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Patent Searching and Data


Title:
PATCH ANTENNA DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/081557
Kind Code:
A8
Abstract:
Provided is an on-vehicle patch antenna device which has reduced sizes and multiple functions with improved performance. An in-vehicle patch antenna device is provided with a substrate (10), a ground conductor (20) arranged on the substrate (10), an antenna element section (30) and a notifying circuit section (40). The antenna element section (30) is arranged on a surface facing a surface of the substrate (10) whereupon the ground conductor (20) is to be arranged, and provided with a power feed section (31) and a degeneracy-removing element section (32). The notifying circuit section (40) is arranged on the substrate (10), and connected close to a region where current distribution is minimum in the peripheral region of the antenna element section (30) other than a region whereupon the power feed section (31) is arranged.

Inventors:
IINO SHINJI (JP)
WADA SEIICHI (JP)
TAIRA RYUICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/003854
Publication Date:
January 14, 2010
Filing Date:
December 19, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HARADA IND CO LTD (JP)
IINO SHINJI (JP)
WADA SEIICHI (JP)
TAIRA RYUICHI (JP)
International Classes:
H01Q13/08; H01Q1/22; H01Q23/00; H04B1/18
Attorney, Agent or Firm:
NAMAI, Kazuhira (Fonte Aoyama #612 2-22-14, Minami Aoyama, Minato-k, Tokyo 62, JP)
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Claims:
 車載用のパッチアンテナ装置であって、該パッチアンテナ装置は、
 基板と、
 前記基板上に設けられるグラウンド導体と、
 前記基板の前記グラウンド導体が設けられる面と対向する面に設けられ、給電部と縮退分離素子部とを有するアンテナエレメント部と、
 前記基板上に設けられ、前記アンテナエレメント部の給電部が設けられる領域以外の周辺領域であって、電流分布が最小になる領域付近に接続される、外部に状態を伝えるための報知回路部と、
 を具備することを特徴とするパッチアンテナ装置。
 請求項1に記載のパッチアンテナ装置において、前記アンテナエレメント部は、その幅によりインピーダンス調整が可能な突出パターンをその周縁部に有し、前記アンテナエレメント部の給電部は、前記突出パターン内に配置されることを特徴とするパッチアンテナ装置。
 請求項1又は請求項2に記載のパッチアンテナ装置において、前記縮退分離素子部は前記アンテナエレメント部を挟むように対向してアンテナエレメント部の周辺領域に装荷され、前記報知回路部は対向する前記縮退分離素子部間を結ぶ線上の、又は同線に直交する線上の、アンテナエレメント部の周辺領域付近に接続されることを特徴とするパッチアンテナ装置。
 請求項1乃至請求項3の何れかに記載のパッチアンテナ装置において、前記報知回路部は、前記アンテナエレメント部の周縁部に沿って配置されることを特徴とするパッチアンテナ装置。
 請求項1乃至請求項4の何れかに記載のパッチアンテナ装置において、前記報知回路部は報知部と回路部とからなり、前記報知部が前記基板の前記グラウンド導体が設けられる面側に配置され、前記回路部が前記基板の前記アンテナエレメント部が設けられる面側に配置されることを特徴とするパッチアンテナ装置。
 請求項5に記載のパッチアンテナ装置において、前記報知部は、発光ダイオード及び/又はスピーカを含むことを特徴とするパッチアンテナ装置。
 請求項5又は請求項6に記載のパッチアンテナ装置であって、さらに、パッチアンテナ装置の外形を画定する筐体を具備し、該筐体は、前記報知部が設けられる面側を覆う側が半透明又は透明素材からなり、前記報知部の位置に対応する部分が他の部分と比べて薄いことを特徴とするパッチアンテナ装置。
 請求項1乃至請求項7の何れかに記載のパッチアンテナ装置において、前記基板は、前記アンテナエレメント部の給電部に接続されるケーブルが嵌合する切り欠き部を有することを特徴とするパッチアンテナ装置。
 請求項8に記載のパッチアンテナ装置において、前記グラウンド導体は、前記切り欠き部の周辺まで延在することを特徴とするパッチアンテナ装置。
 車載用のパッチアンテナ装置であって、該パッチアンテナ装置は、
 基板と、
 前記基板上に設けられるグラウンド導体と、
 前記基板の前記グラウンド導体が設けられる面と対向する面に設けられ、給電部と縮退分離素子部とを有するアンテナエレメント部と、
 前記基板上に設けられ外部に状態を伝えるための報知回路部であって、前記アンテナエレメント部を挟むように対向してアンテナエレメント部の周辺領域に装荷される前記縮退分離素子部間を結ぶ線上の、又は同線に直交する線上の、アンテナエレメント部の周辺領域付近に接続される報知回路部と、
 を具備することを特徴とするパッチアンテナ装置。
Description:
パッチアンテナ装置

