱物であるスメクタイト型粘土 物の粒子が好ましい。
 [Mg a Al b (Si 2 O 5 ) 4 (OH) 4 ] X- ・X/n[Me] n+   (I)
(式中、a、b及びxは、それぞれ、0<a≦6、0≦ b≦4、0.2≦x≦1.2、x=12-(2a+3b)であり、Meは、Na K、Li、Ca、Mg及びNH 4 から選ばれる少なくとも1種を示し、nはMeの 数を示す。[Me] n+ におけるモル比〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg+NH 4 )〕は0.5以上である。)
 [Me] n+ における、アルカリ土類金属イオンとアンモ ニウムイオンの合計量に対するアルカリ金属 イオンのモル比〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg+NH 4 )〕は、好ましくは0.10~20.0、より好ましくは0. 25~19.00、更に好ましくは0.50~18.00、特に好まし くは0.75~17.00、最も好ましくは1.00~16.00である

 より好適な具体例としては、下記一般式(II) で表される構造を有する粘土鉱物であるスメ クタイト型粘土鉱物の粒子が挙げられる。
 [Mg a Al b (Si 2 O 5 ) 4 (OH) 4 ] X- ・X/n[Me] n+   (II)
(式中、a、b及びxは、それぞれ、0<a≦6、0≦ b≦4、0.2≦x≦1.2、x=12-(2a+3b)であり、Meは、Na K、Li、Ca、及びMgから選ばれる少なくとも1種 を示し、nはMeの価数を示す。[Me] n+ におけるモル比〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕は0.5以上で る。)
 [Me] n+ における、アルカリ土類金属イオンに対する アルカリ金属イオンのモル比〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg) は、好ましくは0.10~20.0、より好ましくは0.25 ~19.00、更に好ましくは0.50~18.00、特に好まし は0.75~17.00、最も好ましくは1.00~16.00である。

 このようなイオン交換スメクタイト型粘土 物の製造方法としては、(i)水分を20%以上含 原料粘土鉱石に粉末の炭酸ナトリウム等の ルカリ金属塩を添加して充分に混合した後 乾燥する工程を含む製法、又は(ii)パウダー 状に粉砕した粘土鉱物を造粒機で造粒する際 に炭酸ナトリウム等のアルカリ金属塩の粉末 や水溶液を添加する工程を含む製法等が挙げ られる。
 また、効率よくイオン交換させるためには 特定の炭酸アルカリ金属、好ましくは炭酸 トリウム及び/又は炭酸カリウム、特に好ま しくは炭酸ナトリウムの0.05~0.33質量%の水溶 100質量部に、スメクタイト型粘土鉱物を2~10 量部を添加分散させ0.2~1時間放置した後、 溶液を乾燥させることで得ることができる 水溶液の炭酸ナトリウムの濃度、及び水溶 とスメクタイト型粘土鉱物との添加比率を 整することで、一般式(I)の[Me] n+ におけるモル比〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg+NH 4 )〕又は〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕を所望の値に調整す ることができる。

 なお、モル比〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕は次の方法 測定する。
 まず、粘土鉱物を乳鉢で粉砕し、目開き125 mの篩を通過した試料0.1gをマイクロウェーブ 湿式灰化装置(自動)で硫酸-過酸化水素分解し たのち、メスフラスコにて50mLにメスアップ て、ICP(誘導結合プラズマ)発光分析装置で測 定してNa、K、Li、Ca、Mg量を定量して計算する 。
 なお、ICP発光分析で求めたMg量には、一般 (I)内の層間イオン(Me)として存在するMg以外 モンモリロナイトの基本骨格中でAlの同型置 換として存在するMgの量も含まれる。またICP 光分析で得られたCaやMg量には、上述した炭 酸ナトリウムや炭酸カリウムでイオン交換し た場合に生成する炭酸カルシウムや炭酸マグ ネシウム量も含まれる。
 従って、粘土鉱物の層間に含まれるアルカ 土類金属の量を定量するために、10質量%の 化アンモニア水溶液10mlに、測定対象物の粘 土鉱物を1g(乳鉢ですりつぶし、粒径150μm以下 の微粉末にしたもの)を添加、分散させ、12時 間放置した後、遠心分離し、上澄み液に含ま れる溶出したアルカリ土類金属の量(ppm)を求 、ICP発光分析で得られた値から差分をとる のとする。更に理論上のアルカリ金属、ア カリ土類金属及びNH 4 の合計mol量に対する測定されたアルカリ金属 のmol量の比率を求めることができる。
 粒子(a)に対する粘土鉱物粒子(b)の質量比は 好ましくは0.01~0.40、より好ましくは0.02~0.35 更に好ましくは0.03~0.30であり、粒子(a)の平 粒径に対する粘土鉱物粒子(b)の平均粒径の 率は、好ましくは0.01~0.50、より好ましくは0 .015~0.40、更に好ましくは0.02~0.30である。

