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Patent Searching and Data


Title:
PASSENGER CONVEYOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026294
Kind Code:
A1
Abstract:
A passenger conveyor in which slack of the step chain of the passenger conveyor is absorbed when the step chain is elongated by moving a lower step sprocket through a hydraulic cylinder and the step chain is strained by an arbitrary push-out force. In a passenger conveyor equipped with a step chain straining device for absorbing slack of the step chain when the step chain is elongated by moving a lower step sprocket and straining the step chain with an arbitrary straining force, the step chain straining device comprises a straining device section having a hydraulic cylinder and pushing out the lower step sprocket to the straining side of step chain with the push-out force of the hydraulic cylinder, and a pressure device section having a pressure piston to which a load is applied by a weight and imparting an arbitrary tension constantly to the step chain, with respect to the hydraulic cylinder at the straining device section, by the pressure of the pressure piston through the working oil.

Inventors:
ICHIKAWA FUMIO (JP)
ANSHITA HIDEKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2006/317367
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
September 01, 2006
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI ELECTRIC CORP (JP)
ICHIKAWA FUMIO (JP)
ANSHITA HIDEKI (JP)
International Classes:
B66B27/00; B66B23/18; B66B31/00
Foreign References:
JPH1087252A1998-04-07
JPS461900B1
JPS5465190U1979-05-09
JPS5280979U1977-06-16
JP2536774Y21997-05-28
JPH0648675A1994-02-22
JPS54133592U1979-09-17
JPH1087252A1998-04-07
Other References:
See also references of EP 2067735A4
Attorney, Agent or Firm:
TAKADA, Mamoru et al. (Takahashi & Partners 5th Floor, Intec 88Bldg., 20, Araki-ch, Shinjuku-ku Tokyo 07, JP)
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Claims:
 乗客コンベアのステップチェーンに伸びが発生した時、前記ステップチェーンが巻き掛けられた下部ステップスプロケットを移動させることにより、前記ステップチェーンの弛みを吸収するとともに、任意の緊張力でステップチェーンを緊張させるステップチェーン緊張装置を備えた乗客コンベアにおいて、
 前記ステップチェーン緊張装置は、
 油圧シリンダを有し、前記油圧シリンダの押出し力により前記下部ステップスプロケットを前記ステップチェーンを緊張させる側に押出すための緊張装置部と、
 錘による荷重が加えられる加圧ピストンを有し、前記加圧ピストンの圧力により作動油を介して前記緊張装置部の前記油圧シリンダに対し前記ステップチェーンに常時任意の張力を付与させるための加圧装置部と、
 を備えたことを特徴とする乗客コンベア。
 加圧装置部に設けられた一つの加圧ピストンにより、左右両側の下部ステップスプロケットにそれぞれ設けられた緊張装置部の複数の油圧シリンダを同時に押出してステップチェーンを緊張させることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア。
 加圧装置部に加えられる錘は、その重量を任意に変更して作動油の圧力を変更することにより、油圧シリンダの押出し力を変更してステップチェーンの張力を任意に変更できることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア。
 加圧装置部は、加圧された作動油の圧力を表示する圧力計を備えたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア。
 圧力計の表示は、圧力を緊張装置の緊張力に換算して表示して、緊張力が目視できるようにしたことを特徴とする請求項4記載の乗客コンベア。
 緊張装置部の油圧シリンダのロッド先端にばねを設け、ステップチェーンの負荷変動による揺動で発生する衝撃を前記ばねにより吸収させるようにしたことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア。
 加圧装置部と緊張装置部とを接続し内部を作動油が流動する配管経路に、前記作動油を逆流させる経路と流動方向切替弁とを設け、要時に加圧装置部を手動にて作動させて前記作動油を逆流させて油圧シリンダを常時と逆方向に作動させ、下部ステップチェーンが弛む方向に移動できるように構成したことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア。
 加圧装置部は、ステップチェーンの弛みを取りながらステップチェーンを緊張させるまでの間は、手動ポンプ作用により加圧ピストンを作動させることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア。
 加圧装置部は、加圧された作動油の圧力が検出可能な箇所に圧力検出スイッチを備え、前記圧力検出スイッチの信号を制御盤に伝送することを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア。
 圧力検出スイッチから任意の圧力範囲外の信号を検出した時、その信号に基づき制御盤から監視盤に警報を送ることを特徴とする請求項9記載の乗客コンベア。
 加圧装置部は、乗客コンベアの主枠内、又は建物の保守・点検室に設置したことを特徴とする請求項1記載の乗客コンベア。
Description:
乗客コンベア