 本発明はパッチアンテナ装置に関し、特 、性能を向上させながら小型化が可能な車 用のパッチアンテナ装置に関する。

 近来から、いわゆるノンストップ自動料 収受システム(ETC:Electronic Toll Collection Syste m)等の車載器に用いられるアンテナとして、 ッチアンテナが知られている。パッチアン ナは、マイクロストリップアンテナとも呼 れるものであり、このアンテナは背が低く 域が狭いという特徴を有している。パッチ ンテナは、アンテナエレメントを、基板や 気層を介してグラウンド導体上に配置した 造を有する。

 また、特許文献1や特許文献2に記載のア テナ装置のように、発光ダイオードやスピ カ等の電気回路がアンテナ装置に組み込ま 、アンテナ装置の動作や状態等を報知する 能を備えるものも存在する。特許文献1に開 の発光ダイオード付マイクロストリップア テナは、アンテナエレメントが共振したと に、アンテナエレメントとグラウンド導体 の電位差が最小となる部位に発光ダイオー を設けることで、アンテナエレメントの外 周辺の基板の面積を減少させたものである 特許文献2に開示のスピーカ一体型アンテナ は、グラウンド導体に圧電セラミック部材を 貼付することで、グラウンド導体にスピーカ としての機能を持たせアンテナ装置の小型化 を目指したものである。スピーカ回路はアン テナエレメントの給電点に接続されている。

特開2006-166041号公報

特開2006-186881号公報

 しかしながら、特許文献1に記載のアンテ ナ装置では、アンテナ素子とグラウンド導体 との電位差が最小となる部位、より具体的に はアンテナエレメントの中心付近に発光ダイ オードを設ける必要があるため、発光ダイオ ードの設置自由度が低く、ETCアンテナ等に用 いられる場合のデザインの自由度が低いもの であった。また、ETCアンテナ装置は、通常、 フロントガラスに貼付されて使用されるもの であり、フロントガラス側にアンテナエレメ ントが設けられ、それと反対側、即ち運転席 側に発光ダイオードやスピーカ等の報知部が 設けられているものである。さらに、アンテ ナ装置の状態を知らせるために、発光ダイオ ードとスピーカを組み合わせて光と音により 報知する必要がある場合もある。しかしなが ら、特許文献1に記載のアンテナ装置では、 光ダイオードがアンテナエレメント又はグ ウンド導体の中心付近に設けられるため、 型化を図りながらスピーカと発光ダイオー とを同一面上に配置することは難しく、発 ダイオードとスピーカを組み合わせて用い ことは困難であった。

 また、特許文献2に記載のアンテナ装置で は、アンテナエレメントを空中に配置しなけ ればならず、位置精度や組立性、耐久性に問 題があった。また、アンテナエレメントをグ ラウンド導体が設けられる基板から浮かせて 空中に配置するため、アンテナ部の薄型化が 難しかった。

 本発明は、斯かる実情に鑑み、性能を向 させながら小型化、多機能化が可能な車載 のパッチアンテナ装置を提供しようとする のである。

 上述した本発明の目的を達成するために 本発明によるパッチアンテナ装置は、基板 、基板上に設けられるグラウンド導体と、 板のグラウンド導体が設けられる面と対向 る面に設けられ、給電部と縮退分離素子部 を有するアンテナエレメント部と、基板上 設けられ、アンテナエレメント部の給電部 設けられる領域以外の周辺領域であって、 流分布が最小になる領域付近に接続される 外部に状態を伝えるための報知回路部と、 具備するものである。

 ここで、アンテナエレメント部は、その によりインピーダンス調整が可能な突出パ ーンをその周縁部に有し、アンテナエレメ ト部の給電部は、突出パターン内に配置さ れば良い。