(金属酸化物粒子(c))
 本発明のアルカリ剤含有粒子においては、 子の流動性を向上させ、さらさらとしたき いな粒子に仕上げる観点から、任意ではあ が、粘土鉱物粒子(b)の層の外表面に、さら 前記含水能が好ましくは150質量%以下、より 好ましくは100質量%以下であり、平均粒径が ましくは0.1~20μm、より好ましくは0.2~10μm、 に好ましくは0.5~8μmである金属酸化物粒子(c) の層を形成することが好ましい。
 金属酸化物粒子(c)としては、二酸化珪素、 晶性シリケート化合物等のシリケート化合 、前記含水能が150質量%以下であるベントナ イト、タルク、クレイ、結晶性又は非晶質ア ルミノ珪酸塩等が好ましく挙げられる。
 結晶性シリケート化合物を用いる場合、吸 や吸炭酸ガスによる結晶性シリケートの凝 等による劣化を防ぐ観点から、結晶性シリ ート化合物以外の微粉体と混合して用いる とが好ましく、特に洗剤粒子の流動性の観 から、結晶性アルミノ珪酸塩が好ましく、 晶性アルミノ珪酸ナトリウムがより好まし 、A型、P型、X型等のゼオライトが更に好ま い。

 粒子(a)に対する金属酸化物粒子(c)の質量比 、好ましくは0.05~0.50、より好ましくは0.10~0. 45、更に好ましくは0.15~0.40であり、粒子(a)の 均粒径に対する金属酸化物粒子(c)の平均粒 の比率は、好ましくは0.005~0.100、より好ま くは0.010~0.075、更に好ましくは0.015~0.050であ 。
 金属酸化物粒子(c)が、ゼオライトである場 、その一次粒子の平均粒径は10μm以下が好 しく、0.1~10μmがより好ましい。平均粒径が の範囲において、洗剤粒子の粒子表面の被 率が向上し、洗剤粒子群の流動性と耐ケー ング性の向上の観点から好適である。ゼオ イトの平均粒径は、Mie散乱を利用した方法 例えば、堀場製作所株式会社製、レーザ回 /散乱式粒度分布測定装置「LA-920」によって 定される。〔ゼオライト(c)/粘土鉱物粒子(b) 〕の質量比は、10以下、更には3以下であれば 、良好な流動性と耐ケーキング性を得ること ができるが、本発明の規定する含水能を有す る粘土鉱物粒子を用いる場合、1.66以下が好 しく、1.48以下がより好ましく、更には1.0以 、特には0.5以下において優れた効果を得る とができる。
 本発明においては、粒子(a)、粘土鉱物粒子( b)及び金属酸化物粒子(c)等の各粒子間の接着 を向上させるために、バインダー成分(d)を 加することができる。