 この発明は、エスカレータ、動く歩道等 ステップチェーンに常時任意の緊張力を付 させるステップチェーン緊張装置を備えた 客コンベアに関するものである。

 従来、乗客コンベアのステップチェーンの みを吸収するとともに、ステップチェーン 張力を付与させる方法として、ステップチ ーンが巻き掛けられた下部ステップスプロ ットに、ばねを圧縮して任意の引っ張り力 ステップチェーンを緊張させる付勢装置を け、ステップチェーンに伸びが発生した時 ばねの付勢力により下部ステップスプロケ トを引っ張って移動させ、ステップチェー の弛みを吸収するとともに、任意の引っ張 力でステップチェーンを緊張させる構造の のが知られている(例えば、特許文献1参照)
 また、ステップチェーンが伸びたことを検 したら、制御装置により電動油圧ポンプを 動させ、作動油により下部ステップスプロ ットに直結された油圧シリンダを押出し、 テップチェーンに張力を付与し、ステップ ェーンの伸びを吸収するものが知られてい (例えば、特許文献2参照)。

日本実開昭54-133592号公報

日本特開平10-87252号公報

 ばねを圧縮して任意の引っ張り力でステッ チェーンを緊張させる付勢装置を設けた従 のものでは、ステップチェーンの伸びが吸 されることにより、ばねの圧縮長が長くな 、ばねの付勢力が減少するので、ステップ ェーンを緊張させる張力が低下する。その めには、常時、任意の一定の緊張力を保持 るための点検・保守を行い、ばねを適正な 態に圧縮して、ステップチェーンに適正な 張力を付与する必要がある。このように乗 コンベアの保守点検時に毎回点検・調整を う必要がある。また、ステップチェーン緊 装置は、左右それぞれが独立しているため 左右の緊張力に差異が発生しないように、 ねの締め付けを行う必要がある。また、保 ・点検時のばねの調整はステップ反転部と ラスエンド部との間の作業スペースで行わ るが、乗客コンベアの建物内における設置 ペースを縮小する必要が生じた場合は、作 スペースの縮小に繋がり、ステップチェー 緊張装置の構成が制限されていた。
 また、ステップチェーン緊張装置を動作さ る手段として、電動油圧ポンプにより油圧 リンダを作動させ、ステップチェーンを緊 させている従来のものでは、モータで油圧 ンプを作動させるので、動力電源が必要で り、構成、制御が大掛かりとなり、コスト 増大するという課題がある。

 この発明は上記のような課題を解決する めになされたもので、乗客コンベアのステ プチェーンに伸びが発生した時、ステップ ェーン緊張装置の油圧シリンダにより下部 テップスプロケットを移動させて、ステッ チェーンの弛みを吸収するとともに、任意 押出し力でステップチェーンを緊張させる 客コンベアを提供するものである。