 また、縮退分離素子部はアンテナエレメ ト部を挟むように対向してアンテナエレメ ト部の周辺領域に装荷され、報知回路部は 向する縮退分離素子部間を結ぶ線上の、又 同線に直交する線上の、アンテナエレメン 部の周辺領域付近に接続されれば良い。

 また、報知回路部は、アンテナエレメン 部の周縁部に沿って配置されても良い。

 さらに、報知回路部は報知部と回路部と らなり、報知部が基板のグラウンド導体が けられる面側に配置され、回路部が基板の ンテナエレメント部が設けられる面側に配 されれば良い。

 ここで、報知部は、発光ダイオード及び/ 又はスピーカを含むものである。

 さらに、パッチアンテナ装置の外形を画 する筐体を具備し、該筐体は、報知部が設 られる面側を覆う側が半透明又は透明素材 らなり、報知部の位置に対応する部分が他 部分と比べて薄くても良い。

 また、基板は、アンテナエレメント部の 電部に接続されるケーブルが嵌合する切り き部を有するものであっても良い。

 そして、グラウンド導体は、切り欠き部 周辺まで延在していても良い。

 本発明のパッチアンテナ装置には、給電 以外の領域に報知回路部を接続することで 電部に報知回路部を接続するものに比べて 得特性等の性能が向上すると共に、アンテ エレメント部の周辺領域の極一部を用いて 型化、薄型化が可能であるという利点があ 。また、報知部として発光ダイオードやス ーカ等を組み合わせても小型化が可能であ という利点もある。

図1A-1Cは、本発明の車載用のパッチア テナ装置を説明するための概略図であり、 1Aはその上面図、図1Bはその下面図、図1Cは ンテナ装置にケーブルを接続した状態の横 面図である。 図2は、本発明のパッチアンテナ装置の インピーダンス調整部の他の例を説明するた めの、アンテナエレメント部周辺を示した上 面図である。 図3は、報知回路部が発光ダイオードと スピーカとを含んだ場合の等価回路図である 。 図4は、本発明のパッチアンテナ装置の 電流分布を説明するための、アンテナエレメ ント部周辺を示した上面図である。 図5A,5Bは、本発明のパッチアンテナ装 のアンテナエレメント部の他の形状を説明 るための図であり、図5Aが縮退分離素子部と して凹部を設けたものの上面図、図5Bが縮退 離素子部として凸部を設けたものの上面図 ある。 図6A,6Bは、本発明のパッチアンテナ装 と従来例との各特性を比較するためのグラ であり、図6Aが図1A-1Cに示される構成の本発 のパッチアンテナ装置の結果であり、図6B 比較例として従来のように給電部に報知回 部を接続した場合のパッチアンテナ装置の 果である。 図7A,7Bは、本発明のパッチアンテナ装 の使用時の状態を示す図であり、図7Aがその 斜視図、図7Bがその横断面図である。

符号の説明

 10  基板
 11  切り欠き部
 12  スピーカ用スルーホール
 13  発光ダイオード用スルーホール
 20  グラウンド導体
 30  アンテナエレメント部
 31  給電部
 32  縮退分離素子部
 33  インピーダンス調整部
 40  報知回路部
 45  発光ダイオード
 46  スピーカ
 50  ケーブル
 51  芯線
 52  グラウンド線
 60  筐体  
 61  ベース筐体
 62  透明筐体
 63  孔

 以下、本発明を実施するための最良の形 を図示例と共に説明する。図1A-1Cは、本発 の車載用のパッチアンテナ装置を説明する めの概略図であり、図1Aはその上面図、図1B その下面図、図1Cはアンテナ装置にケーブ を接続した状態の横断面図である。なお、 明細書中では、説明の都合上、基板のアン ナエレメントが配置される側を表面とし、 ラウンド導体が配置される側を裏面と称す 。

 本発明のパッチアンテナ装置は、主な構 要素として、基板10と、グラウンド導体20と 、アンテナエレメント部30と、報知回路部40 からなる。基板10は、所謂プリント基板等で あり、例えば誘電体材料からなる。基板10と ては、例えばフッ素樹脂基板(ポリテトラフ ルオロエチレン:PTFE)等を用いることが可能で あり、好ましくは基板の誘電率は2~4程度であ る。基板10は、後述のアンテナエレメント部3 0や報知回路部40の大きさに合わせて、その大 きさや形状が決定されれば良い。