(バインダー成分(d))
 バインダー成分(d)としては、前記界面活性 (a3)として例示した非イオン界面活性剤から 選ばれる一種以上のものや、前記水溶性高分 子化合物(a4)であるポリエチレングリコール (メタ)アクリル酸系ポリマー、セルロース系 誘導体、及びその水溶液が挙げられる。ポリ エチレングリコールは、洗剤が通常使用され る温度(40℃以下)における固化性や表面処理 の溶解性の観点から、質量平均分子量が4,000 ~20,000のものが好ましく、5,000~15,000のものが り好ましい。セルロース系誘導体としては カルボキシメチルセルロース、メチルセル ース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー 等が挙げられる。
 バインダー成分としては、陰イオン界面活 剤の酸前駆体も用いることができる。陰イ ン界面活性剤の酸前駆体は、噴霧乾燥粒子 に含まれるアルカリ剤と中和反応を起こす のであり、例えば、アルキルベンゼンスル ン酸、アルキル又はアルケニルエーテル硫 、アルキル又はアルケニル硫酸、α-オレフ ンスルホン酸、α-スルホン化脂肪酸、アル ル又はアルケニルエーテルカルボン酸、脂 酸等が挙げられる。これらの中でも、耐水 の高いものが好ましく、具体的には、脂肪 、ヒドロキシ脂肪酸、アルキルリン酸等が ましく挙げられる。特に、溶解性の観点か 、炭素数10~22の脂肪酸又はヒドロキシ脂肪 から選ばれる1種以上が好ましく、表面改質 子強度の観点から、炭素数12~20の飽和脂肪 から選ばれる1種以上が好ましい。
 バインダー成分の添加量としては、粒子(a)1 00質量部に対して、0.1~8質量部が好ましく、0. 5~6質量部がより好ましく、1~4質量部が更に好 ましい。
 粒子(a)、粘土鉱物粒子(b)、金属酸化物粒子( c)、及びバインダー成分(d)は、単独で又は2種 以上を組み合わせて用いることができる。

(アルカリ剤含有粒子の製造方法)
 本発明のアルカリ剤含有粒子は、粒子(a)に 土鉱物粒子(b)を接触させることにより製造 ることができる。粒子(a)に粘土鉱物粒子(b) 接触させる方法としては、公知の攪拌混合 を用いることができ、例えば「ヘンシェル キサー」(三井鉱山株式会社製)、「ハイス ードミキサー」(深江工業株式会社製)、「バ ーチカルグラニュレーター」(株式会社パウ ック製)、「レディゲミキサー」(松坂技研株 式会社製)、「プロシェアミキサー」(太平洋 工株式会社製)、「ナウターミキサー」(ホ カワミクロン株式会社製)等を好ましく挙げ ことができる。これらの中でも、粒子(a)に いせん断力がかかりにくく(粒子(a)を崩壊さ せにくく)、混合効率のよい装置が好ましい かかる観点から、横型の混合層で円筒の中 に攪拌軸を有し、当該軸に攪拌羽根を取り けて粒子の混合を行う形式のミキサー(横型 合機)である、レディゲミキサー、プロシェ アミキサー等が特に好ましい。また、上記以 外の連続型の混合機としては、「フレキソミ ックス」(株式会社パウレッタ製)、「タービ ライザー」(ホソカワミクロン株式会社製) が挙げられる。

 粒子(a)の製造方法において、方法A1及びA2で 得られた粒子(a)は粘着性に乏しいため、粒子 (a)の表面に粘土鉱物粒子(b)を均一に付着させ る観点から、バインダー成分(d)を併用するこ とが好ましい。また、一方、方法A3の場合に 、界面活性剤(a3)を含浸させており、その界 面活性剤(a3)が粘着剤として働くためバイン ー成分(d)は特には必要としない。
 粒子(a)と粘土鉱物粒子(b)とを攪拌混合する の系内温度は、粘土鉱物粒子(b)の付着性の 点から、バインダー成分(d)の融点(高分子化 合物の場合にはTg)以上の温度が好ましく、か つ品質上の問題が起こらない温度以下、具体 的には100℃以下が好ましく、90℃以下がより ましい。

 本発明においては、粒子(a)と粘土鉱物粒子( b)との接触の後、所望により、引続いて金属 化物粒子(c)と接触させることがより好まし 。この際の攪拌混合機等は、前記と同様の のを使用することができる。
 この操作により、粘土鉱物粒子(b)の層の外 面に、さらに金属酸化物粒子(c)の層が順次 層されて形成されるが、粘土鉱物粒子(b)層 必ずしも粒子(a)の表面全面を覆う必要はな 、金属酸化物粒子(c)層は必ずしも粒子(b)層 全面を覆う必要はない。すなわち、粒子(a) 表面の一部に金属酸化物粒子(c)層が存在す こともあるし、粒子(a)がむき出しとなった 態の部分が存在することもある。
 粒子(a)の表面は、その好ましくは30~100%、よ り好ましくは40~100%、更に好ましくは50~100%が 土鉱物粒子(b)の層で覆われていることが好 しく、残余の部分が金属酸化物粒子(c)の層 覆われていることが好ましく、粒子(a)の表 全面が、粘土鉱物粒子(b)及び金属酸化物粒 (c)の各層で順次覆われていることがより好 しい。