 この発明に係る乗客コンベアにおいては 乗客コンベアのステップチェーンに伸びが 生した時、ステップチェーンが巻き掛けら た下部ステップスプロケットを移動させる とにより、ステップチェーンの弛みを吸収 るとともに、任意の緊張力でステップチェ ンを緊張させるステップチェーン緊張装置 備えたものにおいて、ステップチェーン緊 装置は、油圧シリンダを有し、油圧シリン の押出し力により下部ステップスプロケッ をステップチェーンを緊張させる側に押出 ための緊張装置部と、錘による荷重が加え れる加圧ピストンを有し、加圧ピストンの 力により作動油を介して緊張装置部の油圧 リンダに対しステップチェーンに常時任意 張力を付与させるための加圧装置部とを備 たものである。

 この発明によれば、ステップチェーン緊 装置の点検・保守作業が簡単であり、作業 間を大幅に短縮できる。また、緊張装置の 力を常に任意の一定値に保持できるととも 、張力の調整も容易にできる。また、張力 圧力計で容易に視認することができる。ま 、左右の緊張装置に均一に押出し力が掛か ため、乗客コンベアの運転性能の向上が図 る。また、ステップ反転部とトラスエンド との間のスペースを小さくすることができ 下部トラスの短縮が図れる。また、電力が 要である。

図1は一般的な乗客コンベアの概略構造 を説明するための全体側面図である。 図2はこの発明の実施例1における乗客 ンベアの概略構造を示す全体側面図である 図3はこの発明の実施例1における乗客 ンベアのステップチェーン緊張装置を示す 体構成図である。 図4はステップチェーン緊張装置の緊張 装置部の詳細構成を示す側面図である。 図5は緊張装置部を下部トラスエンド側 から見た正面図である。 図6は図4のA-A線に沿った断面図である 図7は図4のB-B線に沿った断面図である 図8はステップチェーン緊張装置の加圧 装置部の詳細構成を示す側面図である。 図9は緊張力を表示する圧力計の拡大正 面図である。 図10は図8を矢印C方向より見た平面図 ある。 図11は図8のE-E線に沿った断面図である 。 図12はステップチェーン緊張装置の組 、調整手順を説明するための加圧装置部を す側面図である。 図13は図12を矢印F方向より見た平面図 ある。 図14はこの発明の実施例2における乗客 コンベアの概略構造を示す全体側面図である 。 図15はこの発明の実施例3におけるステ ップチェーン緊張装置の緊張装置部の詳細構 成を示す側面図である。 図16は緊張装置部の要部を分解して示 側面図である。 図17はこの発明の実施例4における乗客 コンベアのステップチェーン緊張装置の通常 時の状態を示す全体構成図である。 図18はこの発明の実施例4における乗客 コンベアのステップチェーン緊張装置の調整 作業時の状態を示す全体構成図である。 図19はこの発明の実施例5における乗客 コンベアの概略構造を示す全体側面図である 。

符号の説明

1 主枠(トラス)
2 欄干
3 駆動機
4 駆動スプロケット
5 駆動チェーン
6 上部ステップスプロケット
7 下部ステップスプロケット
8 ステップチェーン
9 ステップ
10 移動手摺
11 手摺駆動装置
12 制御盤
13 上部乗降口
14 下部乗降口
20 緊張装置部
21 加圧装置部
22 下部ステップスプロケット軸
23 ブロック
23a、23c ねじ穴
23b 切り欠き
24 油圧シリンダ
24a 空気逃がし穴
25 ロッド
25a 面取り
25b ねじ部
25c スライド軸部
26 加圧ピストン
27 ロッド
28 錘
30、31 逆止弁
32 手動開閉弁
33 圧力計
34 作動油タンク
35 作動油
40、41、42、43、83、84、85、86 配管パイプ
50 錘取付金具
51、53、58、63 ナット
52 錘取付棒
55 ガイド取付金具
56 錘ガイド
57 スタッドボルト
60 支持金具
61 ガイド金具
62 取付板
67、78 ボルト
68 保守・点検室
72 緩衝受金
74、76 受金
74a 基部
74b ガイド部
74c ガイド穴
75 ばね
76a ねじ穴
77 ロックナット
80 第1の流動方向切替弁
81 第2の流動方向切替弁
90 圧力検出スイッチ
91 監視盤