 なお、以下の説明では、本発明のパッチ ンテナ装置を、ETCアンテナ装置に適用した を中心に説明する。ETCアンテナ装置では、 えば5.8GHzのマイクロ波信号が使用される。 た、本発明のパッチアンテナ装置では、報 回路部用の直流信号及び低周波信号がマイ ロ波信号に重畳されてアンテナ装置に供給 れている。

 パッチアンテナ装置と例えばETC車載器(図 示せず)との間は、同軸ケーブル等のケーブ 50により接続されている。図1Cに示されるよ に、側方から見た場合に、ケーブル50の芯 51の高さと基板10の表面の高さとを揃えるた に、図1A、図1Bに示されるように、基板10に 、切り欠き部11が設けられている。切り欠 部11は、図示例では基板10のケーブル50が接 される側の突出部に設けられている。また 切り欠き部11は、ケーブル50の保護皮膜が嵌 する程度の切り欠き幅を有し、ここにケー ル50が嵌合し、ケーブル50の芯線51の高さと 基板10の表面の高さが揃うように調整され 。これにより、ケーブル50の芯線51を基板10 の給電部31とのはんだ付けによる接続の作業 効率が向上する。

 そして、基板10の裏面側には、銅箔等の 電体からなるグラウンド導体20が設けられて いる。グラウンド導体20は、基板10の略裏面 体を覆うように設けられている。また、グ ウンド導体20は、切り欠き部11の周辺まで延 しており、切り欠き部11に嵌合するケーブ 50のグラウンド線52が、この切り欠き部11周 のグラウンド導体にはんだ付け等により接 される。

 基板10の表面、即ち、グラウンド導体20が 設けられる面と対向する面には、銅箔等の導 電体からなるアンテナエレメント部30が設け れている。なお、グラウンド導体20やアン ナエレメント部30は、両面プリント基板をエ ッチングすることで形成されれば良い。

 図1A-1Cに示されるアンテナエレメント部30 は、1点給電型円偏波パッチアンテナであり 給電部31と縮退分離素子部32とが設けられて る。より具体的には、アンテナエレメント 30は、主要部が一辺λ/2長の略方形状であり 円偏波を発生させるために、縮退分離素子 32がその対角の角部領域に装荷されている 縮退分離素子部32は、アンテナエレメント部 で発生する直交する2つの偏波のバランスを らすためのものであるため、切り欠きや突 部等であれば良い。また、給電部31は、アン テナエレメント部30の中心線上に配置されて る。

 図示例では、入力インピーダンスを調整 るために、インピーダンス調整部33がアン ナエレメントから突出するパターンによっ 周縁部に設けられている。これは、ETC車載 との入力インピーダンスを調整するための のであり、インピーダンス調整部33の幅と長 さ(面積)により入力インピーダンスが調整さ る。そして、給電部31は、このインピーダ ス調整部33内に配置されている。

 なお、図示例ではインピーダンス調整部3 3はアンテナエレメント部30の中心線に対称に 配置されているが、本発明はこれに限定され るものではない。図2A,2Bを用いて、インピー ンス調整部の他の例について説明する。図2 A,2Bは、本発明のパッチアンテナ装置のイン ーダンス調整部の他の例を説明するための アンテナエレメント部周辺を示した上面図 ある。図中、図1A-1Cと同一の符号を付した部 分は同一物を表わしているため、詳説は省略 する。図2Aに示されるように、インピーダン 調整部33aは、ケーブル50とアンテナエレメ ト部30との間に存在していれば良いため、ア ンテナエレメント部30から離した位置に配置 れている。また、図2Bに示されるように、 ンピーダンス調整部33bは、アンテナエレメ ト部30の中心線から左右にずらして配置され ていても良い。なお、何れの場合であっても 、1点給電型の円偏波パッチアンテナでは、 則的には給電部31がアンテナエレメント部30 中心線上に配置される。但し、調整の範囲 給電部がオフセットされる場合もある。

 図1A-1Cを再度参照すると、ケーブル50は、 インピーダンス調整部33の突出パターンと裏 側のグラウンド導体20とで固定される。ま 、必要により、基板10の表面側の、切り欠き 11の周辺近傍にも、ケーブル50のグラウンド を接続可能なグラウンドパターンを提供し も良い。なお、別途ケーブルの抜け防止対 を行っても良い。