[洗剤組成物]
 本発明のアルカリ剤含有粒子は、洗剤組成 用の洗剤粒子として好適に利用される。洗 組成物の製法には特に制限はなく、例えば 発明のアルカリ剤含有粒子と、別途用意さ る洗剤成分とを混合することにより得るこ ができる。該洗剤組成物は、粉末洗剤を用 る用途であれば特に制限なく用いることが きるが、例えば、衣料用粉末洗剤、自動食 用洗剤等として好ましく用いることができ 。
 別途用意される洗剤成分としては、例えば 界面活性剤、ビルダー顆粒等の公知の洗浄 基材、漂白剤(過炭酸塩、過ホウ酸塩、漂白 活性化剤等)、漂白活性化剤、再汚染防止剤( ルボキシメチルセルロース等)、柔軟化剤、 還元剤(亜硫酸塩等)、蛍光増白剤、消泡剤(シ リコーン等)、セルラーゼやプロテアーゼ等 酵素、染料、香料等が挙げられる。
 洗剤組成物中のアルカリ剤含有粒子の含有 は、洗浄力の観点から、50質量%以上が好ま く、60質量%以上がより好ましく、70質量%以 が更に好ましく、80質量%以上が特に好まし 。また、洗剤組成物中における別途用意さ る洗剤成分の含有量は、50質量%以下が好ま く、40質量%以下がより好ましく、30質量%以 が更に好ましく、20質量%以下が特に好まし 。

 以下の製造例、実施例及び比較例において 「部」及び「%」は特記しない限り「質量部 」及び「質量%」である。また、実施例及び 較例で得られた粒子の膨潤力、含水能、嵩 度、平均粒径、担持能、粒子強度、流動性 溶解率、質量増加率、篩通過率及びシミだ 性を、以下の方法により測定し、評価した
 また、モル比〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕、及び粘土 物の層間に含まれるカルシウム量の測定は 段落〔0024〕に記載の方法により行った。

(1)膨潤力(mL/2g)
 日本ベントナイト工業会の「ベントナイト( 粉状)の膨潤試験方法」(JBAS-104-77)規定された 法で膨潤力(容積法)を測定した。
(2)含水能(%)
 膨潤力(容積法)を測定した後の分散液をブ ナーロートを用いて吸引ろ過(0.5MPaで2時間、 ろ紙:アドバンテック東洋株式会社製、直径90 mm、型番4A)し、ろ紙上に残存した粘土鉱物粒 (b)の質量(A)と、JIS K0068「化学製品の水分測 定方法」の7「乾燥減量法」に規定された試 の乾燥方法で乾燥させた粘土鉱物粒子(b)の 量(B)とを測定し、以下の式より含水能を算 する。
 含水能(%)=[(A-B)/B]×100
(3)嵩密度(g/L)
 JIS K3362に規定された方法で測定した。
(4)平均粒径(μm)
 JIS Z 8801に規定の篩を用いて、100gの試料を 5分間振動して篩い分けを行い、平均粒径を 出した。
 具体的には、目開きが2000μm、1400μm、1000μm 710μm、500μm、355μm、250μm、180μm及び125μmで る9段の篩と受け皿を用い、ロータップマシ ーン(HEIKO SEISAKUSHO製、タッピング:156回/分、 ーリング:290回/分)に取り付け、100gの試料を 5分間振動して篩い分けを行った後、受け皿 125μm、180μm、250μm、355μm、500μm、710μm、1000 m、1400μm、2000μmの順番に受け皿及び各篩下 質量頻度を積算していくと、積算の質量頻 が50%以上となる最初の篩の目開きをx j μmとし、それよりも一段小さい篩の目開きを x j+1 μmとした時、受け皿からx j μmの篩までの質量頻度の積算をQ j %、受け皿からx j+1 μmの篩までの質量頻度の積算をQ j+1 %とした場合、次式によって求めることがで る。平均粒径x a は、下記式(1)、(2)によって算出した。