 この発明をより詳細に説明するために、 付の図面に従ってこれを説明する。

 図1は一般的な乗客コンベアの概略構造を説 明するための全体側面図、図2はこの発明の 施例1における乗客コンベアの概略構造を示 全体側面図、図3はこの発明の実施例1にお る乗客コンベアのステップチェーン緊張装 を示す全体構成図、図4はステップチェーン 張装置の緊張装置部の詳細構成を示す側面 、図5は緊張装置部を下部トラス側から見た 正面図、図6は図4のA-A線に沿った断面図、図7 は図4のB-B線に沿った断面図、図8はステップ ェーン緊張装置の加圧装置部の詳細構成を す側面図、図9は緊張力を表示する圧力計の 拡大正面図、図10は図8を矢印C方向より見た 面図、図11は図8のE-E線に沿った断面図、図12 はステップチェーン緊張装置の組立、調整手 順を説明するための加圧装置部を示す側面図 、図13は図12を矢印F方向より見た平面図であ 。
 一般的なエスカレータ等の乗客コンベアは 例えば、図1に示すように構成されている。 すなわち、隣接する上下階床間に乗客コンベ アの主枠(トラス)1が架け渡されている。この 主枠1の両側には欄干2が立設されている。主 1内の上部階床部分には駆動機3が設けられ いる。主枠1内の上部階床部分の駆動機3近傍 には駆動スプロケット4が設けられており、 動機3と駆動スプロケット4は駆動チェーン5 より連結されている。駆動スプロケット4に それと同軸に上部ステップスプロケット6が 取り付けられている。また、主枠1の下部階 部分には下部ステップスプロケット7が設け れている。上部ステップスプロケット6と下 部ステップスプロケット7には上記駆動機3に り駆動される無端状のステップチェーン8が 巻き掛けられており、このステップチェーン 8に一定間隔で取り付けられるステップ軸(図 せず)に複数のステップ9が固定されている また、ステップ9と同じ速度で移動する無端 の移動手摺10が欄干2上に設けられ、手摺駆 装置11により駆動される構成である。主枠1 の上部階床部分には制御盤12が設置され、 枠1の上下階床部には上部乗降口13及び下部 降口14が設けられている。

 この発明は、乗客コンベアのステップチェ ン8に伸びが発生した時、ステップチェーン 緊張装置により下部ステップスプロケット7 移動させて、ステップチェーン8の弛みを吸 するとともに、任意の押出し力でステップ ェーン8を緊張させることを特徴とするもの である。
 一般に乗客コンベアにおいては、ステップ9 の取り付けピッチは400mm程度である。ステッ チェーン緊張装置により、ステップチェー 8を緊張させる下部ステップスプロケット7 移動量は、「ステップ9の取り付けピッチの1 /2+余裕分」あれば、ステップチェーン8が伸 て下部ステップスプロケット7が下部トラス ンド最終端まで移動した場合、ステップ9を 1個取り去ることが可能となる。よって、下 ステップスプロケット7の移動可能量は、約2 20mm程度で良いことになる。