 そして、アンテナエレメント部30には、 知回路部40が接続されている。報知回路部40 、外部にアンテナ装置の状態を伝えるため ものであり、基板10上に設けられる。図1A-1C に示されるように、本発明のパッチアンテナ 装置では、ケーブル50からの信号は、アンテ エレメント部30を介して報知回路部40に接続 されている。報知回路部40は、例えば、報知 である発光ダイオード45とスピーカ46及び、 それらの周辺回路である回路部からなるもの である。そして、報知回路部40は、必要によ 基板10に設けられるスピーカ用スルーホー 12や発光ダイオード用スルーホール13も用い 表裏に配置されている。なお、図示例では 光ダイオードとスピーカを備えたパッチア テナ装置を示したが、本発明はこれに限定 れず、発光ダイオードだけを備えるものや スピーカだけを備えるものであっても構わ い。また、本発明のパッチアンテナ装置で 、報知回路部は、発光ダイオードやスピー に限られず、アンテナ装置の状態を伝える とが可能なデバイスであれば如何なるもの あっても構わない。

 図3に、報知回路部が発光ダイオード(LED) スピーカとを含んだ場合の等価回路図を示 。図示の通り、報知回路部40では、ケーブ 50からの信号が、アンテナエレメント部30に 給されると共に、マイクロ波信号をフィル リングするためのコイルLを介して直流回路 側に供給されている。直流回路側は、抵抗R1 発光ダイオード45とからなる発光ダイオー 側回路と、低周波回路(コンデンサC1,C2とス ーカ46とからなるスピーカ側回路)とからな ている。

 ここで、報知回路部40は、アンテナエレ ント部30の給電部31が設けられる領域以外の 辺領域であって、電流分布が最小になる領 付近に接続されている。図4を用いて、報知 回路部40が接続される位置について説明する 図4は、本発明のパッチアンテナ装置の電流 分布の概念を説明するための、アンテナエレ メント部周辺を示した上面図である。図中、 図1A-1Cと同一の符号を付した部分は同一物を わしているため、詳説は省略する。1点給電 型の円偏波パッチアンテナにおいて、アンテ ナエレメント部30上に発生する電流分布は、 電部31周辺とアンテナエレメント部30の4辺 エッジ中央付近に強く現れる。そして、図4 示されるように、対向する縮退分離素子部 を結ぶ線上の、又は同線に直交する線上で って、アンテナエレメント部の周辺領域付 に電流分布が最小となる領域が存在する(図 中、点線で囲まれた領域)。この電流分布が 小となる領域は、時間の経過と共に回転す アンテナ上を流れる電流が常に略ゼロに保 れる領域である。なお、アンテナエレメン 部の周辺領域から中心付近に向かうに従い 電流分布は高くなる。本発明のパッチアン ナ装置の最も特徴的な部分は、この電流分 が最小となる領域付近に、報知回路部40の回 路を接続した点にある。なお、電流分布が最 小となる領域付近であれば良いため、必ずし も電流分布が最小である位置自身に接続位置 が限定されるものではなく、接続位置はある 程度幅のあるものである。

 より具体的には、図4に示される方形状の 1点給電型の円偏波パッチアンテナにおいて 、縮退分離素子32が設けられる角部領域近傍 、及び縮退分離素子32が設けられない角部領 近傍に電流分布が最小となる領域が存在す 。したがって、この領域付近に報知回路部4 0が接続されれば良い。

 また、報知回路部40の接続形態について 、図示例のようにアンテナエレメント部30か ら突出した回路パターンで接続するものに限 定されず、アンテナエレメント部内にスルー ホールを設け、裏面側に配置される報知回路 部にスルーホールで接続されるように構成し ても良い。