(5)粒子(a)の担持能
 内部に攪拌翼を備えた内径5cm×高さ15cmの円 型混合槽に試料100gを入れ、該攪拌翼を350rpm で攪拌させながら、25℃のポリオキシエチレ アルキルエーテル(花王株式会社製「エマル ゲン106」)を10mL/minの速度で槽内に投入し、攪 拌に要する動力が最も高くなった時のポリオ キシエチレンアルキルエーテルの投入量を担 持能とした。
(6)粒子強度(kg/cm 2 )
 内径3cm×高さ8cmの円柱状の容器に、試料20g 入れ、30回タッピング(筒井理化学器機株式 社、TVP1型タッピング式密充填嵩密度測定器 条件;周期36回/分、60mmの高さから自由落下) 行い、タッピング操作終了直後の試料高さ 初期試料高さとし、その後、加圧試験機に 容器内に保持した試料の上端面全体を10mm/mi nの速度で加圧し、荷重-変位曲線の測定を行 、該曲線における変位率が5%以下での直線 における傾きに初期試料高さを乗じて得ら る値を、加圧面積で除した値を粒子強度と た。
(7)流動性
 JIS K 3362に規定された嵩密度測定用のホッ ーから、100mLの粉末が流出するのに要する 間(sec)で評価した。

(8)溶解率(%)
 メッシュ網(110mmφ:200メッシュ)の質量〔a〕 精密天秤で測定した。5℃±0.5℃の硬度4°DHの 水1.00L±0.03Lに、粒子1.000g±0.010g(サンプル質量 〔b〕)を投入し、1Lビーカー(内径105mm)内で円 状攪拌子(長さ35mm、直径8mm)にて60秒間、回 数800rpmにて攪拌した後、ホルダーに固定し メッシュ網に傾斜法にて濾過した。使用し ビーカー、スターラーピース、ホルダーを5 の水でリンスし、残留物をメッシュ上に回 した。使用したメッシュ網は、濾紙上に置 、余分な水分、泡を取り除いた後、残留物 損失しないようにし、105℃で30分乾燥した 、デシケーター内で10分冷却し、精密天秤で 質量〔c〕を測定した。
 溶解率V(%)は、下記式(3)により算出した。
 V(%)={1-(c-a)/b}×100    (3)

(9)質量増加率(%)(保存安定性)
 質量増加率:Surface Measurement System社製の水 気吸脱着量測定装置(DVS-Advantage)にサンプル30 mgをセットし、30℃、40%RH雰囲気下で3時間放 した後の質量をp、30℃、70%RHに変化させ、平 衡に達したときの質量をqとして、以下の式 従い質量増加率w(%)を計算した。
 w(%)=100×(q-p)/p
 なお、直近1分間の質量変化率が0.002%以下に なったところを平衡と判断した。

(10)篩通過率(%)及びシミだし性
 濾紙(アドバンテック東洋株式会社製、No.2) 長さ10.2cm×幅6.2cm×高さ4cmの天部のない箱を り、四隅をステープラーでとめた。これに 粒子50gを入れて、温度30℃、湿度70%RH雰囲気 下で21日及び28日放置した後のケーキング状 について下記の方法で測定した。
 篩通過率:試験後の試料を篩(JIS Z 8801規定 目開き4760μm)上に静かに移し、通過した粉末 質量を計測し、試験後の試料に対する篩通過 率(%)を求めた。
 シミ出し性:上記の篩通過率試験を行った濾 紙の容器の底部(粉体との非接触面)でのシミ し状態を目視して、下記の1~5ランクの基準 評価した。
(評価基準)
 ランク1:濡れていない。
 ランク2:1/4程度の面が濡れている。
 ランク3:1/2程度の面が濡れている。
 ランク4:3/4程度の面が濡れている。
 ランク5:全面が濡れている。