 以下この発明の実施例1における乗客コンベ アを図2~図13を用いて説明する。
 7は主枠1の下部階床部分の両側に設けられ 下部ステップスプロケット、8は下部ステッ スプロケット7に巻き掛けられたステップチ ェーン、20は主枠1の下部階床部分に設けられ たステップチェーン緊張装置の緊張装置部、 21は主枠1の上部階床部分に設けられたステッ プチェーン緊張装置の加圧装置部である。
 先ず、ステップチェーン緊張装置の緊張装 部20の構成を、図3及び図4~図7により説明す 。22は下部ステップスプロケット軸、23はブ ロック、23aはブロック23のねじ穴、23bはブロ ク23の下面に設けた切り欠き、24は油圧シリ ンダ、24aは油圧シリンダ24の空気逃がし穴、2 5は油圧シリンダ24のピストンに連結されたロ ッド、25aはロッド25の面取り、60は支持金具 61はガイド金具、62は取付板、63はナット、67 はボルトである。
 主枠(トラス)1の左右両側に乗客コンベアの 手方向に支持金具60が水平に固着され、支 金具60に設けられた穴の下面にナット63が固 されている。支持金具60の上面には、略U字 の断面形状をしたガイド金具61が載置され 上方からボルト67をナット63にねじ込むこと り固定されている。油圧シリンダ24の外周 とガイド金具61は取付板62にて固着されてい 。支持金具60に設けられた穴の下面にナッ 63が固着されている。ガイド金具61に上記支 金具60に設けられた穴と位置が一致するよ に取付穴が設けられている。ブロック23を下 部ステップスプロケット7のステップスプロ ット軸22に左右から嵌入して支持する。ブロ ック23の乗客コンベアの中間傾斜部側にロッ 25をねじ込み固定するためのねじ穴23aが設 られ、このねじ穴23aにロッド25の先端部をね じ込み固定している。ロッド25には、ねじ込 時にスパナ等を掛けるための面取り25aを設 ている。油圧シリンダ24には、空気逃がし 24aが設けられている。ガイド金具61は、図5 示すように、略U字状の断面形状をしており ガイド金具61の両側の立ち上り部により、 ロック23、すなわち下部ステップスプロケッ ト7の左右方向のずれが規制され、ブロック23 はガイド金具61の内面上を摺動する。ブロッ 23がガイド金具61上を摺動する際、ボルト67 の干渉を避けるため、ブロック23の下面に 欠き23bが設けられている。

 次に、ステップチェーン緊張装置の加圧装 部21の構成を、図3及び図8~図11により説明す る。26は加圧ピストン、27は加圧ピストン26に 連結されたロッド、28は錘、30は逆止弁で、 えば10000Pa(パスカル)(≒0.1kgf/cm 2 )程度の極めて小さな圧力で開くものであり 矢印a方向には弁が開き、矢印b方向には弁が 閉じるように接続する。31は逆止弁で、例え 10000Pa(パスカル)(≒0.1kgf/cm 2 )程度の極めて小さな圧力で開くものであり 矢印c方向には弁が開き、矢印d方向には弁が 閉じるように接続する。32は手動開閉弁、33 緊張力を表示する圧力計、34は作動油タンク で、タンクは内部が見えるように透明樹脂等 で造られる。35は作動油、40、41、42、43は緊 装置部20と加圧装置部21との間の機器間を連 する配管パイプ、50はω状の錘取付金具、51 ナット、52は錘取付棒、53はナット、55は略U 字状断面のガイド取付金具、56は略U字状断面 の錘ガイド、57はスタッドボルト、58はナッ である。
 加圧ピストン26のロッド27の上端部にω状の 取付金具50の上端中央部を取り付け、上方 らナット51で締め付ける。錘取付金具50の両 の底部には錘取付棒52が垂直に起立して固 されている。任意の厚さに作られて、中央 錘取付棒52が挿通する穴が開けられた複数の 錘28を錘取付棒52に挿通して錘取付金具50に積 み重ねていき、錘取付棒52の上端部からナッ 53で締め付ける。加圧ピストン26の外周に略 U字状断面のガイド取付金具55が取り付けられ 、略U字状断面で、底部にスタッドボルト57が 取り付けられた錘ガイド56が、ガイド取付金 55にナット58で取り付けられている。上記の 構成により、錘28を積んだ錘取付金具50は、 ガイド56に案内されて下降可能となっている 。
 ここで、図3に示すように、加圧ピストン26 径をD1、油圧シリンダ24のピストン径をD2と 、加圧ピストン26に加える荷重をW1とすると 、油圧シリンダ24の押出し力(ステップチェー ン緊張力)W2は、W2=W1×(D2 2 /D1 2 )となる。
 したがって、D2とD1の比を大きくすると、加 圧ピストン26に加える荷重W1は極めて小さい 重で、大きな緊張力(押出し力)W2を得ること できる。
 また、加圧ピストン26に常時荷重、すなわ 錘28を加えておくことで、常時一定の緊張力 が付与される。また、図2に示すように、1個 の加圧ピストンで左右の油圧シリンダに加 することにより、左右一定の緊張力(押出し 力)W2がステップチェーン8に掛かるという特 がある。