 ここで、図1Aではアンテナエレメント部30 の左下角の左辺近傍に報知回路部40が接続さ ているが、電流分布が最小となる領域付近 接続されれば本発明はこれに限定されない 即ち、例えば図4に示されるように、アンテ ナエレメント部30の左下角の左辺近傍40aだけ なく、左下角の下辺近傍40bや右上角の上辺 傍40c、右辺近傍40d等に接続されても良い。 のように、縮退分離素子部32がアンテナエ メント部30を挟むように対向してアンテナエ レメント部の周辺領域に装荷された場合には 、報知回路部40は、この対向する縮退分離素 部32間を結ぶ線に直交する線上であって、 ンテナエレメント部30の周辺領域付近に接続 されれば良い。また、報知回路部40は、縮退 離素子32が設けられる角部領域付近に接続 れても良い。なお、角部近傍(角部からずれ 位置)に報知回路部40が接続される例のみを したが、本発明はこれに限定されず、角部 体に報知回路部40が接続されるものであっ も良い。

 ここで、図1A-1Cではアンテナエレメント の形状が方形状のものを図示したが、本発 はこれに限定されず、円偏波を送受信可能 形状であれば良い。例えば、アンテナエレ ント部の形状は円形状のものであっても良 。図5A,5Bは、本発明のパッチアンテナ装置の アンテナエレメント部の他の形状を説明する ための図であり、図5Aが縮退分離素子部とし 凹部を設けたものの上面図、図5Bが縮退分 素子部として凸部を設けたものの上面図で る。図中、図1A-1Cと同一の符号を付した部分 は同一物を表わしているため、詳説は省略す る。このような形状のアンテナエレメント部 であっても、円偏波を送受信可能である。そ して、方形状のアンテナエレメント部の場合 と同様に、対向する縮退分離素子部32'間を結 ぶ線上の、又は同線に直交する線上であって 、アンテナエレメント部30'の周辺領域付近が 電流分布が最小となる。したがって、図示の 通り、本発明のパッチアンテナ装置では、例 えば、アンテナエレメント部30'に装荷される 対向する縮退分離素子部32'間を結ぶ線に直交 する線上の、アンテナエレメント部の周辺領 域付近(接続領域)から報知回路部40への配線 引き出されれば良い。また、報知回路部40は 、縮退分離素子32'付近に接続されても良い。 より具体的には、図5Aに示されるように縮退 離素子部として凹部を設けた場合には、凹 入り口の角部に放置回路部40が接続されれ 良い。また、図5Bに示されるように縮退分離 素子部として凸部を設けた場合には、凸部先 端の角部に放置回路部40が接続されれば良い

 図6A,6Bを用いて、報知回路部がアンテナ レメント部を介さずに給電部に接続された ッチアンテナ装置と、図1A-1Cに示されるよう なアンテナエレメント部を介して電流分布が 最小になる領域付近に接続されたパッチアン テナ装置の各特性を比較する。図6A,6Bは、周 数が5785MHz、5820MHz、5855MHzにおける、方位角 対する利得特性及びアンテナ放射パターン それぞれ示すグラフである。なお、図6Aが 1A-1Cに示される構成の本発明のパッチアンテ ナ装置の結果であり、図6Bが比較例として従 のように給電部に報知回路部を接続した場 のパッチアンテナ装置の結果である。図示 通り、測定したすべての周波数帯において 本発明のパッチアンテナ装置の利得特性が 上していることが分かる。また、パッチア テナ装置の指向性についても、本発明のパ チアンテナ装置のほうが、アンテナエレメ ト部側に強く放射される特性を有している とが分かる。このため、よりETCアンテナ等 車載用アンテナ装置に望まれる特性を有し いることが分かる。

 このように、本発明によれば、アンテナ レメント部の電流分布が最小になる領域付 に報知回路部を接続することで、アンテナ 信号特性を向上することが可能である。

 ここで、再度図1A-1Cを参照すると、本発 のパッチアンテナ装置では、アンテナエレ ント部30の角部近傍の電流分布が最小になる 領域付近に報知回路部40を接続するため、報 回路部40の各構成要素を、周辺部に沿って 置可能である。図4を用いて説明したように 本発明のパッチアンテナ装置では、報知回 部40の接続位置の自由度が高いため、基板10 上の配置レイアウトの自由度も高く、パッチ アンテナ装置の小型化が可能となる。