 なお、実施例及び比較例で用いた原料の詳 は、以下のとおりである。
・硫酸ナトリウム:四国化成株式会社製、品 :無水中性芒硝
・亜硫酸ナトリウム:三井化学株式会社製、 名:亜硫酸ソーダ
・炭酸ナトリウム:セントラル硝子株式会社 、品名:デンス灰、平均粒径:290μm
・ポリアクリル酸ナトリウム水溶液:花王株 会社製、質量平均分子量:1万
・結晶性アルミノケイ酸塩:ゼオビルダー社 、4A型ゼオライト、平均粒径:3.5μm
・ポリエチエングリコール:三井化学株式会 製、品名:PEG13000、質量平均分子量:10000、固 分:60%
・陰イオン界面活性剤(p):花王株式会社製、 デシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、品 :ネオペレックスG-25、固形分:26質量%
・非イオン界面活性剤(q):花王株式会社製、 リオキシエチレンラウリルエーテル、品名: マルゲン106(E-106)

・層状粘土鉱物1:合成ヘクトライト、親水性( 試薬:和光純薬株式会社製)、平均粒径:49.3μm 膨潤力45mL/2g、含水能2176%
・層状粘土鉱物2:黒崎白土工業株式会社製、 名:オドアースP-700、平均粒径16.7μm、(Na+K+Li) /(Ca+Mg)=0.161、膨潤力9mL/2g、含水能261%、主成分 :ベントナイト
・層状粘土鉱物3:カオリン(試薬:関東化学株 会社製)平均粒径:5.2μm
・層状粘土鉱物4:タルク(竹原化学工業株式会 社製、品名:Tタルク)平均粒径:10.5μm

(層状粘土鉱物2のアクチベート化)
・層状粘土鉱物2A
 水300部を攪拌翼を備えた混合槽に入れ、水 を25℃にした後、炭酸ナトリウム1部を添加 て5分間攪拌した。層状粘土鉱物1 5部を添 して60分間攪拌後、140℃のロータリーキルン で水分が5%以下になるまで乾燥し、ボールミ で粉砕し、層状粘土鉱物2Aを得た。層状粘 鉱物2Aの平均粒径は38.3μm、〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕 は13.350、膨潤力は22mL/2g、含水能は623%であっ 。
・層状粘土鉱物2B
 炭酸ナトリウムを0.690部に変更した以外は 層状粘土鉱物2Aと同じ調製法で層状粘土鉱物 2Bを得た。層状粘土鉱物2Bの平均粒径は36.5μm 〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕は9.414、膨潤力は20mL/2g、 水能は643%であった。
・層状粘土鉱物2C
 炭酸ナトリウムを0.525部に変更した以外は 層状粘土鉱物2Aと同じ調製法で層状粘土鉱物 2Cを得た。層状粘土鉱物2Cの平均粒径は31.0μm 〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕は4.838、膨潤力は25mL/2g、 水能は770%であった。
・層状粘土鉱物2D
 炭酸ナトリウムを0.375部に変更した以外は 層状粘土鉱物2Aと同じ調製法で層状粘土鉱物 2Dを得た。層状粘土鉱物2Dの平均粒径は28.2μm 〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕は2.536、膨潤力は28mL/2g、 水能は930%であった。
・層状粘土鉱物2E
 炭酸ナトリウムを0.345部に変更した以外は 層状粘土鉱物2Aと同じ調製法で層状粘土鉱物 2Eを得た。層状粘土鉱物2Eの平均粒径は27.9μm 〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕は1.681、膨潤力は25mL/2g、 水能は537%であった。
・層状粘土鉱物2F
 炭酸ナトリウムを0.150部に変更した以外は 層状粘土鉱物2Aと同じ調製法で層状粘土鉱物 2Fを得た。層状粘土鉱物2Fの平均粒径は26.0μm 〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕は0.764、膨潤力は16mL/2g、 水能は529%であった。