 次に、ステップチェーン緊張装置の組立、 整手順を図12、図13により説明する。
 最初に、緊張装置部20の油圧シリンダ24のロ ッド25は引っ込ませた状態(作動油35が入り込 でいない状態)とする。また加圧装置部21の 動油タンク34に作動油35を入れておき、手動 開閉弁32を「開」とする。そして、図12に示 ように、加圧ピストン26のロッド27の上端部 ハンドル70を取り付け、ナット51で締め付け る。次に、ハンドル70を握り、自転車のタイ に空気入れで空気を入れる要領で、加圧ピ トン26のロッド27を上下(UP、DOWN)方向に往復 せる。この時、圧力計33の針が指す数値は 図12に示すように下がっている。ここで、ロ ッド27を引き上げると、作動油タンク34内の 動油35が加圧ピストン26内に吸入される。ま ロッド27を押し下げると、加圧ピストン26内 の作動油35が油圧シリンダ24に圧入されてい 。上記のように加圧ピストン26のロッド27を 下方向に往復させる手動ポンプ作用による 業を繰り返し行うと、やがて配管パイプ43 ら作動油35aが作動油タンク34に戻ってくる。 配管パイプ43から出てくる作動油35aに空気が 入していないことが確認されたら、加圧ピ トン26のロッド27を上方に引き上げた状態で 、手動開閉弁32を「閉」とする。その後、ハ ドル70を取り外し、図8に示すように、錘取 金具50を取り付け、錘取付金具50に錘28を積 する。図8、図9に示す緊張力を表示する圧 計33が表わす緊張力(押出し力)が任意の適正 となるように、錘28の量を調整する。なお 緊張力を表示する圧力計33の表示板は、油圧 シリンダ24内の圧力を緊張力に換算させたも に付け替えたものとする。また、錘28の量 調整することにより、ステップチェーン8の 張力を変更することができる。ステップチ ーン8が伸びてくると、加圧ピストン26内の 圧された作動油35が油圧シリンダ24内に圧入 されるため(加圧ピストン26は下降していく) 常時一定の緊張力が掛かる。更に、ステッ チェーン8が伸びて、加圧ピストン26が最下 まで下降した場合は、錘28が付いた状態のま ま加圧ピストン26のロッド27を持ち上げると 作動油タンク34から作動油35が加圧ピストン2 6内に吸入され、錘28の持ち上げを止めると、 作動油35に圧力が加わり、油圧シリンダ24に り一定の緊張力が掛かる。

 上記実施例1は、加圧装置部21を主枠(トラ ス)1の上部機械室内に設置した例であるが、 圧装置部21と下部ステップスプロケット7と 間は距離が離れていても、油圧等の液体一 の場合は高圧力を掛けても容積はほとんど 化せず、加圧ピストン部から油圧シリンダ への圧力は即時に伝播されるため、機能上 全く問題は生じない。また、上部機械室に 、制御盤等も設置されているので、保守・ 検するものを一箇所に集中させることで、 守点検作業の効率化を図ることができる。

 図14はこの発明の実施例2における乗客コン アの概略構造を示す全体側面図である。
 この実施例2では、加圧装置部21を建物の一 である保守・点検室68に設置した例である 加圧装置部21とステップチェーン緊張装置の 緊張装置部20との間は配管パイプで接続して るため、加圧装置部21は必要に応じて保守 点検がやり易い箇所に設置することが可能 あり、加圧装置部21は乗客コンベア内でなく ても良く、建物側の保守・点検室68に設置し いる。このように建物側の保守・点検室68 加圧装置部21を設置した場合は、点検作業が 非常に楽になるという効果がある。