 また、図1Cに示されるように、報知回路 40の報知部である発光ダイオード45とスピー 46は、グラウンド導体20が設けられる面側、 即ち、基板10の裏面側に配置されており、回 部であるコイルやコンデンサ等の素子は、 ンテナエレメント部30が設けられる面側、 ち、基板10の表面側に配置されている。なお 、スピーカ46とグラウンド導体20との間は、 宜絶縁シート等により絶縁されれば良い。 のように配置することで、比較的素子の高 が低い回路部を基板10の表面側に集め、比較 的高さのあるスピーカ46や発光ダイオード45 基板10の裏面側に集めることが可能となる。 なお、必要によりすべての素子を片側に集め ても良い。これにより、パッチアンテナ装置 の薄型化が可能となる。また、図示例のよう に、発光ダイオード45とスピーカ46が、図1Cに おける上下で重ならないように、発光ダイオ ード45を、基板10に設けられた凸部に配置す ようにしても良い。これにより、スピーカ46 が配置される側から見た場合に、発光ダイオ ード45による光がスピーカ46の影響を受けな なる。

 また、報知回路部40の回路部は、基板10の 裏面側に設けられるグラウンド導体20と重な 基板10の表面位置に配置されるようにして 良い。グラウンド導体20は、通常、基板の裏 面全体を略覆うように提供されており、アン テナエレメント部30はそれよりも小さな領域 提供されている。したがって、基板のアン ナエレメント部30の提供される周辺の余白 分は、側面からの上下関係で見れば、グラ ンド導体20と重なる位置となる。したがって 、この余白部分に報知回路部の回路部を配置 すれば良い。

 ここで、本発明のパッチアンテナ装置は その使用時には、車両の例えばフロントガ ス上、より具体的には、車内側からフロン ガラス上に貼付されて用いられる。したが て、アンテナエレメント部30が設けられる がフロントガラス側に対向し、報知部であ 発光ダイオード45やスピーカ46が配置される が車内側に対向する。

 図7A,7Bを用いて、筐体に覆われた状態の 発明のパッチアンテナ装置について説明す 。図7A,7Bは、本発明のパッチアンテナ装置の 使用時の状態を示す図であり、図7Aがその斜 図、図7Bがその横断面図である。図中、図1A -1Cと同一の符号を付した部分は同一物を表わ しているため、詳説は省略する。図示の通り 、基板10や発光ダイオード45、スピーカ46等は 、筐体60により覆われている。筐体60は、パ チアンテナ装置の外形を画定するものであ 。そして、筐体60は、アンテナエレメント部 30が設けられる面側を覆うベース筐体61と、 光ダイオード45やスピーカ46等の報知部が設 られる面側を覆う透明筐体62とからなる。 ース筐体61は、アンテナエレメント部30から 射される電磁波が通過する素材からなるも であり、例えばABS樹脂等であれば良い。な 、ベース筐体61が、車両の例えばフロント ラス上に車内側から貼付される。また、透 筐体62は、透明又は半透明素材からかるもの であり、例えばポリカーボネイトやエポキシ 樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂等であれば良い 。なお、ベース筐体61も、透明筐体62と同様 透明又は半透明素材からなるもので形成し も良い。

 透明筐体62には、スピーカ46の音がそこか ら通るように、複数の孔63が設けられている なお、報知部として発光ダイオード45のみ 用いてスピーカ46を用いないパッチアンテナ 装置の場合には、孔63は設けなくても良い。

 さらに、透明筐体62の、発光ダイオード45 の位置に対応する部分64は、他の部分に比べ 薄く形成されており、発光ダイオード45に り放射される光を良く通すように構成され いる。なお、透明筐体62の発光ダイオード45 位置に対応する部分については、薄くする わりにレンズ効果を有するレンズ部を設け も良い。レンズ部は透明筐体62の厚みを凸 ンズ状に一体成形することで設ければ良い このような構成により、発光ダイオード45か ら発せられる光を集光することで視認性が向 上する。このように、発光ダイオード45の位 に対応する部分64は、透明筐体62と一体成形 が可能であるため、製造や組立も容易である 。

 図示例では、ケーブル50を基板10の切り欠 き部に嵌合し、ケーブル50の芯線を曲げて給 部に接続することで、筐体60内に適宜収ま ように配置しているが、本発明はこれに限 されず、図1Cに示されるように、ケーブル50 芯線と基板10との高さを揃えた構成であっ も良い。

 なお、本発明のパッチアンテナ装置は、 述の図示例にのみ限定されるものではなく 本発明の要旨を逸脱しない範囲内において 々変更を加え得ることは勿論である。