 図1に、層状粘土鉱物2の活性化に使用した 炭酸ナトリウム/ベントナイトの質量比」と 塩化アンモニウムで溶出する層状粘土鉱物 「層間カルシウム量」の関係を示した。層 カルシウム量(グラフの縦軸)の値が小さい ど、層状粘土鉱物2が活性化されたことを示 が、層状粘土鉱物(ベントナイト)に対して 炭酸ナトリウム/ベントナイトの質量比が0.05 以上の炭酸ナトリウムを加えても、活性化度 は飽和に達して、それ以上の添加効果がない ことが分かる。必要最小限の炭酸ナトリウム 量は、活性化される層状粘土鉱物(ベントナ ト)に含有されるカルシウム量に依存するが 炭酸ナトリウムの濃度を変えて検討するこ で最適な量を見出すことができる。
 図2に、層状粘土鉱物(ベントナイト)の層間 〔(Na+K+Li)/(Ca+Mg)〕のモル比と含水能の関係 示す。この結果から、活性化することによ 含水能が向上するものの、過剰に活性化す と、層状粘土鉱物(ベントナイト)中に残存す る塩の量が増加することが原因で、含水能は 下がる傾向が見られることが判明した。従っ て、使用する層状粘土鉱物(ベントナイト)に り、含水能を最大化する活性化度は異なる で、用いる層状粘土鉱物(ベントナイト)に って活性化度を適宜変更することが好まし 。

調製例1(噴霧乾燥粒子の調製)
 水410部を攪拌翼を備えた1m 3 の混合槽に入れ、水温を45℃にした後、硫酸 トリウム110部、亜硫酸ナトリウム8部、蛍光 染料2部を添加して、10分間攪拌した。次いで 、炭酸ナトリウム120部、40質量%のポリアクリ ル酸ナトリウム水溶液150部を添加して10分間 拌し、さらに塩化ナトリウム40部、結晶性 ルミノケイ酸塩160部を添加し、15分間攪拌し てスラリー水分50質量%の均質なスラリーを得 た。このスラリーの最終温度は50℃であった
 285℃の窒素ガスを噴霧乾燥塔に塔下部より 給しながら、スラリーをポンプで噴霧乾燥 (向流式)に供給し、塔頂付近に設置した圧 噴霧ノズルから噴霧圧2.5MPaで噴霧を行った 窒素ガスは、塔頂から98℃で排出された。得 られた噴霧乾燥粒子の含水能は0%、平均粒径 290μm、嵩密度は510g/L、担持能は65mL/100g、粒 強度は350kg/cm 2 であった。

調製例2-1(界面活性剤組成物aの調製)
 非イオン界面活性剤を840部とポリエチレン リコール69部とを80℃に加熱し、陰イオン界 面活性剤960部と48%水酸化ナトリウム水溶液258 部を添加して撹拌し、界面活性剤組成物aを 製した。
調製例2-2(界面活性剤組成物bの調製)
 非イオン界面活性剤を920部とポリエチレン リコール69部とを80℃に加熱し、陰イオン界 面活性剤883部と48%水酸化ナトリウム水溶液237 部を添加して撹拌し、界面活性剤組成物bを 製した。
調製例2-3(界面活性剤組成物cの調製)
 非イオン界面活性剤を1022部とポリエチレン グリコール69部とを80℃に加熱し、陰イオン 面活性剤785部と48%水酸化ナトリウム水溶液21 1部を添加して撹拌し、界面活性剤組成物cを 製した。
調製例2-4(界面活性剤組成物dの調製)
 非イオン界面活性剤を1150部とポリエチレン グリコール69部とを80℃に加熱し、陰イオン 面活性剤662部と48%水酸化ナトリウム水溶液17 8部を添加して撹拌し、界面活性剤組成物dを 製した。
調製例2-5(界面活性剤組成物eの調製)
 非イオン界面活性剤を1314部とポリエチレン グリコール69部とを80℃に加熱し、陰イオン 面活性剤505部と48%水酸化ナトリウム水溶液13 6部を添加して撹拌し、界面活性剤組成物eを 製した。
調製例2-6(界面活性剤組成物fの調製)
 非イオン界面活性剤を1533部とポリエチレン グリコール69部とを80℃に加熱し、陰イオン 面活性剤294部と48%水酸化ナトリウム水溶液79 部を添加して撹拌し、界面活性剤組成物fを 製した。