 図15はこの発明の実施例3における乗客コン アのステップチェーン緊張装置の緊張装置 の詳細構成を示す側面図、図16は緊張装置 の要部を分解して示す側面図である。なお 実施例1と同一又は相当部分には同一符号を して説明を省略する。
 図において、23cはブロック23に設けられた じ穴、25bはロッド25に設けられたねじ部、25c はロッド25に設けられたスライド軸部、72は 衝受金、74は受金、74aは受金74の基部、74bは 金74のガイド部、74cは受金74のガイド穴、75 ばね、76は受金、76aは受金76のねじ穴、77は ックナット、78はボルトである。
 ロッド25の先端部には、実施例1と同様に、 じ込む時にスパナ等を掛けるための面取り2 5aを設けている。ロッド25の面取り25aの先端 にはねじ部25bを設け、更にねじ部25bの先端 にはスライド軸部25cを設けている。受金74の 基部74aから筒状のガイド部74bが突出している 。受金74の中央には、ロッド25の先端部のス イド軸部25cが挿入され、スライド軸部25cを 客コンベアの長手方向にスライド可能に案 するガイド穴74cが設けられている。ばね75の 一端は受金74の基部74aに固着され、ばね75の 端は受金76に固着されている。ばね75は、油 シリンダ24による最大押し付け力に対して 力を持たせた耐力を有するものとしている

 上記各部品は、以下のように組み立てられ 。先ず、受金74、ばね75、受金76が一体とな た緩衝受金72が、ブロック23の側面のねじ穴 23cにボルト78を利用して組み付けられる。ロ ド25の先端部のねじ部25bにロックナット77を ねじ込んでおく。次に、ロッド25の先端部の ライド軸部25cを受金74のガイド穴74cに挿入 て、ロッド25を回転させて、ロッド25の先端 のねじ部25bを受金76のねじ穴76aに螺合した 、ロックナット77で締め付ける。上記の組み 立てにより、油圧シリンダ24とブロック23と 間が一体に組み付けられる。
 以上のように構成された実施例3による緊張 装置部20は、次のような特徴がある。
 任意の押し付け力で油圧シリンダ24のロッ 25がばね75を押し付けると、上記任意の押し け力とばね75の反力がバランスした状態に ね75は圧縮される。また、乗客コンベアの乗 客の変動によりステップチェーン8の張力が 動するため、緊張装置も前後方向に微動し 揺動する。そこで、油圧シリンダ24のロッド 25とブロック23の間にばね75を介在させること によって、揺動時の張力の変動によるショッ クを吸収して和らげることができ、ステップ の反転をスムースに行わせることができると いう効果がある。

 図17はこの発明の実施例4における乗客コン アのステップチェーン緊張装置の通常時の 態を示す全体構成図、図18はこの発明の実 例4における乗客コンベアのステップチェー 緊張装置の調整作業時の状態を示す全体構 図である。なお、実施例1と同一又は相当部 分には同一符号を付して説明を省略する。
 図において、24aは油圧シリンダ24の空気逃 し穴、80は第1の流動方向切替弁、81は第2の 動方向切替弁、83、84、85、86は配管パイプで ある。
 逆止弁30と油圧シリンダ24との間に第1の流 方向切替弁80を設け、逆止弁30と第1の流動方 向切替弁80との間を配管パイプ83で接続して る。油圧シリンダ24の空気逃がし穴24aから作 動油タンク34との間を配管パイプ85で接続し その途中に第2の流動方向切替弁81を設けて る。第1の流動方向切替弁80と第2の流動方向 替弁81との間は配管パイプ84で接続している 。
 第1の流動方向切替弁80は、図17のe方向及びf 方向に流動方向が切替できるものであり、図 17においては、e方向に流動するように切り替 えた状態である。また、第2の流動方向切替 81は、図17のg方向及びh方向に流動方向が切 できるものであり、図17においては、g方向 流動するように切り替えた状態である。図17 の状態では、実施例1と同様に、配管パイプ86 からは油圧シリンダ24の空気逃がし穴24aから 出する空気が出てくる。
 図18は、加圧ピストン26に取り付けられてい る錘28を取り外し、手動のハンドル70に付け えて、更に手動切替バルブ32を「開」に切り 替え、第1の流動方向切替弁80の流動方向をf 向に切り替え、第2の流動方向切替弁81の流 方向をh方向に切り替える。上記のように弁 切り替えた状態で、加圧ピストン26に取り けられたハンドル70を人力で自転車のタイヤ に空気入れで空気を入れる要領で、加圧ピス トン26のロッド27を上下(UP、DOWN)方向に往復移 動させると、作動油35は油圧シリンダ24の空 逃がし穴24aから圧力が掛けられて油圧シリ ダ24内に圧入され、反空気逃がし穴24a側の作 動油は配管パイプ42、手動切替バルブ32を経 して作動油タンク34内に戻される。
 上記の作業により、ステップチェーン8が伸 びて、緊張装置の可動範囲の限度まで下部ス テップスプロケット7が移動した場合、ステ プ9を1個取り外し、ステップチェーン8をス ップ1個分切り詰めるために、下部ステップ プロケット7を中間傾斜部側まで戻すために 油圧シリンダ24のロッド25を最初の状態まで す必要がある。この場合、人力で下部ステ プスプロケット7を移動させるには重量物で るため作業者への負担が大きく、また多く 時間を要していた。
 この実施例4によれば、加圧ピストン26によ 小さな力で左右の下部ステップスプロケッ 7を均一に反トラスエンド側に移動させるこ とが可能であり、作業者への負担が軽減され 、しかも緊張装置部から離れた箇所で作業が 行えるため、より作業が安全であるという効 果がある。また、この場合でも作業には電源 は不要である。

 図19はこの発明の実施例5における乗客コン アの概略構造を示す全体側面図である。な 、実施例1と同一又は相当部分には同一符号 を付して説明を省略する。
 図において、90は圧力検出スイッチ、91は監 視盤である。
 圧力計33の近傍の配管パイプ42に圧力検出ス イッチ90が接続されている。圧力検出スイッ 90の信号は制御盤12に伝送され、更に、制御 盤12から圧力検出スイッチ90の信号に基づく 報が監視盤91に送られている。圧力検出スイ ッチ90は任意の圧力範囲外の圧力を示した場 は、その信号が制御盤12に伝送され、その 号に基づき警報を監視盤91で知らせたり、例 えば異常に圧力が低下している場合は、乗客 コンベアを停止させる等の、制御を行う。ま た、図19では、圧力検出スイッチ90を緊張力 表示する圧力計33の近傍の配管パイプ42に接 しているが、加圧ピストン26による押出し 力が掛かっている箇所であれば、例えば、 管パイプ41、配管パイプ42、又は油圧シリン 24部の任意の箇所に取り付けても良い。
 万一、例えば油漏れなど何らかの原因によ 油圧シリンダへの作動油の圧力が低下した 合、ステップチェーンへの張力が低下して 客コンベアの運転に支障を来たすが、圧力 出スイッチ90、監視盤91を設けることにより 、異常が発生した場合は警報を発報したり、 乗客コンベアの運転を停止して早急に保守・ 点検を行うことができる。

 以上のように、この発明に係る乗客コン アは、ステップチェーンに伸びが発生した 、ステップチェーン緊張装置の油圧シリン により下部ステップスプロケットを移動さ て、ステップチェーンの弛みを吸収すると もに、任意の押出し力でステップチェーン 緊張させることができ、エスカレータや動 歩道等に適用できる。