実施例1(洗剤粒子1の製造)
 レディゲミキサー(松坂技研株式会社製、容 量130L、ジャケット付)に、45部の噴霧乾燥粒 と10部の炭酸ナトリウム、を投入し、主軸( 拌翼の回転数:60rpm、周速:1.6m/s)の攪拌を開始 した。ジャケットには80℃の温水を10L/分で流 した。そこに、80℃に昇温した界面活性剤組 物a 25部を2分間かけて投入し、その後5分間 攪拌を行って、界面活性剤組成物を担持させ た。更に5部の層状粘土鉱物1を投入し5分間攪 拌を行った。次に、5部の結晶性アルミノケ 酸塩を投入し、主軸(回転数:120rpm、周速:3.1m/ s)とチョッパー(回転数:3600rpm、周速:28m/s)の攪 拌を30秒間行った。レディゲミキサーの運転 件を、主軸(攪拌翼、回転数:60rpm、周速:1.6m/ s)に戻し、さらに10部の結晶性アルミノケイ 塩を投入する。さらにもう一度主軸(回転数: 120rpm、周速:3.1m/s)とチョッパー(回転数:3600rpm 周速:28m/s)の攪拌を30秒間行った後、排出し 洗剤粒子1を得た。得られた洗剤粒子1の評 結果を表1に示す。

実施例2(洗剤粒子2の製造)
 洗剤粒子1の層状粘土鉱物1を層状粘土鉱物2 変更した以外は、実施例1と同様にして洗剤 粒子2を製造した。得られた洗剤粒子2の評価 果を表1に示す。
実施例3~8(洗剤粒子2A~2Fの製造)
 洗剤粒子1の層状粘土鉱物1を層状粘土鉱物2A ~2Fに変更した以外は、実施例1と同様にして 剤粒子2A~2Fを製造した。得られた洗剤粒子2A~ 2Fの評価結果を表1に示す。
比較例1~3(洗剤粒子3~5の製造)
 洗剤粒子1の層状粘土鉱物1を層状粘土鉱物3~ 5に変更した以外は、実施例1と同様にして洗 粒子3~5を製造した。得られた洗剤粒子3~5の 価結果を表1に示す。

実施例9~13
 洗剤粒子1の層状粘土鉱物1を層状粘土鉱物2A に変更し、界面活性剤組成物aを界面活性剤 成物b~fに変更した以外は、実施例1と同様に て洗剤粒子2Ab~2Afを製造した。得られた洗剤 粒子2Ab~2Afの評価結果を、洗剤粒子2Aの評価結 果と共に表2に示す。

 図3に、層状粘土鉱物の含水能と洗剤粒子の 質量増加率の関係を示し、図4に、層状粘土 物の含水能と篩通過率の関係を示した。
 図3から明らかなように、層状粘土鉱物の含 水能が高いほど、洗剤粒子にした場合の質量 増加率が低下することが分かり、洗剤粒子で ケーキングの原因となるアルカリの溶解や再 結晶化が起こりにくくなることが分かる。
 質量増加率測定後の洗剤粒子の表面状態を 比するため、洗剤粒子2D(含水能930%)の場合 図5に示し、洗剤粒子4(含水能86%)の場合を図6 に示す。図5及び図6を対比すると、含水能が いもの(洗剤粒子2D)は針状結晶が洗剤粒子表 面に析出していないことが分かる。また、図 4に示したように、洗剤粒子の含水能が高い のほど、篩通過率が向上することが分かる
 さらに、含水能の高い実施例1~8の洗剤粒子 、含水能の低い比較例1~3の洗剤粒子に比べ 、耐シミだし性が優れていることが分かる
 また、実施例1~8の洗剤粒子は、嵩密度、平 粒径、流動性、溶解率において比較例1~3の 剤粒子と同等であり、高嵩密度洗剤粒子と て充分な物性を有していることが分かる。
 また、実施例2及び9~13の結果から、同じ種 のベントナイトを用いた場合、アニオン界 活性剤の比率が高い場合のほうが、保存安 性に優れることが確認された。

 本発明のアルカリ剤含有粒子は、水への 解性を損なわず、かつ優れた耐ケーキング を有しているので、洗剤組成物用の洗剤粒 として好適に利用できる。